説明

ブール成長された炭化ケイ素ドリフト層を使用してパワー半導体デバイスを形成する方法、およびそれによって形成されるパワー半導体デバイス

【課題】炭化ケイ素の好ましい電気特性にもかかわらず、その中においてより厚い電圧サポート領域を有する炭化ケイ素パワーデバイスの必要性が引き続き存在している。
【解決手段】高電圧炭化ケイ素パワーデバイスを形成する方法は、法外に高いコストのエピタキシャル成長された炭化ケイ素層の代わりに、高純度炭化ケイ素ウエハ材料から得られる高純度炭化ケイ素ドリフト層を利用している。本方法は、約100μmより厚い厚みを有するドリフト層を使用して10kVを超えるブロッキング電圧をサポートすることができる少数キャリアパワーデバイスと多数キャリアパワーデバイスの両方を形成することを含んでいる。これらのドリフト層は、その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層として形成される。このn型ドーパント濃度は、中性子変換ドーピング(NTD)技法を使用して実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、半導体デバイス製造方法に関し、より詳細には、炭化ケイ素パワー半導体デバイスを形成する方法と、それによって形成されるデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
パワー半導体デバイスは、大電流を流し、高電圧をサポートするために広範に使用される。従来のパワー半導体デバイスは、一般にシリコン半導体材料を使用して製造される。広く使用されているパワー半導体デバイスの一つが、パワーMOSFETである。パワーMOSFETにおいては、ゲート電極は、適切なゲートバイアスを印加するとすぐにターンオン制御(turn-on control)およびターンオフ制御(turn-off control)を実現する。例えば、n型エンハンスメントモードMOSFETにおけるターンオンは、導電性n型反転層チャネル(「チャネル領域」とも呼ばれる)が、正のゲートバイアスの印加に応じて、p型ベース領域に形成される場合に行われる。反転層チャネルは、n型ソース領域とドリフト/ドレイン領域とを電気的に接続し、この間における多数キャリア伝導を可能にする。
【0003】
パワーMOSFETのゲート電極は、介在する絶縁層、一般的には二酸化ケイ素によってベース領域から分離される。ゲート電極はベース領域から絶縁されるので、MOSFETを導電状態に保持するために、あるいはMOSFETをオン状態からオフ状態に、またはその逆についても同様にスイッチングさせるために、ゲート電流はほとんど必要とされない。ゲート電極はMOSFETのベース領域と共にキャパシタを形成するので、ゲート電流はスイッチング中に小さく保たれる。したがって、スイッチング中には、充電電流および放電電流(「変位電流」)しか必要とされない。このゲート電極に関連する高い入力インピーダンスのために、最小限の電流要求量しかこのゲート駆動回路には課されない。さらに、MOSFET中の電流伝導は、反転層チャネルを使用する多数キャリア輸送を介して行われるので、過剰少数キャリアの再結合および蓄積に関連する遅延は存在しない。したがって、パワーMOSFETのスイッチング速度は、バイポーラトランジスタなど多数の少数キャリアデバイスに比べて桁違いに高速にすることができる。バイポーラトランジスタとは違って、パワーMOSFETは、「二次ブレークダウン(second breakdown)」として知られている破壊的故障メカニズムに出合うことなく、比較的長い時間、高電流密度および高電圧の印加に耐えるように設計することが可能である。パワーMOSFETにかかる順方向電圧降下は、温度を上昇させると共に増大するので、パワーMOSFETは、簡単に並列化することもでき、それによって並列接続されたデバイス中における一様な電流分布を促進することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2001/0017374号明細書
【特許文献2】米国特許第6,403,982号明細書
【特許文献3】米国特許第6,218,680号明細書
【特許文献4】米国特許第6,396,080号明細書
【特許文献5】米国特許第4,866,005号明細書
【特許文献6】米国再発行特許第34,861号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パワーMOSFETを開発する取り組みには、基板材料としての炭化ケイ素(SiC)の研究も含まれてきている。炭化ケイ素は、シリコンに比べて、広いバンドギャップ、低い誘電率、高いブレークダウン電界強度、高い熱伝導率、および高い飽和電子ドリフト速度を有している。したがって、炭化ケイ素パワーデバイスは、シリコンパワーデバイスに対して相対的に高い温度、高い電力レベル、高い電圧レベル、および/または低いオン抵抗で動作するようにすることができる。それにもかかわらず、炭化ケイ素パワーデバイス内の電圧サポートドリフト領域が不十分な厚みである場合には、炭化ケイ素パワーデバイスの定格電圧は、依然として制限されたままであることもある。したがって、炭化ケイ素の好ましい電気特性にもかかわらず、その中においてより厚い電圧サポート領域を有する炭化ケイ素パワーデバイスの必要性が引き続き存在している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
