説明

到着情報通知システム

【課題】 到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができる到着情報通知システムを提供する。
【解決手段】 車両に搭載された車載装置3と、車載装置3によって送信された情報を管理するセンタ装置4と、センタ装置4によって送信された情報を表示装置に表示させる情報表示装置5とを備えた到着情報通知システムにおいて、車載装置3は、少なくとも目的地の到着予想時刻および現在位置を表す走行情報を予め定められた時間間隔でセンタ装置4に送信し(S15)、センタ装置4は、情報表示装置5からの情報取得要求(S10)に応じて走行情報を情報表示装置5に送信し(S18)、情報表示装置5は、地図データベースに格納された地図データに基づいて現在位置を含む領域の地図を到着予想時刻と共に表示させる(S22〜S24)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載装置に設定された目的地の到着予想時刻を待ち合わせ相手側の装置に通知する到着情報通知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載装置に設定された目的地の到着予想時刻を待ち合わせ相手側の装置に通知する到着情報通知システムとして、携帯電話機が、車載装置から目的地の到着予想時刻等の情報を取得し、取得した目的地の到着予想時刻が、携帯電話機に予め設定しておいた電子メール送信条件に適合した場合に、目的地の到着予想時刻等の情報を含む電子メールを予め設定しておいた待ち合わせ相手側の装置に送信するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−127949号公報(第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の到着情報通知システムは、道路事情等によって刻々と変化する到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができないといった問題があった。
【0004】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができる到着情報通知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の到着情報通知システムは、車載装置と、前記車載装置によって送信された情報を管理するセンタ装置と、前記センタ装置によって送信された情報を表示装置に表示させる情報表示装置とを備えた到着情報通知システムにおいて、前記車載装置は、少なくとも目的地の到着予想時刻および現在位置を表す走行情報を予め定められた時間間隔で前記センタ装置に送信し、前記センタ装置は、前記情報表示装置からの情報取得要求に応じて前記走行情報を前記情報表示装置に送信し、前記情報表示装置は、地図データベースに格納された地図データに基づいて前記現在位置を含む領域の地図を前記到着予想時刻と共に表示させるように構成されている。
【0006】
この構成により、本発明の到着情報通知システムは、最新の到着予想時刻を情報表示装置に通知することができるため、到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができる。
【0007】
なお、前記センタ装置は、前記車載装置からの通知要求に応じて前記情報表示装置に前記走行情報の要求先を指すアドレス情報を送信し、前記情報表示装置は、前記アドレス情報が指す要求先に前記情報取得要求を行うようにしてもよい。
【0008】
この構成により、本発明の到着情報通知システムは、アドレス情報に基づいて情報表示装置に走行情報を要求させるため、センタ装置の移転や新設に容易に対応することができる。
【0009】
また、前記車載装置からの通知要求には、前記目的地を表す目的地情報が含まれ、前記センタ装置は、前記目的地情報に対応して予め登録されている情報表示装置に前記アドレス情報を送信するようにしてもよい。
【0010】
この構成により、本発明の到着情報通知システムは、車載装置において目的地を設定させるだけで到着予想時刻の通知先が選択されるため、車載装置の操作性を向上させることができる。
【0011】
また、前記情報表示装置は、前記到着予想時刻を前記表示装置に表示させる到着予想時刻表示モードと、少なくとも前記到着予想時刻、前記現在位置および前記現在位置を含む領域の地図を前記表示装置に表示させる地図表示モードとのうち選択されたモードをとるようにしてもよい。
