説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】ボンディングパッド部のパッド剥がれを抑制した半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置の製造方法は、層間絶縁膜8上にバリアメタル層14を形成する工程と、パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、前記除去する工程により露出した層間絶縁膜8及び前記バリアメタル層14の上に第2のAl合金膜15を形成する工程と、第2のAl合金膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記層間絶縁膜上にボンディングパッド部17aを形成する工程と、前記ボンディングパッド部及び前記層間絶縁膜の上にパッシベーション膜18を形成する工程と、前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に係わり、特に、ボンディングパッド部のパッド剥がれを抑制した半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図16は、従来の半導体装置を示す断面図である。この半導体装置はボンディングパッド部を有している。
【0003】
図示せぬシリコン基板の上方に絶縁膜101を形成し、この絶縁膜101の上にスパッタリングによりTi膜102を堆積した後、このTi膜102上にスパッタリングによりTiN膜103を堆積する。このようにして絶縁膜101の上にはTi膜102とTiN膜103からなるバリアメタル層104が形成される。
【0004】
次に、このバリアメタル層104の上にスパッタリングにより第1のAl合金膜105を形成し、第1のAl合金膜105の上にTiN膜からなる反射防止膜106を形成する。この後、反射防止膜106、第1のAl合金膜105及びバリアメタル層104をパターニングする。これにより、絶縁膜101の上には第1のAl合金配線107a,107bが形成される。
【0005】
次いで、第1のAl合金配線107a,107bの上に酸化膜からなる層間絶縁膜108を形成する。次に、この層間絶縁膜108をエッチング加工することにより、該層間絶縁膜には第1のAl合金配線107a,107bの上に位置するビアホールが形成される。次いで、ビアホール内及び層間絶縁膜上にスパッタリングによりTi膜112を堆積した後、このTi膜112上にスパッタリングによりTiN膜113を堆積する。このようにしてビアホール内及び層間絶縁膜108の上にはTi膜112とTiN膜113からなるバリアメタル層114が形成される。
【0006】
この後、バリアメタル層114上及びビアホール内にW膜をCVD(chemical vapor deposition)法により堆積する。次いで、層間絶縁膜108上に存在するW膜をエッチバックで除去することにより、層間絶縁膜108のビアホール内にWプラグ109が埋め込まれる。
【0007】
次に、Wプラグ109を含む全面上に第2のAl合金膜115をスパッタリングにより堆積し、第2のAl合金膜115の上にTiN膜からなる反射防止膜116を形成する。この後、反射防止膜116、第2のAl合金膜115及びバリアメタル層114をパターニングする。これにより、層間絶縁膜108の上にはボンディングパッド部117a及び第2のAl合金配線117bが形成される。ボンディングパッド部117aはWプラグ109を介して第1のAl合金配線107aに電気的に接続され、第2のAl合金配線117bはWプラグ109を介して第1のAl合金配線107bに電気的に接続される。
【0008】
この後、ボンディングパッド部117a及び第2のAl合金配線117bを含む全面上にシリコン窒化膜等からなるパッシベーション膜110をCVD法により堆積する。次いで、パッシベーション膜110をエッチング加工することにより、該パッシベーション膜にはボンディングパッド部117a上に位置する開孔部が形成される。次いで、パッシベーション膜110の上にポリイミド膜111を形成し、このポリイミド膜111に前記開孔部上に位置する開孔部を形成する。このようにしてボンディングパッド部117aにボンディング用のパッド開孔部が形成される。このパッド開孔部によりボンディングパッド部117aが露出する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記ボンディングパッド部117aにワイヤをボンディング接続する際、このボンディング接続を行うことによるストレスがボンディングパッド部117aに加えられ、このストレスによってボンディングパッド部117aの剥がれが生じることがある。このボンディングパッド部の剥がれは、バリアメタル層のTi膜112と層間絶縁膜(酸化膜)108の界面から剥がれることにより起こる。これは、酸化膜とTi膜112との界面にストレスに弱い脆弱な合金層が形成されるため、ボンディングパッド部117aにボンディング接続を行うと、そのストレスによりこの脆弱層が破壊され、その結果、ボンディングパッド部の剥がれが生じるからである。
【0010】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、ボンディングパッド部のパッド剥がれを抑制した半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置は、絶縁膜上に形成されたボンディングパッド部と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上に形成されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜に形成された、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部と、
を具備し、
前記ボンディングパッド部は、バリアメタル層と、該バリアメタル層上に形成された導電膜と、を有しており、
前記パッド開孔部の下に位置し且つ前記絶縁膜と前記導電膜との間に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部が除去されている。
