説明

プロセスカートリッジ、現像カートリッジ及び電子写真画像形成装置

【課題】 カートリッジを画像形成装置本体から取り出したときに、現像剤供給開口を封止しているシール部材に設けられた把持部が操作し易い状態になるカートリッジ及びこれを用いる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 カートリッジに設けられた現像剤収容部の開口を開放可能に閉じているシール部材と、前記シール部材に設けられており、開口を開放するために、シール部材を開口から取り外す際に把持する把持部材160であって、カートリッジを装置本体に装着した状態で運搬するためにカートリッジを装置本体内へ進入させるのを許容する第一位置と、カートリッジを装置本体から取り外した際に第一位置からカートリッジ枠体の外方へ突出して、カートリッジを装置本体へ進入させるのを規制する第二位置とをとり得る把持部材160とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真画像形成装置本体に着脱可能であって、該画像形成装置本体に装着した状態で運搬可能なプロセスカートリッジ、現像カートリッジ及びこれを用いる電子写真画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真画像形成装置において、電子写真感光体ドラムやプロセス手段を一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジ方式によれば、電子写真画像形成装置のメンテナンスをサービスマンによらずユーザ自身で行うことができる。従って、操作性を格段に向上することができる。そこで、このプロセスカートリッジ方式は、電子写真画像形成装置において広く用いられている。
【0003】
このようなプロセスカートリッジ(「カートリッジ」という。)にあっては、出荷時に現像剤収納部に収納した現像剤が感光体ドラム側へ侵入しないように、現像剤収納部の現像剤供給開口をシール部材によってシールしている。そして、カートリッジの使用に際しては、ユーザが前記シール部材と接続された把持部材を枠体から取り外し、把持部材を掴んでシール部材を引き抜くことによって、シール部材を引き剥がす。これによって開口を開封し、現像剤を現像ローラへ供給可能としカートリッジを画像形成装置本体内に装着する。
【0004】
一方、画像形成装置とカートリッジの輸送における梱包形態としては、従来は画像形成装置本体とカートリッジ各々を別の箱に梱包していた。しかし、今日では輸送効率を向上させるため、カートリッジを画像形成装置本体内に装着した状態で梱包、輸送する方法(以下「装着同梱」という)が採用されるようになってきた。
【0005】
ここで、装着同梱では輸送時に振動等の外力を受ける。そのため、前記シール部材に把持部材を接続したものにあっては、把持部材に外力が加わっても枠体から分離することがない構成が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
【0006】
【特許文献1】特開2000−131943号
【特許文献2】特開2005−31391号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来技術を更に発展させてものである。その目的は、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体から取り出したときに、現像剤供給開口を封止しているシール部材に設けられた把持部材がユーザーに操作し易い状態になるプロセスカートリッジ及びこれを用いる電子写真画像形成装置を提供するものである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、運搬時に装置本体内に装着されていた前記プロセスカートリッジを装置本体から取り出したときに、前記シール部材を除去すること忘れて、ふたたび装置本体へ装着することすることを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明における代表的な手段は、電子写真画像形成装置本体に着脱可能であって、前記電子写真画像形成装置本体に装着した状態で運搬可能なプロセスカートリッジにおいて、電子写真感光体と、現像剤を用いて、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、前記現像剤を収納している現像剤収納部であって、前記現像剤を前記現像ローラへ供給するために、前記現像剤を通過させるための現像剤供給開口を有する現像剤収納部と、前記現像剤供給開口を開放可能に閉じているシール部材と、前記シール部材に設けられており、前記現像剤供給開口を開放するために、前記シール部材を前記現像剤供給開口から取り外す際に把持する把持部材であって、前記プロセスカートリッジを前記電子写真画像形成装置本体に装着した状態で運搬するために前記プロセスカートリッジを前記装置本体の所定位置へ進入させるのを許容する第一位置と、前記プロセスカートリッジを前記所定位置から取り外した際に前記第一位置からカートリッジ枠体の外方へ突出して、前記プロセスカートリッジを前記所定位置へ進入させるのを規制する第二位置とをとり得る把持部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明はプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体から取り外した際に把持部材が第一位置から第二位置に移動するために、これを容易に把持することができる。このため、シール部材の開封作業を容易に行うことができる。
