説明

ベルト搬送装置及び画像形成装置

【課題】より簡単な構成で検出し補正することが可能なベルト搬送装置及び同装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】ベルト駆動手段と、ベルト走行方向Sの異なるエッジ位置p1、p2を通過した光を1つのセンサ34で検出するベルト位置検出手段31と、
ベルト位置検出手段で得られる光量信号Sp1、Sp2に基づいて中間転写ベルト51の寄りδを算出するベルト寄り算出手段A1と、ベルト走行方向Sにおける無端ベルトの傾きθを算出するベルト傾き算出手段A2と、無端ベルトの寄りδを補正するベルト寄り補正手段A3と、無端ベルトの傾きθを補正するベルト傾き補正手段A4とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタや複写機等の画像形成装置で用いるベルト搬送装置に係り、特に、無端ベルトを複数のローラで張架し、いずれかのローラを駆動ローラとしてベルトを循環駆動するベルト搬送装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、印刷装置等の画像形成装置においては、潜像担持体として用いられる感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を紙やOHPシートあるいはトレーシングペーパなどの記録体に静電転写し、転写されたトナー像が定着されることにより複写出力として得られるようになっている。
複写出力として得られる画像には、単一色だけでなくフルカラーを含む複数色の画像があり、複数色の画像を形成する構成の一つとして、フルカラーを得る際にもモノクロ並みのスピードが得られる利点を有するタンデム方式の画像形成装置が知られている。
【0003】
この画像形成装置は、無端状の中間転写ベルト、感光体ベルトや用紙搬送ベルトを用いてカラー画像を形成するカラー画像形成装置がある。この種のカラー画像形成装置には、中間転写ベルト等の無端ベルト上に、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した画像形成ユニットを個別に備えたタンデム型の画像形成装置がある。
このタンデム方式の画像形成装置で用いる無端ベルトの搬送装置においては、ベルトを張架するローラの形状や、組み付けで生じる傾斜、ベルトが元々有するベルト幅方向の周長差により、ベルトが搬送方向と直交する方向(幅方向)に移動する、いわゆるベルト寄りが発生する。
【0004】
このベルト寄りが生じた場合、寄り量が所定量を超えれば、ベルト搬送装置の構成部品にベルト端部が接触して破損する場合がある。また、画像形成装置においては、画像の位置ずれの要因となる。
特に、中間転写ベルトを用いた上記タンデム型のカラー画像形成装置の場合、ベルト搬送方向に沿って順番に異なる色の画像を形成する画像形成手段を並べ、中間転写ベルト上に各色を重ね転写する際に、ベルトの幅方向の位置が異なることによる色ずれが生じてしまう。
【0005】
そこで、従来から画像形成装置に関してベルト寄りを防止するための技術が提案されている。
代表的なベルト寄り修正方式としては、ベルトを張架するローラのうちの1本を傾斜させてベルトの寄りを制御するステアリング方式が知られている。ベルト寄りが生じている時に、その反対方向にベルトが寄るようにステアリングローラを傾斜させ、元々生じていた寄り量と、ステアリングによる寄り量が釣り合うようにすることで、ベルトの寄りを制御する方法である。
【0006】
例えば、特許文献1には、ベルトエッジの位置のずれをベルト位置検出センサからの光量変化に応じて検出する比例積分制御部を備え、この比例積分制御部が画像形成時に、転写ベルトのエッジ位置が変位センサの検出精度保証範囲(−P〜+P)内に抑えられるよう蛇行補正手段を制御し、これにより、転写ベルトの走行位置精度を確保している。また、転写ベルトの走行位置が積分補正制限範囲(−I〜+I)内では、蛇行補正手段を成す偏心カムの位置を比例補正量と積分補正量との和から算出することで、走行位置の変化に対して速やかに修正動作し、転写ベルトの走行位置の振動を抑えている。
上述のステアリング方式では、ベルト幅方向におけるベルトの位置を一定に保つために、例えばベルト搬送方向の1箇所にセンサを設けてベルトのエッジ位置を検出し、エッジ位置が所定の範囲に収まるようにステアリングローラの傾斜を制御している。
【0007】
ところで、ステアリングによってベルトのエッジ位置を制御できたとしても、そのときのベルトの姿勢は、ベルトを張架するローラの平行度やベルト幅方向の周長差により傾くことがある。
ベルトの中心線の姿勢を考えた場合、全てのローラの軸線が互いに平行で、ローラが完全な円筒になっていれば、ベルトの中心線は、ローラの軸に直交する面と平行な面に含まれている状態にあり、ベルトを展開すれば、ベルトの中心線は直線となっている。しかし、いずれかのローラの軸線が他と平行でなく、微小にでも傾斜していれば、ベルトの中心線は直線にはならず、折れ曲がっている状態となる。元々、全てのローラの軸線が互いに平行で、ローラが完全な円筒になっていることはないので、ベルト中心線は折れ曲がっており、そのためにベルト寄りが生じる。これをステアリングによってベルト寄りが釣り合う状態にできるが、ベルト中心線は折れ曲がった状態で釣り合っているのである。