【0012】
この構成により、本発明の到着情報通知システムは、情報表示装置の利用者である待ち合わせ相手に表示モードを選択させることができる。
【0013】
また、前記情報表示装置は、前記到着予想時刻表示モードにおいては、他の表示情報に重ねて前記到着予想時刻を表示させるようにしてもよい。
【0014】
この構成により、本発明の到着情報通知システムは、情報表示装置で他の情報を視聴している場合に、他の情報の視聴をなるべく妨げないよう情報表示装置に到着予想時刻を表示させることができる。
【0015】
また、前記情報表示装置は、前記地図表示モードにおいては、他の表示情報の表示領域を狭くすることによって空いた表示領域に少なくとも前記到着予想時刻、前記現在位置および前記現在位置を含む領域の地図を表示させるようにしてもよい。
【0016】
この構成により、本発明の到着情報通知システムは、情報表示装置で他の情報を視聴している場合に、他の情報を継続して視聴できるよう情報表示装置に車載装置の現在位置を地図上で表示させることができる。
【0017】
また、本発明の車載装置は、情報表示装置に表示させる情報を管理するセンタ装置に情報を送信する車載装置において、少なくとも目的地の到着予想時刻および現在位置を表す走行情報を予め定められた時間間隔で前記センタ装置に送信する走行情報送信手段を備えた構成を有している。
【0018】
この構成により、本発明の車載装置は、最新の到着予想時刻を情報表示装置に通知することができるため、到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができる。
【0019】
また、本発明のセンタ装置は、車載装置によって送信された情報を管理し、情報表示装置に表示させる情報を送信するセンタ装置において、前記車載装置によって予め定められた時間間隔で送信された少なくとも目的地の到着予想時刻および現在位置を表す走行情報を前記情報表示装置からの情報取得要求に応じて前記情報表示装置に送信する走行情報送信手段を備えた構成を有している。
【0020】
この構成により、本発明のセンタ装置は、最新の到着予想時刻を情報表示装置に通知することができるため、到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができる。
【0021】
なお、前記走行情報送信手段は、前記車載装置からの通知要求に応じて前記情報表示装置に前記走行情報の要求先を指すアドレス情報を送信するようにしてもよい。
【0022】
この構成により、本発明のセンタ装置は、アドレス情報に基づいて情報表示装置に走行情報を要求させるため、移転や新設に容易に対応することができる。
【0023】
また、前記車載装置からの通知要求には、前記目的地を表す目的地情報が含まれ、前記走行情報送信手段は、前記目的地情報に対応して予め登録されている情報表示装置に前記アドレス情報を送信するようにしてもよい。
【0024】
この構成により、本発明のセンタ装置は、車載装置において目的地を設定させるだけで到着予想時刻の通知先が選択されるため、車載装置の操作性を向上させることができる。
【0025】
また、本発明の情報表示装置は、車載装置によって送信された情報を管理するセンタ装置によって送信された情報を表示装置に表示させる表示手段を備えた情報表示装置において、前記情報表示装置は、前記車載装置によって前記センタ装置に予め定められた時間間隔で送信され、少なくとも前記車載装置に設定された目的地の到着予想時刻および前記車載装置の現在位置を表す走行情報を前記センタ装置から受信し、前記表示手段は、地図データベースに格納された地図データに基づいて前記現在位置を含む領域の地図を前記到着予想時刻と共に表示させるように構成されている。
【0026】
この構成により、本発明の情報表示装置は、車載装置の現在位置を地図上に表示させることができる。
【0027】
なお、前記表示手段は、前記到着予想時刻を表示させる到着予想時刻表示モードと、少なくとも前記現在位置、前記到着予想時刻および前記現在位置を含む領域の地図を表示させる地図表示モードとのうち選択されたモードをとるようにしてもよい。
【0028】
この構成により、本発明の情報表示装置は、利用者に表示モードを選択させることができる。
【0029】
また、前記表示手段は、前記到着予想時刻表示モードにおいては、他の表示情報に重ねて前記到着予想時刻を表示させるようにしてもよい。
【0030】
