光導波路樹脂フィルムおよびそれを用いた光配線部材
【課題】フレキブルで装置間、装置内ボード間、ボード内チップ間の光接続が容易で、搭載する発光素子や受光素子と光導波路との効率的光結合を達成できる光軸のアライメントが簡便に取れる光導波路樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】屈折率がn1であるクラッディング層、屈折率ncであるコア層、屈折率がn2であるクラディング層がこの順に積層され、n1<nc、n2<ncを満たす光導波路樹脂フィルムであって、発光素子および/または受光素子を搭載する窪みと、コア層にミラーを有し、ミラーが伝搬してきた導波光を反射し受光素子へ導く、および/またはミラーが発光素子から出射された光を伝搬することを特徴とする光導波路樹脂フィルム。
【解決手段】屈折率がn1であるクラッディング層、屈折率ncであるコア層、屈折率がn2であるクラディング層がこの順に積層され、n1<nc、n2<ncを満たす光導波路樹脂フィルムであって、発光素子および/または受光素子を搭載する窪みと、コア層にミラーを有し、ミラーが伝搬してきた導波光を反射し受光素子へ導く、および/またはミラーが発光素子から出射された光を伝搬することを特徴とする光導波路樹脂フィルム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受発光素子との光導波路との光結合のためのアライメントを簡便に達成できる光導波路樹脂フィルムに関するもので、装置間、装置内ボード間、ボード内の光インターコネクションを安価に実現する。
【背景技術】
【0002】
FTTH(Fiber to the Home)などのブロードバンドの進展などによりITの高度化が進展し、ルーターなどに代表される高速・大容量の信号処理を行う機器において、装置間/装置内のインターコネクションの光伝送化が進みつつある。
【0003】
また、LSI技術の進歩により、その情報処理速度、集積規模が増大し、マイクロプロセッサの高性能化やメモリチップの大容量化が急速に進んできている。これに伴い、これらの機能を利用したパソコンや、ハードディスクレコーダー、DVDレコーダーなどの映像情報を主体とする情報家電など多様な電子機器が市場に登場してきている。
【0004】
そこで、従来の電気信号により行われてきた機器内のボード間、あるいはボード内のチップ間など比較的短距離間の信号伝送において、(1)高速化に対しては、配線のCR(C:配線の静電容量、R:配線の抵抗)時定数による信号遅延が問題となり、(2)電気配線の高密度化に対しては、EMI(Electromagnetic Interference)ノイズやチャンネル間のクロストークが問題となり、より一層の高速化および高密度化が困難となってきた。
【0005】
そこで、これらの課題を解消する技術のひとつとして、光配線(光インターコネクション)技術がある。光配線は、装置間、装置内のボード間、あるいはボード内のチップ間など種々の箇所に適用可能である。装置間や装置内の可動部を跨ぐボード間の光接続にはフレキシブルな光配線材料を用いることが有用である。可動部を跨ぐボード間接続を有する機器としては、折りたたみ式の携帯電話やノートパソコンなどがある。
【0006】
このような光信号伝送システムは、電気信号を光信号に変換するための発光素子、光信号を電気信号に変換するための受光素子が必要である。これらの素子と光導波路との効率的な光結合を達成するためには正確な光軸のアライメントが必要である。また、発光素子や受光素子を制御するための電気信号や駆動用の電力供給も必要であり、光インターコネクションのシステムには電気配線も必要である。
【0007】
一方、従来、光導波路樹脂フィルムとしては、シリコンなどの基板上にスピンコートなどのコーティング法によりクラッド層を設け、次にクラッド上にコア層を設け、これをチャネル加工することでコアを形成し、さらに次にコアを覆うようにクラッドを設けることにより光導波路樹脂フィルムを形成し、最後にこのフィルムを基板から剥離することにより製造されたもの(特許文献1、2、3参照)などがある。
【0008】
さらに、受発光素子を光導波路に搭載する方法としては、電気回路と光導波路の両方を形成した基板にフリップチップボンディングにより行う方法(特許文献4、5)がある。
【特許文献1】特開2001−166166号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】特開平7−239422号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】特開2004−287396号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】特開2002−368334号公報(特許請求の範囲)
【特許文献5】特開2004−327584号公報(特許請求の範囲)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、電気回路と光導波路の両方を形成した基板に受発光素子をフリップチップボンディングにより搭載する方法では、ボンディングの際に受発光素子と光導波路の光軸を合わせつつ、電気接続を行うため、ボンディングの際に非常に正確な位置合わせが必要となる。
【0010】
かかる状況に鑑み、本発明は、フレキブルで装置間、装置内ボード間、ボード内チップ間の光接続が容易で、搭載する発光素子や受光素子と光導波路との効率的光結合を達成できる光軸のアライメントが簡便に取れる光導波路樹脂フィルムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち本発明は、屈折率がn1であるクラッディング層、屈折率ncであるコア層、屈折率がn2であるクラディング層がこの順に積層され、n1<nc、n2<ncを満たす光導波路樹脂フィルムであって、発光素子および/または受光素子を搭載する窪みが該フィルム上にあり、コア層にミラーを有し、ミラーが伝搬してきた導波光を反射し受光素子へ導く、および/または、ミラーが発光素子から出射された光を伝搬することを特徴とする光導波路樹脂フィルムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の光導波路樹脂フィルムによれば、装置間、装置内ボード間、ボード内チップ間の光接続が容易であり、搭載する発光素子や受光素子と光導波路との効率的光結合を達成する光軸のアライメントが正確、かつ簡便にとれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
光による信号伝送は、電気による信号伝送に比べ、高速化、ノイズの影響を受けにくい、クロストークの影響を受けにくいなどの利点がある。電気伝送が信号処理デバイス間を導体配線で接続することに比べ、光伝送では送り側信号処理デバイスの電気信号を光信号に変換し、その光信号を光導波路に導き、受け側信号処理デバイスに入力する前に、電気信号に変換するというプロセスが必要である。信号処理デバイスと光導波路の効率的な光結合のためには必要となる光軸のアライメントを正確に行う事が重要であり、このためにかかるコスト低減が光配線技術の普及のための一つの鍵となっている。したがって、これを簡便な方法で、かつ低コストで達成できる技術の開発が重要である。
【0014】
本発明において、樹脂フィルムに発光素子や受光素子を搭載するための窪みとは、図1や図2の符号1に示すように、光導波路樹脂フィルムの表面からクラッディング層にかけての窪みである。この窪みはクラッディング層を貫通していても良いし、貫通していなくてもよい。
