説明

半導体装置の製造方法および半導体装置

【課題】原料である環状シロキサンの環の径を大きくすることなく、かつ空孔形成剤を用いることなく、大きな空孔を形成する多孔質層間絶縁膜を提供する。
【解決手段】トランジスタが形成されたシリコン基板10上にSiOを主成分とする層間絶縁膜2が設けられ、さらに層間絶縁膜2の上には、多孔質層間絶縁膜1が設けられている。多孔質層間絶縁膜1には配線90およびビア91が埋め込まれている。
なお、この多孔質層間絶縁膜1は、環状シロキサンと、少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物と、を含む混合原料ガスを用いたプラズマCVD法により成膜している。これにより、大きな空孔径のかご型構造を有する層間絶縁膜が得られるようになる。すなわち、環状シロキサンの環の径を大きくすることなく、より大きな空孔を形成することが可能となる。大きな空孔の形成が膜密度低減に貢献し、その結果、多孔質絶縁膜の比誘電率低減が実現可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LSIの微細化の進展に伴い、多層配線中の配線間容量の増大が問題となってきている。その対策として、層間絶縁膜へ多孔質低誘電率膜の導入が進められている。低誘電率化によって信号遅延の低減や、低電力化を図ることが可能となる。
層間絶縁膜の低誘電率化の手法として、層間絶縁膜中に分極率の小さい炭化水素基を導入する手法や、層間絶縁膜形成時に空孔形成剤(ポロジェン)を用いて成膜後に熱処理などを行って、ポロジェンを脱離させることにより、層間絶縁膜中に空孔を導入する手法などが用いられている。それ以外にも、特許文献1〜6には、層間絶縁膜の低誘電率化の方法について述べられている。特許文献1では、シロキサン結合により三次元構造を構築したかご型構造を形成するためにマイクロウェーブ照射を行い、空孔径を大きくし、低誘電率層間絶縁膜を得ている。特許文献2では、有機ケイ素化合物と速度上昇剤を用い、化学気相成長を増進し、かつ低誘電率の膜を得ている。特許文献3では、層間絶縁膜のプラズマ硬化処理を行い、弾性率と膜硬度を向上させ、さらにプラズマ処理を行うことで、低誘電率化を行っている。特許文献4では、ビニル基を含むシリコン系炭化水素化合物と添加ガスからプラズマ重合反応により、低膜応力及び低誘電率を有するシリコン系絶縁膜を作成している。特許文献5では、有機ケイ素化合物とヒドロキシル形成化合物の反応により、ヒドロキシル基を有する低誘電率酸化ケイ素層を堆積している。特許文献6では、環状シロキサン化合物を加水分解および縮合重合させることでシロキサン系樹脂を得ている。そして、このシロキサン系樹脂を用い、低誘電率層間絶縁膜を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−206457号公報
【特許文献2】特開2004−320005号公報
【特許文献3】特開2005−503672号公報
【特許文献4】特開2005−072584号公報
【特許文献5】特開2001−148382号公報
【特許文献6】特開2002−363285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように先行の特許文献では、層間絶縁膜の低誘電率化がおこなわれているが、以下のような、課題がある。
特許文献1は、成膜後にマイクロウェーブ照射を行うため、成膜に必要な工程数が増加する問題がある。
特許文献2は、かご型構造生成により空孔径を拡大し低誘電率化を実現する方法が述べられているが、成膜後に気孔形成相を除去する工程が追加されるという課題がある。
特許文献3は、プラズマ硬化の時間が必要であるため、工程が増えるという課題がある。
特許文献4では、原料と添加ガスの組み合わせによっては、側鎖の解離や、原料の酸化が進んでしまい、むしろ誘電率を高くしてしまうという、問題を有する。
特許文献5は、硬化処理の時間が必要であるため、工程が増えるという課題がある。
特許文献6は、工程数が多く、加水分解や縮合重合に時間がかかる(0.1から100時間)という問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、環状シロキサンと、少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物と、を含む混合原料ガスを用いたプラズマCVD法により多孔質層間絶縁膜を成膜する工程を含む、半導体装置の製造方法が提供される。少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物により、環状シロキサン側鎖が酸化され、酸化された側鎖間で、シロキサン結合ができることで、大きな空孔径のかご型構造を有する低誘電率層間絶縁膜が得られるようになる。
ここでいう、かご型構造の模式図を図1に示す。かご型構造は、環状シロキサンにおいて環を形成するSiと、別の環状シロキサンにおいて環を形成しているSiが、シロキサン結合を構築することにより形成された三次元構造である。
この方法では成膜中に少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物を追加することで実現できるため、成膜後の後工程を必要としない。また適切な有機化合物の選択により、原料の側鎖の解離を抑制しつつ、かご型構造の生成が可能となるため低誘電率かつエッチングやアッシング等のプロセスで発生するプラズマダメージ耐性の高い膜を得ることができる。
【0006】
本発明の多孔質層間絶縁膜には、式(1)で表され、nは2以上であり、より好ましくは、2から5である。RxおよびRyは、少なくともどちらか一方が、水素あるいは不飽和炭素基、または飽和炭素基である。また、少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物は、ヒドロキシル基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロトキシ基等)、カルボニル基、カルボキシル基のいずれかを官能基として含む。キャリアガスとしてヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン、および窒素のいずれかの不活性ガスを用いる。また、少なくとも一つの酸素原子を含む有機化合物の炭素数は、環状シロキサン側鎖のうち炭素数の多い側鎖の炭素数と同じもしくは1あるいは2異なっていることが好ましい。より好ましくは少なくとも一つの酸素原子を含む有機化合物の炭化水素基が、環状シロキサンの持つ炭化水素基と同じことが好ましい。この理由は、少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物が、環状シロキサン側鎖と同じ炭化水素基を含むことで、化学平衡論の考え方から、炭素が解離する方向に反応が進みにくくなると考えられるためである。
【0007】
【化1】

