説明

同期型半導体記憶装置

【課題】外部クロック信号に対する同期動作完了までの時間を短縮することが可能な内部同期信号発生回路を有する同期型半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】同期信号発生回路100は、外部クロック信号Ext.CLKを受けて、所定の時間遅延して出力する遅延回路110と、遅延回路110の出力と外部クロック信号Ext.CLKの位相を比較する位相比較器120と、位相比較器120の比較結果に基づいて、出力ノード140aに供給する定電流値をディジタル的に変化させる可変定電流源回路140と、出力ノード140aに供給される定電流値に応じて、遅延回路110の遅延量を調整する遅延制御回路150とを含む。遅延回路110の遅延量が、位相比較結果に応じて線形に変化する定電流値に応じて制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体記憶装置に関し、特に、外部クロック信号に同期してアドレス信号および入力データを含む外部信号を取込み、記憶データを外部に出力する同期型半導体記憶装置に関する。より特定的には、外部クロック信号を受けて、同期した内部クロック信号を発生するPLL(Phase Locked Loop )回路やDLL(Delay Locked Loop )回路のような内部同期信号発生回路を有する半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のマイクロプロセッサ(以下、MPUと称す)の動作速度の向上に伴い、主記憶装置として用いられるダイナミックランダムアクセスメモリ(以下、DRAMと称す)等の高速アクセスを実現するために、クロック信号に同期して動作する同期型DRAM(シンクロナスDRAM;以下、SDRAMと称す)等を用いることが提案されている。このような、外部クロック信号に同期して動作する半導体記憶装置においては、半導体記憶装置内部に、外部クロック信号に同期した内部クロック信号を発生するためのPLL回路やDLL回路等が搭載されていることが一般的である。
【0003】
図41は、従来の同期型半導体記憶装置2000の構成を示す概略ブロック図である。
制御信号入力端子2に与えられた外部クロック信号Ext.CLKは、クロックバッファ回路20を介して、内部同期信号発生回路50に入力する。内部同期信号発生回路50は、外部クロック信号Ext.CLKに同期した内部クロック信号int.CLKを出力し、この内部クロック信号int.CLKを受けて、内部制御信号発生回路26が内部回路の動作を制御する内部制御信号を出力する。
【0004】
同期型半導体記憶装置2000は、さらに、外部制御信号入力端子4または6を介して与えられる外部制御信号/RASおよび/CASをそれぞれ受けて、内部回路の動作を制御する内部ロウアドレスストローブ信号および内部列アドレスストローブ信号を発生するRASバッファ22およびCASバッファ24と、メモリセルが行列状に配列されるメモリセルアレイ10と、アドレス信号入力端子8を介して与えられる外部アドレス信号A0〜Aiを受け、RASバッファ22およびCASバッファ24の制御のもとに、内部行アドレス信号および内部列アドレス信号を発生するアドレスバッファ18と、アドレスバッファ18から与えられる内部行アドレス信号をデコードし、メモリセルアレイ10の対応する行(ワード線)を選択するロウデコーダ12と、内部制御信号発生回路26からの内部制御信号に制御され、アドレスバッファ18からの内部列アドレス信号をデコードし、メモリセルアレイ10の対応する複数の列を同時に選択するための列選択信号を発生するコラムデコーダ14と、内部制御信号発生回路26からの内部制御信号に制御され、メモリセルアレイ10の選択された行に接続する複数のメモリセルのデータをそれぞれ検知し増幅する複数のセンスアンプと、内部制御信号発生回路26に制御され、コラムデコーダ14からの列選択信号に応答して、メモリセルアレイ10の選択された複数の列を内部データバスに接続するI/O回路と、内部制御信号発生回路26の制御のもとに、内部データバスに出力されたメモリセルのデータのうち、アドレスバッファ18から与えられる内部セレクトアドレスに対応するデータを選択して出力するセレクタ回路28と、内部制御信号発生回路26の制御のもとに、セレクタ回路28の出力を受けて、データ入出力端子32に外部出力データを出力する出力回路30とを含む。
【0005】
以下では、センスアンプとI/O回路とをセンスアンプ+I/O回路16と呼ぶことにする。
【0006】
図42は、図41に示した従来の同期型半導体記憶装置2000の動作を示すタイミングチャートである。
【0007】
以下では、電源投入後、内部同期信号発生回路50が同期動作を開始した後、外部クロック信号Ext.CLKと同期した内部クロック信号int.CLKを出力する定常状態となった後の動作について説明する。
【0008】
時刻t1における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジに応答して、外部制御信号入力端子8を介して与えられる行アドレス信号Axがアドレスバッファ18に取込まれる。この行アドレス信号Axに対応して、メモリセルアレイ10中の選択されたワード線の電位を、ロウデコーダ12が“H”レベルへと変化させる。これに応じて、選択されたワード線に接続するメモリセル中の記憶情報に応じて、これらメモリセルに接続するビット線対に応じて配置されるセンスアンプにより、ビット線対に生じた電位差が増幅される。
【0009】
ビット線対の電位レベルがフルスケールに増幅された後、時刻t1から、外部クロック信号Ext.CLKの4サイクル目の立上がりのエッジの時刻t6において、外部アドレス信号入力端子8を介して、コラムアドレスAyがアドレスバッファ18に取込まれる。これに応じて、コラムアドレス信号Ayに対応する複数のビット線対、たとえば4対のビット線対がI/O線対と接続され、ビット線対の電位レベルがI/O線対に伝達される。
【0010】
I/O線対に読出された記憶データは、内部データバスを経由してセレクタ28に入力する。セレクタ28では、内部制御信号発生回路26からの内部制御信号に応じて、アドレスバッファ18から与えられる内部セレクタアドレスに対応するメモリセルからのデータを選択し、出力回路30に出力する。出力回路30において、ラッチされた読出データは、内部制御信号発生回路26からの内部制御信号に応じて、時刻t8における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジ、すなわち列アドレス信号がアドレスバッファ18に取込まれた後の外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル目の立上がりのエッジにおいて、データ入出力端子32に出力される。
【0011】
すなわち、同期型半導体記憶装置2000においては、アドレス信号の取込や、データの読出およびデータの出力動作は、すべて、内部同期信号発生回路50から出力される内部クロック信号int.CLKに応じて内部制御信号発生回路26から出力される内部制御信号により制御される。特に、データの出力のタイミングは、外部クロック信号Ext.CLKに同期して行なわれ、外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、データ入出力端子32に出力されるデータが、読出データとして外部装置、たとえばMPUに取込まれる。
【0012】
上記の例においては、行アドレスの取込の後、列アドレス信号の取込が行なわれるまでの外部クロック信号のサイクル数および列アドレス信号の取込が行なわれた後、データ出力が行なわれるまでのサイクル数が、それぞれ4サイクルおよび2サイクルの場合について説明したが、それぞれのサイクル数は、外部クロック信号の周波数や、同期型半導体記憶装置2000の内部回路の動作速度等に応じて所定の値に定められるものである。
【0013】
図43は、従来の内部同期信号発生回路50のPLL回路の構成を示す回路図である。
図43を参照して、電源電位ノード51aには電源電位Vccが与えられ、接地電位ノード51bには接地電位GNDが与えられる。位相比較回路52は、内部クロック信号int.CLKおよび外部クロック信号Ext.CLKを受け、内部クロック信号int.CLKと外部クロック信号Ext.CLKとの周波数および位相のずれに応じた制御信号UPおよび/DOWNを出力する。
【0014】
位相比較回路52は、内部クロック信号int.CLKの周波数が外部クロック信号Ext.CLKの周波数よりも大きいとき、または内部クロック信号int.CLKの位相が外部クロック信号Ext.CLKの位相よりも速いときには制御信号UPを“L”レベルに、内部クロック信号int.CLKの周波数が外部クロック信号Ext.CLKの周波数よりも小さいときまたは内部クロック信号int.CLKの位相が外部クロック信号Ext.CLKの位相よりも遅いときは、制御信号UPを“H”レベルにする。
【0015】
一方、位相比較回路52は、内部クロック信号int.CLKの周波数が外部クロック信号Ext.CLKの周波数よりも大きいとき、または内部クロック信号int.CLKの位相が外部クロック信号Ext.CLKの位相よりも速いときは、制御信号/DOWNを“L”レベルに、内部クロック信号int.CLKの周波数が外部クロック信号Ext.CLKの周波数よりも小さいとき、または内部クロック信号int.CLKの位相が外部クロック信号Ext.CLKの位相よりも遅いときには、制御信号/DOWNを“H”レベルにする。
【0016】
チャージポンプ回路53は、位相比較回路52からの制御信号UPおよび/DOWNを受け、制御信号UPが“L”レベルであって、制御信号/DOWNが“L”レベルのときは充放電ノード53aに電荷を供給する。一方、チャージポンプ回路53は、制御信号UPが“H”レベルで、制御信号/DOWNが“H”レベルのときは、充放電ノード53aから電荷を引抜く。
【0017】
チャージポンプ回路53は、電源電位ノード51aとノード53bとの間に定電流を流すための定電流回路53cと、ノード53bと充放電ノード53aとの間に接続され、ゲートに位相比較回路52からの制御信号UPを受けるpチャネルMOSトランジスタ53dと、充放電ノード53aとノード53eとの間に接続され、ゲートに位相比較回路52からの制御信号/DOWNを受けるnチャネルMOSトランジスタ53fと、ノード53eと接地電位ノード51bとの間に定電流を流すための定電流回路53gを含む。
