説明

半導体装置の製造方法

【課題】特性にばらつきが生じることを抑制して歩留まりを向上させることができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板10上に膜40を形成するステップと、膜40上に、所定のパターンを有するマスクを形成するステップと、マスクを用いて、膜40又は半導体基板10にエッチングを行うステップと、第1級乃至第4級アミンのうちの少なくとも1つと、フッ素とを含む薬液によって処理を行うステップとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程では、例えばMISFETなどの半導体素子が形成された半導体基板上に、層間絶縁膜を形成し、当該層間絶縁膜内に半導体基板表面とコンタクトをとるためのコンタクトプラグを形成する。そして、これら層間絶縁膜及びコンタクトプラグ上に、さらに層間絶縁膜を形成する。
【0003】
この層間絶縁膜上にフォトレジストを塗布し、露光及び現像を行うことにより、コンタクトプラグの上面が開口するパターンを有するレジストマスクを形成する。
【0004】
このレジストマスクをマスクとして、層間絶縁膜の表面部分にエッチングを行って、所定の深さだけ除去することにより、当該層間絶縁膜に配線用の溝を形成し、コンタクトプラグの上面を露出させる。
【0005】
そしてレジストマスクを酸化して除去した後、層間絶縁膜にエッチングを行うことによって生じたシリコン酸化物などの残渣物を、有機溶剤にNHFを添加した有機F系と呼ばれる薬液を用いて除去する。
【0006】
しかし、この有機F系によってエッチングを行って残渣物を除去しようとしても、除去可能なエッチング量が限られているため、当該残渣物を完全に除去することはできない。このように残渣物を完全に除去することができないと、トランジスタ特性が劣化する問題が生じる。
【0007】
仮に、エッチング時間を長くすることによって残渣物を除去することができたとしても、この場合、配線用の溝の横方向にもエッチングが進行し、これにより当該溝の幅が広くなる。その結果、この溝に銅を埋め込んでコンタクトプラグに接続するように銅配線を形成すると、マスクパターンより広い幅の銅配線を形成することになり、配線抵抗が設計値と異なって、特性にばらつきが生じるという問題があった。
【0008】
以下、残渣物の除去に関する文献名を記載する。
【特許文献1】特表2002−520812
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、特性にばらつきが生じることを抑制して歩留まりを向上させることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に膜を形成するステップと、
前記膜上に、所定のパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記膜又は前記半導体基板にエッチングを行うステップと、
第1級乃至第4級アミンのうちの少なくとも1つと、フッ素とを含む薬液によって処理を行うステップと
を備える。
【0011】
また本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に膜を形成するステップと、
前記膜上に、所定のパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記膜又は前記半導体基板にエッチングを行うステップと、
少なくともアンモニアとフッ素とを含み、pHが6以上、特に9以上の薬液によって処理を行うステップと
を備える。
【0012】
また本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に導電性材料を堆積して導電膜を形成するステップと、
前記導電膜の所望の領域を除去するステップと、
前記半導体基板及び前記導電膜上に層間絶縁膜を形成するステップと、
前記層間絶縁膜上に、前記導電膜の一部又は全部の上面が開口するパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記層間絶縁膜にエッチングを行うことにより、前記導電膜の上面を露出するステップと、
第1級乃至第4級アミンのうちの少なくとも1つと、フッ素とを含む薬液によって処理を行うステップと
を備える。
【0013】
また本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に導電性材料を堆積して導電膜を形成するステップと、
前記導電膜の所望の領域を除去するステップと、
前記半導体基板及び前記導電膜上に層間絶縁膜を形成するステップと、
前記層間絶縁膜上に、前記導電膜の一部又は全部の上面が開口するパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記層間絶縁膜にエッチングを行うことにより、前記導電膜の上面を露出するステップと、
少なくともアンモニアとフッ素とを含み、pHが6以上、特に9以上の薬液によって処理を行うステップと
を備える。
【0014】
また本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に第1の層間絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜の所望の領域を除去し、当該除去した領域を埋め込むように、前記半導体基板及び前記第1の層間絶縁膜上に導電性材料を堆積して膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜と略同一の高さを有するように前記膜を平坦化することにより、前記導電性材料を埋め込んで導電膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜及び前記埋め込まれた前記導電膜上に第2の層間絶縁膜を形成するステップと、
前記第2の層間絶縁膜上に、前記導電膜の一部又は全部の上面が開口するパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記第2の層間絶縁膜にエッチングを行うことにより、前記導電膜の上面を露出するステップと、
