説明

低多分散性の光画像形成可能なポリマーおよびフォトレジストならびにマイクロリソグラフィーのための方法

本発明は、光画像形成およびフォトレジスト組成物に有用な低多分散性コポリマーに、ならびにこれらの組成物を使用する光画像形成方法に関する。本発明の低多分散性コポリマーは、RAFT(可逆付加開裂連鎖移動)重合のような、制御ラジカル重合(CRP)技術を用いて製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光画像形成およびフォトレジスト組成物に有用な低多分散性コポリマーに、ならびにこれらの組成物を使用する光画像形成方法に関する。本発明の低多分散性コポリマーは、RAFT(可逆付加開裂連鎖移動)重合のような制御ラジカル重合(CRP)技術を用いて製造される。
【背景技術】
【0002】
ポリマー製品は、画像形成および感光システムの成分として、特に光画像形成システムで使用される。かかるシステムで、紫外(UV)光または他の電磁放射線は、光活性成分を含有する材料に作用して当該材料に物理的または化学的変化を誘発する。有用なまたは潜在的な画像がそれによって生み出され、それは半導体デバイス製造に有用な画像へ処理することができる。
【0003】
半導体デバイスでサブミクロンレベルでの画像形成機能のために、遠または極紫外(UV)の電磁放射線が必要とされる。248nm露光での光リソグラフィーが現在商業的に利用されており、193nm露光が現在0.13μm以下用のデザイン・ルールを用いるマイクロエレクトロニクス製造向けに導入されつつある。157nm露光を用いる光リソグラフィーが0.07μm以下のデザイン・ルールに必要とされるかもしれない。
【0004】
フルオロアルコール官能基付きコポリマーを含むフォトレジストは(特許文献1)に開示された。
【0005】
フッ素化アルコールモノマーと他のコモノマーとのコポリマーが報告された(米国特許公報(特許文献2)および(特許文献3))。これらの特許は、膜もしくは他の非感光フィルムまたは繊維に関し、感光層(例えば、レジスト)でのフッ素化アルコールコモノマーの使用を教示していない。
【0006】
特に所望の構造および分子量を有するポリマーを製造するために予想通りに制御することができる重合法を開発することへの関心の高まりもある。かかる結果を達成するための手段の1つは「リビング重合」の方法による。かかる方法は、通常の重合法で製造されたポリマーと比べて予想通りにうまく規定された構造と狭い分散度の分子量とを有するポリマーの合成中により高度の制御を提供する。
【0007】
RAFT(可逆付加開裂連鎖移動)重合法は、アクリル、スチレン系および選択された他のビニルモノマーからの低多分散性ポリマーの製造について開示されてきた((特許文献4)、(特許文献5)および(特許文献6))。これらのRAFT由来ポリマーのための用途の分野には、画像形成およびエレクトロニクス(例えば、フォトレジスト)が含まれる。
【0008】
(非特許文献1)はRAFT法を用いるアクリレートターポリマーの製造を開示した。彼らはまた、157nmフォトレジストで用いられるべきフッ素化ノルボルネンとノルボルネンとの共重合、およびノルボルネンとアクリレートとの共重合のための制御ラジカル重合(CRP)法もまた開示している。ポリマーの収率は低く、かつ、分子量はすべてのほんの1つの実施例で非常に低い(Mn<3700)。
【0009】
【特許文献1】国際公開第00/67072号パンフレット
【特許文献2】米国特許第3,444,148号明細書
【特許文献3】特開昭62−186907A2号公報
【特許文献4】国際公開第98/01478号パンフレット
【特許文献5】国際公開第99/31144号パンフレット
【特許文献6】EP0 910,587号明細書
【特許文献7】米国特許第6,512,081号明細書
【特許文献8】EP0 825,247号明細書
【特許文献9】国際公開第00/66575号パンフレット
【非特許文献1】ティ.−ワイ.リー(T.−Y Lee)ら著、「レジスト技術および加工の進歩(Advances in Resist Technology and Processing)XX」、テオドーレ エッチ.フェディニシン(Theodore H.Fedynyshyn)編、SPIEの紀要、5039巻(2003)、548−557ページ
【非特許文献2】モードおよびソロモン(Moad and Solomon)著、「フリーラジカル重合の化学(The Chemistry of Free Radical Polymerization)」、ロンドン、ペルガモン(Pergamon)、1995年、53−95ページ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
どんどん小さくなる形状の電子部品の製造を可能にするために157〜248nmでの高い透明度と良好な解像度とを持ったフォトレジストに対するニーズが依然としてある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
a.アクリルモノマーに由来する繰り返し単位と、
b.不飽和多環式モノマーに由来する繰り返し単位と、
c.フルオロアルコール、保護されたフルオロアルコール基および保護された酸基の群から選択される官能基と、場合により、
d.フルオロオレフィンに由来する繰り返し単位と、
を含む低多分散性コポリマーであって、
低多分散性コポリマーの繰り返し単位の少なくとも40モル%がアクリルモノマーに由来するコポリマーを提供する。
【0012】
第2態様では、本発明はまた、
a.光活性成分、および
b.低多分散性コポリマー、
を含むフォトレジストであって、
前記低多分散性コポリマーが、以下のi.、ii.およびiii.、すなわち、
i. アクリルモノマーに由来する繰り返し単位、
ii. 不飽和多環式モノマーに由来する繰り返し単位、
iii.フルオロアルコール、保護されたフルオロアルコール基および保護された酸基の群から選択される官能基、ならびに、場合により、
iv.フルオロオレフィンに由来する繰り返し単位、
を含む低多分散性コポリマーであり、ならびに
低多分散性コポリマーの繰り返し単位の少なくとも40モル%がアクリルモノマーに由来するコポリマー
である、フォトレジストも提供する。
【0013】
第3態様では、本発明は、
A.混合物で基材を被覆する工程と、
B.溶媒を蒸発させる工程と
を含む、被覆された基材の形成方法であって、
前記混合物が、
1.低多分散性コポリマー、
2.光活性成分、および
3.溶媒
を含み、
前記低多分散性コポリマーが、
a.アクリルモノマーに由来する繰り返し単位、
b.不飽和多環式モノマーに由来する繰り返し単位、および
c.フルオロアルコール、保護されたフルオロアルコール、および保護された酸基の群から選択される官能基を含み、ならびに
該低多分散性コポリマーの繰り返し単位の少なくとも40モル%がアクリルモノマーに由来する、基材の形成方法を提供する。
【0014】
第4態様では、本発明は、
a.フォトレジストが本発明の低多分散性コポリマーと光活性成分とを含む、フォトレジスト層を基材上に形成する工程と、
b.フォトレジスト層を化学線に像様露光(imagewise exposing)して画像形成区域および非画像形成区域を形成する工程と、
c.画像形成区域および非画像形成区域を有する露光されたフォトレジスト層を現像して基材上にフォトレジスト画像を形成する工程と、
を含む、基材上へのフォトレジスト画像の形成方法を提供する。
【0015】
本発明はまた、本発明のコーティングおよび画像形成方法によって製造された、被覆されたおよび/または画像形成された基材も提供する。
【0016】
本発明はまた、モノマー混合物をフリーラジカル源および連鎖移動剤の存在下に重合させて、アクリルモノマーに由来する少なくとも40モル%の繰り返し単位を有するコポリマーを製造する工程を含む、低多分散性ポリマーの製造方法であって、
前記混合物が、少なくとも1つのアクリルモノマー、少なくとも1つの不飽和多環式モノマーおよび場合により1つまたは複数のフルオロオレフィンを含み、少なくとも1つのモノマーがフルオロアルコール、保護されたフルオロアルコールまたは保護された酸基を有し、
前記連鎖移動剤が0.1〜500の範囲の移動定数を有し、かつ、該連鎖移動剤が下記の構造:
【0017】
【化1】