【0008】
かご型構造の形成の例の一つは以下のように推察される。少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物の酸素と、環状シロキサン原料のSiによって、シロキサン結合を生成する。環状シロキサン間で新たにシロキサン結合が作られる反応が繰り返されることでかご型構造が形成されると考えられる。例えば、少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物がヒドロキシル基を含んでいる場合には、環状シロキサン側鎖が酸化され、ヒドロキシル基に置換される。酸化された原料側鎖の間で、縮合重合(脱水)反応がおき、シロキサン結合を生成する。
【0009】
不飽和炭化水素基をもつ環状シロキサンの反応の一例としてプラズマ重合がある。ここでいうプラズマ重合反応とは、側鎖に不飽和炭化水素基をもつ環状シロキサンの不飽和基がプラズマ中の電子により開裂し、環状シロキサン原料同士が結合する反応を意味している。この反応が起こることにより、不飽和基を持つ環状シロキサン原料を用いた場合には、不飽和基を持たない環状シロキサン原料を用いた場合に比べ、少なくとも一つの酸素原子を含む有機化合物を混合させることにより生成されるかご型構造同士の架橋構造が形成される割合が増加すると考えられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、環状シロキサン原料と、少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物を酸化剤として反応させる。これにより、大きな空孔径のかご型構造を有する層間絶縁膜が得られるようになる。すなわち、環状シロキサンの環の径を大きくすることなく、より大きな空孔を形成することが可能となる。大きな空孔の形成が膜密度低減に貢献し、その結果、多孔質絶縁膜の比誘電率低減が実現可能となる。また、特許文献1〜6の、前述したような課題が解決されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明におけるかご型構造の一例である。
【図2】本発明における多孔質層間絶縁膜を有する半導体装置の断面図である。
【図3】本発明における多孔質層間絶縁膜を有する半導体装置の配線層の断面図である。
【図4】多孔質層間絶縁膜を形成するプラズマ発生装置の一例である。
【図5】多孔質層間絶縁膜の成膜メカニズムを表した反応経路を示した図である。
【図6】本発明における多孔質層間絶縁膜のSi−O−Si構造のFTIRスペクトル図である。
【図7】多孔質層間絶縁膜の比誘電率の結果である。
【図8】多孔質層間絶縁膜のFTIRにおけるシロキサン結合のピークを表した図である。
【図9】本実施例のFTIRにおけるシロキサン結合のピークを表した図である。
【図10】比較例のFTIRにおけるシロキサン結合のピークを表した図である。
【図11】多孔質層間絶縁膜のFTIRから求めたSi−Oかご型構造シロキサンピーク面積比を表した図である。
【図12】多孔質層間絶縁膜のFTIRスペクトルから算出したCHx/Si−O−Siのピーク面積比(規格化)を表した図である。
【図13】多孔質層間絶縁膜のXPSから得られたO/Si(規格化)を示した図である。
【図14】多孔質層間絶縁膜の空孔径分布の一例を表している。
【図15】多孔質層間絶縁膜のSAXSから得たかご型構造における平均空孔径(規格化)を表した図である。
【図16】多孔質層間絶縁膜のFTIRにおけるシロキサン結合のピークを表した図である。
【図17】多孔質層間絶縁膜のFTIRスペクトルから算出したCHx/Si−O−Siのピーク面積比(規格化)を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の詳細について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0013】
図2は、本実施形態における多孔質層間絶縁膜を有する半導体装置の断面図である。
図2に示すように、シリコン基板10上には、素子分離膜12が埋め込まれており、トランジスタが形成される素子領域が他の領域から分離されている。素子領域の上にはゲート絶縁膜20とゲート電極30が形成している。そして、ゲート電極30の表面にはNiシリサイド層70が、側面には側壁60が形成されている。なお、ゲート電極30の両側には、ソースドレイン電極40が形成しており、ソースドレイン電極40は伸長領域50を有している。このようなシリコン基板10上にSiOを主成分とする層間絶縁膜2が設けられている。層間絶縁膜2には配線80およびコンタクト82が形成されている。さらに層間絶縁膜2の上には、多孔質層間絶縁膜1が設けられている。多孔質層間絶縁膜1には配線90が埋め込まれている。
なお、この多孔質層間絶縁膜1は、環状シロキサンと、少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物と、を含む混合原料ガスを用いたプラズマCVD法により成膜している。
【0014】
図3は、本発明における多孔質層間絶縁膜を有する半導体装置の配線層の断面図である。
図3に示すように、配線層に多孔質層間絶縁膜1が設けられている。各層間の界面にはキャップ膜101が形成されている。また、多孔質層間絶縁膜1にはバリア膜102と配線103が埋め込まれている。なお、層の数はこれに限定されない。また、多孔質層間絶縁膜1は、どの層で用いても良い。
【0015】
本発明における、環状シロキサン原料は、下記式(1)で示されるSi−O化合物である。
【0016】
【化2】

