プレート状物品の超音波湿式処理のための装置および方法
プレート状物品の超音波湿式処理のための方法およびそれぞれの装置が開示され、この方法は、プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を移送するステップであって、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと5mmとの間の距離d2を有するような、ステップと、固体要素とプレート状物品との間の隙間を満たすための液体を分配するステップと、超音波を検出するおよび/または距離d2を測定することによって距離d2を制御するステップと、測定された距離を所望の距離d0と比較し、それに応じて距離を調節するステップとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は単体のプレート状物品の超音波湿式処理のための装置および方法に関し、
・プレート状の物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
・固体要素とプレート状物品との間の隙間の中に液体を導入するための液体分配手段とを含む。
【0002】
固体要素からプレート状物品への距離が波長λ(すなわち、d2≦10*λ)の範囲内またはそれより下であれば、近接場超音波と呼ばれる。
【0003】
プレート状物品の湿式処理のための装置は、固体要素としてのプレートと、プレートに実質的に平行な単体のプレート状物品を保持するための保持手段と、処理する際に、この第1のプレートとプレート状物品との間の第1の隙間の中に液体を導入するための分配手段とを含む。固体要素としてのそのようなプレートは、プレート状物品の全体またはその一部のみを覆ってもよい。プレート状物品の一部のみが覆われる場合には、プレート形状の固体要素はパイ形状でもよい。
【0004】
しかし、そのような固体要素は、また、超音波トランスデューサが接続される細長いプローブ(すなわち、棒またはシャフト)でもよい。
【0005】
以下、ウェーハの用語が使用される場合には、そのようなプレート状物品を意味する。
【0006】
そのようなプレート状物品は半導体ウェーハの等の円盤状物品またはコンパクトディスク、および平面パネル型表示装置またはレチクル等の多角形の物品の場合がある。
【0007】
本明細書の中で超音波の用語が使用される場合は、常に、超音波の特定の形態として、すなわち1MHzより上のメガ音波を本明細書に含むと理解すべきである。
【背景技術】
【0008】
特許文献1には、メガ音波洗浄器が開示されており、プレート状物品が2つのプレート(1つのプレートが超音波トランスデューサを保持する)の間に保持されて、プレート状物品とトランスデューサのプレートは互いに対して回転する。
【0009】
このシステムは非常によい洗浄結果をもたらすが、時に半導体装置およびウェーハ上の構造を損傷させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】WO2004/114372A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の目的は、よりよい監視が可能であり、必要であれば、処理結果を向上させるために制御も可能である装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、プレート状物品の超音波湿式処理のための装置を提供することによって、この目的を達成するが、この装置は、
・プレート状物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
・処理される際に固体要素とプレート状物品との間の隙間の中に液体を導入するための液体分配手段と、
・距離d2制御するための手段とを含み、距離を制御するための手段が、距離d2を測定するための手段と、測定された距離を所望の距離d0と比較するための手段と、それに応じて距離を調節するための距離調節手段とを含む。
【0013】
固体要素は、プレート状物品を超音波エネルギで処理するためにトランスデューサに接続され、超音波エネルギが、固体要素によって処理液を通してプレート状物品に向かって伝導する。そのような接続は、固体要素とトランスデューサとを互いに焼結または接着、または、トランスデューサを結合液によって固体要素に結合してもよい。
【0014】
そのような液体分配手段は種々の実施形態から選択可能である。固体要素がプレート状物品に実質的に平行なプレートの場合には、プレート状物品の中心に近接する開口部を備える液体パイプが配置される。この点において、中心に近接とは、開口部の中心がプレート状物品の中心から最高20mmまでしか離れていないことを意味する。
【0015】
固体要素が、棒であるかまたはプレート状物品を完全に覆っていない場合には、液体が自由流動様式でプレート状物品に分配され得る。
【0016】
固体要素およびプレート状物品がタンク中に浸漬されている場合には、液体分配手段は液体をタンク中に送るための送りパイプである。結果として、固体要素とプレート状物品との間の隙間が満たされる。
【0017】
所望の距離d0は、典型的には、粒子除去効率(PRE)が最高可能レベルであり、同時に、損傷(例えば、電気的な線や接続の破損)が低い、また、よりよくは損傷が起こらない、そのような、プレート状物品までの距離であろう。そのような所望の距離d0はλ/2、λ、λ/4、または3λ/4であろう。しかし、d0は、プレート状物品の素材、プレート状物品の表面挙動、固体要素のインピーダンス、トランスデューサの種類等の種々の多くのパラメータに依存する。従って、d0は、典型的には、所与の装置構成および所与のプレート状物品に対して経験的に決定される。
【0018】
さらに、システムおよび所望のプロセス結果およびプレート状物品によって、所望の最大偏差(Δd=d2−d0)が決定される。距離d2を制御するために、実際の距離が測定されてΔdが計算され、偏差が所望の値よりも大きい場合には、距離が所望の範囲内になるまで距離調節手段で距離が変更される。この制御ループは、典型的には、既知のコンピュータまたはコントローラによって実行される。制御手段(例えば、コンピュータ)は、測定された距離信号を受信し、必要な距離調節信号を計算する。
【0019】
そのような装置では、半導体ウェーハなどのプレート状物品は、最適化されて永続的または定期的に監視され、必要であれば調節可能なプロセスを使用して処理(例えば、洗浄)可能である。
【0020】
距離調節手段は、リニアモータ、電気モータ(例えば、ステップモータ、サーボモータ)によって駆動されたスピンドル、油圧モータ、空圧モータ、油圧シリンダ、空圧シリンダ、および/または圧電モータまたは駆動装置を含んでよい。
【0021】
プレート状物品とプレート状固体要素または棒状固体要素との間の平行度が十分であれば、1つの距離調節手段のみ必要とする。
【0022】
平行度が十分でなく、従って、この距離が所望の偏差内に入るように補正すべきであれば、複数の距離調節手段も利点がある。固体要素がプレートの場合、距離測定手段が、少なくとも3つの異なる測定点でプレート状物品と固体要素との間の距離を測定可能なような要素を含むことも利点である。好ましくは、1つの距離調節手段がそれぞれの測定点に対応する。別法では、1つの距離調節手段を備えると共に、2つの角度調節手段を備える。それぞれの角度調節手段は、プレートを傾斜軸の回りに傾斜させてよく、それぞれの傾斜軸はプレートに垂直でなく、2つの傾斜軸は互いに平行でない。
【0023】
固体要素が棒状または細長い要素であれば、距離測定に、プレート状物品と固体要素との間の距離が少なくとも2つの異なる測定点で測定可能なような要素を含むことも利点である。その結果、少なくとも2つの調節手段が好ましく、その内の少なくとも1つが距離調節手段である。もう1つの調節手段は、距離調節手段または角度調節手段である。
【0024】
装置の1つの実施形態では、距離d2を測定するための手段は光学距離測定要素を含む。そのような光学距離測定要素はレーザ距離測定要素を含んでよい。この場合、プレート状物品に面する固体要素の表面に取り付けられた要素から光が放射され、プレート状物品によって反射され、この表面に取り付けられた他の要素によって検出されるだろう。好ましくは、放射要素および検出要素は、プレート状物品に面する固体要素の表面の平滑性を乱すものではなく、換言すると、放射要素または検出要素のいずれも表面の平面から0.2mmを超えて突出または退行してはならない。
【0025】
好ましくは、距離d2を測定するための手段は超音波測定要素を含み、この超音波測定要素は、距離測定信号(例えば、半波、全波、正弦、矩形の形状、またはパルス信号)を送出するための超音波トランスデューサと、距離測定信号を検出するための超音波検出器とを含む。
【0026】
距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサは距離測定信号を検出するために同時に使用可能である。プレート状物品を超音波エネルギで処理するための超音波トランスデューサ(処理トランスデューサ)は、距離測定信号を送出するために、および/または検出するために、同時に使用可能である。処理トランスデューサがパルス信号を送出するために使用される場合、超音波処理周波数はパルス信号が重畳するにちがいない。処理トランスデューサが距離測定信号の検出のために使用される場合、処理トランスデューサから受信された検出された信号は、検出信号を選別(filter)するために分離しなければならない。
【0027】
1つの実施形態では、距離を測定するための超音波トランスデューサは、プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサと同じではない。
【0028】
他の実施形態では、距離を測定するための超音波検出器は、同時に、距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサである。
【0029】
少なくとも、距離を測定するために3つの超音波トランスデューサが備えられる場合には、距離が検出可能なだけでなく、プレート状物品のプレート状固体要素に対するが平行度も監視可能である。
【0030】
本発明の他の態様は、プレート状物品の超音波湿式処理のための方法であり、この方法
は、
・プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する状態にし、ここで、この隙間が液体で満たされるステップと、
・距離d2を測定し、測定された距離を所望の距離d0と比較し、それに応じて距離を調節することによって距離d2を制御するステップとを含む。
【0031】
