説明

半導体試験装置

【目的】載置台の表面に付着した異物を除去し易く、半導体ウエハまたは半導体チップの裏面に、キズやクラックなどの欠陥を発生させない半導体試験装置を提供する。
【解決手段】この半導体試験装置は、載置台1と、載置台1を上下に移動させる移動手段6と、半導体チップ9の図示しない表面電極(エミッタ電極やゲート電極)と接触し電流を流すプローブ4と、載置台1に付着した異物を吹き飛ばすクリーニング機構であるブローノズル5とで構成され、載置台1の表面をシリコンより硬度が高い材料である、たとえば、超硬合金で形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体チップが多数形成された半導体ウエハ状態またはこの半導体ウエハをダイシングして取り出される半導体チップ状態での半導体素子の電気的特性を測定するための半導体試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハ状態や半導体チップ状態での半導体素子の電気的特性を測定、試験するための半導体試験装置では、通電するために半導体チップの表面電極にカンチレバー式や接触ピン式のプローブを接触させて測定、試験を行う。半導体素子には半導体チップの縦方向に通電する縦型構造の半導体素子(縦型素子)があり、この場合には半導体チップを載置するステージを測定電極として用いる。半導体チップの裏面と接触するこのステージの表側の面は接触抵抗を低減するため、金メッキなど軟らかい材料面が用いられる(例えば、特許文献1など)。このステージは通電による半導体素子の内部発熱を放熱する役割も担っている。
【0003】
一方、縦型素子では、オン抵抗を下げるためにできる限り薄型化が図られている。しかし、薄型化が図られると、図11に示すように、コレクタ層52、コレクタ電極51などの裏面構造が薄層化し、従来ではあまり影響がなかった半導体ウエハや半導体チップの裏面のキズやクラックなどの欠陥66が裏面接合53(コレクタ接合など)を突き破り電気的特性に影響を与えるようになる。そのため、半導体ウエハや半導体チップの裏面と接触するステージ64の表面を清浄に(クリーン化)することが重要になる。尚、図11は縦型素子の一例としてトレンチゲート構造のFS(フィールド・ストップ)−IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)の1セルの要部断面図を示し、図中の符号において、51はコレクタ電極、52はpコレクタ層、53は裏面接合53(コレクタ接合)、54はnバッファ層、55はnドリフト層、56はpベース層、57はnエミッタ層、58はトレンチ、59はゲート酸化膜、60はゲート電極、61は層間絶縁膜、62は表面電極である。また、符号63は表面電極62に接触するプローブ、64はコレクタ電極51に接触するステージである。コレクタ電極51はpコレクタ層52と接する側からアルミ-シリコン(Al-Si)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、金(Au)の積層膜で形成される。また、符号65は異物である。尚、表面電極62はエミッタ電極やゲート電極60と接続するゲートパッド電極などである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−227206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記したように、裏面のクリーン化がウエハ状態やチップ状態での電気的特性試験において求められている。しかし、縦型素子の裏面と接触するステージ64の表面は金メッキなどの軟らかい材料面であるため、ステージ64と素子の間に異物65があると、縦型素子の裏面を傷つけるだけでなく、異物65が硬い物質の場合には図示するようにステージ64の表面にその異物65が突き刺さってしまう。
【0006】
このステージ64の表面に突き刺さった異物65は簡単に取り除くことができず、異物65がステージ内に完全にめり込むまで、次から次へと試験される縦型素子の裏面を傷つけ、連続して不良を発生させてしまう。
【0007】
そのため、ステージ64を新品に交換するか、異物65が突き刺さった場所を研磨して異物65を除去するか削り取るかする対策が必要になる。
しかし、ステージ64の交換には費用がかかり、さらに装置を長時間止めて、新品のステージの水平出しなどの調整が必要となり、製造コストは増大する。また研磨においては、その研磨粉自体が異物になるなど確実な対策にはならない。
【0008】
尚、前記の異物65は、半導体素子を構成する材料であるSi(ビッカース硬さHV=85)や電極材料のNi(ビッカース硬さHV=60)などであり、ステージ64の表面材料であるAu(ビッカース硬さHV=25)に比べると硬度が高い物質である。