【0017】
上記式(1)のnは2以上である。またRxおよびRyは、少なくともどちらか一方が水素あるいは不飽和炭化水素基、または飽和炭化水素基である。不飽和炭化水素基は、例えばビニル基やアリル基である。飽和炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、およびブチル基である。このブチル基は直鎖の他、イソブチル、t−ブチルの各分岐異性体基を含む。
【0018】
なお上記式(1)のRxおよびRyは、炭素数2〜4の直鎖不飽和炭化水素基、または炭素数3〜4の分岐鎖状飽和炭化水素基の少なくとも1つを用いることが好ましい。炭素数2〜4の直鎖不飽和炭化水素基を持つ原料を用いると、二重結合もしくは、三重結合が開裂することにより別のモノマーとの架橋構造を作り、かご型構造の割合を増やすことが可能となる。また、炭素数3〜4の分岐鎖状飽和炭化水素基を持つ原料を用いると、膜の炭素組成が高くなる。このため、膜中の炭素成分は一定量保持されることから、エッチング等のプロセスで発生するプラズマダメージ耐性を備えた膜とすることが可能となる。
【0019】
炭素数2〜4の直鎖不飽和炭化水素基は、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基である。また、炭素数3〜4の分岐鎖状飽和炭化水素基は、例えば、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基である。ここでブチル基は、直鎖の他、イソブチル、t−ブチルの各分岐異性体基を含む。
【0020】
上記式(1)のnは2から5が好ましい。nが6以上の場合、分子量が大きくなることから、相対的に蒸気圧が低くなる可能性が有るため、気化しにくくなることや、常温で固体となる可能性があるため、成膜原料として用いる際に取り扱いが困難になることや、供給量制御性が低化する、という課題を有している。
【0021】
具体的には、上記式(1)で示す環状有機シロキサンとして、下記式(3)に示すテトラビニルシクロテトラシロキサン誘導体、下記式(4)に示すトリビニルテトラシロキサン誘導体、下記式(5)および(6)に示すジビニルシクロテトラシロキサン誘導体、下記式(7)に示すビニルシクロテトラシロキサン誘導体、下記式(8)に示すトリビニルシクロトリシロキサン誘導体、下記式(9)に示すジビニルシクロトリシロキサン誘導体、および下記式(10)に示すビニルシクロトリシロキサン誘導体のいずれかが挙げられる。
【0022】
【化3】