【0018】
ループフィルタ54は、チャージポンプ回路53における充放電ノード53aから電荷が供給されまたは引抜かれるのに応じて、変化する出力電位Vpをノード54aに出力する。
【0019】
ループフィルタ54は、充放電ノード53aとノード54aとの間に接続された抵抗素子54b、ノード54aとノード54cとの間に接続された抵抗素子54dと、ノード54cと接地電位ノード51bとの間に接続されたキャパシタ54eを含む。
【0020】
電流調整電位出力回路55は、ループフィルタ54におけるノード54aからの出力電位Vpを受け、この出力電位Vpに応じた出力電位Vnを出力する。電流調整電位出力回路55は、電源電位ノード51aとノード55aとの間に接続され、ゲートがループフィルタ54におけるノード54aに接続されたpチャネルMOSトランジスタ55bおよびノード55aと接地電位ノード51bとの間に接続され、ゲートがノード55aに接続されたnチャネルMOSトランジスタ55cを含む。
【0021】
リングオシレータ56は、リフレッシュ54からの出力電位Vpおよび電流調整電位出力回路55からの出力電位Vnを受け、この出力電位VpおよびVnに応じて駆動電流が調整され、この駆動電流の値に応じて発振する内部クロック信号int.CLKの周波数を調整する。リングオシレータ56は、リング状に接続された奇数個のインバータ56aを含む。各インバータ56aは、電源電位ノード51aとノード56aaとの間に接続され、ゲートにループフィルタ54からの出力電位Vpを受ける電流調整用pチャネルMOSトランジスタ56abと、ノード56aaと出力ノード56acとの間に接続され、ゲートが入力ノード56adに接続されたpチャネルMOSトランジスタ56acと、出力ノード56acと、ノード56afとの間に接続され、ゲートが入力ノード56adに接続されたnチャネルMOSトランジスタ56agと、ノード56afと接地電位ノード51bとの間に接続され、ゲートに電流調整電位出力回路55からの出力電位Vnを受ける電流調整用nチャネルMOSトランジスタ56ahを含む。
【0022】
次に、PLLかろ50の動作について簡単に説明する。
まず、内部クロック信号int.CLKの周波数が外部クロック信号Ext.CLKの周波数よりも大きいときまたは内部クロック信号int.CLKの位相が外部クロック信号Ext.CLKの位相よりも速いときは、位相比較回路52は、制御信号UPおよび/DOWNを“L”レベルにする。制御信号UPおよび/DOWNを受けるチャージポンプ回路53においてpチャネルMOSトランジスタ53dが導通状態となり、nチャネルMOSトランジスタ53fが非導通状態となる。これに応じて、充放電ノード53aに電荷が供給され、これによってループフィルタ54におけるノード54aの出力電位Vpが上昇する。そして、この出力電位Vpを受ける電流調整電位出力回路55におけるpチャネルMOSトランジスタ55bに流れる電流値が減少し、ノード55aの出力電位Vnが低下する。nチャネルMOSトランジスタ55cに流れる電流がpチャネルMOSトランジスタ55bを流れる電流に等しくなるレベルにおいて出力電位Vnが定常な値となる。
【0023】
さらに、出力電位Vpが上昇して出力電位Vnが下降したのを受けて、リングオシレータ56の各インバータ56aにおいて、電流調整用pチャネルMOSトランジスタ56abおよび電流調整用nチャネルMOS寺56ahに流れる電流が減少する。これに応じて、各インバータ56aの遅延時間が増大する。その結果、リングオシレータ56から出力される内部クロック信号int.CLKの周波数が小さくなり、さらに、この信号int.CLKの周波数が小さくなることによって、次の周期における信号int.CLKの立上がりが遅れて出力されることとなり、進んでいた位相が同期する側に変化する。
【0024】
一方、内部クロック信号int.CLKの周波数が外部クロック信号Ext.CLKの周波数よりも小さいとき、または内部クロックint.CLKの位相が外部クロック信号Ext.CLKの位相よりも遅いときは、位相比較回路52から出力される制御錣UPおよび/DOWNが“H”レベルとなる。以下は、上述と全く逆の過程を経て、リングオシレータ56から出力される内部クロック信号int.CLKの遅れていた位相が、同期する側に変化することになる。
【0025】
このようにして、PLL回路50は、外部クロック信号Ext.CLKと周波数および位相ともに一致した内部クロック信号int.CLKを発生する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
ここで、上述したとおり、リングオシレータ56の発振周波数は、各インバータ56aを流れる電流値に大きく依存する。すなわち、この電流値が大きいほど、発振周波数は上昇することとなるが、上記のように構成されたPLL回路50におけるリングオシレータ56においては、ループフィルタ54の出力電位Vpに対して、リングオシレータの駆動電流は比例して変化しない。
【0027】
これは、ループフィルタ回路54の出力電位Vpの電位が、pチャネルMOSトランジスタ55bのゲートに印加されることで、各インバータに流れる電流値が決定される構成となっているためである。すなわち、インバータ回路56aに流れる電流値は、このpチャネルMOSトランジスタ55bを流れるドレイン電流のゲート電圧依存性に従うこととなり、その依存性が正確にはゲート電圧に線形でないために、チャージポンプ回路53の出力電位、すなわち、ループフィルタ回路54の出力電位Vpとリングオシレータを構成するインバータ56aを流れる電流の関係が線形でなくなるためである。
【0028】
したがって、PLL回路50が同期をとろうとする対象の外部クロック信号Ext.CLKの周波数が大きすぎる状態、すなわち、チャージポンプ回路53の出力が電源電位Vccに近く、pチャネルMOSトランジスタ55bを流れるドレイン電流が大きい状態、あるいは、外部クロック信号Ext.CLKの周波数が低すぎる状態、すなわち、チャージポンプ回路53の出力レベルが接地電位GNDに近く、pチャネルMOSトランジスタ55bを流れるドレイン電流が小さい状態では、チャージポンプ回路53の出力、すなわち、ループフィルタ回路54の出力電位VpとpチャネルMOSトランジスタ55bを流れるドレイン電流との関係が、大きく線形から外れてしまう。
【0029】
つまり、外部クロック信号Ext.CLKの周波数領域によっては、外部クロック信号Ext.CLKの周波数前後で、発振される内部クロック信号int.CLKが大きく振動してしまうこととなり、信号int.CLKのジッタが大きくなるという可能性があった。
【0030】
また、上記ジッタを生じさせる原因としては、その他にチャージポンプ回路53から出力される定電流値がある。
【0031】
図44は、チャージポンプ回路53が供給する定電流値が所定の値よりも大きい場合と小さい場合について、リングオシレータ回路56の出力する周波数の時間依存性を示す図である。チャージポンプ回路53が供給する定電流値が大きい場合には、ループフィルタ54が駆動される電流値が大きくなることとなり、PLL回路50が外部クロック信号Ext.CLKに対して同期動作を完了するまでの時間は短くなる。しかしながら、同期した後、位相比較回路52からの制御信号に応じてチャージポンプ回路53が出力する電流値の変化も大きくなり、同期完了後の出力周波数のぶれが大きく、ジッタが大きくなる。
【0032】
逆に、チャージポンプ回路53が供給する定電流値が小さい場合には、同期動作が完了した後の周波数のぶれは小さくなるが、同期が完了するまでの時間が長くなってしまうという問題がある。
【0033】
このことは、同期型半導体記憶装置2000においては、外部クロック信号Ext.CLKに対して同期した内部クロック信号int.CLKを発生させるためには、同期信号発生回路50が、常に同期動作を持続している必要があることを意味する。そうでない場合は、データの入出力動作において、同期型半導体記憶装置2000が外部クロック信号Ext.CLKに追随できないことになる。したがって、常時同期信号発生回路50が動作することにより、同期型半導体記憶装置2000のスタンバイ状態における消費電力が増加するという問題点があった。
【0034】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、待機動作中における消費電力を低減することが可能な同期型半導体記憶装置を提供することである。
【0035】
この発明の他の目的は、外部クロック信号に対して同期動作が完了するまでの時間を短縮し、高速動作に追随可能な内部同期信号発生回路を有する同期型半導体記憶装置を提供することである。
【0036】
この発明のさらに他の目的は、テストモード期間中は、内部クロック信号を所定の周波数に設定し、加速試験を行なうことが可能な同期型半導体記憶装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0037】
請求項1記載の同期型半導体記憶装置は、外部クロック信号に同期して記憶データを出力する同期型半導体記憶装置であって、行列状に配列される複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、行アドレス信号に応じてメモリセルアレイの対応する行のメモリセルの記憶データを読出すために、メモリセルアレイの対応する行を選択する手段と、列アドレス信号に応じてメモリセルアレイの対応する列を選択し、選択された列に対応するメモリセルの記憶データを読出す列選択手段と、列選択手段からの記憶データを受けて、内部クロック信号に同期して出力するデータ出力手段と、対応する列の選択より以前の信号により、外部クロック信号に同期する内部クロック信号を発生するための同期動作を開始する内部同期信号発生手段とを備え、内部同期信号発生手段は、外部からの制御信号によりテストモードが指定されると、フリーラン状態における遅延量で決まる内部クロックを発生する。
【0038】
請求項2記載の同期型半導体記憶装置は、請求項1記載の同期型半導体記憶装置の構成において、テストモードが指定された場合、フリーラン状態における遅延量を制御信号に応じて変化させる手段をさらに備える。
【0039】
