説明

光接続装置の製造方法及び光接続装置

【課題】 現段階では光回路への応用例の報告が少ない自己形成導波路の技術をさらに発展させることによって基板に実装されたVCSELのワイヤの高さに左右されず常に安定且つ高い結合効率で接続することが可能な光接続装置の製造方法及び光接続装置を提供する。
【解決手段】 発光素子10の全体を覆うようにして感光性媒質9を被覆し(S1)、発光素子10を包囲可能でその実装を阻害しない高さを有するスペーサ27を備えると共に、その上面21側に所定のサイズのホール部23を備えたホールアレイ20を感光性媒質9がその内部に内包されるようにして発光素子10の上部に載置して(S2)位置合わせし(S3)、ホールアレイ20の上方から紫外線を照射することにより光感光性媒質9に光導波路24を形成(S4)した後、カバー部材30を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光接続装置の製造方法及び光接続装置に関し、さらに詳しくは、基板上に実装される発光素子を光コネクタと光接続可能とするための光接続装置の製造方法及び光接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報化社会に伴いネットワーク上を流れる情報量は増加の一途をたどり、交換機などの電子機器はさらに情報処理能力の高速化が求められている。しかし、電気信号は、電子部品の基板への高密度実装化に伴う配線間でのクロストークや雑音、反射、配線距離が長尺することによる伝搬遅延等の問題が顕著になってきている。
【0003】
この問題を解決する手段として、信号を光化することが注目されている。光は電気信号に比べ、信号伝搬時における雑音の問題がなく、並列実装が行えるため、高速大容量伝送・超高密度の配線技術として極めて有効である。そして、このような光回通信の光源として、現在、低コスト、アレイ化などに優れた特長をもつVCSELが注目されている。
【0004】
ところで、光接続の有効な方法として、自己形成光導波路が提案されている。この自己形成光導波路とは、例えば、紫外線硬化樹脂に紫外線を光ファイバ等を介して微細な光束として照射することによって、一般的には照射部分のみ屈折率が向上し導波路構造を製造するというものである(例えば、特開2003−131063号公報、特開2003−131064号公報)。また、紫外線以外にも感光性媒質の吸収ピークを色素により変化させ、他の波長帯にも適用した報告もある(例えば、“グリーンレーザー光によるGI−MMFとVCSEL間の”自己形成接続”渡辺則利他,電子情報通信学会論文誌C, VOL.J87-C No.5 pp.488-489(2004.5)。
【0005】
自己形成光導波路は、また、出射端とは無調心で接続できるため、“光はんだ”として光接続装置への応用も期待されている(例えば、広瀬直宏、茨木修“自己形成光導波路を用いた光簡易接続技術”エレクトロニクス実装学会誌,Vol.5,pp44 9-453,2002)。
【0006】
しかしながら、現段階では光回路への応用例の報告は少なく、製造法は光ファイバや光導波路といった光配線側からの検討が主であった。
【0007】
【特許文献1】特開2003−131063号公報
【特許文献2】特開2003−131064号公報
【非特許文献1】「グリーンレーザー光によるGI−MMFとVCSEL間の”自己形成接続”渡辺則利他,電子情報通信学会論文誌C, VOL.J87-C No.5 pp.488-489(2004.5)
【非特許文献2】広瀬直宏、茨木修“自己形成光導波路を用いた光簡易接続技術”エレクトロニクス実装学会誌,Vol.5,pp44 9-453,2002)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
さて、上述したVCSELは、発光面側にワイヤボンディング実装されるのが一般的である。そして、図5に示すように、基板1上に実装されるVCSEL10のワイヤ10aの高さhは、その構成上、VCSEL10の発光面に対して約200〜300μm程度出っ張る。このため、多芯光コネクタ5(MTコネクタ等)と光結合しようとする際にワイヤ10aの高さhを考慮する必要がある。
【0009】
VCSELの発光面に対する光コネクタの端面間の距離が伸長すると、光結合効率の減少・実装精度の悪化などが生じる。光コネクタの光軸方向の位置ずれ許容度は光源の出射角と光コネクタ内に内装された光ファイバのコア径に依存する。通常、VCSELの出射角はMM(マルチモード)で7〜12度、シングルモードで12〜16度(半角,1/e)程度の幅をもつ。例をあげると、照射角7.5度(半角,1/e)のMM−VCSELとGI−MMF(コア50μm)との結合の場合、光ファイバの端面から200μm離した時の光結合効率は約−3.0dBとなる。この場合の解決策として例えばレンズによる結合方法が考えられるが、コストや位置合わせといった面でネックになる。つまり、VCSELと多芯光コネクタの結合が困難であった。