【0009】
この発明の目的は、前記の課題を解決して、ステージ表面に付着した異物を除去し易く、半導体ウエハまたは半導体チップの裏面に、キズやクラックなどの欠陥を発生させない半導体試験装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するために、特許請求の範囲の請求項1記載の発明によれば、被検査体の裏側の面が接触し該被検査体を載置する載置台と、前記被検査体の表側の面に接触するプローブとを有する半導体試験装置において、前記被検査体と接する側の前記載置台の面がシリコンより硬度が高い材料面からなり、前記被検査体と接触する前記材料面に付着した異物を除去するクリーニング機構を有する構成とする。
【0011】
特許請求の範囲の請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記被検査体が、半導体チップもしくは切り出される前の半導体チップが形成された半導体ウエハであるとよい。
【0012】
特許請求の範囲の請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記硬度の高い材料面が、超硬合金面もしくはNi−P膜面であるとよい。
特許請求の範囲の請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記載置台が超硬合金からなるステージであるとよい。
【0013】
特許請求の範囲の請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記載置台がNi−P膜で被覆されたステージであるとよい。
特許請求の範囲の請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記載置台がステージ台と該ステージ台に固定し前記被検査体と接触する接触板で構成され、該接触板が超硬合金で形成されるとよい。

特許請求の範囲の請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記載置台がステージ台と該ステージ台に固定し前記被検査体と接触する接触板で構成され、該接触板の前記被検査体と接触する面がNi−P膜で被覆されるとよい。
【0014】
特許請求の範囲の請求項8記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記プローブが接触ピンもしくはカンチレバーで構成されるとよい。
特許請求の範囲の請求項9記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記クリーニング機構が、ブローノズルもしくはクリーニングブラシで構成されるとよい。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、ステージ表面を超硬合金やNi−P膜(ニッケル−リン)などのシリコン片などの異物より硬度が高い材料面とし、さらに新規の半導体ウエハや新規の半導体チップに交換する毎にステージ表面を清浄にするクリーニング機構を設けることで、ステージ表面の異物を試験する前に除去することができ、連続して半導体素子(縦型素子)の裏面を傷つけることが防止される。
【0016】
また、ステージ表面をシリコン片などの異物より硬度が高い材料面とすることで、クリーニングブラシやブローノズルなどの簡単なクリーニング機構でステージ表面に付着した異物を簡単に除去することができる。異物が除去されることで、半導体素子の裏面にキズやクラックが入るのを防止できる。
【0017】
異物がステージから除去されると、ステージを交換する回数が減少して製造工数を減少させることができる。また、異物による半導体ウエハや半導体チップに発生するキズやクラックなどの欠陥が減少して良品率が向上する。
【0018】
この製造工数の減少と良品率の向上により製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の第1実施例の半導体試験装置の構成図である。
【図2】図1に示した載置台と異なる載置台の構成図である。
【図3】ブローノズルでステージに付着した異物を除去する様子を示す図である。
【図4】ケルビン端子を有する半導体試験装置の要部断面図である。
【図5】この発明の第2実施例の半導体試験装置の構成図である。
【図6】プローブの詳細図である。
【図7】図5に示した載置台と異なる載置台の構成図である。
【図8】切り出す前の半導体チップが多数形成された半導体ウエハの平面図である。
【図9】ブローノズルで接触板に付着した異物を除去する様子を示す図である。
【図10】この発明の第3実施例の半導体試験装置の構成図である。
