説明

停車地点情報管理装置、停車地点情報管理システム及び停車地点情報管理方法

【課題】停車地点の名称を自動付与する。
【解決手段】車両が停車した停車時刻と停車地点を含む停車情報を取得する停車情報取得部20と、時間情報を含み、利用者の行動に関する行動情報2021を取得する行動情報取得部30と、施設名称に関する単語を定義する施設辞書41を参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021から施設を表す字句を抽出し、抽出された字句に対応する施設名称を停車地点の名称と推測する地点名称推測部40と、推測された名称を停車地点に付記する名称付記部50と、名称が付記された停車地点を外部に出力する出力部60と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の停車地点に利用者が認識しやすい名称を付して管理する停車地点情報管理装置、停車地点情報管理システム及び停車地点情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両を停めてエンジンを切った地点の情報に、地図データに含まれる地名、近くのランドマーク名称、汎用名称、又はその場で付され他任意名称などのインデックスを付して登録する車両走行誘導装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−108466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の車両走行誘導装置は利用者自身の認識に関係なく停車地点にインデックスが付されるため、停車地点に対する利用者の印象が薄く、利用者が登録された停車地点を直観的に認識(理解)することができない場合があるという問題があった。
【0005】
本願発明が解決しようとする課題は、停車地点の情報を、利用者が直観的に認識(理解)できるように管理することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両の停車時刻及び停車地点と、時間情報に対応づけられた利用者の行動情報とに基づいて、停車地点に名称を付することにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、利用者の行動の記録に基づいて停車地点に名称を付することができるため、停車地点を自動登録する場合であっても、停車地点の情報を利用者に直観的に認識(理解)させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本実施形態の停車地点管理装置100は、車両の停車地点に名称を付して管理する装置である。管理された停車地点の名称は、経路探索処理の目的地、利用者の行動履歴の作成などに用いられる。
【0009】
図1は、停車地点管理装置100を含む停車地点管理システム10000の構成例を示す図である。図1に示すように、停車地点管理システム10000は、車両に搭載された停車地点管理装置100を含む車載装置Aと、情報提供サーバ2000A及び/又は2000Bを備える。この情報提供サーバ2000は、プロバイダなどの情報の授受を管理する情報センターが有する情報管理用のコンピュータであってもよいし、通信ネットワークに接続可能な情報管理用のコンピュータであってもよい。
【0010】
<第1実施形態>
以下、図面に基づいて本発明に係る実施形態について説明する。
【0011】
図2は、本実施形態に係る停車地点管理装置100を含む車載のナビゲーション装置1000のブロック構成の一例、情報提供サーバ2000のブロック構成の一例を示す図である。
【0012】
まず、情報提供サーバ2000について説明する。情報提供サーバ2000は、利用者の行動に関する行動情報2021の記録処理を行う。
【0013】
具体的に、この情報提供サーバ2000は、サーバ側通信機能2010と、記憶機能2020とを備える。
【0014】
サーバ側通信機能2010は、有線又は無線の通信機能を有し、後述する停車地点管理装置100とパーソナルコンピュータ3000と情報の授受を行う。
【0015】
また、記憶機能2020は、利用者ごとに識別された情報(行動情報2021を含む)を一元的に管理し、その行動情報2021の書き込み、編集、及び第三者の閲覧を受け付ける。
【0016】
この行動情報2021は、時間情報を含み、利用者が実際に行った行動に関する情報である。行動情報2021は、利用者が「何時」「何処」にいたか、さらに、「何時」「何処で」「何をしたか」という情報を含むことが好ましい。例えば、行動情報2021としては、アクセス可能な通信網上に設けられたサイトに利用者が自らの行動を日記にように記したウェブログ情報2022や、利用者が自らの行動を他人に知らせるために記した電子メール情報2023などを用いることができる。そのほか、行動情報2021として、パーソナルコンピュータ3000や情報提供サーバ2000に記録された利用者の行動が記されたスケジュール帳を用いることもできる。
【0017】
利用者は、時間と場所を選ぶことなく、パーソナルコンピュータ3000から、行動情報2021を入力することができる。パーソナルコンピュータ3000は、ウェブブラウザ機能を有し、情報提供サーバ2000側に設けられたウェブログのサイトにアクセスし、利用者IDが付された領域に情報を書き込むとともに書き込まれた情報を読み込む。また、パーソナルコンピュータ3000は、電子メール送受信機能を有し、電子メールの作成、送信及び受信を行うことができる。
【0018】
なお、パーソナルコンピュータ3000は、利用者が携帯可能なPDA(Personal Digital Assistant)、PND(Personal Navigation Device)、携帯電話などの小型コンピュータであってもよい。
