説明

半導体装置の二重基準入力受信器及びその入力データ信号の受信方法

【課題】半導体装置の二重基準入力受信器及びその入力データ信号の受信方法を提供する。
【解決手段】第1及び第2入力バッファと位相検出器とを備える入力受信器であって、第1入力バッファは、クロック信号によって同期して、イネーブルまたはディセーブルされ、ポジティブ入力端子に入力される入力データ信号とネガティブ入力端子に入力される第1基準電圧との電圧差を感知して増幅し、第2入力バッファは、クロック信号によって同期して、イネーブルまたはディセーブルされ、ポジティブ入力端子に入力される第2基準電圧とネガティブ入力端子に入力される入力データ信号との電圧差を感知して増幅する。第1基準電圧のレベルは、入力データ信号のレベルの中間レベルより高く、第2基準電圧のレベルは、入力データ信号のレベルの中間レベルより低い。位相検出器は、第1入力バッファの出力信号と第2入力バッファの出力信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に係り、特に、半導体装置の入力受信器及びその入力データ信号の受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置は、システム内で互いにデータ信号を送受信する。半導体装置は、このようなデータ信号を受信してデータ信号が論理ハイであるか、または論理ローであるかを区別しなければならない。したがって、半導体装置は、データ信号を受信するための入力受信器を備え、入力受信器がデータ信号を受信して、受信された信号が論理ハイであるか、または論理ローであるかを区別する。
【0003】
半導体装置がシステム内で互いにデータ信号を送受信する方式には、差動方式と単一方式とがある。差動方式及び単一方式についての一例が特許文献1に開示されている。
【0004】
図1は、差動方式による信号波形図を示す図面である。
【0005】
図1に示すように、差動方式は、両半導体装置の間に2本のデータ伝送線を接続し、この2本の伝送線を通じてデータ信号DATAとデータ信号の相補信号/DATAとを共に伝送する方式である。差動方式は、単一方式に比べて共通モードノイズに対して優れた耐性及び約2倍の入力データアイ(input data eye)W1を有するという長所がある。しかし、差動方式では、2つの信号、すなわちデータ信号DATAとデータ信号の相補信号/DATAとが共に伝送されるため、半導体装置のピン数を増加させるという短所がある。
【0006】
図2は、単一方式による信号波形図を示す図面である。
【0007】
図2に示すように、単一方式は、両半導体装置の間に1本のデータ伝送線を接続し、この1本の伝送線を通じてデータ信号DATAを伝送する方式である。単一方式は、半導体装置のピン数を減少させるという長所がある。一方、差動方式に比べて共通モードノイズに弱く、差動方式に比べて約半分の入力データアイW2を有するという短所がある。
【0008】
一方、システムのコストを減少させ、性能を向上させるためには、最小数の伝送線を使用して可能な限り多くのデータを伝送し、半導体装置の入力受信器での入力データアイが大きいことが望ましい。
【特許文献1】米国特許第6,590,429号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が達成しようとする技術的課題は、差動方式のように大きい入力データアイを提供し、単一方式のようにピン数を減少させうる半導体装置の二重基準入力受信器を提供するところにある。
【0010】
本発明が達成しようとする他の技術的課題は、差動方式のように大きい入力データアイを提供し、単一方式のようにピン数を減少させうる半導体装置の入力データ信号の受信方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記技術的課題を達成するための本発明の好適な一実施形態に係る入力受信器は、クロック信号によって同期して、イネーブルまたはディセーブルされ、ポジティブ入力端子に入力される前記入力データ信号とネガティブ入力端子に入力される第1基準電圧との電圧差を感知して増幅する第1入力バッファと、前記クロック信号によって同期し、イネーブルまたはディセーブルされ、ポジティブ入力端子に入力される第2基準電圧とネガティブ入力端子に入力される前記入力データ信号との電圧差を感知して増幅する第2入力バッファとを備えることを特徴とする。
【0012】
前記本発明の好適な一実施形態に係る入力受信器は、前記第1入力バッファの出力信号と前記第2入力バッファの出力信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる位相検出器をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い。前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い。
【0014】
前記技術的課題を達成するための本発明の好適な他の実施形態に係る入力受信器は、ポジティブ入力端子に入力される前記入力データ信号とネガティブ入力端子に入力される第1基準電圧との電圧差を感知して増幅する第1入力バッファと、ポジティブ入力端子に入力される第2基準電圧とネガティブ入力端子に入力される前記入力データ信号との電圧差を感知して増幅する第2入力バッファとを備えることを特徴とする。
【0015】
前記本発明の好適な他の実施形態に係る入力受信器は、前記第1入力バッファの出力信号と前記第2入力バッファの出力信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる位相検出器をさらに備えることを特徴とする。
【0016】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い。前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い。
【0017】
前記技術的課題を達成するための本発明の好適なさらに他の実施形態に係る入力受信器は、第1差動増幅型入力バッファ、第2差動増幅型入力バッファ、第1感知増幅型入力バッファ、第2感知増幅型入力バッファ、及び位相検出器を備えることを特徴とする。
【0018】
第1差動増幅型入力バッファは、ポジティブ入力端子に入力される第1基準電圧とネガティブ入力端子に入力される前記入力データ信号との電圧差を差動増幅する。第2差動増幅型入力バッファは、ポジティブ入力端子に入力される前記入力データ信号とネガティブ入力端子に入力される第2基準電圧との電圧差を差動増幅する。
【0019】
第1感知増幅型入力バッファは、クロック信号によって同期して、イネーブルまたはディセーブルされ、ネガティブ入力端子に入力される前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号と、ポジティブ入力端子に入力される前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号との電圧差を感知増幅する。第2感知増幅型入力バッファは、前記クロック信号によって同期して、イネーブルまたはディセーブルされ、ネガティブ入力端子に入力される前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号と、ポジティブ入力端子に入力される前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号との電圧差を感知増幅する。位相検出器は、前記第1感知増幅型入力バッファの出力信号と前記第2感知増幅型入力バッファの出力信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる。