隙間は、固体要素とプレート状物品との間の隙間を満たすための液体を分配することによって、満たすことが可能である。別法では、隙間は、プレート状物品がタンク中に浸漬される際に結果を見る。
【0032】
方法の1つの実施形態では、距離d2を測定するための手段は光学測定要素を含む。別法では、距離測定は容量性または誘導性の測定手段で実行可能である。距離測定がプロセス開始前に実行される場合には、機械的測定でさえも使用可能である。
【0033】
好ましくは、距離d2を測定するための手段は、距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサと距離測定信号を検出するための超音波検出器とを含む超音波測定要素を含む。
【0034】
この方法では、距離を測定するための超音波トランスデューサは、同時に、プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサである。別法では、距離を測定するための超音波トランスデューサは、プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサと同じでない。
【0035】
距離を測定するための超音波検出器は、同時に、距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサ、および/またはプレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサでよい。
【0036】
距離を測定するために少なくとも3つの超音波トランスデューサを備えることができ、プレートが、プレート状物品を処理すべき超音波エネルギを供給するための固体要素として使用される場合に有用である。
【0037】
本方法の好ましい実施形態では、距離を制御するための手段は、距離d2を自動的に調節するためのコントローラ(例えば、コンピュータ)をさらに含む。
【0038】
本発明のさらに他の態様は、プレート状物品の超音波湿式処理のための装置であり、
・プレート状の物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
・処理される際に固体要素とプレート状物品との間の隙間の中に液体を導入するための液体分配手段と、
・超音波検出器を含む超音波を測定するための手段とを含む。
【0039】
超音波検出器は、圧電トランスデューサ、または水中聴音器(hydrophones)から選択可能である。
【0040】
超音波を測定するための手段は、距離測定および/または超音波画像システムのための要素でよい。
【0041】
超音波検出器は、同時に、プレート状物品の超音波湿式処理のためのトランスデューサ
でよいが、プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサと同じでなくてもよい。
【0042】
好ましい実施形態では、超音波検出器は超音波を監視するための超音波出力監視システムの一部であり、超音波は洗浄トランスデューサによって洗浄液中に伝達(coupled)される。そのような監視では、特定の超音波信号(例えば、パルス信号)を洗浄液に加える必要はない。出力監視システムは、システムによって反射され偏向された超音波を、単に、検出し監視する。監視はコントローラ(例えば、コンピュータ)によってなし得るが、コントローラは、例えば、自動的にパラメータ(例えば、距離d2または超音波発生器パラメータ)を調節してよい。コントローラは、たとえ実際の距離d2を測定しなくても、単に、監視された信号を所望の信号と比較することによって、このように距離d2を調節可能である。
【0043】
超音波湿式処理のためのトランスデューサが、同時に、信号を検出するために使用される場合には、検出された信号は電子的に選別しなければならない。
【0044】
1つの実施形態では、超音波検出器は超音波画像システムの一部である。そのような画像は、プレート状物品の処理中に処理条件を十分に監視するために、および/または、トランスデューサ組み立て体の状態を検査し、これが固体要素に適切に結合しているか検査するために使用可能である。
【0045】
本発明の他の態様は、プレート状物品の超音波湿式処理のための方法であり、この方法は、
・プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する状態にし、ここで、この隙間が液体で満たされるステップと、
・超音波を検出するステップとからなる。
【0046】
隙間は、固体要素とプレート状物品との間の隙間を満たすための液体を分配することによって、満たすことができる。別法では、隙間は、プレート状物品がタンク中に浸漬される際に満たされる。
【0047】
超音波湿式処理のためのそのような方法では、超音波を検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される。これは、隙間中に液体がなくても、隙間に特定の試験液を用いても、および/または、隙間に実際の処理液を用いても、実行可能である。
【0048】
実際の処理ステップの前に実行する場合、そのような試験ステップは、より低い出力で実行可能である。
【0049】
超音波湿式処理のための方法の1つの実施形態によると、固体要素とプレート状物品との間の隙間が液体で満たされていない場合には、超音波を検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される。これは、主として、装置(トランスデューサの機能および固体要素への適切な結合)を試験するためになされる。従って、装置が処理すべきプレート状物品を損傷する前に、または、装置がプレート状物品を実際に処理(例えば、洗浄)する機能を失う前に、装置の欠陥が検出可能である。
【0050】
固体要素とプレート状物品との間の隙間が液体で満たされている場合には、超音波を検出するステップが超音波湿式処理と同時に実行される、超音波湿式処理のための方法が提供されることも利点がある。これは、単にプロセス制御およびプロセス監視のためである。それによって、プレート状物品の超音波処理のために使用される超音波が検出される、および/または、追加で放射されたパルス状または非パルス状の信号が検出される。
【0051】
好ましくは、超音波の検出は、超音波出力すなわち洗浄トランスデューサによって洗浄液の中に伝達した超音波の出力の監視のために使用される。そのような監視では、特定の超音波信号(例えば、パルス信号)を洗浄液に加える必要はない。単に、洗浄トランスデューサによって放射され、システムによって反射および/または偏向された超音波が検出および監視される。監視された超音波出力によって、洗浄プロセスのパラメータが手動および/または自動で調節可能である。
【0052】
監視される超音波出力がきるだけ低くなるまで、距離d2が変更されることは利点である。従って、発生して洗浄トランスデューサに送る超音波の出力を増加させることなくPREが最大化可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明による装置の実施形態の側面断面図である(図2のI−I)。
【図2】本発明による装置の実施形態の側面断面図である(図1のII−II)。
【図3】図1のIII部分の詳細図である。
【図4−7】図3に基づく詳細図であり、洗浄トランスデューサ、信号送出トランスデューサ、および検出トランスデューサの別の配列を示す。
【図8】別の実施形態の側面断面図であり、液体が自由流動でウェーハ上に分配される。
【図9−11】別の実施形態の側面断面図であり、超音波音をウェーハに供給する固体要素がシャフトである。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図1、図2および図3は本発明による湿式処理装置1を示す。中央開口部42を備える水平装着プレート41上には、垂直回転軸Aを備える中空のシャフトモータ8が装着される。中空のシャフトモータは固定子8s、回転子8r、および回転子8rに固定された中空の回転シャフト23を含む。
【0055】
中空のシャフト23の下端は、第1の装着プレート41の中央開口部を通して突出し、中空のシャフト23に垂直な第1のプレート31に接続される。第1のプレート31は円形の円盤の形状を有し、中空のシャフト23の中央軸Aは、プレート31の中心を通る。第1のプレート31は握持装置(スピンチャック)の一部で、偏心可動な握持ピン35をさらに含む。そのようなピン35は、例えば、米国特許第4903717号に記載されるように、歯車(図示せず)を通して偏心動作する。別のピン動作機構が、例えば、米国特許第5788453号または米国特許第5156174号に開示される。示された実施形態は6つのピンを含む。別法として、3つのピンのみを使用することも可能で、その内、ウェーハを確実につかむために1つのピンのみ偏心可動である。他の握持(クランプ)要素が使用される場合、この数は1つの動作要素を備え2つに減らすことができる。第1のプレート31は下方に面し、従って、ピン35は下方に突出し第1のプレート31の下でウェーハWを保持する。握持装置を回転中にピンが開くことが可能であれば(例えば、歯車がサーボモータを通して、または、それぞれのピンが磁気スイッチを通して動かされる)、ウェーハは、2つの流体クッションの間に自由に浮遊可能である。
【0056】
第2のプレート32は、第1のプレート31の下かつ実質的に平行に備えられる。第2のプレート32は円形の円盤の形状を有し、中空のシャフト23の中央軸Aは、第2のプレート32の中心を通る。第2のプレート32は周囲を環状の液体収集器10によって囲まれ、これはカップ、ボウル、または、はねよけとも呼ばれることもある。第2のプレート32は液体収集器に対してOリングシール(図示せず)で密封される、または、第2のプレート32が液体収集器の一部である。液体収集器は、液体を収集するための環状のダ
クト14を含み、湿式処理中にウェーハから液が飛散し、この液体は環状ダクト14の底近くの開口部(図示せず)を通して排出される。液体収集器は、環状ダクト14の上に内向き方向の環状のガス吸引ノズル12をさらに含み、周囲のガスおよび湿式処理に由来する噴霧を受ける。0.1−5.0mmの周囲の隙間を残して第1のプレートが液体収集器の中に挿入可能なように、液体収集器10の上部の内径は、第1のプレート31の外径よりもわずかに大きいだけである。この隙間は処理中に周囲に対してウェーハを密閉するのに十分に小さく、しかし、第1のプレートが回転中に、第1のプレート31と液体収集器10との間の摩擦を避けるために十分大きいものでなければならない。
【0057】