【図11】縦型半導体素子およびステージの要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施の形態を以下の実施例で説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、この発明の第1実施例の半導体試験装置の構成図である。この半導体試験装置は、載置台1(ステージ)と、載置台1を上下に移動させる移動手段6と、半導体チップ9の図示しない表面電極(エミッタ電極やゲート電極)と接触し電流を流すプローブ4と、載置台1に付着した異物を吹き飛ばすクリーニング機構であるブローノズル5とで構成される。この構成図は、チップ状態で試験する場合であり、発明に係わる箇所を示した。尚、プローブ4(コンタクトブロック)は図1に示すように電流を流す接触ピン2(コンタクトピン)と接触ピン2を支持する支持板3(プローブピンホルダー)で構成される。また、移動手段6は例えば載置台1を上下(垂直)に移動する伸縮可動部を有する。勿論、移動手段6はプローブ側が上下動する伸縮可動部を有する場合もある。図中の7、8は接触ピン2と載置台1に接続するリード線である。
【0022】
載置台1は、Si(ビッカース硬さHV=85)やNi(ビッカース硬さHV=60)などの破片である異物より硬度が高い材料の超硬合金(ビッカース硬さHV=1780)で形成される。そのため、半導体チップ9の裏面と接触する載置台1の表面は、硬度が高い材料面(ここでは超硬合金面)となる。半導体チップ9を載置する載置台1は大きさが数mm〜数十mm角で厚さは6mm程度と小さいために、比重の大きな超硬合金を用いても載置台1は重くならず、半導体チップ9を交換する場合や半導体チップ9の表面電極を接触ピン2に接触させる場合の載置台1の上下動作には支障がなく、移動手段6は安価で小型のものでよい。
【0023】
勿論、載置台1に替えて、図2(a)に示す、アルミ製のステージ台11とこのステージ台11に超硬合金からなる接触板12を固定した載置台13を用いて軽量化を図ってもよい。また、図2(b)に示す、ステージ台11をアルミで製作してその表面を硬度が高い材料のNi−P膜14(ニッケルーリン膜:ビッカース硬さHV=550)で被覆(膜厚50μm程度のメッキ処理)した載置台15を用いて軽量化を図ってもよい。勿論、半導体チップ9の裏面と接触する面のみをNi−P膜14で被覆しても構わない。いずれの場合も半導体チップ9の裏面と接触する載置台1、13、15の表面をSiやNiの異物16より硬度が高い材料面(材料が露出した面)とする。尚、NI−P膜の膜厚はメッキ処理で50μm程度とする。この大きさは、大きな異物16と同程度である。
【0024】
つぎに、図1の半導体試験装置で試験するときの手順について説明する。
まず、半導体チップ9の裏面を載置台1に真空吸着で接触させる。
つぎに、載置台1を移動手段6を用いて上昇させて、半導体チップ9の表面電極にプローブ4を構成する接触ピン2を接触させる。
【0025】
つぎに、載置台1から接触接触ピン2に電流を流し、半導体チップ9のターンオフ破壊試験を、また載置台1と接触ピン2に電圧を印加してと耐圧測定を実施する。尚、ターンオフ破壊が起こったときは、載置台1にも破壊痕が残るので新品の載置台に交換する。
【0026】
つぎに、載置台1を移動手段6を用いて降下させて接触ピン2から半導体チップ9を離し、試験が終了した半導体チップ9を載置台1から外す。
つぎに、図3に示すように、ブローノズル5から載置台1の表面に空気17を吹きつけ載置台1に付着した異物16を吹き飛ばして除去する。
【0027】
つぎに、新規の半導体チップ9を載置台1に載置し、載置台1を移動手段6を用いて上昇させて半導体チップ9の表面電極を接触ピン2に接触させ、前記の手順で新規の半導体チップ9のターンオフ破壊試験と耐圧測定を実施する。
【0028】
この半導体試験装置では、半導体チップ9の構成物であるSiやNiなどの異物16が載置台1に付着しても載置台1が超硬合金で出来ているので異物16は載置台1に突き刺さることはない。そのため、ブローノズル5で吹き付ける空気17で異物16が簡単に吹き飛ばして載置台1の表面から簡単に除去することができる。
【0029】
この装置では、異物16が載置台1に付着した状態で前記の試験が行われることがないため、異物16による半導体チップ9に発生するキズやクラックなどの欠陥がなくなり、半導体チップ9の試験の良品率を向上させることができる。また異物16が載置台1に突き刺さることがないため、載置台1を交換する回数が減少して製造工数を減少させることができる。
【0030】
このように、良品率の向上と製造工数の減少により製造コストを低減することができる。
また、定格電流を流してオン電圧を測定する場合は、図4に示すように、半導体チップ9の裏面電極と載置台1の表面との間の接触抵抗20の影響を避けるために、載置台1に貫通孔1aを形成し、半導体チップ9の裏面電極に接する測定ピン18を載置台1に設け、この測定ピン18(ケルビン端子)と表面電極との間で電圧を測定することで、接触抵抗20の影響を小さくしてオン電圧を測定することができる。図中の19は測定ピン18(ケルビン端子)に接続するリード線である。