ミラーは、コア層に形成されており、導波光の光路を変換して、受光素子へと導いたり、発光素子の光路を変換して光導波路へと導いたりするものである。導波路の光路変換は、導波光の伝搬方向を光導波路の光軸から受光素子光軸へと入射するよう設定したり、発光素子から出射光の進行方向を、導波路の光軸方向へと変換するよう出射光の角度を設定したりするものである。いずれもミラーの角度を上記の入射や出射が達成できるよう設定する。例えば、光導波路の光軸と受光面が平らな面である受光素子の受光面とが平行である場合、ミラーの法線と受光素子の受光面の法線がなす角度は45°になる。また反射光の散乱が小さくなることからミラー表面は平滑であることが好ましい。ミラー表面には、金属層などを形成してもよいが、形成するために工程が複雑になりやすく、樹脂で形成することが好ましい。樹脂でミラーを形成する場合は、ミラーに入射する光が空気などのミラーの材質より屈折率が小さい媒質から全反射条件を満たす角度で入射させることが好ましい。
ミラーの形成方法は、特に限定されないが、ダイシングソーを用いてコア層を切断面の角度が所望のものになるようなカッティングする方法や、所望の角度を有する圧子をコア層に圧し込み、変形させる方法、所望の形状の型を用いて成型する方法などがある。
【0015】
光導波路樹脂フィルムがコア層に光を閉じこめ伝搬させる光導波路として機能するためには、屈折率がn1であるクラッディング層(以下クラッディング層1という)、屈折率ncであるコア層、屈折率がn2であるクラッディング層(以下クラッディング層2という)がこの順に積層され、n1<nc、かつn2<ncの関係を満たす必要がある。
【0016】
光導波路樹脂フィルムに、発光素子や受光素子を搭載するための窪みは、搭載する発光素子や受光素子を窪みと同じ形状に加工することで発光素子や受光素子搭載時の効率的光結合を達成するための光軸アライメントが受動的達成されるように設けるものである。したがって、窪み開口部の形状は、特に限定されないが、発光素子や受光素子の加工を行いやすい形状にすることが好ましく、例えば正方形や長方形、5角形、6角形、8角形などの形状とすることができる。
【0017】
また、発光素子や受光素子を搭載するための窪みの壁面と光導波路樹脂フィルム表面のなす角度θは、図2の符号7で示された角度である。発光素子や受光素子の容易かつ角度的に正確な搭載を実現するために、この角度は、90°以上170°以下であることが好ましい。90°より小さい場合は、窪みに発光素子や受光素子を搭載することが困難となり、170°より大きい場合は、光軸のアライメントが不十分になりやすい。精度良く容易にアライメントが取れることから100°以上160°以下の場合が好ましい。
【0018】
受光素子や発光素子を窪みに搭載する方法は、個々の素子の一つ一つをロボットアームなどでそれぞれの窪みにはめ込んで行く方法がある。また、光導波路樹脂フィルムを水などの液体中に沈め、その液体に流れをつけ、その流れに受光素子や発光素子を載せて、受光素子や発光素子を窪みにはめ込んでいく方法などがあり、この場合、光導波路樹脂フィルムを振動させることで、窪みへのはめ込みを効率化することもできる。
【0019】
受光素子や発光素子の端面の角度加工は、受光素子や発光素子材料の結晶方位の方向を利用した異方性エッチングや、図3に示すような所望の角度φに設定した刃を用いたダイシングソーによる加工により行うことができる。
【0020】
光導波路は、スラブ型、チャネル型など特に限定されるわけでないが、導波光を限定した範囲に閉じこめることで、伝送距離を長く取れることと、受光面での信号強度を高く得られることからチャネル型が好ましい。
【0021】
一つの光導波路樹脂フィルム内に複数の光導波路を形成すると、マルチチャネルでの光伝送が可能になり、その分だけ一つの光導波路樹脂フィルムで広帯域の信号伝送が可能になることや、合分波器や波長フィルターなどの光部品を作り込めるため好ましい。
【0022】
光導波路樹脂フィルムの材料としては特に限定されず、UV硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができる。
【0023】
熱可塑性樹脂を用いると、発光素子や受光素子を搭載するための窪みを形成するのにエンボス加工など簡便な方法を用いることができること、柔軟性の高いフィルムを得やすいことから好ましい。本発明では、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエーテルイミド、シクロオレフィン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルフォンなどを挙げることができる。
【0024】
熱硬化樹脂としては、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、重水素化ポリイミド、ポリノルボルネン、エポキシ樹脂、エポキシ−ノボラック樹脂、シアネート樹脂、BT(ビスマレイミド・トリアジン)樹脂、ベンゾシクロブテン、フッ素化ベンゾシクロブテン、ポリシロキサン、重水素化ポリシロキサン、アルキル置換型シロキサン、シリコーン樹脂、重水素化シリコーン樹脂、フッ素化ポリエーテル、ポロフルオロメタクリレートなどがある。
【0025】
UV硬化樹脂としては、UV硬化型エポキシ樹脂、UV硬化型アクリル樹脂、UV硬化型ハロゲン化アクリル樹脂などがある。
【0026】
その他、アラミド樹脂、フッ素化アラミド樹脂、スルフォン化アラミド樹脂なども用いることができる
また、駆動用電気信号のやり取りや電力供給のために、外部から受光素子や発光素子へ電気接続が必要である。これら素子への電気接続には、クラッディング層1やクラッディング層2上のコア層側とは反対の面に導体層を設けることが有効である。導体層は特に限定されないが、導電性ペーストを硬化したものや、金属、導電性の大きい半導体、ITO、ZnOなどの導電性酸化物などを用いることができる。金属としては、銅、アルミ、クロム、金、銀、ニッケル、チタン、タングステンなどを用いることができる。金属箔を用いる場合は、銅、アルミニウム、金、銀、ステンレスなどを用いることができる。この中でも電気抵抗が低く、電気回路材料としての汎用性が高いことから、銅または銅を含む合金を好ましく用いることができる。銅箔には、公知の配線基板用の圧延箔、電解箔などを用いることができる。導体層の厚みは、2μm以上50μm以下が好ましい。2μm未満では抵抗値が大きくなりすぎる場合があり、50μmより厚い場合は、光導波路樹脂フィルムの柔軟性が損なわれる場合がある。金属箔の場合は、例えば光導波路樹脂フィルムにラミネートすることなどにより、クラッディング層1やクラッディング層2上に設けることができる。
【0027】
本発明の光導波路樹脂フィルムは、発光素子や受光素子を搭載するための窪み、及びミラーが設けられており、ミラーがコア層を中心に伝搬してきた導波光を反射し光路を変え受光素子へ導く、および/またはミラーが発光素子から出射された光がコア層を伝搬するように導くように形成されているので、図4に示すように、発光素子および/または受光素子を搭載し、これが1つのユニットとして形成される。このユニットにおいて光導波路樹脂フィルム上で光電変換を行い、装置間、機器間、LSI間の接続を電気接続で行うことで接続を容易に低コストで行うことができる。さらに発光素子と導体層、あるいは受光素子と導体層の接続には、ワイヤーボンディング、導電性ペーストによる接続、金などのバンプを用いたバンプ接続などを行うことができる。