液体収集器10は第2の装着プレート43に接続される。第2の装着プレート43は、持ち上げ手段45を介して第1の装着プレート41に接続される。持ち上げ手段は、2つの装着プレート41および43の垂直位置を互いに対して変えるためである。第2の装着プレート43が機械のフレーム(図示せず)に接続されていれば、持ち上げ手段45は、握持手段35と第1のプレート31とを含むスピンチャックと共に、第1の装着プレート41を持ち上げ、および下降可能である。第1の装着プレート41が機械のフレームに接続されていれば、持ち上げ手段45は、液体収集器10および第2のプレート32と共に、第2の装着プレート43を持ち上げ、および下降可能である。垂直動作は矢印Zで示される。
【0058】
ウェーハW(プレート状物品)と第2のプレート32との間の距離d2が異なる3つの点で変更可能なように、3つの持ち上げ手段45が備えられる。ウェーハWおよび第2のプレート32が共に十分に平坦ならば、距離d2は、全ての点で距離d2が所望の範囲内に入るように変更可能である。その結果、3つの持ち上げ手段45は別々に駆動可能である。示した実施形態では、持ち上げ手段45のそれぞれは、2つの異なった機能を有する。第1の機能は、ウェーハを装置に設置するため、およびウェーハを装置から取り出すためにウェーハをトランスデューサプレート32から持ち上げるためである。第1の機能については、持ち上げ手段は、ウェーハとトランスデューサプレートとの間の距離を少なくとも2cm変化させることが可能でなければならない。持ち上げ手段の第2の機能は、距離d2が全ての点で所望の範囲内とするために、トランスデューサプレートに対するウェーハの距離を調節することである。この第2の機能については、持ち上げ手段は、少なくとも±0.1mmの正確性でこの距離を調節することが可能でなければならない。好ましくは、正確性は少なくとも±0.01mmである。そのような持ち上げ手段のための適当な駆動装置は、リニアモータ、ステップモータを備えるスピンドル、空圧リフト、またはそのような駆動装置の組み合わせである。
【0059】
複数の超音波振動要素4(洗浄トランスデューサ)は、第1のプレート31の反対側にあるプレート32中の穴中で第2のプレート32に付着され、このように、第2のプレート32に音響的に結合される。振動要素4は、湿式処理中にウェーハを覆う第2のプレート32部分の全直径を実質的に完全に覆うように配列される、すなわち、振動要素4は第2のプレートの全体に渡り広がる。振動要素4は、典型的に、圧電トランスデューサである。
【0060】
さらに、3つの検出器トランスデューサ82が第2のプレートに付着される。各検出器トランスデューサは、1つの持ち上げ手段45に対応する。検出器トランスデューサによって検出された信号は、ウェーハと第2のプレートとの間の距離を計算するために使用される。これは、持ち上げ手段を個々に制御するためにコントローラ(コンピュータ)中に送られる。
【0061】
距離測定信号はトランスデューサ4によって供給される。これは、パルス信号で、実際の処理信号に重畳する。別法として、この距離測定信号は、超音波洗浄が開始する前に距
離d2が既に全点で所望の範囲に入っているように、超音波洗浄プロセスが開始される前に送出可能である。このように、ウェーハ上の構造への損傷が防止可能であり、最大の粒子除去効率が再現よく達成可能である。
【0062】
下方の分配器6は、第1のプレート31がその回りで回転可能な回転軸Aに対して偏心して、第2のプレート32に付着され、第1と第2のプレート31、32の間の空間に開口する。下方の分配器6は、液体またはガスのいずれかをウェーハWの下側に向かって分配し、第2のプレートとウェーハWとの間の隙間G2を完全に満たすように構成され、これは、振動要素4によって発生した超音波をウェーハWに伝達させる(couples)。下方の分配器6の開口部は、振動要素がウェーハの中心に近接して配列可能なように、回転軸Aとずれて設置される。このように、ウェーハの全域に超音波が到達可能である。下方の分配器6はマルチポート弁(図示せず)に接続され、これは、少なくとも1つの液体供給源と少なくとも1つのガス供給源とにさらに接続される。従って、種々の液体(洗浄剤)および種々のガス(例えば、窒素)が選択的に適用可能である。マルチポート弁は、単一の電磁弁を翼列(cascade)にしたものでよい。
【0063】
上方の分配システムは、中空のシャフト23を通り抜けて第1のプレート31に付着し第1と第2のプレート31、32との間の空間に開口する、2つの同軸に配列されたチューブ21および22を含む。内側のチューブ21は液体を分配するためであり、内側のチューブ21と外側のチューブ22との空間はガスを分配するためである。チューブ21、22の両方とも、中空のシャフト23と共に、一緒に回転可能である。内側のチューブ21に液体を導入するために、液体回転接続部5が備えられる。ガスは、ガス回転接続部7を通してチューブ21と22との間の空間中に送られる。
【0064】
図3(図1のIII部の詳細図)に示すように、ウェーハを洗浄するために使用されるトランスデューサ4は、また、超音波信号放射要素でもあり、トランスデューサ82は超音波信号検出要素である。検出トランスデューサ82はそれぞれの境界層から反射された反響音を検出する。その結果、トランスデューサプレート(固体要素、第2のプレート)32とウェーハWとの間の第2の隙間G2の距離d2が測定可能であるばかりでなく、第2のプレート31とウェーハWとの間の第1の隙間の距離d1も測定可能である。このシステムは、ウェーハが存在するまたは存在しない時に装置を試験するためにも、または、プロセスを監視し制御するためにも、どちらでも使用可能である。
【0065】
別の態様では、検出トランスデューサ82は、また、信号放射トランスデューサとしても使用される。
【0066】
図3中のIIIの詳細図に基づき、本発明を実施する別の態様が図4から7に開示される。
【0067】
図4では、検出トランスデューサは、洗浄トランスデューサ4を含む第2のプレート32に対向する、第1のプレート31中に装着される。従って、検出器82は隙間G2、ウェーハW、および隙間1を通して伝導した超音波信号を検出する。信号は種々の材料のインピーダンスにより回折する(第1のプレート31、第2のプレート32、第1の隙間G1中の液体、第2の隙間G2中の液体、およびプレート状物品W)。このシステムは、また、ウェーハWが存在しない時に装置を試験するために使用可能でもある。
【0068】
図5は、測定信号(例えば、パルス信号)を送出するために別のトランスデューサ81を使用するシステムを示す。送出トランスデューサ81と検出トランスデューサ82の両方とも、洗浄トランスデューサプレート(第2のプレート32)に対向する第1のプレート31の要素である。検出トランスデューサは、信号トランスデューサ81によって放射
された超音波からの反響音を検出するため、および、洗浄トランスデューサ4によって放射された超音波を監視するために、同時に使用される。
【0069】
別法として、図6に示すように、送出トランスデューサ81と検出トランスデューサ82の両方とも第2のプレート32(トランスデューサプレート)の要素でもよい。この構成は、第1のプレートを使用しない場合にも、また、使用可能である(図8に示す実施形態と同様)。
【0070】
図7は、信号放射トランスデューサが第1のプレート31の要素であり、検出トランスデューサ82がトランスデューサプレート32の要素であるシステムを示す。
【0071】
図8は、ウェーハWがリング70に装着された握持ピン71によって保持されるシステムを示す。リング70は中空のシャフトのモータ(図示せず)の回転する内部分(回転子)であり、これによってウェーハが回転可能である。従って、液体は分配ノズル90によって、遮られることなく分配可能である。これによって、液体のメニスカスL1がウェーハWの上側に形成される。ウェーハWの下には、ウェーハWに近接して(0.5−15mm)トランスデューサプレート32が配置される。複数のトランスデューサ4が、トランスデューサプレート32に音響的に結合される。トランスデューサプレート32は、持ち上げ手段(図示せず)によって中空のシャフトのモータの固定子に接続される。これによって、ウェーハWとトランスデューサプレート32との間の距離d2が変更、調節可能である。3つの超音波検出器82がトランスデューサプレートに音響的に結合される。隙間G2は分配器91を通し液体l2で満たされる。洗浄プロセスの後は、同じ分配器91を通して、ガスgで液体を直接置換することによって、隙間G2から液体が取り除かれる。
【0072】
検出器82はトランスデューサ4によって放射された超音波信号を検出可能である。この検出器は、トランスデューサの活動を監視すること、および/またはトランスデューサ4によって放射された超音波パルス信号の反響音を検出することが可能である。このように、この信号は距離d2を測定するために使用可能であるが、さらに、距離d2を制御するために使用可能である。
【0073】
信号放射トランスデューサ4または81が信号検出トランスデューサ82に対向する図4または図7に示された態様に対しては、第1のプレート31および第2のプレート32が互いに対して回転する場合に、放射および検出トランスデューサは互いに対して移動し得ることを考慮する必要がある。放射トランスデューサと検出トランスデューサが互いに非常に近く位置する場合、すなわち互いから2cmを超えて離れない場合には、良い測定条件が達成可能である。
【0074】
図9は、米国特許第5365960号に示された装置に基づく、本発明の他の態様による超音波洗浄装置を開示する。ウェーハWはウェーハに面するチャックプレート75を用いてスピンチャック上に装着可能である。スピンチャックは、真空チャック、縁接触のみの握持チャック、または、いわゆるベルヌーイチャックでよい。別法として、ウェーハは液体またはガスのクッション上で浮遊して回転可能である。液体はウェーハ上に分配され、これによって、液体のメニスカスL1を形成する。棒状のプローブ(固体要素)65は、液体のメニスカスに部分的に浸漬するように、ウェーハ表面に近接かつ平行にされる。棒状プローブは超音波トランスデューサ4に音響的に結合される。第2の液体は、中央の液体分配器(図示しないが、図8の液体分配器91と同様)によって、ウェーハとチャックプレート75との間の隙間G2の中に分配してよい。
【0075】
超音波測定信号放射トランスデューサ81および超音波測定信号検出トランスデューサ82は棒状プローブの要素であり、ウェーハWに面する。電源から信号放射トランスデュ
ーサ81用の、および検出トランスデューサ82から来る検出された信号用の配線が棒状プローブを通して導かれる。トランスデューサ81および82の両方が、棒状プローブの穴の中に押し込まれる。プローブ(固体要素)が、ウェーハに対して、トランスデューサ組み立て体81、82の上のみで十分に平行であることが、固体要素とウェーハとの間の距離d2を測定するために必要である。平行度が補正すべき場合にも、第2のトランスデューサ組み立て体81、82が有用である。