【0012】
本発明に係る半導体装置は、配線上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜に形成された、前記配線上に位置する接続孔と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上に形成されたバリアメタル層と、
前記接続孔内のバリアメタル層上に形成された金属プラグと、
前記金属プラグ及び前記バリアメタル層の上に形成されたボンディングパッド部と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上に形成されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜に形成された、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部と、
を具備し、
前記ボンディングパッド部は、バリアメタル層と、該バリアメタル層上に形成された導電膜と、を有しており、
前記パッド開孔部の下に位置し且つ前記絶縁膜と前記導電膜との間に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部が除去されている。
【0013】
また、本発明に係る半導体装置において、前記パッド開孔部は前記金属プラグ上に位置していないことも可能である。
【0014】
本発明に係る半導体装置は、配線上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜に形成された、前記配線上に位置する接続孔と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上に形成されたバリアメタル層と、
前記接続孔の内側面に前記バリアメタル層を介して形成されたサイドウォールと、
前記サイドウォール上、前記接続孔内及び前記バリアメタル層上に形成されたボンディングパッド部と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上に形成されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜に形成された、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部と、
を具備し、
前記ボンディングパッド部は、前記バリアメタル層と、該バリアメタル層上に形成された導電膜と、を有し、前記接続孔内に埋め込まれた導電膜、サイドウォール及びバリアメタル層を介して前記配線に電気的に接続されており、
前記パッド開孔部の下に位置し且つ前記絶縁膜と前記導電膜との間に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部が除去されている。
【0015】
また、本発明に係る半導体装置において、前記バリアメタル層は、Ti膜と、該Ti膜上に形成されたTiN膜と、を有するものであることが好ましい。
【0016】
また、本発明に係る半導体装置において、前記絶縁膜はSiを含む材料からなる膜であることが好ましい。
【0017】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、 前記除去する工程により露出した絶縁膜及び前記バリアメタル層の上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する。
【0018】
上記半導体装置の製造方法によれば、パッド開孔部の下に位置するバリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程により、ボンディングパッド部と絶縁膜との間にあるパッド開孔部の下に位置するバリアメタル層が除去される。このため、そのバリアメタル層を除去した部分においてバリアメタル層と絶縁膜との界面にストレスに弱い脆弱な合金層が形成されるのを抑制できる。従って、ボンディングパッド部にワイヤをボンディング接続した際、このボンディング接続を行うことによるストレスがボンディングパッド部に加えられても、このストレスによってボンディングパッド部の剥がれが生じることを抑制することができる。
【0019】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記金属膜を除去することにより、前記接続孔内に金属プラグを形成する工程と、
パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、 前記除去する工程により露出した絶縁膜、前記バリアメタル層及び前記金属プラグの上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する。
【0020】
上記半導体装置の製造方法によれば、パッド開孔部の下に位置するバリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程により、ボンディングパッド部と絶縁膜との間にあるパッド開孔部の下に位置するバリアメタル層が除去される。このため、そのバリアメタル層を除去した部分においてバリアメタル層と絶縁膜との界面にストレスに弱い脆弱な合金層が形成されるのを抑制できる。従って、ボンディングパッド部の剥がれが生じることを抑制することができる。
【0021】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記接続孔の内側面に前記バリアメタル層を介してサイドウォールを形成する工程と、
パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜上、前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する。
【0022】
上記半導体装置の製造方法によれば、接続孔の内側面にサイドウォールを形成しているため、このサイドウォールにより導電膜を接続孔内に容易に埋め込むことができる。従って、接続孔内の接続抵抗の増加や接続不良が発生することを抑制できる。