【0023】
【化4】

【0024】
【化5】

【0025】
【化6】

【0026】
【化7】

【0027】
【化8】

【0028】
【化9】

【0029】
【化10】

【0030】
なお、上記式(3)〜(10)においてR1〜R7は、水素または炭素数1〜4の炭化水素基であり、同一であっても良いし、異なっていても良い。また、環状有機シロキサンとして、下記式(11)に示すテトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、下記式(12)に示すトリビニルトリイソプロピルシクロトリシロキサンを用いた場合、より好ましい。
【0031】
【化11】

【0032】
【化12】

【0033】
一方、本発明における、少なくとも1つの酸素原子を有する有機化合物は、酸化剤として働く。例えば、少なくとも1つのヒドロキシル基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロトキシ基等)、カルボニル基、カルボキシル基を含んでいる。具体的には、イソプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール、n-プロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸等が例示される。また、少なくとも1つの酸素原子を有する有機化合物の主構成元素は、C,H,Oからなり、酸素1個あたりに対し、Cが2以上であることを特徴とすることが好ましい。この理由は、少なくとも1つの酸素原子を有する有機化合物中の炭素が多孔質層間絶縁膜中にとりこまれ、エッチング等のプロセスで発生するプラズマダメージ耐性に優れた膜となることが考えられるからである。
【0034】
図4は、多孔質層間絶縁膜を形成するプラズマ発生装置の一例である。
図4に示すように、多孔質層間絶縁膜1を形成するプラズマ発生装置において、チャンバー201は、排気配管207、排気バルブ222及び冷却トラップ208を介して真空ポンプ209に接続されている。このため、真空ポンプ209を運転させることによりチャンバー201内を減圧にさせることができる。
【0035】
また、チャンバー201の真空はチャンバー201と真空ポンプ209との間に設置されるスロットルバルブ(図示せず)で制御することにより、チャンバー201内の圧力を制御できる。なお、チャンバー201の内部には加熱機能を有するステージ203が設けられている。このステージ203上には、シリコン基板10が敷置される。
【0036】
液体の有機シロキサン原料、および少なくとも1つの酸素原子を有する液体の有機化合物は、原料リザーバタンク226aおよびbから圧送され、気化器216aおよびbを介して配管215を通じ、チャンバー201内に供給される。また、原料は液体流量コントローラ223aおよびbによって流量が調整されている。
【0037】
なお、気化器216aおよびbでは原料ガスが気化した際、飽和蒸気圧を下回るよう流量と気化温度が調整されている。このため、有機シロキサン原料、および少なくとも1つの酸素原子を有する有機化合物原料の、それぞれの沸点や飽和蒸気圧が異なっても、偏りなく気化し、気化ガスを得ることができる。
【0038】
また、配管215には、ガス流量コントローラ218aおよびbを介してキャリアガスが導入可能となっている。キャリアガスとしては、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)、窒素(N)などの不活性ガスを用いることができる。また、添加ガス流量コントローラ228及びバルブ227を介して、酸素(O)、二酸化炭素(CO)、一酸化炭素(CO)、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO)などの酸化性ガスを添加することができる。
配管215は、ヒータによって加熱・保温され、気化した環状シロキサンの再液化を防止している。
チャンバー201に導入された原料ガス及びキャリアガスは、複数の貫通孔を具有しチャンバー201内に設置されたシャワーヘッド204で分散される。シャワーヘッド204上部には図示しないガス分散板が設けられることもある。
【0039】
シャワーヘッド204には、給電線211とマッチングコントローラ212とを介して高周波電源(RF(Radio−Frequency)電源)213が接続され、接地線206を介して接地されたステージ203との間に高周波電力(RF電力)が供給される。ここでいう高周波とは1MHz以上の周波数をさす。代表的には13.56MHzや、この逓倍波をあげることができる。また高周波電源に以外に、プラズマの面内均一性の向上などのプラズマの制御性向上のため、1MHz未満の電力を発生する低周波電源(図示せず)を設置しても良い。この低周波電源は高周波電源213と同様、シャワーヘッド204に接続しても良いし、ステージ203に接続しても良い。
【0040】