【0076】
図10は、図9に示された態様に基づく別の態様を示し、信号放射トランスデューサ81および検出トランスデューサ82の両方とも、チャックプレート75中に位置する。第2の液体が、中央の液体分配器(図示しないが、図8の液体分配器91と同様)によって、ウェーハとチャックプレート75との間の隙間G2の中に分配される。チャックプレートは回転可能であるので、棒状プローブへの距離は、トランスデューサ組み立て体81、82が棒状プローブの下に位置する場合にのみ、測定可能である。測定は、洗浄プロセスが開始される前に、または、チャックプレート75が1回転する際に1回、トランスデューサ組み立て体が棒状プローブを通過する時に実行可能である。
【0077】
図11は、図10に示された態様に基づく別の態様を示し、信号放射トランスデューサに対しては洗浄トランスデューサ4が使用され、複数の検出トランスデューサ82(この断面図は2つの検出トランスデューサを示す)がチャックプレート75中に位置する。棒状プローブが検出トランスデューサ82に近接する時に、測定が実行される。測定信号は、洗浄トランスデューサ4から伝来し、棒状プローブ65によって放射される。
【技術分野】
【0001】
本発明は単体のプレート状物品の超音波湿式処理のための装置および方法に関し、
・プレート状の物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
・固体要素とプレート状物品との間の隙間の中に液体を導入するための液体分配手段とを含む。
【0002】
固体要素からプレート状物品への距離が波長λ(すなわち、d2≦10*λ)の範囲内またはそれより下であれば、近接場超音波と呼ばれる。
【0003】
プレート状物品の湿式処理のための装置は、固体要素としてのプレートと、プレートに実質的に平行な単体のプレート状物品を保持するための保持手段と、処理する際に、この第1のプレートとプレート状物品との間の第1の隙間の中に液体を導入するための分配手段とを含む。固体要素としてのそのようなプレートは、プレート状物品の全体またはその一部のみを覆ってもよい。プレート状物品の一部のみが覆われる場合には、プレート形状の固体要素はパイ形状でもよい。
【0004】
しかし、そのような固体要素は、また、超音波トランスデューサが接続される細長いプローブ(すなわち、棒またはシャフト)でもよい。
【0005】
以下、ウェーハの用語が使用される場合には、そのようなプレート状物品を意味する。
【0006】
そのようなプレート状物品は半導体ウェーハの等の円盤状物品またはコンパクトディスク、および平面パネル型表示装置またはレチクル等の多角形の物品の場合がある。
【0007】
本明細書の中で超音波の用語が使用される場合は、常に、超音波の特定の形態として、すなわち1MHzより上のメガ音波を本明細書に含むと理解すべきである。
【背景技術】
【0008】
特許文献1には、メガ音波洗浄器が開示されており、プレート状物品が2つのプレート(1つのプレートが超音波トランスデューサを保持する)の間に保持されて、プレート状物品とトランスデューサのプレートは互いに対して回転する。
【0009】
このシステムは非常によい洗浄結果をもたらすが、時に半導体装置およびウェーハ上の構造を損傷させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】WO2004/114372A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の目的は、よりよい監視が可能であり、必要であれば、処理結果を向上させるために制御も可能である装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、プレート状物品の超音波湿式処理のための装置を提供することによって、この目的を達成するが、この装置は、
・プレート状物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
・処理される際に固体要素とプレート状物品との間の隙間の中に液体を導入するための液体分配手段と、
・距離d2制御するための手段とを含み、距離を制御するための手段が、距離d2を測定するための手段と、測定された距離を所望の距離d0と比較するための手段と、それに応じて距離を調節するための距離調節手段とを含む。
【0013】
固体要素は、プレート状物品を超音波エネルギで処理するためにトランスデューサに接続され、超音波エネルギが、固体要素によって処理液を通してプレート状物品に向かって伝導する。そのような接続は、固体要素とトランスデューサとを互いに焼結または接着、または、トランスデューサを結合液によって固体要素に結合してもよい。
【0014】
そのような液体分配手段は種々の実施形態から選択可能である。固体要素がプレート状物品に実質的に平行なプレートの場合には、プレート状物品の中心に近接する開口部を備える液体パイプが配置される。この点において、中心に近接とは、開口部の中心がプレート状物品の中心から最高20mmまでしか離れていないことを意味する。
【0015】
固体要素が、棒であるかまたはプレート状物品を完全に覆っていない場合には、液体が自由流動様式でプレート状物品に分配され得る。
【0016】
固体要素およびプレート状物品がタンク中に浸漬されている場合には、液体分配手段は液体をタンク中に送るための送りパイプである。結果として、固体要素とプレート状物品との間の隙間が満たされる。
【0017】
所望の距離d0は、典型的には、粒子除去効率(PRE)が最高可能レベルであり、同時に、損傷(例えば、電気的な線や接続の破損)が低い、また、よりよくは損傷が起こらない、そのような、プレート状物品までの距離であろう。そのような所望の距離d0はλ/2、λ、λ/4、または3λ/4であろう。しかし、d0は、プレート状物品の素材、プレート状物品の表面挙動、固体要素のインピーダンス、トランスデューサの種類等の種々の多くのパラメータに依存する。従って、d0は、典型的には、所与の装置構成および所与のプレート状物品に対して経験的に決定される。
【0018】
さらに、システムおよび所望のプロセス結果およびプレート状物品によって、所望の最大偏差(Δd=d2−d0)が決定される。距離d2を制御するために、実際の距離が測定されてΔdが計算され、偏差が所望の値よりも大きい場合には、距離が所望の範囲内になるまで距離調節手段で距離が変更される。この制御ループは、典型的には、既知のコンピュータまたはコントローラによって実行される。制御手段(例えば、コンピュータ)は、測定された距離信号を受信し、必要な距離調節信号を計算する。
【0019】
そのような装置では、半導体ウェーハなどのプレート状物品は、最適化されて永続的または定期的に監視され、必要であれば調節可能なプロセスを使用して処理(例えば、洗浄)可能である。
【0020】
距離調節手段は、リニアモータ、電気モータ(例えば、ステップモータ、サーボモータ)によって駆動されたスピンドル、油圧モータ、空圧モータ、油圧シリンダ、空圧シリンダ、および/または圧電モータまたは駆動装置を含んでよい。
【0021】
プレート状物品とプレート状固体要素または棒状固体要素との間の平行度が十分であれば、1つの距離調節手段のみ必要とする。
【0022】
平行度が十分でなく、従って、この距離が所望の偏差内に入るように補正すべきであれば、複数の距離調節手段も利点がある。固体要素がプレートの場合、距離測定手段が、少なくとも3つの異なる測定点でプレート状物品と固体要素との間の距離を測定可能なような要素を含むことも利点である。好ましくは、1つの距離調節手段がそれぞれの測定点に対応する。別法では、1つの距離調節手段を備えると共に、2つの角度調節手段を備える。それぞれの角度調節手段は、プレートを傾斜軸の回りに傾斜させてよく、それぞれの傾斜軸はプレートに垂直でなく、2つの傾斜軸は互いに平行でない。
【0023】
固体要素が棒状または細長い要素であれば、距離測定に、プレート状物品と固体要素との間の距離が少なくとも2つの異なる測定点で測定可能なような要素を含むことも利点である。その結果、少なくとも2つの調節手段が好ましく、その内の少なくとも1つが距離調節手段である。もう1つの調節手段は、距離調節手段または角度調節手段である。
【0024】
装置の1つの実施形態では、距離d2を測定するための手段は光学距離測定要素を含む。そのような光学距離測定要素はレーザ距離測定要素を含んでよい。この場合、プレート状物品に面する固体要素の表面に取り付けられた要素から光が放射され、プレート状物品によって反射され、この表面に取り付けられた他の要素によって検出されるだろう。好ましくは、放射要素および検出要素は、プレート状物品に面する固体要素の表面の平滑性を乱すものではなく、換言すると、放射要素または検出要素のいずれも表面の平面から0.2mmを超えて突出または退行してはならない。
【0025】
好ましくは、距離d2を測定するための手段は超音波測定要素を含み、この超音波測定要素は、距離測定信号(例えば、半波、全波、正弦、矩形の形状、またはパルス信号)を送出するための超音波トランスデューサと、距離測定信号を検出するための超音波検出器とを含む。
【0026】
距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサは距離測定信号を検出するために同時に使用可能である。プレート状物品を超音波エネルギで処理するための超音波トランスデューサ(処理トランスデューサ)は、距離測定信号を送出するために、および/または検出するために、同時に使用可能である。処理トランスデューサがパルス信号を送出するために使用される場合、超音波処理周波数はパルス信号が重畳するにちがいない。処理トランスデューサが距離測定信号の検出のために使用される場合、処理トランスデューサから受信された検出された信号は、検出信号を選別(filter)するために分離しなければならない。
【0027】
1つの実施形態では、距離を測定するための超音波トランスデューサは、プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサと同じではない。
【0028】
他の実施形態では、距離を測定するための超音波検出器は、同時に、距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサである。
【0029】
少なくとも、距離を測定するために3つの超音波トランスデューサが備えられる場合には、距離が検出可能なだけでなく、プレート状物品のプレート状固体要素に対するが平行度も監視可能である。
【0030】
本発明の他の態様は、プレート状物品の超音波湿式処理のための方法であり、この方法