【0028】
本発明の光導波路樹脂フィルムに搭載される発光素子としては、特に限定されず、面発光型半導体レーザー、端面発光半導体レーザー、フォトダイオードなどを用いることができる。発光ビームが円形で、広がり角が比較的小さく、アレイ化が容易なことから面発光型半導体レーザーを用いることが好ましい。面発光型半導体レーザーには、AlGaAs系(アルミニウム・ガリウム・ヒ素)材料などからなる発振波長が850nm帯のもの、780nm帯のものがあり、富士ゼロックス(株)などから販売されている。その他、発振波長が1.3μm帯のもの、1.5〜1.6μm帯のものの開発が盛んに行われている。
【0029】
本発明の光導波路樹脂フィルムに搭載される受光素子は、特に限定されず、対応する波長、感度、応答速度などに応じて、SiやInGaAs系などの材料、MSM(Metal Semicondoctor Metal)型、PIN型フォトダイオード構造・方式を選択し、用途にマッチしたものを使用すればよい。これらフォトダイオードは、コーセイ電子(株)や浜松フォトニクス(株)から販売されている。
【0030】
光導波路樹脂フィルムがフレキシブルであると、それを装置間接続や装置内のボード間接続、ボード内のチップ間接続に用いる場合に、高い自由度で配線取り回しができるため、接続される双方の配置などの制約条件が緩くなり好ましい。
【0031】
必要に応じて光導波路樹脂フィルムのクラッディング層やコア層に無機フィラーを添加して用いてもよい。無機フィラーとしては、Si−O結合、Mg−O結合、Al−O結合のいずれかの結合を含む材料から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。Si−O結合、Mg−O結合、Al−O結合を有する材料は、化学的に安定であり、そのため固体状態でエネルギーギャップが大きく、つまり透明であるものが多い。また、固体状態で、フィルムに用いられる樹脂の屈折率域である1.4〜1.8程度の間になるものが多く好ましい。例えば、SiO2、Al2O3、MgO、MgAl2O4やAlとSi、MgとAl、MgとSiの複酸化物や固溶体などがあり、さらにこれらに、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、As、Se、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Ag、In、Sn、Sb、Te、Cs、Ba、Hf、Ta、W、Re、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er,Tm、Yb、Luなどの酸化物を固溶させたものを用いることができる。その他の無機物でも、屈折率が1.4〜2.4の範囲であれば単独で、もしくは前記酸化物と複合させた形で好適に用いることが出来る。
【0032】
光導波路樹脂フィルムに発光素子や受光素子を搭載するための窪みやミラーを形成する方法は、特に限定されないが、加熱した光導波路樹脂フィルムに窪みやミラー形状に対応した突起を有するドラムやスタンパに圧力を掛けて押し付ける方法や、レーザーアブレーション法、フォトリソグラフィーを用いた湿式エッチング法やドライエッチング法、ダイシングブレードなどによる機械研削法などにより行うことができる。
【実施例】
【0033】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0034】
各特性の測定方法、条件は以下の通りである。
<屈折率>
メトリコン社製のプリズムカップラー装置2010と専用のP−1プリズムを用いて25℃で測定した。
<光伝搬損失測定>
JPCA規格(JPCA-PE02−05−01S−2004)に準じてカットバック法で行った。
【0035】
実施例1
厚さ0.5mmの銅基板上に、スピンコーターを用いてポリシロキサン(東レ(株)製、商品名「PSB−K31」)を塗布し、大気中でオーブンを用いて80℃で10分乾燥したのち、硬化のために窒素中300℃で1時間加熱を行い、厚さ15μmの膜、波長850nmでの屈折率が1.498のクラッディング層を得た。以下これをクラッディング層1という。
【0036】
次に、ポジ型感光性ポリイミド(東レ(株)製、商品名「フォトニース」)を塗布し、大気中でオーブンを用いて120℃で5分乾燥したのち、通常のフォトリソグラフィーにより、図5に示すように5mmピッチで、20μm幅の線状の導波路パターンを形成するように露光、現像を行った。露光は、ニコン(株)製i線ステッパーNSR−1755−i7Aを用い、パターンの切られたレチクルをセットし、露光量2.5J/cm2(365nmの強度)で行った。現像は、水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38%水溶液を用い、50秒間×3回の条件でパドル現像で行った。その後、オーブンを用いて窒素中で140℃×30分、300℃×1時間の熱処理でキュアを行った。キュア後の膜厚は20μmであった。これをコア層とした。また、露光、現像を行わないで、硬化した膜の波長850nmでの屈折率は1.594であった。
【0037】
図6に示すように、ブレード面の角度が中心線に対し45°のブレードを用いてダイシング加工を行い、コア層にミラーを形成した。
【0038】
続いて、この上からポリメチルメタクリレートのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を塗布し、160℃で乾燥し、100μm厚のクラッディング層(以下これをクラッディング層2という)を得、光導波路を作製した。なお、同様の溶液、塗布、乾燥方法を用いてポリメチルメタクリレートの膜を石英板上に形成し、波長850nmで屈折率を測定したところ1.491であった。
【0039】
次に、ポジ型フォトレジストを用いてフォトリソグラフィーにより、コア層のミラーがその中心となるように500μm角のフォトレジストを、クラッディング層2の上に残存するようパターンを形成した。この上から0.2μmのアルミニウム層を蒸着した後、フォトレジストを剥離した。すなわち窪みが形成される箇所以外の部分にアルミニウムが蒸着されていることになる。このアルミニウム層をマスクとして、エッチング液にアセトンを用いてポリメチルメタクリレートのパターンエッチングを行い、ミラーが完全に露出したところで、エッチングを停止した。ポリメチルメタクリレート層(クラッディング層2)の表面とエッチングで空けた穴の壁との角度θは、110°であった。
【0040】
次に、スパッタリング法によりエッチングで空けた穴の横に、厚さ0.1μmのNi−Cr層、厚さ1μmのCu層、厚さ0.05μmの金層を、マスク蒸着で200μm幅の配線形成を行った。配線形成後の形状を図7に示す。
【0041】
850nmの面発光レーザーが作製されたウェハーを壁面角度が70°となるように500μm角にダイシングソーでカットしたものを、顕微鏡下で上記のポリメチルメタクリレート層(クラッディング層2)に空けた穴に発光面が下になるように挿入した。ワイヤーボンディング法により、面発光レーザーと配線の接続を行った。面発光レーザー搭載面全面にレジスト層形成したのち、塩化鉄、塩化銅、塩酸の混合水溶液で銅基板をエッチングし、次にレジストを剥離し、面発光レーザーが搭載された光導波路樹脂フィルムを得た。
【0042】
面発光レーザーを発光させ、コア層を赤外線ビデオカメラ観察したところ、コア層から伝搬光のストリーク光が確認され、面発光レーザーからの光がコア層を伝搬していることが確認できた。
