説明

リソグラフィ装置およびデバイス製造方法

【課題】第一および第二可動オブジェクトを実質的に共通の動作区域内で位置決めする位置決めデバイスを提供する。
【解決手段】位置決めデバイスは、前記動作区域の隣に配置された第一コイルアセンブリと、前記動作区域の反対側に配置された第二コイルアセンブリと、第一可動オブジェクト上に配置され、第一コイルアセンブリと協働する1つまたは複数の第一磁石と、第二可動オブジェクト上に配置され、第二コイルアセンブリと協働する1つまたは複数の第二磁石とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は可動オブジェクトを位置決めする位置決めデバイス、リソグラフィ装置およびデバイスを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコン基板)上のターゲット部分(例えば1つまたは幾つかのダイの一部を備える)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターン化される近接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所定の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行にスキャンしながら、パターンを所定の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを具備している。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
【0003】
[0003] 既知のリソグラフィ装置では、基板ステージの位置決めに磁気位置決めデバイスを使用する。このような装置では、1つまたは複数のコイルが幾つかの磁石と協働して、基板ステージを所望の位置へと起動する。
【0004】
[0004] このようなデバイスの既知の実施形態では、基板ステージに取り付けたコイルアセンブリ内にコイルが配置され、基板ステージの動作区域の隣に実質的に静止状態で配置された永久磁石板には複数の磁石が含まれる。このような配置構成の例が、例えば米国特許第2005/0077786号で開示され、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。この実施形態では、基板ステージのロングストロークモジュールの粗い位置決めに、磁気位置決め装置が使用される。ロングストロークモジュールは、基板を担持するように構成されたショートストロークモジュールを支持する。ロングストロークモジュールとショートストロークモジュールの間に高精度起動デバイスを設けて、ショートストロークモジュール上で支持された基板を高い精度で位置決めする。
【0005】
[0005] 磁気位置決めデバイスの代替実施形態では、磁石を基板ステージに取り付けて、コイルを動作区域の隣の実質的に静止した位置に設ける。後者の配置構成の例は、例えば米国特許第5,196,745号に見られ、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第5,196,745号のデバイスには、ステージに取り付けた複数の永久磁石アレイを設ける。磁石アレイはそれぞれ、一連の隣接する反対極の永久磁石を含み、これは水平面の静止コイルアレイと協働して、適切な横方向の力を生成し、基板ステージを所望の方向に移動させる。磁気位置決めデバイスの上述した代替実施形態は、磁石が基板ステージ上に設けられ、コイルが静止位置に配置されているので、コイルに通電するケーブルを移動ステージへと案内しなくてよいという利点を有する。
【0006】
[0006] 特定のリソグラフィ装置では、実質的に共通の動作区域内で移動可能な2つの基板ステージが設けられる。2つの基板ステージが存在するので、このようなデュアルステージリソグラフィ装置のスループットは、単一ステージのリソグラフィ装置より非常に高くなる。
【0007】
[0007] 磁気位置決めデバイスの代替実施形態の上述した利点、または他の適切な理由に鑑みて、デュアルステージリソグラフィ装置の2つの基板ステージを起動するために、この代替実施形態を使用することが望ましいことがある。しかし、2つの基板ステージを共通の動作区域内で移動すべき場合、米国特許第5,196,745号で提示されたような代替実施形態を適用することはできない。というのは、静止コイルアレイは、第一基板ステージと第二基板ステージとを両方同時に起動できないからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
[0008] 実質的に静止したコイルアセンブリおよび1つまたは複数の可動磁石を含む位置決めデバイスを提供し、それによって位置決めデバイスが、2つの可動オブジェクト、特に実質的に共通した動作区域内にある2つの基板ステージを起動できることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[0009] 本発明の実施形態によれば、第一可動オブジェクトおよび第二可動オブジェクトを実質的に共通の動作区域内に位置決めする位置決めデバイスが提供され、位置決めデバイスは、動作区域の一方側に配置された第一コイルアセンブリと、動作区域の反対側に配置された第二コイルアセンブリと、第一可動オブジェクト上に配置され、第一コイルアセンブリと協働する第一磁石と、第二可動オブジェクト上に配置され、第二コイルアセンブリと協働する第二磁石とを含む。
【0010】