は、
・プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する状態にし、ここで、この隙間が液体で満たされるステップと、
・距離d2を測定し、測定された距離を所望の距離d0と比較し、それに応じて距離を調節することによって距離d2を制御するステップとを含む。
【0031】
隙間は、固体要素とプレート状物品との間の隙間を満たすための液体を分配することによって、満たすことが可能である。別法では、隙間は、プレート状物品がタンク中に浸漬される際に結果を見る。
【0032】
方法の1つの実施形態では、距離d2を測定するための手段は光学測定要素を含む。別法では、距離測定は容量性または誘導性の測定手段で実行可能である。距離測定がプロセス開始前に実行される場合には、機械的測定でさえも使用可能である。
【0033】
好ましくは、距離d2を測定するための手段は、距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサと距離測定信号を検出するための超音波検出器とを含む超音波測定要素を含む。
【0034】
この方法では、距離を測定するための超音波トランスデューサは、同時に、プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサである。別法では、距離を測定するための超音波トランスデューサは、プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサと同じでない。
【0035】
距離を測定するための超音波検出器は、同時に、距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサ、および/またはプレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサでよい。
【0036】
距離を測定するために少なくとも3つの超音波トランスデューサを備えることができ、プレートが、プレート状物品を処理すべき超音波エネルギを供給するための固体要素として使用される場合に有用である。
【0037】
本方法の好ましい実施形態では、距離を制御するための手段は、距離d2を自動的に調節するためのコントローラ(例えば、コンピュータ)をさらに含む。
【0038】
本発明のさらに他の態様は、プレート状物品の超音波湿式処理のための装置であり、
・プレート状の物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
・処理される際に固体要素とプレート状物品との間の隙間の中に液体を導入するための液体分配手段と、
・超音波検出器を含む超音波を測定するための手段とを含む。
【0039】
超音波検出器は、圧電トランスデューサ、または水中聴音器(hydrophones)から選択可能である。
【0040】
超音波を測定するための手段は、距離測定および/または超音波画像システムのための要素でよい。
【0041】
超音波検出器は、同時に、プレート状物品の超音波湿式処理のためのトランスデューサ
でよいが、プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサと同じでなくてもよい。
【0042】
好ましい実施形態では、超音波検出器は超音波を監視するための超音波出力監視システムの一部であり、超音波は洗浄トランスデューサによって洗浄液中に伝達(coupled)される。そのような監視では、特定の超音波信号(例えば、パルス信号)を洗浄液に加える必要はない。出力監視システムは、システムによって反射され偏向された超音波を、単に、検出し監視する。監視はコントローラ(例えば、コンピュータ)によってなし得るが、コントローラは、例えば、自動的にパラメータ(例えば、距離d2または超音波発生器パラメータ)を調節してよい。コントローラは、たとえ実際の距離d2を測定しなくても、単に、監視された信号を所望の信号と比較することによって、このように距離d2を調節可能である。
【0043】
超音波湿式処理のためのトランスデューサが、同時に、信号を検出するために使用される場合には、検出された信号は電子的に選別しなければならない。
【0044】
1つの実施形態では、超音波検出器は超音波画像システムの一部である。そのような画像は、プレート状物品の処理中に処理条件を十分に監視するために、および/または、トランスデューサ組み立て体の状態を検査し、これが固体要素に適切に結合しているか検査するために使用可能である。
【0045】
本発明の他の態様は、プレート状物品の超音波湿式処理のための方法であり、この方法は、
・プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を、固体要素とプレート状物品との間に隙間が形成され、隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する状態にし、ここで、この隙間が液体で満たされるステップと、
・超音波を検出するステップとからなる。
【0046】
隙間は、固体要素とプレート状物品との間の隙間を満たすための液体を分配することによって、満たすことができる。別法では、隙間は、プレート状物品がタンク中に浸漬される際に満たされる。
【0047】
超音波湿式処理のためのそのような方法では、超音波を検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される。これは、隙間中に液体がなくても、隙間に特定の試験液を用いても、および/または、隙間に実際の処理液を用いても、実行可能である。
【0048】
実際の処理ステップの前に実行する場合、そのような試験ステップは、より低い出力で実行可能である。
【0049】
超音波湿式処理のための方法の1つの実施形態によると、固体要素とプレート状物品との間の隙間が液体で満たされていない場合には、超音波を検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される。これは、主として、装置(トランスデューサの機能および固体要素への適切な結合)を試験するためになされる。従って、装置が処理すべきプレート状物品を損傷する前に、または、装置がプレート状物品を実際に処理(例えば、洗浄)する機能を失う前に、装置の欠陥が検出可能である。
【0050】
固体要素とプレート状物品との間の隙間が液体で満たされている場合には、超音波を検出するステップが超音波湿式処理と同時に実行される、超音波湿式処理のための方法が提供されることも利点がある。これは、単にプロセス制御およびプロセス監視のためである。それによって、プレート状物品の超音波処理のために使用される超音波が検出される、および/または、追加で放射されたパルス状または非パルス状の信号が検出される。
【0051】
好ましくは、超音波の検出は、超音波出力すなわち洗浄トランスデューサによって洗浄液の中に伝達した超音波の出力の監視のために使用される。そのような監視では、特定の超音波信号(例えば、パルス信号)を洗浄液に加える必要はない。単に、洗浄トランスデューサによって放射され、システムによって反射および/または偏向された超音波が検出および監視される。監視された超音波出力によって、洗浄プロセスのパラメータが手動および/または自動で調節可能である。
【0052】
監視される超音波出力がきるだけ低くなるまで、距離d2が変更されることは利点である。従って、発生して洗浄トランスデューサに送る超音波の出力を増加させることなくPREが最大化可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明による装置の実施形態の側面断面図である(図2のI−I)。
【図2】本発明による装置の実施形態の側面断面図である(図1のII−II)。
【図3】図1のIII部分の詳細図である。
【図4−7】図3に基づく詳細図であり、洗浄トランスデューサ、信号送出トランスデューサ、および検出トランスデューサの別の配列を示す。
【図8】別の実施形態の側面断面図であり、液体が自由流動でウェーハ上に分配される。
【図9−11】別の実施形態の側面断面図であり、超音波音をウェーハに供給する固体要素がシャフトである。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図1、図2および図3は本発明による湿式処理装置1を示す。中央開口部42を備える水平装着プレート41上には、垂直回転軸Aを備える中空のシャフトモータ8が装着される。中空のシャフトモータは固定子8s、回転子8r、および回転子8rに固定された中空の回転シャフト23を含む。
【0055】
中空のシャフト23の下端は、第1の装着プレート41の中央開口部を通して突出し、中空のシャフト23に垂直な第1のプレート31に接続される。第1のプレート31は円形の円盤の形状を有し、中空のシャフト23の中央軸Aは、プレート31の中心を通る。第1のプレート31は握持装置(スピンチャック)の一部で、偏心可動な握持ピン35をさらに含む。そのようなピン35は、例えば、米国特許第4903717号に記載されるように、歯車(図示せず)を通して偏心動作する。別のピン動作機構が、例えば、米国特許第5788453号または米国特許第5156174号に開示される。示された実施形態は6つのピンを含む。別法として、3つのピンのみを使用することも可能で、その内、ウェーハを確実につかむために1つのピンのみ偏心可動である。他の握持(クランプ)要素が使用される場合、この数は1つの動作要素を備え2つに減らすことができる。第1のプレート31は下方に面し、従って、ピン35は下方に突出し第1のプレート31の下でウェーハWを保持する。握持装置を回転中にピンが開くことが可能であれば(例えば、歯車がサーボモータを通して、または、それぞれのピンが磁気スイッチを通して動かされる)、ウェーハは、2つの流体クッションの間に自由に浮遊可能である。
【0056】
第2のプレート32は、第1のプレート31の下かつ実質的に平行に備えられる。第2のプレート32は円形の円盤の形状を有し、中空のシャフト23の中央軸Aは、第2のプレート32の中心を通る。第2のプレート32は周囲を環状の液体収集器10によって囲まれ、これはカップ、ボウル、または、はねよけとも呼ばれることもある。第2のプレート32は液体収集器に対してOリングシール(図示せず)で密封される、または、第2のプレート32が液体収集器の一部である。液体収集器は、液体を収集するための環状のダ