前記露出された前記導電膜の上面に、第1級乃至第4級アミンのうちの少なくとも1つと、フッ素とを含む薬液によって処理を行うステップと
を備える。
【0015】
また本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に第1の層間絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜の所望の領域を除去し、当該除去した領域を埋め込むように、前記半導体基板及び前記第1の層間絶縁膜上に導電性材料を堆積して膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜と略同一の高さを有するように前記膜を平坦化することにより、前記導電性材料を埋め込んで導電膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜及び前記埋め込まれた前記導電膜上に第2の層間絶縁膜を形成するステップと、
前記第2の層間絶縁膜上に、前記導電膜の一部又は全部の上面が開口するパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記第2の層間絶縁膜にエッチングを行うことにより、前記導電膜の上面を露出するステップと、
前記露出された前記導電膜の上面に、少なくともアンモニアとフッ素とを含み、pHが6以上、特に9以上の薬液によって処理を行うステップと
を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、特性にばらつきが生じることを抑制して歩留まりを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
(1)第1の実施の形態
図1〜図10に、本発明の第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す。まず図1に示すように、例えばMISFET(図示せず)などの半導体素子が形成された半導体基板10上に、例えばシリコン酸化(SiO)膜からなる層間絶縁膜20を形成し、当該層間絶縁膜20の表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)などによって平坦化する。
【0019】
なお、この層間絶縁膜20は、配線遅延の問題を回避するために、シリコン酸化(SiO)膜より誘電率が低い低誘電率膜(Low-k膜)を適用しても良い。この低誘電率膜としては、有機材料からなる有機低誘電率膜や、シリコン酸化(SiO)膜にフッ素をドーピング(添加)したSiOF膜、シリコン酸化(SiO)膜に数%の炭素をドーピング(添加)したSiOC膜、多孔性のポーラスSiOC膜、SiCN膜などを使用することができる。また、これらの膜を2種類以上積層することにより、組み合わせて用いることもできる。
【0020】
この層間絶縁膜20の所望の領域を除去することによりコンタクトホールを形成した後、当該コンタクトホールを埋め込むように、半導体基板10及び層間絶縁膜20上に導電性材料のタングステン(W)を堆積して成膜することにより、タングステン膜を形成する。
【0021】
そしてこのタングステン膜を平坦化することにより、層間絶縁膜20に、半導体基板10表面と配線層を接続するためのプラグとして、タングステンプラグ30を形成する。なお、プラグとしては、タングステンプラグ30に限らず、例えばポリシリコンプラグや、他の金属プラグを使用することもできる。なお、タングステンを含め金属のプラグを使用する場合は下層にバリアメタルを積層して使用することが望ましい。
【0022】
ところで、タングステン膜を平坦化する際、又はタングステン膜を平坦化した後の自然酸化によって、タングステンプラグ30の上面が酸化されることにより、当該タングステンプラグ30の上面に、タングステン酸化膜35が形成される。このタングステン酸化膜35は、接触抵抗が高くなる原因となるため、除去することが望ましい。
【0023】
図2に示すように、コリン(Choline:水酸化2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム)を純水で希釈した希釈コリン水溶液を用いてタングステンプラグ30の上面を処理することにより、タングステン酸化膜35をエッチングして除去する。また希釈コリン水溶液を用いて処理する際、レジスト残渣などの堆積物を除去することができる。
【0024】
これにより接触抵抗が高くなることを回避することができ、従って特性にばらつきが生じることを抑制して歩留まりを向上させることができる。
【0025】
図3に示すように、層間絶縁膜20及びタングステンプラグ30上に、例えばシリコン酸化(SiO)膜からなる層間絶縁膜40を堆積して形成する。なお、この層間絶縁膜40は、層間絶縁膜20と同様に、シリコン酸化(SiO)膜より誘電率が低い低誘電率膜(Low-k膜)を適用しても良い。この低誘電率膜としては、有機低誘電率膜、SiOF膜、SiOC膜、ポーラスSiOC膜、SiCN膜などを使用することができる。また、これらの膜を2種類以上積層することにより、組み合わせて用いることもできる。
【0026】
図4に示すように、層間絶縁膜40上にフォトレジストを塗布し、露光及び現像を行うことにより、タングステンプラグ30の上面が開口するパターンを有するレジストマスク50を形成する。
【0027】
図5に示すように、このレジストマスク50をマスクとして、層間絶縁膜40にエッチングを行って、当該層間絶縁膜40をタングステンプラグ30の略上端に位置する深さまで除去することにより、層間絶縁膜40に配線用の溝60を形成すると共に、当該タングステンプラグ30の上面を露出する。
【0028】
図6に示すように、レジストマスク50を酸化して除去するアッシングを行う。その際、露出しているタングステンプラグ30の上面が酸化され、当該タングステンプラグ30の上面には、タングステン酸化膜70が形成される。このタングステン酸化膜70は、接触抵抗が高くなる原因となるため、除去することが望ましい。
【0029】