【0018】
(式中、
R=アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、置換アルキル、置換アリール、炭素環もしくは複素環、アルキルチオ、アルコキシ、またはジアルキルアミノであり、そして
Z=H、アルキル、アリール、アラルキル、置換アルキル、置換アリール、炭素環もしくは複素環、アルキルチオ、アリールチオ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルボキシ、アシルオキシ、カルバモイル、シアノ、ジアルキル−もしくはジアリール−ホスホネート、またはジアルキル−もしくはジアリール−ホスフィネートである)
を有する、低多分散性ポリマーの製造方法も提供する。
【0019】
本発明はまた、本発明の重合法によって製造されるポリマーにも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明との関連で、低多分散性ポリマーは、通常のフリーラジカル重合によって製造されたものより著しく少ない多分散性を持ったものである。通常のフリーラジカル重合では、形成されたポリマーの多分散性は典型的には低モノマー転化率(すなわち、0.1%〜10%転化率)で1.5〜2.0の範囲にあり、より高い転化率(すなわち、10〜100%転化率)で実質的により大きい(2〜10の範囲にある)。10%より大きい転化率で1.05〜2.0の範囲の多分散性を有するポリマーが好ましく、高転化率で1.05〜1.3の多分散性がより好ましい。
【0021】
本重合システムの利点の1つは、反応化学量論およびモノマーのポリマーへの転化の程度を制御することによって本方法が広範囲のモノマーおよび反応条件にわたって予め定められた分子量および狭い分子量分布のポリマーを製造することである。
【0022】
(フルオロオレフィン・コモノマー)
本発明の低分散コポリマーは、場合によりフルオロオレフィンに由来する少なくとも1つの繰り返し単位を含む。好適なフルオロオレフィンは2〜20個の炭素原子を含み、エチレン系不飽和炭素に結合した少なくとも1つのフッ素原子を含有する。代表的なフルオロオレフィンには、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、パーフルオロ−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、パーフルオロ−(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)、CF=CFO(CFCF=CF(ここで、tは1または2である)、およびR’’OCF=CF(ここで、R’’は1〜10個の炭素原子のフルオロアルキル基である)が含まれるが、それらに限定されない。好ましいフルオロオレフィンはテトラフルオロエチレンである。
【0023】
(多環式コモノマー)
本発明のコポリマーは、少なくとも1つの多環式エチレン系不飽和化合物に由来する繰り返し単位を含む。多環式化合物は、下に例示されるような、コポリマー中へ組み入れることができる(重合によって)少なくとも1つのエチレン系不飽和炭素環または複素環を含有する。
【0024】
【化2】

【0025】
多環式不飽和化合物は、場合によりフルオロアルコール、保護されたフルオロアルコール、または保護された酸官能基に由来する官能基を含有する。このフルオロアルコール基は、部分または完全フッ素化アルキル基であることができる、RおよびR’と称される、フルオロアルキル基を含有する。RおよびR’は、1〜10個の炭素原子の同一または異なるフルオロアルキル基であるかまたは一緒になって(CF(式中、nは2〜10である)である。語句「一緒になって」は、RおよびR’が個々の、別個のフッ素化アルキル基ではないこと、しかし一緒にそれらが5員環のケースで下に例示されるような環構造を形成することを示す。
【0026】
【化3】

【0027】
およびR’は、ヒドロキシルプロトンが塩基性媒体(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化テトラアルキルアンモニウム水溶液)中で実質的に除去され得るように、対応するフルオロアルコール官能基のヒドロキシル(−OH)に酸性を与えるのに十分なほどフッ素化されていなければならない。好ましくは、ヒドロキシル基が5〜11のpKa値を有するようにフルオロアルコール官能基中に十分なフッ素が存在する。好ましくは、RおよびR’は独立して1〜5個の炭素原子のパーフルオロアルキル基であり、最も好ましくは、トリフルオロメチル(CF)である。フルオロアルコール基の数は、水性アルカリ現像液での良好な現像に必要とされる量を最適化することによって所与の組成物について決定される。
【0028】
好ましくは、低多分散性コポリマーは、構造
−X(CHC(R)(R’)OH
[式中、RおよびR’は、1〜10個の炭素原子の同一または異なるフルオロアルキル基であるか、または一緒になって(CFであり、nは2〜10の整数であり、XはS、O、N、およびPよりなる群から選択され、q=0およびr=0であるか、またはq=1およびr=0もしくは1である。好ましくは、r=0である。r=1の時、好ましくは、XはO(酸素)である]
を有するフルオロアルコール官能基を含有する少なくとも1つのエチレン系不飽和多環式化合物に由来する繰り返し単位を含む。
【0029】
本発明の範囲内であるフルオロアルコール官能基を含有する代表的な多環式コモノマーの幾つかの例示的な、しかし非限定的な例が下に提示される:
【0030】
【化4】

【0031】
好ましい実施形態では、多環式フッ素化アルコールは、フッ素化アルコール置換ノルボルネン、特にヘキサフルオロイソプロパノール置換ノルボルネンである。NB−F−OHが最も好ましい多環式フルオロアルコールである。
【0032】
(アクリルモノマー)
低多分散性コポリマーはさらに、アクリルモノマー、CH=CR’COR’’またはCH=C(CHOH)COR’’’に由来する繰り返し単位を含む。
【0033】
アクリルモノマーがCH=C(CHOH)COR’’’である時、R’’’は、場合により1つまたは複数のヒドロキシ、ハロゲン、エーテル酸素、エステルまたはケトンカルボニル基で置換されたC〜C25アルキル基である。好ましくはR’’’は1〜20個の炭素原子を含有する。好ましいアルキル基、R’’’は酸に不安定なものである。酸に不安定なアルキル基の例には、第三ブチルおよび2−メチル−2−アダマンチルのような第三級アルキル基、ならびに2−テトラヒドロピラニルおよび2−テトラヒドロフラニルのようなα−置換環式エーテルが挙げられるが、それらに限定されない。アルキル置換ヒドロキシメチルアクリレートコモノマーに由来する最も好ましい繰り返し単位は、第三ブチルヒドロキシメチルアクリレート、CH=C(CHOH)COBuである。
【0034】
アクリルモノマーがCH=CR'COR’’である時、R'はH、F、1〜5個の炭素原子のアルキル基、または1〜5個の炭素原子のフルオロアルキル基である。R’’はC〜C20非環式脂肪族基、または環式C〜C50もしくは多環式C〜C50アルキル基であって場合により少なくとも1つのヒドロキシ官能基を含有してもよいアルキル基、または式−C(R)(R)[C(R)(R)]−C(R)(R)−OHの官能基である。好ましくはR’はHである。
【0035】
アクリルモノマーがCH=CR’COR’’である時、好ましい実施形態は、R’’が少なくとも1つのヒドロキシル置換値と共に、5〜50個の炭素原子、好ましくは5〜30個の炭素原子を含有する多環式基である時である。R’’はまた場合により1つまたは複数のハロゲン、エーテル酸素、エステルまたはケトンカルボニル基で置換されることができる。好ましい多環式アクリルモノマーには、ヒドロキシアダマンチルアクリレート(CH=CHCOR’’、式中、R’’はヒドロキシアダマンチルである)および2−メチル−2−アダマンチルアクリレートが含まれる。R’’は1つまたは複数のフッ素置換基を有することができる。
【0036】
あるいはまた、R’’は式
−C(R)(R)−[C(R)(R)]−C(R)(R)−OH
[式中、
m=0、1、2、3、4または5であり、
およびRは独立してC〜Cアルキル、もしくはエーテル酸素で置換されたC〜Cアルキルであるか、またはRおよびRは一緒になって3〜8員環を形成し、場合によりエーテル酸素で置換され、ただし、RおよびRに結合した炭素は橋頭位にはなく、
およびRは独立してH、C〜Cアルキル、もしくはエーテル酸素で置換されたC〜Cアルキルであるか、またはRおよびRは一緒になって3〜8員環を形成し、場合によりエーテル酸素で置換され、
およびRは独立してH、C〜Cアルキル、もしくはエーテル酸素で置換されたC〜Cアルキルであるか、またはRおよびRは一緒になって3〜8員環を形成し、場合によりエーテル酸素で置換され、
およびRは−[C(R)(R)]−と一緒になって4〜8員環を形成し、ただし、RおよびRに結合した炭素は橋頭位にはない]
の官能基であることができる。
【0037】
PinAc(2−プロペン酸、2−ヒドロキシ−1,1,2−トリメチルプロピルエステル)およびメタクリレート類似体、PinMAcが好ましい非環式アクリルモノマーである。
【0038】
低多分散性ポリマーはまた、構造(H)および(I)
【0039】
【化5】

【0040】
(式中、
sは0、1または2であり、
aおよびbは、bが2である時にaが1ではなく、aが2である時にbが1ではないことを除いて、独立して1、2または3であり、かつ、
〜R16およびR17〜R20は同一もしくは異なるものであり、それぞれが水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、C〜C14第二級もしくは第三級アルキルカルボキシレート、炭化水素基または置換炭化水素基を表す)
で表されるもののような化合物を含むが、それらに限定されない環式もしくは多環式不飽和化合物に由来する繰り返し単位も含む。
【0041】
構造Hを有する代表的なコモノマーには、以下が含まれるが、それらに限定されない。
【0042】
【化6】