【0023】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記金属膜を除去することにより、前記接続孔内に金属プラグを形成する工程と、
パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、 前記除去する工程により露出した絶縁膜、前記バリアメタル層及び前記金属プラグの上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置し且つ前記金属プラグ上に位置しないパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する。
【0024】
上記半導体装置の製造方法によれば、金属プラグ上にパッド開孔部を形成していないため、ボンディングパッド部の上面又は下面の面積を大きくとることができる。このため、ボンディングパッド部と絶縁膜との密着力を向上させることができる。従って、ボンディング接続した際、ボンディングパッド部のパッド剥がれを抑制することができる。
【0025】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記金属膜と前記バリアメタル膜を除去することにより、前記接続孔内に金属プラグを形成する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜上及び前記金属プラグの上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部および前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に前記ボンデイングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する。
【0026】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記接続孔の内側面に前記バリアメタル層を介してサイドウォールを形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記バリアメタル層を除去する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜上及び前記接続孔内に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部および前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する。
【0027】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記バリアメタル層を除去する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜上及び前記金属プラグの上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンデイングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部および前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に前記ボンデイングパッド部上に位置し且つ前記金属プラグ上に位置しないパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する。
【0028】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記半導体装置の製造方法において、前記導電膜の最下層は、Ti膜ではないことが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
図1は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置を示す断面図である。この半導体装置はボンディングパッド部を有している。
【0031】
絶縁膜1の上には第1のAl合金配線7a,7bが形成されている。第1のAl合金配線7a,7bは、バリアメタル層4と、その上に形成された第1のAl合金膜5と、その上に形成された反射防止膜6と、から構成されている。バリアメタル層4は、Ti膜2と、その上に形成されたTiN膜3と、から構成されている。
【0032】
第1のAl合金配線7a,7b及び絶縁膜1の上にはSiを含む材料からなる層間絶縁膜8が形成されている。この層間絶縁膜8には、第1のAl合金配線7a,7bそれぞれの上に位置するビアホール(接続孔)が形成されている。この接続孔内及び層間絶縁膜8上にはバリアメタル層14が形成されている。バリアメタル層14は、Ti膜12と、その上に形成されたTiN膜13と、から構成されている。
【0033】
バリアメタル層14上及び前記接続孔内にはWプラグ9が埋め込まれている。Wプラグ9の上にはボンディングパッド部17a及び第2のAl合金配線17bが形成されている。ボンディングパッド部17a及び第2のAl合金配線17bは、バリアメタル層14と、その上に形成された第2のAl合金膜(又は導電膜)15と、その上に形成された反射防止膜16と、から構成されている。バリアメタル層14は、Ti膜12と、その上に形成されたTiN膜13と、から構成されている。パッド開孔部の下に位置するボンディングパッド部の反射防止膜16は除去されている。また、バリアメタル層14はパッド開孔部の下に位置する部分が除去されている。なお、パッド開孔部の下に位置するバリアメタル層の全てが除去されている必要は必ずしも無く、パッド開孔部の下に位置するバリアメタル層の少なくとも一部が除去されていれば良い。また、層間絶縁膜8上のバリアメタル層14を全面除去することも可能である。
【0034】