また図4に示す層間絶縁膜40上に、ハードマスクとなる異なる膜を堆積しておき、レジストマスク50によってハードマスクを加工し、一旦レジストマスク50のパターンをハードマスクに転写した後に、レジストマスク50をアッシングなどで除去しても良い。この場合、ハードマスクをマスクとして層間絶縁膜40をタングステンプラグ30の略上端に位置する深さまで除去することにより、当該タングステンプラグ30の上面を露出することができる。その際、タングステンプラグ30の上面には、自然酸化によってタングステン酸化膜70が形成される。
【0030】
この状態において、コリンを純水で希釈した希釈コリン水溶液を用いてタングステンプラグ30の上面を処理すれば、タングステン酸化膜70をエッチングして除去することができる。
【0031】
このようにエッチング溶液として希釈コリン水溶液を使用する場合には、タングステン酸化膜70は、層間絶縁膜40を形成するシリコン酸化(SiO)膜よりも、エッチングレートが速く選択比が大きいため、エッチングが行われ易い。
【0032】
従ってエッチング溶液として希釈コリン水溶液を使用すれば、タングステン酸化膜70を除去することができると共に、層間絶縁膜40のエッチング量を抑制することができる。これにより、層間絶縁膜40に形成された配線用の溝60の幅、すなわち後に形成される銅配線の幅を広げることなく、タングステン酸化膜70を除去することができる。
【0033】
ところで、層間絶縁膜40にエッチングを行うと、配線用の溝60の内部表面には、例えばシリコン酸化物(SiO)、タングステン酸化物(WO)及び有機物などからなる残渣物75が残存する。この残渣物75は、トランジスタ特性が劣化する原因となるため、除去することが望ましい。
【0034】
上述したように、エッチング溶液として希釈コリン水溶液を使用すれば、配線用の溝60の幅を広げることなく、タングステン酸化膜70を除去することができるが、残渣物75を除去することは難しい。かかる残渣物75を除去するためには、例えばフッ化水素(HF)を含む薬液を使用することが求められる。
【0035】
そこで、図7に示すように、本実施の形態の場合には、コリン(アルカリ性物質)を純水で希釈した希釈コリン水溶液に微量のフッ化水素(酸性物質)を添加した薬液を用いて配線用の溝60の内部表面を処理する。これにより、配線用の溝60の幅を広げることなく、タングステン酸化膜70を除去することができ、また配線用の溝60の内部表面に残存する残渣物75をも除去することができる。
【0036】
希釈コリン水溶液にフッ化水素を添加した薬液を用いてタングステン酸化膜70及び残渣物75を除去する方法としては、枚葉処理の場合には、薬液を配線用の溝60の内部表面に吐出することによりタングステン酸化膜70及び残渣物75を除去する方法と、バッチ処理の場合には、半導体基板10を薬液に浸漬することによりタングステン酸化膜70及び残渣物75を除去する方法とがある。
【0037】
ここで図11に、希釈コリン水溶液にフッ化水素を添加した薬液における、コリンに対するフッ化水素のモル比と、薬液のpHとの関係を示す。この図11に示すように、コリンに対するフッ化水素のモル比が低い場合には、薬液は、pHが9〜12程度のアルカリ性になり、コリンに対するフッ化水素のモル比が高い場合には、薬液は、pHが3〜6程度の酸性になる。コリンに対するフッ化水素のモル比がほぼつり合う場合には、薬液は、pHが6〜9のほぼ中性になる。
【0038】
次いで図12に、希釈コリン水溶液にフッ化水素を添加した薬液における、フッ化水素の濃度と、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜40のエッチングレートとの関係を示す。具体的には、薬液中のコリンの濃度が0.38〜0.39重量%になるように調整した上で、フッ化水素の濃度を0〜0.11重量%程度まで変化させた場合における、層間絶縁膜40のエッチングレートを示す。
【0039】
この図12に示すように、希釈コリン水溶液にフッ化水素を添加した薬液を用いて配線用の溝60の内部表面を処理する際、フッ化水素の濃度が0〜0.064重量%程度である場合には、層間絶縁膜40のエッチングレートが略0[Å/min]であるため、層間絶縁膜40に対するエッチングは、ほとんど行われない。フッ化水素の濃度が0.064重量%程度より高くなると、フッ化水素の濃度が高くなることに応じてエッチングレートが高くなり、これにより層間絶縁膜40のエッチング量も増加する。
【0040】
なお、薬液中のフッ化水素の濃度が0.064重量%である場合には、コリンに対するフッ化水素のモル比(図11)は1となり、薬液は中性を示す。すなわち、薬液のpHが中性からアルカリ性領域にある場合には、層間絶縁膜40に対するエッチングは、ほとんど行われず、薬液のpHが中性から酸性領域にある場合には、フッ化水素の濃度が高くなることに応じて、層間絶縁膜40に対するエッチング量が増加する。因みに、配線用の溝60の内部表面に残存する残渣物75は、層間絶縁膜40と比較して密度が低く、エッチングされ易い。
【0041】
同様に、コリンの濃度を約4重量%に調整した場合には、フッ化水素が0〜0.65重量%程度までは、pHが9以上のアルカリ性を示し、0.65重量%付近でpHが6〜9の中性を示す。さらにフッ化水素の濃度を増やすと、pHが6以下の酸性を示す。
【0042】
次いで図13に、希釈コリン水溶液にフッ化水素を添加した薬液における、フッ化水素の濃度と、タングステン酸化膜70のエッチングレートとの関係を示す。この図13に示すように、フッ化水素の濃度が高くなることに応じて、エッチングレートが若干低くなり、これによりタングステン酸化膜70のエッチング量も若干減少する。
【0043】
従って、薬液中のコリンとフッ化水素の濃度を調整した上でエッチング溶液として使用すれば、配線用の溝60の幅を広げることなく、タングステン酸化膜70を除去することができると共に、配線用の溝60の内部表面に残存する残渣物75をも除去することができる。
【0044】
因みに、残渣物75としてシリコン酸化物(SiO)が少なく残存する場合には、pHを6以上の中性からアルカリ性領域に調整した薬液を使用すれば、配線用の溝60の幅を広げることなく、タングステン酸化膜70及び残渣物75を除去することができる。一方、残渣物75としてシリコン酸化物(SiO)が多く残存する場合には、pHを9以下の中性から酸性領域に調整した薬液を使用すれば、シリコン酸化物(SiO)を効果的に除去することができるが、この場合、pHが中性に近い領域の薬液を使用して短時間に処理を行うことが望ましい。