【0043】
構造Iを有する代表的なコモノマーには、以下が含まれるが、それらに限定されない。
【0044】
【化7】

【0045】
他の好適なモノマーには、構造IまたはIIを有するエチレン系不飽和環式化合物が含まれる。構造Iはさらに
【0046】
【化8】

【0047】
vは0、1、または2であり、
AはO(酸素)またはNR27であり、
27は、H;C〜C10アルキルもしくはアルコキシであって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキルまたはアルコキシ;C〜C20アリール、Y、C(R)(R’)OR28、R29Y、およびOR29Yの群から選択され、
28はC〜C10アルキル基であり、
29は、場合よりハロゲンまたはエーテル酸素で置換されたC〜C20アルキレン基であり、
YはCOZ’またはSOZ’であり、
Z’はOH、ハロゲン、R30またはOR30であり、
30は、C〜C20アルキル基であって、場合よりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキル基;またはC〜C20アリールであり、
およびR’は1〜10個の炭素原子の同一もしくは異なるフルオロアルキル基であるかまたは一緒になって(CF(ここで、nは2〜10である)であり、
21およびR22は独立してH、ハロゲン;C〜C10アルキルもしくはアルコキシであって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキルまたはアルコキシ;C〜C20アリール、Y、C(R)(R’)OR28、R29Y、およびOR29Yの群から選択され、または
21およびR22は一緒になって=C(R)(R’)もしくはC−Cアルキレンであって、場合によりハロゲンで置換されたもしくはエーテル酸素を組み入れたアルキレンの群から選択される
と定義される。
【0048】
構造IIはさらに、
【0049】
【化9】

【0050】
[式中、
wは0、1または2であり、
23、R24およびR25は独立してH、ハロゲン;C〜C10アルキルもしくはアルコキシであって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキルまたはアルコキシ;C〜C20アリール、Y、C(R)(R’)OR28、R29Y、およびOR29Yの群から選択され、または
24およびR25は一緒になって二重結合の部分であり、
26は水素もしくは酸に不安定な保護基であり、
28はC〜C10アルキル基であり、
29は、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されたC〜C20アルキレン基であって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキレン基であり、
YはCOZ’もしくはSOZ’であり、
Z’はOH、ハロゲン、R30またはOR30であり、
30は、C〜C20アルキル基であって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキル基;またはC〜C20アリールであり、そして
およびR’は1〜10個の炭素原子の同一もしくは異なるフルオロアルキル基であるかまたは一緒になって(CF(ここで、nは2〜10である)である]
と定義される。
【0051】
当初は架橋を提供することができ、その後に開裂することができる(例えば、強酸への曝露で)二官能性化合物もまた本発明のコポリマーでのコモノマーとして有用である。これらの二官能性モノマーを含むコポリマーを組み入れたフォトレジスト組成物は、光への露光が二官能基を開裂させる強酸または強塩基を光化学的に発生させるので、改善された現像および画像形成特性を有することができる。これは、大きく改善された現像および画像形成特性(例えば、改善されたコントラスト)につながり得る、非常に著しい分子量の降下をもたらす。
【0052】
(RAFT重合法)
本発明者らは、新規フリーラジカル重合法およびそれから製造された新規ポリマーを発見した。本方法は、リビング特性を授与するように選ばれた、フリーラジカル源および少なくとも1つのある種の硫黄ベース連鎖移動剤(CTA)の存在下でモノマー混合物を重合させることに関する。これらのCTAを用いることによって、制御された分子量および低多分散性のポリマーを得ることができる。
【0053】
本発明での使用に好適な硫黄ベースCTAは、0.1〜5000の範囲の、好ましくは1〜2000の範囲の、より好ましくは10〜500の範囲の連鎖移動定数を有する。CTAの連鎖移動定数が該範囲の上限を超える場合、実質的に何の重合も起こらず、それが下限を下回る場合、低多分散性を有するポリマーを製造することはできない。
【0054】
「連鎖移動定数」は、連鎖移動の速度定数対モノマーおよびCTAのゼロ転化での成長の速度定数の比を意味する。連鎖移動が付加−開裂によって起こる場合、連鎖移動の速度定数(ktr)は次の通り定義される。
【0055】
【数1】

【0056】
ここで、kaddはCTAへの付加の速度定数であり、k−addおよびkβはそれぞれ、逆方向および順方向での開裂の速度定数である。
【0057】
好適な連鎖移動剤は次式を有する。
【0058】
【化10】