高電圧炭化ケイ素パワーデバイスを形成する方法は、コストのかかるエピタキシャル成長炭化ケイ素層の代わりに、高純度炭化ケイ素ウエハ材料から得られる炭化ケイ素ドリフト層を利用している。この方法は、10kVよりも大きなブロッキング電圧をサポートすることができ、約100μmよりも厚い厚みを有するドリフト層を使用することができる少数キャリアパワーデバイスおよび/または多数キャリアパワーデバイスを形成することを含んでいる。これらの多数キャリアパワーデバイスおよび少数キャリアパワーデバイスは、MOSFET、JFET、PiNダイオード、IGBT、BJT、GTOおよび他のデバイスを含んでいる。とりわけ、少数キャリアデバイス中における高純度炭化ケイ素ウエハ材料の使用は、50ナノ秒を超える固有少数キャリア寿命を有するデバイスをもたらすことができる。本発明の一部の実施形態による炭化ケイ素パワーデバイスを形成する方法は、10kV以上のブロッキング電圧をサポートする炭化ケイ素パワーMOSFETを形成することを含んでいる。これは、その中に約2×1015cm−3未満である正味のn型ドーパント濃度を有し、炭化ケイ素ドリフト層上にp型炭化ケイ素ベース領域を形成する4Hブール成長(boule-grown)炭化ケイ素ドリフト層を形成することにより行うことができる。ブール成長炭化ケイ素を形成する技法は、昇華成長(sublimation growth)、連続成長、および高温CVDを含んでいる。p型炭化ケイ素ベース領域は、ドリフト層と共にp−n整流接合を形成することができる。また、n型炭化ケイ素ソース領域も形成され、このn型炭化ケイ素ソース領域は、p型炭化ケイ素ベース領域と共にp−n整流接合を画成する。ゲート電極は、p型炭化ケイ素ベース領域に隣接して形成される。このゲート電極は、ベース領域に十分に近接しており、その結果、十分な大きさのゲート電極電圧の印加により、ベース領域における反転層チャネルの形成がもたらされる。反転層チャネルは、順方向のオン状態の伝導中に、ソース領域とドリフト層の間の電気導電性パスを実現するように動作する。
【0007】
本発明の一部の実施形態によれば、炭化ケイ素ドリフト層を形成するステップには、種結晶を用いた昇華成長技法を使用して炭化ケイ素ブールを形成し、次いで十分なフルエンス(fluence)の熱中性子をこの炭化ケイ素ブールに照射して、それによってこの炭化ケイ素ブール内においてシリコン原子をn型リン原子に変えるステップが先行する。特に照射するステップは、ブール内において約2×1015cm−3未満である補償されたn型ドーパント濃度をもたらす条件下で実施することができる。次いでこの照射するステップには、炭化ケイ素ブールをソーイング(saw)して、多数の4H昇華成長炭化ケイ素ウエハをもたらすステップが続く。次に、このウエハは、十分に高い温度で、十分な時間にわたって、強くアニールされて、照射ダメージが取り除かれる。このアニールするステップはまた、n型リン原子(例えば、格子位置に存在していないリン原子)を活性化し、高純度ドリフト層材料をもたらす十分なレベルまでウエハ内のトラップ密度を低下させるようにも動作することができ、この高純度ドリフト層材料は、約50ナノ秒よりも長い固有少数キャリア寿命を有することができる。アニールするステップに続いて、ウエハは、所望の厚みまで平坦化することができ、この厚みは、所望のパワーデバイスの定格電圧の関数とすることができる。
【0008】
本発明の追加の実施形態による炭化ケイ素パワーデバイスを形成する方法は、強くアニールすることにより炭化ケイ素ダイオードを形成すること、ならびに次いで内部に正味のn型ドーパント濃度を有する4H昇華成長炭化ケイ素ウエハを平坦化して、その上に対向するC面およびSi面と、約100μmから400μmの範囲の厚みを有するn型ドリフト層をもたらすことを含んでいる。次いで、N+炭化ケイ素層は、n型ドリフト層のC−面上にエピタキシャル成長され、またはイオン注入される(implanted)ことができ、またp+炭化ケイ素層は、n型ドリフト層のSi−面上にエピタキシャル成長され、またはイオン注入される(implanted)ことができる。p+炭化ケイ素層、n型ドリフト層、およびn+炭化ケイ素層は、全体として約10kVよりも大きなブロッキング電圧を有するP−i−Nダイオードを形成することができる。ここで、p+炭化ケイ素層は、ダイオードが順方向バイアスされる場合に、十分な量の少数キャリア(例えば、ホール)をドリフト層に注入して、その中の伝導度変調を引き起こすように動作することができる。
