説明

偏心量の評価方法及びエピタキシャルウェーハの製造方法

【課題】エピタキシャル層を成長させる際の高温状態で基板の載置位置の偏心量を高精度に簡便に評価でき、コストの増加を抑制できる偏心量の評価方法、及びこの評価方法で評価した偏心量に応じて基板の載置位置を補正することによって、膜厚均一性を向上できるエピタキシャルウェーハを製造することを目的とする。
【解決手段】基板にエピタキシャル層を成長させたエピタキシャルウェーハの製造における、サセプタに載置する前記基板の載置位置の偏心量の評価方法であって、基板を室温で複数の貫通孔を有するサセプタ上の載置位置に載置する工程と、エピタキシャル層を成長させる温度でエッチングガスを導入することによりサセプタ上に載置した基板の裏面にサセプタ貫通孔パターンを転写する工程と、基板の裏面に転写したサセプタ貫通孔パターンの位置を測定して、基板の載置位置の偏心量を評価する工程とを有することを特徴とする偏心量の評価方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板にエピタキシャル層を成長させたエピタキシャルウェーハの製造におけるサセプタに載置する基板の載置位置の偏心量を評価する方法、及びこの評価結果を用いたエピタキシャルウェーハの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造工程においては、外気を遮断したチャンバー内で基板上に反応ガスを供給し、基板上に薄膜をエピタキシャル成長させる工程がある。
【0003】
このようなエピタキシャル成長に用いる一般的なエピタキシャル成長装置を、図6に示した概略図により説明する。
図6に示すエピタキシャル成長装置101は、外気と遮断した状態で、反応ガス供給手段104から反応ガスをチャンバー102内へと供給し、チャンバー102内に配置されるサポートシャフト107により支持されているサセプタ103上の基板109を処理することにより、基板109の表面にエピタキシャル層を成長させるものである。エピタキシャル層の成長時には、サセプタ103を支持するサポートシャフト107が回転することより、基板109が回転するようになっている。また、反応後のガスは反応ガス排出手段105によりチャンバー102外へと排出される。
【0004】
このサセプタ103の縁部の内側には基板径よりも数ミリ程度大きい凹形状のポケット部が形成されている。また、サセプタ103には、例えば基板内より放出されたドーパントがエピタキシャル層にドーピングされるオートドープを抑制するため(特許文献1参照)、リフトピン用や基板の裏面へのH供給用、又は基板の滑りを防止するためや処理後の基板を剥離させ易くする等の理由により貫通孔106を複数有していることもある。
このサセプタ103のポケット部に基板が収まることにより、サセプタを回転させても基板が特定の載置位置に留まることができるようになっており、均質な反応が行われる。
しかし、ポケット部に載置された基板の位置が偏心して基板とポケット部との隙間が不均一になることにより処理ガスの局所的な乱流が発生し、エピタキシャル層膜厚の局所的な不均一が発生し、エピタキシャルウェーハの平坦度の悪化の要因となってしまうという問題がある。
【0005】
このような問題に対し、従来、基板の載置位置の偏心量の評価方法として、カメラまたは目視により偏心量を見積もる方法などがある。しかし、これらは室温での評価方法であり、エピタキシャル層を成長させる際の高温状態での評価方法ではない。エピタキシャル層成長時の高温の状態では、サセプタやサポートシャフト等の治具の熱変形等の影響により、例え事前に室温で基板の載置位置を修正したとしても、エピタキシャル層の成長時に基板の載置位置が偏心してしまう。
【0006】
このようなエピタキシャル層成長時の高温の状態で、ウェーハの位置を識別するためにパイロメータを設けて熱放射を測定し、その測定信号のゆらぎの振幅を求めることでウェーハの不適切な位置を推定する方法が開示されている(特許文献2参照)。
また、ウェーハの表面にレーザ光を照射するレーザ光源と、集光された反射光を検出する光量検出器を設けてウェーハの位置ずれを検出する方法が開示されている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003―289044号公報
【特許文献2】特開2010−199586号公報