【0011】
また、電子写真画像形成装置本体から取り出したプロセスカートリッジはシール部材を除去しないと、そのままでは再度電子写真画像形成装置本体へ装着することができない。このため、シール部材を除去することを忘れて、カートリッジを装置本体へ装着することを確実に防止する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
〔第1実施形態〕
次に本発明の一実施形態に係るプロセスカートリッジ及びこれを用いる電子写真画像形成装置について図面を参照して説明する。
【0013】
[多色画像形成装置の全体構成]
まず多色画像形成装置の全体構成について、図1を参照して概要説明する。なお、図1は多色画像形成装置の一態様であるフルカラーレーザービームプリンタの全体構成を示す縦断面図である。
【0014】
図1に示す電子写真画像形成装置本体(以下「装置本体」という)100は、垂直方向に並設された4個のドラム形状の電子写真感光体である電子写真感光体ドラム1(1a,1b,1c,1d)を備えている。この電子写真感光体ドラム(以下「感光体ドラム」という)1は、駆動手段(不図示)によって、同図中、反時計回りに回転駆動される。感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、感光体ドラム1表面を均一に帯電する帯電装置2(2a,2b,2c,2d)、感光体ドラム1に形成された静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像として現像する現像装置4(4a,4b,4c,4d)、感光体ドラム1上の現像剤像を記録媒体Sに転写させる静電転写装置5、転写後の感光体ドラム1表面に残った転写残の現像剤を除去するクリーニング装置6(6a,6b,6c,6d)等が配設されている。
【0015】
ここで、感光体ドラム1と帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置6は一体的にカートリッジ化されプロセスカートリッジ(以下「カートリッジ」という)7を構成している。
【0016】
また、装置本体の奥側には画像情報に基づいて感光体ドラム1に選択的な露光を行い、感光体ドラム1に潜像を形成するためのスキャナユニット3(3a,3b,3c,3d)が設けられている。
【0017】
静電転写装置5には、すべての感光体ドラム1a,1b,1c,1dに対向し、接するように循環移動する静電転写ベルト(以下「ベルト」という)11が配設されている。このベルト11には樹脂フィルムや、ゴム基層上に樹脂層が設けられた多層フィルム状部材が用いられている。このベルト11は、駆動ローラ13、従動ローラ14a,14b、テンションローラ15に張架されている。そして、静電吸着ローラ22へのバイアス印加によってベルト11の外周面に記録媒体Sを静電吸着して上記感光体ドラム1に記録媒体Sを接触させるべく循環移動する。これにより、記録媒体Sはベルト11により転写位置まで搬送され、感光体ドラム1上の現像剤像を転写される。
【0018】
前記ベルト11の内側に当接し、4個の感光体ドラム1a,1b,1c,1dに対向した位置に転写ローラ12(12a,12b,12c,12d)が並設されている。これら転写ローラ12に、転写時に感光体ドラム1上の現像剤像と逆極性のバイアスが印加することで、前記感光体ドラム1上の現像剤像が記録媒体Sに転写される。
【0019】
給送部16は、画像形成部に記録媒体Sを給送搬送するものであり、前記ベルト11とともに記録媒体Sを搬送する搬送手段を構成するものである。この給送部16には複数枚の記録媒体Sを収納した給送カセット17が装着されている。画像形成時には給送ローラ18(半月ローラ)、レジストローラ19が画像形成動作に応じて駆動回転する。これにより、給送カセット17内の記録媒体Sを1枚ずつ分離給送する。そして、レジストローラ19によってベルト11の回転と画像書出し位置の同期をとって、ベルト11へと給送されていく。
【0020】
定着部20は、記録媒体Sに転写された複数色の現像剤画像を定着させるものであり、回転する加熱ローラ21aと、これに圧接して記録媒体Sに熱及び圧力を与える加圧ローラ21bとを有する。
【0021】
画像形成の動作としては、カートリッジ7a,7b,7c,7dが、印字タイミングに合わせて順次駆動される。そして、その駆動に応じて感光体ドラム1a,1b,1c,1dが、反時計回り方向に回転駆動される。そして、各々のカートリッジ7に対応するスキャナユニット3が順次駆動される。この駆動により、周面が一様に帯電された感光体ドラム1に静電潜像が形成される。そして、前記潜像が現像装置4によってトナー現像される。
【0022】
前記画像形成と同期して、記録媒体Sが搬送手段によって感光体ドラム1と対向する位置に搬送される。そして、ベルト11を挟んで各感光体ドラム1と対向した転写ローラ12(12a,12b,12c,12d)へ転写バイアスを印加することで、各感光体ドラム1上の各色現像剤像が記録媒体Sに重畳転写される。これによって、記録媒体Sにカラー画像を形成される。
【0023】
4色の現像剤像を転写された記録媒体Sは、ベルト駆動ローラ13の曲率によりベルト11から曲率分離され、定着部20に搬入される。記録媒体Sは、定着部20で上記現像剤像を熱定着された後、排出ローラ23によって、排出部24から画像面を下にした状態で本体外に排出される。
【0024】
[カートリッジの構成]