本発明のさらに他の実施形態によれば、炭化ケイ素JFET(junction field effect transistor 接合電界効果トランジスタ)は、内部に約2×1014cm−3から約2×1015cm−3の範囲の正味のn型ドーパント濃度を有する4Hブール成長炭化ケイ素ドリフト層を形成し、次いで炭化ケイ素ドリフト層のSi−面上にn型炭化ケイ素エピ層を形成することによって、形成することができる。このn型エピ層は、JFETのチャネル領域として動作する。n型炭化ケイ素ソース領域は、n型炭化ケイ素エピ層の上または内部に形成される。n型ソース領域は、n型エピ層よりも高濃度にドープされ、n型エピ層は、n型ドリフト層よりも高濃度にドープされる。p型炭化ケイ素ゲート電極は、n型炭化ケイ素エピ層上に形成され、その結果、p−n整流接合が、これらの間に画成される。逆バイアスされる場合に、このp−n整流接合は、n型エピ層の多数キャリアを空乏化させ、n型ソース領域とn型ドリフト層の間の順方向オン状態導電性パスを遮断するように動作する。順方向オン状態導電性パスは、p型炭化ケイ素埋込み領域中の開口部を介して延びることができ、p型炭化ケイ素埋込み領域は、n型エピ層とn型ドリフト層の間に延在する。特に、p型炭化ケイ素埋込み領域は、n型エピ層を形成するのに先立ってドリフト層のSi−面に隣接して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態による、炭化ケイ素パワーデバイスを形成する方法を示す流れ図である。
【図2】本発明の実施形態による、炭化ケイ素パワーデバイスを形成する追加の方法を示す流れ図である。
【図3】本発明の実施形態による、炭化ケイ素P−i−Nダイオードを形成する方法を示す流れ図である。
【図4】本発明の実施形態による炭化ケイ素パワーMOSFETの断面図である。
【図5】本発明の実施形態による炭化ケイ素JFETの断面図である。
【図6】本発明の実施形態による炭化ケイ素P−i−Nダイオードの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明の実施形態が示されている添付図面を参照して、本発明について以下にさらに十分に説明することにする。しかし、本発明は、異なる形態で実施されてもよく、本明細書中に記述されるこれらの実施形態だけに限定されるものとは解釈すべきではない。もっと正確に言えば、これらの実施形態は、この開示が徹底的で完全になるように、また本発明の範囲を当業者に十分に伝えることになるように提供される。これらの図面中では、諸層および諸領域の厚みは、明確にするために誇張されている。また、ある層が他の層または基板の「上に」存在していると言及されるときには、この層は、この他の層または基板上に直接に存在していてもよく、あるいは介在する諸層が存在していてもよい。さらに、用語「第1の導電型」および「第2の導電型」は、n型やp型などの反対の導電型を意味しているが、本明細書中において説明され、示される各実施形態は、その相補的実施形態も同様に含んでいる。フレーズ「正味のn型ドーパント濃度(net n-type dopant concentration)」は、相殺効果が考慮に入れられた後の活性化されたn型ドーパントの濃度を意味する。全体を通して、同様な参照番号は、同様な要素を意味している。他に指摘していない限り、炭化ケイ素材料に対する言及は、4H炭化ケイ素材料、6H炭化ケイ素材料、15R炭化ケイ素材料、および3C炭化ケイ素材料を含んでいる。
【0011】
次に図1を参照すると、本発明の第1の実施形態による炭化ケイ素パワーデバイスを形成する方法100は、ブール成長技法を使用した炭化ケイ素(SiC)ブールを形成する工程、ブロック102を含んでいる。この炭化ケイ素ブールは、種結晶を用いた昇華成長技法を使用してHPSI(high-purity semi-insulating 高純度半絶縁)炭化ケイ素ブールとして形成することができる。例示の昇華成長技法については、その開示が、ここに参照により本明細書に組み込まれている特許文献1、ならびに特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、および特許文献6にさらに十分に説明されている。昇華技法は、ガス供給昇華、連続成長および高温CVDを含むこともできる。
【0012】
次いで、ブロック104において、SiCブールは、熱中性子を照射され、所望のレベルのリンドーピングが行われる。これらのリンドーパントは、ブール材料内のp型ドーパント(例えば、ホウ素)の自然に生じるバックグラウンド濃度によって部分的に補償されることもある。この照射ステップ中に、炭化ケイ素ブール内の一部のシリコン原子(30Si)が、熱中性子を捕獲することになり、次の反応、すなわち[30Si(n,γ)31Si]を受ける。引き続いて起こるベータ粒子崩壊(β)は、リン原子31Pの形成をもたらし、このリン原子31Pは、炭化ケイ素内でn型ドーパント(すなわち、ドナー)として動作する。これらのリン原子の密度は、主として熱中性子フルエンス(ニュートロン/cm)のレベルによって制御される。約2×1014cm−3から2×1015cm−3の範囲の正味のn型ドーパント濃度を達成するために、約1×1017cm−2から約1×1020cm−2の範囲の中性子フルエンスを使用することができる。この中性子照射ステップは、一般にNTD(neutron transmutation doping 中性子変換ドーピング)と呼ばれる。また中性子変換ドーピング(NTD)を使用して、正味のp型導電型(net p-type conductivity)を有する半導体基板(例えば、ブール、ウエハ)に対して補償するドーパントを提供することもできる。したがって、NTDを使用して、過剰なp型ドーパントの部分的な補償を介して正味のドーピング(net doping)を調整することにより、所望のp型ドーパント濃度レベルを有する正味のp型ドリフト層(net p-type drift layer)の生成をサポートすることができる。