クト14を含み、湿式処理中にウェーハから液が飛散し、この液体は環状ダクト14の底近くの開口部(図示せず)を通して排出される。液体収集器は、環状ダクト14の上に内向き方向の環状のガス吸引ノズル12をさらに含み、周囲のガスおよび湿式処理に由来する噴霧を受ける。0.1−5.0mmの周囲の隙間を残して第1のプレートが液体収集器の中に挿入可能なように、液体収集器10の上部の内径は、第1のプレート31の外径よりもわずかに大きいだけである。この隙間は処理中に周囲に対してウェーハを密閉するのに十分に小さく、しかし、第1のプレートが回転中に、第1のプレート31と液体収集器10との間の摩擦を避けるために十分大きいものでなければならない。
【0057】
液体収集器10は第2の装着プレート43に接続される。第2の装着プレート43は、持ち上げ手段45を介して第1の装着プレート41に接続される。持ち上げ手段は、2つの装着プレート41および43の垂直位置を互いに対して変えるためである。第2の装着プレート43が機械のフレーム(図示せず)に接続されていれば、持ち上げ手段45は、握持手段35と第1のプレート31とを含むスピンチャックと共に、第1の装着プレート41を持ち上げ、および下降可能である。第1の装着プレート41が機械のフレームに接続されていれば、持ち上げ手段45は、液体収集器10および第2のプレート32と共に、第2の装着プレート43を持ち上げ、および下降可能である。垂直動作は矢印Zで示される。
【0058】
ウェーハW(プレート状物品)と第2のプレート32との間の距離d2が異なる3つの点で変更可能なように、3つの持ち上げ手段45が備えられる。ウェーハWおよび第2のプレート32が共に十分に平坦ならば、距離d2は、全ての点で距離d2が所望の範囲内に入るように変更可能である。その結果、3つの持ち上げ手段45は別々に駆動可能である。示した実施形態では、持ち上げ手段45のそれぞれは、2つの異なった機能を有する。第1の機能は、ウェーハを装置に設置するため、およびウェーハを装置から取り出すためにウェーハをトランスデューサプレート32から持ち上げるためである。第1の機能については、持ち上げ手段は、ウェーハとトランスデューサプレートとの間の距離を少なくとも2cm変化させることが可能でなければならない。持ち上げ手段の第2の機能は、距離d2が全ての点で所望の範囲内とするために、トランスデューサプレートに対するウェーハの距離を調節することである。この第2の機能については、持ち上げ手段は、少なくとも±0.1mmの正確性でこの距離を調節することが可能でなければならない。好ましくは、正確性は少なくとも±0.01mmである。そのような持ち上げ手段のための適当な駆動装置は、リニアモータ、ステップモータを備えるスピンドル、空圧リフト、またはそのような駆動装置の組み合わせである。
【0059】
複数の超音波振動要素4(洗浄トランスデューサ)は、第1のプレート31の反対側にあるプレート32中の穴中で第2のプレート32に付着され、このように、第2のプレート32に音響的に結合される。振動要素4は、湿式処理中にウェーハを覆う第2のプレート32部分の全直径を実質的に完全に覆うように配列される、すなわち、振動要素4は第2のプレートの全体に渡り広がる。振動要素4は、典型的に、圧電トランスデューサである。
【0060】
さらに、3つの検出器トランスデューサ82が第2のプレートに付着される。各検出器トランスデューサは、1つの持ち上げ手段45に対応する。検出器トランスデューサによって検出された信号は、ウェーハと第2のプレートとの間の距離を計算するために使用される。これは、持ち上げ手段を個々に制御するためにコントローラ(コンピュータ)中に送られる。
【0061】
距離測定信号はトランスデューサ4によって供給される。これは、パルス信号で、実際の処理信号に重畳する。別法として、この距離測定信号は、超音波洗浄が開始する前に距
離d2が既に全点で所望の範囲に入っているように、超音波洗浄プロセスが開始される前に送出可能である。このように、ウェーハ上の構造への損傷が防止可能であり、最大の粒子除去効率が再現よく達成可能である。
【0062】
下方の分配器6は、第1のプレート31がその回りで回転可能な回転軸Aに対して偏心して、第2のプレート32に付着され、第1と第2のプレート31、32の間の空間に開口する。下方の分配器6は、液体またはガスのいずれかをウェーハWの下側に向かって分配し、第2のプレートとウェーハWとの間の隙間G2を完全に満たすように構成され、これは、振動要素4によって発生した超音波をウェーハWに伝達させる(couples)。下方の分配器6の開口部は、振動要素がウェーハの中心に近接して配列可能なように、回転軸Aとずれて設置される。このように、ウェーハの全域に超音波が到達可能である。下方の分配器6はマルチポート弁(図示せず)に接続され、これは、少なくとも1つの液体供給源と少なくとも1つのガス供給源とにさらに接続される。従って、種々の液体(洗浄剤)および種々のガス(例えば、窒素)が選択的に適用可能である。マルチポート弁は、単一の電磁弁を翼列(cascade)にしたものでよい。
【0063】
上方の分配システムは、中空のシャフト23を通り抜けて第1のプレート31に付着し第1と第2のプレート31、32との間の空間に開口する、2つの同軸に配列されたチューブ21および22を含む。内側のチューブ21は液体を分配するためであり、内側のチューブ21と外側のチューブ22との空間はガスを分配するためである。チューブ21、22の両方とも、中空のシャフト23と共に、一緒に回転可能である。内側のチューブ21に液体を導入するために、液体回転接続部5が備えられる。ガスは、ガス回転接続部7を通してチューブ21と22との間の空間中に送られる。
【0064】
図3(図1のIII部の詳細図)に示すように、ウェーハを洗浄するために使用されるトランスデューサ4は、また、超音波信号放射要素でもあり、トランスデューサ82は超音波信号検出要素である。検出トランスデューサ82はそれぞれの境界層から反射された反響音を検出する。その結果、トランスデューサプレート(固体要素、第2のプレート)32とウェーハWとの間の第2の隙間G2の距離d2が測定可能であるばかりでなく、第2のプレート31とウェーハWとの間の第1の隙間の距離d1も測定可能である。このシステムは、ウェーハが存在するまたは存在しない時に装置を試験するためにも、または、プロセスを監視し制御するためにも、どちらでも使用可能である。
【0065】
別の態様では、検出トランスデューサ82は、また、信号放射トランスデューサとしても使用される。
【0066】
図3中のIIIの詳細図に基づき、本発明を実施する別の態様が図4から7に開示される。
【0067】
図4では、検出トランスデューサは、洗浄トランスデューサ4を含む第2のプレート32に対向する、第1のプレート31中に装着される。従って、検出器82は隙間G2、ウェーハW、および隙間1を通して伝導した超音波信号を検出する。信号は種々の材料のインピーダンスにより回折する(第1のプレート31、第2のプレート32、第1の隙間G1中の液体、第2の隙間G2中の液体、およびプレート状物品W)。このシステムは、また、ウェーハWが存在しない時に装置を試験するために使用可能でもある。
【0068】
図5は、測定信号(例えば、パルス信号)を送出するために別のトランスデューサ81を使用するシステムを示す。送出トランスデューサ81と検出トランスデューサ82の両方とも、洗浄トランスデューサプレート(第2のプレート32)に対向する第1のプレート31の要素である。検出トランスデューサは、信号トランスデューサ81によって放射
された超音波からの反響音を検出するため、および、洗浄トランスデューサ4によって放射された超音波を監視するために、同時に使用される。
【0069】
別法として、図6に示すように、送出トランスデューサ81と検出トランスデューサ82の両方とも第2のプレート32(トランスデューサプレート)の要素でもよい。この構成は、第1のプレートを使用しない場合にも、また、使用可能である(図8に示す実施形態と同様)。
【0070】
図7は、信号放射トランスデューサが第1のプレート31の要素であり、検出トランスデューサ82がトランスデューサプレート32の要素であるシステムを示す。
【0071】
図8は、ウェーハWがリング70に装着された握持ピン71によって保持されるシステムを示す。リング70は中空のシャフトのモータ(図示せず)の回転する内部分(回転子)であり、これによってウェーハが回転可能である。従って、液体は分配ノズル90によって、遮られることなく分配可能である。これによって、液体のメニスカスL1がウェーハWの上側に形成される。ウェーハWの下には、ウェーハWに近接して(0.5−15mm)トランスデューサプレート32が配置される。複数のトランスデューサ4が、トランスデューサプレート32に音響的に結合される。トランスデューサプレート32は、持ち上げ手段(図示せず)によって中空のシャフトのモータの固定子に接続される。これによって、ウェーハWとトランスデューサプレート32との間の距離d2が変更、調節可能である。3つの超音波検出器82がトランスデューサプレートに音響的に結合される。隙間G2は分配器91を通し液体l2で満たされる。洗浄プロセスの後は、同じ分配器91を通して、ガスgで液体を直接置換することによって、隙間G2から液体が取り除かれる。
【0072】
検出器82はトランスデューサ4によって放射された超音波信号を検出可能である。この検出器は、トランスデューサの活動を監視すること、および/またはトランスデューサ4によって放射された超音波パルス信号の反響音を検出することが可能である。このように、この信号は距離d2を測定するために使用可能であるが、さらに、距離d2を制御するために使用可能である。
【0073】
信号放射トランスデューサ4または81が信号検出トランスデューサ82に対向する図4または図7に示された態様に対しては、第1のプレート31および第2のプレート32が互いに対して回転する場合に、放射および検出トランスデューサは互いに対して移動し得ることを考慮する必要がある。放射トランスデューサと検出トランスデューサが互いに非常に近く位置する場合、すなわち互いから2cmを超えて離れない場合には、良い測定条件が達成可能である。
【0074】
図9は、米国特許第5365960号に示された装置に基づく、本発明の他の態様による超音波洗浄装置を開示する。ウェーハWはウェーハに面するチャックプレート75を用いてスピンチャック上に装着可能である。スピンチャックは、真空チャック、縁接触のみの握持チャック、または、いわゆるベルヌーイチャックでよい。別法として、ウェーハは液体またはガスのクッション上で浮遊して回転可能である。液体はウェーハ上に分配され、これによって、液体のメニスカスL1を形成する。棒状のプローブ(固体要素)65は、液体のメニスカスに部分的に浸漬するように、ウェーハ表面に近接かつ平行にされる。棒状プローブは超音波トランスデューサ4に音響的に結合される。第2の液体は、中央の液体分配器(図示しないが、図8の液体分配器91と同様)によって、ウェーハとチャックプレート75との間の隙間G2の中に分配してよい。