請求項3記載の同期型半導体記憶装置は、請求項1記載の同期型半導体記憶装置の構成において、内部同期信号発生手段は、外部クロック信号と発生した内部クロック信号との位相を比較するための位相比較手段を含み、テストモードが指定された場合、位相比較手段の動作を停止するための手段をさらに備える。
【発明の効果】
【0040】
請求項1〜3記載の同期型半導体記憶装置は、内部同期信号発生手段が、外部からの制御信号によりテストモードが指定されると、フリーラン状態における遅延量で決まる内部クロックを発生するので、所望の動作条件で同期型半導体記憶装置の試験を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1の内部同期信号発生回路100の構成を示す概略ブロック図であり、図2は、実施の形態1の同期型半導体記憶装置1000の構成を示す概略ブロック図である。
【0042】
図1および第2を参照して、まず、実施の形態1の同期型半導体記憶装置1000の構成について説明する。
【0043】
図2を参照して、同期型半導体記憶装置1000は、外部制御信号入力端子2ないし8を介して与えられる外部クロック信号Ext.CLKおよび外部制御信号/RAS、/CASを受けて、内部制御信号を発生するコントロール回路90と、メモリセルが行列状に配列されるメモリセルアレイ10と、アドレス信号入力端子8を介して与えられる外部アドレス信号A0〜Aiを受け、コントロール回路90の制御のもとに内部行アドレス信号および内部列アドレス信号を発生するアドレスバッファ18と、コントロール回路90の制御のもとに、活性化され、アドレスバッファ18から与えられる内部行アドレス信号をデコードし、メモリセルアレイ10の対応する行(ワード線)を選択するロウデコーダ12とを含む。
【0044】
外部制御信号入力端子4へ与えられる信号/RASは、半導体記憶装置の内部動作を開始させ、かつ内部動作の活性期間を決定するロウアドレスストローブ信号である。この信号/RASの活性化時、ロウデコーダ12等のメモリセルアレイ10の行を選択する動作を関連する回路は活性状態とされる。外部制御信号入力端子6へ与えられる信号/CASは、コラムアドレスストローブ信号であり、メモリセルアレイ10における列を選択する回路を活性状態とする。
【0045】
後に説明するように、信号/RASおよび信号/CASの取込動作は、外部信号Ext.CLKに同期して行なわれるが、内部クロック信号int.CLKを発生する内部同期信号発生回路100の同期動作は、この信号/RASの入力をトリガとして開始される。
【0046】
同期型半導体記憶装置1000は、さらに、コントロール回路90の制御のもとに活性化され、アドレスバッファ18からの内部列アドレス信号をデコードし、メモリセルアレイ10の対応する複数の列を同時に選択する列選択信号を発生するコラムデコーダ14と、メモリセルアレイ10の選択された行に接続するメモリセルのデータを検知し増幅するセンスアンプと、コラムデコーダ14からの列選択信号に応答して、メモリセルアレイ10の選択された複数の列を内部データバスに接続するI/O回路と、コントロール回路90の制御のもとに、内部データバスに出力された読出データを受けて、アドレスバッファ18から与えられる内部セレクタアドレスに応じて、対応するメモリセルのデータを選択して出力するセレクタ回路28と、コントロール回路90の制御のもとに、内部クロック信号int.CLKに同期して、セレクタ回路28からの読出データをデータ入出力端子32に出力する出力回路30とを含む。
【0047】
コントロール回路90は、信号入力端子2に与えられる外部クロック信号Ext.CLKを受けるクロックバッファ20からの出力に基づいて、外部制御信号入力端子4に与えられる行アドレスストローブ信号/RASを受けてRASバッファ22から出力される内部行アドレスストローブ信号の活性化に応じて同期動作を開始する内部同期信号発生回路100と、内部同期信号発生回路100からの内部クロック信号int.CLKを受けて、所定の時間ずつ遅延して内部制御信号を出力する内部制御信号発生回路26とを含む。
【0048】
外部制御信号入力端子6に与えられる列アドレスストローブ信号/CASを受けるCASバッファ24や、アドレス信号入力端子8を介して与えられるアドレス信号に対するアドレスバッファ18の列アドレス信号の取込動作は内部クロック信号int.CLKに同期して行なわれる。
【0049】
次に、内部同期信号発生回路100の構成について説明する。
図1を参照して、同期信号発生回路100は、外部クロック信号Ext.CLKを受けて、所定の時間遅延して出力する遅延回路110と、外部クロック信号Ext.CLKおよび遅延回路110の出力を受けて、両者の位相差を検出する位相比較器120と、位相比較器120の検出結果に応じて、定電流源スイッチ信号CSを出力するスイッチ用デコーダ130と、信号CSを受けて、対応する定電流値を供給する可変定電流源回路140と、可変定電流源回路140の出力する定電流値に応じて、遅延回路110の遅延量を制御する制御信号を出力する遅延制御回路150とを含む。
【0050】
遅延回路110は、n段のカスケード接続されたインバータ回路Inv.1〜Inv.nを含む。各インバータ回路Inv.i(i=1,2,…n)は、各々pチャネルMOSトランジスタP1iを介して電源電位Vccと結合し、nチャネルMOSトランジスタN1iを介して接地電位GNDと結合する。各pチャネルMOSトランジスタP1iのゲート電位レベルおよびnチャネルMOSトランジスタN1iのゲート電位レベルは、遅延制御回路150により制御される構成となっている。
【0051】
すなわち、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nに供給される電流値は遅延制御回路150により制御される。言い換えれば、各インバータ回路Inv.i(i=1,2,…n)における遅延時間は、遅延制御回路150からの制御信号により変化する構成となっている。
【0052】
可変定電流源回路140は、m個の内部定電流源回路CS11,CS21,…CSm1と、m個の内部定電流源回路CS12,CS22,…CSm2とを含む。定電流源回路CS11は、一端が電源電位Vccと接続し、他端定電流源スイッチ信号CSにより開閉されるスイッチ回路SW11を介して出力ノード140aと接続している。
【0053】
その他の定電流源回路CS21,…CSm1は、同様にそれぞれ一端が電源電位Vccと接続し、他端はスイッチ回路SW21,…SWm1をそれぞれ介して出力ノード140aと接続している。
【0054】
一方、内部定電流源回路CS12,CS22,…,CSm2も、それぞれ一端は、定電流源スイッチ信号CSにより制御されて開閉するスイッチ回路SW12,SW22,…,SWm2を介して出力ノード140aと接続し、他端は、それぞれ電源電位GNDと接続している。
【0055】
したがって、出力ノード140aに供給される定電流値はスイッチ回路SW11,SW21,…SWm1が導通状態となることにより増加し、スイッチ回路SW12,SW22,…SWm2がそれぞれ導通状態となることにより減少する構成となっている。
【0056】
したがって、定電流源スイッチ信号CSの値に応じて、スイッチ回路SW11,SW21,…SWm1およびスイッチ回路SW12,SW22,…,SWm2が開閉されることで、対応する定電流値が140aに出力され、この定電流値に応じて、後に説明するように遅延制御回路150が動作することになる。
【0057】
可変定電流源回路140は、さらに、常時出力ノード140aに対して、所定の定電流値を供給するフリーラン用電流源144を含む。すなわち、スイッチ回路SW11〜SWm1およびSW12〜SWm2がすべて非導通状態となっている場合でも、常に一定のフリーラン用電流が出力ノードに供給される構成となっている。
【0058】
遅延制御回路150は、出力ノード140aとドレインが、接地電位GNDとソースが接続するnチャネルMOSトランジスタN31と、ソースが接地電位GNDと、ゲートがnチャネルMOSトランジスタN31のゲートと接続するnチャネルMOSトランジスタN32とを含む。nチャネルMOSトランジスタN31のドレインとゲートは接続されており、nチャネルMOSトランジスタN31とN32とでカレントミラー回路を構成している。
【0059】
遅延制御回路150は、さらに、ソースが電源電位Vccと、ドレインがnチャネルMOSトランジスタN32のドレインと接続するpチャネルMOSトランジスタP31を含む。nチャネルMOSトランジスタN32のゲートと、遅延回路110のnチャネルMOSトランジスタN11〜N1nのゲートとが接続し、これらnチャネルMOSトランジスタN11〜N1nを流れるドレイン電流値がカレントミラー回路を構成するnチャネルMOSトランジスタN31およびN32を流れる電流値により制御される。
【0060】
一方、pチャネルMOSトランジスタP31のゲートと遅延回路110中のpチャネルMOSトランジスタP11〜P1nのゲートとが接続している。ここで、pチャネルMOSトランジスタP31のゲートとドレインとが接続されているため、pチャネルMOSトランジスタP31とP11とでカレントミラー回路を構成している。したがって、pチャネルMOSトランジスタP11〜P1nのそれぞれに流れるドレイン電流は、pチャネルMOSトランジスタP31に流れるドレイン電流、すなわち、カレントミラー回路を構成するnチャネルMOSトランジスタN31およびN32に流れるドレイン電流値と同一の値となる構成となっている。
【0061】
したがって、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nの各々に供給される電流値は、可変定電流源回路140の出力ノード140aに供給される電流値により制御される。
【0062】
次に、内部同期信号発生回路100の動作について説明する。
まず、外部クロック信号Ext.CLKの1周期の時間に対して、遅延回路110の遅延時間が小さい場合について考える。この場合、外部クロック信号Ext.CLKを受けて、遅延回路110から出力される信号は、外部クロック信号Ext.CLKに比べて位相が進んでいることになる。位相比較器120において検出された、上記位相差に応じて、スイッチ用デコーダ130は、遅延回路110から出力される信号の位相の進みを遅らせるように、定電流源スイッチ信号CSにより、可変定電流源回路140を制御して、出力ノード140aに出力される定電流値を減少させる。これに応じて、nチャネルMOSトランジスタN31およびN32より構成されるカレントミラー回路を流れるドレイン電流値が減少し、遅延回路110を構成する各インバータ回路Inv.i(i=1,2,…n)に供給される電流値も減少する。