【0013】
ブロック106によって示されるように、従来のソーイング動作を実施して、炭化ケイ素ブールから複数の炭化ケイ素ウエハを生成することができる。約100μmから約1000μmの範囲の厚みを有し得るこれらのウエハは、4H炭化ケイ素ウエハとして形成されることが好ましい。代わりに、ブロック104と106によって示されるこれらのステップの順序は、逆転させることもできる。特に、図2は、関連する方法100’を示しており、ここではブロック104’において、各ウエハは、NTD法を使用して照射される。この一連の諸ステップは、同じ炭化ケイ素ブールから取られた異なるグループのウエハ内の異なるドナードーパントレベルの確立を可能にする。
【0014】
次に図1および図2におけるブロック108を参照すると、強引なアニールするステップを実施して、ウエハ内の照射ダメージおよびトラップレベル欠陥の密度が低下させられる。一部の実施形態においては、このアニールするステップは、リンドーパントを活性化するように作用することもある。強引なアニールするステップは、約1300℃から約2200℃の範囲の温度で、約10分から約500分の範囲の時間、実施することができる。
【0015】
アニールされた後に、ブロック110において、これらのウエハは、形成すべきパワーデバイスの定格電圧に合う所望の厚みまで平坦化することができる。この平坦化するステップは、ウエハの両面にCMP(chemically-mechanically polishing 化学的機械研磨)を行うことにより実施することができる。本明細書中で説明しているように、所望の厚みは、約20kVまでの定格のパワーデバイスについての約100μmから、約80kVまでの定格のパワーデバイスについての約400μmの範囲とすることができる。平坦化された後に、炭化ケイ素ウエハは、n型電圧サポートドリフト層として使用することができる。これらのドリフト層は、ずっとコストのかかるエピタキシャル成長技法を使用して商業上実現することができる厚さよりもかなり厚い厚みを有する。特に、これらのドリフト層は、ブロック112において、様々な炭化ケイ素パワーデバイスを形成することができる基板として使用することもできる。次いで、MOSFET、JFET、P−i−Nダイオード、IGBT、BJTおよびGTOを含む、様々なパワーデバイスを形成するバックエンド処理ステップを完了すると、これらのドリフト層は、その中に1つまたは複数のユニットセルを有する個別パワーデバイスへとダイシング(diced)することができる。次いで、これらの個別パワーデバイスは、従来のパッケージング技法を使用してパッケージ化することができる。
【0016】
P−i−Nダイオード400の形成をもたらすバックエンド処理ステップ112’の例示的なシーケンスが、図3および6に示されている。ブロック112Aによって示されるように、ブール成長ドリフト層402の研磨済みのC−面を基板として使用して、所定の厚みのn+炭化ケイ素エピ層をエピタキシャル成長させることができ、n+炭化ケイ素エピ層は、P−i−Nダイオード400のカソード領域404として動作する。同様に、ブロック112Bにおいて、ブール成長ドリフト層402の研磨済みのSi−面を基板として使用して、所定の厚みのp+炭化ケイ素エピ層をエピタキシャル成長させることができ、p+炭化ケイ素エピ層は、P−i−Nダイオード400のアノード領域406として動作する。代替実施形態において、n+エピ層およびp+エピ層は、n型ドーパントおよびp型ドーパントをドリフト層402中にイオン注入することによって形成することができる。ブロック112Cにおいて、上側の金属接点および下側の金属接点は、従来のメタライゼーション技法を使用して、それぞれアノード電極410およびカソード電極408として形成することもできる。
【0017】
次に本発明の実施形態によるパワーMOSFETを形成する方法について、図4を参照してさらに十分に説明する。図4には、その中にn型4Hブール成長炭化ケイ素ドリフト領域202を有する垂直パワーMOSFET200が示されている。ドリフト領域202は、その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有することができる。ドリフト領域202の厚み「t」は、20kVまでのMOSFETについての約100μmから80kVまでのMOSFETについての約400μmの範囲とすることができる。n+ドレイン領域204は、ドリフト領域202のC−面上に設けることもできる。このn+ドレイン領域204は、従来のエピタキシャル成長技法を使用して形成することもできる。(p−として示される)p型ベース領域206もまた、ドリフト領域202のSi−面上にエピタキシャル成長することができる。次いで、マスクされた注入ステップを実施して、p型ベース領域206内に複数の高濃度ドープしたn+ソース領域208を画成することができる。次に、選択的エッチングステップを実施して、ベース領域206中からドリフト領域202へと延びる複数のトレンチを画成することができる。次いでこれらのトレンチの側壁および底部は、p型ベース領域206の上部表面に沿っても延びているゲート絶縁層214で内側が覆われる。ゲート絶縁層214は、二酸化ケイ素または他の適切な誘電体材料を含むことができる。次いで、ゲート絶縁層214内において開口部を画成することができ、これらの開口部は、ソース領域208およびベース領域206をあらわにする。