【0045】
ここで、例えば低誘電率膜とシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜40にエッチングを行うことによって生じた残渣物75を除去する際の処理条件について具体的に説明する。
【0046】
例えば、コリンの濃度が約0.39重量%であって、かつフッ化水素の濃度が約0.05重量%になるように調整され、pHが11〜12程度のアルカリ性である薬液を使用して、室温で180秒間処理を行うと、配線用の溝60の幅を広げることなく、タングステン酸化膜70及び残渣物75を除去することができる。
【0047】
また、例えば、コリンの濃度が上述の場合と同様に約0.39重量%であって、かつフッ化水素の濃度が約0.06重量%になるように調整され、pHが略中和点の中性である薬液を使用して、室温で180秒間処理を行っても、配線用の溝60の幅を広げることなく、タングステン酸化膜70及び残渣物75を除去することができる。
【0048】
また、例えば、コリンの濃度が約0.38重量%であって、かつフッ化水素の濃度が約0.09重量%になるように調整され、pHが3〜4程度の酸性である薬液を使用して、室温で180秒間処理を行っても、配線用の溝60の幅を広げることなく、タングステン酸化膜70及び残渣物75を除去することができる。
【0049】
また、例えば、薬液における、コリンに対するフッ化水素のモル比を変化させることなく、コリンとフッ化水素の濃度を高くして処理を行えば、より短時間にタングステン酸化膜70及び残渣物75を除去することができる。従って、枚葉処理のように処理時間を短縮することが求められる場合には濃度を高くすれば良い。
【0050】
この場合、特性は、濃度よりpHに強く依存する。従って、残渣物75が少なく残存する場合には、pHが6以上の中性からアルカリ性で処理することが望ましい。特に、タングステン酸化膜70を除去するためには、pHが9以上のアルカリ性が望ましい。これに対して、残渣物75が多く残存する場合には、pHが9以下の中性から酸性で処理することが望ましい。特に、残渣物75としてシリコン酸化物(SiO)が多く残存する場合には、pHが4以下の酸性で処理することが望ましい。この場合も、pHは濃度比で任意に変化させることができ、異なる複数のpHや混合比の処理を、連続で行っても良い。
【0051】
また、例えば、コリンとフッ化水素の濃度を変化させることなく、温度を高くして処理を行えば、より短時間にタングステン酸化膜70及び残渣物75を除去することができる。従って、枚葉処理のように処理時間を短縮することが求められる場合には温度を高くすれば良い。層間絶縁膜20及び40に有機低誘電率膜を使用する場合には、温度は40℃程度より低い方が望ましい。それ以外の場合には、100℃近くで沸騰する直前まで上げることができる。
【0052】
図8に示すように、層間絶縁膜20及び40の全面に、バリアメタル膜80と、メッキ処理のシード層となるシード銅(Cu)膜90とを、スパッタリング法によって順次形成した後、図9に示すように、銅を主成分とした膜をメッキ法によって全面に形成することにより、バリアメタル膜80及び銅膜100を形成する。
【0053】
図10に示すように、バリアメタル膜80及び銅膜100をCMP法によって研磨することにより、銅配線110を形成する。これによりフォトマスクに応じた幅の銅配線110を形成することができ、従って配線抵抗を設計値と同一にすることができる。また隣り合う銅配線110の間隔を確保でき、よって隣り合う銅配線110同士がショートすることを回避することができる。なお、この場合、銅配線110に限らず、例えばアルミニウム(Al)やタングステン(W)など、他の金属による金属配線を形成しても良い。
【0054】
(2)第2の実施の形態
図14〜図25に、本発明の第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す。まず、図14に示すように、半導体基板200上に、例えばシリコン酸化(SiO)膜からなる層間絶縁膜210を形成し、当該層間絶縁膜210の表面をCMPなどによって平坦化する。
【0055】
この層間絶縁膜210の所望の領域を除去することによりコンタクトホールを形成した後、当該コンタクトホールを埋め込むように、半導体基板200及び層間絶縁膜210上にタングステン(W)膜を堆積する。そしてこのタングステン膜を平坦化することにより、層間絶縁膜210に、コンタクトプラグとしてタングステンプラグ220を形成する。
【0056】
ところで、タングステン膜を平坦化する際、又はタングステン膜を平坦化した後の自然酸化によって、タングステンプラグ220の上面が酸化されることにより、当該タングステンプラグ220の上面に、タングステン酸化膜230が形成される。このタングステン酸化膜230は、接触抵抗が高くなる原因となるため、除去することが望ましい。
【0057】
図15に示すように、第1の実施の形態と同様に、コリンを純水で希釈した希釈コリン水溶液を用いてタングステンプラグ220の上面を処理することにより、タングステン酸化膜230をエッチングして除去する。これにより接触抵抗が高くなることを回避することができ、従って特性にばらつきが生じることを抑制して歩留まりを向上させることができる。
【0058】
図16に示すように、層間絶縁膜210及びタングステンプラグ220上に、バリアメタル膜240をスパッタリング法によって形成した後、当該バリアメタル膜240上に配線材料としてのアルミニウム(Al)膜250を形成し、当該アルミニウム(Al)膜250上にさらにバリアメタル膜260を形成する。
【0059】
なお、層間絶縁膜210及びタングステンプラグ220上に、バリアメタル膜240を介して成膜する配線材料は、必ずしもアルミニウム(Al)膜250に限らず、種々の配線材料を成膜することが可能である。また、下層及び上層のバリアメタル膜240及び260、このうち特に上層のバリアメタル膜260は、必ずしも成膜する必要はない。
【0060】
図17に示すように、バリアメタル膜260上にフォトレジストを塗布し、露光及び現像を行うことにより、タングステンプラグ220に対応するパターンを有するレジストマスク270を形成する。