【特許文献3】特開2001−176952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、このような従来の方法では、パイロメータや光量検出器等の設備を新たに設けたり、装置を改造する必要がありコストが増加してしまう。また、評価精度が必ずしも十分でなかったり、評価後の載置位置の補正が困難であるという問題もある。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、エピタキシャル層を成長させる際の高温状態で基板の載置位置の偏心量を高精度に簡便に評価でき、コストの増加を抑制できる偏心量の評価方法、及びこの評価方法で評価した偏心量に応じて基板の載置位置を補正することによって、膜厚均一性を向上できるエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明によれば、基板にエピタキシャル層を成長させたエピタキシャルウェーハの製造における、サセプタに載置する前記基板の載置位置の偏心量の評価方法であって、前記基板を室温で複数の貫通孔を有する前記サセプタ上の載置位置に載置する工程と、前記エピタキシャル層を成長させる温度でエッチングガスを導入することにより前記サセプタ上に載置した前記基板の裏面にサセプタ貫通孔パターンを転写する工程と、前記基板の裏面に転写したサセプタ貫通孔パターンの位置を測定して、前記基板の載置位置の偏心量を評価する工程とを有することを特徴とする偏心量の評価方法が提供される。
【0010】
このような方法であれば、エピタキシャル層を成長させる際の高温状態での基板の載置位置の偏心量を簡便に高精度に評価できる。また、追加の設備や装置の改造を必要とせず、コストの増加を抑制できる。
【0011】
このとき、前記基板の裏面に転写したサセプタ貫通孔パターンの位置の測定をパーティクルカウンタを用いて行うことが好ましい。
このようにすれば、より簡便に基板の載置位置の偏心量を高精度に評価できる。
【0012】
またこのとき、前記複数の貫通孔を前記サセプタの載置位置に同心円状に形成し、前記サセプタ貫通孔パターンを円近似してその中心座標を算出し、該算出した中心座標と前記基板の中心座標とを比較することによって前記基板の載置位置の偏心量を評価することが好ましい。
このようにすれば、より簡便に基板の載置位置の偏心量を高精度に評価でき、評価後の載置位置の補正も容易になる。
【0013】
また、本発明によれば、上記本発明の偏心量の評価方法によって評価した前記基板の載置位置の偏心量に基づいて前記サセプタ上の載置位置を補正した後、前記エピタキシャル層を成長させることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法が提供される。
このような方法であれば、エピタキシャル層を成長させる際の高温状態での基板の載置位置の偏心量を高精度に評価し、それに基づいてサセプタ上の載置位置を高精度に補正でき、エピタキシャルウェーハの膜厚均一性を向上することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、エピタキシャルウェーハの製造における、サセプタに載置する基板の載置位置の偏心量の評価方法において、エピタキシャル層を成長させる温度でエッチングガスを導入することにより基板の裏面にサセプタ貫通孔パターンを転写し、その位置を測定して、基板の載置位置の偏心量を評価するので、エピタキシャル層を成長させる際の高温状態での基板の載置位置の偏心量を簡便に高精度に評価できる。また、追加の設備や装置の改造を必要とせず、コストの増加を抑制できる。従って、これを用いて載置位置を補正してエピタキシャル層を成長させれば、膜厚均一性のよい高品質のエピタキシャルウェーハを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の偏心量の評価方法における工程を示すフロー図である。
【図2】本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法で用いられるエピタキシャル成長装置の一例を示す概略図である。
【図3】本発明の偏心量の評価方法における基板の裏面にサセプタ貫通孔パターンを転写する様子を示す説明図である。
【図4】実施例の結果を示す図である。
【図5】本発明の偏心量の評価方法及びエピタキシャルウェーハの製造方法において用いられる複数の貫通孔を有するサセプタの一例を示す図である。