ボンディングパッド部17a、第2のAl合金配線17b及び層間絶縁膜8の上にはパッシベーション膜18が形成されており、このパッシベーション膜18にはボンディングパッド部上に位置する開孔部18aが形成されている。パッシベーション膜18の上にはポリイミド膜20が形成されており、このポリイミド膜20には開孔部20aが形成されている。この開孔部20aと前記開孔部18aによりパッド開孔部が形成されている。このパッド開孔部によって露出したボンディングパッド部17aにワイヤがボンディング接続されることになる。
【0035】
図2(A)〜(C)及び図3(D),(E)は、図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図である。
【0036】
まず、図2(A)に示すように、絶縁膜1の上にスパッタリングによりTi膜2を堆積した後、このTi膜2上にスパッタリングによりTiN膜3を堆積する。このようにして絶縁膜1の上にはTi膜2とTiN膜3からなるバリアメタル層4が形成される。
【0037】
次に、このバリアメタル層4の上にスパッタリングにより第1のAl合金膜5を形成し、第1のAl合金膜5の上にTiN膜からなる反射防止膜6を形成する。この後、反射防止膜6、第1のAl合金膜5及びバリアメタル層4をパターニングする。これにより、絶縁膜1の上には第1のAl合金配線7a,7bが形成される。
【0038】
次いで、第1のAl合金配線7a,7bの上に酸化膜を主とする層間絶縁膜8を形成する。次に、この層間絶縁膜8をエッチング加工することにより、該層間絶縁膜には第1のAl合金配線7a,7bの上に位置するビアホール(接続孔)が形成される。次いで、ビアホール内及び層間絶縁膜上にスパッタリングによりTi膜12を堆積した後、このTi膜12上にスパッタリングによりTiN膜13を堆積する。このようにしてビアホール内及び層間絶縁膜8の上にはTi膜12とTiN膜13からなるバリアメタル層14が形成される。次いで、バリアメタル層14上及びビアホール内にW膜9aをCVD法により堆積する。
【0039】
この後、図2(B)に示すように、層間絶縁膜8上に存在するW膜9aをエッチバックで除去することにより、層間絶縁膜8のビアホール内にWプラグ9が埋め込まれる。次いで、バリアメタル層14を含む全面上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、バリアメタル層14上にはパッド開孔部10aが開孔されたレジストパターン10が形成される。次いで、このレジストパターン10をマスクとしてバリアメタル層14をエッチングすることにより、パッド開孔部10a内のバリアメタル層が除去される。
【0040】
次に、図2(C)に示すように、レジストパターン10を剥離した後、Wプラグ9を含む全面上に導電膜として第2のAl合金膜15をスパッタリングにより堆積し、第2のAl合金膜15の上にTiN膜からなる反射防止膜16をスパッタリングにより形成する。
【0041】
この後、図3(D)に示すように、反射防止膜16の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、反射防止膜16の上にはレジストパターン11が形成される。次いで、このレジストパターン11をマスクとして反射防止膜16、第2のAl合金膜15及びバリアメタル層14をエッチングする。これにより、層間絶縁膜8の上にはボンディングパッド部17a及び第2のAl合金配線17bが形成される。ボンディングパッド部17aはWプラグ9を介して第1のAl合金配線7aに電気的に接続され、第2のAl合金配線17bはWプラグ9を介して第1のAl合金配線7bに電気的に接続される。
【0042】
次に、図3(E)に示すように、レジストパターン11を剥離した後、ボンディングパッド部17a及び第2のAl合金配線17bを含む全面上にシリコン窒化膜等からなるパッシベーション膜18をCVD法により堆積する。次いで、パッシベーション膜18の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、パッシベーション膜18上にはレジストパターン19が形成される。次いで、このレジストパターン19をマスクとしてパッシベーション膜18をエッチングすることにより、該パッシベーション膜にはボンディングパッド部17a上に位置する開孔部18aが形成される。
【0043】
この後、図1に示すように、パッシベーション膜18の上にポリイミド膜20を形成し、このポリイミド膜20を加工することにより、前記開孔部18aの上に位置する開孔部20aが形成される。次いで、開孔部18aにより露出する反射防止膜16をエッチング除去する。このようにしてボンディングパッド部17aにボンディング用のパッド開孔部が形成され、このパッド開孔部によりボンディングパッド部17aの表面が露出する。そして、この露出したボンディングパッド部17aにワイヤをボンディング接続することとなる。
【0044】
上記第1の実施の形態によれば、ボンディングパッド部17aと層間絶縁膜8との間にあるパッド開孔部の下に位置するバリアメタル層14を除去している。このため、そのバリアメタル層を除去した部分においてバリアメタル層のTi膜12と層間絶縁膜8との界面にストレスに弱い脆弱な合金層が形成されるのを抑制できる。従って、ボンディングパッド部17aにワイヤをボンディング接続した際、このボンディング接続を行うことによるストレスがボンディングパッド部17aに加えられても、このストレスによってボンディングパッド部17aの剥がれが生じることを抑制することができる。
【0045】
図4は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置を示す断面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0046】
層間絶縁膜8のビアホール(接続孔)の内側面には、バリアメタル層14を介してW膜からなるサイドウォール21が形成されている。
【0047】
サイドウォール21上、前記接続孔内及びバリアメタル層15上には第2のAl合金膜(又は導電膜)15が形成され、第2のAl合金膜15上には反射防止膜16が形成されている。反射防止膜16、第2のAl合金膜15及びバリアメタル層15によってボンディングパッド部17aが構成されている。