【0020】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い。前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い。
【0021】
前記他の技術的課題を達成するための本発明の好適な一実施形態に係る入力データ信号の受信方法は、第1入力バッファを利用して、クロック信号の第1論理状態の間、前記第1入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、入力データ信号及び前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い第1基準電圧を受信して、前記入力データ信号と前記第1基準電圧との電圧差を感知増幅する段階と、第2入力バッファを利用して、前記クロック信号の第1論理状態の間、前記第2入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い第2基準電圧及び前記入力データ信号を受信して前記第2基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を感知増幅する段階とを含むことを特徴とする。
【0022】
前記本発明の好適な一実施形態に係る入力データ信号の受信方法は、位相検出器を利用して、前記入力データ信号と前記第1基準電圧との電圧差を感知して増幅された信号と、前記第2基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を感知して増幅された信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる段階をさらに含むことを特徴とする。
【0023】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い。前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い。
【0024】
前記他の技術的課題を達成するための本発明の好適な他の実施形態に係る入力データ信号の受信方法は、第1入力バッファを利用して、前記第1入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、入力データ信号及び前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い第1基準電圧を受信して、前記入力データ信号と前記第1基準電圧との電圧差を感知増幅する段階と、第2入力バッファを利用して、前記第2入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い第2基準電圧及び前記入力データ信号を受信して、前記第2基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を感知増幅する段階とを含むことを特徴とする。
【0025】
前記本発明の好適な他の実施形態に係る入力データ信号の受信方法は、位相検出器を利用して、前記入力データ信号と前記第1基準電圧との電圧差を感知して増幅された信号と、前記第2基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を感知して増幅された信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる段階をさらに含むことを特徴とする。
【0026】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い。前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い。
【0027】
前記他の技術的課題を達成するための本発明の好適なさらに他の実施形態に係る入力データ信号の受信方法は、第1差動増幅型入力バッファを利用して、前記第1差動増幅型入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い第1基準電圧及び前記入力データ信号を受信して、前記第1基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を差動増幅する段階と、第2差動増幅型入力バッファを利用して、前記第2差動増幅型入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号と前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い第2基準電圧を受信して、前記入力データ信号と前記第2基準電圧との電圧差を差動増幅する段階とを含むことを特徴とする。
【0028】
前記本発明の好適なさらに他の実施形態に係る入力データ信号の受信方法は、第1感知増幅型入力バッファを利用して、クロック信号の第1論理状態の間、前記第1感知増幅型入力バッファのネガティブ入力端子及びポジティブ入力端子を介して、前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号と前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号とを受信して、該両信号間の電圧差を感知増幅する段階と、第2感知増幅型入力バッファを利用して、前記クロック信号の第1論理状態の間、前記第2感知増幅型入力バッファのネガティブ入力端子及びポジティブ入力端子を介して、前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号と前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号とを受信して、該両信号間の電圧差を感知増幅する段階とをさらに含むことを特徴とする。
【0029】
前記本発明の好適なさらに他の実施形態に係る入力データ信号の受信方法は、位相検出器を利用して、前記第1感知増幅型入力バッファにより感知増幅された信号と、前記第2感知増幅型入力バッファにより感知増幅された信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる段階をさらに含むことを特徴とする。
【0030】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い。前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い。
【発明の効果】
【0031】
本発明による二重基準入力受信器及びその入力データ信号の受信方法は、差動方式のように大きい入力データアイを提供して、単一方式のようにピン数を減少させることができる長所がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明とその動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する添付図面及び添付図面に記載された内容を参照しなければならない