【0059】
式中、
R=アルキル、アルケニル、アリール、置換アルキル、置換アリール、アラルキル、炭素環もしくは複素環、アルキルチオ、アルコキシ、またはジアルキルアミノであり、そして
Z=H、アルキル、アリール、アラルキル、置換アルキル、置換アリール、炭素環もしくは複素環、アルキルチオ、アリールチオ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルボキシ、アシルオキシ、カルバモイル、シアノ、ジアルキル−もしくはジアリール−ホスホネート、またはジアルキル−もしくはジアリール−ホスフィネートである。
【0060】
好適なCTAの例の製造は、参照により本明細書によって援用される、米国特許公報(特許文献7)、(特許文献4)、(特許文献5)、(特許文献8)、および(特許文献6)に開示されている。好適なCTAには、ジチオエステル、チオカルボニルチオ化合物、ベンジル(1,2−ベンゼンジカルボキシミド)カルボジチオエート、2−シアノプロピ−2−イル1−ピロールカルボジチオエート、2−シアノブチ−2−イル1−ピロールカルボジチオエート、ベンジル1−イミダゾールカルボジチオレート、O−エチルS−(1−フェニルエチル)ザンテート、O−エチルS−(2−エトキシカルボニルプロピ−2−イル)ザンテート、およびO−エチルS−(2−シアノイソプロピル)ザンテートのようなザンテート誘導体が含まれる。好ましいCTAには、ジチオエステルおよびトリチオカーボネート、特にS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートおよび4−シアノ−4−(ドデシルスルファニルチオカルボニル)スルファニルペンタン酸が含まれる。
【0061】
本発明での使用に好適なフリーラジカル源には、モノマーに付加して成長ラジカルを生み出すフリーラジカルを提供するそれらの化合物が含まれる。成長ラジカルは、1つまたは複数のモノマー単位を付加した、さらなるモノマー単位を付加することができるラジカル化学種である。
【0062】
使用されるフリーラジカル開始剤の量は、フリーラジカル濃度を低く保つように選ばれるべきである。フリーラジカル開始剤対RAFT連鎖移動剤のモル比は約0.05〜10、好ましくは0.1〜2、最も好ましくは0.2〜1であるべきである。
【0063】
コポリマーの分子量はRAFT連鎖移動剤対モノマーのモル比によって決定されることが留意されるべきである。原理上、各ポリマー鎖はRAFT末端基を有し、だからRAFT分子の数がコポリマー鎖の数、従って分子量を決定するであろう。
【0064】
開始ラジカルのソースは、モノマーに付加して成長ラジカルを生み出すフリーラジカルを提供する、フリーラジカルを発生する任意の好適な方法であることができる。これには、好適な化合物(過酸化物、ペルオキシエステル、ヒドロペルオキシド、過硫酸塩、過ホウ酸塩、またはアゾ化合物のような)の熱誘起均一切断、モノマー、レドックス開始システム、光化学開始システムまたは電子ビーム、X−もしくはγ−線のような高エネルギー放射線からの自然発生のようなソースが含まれる。開始システムは、実験の条件下で開始剤または開始ラジカルと連鎖移動剤との何の実質的な不都合な相互作用も反応条件下でないように選ばれる。開始剤はまた、反応媒体またはモノマー混合物への必要な溶解性を有するべきである。
【0065】
本方法に好適なフリーラジカル源の例には、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シアノ−2−ブタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(メチルイソブチレート)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、4,4’−アゾビス(4−シアノ−ペンタン−1−オール)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(t−ブチルアゾ)−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(1,1)−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−ヒドロキシエチル)]−プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス−(N,N’−ジメチレンイソブチルアミン)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス−(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(イソブチルアミド)二水和物、2,2’−アゾビス(2,2,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、過酢酸t−ブチル、過安息香酸t−ブチル、過オクタン酸t−ブチル、過ネオデカン酸t−ブチル、過イソ酪酸t−ブチル、過ピバル酸t−アミル、過ピバル酸t−ブチル、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジクミルペルオキシド、過酸化ジベンゾイル、過酸化ジラウロイル、ペルオキシ二硫酸カリウム、ペルオキシ二硫酸アンモニウム、ジ−t−ブチルハイポナイトライト、またはジクミルハイポナイトライトのようなアゾ化合物および過酸化物が挙げられる。
【0066】
光化学開始剤システムは、反応媒体またはモノマー混合物への必要な溶解性を有し、かつ、重合の条件下でラジカル生成に適切な量子収率を有するように選ばれる。例には、ベンゾイン誘導体、ベンゾフェノン、アシルホスフィンオキシド、および光レドックスシステムが挙げられる。
【0067】
レドックス開始剤システムは、反応媒体またはモノマー混合物への必要な溶解性を有し、かつ、重合の条件下でラジカル生成の適切な速度を有するように選ばれる。これらの開始システムには、酸化剤(例えば、ペルオキシ二硫酸カリウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド)と還元剤(例えば、鉄(II)、チタン(III)、チオ亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム)との組み合わせが含まれるかもしれない。
【0068】
他の好適な開始システムは最近の文献に記載されている。例えば、(非特許文献2)を参照されたい。
【0069】
モノマー混合物のモノマーまたはコモノマーには一般に、アクリレートおよびメタクリレートエステルの1つまたは複数と、不飽和多環式フルオロアルコールと、場合によりフルオロオレフィン、ビニルエーテルおよびこれらのモノマーの混合物とが含まれる。
【0070】
必要ならば、本発明の重合法にわたってCTAの制御された添加によって、広い、依然として制御された、多分散性または多峰性分子量分布のポリマーを製造することもまた可能であることが理解されるべきである。
【0071】
本発明は、広いまたは非常に広い多分散性のポリマーをさもなければ生み出すであろう重合で形成されるポリマーの多分散性を狭くするために用いることができる。この状況で好ましい多分散性は、CTAがない場合に形成されるもの未満であるものである。
【0072】
本発明の方法によって製造されるポリマーの分子量および多分散性は、下記の1つまたは複数によって制御される。
【0073】
重合条件は、開始剤由来ラジカルから形成される鎖の数を、許容される速度の重合を得ることに相反さない程度まで最小限にするように選択される。ラジカル−ラジカル反応による重合の停止は何の活性基も含有しない鎖につながり、それ故再活性化することはできない。ラジカル−ラジカル停止の速度はラジカル濃度の二乗に比例する。さらに、ブロック、星形または分岐ポリマーの合成で、開始剤由来ラジカルから形成された鎖は、最終生成物中で線状ホモポリマー不純物を構成するであろう。これらの反応条件はそれ故、開始剤濃度および、必要に応じて、開始剤フィード速度の注意深い選択を必要とする。
【0074】
重合媒体の他の成分(例えば、溶媒、界面活性剤、添加剤、および開始剤)を、それらが成長ラジカルへの低い移動定数を有するように選ぶこともまた望ましい。これらの化学種への連鎖移動は、活性基を含有しない鎖の形成につながるであろう。
【0075】
狭い多分散性ポリマーの重合のための条件を選ぶ際の一般的指針として、開始剤の濃度および他の反応条件[もしあれば溶媒、反応温度、反応圧力、もしあれば界面活性剤、他の添加剤]は、CTAなしで形成されたポリマーの分子量がその存在下に形成されたものの少なくとも2倍であるように選ばれるべきである。ラジカル−ラジカル停止がもっぱら不均化による重合では、これは、重合中に形成される開始ラジカルの全モルがCTAの全モルのそれの10−6倍〜1.0倍の範囲にあるように開始剤濃度を選ぶことと同じである。
【0076】
このように、CTAのモルの総数対重合媒体に添加されたフリーラジカル開始剤のモルの総数の比を変えることによって、生じるポリマーの多分散性は制御される。このように、前述の比を下げることによって、より低い多分散性のポリマーが得られ、該比を上げることによって、より高い多分散性のポリマーが得られる。
【0077】
これらの条件をつけて、本発明による重合法は、通常のフリーラジカル重合に特有の条件下で行われる。本発明のCTAを用いる重合は、反応の間ずっと30℃〜120℃の範囲の、好ましくは60℃〜100℃の範囲の温度で適切に実施される。
【0078】
本発明の方法は、バッチ、セミバッチ、連続、またはフィードモードのどれかで乳化、溶液または懸濁で実施することができる。通常とは異なった手順を、狭い多分散性ポリマーを製造するために用いることができる。最低の多分散性ポリマーのためには、CTAは重合が開始される前に添加される。例えば、溶液でバッチ・モードで実施される時、反応器に、CTAおよびモノマーまたは媒体プラスモノマーが典型的には装入される。この混合物に次に所望量の開始剤が加えられ、混合物は、所望の転化率および分子量によって決定される時間加熱される。
【0079】
乳化または懸濁重合のケースでは、重合媒体はしばしば主に水であろう。通常の安定剤、分散剤および他の添加剤もまた存在することができる。
【0080】
溶液重合については、重合媒体は、使用中のモノマーと合うように広範囲の媒体から選ぶことができる。好適な重合媒体には、石油ナフサまたはキシレンのような芳香族炭化水素;1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンのようなフルオロカーボン;メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンおよびアセトンのようなケトン;酢酸エチル、酢酸ブチルおよび酢酸ヘキシルのようなエステル;ならびにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステルが含まれる。
【0081】
既に述べられたように、フィード重合条件の使用は、より低い移動定数のCTAの使用を可能にし、バッチ重合法を用いて容易には達成されないポリマーの合成を可能にする。重合がフィードシステムとして実施される場合、反応は次の通り実施することができる。反応器に、選ばれた重合媒体、CTAおよび場合によりモノマー混合物の一部が装入される。別の容器中へ残りのモノマー混合物が入れられる。フリーラジカル開始剤は、別の別個の容器で重合媒体に溶解されるかまたは懸濁される。モノマー混合物+媒体および開始剤+媒体が、例えばシリンジ・ポンプまたは他のポンプ送液装置によって導入される間ずっと、反応器中の媒体は加熱され、撹拌される。フィードの速度および継続期間は、溶液の量、所望のモノマー/CTA/開始剤比および重合の速度によって主として決定される。フィードが完了した時、加熱は追加期間継続されてもよい。異なるモノマーの逐次添加はブロックコポリマーまたはグラジエントコポリマーを与えるであろう。
【0082】
好ましいCTAは、S−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートおよび4−シアノ−4−(ドデシルスルファニルチオカルボニル)スルファニルペンタン酸のようなジチオエステルおよびトリチオカーボネートである。重合圧力は0〜約10,000psig、好ましくは約150〜約1,000psigに及ぶことができる。好ましくは、モノマー混合物は、生じたポリマーがアクリレートモノマーに由来する少なくとも40%繰り返し単位を含有するように選ばれる。より好ましくは、モノマー混合物は、生じたポリマーがアクリレートモノマーに由来する少なくとも60%繰り返し単位を含有するように選ばれる。
【0083】
本発明の方法の利点は、異なるモノマーを反応混合物に逐次的に加えることによって低多分散性および所望の分子量のブロックポリマーを製造できることである。
【0084】
重合の完了後に、ポリマーは、媒体および未反応モノマーをストリップすることによってまたは非溶媒での沈澱によって単離することができる。あるいはまた、ポリマー溶液/乳濁液は、その用途に適切な場合、そのようなものとして使用することができる。
【0085】
本発明の方法は、低多分散性を有するポリマーを製造するために様々な反応条件下で用いることができる。モノマー添加の速度を変えることによってまたはモノマーが重合媒体に加えられる順番を変えることによって、本発明の方法は、ブロックおよび多ブロックならびにグラジエントポリマーを製造するために用いることができる。所望の官能性を選択することによって、特有の最終機能性の末端官能性ポリマーを容易に製造することができる。
【0086】
(PAC触媒作用による除去のための保護基)
本発明のレジスト組成物のコポリマーは、保護された酸性フッ素化アルコール基(例えば、−C(R)(R’)OR、ここで、RはHではない)または光活性化合物(PAC)から光化学的に発生する酸または塩基との反応によって親水性基をもたらすことができる他の酸基を有する1つまたは複数の成分を含有することができる。所与の保護されたフッ素化アルコール基は、フッ素化アルコール基がこの保護された形にある間ずっとその酸性を示すのを防ぐ保護基を含有する。所与の保護された酸基(R)は通常、酸が像様露光で生み出された時に、それが保護された酸性フッ素化アルコール基の脱保護と水性条件下での現像に必要である親水性酸基の生成とを触媒するであろうように、その酸に不安定であることに基づいて選ばれる。
【0087】
アルファ−アルコキシアルキルエーテル基(すなわち、R=OCH、式中、R=C〜C11アルキルである)が、フォトレジスト組成物で高度の透明性を維持するためにフルオロアルコール基にとって好ましい保護基である。保護基として有効であるアルファ−アルコキシアルキルエーテル基の例示的な、しかし非限定的な例はメトキシメチルエーテル(MOM)である。この独特の保護基で保護されたフルオロアルコールは、クロロメチルメチルエーテルとフルオロアルコールとの反応によって得ることができる。特に好ましい保護されたフルオロアルコール基は構造
−C(R)(R’)O−CHOCH15
[式中、RおよびR’は1〜10個の炭素原子の同一または異なるフルオロアルキル基であるかまたは一緒になって(CF(ここで、nは2〜10である)であり、R15はH、1〜10個の炭素原子の線状アルキル基、または3〜10個の炭素原子の分岐アルキル基である]
を有する。
【0088】
フッ素化アルコールと第三級脂肪族アルコールとから形成されたカーボネートもまた保護された酸性フッ素化アルコール基として使用することができる。
【0089】
本発明のコポリマーはまた、酸への曝露で酸性基をもたらす他のタイプの保護された酸性基を含有することもできる。かかるタイプの保護された酸性基の例には、A)第三級カチオンを形成する、またはそれに転位することができるエステル、B)ラクトンのエステル、C)アセタールエステル、D)β−環式ケトンエステル、E)α−環式エーテルエステル、およびF)MEEMA(メトキシエトキシエチルメタクリレート)のような、隣接基関与のために容易に加水分解できるエステルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0090】
カテゴリーA)の幾つかの具体的な例は、t−ブチルエステル、2−メチル−2−アダンマンチルエステル、およびイソボルニルエステルである。
【0091】
本発明では、しばしば、しかし必ずしもそうとは限らず、保護された基を有する成分は、組成物(上に議論されたような)のベースコポリマー樹脂中に組み入れられた保護された酸基を有する繰り返し単位である。頻繁に、保護された酸基は、本発明の所与のコポリマーベース樹脂を形成するために重合させられる1つまたは複数のコモノマー中に存在する。あるいはまた、本発明では、コポリマーベース樹脂は、酸含有成分との共重合によって形成することができ、次にその後、生じた酸含有コポリマー中の酸官能性は、保護された酸基を有する誘導体に適切な手段によって部分的にまたは完全に変換することができる。
【0092】
(光活性成分(PAC))
本発明のコポリマーは、コポリマーを少なくとも1つの光活性成分、化学線への曝露で酸か塩基かのどちらかを与える化合物と組み合わせることによってフォトレジストを製造するために使用することができる。酸が化学線への曝露で生み出される場合、PACは光酸発生剤(PAG)と命名される。塩基が化学線への曝露で生み出される場合、PACは光塩基発生剤(PBG)と命名される。幾つかの好適な光酸発生剤は(特許文献9)に開示されている。
【0093】
本発明に好適な光酸発生剤には、1)スルホニウム塩(構造III)、2)ヨードニウム塩(構造IV)、および3)構造Vのようなヒドロキサム酸エステルが含まれるが、それらに限定されない。
【0094】
【化11】

