説明

半導体集積回路およびそれを用いた差動増幅器およびバッファアンプ

【課題】バイアス信号を切りかえに伴う動作特性の悪化を低減した半導体集積回路を提供する。
【解決手段】半導体集積回路10は、入力電流Iinを受け、それに応じた出力電流Iout1を別の回路に供給する。第1可変抵抗R1の第1端子は、入力端子P1と接続される。第1トランジスタM1および第2トランジスタM2は、電源端子と第1可変抵抗R1の第2端子の間に順に直列に設けられる。第3トランジスタM3および第4トランジスタM4は、電源端子と出力端子P2との間に順に直列に設けられる。第1トランジスタM1および第3トランジスタM3それぞれのゲートは第1可変抵抗R1の第2端子に接続される。第2トランジスタM2および第4トランジスタM4それぞれのゲートは入力端子P1に接続されている。第1可変抵抗R1は、その抵抗値が入力電流Iinに応じて切りかえ可能に構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界効果トランジスタを用いた半導体集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を用いた電流源やカレントミラー回路、差動増幅器などの基本となる回路ユニットを組み合わせて構成される。各回路ユニットは、基準となるバイアス電圧やバイアス電流(バイアス信号と総称する)を受け、所期の動作を実行する。
【0003】
たとえば増幅器に供給されるバイアス電流を大きくすると、消費電流の増大と引き替えに、トランジスタの動作特性が高まるため、増幅器の動作速度を高めることができる。つまりバイアス電流を、処理対象の信号の種類や周波数に応じて切りかえることにより、回路の動作速度と消費電流をコントロールすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−013166号公報
【特許文献2】特開2000−165161号公報
【特許文献3】特開2002−064350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところがバイアス信号を変化させると、増幅器あるいはその他のブロックを構成するトランジスタの動作点が変化してしまう。その結果、回路の動作特性が悪化するという問題が生ずる。
【0006】
本発明はかかる状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、バイアス信号を切りかえに伴う動作特性の悪化を低減した半導体集積回路の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様は、入力電流を受け、当該入力電流に応じた出力電流を生成する半導体集積回路に関する。半導体集積回路は、入力電流の経路上に設けられた入力端子と、出力電流の経路上に設けられた出力端子と、その第1端子が入力端子と接続された第1可変抵抗と、固定電圧端子と第1可変抵抗の第2端子の間に順に直列に設けられた電界効果型の第1トランジスタおよび第2トランジスタと、固定電圧端子と出力端子との間に順に直列に設けられた電界効果型の第3トランジスタおよび第4トランジスタと、を備える。第1トランジスタおよび第3トランジスタそれぞれのゲートは第1可変抵抗の第2端子に接続され、第2トランジスタおよび第4トランジスタそれぞれのゲートは入力端子に接続されており、第1可変抵抗は、その抵抗値が入力電流に応じて切りかえ可能に構成される。
【0008】
この態様では、第1トランジスタおよび第3トランジスタのドレインソース間電圧は、第1抵抗の電圧降下に追従する。したがって、入力電流に応じて第1抵抗の抵抗値を切りかえることにより、第1トランジスタ、第3トランジスタのドレインソース間電圧を制御することができる。その結果、第1出力端子に接続される回路の特性悪化を抑制できる。
【0009】
第1可変抵抗の抵抗値は、その電圧降下が一定となるように入力電流の電流値に略反比例する値に設定されてもよい。
【0010】
第1可変抵抗の電圧降下は、第1トランジスタおよび第3トランジスタのドレインソース間電圧として望ましい値に設定されてもよい。
【0011】
ある態様の半導体集積回路は、第2出力端子と、第2出力端子と固定電圧端子の間に設けられ、そのゲートが第1トランジスタおよび第3トランジスタそれぞれのゲートと共通に接続された第5トランジスタと、をさらに備え、第2出力端子から第2出力電流を出力してもよい。
【0012】
本発明の別の態様は、差動増幅器である。この差動増幅器は、電流値が複数の値で切りかえ可能な基準電流を生成する電流源と、基準電流を入力電流として受け、基準電流に応じた出力電流を生成する上述の半導体集積回路と、半導体集積回路の出力電流をテイル電流として受ける差動対と、差動対にアクティブ負荷として接続されるカレントミラー回路と、を備える。