[0010] 本発明の実施形態によれば、放射ビームの断面にパターンを与えてパターン付き放射ビームを形成することができるパターニングデバイスを支持するパターニングデバイスサポートと、それぞれ基板を保持し、共通の動作区域内で移動可能である第一基板ステージおよび第二基板ステージと、パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影するし投影システムとを含むリソグラフィ装置が提供される。リソグラフィ装置は、実質的に共通の動作区域で第一基板ステージおよび第二基板ステージを位置決めする位置決めデバイスも含み、位置決めデバイスは、動作区域の一方側に配置された第一コイルアセンブリと、動作区域の反対側に配置された第二コイルアセンブリと、第一基板ステージ上に配置され、第一コイルアセンブリと協働する第一磁石と、第二基板ステージ上に配置され、第二コイルアセンブリと協働する第二磁石とを含む。
【0011】
[0011] 本発明の実施形態によれば、第一可動オブジェクトおよび第二可動オブジェクトを実質的に共通の動作区域内で位置決めする位置決めデバイスが提供され、位置決めデバイスは、第一可動オブジェクト上に配置された第一磁石と、第二可動オブジェクト上に配置された第二磁石と、それぞれがコイルアセンブリを含む3枚以上のコイル板とを含み、3枚以上のコイル板が相互に隣接して配置され、実質的に共通の動作区域の一方側で実質的に同じ面に延在し、3枚以上のコイル板はそれぞれ、個々のコイル板の近傍に位置する第一磁石または第二磁石と協働して、それぞれ第一または第二可動オブジェクトを起動する。
【0012】
[0012] 本発明の実施形態によれば、放射ビームの断面にパターンを与えてパターン付き放射ビームを形成することができるパターニングデバイスを支持するパターニングデバイスサポートと、それぞれ基板を保持し、共通の動作区域内で移動可能である第一基板ステージおよび第二基板ステージと、パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影する投影システムとを含むリソグラフィ装置が提供される。リソグラフィ装置は、実質的に共通の動作区域で第一基板ステージおよび第二基板ステージを位置決めする位置決めデバイスも含み、位置決めデバイスは、第一可動オブジェクト上に配置された第一磁石と、第二可動オブジェクト上に配置された第二磁石と、それぞれコイルアセンブリを含み、相互に隣接して配置され、実質的に共通の動作区域の一方側で実質的に同じ面に延在する3枚以上のコイル板とを含み、3枚以上のコイル板はそれぞれ、個々のコイル板の近傍に位置している第一磁石または第二磁石と協働して、それぞれ第一または第二基板ステージを起動する。
【0013】
[0013] 次に、本発明の実施形態を添付の略図を参照しながら、ほんの一例として説明する。図面では対応する参照記号は対応する部品を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[0018] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、放射ビームB(例えばUV放射または任意の他の適切な放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第一位置決めデバイスPMに接続されたマスクサポート構造(例えばマスクテーブル)MTとを含む。リソグラフィ装置は、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第二位置決めデバイスPWに接続された基板テーブル(例えば基板テーブル)WTまたは「基板サポート」も含む。リソグラフィ装置はさらに、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つまたは複数のダイを含む)に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSを含む。
【0015】
[0019] 照明システムは、放射の誘導、整形、または制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気型等の光コンポーネント、またはその任意の組み合わせなどの種々のタイプの光コンポーネントを含んでいてもよい。
【0016】
[0020] マスクサポート構造は、パターニングデバイスを支持、つまりその重量を支えている。該マスクサポート構造は、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスを保持する。マスクサポート構造は、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。マスクサポート構造は、例えばフレームまたはテーブルでよく、必要に応じて固定式または可動式でよい。マスクサポート構造は、パターニングデバイスが例えば投影システムなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」または「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
【0017】
[0021] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特別な機能層に相当する。
【0018】
[0022] パターニングデバイスは透過性または反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
【0019】
[0023] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、使用する露光放射、または液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システムおよび静電気光学システム、またはその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なされる。