この構成により、本発明の情報表示装置は、他の情報を視聴させている場合に、他の情報の視聴をなるべく妨げないよう到着予想時刻を表示させることができる。
【0031】
また、前記表示手段は、前記地図表示モードにおいては、他の表示情報の表示領域を狭くすることによって空いた表示領域に少なくとも前記到着予想時刻、前記現在位置および前記現在位置を含む領域の地図を表示させるようにしてもよい。
【0032】
この構成により、本発明の情報表示装置は、他の情報を視聴させている場合に、他の情報を継続して視聴させるよう車載装置の現在位置を地図上で表示させることができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明は、到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができるといった効果を有する到着情報通知システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0035】
本発明の一実施の形態の到着情報通知システムを図1に示す。
【0036】
図1において、到着情報通知システム1は、車両2に搭載された車載装置3と、車載装置3によって送信された情報を管理するセンタ装置4と、センタ装置4によって送信された情報を表示装置に表示させる情報表示装置5とを備えている。
【0037】
なお、図1は、それぞれ1つの車載装置3、センタ装置4および情報表示装置5を示しているが、本発明の到着情報通知システムを構成する車載装置、センタ装置および情報表示装置の数を限定するものではない。また、図1においては、車載装置3、センタ装置4および情報表示装置5は、インターネット網、無線電話網および固定電話網等よりなるネットワーク6を介してそれぞれ接続されているが、車載装置3とセンタ装置4とを通信させるための基地局等の中継装置については図示が省略されている。
【0038】
車載装置3は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10と、RAM(Random Access Memory)11と、ROM(Read Only Memory)12と、ハードディスク13と、液晶ディスプレイ14と、液晶ディスプレイ14に一体に設けられたタッチパネルやリモコン等の入力装置15と、ネットワーク6に接続された各装置と通信するための通信モジュール16と、GPS(Global Positioning System)アンテナで受信した複数の衛星から送出された電波に基づいて現在位置の緯度および経度を測るGPS受信機17と、自車の進行方位を検出するジャイロ18と、自車の車輪の回転数に基づいて車速を検知する車速センサ19とを備えている。
【0039】
CPU10は、ROM12およびハードディスク13に記憶されたプログラムをRAM11に読み込んで、RAM11に読み込んだプログラムを実行することによって、通信モジュール16に対する通信制御を行う等、各部を制御するようになっている。なお、プログラムを実行するCPU10は、本発明における走行情報送信手段を構成する。
【0040】
ハードディスク13には、CPU10に実行させるためのプログラムに加えて、ナビゲーションや経路探索を行うための地図データが格納されている。
【0041】
センタ装置4は、図3に示すように、CPU20と、RAM21と、ROM22と、ハードディスク23と、ネットワーク6に接続された各装置と通信するための通信モジュール24とを備えている。
【0042】
CPU20は、ROM22およびハードディスク23に記憶されたプログラムをRAM21に読み込んで、RAM21に読み込んだプログラムを実行することによって、通信モジュール24に対する通信制御を行う等、各部を制御するようになっている。なお、プログラムを実行するCPU20は、本発明における走行情報送信手段を構成する。
【0043】
ハードディスク23には、図4に示すように、到着情報通知システム1のなかで車載装置3の利用者を識別するための利用者ID毎に、到着情報通知システム1のなかで目的地を識別するための目的地IDと情報表示装置5のIP(Internet Protocol)アドレス等の通知先アドレスとの対応テーブルが記憶されている。
【0044】
なお、ハードディスク23に記憶される対応テーブルは、車載装置3や情報表示装置5によってネットワーク6を介して設定されるが、本実施の形態においては、既に設定されているものとする。また、利用者IDは、車載装置3に固定的に設定されていてもよく、利用者が携帯するICカードのような車載装置3に読み取り可能な記憶媒体に設定されていてもよい。