この態様によると、半導体集積回路がテイル電流源として利用される場合に、テイル電流源の出力インピーダンスの変動が抑制されるため、差動増幅器の特性悪化を抑制できる。
【0013】
本発明のさらに別の態様もまた、差動増幅器である。この差動増幅器は、電流値が複数の値で切りかえ可能な基準電流を生成する電流源と、基準電流を入力電流として受け、基準電流に応じた出力電流を生成する上述の半導体集積回路と、半導体集積回路の第2出力電流をテイル電流として受ける差動対と、差動対にアクティブ負荷として接続されるカレントミラー回路と、を備える。
【0014】
この態様においても、半導体集積回路がテイル電流源として利用される場合に、テイル電流源の出力インピーダンス、つまり第5トランジスタのインピーダンスの変動が抑制されるため、差動増幅器の特性悪化を抑制できる。
【0015】
本発明のさらに別の態様は、入力電圧を受け、当該入力電圧に応じた出力電圧を出力するバッファアンプに関する。このバッファアンプは、上述のいずれかの態様の差動増幅器と、差動増幅器により差動増幅された信号を増幅する増幅トランジスタを含む出力段と、増幅トランジスタのゲートドレイン間に直列に設けられた帰還抵抗および帰還キャパシタを含む位相補償回路と、を備える。差動対を構成する一方のトランジスタのゲートには、入力電圧が印加され、差動対を構成する他方のトランジスタのゲートはバッファアンプの出力端子と接続されている。帰還抵抗の抵抗値および帰還キャパシタの容量値の少なくとも一方は、基準電流に応じて切りかえ可能に構成される。
【0016】
位相補償回路による補償量を、基準電流に応じて切りかえることにより、回路の動作周波数に応じた位相補償を得ることができ、回路の安定性を高めることができる。
【0017】
本発明のさらに別の態様も、入力電流を受け、当該入力電流に応じた出力電流を生成する半導体集積回路に関する。この半導体集積回路は、入力電流の経路上に設けられた入力端子と、出力電流の経路上に設けられた出力端子と、入力端子と固定電圧端子の間に順に直列に設けられた電界効果型の第6トランジスタおよび第7トランジスタと、出力端子と固定電圧端子の間に順に直列に設けられた電界効果型の第8トランジスタおよび第9トランジスタと、バイアス電流の経路上に設けられたバイアス入力端子と、バイアス入力端子と固定電圧端子の間に順に直列に設けられた電界効果型の第10トランジスタおよび第2可変抵抗と、を備える。第10トランジスタのゲートドレイン間は結線され、第6トランジスタおよび第8トランジスタそれぞれのゲートは第10トランジスタのゲートに接続され、第7トランジスタおよび第9トランジスタそれぞれのゲートは入力端子に接続されており、第2可変抵抗は、その抵抗値がバイアス電流に応じて切りかえ可能に構成される。
【0018】
この態様では、第7トランジスタおよび第9トランジスタのドレインソース間電圧は、第2抵抗の電圧降下に追従する。したがって、入力電流に応じて第2抵抗の抵抗値を切りかえることにより、第7トランジスタ、第9トランジスタのドレインソース間電圧を制御することができ、入力電流の変化にともなう半導体集積回路の特性悪化を抑制できる。
【0019】
第2可変抵抗の抵抗値は、その電圧降下が一定となるようにバイアス電流の電流値に略反比例する値に設定されてもよい。
【0020】
第2可変抵抗の電圧降下は、第7トランジスタおよび第9トランジスタのドレインソース間電圧として望ましい値に設定されてもよい。
【0021】
ある態様の半導体集積回路は、第2出力端子と、第2出力端子と固定電圧端子の間に設けられ、そのゲートが第10トランジスタのゲートと共通に接続された第11トランジスタと、をさらに備えてもよい。半導体集積回路は、第2出力端子から第2出力電流を出力してもよい。
この場合、第11トランジスタのドレインソース間電圧も制御することができ、第2出力端子に接続される回路の特性悪化を防止できる。
【0022】
本発明のさらに別の態様は、差動増幅器である。この差動増幅器は、電流値が複数の値で切りかえ可能な基準電流を生成する電流源と、差動対と、差動対にテイル電流を供給する電流源と、差動対にアクティブ負荷として接続され、基準電流をバイアス電流として受ける上述の半導体集積回路と、を備える。
【0023】
この態様によると、半導体集積回路が差動対のアクティブ負荷(カレントミラー負荷)として利用される場合に、その出力インピーダンスの変動が抑制されるため、差動増幅器の特性悪化を抑制できる。
【0024】