【0048】
つまり、第2のAl合金配線17aは、ビアホール内に埋め込まれた第2のAl合金膜15及びサイドウォール21を介して第1のAl合金配線7aに電気的に接続されている。
【0049】
パッド開孔部の下に位置するボンディングパッド部の反射防止膜16は除去されている。また、バリアメタル層14はパッド開孔部の下に位置する部分が除去されている。なお、パッド開孔部の下に位置するバリアメタル層の全てが除去されている必要は必ずしも無く、パッド開孔部の下に位置するバリアメタル層の少なくとも一部が除去されていれば良い。
【0050】
ボンディングパッド部17a及び層間絶縁膜8の上にはパッシベーション膜18が形成されており、このパッシベーション膜18にはボンディングパッド部上に位置する開孔部18aが形成されている。パッシベーション膜18の上にはポリイミド膜20が形成されており、このポリイミド膜20には開孔部20aが形成されている。
【0051】
図5(A)〜(C)及び図6(D),(E)は、図4に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図であり、図2及び図3と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0052】
図5(A)に示すように、バリアメタル層14上及びビアホール(接続孔)内にW膜9aをCVD法により堆積する。
【0053】
次に、図5(B)に示すように、W膜9aをエッチバックすることにより、ビアホールの内側面にW膜からなるサイドウォール21を形成する。次いで、バリアメタル層14の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、バリアメタル層14上には開孔部22aが開孔されたレジストパターン22が形成される。
【0054】
次いで、このレジストパターン22をマスクとしてバリアメタル層14をエッチングすることにより、図5(C)に示すように、パッド開孔部22a内のバリアメタル層が除去される。次いで、サイドウォール21上及びビアホール内を含む全面上に第2のAl合金膜15をスパッタリングにより堆積し、第2のAl合金膜15の上にTiN膜からなる反射防止膜16をスパッタリングにより形成する。第2のAl合金膜15はサイドウォール21によってビアホール内に埋め込まれやすくなっている。
【0055】
この後、図6(D)に示すように、反射防止膜16の上にレジストパターン11を形成し、このレジストパターン11をマスクとして反射防止膜16、第2のAl合金膜15及びバリアメタル層14をパターニングする。これにより、層間絶縁膜8の上にはボンディングパッド部17aが形成される。ボンディングパッド部17aは、ビアホール内に埋め込まれた第2のAl合金膜、サイドウォール21を介して第1のAl合金配線7aに電気的に接続される。
【0056】
次に、図6(E)に示すように、レジストパターン11を剥離した後、ボンディングパッド部17a及び第2のAl合金配線17bを含む全面上にシリコン窒化膜等からなるパッシベーション膜18をCVD法により堆積し、このパッシベーション膜18の上にレジストパターン19を形成する。次いで、このレジストパターン19をマスクとしてパッシベーション膜18をエッチングすることにより、該パッシベーション膜にはボンディングパッド部17a上に位置する開孔部18aが形成される。この後、図4に示すように、パッシベーション膜18の上にポリイミド膜20を形成し、このポリイミド膜20に開孔部20aを形成する。
【0057】
上記第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、ビアホールの内側面にW膜からなるサイドウォール21を形成しているため、ビアホール内に第2のAl合金膜15を埋め込む際、このサイドウォール21によりAl合金膜の流動性が良くなり、第2のAl合金膜をボイドが発生することなく埋め込むことができる。従って、ビアホール内のボイド等による接続抵抗の増加や接続不良が発生することを抑制できる。
【0058】
図7は、本発明に係る第3の実施の形態による半導体装置を示す断面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0059】
Wプラグ9の上にはボンディングパッド部17aが形成されている。ボンディングパッド部17a及び層間絶縁膜8の上にはパッシベーション膜18が形成されており、このパッシベーション膜18にはボンディングパッド部上に位置する開孔部18aが形成されている。パッシベーション膜18の上にはポリイミド膜20が形成されており、このポリイミド膜20には開孔部20aが形成されている。この開孔部20aと前記開孔部18aによりパッド開孔部が形成されている。このパッド開孔部は、Wプラグ9の上には位置せず、Wプラグ9上の隣又は近傍に配置される。
【0060】
図8(A)〜(C)は、図7に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図であり、図2及び図3と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0061】
図8(A)に示すように、絶縁膜1に第1のAl合金配線7aを形成し、第1のAl合金配線7a及び絶縁膜1の上に層間絶縁膜8を形成する。次いで、この層間絶縁膜8にビアホール(接続孔)を形成し、このビアホール内及び層間絶縁膜8上にバリアメタル層14を形成する。次いで、層間絶縁膜8のビアホール内にWプラグ9を埋め込む。
【0062】
次いで、バリアメタル層14の上にパッド開孔部10aが開孔されたレジストパターン10を形成し、このレジストパターン10をマスクとしてバリアメタル層14をエッチングすることにより、パッド開孔部10a内のバリアメタル層が除去される。パッド開孔部10aは、図8(A)に示すように、Wプラグ9上には無く、Wプラグ9の近傍であってWプラグ9から離れた位置に形成される。
【0063】
次に、図8(B)に示すように、レジストパターン10を剥離した後、Wプラグ9を含む全面上に導電膜として第2のAl合金膜15を堆積し、第2のAl合金膜15の上に反射防止膜16を形成する。