【0045】
情報表示装置5は、例えば、テレビ、電話機、ファクシミリまたはパーソナルコンピュータ等の宅内情報端末、もしくは、携帯電話、ノートパソコンまたはPDA(Personal Digital Assistant)等のモバイル情報端末によって構成される。
【0046】
情報表示装置5は、図5に示すように、CPU30と、RAM31と、ROM32と、ハードディスク33と、表示装置としてのディスプレイ34と、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置35と、ネットワーク6に接続された各装置と通信するための通信モジュール36とを備えている。
【0047】
CPU30は、ROM32およびハードディスク33に記憶された後述する走行情報表示プログラム等のプログラムをRAM31に読み込んで、RAM31に読み込んだプログラムを実行することによって、通信モジュール36に対する通信制御やディスプレイ34の表示制御を行う等、各部を制御するようになっている。なお、プログラムを実行するCPU30は、本発明における表示手段を構成する。
【0048】
ハードディスク33には、CPU30に実行させるプログラムに加えて、地図データベース7として地図データが格納されている。
【0049】
以上のように構成された到着情報通知システム1について図6乃至図9を用いてその動作を説明する。
【0050】
図6は、到着情報通知システム1の動作を説明するためのフロー図である。なお、図6においては、1列目のフローが車載装置3の動作を示し、2列目のフローがセンタ装置4の動作を示し、3列目のフローが情報表示装置5の動作を示している。また、破線の矢印は、各装置間で送受信される情報の流れを示している。
【0051】
図6において、まず、車載装置3では、CPU10が、GPS受信機17によって測られた緯度および経度、ジャイロ18によって検出された進行方位および車速センサ19によって検知された車速に基づいて、現在位置を算出する(S1)。
【0052】
ここで、車載装置3の利用者によって入力装置15を介して目的地が設定されると(S2)、CPU10は、現在位置から目的地までの経路探索を行うと共に、目的地の到着予想時刻を算出する(S3)。
【0053】
次に、待ち合わせ相手側に到着予想時刻を通知する旨が車載装置3の利用者によって入力装置15を介して入力されると、CPU10は、到着通知モードをオンに設定した走行情報を通信モジュール16を介してセンタ装置4に送信する(S4)。
【0054】
ここで、走行情報とは、図7に示すように、到着通知モードに加えて、利用者ID、目的地、現在位置および到着予想時刻をそれぞれ表す情報を含んでいる。
【0055】
なお、CPU10は、到着予想時刻を通知する旨の入力を待たずに、目的地が設定されて到着予想時刻を算出したときに、到着通知モードをオンに設定した走行情報をセンタ装置4に送信するようにしてもよい。
【0056】
図6において、走行情報を受信したセンタ装置4では、CPU20が、受信した走行情報に含まれる利用者ID等に基づいて車載装置3の利用者を認証する(S5)。車載装置3の利用者が認証されると、CPU20は、車載装置3の利用者IDと対応させて走行情報をハードディスク23に格納すると共に、ハードディスク23に記憶されている対応テーブルに基づいて通知先となる情報表示装置5を特定する(S6)。
【0057】
情報表示装置5が特定されると、CPU20は、特定した情報表示装置5に通信モジュール24を介して初期情報を送信する(S7)。ここで、初期情報とは、図8に示すように、利用者IDと、到着通知モードと、URL(Uniform Resource Locator)等の走行情報の要求先を指すアドレスとをそれぞれ表す情報を含んでいる。
【0058】
初期情報を受信した情報表示装置5では、CPU30がハードディスク33等に記憶された走行情報表示プログラムを起動する(S8)。ここで、CPU30は、情報表示装置5の起動時に、初期情報の受信を待ち受けるプログラムを起動しておき、初期情報が受信されると、走行情報表示プログラムを起動すると共に報知音を鳴動させるなどして情報表示装置5の利用者に初期情報の受信を報知する。
【0059】
なお、CPU30は、初期情報の受信に応じて走行情報表示プログラムを起動するのに代えて、報知音を鳴動させると共に情報表示装置5の利用者に走行情報表示プログラムの起動を促すメッセージをディスプレイ34に表示し、入力装置35を介した入力に応じて走行情報表示プログラムを起動するようにしてもよい。