配管215を通してチャンバー201に導入された原料ガスとキャリアガスは、シャワーヘッド204とステージ203との間にかかる印加電力によってプラズマ化し、ステージ203上に置かれたシリコン基板10の表面に堆積し、膜を形成する。
【0041】
チャンバー201での原料ガスの分圧は、0.1〜3Torr程度の範囲内で適宜選定することが好ましい。成膜時のチャンバー201雰囲気圧は、真空ポンプ209を使い、1〜6Torr程度の範囲内に設定することが好ましい。成膜時における被成膜部材の表面温度は、ステージ203により当該非成膜部材を加熱して、100〜400℃の範囲内で適宜設定することができ、特に250〜400℃が好ましい。既に説明したように、使用する化合物原料の種類によっては、原料ガスの供給に先立ってチャンバー201に供給される。
【0042】
なお、チャンバー201のクリーニングには、三フッ化窒素(NF)、六フッ化硫黄(SF)、テトラフルオロメタン(CF)、ヘキサフルオロエタン(C)等のガスを用いることができ、これらのガスは、必要に応じて酸素ガス、オゾンガス等との混合ガスとして用いてもよい。クリーニングガスは、クリーニングガス供給管(図示せず)を介してチャンバー201へ供給される。成膜時と同様に、シャワーヘッド204とステージ203との間に高周波電力を印加し、プラズマを誘起させることでチャンバー201のクリーニングを行う。リモートプラズマ等を用いて予めプラズマ状態としたクリーニングガスを用いることも有効である。
【0043】
多孔質層間絶縁膜1を上記のような条件の下に成膜した際、原料ガスである環状有機シロキサン原料の分子はプラズマによって側鎖の解離を生じるなどしながら励起される。励起されて活性化した状態で被成膜部材の表面へ到達し、シリコン基板10の加熱部から熱エネルギーも受け取りながらシリコン基板上に多孔質層間絶縁膜1を形成する。原料が環状構造であるため、膜中に環状構造を取り込むことができる。
【0044】
この際、本発明によって、成膜される多孔質層間絶縁膜1の成膜メカニズムは以下のように推察される。図5は、本発明における多孔質層間絶縁膜の成膜の反応経路の一例であり、環状シロキサンとして、2,4,6−トリイソプロピル−2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサンを用い、少なくとも一つの酸素原子を含む有機化合物として、イソプロピルアルコールを用いている。図5に示すように、イソプロピルアルコールによって、環状有機シロキサン原料の側鎖が酸化され、ヒドロキシル基が形成される。ヒドロキシル基が作られた側鎖間で、縮合重合(脱水)反応によりシロキサン結合を形成する。この重合反応を繰り返すことにより、環状シロキサンにおいて環を形成するSiと別の環状シロキサンにおいて環を形成しているSiがシロキサン結合を構築し、三次元のかご型構造ができる。このようなかご型構造を作ることにより、径の大きな空孔の導入を実現し、比誘電率の低減が可能となったと考えられる。この際、付加的に熱処理や紫外線、あるいは電子線による処理は必要としない。
【0045】
より詳細に述べると、少なくとも一つの酸素原子を有する有機化合物の詳細な働きは次のように推察される。ヒドロキシル基を持つ有機化合物は、プラズマ中でヒドロキシル基が切断されラジカル化する。このラジカル化したヒドロキシル基が、環状有機シロキサンの側鎖の炭化水素基を攻撃する。この際、結合エネルギーがSi−OのほうがSi−Cよりも大きいため、炭化水素基とヒドロキシル基が置換され、側鎖の結合がSi−OHとなる。側鎖のSi−OHは、同様の反応をした別のモノマーのSi−OH結合と脱水反応を起こし、シロキサン結合をつくる。
【0046】
また、カルボニル基、カルボキシル基を含む有機化合物を用いた場合には、プラズマ中の電子に攻撃されることで、自身が還元されることにより、ヒドロキシル基をもつ有機化合物となるため、同様の反応を起こす。
カルボニル基はプラズマ中の電子に攻撃され、開裂する。そこに、プラズマ中で原料側鎖から解離した水素ラジカルが付加することによってヒドロキシル基が生成する。側鎖に、ヒドロキシル基ができた後の反応は、ヒドロキシル基をもつ有機化合物を用いた場合と同様である。
【0047】
また、アルコキシ基を含む有機化合物は、プラズマ中の電子に攻撃されることで、アルコキシ基中のO−C結合が切断される。切断後、酸素に、プラズマ中で原料側鎖から解離した水素ラジカルが結合することにより、ヒドロキシル基が生成する。側鎖に、ヒドロキシル基ができた後の反応は、ヒドロキシル基をもつ有機化合物を用いた場合と同様である。
既に推察したように、側鎖にヒドロキシル基が作られた環状シロキサンモノマー同士がシロキサン構造を構築し、三次元のかご型構造ができ、比誘電率の低減が可能になったと考えられる。
【0048】