【0019】
次に、車載装置Aについて説明する。本実施形態の車載装置Aは、停車地点管理装置100を含むナビゲーション装置1000と、車両コントローラ4000と、入出力装置5000とを備える。ナビゲーション装置1000(停車地点管理装置100を含む)と、車両及び車載装置の情報を集中的に管理する車両コントローラ4000と、入出力装置5000とは、CAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続され、相互に情報の授受を行う。
【0020】
なお、停車地点管理装置100を含むナビゲーション装置1000、及び車両コントローラ4000、情報提供サーバ2000、及び外部装置3000は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの動作回路を組み合わせて構成される。
【0021】
続いて、停車地点管理装置100について説明する。
【0022】
本実施形態に係る停車地点管理装置100は、通信部10と、停車情報取得部20と、行動情報取得部30と、地点名称推測部40と、名称付記部50と出力部60とを有する。特に限定されないが、地点名称推測部40をはじめ、通信部10、停車情報取得部20、行動情報取得部30.名称付記部50、及び出力部60は、例えば、マイクロコンピュータとメモリから構成されて動作するプログラムや、それぞれの処理を回路として組み込んだASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成することができる。
【0023】
以下、停車地点管理装置100の各構成の機能について説明する。
【0024】
通信部10は、通信ネットワーク上に構成された情報提供サーバ2000との間の通信を行う広域通信機能を備え、情報提供サーバ2000、パーソナルコンピュータ3000その他の外部装置との情報の授受を行う。通信部10の具体的な態様は特に限定されず、携帯電話網、UWB(Ultra Wide Band)やDSRC(Dedicated Short Range Communication)などの無線LAN、地上波データ放送波、衛星放送波などを用いることができる。
【0025】
また、通信部10は、ナビゲーション装置1000、車両コントローラ4000、入出力装置5000その他の各車載装置と情報の授受を行うため、CAN(Controller Area Network)その他の車載LANを介した無線通信機能を備える。
【0026】
停車情報取得部20は、停車情報記憶機能21を有し、ナビゲーション装置1000が備える記憶装置300に蓄積された、車両の停車時刻と停車地点を含む停車情報を取得し、記憶する。
【0027】
ナビゲーション装置1000の記憶装置300は、車両コントローラ4000から得た情報に基づいて車両の停車したタイミングを判断し、その停車タイミングにおける現在位置を現在位置検出装置200から取得し、これらを対応づけて停車履歴302として蓄積する。
【0028】
具体的に、記憶装置300は、車両コントローラ4000から取得するイグニッションスイッチ情報、ACCオンオフ情報、エンジン情報に基づいて、自車両の走行が終了したタイミングに基づいて、車両が停車したタイミングを判断する。
【0029】
また、ナビゲーション装置1000の現在位置検出部200は、GPSシステム201を備え、測位衛星から発信される電波をGPSアンテナで受信し、自車両の現在位置を所定周期ごとに取得する。また、現在位置検出部200は、ジャイロセンサ及び車輪に取り付けられた距離センサから入力される測位データに基づいて累積計算法によって現在位置を推定する自律航法を用いて車両の位置を測位する。なお、車両の現在位置の表現態様は特に限定されず、緯度・経度、その他の地図座標に基づいて表現することができる。
【0030】
記憶装置300は、現在位置検出部200から車両が停車したタイミングにおける現在位置を取得する。そして、記憶装置300は、車両が停車したタイミング(停車時刻)と停車地点を停車履歴302として記憶し、停車地点管理装置100が停車履歴302を参照することを許可する。
【0031】
続いて、行動情報取得部30について説明する。本実施形態の行動情報取得部30は、通信部10を介して情報提供サーバ2000の記憶機能2020にアクセスし、ここに格納された行動情報2021を取得する。
【0032】
なお、行動情報2021がパーソナルコンピュータ3000に記憶されている場合は、行動情報取得部30は、通信部10を介してパーソナルコンピュータ3000にアクセスし、その記憶機能303に格納された行動情報3031を取得してもよい。
【0033】
さらに、地点名称推測部40について説明する。
【0034】
本実施形態の地点名称推測部40は、車両の停車時刻と行動情報2021とに基づいて、停車地点の名称を推測する。具体的に、地点名称推測部40は、行動情報2021に含まれる時間情報を参照し、車両の停車時刻に対応する時間に行われた行動に関する行動情報2021に基づいて、停車地点の名称を推測する。
【0035】
車両の停車時刻とこれに対応する行動情報2021の時間情報との関係は、任意に定義することができる。たとえば、行動情報2021の時間情報は、車両の停車時刻を含む時間、車両の停車時刻後から車両の走行開始時刻までの一部または全部の時刻を含む時間(ある施設内で車両を停車させ、施設を利用し、その施設から帰るまでの時間と一部又は全部が長福する時間)、車両の停車時刻が属する日にちなどと定義することができる。
【0036】
本実施形態における「車両の停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021」とは、停車時刻を含む時間、日にち又は期間(週、月、季、休暇)における利用者の行動についての記事が記載されたウェブログ情報や、電子メール情報などである。