【0061】
図18に示すように、このレジストマスク270をマスクとして、バリアメタル膜240、アルミニウム(Al)膜250及びバリアメタル膜260にエッチングを行って、当該バリアメタル膜240、アルミニウム(Al)膜250及びバリアメタル膜260の所望の領域を除去することにより、タングステンプラグ220上にアルミニウム配線290を形成する。
【0062】
図19に示すように、レジストマスク270を酸化して除去するアッシングを行う。また、バリアメタル膜260上に、ハードマスクとなる異なる膜を堆積しておき、レジストマスク270によってハードマスクを加工し、一旦レジストマスク270のパターンをハードマスクに転写した後に、レジストマスク270をアッシングなどで除去しても良い。この場合、ハードマスクをマスクとして、バリアメタル膜240、アルミニウム(Al)膜250及びバリアメタル膜260にエッチングを行って、当該バリアメタル膜240、アルミニウム(Al)膜250及びバリアメタル膜260の所望の領域を除去することにより、タングステンプラグ220上にアルミニウム配線290を形成しても良い。
【0063】
レジストマスク270やハードマスクを用いてアルミニウム配線290を形成した後、第1の実施の形態と同様に、コリンを純水で希釈した希釈コリン水溶液に微量のフッ化水素を添加した薬液を用いて処理すると、アルミニウム配線290のエッチングを抑制しながら、アルミニウム残渣やレジスト残渣などの残渣物を除去することができる。
【0064】
このアルミニウム残渣は、アルミニウム配線290に比べて密度が低く、エッチングが行われ易い。アルミニウムは、フッ素と錯体を形成して溶解し、薬液のpHが9以下の中性から酸性領域にある場合でも、pHが6以上の中性からアルカリ領域にある場合でも、アルミニウム残渣は除去されるため、任意のpHや混合比の薬液を使用することができる。なお、異なる複数のpHや混合比の薬液を組み合わせて使用しても良い。
【0065】
そして、このアルミニウム配線290上にさらにタングステンプラグ及びアルミニウム配線を順次形成してアルミニウム配線を積層していくことにより、多層配線を形成する。
【0066】
図20に示すように、層間絶縁膜210及びバリアメタル膜260上に、例えばシリコン酸化(SiO)膜からなる層間絶縁膜291を堆積して形成した後、図21に示すように、当該層間絶縁膜291の表面をCMPなどによって平坦化する。
【0067】
図22に示すように、層間絶縁膜291上にフォトレジストを塗布し、露光及び現像を行うことにより、バリアメタル膜260の上面が開口するパターンを有するレジストマスク292を形成する。
【0068】
図23に示すように、このレジストマスク292をマスクとして、層間絶縁膜291にエッチングを行って、当該層間絶縁膜291をバリアメタル膜260の略上端に位置する深さまで除去することにより、層間絶縁膜291にコンタクトホール293を形成すると共に、当該バリアメタル膜260の上面を露出する。
【0069】
図24に示すように、レジストマスク292を酸化して除去するアッシングを行う。ところで、第1の実施の形態と同様に、層間絶縁膜291にエッチングを行うと、コンタクトホール293の内部表面には、例えばシリコン酸化物(SiO)及び有機物などからなる残渣物294が残存する。この残渣物294は、トランジスタ特性が劣化する原因となるため、除去することが望ましい。
【0070】
図25に示すように、第1の実施の形態と同様に、コリンを純水で希釈した希釈コリン水溶液に微量のフッ化水素を添加した薬液を用いてコンタクトホール293の内部表面を処理する。これにより、コンタクトホール293の幅を広げることなく、コンタクトホール293の内部表面に残存する残渣物294を除去することができる。なお、残渣物294を効果的に除去するための処理条件などは、第1の実施の形態と同様に、任意のpHや混合比の薬液を用いることができ、また異なる複数のpHや混合比の薬液を組み合わせて使用しても良い。
【0071】
(3)第3の実施の形態
図26〜図34に、本発明の第3の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す。まず図26に示すように、半導体基板300上に、例えばシリコン酸化(SiO)膜からなる層間絶縁膜310を形成し、当該層間絶縁膜310の表面をCMPなどによって平坦化する。
【0072】
この層間絶縁膜310上に、コンタクトホール形成用のレジストマスクを形成し、当該レジストマスクをマスクとしてエッチングを行って、当該層間絶縁膜310のうち、プラグを形成するためのプラグ形成領域を除去することにより、まずコンタクトホール315を形成する。その後、このコンタクトホール形成用のレジストマスクを除去する。
【0073】
さらに、配線用溝を形成するためのレジストマスクを形成し、エッチング時間を指定した上で、このレジストマスクをマスクとしてさらに層間絶縁膜310にエッチングを行って、当該層間絶縁膜310のうち、配線を形成するための配線形成領域を除去することにより、層間絶縁膜310を所定の深さまで除去し、配線用溝316を形成する。その後、この配線用溝を形成するためのレジストマスクを除去する。
【0074】
コンタクトホール315及び配線用溝316の内部表面上に、バリアメタル膜320を形成し、当該バリアメタル膜320を埋め込むようにタングステン(W)膜を堆積する。そしてこれらバリアメタル膜320及びタングステン膜を平坦化することにより、層間絶縁膜310に、コンタクトプラグとしてのタングステンプラグ330及びタングステン配線340を形成する。
【0075】
ところで、タングステン膜を平坦化する際、又はタングステン膜を平坦化した後の自然酸化によって、タングステン配線340の上面が酸化されることにより、当該タングステン配線340の上面に、タングステン酸化膜350が形成される。このタングステン酸化膜350は、接触抵抗が高くなる原因となるため、除去することが望ましい。
【0076】
図27に示すように、コリンを純水で希釈した希釈コリン水溶液を用いてタングステン配線340の上面を処理することにより、タングステン酸化膜350をエッチングして除去する。これにより接触抵抗が高くなることを回避することができ、従って特性にばらつきが生じることを抑制して歩留まりを向上させることができる。