【0060】
次に、走行情報表示プログラムを実行するCPU30は、初期情報から走行情報の要求先となるアクセス先を取得し(S9)、取得したアクセス先に向けて走行情報を要求する情報取得要求を通信モジュール36を介して行う(S10)。なお、本実施の形態におけるアクセス先は、センタ装置4となる。
【0061】
ステップS4で走行情報を送信した車載装置3では、CPU10によって現在位置の算出(S11)と、到着予想時刻の算出(S12)が、予め定められた時間間隔で行われる。この間に、CPU10は、現在位置が目的地に達したか否かを判断し(S13)、現在位置が目的地に達したと判断した場合には、到着通知モードをオフに設定した走行情報をセンタ装置4に通信モジュール16を介して送信する(S14)。
【0062】
一方、CPU10は、現在位置が目的地に達していないと判断した場合には、算出した現在位置および到着予想時刻を設定した走行情報をセンタ装置4に通信モジュール16を介して送信する情報定期更新を行う(S15)。
【0063】
情報定期更新で送信された走行情報を受信したセンタ装置4では、CPU20が、走行情報を取得し(S16)、取得した走行情報を車載装置3の利用者IDと対応させてハードディスク23に格納する。
【0064】
このように、過去の走行情報がセンタ装置4でハードディスク23に格納されるため、車載装置3による情報定期更新において送信される走行情報は、利用者IDを除いて、更新された情報のみが設定されていればよい。例えば、目的地IDは、車載装置3の利用者によって変更されない限り更新されないため、情報定期更新においては設定されていなくてもよい。
【0065】
次に、CPU20は、情報表示装置5から情報取得要求があったか否かを判断し(S17)、情報取得要求があったと判断した場合には、情報取得要求を行った情報表示装置5に走行情報を通信モジュール24を介して送信する情報取得応答を行う(S18)。
【0066】
CPU20は、情報取得要求がなかったと判断した後、または、情報取得要求があったと判断して情報取得応答を行った後に、到着通知モードがオフに設定された走行情報が車載装置3から送信されたか否かを判断する(S19)。
【0067】
到着通知モードがオフに設定された走行情報が車載装置3から送信されたと判断された場合には、CPU20は、この走行情報を通信モジュール24を介して情報表示装置5に送信する(S20)。
【0068】
一方、到着通知モードがオフに設定された走行情報が車載装置3から送信されていないと判断された場合には、CPU20は、車載装置3によって送信される走行情報の受信または情報表示装置5からの情報取得要求を待つ(S16、S17)。
【0069】
情報取得応答先の情報表示装置5では、CPU30が、送信された走行情報を取得し(S21)、取得した走行情報をハードディスク33に格納する。
【0070】
次に、CPU30は、取得した走行情報に基づいて表示データ加工処理を行う(S22)。この表示データ加工処理では、CPU30は、ハードディスク33に格納された地図データから走行情報が表す現在位置を含む領域の地図を表す地図情報を生成する。
【0071】
ここで、CPU30は、地物のオブジェクトで地図を表すベクタ形式の地図情報を生成するようにしてもよく、画像イメージデータで地図を表すラスタ形式の地図情報を生成するようにしてもよい。
【0072】
表示データ加工処理において、CPU30は、走行情報が表す現在位置に加えて、目的地、現在位置から目的地までの経路、および、ハードディスク33に格納された走行情報の履歴から得られる現在位置までの走行軌跡等を表す付加情報を付加した地図情報を生成するようにしてもよい。
【0073】
次に、CPU30は、取得した走行情報および生成した地図情報を表示モードに応じてディスプレイ34に表示させる(S24)。
【0074】
ここで、CPU30がディスプレイ34に表示させる表示モードとしては、到着予想時刻をディスプレイ34に表示させる到着予想時刻表示モードと、少なくとも到着予想時刻、現在位置および現在位置を含む領域の地図(以下、総称して「到着通知用コンテンツ」という。)をディスプレイ34に表示させる地図表示モードとがある。
【0075】
例えば、情報表示装置5がテレビによって構成されている場合、CPU30は、到着予想時刻表示モードでは、図9(a)に示すように、視聴中の番組の表示領域50に重ねて到着予想時刻51を表示させ、地図表示モードでは、図9(b)に示すように、視聴中の番組の表示領域50を狭くさせて空いた表示領域52に到着通知用コンテンツを表示させる。