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を説明することによって、本発明を詳細に説明する。各図面に提示された同じ参照符号は、同様の構成要素を示す。
【0033】
図3は、本発明の好適な一実施形態に係る二重基準入力受信器を示すブロック図である。
【0034】
図3を参照すれば、本発明の好適な一実施形態に係る入力受信器は、第1入力バッファ31、第2入力バッファ33、及び位相検出器35を備える。
【0035】
第1入力バッファ31は、クロック信号CLKに同期し、クロック信号CLKによってイネーブルまたはディセーブルされ、ポジティブ(+)入力端子に入力される入力データ信号DATAとネガティブ入力端子(−)に入力される第1基準電圧VREFHとの電圧差を感知して増幅し、出力信号SEL1を出力する。第2入力バッファ33は、クロック信号CLKに同期し、クロック信号CLKによってイネーブルまたはディセーブルされ、ポジティブ(+)入力端子に入力される第2基準電圧VREFLとネガティブ入力端子(−)に入力される入力データ信号DATAとの電圧差を感知して増幅し、出力信号SEL2を出力する。
【0036】
位相検出器35は、第1入力バッファの出力信号SEL1と第2入力バッファの出力信号SEL2との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号DIを発生させる。
【0037】
ここで、第1基準電圧VREFHのレベルは、入力データ信号DATAのレベルの中間レベルより高く、第2基準電圧VREFLのレベルは、入力データ信号DATAのレベルの中間レベルより低い。第1基準電圧VREFHとして半導体装置の内部で発生する電圧が使われてもよく、必要に応じて電源電圧VDDが使われてもよい。また、第2基準電圧VREFLとして半導体装置の内部で発生する電圧が使われてもよく、必要に応じて接地電圧VSSが使われてもよい。
【0038】
さらに説明すれば、第1入力バッファ31は、入力データ信号DATAのローデータを検出するために使われ、入力データ信号DATAを第1基準電圧VREFHと比較する。その理由は、図5及び図6の信号波形図に示すように、入力データ信号DATAのローデータは、第1基準電圧VREFHと最も大きい電圧差を有するためである。
【0039】
そして、第2入力バッファ33は、入力データ信号DATAのハイデータを検出するために使われ、入力データ信号DATAを第2基準電圧VREFLと比較する。その理由は、図5及び図6の信号波形図に示すように、入力データ信号DATAのハイデータは、第2基準電圧VREFLと最も大きい電圧差を有するためである。
【0040】
図4は、図3の本発明の好適な一実施形態に係る二重基準入力受信器を詳細に示す回路図である。
【0041】
図4を参照すれば、第1入力バッファ31は、クロスカップル感知増幅器(cross−coupled sense amplifier)形態に構成され、入力受信部311、感知増幅部313、制御部315、及び反転バッファI11を備える。入力受信部311は、ゲートに入力データ信号DATAが印加される第1入力トランジスタN13及びゲートに第1基準電圧VREFHが印加される第2入力トランジスタN14を備える。第1入力トランジスタN13のゲートが第1入力バッファ31のポジティブ入力端子に該当し、第2入力トランジスタN14のゲートが第1入力バッファ31のネガティブ入力端子に該当する。ここで、第1入力トランジスタN13及び第2入力トランジスタN14は、NMOSトランジスタから構成される。
【0042】
感知増幅部313は、第1入力トランジスタN13の一端及び第2入力トランジスタN14の一端に接続され、第1入力トランジスタN13の一端のレベルと第2入力トランジスタN14の一端のレベルとの電圧差を感知して増幅する。感知増幅部313は、クロスカップルされる2個のPMOSトランジスタP12、P13及びクロスカップルされる2個のNMOSトランジスタN11、N12を備えて構成される。
【0043】
制御部315は、第1入力トランジスタN13及び第2入力トランジスタN14の共通ノードと接地電圧VSSとの間に接続され、クロック信号CLKによって制御されるNMOSトランジスタN15、電源電圧VDDと内部出力信号V1が出力されるノードとの間に接続され、クロック信号CLKによって制御されるPMOSトランジスタP14、及び電源電圧VDDと内部出力信号の相補信号V1’が出力されるノードとの間に接続され、クロック信号CLKによって制御されるPMOSトランジスタP11を備えて構成される。
【0044】
クロック信号CLKの論理ハイ状態では、NMOSトランジスタN15はターンオンされ、PMOSトランジスタP14及びPMOSトランジスタP11はターンオフされる。これにより、入力受信部311及び感知増幅部313がイネーブルされて正常動作する。クロック信号CLKの論理ロー状態では、NMOSトランジスタN15はターンオフされ、PMOSトランジスタP14及びPMOSトランジスタP11はターンオンされる。これにより、入力受信部311及び感知増幅部313は、ディセーブルされて動作しない。この時、内部出力信号V1が出力されるノードと内部出力信号の相補信号V1’が出力されるノードとは、電源電圧VDDレベルとなる。
【0045】
反転バッファI11は、内部出力信号V1を反転させ、バッファリングして出力信号SEL1を出力する。
【0046】
第2入力バッファ33は、第1入力バッファ31と同様にクロスカップル感知増幅器の形態に構成され、入力受信部331、感知増幅部333、制御部335、及び反転バッファI31を備える。入力受信部331は、ゲートに第2基準電圧VREFLが印加される第1入力トランジスタN33、及びゲートに入力データ信号DATAが印加される第2入力トランジスタN34を備える。第1入力トランジスタN33のゲートが第2入力バッファ33のポジティブ入力端子に該当し、第2入力トランジスタN34のゲートが第2入力バッファ33のネガティブ入力端子に該当する。ここで、第1入力トランジスタN33及び第2入力トランジスタN34は、NMOSトランジスタから構成される。
【0047】
感知増幅部333は、第1入力トランジスタN33の一端及び第2入力トランジスタN34の一端に接続され、第1入力トランジスタN33の一端のレベルと第2入力トランジスタN34の一端のレベルとの電圧差を感知して増幅する。感知増幅部333は、クロスカップルされる2個のPMOSトランジスタP32、P33及びクロスカップルされる2個のNMOSトランジスタN31、N32を備えて構成される。
【0048】
制御部335は、第1入力トランジスタN33及び第2入力トランジスタN34の共通ノードと接地電圧VSSとの間に接続され、クロック信号CLKによって制御されるNMOSトランジスタN35、電源電圧VDDと内部出力信号V2が出力されるノードとの間に接続され、クロック信号CLKによって制御されるPMOSトランジスタP34、及び電源電圧VDDと内部出力信号の相補信号V2’が出力されるノードとの間に接続され、クロック信号CLKによって制御されるPMOSトランジスタP31を備えて構成される。
【0049】
クロック信号CLKの論理ハイ状態では、NMOSトランジスタN35はターンオンされ、PMOSトランジスタP34及びPMOSトランジスタP31はターンオフされる。これにより、入力受信部331及び感知増幅部333がイネーブルされて正常動作する。クロック信号CLKの論理ロー状態では、NMOSトランジスタN35はターンオフされ、PMOSトランジスタP34及びPMOSトランジスタP31はターンオンされる。これにより、入力受信部331及び感知増幅部333は、ディセーブルされて動作しない。この時、内部出力信号V2が出力されるノードと内部出力信号の相補信号V2’が出力されるノードとは、電源電圧VDDレベルとなる。