【0095】
構造III〜Vで、R31〜R35は独立して置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換C〜C20アルキルアリール(アラルキル)である。代表的なアリール基には、フェニルおよびナフチルが含まれるが、それらに限定されない。好適な置換基には、ヒドロキシル(−OH)およびC〜C20アルキルオキシ(例えば、−OC1021)が含まれるが、それらに限定されない。アニオン、Xは、構造III〜Vにおいて、SbF(ヘキサフルオロアンチモネート)、CFSO(トリフルオロメチルスルホネート=トリフレート)、およびCSO(パーフルオロブチルスルホネート)であり得るが、それらに限定されない。
【0096】
(溶解抑制剤および添加剤)
様々な溶解抑制剤を、本発明のコポリマーから誘導されるフォトレジストに添加することができる。理想的には、遠および極UVレジスト(例えば、193nmレジスト)用の溶解抑制剤(DI)は、溶解抑制、耐プラズマエッチ性、および所与のDI添加剤を含むレジスト組成物の付着挙動をはじめとする複合的な材料ニーズを満足するようにデザインされる/選ばれるべきである。ある溶解抑制化合物はまた、レジスト組成物で可塑剤としても機能する。幾つかの好適な溶解抑制剤は(特許文献9)に開示されている。
【0097】
(ポジティブ−ワーキングおよびネガティブ−ワーキング・フォトレジスト)
本発明のフォトレジストは、フルオロポリマー中の成分の選択、任意の溶解抑制剤および架橋剤の存在または欠如、ならびに現像液(現像に使用される溶媒)の選択に依存して、ポジティブ−ワーキング・フォトレジストかネガティブ−ワーキング・フォトレジストかのどちらかであり得る。ポジティブ−ワーキング・フォトレジストでは、レジストポリマーは、画像形成または照射区域で現像に使用される溶媒により可溶性および/または分散性になるが、ネガティブ−ワーキング・フォトレジストでは、レジストポリマーは、画像形成または照射区域でより可溶性および/または分散性でなくなる。本発明の好ましい一実施形態では、照射は、上に議論された光活性成分による酸または塩基の発生を引き起こす。酸または塩基は、構造
−C(R)(R’)OR
[式中、RおよびR’は1〜約10個の炭素原子の同一もしくは異なるフルオロアルキル基であるかまたは一緒になって(CF(ここで、nは2〜10である)であり、そしてRは水素または保護官能基である]
を有するフルオロアルコール官能基または保護されたフルオロアルコール官能基を含有する少なくとも1つのエチレン系不飽和化合物に由来する繰り返し単位を含むポリマー中に存在するフルオロアルコールおよび場合により他の酸性基からの保護基の除去を触媒するかもしれない。水酸化テトラメチルアンモニウムのような水性塩基での現像は、ポジティブ画像の形成をもたらすが、有機溶媒または臨界流体(中程度〜低い極性を有する)での現像はネガティブ−ワーキング・システムをもたらし、該システムでは露光区域が残り、非露光区域が除去される。ポジティブ−ワーキング・フォトレジストが好ましい。様々な異なる架橋剤を、本発明のネガティブ−ワーキング・モードで必要に応じてまたは任意の光活性成分として用いることができる。(架橋剤は、架橋の結果として現像液への不溶化を伴う実施形態では必要とされるが、中程度/低い極性を有する有機溶媒および臨界流体に不溶である露光区域に極性基が形成される結果として現像液への不溶化を伴う好ましい実施形態では任意である)。好適な架橋剤には、4,4’−ジアジドジフェニルスルフィドおよび3,3’−ジアジドジフェニルスルホンのような様々なビス−アジドが含まれるが、それらに限定されない。好ましくは、架橋剤を含有するネガティブ−ワーキング・レジスト組成物はまた好適な官能性(例えば、不飽和C=C結合)も含有し、該官能性は、UVへの露光で発生する反応性化学種(例えば、ナイトレン)と反応して現像液に溶けない、分散しない、または実質的に膨潤しない架橋したポリマーを生み出し、その結果としてネガティブ−ワーキング特性を組成物に与える。
【0098】
(他の成分)
本発明のフォトレジストは追加の任意の成分を含有することができる。任意の成分の例には、解像度増強剤、接着促進剤、残渣低減剤、コーティング助剤、可塑剤、およびT(ガラス転移温度)調節剤が挙げられるが、それらに限定されない。
【0099】
(プロセス工程)
(像様露光)
本発明のフォトレジスト組成物は、電磁スペクトルの紫外領域でそして特に365nm以下のそれら波長に敏感である。本発明のレジスト組成物の像様露光は、365nm、248nm、193nm、157nm、およびより低い波長を含むが、それらに限定されない多くの異なるUV波長で行うことができる。像様露光は好ましくは、248nm、193nm、157nm、またはより低い波長の紫外光で行われ、最も好ましくはそれは193nm、157nm、またはより低い波長の紫外光で行われる。像様露光は、レーザーもしくは同等デバイスでデジタル処理でかフォトマスクの使用で非デジタル処理でかのどちらかで行うことができる。レーザー光もまたフォトマスクで使用することができる。レーザー光でのデジタル画像形成が好ましい。本発明の組成物のデジタル画像形成に好適なレーザーデバイスには、193nmでのUV出力のアルゴン−フッ素エキシマーレーザー、248nmでのUV出力のクリプトン−フッ素エキシマーレーザー、および157nmでの出力のフッ素(F2)レーザーが含まれるが、それらに限定されない。像様露光のためにより低い波長のUV光の使用はより高い解像度(より低い解像度限界)に相当するので、より低い波長(例えば、193nmまたは157nm以下)の使用はより高い波長(例えば、248nm以上)の使用よりも一般に好ましい。
【0100】
(現像)
本発明のレジスト組成物中のコポリマーは、UV光への像様露光後の現像のために十分な官能性を含有しなければならない。好ましくは、該官能性は、水性現像が水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液、または水酸化アンモニウム溶液のような塩基性現像液を用いて可能であるように酸または保護された酸である。本発明のレジスト組成物中の幾つかの好ましいコポリマーは、酸含有コポリマーまたは構造単位
−C(R)(R’)OH
[式中、RおよびR’は1〜10個の炭素原子の同一もしくは異なるフルオロアルキル基であるかまたは一緒になって(CF(ここで、nは2〜10である)である]
の少なくとも1つのフルオロアルコール含有モノマーよりなるコポリマーである。酸性フルオロアルコール基のレベルは、水性アルカリ現像液での良好な現像に必要とされる量を最適化することによって所与の組成物について決定される。
【0101】
水性処理可能なフォトレジストが基材に被覆されまたは別のやり方で塗布され、UV光に像様露光される時、フォトレジスト組成物の現像は、バインダー材料が露光で少なくとも部分的に脱保護されてフォトレジスト(または他の光画像形成可能なコーティング組成物)を水性アルカリ現像液で処理可能にするのに十分な酸基(例えば、フルオロアルコール基)および/または保護された酸基を含有することを必要とするかもしれない。ポジティブ−ワーキング・フォトレジストのケースでは、フォトレジスト層はUV放射線に露光された部分で現像中に除去されるが、非露光部分では実質的に影響を受けないであろう。ポジティブ−ワーキング・レジストの現像は典型的には、0.262N水酸化テトラメチルアンモニウムを含有する水溶液のような、水性アルカリシステムによる25℃で2分間以下の処理よりなる。ネガティブ−ワーキング・フォトレジストのケースでは、フォトレジスト層はUV放射線に露光されていない部分で現像中に除去されるが、露光部分では実質的に影響を受けないであろう。ネガティブ−ワーキング・レジストの現像は典型的には、臨界流体または有機溶媒での処理よりなる。
【0102】
臨界流体は、本明細書で用いるところでは、その臨界温度近くまたはそれより高い温度に加熱され、かつ、その臨界圧力近くまたはそれより高い圧力に圧縮された物質である。本発明での臨界流体は、流体の臨界温度より15℃以上低い温度にあり、流体の臨界圧力より5気圧以上低い圧力にある。二酸化炭素を本発明で臨界流体に使用することができる。様々な有機溶媒もまた本発明で現像液として使用することができる。これらには、ハロゲン化溶媒および非ハロゲン化溶媒が含まれるが、それらに限定されない。ハロゲン化溶媒が好ましく、フッ素化溶媒がより好ましい。臨界流体は、1つまたは複数の化学化合物を含むことができる。
【0103】
(基材)
本発明で用いられる基材は例示的に、シリコン、酸化ケイ素、シリコンオキシナイトライド、窒化ケイ素、または半導体製造で使用される様々な他の材料であることができる。
【実施例】
【0104】
特に記載のない限り、すべての組成はモル%として与えられる。
【0105】
【表1】