【0037】
続いて、停車地点の名称の推測手法について説明する。停車地点の名称の推測手法は特に限定されないが、以下に4つの手法の例を説明する。
【0038】
第1の手法において、地点名称推測部40は、予め準備した施設辞書41を用いて、施設の名称を推測する。
【0039】
本実施形態の地点名称推測部40は、施設の名称に関する単語を予め定義する施設辞書41を備える。地点名称推測部40は、施設辞書41を参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021から施設名称に関する単語を抽出し、抽出された単語に対応する施設名称を停車地点の名称と推測する。
【0040】
図3は、施設辞書41の一例を示す図である。図3に示すように、施設辞書41は、施設を識別する施設ID(識別記号)と、施設の位置情報と、施設の名称リストを含む。施設名称リストは、施設の正式名称、施設の名称の略称(複数種類の略称があるときは、各略称)を含む。
【0041】
また、施設辞書41は、施設の名称に共通して使われる字句を施設名称リストとして定義することもできる。たとえば、施設の名称に含まれる可能性が高い字句として、「センター」「モール」「クラブ」「ランド」「館」「所」「院」などの字句を、施設を示す単語として定義してもよい。
【0042】
地点名称推測部40は、このような施設辞書41を参照し、停車時刻を含む時間帯における利用者の行動の記録が記されたテキスト形態の行動情報2021から施設に関する単語を抽出し、抽出された単語に対応する施設名称を停車地点の名称と推測する。
【0043】
第2の手法において、施設名称推測部40は、利用者がある場所に立ち寄る行動が表現された行動情報2021中の文節を手掛かりに施設名称を推測する。
【0044】
本実施形態の地点名称推測部40は、ある場所に立ち寄る行動に関する単語を予め定義する行動辞書42を備える。地点名称推測部40は、行動辞書42を参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021から「ある場所に立ち寄る行動」に関する文節を抽出する。
【0045】
図4は、行動辞書42の一例を示す図である。図4に示すように、利用者がある場所に立ち寄る行動に関する単語を予め定義する。利用者がある場所に立ち寄る行動に関する単語は、利用者が「ある施設」に存在した事実が推認できる単語を任意に定義することができ、図4に示すように、ある場所に「行った」、ある場所に「立ち寄った」、ある場所を「訪問した」、ある場所に「着いた」といった単語を例示することができる。
【0046】
さらに、本実施形態の地点名称推測部40は、自然言語で記述された文章中における文節(単語)と文節(単語)との係り受け構造を解析する構文解析機能43を有する。この構文解析機能43は、先に抽出されたある場所に立ち寄る行動に関する文節と係り受けの関係を有する単語を特定する。構文解析機能43は、「利用者が行った」という行動と、利用者が「行った場所」との係り受け構造を解析し、「ある場所に立ち寄る行動に関する単語」をかかり受ける「行った場所」を示す単語を特定する。
【0047】
地点名称推測部40は、構文解析機能43により特定された、立ち寄る行動に関する文節を係り受ける単語を停車地点の名称として推測する。
【0048】
第3の手法において、施設名称推測部40は、停車地点の周辺の施設の名称を手掛かりに施設名称を推測する。
【0049】
本実施形態の地点名称推測部40は、位置情報と施設の名称とが対応づけられた施設情報441及びこの施設情報441を参照する施設情報参照機能44を有する。また、施設情報参照機能44は、ナビゲーション装置1000の地図情報400に重畳された施設情報410を参照することができる。
【0050】
図5は、施設情報441又は410の一例を示す図である。図5に示すように、施設情報441又は410は、施設を特定する施設ID(識別記号)に位置情報と施設名称とが対応づけられている。
【0051】
地点名称推測部40は、停車情報取得部20により取得された停車地点に基づいて、施設情報441又は410を参照し、停車地点との距離が所定値未満の施設を選択する。さらに、地点名称推測部40は、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021に選択された施設(停車地点から所定距離以内の施設)が含まれる場合は、その選択された施設を停車地点の名称と推測する。つまり、地点名称推測部40は、停車地点の近傍に位置する施設のうち、行動情報2021に記載された施設を、停車地点の名称と推測する。
【0052】
第4の手法において、施設名称推測部40は、停車地点の周辺の施設の属性を手掛かりに施設名称を推測する。
【0053】
本実施形態の地点名称推測部40は、位置情報と施設の名称と施設の属性とが対応づけられた施設情報441及びこの施設情報441を参照する施設情報参照機能44を有する。
【0054】
図5に示すように、施設情報441又は410は、施設を特定する施設ID(識別記号)に位置情報と施設名称とが対応づけられ、さらに、施設の属性が対応づけられている。
【0055】
この施設の属性は、施設がどのような種別のものであるかを示す「施設のカテゴリ」情報、施設がどのようなサービスを提供するのかを示す「施設のサービス内容」、施設がどのような商品を販売するのかを示す「施設の取扱商品」、施設がどのような目的で利用されるのかを示す「施設の目的」を含む。これらの属性は、互いに重複しても良い。
【0056】