本発明のさらに別の態様は、入力電圧を受け、当該入力電圧に応じた出力電圧を出力するバッファアンプに関する。このバッファアンプは、上述の差動増幅器と、差動増幅器により差動増幅された信号を増幅する増幅トランジスタを含む出力段と、増幅トランジスタのゲートドレイン間に直列に設けられた帰還抵抗および帰還キャパシタを含む位相補償回路と、を備える。差動対を構成する一方のトランジスタのゲートには、入力電圧が印加され、差動対を構成する他方のトランジスタのゲートはバッファアンプの出力端子と接続されており、帰還抵抗の抵抗値および帰還キャパシタの容量値の少なくとも一方が基準電流に応じて切りかえ可能に構成される。
【0025】
位相補償回路による補償量を、基準電流に応じて切りかえることにより、回路の動作周波数に応じた位相補償を得ることができ、回路の安定性を高めることができる。
【0026】
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、あるいは本発明の表現を、方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0027】
本発明のある態様によれば、バイアス電流の切りかえに伴う回路特性の悪化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1(a)、(b)は、第1実施の形態に係る半導体集積回路の構成を示す回路図である。
【図2】第2の実施の形態に係る半導体集積回路の構成を示す回路図である。
【図3】図1、図2の半導体集積回路を利用した差動増幅器の構成を示す回路図である。
【図4】図1、図2の半導体集積回路を利用したバッファアンプの構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0030】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0031】
(第1の実施の形態)
図1(a)、(b)は、第1実施の形態に係る半導体集積回路の構成を示す回路図である。半導体集積回路10は、入力電流Iinを受け、入力電流Iinに応じた出力電流Iout1を生成し、別の回路(不図示)に供給する。半導体集積回路10はいわゆるカスコードカレントミラー回路である。
【0032】
半導体集積回路10は、入力端子P1、第1出力端子P2、第1可変抵抗R1、第1トランジスタM1〜第4トランジスタM4を備える。
【0033】
入力端子P1は、入力電流Iinの経路上に設けられる。第1出力端子P2は、出力電流Iout1の経路上に設けられる。第1可変抵抗R1の第1端子は、入力端子P1と接続される。
【0034】
第1トランジスタM1および第2トランジスタM2は、同型のPチャンネルMOSFETであり、固定電圧端子(電源端子Vdd)と第1可変抵抗R1の第2端子の間に、順に直列に設けられている。第3トランジスタM3および第4トランジスタM4もPチャンネルMOSFETであり、電源端子Vddと入力端子P2の間に、順に直列に設けられる。
【0035】
第1トランジスタM1および第3トランジスタM3それぞれのゲートは、第1可変抵抗R1の第2端子に接続される。また第2トランジスタM2および第4トランジスタM4それぞれのゲートは入力端子P1に接続されている。
【0036】
基準電流源22は、所定の基準電流Irefを生成する。この基準電流Irefは、複数の電流値で切りかえ可能に構成される。たとえば基準電流源22は複数の電流源CS1、CS2と、それぞれの電流経路を遮断、導通させる複数のスイッチSW1、SW2を含む。なお電流源CSおよびスイッチSWの個数は2個に限定されず、任意でよい。
ここでは、電流源CS1が単位電流Iを、電流源CS2がその2倍の電流2Iを生成するものとする。スイッチSW1がオンするとき、基準電流Iref=Iであり、スイッチSW2がオンするとき、基準電流Iref=2Iである。
基準電流源22により生成される基準電流Irefは、制御部20によって制御される。制御部20は、基準電流源22のスイッチSW1、SW2それぞれを制御するための制御信号CNT1を生成する。
【0037】
カレントミラー回路24およびカレントミラー回路26は、基準電流Irefを折り返し、基準電流Irefに応じた入力電流Iinを半導体集積回路10の入力端子P1へと供給する。
【0038】