【0010】
そこで、本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、基板に実装されたVCSELに光コネクタを接続させるための光接続装置の製造方法及び光接続装置であって、現段階では光回路への応用例の報告が少ない自己形成導波路の技術をさらに発展させることによって基板に実装されたVCSELのワイヤの高さに左右されず常に安定且つ高い結合効率で接続することが可能な光接続装置の製造方法及び光接続装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、安価かつ構造もシンプルな光接続装置の製造方法及び光接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、基板上に実装される発光素子を光コネクタと光接続可能とするための光接続装置の製造方法において、発光素子の全体を覆うようにして感光性媒質を被覆する工程と、発光素子を包囲可能でその実装を阻害しない高さを有するスペーサを備えると共に、その上面側に所定のサイズのホール部を備えたホールアレイを感光性媒質がその内部に内包されるようにして発光素子の上部に載置する工程と、そして、ホールアレイの上方から感光性媒質を硬化させるのに必要な波長の光を含む光を照射することにより光感光性媒質に光導波路を形成する工程とを備えてなることを特徴とする。
【0012】
ホールアレイにはVCSELワイヤより高いスペーサを取り付けておく。ホールアレイを有する基板から自己形成光導波路を作製することで、VCSEL−ホールアレイ間を光損失無く結合する。VCSELからの光は拡散することなく導波路内を伝播する。これにより光コネクタと自己形成光導波路は直接結合することになるので、高結合効率が期待できる。自己形成光導波路長は数mmレベルで作製でき、またスペーサ厚は適宜調節できるのでVCSELのワイヤの高さは問題にならない。
【0013】
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の光接続装置の製造方法において、ホールアレイのホール径は、接続すべき光コネクタに内装された光ファイバのコアサイズと同じかそれよりも小さいことを特徴とする。
ホールアレイによって形成される光導波路のコア径が光コネクタに内装された光ファイバのコア径よりも同じかそれよりも小さいのでVCSELからの光を損失することなく光コネクタの備える光ファイバに伝播させる。
【0014】
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の光接続装置の製造方法において、発光素子とホールアレイとの位置合わせは、発光素子の発光面をモニタリングすることにより行われることを特徴とする。
ホールアレイのホールとVCSELの発光部の位置を正確に合わせることによりホールとVCSELの発光部との間に光導波路を形成させる。
【0015】
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の光接続装置の製造方法において、発光素子とホールアレイとの位置合わせは、ガイドピンにより行われることを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光接続装置の製造方法において、ホールアレイの上面には透明なカバー部材が取り除き可能に配設され、感光性媒質を硬化させるのに必要な波長の光を含む光を照射して光の経路を形成した後、カバー部材を除去することを特徴とする。
感光性媒質の表面張力や液ダレを抑え、形成される光接続装置の端面をフラットにする。
【0017】
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光接続装置の製造方法において、光導波路は、光コネクタとの接続端面側から発光素子側に向かってコア径が次第に広くなるように形成されていることを特徴とする。
発光素子の発光部と光導波路の位置ズレを許容して位置精度を広くすることにより光を損失することなく光導波路内に導き、そして、接続すべき光コネクタに伝播させる。
【0018】
上記課題を解決するために請求項7に記載の本発明は、基板上に実装される発光素子を光コネクタと光接続可能とするための光接続装置において、発光素子を包囲可能でその実装を阻害しない高さを有するスペーサを備えると共に、その上面側にホールが形成されたホールアレイと、ホールアレイの内部に形成された光導波路であって、発光素子の発光部からホールに至る長さに形成された光導波路と、そして、接続される光コネクタとの位置合わせを行う位置決め手段とを備えてなることを特徴とする。