【0076】
なお、到着予想時刻表示モードにおいて、CPU30は、到着予想時刻を半透明に表示させるようにしてもよい。また、CPU30は、到着予想時刻に代えて、到着予想時刻になるまでの残り時間を表示させるようにしてもよい。また、CPU30は、車載装置3の利用者名をディスプレイ34に表示させるようにしてもよい。
【0077】
また、表示モードは、情報表示装置5の利用者によって入力装置35を構成するボタンを押下させる等の簡単な操作によって選択されることが望ましい。
【0078】
また、CPU30は、到着予想時刻になるまでの残り時間や車載装置3の現在位置から目的地までの距離に応じて表示モードを選択するようにしてもよい。例えば、CPU30は、到着予想時刻になるまでの残り時間が5分以下になったときに、表示モードを到着予想時刻表示モードから地図表示モードに切り替えるようにしてもよく、車載装置3の現在位置から目的地までの距離が10km以下になったときに、表示モードを到着予想時刻表示モードから地図表示モードに切り替えるようにしてもよい。
【0079】
次に、CPU30は、到着通知モードがオフに設定された走行情報がセンタ装置4から送信されたか否かを判断し(S25)、到着通知モードがオフに設定された走行情報がセンタ装置4から送信されたと判断した場合には、走行情報表示プログラムの実行を終了する(S26)。
【0080】
一方、CPU30は、到着通知モードがオフに設定された走行情報がセンタ装置4から送信されなかったと判断した場合には、次の情報取得要求を行う(S10)。
【0081】
なお、CPU30は、情報取得要求を予め定められた時間間隔で行うようにしてもよく、入力装置35を介した利用者の入力に応じて行うようにしてもよい。
【0082】
このような本発明の一実施の形態の到着情報通知システム1は、最新の到着予想時刻を情報表示装置5に通知することができるため、到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
以上のように、本発明にかかる到着情報通知システムは、到着予想時刻を待ち合わせ相手にリアルタイムに確認させることができるという効果を有し、例えば、車載装置に設定された目的地の到着予想時刻を待ち合わせ相手側の装置に通知する到着情報通知システム等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の一実施の形態における到着情報通知システムのブロック図
【図2】本発明の一実施の形態における車載装置のブロック図
【図3】本発明の一実施の形態におけるセンタ装置のブロック図
【図4】本発明の一実施の形態におけるセンタ装置に記憶される対応テーブル
【図5】本発明の一実施の形態における情報表示装置のブロック図
【図6】本発明の一実施の形態における到着情報通知システムの動作を説明するためのフロー図
【図7】本発明の一実施の形態における到着情報通知システムで用いられる走行情報の説明図
【図8】本発明の一実施の形態における到着情報通知システムで用いられる初期情報の説明図
【図9】本発明の一実施の形態における情報表示装置の表示イメージ
【符号の説明】
【0085】
1 到着情報通知システム
2 車両
3 車載装置
4 センタ装置
5 情報表示装置
6 ネットワーク
7 地図データベース
10、20、30 CPU
11、21、31 RAM
12、22、32 ROM
13、23、33 ハードディスク
14 液晶ディスプレイ
15、35 入力装置
16、24、36 通信モジュール
17 GPS受信機
18 ジャイロ
19 車速センサ
34 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載装置と、前記車載装置によって送信された情報を管理するセンタ装置と、前記センタ装置によって送信された情報を表示装置に表示させる情報表示装置とを備えた到着情報通知システムにおいて、
前記車載装置は、少なくとも目的地の到着予想時刻および現在位置を表す走行情報を予め定められた時間間隔で前記センタ装置に送信し、
前記センタ装置は、前記情報表示装置からの情報取得要求に応じて前記走行情報を前記情報表示装置に送信し、
前記情報表示装置は、地図データベースに格納された地図データに基づいて前記現在位置を含む領域の地図を前記到着予想時刻と共に表示させることを特徴とする到着情報通知システム。