【0063】
したがって、インバータ回路Inv.1〜Inv.nの遅延時間が増大し、外部クロック信号Ext.CLKを受けて、遅延回路110から出力される信号の位相が遅れることになる。
【0064】
すなわち、外部クロック信号Ext.CLKの位相と、遅延回路110から出力される信号との位相差は、両者が同期する方向に変化することになる。
【0065】
一方、遅延回路110の遅延時間が、外部クロック信号Ext.CLKの1周期の時間よりも大きい場合は、上記と逆の動作を行なうことで、外部クロック信号Ext.CLKと、遅延回路110から出力される内部クロック信号int.CLKとが同期することになる。
【0066】
内部同期信号発生回路100においては、従来のPLL回路50と異なり、位相比較器120における位相比較結果に応じて、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nに供給される電流値が、ディジタル的にかつ位相比較器の比較結果に対して線形に変化することが可能であるため、出力される内部クロック信号int.CLKのジッタの発生を抑制することが可能である。
【0067】
さらに、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nのそれぞれに供給される電流値が広い範囲にわたって線形に変化するため、これらインバータ回路Inv.1〜Inv.nに供給される電流値が大きい状態、すなわち、外部クロック信号Ext.CLKに対して同期動作が完了するまでの時間が短い動作領域においても、ジッタの発生を抑制することが可能となる。
【0068】
可変定電流源回路140は、さらに、出力ノード140aに対して所定電流値を常に供給するフリーラン用電流源144を有しているので、遅延回路110のスタンバイ状態における遅延量をこのフリーラン用電流源144が供給する電流値により制御することが可能で、予め、外部クロック信号Ext.CLKの周期に対して同期がとりやすいように遅延回路110の遅延量を設定しておくことができ、さらに外部クロック信号Ext.CLKに対する同期完了までの時間をさらに低減することが可能となる。
【0069】
図3は、SDRAM等の高速DRAMにおいて、行アドレス信号のアクセスが終了した後、列アドレス信号のアクセスをするまでの外部クロック信号の変化の様子を示すタイミングチャートである。
【0070】
図3(a)は所定の外部クロック信号におけるローアクセスからコラムアクセスまでの外部クロック信号の変化を、(b)は、(a)における外部クロック信号Ext.CLKの周期の2分の1の外部クロック信号に対するローアクセスからコラムアクセスまでの波形の変化を、(c)は、(a)におけるよりもさらに4分の1の周期の外部クロック信号Ext.CLKにおける場合のローアクセスからコラムアクセスまでの外部クロック信号の変化を示すタイミングチャートである。
【0071】
すなわち、図3(a)に示した場合から、順次(b)に示す場合、(c)に示す場合というように、外部クロック信号を高速化した場合でも、同期型半導体記憶装置における内部回路の動作は、それに応じて高速化されるわけではなく、外部クロック信号に合わせて行アドレスのアクセスを開始してからデータが出力するまでの時間数は変化せず、たとえば、ローアクセスからコラムアクセスまでのクロック数が増加していくことになる。
【0072】
このような傾向は、外部クロック信号の周波数が高周波になればなるほど顕著になり、アクセスを開始してからデータが出力されるまでの外部クロック信号Ext.CLKのサイクル数が増加することになる。
【0073】
この場合、一般に高速動作が要求されるのはコラムアクセス後データ出力が完了するまでの時間であり、この動作も外部クロック信号Ext.CLKに応じて高速化できるわけではないため、外部クロック信号の高周波化に伴って、コラムアクセスからデータ出力までのクロック数(以下、レイテンシと呼ぶ)も増加する。しかしながら、コラムアクセス後のデータ出力は、一般に複数のデータが連続して出力されるのに対し、ローアクセスについては、1度に指定する行アドレスは1つであるため、高速化の要求は小さい。
【0074】
以上の点を考慮すると、同期型半導体記憶装置に搭載される内部同期信号発生回路100の外部クロック信号Ext.CLKに対する同期完了までの時間が十分小さくなった場合、ローアクセスが行なわれたことをトリガとして、コラムアクセスが行なわれるまでの複数クロックの期間に、内部同期信号発生回路100が外部クロック信号Ext.CLKに対する同期動作を行なうという動作モードが可能となる。
【0075】
すなわち、このような動作モードでは、内部同期信号発生回路100は、常時外部クロック信号Ext.CLKに対して同期動作を行なう必要がなくなる。
【0076】
つまり、ローアクセスに関しては、内部クロック信号int.CLKについての同期動作は不要となり、ローアクセスの期間、すなわち、行アドレスの取込みからワード線の活性化およびメモリセルデータの増幅を行なうまでの期間を外部クロック信号Ext.CLKと内部クロック信号int.CLKの同期動作に利用することが可能となる。
【0077】
コラムアクセスについては、十分に内部クロック信号int.CLKが外部クロック信号Ext.CLKに同期が完了した状態で行なうことが可能で、コラムアクセス動作の高速性には何ら影響がない。
【0078】
図4は、実施の形態1の同期型半導体記憶装置1000において、上記のような動作を行なった場合の同期型半導体記憶装置1000内の主要な信号の時間変化を示すタイミングチャートである。
【0079】
時刻t1における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりの位置において、行アドレス信号Axがアドレスバッファ18に取込まれる。これに応じて、アドレスバッファ18から出力される内部行アドレス信号に応じて、ロウデコーダ12は、対応するワード線の電位を“H”レベルに変化させる。
【0080】
センスアンプは、上記選択されたワード線に接続するメモリセル中の記憶データに応じてこれらメモリセルに接続するビット線対に生じた電位差を増幅し、ビット線対の一方を“H”レベルの電位に、ビット線対の他方を“L”レベルの電位とする。
【0081】
一方で、行アドレスストローブ信号/RASが活性状態(“L”レベル)となるのに応じて、内部同期信号発生回路100は外部クロック信号Ext.CLKに対する同期動作を開始し、時刻t1における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジから3サイクル後の時刻t5における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、同期動作を完了し、以後は同期した内部クロック信号int.CLKを出力する。
【0082】
時刻t1から、外部クロック信号Ext.CLKの4サイクル後の時刻t6において、列アドレスがアドレスバッファ18に取込まれ、これに応じて、アドレスバッファ18から出力される内部列アドレス信号に対応する複数のメモリセル列をコラムデコーダ14が選択する。コラムデコーダ14からの列選択信号に応じて、I/O回路は、選択された列に対応するビット線対とI/O線対とを接続し、これに応じて、内部データバスに読出された記憶データに対応する電位が出力される。セレクタ回路28は、内部データバスに出力された複数のメモリセルに対応するデータのうち、アドレスバッファ18から出力される内部セレクタ信号に応じて、対応するメモリセルのデータを、内部制御信号発生回路26からの内部制御信号に応じて、出力回路30に出力する。
【0083】
出力回路30は、セレクタ回路28からの読出データに応じて、データ入出力端子32の電位レベルを対応する電位に駆動する。時刻t6において、列アドレスの取込みが行なわれた後、外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル後に相当する時刻t8において、データ入出力端子32からのデータの読出しが行なわれる。
【0084】
図5は、図2に示した同期型半導体記憶装置1000における内部制御信号発生回路26の構成を示す概略ブロック図である。
【0085】
上述したとおり、内部制御信号発生回路26からの制御信号に基づいて、アドレスバッファ18における列アドレスの取込動作、コラムデコーダ14におけるコラム選択動作、I/O回路における内部データバスへのデータ出力動作、セレクタ回路28におけるデータ選択動作、および出力回路30におけるデータ出力動作のそれぞれが制御される。
【0086】
図4において説明したとおり、実施の形態1の同期型半導体記憶装置1000においては、行系の回路の動作は、行アドレスストローブ信号/RASの活性化に応じて、内部クロック信号int.CLKに同期することなく行なわれ、列系の回路動作のみが内部制御信号発生回路26からの内部制御信号に応じて制御される構成となっている。
【0087】
すなわち、外部制御信号入力端子4に与えられる行アドレスストローブ信号/RASを受けるRASバッファ22は、外部制御信号入力端子2に与えられる外部クロック信号Ext.CLKを受けるクロックバッファ20からの出力に応じて、外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、行アドレスストローブ信号/RASが活性状態(“L”レベル)となっている場合に、活性な内部行アドレスストローブ信号(“H”レベルが活性状態であるとする。)を出力する。これに応じて、行系の回路動作の制御が開始される。すなわち、取込まれた行アドレスAxに対応する行が、ロウデコーダ12により選択される。
【0088】
その後、内部行アドレスストローブ信号が、遅延回路262により所定時間遅延した信号に応じて、ロウデコーダ12は、選択されたワード線の電位レベルを“H”レベルへと変化させる。
【0089】
ワード線を活性化させた信号が、遅延回路264によりさらに所定時間遅延した信号により、センスアンプが活性化され、上記選択されたワード線に接続するメモリセルの記憶情報に応じて、ビット線対の電位レベルが増幅される。