【0050】
反転バッファI31は、内部出力信号V2を反転させ、バッファリングして出力信号SEL2を出力する。
【0051】
以上のように、第2入力バッファ33は、第1入力バッファ31と同じ構成を有する。しかし、第1入力バッファ31では、入力データ信号DATAがポジティブ(+)入力端子に該当するNMOSトランジスタN13のゲートに入力される一方で、第2入力バッファ33では、ネガティブ入力端子(−)に該当するNMOSトランジスタN34のゲートに入力される点が異なる。そして、第1入力バッファ31では、第1基準電圧VREFHがネガティブ(−)入力端子に該当するNMOSトランジスタN14のゲートに入力され、第2入力バッファ33では、第2基準電圧VREFLがポジティブ(+)入力端子に該当するNMOSトランジスタN33のゲートに入力される。
【0052】
位相検出器35は、第1入力バッファの出力信号SEL1と第2入力バッファの出力信号SEL2とをラッチするSR(Set−Reset)ラッチ形態の第1ラッチ回路351と、第1ラッチ回路351の両出力信号をラッチするSRラッチ形態の第2ラッチ回路353とを備えて構成される。第2ラッチ回路353から第1入力バッファの出力信号SEL1と第2入力バッファの出力信号SEL2との位相差に対応する出力信号DIが出力される。第1ラッチ回路351は、2つのNANDゲートND11、ND13から構成され、第2ラッチ回路353は、2つのNANDゲートND31、ND33から構成される。
【0053】
図3及び図4の一実施形態では、第1入力バッファ31と第2入力バッファ33とがクロック信号CLKによって同期及び制御される場合が示されている。しかし、第1入力バッファ31と第2入力バッファ33とは、クロック信号CLKによって同期及び制御されない他の様々な形態に実施できるということは、当業者に自明である。また、図3及び図4に示された一実施形態では、第1入力バッファ31と第2入力バッファ33とがクロスカップル感知増幅器の形態に構成された場合が示されているが、第1入力バッファ31と第2入力バッファ33とは、他の様々な形態の増幅器として実施されうるということは、当業者に自明である。
【0054】
また、図3及び図4に示された一実施形態では、位相検出器35がSRラッチ形態に構成された場合が示されているが、位相検出器35は、他の様々な形態に実施されうるということは、当業者に自明である。
【0055】
図5及び図6は、図4の本発明の好適な一実施形態に係る二重基準入力受信器の各信号の信号波形図を示す図面である。図5は、第1基準電圧VREFHのレベルが入力データ信号DATAのレベルより高く、第2基準電圧VREFLのレベルが入力データ信号DATAのレベルより低い場合を示す。図6は、第1基準電圧VREFHのレベルが入力データ信号DATAのレベルの中間レベルより高く、入力データ信号DATAの最高レベルより低く、そして第2基準電圧VREFLのレベルは、入力データ信号DATAのレベルの中間レベルより低く、入力データ信号DATAの最小レベルより高い場合を示す。
【0056】
以下、図5の信号波形図を参照して、図4の二重基準入力受信器の動作と本発明の好適な一実施形態に係る入力データ信号の受信方法を説明する。本発明の好適な一実施形態に係る入力データ信号の受信方法は、図4の本発明の好適な一実施形態に係る二重基準入力受信器によって実行される。
【0057】
クロック信号CLKの論理ロー区間の間には、第1入力バッファ31の内部出力信号V1及びその相補信号V1’が電源電圧VDDレベルとなり、また第2入力バッファ33の内部出力信号V2及びその相補信号V2’が電源電圧VDDレベルとなる。
【0058】
入力データ信号DATAが図4の二重基準入力受信器に入力されれば、クロック信号CLKの論理ハイ区間の間、第1入力バッファ31によって第1基準電圧VREFHと入力データ信号DATAとの電圧差が感知増幅され、第2入力バッファ33によって第2基準電圧VREFLと入力データ信号DATAとの電圧差が感知増幅される。
【0059】
まず、クロック信号CLKの論理ハイ区間の間に、入力データ信号DATAのレベルがローレベルである場合には(P1区間)、DATAとVREFHとの間には大きい電圧差が存在し、DATAとVREFLとの間には小さな電圧差が存在する。これにより、第1入力バッファ31は、高速で入力データ信号DATAをディベロップ(develop)し、第2入力バッファ33は、低速で入力データ信号DATAをディベロップする。
【0060】
その結果、第1入力バッファ31の内部出力信号V1が先に中間レベルに到達し、時間T後に第2入力バッファ33の内部出力信号V2が同じ中間レベルに到達する。したがって、第1入力バッファの出力信号SEL1が先に論理ハイとなり、ほぼ時間T後に第2入力バッファの出力信号SEL2が論理ハイとなる。このように、第1入力バッファ31と第2入力バッファ33とは、電圧差を時間差Tに変換する役割を担う。
【0061】
第1入力バッファの出力信号SEL1が、第2入力バッファの出力信号SEL2に比べて早く論理ハイになる場合には、出力信号SEL1が論理ハイになる時、位相検出器35の出力信号DIが論理ハイとなる。
【0062】
次に、クロック信号CLKの論理ハイ区間の間、入力データ信号DATAのレベルがハイレベルである場合には(P2区間)、DATAとVREFHとの間には小さな電圧差が存在し、DATAとVREFLとの間には大きい電圧差が存在する。これにより、第1入力バッファ31は、低速でで入力データ信号DATAをディベロップし、第2入力バッファ33は、高速で入力データ信号DATAをディベロップする。
【0063】
その結果、第2入力バッファ33の内部出力信号V2が先に中間レベルに到達し、時間T後に第1入力バッファ31の内部出力信号V1が同じ中間レベルに到達する。したがって、第2入力バッファの出力信号SEL2が先に論理ハイになり、ほぼ時間T後に第1入力バッファの出力信号SEL1が論理ハイとなる。
【0064】
第2入力バッファの出力信号SEL2が、第1入力バッファの出力信号SEL1に比べて早く論理ハイになる場合には、出力信号SEL2が論理ハイになる時、位相検出器35の出力信号DIは論理ローとなる。
【0065】
前述したような動作によって、位相検出器35の出力信号DIが論理ハイになれば、半導体装置の内部回路は、入力データ信号DATAのレベルをローレベルと認識する。そして、位相検出器35の出力信号DIが論理ローになれば、半導体装置の内部回路は、入力データ信号DATAのレベルをハイレベルと認識する。
【0066】
一方、図6に示すように、第1基準電圧VREFHのレベルが、入力データ信号DATAのレベルの中間レベルより高く、入力データ信号DATAの最高レベルより低く、そして第2基準電圧VREFLのレベルが、入力データ信号DATAのレベルの中間レベルより低く、入力データ信号DATAの最小レベルより高い場合にも、本発明の好適な実施の形態に係る二重基準入力受信器は、図5に示された場合とほぼ同様に動作する。
【0067】
但し、P1区間で第2基準電圧VREFLのレベルが入力データ信号DATAの最小レベルより高いので、第2入力バッファ33の内部出力信号V2の相補信号V2’がローレベルとなる。
【0068】