【0019】
光導波路によってVCSEL−ホールアレイ間を光損失無く結合する。VCSELからの光は光導波路により拡散することなく導波路内を伝播する。これにより光コネクタと自己形成光導波路は直接結合することになるので、高結合効率が期待できる。また、光接続装置と光コネクタはガイドピンによって位置合わせされる。ホール径は光コネクタのコアサイズかそれより小さい径にする。光コネクタ部は既存のもので充分である。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る光接続装置の製造方法及び光接続装置によれば、自己形成光導波路でVCSEL−光コネクタ間を結合するので、ワイヤの高さに左右されず常に安定した高結合効率を得ることができる。ホールアレイは既存の加工技術でμm〜数百μmの範囲で作製することができるので、POFやSMFなどや矩形形状のコア径をもつ光導波路なども用いることができる。
【0021】
また、本発明に係る光接続装置の製造方法及び光接続装置によれば、材料コストもレンズを使うより、非常に安価かつ構造もシンプルとなるとういう効果がある。また、結合効率の面から見ても、光学的にはコア径が同じ(もしくは自己形成光導波路側が小さい)、光配線同士を直接結合すると考えられるので、現在のガイドピン精度なら充分な許容幅を得ることができる。本発明に係る光接続装置とVCSELとの光結合は、VCSELの発光面が5μm程度であることから、位置精度上の問題は無い。さらに、自己形成光導波路にテーパー角を持たせればさらに位置精度を広げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明に係る光接続装置の製造方法及び光接続装置について図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1は、本発明に係る光接続装置の製造方法の一実施形態におけるフローチャートである。
【0023】
まず、図示された発明方法は、概略として以下の手順に沿って行われる。すなわち、発光素子であるVCSEL10の全体を覆うようにして感光性媒質である紫外線硬化樹脂9を被覆する(ステップS1)。そしてVCSEL10のワイヤ10aに接触することなくその実装を阻害しない高さのスペーサ27を備えるホールアレイ20を紫外線硬化樹脂9を内包するようにしてVCSEL10の上部に載置する(ステップS2)。そして、位置合わせを行った後(ステップS3)ホールアレイ20の上方から紫外線を照射することにより紫外線硬化樹脂9に光導波路を形成する(ステップS4)。最後に、ホールアレイ20の上面板21を取り除く(ステップS5)。これにより、VCSEL10と光コネクタ5とを光結合させるための光接続装置が形成される。ここで、ホール部23から照射する紫外光を斜めから照射させつつ首振り運動(みそすり運動)させるとホール部23から発光部10bに向かってコア径が次第に拡開した状態の光導波路を形成することができる。これにより、光コネクタ5との接続端面側からVCSEL10側に向かって自己形成光導波路24のコア径が次第に広くなるので光コネクタ5との光結合に際しての位置精度を広げることも可能となる。
【0024】
さて、本発明方法に使用するホールアレイ20は、図2に示すように、概略として、所定のサイズのホール部23を備えた上面板21に所定の高さHを有するスペーサ27が取り付けられて形成されている。ホールアレイ20の少なくとも上面板21は、紫外線を通さない素材で形成されていればその材質の種類は問わない。例えば、不透明な合成樹脂や金属製素材によるものであってもかまわない。ホール部23は、上面板21にレーザやドリルで発光素子であるVCSEL10の発光部10b間のピッチに合わせて穴を穿設することによって形成されている。ホール部23は、そのほか、VCSEL10の発光部10b間のピッチに合わせて紫外線を通す穴が穿設されたフォトマスクを貼付することによっても形成することができる。但し、この場合における上面板21は、紫外線を透過させる素材で形成しておく必要がある。一方、上面板21の両側端部近傍には嵌合する光コネクタ5の位置決めピン5aが挿入される挿入孔25がそれぞれ設けられている。
【0025】
ここで、フォトマスクを用いて自己形成光導波路24を製造する場合、フォトマスクの孔の形状を適宜変化させることで様々な光導波路を形成することが可能となる。例えば、フォトマスクの孔の形状を四角形にすれば角柱状のコアを有する光導波路を、円形にすれば円柱状のコア形状を有する光導波路を作ることができる。同様にして、フォトマスクの開口径を変化させれば、従来のマルチモードに対応する光ファイバだけでなく、コア径の大きいPOF(プラスティック光ファイバ)やシングルモードの光ファイバにも対応することができる。従って、結合すべき光ファイバのコア形状に合わせて、フォトマスクの形状を変化させるだけで、所望の光導波路を製造することができるため汎用性や結合効率の向上にもつながる。