【0075】
超音波測定信号放射トランスデューサ81および超音波測定信号検出トランスデューサ82は棒状プローブの要素であり、ウェーハWに面する。電源から信号放射トランスデュ
ーサ81用の、および検出トランスデューサ82から来る検出された信号用の配線が棒状プローブを通して導かれる。トランスデューサ81および82の両方が、棒状プローブの穴の中に押し込まれる。プローブ(固体要素)が、ウェーハに対して、トランスデューサ組み立て体81、82の上のみで十分に平行であることが、固体要素とウェーハとの間の距離d2を測定するために必要である。平行度が補正すべき場合にも、第2のトランスデューサ組み立て体81、82が有用である。
【0076】
図10は、図9に示された態様に基づく別の態様を示し、信号放射トランスデューサ81および検出トランスデューサ82の両方とも、チャックプレート75中に位置する。第2の液体が、中央の液体分配器(図示しないが、図8の液体分配器91と同様)によって、ウェーハとチャックプレート75との間の隙間G2の中に分配される。チャックプレートは回転可能であるので、棒状プローブへの距離は、トランスデューサ組み立て体81、82が棒状プローブの下に位置する場合にのみ、測定可能である。測定は、洗浄プロセスが開始される前に、または、チャックプレート75が1回転する際に1回、トランスデューサ組み立て体が棒状プローブを通過する時に実行可能である。
【0077】
図11は、図10に示された態様に基づく別の態様を示し、信号放射トランスデューサに対しては洗浄トランスデューサ4が使用され、複数の検出トランスデューサ82(この断面図は2つの検出トランスデューサを示す)がチャックプレート75中に位置する。棒状プローブが検出トランスデューサ82に近接する時に、測定が実行される。測定信号は、洗浄トランスデューサ4から伝来し、棒状プローブ65によって放射される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレート状物品の超音波湿式処理のための装置であって、
前記プレート状の物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、前記固体要素と前記プレート状物品との間に隙間が形成され、前記隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
処理される際に前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間の中に液体を導入するための液体分配手段と、
前記距離d2制御するための手段とを含み、前記距離を制御するための前記手段が、前記距離d2を測定するための手段と、前記測定された距離を所望の距離d0と比較するための手段と、それに応じて前記距離を調節するための距離調節手段とを含む、装置。
【請求項2】
前記距離d2を測定するための前記手段は光学測定要素を含む、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記距離d2を測定するための前記手段は、前記距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサと前記距離測定信号を検出するための超音波検出器とを含む超音波測定要素を含む、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記距離を測定するための前記超音波トランスデューサは、同時に、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサである、請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記距離を測定するための前記超音波トランスデューサは、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサと同じでない、請求項3記載の装置。
【請求項6】
前記距離を測定するための前記超音波検出器は、同時に、前記距離測定信号を送出するための前記超音波トランスデューサである、請求項3記載の装置。
【請求項7】
前記距離を測定するための前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサである、請求項3記載の装置。
【請求項8】
前記距離を測定するために少なくとも3つの超音波トランスデューサを備える、請求項3記載の装置。
【請求項9】
プレート状物品の超音波湿式処理のための方法であって、
プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を、前記固体要素と前記プレート状物品との間に隙間が形成され、前記隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する状態にし、ここで、この隙間が液体で満たされるステップと、
前記距離d2を測定し、前記測定された距離を所望の距離d0と比較し、それに応じて前記距離を調節することによって前記距離d2を制御するステップとを含む、方法。
【請求項10】
前記隙間は、前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間を満たすための液体を分配することによって満たされる、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記距離d2を測定するための前記手段は光学測定要素を含む、請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記距離d2を測定するための前記手段は、前記距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサと前記距離測定信号を検出するための超音波検出器とを含む超音波測定要素を含む、請求項9記載の方法。
【請求項13】
前記距離を測定するための前記超音波トランスデューサは、同時に、前記プレート状物
品の湿式処理のための前記トランスデューサである、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記距離を測定するための前記超音波トランスデューサは、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサと同じでない、請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記距離を測定するための前記超音波検出器は、同時に、前記距離測定信号を送出するための前記超音波トランスデューサである、請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記距離を測定するための前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサである、請求項12記載の方法。
【請求項17】
前記距離を測定するために少なくとも3つの超音波トランスデューサを備える、請求項12記載の方法。
【請求項18】
前記距離を制御するための前記手段は前記距離d2を自動的に制御するための制御装置をさらに含む、請求項9記載の方法。
【請求項19】
プレート状物品の超音波湿式処理のための装置であって、
前記プレート状の物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、前記固体要素と前記プレート状物品との間に隙間が形成され、前記隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
処理される際に前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間の中に液体を導入するための液体分配手段と、
超音波検出器を含む超音波を測定するための手段とを含む、装置。
【請求項20】
前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の超音波湿式処理のためのトランスデューサである、請求項19記載の装置。
【請求項21】
前記超音波検出器は、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサと同じでない、請求項19記載の装置。
【請求項22】
前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の超音波湿式処理のための前記超音波トランスデューサである、請求項19記載の装置。
【請求項23】
前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサである、請求項19記載の装置。
【請求項24】
前記超音波検出器は超音波距離測定システムの一部である、請求項19記載の装置。
【請求項25】
前記超音波検出器は超音波画像システムの一部である、請求項19記載の装置。
【請求項26】
前記超音波検出器は超音波出力監視システムの一部である、請求項19記載の装置。
【請求項27】
プレート状物品の超音波湿式処理のための方法であって、
プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を、前記固体要素と前記プレート状物品との間に隙間が形成され、前記隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する状態にし、この隙間が液体で満たされるステップと、
超音波を検出するステップとからなる、方法。
【請求項28】
前記隙間は、前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間を満たすための液体
を分配することによって満たされる、請求項27記載の方法。
【請求項29】
超音波を前記検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項30】
前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間が液体で満たされている場合には、超音波を前記検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項31】
前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間が液体で満たされていない場合には、超音波を前記検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項32】