【図6】一般的なエピタキシャル成長装置の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明の偏心量の評価方法における工程を示すフロー図である。また、図2は本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法で用いるエピタキシャル成長装置の一例の概略図である。
図2に示すように、エピタキシャル成長装置1は、例えばSUSからなるチャンバーベース21と、チャンバーベース21を上下から挟む透明石英部材22と、チャンバーベース21をカバーする不透明石英部材23とからなるチャンバー2を備え、チャンバー2内には、エピタキシャル成長させる基板9を載置するための例えば黒鉛製のサセプタ3が配置されている。
【0017】
サセプタ3の縁部の内側には基板径よりも数ミリ程度大きい凹形状のポケット部31が形成されており、このポケット部31に基板9が収まることにより、サセプタ3を回転させても基板9が特定の載置位置に留まることができるようになっている。
チャンバー2には、チャンバー2内に原料ガス及びキャリアガス(例えば、水素)を含むエピタキシャル成長ガス(反応ガス)をサセプタ3の上側の領域に導入して、サセプタ3上に載置された基板9の主表面上に反応ガスを供給する、反応ガス供給手段4が接続されている。また、チャンバー2の反応ガス供給手段4が接続された側の反対側には、チャンバー2内から反応後のガスを排出する、反応ガス排出手段5が接続されている。
【0018】
サセプタ3には、オートドープを防止するための複数の貫通孔が設けられており、この貫通孔を後述する本発明の偏心量の評価方法において基板にサセプタ貫通孔パターンを転写するための複数の貫通孔6として利用することができる。ここで、この複数の貫通孔6の配置は、転写するサセプタ貫通孔パターンの位置を測定して基板の載置位置の偏心量を特定できるように形成されていれば特に限定されず、例えば、図3に示すように、ウェーハの周辺部に円状のパターンが形成されるように設けることができる。或いは、図5に示すように、ウェーハ全面にパターンが形成されるようにしても良い。
また、サセプタ3は、主支柱71の上端に副支柱72が溶接されたサポートシャフト7により支持されており、サポートシャフト7は、ウェーハ回転機構8に接続されている。
【0019】
本発明の偏心量の評価方法は、例えばこのようなエピタキシャル成長装置を用いてエピタキシャルウェーハを製造する際に、サセプタに載置する基板の載置位置の偏心量を評価するための方法である。
以下、本発明の偏心量の評価方法について詳細に説明する。
まず、図2に示すようなエピタキシャル成長装置1の複数の貫通孔6を有するサセプタ3上の載置位置、例えば、上記エピタキシャル成長装置1の場合には凹形状のポケット部31、に基板を室温で載置する(図1のA)。このとき、例えばロボットアーム等によって基板を保持し、予め設定された載置位置に基板9を載置することによって、基板9を正確な載置位置に載置できる。
【0020】
次に、チャンバー2内をエピタキシャル層を成長させる所望の温度まで昇温する。この温度は600℃〜1300℃の範囲とすることができる。そして、図3に示すように、チャンバー2内にエッチングガスを導入し、このエッチングガスが基板9の裏面に回り込むことによりサセプタ3上に載置した基板9の裏面にサセプタ貫通孔パターンを転写する(図1のB)。
【0021】
このとき、キャリアガスを導入してエッチングガスの濃度を調整できる。ここで、エッチングガス及びキャリアガスの流量、濃度は特に限定されず、エッチングが起きるように調整されていれば良い。
また、エッチングガスとして、例えばHCLガスを用いることができるが、特にこれに限定されることはない。HCLガス等のエッチングガスは、チャンバー2内のクリーニング等に使われるガスであり、本来エピタキシャル成長装置にエッチングガスの供給装置が具備されている。
【0022】
この転写されたサセプタ貫通孔パターンは載置された基板に対してのサセプタの相対位置を表すものであり、このサセプタ貫通孔パターンによって基板とサセプタの位置関係を容易に把握できる。
次に、この基板の裏面に転写したサセプタ貫通孔パターンの位置を測定して、基板の載置位置の偏心量を評価する(図1のC)。