【0043】
また、ミラーを挟まない部分で波長850nmの光伝搬損失を測定したところ、0.1dB/cmであった。
【0044】
実施例2
エッチング液をアセトンからN,N−ジメチルホルムアミド溶剤に変更した以外は、実施例1と同様にして光導波路樹脂フィルムを作製し、実施例1と同様のポリメチルメタクリレートのパターンエッチングを行った。ポリメチルメタクリレート層の表面とエッチングで空けた穴の壁との角度θは、80°であった。
【0045】
実施例1と同様にしてエッチングで空けた穴の横に配線形成を行った。面発光レーザーが作製されたウェハーの壁面角度を110°とした以外は実施例1と同様にして面発光レーザーのウェハー加工を行った。この面発光レーザーを実施例1と同様にして穴に挿入し、実施例1と同様にして作製した配線に対しワイヤーボンディング法により接続を行った。面発光レーザーを発光させ、コア層を赤外線ビデオカメラ観察したところ、コア層の伝搬光からのストリーク光が確認され、面発光レーザーからの光がコア層を伝搬していることが確認できた。また、ミラーからの光が入るコア層端面から、光結合ロスによる散乱の強いハローも観測された。
【0046】
ミラーを挟まない部分で光導波路の波長850nmの光伝搬損失を測定したところ、0.1dB/cmであった。
【0047】
実施例3
図8に示すように、シリコンウェハーに対し、MEMS(Micro Electro Mechanical System)製造技術でシリコンウェハー表面に対し45°のスロープとなる斜面を形成するシリコンの異方性エッチングを行い、ミラーに対応する最深部の深さが60μmとなる窪みを形成した。次いで、RIE(反応性イオンエッチング)でシリコンウェハー表面に対し90°の壁を形成する溝を掘り込んだ。溝の深さと幅はともに50μmであった。次に、図9に示すようにこのシリコンウェハーにポリジメチルシロキサンを塗布し、窒素中で300℃×1時間の熱処理を行い硬化させた後、シリコンウェハーと分離し、続いて、剥離層とする厚さ0.1μmのアルミニウム層を蒸着し、型Aを得た(図10)。
【0048】
図11に示すようにガラス基板上にポリジメチルシロキサン(図11の符号16)を塗布し、型Aを押し当て窒素中で300℃×1時間の熱処理を行い硬化させた。その後、希塩酸で剥離層のアルミニウムを溶解し、ガラス基板上のポリジメチルシロキサンを得た。さらに次の工程の剥離層とするために厚さ0.1μmのアルミニウム層を蒸着し、型を作製した。これを型B(図12)とした。
【0049】
型B上に、型Bの窪みを埋めるには十分な量のフェノールノボラック型のUV硬化型エポキシ樹脂(以下エポキシ樹脂aという)を塗布し、その上から実施例1と同様にして作製したクラッディング層1上を押し付け、型Bのガラス板側からUV光を照射し、エポキシ樹脂aの硬化を行った。その後、型Bを分離し、クラッディング層1(図13の符号4)上にコア層(上記のエポキシ樹脂aに相当)が形成されたものを得た(図13)。この後のプロセスは実施例1と全く同様に行い、クラッディング層2を設け、光導波路樹脂フィルムを得た。
【0050】
850nmの面発光レーザーが作製されたウェハーを壁面角度が70°となるように500μm角にダイシングソーでカットしたものを、顕微鏡下で上記のポリメチルメタクリレート層(クラッディング層2)に空けた穴に発光面が下になるように挿入した。ワイヤーボンディング法により、面発光レーザーと配線の接続を行った。面発光レーザー搭載面全面にレジスト層形成したのち、塩化鉄、塩化銅、塩酸の混合水溶液で銅基板をエッチングし、次にレジストを剥離し、面発光レーザーが搭載された光導波路樹脂フィルムを得た。
【0051】
得られたフィルムの光導波路の波長850nmにおける光伝搬損失を測定したところ、0.1dB/cmであった。また面発光レーザーを発光させ、コア層を赤外線ビデオカメラ観察したところ、コア層から伝搬光のストリーク光が確認され、面発光レーザーからの光がコア層を伝搬していることが確認できた。
【0052】
なお、これとは別に、このエポキシ樹脂aのみを石英板上に形成し、UV硬化させた後に、波長850nmで屈折率を測定したところ1.584であった。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】光導波路樹脂フィルムの上面図
【図2】光導波路樹脂フィルムの側面図
【図3】所望の角度φに設定した刃を用いたダイシングソーによる受光素子や発光素子の端面の角度加工の一態様
【図4】受光素子、または/および発光素子を搭載した光導波路樹脂フィルムの側面図
【図5】基板上に形成されたクラディング層1とコア層の斜視図
【図6】ダイシングソーによるコア層へのミラー形成方法の説明図
【図7】実施例1の配線形成された光導波路樹脂フィルムの上面図
【図8】実施例3のエッチングされたシリコンウェハーの斜視図
【図9】実施例3の型A作製工程図
【図10】実施例3の型Aの斜視図
【図11】実施例3の型B作製工程図
【図12】実施例3の型Bの斜視図
【図13】クラッディング層1上にコア層とミラーが形成された光導波路樹脂フィルムの斜視図
【符号の説明】
【0054】
1 窪み
2 光導波路
3 ミラー
4 クラッディング層1
5 コア層
6 クラッディング層2
7 窪みの壁面と光導波路樹脂フィルム表面がなす角度θ
8 ダイシングソーの刃
9 発光素子または受光素子ウェハー
10 発光素子または受光素子
11 導体層
12 基板
13 シリコン
14 ポリジメチルシロキサン
15 型A(ポリジメチルシロキサン層とアルミニウム層)
16 ポリジメチルシロキサン
17 ガラス基板
18 型B(ポリジメチルシロキサン層とアルミニウム層)
19 銅基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、受発光素子との光導波路との光結合のためのアライメントを簡便に達成できる光導波路樹脂フィルムに関するもので、装置間、装置内ボード間、ボード内の光インターコネクションを安価に実現する。
【背景技術】
【0002】
FTTH(Fiber to the Home)などのブロードバンドの進展などによりITの高度化が進展し、ルーターなどに代表される高速・大容量の信号処理を行う機器において、装置間/装置内のインターコネクションの光伝送化が進みつつある。
【0003】
また、LSI技術の進歩により、その情報処理速度、集積規模が増大し、マイクロプロセッサの高性能化やメモリチップの大容量化が急速に進んできている。これに伴い、これらの機能を利用したパソコンや、ハードディスクレコーダー、DVDレコーダーなどの映像情報を主体とする情報家電など多様な電子機器が市場に登場してきている。
【0004】
そこで、従来の電気信号により行われてきた機器内のボード間、あるいはボード内のチップ間など比較的短距離間の信号伝送において、(1)高速化に対しては、配線のCR(C:配線の静電容量、R:配線の抵抗)時定数による信号遅延が問題となり、(2)電気配線の高密度化に対しては、EMI(Electromagnetic Interference)ノイズやチャンネル間のクロストークが問題となり、より一層の高速化および高密度化が困難となってきた。
【0005】
そこで、これらの課題を解消する技術のひとつとして、光配線(光インターコネクション)技術がある。光配線は、装置間、装置内のボード間、あるいはボード内のチップ間など種々の箇所に適用可能である。装置間や装置内の可動部を跨ぐボード間の光接続にはフレキシブルな光配線材料を用いることが有用である。可動部を跨ぐボード間接続を有する機器としては、折りたたみ式の携帯電話やノートパソコンなどがある。