【0018】
従来のメタライゼーション技法を実施して、(i)n+ソース領域208およびp型ベース領域206と抵抗接触する(ohmically contacts)ソース電極210と、(ii)ゲート絶縁層214上に延びるトレンチベースのゲート電極212と、(iii)ドレイン電極216とを画成することができる。ゲート電極212の垂直構成に基づいて、ゲート電極212に対する十分な正のゲートバイアスの印加は、n型ドリフト領域202に対してn+ソース領域208を電気的に接続するように動作する垂直反転層チャネルの形成をもたらすことになる。これらの垂直反転層チャネルは、p型ベース領域206間でトレンチの側壁に沿って延びる。順方向オン状態伝導中に、ドレイン領域204が、ソース領域208に対して、より正にバイアスされる場合に、これらの反転層チャネルは、ソース領域208からドリフト領域202へと多数キャリア(すなわち、電子)を通過させるように動作する。
【0019】
次に本発明の実施形態によるパワーJFETを形成する方法について、図5を参照してさらに十分に説明する。図5には、その中にn型4Hブール成長炭化ケイ素ドリフト領域302を有する接合電界効果トランジスタ300が示されている。このドリフト領域302は、その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有することができる。このドリフト領域302の厚み「t」は、20kVまでのJFETについての約100μmから80kVまでのJFETについての約400μmの範囲とすることができる。n+ドレイン領域304は、ドリフト領域302のC−面上に設けられる。このn+ドレイン領域304は、従来のエピタキシャル成長技法を使用して形成することもできる。(p+として示される)p型埋込み領域306は、ドリフト領域302のSi−面内に形成することができる。その中に開口部を有するように示される埋込み領域306は、注入マスク内に画成される開口部を通してドリフト領域302のSi−面内にp型ドーパントを注入することにより、形成することができる。代替実施形態においては、p型埋込み領域は、C−面上に形成することができ、n型ドレイン領域は、Si−面上に形成することができるが、これは、一般的にあまり好ましくはない。
【0020】
次いで、図に示すように、埋込み領域306上に比較的薄いn型炭化ケイ素チャネル領域314を形成することができる。約0.5μmの厚みを有することができるチャネル領域314は、エピタキシャル成長中の種として埋込み領域306およびドリフト領域302の露出された部分を使用してエピタキシャル層として形成することができる。このエピタキシャル成長ステップ中に、チャネル領域314は、約1×1017cm−3のレベルまでその場でドーピングすることができる。次いで従来の技法を実施して、n型炭化ケイ素チャネル領域314内にn+炭化ケイ素ソース領域308を画成することができる。ソース領域308は、例えば第3の次元(図示せず)に延びる複数の平行なストライプ形状領域として、あるいはリング形状領域として画成することができる。p型ドーパントは、チャネル領域314中に選択的にイオン注入して、チャネル領域314の上表面まで埋込み領域306を延在させることもできる。p型炭化ケイ素ゲート電極312は、p型埋込み領域306中の開口部に対向して延びる位置で、チャネル領域314上に形成することができる。このようにして、p型ゲート電極312とn型チャネル領域314との間に十分に大きな逆バイアスを設定することにより、多数電荷キャリアについてチャネル領域314を完全に空乏化させ、それによってソース領域308とドリフト領域302との間の順方向オン状態伝導を遮断する。次いで、従来のメタライゼーション技法を実施して、n+ソース領域308およびp型埋込み領域306に抵抗接触するソース電極310と、n+ドレイン領域304に抵抗接触するドレイン電極316とを画成することができる。
【0021】
図面中および明細書中に、本発明の典型的な好ましい実施形態が開示され、特定の用語が使用されているが、これらは、一般的な意味および説明的な意味において使用されているにすぎず、限定する目的では使用されておらず、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に述べられている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
10kV以上の定格ブロッキング電圧を有する炭化ケイ素MOSFETデバイスを形成する方法であって、
その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素ドリフト層上にp型炭化ケイ素ベース領域を形成するステップと、
前記p型炭化ケイ素ベース領域と共にp−n整流接合を画成するn型炭化ケイ素ソース領域を形成するステップと、