第1可変抵抗R1は、その抵抗値が入力電流Iinに応じて切りかえ可能に構成される。上述のように、基準電流Irefは可変であるため、入力電流Iinも変化する。制御部20は、基準電流Irefの制御とともに、第1可変抵抗R1の抵抗値をデジタル制御する。図1(b)は、第1可変抵抗R1の構成例を示す回路図である。第1可変抵抗R1は、並列に設けられた複数の抵抗R1a、R1bと、少なくともひとつのスイッチSW3を含む。この構成では、スイッチSW3のオン、オフに応じて第1可変抵抗R1の抵抗値は2値で切りかえられる。制御部20からの制御信号CNT2は、スイッチSW3の制御端子に入力される。当業者であれば、複数の抵抗と、少なくともひとつのスイッチを組み合わせることにより、さまざまな可変抵抗が構成できることが理解される。
【0039】
好ましくは制御部20は、第1可変抵抗R1の抵抗値が、その電圧降下VR1が一定となるように、入力電流Iinの電流値に略反比例する値に設定する。抵抗値や電流値の組み合わせによっては、完全な反比例な値が望み得ない場合もある。ここでの「略反比例」とは、このような場合に、複数の値のうち最も反比例に近づく値を選択することを含む。
【0040】
ここで第1可変抵抗R1の電圧降下VR1は、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3のドレインソース間電圧Vdsとして望ましい値に設定される。
【0041】
以上が半導体集積回路10の構成である。続いてその動作を説明する。図1(a)において、以下の関係が成り立つ。
R1+Vgs1=Vgs2+Vds1
ここで、Vgs1≒Vgs2と仮定すると、
R1≒Vds1
を得る。また、
Vds1+Vgs2=Vgs4+Vds3
が成り立つから、第1トランジスタM1と第3トランジスタM3、第2トランジスタM2と第4トランジスタM4をそれぞれ同じサイズとすることにより、Vgs2=Vgs4となり、Vds1=Vds3となる。
【0042】
入力電流Iinが変化すると、それに応じて出力電流Iout1が変化する。もし、第1可変抵抗R1の抵抗値が一定であれば、第3トランジスタM3のドレインソース間電圧Vds3は、入力電流Iinに比例して変化する。たとえばある入力電流Iinに対してVds3=0.3Vであるとすると、入力電流Iinを2倍にすると、Vds3=0.6Vとなってしまう。ドレインソース間電圧Vds3が変化すると、第1出力端子P2に接続される回路の動作点が変化し、入力電流Iinの切りかえによって、特性が悪化してしまう。
【0043】
これに対して図1(a)の半導体集積回路10によれば、第1可変抵抗R1の電圧降下VR1、つまり第3トランジスタM3のドレインソース間電圧Vds3の変動を抑制できるため、第1出力端子P2に接続される回路から半導体集積回路10を見たインピーダンスの変動を抑制することができ、第1出力端子P2に接続される負荷の特性悪化を低減できる。
【0044】
図1(a)の半導体集積回路10はさらに、第2出力端子P3および第5トランジスタM5を備える。
第5トランジスタM5は、第1トランジスタM1、第3トランジスタM3と同型のPチャンネルMOSFETであり、第2出力端子P3と電源端子Vddの間に設けられる。第5トランジスタM5のゲートおよびソースは、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3それぞれのゲートおよびソースと共通に接続され、カレントミラー回路を形成している。半導体集積回路10は第2出力端子P3から、入力電流Iinに応じた第2出力電流Iout2を出力する。
【0045】
(第2の実施の形態)
図2は、第2の実施の形態に係る半導体集積回路30の構成を示す回路図である。図2の半導体集積回路30は、低電圧カスコードカレントミラー回路であり、第6トランジスタM6〜第10トランジスタM10、第2可変抵抗R2を備える。半導体集積回路30は、入力電流Iinを受け、入力電流Iinに応じた出力電流Iout1を生成する。
【0046】
入力端子P4は、入力電流Iinの経路上に設けられ、第1出力端子P5は出力電流Iout1の経路上に設けられる。第6トランジスタM6および第7トランジスタM7は、同型のNチャンネルMOSFETであり、入力端子P4と固定電圧端子(接地端子)の間に順に直列に設けられる。第8トランジスタM8および第9トランジスタM9もNチャンネルMOSFETであり、第1出力端子P5と接地端子の間に順に直列に設けられる。
【0047】
バイアス電流源32は、電流値が可変なバイアス電流Ibを生成する。制御部20は、制御信号CNT3に応じて、バイアス電流Ibの値をデジタル制御する。
【0048】
バイアス入力端子P6は、外部から供給されるバイアス電流Ibの経路上に設けられる。第10トランジスタM10および第2可変抵抗R2は、バイアス入力端子P6と接地端子の間に順に直列に設けられる。第10トランジスタM10は第6トランジスタM6と同型のNチャンネルMOSFETである。
【0049】