【0006】
このような光信号伝送システムは、電気信号を光信号に変換するための発光素子、光信号を電気信号に変換するための受光素子が必要である。これらの素子と光導波路との効率的な光結合を達成するためには正確な光軸のアライメントが必要である。また、発光素子や受光素子を制御するための電気信号や駆動用の電力供給も必要であり、光インターコネクションのシステムには電気配線も必要である。
【0007】
一方、従来、光導波路樹脂フィルムとしては、シリコンなどの基板上にスピンコートなどのコーティング法によりクラッド層を設け、次にクラッド上にコア層を設け、これをチャネル加工することでコアを形成し、さらに次にコアを覆うようにクラッドを設けることにより光導波路樹脂フィルムを形成し、最後にこのフィルムを基板から剥離することにより製造されたもの(特許文献1、2、3参照)などがある。
【0008】
さらに、受発光素子を光導波路に搭載する方法としては、電気回路と光導波路の両方を形成した基板にフリップチップボンディングにより行う方法(特許文献4、5)がある。
【特許文献1】特開2001−166166号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】特開平7−239422号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】特開2004−287396号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】特開2002−368334号公報(特許請求の範囲)
【特許文献5】特開2004−327584号公報(特許請求の範囲)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、電気回路と光導波路の両方を形成した基板に受発光素子をフリップチップボンディングにより搭載する方法では、ボンディングの際に受発光素子と光導波路の光軸を合わせつつ、電気接続を行うため、ボンディングの際に非常に正確な位置合わせが必要となる。
【0010】
かかる状況に鑑み、本発明は、フレキブルで装置間、装置内ボード間、ボード内チップ間の光接続が容易で、搭載する発光素子や受光素子と光導波路との効率的光結合を達成できる光軸のアライメントが簡便に取れる光導波路樹脂フィルムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち本発明は、屈折率がn1であるクラッディング層、屈折率ncであるコア層、屈折率がn2であるクラディング層がこの順に積層され、n1<nc、n2<ncを満たす光導波路樹脂フィルムであって、発光素子および/または受光素子を搭載する窪みが該フィルム上にあり、コア層にミラーを有し、ミラーが伝搬してきた導波光を反射し受光素子へ導く、および/または、ミラーが発光素子から出射された光を伝搬することを特徴とする光導波路樹脂フィルムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の光導波路樹脂フィルムによれば、装置間、装置内ボード間、ボード内チップ間の光接続が容易であり、搭載する発光素子や受光素子と光導波路との効率的光結合を達成する光軸のアライメントが正確、かつ簡便にとれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
光による信号伝送は、電気による信号伝送に比べ、高速化、ノイズの影響を受けにくい、クロストークの影響を受けにくいなどの利点がある。電気伝送が信号処理デバイス間を導体配線で接続することに比べ、光伝送では送り側信号処理デバイスの電気信号を光信号に変換し、その光信号を光導波路に導き、受け側信号処理デバイスに入力する前に、電気信号に変換するというプロセスが必要である。信号処理デバイスと光導波路の効率的な光結合のためには必要となる光軸のアライメントを正確に行う事が重要であり、このためにかかるコスト低減が光配線技術の普及のための一つの鍵となっている。したがって、これを簡便な方法で、かつ低コストで達成できる技術の開発が重要である。
【0014】
本発明において、樹脂フィルムに発光素子や受光素子を搭載するための窪みとは、図1や図2の符号1に示すように、光導波路樹脂フィルムの表面からクラッディング層にかけての窪みである。この窪みはクラッディング層を貫通していても良いし、貫通していなくてもよい。
ミラーは、コア層に形成されており、導波光の光路を変換して、受光素子へと導いたり、発光素子の光路を変換して光導波路へと導いたりするものである。導波路の光路変換は、導波光の伝搬方向を光導波路の光軸から受光素子光軸へと入射するよう設定したり、発光素子から出射光の進行方向を、導波路の光軸方向へと変換するよう出射光の角度を設定したりするものである。いずれもミラーの角度を上記の入射や出射が達成できるよう設定する。例えば、光導波路の光軸と受光面が平らな面である受光素子の受光面とが平行である場合、ミラーの法線と受光素子の受光面の法線がなす角度は45°になる。また反射光の散乱が小さくなることからミラー表面は平滑であることが好ましい。ミラー表面には、金属層などを形成してもよいが、形成するために工程が複雑になりやすく、樹脂で形成することが好ましい。樹脂でミラーを形成する場合は、ミラーに入射する光が空気などのミラーの材質より屈折率が小さい媒質から全反射条件を満たす角度で入射させることが好ましい。
ミラーの形成方法は、特に限定されないが、ダイシングソーを用いてコア層を切断面の角度が所望のものになるようなカッティングする方法や、所望の角度を有する圧子をコア層に圧し込み、変形させる方法、所望の形状の型を用いて成型する方法などがある。
【0015】
光導波路樹脂フィルムがコア層に光を閉じこめ伝搬させる光導波路として機能するためには、屈折率がn1であるクラッディング層(以下クラッディング層1という)、屈折率ncであるコア層、屈折率がn2であるクラッディング層(以下クラッディング層2という)がこの順に積層され、n1<nc、かつn2<ncの関係を満たす必要がある。
【0016】
光導波路樹脂フィルムに、発光素子や受光素子を搭載するための窪みは、搭載する発光素子や受光素子を窪みと同じ形状に加工することで発光素子や受光素子搭載時の効率的光結合を達成するための光軸アライメントが受動的達成されるように設けるものである。したがって、窪み開口部の形状は、特に限定されないが、発光素子や受光素子の加工を行いやすい形状にすることが好ましく、例えば正方形や長方形、5角形、6角形、8角形などの形状とすることができる。
【0017】
また、発光素子や受光素子を搭載するための窪みの壁面と光導波路樹脂フィルム表面のなす角度θは、図2の符号7で示された角度である。発光素子や受光素子の容易かつ角度的に正確な搭載を実現するために、この角度は、90°以上170°以下であることが好ましい。90°より小さい場合は、窪みに発光素子や受光素子を搭載することが困難となり、170°より大きい場合は、光軸のアライメントが不十分になりやすい。精度良く容易にアライメントが取れることから100°以上160°以下の場合が好ましい。
【0018】
受光素子や発光素子を窪みに搭載する方法は、個々の素子の一つ一つをロボットアームなどでそれぞれの窪みにはめ込んで行く方法がある。また、光導波路樹脂フィルムを水などの液体中に沈め、その液体に流れをつけ、その流れに受光素子や発光素子を載せて、受光素子や発光素子を窪みにはめ込んでいく方法などがあり、この場合、光導波路樹脂フィルムを振動させることで、窪みへのはめ込みを効率化することもできる。