前記p型炭化ケイ素ベース領域上にゲート電極を形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、その中のトラップ密度を低下させるのに十分な温度でブール成長炭化ケイ素ウエハをアニールするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、
種結晶を用いた昇華成長技法または高温CVD成長技法を使用して炭化ケイ素ブールを形成するステップと、
十分なフルエンスの熱中性子を前記炭化ケイ素ブールに照射して、それによって前記炭化ケイ素ブール内において一部のシリコン原子をリン原子に変えるステップと
によって先行されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記炭化ケイ素ドリフト層は、約100μmから約400μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
高電圧炭化ケイ素デバイスを形成する方法であって、
その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素ドリフト層上にn型炭化ケイ素層およびp型炭化ケイ素層を形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、その中において50ナノ秒を超過する固有少数キャリア寿命を実現するのに十分な温度でブール成長炭化ケイ素ウエハをアニールするステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、前記炭化ケイ素ウエハを平坦化するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、
種結晶を用いた昇華成長技法または高温CVD成長技法を使用して炭化ケイ素ブールを形成するステップと、
十分なフルエンスの熱中性子を前記炭化ケイ素ブールに照射して、それによって前記炭化ケイ素ブール内において一部のシリコン原子をリン原子に変えるステップと
によって先行されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記炭化ケイ素ドリフト層は、約100μmから約400μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項10】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、
種結晶を用いた昇華成長技法または高温CVD成長技法を使用して炭化ケイ素ブールを形成するステップと、
前記炭化ケイ素ブールをソーイングして複数のブール成長炭化ケイ素ウエハをもたらすステップと、
熱中性子を前記複数のブール成長炭化ケイ素ウエハに照射するステップと
によって先行されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項11】
炭化ケイ素ダイオードを形成する方法であって、
その上に対向するC面およびSi面と、約100μmから約400μmの範囲の厚みとを有するn型ドリフト層を画成するために、その中に正味n型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ウエハを平坦化するステップと、
前記n型ドリフト層の前記C面上にn+炭化ケイ素層を形成するステップと、
前記n型ドリフト層の前記Si面上にp+炭化ケイ素層を形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記平坦化するステップは、前記ブール成長炭化ケイ素ウエハをアニールしてその中のトラップ密度を低下させるステップによって先行されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記平坦化するステップは、
種結晶を用いた昇華成長技法または高温CVD成長技法を使用して炭化ケイ素ブールを形成するステップと、
十分なフルエンスの熱中性子を前記炭化ケイ素ブールに照射して、それによって前記炭化ケイ素ブール内のシリコン原子をリン原子に変えるステップと
によって先行されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
炭化ケイ素パワーデバイスを形成する方法であって、
その上に対向するC面およびSi面と、5kVを超過するブロッキング電圧をサポートするのに十分な厚みとを有するn型ドリフト層を画成するために、ブール成長炭化ケイ素ウエハを平坦化するステップを
含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記平坦化するステップは、前記ブール成長炭化ケイ素ウエハをアニールして、その中のトラップ密度を低下させるステップによって先行されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記平坦化するステップは、
種結晶を用いた昇華成長技法を使用して炭化ケイ素ブールを形成するステップと、
十分なフルエンスの熱中性子を前記炭化ケイ素ブールに照射して、それによって前記炭化ケイ素ブール中の一部のシリコン原子をリン原子に変えるステップと
によって先行されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