図6は、本発明の多孔質絶縁膜をFTIR(Fourier Transform Infrared Spectrometer)分析した場合に得られる、Si−O−Si構造の代表的なスペクトルである。このピークスペクトルは直鎖シロキサン構造(1010cm−1付近)、環状シロキサン構造(1050cm−1付近)、およびかご型シロキサン構造(1100cm−1付近)に吸収を持つ3つのスペクトルに分離することかできる。このうち環状シロキサン構造と、かご型シロキサン構造のピーク面積の和を全環状シロキサン構造のピーク面積と定義し、かご型シロキサン構造のピーク面積を全環状シロキサン構造のピーク面積で割った値をSi−Oかご型構造ピーク面積比と定義する。
【0049】
(第1の実施形態)
本実施の形態では、式(1)で示される環状有機シロキサン(Rxにビニル基、Ryにイソプロピル基、n=3からなるもの(2,4,6−トリイソプロピル−2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサン))と、少なくとも1つの酸素原子を有する有機化合物原料としてイソプロピルアルコールを別々の原料リザーバタンク226a及びbに封入し、図4に示す装置を使い成膜を行った。キャリアガスとして300sccmのHeを、ガス流量コントローラ218aを介して、気化器216aに導入し、100sccmのHeを、ガス流量コントローラ218bを介して、気化器216bに導入した。このためチャンバー201に導入されるHe流量は400sccmである。成膜は200mmφのp型Si基板上に行い、基板の抵抗は0.1Ω・cm以下である。成膜は膜厚100nmとなるよう行った。
【0050】
比較例として、式(1)で示される環状有機シロキサン原料(Rxにビニル基、Ryにイソプロピル基、n=3からなるもの(2,4,6-トリイソプロピル−2,4,6-トリビニルシクロトリシロキサン))を原料リザーバタンク226aに封入し、少なくとも一つの酸素原子を含む有機化合物原料を原料リザーバタンク226bに封入せず、図4に示す装置を使い成膜を行った。
【0051】
次に、比誘電率測定、FTIR測定、SAXS(Small Angle X−ray Scattering)測定に用いた多孔質層間絶縁膜1について述べる。
図7は、本実施の形態でイソプロピルアルコールを添加した場合の多孔質層間絶縁膜の比誘電率の結果である。膜の比誘電率測定には、Hgプローバを用いた。
図7に示すように、多孔質層間絶縁膜1の成膜を環状シロキサン原料のみで行った場合と、環状シロキサン原料と酸化剤としてイソプロピルアルコールを添加した場合とでは、イソプロピルアルコールを添加した場合のほうが低い誘電率が得られている。このときイソプロピルアルコールの流量比が増えるほど比誘電率が低下している。これは、以下で説明するように酸化剤が成膜反応において、側鎖を酸化し、原料モノマー同士の新たなSi−O−Si結合の生成を促進し、かご型構造の割合が増加し、空孔径が増大したためであると考えられる。
【0052】
図8は、イソプロピルアルコールを添加ガスとして用いた本実施の形態の実施例と比較例によって得られた多孔質層間絶縁膜のFTIRスペクトルのシロキサン構造のピークを表した図である。本実施例では1100cm−1付近にかご型構造を有するシロキサンに起因するピークスペクトルが得られる。一方、比較例では、1100cm−1付近のピーク強度が弱い結果となっている。本実施例と比較例のスペクトル分離を行った結果を図9と図10にそれぞれ示す。この結果から、本実施例の方が比較例と比べ、かご型シロキサン構造が多いことが分かる。
これらの解析結果を元に、Si−Oかご型構造ピーク面積比を算出した結果が図11である。イソプロピルアルコールの添加比に対する、多孔質層間絶縁膜のSi−Oかご型構造ピーク面積比が増加していることがわかる。イソプロピルアルコールの添加によって、多孔質層間絶縁膜のSi−Oかご型構造ピーク面積比は、70%よりも大きな値となる。
【0053】
図12は、本実施の形態の多孔質層間絶縁膜のFTIRスペクトルから算出したCHx/Si−O−Siのピーク面積比(規格化)と、イソプロピルアルコールの添加比の関係を表した図である。ここで、CHxピークは2750cm−1から3250cm−1の範囲、Si−O−Siピークは、950cm−1から1250cm−1の範囲にあるピーク面積である。環状シロキサン原料のみで成膜して得られた、多孔質層間絶縁膜のCHx/Si−O−Siのピーク面積比を1とした。
本実施形態の多孔質層間絶縁膜は環状有機シロキサン原料のみで成膜した多孔質層間絶縁膜と比べて、CHx/Si−O−Siのピーク面積比が少ない。これは、少なくとも一つの酸素原子を含む有機化合物(イソプロピルアルコール)によって、成膜時に側鎖が酸化され、炭化水素基が減少したと考えられる。
【0054】
図13は、多孔質層間絶縁膜のXPS(X−ray Photoelecton Spectroscopy)から得られたO/Si(規格化)を表している。環状シロキサン原料のみで成膜した場合の、多孔質層間絶縁膜のO/Siを1としている。少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物によって、環状シロキサンの側鎖が酸化され、かご型構造の割合が増加したことに伴い、酸素量が増加していると考えられる。