第10トランジスタM10のゲートドレイン間は結線され、第6トランジスタM6および第8トランジスタM8それぞれのゲートは第10トランジスタM10のゲートに接続される。第7トランジスタM7および第9トランジスタM9それぞれのゲートは入力端子P4に接続される。
【0050】
制御部20は、第2可変抵抗R2の抵抗値をバイアス電流Ibに応じて切りかえる。第2可変抵抗R2は図1の第1可変抵抗R1と同様に構成すればよい。第2可変抵抗R2には、制御部20からの制御信号CNT4が入力される。
【0051】
第2可変抵抗R2の抵抗値は、その電圧降下VR2が一定となるようにバイアス電流Ibの電流値に略反比例する値に設定される。また第2可変抵抗R2の電圧降下VR2は、第7トランジスタM7および第9トランジスタM9のドレインソース間電圧Vds7、Vds9として望ましい値に設定される。
【0052】
図2の半導体集積回路30において、もし第2可変抵抗R2の抵抗値が一定であるとすれば、第2可変抵抗R2の電圧降下VR2はバイアス電流Ibに比例して変化する。その結果、第7トランジスタM7、第9トランジスタM9のドレインソース間電圧Vds7、Vds9が、バイアス電流Ibに応じて変化してしまう。つまり入力端子P4、第1出力端子P5から半導体集積回路30の内部を見たインピーダンスが変動してしまい、入力端子P4、第1出力端子P5に接続される回路の特性が変動、悪化してしまう。
【0053】
これに対して図2の半導体集積回路30によれば、バイアス電流Ibを切りかえても、半導体集積回路30のインピーダンスを一定に保つことができ、入力端子P4、第1出力端子P5に接続される回路の特性悪化を防止できる。
【0054】
図2の半導体集積回路30はさらに、第2出力端子P7および第11トランジスタM11を備える。第11トランジスタM11は、第10トランジスタM10と同型のNチャンネルMOSFETであり、そのゲートおよびソースがそれぞれ、第10トランジスタM10のゲートおよびソースと共通に接続され、カレントミラー回路を形成している。半導体集積回路30は、第2出力端子P7からバイアス電流Ibに応じた第2出力電流Iout2を出力する。
【0055】
半導体集積回路30によれば、第11トランジスタM11を設けることによってバイアス電流Ibをミラーし、それに応じた第2出力電流Iout2を生成することができる。
【0056】
続いて半導体集積回路10、30を用いた具体的な回路構成を説明する。図3は、図1、図2の半導体集積回路10、30を利用した差動増幅器40の構成を示す回路図である。
【0057】
差動増幅器40は、図1の半導体集積回路10、図2の半導体集積回路30、基準電流源42、カレントミラー回路44、制御部46、差動対48を備える。
【0058】
差動対48は、ソースが互いに接続された入力トランジスタMi1、Mi2を含む。入力トランジスタMi1、Mi2は、差動増幅器40の差動入力端子となっている。
【0059】
基準電流源42は、電流値が複数の値で切りかえ可能な基準電流Irefを生成する。制御部46は、基準電流源42を制御し、基準電流Irefを切りかえる。カレントミラー回路44は基準電流Irefを受け、それを折り返して第1基準電流Iref1、第2基準電流Iref2を生成する。
【0060】
半導体集積回路10は、その入力端子P1に第1基準電流Irefを入力電流として受け、第1基準電流Iref1に応じた出力電流Itを生成し、その第1出力端子P2から出力する。半導体集積回路10の出力電流Itは、テイル電流として差動対48に供給される。なお、入力端子P4からの出力電流に代えて、第1出力端子P5(不図示)からの出力電流を差動対48のテイル電流としてもよい。
【0061】
半導体集積回路30は、差動対48にアクティブ負荷として接続されるカレントミラー回路となっている。半導体集積回路30は、そのバイアス入力端子P6に、第2基準電流Iref2をバイアス電流として受ける。
【0062】
制御部46は、半導体集積回路10の第1可変抵抗R1と半導体集積回路30の第2可変抵抗R2を、基準電流Irefに応じて制御する。
【0063】
以上が差動増幅器40の構成である。差動増幅器40が、スイッチドキャパシタ回路に利用される場合を考える。スイッチドキャパシタ回路のサンプリング周波数を切りかえる場合、サンプリング周波数に応じて差動増幅器40のバイアス状態が切りかえられる。たとえば64倍オーバーサンプリングと128倍オーバーサンプリングが切りかえ可能な場合、基準電流Irefは、ある電流値Iまたはその2倍の電流値2Iで切りかえられる。
【0064】
この差動増幅器40によれば、サンプリング周波数に応じて基準電流Irefを切りかえるとともに、第1可変抵抗R1および第2可変抵抗R2の抵抗値を切りかえ、半導体集積回路10および半導体集積回路30を構成するトランジスタの動作点、いいかえればインピーダンスの変動を抑制することができる。