【0008】
カラー画像形成装置においては、ベルトの寄りが止まっている状態であっても、ベルトの傾きがあると、ベルトの幅方向(主走査方向)で異なる色同士の位置がずれる色ずれの原因となる。そこで、カラー画像形成装置では、ベルト上での色ずれ量を検出して各色のベルト幅方向(主走査方向)の画像形成位置を調整することで、色ずれを低減する主走査位置(色)合わせを実施している場合が多い。しかし、その後ステアリング動作を行ない、ステアリングローラの傾斜角が変わると、ベルトの傾きも変わるため、色ずれの状態は悪くなってしまう。
【0009】
以上の対応策として、ベルト幅方向におけるベルトの位置を検出するセンサを複数個設けることによって、ベルトの傾き量を検出し、ベルト寄り補正手段とは別に設けたベルト傾き補正手段によりベルト傾きを補正しようとする方法が提案されている。
【0010】
例えば、特許文献2には、無端の中間転写ベルト1を懸架する一対のロールの近傍に2つの第1、第2エッジセンサを互いに離れた位置に配備し、これにより中間転写ベルトのエッジ位置を検出し、これらの検出結果からベルトの傾き量を検出し、ベルト蛇行(寄り)補正手段とは別に設けたベルト傾き補正手段によりベルト傾き量(ベルトスキュー量)を補正している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この特許文献2の方法では、ベルトの寄りと傾きを求め、これらを補正するようにしているが、ベルト幅方向でのベルト位置検出専用のセンサを複数個必要としている。このため装置の大型化やコストアップに繋がってしまうという問題があり、この点より、複数センサによるベルト位置検出を回避するという要望が生じている。
【0012】
本発明は、ベルトの寄りと傾きを、より簡単な構成で検出し補正することが可能なベルト搬送装置及び同装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は前記課題を達成するため以下の構成とした。
【0014】
第1の発明であるベルト搬送装置は、無端ベルトを走行させるベルト駆動手段と、ベルト走行方向の異なるエッジ位置を通過した光を1つのセンサで検出するベルト位置検出手段と、前記ベルト位置検出手段によって得られる検出信号に基づいてベルト走行方向における無端ベルトの寄りを算出するベルト寄り算出手段と、前記ベルト位置検出手段によって得られる検出信号に基づいてベルト走行方向における無端ベルトの傾きを算出するベルト傾き算出手段と、前記ベルト寄り算出手段の算出結果に基づいてベルト走行方向における前記無端ベルトの寄りを補正するベルト寄り補正手段と、前記ベルト傾き算出手段の算出結果に基づいてベルト走行方向における前記無端ベルトの傾きを補正するベルト傾き補正手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
第2の発明であるベルト搬送装置は、請求項1記載のベルト搬送装置において、前記ベルト位置検出手段は別々の色の2光源と、カラーイメージセンサと、を備えたことを特徴とする。
【0016】
第3の発明であるベルト搬送装置は、請求項1記載のベルト搬送装置において、前記ベルト位置検出手段は偏光センサと、光源と偏光センサとの間に挟む偏光板と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
第4の発明であるベルト搬送装置は、請求項1記載のベルト搬送装置において、前記ベルト寄り補正手段と前記ベルト傾き補正手段は1つのローラの両端にそれぞれ備えられた、ことを特徴とする。
【0018】
第5の発明である画像形成装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載のベルト搬送装置を備えた、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ベルト長手方向の複数位置のベルト幅方向におけるベルト寄り(位置)を一つのセンサによって求め、各検出信号の差分によってベルトの傾きを求め、ベルト寄り補正手段とは別に設けたベルト傾き補正手段がベルト傾き算出手段の算出結果に基づいてベルト傾きを補正するので、ステアリングローラの傾斜角が変わり、ベルトの傾きが変わることによる、色ずれを防止することができる(請求項1)。
【0020】
また、本発明によれば、ベルト長手方向の複数位置の別々の色の2光源と、単一のカラーイメージセンサとからなるベルト位置検出手段用いて、複数位置のベルト寄り(位置)を求め、それらに基づいてベルト傾きを求め、請求項1の効果を確実に得ることができる(請求項2)。
【0021】
また、本発明によれば、ベルト長手方向の複数位置に2光源と、それら光源からの光を第1,第2の偏光板を透して偏光し、それらを単一の偏光センサで検出することで、複数のベルト寄り(位置)を求め、それらに基づいてベルト傾きを求め、請求項1の効果を確実に得ることができる。(請求項3)。
【0022】