【0106】
(実施例1)
(TFE、NB−F−OH、HAdA、PinAcテトラポリマーの合成)
おおよそ270mL容量の金属圧力容器に、52.2gのNB−F−OH、12.38gのPinAc、10.66gのHAdA、3.18gのS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートおよび15mLの酢酸エチルを装入した。容器を密閉し、約−15℃に冷却し、窒素で400psiに加圧し、数回ガス抜きした。ほぼ大気圧の反応器内容物を75℃まで加熱した。TFEを180psiの全圧まで加え、圧力調整器を、必要に応じてTFEを加えることによって重合の間中180psiに圧力を維持するようにセットした。100mlのモノマーフィード溶液を、24.17gのNB−F−OH、34.4gのPinAcおよび29.6gのHAdAを酢酸エチル中で組み合わせることによって調製した。そのように調製した溶液を0.10mL/分の速度で12時間反応器中へポンプ送液した。同時に、酢酸エチルで100mLに希釈した2.89gヴァゾ(登録商標)67の溶液を2.0mL/分の速度で6分間、そして次に0.1mL/分の速度で8時間反応器中へポンプ送液した。16時間の反応後に、容器を室温まで冷却し、1気圧にガス抜きした。回収したポリマー溶液を撹拌しながら過剰のヘプタンにゆっくり加えてポリマーを沈澱させた。それによって形成した沈澱を濾過し、ヘプタンで洗浄し、風乾した。得られた固体を約135mLのTHFと203mLのソルカン365mfcとの混合物に溶解し、過剰のヘプタンにゆっくり加えた。そのように形成した沈澱を濾過し、ヘプタンで洗浄し、真空オーブン中で一晩乾燥して72.21gの白色ポリマーを与えた。GPC分析は、Mn=7600、Mw=13400およびMw/Mn=1.76を示した。元素分析 実測値:C,60.14;H,7.76;F,9.83。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は2%TFE、20%NB−F−OHならびに78%のPinAcおよびHAdAの混合物であることが分かった。
【0107】
(比較例A)
(TFE、NB−F−OH、HAdA、PinAcテトラポリマーの合成)
何のS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートも反応器に添加しなかったことを除いて実施例1の手順に従った。82.3gのポリマーが単離された。GPC分析は、Mn=13600、Mw=56000およびMw/Mn=4.12を示した。元素分析 実測値:C,58.69;H,7.32;F,13.28。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は4%TFE、24%NB−F−OH、48%PinAcおよび24%HAdAであることが分かった。
【0108】
(実施例2)
(TFE、NB−F−OH、HAdA、PinAcテトラポリマーの合成)
3.18gのS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートを3.87gの4−シアノ−4−(ドデシルスルファニルチオカルボニル)スルファニルペンタン酸で置き換えたことを除いて実施例1の手順に従った。82.1gのポリマーが単離された。GPC分析は、Mn=6700、Mw=13400、Mw/Mn=2.00を示した。元素分析 実測値:C,58.95;H,7.78;F,10.82。
【0109】
(実施例3)
(TFE、NB−F−OH、HAdA、PinAcテトラポリマーの合成)
S−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートの量を4.77gに増やし、かつ、ヴァゾ(登録商標)67の量を4.40gに増やしたことを除いて実施例1の手順に従った。80.5gのポリマーが単離された。GPC分析は、Mn=6200、Mw=11100およびMw/Mn=1.80を示した。元素分析 実測値:C,59.83;H,7,71;F,10.33。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は3%TFE、21%NB−F−OH、45%PinAcおよび27%HAdAであることが分かった。
【0110】
(比較例B)
(TFE、NB−F−OH、HAdA、PinAcテトラポリマーの合成)
14.4gのTHFをS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートの代わりに連鎖移動剤として使用したことを除いて実施例3の手順に従った。84.2gのポリマーが単離された。GPC分析は、Mn=7300、Mw=26700およびMw/Mn=3.68を示した。元素分析 実測値:C,58.43;H,7.35;F,13.26。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は5%TFE、25%NB−F−OH、ならびに71%のPinAcおよびHAdAの混合物であることが分かった。
【0111】
(比較例C)
(TFE、NB−F−OH、HAdA、PinAcテトラポリマーの合成)
2.02gのドデカンチオールをS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートの代わりに連鎖移動剤として使用したことを除いて実施例3の手順に従った。85.3gのポリマーが単離された。GPC分析は、Mn=7300、Mw=43200、Mw/Mn=5.93を示した。元素分析 実測値:C,57.69;H,7.18;F,14.68。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は4%TFE、25%NB−F−OH、44%PinAcおよび27%HAdAであることが分かった。
【0112】
実施例3ならびに比較例BおよびCは、より伝統的なエーテルまたはチオール連鎖移動剤と比べてトリチオカーボネート連鎖移動剤で達成されたより良好な分子量制御(より低いMw/Mn)を例示する。
【0113】
(実施例4)
(TFE、NB−F−OH、PinAc、MAdA、HAdAペンタポリマーの合成)
おおよそ270mL容量の金属圧力容器に、52.2gのNB−F−OH、6.19gのPinAc、2.64gのMAdA、15.98gのHAdA、4.77gのS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートおよび15mLの酢酸エチルを装入した。容器を密閉し、約−15℃に冷却し、窒素で400psiに加圧し、数回ガス抜きした。ほぼ大気圧の反応器内容物を75℃まで加熱した。TFEを180psiの全圧まで加え、圧力調整器を、必要に応じてTFEを加えることによって重合の間中180psiに圧力を維持するようにセットした。100mlのモノマーフィード溶液を、24.17gのNB−F−OH、17.2gのPinAc、7.33gのMAdAおよび44.4gのHAdAを酢酸エチル中で組み合わせることによって調製した。そのように調製した溶液を0.10mL/分の速度で12時間反応器中へポンプ送液した。同時に、酢酸エチルで100mLに希釈した2.31gヴァゾ(登録商標)67の溶液を2.0mL/分の速度で6分間、そして次に0.1mL/分の速度で8時間反応器中へポンプ送液した。16時間の反応後に、容器を室温まで冷却し、1気圧にガス抜きした。回収したポリマー溶液を、76.0gの白色ポリマーを得るために実施例1に記載したように処理した。GPC分析は、Mn=5400、Mw=9300およびMw/Mn=1.74を示した。元素分析 実測値:C,62.94;H,7.83;F,8.07。得られたポリマーの塩化メチレン溶液でのUVスペクトルは、ポリマー鎖にチオカーボネート末端基の存在を裏付ける、311nmにε=6800の吸収バンドを示した。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は2%TFE、18%NB−F−OHならびに80%のPinAc、MAdAおよびHAdAの混合物であることが分かった。
【0114】
(実施例5)
(TFE、NB−F−OH、PinAc、MAdA、HAdAペンタポリマーの合成)
ヴァゾ(登録商標)67開始剤の量を1.45gに減らしたことを除いて実施例4の手順に従った。78.8gのポリマーが単離された。GPC分析は、Mn=4400、Mw=7800およびMw/Mn=1.75を示した。得られたポリマーのTHF溶液でのUVスペクトルは、ポリマー鎖にチオカーボネート末端基の存在を裏付ける、311nmにε=7080の吸収バンドを示した。元素分析 実測値:C,62.54;H,7.74;F,8.81。
【0115】
(実施例6)
(NB−F−OH、PinAc、MAdA、HAdAテトラポリマーの合成)
おおよそ270mL容量の金属圧力容器に、52.2gのNB−F−OH、6.19gのPinAc、2.64gのMAdA、15.98gのHAdA、3.18gのS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートおよび15mLの酢酸エチルを装入した。容器を密閉し、約−15℃に冷却し、窒素で400psiに加圧し、数回ガス抜きした。ほぼ大気圧の反応器内容物を75℃まで加熱した。100mlのモノマーフィード溶液を、24.17gのNB−F−OH、17.2gのPinAc、7.33gのMAdAおよび44.4gのHAdAを酢酸エチル中で組み合わせることによって調製した。そのように調製した溶液を0.10mL/分の速度で12時間反応器中へポンプ送液した。同時に、酢酸エチルで100mLに希釈した2.89gヴァゾ(登録商標)67の溶液を2.0mL/分の速度で6分間、そして次に0.1mL/分の速度で8時間反応器中へポンプ送液した。16時間の反応後に、容器を室温まで冷却し、1気圧にガス抜きした。回収したポリマー溶液を、74.1gの白色ポリマーを得るために実施例1に記載したように処理した。GPC分析は、Mn=6300、Mw=11500およびMw/Mn=1.82を示した。元素分析 実測値:C,62.68;H,7.84;F、8.51。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は21%NB−F−OHならびに79%のPinAc、MAdAおよびHAdAの混合物であることが分かった。
【0116】
(比較例D)
(NB−F−OH、PinAc、MAdA、HAdAテトラポリマーの合成)
何のS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートも反応器に添加しなかったことを除いて実施例6の手順に従った。81.1gのポリマーが単離された。GPC分析は、Mn=14,900、Mw=96,200、およびMw/Mn=6.46を示した。元素分析 実測値:C,61.11;H,7.45;F,13.12。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は28%NB−F−OHならびに72%のPinAc、MAdA、およびHAdAの混合物であることが分かった。
【0117】
(実施例7)
(TFE、NB−F−OH、PinAc、MAdAおよびHAdAペンタポリマーの合成)
おおよそ270mL容量の金属圧力容器に、52.2gのNB−F−OH、6.19gのPinAc、2.64gのMAdA、15.98gのHAdA、3.18gのS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートおよび15mLの酢酸エチルを装入した。容器を密閉し、約−15℃に冷却し、窒素で400psiに加圧し、数回ガス抜きした。ほぼ大気圧の反応器内容物を75℃まで加熱した。TFEを180psiの全圧まで加え、圧力調整器を、必要に応じてTFEを加えることによって重合の間中180psiに圧力を維持するようにセットした。100mlのモノマーフィード溶液を、24.17gのNB−F−OH、17.2gのPinAc、7.33gのMAdAおよび44.4gのHAdAを酢酸エチル中で組み合わせることによって調製した。そのように調製した溶液を0.10mL/分の速度で12時間反応器中へポンプ送液した。同時に、酢酸エチルで100mLに希釈した2.89gヴァゾ(登録商標)67の溶液を2.0mL/分の速度で6分間、そして次に0.1mL/分の速度で8時間反応器中へポンプ送液した。16時間の反応後に、容器を室温まで冷却し、1気圧にガス抜きした。回収したポリマー溶液を、78.6gの白色ポリマーを得るために実施例1に記載したように処理した。GPC分析は、Mn=6800、Mw=13400およびMw/Mn=1.97を示した。元素分析 実測値:C,62.66;H,7.75;F,9.29。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は3%TFE、20%NB−F−OH、ならびに77%のPinAc、MAdAおよびHAdAの混合物であることが分かった。
【0118】
(実施例8)
(TFE、NB−F−OH、PinAc、MAdAおよびHAdAペンタポリマーの合成)
おおよそ270mL容量の金属圧力容器に、71.34gのNB−F−OH、3.10gのPinAc、1.98gのMAdA、5.99gのHAdA、3.18gのS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートおよび15mLの酢酸エチルを装入した。容器を密閉し、約−15℃に冷却し、窒素で400psiに加圧し、数回ガス抜きした。ほぼ大気圧の反応器内容物を75℃まで加熱した。TFEを240psiの全圧まで加え、圧力調整器を、必要に応じてTFEを加えることによって重合の間中240psiに圧力を維持するようにセットした。100mlのモノマーフィード溶液を、41.08gのNB−F−OH、15.77gのPinAc、10.08gのMAdAおよび30.53gのHAdAを酢酸エチル中で組み合わせることによって調製した。そのように調製した溶液を0.10mL/分の速度で12時間反応器中へポンプ送液した。同時に、酢酸エチルで100mLに希釈した2.89gヴァゾ(登録商標)67の溶液を2.0mL/分の速度で6分間、そして次に0.1mL/分の速度で8時間反応器中へポンプ送液した。16時間の反応後に、容器を室温まで冷却し、1気圧にガス抜きした。回収したポリマー溶液を、52.2gの白色ポリマーを得るために実施例1に記載したように処理した。GPC分析は、Mn=5100、Mw=10100およびMw/Mn=1.98を示した。元素分析 実測値:C,61.02;H,7.47;F,12.07。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は3%TFE、23%NB−F−OH、ならびに73%のPinAc、MAdAおよびHAdAの混合物であることが分かった。
【0119】
(比較例E)
(TFE、NB−F−OH、PinAc、MAdAおよびHAdAペンタポリマーの合成)
何のS−シアノメチル−S−ドデシルトリチオカーボネートも反応器に添加しなかったことを除いて実施例8の手順に従った。69.9gのポリマーが単離された。GPC分析は、Mn=7400、Mw=18300およびMw/Mn=2.48を示した。元素分析 実測値:C,57.73;H,6.84;F,17.68。その13C NMRスペクトルから、ポリマー組成は6%TFE、32%NB−F−OH、ならびに63%のPinAc、MAdAおよびHAdAの混合物であることが分かった。
【0120】
(実施例9)
次の溶液を調製し、一晩磁気撹拌した。
【0121】
【表2】