その中に約2×1015cm−3未満である正味の第1の導電型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層と、
バイアス信号に応じて十分な量の少数キャリアを前記ドリフト層中に注入して、順方向オン状態動作モード中にその中の伝導度変調を引き起こす手段と
を備えることを特徴とする炭化ケイ素パワーデバイス。
【請求項18】
少数キャリアを注入する前記手段は、前記炭化ケイ素ドリフト層に対する逆導電型の炭化ケイ素領域を備え、前記パワーデバイスは、PiNダイオード、BJT、GTOおよびIGBTからなる群から選択され、前記炭化ケイ素ドリフト層中の固有少数キャリア寿命は、約50ナノ秒よりも大きいことを特徴とする請求項17に記載のパワーデバイス。
【請求項19】
前記ドリフト領域は、約100μmから約400μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項17に記載のパワーデバイス。
【請求項20】
前記ドリフト層は、約100μmから約400μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項18に記載のパワーデバイス。
【請求項21】
少数キャリアを注入する前記手段は、前記ドリフト層のSi−面上のp型炭化ケイ素エピ層を備えることを特徴とする請求項17に記載のパワーデバイス。
【請求項22】
少数キャリアを注入する前記手段は、前記ドリフト層のSi−面上のp型炭化ケイ素エピ層を備えることを特徴とする請求項19に記載のパワーデバイス。
【請求項23】
少数キャリアを注入する前記手段は、前記ドリフト層のSi−面内にp型炭化ケイ素注入領域を備えることを特徴とする請求項20に記載のパワーデバイス。
【請求項24】
その上に対向するC面およびSi面と、その中に正味の変換ドープされたリン濃度とを有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層と、
前記ドリフト層の前記C面上のn+炭化ケイ素エピ層と、
前記ドリフト層の前記Si面上のp+炭化ケイ素エピ層と
を備えることを特徴とするPiNダイオード。
【請求項25】
前記ドリフト層は、約100μmから約400μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項24に記載のダイオード。
【請求項26】
前記ドリフト層は、その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有することを特徴とする請求項24に記載のダイオード。
【請求項27】
前記ドリフト層は、その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有することを特徴とする請求項25に記載のダイオード。
【請求項28】
正味n型伝導度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層と、
前記ドリフト層の第1の面上のn型炭化ケイ素エピ層と、
前記ドリフト層の第2の面上のp型炭化ケイ素エピ層と
を備えることを特徴とするPiNダイオード。
【請求項29】
前記ドリフト層は、約100μmから約400μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項28に記載のダイオード。
【請求項30】
前記ドリフト層は、その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有することを特徴とする請求項28に記載のダイオード。
【請求項31】
高電圧炭化ケイ素MOSFETデバイスを形成する方法であって、
その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素ドリフト層上に延びており、その中に前記炭化ケイ素ドリフト層に対して相対的により高いn型ドーパント濃度を有するn型炭化ケイ素エピ層を形成するステップと、
前記n型炭化ケイ素エピ層と共にp−n整流接合を画成するp型炭化ケイ素ベース領域を形成するステップと、
前記p型炭化ケイ素ベース領域と共にp−n整流接合を画成するn型炭化ケイ素ソース領域を形成するステップと、
前記p型炭化ケイ素ベース領域上にゲート電極を形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項32】
10kV以上の定格ブロッキング電圧を有する炭化ケイ素JFETを形成する方法であって、
その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素ドリフト層上にn型炭化ケイ素エピ層を形成するステップと、
前記n型炭化ケイ素エピ層中にn型炭化ケイ素ソース領域を形成するステップと、
前記n型炭化ケイ素エピ層上にp型炭化ケイ素ゲート電極を形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項33】