【0077】
図28に示すように、層間絶縁膜310、バリアメタル膜320及びタングステン配線340上に、例えばシリコン酸化(SiO)膜からなる層間絶縁膜360を堆積して形成する。図29に示すように、層間絶縁膜360上にフォトレジストを塗布し、露光及び現像を行うことにより、タングステン配線340の上面が開口するパターンを有するレジストマスク370を形成する。
【0078】
図30に示すように、このレジストマスク370をマスクとして、層間絶縁膜360にエッチングを行って、当該層間絶縁膜360をタングステン配線340の略上端に位置する深さまで除去することにより、層間絶縁膜360にコンタクトホール380を形成すると共に、当該タングステン配線340の上面の一部を露出する。
【0079】
図31に示すように、レジストマスク370を酸化して除去するアッシングを行う。その際、露出しているタングステン配線340の上面が酸化され、当該タングステン配線340の上面の一部には、タングステン酸化膜390が形成される。このタングステン酸化膜390は、接触抵抗が高くなる原因となるため、除去することが望ましい。
【0080】
また、層間絶縁膜360上に、ハードマスクとなる異なる膜を堆積しておき、レジストマスク370によってハードマスクを加工し、一旦レジストマスク370のパターンをハードマスクに転写した後に、レジストマスク370をアッシングなどによって除去しても良い。
【0081】
この場合、ハードマスクをマスクとして、層間絶縁膜360にエッチングを行って、当該層間絶縁膜360をタングステン配線340の略上端に位置する深さまで除去することにより、層間絶縁膜360にコンタクトホール380を形成すると共に、当該タングステン配線340の上面の一部を露出させる。
【0082】
その際、タングステン配線340の上面には自然酸化によってタングステン酸化膜390が形成される。このタングステン酸化膜390は、接触抵抗が高くなる原因となるため、除去することが望ましい。
【0083】
ところで、第1の実施の形態と同様に、層間絶縁膜360にエッチングを行うと、コンタクトホール380の内部表面には、例えばシリコン酸化物(SiO)、タングステン酸化物(WO)及び有機物などからなる残渣物395が残存する。この残渣物395は、トランジスタ特性が劣化する原因となるため、除去することが望ましい。
【0084】
図32に示すように、第1の実施の形態と同様に、コリンを純水で希釈した希釈コリン水溶液に微量のフッ化水素を添加した薬液を用いてコンタクトホール380の内部表面を処理する。これにより、コンタクトホール380の幅を広げることなく、タングステン酸化膜390を除去することができ、またコンタクトホール380の内部表面に残存する残渣物395をも除去することができる。なお、残渣物395を効果的に除去するための処理条件などは、第1の実施の形態と同様に、任意のpHや混合比の薬液を使用することができ、また異なる複数のpHや混合比の薬液を組み合わせて使用しても良い。
【0085】
図33に示すように、層間絶縁膜360及びタングステン配線340上に、バリアメタル膜400をスパッタリング法によって形成した後、タングステン膜410をCVD法によって全面に形成する。
【0086】
図34に示すように、バリアメタル膜400及びタングステン膜410をCMP法によって研磨することにより、タングステンプラグ420を形成する。これによりフォトマスクに応じた幅のタングステンプラグ420を形成することができ、従って特性にばらつきが生じることを抑制することができる。
【0087】
この場合、配線は、タングステンに限らず、銅、アルミニウム、イリジウム、ルテニウムなどの任意の材料を使用することができる。例えば銅の場合には、銅酸化物(CuO)を除去するために、特にpHが9以下の中性から酸性領域にある薬液で処理することが望ましい。
【0088】
また、コンタクトホール380の底面は、配線に限らず、基板やゲート電極などでも良い。この場合、例えばコンタクトホール380の下には、シリコン、ゲルマニウム、コバルト、チタン、タングステン、ニッケル、白金、パラジウム、イリジウム、イットリウム、エルビウム、ルテニウムなどの任意の材料を含む材料であっても良い。
【0089】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態は一例であって、本発明を限定するものではない。例えば、配線用溝60、コンタクトホール293及び380の内部表面を処理する際には、酸性物質、中性物質及びアルカリ性物質を所望の濃度で混合した薬液を単独で使用して処理を行っても良く、また異なるモル比の薬液を所望の順序で連続して使用することによって処理を行っても良い。この場合、例えば酸性薬液とアルカリ性薬液を連続して使用すれば、酸性側及びアルカリ性側の効果をいずれも得ることができる。また、薬液の温度を高温にした上で処理を行っても良い。
【0090】
アルカリ性物質としては、コリンに限らず、アンモニア(NHOH)、又はテトラ・メチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド(TM−AH)、テトラ・エチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド、トリメチル・モノメチル・アンモニウム・ハイドロオキサイドなどの第1級〜第4級アミンを単独で使用しても良く、又はこれらを組み合わせて使用しても良い。因みに、アミンとは、アンモニアのHを1つ以上、炭化水素基で置換したものであり、例えばHを1つ置換したものが第1級アミン、Hを2つ置換したものが第2級アミン、Hを3つ置換したものが第3級アミン、Hを4つ置換したものが第4級アミンとなる。
【0091】
但し、フッ化アンモニウム(NHF)は、解離定数が小さいため、アンモニア(NHOH)を用いた場合は、pHが6よりも小さい酸性になるとフッ化アンモニウム(NHF)塩としても多く溶解し、NH+の効果が小さくなってしまう。従って、アンモニアを用いる場合は、pHが6以上、特に9以上の中性〜アルカリ性で用いる。
【0092】