【0026】
スペーサ27は、内部に空間部が形成された角筒状の部材であり、上述した上面板21の下部に取り付けられている。スペーサ27は、基板1上にワイヤボンディングされたVCSEL10のワイヤ10aの高さよりも高い高さを有して形成されている。これにより、VCSEL10を覆うようにしてホールアレイ20を載置したときにワイヤ10aに接することがなく、VCSEL10の実装状態を阻害しないようになっている。具体的には約500μmの高さを有している。尚、スペーサ27の高さは、取り付けられたVCSEL10のワイヤ10aの高に応じて適宜調整すればよい。また、スペーサ27を形成する素材は特に限定されるものではないが、上面板21と同様に紫外線を通さない素材で形成することが好ましい。一方、スペーサ27の底面には、基板1に設けられた取付穴1aに挿入されるガイドピン27aを備えている。
【0027】
上面板21の上には、カバー部材30が取り除き可能に配設されている。カバー部材30は、ホールアレイ20内に内包された紫外線硬化樹脂9に紫外線を照射して光の経路を形成した後、除去するようになっている。これにより、紫外線硬化樹脂9の表面張力や液ダレが抑えられると共に、端面をフラットに作製するためである。その結果、光コネクタ5との接続を高精度に行うことが可能となる。
【0028】
上述のホールアレイ20を使用して光接続装置を製造する本発明方法について図を参照しつつ具体的に説明する。
初めに、図4(a)に示すように、基板1に実装されたVCSEL10の全体を覆うようにして紫外線硬化樹脂9を被覆する(ステップS1)。紫外線硬化樹脂9は、紫外線を照射することにより硬化するようになっており、紫外線硬化樹脂9によっては紫外線の照射時間を変化させることによって屈折率を調整することが可能となる場合もある。
【0029】
次に、ホールアレイ20をVCSEL10の発光部10bに合わせて取り付ける(ステップS2)。このときのホールアレイ20とVCSEL10との位置合わせは、カメラでホールからVCSEL10の発光部10bをモニタリングしながらホール部23が発光部10bの真上に位置するように位置合わせを行う(ステップS3)。また、ホールアレイ20とVCSEL10との位置合わせは、これ以外にも、例えば、ガイドピンを用いて行うこともできる。すなわち、VCSEL10の実装された基板1の所定位置に取付穴1aを設けておき、その取付穴1aにホールアレイ20のガイドピン27aを挿入したときにホール部23が発光部10bの真上に位置するように予め形成しておくことにより行うこともできる。尚、スペーサ27の一部に孔を設けておくことによりVCSEL10上にホールアレイ20を載置した際、スペーサ27内に内包された余分な紫外線硬化樹脂9を排出させることができる。そして、そのような余分な紫外線硬化樹脂9は適宜取り除くようにする。
【0030】
図4(b)に示すように、VCSEL10を覆うようにしてホールアレイ20を載置したら、上面板21の上から一様な紫外光を入射して紫外線硬化樹脂9に自己形成光導波路24を形成させる(ステップS4)。これにより、VCSEL−光コネクタ間を結ぶ光接続装置を配設することができる。紫外光の照射は、伝播する光の種類にもよるが、数秒から数十秒である。尚、紫外光の照射によって自己形成光導波路24が形成されても、自己形成光導波路24以外は未硬化なので紫外線硬化樹脂9取り除いてもよく、また、未硬化の部位をそのまま硬化させてクラッドとしてもよい。但し、強度補強のためにはクラッド部を固体化することが好ましい。クラッドの作製法はその方法を問わない。
最後に、図4(c)に示すように、自己形成光導波路24が形成されたらカバー部材30を取り除く(ステップS5)。
【0031】
一方、光導波路24の形成は、紫外光によるものの外、レーザビームで直接導波路を形成する方法もある。例えば、特定の微細なレーザビームをホール部23から照射することにより紫外線硬化樹脂9の替わりに使用された感光性媒質内に連続的な自己形成光導波路24を形成する。この成形はレーザビームにて一つ一つ形成するものである。コヒーレントな光でも自己形成光導波路24の形成は可能である。この方法を用いることで局所的に導波路を製造することができる。これらは部品数の削減や共通化、製造プロセスの共有が見込まれるので、低コスト化にもつなげることができる。
【0032】