この時、第2入力バッファ33のディベロップ速度は、第1入力バッファ31と同様に速く、したがって第1入力バッファ31の内部出力信号V1と第2入力バッファ33の内部出力信号の相補信号V2’とは、ほぼ同じ速度で同じ中間レベルに到達する。この場合には、第1入力バッファの出力信号SEL1が論理ハイになり、第2入力バッファの出力信号SEL2は論理ローが維持され、図5と同様に、出力信号SEL1が論理ハイになる時、位相検出器35の出力信号DIが論理ハイとなる。
【0069】
そして、P2区間では、第1基準電圧VREFHのレベルが入力データ信号DATAの最大レベルよりは低いので、第1入力バッファ31の内部出力信号V1の相補信号V1’がローレベルとなる。
【0070】
この時、第1入力バッファ31のディベロップ速度は、第2入力バッファ33と同様に速く、したがって第2入力バッファ33の内部出力信号V2と第1入力バッファ31の内部出力信号の相補信号V1’とは、ほぼ同じ速度で同じ中間レベルに到達する。この場合には、第2入力バッファの出力信号SEL2が論理ハイになり、第1入力バッファの出力信号SEL1は論理ローが維持され、、図5と同様に、出力信号SEL2が論理ハイになる時、位相検出器35の出力信号DIが論理ローとなる。
【0071】
図7は、本発明の好適な他の実施形態に係る二重基準入力受信器を示すブロック図である。
【0072】
図7を参照すれば、本発明の好適な他の実施形態に係る入力受信器は、第1差動増幅型入力バッファ71、第2差動増幅型入力バッファ73、第1感知増幅型入力バッファ75、第2感知増幅型入力バッファ77、及び位相検出器79を備える。
【0073】
第1差動増幅型入力バッファ71は、ポジティブ入力端子(+)に入力される第1基準電圧VREFHと、ネガティブ入力端子(−)に入力される入力データ信号DATAとの電圧差を差動増幅して、出力信号OUTH及びその相補信号OUTHBを出力する。第2差動増幅型入力バッファ73は、ポジティブ入力端子(+)に入力される入力データ信号DATAと、ネガティブ入力端子(−)に入力される第2基準電圧VREFLとの電圧差を差動増幅して、出力信号OUTL及びその相補信号OUTLBを出力する。
【0074】
第1感知増幅型入力バッファ75は、クロック信号CLKに同期し、クロック信号CLKによってイネーブルまたはディセーブルされ、ネガティブ(−)入力端子に入力される第1差動増幅型入力バッファ71の出力信号OUTHと、ポジティブ(+)入力端子に入力される第1差動増幅型入力バッファ71の出力信号の相補信号OUTHBとの電圧差を感知して増幅し、出力信号SEL1を出力する。第2感知増幅型入力バッファ77は、クロック信号CLKに同期し、クロック信号CLKによってイネーブルまたはディセーブルされ、ネガティブ(−)入力端子に入力される第2差動増幅型入力バッファ73の出力信号OUTLと、ポジティブ(+)入力端子に入力される第2差動増幅型入力バッファ73の出力信号の相補信号OUTLBとの電圧差を感知して増幅し、出力信号SEL2を出力する。
【0075】
第1感知増幅型入力バッファ75は、図3及び図4の一実施形態に示された入力バッファ31と構成が同一である。第2感知増幅型入力バッファ77は、図3及び図4の一実施形態に示された入力バッファ33と構成が同一である。但し、図7の実施形態では、第1差動増幅型入力バッファ71の出力信号OUTHが、図4に示された入力受信部311の第2入力トランジスタN14のゲート(第1感知増幅型入力バッファ75のネガティブ(−)入力端子に該当する)に入力され、出力信号OUTHの相補信号OUTHBが、入力受信部311の第1入力トランジスタN13のゲート(第1感知増幅型入力バッファ75のポジティブ(+)入力端子に該当する)に入力される。
【0076】
そして、図7の実施形態では、第2差動増幅型入力バッファ73の出力信号OUTLが、図4に示された入力受信部331の第2入力トランジスタN34のゲート(第2感知増幅型入力バッファ77のネガティブ(−)入力端子に該当する)に入力され、出力信号OUTLの相補信号OUTLBが、入力受信部331の第1入力トランジスタN33のゲート(第2感知増幅型入力バッファ77のポジティブ(+)入力端子に該当する)に入力される。
【0077】
第1差動増幅型入力バッファ71と第1感知増幅型入力バッファ75とは、入力データ信号DATAのローデータを検出するために使われる。第2差動増幅型入力バッファ73と第2感知増幅型入力バッファ77とは、入力データ信号DATAのハイデータを検出するために使われる。
【0078】
位相検出器79は、第1感知増幅型入力バッファ75の出力信号SEL1と第2感知増幅型入力バッファ77の出力信号SEL2との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号DIを発生させる。位相検出器79は、図3及び図4の一実施形態に示された位相検出器35と構成が同一である。
【0079】
図8は、図7に示された第1差動増幅型入力バッファ71の詳細な回路を示す図面であり、図9は、図7に示された第2差動増幅型入力バッファ73の詳細な回路を示す図面である。
【0080】
図8に示すように、第1差動増幅型入力バッファ71は、一般的な差動増幅器から構成され、2つの負荷抵抗R81、R82、2つの入力トランジスタN81、N82、及びバイアストランジスタN83を備える。
【0081】
入力トランジスタN81のゲートに第1基準電圧VREFHが印加され、入力トランジスタN82のゲートに入力データ信号DATAが印加される。入力トランジスタN81のゲートが第1差動増幅型入力バッファ71のポジティブ入力端子(+)に該当し、入力トランジスタN82のゲートが第1差動増幅型入力バッファ71のネガティブ入力端子(−)に該当する。バイアストランジスタN83のゲートには、バイアストランジスタN83のターンオン及びターンオフを制御するバイアス電圧VBIASが印加される。
【0082】
負荷抵抗R82と入力トランジスタN82との接続ノードから第1差動増幅型入力バッファ71の出力信号OUTHが出力され、負荷抵抗R81と入力トランジスタN81との接続ノードから第1差動増幅型入力バッファ71の出力信号の相補信号OUTHBが出力される。ここで、入力トランジスタN81、入力トランジスタN82、及びバイアストランジスタN83は、NMOSトランジスタから構成される。
【0083】
図9に示すように、第2差動増幅型入力バッファ73は、一般的な差動増幅器から構成され、2つの負荷抵抗R91、R92、2つの入力トランジスタN91、N92、及びバイアストランジスタN93を備える。
【0084】
入力トランジスタN91のゲートに入力データ信号DATAが印加され、入力トランジスタN92のゲートに第2基準電圧VREFLが印加される。入力トランジスタN91のゲートが第2差動増幅型入力バッファ73のポジティブ入力端子(+)に該当し、入力トランジスタN92のゲートが第2差動増幅型入力バッファ73のネガティブ入力端子(−)に該当する。バイアストランジスタN93のゲートには、バイアストランジスタN93のターンオン及びターンオフを制御するバイアス電圧VBIASが印加される。
【0085】
負荷抵抗R92と入力トランジスタN92との接続ノードから第2差動増幅型入力バッファ73の出力信号OUTLが出力され、負荷抵抗R91と入力トランジスタN91との接続ノードから第2差動増幅型入力バッファ73の出力信号の相補信号OUTLBが出力される。ここで、入力トランジスタN91、入力トランジスタN92、及びバイアストランジスタN93は、NMOSトランジスタから構成される。