次に本実施形態に係るカートリッジについて、図2及び図3により詳細に説明する。図2及び図3は現像剤を収納したカートリッジ7の主断面および斜視図を示している。なお、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各カートリッジ7a,7b,7c,7dは同一構成である。尚、カートリッジはイエロー色の現像剤を後述する現像収納部41に収納している。また、その他の色の現像剤も同様に、各カートリッジ7b,7c,7dの現像収納部41に収納している。
【0025】
カートリッジ7は、感光体ドラム1と、帯電手段およびクリーニング手段を備えたクリーナユニット50、および感光体ドラム1上の静電潜像を現像する現像装置を構成する現像ユニット4に分かれている。
【0026】
クリーナユニット50は、感光体ドラム1が軸受部材を介してクリーニング枠体51に回動自在に取り付けられている。感光体ドラム1の周上には、感光体ドラム1の外周面に設けられた感光層を一様に帯電させるための一次帯電装置2が設けられている。また、感光体ドラム1の周上には、および転写後に感光体ドラム1上に残った現像剤を除去するためのクリーニングブレード(以下、「ブレード」という)60が配設されている。さらに、ブレード60によって感光体ドラム1表面から除去された残留現像剤は、ブレード60上方に設けられた残留現像剤収納部55に納められる。
【0027】
現像ユニット4は、感光体ドラム1と微少間隙を保持して矢印方向に回転する現像ローラ40、および現像剤を収容する現像枠体45a,45bとから構成される。
【0028】
現像枠体45a,45bは結合され(超音波溶着等により結合)、現像容器ユニット46となる。
【0029】
現像ローラ40は軸受け部材を介して回転自在に現像容器ユニット46に支持されている。また現像ローラ40の周上には、現像ローラ40と接触して矢印方向に回転する現像剤供給ローラ43と現像ブレード44がそれぞれ配置されている。さらに現像容器ユニット46内には収容された現像剤を撹拌するとともに現像剤供給ローラ43に搬送するための現像剤搬送機構42が設けられている。
【0030】
そして現像ユニット4は、現像容器ユニット46の両端に設けた結合穴47とクリーナユニット50のクリーニング枠体51両端に設けた支持穴52を合わせ、クリーナユニット50両端からピン49を差し込む。それによって現像ユニット4全体がクリーナユニット50に対して揺動自在に支持された吊り構造となっている。
【0031】
また、支持穴52を中心に現像ローラ40が感光体ドラム1に接触するように加圧ばね(図示せず)によって現像ユニット4が常に付勢されている。
【0032】
[装置本体に対するカートリッジの装着構成]
次に、装置本体100に対するカートリッジ7の装着部99について、図4を用いて説明する。図4に示すように、装置本体100には前扉101が設けられていて、回動可能に設けられている。また、前扉101の奥には静電転写装置5が回動可能に設けられている。これら前扉101、静電転写装置5が開いた状態で、カートリッジ7は、装置本体100に対して着脱可能となる。カートリッジ7の両端部の感光体ドラム支持部近傍には把手部材90が設けられていて、カートリッジ着脱時には本体前扉側に突出している。
【0033】
カートリッジ7は、装置本体100内に設けられているガイドレール部102,103と、カートリッジ7の長手方向両側面に設けられた挿入ガイド部53(図3もあわせて参照)とが係合することにより、装置本体100に対し着脱可能となる。
【0034】
そして、ユーザがカートリッジ7の装着を完了し、前扉101を閉めると加圧力(不図示)がカートリッジ7に付与される。さらに画像形成される時の駆動力により、装置本体100に対するカートリッジ7の位置が決まる。
【0035】
[現像剤供給開口のシール部材に取り付けられた把持部材]
次に現像剤収納部から現像ローラへ現像剤を供給する現像剤供給開口を封止しているシール部材に取り付けられた把持部の構成について説明する。
【0036】
図2に示すように、現像枠体45a,45bが結合された現像ユニット4は、現像剤を収納している現像剤収納部41から現像ローラ40に現像剤を供給するために、現像剤を通過させるための現像剤供給開口(以下「開口」という)48を有する。この開口48は、ユーザがカートリッジ7の使用を開始するまでは、シール部材によって開封可能に封止されている。このシール部材(以下「トナーシール」という)150の一端に把持部材160が設けられている(図6(b)参照)。
【0037】
前記トナーシール150は長尺状のフィルム部材であり、これが現像枠体45aの開口48の周囲に溶着されて開口48を封止している。そして、トナーシール150は開口48の長手方向の一端で折り返され、開口48の長手方向他端側からカートリッジ枠体である軸受部材30の外側に露出し、その端部にトナーシール150を開口48から取り外す際にユーザーが把持する把持部材160が取り付けられている。
【0038】
図5に示すように、前記把持部材160はリング状の把持部161の端部にトナーシール150を係止するためのスリットを有するスリット部162が設けられている。そして、このスリット部162と連続するように座面部167が設けられ、この座面部167にリブ168が起立形成されている。さらに、前記軸受部材30に結合して固定される結合部163が設けられている。そして、前記結合部163と座面部167とは変形可能な連結部164によって一体的に連結されている。前記開口48を開封する際に、ユーザが現像部161をつかんで引っ張ることによって、トナーシール150が開口48から除去される。