たとえば、施設のカテゴリとしては、「アウトレットモール」「遊技場」「美術館」「ショッピングセンター」「ホテル」「レストラン」「温泉」などである。「サービスの内容」としては、「レストラン」「焼き肉」「ラーメン」「ガソリンスタンド」などである。「取扱商品」としては、「デパート(百貨店)」「スーパー」「パン」「ケーキ」などである。また、「目的」としては、「買いもの」「病院」「運動」「遊戯」である。
【0057】
地点名称推測部40は、施設のサービス内容や施設の取扱商品といった施設の属性を含む施設情報441又は410を参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021から施設の属性を表す字句を抽出し、抽出された字句に対応する施設名称を停車地点の名称と推測する。
【0058】
地点名称推測部40は、以上の手法を用いて推測した停車地点の名称を名称付記部50に送出する。
【0059】
名称付記部50は、地点名称推測部40により推測された名称を、停車地点のID(識別記号)に対応づけ、内部の名称記憶領域51に書き込み、又は出力部60へ送出する。名称記憶領域51は、記憶した停車地点と名称の情報を読み込み可能な状態で記憶する。
【0060】
出力部60は、名称が付記された停車地点の情報を外部に出力する。この名称が付記された停車地点の情報は、ナビゲーション装置1000、情報提供サーバ2000又はパーソナルコンピュータ3000に向けて出力される。
【0061】
「名称が付記された停車地点の情報」は、ナビゲーション装置1000の経路探索部500において、目的地の設定に用いられる。経路探索部500の目的地設定機能510は、名称が付された停車地点の情報を、ディスプレイ5001を介して利用者に提示する。利用者は提示された名称の一覧を見て目的地を選択することができる。この提示された地点の名称は、利用者の経験した行動に基づいて推測されたものであるから、利用者は直観的にその地点のことを認識し、適切に目的地を選択することができる。
【0062】
また、情報提供サーバ2000またはパーソナルコンピュータ1000へ向けて出力された「名称が付記された停車地点の情報」は、利用者の行動履歴として用いることができる。利用者は、名称が付された停車地点の情報から移動の履歴を確認することができる。
【0063】
続いて、図6のフローチャートに基づいて、以上のように構成された停車地点管理装置100の動作制御手順を説明する。
【0064】
停車地点管理装置100は、車両コントローラ4000から取得したエンジンオン又はエンジンオフの信号に呼応して、処理を開始する。なお、エンジンオフ後も所定時間の電力供給は確保される。
【0065】
ステップS101において、停車情報取得部20は、記憶装置300の停車履歴302にアクセスし、停車時刻と停車地点を取得する。
【0066】
また、ステップS102において、行動情報取得部30は、情報提供サーバ2000にアクセスし、行動情報2021を取得する。
【0067】
ステップS103において、地点名称推測部40は、ステップS101で取得した停車時刻とステップS102で取得した行動情報2021とに基づいて、停車地点の名称を推測する。この処理については、後に詳述する。
【0068】
さらに、ステップS104において、名称付記部50は、ステップS103で推測された名称を停車地点の情報に対応づける。
【0069】
そして、ステップS105において、出力部60は、名称が付された停車地点をナビゲーション装置1000の経路探索部500などの外部へ送出する。
【0070】
続いて、図7のフローチャートに基づいて、地点名称の推測処理を説明する。図7に示す処理は、前述した停車地点の名称の推測手法のうち、第1の手法と、第2の手法とに関するものである。
【0071】
まず、ステップS201において、地点名称推測部40は停車情報取得部20を介して車両が停車した停車時刻を取得する。
【0072】
ステップS202において、地点名称推測部40は、行動情報取得部30により取得された行動情報2021を参照し、停車時刻が含まれる日付(時間情報)の行動情報2021を選択する。そして、地点名称推測部40は、取得した行動情報2021の文章について形態素解析を行い、行動情報2021に含まれる単語又は字句を抽出し、形態素リストを作成する。
【0073】
図8は、選択された行動情報2021の一例を示す図である。図8に示す行動情報2021は、利用者が情報提供サーバ2000側に設けられたウェブログのサイトで、利用者自身の行動に関して記載した情報である。図8に示す行動情報2021は、時間情報が含まれる領域Aと、見出しの情報が含まれる領域Bと、本文情報が含まれる領域Cを有する。図8の行動情報2021は、利用者が「グランベリーモール(登録商標)」に出かけた行動に関する記載である。
【0074】
この行動情報2021における時間情報は、A領域に書き込まれた日付情報である。時間情報の態様は特に限定されず、C領域の本分中に記載されてもよい。また、地点名称推測部40は、A領域に書き込まれた日付情報と、C領域の本文中に記載された「昨日」、「先週」、「明日」といった日付を特定する単語とから、行動情報2021の行動が行われた時間情報を求めることもできる。
【0075】
ステップS203において、地点名称推測部40は、施設名称に関する単語を定義する施設辞書41を参照する。
【0076】
続くステップS204において、地点名称推測部40は、行動情報2021の形態素リストから施設辞書41に定義された施設を表す単語を抽出する。
【0077】
たとえば、施設辞書41において、施設「グランベリーモール」の施設識別IDに対して、名称の「グランベリーモール」、及び略称の「グランベリー」「グラモ」が定義され、施設「ラ・フェット(登録商標)多摩」の施設識別IDに対して、名称の「ラ・フェット 多摩」、及び略称の「ラ・フェット」「ラフェタマ」が登録されているとする。
【0078】