一方、酸性物質としては、フッ化水素に限らず、フッ化アンモニウム(NHF)、酸性フッ化アンモニウム(NHFHF)、又は有機アルカリ物質のフッ素化合物塩などを単独で使用しても良く、又はこれらを組み合わせて使用しても良い。
【0093】
使用される薬液は、アルカリ性物質とフッ素を含んでいれば、さらに塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、酢酸などの酸性物質や塩、過酸化水素、オゾンなどの酸化剤を混合しても良い。
【0094】
また、コンタクトプラグや金属配線、基板、ゲート電極などを形成する導電膜は、タングステン、チタン、シリコン、アルミニウム、タンタル、銅、ルテニウム、コバルト、ニッケル、白金、パラジウム、ゲルマニウム、イリジウム、エルビウム、イットリウムのうちの少なくとも1つを含むように形成すれば良い。
【0095】
因みに、エッチングが行われる膜は、絶縁膜や導電膜だけでなく、半導体膜や半導体基板でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の第1の実施の形態による半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図2】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図3】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図4】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図5】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図6】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図7】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図8】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図9】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図10】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図11】希釈コリン水溶液にフッ化水素を添加した薬液における、コリンに対するフッ化水素のモル比と、薬液のpHとの関係を示す説明図である。
【図12】希釈コリン水溶液にフッ化水素を添加した薬液における、フッ化水素の濃度と、層間絶縁膜のエッチングレートとの関係を示す説明図である。
【図13】希釈コリン水溶液にフッ化水素を添加した薬液における、フッ化水素の濃度と、タングステン酸化膜のエッチングレートとの関係を示す説明図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態による半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図15】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図16】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図17】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図18】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図19】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図20】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図21】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図22】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図23】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図24】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図25】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図26】本発明の第3の実施の形態による半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図27】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図28】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図29】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図30】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図31】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図32】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図33】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【図34】同半導体装置の製造方法における工程別素子の断面構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0097】
10、200、300 半導体基板
20、40、210、310、360 層間絶縁膜
30、220、330、420 タングステンプラグ
35、70、230、350、390 タングステン酸化膜
50、270、370 レジストマスク
60 溝
75、294、395 残渣物
90 シード銅膜
100 銅膜
110 銅配線
250 アルミニウム膜
290 アルミニウム配線
340 タングステン配線