【0019】
受光素子や発光素子の端面の角度加工は、受光素子や発光素子材料の結晶方位の方向を利用した異方性エッチングや、図3に示すような所望の角度φに設定した刃を用いたダイシングソーによる加工により行うことができる。
【0020】
光導波路は、スラブ型、チャネル型など特に限定されるわけでないが、導波光を限定した範囲に閉じこめることで、伝送距離を長く取れることと、受光面での信号強度を高く得られることからチャネル型が好ましい。
【0021】
一つの光導波路樹脂フィルム内に複数の光導波路を形成すると、マルチチャネルでの光伝送が可能になり、その分だけ一つの光導波路樹脂フィルムで広帯域の信号伝送が可能になることや、合分波器や波長フィルターなどの光部品を作り込めるため好ましい。
【0022】
光導波路樹脂フィルムの材料としては特に限定されず、UV硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができる。
【0023】
熱可塑性樹脂を用いると、発光素子や受光素子を搭載するための窪みを形成するのにエンボス加工など簡便な方法を用いることができること、柔軟性の高いフィルムを得やすいことから好ましい。本発明では、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエーテルイミド、シクロオレフィン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルフォンなどを挙げることができる。
【0024】
熱硬化樹脂としては、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、重水素化ポリイミド、ポリノルボルネン、エポキシ樹脂、エポキシ−ノボラック樹脂、シアネート樹脂、BT(ビスマレイミド・トリアジン)樹脂、ベンゾシクロブテン、フッ素化ベンゾシクロブテン、ポリシロキサン、重水素化ポリシロキサン、アルキル置換型シロキサン、シリコーン樹脂、重水素化シリコーン樹脂、フッ素化ポリエーテル、ポロフルオロメタクリレートなどがある。
【0025】
UV硬化樹脂としては、UV硬化型エポキシ樹脂、UV硬化型アクリル樹脂、UV硬化型ハロゲン化アクリル樹脂などがある。
【0026】
その他、アラミド樹脂、フッ素化アラミド樹脂、スルフォン化アラミド樹脂なども用いることができる
また、駆動用電気信号のやり取りや電力供給のために、外部から受光素子や発光素子へ電気接続が必要である。これら素子への電気接続には、クラッディング層1やクラッディング層2上のコア層側とは反対の面に導体層を設けることが有効である。導体層は特に限定されないが、導電性ペーストを硬化したものや、金属、導電性の大きい半導体、ITO、ZnOなどの導電性酸化物などを用いることができる。金属としては、銅、アルミ、クロム、金、銀、ニッケル、チタン、タングステンなどを用いることができる。金属箔を用いる場合は、銅、アルミニウム、金、銀、ステンレスなどを用いることができる。この中でも電気抵抗が低く、電気回路材料としての汎用性が高いことから、銅または銅を含む合金を好ましく用いることができる。銅箔には、公知の配線基板用の圧延箔、電解箔などを用いることができる。導体層の厚みは、2μm以上50μm以下が好ましい。2μm未満では抵抗値が大きくなりすぎる場合があり、50μmより厚い場合は、光導波路樹脂フィルムの柔軟性が損なわれる場合がある。金属箔の場合は、例えば光導波路樹脂フィルムにラミネートすることなどにより、クラッディング層1やクラッディング層2上に設けることができる。
【0027】
本発明の光導波路樹脂フィルムは、発光素子や受光素子を搭載するための窪み、及びミラーが設けられており、ミラーがコア層を中心に伝搬してきた導波光を反射し光路を変え受光素子へ導く、および/またはミラーが発光素子から出射された光がコア層を伝搬するように導くように形成されているので、図4に示すように、発光素子および/または受光素子を搭載し、これが1つのユニットとして形成される。このユニットにおいて光導波路樹脂フィルム上で光電変換を行い、装置間、機器間、LSI間の接続を電気接続で行うことで接続を容易に低コストで行うことができる。さらに発光素子と導体層、あるいは受光素子と導体層の接続には、ワイヤーボンディング、導電性ペーストによる接続、金などのバンプを用いたバンプ接続などを行うことができる。
【0028】
本発明の光導波路樹脂フィルムに搭載される発光素子としては、特に限定されず、面発光型半導体レーザー、端面発光半導体レーザー、フォトダイオードなどを用いることができる。発光ビームが円形で、広がり角が比較的小さく、アレイ化が容易なことから面発光型半導体レーザーを用いることが好ましい。面発光型半導体レーザーには、AlGaAs系(アルミニウム・ガリウム・ヒ素)材料などからなる発振波長が850nm帯のもの、780nm帯のものがあり、富士ゼロックス(株)などから販売されている。その他、発振波長が1.3μm帯のもの、1.5〜1.6μm帯のものの開発が盛んに行われている。
【0029】
本発明の光導波路樹脂フィルムに搭載される受光素子は、特に限定されず、対応する波長、感度、応答速度などに応じて、SiやInGaAs系などの材料、MSM(Metal Semicondoctor Metal)型、PIN型フォトダイオード構造・方式を選択し、用途にマッチしたものを使用すればよい。これらフォトダイオードは、コーセイ電子(株)や浜松フォトニクス(株)から販売されている。
【0030】
光導波路樹脂フィルムがフレキシブルであると、それを装置間接続や装置内のボード間接続、ボード内のチップ間接続に用いる場合に、高い自由度で配線取り回しができるため、接続される双方の配置などの制約条件が緩くなり好ましい。
【0031】
必要に応じて光導波路樹脂フィルムのクラッディング層やコア層に無機フィラーを添加して用いてもよい。無機フィラーとしては、Si−O結合、Mg−O結合、Al−O結合のいずれかの結合を含む材料から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。Si−O結合、Mg−O結合、Al−O結合を有する材料は、化学的に安定であり、そのため固体状態でエネルギーギャップが大きく、つまり透明であるものが多い。また、固体状態で、フィルムに用いられる樹脂の屈折率域である1.4〜1.8程度の間になるものが多く好ましい。例えば、SiO2、Al2O3、MgO、MgAl2O4やAlとSi、MgとAl、MgとSiの複酸化物や固溶体などがあり、さらにこれらに、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、As、Se、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Ag、In、Sn、Sb、Te、Cs、Ba、Hf、Ta、W、Re、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er,Tm、Yb、Luなどの酸化物を固溶させたものを用いることができる。その他の無機物でも、屈折率が1.4〜2.4の範囲であれば単独で、もしくは前記酸化物と複合させた形で好適に用いることが出来る。
【0032】