【0090】
一方で、信号/RASが活性状態となり、RASバッファ22から出力される内部行アドレスストローブ信号が活性状態となると、ANDゲート42が開状態となり、外部制御信号入力端子2に与えられる外部クロック信号Ext.CLKを受けるクロックバッファ20から内部同期信号発生回路100に外部クロック信号Ext.CLKが与えられる。すなわち、信号/RASが活性化した後に、内部同期信号発生回路100には外部クロック信号Ext.CLKが与えられることとなり、信号/RASをトリガとして、内部同期信号発生回路100の同期動作が開始することになる。
【0091】
内部同期信号発生回路100から出力された内部クロック信号int.CLKに応じて、まずCASバッファ24が制御され、外部制御信号入力端子6に与えられる列アドレスストローブ信号/CASが活性状態(“L”レベル)である場合は、このCASバッファ24に制御されて、アドレスバッファ18において、アドレス信号入力端子8を介して与えられる列アドレスがアドレスバッファ18に取込まれる(コラムアドレスがラッチされる)。
【0092】
すなわち、信号/CASが活性化する時点においては、内部同期信号発生回路100から出力される内部クロック信号int.CLKは外部クロック信号Ext.CLKに対して同期しているので、以後の列系回路の動作は、外部クロック信号Ext.CLKに同期した内部クロック信号int.CLKに同期して制御されることになる。
【0093】
信号/CASが活性化後の内部クロック信号int.CLKの1サイクル目においては、たとえば、列アドレスの取込みが行なわれた後、内部クロック信号int.CLKが遅延回路266により所定の時間遅延した信号によりコラムデコーダ14が制御されてアドレスのデコードが行なわれる。さらに、このアドレスデコードを指示した信号が遅延回路268により所定時間遅延した信号によりコラム選択信号が活性となって、列アドレスにより指定された複数のメモリセル列が同時に選択される。
【0094】
さらに、このコラム選択を活性化した信号が、遅延回路270により所定時間遅延した信号により、内部データバスを駆動するプリアンプ(図示せず)を活性化するためのプリアンプ増幅信号が生成される。
【0095】
一方、信号/CASが活性化後の内部クロック信号int.CLKの2サイクル目においては、内部クロック信号int.CLKにより、内部データバスが制御されて、内部データバスが所定のプリチャージ電位に充電された後、プリアンプ回路と内部データバスとを接続するトランスファゲートが導通状態となって、選択されたメモリセルからのデータが内部データバスに出力される。このバス制御を行なった内部制御信号が遅延回路272により所定時間遅延した信号によりセレクタ回路28が活性化され、セレクタ回路28は、アドレスバッファ18から与えられる内部セレクト信号に応じて、読出された複数のメモリセルに対応するデータのうち、選択されたメモリセルに対応するデータを出力回路30に出力する。セレクタ回路を活性化した信号が、遅延回路274により所定時間遅延した信号により、出力回路30におけるラッチ回路(図示せず)が、セレクタ回路28から出力された読出データをラッチする。
【0096】
信号/CASが活性化した後の3サイクル目において、内部クロック信号int.CLKの活性化に応じて、出力回路30中の出力バッファ回路(図示せず)が活性化される。この出力バッファ制御信号が遅延回路276により所定時間遅延した信号により、データ入出力端子32の電位レベルを出力回路30が対応する電位に駆動する。
【0097】
なお、以上の説明では、信号/CASの活性化後の1サイクル目において、CASバッファ制御信号からプリアンプ制御信号までが出力され、信号/CAS活性化後の2サイクル目においてバス制御信号からデータ前ラッチ信号までが出力され、信号/CAS活性化後の3サイクル目において出力バッファ制御手段および出力制御信号が出力されるものとして説明したが、実際には、すべてのサイクルにおいて、たとえば、CASバッファ制御信号、バス制御信号、出力バッファ制御信号等は出力されている。ただし、この場合、たとえば読出されたデータがプリアンプにおいて増幅される前におけるバス制御信号に伴う動作、たとえば信号/CAS活性化後の1サイクル目におけるバス制御信号に伴う動作は意味をなさず、信号CAS活性化後の所定のサイクル後において、データ入出力端子32に出力されるデータのみが意味ある値として外部に読出される。
【0098】
以上説明した内部制御信号発生回路26の構成により、外部クロック信号Ext.CLKに同期して、信号/RASが活性化していることが検知された後、行系の回路の動作が起動され、同時に、内部同期信号発生回路100の同期動作も、信号/RASの活性化をトリガとして開始される。列系回路の動作は、内部同期信号発生回路100から出力される内部クロック信号int.CLKに同期して制御されることになる。
【0099】
すなわち、信号/RASが活性化していない期間は、内部同期信号発生回路100は同期動作を行なわないため、内部同期信号発生回路100での消費電力が軽減され、スタンバイ状態における同期型半導体記憶装置1000の消費電力が抑制される。なお、以上の説明においては、信号/RASが活性化後、4サイクル目において列アドレスの取込みが行なわれ、列アドレスの取込みが行なわれた後、外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル後においてデータが外部に出力される構成としたが、いずれのサイクル数についても、特にこの値に限定されることなく、外部クロック信号Ext.CLKの周期に応じて変化させることが可能である。
【0100】
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2の内部同期信号発生回路102の構成を示す概略ブロック図である。
【0101】
この内部同期信号発生回路102の搭載される同期型半導体記憶装置の構成は、図2に示した同期型半導体記憶装置1000の構成において、単に内部同期信号発生回路のみを置換えたものであるので、その構成の詳細の説明は省略する。
【0102】
実施の形態2の内部同期信号発生回路102は、リングオシレータ回路114と、リングオシレータ回路の出力と外部クロック信号Ext.CLKとを受けて、両者の位相の比較を行なう位相比較器120と、位相比較器120の比較結果に応じて、所定の電位を出力するチャージポンプ180と、チャージポンプ180の出力を受けて、対応するディジタル信号の定電流源スイッチ信号CSを出力するアナログ/ディジタル変換回路(以下A/D変換回路と呼ぶ)182と、定電流源スイッチ信号CSに応じて、対応する電流値を出力ノード140aに出力する可変定電流源回路140と、出力ノード140aに出力される定電流値に応じて、リングオシレータ回路114の発振周波数を制御する遅延制御回路150とを含む。
【0103】
可変定電流源回路140および遅延制御回路150の構成は実施の形態1の内部同期信号発生回路100の構成と同様であるので、同一部分に同一参照符号を付してその説明は省略する。
【0104】
位相比較器120およびチャージポンプ回路180の構成は、図43に示した従来のPLL回路50における位相比較回路52およびチャージポンプ回路53の構成と同様である。
【0105】
したがって、実施の形態2の内部同期信号発生回路102の構成は、実施の形態1の内部同期信号発生回路100の構成に比べて、実施の形態1の内部同期信号発生回路100が一種のDLL回路として構成されていたのに対し、内部同期信号発生回路102は一種のPLL回路として構成されている点が異なる。
【0106】
リングオシレータ回路114の構成も、基本的には、従来のPLL回路50におけるリングオシレータ回路56と同様である。すなわち、リングオシレータ回路114は、奇数段(n段)のインバータ回路Inv.1〜Inv.nがリング状に接続され、各々のインバータ回路Inv.i(i=1,2,…n)に対して供給される電流値が、電源電位Vccとインバータ回路Inv.iとの間に接続され、そのゲート電位が遅延制御回路150により制御されるpチャネルMOSトランジスタP1iと、インバータ回路Inv.iと接地電位GNDとの間に接続され、そのゲート電位が遅延制御回路150により制御されるnチャネルMOSトランジスタN1iによって制御される構成となっている。
【0107】
ここで、リングオシレータ回路114を構成する各インバータ回路Inv.iに供給される電流値は、実施の形態1における内部同期信号発生回路100と同様に、可変定電流源回路140から供給されるディジタル的に変化する定電流値により制御される。したがって、実施の形態1と同様に、各インバータ回路Inv.iに供給される電流値が比較的大きく、すなわち、外部から供給される外部クロック信号Ext.CLKに対する同期動作がより早く完了する動作状態においても、ジッター等が発生することなく安定な内部クロック信号int.CLKを発生することが可能となる。
【0108】
図7は、実施の形態2の同期型半導体記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。
【0109】
時刻t1における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、信号/RASが活性状態(“L”レベル)であることが検知されると、行アドレス信号Axがアドレスバッファ18に取込まれる。これに応じて、時刻t2においてロウデコード12が選択されたワード線電位を“H”レベルに昇圧する。その後時刻t3において、センスアンプが選択されたワード線に接続するメモリセルに対応するビット線対の電位レベルを記憶データに応じて増幅する。一方、時刻t1において信号/RASが活性状態となるのに応じて、内部同期信号発生回路102は、同期動作を開始する。図7に示した例においては、時刻t1後の内部クロック信号Ext.CLKの3サイクルの期間中に内部同期信号発生回路102は同期動作を完了し、時刻t4において、外部クロック信号Ext.CLKと同期した内部クロック信号int.CLKを出力する。
【0110】