地点名称推測部40は、図8に示す行動情報2021のテキスト情報の文章を形態素解析し、行動情報2021に含まれる単語W1の「グランベリー」と単語W2の「ラ・フェット」を抽出する。
【0079】
さらに、ステップS205において、地点名称推測部40は、ステップS204で施設の名称が抽出されたか否かを判断する。行動情報2021に施設の名称が何もなければ、処理を終了する(S211)。他方、ステップS204で施設の名称が抽出された場合は、ステップS206へ進み、行動情報2021に含まれる施設名称が複数あるか否かを判断する。
【0080】
ステップS206において、行動情報2021に含まれる施設名称が複数ない、すなわち、施設名称が1つだけ行動情報2021に含まれる場合は、ステップS209へ進む。
【0081】
他方、ステップS206において、行動情報2021に含まれる施設名称が複数抽出された場合は、ステップS207へ進む。図8に示す行動情報2021においては、2つの施設名称に関する単語が抽出されているので、ステップS207に進む。
【0082】
ステップS207において、地点名称推測部40は、ある場所に立ち寄る行動に関する単語を定義する行動辞書42を参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021からある場所に立ち寄る行動に関する文節を抽出する。
【0083】
たとえば、図4に示すある場所に立ち寄る行動に関する単語が定義される行動辞書42において、単語「お出掛け」が登録されていたとする。
【0084】
地点名称推測部40は、図8に示す行動情報2021のテキスト情報に含まれる字句W6の「お出掛け」を抽出する。
【0085】
さらに、ステップS208において、地点名称推測部40の構文解析機能43は、行動情報2021のテキスト情報の文章を解析し、抽出された文節と係り受けの関係を有する単語を抽出する。図8に示す行動情報2021を例にすると、地点名称推測部40は、字句W6の「お出掛け」と係り受けの関係を有する単語W1の「グランベリー」を抽出する。
【0086】
そして、ステップS209において、地点名称推測部40は、利用者の立ち寄り行動に関する文節と係り受けの関係を有する単語を、停車地点の名称と推測する。図8に示す行動情報2021を例にすると、単語W1の「グランベリー」を、停車地点の名称と推測する。
【0087】
このように、施設名称を含むか否かというだけではなく、文章の構文を解析し、利用者の立ち寄る行動を表す単語との係り受けの関係に基づいて停車地点の名称を推測するため、利用者の行動に基づいて、停車地点の名称を推測することができる。
【0088】
続いて、図9のフローチャートに基づいて、地点名称の推測処理の他の例を説明する。図9に示す処理は、前述した停車地点の名称の推測手法のうち、第3の手法と、第4の手法とに関するものである。
【0089】
まず、ステップS301において、地点名称推測部40は停車情報取得部20を介して車両の停車地点を取得する。
【0090】
ステップS302において、地点名称推測部40は、図3に示すような施設情報441又は410を参照し、停車地点から所定距離範囲内の施設を選択し、その名称を特定する。
【0091】
図10は、利用者の車両が停車した停車地点Xの周辺を示す図である。図10に示すように、停車地点Xを中心とする所定距離未満の領域(破線の円の内側)には、施設B〜Eが存在する。
【0092】
地点名称推測部40は、施設情報441又は410を参照し、図11に示すように、停車地点Xから所定距離範囲内の施設について、地点Bの名称は「グランベリーモール」、地点Cの名称は「南町田駅」、地点Dの名称は「ラーメン○○家」、地点Eの名称は「○○公園」と特定する。
【0093】
さらに、ステップS303において、地点名称推測部40は、行動情報2021に含まれる時間情報と、停車時刻とを比較し、停車時刻が含まれる時間の時間情報を含む行動情報2021を読み込む。そして、地点名称推測部40は、取得した行動情報2021について形態素解析を行い、行動情報2021に含まれる文節をリストにした形態素リストを作成する。
【0094】
ステップS304において、地点名称推測部40は、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021に、ステップS302で選択された停車地点近傍の施設の名称が含まれるか否かを判断する。そして、行動情報2021に停車地点近傍に存在する施設の名称が含まれる場合は、その施設の名称を特定する。
【0095】
たとえば、図8に示す行動情報2021の形態素リストに「グランベリーモール」が含まれ、図11に示すように、停車地点Xから所定距離範囲内に存在する施設の名称として「グランベリーモール」、「南町田駅」、「ラーメン○○家」、「○○公園」が特定された場合は、共通する名称「グランベリーモール」を特定する。
【0096】
続くステップS305において、地点名称推測部40は、停車地点から所定距離範囲内にあり、かつ行動情報2021に含まれる施設名称を1つ特定できたか否かを判断する。地点名称推測部40は施設名称を1つだけ特定した場合は、ステップS310へ進む。
【0097】
ステップS310において、地点名称推測部40は、ステップS305において特定された施設名称を、停車地点の名称と推測する。
【0098】
再びステップS305に戻り、ステップS305において、停車地点から所定距離範囲内にある施設名称を1つだけ特定できなかった、すなわち、施設名称が1つも特定できなかった場合及び施設名称が複数特定できた場合は、ステップS306へ進む。図10、11に示す例では、4つの施設名称が特定されたので、ステップS306に進む。もちろん、名称推測処理の確度向上の観点から、停車地点から所定距離範囲内にある施設についても、ステップS306以降の処理を行ってもよい。