光導波路樹脂フィルムに発光素子や受光素子を搭載するための窪みやミラーを形成する方法は、特に限定されないが、加熱した光導波路樹脂フィルムに窪みやミラー形状に対応した突起を有するドラムやスタンパに圧力を掛けて押し付ける方法や、レーザーアブレーション法、フォトリソグラフィーを用いた湿式エッチング法やドライエッチング法、ダイシングブレードなどによる機械研削法などにより行うことができる。
【実施例】
【0033】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0034】
各特性の測定方法、条件は以下の通りである。
<屈折率>
メトリコン社製のプリズムカップラー装置2010と専用のP−1プリズムを用いて25℃で測定した。
<光伝搬損失測定>
JPCA規格(JPCA-PE02−05−01S−2004)に準じてカットバック法で行った。
【0035】
実施例1
厚さ0.5mmの銅基板上に、スピンコーターを用いてポリシロキサン(東レ(株)製、商品名「PSB−K31」)を塗布し、大気中でオーブンを用いて80℃で10分乾燥したのち、硬化のために窒素中300℃で1時間加熱を行い、厚さ15μmの膜、波長850nmでの屈折率が1.498のクラッディング層を得た。以下これをクラッディング層1という。
【0036】
次に、ポジ型感光性ポリイミド(東レ(株)製、商品名「フォトニース」)を塗布し、大気中でオーブンを用いて120℃で5分乾燥したのち、通常のフォトリソグラフィーにより、図5に示すように5mmピッチで、20μm幅の線状の導波路パターンを形成するように露光、現像を行った。露光は、ニコン(株)製i線ステッパーNSR−1755−i7Aを用い、パターンの切られたレチクルをセットし、露光量2.5J/cm2(365nmの強度)で行った。現像は、水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38%水溶液を用い、50秒間×3回の条件でパドル現像で行った。その後、オーブンを用いて窒素中で140℃×30分、300℃×1時間の熱処理でキュアを行った。キュア後の膜厚は20μmであった。これをコア層とした。また、露光、現像を行わないで、硬化した膜の波長850nmでの屈折率は1.594であった。
【0037】
図6に示すように、ブレード面の角度が中心線に対し45°のブレードを用いてダイシング加工を行い、コア層にミラーを形成した。
【0038】
続いて、この上からポリメチルメタクリレートのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を塗布し、160℃で乾燥し、100μm厚のクラッディング層(以下これをクラッディング層2という)を得、光導波路を作製した。なお、同様の溶液、塗布、乾燥方法を用いてポリメチルメタクリレートの膜を石英板上に形成し、波長850nmで屈折率を測定したところ1.491であった。
【0039】
次に、ポジ型フォトレジストを用いてフォトリソグラフィーにより、コア層のミラーがその中心となるように500μm角のフォトレジストを、クラッディング層2の上に残存するようパターンを形成した。この上から0.2μmのアルミニウム層を蒸着した後、フォトレジストを剥離した。すなわち窪みが形成される箇所以外の部分にアルミニウムが蒸着されていることになる。このアルミニウム層をマスクとして、エッチング液にアセトンを用いてポリメチルメタクリレートのパターンエッチングを行い、ミラーが完全に露出したところで、エッチングを停止した。ポリメチルメタクリレート層(クラッディング層2)の表面とエッチングで空けた穴の壁との角度θは、110°であった。
【0040】
次に、スパッタリング法によりエッチングで空けた穴の横に、厚さ0.1μmのNi−Cr層、厚さ1μmのCu層、厚さ0.05μmの金層を、マスク蒸着で200μm幅の配線形成を行った。配線形成後の形状を図7に示す。
【0041】
850nmの面発光レーザーが作製されたウェハーを壁面角度が70°となるように500μm角にダイシングソーでカットしたものを、顕微鏡下で上記のポリメチルメタクリレート層(クラッディング層2)に空けた穴に発光面が下になるように挿入した。ワイヤーボンディング法により、面発光レーザーと配線の接続を行った。面発光レーザー搭載面全面にレジスト層形成したのち、塩化鉄、塩化銅、塩酸の混合水溶液で銅基板をエッチングし、次にレジストを剥離し、面発光レーザーが搭載された光導波路樹脂フィルムを得た。
【0042】
面発光レーザーを発光させ、コア層を赤外線ビデオカメラ観察したところ、コア層から伝搬光のストリーク光が確認され、面発光レーザーからの光がコア層を伝搬していることが確認できた。
【0043】
また、ミラーを挟まない部分で波長850nmの光伝搬損失を測定したところ、0.1dB/cmであった。
【0044】
実施例2
エッチング液をアセトンからN,N−ジメチルホルムアミド溶剤に変更した以外は、実施例1と同様にして光導波路樹脂フィルムを作製し、実施例1と同様のポリメチルメタクリレートのパターンエッチングを行った。ポリメチルメタクリレート層の表面とエッチングで空けた穴の壁との角度θは、80°であった。
【0045】
実施例1と同様にしてエッチングで空けた穴の横に配線形成を行った。面発光レーザーが作製されたウェハーの壁面角度を110°とした以外は実施例1と同様にして面発光レーザーのウェハー加工を行った。この面発光レーザーを実施例1と同様にして穴に挿入し、実施例1と同様にして作製した配線に対しワイヤーボンディング法により接続を行った。面発光レーザーを発光させ、コア層を赤外線ビデオカメラ観察したところ、コア層の伝搬光からのストリーク光が確認され、面発光レーザーからの光がコア層を伝搬していることが確認できた。また、ミラーからの光が入るコア層端面から、光結合ロスによる散乱の強いハローも観測された。
【0046】
ミラーを挟まない部分で光導波路の波長850nmの光伝搬損失を測定したところ、0.1dB/cmであった。
【0047】
実施例3
図8に示すように、シリコンウェハーに対し、MEMS(Micro Electro Mechanical System)製造技術でシリコンウェハー表面に対し45°のスロープとなる斜面を形成するシリコンの異方性エッチングを行い、ミラーに対応する最深部の深さが60μmとなる窪みを形成した。次いで、RIE(反応性イオンエッチング)でシリコンウェハー表面に対し90°の壁を形成する溝を掘り込んだ。溝の深さと幅はともに50μmであった。次に、図9に示すようにこのシリコンウェハーにポリジメチルシロキサンを塗布し、窒素中で300℃×1時間の熱処理を行い硬化させた後、シリコンウェハーと分離し、続いて、剥離層とする厚さ0.1μmのアルミニウム層を蒸着し、型Aを得た(図10)。
【0048】
図11に示すようにガラス基板上にポリジメチルシロキサン(図11の符号16)を塗布し、型Aを押し当て窒素中で300℃×1時間の熱処理を行い硬化させた。その後、希塩酸で剥離層のアルミニウムを溶解し、ガラス基板上のポリジメチルシロキサンを得た。さらに次の工程の剥離層とするために厚さ0.1μmのアルミニウム層を蒸着し、型を作製した。これを型B(図12)とした。
【0049】
型B上に、型Bの窪みを埋めるには十分な量のフェノールノボラック型のUV硬化型エポキシ樹脂(以下エポキシ樹脂aという)を塗布し、その上から実施例1と同様にして作製したクラッディング層1上を押し付け、型Bのガラス板側からUV光を照射し、エポキシ樹脂aの硬化を行った。その後、型Bを分離し、クラッディング層1(図13の符号4)上にコア層(上記のエポキシ樹脂aに相当)が形成されたものを得た(図13)。この後のプロセスは実施例1と全く同様に行い、クラッディング層2を設け、光導波路樹脂フィルムを得た。