【0065】
図4は、図1、図2の半導体集積回路10、30を利用したバッファアンプ50の構成を示す回路図である。図4に示すように、バッファアンプ50は、入力電圧Vinを受け、入力電圧Vinに応じた出力電圧Voutを出力する。出力電圧Voutは、スイッチドキャパシタ回路60へと出力される。スイッチドキャパシタ回路60は、キャパシタとスイッチの組み合わせおよび差動増幅器40を組み合わせて構成されるが、その構成は限定されない。スイッチドキャパシタ回路60は、図3の差動増幅器40の好適なアプリケーションである。
【0066】
バッファアンプ50は、差動増幅器40aと、出力段54と、位相補償回路56を備える。差動増幅器40aは、図3の差動増幅器40と基本的な構成は同様である。差動増幅器40aは、差動対52、半導体集積回路10、半導体集積回路30を備える。半導体集積回路10は、その第2出力端子P3から出力されるテイル電流を差動対52へと供給する。
【0067】
半導体集積回路30は、差動対52に対してアクティブ負荷として接続される。差動対52と半導体集積回路30の間には、トランジスタM12、M13が設けられる。
第3可変抵抗R3およびトランジスタM14は、半導体集積回路10の第2出力端子P3と半導体集積回路30の第2出力端子P7の間に順に直列に設けられる。トランジスタM14のゲートは、トランジスタM12、M13のゲートとともに、第2出力端子P7と接続される。
【0068】
トランジスタM13とトランジスタM8の接続点(出力端子P5)には、差動増幅器40aによって差動増幅された信号S1が現れる。出力段54は、差動増幅された信号S1を増幅し、出力端子Poから出力する。
【0069】
出力段54は、増幅トランジスタM15、出力トランジスタM16、M17、バイアストランジスタM18、M19を含む。出力トランジスタM16、M17はプッシュプルの出力回路を形成している。半導体集積回路10は、出力端子P3’から基準電流Irefに応じた電流を出力する。出力段54は、出力端子P3’からの電流によってバイアスされている。なお出力段54の構成は図4のそれには限定されず、さまざまなトポロジーを用いうる。
【0070】
位相補償回路56は、増幅トランジスタM15のゲートドレイン間に直列に設けられた帰還抵抗Rfbおよび帰還キャパシタCfbを含む。
【0071】
差動対52を構成する一方のトランジスタMi3のゲート(非反転入力端子)には、入力電圧Vinが印加され、差動対52を構成する他方のトランジスタMi4のゲート(反転入力端子)はバッファアンプ50の出力端子Poと接続される。
【0072】
帰還抵抗Rfbの抵抗値および帰還キャパシタCfbの容量値の少なくとも一方は、基準電流Irefに応じて切りかえ可能に構成される。図4では、帰還キャパシタCfbの容量値は固定されており、帰還抵抗Rfbの抵抗値が可変となっている。
【0073】
スイッチドキャパシタ回路60のスイッチング周波数fsは切りかえ可能となっている。制御部46は、スイッチング周波数fsに応じて、基準電流源42が生成する基準電流Irefを切りかえる。たとえば、基準電流Irefは、スイッチング周波数fsに比例する値に設定される。
【0074】
その結果、スイッチング周波数fsが低く、バッファアンプ50の能力が低くてよい場合には、回路の消費電流を低減することができる。また、基準電流Irefに応じて、第1可変抵抗R1、第2可変抵抗R2の抵抗値を切りかえることにより、バッファアンプ50の特性の悪化を抑制することができる。
【0075】
基準電流Irefを切りかえると、バッファアンプ50のバイアス状態が変化するため、それに応じて回路の周波数特性や安定度(位相余裕度)が変化する。制御部46は、スイッチング周波数fsの切りかえにともなう基準電流Irefの切りかえに応じて、帰還抵抗Rfbの抵抗値を切りかえる。
【0076】
帰還抵抗Rfbの抵抗値は、1/(√fs)に比例した値が好適である。たとえばスイッチング周波数fsが、64倍オーバーサンプリングと128倍オーバーサンプリングの2段階で切りかえ可能な場合、帰還抵抗Rfbの64倍オーバーサンプリング時の抵抗値Rfb64は、128倍オーバーサンプリング時の抵抗値Rfb128の略1.4倍に設定することが望ましい。
【0077】
ただし、一般的には可変抵抗は抵抗値の等しい複数の抵抗要素を組み合わせて構成されるため、1/(√fs)に比例する抵抗値が得られるとは限らない。この場合、1/(√fs)倍に最も近い、あるいはその次に近い抵抗値を選択すればよい。たとえば帰還抵抗Rfbが、並列に設けられた6本の6kΩの抵抗要素を含む場合を考える。この場合、64倍オーバーサンプリング時には、4本の抵抗要素を並列に接続することにより合成抵抗1.5kΩが得られ、6本を並列に接続することにより1kΩが得られ、1/(√fs)倍に近い抵抗値が得られることになる。