【0099】
続いて、ステップS306において、地点名称推測部40は、施設の属性と施設の名称とが対応づけられた施設情報441又は410を参照する。
【0100】
ステップS307において、地点名称推測部40は、先に作成した形態素リストを参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021から施設の属性を表す字句を抽出する。抽出する対象となる施設の属性を表す字句は、施設属性441又は413において予め定義されている。
【0101】
たとえば、施設属性441又は413の施設のカテゴリとして「アウトレットショップ」が含まれ、施設の取扱商品に「ダウンジャケット」が含まれ、施設の目的に「買い物」が含まれている場合、地点名称推測部40は、図8に示す行動情報2021から、字句W3「アウトレットショップ」と、「ダウンジャケット」と、「買い物」を抽出する。
【0102】
続く、ステップS308において、地点名称推測部40は、施設情報441又は410を参照し、行動情報2021に含まれる施設の属性と共通の属性が対応づけられた施設が、停車地点から所定距離範囲内にある施設に含まれるか否かを判断する。そして、地点名称推測部40は、行動情報2021に含まれる施設の属性と共通する属性の施設を特定する。
【0103】
最後に、ステップS309において、地点名称推測部40は、ステップS308において特定された施設の名称を停車地点の名称として推測する。
【0104】
たとえば、図5に示す施設の名称と施設の属性とが対応づけられた施設情報441又は410において、停車地点から所定距離以内にある施設である「グランベリーモール」に対して、施設の属性である「アウトレットショップ」、「ダウンジャケット」、「買い物」が対応づけられているとする。
【0105】
地点名称推測部40は、図8に示す行動情報2021のテキスト情報の文章を形態素解析して得た、「アウトレットショップ」、「ダウンジャケット」、「買い物」のいずれか一つ以上が共通する施設である「グランベリーモール」を停車地点の名称として推測する。もちろん、施設情報441又は410において、取扱商品「ダウンジャケット」に店舗の名称「XY」が対応づけられている場合には、その店舗の名称を、停車地点の名称として推測することもできる。
【0106】
地点名称推測部40は、推測した名称と、停車地点の情報(停車地点を特定する情報)とを名称付記部50へ送出する。
【0107】
その後は、図6のステップS104以降の処理を行う。
【0108】
本実施形態の停車地点管理装置100は、以上のように構成され、機能するので以下の効果を奏する。
【0109】
本実施形態は、車両の停車時刻及び停車地点と、利用者の行動が時間情報に対応づけられた行動情報2021とに基づいて、停車地点に名称を付することにより、利用者の実際の行動とその記憶に基づいて停車地点に名称を付することができる。このため、利用者は自動的に登録された停車地点の情報を直観的に認識(理解)することができる。
【0110】
つまり、停車地点が自動的に登録された場合であっても、利用者は、登録された停車地点の名称からその停車地点の場所、アクセス、施設の内容など、その停車地点を直感的に認識(理解)することができる。
【0111】
また、本実施形態は、車両の停車時刻に対応する時間、日にち、期間の行動に関する事柄を記したウェブログや電子メールなどの行動情報2021の内容から停車地点の名称を推測するため、停車地点の名称を高い確度で推測することができるとともに、このように推測された名称は利用者が地点の記憶を呼び出すキーワードとして有効に機能する。
【0112】
たとえば、停車地点がエンジンオフ時の緯度経度情報と共に記憶され、停車地点の名称が「東京都町田市鶴間3丁目7番付近」と登録された場合において、利用者が停車地点の住所を記憶していなければ、利用者は何処が登録されたのかを直感的に認識することができない。これに対し、本実施形態の停車地点管理装置100は、利用者自身の行動が記録された行動情報2021を用いて停車地点の名称を推測するため、利用者が直感的に理解できる名称を停車地点に付して記録することができる。すなわち、記録された名称を見た利用者は、その地点の位置、アクセス、施設の内容を直感的に思いだすことができる。
【0113】
さらに、施設名称に関する単語を定義する施設辞書41を参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021から予め定義された施設を表す名称や略称を抽出し、その名称や略称に対応する施設名称をその停車地点の名称と推測するため、停車地点の名称を高い確度で推測することができる。
【0114】
このように施設辞書41を予め準備しておくことにより、利用者が実際に行った施設の具体的な名称に基づいて、停車地点に名称を付することができる。
【0115】
すなわち、テナントビルや複合商業施設など、複数の会社、店舗が一つの地点に登録されている場合、地点の位置情報のみからその名称を付すと、テナントビルの名称や複合商業施設の名称がその停車地点の名称とされてしまう。しかし、利用者が実際に行った目的の場所が総合施設の中の特定の企業や店舗であった場合は、その目的の企業や店舗の名称は覚えていても、総合施設の名称を把握していない場合もある。このような場合において、テナントビルの名称や複合商業施設の名称を停車地点の名称として登録されても、利用者はその地点のことを認識することができない可能性が高い。これに対し、本実施形態の停車地点管理装置100は、予め準備した施設辞書41と、利用者自身の行動が記録された行動情報2021を用いて停車地点の名称を推測するため、利用者自身が行った施設の名称を停車地点に付して記録することができる。すなわち、記録された名称を見た利用者は、利用者自身の記憶からその地点の位置、アクセス、施設の内容を直感的に思いだすことができる。