以上のようにして製造された光接続装置は、図3に示すように、スペーサ27は基板1上に実装されたVCSEL10のワイヤ10aよりも高くなるように形成されているのでVCSEL10を包囲するように取付けてもその実装を阻害しない。そして、ホールアレイ20の上面板21に形成されたホール部23とVCSEL10の発光部10bとを結ぶようにして自己形成光導波路24が形成されている。また、上面板21の両側端部近傍には、光コネクタ5の接続面から突出する位置決めピン5aが挿入される挿入孔25が設けられているので光コネクタ5を嵌合させると自己形成光導波路24と光コネクタ5の光ファイバ7のコア7aとが位置決めされた状態で光学的に光結合されるようになっている。これにより光の損失を発生することなく光結合を行うことができる。尚、光接続装置と光コネクタ5の嵌合状態の保持は、例えば、クリップや係合手段を適宜設けることにより行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る光接続装置の製造方法の一実施形態におけるフローチャートである。
【図2】ホールアレイの概略斜視図である。
【図3】光接続装置と光コネクタとの結合状態を示す説明図である。
【図4】(a)〜(c)は本発明に係る光接続装置の製造方法を説明するための説明図である。
【図5】発光素子と光コネクタと関係を示す説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1 基板
1a 取付穴
5 光コネクタ
5a 位置決めピン
7 光ファイバ
7a コア
7b クラッド
9 紫外線硬化樹脂
10 VCSEL
10a ワイヤ
10b 発光部
20 ホールアレイ
21 上面板
23 ホール部
24 自己形成光導波路
25 挿入孔
27 スペーサ
27a ガイドピン
30 カバー部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に実装される発光素子を光コネクタと光接続可能とするための光接続装置の製造方法において、
前記発光素子の全体を覆うようにして感光性媒質を被覆する工程と、
前記発光素子を包囲可能でその実装を阻害しない高さを有するスペーサを備えると共に、その上面側に所定のサイズのホール部を備えたホールアレイを前記感光性媒質がその内部に内包されるようにして当該発光素子の上部に載置する工程と、そして、
前記ホールアレイの上方から前記感光性媒質を硬化させるのに必要な波長の光を含む光を照射することにより前記光感光性媒質に光導波路を形成する工程と、
を備えてなることを特徴とする光接続装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の光接続装置の製造方法において、
前記ホールアレイのホール径は、接続すべき光コネクタに内装された光ファイバのコアサイズと同じかそれよりも小さいことを特徴とする光接続装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の光接続装置の製造方法において、
前記発光素子と前記ホールアレイとの位置合わせは、発光素子の発光面をモニタリングすることにより行われることを特徴とする光接続装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の光接続装置の製造方法において、
前記発光素子と前記ホールアレイとの位置合わせは、ガイドピンにより行われることを特徴とする光接続装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の光接続装置の製造方法において、
前記ホールアレイの上面には透明なカバー部材が取り除き可能に配設され、前記感光性媒質を硬化させるのに必要な波長の光を含む光を照射して光の経路を形成した後、前記カバー部材を除去することを特徴とする光接続装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の光接続装置の製造方法において、
前記光導波路は、前記光コネクタとの接続端面側から前記発光素子側に向かってコア径が次第に広くなるように形成されていることを特徴とする光接続装置の製造方法。
【請求項7】
基板上に実装される発光素子を光コネクタと光接続可能とするための光接続装置において、
前記発光素子を包囲可能でその実装を阻害しない高さを有するスペーサを備えると共に、その上面側にホールが形成されたホールアレイと、
前記ホールアレイの内部に形成された光導波路であって、前記発光素子の発光部から前記ホールに至る長さに形成された光導波路と、そして、
接続される光コネクタとの位置合わせを行う位置決め手段と、
を備えてなることを特徴とする光接続装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−227042(P2006−227042A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−37200(P2005−37200)
【出願日】平成17年2月15日(2005.2.15)
【出願人】(000125369)学校法人東海大学 (352)
【Fターム(参考)】