このような評価方法であれば、エピタキシャル層を成長させる際の高温状態での基板の載置位置の偏心量を簡便に高精度に評価できる。また、この定量化された偏心量に併せ、偏心方向も明確に評価できるので、基板の載置位置の補正を正確に容易に行うことができ、後のエピタキシャルウェーハの製造において、エピタキシャルウェーハの膜厚均一性を向上することができる。また、追加の設備を必要とせず、例えばオートドープ防止用に設けられている既存の貫通孔を利用すれば装置の改造を行う必要もなく、コストの増加を抑制できる。
【0023】
このとき、基板の裏面に転写したサセプタ貫通孔パターンの位置の測定をパーティクルカウンタを用いて行うことが好ましい。
パーティクルカウンタはエピタキシャルウェーハの製造においてウェーハ品質を評価する際に通常用いられるものであり、一般的に既存の設備として設置されているものである。このパーティクルカウンタを用いることによって、より簡便に基板の載置位置の偏心量を高精度に評価でき、追加の設備も一切必要としないのでコスト面で非常に有利である。
【0024】
また、基板の載置位置の偏心量を評価する際、サセプタ貫通孔パターンを円近似してその中心座標、即ち基板に対するサセプタの相対中心位置を算出し、その算出した中心座標と基板の中心座標とを比較することによって偏心量を評価することが好ましい。この場合、転写されたサセプタ貫通孔パターンを円近似した際の中心がサセプタの中心を表すようにするため、サセプタに設ける複数の貫通孔をサセプタの載置位置に同心円状になるように形成する。
このようにすれば、より簡便に基板の載置位置の偏心量を高精度に評価でき、評価後の載置位置の補正もより容易になる。
【0025】
次に、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法について詳細に説明する。
ここでは、上記したエピタキシャル成長装置1を用いた場合について説明する。
まず、上記した本発明の偏心量の評価方法によって基板の載置位置の偏心量を評価する。このときに用いるエピタキシャル成長装置は実際にエピタキシャルウェーハを製造する際に用いる装置と同一のものを用いるが、基板は評価用のものを用いることができる。
そして、評価した基板の載置位置の偏心量に基づいてサセプタ上の載置位置を補正する。この補正は、例えばロボットアーム等によって基板を保持して予め設定された載置位置に載置するときの予め設定する載置位置を補正することによって行うことができる。
【0026】
このようにして基板の載置位置を補正し、その補正後の載置位置に基板を載置した後、エピタキシャル層を成長させることによってエピタキシャルウェーハを製造する。このエピタキシャル層の成長は、以下のような従来と同様の方法によって行うことができる。
まず、チャンバー2内に水素ガスを流した状態で、チャンバー2内の温度を基板にエピタキシャル層を気相成長するための所望の成膜温度まで昇温する。この成膜温度は基板表面の自然酸化膜を水素で除去できる、例えば1000℃以上に設定することができる。
【0027】
次に、チャンバー2内を所望の成長温度に保持したまま、基板の表面上に反応ガス供給手段4を介して原料ガス(例えばトリクロロシラン)及びキャリアガス(例えば水素)をそれぞれ略水平に供給することによって、基板の表面上にエピタキシャル層を気相成長させてシリコンエピタキシャルウェーハを製造する。
最後に、取り出し温度(例えば、650℃)まで降温し、シリコンエピタキシャルウェ
ーハをチャンバー2外へと搬出する。
【0028】
このように、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法によって、エピタキシャル層を成長させる際の高温状態での基板の載置位置の偏心量を高精度に評価し、それに基づいてサセプタ上の載置位置を高精度に補正でき、エピタキシャルウェーハの膜厚均一性を向上することができる。
【実施例】
【0029】
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】
(実施例)
本発明の偏心量の評価方法に従って基板の載置位置の偏心量を評価し、評価した偏心量に基づいて載置位置の補正を行った後、エピタキシャル層を成長させ、即ち、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法に従ってエピタキシャルウェーハを製造し、エピタキシャルウェーハの膜厚均一性を評価した。また、補正後の載置位置を評価するために、エピタキシャル層を成長させた後に本発明の偏心量の評価方法によって再度基板の載置位置の偏心量を評価した。
【0031】