【0116】
また、ある場所に立ち寄る行動に関する単語を定義する行動辞書42を参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021からある場所に立ち寄る行動に関する文節を抽出し、抽出された文節と係り受けの関係を有する単語を停車地点の名称と推測するため、その名称や略称に対応する施設名称をその停車地点の名称と推測するため、停車地点の名称を高い確度で推測することができる。
【0117】
行動情報2021に施設の名称が記載された場合であっても、利用者が実際にその施設に行ったとは限らない。たとえば、図8に示す行動情報2021の例では、「グランベリー」と「ラ・フェット」という2つの施設の名称が含まれる。施設の名称のみに基づいて利用者の停車地点の名称を判断すると、いずれも停車地点として判断されてしまうが、図8の行動情報2021に「ラ・フェットも考えたけど、やっぱりやめて」とあるように、利用者は「ラ・フェット」には実際に行っていない。これに対して、図8の行動情報2021に「グランベリーにお出掛け」とあるように、利用者は「ラ・フェット」に実際に出立ち寄っている。本実施形態では、行動情報2021のテキスト文書を構文解析しある場所に立ち寄る行動に関する単語と係り受けの関係を持つ単語を停車地点の名称とするため、実際に立ち寄っていない施設の名称を、車両の停車地点の名称と誤って推測することが防止することができる。
【0118】
またさらに、本実施形態では、位置情報と施設の名称とが対応づけられた施設情報441又は410に基づいて停車地点との距離が所定値未満の施設を選択し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021に選択された施設の名称が含まれる場合は、選択された施設を停車地点の名称と推測する。これにより、停車地点の近傍に存在する施設が複数存在する場合であっても、利用者の実際の行動が記録された記録情報2021を参照して、利用者が実際に行った施設の名称を推測することができる。
【0119】
また、位置情報のみから停車地点の名称を検索する際に、ナビゲーション装置1000のGPSシステム201に誤差が生じ、検出された位置情報にずれが生じた場合には、停車地点の施設を近隣の別施設として判断することがある。これに対し、本実施形態の停車地点管理装置100は、利用者の実際の行動が記録された記録情報2021を参照するため、利用者が実際に行った施設の名称を推測することができる。
【0120】
さらに、GPSシステム201に誤差が生じた場合のみならず、施設同士が近接している場合や、施設の敷地が複雑に入り組んでいる場合、近隣の施設の駐車場を利用した場合などにおいても、停車地点の施設を他の施設と誤判断することなく、高い確度で停車地点の名称を推測することができる。
【0121】
加えて、本実施形態においては、施設の属性と施設の名称とが対応づけられた施設情報441又は410を参照し、停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報2021から施設の属性を表す字句を抽出し、抽出された字句に対応する施設名称を停車地点の名称と推測する。このため、行動情報2021に記述された施設の属性から利用者が立ち寄った施設の名称、すなわち停車地点の名称を推測することができる。
【0122】
また、ウェブログや電子メールなどの行動情報2021において、利用者は、「何をしたか」という行動の内容について記述する可能性が高い。つまり、行動情報2021には、「何処に」という情報とともに、「何をしに」「何を買いに」といった内容を表現するため、施設の種別や、施設が提供するサービス、施設が販売する商品、又は施設を利用する際の目的を記述する可能性が高い。これらは、施設の属性として、施設の名称や施設のIDと予め対応づけることができる。
【0123】
このように施設の名称と施設の属性とを対応づけた施設情報441又は410と行動情報2021に基づいて利用者が実際に立ち寄った施設を判断することにより、高い確度で停車地点の名称を推測することができる。
【0124】
また、行動情報2021に「何をしに」「何を買いに」といった内容だけが記載され、「何処で」という情報が記載されていない場合であっても、施設の属性に基づいて停車地点の名称を推測することができる。つまり、行動情報2021に施設を示す固有名称が含まれていない場合でも、停車地点に名称を付することが可能となる。
【0125】
特に、停車地点から所定距離以内にある施設を特定することができれば、その特定された施設の属性と行動情報2021に記述された施設の属性とを対比することにより、停車地点の名称を高い確度で推測することができる。
【0126】
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0127】
すなわち、本明細書では、本発明に係る停車地点管理装置の一態様として、停車「情報取得手段の一例としての停車情報取得部20と、行動情報取得手段の一例としての行動情報取得部30と地点名称推測手段の一例としての地点名称推測部40と、名称付記手段の一例としての名称付記部50と、を備える停車地点管理装置100を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】停車地点管理システム10000の構成例を示す図である。
【図2】本実施形態に係る停車地点管理装置100を含む車載のナビゲーション装置1000のブロック構成の一例、情報提供サーバ2000のブロック構成の一例、及びパーソナルコンピュータ3000のブロック構成の一例を示す図である。
【図3】施設辞書41の一例を示す図である。
【図4】行動辞書42の一例を示す図である。