【0020】
[0024] ここに示している本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、または反射マスクを使用する)。
【0021】
[0025] リソグラフィ装置は2つ(デュアルステージ)またはそれ以上の基板テーブルまたは「基板サポート」(および/または2つ以上のマスクテーブルまたは「マスクサポート」)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルまたはサポートを並行して使用するか、1つまたは複数の他のテーブルまたはサポートを露光に使用している間に1つまたは複数のテーブルまたはサポートで予備工程を実行することができる。
【0022】
[0026] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばマスクと投影システムの間など、リソグラフィ装置の他の空間に使用してもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために使用することができる。本明細書で使用する「液浸」という用語は、基板などの構造体を液体に沈めなければならないという意味ではなく、露光中に投影システムと基板の間に液体が存在するというほどの意味である。
【0023】
[0027] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、それぞれ別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラーおよび/またはビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SOおよびイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
【0024】
[0028] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するアジャスタADを備えていてもよい。通常、イルミネータの瞳面における強度分布の外側および/または内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。また、イルミネータを用いて放射ビームを調整し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
【0025】
[0029] 放射ビームBは、マスクサポート構造(例えばマスクテーブルMT)上に保持されたパターニングデバイス(例えばマスクMA)に入射し、パターニングデバイスによってパターン化される。放射ビームBはマスクMAを通り抜けて、基板Wのターゲット部分C上にビームを集束する投影システムPSを通過する。第二位置決めデバイスPWおよび位置センサIF(例えば干渉計デバイス、リニアエンコーダまたは静電容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば放射ビームBの経路において様々なターゲット部分Cに位置決めするように正確に移動できる。同様に、第一位置決めデバイスPMおよび別の位置センサ(図1には明示されていない)を使用して、例えばマスクライブラリから機械的に検索した後に、またはスキャン中に、放射ビームBの経路に対してマスクMAを正確に位置決めすることができる。一般的に、マスクテーブルMTの移動は、第一位置決めデバイスPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現できる。同様に、基板テーブルWTまたは「基板サポート」の移動は、第二位置決め装置PWの部分を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールの助けにより実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、マスクテーブルMTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、固定してもよい。マスクMAおよび基板Wは、マスクアラインメントマークM1、M2および基板アラインメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アラインメントマークは、専用のターゲット位置を占有するが、ターゲット部分の間の空間に配置してもよい(スクライブレーンアラインメントマークと呼ばれる)。同様に、マスクMA上に複数のダイを設ける状況では、マスクアラインメントマークをダイ間に配置してもよい。
【0026】
[0030] 図示のリソグラフィ装置は以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
【0027】
[0031] 1.ステップモードにおいては、マスクテーブルMTまたは「マスクサポート」および基板テーブルWTまたは「基板サポート」は、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち1回の静止露光)。次に、異なるターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTまたは「基板サポート」がX方向および/またはY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の静止露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
【0028】