【0078】
スイッチング周波数、すなわち基準電流Irefに応じて、帰還抵抗Rfbの抵抗値を切りかえることにより、バッファアンプ50の安定度を高めることができる。
【0079】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0080】
上述のさまざまな回路は、NチャンネルMOSFETをPチャンネルMOSFETに、PチャンネルMOSFETをNチャンネルMOSFETに置換するとともに、電源電圧と接地電圧(あるいは負の電源電圧)を入れ替え(天地反転)てもよい。
【0081】
また図3、図4では、差動入力、シングルエンド出力の増幅回路を説明したが、本発明はそれに限定されず、差動入力、差動出力の完全差動型の増幅回路にも適用することができる。
【0082】
図4のバッファアンプ50において、帰還抵抗Rfbを可変抵抗とする場合を説明したが、帰還キャパシタCfbを可変キャパシタとしてもよい。あるいは両方を可変としてもよい。
【0083】
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【符号の説明】
【0084】
10…半導体集積回路、P1…入力端子、P2…第1出力端子、P3…第2出力端子、P4…入力端子、P5…出力端子、P6…バイアス入力端子、P7…第2出力端子、R1…第1可変抵抗、R2…第2可変抵抗、M1…第1トランジスタ、M2…第2トランジスタ、M3…第3トランジスタ、M4…第4トランジスタ、M5…第5トランジスタ、M6…第6トランジスタ、M7…第7トランジスタ、M8…第8トランジスタ、M9…第9トランジスタ、M10…第10トランジスタ、M11…第11トランジスタ、20…制御部、22…基準電流源、24,26…カレントミラー回路、30…半導体集積回路、32…バイアス電流源、40…差動増幅器、42…基準電流源、44…カレントミラー回路、46…制御部、48…差動対、50…バッファアンプ、52…差動対、54…出力段、56…位相補償回路、Cfb…帰還キャパシタ、Rfb…帰還抵抗、60…スイッチドキャパシタ回路、SW…スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電流を受け、当該入力電流に応じた出力電流を別の回路に供給する半導体集積回路であって、
前記入力電流の経路上に設けられた入力端子と、
前記出力電流の経路上に設けられた出力端子と、
その第1端子が前記入力端子と接続された第1可変抵抗と、
固定電圧端子と前記第1可変抵抗の第2端子の間に順に直列に設けられた電界効果型の第1トランジスタおよび第2トランジスタと、
前記固定電圧端子と前記出力端子との間に順に直列に設けられた電界効果型の第3トランジスタおよび第4トランジスタと、を備え、
前記第1トランジスタおよび前記第3トランジスタそれぞれのゲートは前記第1可変抵抗の前記第2端子に接続され、
前記第2トランジスタおよび前記第4トランジスタそれぞれのゲートは前記入力端子に接続されており、
前記第1可変抵抗は、その抵抗値が前記入力電流に応じて切りかえ可能に構成されることを特徴とする半導体集積回路。
【請求項2】
前記第1可変抵抗の抵抗値は、その電圧降下が一定となるように前記入力電流の電流値に略反比例する値に設定されることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。
【請求項3】
前記第1可変抵抗の電圧降下は、前記第1トランジスタおよび前記第3トランジスタのドレインソース間電圧として望ましい値に設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体集積回路。
【請求項4】
第2出力端子と、
前記第2出力端子と前記固定電圧端子の間に設けられ、そのゲートが前記第1トランジスタおよび前記第3トランジスタそれぞれのゲートと共通に接続された第5トランジスタと、
をさらに備え、前記第2出力端子から第2出力電流を出力することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体集積回路。
【請求項5】
電流値が複数の値で切りかえ可能な基準電流を生成する電流源と、
前記基準電流を前記入力電流として受け、前記基準電流に応じた出力電流を生成する請求項1から4のいずれかに記載の半導体集積回路と、
前記半導体集積回路の前記出力電流をテイル電流として受ける差動対と、