【0039】
図6に示すように、トナーシール150は把持部材160のスリット部162を通過させ、折り返された一部である溶着部分151を溶着して、リング形状を形成することで、把持部材160に対して係合している。
【0040】
(軸受部材に対してのバネ部材と把持部材の支持構成)
図7に示すように、軸受部材30にはスリット部31が設けられている。そして、この部分において、把持部材160は結合部163に設けられた圧入リブ163a(図5参照)を潰しながら圧入することで、軸受部材30に対して強固に固定できる。なお、本実施形態では連結部164の表裏にそれぞれ2本、計4本の圧入リブ163aが設けられている。
【0041】
結合部163と連結部164との境界には鍔形状の規制部163bが設けられている。そして、結合部163をスリット部31に圧入すると、図10に示すように、前記規制部163bが軸受部材30の面35に当接し、それ以上の圧入が規制される。また、このとき規制部163bの長手方向両端163c,163d間の距離と軸受部材30に設けられた凹部内面34c,34d間の距離が嵌合関係となっている。このため、連結部164が規制部163bとの境界164a(図12(a)参照)で略直角に曲げられても、軸受部材30から把持部材160が外れることはない。
【0042】
一方、図8に示すように、軸受部材30には前記リブ168に対して弾性力を付与するためのバネ部材70が設けられている。このバネ部材70は圧縮バネであり、支持ボス32でラフに中心が決められ、バネ力を利用して壁33a,33bに突っ張った状態(バネの状態は自由長未満)で、軸受部材30に支持されている。また、断面方向においても、図9に示すように、軸受部材30のラフガイド部34a,34bとクリーニング枠体51のラフガイド部51a,51bによって、支持されている。
【0043】
(把持部の位置及びポップアップ)
運搬のためのカートリッジ7を装置本体100に装着した状態では、カートリッジ7を装置本体100内へ進入させるのを許容する第一位置P1に位置する。そして、カートリッジ7を装置本体100から取り外した際には、前記バネ部材70の弾性力によって前記第一位置P1から軸受部材30の外方へ突出した第二位置P2へと自動的に変位し得る。次にそのための構成について説明する。
【0044】
カートリッジ7の組み立て時の把持部材160は、図10に示すように、軸受部材30に把持部材160の結合部163のみが結合している状態である(トナーシールは不図示)。そのため、把持部161は結合部163に対して略直角の状態であり、軸受部材30から大きく突出している。
【0045】
そして、本実施形態のカートリッジ7は出荷に際して装置本体100内に装着され、装着同梱されて運搬される。これにより、出荷時の梱包材及び梱包スペースを小さくし得るものとなっている。
【0046】
また、本実施形態のカートリッジ7には、図11に示すように、本実施形態のカートリッジ7の装置本体100への挿入方向先方側の面であって、前記把持部材160が取り付けられた近傍には、カートリッジ情報を記憶したメモリ180が取り付けられている。なお、カートリッジ情報としては、カートリッジのロット番号、画像形成装置の特性およびプロセス手段の特性等がある。そして、前記メモリ情報を装置本体100に伝送するために、カートリッジ7を装置本体に装着したときに、該装置本体に設けられた接点部と電気的に接続される接点部180aが設けられている。
【0047】
上記カートリッジ7の装着同梱時は、図11に示すように、連結部164が規制部163bとの境界164aで、略直角に曲げられた状態となる。このとき、把持部161はリング形状であるため、前記メモリ180及び接点部180aが前記リング内に位置するようになっている。すなわち、把持部材160を第一位置に位置させたときは、把持部161はメモリ180及び接点部180aを避けることになる。このため、装置本体内に装着された状態で装置本体の接点(不図示)との接点部180aとの接続部分に干渉しない。
【0048】
次に、把持部材160を第二位置P2へポップアップする状態を、図12を用いて説明する。まず、カートリッジ7を装置本体に装着同梱するために、図12(a)に示すように、把持部材160は装置本体に装着する前に、座面部167の外面167aを矢印B方向に押さえる。これにより、リブ168の先端がバネ部材70と壁33b(図8参照)の間に入り込み、そのまま圧縮バネ部材70を圧縮させながら進入していく。
【0049】
図12(a)に示すように、リブ168を完全に挿入させた第一位置の状態にすると、座面部167の内面側に設けられた凸部165a,165b(図5参照)が軸受部材30の外面に当接し、リブ168の軸受部材30内部への進入量が規制される。また、図10の状態から図12(a)の状態にするときは、バネ部材70を圧縮させながら、リブ168を面33bとバネ70の端面との間に収納させるため、矢印A、Bの方向に力を加える必要がある。このようにして把持部材160を第一位置に位置させると、カートリッジ7を装置本体100に装着して同梱することが可能となる。
【0050】
弾性変形可能な連結部164は、図12(a)の状態における規制部163bとの境界164aから座面部167との境界164bまでの距離以上の長さとなっているため、図12(b)に示す矢印Dの方向に力が働く。また、把持部材160はリブ168のバネ側の面168aがバネ部材70のバネ力100gf〜500gfを受ける。その力は前記面168aと反対側の面に形成された斜面168b,168cによるテーパー形状によって斜め方向へ変換される。そして、その力はリブ168を突出(ポップアップ)させる方向(矢印C)に作用する。