尚、エピタキシャルウェーハの製造は、複数の貫通孔が同心円状で、かつその同心円がウェーハの周辺部に位置するように形成されたサセプタを有する、図2に示すようなエピタキシャル成長装置を用いた。また、基板の裏面に転写したサセプタ貫通孔パターンの位置の測定をパーティクルカウンタを用いて行い、サセプタ貫通孔パターンを円近似してその中心座標、即ち基板に対するサセプタの相対中心位置を算出し、その算出した中心座標と基板の中心座標とを比較することによって偏心量を評価した。
【0032】
その結果、本発明の偏心量の評価方法により評価した最初の偏心量は582μmであり、その結果に基づいて補正した後の偏心量は185μmと大幅に改善できた。
また、エピタキシャルウェーハの膜厚均一性を測定したところ、1.56%と後述する比較例の2.06%と比べ改善できた。
図4に最初に行った偏心量の評価結果を示す。図中のAは基板の中心座標を示し、Bはサセプタ貫通孔パターンを円近似して算出した中心座標を示す。そして、このA、B間の座標の距離が偏心量C(582μm)である。
【0033】
このように、本発明の偏心量の評価方法により、エピタキシャル層を成長させる際の高温状態での基板の載置位置の偏心量を簡便に高精度に評価でき、追加の設備や装置の改造を必要とせず、コストの増加を抑制でき、さらに、この評価結果に基づいて載置位置を高精度に補正でき、エピタキシャルウェーハの膜厚均一性を向上できることが確認できた。
【0034】
(比較例)
室温でカメラを用いて基板の載置位置を評価して調整した後、本発明の偏心量の評価方法を用いることなく、エピタキシャル層を成長させた以外、実施例と同様な条件でエピタキシャルウェーハを製造し、エピタキシャルウェーハの膜厚均一性を評価した。
その結果、エピタキシャルウェーハの膜厚均一性は2.06%と実施例の結果と比べ悪化していた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0035】
1…エピタキシャル成長装置、 2…チャンバ、 21…チャンバーベース、
22…透明石英部材、 23…不透明石英部材、 3…サセプタ、
31…ポケット部、 4…反応ガス供給手段、 5…反応ガス排出手段、
6…貫通孔、 7…サポートシャフト、 71…主支柱、 72…副支柱、
8…ウェーハ回転機構、 9…基板。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板にエピタキシャル層を成長させたエピタキシャルウェーハの製造における、サセプタに載置する前記基板の載置位置の偏心量の評価方法であって、
前記基板を室温で複数の貫通孔を有する前記サセプタ上の載置位置に載置する工程と、
前記エピタキシャル層を成長させる温度でエッチングガスを導入することにより前記サセプタ上に載置した前記基板の裏面にサセプタ貫通孔パターンを転写する工程と、
前記基板の裏面に転写したサセプタ貫通孔パターンの位置を測定して、前記基板の載置位置の偏心量を評価する工程とを有することを特徴とする偏心量の評価方法。
【請求項2】
前記基板の裏面に転写したサセプタ貫通孔パターンの位置の測定をパーティクルカウンタを用いて行うことを特徴とする請求項1に記載の偏心量の評価方法。
【請求項3】
前記複数の貫通孔を前記サセプタの載置位置に同心円状に形成し、前記サセプタ貫通孔パターンを円近似してその中心座標を算出し、該算出した中心座標と前記基板の中心座標とを比較することによって前記基板の載置位置の偏心量を評価することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の偏心量の評価方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の偏心量の評価方法によって評価した前記基板の載置位置の偏心量に基づいて前記サセプタ上の載置位置を補正した後、前記エピタキシャル層を成長させることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−227471(P2012−227471A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96100(P2011−96100)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(000190149)信越半導体株式会社 (867)
【Fターム(参考)】