また、本発明によれば、ベルト寄り補正手段とベルト傾き補正手段が1つのローラの両端に備えたことで、両端でそれぞれベルト寄り(位置)や、ベルト傾きを求め、それらに基づいてベルト傾きを求め、請求項1の効果をより確実に得ることができる。(請求項4)。
【0023】
また、本発明によれば、画像形成装置において、前記請求項1〜4の各発明の効果を奏することができる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るベルト搬送装置及び同装置を備えた画像形成装置としての複写機の全体構成を示す側面図である。
【図2】図1の複写機の画像形成部の全体平面図である。
【図3】図1の複写機の画像形成部の要部概略側面図である。
【図4】図1の複写機の画像形成部のステアリングローラ及びベルト位置補正手段の斜視図である。
【図5】図1の複写機の画像形成部のステアリングローラ及びベルト位置補正手段の部分側面図である。
【図6】図1の複写機の画像形成部のステアリングローラおよび中間転写ベルトの寄り変位説明図で(a)は平面図、(b)はステアリングローラの正面図である。
【図7】図1の複写機の画像形成部のステアリングローラおよび中間転写ベルトの傾斜変位説明図で(a)は平面図、(b)はステアリングローラの正面図である。
【図8】図1の複写機の画像形成部のベルト位置検出手段の機能説明図である。
【図9】図1の複写機のベルト搬送装置のベルト位置規制制御ルーチンのフローチャートである。
【図10】第2実施形態としての複写機のベルト搬送装置のベルト位置規制制御ルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を適用したベルト搬送装置及び画像形成装置を説明する。
ここで「第1実施形態」として、複数の画像形成プロセス手段(画像形成ユニット)により形成されたカラートナー像を中間転写ベルトに1次転写し、同重ね転写されたカラートナー像を記録体に2次転写してカラー画像を得るに当たり、ベルト搬送装置に中間転写ベルトのベルト走行方向における寄り、傾きを補正する手段を設けて、色ずれの発生を抑えるようにした中間転写型のベルト搬送装置及び同装置を備えた画像形成装置である複写機Mを説明する。
図1には「第1実施形態」としての複写機Mの概略構成図を示した。この複写機Mは、記録体である記録紙に画像を形成するプリンタ部(画像形成部)1、このプリンタ部1に対して記録紙Pを供給する給紙装置200、原稿画像を読み取るスキャナ300、このスキャナ300に原稿を自動給紙する原稿自動搬送装置(以下、ADFという)400等を備えている。
【0026】
スキャナ300では、原稿照明用光源やミラーなどを搭載した第1走行体303と、複数の反射ミラーを搭載した第2走行体304とが往復移動するのに伴って、コンタクトガラス301上に載置された図示しない原稿の読取り走査が行われる。第2走行体304から送り出される走査光は、結像レンズ305によってその後方に設置されている読取センサ306の結像面に集光せしめられた後、読取センサ306によって画像信号として読込まれる。このスキャナ300から受信された画像信号が不図示の制御手段で所定の画像処理を成され、その出力がプリンタ部1に送信され、画像形成が成される。
【0027】
プリンタ部1の装置本体99の側面には、装置本体99内に給紙する記録紙Pを手差しで載置する手差しトレイ102や、装置本体99内から排出された画像形成済みの記録紙Pをスタックする排紙トレイ103が設けられている。
プリンタ部1の装置本体99内には、像担持ベルトとしての無端状の中間転写ベルト51をループ状に張架している転写手段たる中間転写ユニット50が配設されている。中間転写ユニット50はその要部を成す第一中間転写体であるループ状を成す中間転写ベルト51を備える。
【0028】
中間転写ベルト51は、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ(ベルト駆動手段)7、従動ローラであるステアリングローラ8、両ローラ7、8間の1次転写部に配備される一次転写ローラ55Y〜55K、中間転写ベルト51の下部内側の2次転写対向ローラ54、同2次転写対向ローラの下流のテンションローラ9により張架されている。
なお、1次転写ローラ55の符号の末端に付しているY,C,M,Kという添字は、イエロー,シアン,マゼンタ,黒用の部材であることを示している。以下、符号の末端に付しているY,C,M,Kという添字は、同様である。
【0029】
中間転写ベルト51は、駆動ローラ7、従動ローラであるステアリングローラ8に対する左右端の掛け回し箇所で補助ローら13、14を介しそれぞれ大きく湾曲していることで、底辺を鉛直方向上側に向ける逆三角形状の姿勢で張架されている。
この逆三角形状の底辺にあたるベルト上部張架面fは水平方向に延在しており、かかるベルト上部張架面fの上方には、4色分のプロセスユニット(画像形成ユニット)10Y,C,M,Kが上部張架面fの延在方向に沿って水平方向に並ぶように配設されている。
【0030】