380 コンタクトホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に膜を形成するステップと、
前記膜上に、所定のパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記膜又は前記半導体基板にエッチングを行うステップと、
第1級乃至第4級アミンのうちの少なくとも1つと、フッ素とを含む薬液によって処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
半導体基板上に膜を形成するステップと、
前記膜上に、所定のパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記膜又は前記半導体基板にエッチングを行うステップと、
少なくともアンモニアとフッ素とを含み、pHが6以上、特に9以上の薬液によって処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記膜は、導電性材料からなる導電膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
半導体基板上に導電性材料を堆積して導電膜を形成するステップと、
前記導電膜の所望の領域を除去するステップと、
前記半導体基板及び前記導電膜上に層間絶縁膜を形成するステップと、
前記層間絶縁膜上に、前記導電膜の一部又は全部の上面が開口するパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記層間絶縁膜にエッチングを行うことにより、前記導電膜の上面を露出するステップと、
第1級乃至第4級アミンのうちの少なくとも1つと、フッ素とを含む薬液によって処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
半導体基板上に導電性材料を堆積して導電膜を形成するステップと、
前記導電膜の所望の領域を除去するステップと、
前記半導体基板及び前記導電膜上に層間絶縁膜を形成するステップと、
前記層間絶縁膜上に、前記導電膜の一部又は全部の上面が開口するパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記層間絶縁膜にエッチングを行うことにより、前記導電膜の上面を露出するステップと、
少なくともアンモニアとフッ素とを含み、pHが6以上、特に9以上の薬液によって処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
半導体基板上に第1の層間絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜の所望の領域を除去し、当該除去した領域を埋め込むように、前記半導体基板及び前記第1の層間絶縁膜上に導電性材料を堆積して膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜と略同一の高さを有するように前記膜を平坦化することにより、前記導電性材料を埋め込んで導電膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜及び前記埋め込まれた前記導電膜上に第2の層間絶縁膜を形成するステップと、
前記第2の層間絶縁膜上に、前記導電膜の一部又は全部の上面が開口するパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記第2の層間絶縁膜にエッチングを行うことにより、前記導電膜の上面を露出するステップと、
前記露出された前記導電膜の上面に、第1級乃至第4級アミンのうちの少なくとも1つと、フッ素とを含む薬液によって処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
半導体基板上に第1の層間絶縁膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜の所望の領域を除去し、当該除去した領域を埋め込むように、前記半導体基板及び前記第1の層間絶縁膜上に導電性材料を堆積して膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜と略同一の高さを有するように前記膜を平坦化することにより、前記導電性材料を埋め込んで導電膜を形成するステップと、
前記第1の層間絶縁膜及び前記埋め込まれた前記導電膜上に第2の層間絶縁膜を形成するステップと、
前記第2の層間絶縁膜上に、前記導電膜の一部又は全部の上面が開口するパターンを有するマスクを形成するステップと、
前記マスクを用いて、前記第2の層間絶縁膜にエッチングを行うことにより、前記導電膜の上面を露出するステップと、
前記露出された前記導電膜の上面に、少なくともアンモニアとフッ素とを含み、pHが6以上、特に9以上の薬液によって処理を行うステップと
を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記導電膜は、タングステン、チタン、シリコン、アルミニウム、タンタル、銅、ルテニウム、コバルト、ニッケル、白金、パラジウム、ゲルマニウム、エルビウム、イリジウム、イットリウムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記第1級乃至第4級アミンは、コリン、テトラ・メチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド、テトラ・エチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド、トリエチル・モノメチル・アンモニウム・ハイドロオキサイドを含むことを特徴とする請求項1、4及び6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate


【公開番号】特開2007−165514(P2007−165514A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−358703(P2005−358703)
【出願日】平成17年12月13日(2005.12.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】