前記差動対にアクティブ負荷として接続されるカレントミラー回路と、
を備えることを特徴とする差動増幅器。
【請求項6】
電流値が複数の値で切りかえ可能な基準電流を生成する電流源と、
前記基準電流を前記入力電流として受け、前記基準電流に応じた出力電流を生成する請求項4に記載の半導体集積回路と、
前記半導体集積回路の前記第2出力電流をテイル電流として受ける差動対と、
前記差動対にアクティブ負荷として接続されるカレントミラー回路と、
を備えることを特徴とする差動増幅器。
【請求項7】
入力電圧を受け、当該入力電圧に応じた出力電圧を出力するバッファアンプであって、
請求項5または6に記載の差動増幅器と、
前記差動増幅器により差動増幅された信号を増幅する出力トランジスタを含む出力段と、
前記出力トランジスタのゲートドレイン間に直列に設けられた帰還抵抗および帰還キャパシタを含む位相補償回路と、
を備え、
前記差動対を構成する一方のトランジスタのゲートには、前記入力電圧が印加され、前記差動対を構成する一方のトランジスタのゲートは本バッファアンプの出力端子と接続されており、
帰還抵抗の抵抗値および帰還キャパシタの容量値の少なくとも一方が前記基準電流に応じて切りかえ可能に構成されることを特徴とするバッファアンプ。
【請求項8】
入力電流を受け、当該入力電流に応じた出力電流を別の回路に供給する半導体集積回路であって、
前記入力電流の経路上に設けられた入力端子と、
前記出力電流の経路上に設けられた出力端子と、
前記入力端子と固定電圧端子の間に順に直列に設けられた電界効果型の第6トランジスタおよび第7トランジスタと、
前記出力端子と固定電圧端子の間に順に直列に設けられた電界効果型の第8トランジスタおよび第9トランジスタと、
バイアス電流の経路上に設けられたバイアス入力端子と、
前記バイアス入力端子と固定電圧端子の間に順に直列に設けられた電界効果型の第10トランジスタおよび第2可変抵抗と、
を備え、
前記第10トランジスタのゲートドレイン間は結線され、前記第6トランジスタおよび前記第8トランジスタそれぞれのゲートは前記第10トランジスタのゲートに接続され、
前記第7トランジスタおよび前記第9トランジスタそれぞれのゲートは前記入力端子に接続されており、
前記第2可変抵抗は、その抵抗値が前記バイアス電流に応じて切りかえ可能に構成されることを特徴とする半導体集積回路。
【請求項9】
前記第2可変抵抗の抵抗値は、その電圧降下が一定となるように前記バイアス電流の電流値に略反比例する値に設定されることを特徴とする請求項8に記載の半導体集積回路。
【請求項10】
前記第2可変抵抗の電圧降下は、第7トランジスタおよび前記第9トランジスタのドレインソース間電圧として望ましい値に設定されることを特徴とする請求項8または9に記載の半導体集積回路。
【請求項11】
第2出力端子と、
前記第2出力端子と前記固定電圧端子の間に設けられ、そのゲートが前記第10トランジスタのゲートと接続された第11トランジスタと、
をさらに備え、前記第2出力端子から第2出力電流を出力することを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の半導体集積回路。
【請求項12】
電流値が複数の値で切りかえ可能な基準電流を生成する電流源と、
差動対と、
前記差動対にテイル電流を供給する電流源と、
前記差動対にアクティブ負荷として接続され、前記基準電流を前記バイアス電流として受ける請求項8から10のいずれかに記載の半導体集積回路と、
を備えることを特徴とする差動増幅器。
【請求項13】
入力電圧を受け、当該入力電圧に応じた出力電圧を出力するバッファアンプであって、
請求項12に記載の差動増幅器と、
前記差動増幅器により差動増幅された信号を増幅する出力トランジスタを含む出力段と、
前記出力トランジスタのゲートドレイン間に直列に設けられた帰還抵抗および帰還キャパシタを含む位相補償回路と、
を備え、
前記差動対を構成する一方のトランジスタのゲートには、前記入力電圧が印加され、前記差動対を構成する一方のトランジスタのゲートは本バッファアンプの出力端子と接続されており、
帰還抵抗の抵抗値および帰還キャパシタの容量値の少なくとも一方が前記基準電流に応じて切りかえ可能に構成されることを特徴とするバッファアンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−150561(P2011−150561A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−11669(P2010−11669)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】