【請求項2】
前記センタ装置は、前記車載装置からの通知要求に応じて前記情報表示装置に前記走行情報の要求先を指すアドレス情報を送信し、
前記情報表示装置は、前記アドレス情報が指す要求先に前記情報取得要求を行うことを特徴とする請求項1に記載の到着情報通知システム。
【請求項3】
前記車載装置からの通知要求には、前記目的地を表す目的地情報が含まれ、
前記センタ装置は、前記目的地情報に対応して予め登録されている情報表示装置に前記アドレス情報を送信することを特徴とする請求項2に記載の到着情報通知システム。
【請求項4】
前記情報表示装置は、前記到着予想時刻を前記表示装置に表示させる到着予想時刻表示モードと、少なくとも前記到着予想時刻、前記現在位置および前記現在位置を含む領域の地図を前記表示装置に表示させる地図表示モードとのうち選択されたモードをとることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の到着情報通知システム。
【請求項5】
前記情報表示装置は、前記到着予想時刻表示モードにおいては、他の表示情報に重ねて前記到着予想時刻を表示させることを特徴とする請求項4に記載の到着情報通知システム。
【請求項6】
前記情報表示装置は、前記地図表示モードにおいては、他の表示情報の表示領域を狭くすることによって空いた表示領域に少なくとも前記到着予想時刻、前記現在位置および前記現在位置を含む領域の地図を表示させることを特徴とする請求項4に記載の到着情報通知システム。
【請求項7】
情報表示装置に表示させる情報を管理するセンタ装置に情報を送信する車載装置において、
少なくとも目的地の到着予想時刻および現在位置を表す走行情報を予め定められた時間間隔で前記センタ装置に送信する走行情報送信手段を備えたことを特徴とする車載装置。
【請求項8】
車載装置によって送信された情報を管理し、情報表示装置に表示させる情報を送信するセンタ装置において、
前記車載装置によって予め定められた時間間隔で送信された少なくとも目的地の到着予想時刻および現在位置を表す走行情報を前記情報表示装置からの情報取得要求に応じて前記情報表示装置に送信する走行情報送信手段を備えたことを特徴とするセンタ装置。
【請求項9】
前記走行情報送信手段は、前記車載装置からの通知要求に応じて前記情報表示装置に前記走行情報の要求先を指すアドレス情報を送信することを特徴とする請求項8に記載のセンタ装置。
【請求項10】
前記車載装置からの通知要求には、前記目的地を表す目的地情報が含まれ、
前記走行情報送信手段は、前記目的地情報に対応して予め登録されている情報表示装置に前記アドレス情報を送信することを特徴とする請求項9に記載のセンタ装置。
【請求項11】
車載装置によって送信された情報を管理するセンタ装置によって送信された情報を表示装置に表示させる表示手段を備えた情報表示装置において、
前記情報表示装置は、前記車載装置によって前記センタ装置に予め定められた時間間隔で送信され、少なくとも前記車載装置に設定された目的地の到着予想時刻および前記車載装置の現在位置を表す走行情報を前記センタ装置から受信し、
前記表示手段は、地図データベースに格納された地図データに基づいて前記現在位置を含む領域の地図を前記到着予想時刻と共に表示させることを特徴とする情報表示装置。
【請求項12】
前記表示手段は、前記到着予想時刻を表示させる到着予想時刻表示モードと、少なくとも前記現在位置、前記到着予想時刻および前記現在位置を含む領域の地図を表示させる地図表示モードとのうち選択されたモードをとることを特徴とする請求項11に記載の情報表示装置。
【請求項13】
前記表示手段は、前記到着予想時刻表示モードにおいては、他の表示情報に重ねて前記到着予想時刻を表示させることを特徴とする請求項12に記載の情報表示装置。
【請求項14】
前記表示手段は、前記地図表示モードにおいては、他の表示情報の表示領域を狭くすることによって空いた表示領域に少なくとも前記到着予想時刻、前記現在位置および前記現在位置を含む領域の地図を表示させることを特徴とする請求項12に記載の情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−64654(P2007−64654A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−247493(P2005−247493)
【出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】