[0032] 2.スキャンモードにおいては、マスクテーブルMTまたは「マスクサポート」および基板テーブルWTまたは「基板サポート」は同期的にスキャンされる一方、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する(つまり1回の動的露光)。マスクテーブルMTまたは「マスクサポート」に対する基板テーブルWTまたは「基板サポート」の速度および方向は、投影システムPSの拡大(縮小)および像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の動的露光におけるターゲット部分の(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分の(スキャン方向における)高さが決まる。
【0029】
[0033] 3.別のモードでは、マスクテーブルMTまたは「マスクサポート」はプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTまたは「基板サポート」を移動またはスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTまたは「基板サポート」を移動させる毎に、またはスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクなしリソグラフィに容易に利用できる。
【0030】
[0034] 上述した使用モードの組合せおよび/または変形、または全く異なる使用モードも利用できる。
【0031】
[0035] 図2は、本発明の実施形態による磁気位置決めデバイスを示す。磁気位置決めデバイスは、第一基板ステージ1および第二基板ステージ2を実質的に共通の動作区域3内で位置決めするように構成される。この動作区域3は、個々の基板ステージによって担持された基板へと投影システム11によって放射ビームを露光できる露光区域3a、および基板ステージ上の基板を別の基板と交換できる交換区域3bを含む。例えば第一基板ステージによって担持されたウェーハにパターンを投影する時間で、第二基板ステージ上の以前に露光したウェーハを新しいウェーハまたは基板と交換でき、次にこれを交換区域3b内の第二基板ステージ上で測定するように、第一基板ステージ1および第二基板ステージ2の両方が動作区域3内で移動できることが望ましい。その結果、第一基板ステージ1への基板の投影プロセスが終了した後に、第二基板ステージ2上の新しい基板にパターン付きビームを投影するために、この基板を露光区域に入れながら、第一基板ステージ1上の基板を交換して、交換区域3b内で測定することができる。
【0032】
[0036] したがって、図2の実施形態では、第一基板ステージ1および第二基板ステージ2は、共通の動作区域3内で移動し、例えば図2に示した位置の間で入れ替えることができる。共通の動作区域内に2つの基板ステージを含むこのようなリソグラフィ装置は、往々にしてデュアルステージリソグラフィ装置と呼ばれる。
【0033】
[0037] 位置決めデバイスは第一コイル板4および第二コイル板5を含む。第一コイル板4および第二コイル板5は両方とも、実質的に静止した位置に装着される。これは例えばメトロフレーム(metro-frame)10、つまり振動から実質的に隔離され、投影システム11が通常は装着されるフレーム、または好ましくは反力を外側の世界またはバランスマスへと案内するリソグラフィ装置の別のフレームである。第一コイル板4は動作区域3の上、特にメトロフレーム10と動作区域3の間に配置される。第一コイル板4には穴が設けられ、したがって第一コイル板4は、投影システム11を出る放射ビームを妨害しない。例えば基板測定機器をメトロフレームに接続できるように、交換区域3bの付近に他の穴を設けてよい。第二コイル板5が動作区域3の下に配置される。第一コイル板4および第二コイル板5は両方とも、水平面でx方向およびy方向の両方に実質的に動作区域全体に沿って延在する。
【0034】
[0038] 第一基板ステージ1には、幾つかの永久磁石6が取り付けられる。第二ステージ2にも、幾つかの永久磁石7が取り付けられる。代替実施形態では、磁石6および7は電磁石または任意の他のタイプの磁石でよい。しかし、例えば幾つかのHalbach磁石アレイのような永久磁石を使用することが好ましい。永久磁石は、磁石に通電するためのケーブルを磁石へと案内しなくてよいという利点を有する。
【0035】
[0039] 第一コイル板4のコイルは、第一基板ステージ1の磁石6と協働するように構成される。この理由から、磁石6は第一基板ステージ1の第一コイル板4に最も近い側に配置される。磁石6は、第一基板ステージ1の上側に配置してよいが、例えば投影システム11との干渉を回避するために、磁石6は第一基板ステージの好ましくは第一基板ステージ1の上面に近い側に、または任意の他の適切な位置に配置してもよい。
【0036】
[0040] 第二コイル板5のコイルは、第二基板ステージ2の磁石7と協働するように構成される。同様に、磁石7は第二基板ステージの下側に配置される。磁石7は、図2に示すように第二基板ステージ2の底面に、または任意の他の適切な位置、例えば第一基板ステージの好ましくは第二基板ステージ2の底面に近い側に配置することができる。
【0037】
[0041] 第一保護デバイス8が第一基板ステージ1上に配置されて、第一基板ステージ1の磁石6を、第二コイル板5によって生成される磁界からの影響から保護する。この保護デバイス8は、第二コイル板5によって生成される磁界を実質的に遮断することができる任意のデバイスでよい。例えば、保護デバイス8は、永久磁石7の底側に設けられた第一鉄の塊であるか、ミューメタル(mu-metal)のように磁界を遮蔽するが、鉄に対する引力を示さない特殊な材料である。同様に、第二保護デバイス9が第二基板ステージ2上に設けられて、第二基板ステージ2の磁石7を、第一コイル板4によって生成された磁界から保護する。