これら4つのプロセスユニット10Y,C,M,Kの上方には、光書込ユニット68が配設されている。光書込ユニット68は、スキャナ300によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて不図示の書込み制御手段からの各色の版のデータを受け、図示しないレーザー制御部によって4つの半導体レーザー(図示せず)を駆動して4つの書込光Lを出射する。そして、プロセスユニット10Y,C,M,Kの潜像担持体たるドラム状の感光体11Y,C,M,Kをそれぞれ書込光Lによって暗中にて走査して、感光体11Y,C,M,Kの表面にY,C,M,K用の静電潜像を書き込む。
【0031】
第1実施形態では、光書込ユニット68として、半導体レーザーから出射したレーザー光を図示しないポリゴンミラーによって偏向せしめながら、図示しない反射ミラーで反射させたり、光学レンズに通したりすることで光走査を行うものを用いている。
次に、プロセスユニット10Y,C,M,Kの説明を、代表としてY用のプロセスユニット10Yについて行う。
プロセスユニット10Yは、中間転写ベルト51と当接するドラム状の感光体11Yの周囲に、帯電部材12Y、ドラムクリーニング装置14Y、現像装置20Y等を有し、これらを共通の保持体たるケーシング(不図示)で保持しながらプリンタ部1に対して1つのユニットとして一体的に着脱されるようになっている。
【0032】
ここで帯電部材12Yは、感光体11Yの表面を例えばYトナーの帯電極性と同極性に一様帯電せしめる。現像装置20Yでは、現像ポテンシャルの作用によってY現像剤中のYトナーが静電潜像に転移することで、感光体11Y上の静電潜像がYトナー像に現像される。クリーニング装置14Yは、無数の導電性起毛を具備するブラシローラ141Yのブラシ先端側を感光体11Yに接触させて感光体11Yから残留トナーを掻き取り、これをケーシング外に排出、不図示のトナーリサイクル手段側に戻す。ドラムクリーニング装置14Yによって転写残トナーがクリーニングされた感光体11Yの表面は、不図示の除電装置によって除電された後、帯電部材12Yによって再び一様帯電される。
ここでY用のプロセスユニット10Yについて詳述したが、他色のプロセスユニット(10C,M,K)は、使用するトナーの色が異なる点の他は、Y用のものと同様の構成になっている。
【0033】
上述のプロセスユニット10Y,C,M,Kの感光体ドラム11Y,C,M,Kは、反時計回り方向に無端移動せしめられる中間転写ベルト51の上部張架面に当接しながら回転してY,C,M,K用の1次転写ニップを形成している。これらY,C,M,K用の1次転写ニップに対し、中間転写ベルト51を介してその裏側には、上述した1次転写ローラ55Y,C,M,Kが中間転写ベルト51の裏面に当接するよう配備されている。そして、これら1次転写ローラ55Y,C,M,Kには、それぞれ図示しないバイアス供給手段によってトナーの帯電極性とは逆極性の1次転写バイアスが印加されている。この1次転写バイアスにより、Y,C,M,K用の1次転写ニップには、トナーを感光体側からベルト側に静電移動させる1次転写電界が形成される。感光体ドラム11Y,C,M,K上に形成されたY,C,M,Kトナー像は、感光体ドラム11Y,C,M,Kの回転に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップに進入すると、この1次転写電界やニップ圧の作用によって中間転写ベルト51上の書き込み位置に順次重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト51のおもて面(ループ外周面)には、4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。なお、1次転写ローラ55Y,C,M,Kに代えて、1次転写バイアスが印加される導電性ブラシや、非接触方式のコロナチャージャなどを採用してもよい。
【0034】
図1に示すように、駆動ローラ7の図中右側方には、光学センサユニット69が中間転写ベルト51のおもて面に対して所定の間隙を介して対向するように配設されている。この光学センサユニット69は、中間転写ベルト51のベルト幅方向の一端部において、ベルト周方向に所定のピッチで付された図示しないマークを検知する。個々のマークの検知時間間隔に基づいて、中間転写ベルト51の移動速度を測定することができる。
【0035】
中間転写ベルト51の下部内側には2次転写対向ローラ52が配設されており、これは図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動し、2次転写部を形成する。2次転写対向ローラ52はこれに当接する中間転写ベルト51の外側に配置された2次転写バックアップローラ53との間に電界を形成する。中間転写ベルト51のおもて面に形成された4色トナー像は、中間転写ベルト51の無端移動に伴って転写域である2次転写ニップEで転写処理されることで記録紙Pへ転写される。
2次転写バックアップローラ53はその両側端を支持枠531に枢支され、この支持枠531が支点軸532回りに圧縮バネ533に押圧されることで、中間転写ベルト51側への2次転写バックアップローラ53の押圧力が適正値に保持されている。
【0036】