【0122】
ウェハーを、YES−3蒸気プライムオーブンを用いてHMDS(ヘキサメチルジシラザン)プライマー層を塗布することによって製造した。アーチ・ケミカル社(Arch Chemical Co.)製の100%HMDS接着促進剤を使用した。オーブンを、150〜300℃で160秒間プライムを与えるようにプログラムした。
【0123】
サンプルを、ブルーアー・サイエンス社(Brewer Science Inc.)モデル−100CB連結スピンコーター/ホットプレートを用いて4インチ直径タイプ「P」、<100>配向、シリコンウェハー上にスピンコートした。コーティングを作るために、2mlの上記溶液を、0.45μmのPTFEシリンジフィルターを通して濾過した後に溶着し、2500rpmで60秒間回転させ、次に150℃で60秒間ベーキングした。
【0124】
248nmでの画像形成を、248nmでエネルギーの約30%を通す248nm干渉フィルターを通してオリエル(ORIEL)モデル−82421ソーラー・シミュレーター(1000ワット)からのブロードバンドUV光を通過させることによって得られた光に被覆されたウェハーを露光することによって成し遂げた。露光時間は30秒であり、45mJ/cmの非減衰線量を提供した。マスクを様々なニュートラル光学密度の18の位置で使用することによって、多種多様な露光線量を発生させた。露光後に露光されたウェハーを150℃で60秒間ベーキングした。
【0125】
現像を、リソテックジャパン株式会社レジスト現像分析器(Resist Development Analyzer)(モデル790)で行った。ウェハーを水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液(シップレイ(Shipley)LDD−026w、2.38%TMAH溶液)中で60秒間現像した。
【0126】
本試験はおおよそ15.7mJ/cmのクリアリング線量でポジティブ画像を生み出した。
【0127】
(実施例10)
このケースでは実施例7のTFE/NB−F−OH/PinAc/MAdA/HAdAポリマーを実施例1のTFE/NB−F−OH/HAdA/PinAcの代わりに用いたことを除いて、実施例9について記載したように溶液を調製し、一晩磁気撹拌した。
【0128】
ウェハーを実施例9でのように製造し、処理した。本試験は13.5mJ/cmのクリアリング線量でポジティブ画像を生み出した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.アクリルモノマーに由来する繰り返し単位と、
b.不飽和多環式モノマーに由来する繰り返し単位と、
c.フルオロアルコール、保護されたフルオロアルコールおよび保護された酸基の群から選択される官能基と、
を含む低多分散性コポリマーであって、
該低多分散性コポリマーの繰り返し単位の少なくとも40モル%がアクリルモノマーに由来することを特徴とするコポリマー。
【請求項2】
請求項1に記載の低多分散性コポリマーであって、
前記アクリルモノマーがCH=CR’COR’’であり、
R’はH、F、1〜5個の炭素原子のアルキル基、または1〜5個の炭素原子のフルオロアルキル基であり、
R’’はC〜C20非環式脂肪族基、多環式C〜C50アルキル基であって場合により少なくとも1つのヒドロキシ官能基を含有してもよいアルキル基、または式−C(R)(R)−[C(R)(R)]−C(R)(R)−OHの官能基であり、
m=0、1、2、3、4または5であり、
およびRは独立してC〜Cアルキル、エーテル酸素で置換されたC〜Cアルキルであるか;またはRおよびRは一緒になって3〜8員環を形成し、場合によりエーテル酸素で置換され、ただし、RおよびRに結合した炭素は橋頭位にはなく、
およびRは独立してH、C〜Cアルキル、エーテル酸素で置換されたC〜Cアルキルであるか;またはRおよびRは一緒になって3〜8員環を形成し、場合によりエーテル酸素で置換され、
およびRは独立してH、C〜Cアルキル、エーテル酸素で置換されたC〜Cアルキルであるか;またはRおよびRは一緒になって3〜8員環を形成し、場合によりエーテル酸素で置換され、
およびRは−[C(R)(R)]−と一緒になって4〜8員環を形成し、ただし、RおよびRに結合した炭素は橋頭位にはない
ことを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項3】
請求項1に記載の低多分散性コポリマーであって、
前記アクリルモノマーがMAdA、HAdA、PinAcおよびPinMAcの群から選択されることを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項4】
請求項1に記載の低多分散性コポリマーであって、
不飽和多環式モノマーに由来する前記繰り返し単位がフルオロアルコール官能基または保護されたフルオロアルコール官能基を含むことを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項5】
請求項1に記載の低多分散性コポリマーであって、
不飽和多環式モノマーに由来する前記繰り返し単位がフルオロアルコール官能基、−X(CHC(R)(R’)OH、または保護されたフルオロアルコール官能基、−X(CHC(R)(R’)OR
[式中、
およびR’は1〜10個の炭素原子の同一もしくは異なるフルオロアルキル基であるか、または一緒になって(CFであり、
nは2〜10の整数であり、
XはS、O、N、およびPよりなる群から選択され、
q=0およびr=0、またはq=1およびr=0もしくは1である]
を含むことを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項6】
請求項1に記載の低多分散性コポリマーであって、
フルオロ−オレフィンをさらに含むことを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項7】
請求項1に記載の低多分散性コポリマーであって、
前記不飽和多環式モノマーが(H)および(I):
【化1】