【0038】
[0042] 第一コイル板4のコイルに通電することによって、電磁界が生成され、これは第一基板ステージの永久磁石6の磁界と相互作用して、第一基板ステージ1を所望の方向に移動する力を生成する。特に、この力は、基板ステージ1に加えられて、基板ステージをxおよび/またはy方向に移動する横方向の力である。
【0039】
[0043] 同様に、第二基板ステージ2の永久磁石7の磁界と相互作用する第二コイル板5のコイルによって通電することによって電磁界を生成し、第一基板ステージ2を所望の方向に移動することができる。
【0040】
[0044] 可動オブジェクト上の永久磁石および静止コイルを使用して可動オブジェクトを起動することは、原則的に当業者に知られている。可動オブジェクトを2自由度以上で起動するために、コイル板のコイルと可動オブジェクト上の磁石とが行う協働の原理に関するさらに詳細な説明は、例えば米国特許第6,441,514号で見ることができ、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
[0045] しかし、米国特許第6,441,514号に記載された実施形態とは対照的に、それぞれ第一および第二基板ステージ1および2に取り付けた磁石に関連する第一および第二静止コイル板4および5を設けると、共通する動作区域内で2つの基板ステージを同時に起動することが可能になる。
【0042】
[0046] 図3および図4は、本発明の別の実施形態による磁気位置決めデバイスを示す。磁気位置決めデバイスは、第一基板ステージ21および第二基板ステージ22を実質的に共通の動作区域23内で起動する。動作区域は、投影システム11の側部にある露光区域23a、および交換および測定区域23bを含む。磁気位置決めデバイスは、動作区域23全体で第一基板ステージ21および第二基板ステージ22を移動させるように構成される。
【0043】
[0047] 図3の位置決めデバイスは4枚のコイル板24を含み、これはそれぞれ、個々のコイル板24のコイルに通電すると所望の磁界を提供する幾つかのコイルを含む。コイル板は実質的に同じ面に、特に動作区域23の下の水平面にあり、相互に隣接して配置される。4枚のコイル板24は、ともに実質的に動作区域23全体に沿って延在し、これによって第一基板ステージ21および第二基板ステージ22を動作区域全体で起動することが可能になる。コイル板24のうち1枚のコイルによって、第一基板ステージ21および第二基板ステージ22の一方しか同時に起動することができない。第一および第二基板ステージ21、22の他方は、1枚または複数の他のコイル板24によって起動することができる。
【0044】
[0048] 第一基板ステージ21および第二基板ステージ22は、少なくとも1枚のコイル板24と協働する幾つかの永久磁石25を含む。磁石は、個々の基板ステージの底側に配置されるが、基板ステージの側部、または任意の他の適切な位置に設けてもよい。
【0045】
[0049] コイル板24のうち1枚のコイルに通電すると、その結果生じる電磁界が、個々のコイル板24の上に配置された基板ステージ22の磁石25のうち1つまたは複数の磁界と相互作用し、その結果、個々の基板ステージを所望の方向に起動することができる。第一コイル板の上に配置された基板テーブルが、第一コイル板と第二コイル板の間の縁上を移動すると、第二コイル板が基板ステージの起動を引き継ぐことができる(図4参照)。この方法で、第一基板ステージ21および第二基板ステージ22が動作区域を通って移動することができ、それによって両方の基板ステージ21および22の連続的起動が可能になる。
【0046】
[0050] 横断する間、基板ステージの一方側にある磁石25を第一コイル板24で起動することができ、基板ステージの他方側にある磁石25は第二コイル板24によって起動される。例えば、通常の動作では、動作区域3a内の基板ステージ21を、2つの最も右側のコイル板24で起動することができる。同時に、基板ステージ22は、動作区域23b内で測定または交換活動を実行することができ、2つの最も左側のコイル板24によって起動される。あるポイントで、2つの基板ステージが入れ替わることができ、動作区域23aから区域23bへと移動する基板ステージ21が、上の2つのコイル板24に沿って移動する。同時に、基板ステージ22は、下の2つのコイル板24に沿って区域3bから区域3aへと移動することができる。この方法で、基板ステージは、最大で2枚のコイル板によって常に起動され、他方のステージは、最大で2枚の他のコイル板によって起動される。同時に2つのステージを起動するコイル板はない。
【0047】
[0051] 代替実施形態では、磁気位置決めデバイスが異なる数のコイル板を含むことが可能である。両方の基板ステージの連続的起動を可能にするためには、他の基板ステージが2つの基板ステージの間を横断する間に、常に1つの基板ステージには1枚のコイル板があるように、少なくとも3枚のコイル板24がなければならない。
【0048】
[0052] 以上では、本発明の2つの実施形態について説明してきた。両方の実施形態とも、磁気位置決めデバイスを使用して共通の動作区域内で2つの基板ステージを起動するよう意図されている。本発明の実施形態による磁気位置決めは、例えば2つのレチクルステージのように、共通の動作区域内で起動すべき任意の他の可動オブジェクトの対を起動するために使用することもできる。また、本発明の実施形態は、共通の動作区域内で3つ以上の可動オブジェクトを起動するために適用することができる。
【0049】