時刻t1から4サイクル後の時刻t5における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジ、すなわち内部クロック信号int.CLKの立上がりのエッジに応じて、アドレスバッファ18に列アドレスAyが取込まれ、これに応じて、列系動作が駆動される。すなわち、時刻t6において、ビット線対と対応するI/O線対が接続され、さらにこのI/O線対電位が内部データバスに伝達される。時刻t7において、出力回路30は、データ入出力端子32の電位レベルの駆動を開始し、時刻t5におけるコラムアクセス後2サイクル目にあたる時刻t8における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジに応じて、データ入出力端子32に出力される読出データD0が外部に読出される。
【0111】
すなわち、実施の形態2においても、信号/RASが活性状態となるのに応じて、内部同期信号発生回路102は同期動作を開始するので、信号/RASが不活性である期間は、内部同期信号発生回路102は同期動作を行なわずフリーラン用電源144により供給される電流値に応じた周波数で発振することとなり、スタンバイ状態における同期型半導体記憶装置の消費電力を低減することが可能である。
【0112】
図8は実施の形態2の同期型半導体記憶装置において、コラムアクセスを2回連続して行なう場合、すなわち1つのワード線で選択されたメモリセルのうち異なる列に属するメモリセルから連続してデータを出力する場合の動作を説明するタイミングチャートである。
【0113】
この場合も、図7において説明したのと全く同様に、時刻t1において信号/RASが活性状態となっているのに応じて、行アドレスが取込まれると同時に、内部同期信号発生回路102の動作が駆動される。その後選択されたワード線の電位レベルが駆動され、これに応じて、センスアンプが対応するビット線対に接続するメモリセル中の記憶データに応じてビット線対電位レベルを増幅する。
【0114】
時刻t1後の3サイクル目の時刻t2における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、内部同期信号発生回路102は、同期動作を完了し、外部クロック信号Ext.CLKと同期した内部クロック信号int.CLKをし始める。
【0115】
一方、この時刻t2において、まず第1の列アドレス信号Ay1がアドレスバッファ18に取込まれ、これに応じて、対応するビット線対が時刻t3において、I/O線対と接続され、内部データバスに読出データが出力される。続いて、時刻t4における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、第2の列アドレス信号Ay2がアドレスバッファ18に取込まれ、これに応じて、対応するビット線対が時刻t5においてI/O線対と接続され、読出された第2のデータが内部データバスに出力される。時刻t6において、まず1番目に読出されたデータD0が出力回路30からデータ入出力端子32に出力され、続いて次のサイクルの時刻t7における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジに応じて、2番目に読出されたデータD1が外部に読出される。
【0116】
すなわち、同期型半導体記憶装置において、1つのワード線により選択されるメモリセルからのデータを連続して外部に出力する場合でも、図7において説明したのと同様に、信号/RASの活性化に応じて、内部同期信号発生回路102が同期動作を開始する構成とすることが可能である。
【0117】
図9は、図8において説明したように、データを連続して出力する場合の外部クロック信号Ext.CLKと各動作のタイミングの関係を示すタイミングチャートである。
【0118】
図9(a)は、所定の周波数の外部クロック信号Ext.CLKにおいて、2つのデータを連続して出力する場合の動作波形を、(b)は(a)の場合の2倍の周波数で動作する場合の動作波形を、(c)は、(a)の場合の4倍の周波数で動作する場合の動作波形をそれぞれ示す。
【0119】
外部クロック信号Ext.CLKの周波数の増加に伴って、アドレスアクセスからデータ出力までの期間も短縮化することが可能であるが、その短縮化には内部回路の動作時間によって決まる下限値が存在する。したがって、図9(a)においては、アドレスアクセスからデータ出力までの外部クロック信号Ext.CLKのサイクル数は2サイクルであり、(b)においては3サイクルであるのに対し、(c)においては5サイクルであって、外部クロック信号Ext.CLKの周期の減少ほどにはアドレスアクセスからデータ出力までの時間は短縮されない。
【0120】
したがって、逆に外部クロック信号Ext.CLKの周波数が大きくなるに従って、アドレスアクセスからデータ出力までの間に含まれる外部クロック信号Ext.CLKのサイクル数は増加するので、この期間に内部同期信号発生回路102が外部クロック信号に対する同期動作を完了できればよい。
【0121】
図10は、図9に示した連続読出動作における各信号の変化をより長期間にわたって示したタイミングチャートである。
【0122】
外部行アドレスストローブ信号/RASの活性化に応じて、内部行アドレスストローブ信号RASが活性状態(“H”レベル)となり、その後最初の外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジに応じて行アドレスの取込みが行なわれる。内部行アドレスストローブ信号RASが活性状態である期間に、たとえば外部列アドレスストローブ信号CASが2回活性化することで、内部列アドレスストローブ信号CASが2度“H”レベルとなっている期間中における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、それぞれ列アドレス信号の取込みが2回行なわれる。その後、内部行アドレスストローブ信号の不活性化に応じて、内部同期信号発生回路102の動作はリセットされ、以後は、内部同期信号発生回路はフリーラン状態(もともとフリーラン用電源144により供給される電流値によって決まる遅延での動作周波数の動作状態)で動作することになる。
【0123】
実施の形態2において示したPLL回路では、以上のようにフリーラン状態となった後は外部クロック信号とは全く独立に内部クロック信号int.CLKが動作することになる。
【0124】
一方、実施の形態1に示したDLL回路の内部同期信号発生回路100では、フリーラン状態となった後、すなわち、もともとフリーラン用電源により設定される周波数で動作する状態になった後も、内部クロック信号int.CLKの立上がりのエッジと、外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジとを一致させた動作を行なわせることが可能である。
【0125】
この様子を図11のタイミングチャートに示す。したがって、実施の形態1の内部同期信号発生回路100においては、フリーラン状態となった後も内部クロック信号int.CLKの立上がりのエッジに関する限り外部クロック信号Ext.CLKと同期させて動作させることが可能である。
【0126】
すなわち、外部クロック信号Ext.CLKが所定の周波数以下となり、その周期が一定時間以上となった場合は、内部同期信号発生回路100は、フリーラン状態で動作させることが可能である。
【0127】
[実施の形態3]
図12は、本発明の実施の形態3の内部同期信号発生回路200の構成を示す概略ブロック図である。
【0128】
実施の形態3の内部同期信号発生回路200の構成は、以下の2点において実施の形態1の内部同期信号発生回路100の構成と異なる。
【0129】
すなわち、第1には、実施の形態1におけるフリーラン用電源144は一定のフリーラン用電流値を供給するのみであったが、実施の形態3におけるフリーラン用電流源146は、外部からの制御信号に応じて、その供給する電流値を可変とできる構成となっている点である。
【0130】
第2には、外部から与えられるレイテンシデータに基づいて、コマンドレジスタ190が上記フリーラン用電流源146の供給する電流値を制御する構成となっている点である。
【0131】
その他の点は実施の形態1における内部同期信号発生回路100の構成と同様であり、同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0132】
実施の形態3の内部同期信号発生回路200は、以下に説明するように、実施の形態1の同期信号発生回路100よりも、さらに出力する内部クロック信号int.CLKを外部クロック信号Ext.CLKに同期するまでに要するクロック数を減少させることが可能である。
【0133】
すなわち、外部クロック信号Ext.CLKと遅延回路110から出力される内部クロック信号int.CLKとの位相の差が大きくなるほど、同期動作が完了するまでのクロック数はより多く必要になる。そこで、初期状態におけるフリーラン状態での遅延回路110における遅延量を外部クロック信号Ext.CLKの1周期の時間に近くなるように、予め設定しておければ、同期完了までに必要なクロック数の増加を抑制することができる。
【0134】
たとえば、実施の形態1および2において説明したような外部クロック信号Ext.CLKに同期して高周波動作を行なう同期型半導体記憶装置においては、その列アクセスからデータ出力までのレイテンシの値が予めチップ上に記憶される構成となっている。このレイテンシの大きさは、一般に、外部クロック信号の周波数が高い領域で動作する場合ほど大きくなる。したがって、このレイテンシの値として記憶されている値に合わせて、フリーラン状態での遅延回路110の遅延量を変更する構成とすることができる。
【0135】
この場合、高周波動作であるほど、フリーラン状態での遅延量を小さくする構成とすることで、初期状態であるフリーラン状態から、外部クロック信号Ext.CLKに同期させるまでのクロック数を減少させることが可能である。すなわち、レイテンシの値が大きい場合は、高周波動作であって外部クロック信号Ext.CLKの周期が短いことから、内部遅延量を減少させるように遅延回路110を構成するインバータInv.1〜Inv.nに供給される電流量を増大させておけばよい。逆に、レイテンシの値が少ない場合は、低周波動作であって、外部クロック信号Ext.CLKの周期が長いことから、内部遅延量を増大させるべく、インバータInv.1〜Inv.nに供給する電流量を減少するように制御すればよい。
【0136】
図13は、コマンドレジスタ190の構成を示す概略ブロック図である。