【0086】
第1差動増幅型入力バッファ71及び第2差動増幅型入力バッファ73の動作は、当業者に自明なものであるため、その詳細な説明は省略する。
【0087】
前述した図7の他の好適な実施形態に係る二重基準入力受信器の動作は、図3の一実施形態に係る二重基準入力受信器の動作とほぼ同様であり、また各入力受信器によって実行される入力データ信号の受信方法もほぼ同様である。したがって、図7の二重基準入力受信器の動作と該入力受信器によって実行される入力データ信号の受信方法についての詳細な説明は省略する。
【0088】
一方、図7の実施形態では、第1感知増幅型入力バッファ75と第2感知増幅型入力バッファ77とがクロック信号CLKによって同期及び制御される場合が示されているが、クロック信号CLKによって同期及び制御されない他の様々な形態に実施されうるということは、当業者に自明である。また、図7の実施形態では、第1感知増幅型入力バッファ75及び第2感知増幅型入力バッファ77が示されているが、第1感知増幅型入力バッファ75及び第2感知増幅型入力バッファ77の代りに、他の様々な形態の増幅器が使われうるということは、当業者に自明である。
【0089】
また、図7の実施形態において、第1差動増幅型入力バッファ71が図8の回路のように構成され、第2差動増幅型入力バッファ73が図9の回路のように構成されうるが、他の様々な形態に実施されうるということは当業者に自明である。また、図7の実施形態において、位相検出器79が、図4の一実施形態のようにSRラッチ形態に構成されうるが、他の様々な形態で実施されうるということは当業者に自明である。
【0090】
前述したように、本発明の好適な実施の形態に係る二重基準入力受信器及びその入力データ信号の受信方法は、単一方式のように外部から入力される一つのデータ信号DATAのみを利用する。したがって、入力データ信号DATAを受信する一つのピンのみが必要なので、半導体装置のピン数を減少させることができるという長所がある。また、前述したように、本発明の好適な実施の形態に係る二重基準入力受信器及びその入力データ信号の受信方法は、2つの基準電圧、すなわち高いレベルの第1基準電圧VREFH及び低いレベルの第2基準電圧VREFLを利用する。従って、本発明の好適な実施の形態に係る二重基準入力受信器は、差動方式のように大きい入力データアイを提供することができるという長所がある。
【0091】
以上、図面及び明細書で最適の実施形態が開示された。ここで、特定の用語が使われたが、これは、単に本発明を説明するための目的として使われたものに過ぎず、意味を限定したり特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。したがって、当業者であれば、これより多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の技術的範囲は、特許特許の範囲の記載に基づいて定められなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明による二重基準入力受信器及びその入力データ信号の受信方法は、半導体装置に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】差動方式による信号波形図を示す図面である。
【図2】単一方式による信号波形図を示す図面である。
【図3】本発明の好適な一実施形態に係る二重基準入力受信器を示すブロック図である。
【図4】図3の本発明の好適な一実施形態に係る二重基準入力受信器を詳細に示す回路図である。
【図5】図4の本発明の好適な一実施形態に係る二重基準入力受信器の各信号の信号波形図を示す図面である。
【図6】図4の本発明の好適な一実施形態に係る二重基準入力受信器の各信号の信号波形図の他の例を示す図面である。
【図7】本発明の好適な他の実施形態に係る二重基準入力受信器を示すブロック図である。
【図8】図7に示された第1差動増幅型入力バッファの詳細な回路を示す図面である。
【図9】図7に示された第2差動増幅型入力バッファの詳細な回路を示す図面である。
【符号の説明】
【0094】
31 第1入力バッファ
33 第2入力バッファ
35 位相検出器
311、331 入力受信部
313、333 感知増幅部
315、335 制御部
351 第1ラッチ回路
353 第2ラッチ回路
CLK クロック信号
DATA 入力データ信号
DI、SEL1、SEL2 出力信号
I11、I31 反転バッファ
N11、N12、N15、N31、N32、N35 NMOSトランジスタ
N13、N33 第1入力トランジスタ
N14、N34 第2入力トランジスタ
ND11、ND13、ND31、ND33 NANDゲート
P11、P12、P13、P14、P31、P32、P33、P34 PMOSトランジスタ
V1、V2 内部出力信号
V1’、V2’ 相補信号
VDD 電源電圧
VSS 接地電圧
VREFH 第1基準電圧
VREFL 第2基準電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力データ信号を受信する入力受信器であって、
クロック信号によって同期して、イネーブルまたはディセーブルされ、ポジティブ入力端子に入力される前記入力データ信号とネガティブ入力端子に入力される第1基準電圧との電圧差を感知して増幅する第1入力バッファと、
前記クロック信号によって同期し、イネーブルまたはディセーブルされ、ポジティブ入力端子に入力される第2基準電圧とネガティブ入力端子に入力される前記入力データ信号との電圧差を感知して増幅する第2入力バッファと、
前記第1入力バッファの出力信号と前記第2入力バッファの出力信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる位相検出器と、を備えることを特徴とする入力受信器。
【請求項2】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高いことを特徴とする請求項1に記載の入力受信器。
【請求項3】
前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低いことを特徴とする請求項1に記載の入力受信器。
【請求項4】
前記第1基準電圧は、電源電圧であることを特徴とする請求項2に記載の入力受信器。
【請求項5】
前記第2基準電圧は、接地電圧であることを特徴とする請求項3に記載の入力受信器。
【請求項6】
前記第1入力バッファ及び前記第2入力バッファは、クロスカップル感知増幅器を備えることを特徴とする請求項1に記載の入力受信器。
【請求項7】
前記第1入力バッファは、
ゲートに前記入力データ信号が印加される第1入力トランジスタ及びゲートに前記第1基準電圧が印加される第2入力トランジスタを備える入力受信部と、
前記第1入力トランジスタの一端及び前記第2入力トランジスタの一端に接続され、前記第1入力トランジスタの一端のレベルと前記第2入力トランジスタの一端のレベルとの電圧差を感知して増幅する感知増幅部と、
前記クロック信号に応答して、前記入力受信部及び前記感知増幅部をイネーブルまたはディセーブルさせる制御部と、を備え、
前記第1入力トランジスタのゲートが前記第1入力バッファのポジティブ入力端子であり、前記第2入力トランジスタのゲートが前記第1入力バッファのネガティブ入力端子であることを特徴とする請求項1に記載の入力受信器。
【請求項8】
前記第2入力バッファは、