図14は、多孔質層間絶縁膜の空孔径分布の一例を表している。この分布の平均値が平均空孔径を示している。
図15は、本実施の形態の多孔質層間絶縁膜のSAXSから得た平均空孔径(規格化)を表した図である。環状シロキサン原料のみで成膜した場合の、多孔質層間絶縁膜の平均空孔径を1としている。本実施形態によって得られた多孔質絶縁膜は環状有機シロキサン原料のみで成膜した時と比べて、平均空孔径が大きい結果が得られた。
【0055】
次に、本実施の形態の効果について説明する。多孔質層間絶縁膜1は少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物の添加によって環状シロキサンが架橋され、かご型構造の割合が増加することで、誘電率の低下を促進したと考えられる。
【0056】
(第2の実施形態)
多孔質層間絶縁膜1を合成する原料として、2種類の環状シロキサン液相混合原料を用いているという点で第1の実施形態とは異なる。具体的には、2,4,6−トリイソプロピル―2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサンと2,4,6,8−テトラメチル―2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサンを7:3の割合で混合した環状シロキサンを原料として用いている。また、2種類の環状シロキサン原料として、2,4,6−トリイソプロピル―2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサンと2,4,6,8−テトライソプロピル―2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサンを4:3の割合で混合した環状シロキサン原料でもよい。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。原料を混ぜても同じ効果が得られる。
【0057】
図16は、本実施形態で2,4,6−トリイソプロピル―2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサンと2,4,6,8−テトラメチル―2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサンを7:3の割合で混合した環状シロキサンを原料として用いた場合の多孔質層間絶縁膜のFTIRにおけるシロキサン結合のピークを表した図である。
第1の実施の形態同様、環状シロキサン原料のみで成膜した場合と比べて、かご型構造のシロキサン結合は多いことが分かる。
【0058】
図17は、本実施形態で2,4,6−トリイソプロピル―2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサンと2,4,6,8−テトラメチル―2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサンを7:3の割合で混合した環状シロキサンを原料として用いた場合の多孔質層間絶縁膜のFTIRスペクトルから算出したCHx/Si−O−Siのピーク面積比(規格化)を表した図である。
第1の実施の形態同様、環状シロキサン原料のみで成膜した場合と比べて、炭化水素基量が少ない。炭化水素基の減少とかご型構造の増加の理由は、第1の実施形態と同様であると考えられる。
【0059】
(第3の実施形態)
多孔質層間絶縁膜1を合成する原料として、2,4,6−トリイソプロピル―2,4,6−トリビニルシクロトリシロキサンと2,4,6,8−テトライソプロピル―2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサンを4:3の割合で混合した環状シロキサン原料を用いる。少なくとも1つの酸素原子を有する有機化合物は、酢酸であり、第1、第2の実施形態とは異なる。
本実施形態においても、第1および第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0060】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0061】
1 多孔質層間絶縁膜
2 層間絶縁膜
10 シリコン基板
12 素子分離膜
20 ゲート絶縁膜
30 ゲート電極
40 ソースドレイン電極
50 伸長領域
60 側壁
70 Niシリサイド層
80 配線
82 コンタクト
90 配線
101 キャップ膜
102 バリア膜
103 配線
201 チャンバー
203 ステージ
204 シャワーヘッド
206 接地線
207 排気配管
208 冷却トラップ
209 真空ポンプ
211 給電線
212 マッチングコントローラ
213 高周波電源
215 配管
216 気化器
218 ガス流量コントローラ
222 排気バルブ
223 液体流量コントローラ
226 原料リザーバタンク