【0064】
この後、図8(C)に示すように、反射防止膜16の上にレジストパターン11を形成し、このレジストパターン11をマスクとして反射防止膜16、第2のAl合金膜15及びバリアメタル層14をエッチングする。これにより、層間絶縁膜8の上にはボンディングパッド部17aが形成される。ボンディングパッド部17aは、Wプラグ9を介して第1のAl合金配線7aに電気的に接続される。
【0065】
次に、図7に示すように、レジストパターン11を剥離した後、ボンディングパッド部17aを含む全面上にシリコン窒化膜等からなるパッシベーション膜18を堆積し、このパッシベーション膜18にボンディングパッド部17a上に位置する開孔部18aを形成する。この後、パッシベーション膜18の上にポリイミド膜20を形成し、このポリイミド膜20に前記開孔部18aの上に位置する開孔部20aを形成する。このようにしてボンディングパッド部17aにボンディング用のパッド開孔部が形成され、このパッド開孔部によりボンディングパッド部17aの表面が露出する。前記パッド開孔部は、Wプラグ9の上には位置せず、Wプラグ9上の隣又は近傍に配置される。
【0066】
上記第3の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、Wプラグ9上にパッド開孔部を形成せずに、Wプラグ上の隣又は近傍に配置しているため、ボンディングパッド部17aの上面又は下面の面積を第1の実施の形態に比べて大きくとることができる。このため、ボンディングパッド部17aと層間絶縁膜8との密着力を向上させることができる。従って、ボンディング接続した際、ボンディングパッド部のパッド剥がれを抑制することができる。
【0067】
図9は、本発明に係る第4の実施の形態による半導体装置を示す断面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0068】
絶縁膜8上のバリアメタル層14は全面除去されており、TiN膜123と第2のAl合金膜15と反射防止膜16からなる第2のAl合金配線127b及びボンディングパッド部127aを形成している。すなわち、Al合金配線127b及びボンディングパッド部127aともに、絶縁膜8とTiN膜123が接する構造である。
【0069】
図10(A)〜(C)及び図11(D)、(E)は、図9に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図であり、図2及び図3と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図10(A)に示すようにバリアメタル層14及びビアホール(接続孔)内にW膜9aをCVD法により堆積する。
【0070】
次に、図10(B)に示すように、W膜9a及び絶縁膜8上のバリアメタル層14をCMP(chemical Mechanical Polishing)により除去する。次いで、全面にTiN膜123をスパッタリングにより堆積し、第2のAl合金膜15をTiN膜123の上にスパッタリングにより堆積し、第2のAl合金膜15の上にTiN膜からなる反射防止膜16をスパッタリングにより形成する。
この後、図11(D)に示すように、第2のAl配線層127b及びボンディングパッド部127aをパターニングにより形成する。
【0071】
上記第4の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、TiN膜123は必ずしも必要ではない。
【0072】
図12は、本発明に係る第5の実施の形態による半導体装置を示す断面図であり、図2と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。絶縁膜8上のバリアメタル層14は全面除去されており、第2のAl合金膜15と反射防止膜16からなるボンディングパッド部137aが構成されている。
【0073】
図13(A)〜(C)及び図14(D)、(E)は、図12に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図であり、図5及び図6と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。図13(A)に示すように、バリアメタル層14及びビアホール(接続孔)内にW膜9aをCVD法により堆積する。次に、図13(B)に示すように、ビアホールの内側面にW膜のサイドウォール21を形成した後に、CMPにより絶縁膜8上のバリアメタル層14を除去する。次いで、図13(C)に示すように、サイドウォール21及びビアホール内を含む全面上に第2のAl合金層15をスパッタリングにより堆積し、第2のAl合金膜15の上にTiN膜からなる反射防止膜16をスパッタリングにより形成し、図14(D)に示すように、ボンディングパッド部137aをパターニングする。上記第5の実施の形態においても、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、ボンディングパッドをAl合金膜15の下層部にTiN膜を使うこともできる。
【0074】
第3の実施形態において、第4の実施の形態と同様にCMPを使用することにより、絶縁膜8上のバリアメタル層14を除去することで、ボンディングパッド層127aを形成する場合も、第1及び第3の実施の形態と同様の効果を得ることが出来る。これを第6の実施の形態として、図15に第6の実施の形態による半導体装置を示す。図7と同一部分には同一符号を付す。また、TiN膜123は必ずしも必要ではない。
【0075】