【0051】
なお、リブ168のバネ側の面(前記テーパー形状と反対側の面)168aはバネ圧を無駄なく受けるために、バネ端面に対して平行なストレート面となっている。
【0052】
リブ168が前記のようにテーパー形状になっているために、図12(b)の矢印D方向の力も、バネ側面168aに対して斜めになっている斜面168b,168cを利用して、矢印C方向の力に変換される。よって、カートリッジ7を装置本体内に装着したときは、カートリッジ装着部に設けられた本体ガイド105のガイド面105aで規制される位置まで突出した図12(b)の状態で維持される。このときは、リブ168の先端168dは、まだ軸受部材30の面35より内部に位置する。
【0053】
次に梱包を解いて、カートリッジ7を装置本体100から取り出すときは、図13に示すように、本体ガイド面105aと把持部材160に設けられた面166、本体ガイド面105bとリブ座面外面167aが接触することで、図12(b)の状態を維持したまま移動する。
【0054】
そして、カートリッジ7が装置本体から完全に取り出されると、前記バネ部材70による弾性力によりリブ168が押し出され、図12(c)に示すように、リブ先端168dは面35より外側に突出した状態となる。この状態が把持部材160が第二位置に位置した状態である。この状態では把持部161が外方へ突出しているため、操作し易い状態になっている。
【0055】
このとき、把持部材160の最外端は、本体ガイド105より外側となる。そのため、再び、装置本体内に装着する際には、本体ガイド105と干渉することで、装着不可能となる。したがって、ユーザに把持部材160が取り外し部材であることを認識させることができる。また、この状態で単に図12(c)の矢印B方向のみに力を加えても、リブ先端168dは面35、もしくはバネ部材70の外周面に接触するため、軸受部材30に収納不可能となる。
【0056】
よって、ユーザーが把持部材160をつかんで、トナーシール150をカートリッジ7から除去しないとカートリッジ7を装置本体に装着できない。すなわち、トナーシール150を取り付けたままでは、カートリッジ7を再び装置本体100へ装着することができない。このため、ユーザに把持部材160がカートリッジ使用に際して取り外し部材であることを認識させることができる。
【0057】
また、把持部材160を前記第一位置P1から第二位置P2へ変位させるに際し、把持部材160を弾性力によって自動的に移動させるようにしている。このため、複雑な構成なくしてカートリッジ7を装置本体から取り出すだけで第二位置へ変位させることができる。さらに、本実施形態ではバネ部材70によって前記弾性力を付与する構成であるため、第二位置P2へ確実に付勢することができる。
【0058】
尚、本実施例において、カートリッジ7が装置本体100に進入を開始する時点から把持部材160が第一位置P1を取り得る構成を説明した。即ち、把持部材160が第二位置P2を取り得るのは、カートリッジ7が装置本体100から取り出された状態のときである。
【0059】
しかし、カートリッジ7が装置本体100の所定位置に進入を開始する時点から把持部材160が第一位置P1を取り得る構成にしても良い。即ち、完全にカートリッジ7が装置本体100から取り出された状態にならなくても、一旦所定位置から引き出されれば、把持部材160が第二位置P2を取り得る構成であっても良い。その状態でも、ユーザーが把持部材160を除去しなければならないことを認識できるからである。ここで、前記所定位置は、カートリッジ7の画像形成位置であっても良いが、カートリッジ7を前記画像形成位置からある程度の距離移動させた位置であるほうが良い。
【0060】
〔第2実施形態〕
次に第2実施形態に係る装置について図14、図15を参照して説明する。なお、本実施形態の装置の基本構成は前述した実施形態と同一であるため重複する説明は省略し、ここでは本実施形態の特徴となる構成について説明する。また、前述した実施形態と同一機能を有する部材には同一符号を付す。
【0061】
本実施形態の把持部材160は、図14に示すように、ユーザが把持するリング状の把持部161と、軸受部材30と結合する結合部163、トナーシール150と係合するスリット部162、座面部167が設けられている。また、前記結合部163に対して把持部161を含む把手部分が変形可能にするための連結部164が設けられている。そして、本実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、前記座面部167にリブではなく、弾性変形可能な弾性突起部169が設けられていることである。
【0062】
ここで、本実施形態の把持部材160がポップアップする状態を、図15を用いて説明する。把持部材160は、カートリッジ7を装置本体に装着する前に、座面部外面167aを矢印B方向に押さえて、完全に収納された図15(a)の状態にする。このとき、座面部167に設けられた弾性突起部169が軸受部材30の外面に当接して弾性復帰可能な状態で倒される。なお、前記弾性突起部169の倒れ量は、座面部167の内面側に設けられた凸部165a,165b(図14参照)が軸受部材30の外面に当接することで所定の倒れ量で規制される。
【0063】
前記変形状態において、弾性突起部169が弾性領域であるため、この弾性力によって把持部材160を常に移動する方向(図15(b)の矢印C方向)に力が働いている。よって、カートリッジ7を装置本体内に装着したときは、本体ガイド105で規制される位置まで突出した図15(b)の状態で維持される。