2次転写対向ローラ52に対しベルトの下流側にベルト外側よりテンションローラ9が当接する。このテンションローラ9は、図1中、手前側及び奥側軸端部をバネ部材901によりベルトに弾性的に押圧され、これによりベルトに対して所定の張設力を加えるように機能している。
図1において、給紙装置200は、記録紙Pを収納する給紙カセット201、これらの給紙カセット201に収納された記録紙Pをカセット外に送り出す給紙ローラ202、送り出された記録紙Pを一枚ずつ分離する分離ローラ対203、分離後の記録紙Pを送り出し路204に沿って搬送する搬送ローラ対205などがそれぞれ複数配設されている。給紙装置200は、図示のようにプリンタ部1の直下に配設されている。そして、給紙装置200の送り出し路204は、プリンタ部1の給紙路70に連結している。
【0037】
プリンタ部1の給紙路70の末端付近には、送込手段としてのレジストローラ対71が配設されており、そのローラ間に挟み込んだ記録紙Pを中間転写ベルト51上の4色トナー像に同期させるタイミングで2次転写ニップEに送り込む。そして、2次転写ニップEでは、中間転写ベルト51上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の影響によって記録紙Pに一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。
図1に示すように、転写域である2次転写ニップEの図中右側方には、定着装置80が配備される。この定着装置80に送られた記録紙Pは、図示しない発熱源を内包する加熱ローラ81と、これに向けて押圧される加圧ローラ82とによる定着ニップ内に挟み込まれる。そして、挟み込まれて加圧されつつ加熱されるとともにフルカラー画像が表面に定着された上で、定着装置80外に向けて送られる。
なお、図2に示すように、転写域である2次転写ニップEを通過した後の中間転写ベルト51の表面には、記録紙Pに転写されなかった若干量の2次転写残トナーが付着している。この2次転写残トナーは中間転写ベルト51の従動ローラ54を挟んだ対向位置の表面に当接しているベルトクリーニング装置57によってベルトから除去される。
【0038】
図1に示すように、定着装置80の下方には、スイッチバック装置85が配設されている。定着装置80から排出された記録紙Pは、揺動可能な切替爪86による搬送路切替位置までくると、切替爪86の揺動停止位置(各切り換え位置)に応じて、排紙ローラ対87、あるいはスイッチバック装置85に向けて送られる。そして、排紙ローラ対87に向けて送られた場合には、機外へと排出された後に、排紙トレイ3にスタックされる。一方、スイッチバック装置85に向けて送られた場合には、スイッチバック装置85によるスイッチバック搬送によって上下反転せしめられた後、再びレジストローラ対71に向けて搬送されて、2次転写ニップに再び進入して、もう片面にもフルカラー画像が形成される。
【0039】
ところで、図2、3に示す中間転写ベルト51は、駆動ローラ7とステアリングローラ8と2次転写ローラ54とにより略逆三角形状の姿勢で張架され、テンションローラ9によりベルト張力を適正値に保持している。この中間転写ベルト51はその底辺にあたるベルト上部張架面fが水平方向に延在し、かかるベルト上部張架面fの上方には、4色分のプロセスユニット(画像形成ユニット)10Y,C,M,Kが上部張架面fの延在方向に沿って水平方向に並ぶように配設されることより、ベルトの寄りや傾きが画像形成時に生じると、色ずれが生じることより、これを防ぐベルト位置規制機構が配備されている。
【0040】
図2、3に示すように、ベルト位置規制機構は、ベルト位置検出手段31と、ステアリングローラ8の傾きを調整するベルト位置補正手段32と、ベルト位置補正手段32を制御するベルト位置制御手段33を備える。ベルト位置制御手段33はベルト寄り算出手段A1と、ベルト傾き算出手段A2と,ベルト寄り補正手段A3と、ベルト傾き補正手段A4との機能を備える。
ベルト位置検出手段31は、図2、3に示すように、ベルト走行方向Sの異なるエッジ位置p1、p2を通過した2箇所の光を集光して、1つのセンサ34で検出するよう構成される。
【0041】
説明を追加すると、ベルト位置検出手段31は、ステアリングローラ8から駆動ローラ7に至る上部張架面f上に設けられるベルト走行経路上に、ベルト走行方向Sで互いに異なる位置p1、p2に2つの光源351、352が設けられている。このうち、一方の光源351は補助ローラ13と一次転写ローラ55Yの間(上流側)に配設され、他方の光源352は一次転写ローラ55Kと補助ローラ14の間(下流側)に配設され、それぞれベルト51に向けて検出光を照射する(図3参照)。
ここで、第1、第2光源351、352はそれぞれの配設位置で中間転写ベルト51のエッジ位置p1、p2を照射し、それぞれベルト51の表より裏側に向けて照射する(図8参照)。エッジ位置p1を通過した光は直接受光素子34に照射され、エッジ位置p2からの照射光はミラー353で反射され受光素子34に照射され、ここではベルト走行方向の異なるエッジ位置p1、p2を通過した光を1つの受光素子34で検出する。
【0042】
第1,第2光源351、352は互いに異なる光であり、ここでは、別々の色の2光源として、LED(Light Emitting Diode)を用いた。