【0031】
尚、オン電圧を測定する場合、電流を流す端子と電圧を測定する端子を分離すると、接触抵抗の影響を除去できる。このときの測定端子をケルビン端子という。
【実施例2】
【0032】
図5は、この発明の第2実施例の半導体試験装置の構成図である。この半導体試験装置は、載置台23を構成するステージ台21とステージ台21に図示しないネジで固定される接触板22と、この載置台23を上下左右に移動させる移動手段26と、半導体ウエハ29に形成された図示しない表面電極(ウエハに配置された半導体チップの表面電極のこと)と接触し電流を流すプローブ24と、接触板22に付着した異物を吹き飛ばすクリーニング機構であるブローノズル25とで構成される。この構成図は、ウエハ状態で試験する場合であり、発明に係わる箇所を示した。尚、図中の27、28はカンチレバー36と載置台23に接続するリード線である。
【0033】
図6はプローブの詳細図である。プローブ24(プローブカード)は、カンチレバー36(プローブピン)とこれを支持する支持板35(基板)とで構成される。カンチレバー36はバネアクションがある細い針金状をしており、流せる電流は数A程度である。
【0034】
図5において、接触板22は、SiやNiより硬度が高い材料である超硬合金で形成されるため、半導体ウエハ29の裏面と接触する接触板22の表面は硬度が高い材料面となる。この超硬合金で出来た接触板22の大きさは、例えば直径が155mm(6インチ強)であり、その厚さは6mm〜8mmである。厚さが6mm未満では、真空吸着するための図示しない吸引構造(溝加工+Oリング+ネジ止め)を形成することが困難である。また厚さが8mmを超えると従来構造の6インチ対応のアルミ製のステージの重さを超えてしまい従来の移動手段が使用できなくなる。そのため、直径155mmの大きさの接触板22の厚さとしては6mm〜8mmが好適である。
【0035】
また、図7(a)に示すように、接触板22を除去して、例えばアルミ製のステージ台21にNi−P膜30を被覆して載置台31(図1の載置台1に相当する)として用いても構わない。この場合も半導体ウエハ29の裏面と接触する載置台31の表面は硬度が高い材料面となる。また、図示しないが半導体ウエハ29の裏面との接触面のみNi−P膜30で被覆して載置台31として用いても構わない。勿論、例えば、図7(b)に示すように、Ni−P膜30で被覆した接触板33をステージ台21に固定して載置台34として用いても構わない。
【0036】
これらの載置台23、31,34は例えば平面の大きさは直径155mmで厚さが3cmと極めて大きいため、載置台全体を無垢の超硬合金で製作すると極めて重量が重くなり、載置台を垂直方向や水平方向に移動させる移動手段26が大型化し設備のコストが増大する。そのため、前記したように、ステージ台21に超硬合金の接触板22を固定したり、ステージ台21の表面にNi−P膜30を被覆したり、さらに、表面をNi−P膜30で被覆した軽量の接触板33をステージ台21に固定したりすることで、載置台23、31,34を軽量化することができる。載置台を軽量化することで、載置台を移動させる移動手段26を簡素化し設備の小型化と低コスト化を図ることができる。
【0037】
また、図8は、切り出す前の半導体チップが多数形成された半導体ウエハの平面図である。ダイシングライン37で囲まれた領域が切り出される前の半導体チップ38の領域である。
【0038】
つぎに、図5の半導体試験装置で試験するときの手順について説明する。
まず、半導体ウエハ29の裏面を接触板22に真空吸着で接触させる。
つぎに、移動手段26を用いて載置台23を上昇させて半導体ウエハ29の表面電極(切り出す前の半導体チップ38の表面電極のこと)にカンチレバー36を接触させる。
【0039】
つぎに、接触板22からカンチレバー36に電流を流し、半導体チップ38のオン電圧を接触板22とカンチレバー36に電圧を印加して耐圧特性の測定を実施する。
つぎに、載置台23を移動手段26を用いて下降させて半導体ウエハ29の表面電極からカンチレバー36を離す。続いて、載置台23を移動手段26を用いて横方向に移動させた後、上昇させて隣接する未測定の半導体チップ38の表面電極にカンチレバー36を接触さる。その後でカンチレバー36に電流を流して隣接する半導体チップ38のオン電圧と耐圧特性を測定する。但し、オン電圧を測定するために流す電流の大きさは数A程度であり接触抵抗の影響は小さい。
【0040】
つぎに、すべての半導体チップ38のオン電圧と耐圧特性が測定されたところで、載置台23を移動手段26を用いて下降させてカンチレバー36から半導体ウエハ29の表面電極を離し、その後で半導体ウエハ29を接触板22から外す。