ゲートに前記第2基準電圧が印加される第1入力トランジスタ及びゲートに前記入力データ信号が印加される第2入力トランジスタを備える入力受信部と、
前記第1入力トランジスタの一端及び前記第2入力トランジスタの一端に接続され、前記第1入力トランジスタの一端のレベルと前記第2入力トランジスタの一端のレベルとの電圧差を感知して増幅する感知増幅部と、
前記クロック信号に応答して、前記入力受信部及び前記感知増幅部をイネーブルまたはディセーブルさせる制御部と、を備え、
前記第1入力トランジスタのゲートが前記第2入力バッファのポジティブ入力端子であり、前記第2入力トランジスタのゲートが前記第2入力バッファのネガティブ入力端子であることを特徴とする請求項1に記載の入力受信器。
【請求項9】
入力データ信号を受信する入力受信器であって、
ポジティブ入力端子に入力される前記入力データ信号とネガティブ入力端子に入力される第1基準電圧との電圧差を感知して増幅する第1入力バッファと、
ポジティブ入力端子に入力される第2基準電圧とネガティブ入力端子に入力される前記入力データ信号との電圧差を感知して増幅する第2入力バッファと、
前記第1入力バッファの出力信号と前記第2入力バッファの出力信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる位相検出器と、を備えることを特徴とする入力受信器。
【請求項10】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高いことを特徴とする請求項9に記載の入力受信器。
【請求項11】
前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低いことを特徴とする請求項9に記載の入力受信器。
【請求項12】
前記第1基準電圧は、電源電圧であることを特徴とする請求項10に記載の入力受信器。
【請求項13】
前記第2基準電圧は、接地電圧であることを特徴とする請求項11に記載の入力受信器。
【請求項14】
前記第1入力バッファ及び前記第2入力バッファは、クロスカップル感知増幅器を備えることを特徴とする請求項9に記載の入力受信器。
【請求項15】
前記第1入力バッファは、
ゲートに前記入力データ信号が印加される第1入力トランジスタ及びゲートに前記第1基準電圧が印加される第2入力トランジスタを備える入力受信部と、
前記第1入力トランジスタの一端及び前記第2入力トランジスタの一端に接続され、前記第1入力トランジスタの一端のレベルと前記第2入力トランジスタの一端のレベルとの電圧差を感知して増幅する感知増幅部とを備え、
前記第1入力トランジスタのゲートが前記第1入力バッファのポジティブ入力端子であり、前記第2入力トランジスタのゲートが前記第1入力バッファのネガティブ入力端子であることを特徴とする請求項9に記載の入力受信器。
【請求項16】
前記第1入力バッファは、
クロック信号に応答して、前記入力受信部及び前記感知増幅部をイネーブルまたはディセーブルさせる制御部をさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の入力受信器。
【請求項17】
前記第2入力バッファは、
ゲートに前記第2基準電圧が印加される第1入力トランジスタ及びゲートに前記入力データ信号が印加される第2入力トランジスタを備える入力受信部と、
前記第1入力トランジスタの一端及び前記第2入力トランジスタの一端に接続され、前記第1入力トランジスタの一端のレベルと前記第2入力トランジスタの一端のレベルとの電圧差を感知して増幅する感知増幅部と、を備え、
前記第1入力トランジスタのゲートが前記第2入力バッファのポジティブ入力端子であり、前記第2入力トランジスタのゲートが前記第2入力バッファのネガティブ入力端子であることを特徴とする請求項9に記載の入力受信器。
【請求項18】
前記第2入力バッファは、
クロック信号に応答して、前記入力受信部及び前記感知増幅部をイネーブルまたはディセーブルさせる制御部をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の入力受信器。
【請求項19】
入力データ信号を受信する入力受信器であって、
ポジティブ入力端子に入力される第1基準電圧とネガティブ入力端子に入力される前記入力データ信号との電圧差を差動増幅する第1差動増幅型入力バッファと、
ポジティブ入力端子に入力される前記入力データ信号とネガティブ入力端子に入力される第2基準電圧との電圧差を差動増幅する第2差動増幅型入力バッファと、
クロック信号によって同期して、イネーブルまたはディセーブルされ、ネガティブ入力端子に入力される前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号と、ポジティブ入力端子に入力される前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号との電圧差を感知増幅する第1感知増幅型入力バッファと、
前記クロック信号によって同期して、イネーブルまたはディセーブルされ、ネガティブ入力端子に入力される前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号と、ポジティブ入力端子に入力される前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号との電圧差を感知増幅する第2感知増幅型入力バッファと、
前記第1感知増幅型入力バッファの出力信号と前記第2感知増幅型入力バッファの出力信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる位相検出器と、
を備えることを特徴とする入力受信器。
【請求項20】
前記第1基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高いことを特徴とする請求項19に記載の入力受信器。
【請求項21】
前記第2基準電圧のレベルは、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低いことを特徴とする請求項19に記載の入力受信器。
【請求項22】
前記第1基準電圧は、電源電圧であることを特徴とする請求項20に記載の入力受信器。
【請求項23】
前記第2基準電圧は、接地電圧であることを特徴とする請求項21に記載の入力受信器。
【請求項24】
前記第1感知増幅型入力バッファ及び前記第2感知増幅型入力バッファは、クロスカップル感知増幅器を備えることを特徴とする請求項19に記載の入力受信器。
【請求項25】
前記第1感知増幅型入力バッファは、
ゲートに前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号が印加される第1入力トランジスタ及びゲートに前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号が印加される第2入力トランジスタを備える入力受信部と、
前記第1入力トランジスタの一端及び前記第2入力トランジスタの一端に接続され、前記第1入力トランジスタの一端のレベルと前記第2入力トランジスタの一端のレベルとの電圧差を感知して増幅する感知増幅部と、
前記クロック信号に応答して、前記入力受信部及び前記感知増幅部をイネーブルまたはディセーブルさせる制御部と、を備え、
前記第1入力トランジスタのゲートが前記第1感知増幅型入力バッファのポジティブ入力端子であり、前記第2入力トランジスタのゲートが前記第1感知増幅型入力バッファのネガティブ入力端子であることを特徴とする請求項19に記載の入力受信器。