【0043】
一方、単一の受光素子であるカラーイメージセンサ34は互いに異なる光をそれぞれ識別して検出できる機能を備えればよく、ここでは、カラーCCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)を用いる。
この2つの位置のカラーCCDイメージセンサ34から出力された光量情報である位置相当の光量信号(アナログ信号)は、図8に示すように、ベルト51のエッジ位置p1(p2)のベルト幅方向bにおけるずれに応じて増減し、ベルトの寄り情報を含む。この光量信号は不図示のアナログ信号処理回路やサンプルアンドホールド回路により所定検出期間毎にA/D変換され、各色毎である2つの位置p1、p2に応じた検出信号である光量信号Sp1、Sp2(デジタル信号)がコントローラ33に入力される。
【0044】
ステアリングローラ8の傾きを調整するベルト位置補正手段32は、図4、図5に示すように、ベルトの寄りと傾きを補正する第1,第2のステアリング調整手段321、322を備える。
図4、図5中手前側のステアリングローラ8の軸端部801を第1ステアリング調整手段321によって移動し、ベルトの端部を図6(a)の破線位置より実線位置に移動し、ベルトの寄りを補正する。図4、図5中奥側のステアリングローラ8の軸端部801を第2ステアリング調整手段322によって移動し、ベルトの端部を図6(b)の破線位置より実線位置に移動し、ベルトの傾きを補正する。
【0045】
図2〜図4に示す第1、第2の両ステアリング調整手段321、322としては、一般的に用いられる機構を採用すればよい。ここで第1ステアリング調整手段321は、図2、図4に示すように、ステアリングローラ8の軸端部801を支持する軸受部材802、あるいは、軸受け部材802を支持する支持部材803を一定方向(上下方向)にのみ、移動可能とする。その上で、軸受部材802、又は、軸受支持部材803にてこ作動する横向きレバー804を介してカム805を当接させて移動させる機構を用いる。なお、符号810は横向きレバー804をカム側に押圧する戻しばねを、符号812は横向きレバー804の枢支部材を示す。
【0046】
一方、第2ステアリング調整手段322は、図2、図4に示すように、ステアリングローラ8の軸端部801を支持する軸受部材802、あるいは、軸受け部材802を支持する支持部材803を一定方向(上下方向)にのみ、移動可能とする。その上で、軸受部材802、又は、軸受支持部材803にてこ作動する縦向きレバー806を介してカム807を当接させて移動させる機構を用いる。なお、符号811は縦向きレバー806をカム側に押圧する戻しばねを、符号813は縦向きレバー806の枢支部材を示す。
【0047】
ここでカム805は第1モータ808で回動操作され、第1モータ808はコントローラ33により駆動され、ステアリングローラ8の軸端部801を上下揺動(符号a方向)することベルト端部を寄り方向(図6(a)の符号a1参照)に増減変位させる。
一方、カム807は第2モータ809で回動操作され、第2モータ809はコントローラ33により駆動され、ステアリングローラ8の軸端部801を水平方向に揺動(符号b方向)することベルト端部を傾斜方向(図6(b)の符号b1参照)に増減変位させる。
なお、これに代えて、並進移動させるリニアアクチュエータ等を用いても良い。
【0048】
また、上述の図2において、コントローラ33から出力されるベルト寄りに関する制御信号は上述の図4における第1ステアリング調整手段321に与えられ、ベルト傾きに関する制御信号は第2ステアリング調整手段322に与えられる。
ベルト位置補正手段32を制御するベルト位置制御手段33はベルト寄り算出手段A1と、ベルト傾き算出手段A2と、ベルト寄り補正手段A3と、ベルト傾き補正手段A4との機能を備える。
ここで、ベルト位置制御手段33のベルト寄り算出手段A1は、カラーCCDイメージセンサ34から送られる位置p1、p2を通過した光量の検出信号である光量信号Sp1とSp2とに基づき、中間転写ベルト6の寄り量δ(図2参照)を算出する。具体的には、第1光源351に赤(R)、第2光源352に緑(G)を用いると、光量信号Sp1(検出信号:R)とSp2(検出信号:G)の平均値がベルト寄り量に相当する。
【0049】
ベルト傾き算出手段A2はカラーCCDイメージセンサ34から送られる2つの位置p1、p2に応じた検出信号である光量信号Sp1、Sp2の差分に基づいて中間転写ベルト6のベルト傾き量θを算出する。
具体的には、第1光源351に赤(R)、第2光源352に緑(G)を用いると、光量信号Sp1(検出信号:R)とSp2(検出信号:G)の差がベルト傾き量θに相当する。
ベルト寄り補正手段A3はベルト寄り算出手段A1の算出結果である中間転写ベルト6の寄り量δに基づいて、第1、第2の両ステアリング調整手段321、322を無端ベルトの寄りを消去するように切換え制御する。
【0050】
ベルト傾き補正手段A4はベルト傾き算出手段A2の算出結果である中間転写ベルト6のベルト傾き量θに基づいて、第1、第2の両ステアリング調整手段321、322を無端ベルトの傾きを消去するように切換え制御する。
次に、本第1実施形態に係る複写機Mによって原稿のコピーをとる場合を説明する。