すなわち、外部からレイテンシデータを同期型半導体記憶装置中のコマンドレジスタ196に記憶させる場合は、外部アドレス信号入力端子8を介して与えられるアドレス信号をバッファ回路192a、192b…、192cを介して、マルチプレクサ194に与え、マルチプレクサ194からコマンドレジスタ196にデータを書込む構成としている。ここで、マルチプレクサ194の動作は、所定の外部制御信号の組合せにより指定されるレイテンシデータ書込制御信号MDSの活性化に応じて活性化されるものとする。
【0137】
フリーラン用電流源146は、一端が電源電位Vccと接続し、他端がそれぞれスイッチ回路SF1〜SF4により出力ノード140aと接続する内部定電流源CF1〜CF4を含む。
【0138】
コマンドレジスタ196中のレイテンシデータに基づいて、スイッチ制御回路198がフリーラン用電流源146中のスイッチ回路SF1〜SF4を制御する。
【0139】
以上のような構成とすることで、実施の形態3の内部同期信号発生回路200は、スタンバイ状態、すなわちフリーラン状態における遅延回路110の値を外部クロック信号Ext.CLKの周期に応じた値に予め設定しておくので、外部クロック信号Ext.CLKの入力を、同期した内部クロック信号int.CLKを出力するまでのクロック数を減少させることが可能である。
【0140】
[実施の形態4]
図14は、本発明の実施の形態4の内部同期信号発生回路300の構成を示す概略ブロック図である。
【0141】
内部同期信号発生回路300の構成が実施の形態1の内部同期信号発生回路100の構成と異なる点は、位相比較器120からの出力を受けて、遅延量制御回路150に定電流を供給する可変定電流源回路160をさらに備え、可変定電流源回路160の出力する定電流値を位相比較器120からの出力を受けるスイッチデコーダ132により行なう構成としている点である。
【0142】
すなわち、可変定電流源回路160は、可変定電流源回路140と同様に、一端が電源電位Vccと接続し、他端がスイッチ用デコーダ132により制御されて開閉するスイッチ回路SW13、SW23、…、SWl3を介して、それぞれ出力ノード140aと接続する内部定電流源CS13、CS23、CSl3と、一端が、出力ノード140aと、スイッチ用デコーダ132により制御されて開閉するスイッチ回路SW14、SW24、…SWl4を介して、それぞれ接続し、他端が電源電位GNDとそれぞれ接続する内部定電流源CS14、CS24、…CSl4とを含む。
【0143】
ここで、内部定電流源CS13〜CSl3は、可変定電流源回路140中の内部定電流源CS11〜CSm1よりも、供給する定電流値が小さく、かつ、内部定電流源CS14〜CSl4は、可変定電流源回路140中の内部定電流源CS12〜CSm2よりもそれぞれ受入れる定電流値が小さいものとする。
【0144】
さらに、スイッチ用デコーダ130は、位相比較器120からディジタル信号として出力されるデータの上位ビットに対応して可変定電流源回路140を制御し、スイッチ用デコーダ132は、位相比較器120からの出力の所定の下位ビットに応じて、可変定電流源回路160の出力する電流値を制御するものとする。
【0145】
その他の構成部分は、実施の形態1の内部同期信号発生回路100と同様であり、同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0146】
以上のような構成とすることにより、可変定電流源回路140および160から出力ノード140aに供給される定電流値をより細かく制御することが可能で、外部クロック信号Ext.CLKに対してより正確な同期動作を行なうことが可能となる。
【0147】
さらに、外部クロック信号Ext.CLKと内部クロック信号int.CLKとの位相差が大幅にずれている場合、より大きな電流供給能力を持つ可変定電流源回路140により、同期動作を迅速に行なうことが可能となる。一方、位相かロックした後の微小な位相変動に対する帰還動作は、主に微小電流を供給する可変定電流源回路160により調整することが可能となる。
【0148】
[実施の形態5]
図15は、本発明の実施の形態5の内部同期信号発生回路400の構成を示す概略ブロック図である。
【0149】
実施の形態2の内部同期信号発生回路200の構成と異なる点は、内部遅延回路110に含まれる各インバータ回路Inv.i(i=1,2,…n)からの出力を並列に受けて、外部クロック信号Ext.CLKと比較し、いずれのインバータ回路Inv.iまでの出力変動が外部クロック信号Ext.CLKの1周期内に含まれるかを検知し、それに応じて、定電流源スイッチ信号CSを出力する選択回路/判定回路170を有する構成となっている点である。
【0150】
すなわち、実施の形態3の内部同期信号発生回路200は、外部クロック信号Ext.CLKと遅延段110から出力される内部クロック信号int.CLKを受けて、両者の位相差を比較する位相比較器120からのデータに基づいて、スイッチ用デコーダ130が定電流源スイッチ信号SCを出力する構成となっていたのに対し、実施の形態5の内部同期信号発生回路400は、遅延回路110に含まれる互いにカスケード接続されたインバータ回路Inv.1〜Inv.nからの出力を並列に受ける選択回路/判定回路170が、これらの出力値と外部クロック信号Ext.CLKとの比較結果に基づいて、定電流源スイッチ信号CSを出力する構成となっている点で異なる。
【0151】
その他の可変定電流源回路140、遅延制御回路150およびコマンドレジスタ190の構成は、実施の形態3の内部同期信号発生回路200の構成と同様であるので、同一部分には同一参照符号を付してその説明は省略する。
【0152】
図16は、図15に示した内部同期信号発生回路400の動作を説明するタイミングチャートである。
【0153】
図16(a)は、初期状態、すなわち、遅延回路110がフリーラン用電流源146からの電流値に基づいて動作している場合の選択回路/判定回路170の動作を説明するタイミングチャートであり、図16(b)は、図16(a)における比較結果に基づいて、定電流源スイッチ信号CSにより、出力ノード140aに供給する電流値を制御した後の内部同期信号発生回路400の動作を説明するタイミングチャートである。
【0154】
図15および図16(a)を参照して、図15中の遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nには、フリーラン用電流源146により規定される電流値が供給されている。
【0155】
この状態でスタンバイしている場合に、外部クロック信号Ext.CLKが入力されると、そのクロック信号をトリガとして遅延回路110が動作を開始する。したがって、外部クロック信号Ext.CLKの最初の1サイクル目に対応する遅延回路110の動作は、フリーラン用電流源から供給される電流値により規定される。
【0156】
この遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nの各々からの出力を受けて、選択回路/判定回路170は、外部クロック信号Ext.CLKと比較を行なう。外部クロック信号Ext.CLKが活性である期間(“H”レベルである期間)は、各インバータInv.i(i=1,2,…n)の出力の変化が選択回路/判定回路170中でカウントアップされる。ここで、図16中、斜線の間隔で示される期間が、インバータ回路1段あたりの遅延時間に相当するものとする。
【0157】
このカウントアップは外部クロック信号Ext.CLKが不活性状態(“L”レベル)となるまで継続される。以上のようにして、外部クロック信号Ext.CLKが活性である期間中に、出力レベルを反転させるインバータ回路Inv.iの段数を検出し、選択回路/判定回路170は、次のサイクルにおいて、遅延回路110中の所定の段数のインバータ回路からの出力が外部クロック信号Ext.CLKの活性期間に対応するように可変定電流源回路140の出力する定電流値を変化させる。図16(a)に示した例では、所定段数(x段であるものとする)のうち、y段のインバータ回路Inv.yからの出力信号が、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間内に収まる状態となっている。したがって、所定段数のすべてのインバータ回路Inv.1〜Inv.xが、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間中に収まるようにするためには、遅延回路110に供給される電流値を増加させる必要がある。
【0158】
たとえば、遅延回路110におけるインバータ回路Inv.1〜Inv.nのフリーラン状態の電流値が、内部定電流源z個から供給されているものとする。図16(a)においては、所定段数x段のインバータ回路のうちy段のインバータ回路からの出力信号が、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間中に対応しているので、単純に各インバータ回路の遅延時間が供給される電流値に対して比例するものと近似すると、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間中に所定の段数x段のインバータ回路Inv.xからの出力信号が収まるためには以下の関係が満たされればよい。
【0159】
y×[z+(x−y)×z/α]/z=x … (1)
ここで、z/αは、フリーラン用の定電流源146に含まれる内部定電流源の電流値に対する可変定電流源142中に含まれる内部定電流源の各々の電流値を表わしている。
【0160】
ここで、外部クロック信号Ext.CLKに対する上記のような合わせ込みを行なうインバータ回路の段数としては、いくらかの余裕を持たせておくことができる。つまり、インバータ回路Inv.1〜Inv.xの遅延の合わせ込みの状態が、外部クロック信号Ext.CLKに対して1ないし2段の誤差を有した場合でも、内部クロック信号int.CLKの遅延回路110全体として誤動作が生じないように、図16(b)に示すように、x段のインバータ回路をInv.1〜Inv.xにより、外部クロック信号Ext.CLKに対する合わせ込みが完了した後も、1ないし2段の余裕を持つように構成しておくことが可能である。
【0161】