前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間が液体で満たされている場合には、超音波を前記検出するステップが前記超音波湿式処理と同時に実行される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項33】
超音波を前記検出するステップは超音波出力を監視するために使用される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項1】
プレート状物品の超音波湿式処理のための装置であって、
前記プレート状の物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、前記固体要素と前記プレート状物品との間に隙間が形成され、前記隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
処理される際に前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間の中に液体を導入するための液体分配手段と、
前記距離d2制御するための手段とを含み、前記距離を制御するための前記手段が、前記距離d2を測定するための手段と、前記測定された距離を所望の距離d0と比較するための手段と、それに応じて前記距離を調節するための距離調節手段とを含む、装置。
【請求項2】
前記距離d2を測定するための前記手段は光学測定要素を含む、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記距離d2を測定するための前記手段は、前記距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサと前記距離測定信号を検出するための超音波検出器とを含む超音波測定要素を含む、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記距離を測定するための前記超音波トランスデューサは、同時に、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサである、請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記距離を測定するための前記超音波トランスデューサは、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサと同じでない、請求項3記載の装置。
【請求項6】
前記距離を測定するための前記超音波検出器は、同時に、前記距離測定信号を送出するための前記超音波トランスデューサである、請求項3記載の装置。
【請求項7】
前記距離を測定するための前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサである、請求項3記載の装置。
【請求項8】
前記距離を測定するために少なくとも3つの超音波トランスデューサを備える、請求項3記載の装置。
【請求項9】
プレート状物品の超音波湿式処理のための方法であって、
プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を、前記固体要素と前記プレート状物品との間に隙間が形成され、前記隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する状態にし、ここで、この隙間が液体で満たされるステップと、
前記距離d2を測定し、前記測定された距離を所望の距離d0と比較し、それに応じて前記距離を調節することによって前記距離d2を制御するステップとを含む、方法。
【請求項10】
前記隙間は、前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間を満たすための液体を分配することによって満たされる、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記距離d2を測定するための前記手段は光学測定要素を含む、請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記距離d2を測定するための前記手段は、前記距離測定信号を送出するための超音波トランスデューサと前記距離測定信号を検出するための超音波検出器とを含む超音波測定要素を含む、請求項9記載の方法。
【請求項13】
前記距離を測定するための前記超音波トランスデューサは、同時に、前記プレート状物
品の湿式処理のための前記トランスデューサである、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記距離を測定するための前記超音波トランスデューサは、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサと同じでない、請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記距離を測定するための前記超音波検出器は、同時に、前記距離測定信号を送出するための前記超音波トランスデューサである、請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記距離を測定するための前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサである、請求項12記載の方法。
【請求項17】
前記距離を測定するために少なくとも3つの超音波トランスデューサを備える、請求項12記載の方法。
【請求項18】
前記距離を制御するための前記手段は前記距離d2を自動的に制御するための制御装置をさらに含む、請求項9記載の方法。
【請求項19】
プレート状物品の超音波湿式処理のための装置であって、
前記プレート状の物品を超音波エネルギで処理するためのトランスデューサに接続された固体要素であって、前記固体要素と前記プレート状物品との間に隙間が形成され、前記隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する、固体要素と、
処理される際に前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間の中に液体を導入するための液体分配手段と、
超音波検出器を含む超音波を測定するための手段とを含む、装置。
【請求項20】
前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の超音波湿式処理のためのトランスデューサである、請求項19記載の装置。
【請求項21】
前記超音波検出器は、前記プレート状物品の湿式処理のための前記トランスデューサと同じでない、請求項19記載の装置。
【請求項22】
前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の超音波湿式処理のための前記超音波トランスデューサである、請求項19記載の装置。
【請求項23】
前記超音波検出器は、同時に、前記プレート状物品の湿式処理のためのトランスデューサである、請求項19記載の装置。
【請求項24】
前記超音波検出器は超音波距離測定システムの一部である、請求項19記載の装置。
【請求項25】
前記超音波検出器は超音波画像システムの一部である、請求項19記載の装置。
【請求項26】
前記超音波検出器は超音波出力監視システムの一部である、請求項19記載の装置。
【請求項27】
プレート状物品の超音波湿式処理のための方法であって、
プレート状物品の表面に近接するトランスデューサに接続された固体要素を、前記固体要素と前記プレート状物品との間に隙間が形成され、前記隙間は0.1mmと15mmとの間の距離d2を有する状態にし、この隙間が液体で満たされるステップと、
超音波を検出するステップとからなる、方法。
【請求項28】
前記隙間は、前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間を満たすための液体
を分配することによって満たされる、請求項27記載の方法。
【請求項29】
超音波を前記検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項30】
前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間が液体で満たされている場合には、超音波を前記検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項31】
前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間が液体で満たされていない場合には、超音波を前記検出するステップが超音波湿式処理の前に実行される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項32】
前記固体要素と前記プレート状物品との間の前記隙間が液体で満たされている場合には、超音波を前記検出するステップが前記超音波湿式処理と同時に実行される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【請求項33】
超音波を前記検出するステップは超音波出力を監視するために使用される、請求項27記載の超音波湿式処理のための方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2010−527162(P2010−527162A)
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507871(P2010−507871)
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際出願番号】PCT/EP2008/054974
【国際公開番号】WO2008/138725
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(507161226)ラム・リサーチ・アクチエンゲゼルシヤフト (18)
【氏名又は名称原語表記】Lam Research AG
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際出願番号】PCT/EP2008/054974
【国際公開番号】WO2008/138725
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(507161226)ラム・リサーチ・アクチエンゲゼルシヤフト (18)
【氏名又は名称原語表記】Lam Research AG
【Fターム(参考)】
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