【図5】施設情報441又は410の一例を示す図である。
【図6】停車地点管理装置100の動作制御手順を説明するためのフローチャート図である。
【図7】地点名称の推測処理を説明するためのフローチャート図である。
【図8】選択された行動情報2021の一例を示す図である。
【図9】地点名称の推測処理の他の例を説明するためのフローチャート図である。
【図10】利用者の車両が停車した停車地点Xの周辺を示す図である
【図11】利用者の車両が停車した停車地点Xの周辺の施設の名称を判断する処理を説明するための図である。
【符号の説明】
【0129】
10000…停車地点管理システム
1000…ナビゲーション装置
100…停車地点管理装置
10…通信部
20…停車情報取得部
21…停車情報記憶機能
30…行動情報取得部
40…地点名称推測部
41…施設辞書
42…行動辞書
43…構文分析機能
44…施設情報参照機能
441…施設情報
50…名称付記部
60…出力部
200…現在位置検出装置
300…記憶装置
400…地図情報
500…経路探索部
4000…車両コントローラ
5000…入出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される停車地点管理装置であって、
前記車両が停車した停車時刻と停車地点を取得する停車情報取得手段と、
時間情報を含み、利用者の行動に関する行動情報を取得する行動情報取得手段と、
前記車両の停車時刻と前記行動情報とに基づいて、前記停車地点の名称を推測する地点名称推測手段と、
前記推測された名称を前記停車地点に付記する名称付記手段と、を有する停車地点管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の停車地点管理装置において、
前記地点名称推測手段は、施設名称に関する単語を定義する施設辞書を参照し、前記停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報から前記施設名称に関する単語を抽出し、前記抽出された単語に関する施設名称を前記停車地点の名称と推測する停車地点管理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の停車地点管理装置において、
前記地点名称推測手段は、ある場所に立ち寄る行動に関する単語を定義する行動辞書を参照し、前記停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報から前記ある場所に立ち寄る行動に関する文節を抽出し、前記抽出された文節と係り受けの関係を有する単語を前記停車地点の名称と推測する停車地点管理装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の停車地点管理装置において、
前記地点名称推測手段は、施設の位置情報と施設の名称とが対応づけられた施設情報を参照し、前記停車地点との距離が所定値未満の施設を選択し、前記停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報から前記選択された施設の名称抽出し、前記抽出された名称を前記停車地点の名称と推測する停車地点管理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の停車地点管理装置において、
前記地点名称推測手段は、さらに、施設の属性と施設の名称とが対応づけられた施設情報を参照し、前記停車時刻に対応する時間情報を含む行動情報から前記施設の属性を抽出し、前記抽出された属性に対応づけられた施設名称を前記停車地点の名称と推測する停車地点管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の停車地点管理装置において、
前記施設の属性は、施設の種別、施設が提供するサービス、施設が販売する商品、又は施設を利用する際の目的のいずれか一つ以上である停車地点管理装置。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一項に記載の停車地点管理装置において、
前記利用者の行動情報は、前記利用者の行動が記載されたウェブログ情報である停車地点管理装置。
【請求項8】
請求項1〜6の何れか一項に記載の停車地点管理装置において、
前記利用者の行動情報は、前記利用者の行動が記載された電子メール情報である停車地点管理装置。
【請求項9】
前記車両が停車した停車時刻と停車地点を取得し、
前記停車時刻と利用者の行動が時間情報に対応づけられた行動情報とに基づいて前記停車地点の名称を推測し、
前記推測した停車地点を管理する停車地点管理方法。
【請求項10】
車両に搭載された停車地点管理装置と、前記停車地点管理装置と相互に情報の授受が可能な情報提供装置とを備えた停車地点管理システムであって、
前記情報提供装置は、前記利用者の行動に関する行動情報を時間情報に対応づけて記録する記録手段を備え、
前記停車地点管理装置は、
前記車両が停車した停車時刻と停車地点を取得する停車情報取得手段と、
前記情報提供装置側から行動情報を取得する行動情報取得手段と、
前記車両の停車時刻と前記行動情報とに基づいて、前記停車地点の名称を推測する地点名称推測手段と、
前記推測された名称を前記停車地点に付記する名称付記手段と、を有する停車地点管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−48658(P2010−48658A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−212835(P2008−212835)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】