[0053] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導および検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどである。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」または「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」または「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが、当業者には理解される。本明細書に述べている基板は、露光前または露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジツールおよび/またはインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上およびその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに、基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
【0050】
[0054] 以上では光リソグラフィとの関連で本発明の実施形態の使用に特に言及しているが、本発明は、インプリントリソグラフィなどの他の用途においても使用可能であり、状況が許せば、光リソグラフィに限定されないことが理解される。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスの微細構成によって、基板上に生成されるパターンが画定される。パターニングデバイスの微細構成を基板に供給されたレジストの層に押しつけ、その後に電磁放射、熱、圧力またはその組合せにより、レジストを硬化する。パターニングデバイスをレジストから離し、レジストを硬化した後にパターンを残す。
【0051】
[0055] 本明細書で使用する「放射」および「ビーム」という用語は、イオンビームあるいは電子ビームといったような粒子ビームのみならず、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nmまたは126nmの、もしくはその辺りの波長を有する)および極端紫外線(EUV)放射(例えば、5nm〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
【0052】
[0056] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気および静電気光コンポーネントを含む様々なタイプの光コンポーネントのいずれか、またはその組合せを指す。
【0053】
[0057] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つまたは複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム、またはこのようなコンピュータプログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気または光ディスク)の形態をとることができる。
【0054】
[0058] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】[0014] 本発明の実施形態によるリソグラフィ装置を示した図である。
【図2】[0015] 本発明の実施形態による装置を示した略側面図である。
【図3】[0016] 本発明の実施形態による装置を示した略側面図である。
【図4】[0017] 図3の実施形態を示す略上面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一可動オブジェクトおよび第二可動オブジェクトを実質的に共通の動作区域内に位置決めする位置決めデバイスであって、
前記動作区域の一方側に配置された第一コイルアセンブリと、
前記動作区域の反対側に配置された第二コイルアセンブリと、
前記第一可動オブジェクト上に配置され、前記第一コイルアセンブリと協働する第一磁石と、前記第二可動オブジェクト上に配置され、前記第二コイルアセンブリと協働する第二磁石とを含む、位置決めデバイス。
【請求項2】
前記第一可動オブジェクトの前記第一磁石が、前記第一可動オブジェクトの前記第一コイルアレイが配置されている側に配置され、前記第二可動オブジェクトの前記第二磁石が、前記第二可動オブジェクトの前記第二コイルアレイが配置されている側に配置される、請求項1に記載の位置決めデバイス。
【請求項3】
前記第一可動オブジェクト上に配置され、前記第一可動オブジェクトの前記1磁石を前記第二コイルアセンブリの影響から実質的に保護する第一保護デバイスを備える、請求項1に記載の位置決めデバイス。
【請求項4】
前記第二可動オブジェクト上に配置され、前記第二可動オブジェクトの前記第二磁石を前記第一コイルアセンブリの影響から実質的に保護する第二保護デバイスを備える、請求項1に記載の位置決めデバイス。
【請求項5】
前記第一および前記第二可動オブジェクトをそれぞれ少なくとも2自由度で起動する、請求項1に記載の位置決めデバイス。
【請求項6】
前記第一および第二可動オブジェクトをそれぞれ水平面で起動する、請求項1に記載の位置決めデバイス。
【請求項7】
前記第一コイルアセンブリが、第一コイル板に配置された複数のコイルを備え、前記第二コイルアセンブリが、第二コイル板に配置された複数のコイルを備える、請求項1に記載の位置決めデバイス。
【請求項8】
放射ビームの断面にパターンを与えてパターン付き放射ビームを形成することができるパターニングデバイスを支持するパターニングデバイスサポートと、
それぞれ基板を保持し、共通の動作区域内で移動可能である第一基板ステージおよび第二基板ステージと、