【0064】
さらに、装置本体から、カートリッジ7を取り出すときは、第1実施形態と同様に本体ガイド面105aと把持部材160の面166、本体ガイド面105bと面167aが接触することで(図13参照)、図15(b)の状態を維持したまま移動する。
【0065】
次に、装置本体からカートリッジが取り出されたときは、弾性突起部169の倒れが弾性復帰した図15(c)の状態となり、把持部材160の最外端は、本体ガイド105より外側となる。そのため、再びカートリッジを装置本体内に装着する際には、本体ガイド105と干渉することで、装着不可能となり、ユーザに把持部材160が取り外し部材であることを認識させることができる。
【0066】
上記のように弾性突起部169の弾性力によって把持部材160をポップアップするように構成すれば、第1実施形態に示したように、軸受部材30にバネ部材70を設ける必要がなく構成が簡単になる。また、弾性突起部169は把持部材160と一体的に樹脂成形等により構成し得るので、この点でも構成を容易になし得る。
【0067】
〔他の実施形態〕
前述した第1実施形態ではバネ部材70の弾性力により、また第2実施形態では弾性突起部169の弾性力により把持部材160を第一位置P1から第二位置P2へ変化するように構成した。しかし、前記把持部材を第一位置P1から第二位置P2へ変化させるのに弾性力を用いる構成でなくてもよい。
【0068】
例えば、前述した第1実施形態の例で説明すると、座面部167にリブ168の代わりに係止突起を設け、軸受部材30には前記バネ部材70を設けることなく前記係止突起が係止可能な係止部を設ける。そして、カートリッジを装置本体に同梱するために、把持部材160を第一位置にしたときに前記係止部材が係止部に係止するように構成する。すなわち、座面部外面167aを図12(a)の矢印B方向へ押すとスナップフィットにより把持部材160が第一位置P1に固定される。このため、カートリッジ7は前記座面部外面167aを押さえていなくても装置本体100に装着可能である。
【0069】
一方、装置本体100には前記カートリッジ7を装置本体100から取り出すときに、把持部材160が装置本体の所定部分に当接し、前記係止突起と係止部との係合を解除して把持部材160を第二位置P2に変位させる係止解除部が設けてある。このため、カートリッジを装置本体から完全に取り出すと、把持部材160が第二位置P2へ変位して把持部材160の最外端は、本体ガイド105より外側となる。また、第二位置P2は、本体ガイド105より内側でも、前記係止解除部に当接して、それ以上カートリッジ7が装置本体100に進入できない構成にしても良い。
【0070】
上記のように構成すれば、弾性力を用いることなく、前述した実施形態と同様に再びカートリッジを装置本体内に装着する際には、本体ガイド105と干渉することで、装着不可能となる。よって、ユーザに把持部材160が取り外し部材であることを認識させることができる。すなわち、トナーシール150を取り付けたままの状態では、カートリッジ7を画像形成をおこなうために装置本体100に装着することができない。
【0071】
また、前述した各実施形態において、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【0072】
また、カートリッジとは、電子写真感光体ドラムとこれに作用するプロセス手段として少なくとも現像手段(現像ローラ)を有し、これらを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真装置本体に対して着脱可能とするものである。なお、プロセス手段としては現像手段の他に帯電手段、クリーニング手段等がある。
【0073】
さらに、本実施例においては、プロセスカートリッジを用いて説明したが、現像ローラ40と、現像剤供給開口48を有する現像剤収納部41とを有し、装置本体100に着脱可能な現像カートリッジであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】第1実施形態に係る多色画像形成装置の一例を示す断面図である。
【図2】第1実施形態に係るカートリッジを示す断面図である。
【図3】第1実施形態に係るカートリッジを示す斜視図である。
【図4】第1実施形態に係る装置本体のカートリッジ装着時を示す概略斜視図である。
【図5】第1実施形態に係る把持部材を示す概略斜視図である。
【図6】第1実施形態に係るトナーシールと把持部材の係合方法を示す概略斜視図である。
【図7】第1実施形態に係る軸受部材を示す概略断面図である。
【図8】第1実施形態に係るバネ部材の支持方法を示す断面図である。
【図9】第1実施形態に係るバネ部材の支持方法を示す断面図である。
【図10】第1実施形態に係る把持部材が軸受部材に取り付けられた状態を示す概略斜視図である。
【図11】第1実施形態に係る装着同梱時における把持部材の状態を示す概略斜視図である。
【図12】第1実施形態に係る把持部材のポップアップの状態を示す概略断面図である。
【図13】第1実施形態に係る把持部材と本体ガイドの関係を示す概略斜視図である。
【図14】第2実施形態に係る把持部材を示す概略斜視図である。
【図15】第2実施形態に係る把持部材のポップアップの状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0075】
1 …電子写真感光体ドラム
4 …現像ユニット