【請求項26】
前記第2感知増幅型入力バッファは、
ゲートに前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号が印加される第1入力トランジスタ及びゲートに前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号が印加される第2入力トランジスタを備える入力受信部と、
前記第1入力トランジスタの一端及び前記第2入力トランジスタの一端に接続され、前記第1入力トランジスタの一端のレベルと前記第2入力トランジスタの一端のレベルとの電圧差を感知して増幅する感知増幅部と、
前記クロック信号に応答して、前記入力受信部及び前記感知増幅部をイネーブルまたはディセーブルさせる制御部と、を備え、
前記第1入力トランジスタのゲートが前記第2入力バッファのポジティブ入力端子であり、前記第2入力トランジスタのゲートが前記第2入力バッファのネガティブ入力端子であることを特徴とする請求項19に記載の入力受信器。
【請求項27】
入力データ信号を受信する方法であって、
第1入力バッファを利用して、クロック信号の第1論理状態の間、前記第1入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号及び前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い第1基準電圧を受信して、前記入力データ信号と前記第1基準電圧との電圧差を感知増幅する段階と、
第2入力バッファを利用して、前記クロック信号の第1論理状態の間、前記第2入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い第2基準電圧と前記入力データ信号とを受信して、前記第2基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を感知増幅する段階と、
位相検出器を利用して、前記入力データ信号と前記第1基準電圧との電圧差を感知して増幅された信号と、前記第2基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を感知して増幅された信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる段階と、を含むことを特徴とする入力データ信号の受信方法。
【請求項28】
前記第1基準電圧は、電源電圧であることを特徴とする請求項27に記載の入力データ信号の受信方法。
【請求項29】
前記第2基準電圧は、接地電圧であることを特徴とする請求項27に記載の入力データ信号の受信方法。
【請求項30】
前記第1入力バッファ及び前記第2入力バッファは、クロスカップル感知増幅器を備えることを特徴とする請求項27に記載の入力データ信号の受信方法。
【請求項31】
入力データ信号を受信する方法であって、
第1入力バッファを利用して、前記第1入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号及び前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い第1基準電圧を受信して、前記入力データ信号と前記第1基準電圧との電圧差を感知増幅する段階と、
第2入力バッファを利用して、前記第2入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い第2基準電圧と前記入力データ信号とを受信して、前記第2基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を感知増幅する段階と、
位相検出器を利用して、前記入力データ信号と前記第1基準電圧との電圧差を感知して増幅された信号と、前記第2基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を感知して増幅された信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる段階と、を含むことを特徴とする入力データ信号の受信方法。
【請求項32】
前記第1基準電圧は、電源電圧であることを特徴とする請求項31に記載の入力データ信号の受信方法。
【請求項33】
前記第2基準電圧は、接地電圧であることを特徴とする請求項31に記載の入力データ信号の受信方法。
【請求項34】
前記第1入力バッファ及び前記第2入力バッファは、クロスカップル感知増幅器を備えることを特徴とする請求項31に記載の入力データ信号の受信方法。
【請求項35】
入力データ信号を受信する方法であって、
第1差動増幅型入力バッファを利用して、前記第1差動増幅型入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号のレベルの中間レベルより高い第1基準電圧と前記入力データ信号とを受信して、前記第1基準電圧と前記入力データ信号との電圧差を差動増幅する段階と、
第2差動増幅型入力バッファを利用して、前記第2差動増幅型入力バッファのポジティブ入力端子及びネガティブ入力端子を介して、前記入力データ信号と前記入力データ信号のレベルの中間レベルより低い第2基準電圧とを受信して、前記入力データ信号と前記第2基準電圧との電圧差を差動増幅する段階と、
第1感知増幅型入力バッファを利用して、クロック信号の第1論理状態の間、前記第1感知増幅型入力バッファのネガティブ入力端子及びポジティブ入力端子を介して、前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号と前記第1差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号とを受信して、該両信号間の電圧差を感知増幅する段階と、
第2感知増幅型入力バッファを利用して、前記クロック信号の第1論理状態の間、前記第2感知増幅型入力バッファのネガティブ入力端子及びポジティブ入力端子を介して、前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号と前記第2差動増幅型入力バッファの出力信号の相補信号とを受信して、該両信号間の電圧差を感知増幅する段階と、
位相検出器を利用して、前記第1感知増幅型入力バッファにより感知増幅された信号と、前記第2感知増幅型入力バッファにより感知増幅された信号との位相差を検出し、検出された位相差に対応する出力信号を発生させる段階と、を含むことを特徴とする入力データ信号の受信方法。
【請求項36】
前記第1基準電圧は、電源電圧であることを特徴とする請求項35に記載の入力データ信号の受信方法。
【請求項37】
前記第2基準電圧は、接地電圧であることを特徴とする請求項35に記載の入力データ信号の受信方法。
【請求項38】
前記第1感知増幅型入力バッファ及び前記第2感知増幅型入力バッファは、クロスカップル感知増幅器を備えることを特徴とする請求項35に記載の入力データ信号の受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−68176(P2007−68176A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−231140(P2006−231140)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】