n型炭化ケイ素エピ層を形成する前記ステップは、前記炭化ケイ素ドリフト層中にp型炭化ケイ素埋込み領域を形成するステップによって先行され、n型炭化ケイ素エピ層を形成する前記ステップは、前記p型炭化ケイ素埋込み領域と共にp−n整流接合を画成し、前記炭化ケイ素ドリフト層と共に非整流接合を画成するn型炭化ケイ素エピ層を形成するステップを含み、p型炭化ケイ素ゲート電極を形成する前記ステップは、前記p型炭化ケイ素埋込み領域の一部分に対向して延びるp型炭化ケイ素ゲート電極を形成するステップを含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記n型炭化ケイ素ソース領域および前記p型炭化ケイ素埋込み領域と抵抗接触するソース電極を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、その中のトラップ密度を低下させるのに十分に高い温度でブール成長炭化ケイ素ウエハをアニールするステップを含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項36】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、
種結晶を用いた昇華成長技法を使用して炭化ケイ素ブールを形成するステップと、
十分なフルエンスの熱中性子を前記炭化ケイ素ブールに照射して、それによって前記炭化ケイ素ブール内においてシリコン原子をリン原子に変えるステップと
によって先行されることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記炭化ケイ素ドリフト層は、約100μmから約400μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項38】
10kV以上の定格ブロッキング電圧を有する炭化ケイ素MOSFETデバイスを形成する方法であって、
その中に約2×1015cm−3未満である正味の第1の導電型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素ドリフト層上に第2の導電型炭化ケイ素ベース領域を形成するステップと、
前記第2の導電型炭化ケイ素ベース領域と共にp−n整流接合を画成する第1の導電型炭化ケイ素ソース領域を形成するステップと、
前記第2の導電型炭化ケイ素ベース領域上にゲート電極を形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項39】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、その中のトラップ密度を低下させるのに十分な温度でブール成長炭化ケイ素ウエハをアニールするステップを含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、前記炭化ケイ素ウエハを平坦化するステップをさらに含むことを特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項41】
炭化ケイ素ドリフト層を形成する前記ステップは、
種結晶を用いた昇華成長技法を使用して炭化ケイ素ブールを形成するステップと、
十分なフルエンスの熱中性子を前記炭化ケイ素ブールに照射して、それによって前記炭化ケイ素ブール内において一部のシリコン原子をリン原子に変えるステップと
によって先行されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記炭化ケイ素ドリフト層は、約100μmから約400μmの範囲の厚みを有することを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項43】
その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層と、
バイアス信号に応じて十分な量の少数キャリアを前記ドリフト層中に注入して、順方向オン状態動作モード中にその中の伝導度変調を引き起こす手段と
を備えることを特徴とする炭化ケイ素パワーデバイス。
【請求項44】
10kV以上の定格ブロッキング電圧を有する炭化ケイ素デバイスを形成する方法であって、
その中に約2×1015cm−3未満である正味n型ドーパント濃度を有するブール成長炭化ケイ素ドリフト層を形成するステップと、
前記炭化ケイ素ドリフト層上にp型炭化ケイ素ベース領域を形成するステップと、
前記p型炭化ケイ素ベース領域と共にp−n整流接合を画成するn型炭化ケイ素ソース領域を形成するステップと、
前記p型炭化ケイ素ベース領域上にゲート電極を形成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項45】
前記デバイスは、MOSFETおよびIGBTからなる群から選択されることを特徴とする請求項44に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−134513(P2012−134513A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−20732(P2012−20732)
【出願日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【分割の表示】特願2006−535520(P2006−535520)の分割
【原出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】