7 …プロセスカートリッジ
16 …給送部
17 …給送カセット
18 …給送ローラ
19 …レジストローラ
23 …排出ローラ
24 …排出部
30 …軸受部材
40 …現像ローラ
41 …トナー収納部
70 …バネ部材
99 …装着部
100 …装置本体
102,103 …ガイドレール部
105 …本体ガイド
105a …ガイド面
150 …トナーシール
160 …把持部材
161 …把持部
162 …スリット部
163 …結合部
163a …圧入リブ
163b …規制部
164 …連結部
167 …座面部
167a …外面
168 …リブ
168b,168c …斜面
169 …弾性突起部
180 …メモリ
180a …接点部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真画像形成装置本体に着脱可能であって、前記電子写真画像形成装置本体に装着した状態で運搬可能なプロセスカートリッジにおいて、
電子写真感光体と、
現像剤を用いて、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像剤を収納している現像剤収納部であって、前記現像剤を前記現像ローラへ供給するために、前記現像剤を通過させるための現像剤供給開口を有する現像剤収納部と、
前記現像剤供給開口を開放可能に閉じているシール部材と、
前記シール部材に設けられており、前記現像剤供給開口を開放するために、前記シール部材を前記現像剤供給開口から取り外す際に把持する把持部材であって、前記プロセスカートリッジを前記電子写真画像形成装置本体に装着した状態で運搬するために前記プロセスカートリッジを前記装置本体の所定位置へ進入させるのを許容する第一位置と、前記プロセスカートリッジを前記所定位置から取り外した際に前記第一位置から移動して、前記プロセスカートリッジを前記所定位置へ進入させるのを規制する第二位置とをとり得る把持部材と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記把持部材は、前記プロセスカートリッジを前記所定位置から取り外した際に弾性力によって前記第一位置から前記第二位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記弾性力はバネ部材によって付与されることを特徴とする請求項1記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記把持部材は、リング状の把持部と、前記シール部材を係止するスリット部と、座面部と、該座面部から突出して設けられた、前記弾性力を受けて前記リング部を前記第一位置から第二位置へ誘導するリブと、前記カートリッジ枠体と結合する結合部と、前記結合部と前記座面部とを連続する変形可能な連結部と、を一体的に有し、前記把持部は前記座面部に対して屈曲していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記リブは前記バネ部材によって押圧され、該バネ部材に押圧される面はストレート形状であり、その反対側の面がテーパー形状であることを特徴とする請求項4記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記把持部材は、リング状の把持部と、前記シール部材を係止するスリット部と、座面部と、該座面部に設けられた弾性を有し、該弾性力により前記リング部を前記第一位置から第二位置へ誘導する弾性突起部と、前記カートリッジ枠体と結合する結合部と、前記結合部と前記座面部とを連続する変形可能な連結部と、を一体的に有し、前記把持部は前記座面部に対して屈曲していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記把持部はリング形状であり、前記把持部材が前記第一位置にあるとき前記把持部のリング形状内に前記カートリッジ枠体に設けられた前記電子写真画像形成装置本体と電気的に接続される接点部が位置することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記所定位置は、前記プロセスカートリッジを前記装置本体の内側へ進入するのを開始する位置であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
電子写真画像形成装置本体に着脱可能であって、前記電子写真画像形成装置本体に装着した状態で運搬可能な現像カートリッジにおいて、
現像剤を用いて、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像剤を収納している現像剤収納部であって、前記現像剤を前記現像ローラへ供給するために、前記現像剤を通過させるための現像剤供給開口を有する現像剤収納部と、
前記現像剤供給開口を開放可能に閉じているシール部材と、
前記シール部材に設けられており、前記現像剤供給開口を開放するために、前記シール部材を前記現像剤供給開口から取り外す際に把持する把持部材であって、前記現像カートリッジを前記電子写真画像形成装置本体に装着した状態で運搬するために前記現像カートリッジを前記装置本体の所定位置へ進入させるのを許容する第一位置と、前記現像カートリッジを前記所定位置から取り外した際に前記第一位置から移動して、前記現像カートリッジを前記所定位置へ進入させるのを規制する第二位置とをとり得る把持部材と、
を有することを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項10】