227 バルブ
228 添加ガス流量コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物と、環状シロキサンと、を含む混合原料ガスを用いたプラズマCVD法により多孔質層間絶縁膜を成膜する工程を含む半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物は、少なくとも1つのヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボニル基、カルボキシル基のいずれかを含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物の主構成元素は、C,H,Oからなり、酸素1個あたりに対し、Cが2以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの酸素原子を含む有機化合物の炭化水素基部分が、環状シロキサン側鎖のうち炭素数の多いものと同じ、または、炭素数がそれよりも1もしくは2、異なっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
FTIRにより求められるSi−Oかご型構造ピーク面積比が70%より大きい、請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記少なくとも一つの酸素原子を含む有機化合物は、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール、n-プロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸を少なくとも1つ以上含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記環状シロキサンが式(1)で表されることを特徴とする、請求項1から5に記載のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【化1】

【請求項8】
前記環状シロキサンが式(1)で表され、nは2から5であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記環状シロキサンのRx及びRyは水素あるいは、不飽和炭化水素、又は飽和炭化水素基であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記RxおよびRyの少なくとも一つが、不飽和炭化水素基であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記不飽和炭化水素基が、ビニル基、アリル基、プロペニル基等であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記RxおよびRyの少なくとも一つが、飽和炭化水素基である請求項1から10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記飽和炭化水素基が、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基等であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記Rx及びRyが同じであることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記Rx及びRyが違うことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記RxおよびRyのいずれか一方が不飽和炭化水素基であり、他方が、炭素数が3以上の飽和炭化水素基である請求項1から12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記環状シロキサンが式(1)で表される少なくとも二種類以上の環状シロキサンの混合物であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記プラズマCVD法には、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン、および窒素のいずれかの不活性ガスをキャリアガスとして用いる請求項1から16のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
請求項1から17のいずれか1項に記載の製造方法で成膜される半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−190831(P2012−190831A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50463(P2011−50463)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】