(式中、
sは0、1または2であり、
aおよびbは、bが2である時にaが1ではなく、または逆もまた同様であることを除いて、独立して1、2または3であり、そして
〜R16およびR17〜R20は同一もしくは異なるものであり、かつ、それぞれが水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、C〜C14第二級もしくは第三級アルキルカルボキシレート、炭化水素基または置換炭化水素基を表す)
よりなる群から選択されることを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項8】
請求項1に記載の低多分散性コポリマーであって、
前記不飽和多環式モノマーが構造I:
【化2】

[式中、
vは0、1、または2であり、
AはO(酸素)またはNR27であり、
27は、H;C〜C10アルキルまたはアルコキシであって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキルまたはアルコキシ;C〜C20アリール、Y、C(R)(R’)OR28、R29Y、およびOR29Yの群から選択され、
28はC〜C10アルキル基であり、
29は、C〜C20アルキレン基であって、場合よりハロゲンまたはエーテル酸素で置換されてもよく、
YはCOZ’またはSOZ’であり、
Z’はOH、ハロゲン、R30またはOR30であり、
30は、C〜C20アルキル基であって、場合よりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキル基;またはC〜C20アリールであり、
およびR’は1〜10個の炭素原子の同一もしくは異なるフルオロアルキル基であるかまたは一緒になって(CF(ここで、nは2〜10である)であり、
21およびR22は独立してH、ハロゲン;C〜C10アルキルまたはアルコキシであって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキルまたはアルコキシ;C〜C20アリール、Y、C(R)(R’)OR28、R29Y、およびOR29Yの群から選択され、またはR21およびR22は一緒になって=C(R)(R’)もしくはC−Cアルキレンであって、場合によりハロゲンで置換されたもしくはエーテル酸素を組み入れたアルキレンの群から選択される]
で表されることを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項9】
請求項1に記載の低多分散性コポリマーであって、
前記不飽和多環式モノマーが構造II:
【化3】

[式中、
wは0、1、または2であり、
23、R24およびR25は独立してH、ハロゲン;C〜C10アルキルまたはアルコキシであって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されたアルキルまたはアルコキシ;C〜C20アリール、Y、C(R)(R’)OR28、R29Y、およびOR29Yの群から選択され、またはR24およびR25は一緒になって二重結合の部分であり、
26は水素もしくは酸に不安定な保護基であり、
28はC〜C10アルキル基であり、
29はC〜C20アルキレン基であって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキレン基であり、
YはCOZ’またはSOZ’であり、
Z’はOH、ハロゲン、R30またはOR30であり、
30はC〜C20アルキル基であって、場合によりハロゲンもしくはエーテル酸素で置換されてもよいアルキル基;またはC〜C20アリールであり、そして
およびR’は1〜10個の炭素原子の同一もしくは異なるフルオロアルキル基であるかまたは一緒になって(CF(ここで、nは2〜10である)である]
で表されることを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項10】
a.光活性成分、および
b.低多分散性コポリマー、
を含むフォトレジストであって、
前記低多分散性コポリマーが、以下のi.、ii.およびiii.、すなわち、
i. アクリルモノマーに由来する繰り返し単位、
ii. 不飽和多環式モノマーに由来する繰り返し単位、および
iii.フルオロアルコール、保護されたフルオロアルコール、および保護された酸基の群から選択される官能基、
を含む低多分散性コポリマーであり、ならびに
該低多分散性コポリマーの繰り返し単位の少なくとも40モル%がアクリルモノマーに由来するコポリマーである、
ことを特徴とするフォトレジスト。
【請求項11】
A.混合物で基材を被覆する工程と、
B.該溶媒を蒸発させる工程と
を含む被覆された基材の形成方法であって、
前記混合物が、
1.低多分散性コポリマー、
2.光活性成分、および
3.溶媒
を含み、
前記低多分散性コポリマーが、
a.アクリルモノマーに由来する繰り返し単位、
b.不飽和多環式モノマーに由来する繰り返し単位、および
c.フルオロアルコール、保護されたフルオロアルコール、および保護された酸基の群から選択される官能基を含み、ならびに
該低多分散性コポリマーの繰り返し単位の少なくとも40モル%がアクリルモノマーに由来することを特徴とする基材の形成方法。
【請求項12】
A.フォトレジスト層を基材上に形成する工程と、
B.該フォトレジスト層を化学線に像様露光(imagewise exposing)して画像形成区域および非画像形成区域を形成する工程と、
C.画像形成区域および非画像形成区域を有する該露光されたフォトレジスト層を現像して該基材上にフォトレジスト画像を形成する工程と、
を含む基材上へのフォトレジスト画像の形成方法であって、
該フォトレジストが、
1.光活性成分、および
2.低多分散性コポリマー、
を含み、
該低多分散性コポリマーが、
a.アクリルモノマーに由来する繰り返し単位、
b.不飽和多環式モノマーに由来する繰り返し単位、および
c.フルオロアルコール、保護されたフルオロアルコール、および保護された酸基の群から選択される官能基を含み、ならびに
該低多分散性コポリマーの繰り返し単位の少なくとも40モル%がアクリルモノマーに由来すること、
を特徴とするフォトレジスト画像の形成方法。
【請求項13】
モノマー混合物をフリーラジカル源および連鎖移動剤の存在下に重合させて、アクリルモノマーに由来する少なくとも40モル%の繰り返し単位を有するコポリマーを製造する工程を含む、低多分散性ポリマーの製造方法であって、
前記混合物が、少なくとも1つのアクリルモノマーおよび少なくとも1つの不飽和多環式モノマーを含み、少なくとも1つのモノマーがフルオロアルコール、保護されたフルオロアルコールまたは保護された酸基を有し、
前記連鎖移動剤が0.1〜5000の範囲の移動定数を有し、かつ、該連鎖移動剤が次の構造:
【化4】

(式中、
R=アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、置換アルキル、置換アリール、炭素環もしくは複素環、アルキルチオ、アルコキシ、またはジアルキルアミノであり、そして
Z=H、アルキル、アリール、アラルキル、置換アルキル、置換アリール、炭素環もしくは複素環、アルキルチオ、アリールチオ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カルボキシ、アシルオキシ、カルバモイル、シアノ、ジアルキル−もしくはジアリール−ホスホネート、またはジアルキル−もしくはジアリール−ホスフィネートである)
を有することを特徴とする低多分散性ポリマーの製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法によって製造されることを特徴とする低多分散性コポリマー。
【請求項15】
請求項11に記載の方法によって製造されることを特徴とする被覆された基材。
【請求項16】
請求項12に記載の方法によって製造されることを特徴とする基材上のフォトレジスト画像。

【公表番号】特表2007−506846(P2007−506846A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−528166(P2006−528166)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/031247
【国際公開番号】WO2005/031462
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】