まず、原稿自動搬送装置400に原稿をセットし、あるいは、原稿自動搬送装置400に原稿をセットし、図示しないスタートスイッチを押すと予め設定された複写モードの作動が開始する。そして、スキャナ300の読取走査、中間転写ユニット50や各色プロセスユニット10Y,C,M,Kの駆動、給紙装置200からの記録紙Pの送り出しが開始する。
【0051】
次に、一般の静電記録方式に準じていて、感光体ドラム11Y〜11K上に光書き込み手段68により各色の静電潜像を書き込み、この静電潜像を現像装置20Y、M、C、Kにより可視像化してトナー像を中間転写ベルト51の同一の画像形成領域に順次転写し、重層されたトナー像が得られる。中間転写ベルト51の重ね転写されたカラートナー像は2次転写対向ローラ52と中間転写ベルト51を介して配置された2次転写バックアップローラ53との間の2次転写ニップEに搬送されてきた記録紙に転写バイアスを印加した状態で2次転写される。
2次転写後の転写紙Pは定着装置80で定着され排紙トレイ3に排紙されることで、記録紙P上にフルカラーの最終画像を得ることができる。
【0052】
次に、図1の複写機Mが備えるベルト搬送装置のコントローラ33が行うベルト位置規制制御を図9のベルト位置規制制御ルーチンに沿って説明する。
画像形成装置の電源が投入され、駆動ローラ7の回転によって中間転写ベルト6の走行が開始される(ステップs1)。その後コントローラ33は、ステップs2でカラーCCDイメージセンサ34から送られる2つの位置p1、p2を通過した光(赤(R)、緑(G))の検出信号である光量信号Sp1、Sp2を求め、エッジp1、p2を検出する。
ステップs3に進むと、光量信号Sp1、Sp2に基づき、それら各寄り量δ1,δ2の平均値(δ1+δ2)/2をベルト寄り量δ(図6(a)では位置P1のみ寄り量が発生している場合を示した)として算出する。
【0053】
更に、図7(a)に示すように、2つの位置p1、p2を通過した光(赤(R)と緑(G))の検出信号である光量信号Sp1、Sp2(寄り量δ1,δ2)の差分を求め、その差分に基づいて中間転写ベルト6のベルト傾き量θを算出する。
次いで、ステップs4ではベルト寄り量δが補正を必要としないと見做せる所定の許容値±αより小さいか判断し、Yesでステップs6に、Noでステップs5に進む。寄り量δが許容値±αを上回りステップs5に達すると、ベルト寄り量δの検出信号に基づきこれを打ち消すに相当する値の制御信号で第1,第2のステアリング調整手段321、322を動作させることにより、例えば、図6(b)に2点差線で示すように、符号aの方向にステアリングローラ8の傾きを調整し、検出されるベルト寄り量δが許容値±α内で一定となるように制御する。
【0054】
次に、寄り量δが許容値±α内になりステップs4よりs6に達するとする。ここでコントローラ33は、最新の光量信号Sp1、Sp2の差分である寄り量δ1,δ2)の差分を求め、両位置p1、p2間の距離Laを用いて、中間転写ベルト6のベルト傾き量θを演算して取り込む。その上で、ベルト傾き量θが許容値±θaを上回るか否か判断し、Yesでステップs7に進む。ベルト傾き量θが許容値±θaを上回りステップs7に達すると、ベルト傾き量θの検出信号に基づきこれを打ち消すに相当する値の制御信号で第1,第2のステアリング調整手段321、322を動作させることにより、検出されるベルト傾き量θが許容値±θa内で一定となるように制御する。
【0055】
以上の処理によってベルト寄り量δとベルト傾き量θの両方が許容値±α、±θa以内に収まれば、ステップs6のNo側に進み、この回の制御を終了し、画像形成ジョブのスタンバイ状態となる。
このように、ベルト走行方向Sの2位置のベルト幅方向におけるベルト寄り量δを一つのカラーCCDイメージセンサ34によって求め、各検出信号の差分によってベルトの傾きθを求め、ベルト寄り補正手段A3とは別に設けたベルト傾き補正手段A4がベルト傾き算出手段A2の算出結果に基づいてベルト傾きθを補正するので、ステアリングローラ8の傾き(傾斜角)θが変わり、ベルトの傾きが変わることによる、色ずれを防止することができる。
【0056】
ちなみに、中間転写ベルト6のエッジ形状は、ベルト製造上の都合やベルト材質の関係で厳密には直線になっていない。
そこで、第2実施形態としてのベルト搬送装置のコントローラ33が行うベルト位置規制制御を説明する。なお、第1実施形態と比較し第2実施形態としてのベルト搬送装置は、図9のベルト位置規制制御以外は同一構成を採るので、重複説明は略す。
図10には第2実施形態で用いるベルト位置規制制御処理を示した。なお、重複ステップには同一符号を付し、重複説明を略した。
【0057】
図10のベルト位置規制制御では、中間転写ベルト6のエッジ凹凸の影響を防止してより正確に傾きを求めるため、ベルト1回転分の平均を求めている。
即ち、この場合、図9中の各ステップに加え、ステップs2、s3を所定の時間刻みでベルト1回転継続させるようステップs8を実行し、次いでステップs9ではベルト1回転に渡って光源1,2の検出出力を所定の時間刻みで連続的に取り込み、ベルト1回転分の各光源の平均値を求め、得られた各光源の平均値で、ステップs4、s6に進んだ際に、ベルト寄り量δとベルト傾き量θの両方が許容値±α、±θaと対比し、寄り補正や傾き補正を行なっている。