尚、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【図2】図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図3】図1に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【図5】図4に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図6】図4に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図7】本発明に係る第3の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【図8】図7に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図9】本発明に係る第4の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【図10】図9に係る半導体装置の製造する方法を示す断面図。
【図11】図9に示す半導体装置製造する方法を示す断面図。
【図12】本発明に係る第5の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【図13】図12に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図14】図12に示す半導体装置を製造する方法を示す断面図。
【図15】本発明に係る第6の実施の形態による半導体装置を示す断面図。
【図16】従来の半導体装置を示す断面図。
【符号の説明】
【0077】
1,101…絶縁膜、2,12,102,112…Ti膜、3,13,103,113…TiN膜、4,14,104,114…バリアメタル層、5,105…第1のAl合金膜、6,16,106,116…反射防止膜、7a,7b,107a,107b…第1のAl合金配線、8,108…層間絶縁膜、9,109…Wプラグ、9a…W膜、10,11…レジストパターン、10a…パッド開孔部、15,115…第2のAl合金膜、17a,117a…ボンディングパッド部、17b,117b…第2のAl合金配線、18…パッシベーション膜、18a…開孔部、19…レジストパターン、20…ポリイミド膜、20a…開孔部、21…サイドウォール、22…レジストパターン、110…パッシベーション膜、111…ポリイミド膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁膜上に形成されたボンディングパッド部と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上に形成されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜に形成された、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部と、
を具備し、
前記ボンディングパッド部は、バリアメタル層と、該バリアメタル層上に形成された導電膜と、を有しており、
前記パッド開孔部の下に位置し且つ前記絶縁膜と前記導電膜との間に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部が除去されている半導体装置。
【請求項2】
配線上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜に形成された、前記配線上に位置する接続孔と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上に形成されたバリアメタル層と、
前記接続孔内のバリアメタル層上に形成された金属プラグと、
前記金属プラグ及び前記バリアメタル層の上に形成されたボンディングパッド部と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上に形成されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜に形成された、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部と、
を具備し、
前記ボンディングパッド部は、バリアメタル層と、該バリアメタル層上に形成された導電膜と、を有しており、
前記パッド開孔部の下に位置し且つ前記絶縁膜と前記導電膜との間に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部が除去されている半導体装置。
【請求項3】
前記パッド開孔部は前記金属プラグ上に位置していない請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
配線上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜に形成された、前記配線上に位置する接続孔と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上に形成されたバリアメタル層と、
前記接続孔の内側面に前記バリアメタル層を介して形成されたサイドウォールと、
前記サイドウォール上、前記接続孔内及び前記バリアメタル層上に形成されたボンディングパッド部と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上に形成されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜に形成された、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部と、
を具備し、
前記ボンディングパッド部は、前記バリアメタル層と、該バリアメタル層上に形成された導電膜と、を有し、前記接続孔内に埋め込まれた導電膜、サイドウォール及びバリアメタル層を介して前記配線に電気的に接続されており、
前記パッド開孔部の下に位置し且つ前記絶縁膜と前記導電膜との間に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部が除去されている半導体装置。
【請求項5】
前記バリアメタル層は、Ti膜と、該Ti膜上に形成されたTiN膜と、を有するものである請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記絶縁膜はSiを含む材料からなる膜である請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項7】
絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、 前記除去する工程により露出した絶縁膜及び前記バリアメタル層の上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項8】
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記金属膜を除去することにより、前記接続孔内に金属プラグを形成する工程と、
パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜、前記バリアメタル層及び前記金属プラグの上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項9】
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記接続孔の内側面に前記バリアメタル層を介してサイドウォールを形成する工程と、
パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜上、前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項10】
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記金属膜を除去することにより、前記接続孔内に金属プラグを形成する工程と、
パッド開孔部の下に位置する前記バリアメタル層の少なくとも一部を除去する工程と、 前記除去する工程により露出した絶縁膜、前記バリアメタル層及び前記金属プラグの上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜及び前記バリアメタル層をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部及び前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に、前記ボンディングパッド部上に位置し且つ前記金属プラグ上に位置しないパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項11】
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記金属膜と前記バリアメタル膜を除去することにより、前記接続孔内に金属プラグを形成する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜上及び前記金属プラグの上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部および前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に前記ボンデイングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項12】
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記接続孔の内側面に前記バリアメタル層を介してサイドウォールを形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記バリアメタル層を除去する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜上及び前記接続孔内に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンディングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部および前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に前記ボンディングパッド部上に位置するパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項13】
配線上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記配線上に位置する接続孔を形成する工程と、
前記接続孔内及び前記絶縁膜上にバリアメタル層を形成する工程と、
前記バリアメタル層上及び前記接続孔内に金属膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に存在する前記バリアメタル層を除去する工程と、
前記除去する工程により露出した絶縁膜上及び前記金属プラグの上に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングすることにより、前記絶縁膜上にボンデイングパッド部を形成する工程と、
前記ボンディングパッド部および前記絶縁膜の上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜に前記ボンデイングパッド部上に位置し且つ前記金属プラグ上に位置しないパッド開孔部を形成する工程と、
を具備する半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記導電膜の最下層は、Ti膜ではない請求項11〜13のうちのいずれか一項に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−227970(P2007−227970A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−140060(P2007−140060)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【分割の表示】特願2004−23936(P2004−23936)の分割
【原出願日】平成16年1月30日(2004.1.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】