【0050】
850nmの面発光レーザーが作製されたウェハーを壁面角度が70°となるように500μm角にダイシングソーでカットしたものを、顕微鏡下で上記のポリメチルメタクリレート層(クラッディング層2)に空けた穴に発光面が下になるように挿入した。ワイヤーボンディング法により、面発光レーザーと配線の接続を行った。面発光レーザー搭載面全面にレジスト層形成したのち、塩化鉄、塩化銅、塩酸の混合水溶液で銅基板をエッチングし、次にレジストを剥離し、面発光レーザーが搭載された光導波路樹脂フィルムを得た。
【0051】
得られたフィルムの光導波路の波長850nmにおける光伝搬損失を測定したところ、0.1dB/cmであった。また面発光レーザーを発光させ、コア層を赤外線ビデオカメラ観察したところ、コア層から伝搬光のストリーク光が確認され、面発光レーザーからの光がコア層を伝搬していることが確認できた。
【0052】
なお、これとは別に、このエポキシ樹脂aのみを石英板上に形成し、UV硬化させた後に、波長850nmで屈折率を測定したところ1.584であった。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】光導波路樹脂フィルムの上面図
【図2】光導波路樹脂フィルムの側面図
【図3】所望の角度φに設定した刃を用いたダイシングソーによる受光素子や発光素子の端面の角度加工の一態様
【図4】受光素子、または/および発光素子を搭載した光導波路樹脂フィルムの側面図
【図5】基板上に形成されたクラディング層1とコア層の斜視図
【図6】ダイシングソーによるコア層へのミラー形成方法の説明図
【図7】実施例1の配線形成された光導波路樹脂フィルムの上面図
【図8】実施例3のエッチングされたシリコンウェハーの斜視図
【図9】実施例3の型A作製工程図
【図10】実施例3の型Aの斜視図
【図11】実施例3の型B作製工程図
【図12】実施例3の型Bの斜視図
【図13】クラッディング層1上にコア層とミラーが形成された光導波路樹脂フィルムの斜視図
【符号の説明】
【0054】
1 窪み
2 光導波路
3 ミラー
4 クラッディング層1
5 コア層
6 クラッディング層2
7 窪みの壁面と光導波路樹脂フィルム表面がなす角度θ
8 ダイシングソーの刃
9 発光素子または受光素子ウェハー
10 発光素子または受光素子
11 導体層
12 基板
13 シリコン
14 ポリジメチルシロキサン
15 型A(ポリジメチルシロキサン層とアルミニウム層)
16 ポリジメチルシロキサン
17 ガラス基板
18 型B(ポリジメチルシロキサン層とアルミニウム層)
19 銅基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屈折率がn1であるクラッディング層、屈折率ncであるコア層、屈折率がn2であるクラッディング層がこの順に積層され、n1<nc、n2<ncを満たす光導波路樹脂フィルムであって、発光素子および/または受光素子を搭載する窪みが該フィルム上にあり、コア層にミラーを有し、ミラーが伝搬してきた導波光を反射し受光素子へ導く、および/または、ミラーが発光素子から出射された光を伝搬することを特徴とする光導波路樹脂フィルム。
【請求項2】
樹脂フィルムに形成される窪みの壁面と光導波路樹脂フィルム表面のなす角度θが90°以上170°以下であることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項3】
ミラーが樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項4】
形成されている光導波路の構造がチャネル導波路であることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項5】
埋め込み型チャネル導波路が複数形成されていることを特徴とする請求項4記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項6】
クラッディング層、コア層の少なくとも一つが熱可塑性樹脂で形成されることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項7】
n1の屈折率を有するクラッディング層上にあって、コア層とは反対側の面、またはn2の屈折率を有するクラッディング層上にあって、コア層とは反対側の面の少なくとも一方の面に金属層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項8】
金属層が、銅を有することを特徴とする請求項7記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項9】
請求項1記載の光導波路樹脂フィルム上に、発光素子および/または受光素子が搭載されたことを特徴とする光配線部材。
【請求項1】
屈折率がn1であるクラッディング層、屈折率ncであるコア層、屈折率がn2であるクラッディング層がこの順に積層され、n1<nc、n2<ncを満たす光導波路樹脂フィルムであって、発光素子および/または受光素子を搭載する窪みが該フィルム上にあり、コア層にミラーを有し、ミラーが伝搬してきた導波光を反射し受光素子へ導く、および/または、ミラーが発光素子から出射された光を伝搬することを特徴とする光導波路樹脂フィルム。
【請求項2】
樹脂フィルムに形成される窪みの壁面と光導波路樹脂フィルム表面のなす角度θが90°以上170°以下であることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項3】
ミラーが樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項4】
形成されている光導波路の構造がチャネル導波路であることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項5】
埋め込み型チャネル導波路が複数形成されていることを特徴とする請求項4記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項6】
クラッディング層、コア層の少なくとも一つが熱可塑性樹脂で形成されることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項7】
n1の屈折率を有するクラッディング層上にあって、コア層とは反対側の面、またはn2の屈折率を有するクラッディング層上にあって、コア層とは反対側の面の少なくとも一方の面に金属層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項8】
金属層が、銅を有することを特徴とする請求項7記載の光導波路樹脂フィルム。
【請求項9】
請求項1記載の光導波路樹脂フィルム上に、発光素子および/または受光素子が搭載されたことを特徴とする光配線部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−178282(P2006−178282A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−373069(P2004−373069)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】
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