【0058】
この第2実施形態とした場合、ベルト寄りとベルト傾きの双方の制御が適正に成され、データに外乱が入ってもそれによる影響を低減できる。
ところで、一般には第1,第2のステアリング調整手段321、322による傾き動作はベルト寄りとベルト傾きの双方に影響を与える。このため上述のステップs4を完了した後、即ち、上述の処理を繰り返すことによって、ベルト寄り量を十分小さく抑えたうえでステップs6に進み、ベルト傾きを補正するので、的確な制御が可能となっている。
【0059】
また、画像形成ジョブ中に環境変化(温度変化など)によってベルト特性が変動することが考えられる。この場合、コントローラ33は不図示のメインルーチンで、ベルト位置検出手段31を動作させてベルト寄りとベルト傾きをモニターし、一定量以上のベルト寄りとベルト傾きが生じたか否かを判断する処理を付加しても良い。その場合のコントローラ33は、一定量以上のベルト寄りとベルト傾きが生じた場合に、画像形成ジョブを適正タイミングで中断して、例えば、図9、図10のベルト位置規制制御処理ルーチンに移行し、ベルト寄りとベルト傾きを補正することで、常に安定したベルト走行を実現することが可能となる。
【0060】
上述したように、複写機、スキャナとプリンタを含む複合機の他に、本発明をファクシミリ、プリンタ、印刷機およびインクジェット記録装置の何れかに適用してもよく、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機からなる画像形成装置に適用してもよい。
これらの各実施形態の場合も、中間転写ベルト51のベルトの寄りや傾きが画像形成時に生じ、色ずれが生じることを防ぐベルト位置規制機構を配備し、そのベルト位置規制機構のベルト位置検出手段31と、ステアリングローラ8の傾きを調整するベルト位置補正手段32と、ベルト位置補正手段32を制御するベルト位置制御手段33を設けることで、ベルト寄りとベルト傾きを補正し、常に安定したベルト走行を実現することが可能との効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0061】
1 プリンタ部(画像形成部)
7 駆動ローラ(ベルト駆動手段)
8 ステアリングローラ
31 ベルト位置検出手段
32 ベルト位置補正手段
33 ベルト位置制御手段
34 カラーイメージセンサ(受光素子)
351、352 第1,第2光源
51 中間転写ベルト(無端ベルト)
δ 寄り
θ 傾き
p1、p2 エッジ位置
A1 ベルト寄り算出手段
A2 ベルト傾き算出手段
A3 ベルト寄り補正手段
A4 ベルト傾き補正手段
S ベルト走行方向
Sp1、Sp2 光量信号(検出信号)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0062】
【特許文献1】特開2007−003647号公報
【特許文献2】特許3976924号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端ベルトを走行させるベルト駆動手段と、
ベルト走行方向の異なるエッジ位置を通過した光を1つのセンサで検出するベルト位置検出手段と、
前記ベルト位置検出手段によって得られる検出信号に基づいてベルト走行方向における無端ベルトの寄りを算出するベルト寄り算出手段と、
前記ベルト位置検出手段によって得られる検出信号に基づいてベルト走行方向における無端ベルトの傾きを算出するベルト傾き算出手段と、
前記ベルト寄り算出手段の算出結果に基づいてベルト走行方向における前記無端ベルトの寄りを補正するベルト寄り補正手段と、
前記ベルト傾き算出手段の算出結果に基づいてベルト走行方向における前記無端ベルトの傾きを補正するベルト傾き補正手段と、
を備えたことを特徴とするベルト搬送装置。
【請求項2】
前記ベルト位置検出手段は別々の色の2光源と、
カラーイメージセンサと、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のベルト搬送装置。
【請求項3】
前記ベルト位置検出手段は偏光センサと、
光源と偏光センサとの間に挟む偏光板と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のベルト搬送装置。
【請求項4】
前記ベルト寄り補正手段と前記ベルト傾き補正手段は1つのローラの両端にそれぞれ備えた、
ことを特徴とする請求項1記載のベルト搬送装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載のベルト搬送装置を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−189633(P2012−189633A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50679(P2011−50679)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】