【0041】
つぎに、図9に示すように、ブローノズル25から接触板22の表面に空気40を吹きつけ接触板22に付着した異物39を吹き飛ばして除去する。
つぎに、新規の半導体ウエハ29を接触板22に載置し、前記の手順で半導体チップ38のオン電圧と耐圧特性を測定する。
【0042】
この装置では半導体ウエハ29に形成された各半導体チップ38を試験するために、載置台23を上下左右に移動させる必要があり移動手段26が必要となる。
前記の工程で、半導体ウエハ29を取り外し、つぎの半導体ウエハ29を載置する段階で、半導体ウエハ29の構成物(半導体チップ38の構成物と同じ)であるSiやNiなどの異物39が接触板22に付着することがある。
【0043】
しかし、接触板22は超硬合金でできているので、異物39が接触板22に突き刺さることがなく、簡単にブローノズル25からの空気40で吹き飛ばすことができるので、異物39が接触板22上に残留することはない。
【0044】
また、半導体ウエハ29を乗せる接触板22は広いので、図9に示すように、ブローノズル25を掃引するとさらに好ましい。この場合は図示しない掃引手段が必要になる。
【実施例3】
【0045】
図10は、この発明の第3実施例の半導体試験装置の構成図である。図1との違いは、クリーニング機構がクリーニングブラシ50で構成されている点である。そのためブローノズル5で異物16を吹き飛ばす工程は、クリーニングブラシ50で異物を16掃引して除去する工程とになる。
【0046】
尚、前記の第2実施例においても、ブローノズル25をクリーニングブラシに代えても構わない。
【符号の説明】
【0047】
1、13、15、23、31、34 載置台
2 接触ピン
3、35 支持板
4、24 プローブ
5、25 ブローノズル
6、26 移動手段
9 半導体チップ
11、21 ステージ台
12、22、33 接触板
14、30 Ni−P膜
16、39 異物
17 空気
29 半導体ウエハ
36 カンチレバー
38 半導体チップ(切り出す前のウエハに形成された)
40 空気
50 クリーニングブラシ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査体の裏側の面が接触し該被検査体を載置する載置台と、前記被検査体の表側の面に接触するプローブとを有する半導体試験装置において、前記被検査体と接する側の前記載置台の面がシリコンより硬度が高い材料面からなり、前記被検査体と接触する前記材料面に付着した異物を除去するクリーニング機構を有することを特徴とする半導体試験装置。
【請求項2】
前記被検査体が、半導体チップもしくは切り出される前の半導体チップが形成された半導体ウエハであることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項3】
前記硬度の高い材料面が、超硬合金面もしくはNi−P膜面であることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項4】
前記載置台が超硬合金からなるステージであることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項5】
前記載置台がNi−P膜で被覆されたステージであることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項6】
前記載置台がステージ台と該ステージ台に固定し前記被検査体と接触する接触板で構成され、該接触板が超硬合金で形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項7】
前記載置台がステージ台と該ステージ台に固定し前記被検査体と接触する接触板で構成され、該接触板の前記被検査体と接触する面がNi−P膜で被覆されることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項8】
前記プローブが接触ピンもしくはカンチレバーで構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項9】
前記クリーニング機構が、ブローノズルもしくはクリーニングブラシで構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−77077(P2011−77077A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223819(P2009−223819)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(591083244)富士電機システムズ株式会社 (1,717)
【Fターム(参考)】