前記パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影する投影システムと、
前記共通の動作区域で前記第一基板ステージおよび前記第二基板ステージを位置決めする位置決めデバイスとを備え、前記位置決めデバイスが、
前記動作区域の一方側に配置された第一コイルアセンブリと、
前記動作区域の反対側に配置された第二コイルアセンブリと、
前記第一基板ステージ上に配置され、前記第一コイルアセンブリと協働する第一磁石と、
前記第二基板ステージ上に配置され、前記第二コイルアセンブリと協働する第二磁石とを備える、
リソグラフィ装置。
【請求項9】
前記第一コイルアセンブリが、前記動作区域の前記投影システムが位置する側に配置される、請求項8に記載のリソグラフィ装置。
【請求項10】
前記第一コイルアセンブリが第一コイル板に配置され、前記第一コイル板が前記投影システム用の開口を備える、請求項9に記載のリソグラフィ装置。
【請求項11】
前記第一および第二コイルアセンブリが、実質的に前記動作区域全体に延在する、請求項8に記載のリソグラフィ装置。
【請求項12】
第一可動オブジェクトおよび第二可動オブジェクトを実質的に共通の動作区域内で位置決めする位置決めデバイスであって、
前記第一可動オブジェクト上に配置された第一磁石と、
前記第二可動オブジェクト上に配置された第二磁石と、
それぞれコイルアセンブリを含み、相互に隣接して配置され、前記実質的に共通の動作区域の一方側で実質的に同じ面に延在する3枚以上のコイル板とを備え、
前記3枚以上のコイル板がそれぞれ、前記第一磁石または前記第二磁石と協働して、それぞれ前記第一または第二可動オブジェクトを起動する、位置決めデバイス。
【請求項13】
前記3枚以上のコイル板のうちの1枚で前記第一または第二可動オブジェクトを起動中に、前記第一磁石または前記第二磁石が、前記3枚以上のコイル板のうちの前記1枚の上に位置する、請求項12に記載の位置決めデバイス。
【請求項14】
動作中に、前記第一可動オブジェクトが、前記3枚以上のコイル板のうちの少なくとも第一コイル板によって起動され、前記第二可動オブジェクトが、前記3枚以上のコイルのうちの少なくとも第二コイル板によって起動される、請求項12に記載の位置決めデバイス。
【請求項15】
前記第一可動オブジェクトが、前記3枚以上のコイル板の第一コイル板から前記3枚以上のコイル板の第二コイル板まで移動するとき、前記第二可動オブジェクトが、前記3枚以上のコイル板のうちの少なくとも第三コイル板によって起動される、請求項12に記載の位置決めデバイス。
【請求項16】
実質的に同じ面に延在する4枚以上の隣接するコイル板を備える、請求項12に記載の位置決めデバイス。
【請求項17】
前記3枚以上のコイル板が、前記第一可動オブジェクトおよび前記第二可動オブジェクトの全動作区域をカバーする、請求項12に記載の位置決めデバイス。
【請求項18】
放射ビームの断面にパターンを与えてパターン付き放射ビームを形成することができるパターニングデバイスを支持するパターニングデバイスサポートと、
それぞれ基板を保持し、共通の動作区域内で移動可能である第一基板ステージおよび第二基板ステージと、
前記パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分に投影する投影システムと、
実質的に共通の動作区域で前記第一基板ステージおよび前記第二基板ステージを位置決めする位置決めデバイスとを備え、前記位置決めデバイスが、
前記第一可動オブジェクト上に配置された第一磁石と、
前記第二可動オブジェクト上に配置された第二磁石と、
それぞれコイルアセンブリを備え、相互に隣接して配置され、前記実質的に共通の動作区域の一方側で実質的に同じ面に延在する3枚以上のコイル板とを備え、前記3枚以上のコイル板がそれぞれ、前記第一磁石または前記第二磁石と協働して、それぞれ前記第一または第二基板ステージを起動する、
リソグラフィ装置。
【請求項19】
パターン形成された放射ビームを基板に投影し、
位置決めデバイスで第一基板ステージおよび第二基板ステージを共通の動作区域内で位置決めすることを含み、前記第一および第二基板ステージがそれぞれ、前記基板を支持し、前記位置決めデバイスが、
前記動作区域の一方側に配置された第一コイルアセンブリと、
前記動作区域の反対側に配置された第二コイルアセンブリと、
前記第一基板ステージ上に配置され、前記第一コイルアセンブリと協働する第一磁石と、
前記第二基板ステージ上に配置され、前記第二コイルアセンブリと協働する第二磁石とを備える、
デバイス製造方法。
【請求項20】
リソグラフィ装置の第一基板テーブルおよび第二基板テーブルを実質的に共通の動作区域内で位置決めする位置決めデバイスであって、
実質的に前記共通の動作区域上に延在し、その間に前記第一および前記第二基板テーブルが配置された第一および第二コイルアセンブリと、
前記第一基板テーブル上に配置され、前記第一コイルアセンブリと協働して、前記第一基板テーブルを前記共通の動作区域内で移動させる第一磁石アセンブリと、
前記第二基板テーブル上に配置され、前記第二コイルアセンブリと協働して、前記第二基板テーブルを前記共通の動作区域内で移動させる第二磁石アセンブリとを備える、位置決めデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−91892(P2008−91892A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−228805(P2007−228805)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】