前記把持部材は、前記現像カートリッジを前記所定位置から取り外した際に弾性力によって前記第一位置から前記第二位置に移動することを特徴とする請求項9に記載の現像カートリッジ。
【請求項11】
前記弾性力はバネ部材によって付与されることを特徴とする請求項9記載の現像カートリッジ。
【請求項12】
前記把持部材は、リング状の把持部と、前記シール部材を係止するスリット部と、座面部と、該座面部から突出して設けられた、前記弾性力を受けて前記リング部を前記第一位置から第二位置へ誘導するリブと、前記カートリッジ枠体と結合する結合部と、前記結合部と前記座面部とを連続する変形可能な連結部と、を一体的に有し、前記把持部は前記座面部に対して屈曲していることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の現像カートリッジ。
【請求項13】
前記リブは前記バネ部材によって押圧され、該バネ部材に押圧される面はストレート形状であり、その反対側の面がテーパー形状であることを特徴とする請求項12記載の現像カートリッジ。
【請求項14】
前記把持部材は、リング状の把持部と、前記シール部材を係止するスリット部と、座面部と、該座面部に設けられた弾性を有し、該弾性力により前記リング部を前記第一位置から第二位置へ誘導する弾性突起部と、前記カートリッジ枠体と結合する結合部と、前記結合部と前記座面部とを連続する変形可能な連結部と、を一体的に有し、前記把持部は前記座面部に対して屈曲していることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の現像カートリッジ。
【請求項15】
前記把持部はリング形状であり、前記把持部材が前記第一位置にあるとき前記把持部のリング形状内に前記カートリッジ枠体に設けられた前記電子写真画像形成装置本体と電気的に接続される接点部が位置することを特徴とする請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
【請求項16】
前記所定位置は、前記現像カートリッジを前記装置本体の内側へ進入するのを開始する位置であることを特徴とする請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
【請求項17】
プロセスカートリッジを着脱可能であって、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
(a)電子写真画像形成装置本体の装着部に取り外し可能に装着した状態で運搬可能なプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体と、
現像剤を用いて、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像剤を収納している現像剤収納部であって、前記現像剤を前記現像ローラへ供給するために、前記現像剤を通過させるための現像剤供給開口を有する現像剤収納部と、
前記現像剤供給開口を開放可能に閉じているシール部材と、
前記シール部材に設けられており、前記現像剤供給開口を開放するために、前記シール部材を前記現像剤供給開口から取り外す際に把持する把持部材であって、前記プロセスカートリッジを前記電子写真画像形成装置本体に装着した状態で運搬するために前記プロセスカートリッジを前記装置本体所定位置へ進入させるのを許容する第一位置と、前記プロセスカートリッジを前記所定位置から取り外した際に前記第一位置から移動して、前記プロセスカートリッジを前記所定位置へ進入させるのを規制する第二位置とをとり得る把持部材と、
を有するプロセスカートリッジと、
(b)記録媒体を搬送するための搬送手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項18】
現像カートリッジを着脱可能であって、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
(a)電子写真画像形成装置本体の装着部に取り外し可能に装着した状態で運搬可能な現像カートリッジであって、
電子写真感光体と、
現像剤を用いて、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記現像剤を収納している現像剤収納部であって、前記現像剤を前記現像ローラへ供給するために、前記現像剤を通過させるための現像剤供給開口を有する現像剤収納部と、
前記現像剤供給開口を開放可能に閉じているシール部材と、
前記シール部材に設けられており、前記現像剤供給開口を開放するために、前記シール部材を前記現像剤供給開口から取り外す際に把持する把持部材であって、前記現像カートリッジを前記電子写真画像形成装置本体に装着した状態で運搬するために前記現像カートリッジを前記装置本体所定位置へ進入させるのを許容する第一位置と、前記現像カートリッジを前記所定位置から取り外した際に前記第一位置から移動して、前記現像カートリッジを前記所定位置へ進入させるのを規制する第二位置とをとり得る把持部材と、
を有する現像カートリッジと、
(b)記録媒体を搬送するための搬送手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−330427(P2006−330427A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−155091(P2005−155091)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】