以上のような構成とすることで、選択回路/判定回路170は、外部クロック信号Ext.CLKに対する同期動作を行なうために、Ext.CLKの活性である期間、すなわちその周期の半分の期間が終了した後に、可変定電流源回路140を制御する定電流源スイッチ信号SCを出力するための動作を開始することが可能である。したがって、より少ないクロック数で、外部クロック信号Ext.CLKに同期した内部クロック信号Int.CLKを出力することが可能となる。
【0162】
図17は、図15に示した選択回路/判定回路170中において、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間中に収まる遅延量を有するインバータ回路Inv.1〜Inv.nの段数を判定する回路部分の一例を示す要部概略ブロック図である。
【0163】
すなわち、選択回路/判定回路170は、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間(“H”レベルである期間)中において、内部クロック信号int.CLKおよびint.CLKが所定の時間遅延した信号CLK−dの反転信号/CLK−dを受けて、信号CLK−tを出力するNAND回路172と、信号CLK−tを受けて、その反転信号/CLK−tを出力するインバータ回路173と、信号/CLK−tが“H”レベルとなることで、出力値がリセットされ、信号CLK−tをセット信号として受けるフリップフロップ回路176aと、フリップフロップ回路176aの出力を受けて所定の時間遅延して出力する遅延段174aと、信号/CLK−tが“H”レベルとなることに応じて導通状態となるスイッチを介して、遅延段174aの出力を受けてその値を保持するラッチ回路178aとを含む。
【0164】
選択回路/判定回路170は、さらに、遅延段174aの出力を受けるフリップフロップ回路176bと、フリップフロップ回路176bの出力を受ける遅延段174bと、以下交互に直列に接続されるフリップフロップ回路176c〜176fと遅延段174c〜174fとを含む。フリップフロップ回路176b〜176fも、フリップフロップ回路176aと同様に、信号/CLK−tが“H”レベルとなるのに応じて、その出力レベルがリセットされる。さらに、遅延段174b〜174fの出力は、それぞれ遅延段174aの出力電位と同様に、信号/CLK−tが“H”レベルとなることにより導通状態となるスイッチ回路を介して、ラッチ回路178b〜178fと接続している。
【0165】
図17においては、フリップフロップ回路および遅延段は、それぞれ7段ずつが交互に接続する構成となっているが、実際には、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nの段数に応じた個数のフリップフロップ回路および遅延段が直列に接続されているものとする。
【0166】
さらに、外部クロック信号Ext.CLKが“H”レベルである期間中のみこの回路に内部クロック信号int.CLKが入力する構成とするためには、たとえば、外部クロック信号Ext.CLKおよび内部クロック信号int.CLKを受けるAND回路と、このAND回路の出力およびこのAND回路の出力を受けて所定時間遅延させて反転させた後出力する遅延回路の出力とをそれぞれNAND回路172の入力に接続する構成とすればよい。
【0167】
図18は、図17に示した回路動作を説明するためのタイミングチャートである。以下では、信号Ext.CLKが活性状態であって、図17に示した回路に内部クロック信号int.CLKが入力される状態となっているものとする。
【0168】
時刻t1において、信号int.CLKが“H”レベルとなった後、信号/CLK−dが“H”レベルから“L”レベルに変化するまでの時刻t2までの期間は、信号/CLK−tは“H”レベルとなって、フリップフロップ回路176a〜176fの出力はすべてリセットされ“L”レベルとなる。
【0169】
その後、信号CLK−tが“H”レベルであって、信号/CLK−tが“L”レベルであることに応じて、フリップフロップ回路176aの出力レベルは“H”レベルに変化する。
【0170】
時刻t5において、再び信号int.CLKの2サイクル目の立上がりに応じて、信号/CLK−tが“H”レベルとなって、フリップフロップ回路176a〜176fの出力レベルはリセットされる。
【0171】
信号/CLK−tが“L”レベルとなった時刻t6以降は、信号CLK−tが“H”レベルであり、信号/CLK−tが“L”レベルであることに応じて、フリップフロップ回路176aの出力レベルは“H”レベルとなり、遅延段174aの出力レベルが“H”レベルであり、信号/CLK−tが“L”レベルであることに応じて、フリップフロップ回路176bの出力レベルも“H”レベルに変化する。したがって時刻t5から時刻t6までの信号/CLK−tが“H”レベルである期間にスイッチ回路が導通状態となることにより、ラッチ回路178aには“H”レベルの信号が保持されることになる。
【0172】
以下同様にして、信号int.CLKの3サイクル目の立上がりのエッジに応じて、時刻t9〜時刻t10までの期間信号/CLK−tが“H”レベルとなることに応じて、ラッチ回路178aおよび178bに“H”レベルが保持される。一方、時刻t10以後は、フリップフロップ回路176cの出力レベルも“H”レベルとなる。すなわち、内部クロック信号int.CLKが3サイクル目の変化をすることに応じて、フリップフロップ回路176a〜176cまでの出力は“H”レベルに、176d以後のフリップフロップ回路は“L”レベルを出力する状態となる。
【0173】
しかも、時刻t10の時点では、ラッチ回路178aおよび178bの保持する電位レベルのみが“H”レベルとなっており、時刻t1から時刻t11までの期間に含まれる内部クロック信号int.CLKのサイクル数に応じてラッチ回路178a〜178fの保持する電位レベルが変化していることになる。
【0174】
外部クロック信号Ext.CLKが“L”レベルとなることに応じて、図17に示した回路への内部クロック信号int.CLKの入力が停止し、これに応じてラッチ回路178a〜178f中のデータはそれ以後変化しないことになる。
【0175】
選択回路/判定回路170は、このラッチ回路178a〜178f中に保持されたデータに応じて、式(1)に基づいて定電流源スイッチ信号CSを出力する。
【0176】
なお、図17に示した構成では、外部クロック信号Ext.CLKが活性期間中に、内部クロック信号int.CLKをシリアルに受けて、外部クロック信号Ext.CLKが活性期間中において内部クロック信号int.CLKが変化するサイクル数を記憶保持する構成とした。しかしながら、選択回路/判定回路の構成はこのようなものに限定されるわけではなく、たとえば、インバータ回路Inv.1〜Inv.nからの出力をそれぞれ並列に受けて、外部クロック信号Ext.CLKが活性期間中に開状態となるゲート回路を介して、それぞれ入力されるインバータ回路Inv.iの出力レベルの変化を検知し、保持する回路を設けることで、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nのそれぞれから並列に出力される信号に基づいて、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間中に収まる遅延時間を有するインバータ回路の段数を検知する回路構成とすることも可能である。
【0177】
[実施の形態6]
図19は本発明の実施の形態6の内部同期信号発生回路500の構成を示す概略ブロック図である。
【0178】
実施の形態5の内部同期信号発生回路400の構成と異なる点は、遅延回路110に含まれる所定の段数のインバータ回路、たとえばインバータ回路Inv.1n−1の出力を受けて、遅延して出力する互いにカスケード接続されたインバータ回路Inv.21〜Inv.2kを含む第2の遅延回路112と、外部クロック信号Ext.CLKと第2の遅延回路112の出力とを受けて、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間中に含まれる遅延時間を有するインバータ回路Inv.21〜Inv.2kの段数を検出する選択回路172と、選択回路172からの定電流源スイッチ信号CS2に応じて、第1の可変定電流源回路140の出力ノード140aにさらに定電流を供給する第2の可変定電流源回路160と、出力ノード140aに供給される定電流値に応じて、第1の遅延回路110および第2の遅延回路112の遅延量を制御する遅延量制御回路152を含む構成となっていることである。
【0179】
ここで、第2の可変定電流源回路160に含まれる内部定電流源は、第1の可変定電流源回路140に含まれる内部定電流源回路よりも供給する電流値が各々小さくなっているものとする。
【0180】
したがって、第2の可変定電流源回路160を制御することで、出力ノード160aに与えられる定電流値をより細かく制御することが可能となる。
【0181】
出力ノード140aに与えられる定電流値は、nチャネルMOSトランジスタN31とカレントミラー回路を構成するnチャネルMOSトランジスタN33のゲートとそれぞれゲートが接続し、インバータ回路Inv.21〜Inv.2kと接地電位GNDとの間に接続されるnチャネルMOSトランジスタN21〜N2kに流れる電流値を制御する。
【0182】
一方、インバータ回路Inv.21と電源電位Vccとの間に接続されるpチャネルMOSトランジスタP21のゲートとそのゲート電極が接続し、電源電位Vccとソースが接続し、ドレインがnチャネルMOSトランジスタN33のドレインと接続し、ゲートおよびドレインが相互に接続するpチャネルMOSトランジスタP32と上記pチャネルMOSトランジスタP21とがカレントミラー回路を構成している。したがって、出力ノード140aに供給される電流により、インバータ回路Inv.21に供給される電流値も制御される構成となっている。同様にして、インバータ回路Inv.22〜Inv.2kと電源電位Vccとの間にそれぞれ接続されるpチャネルMOSトランジスタP22〜P2kのゲートもpチャネルMOSトランジスタP32のゲートと接続しているため、インバータ回路Inv.22〜Inv.2kに供給される電流値も出力ノード140aに供給される電流により制御される。
【0183】
図20は、図19に示した内部同期信号発生回路500の動作を説明するタイミングチャートであり、(a)は、図16(a)と同様に、フリーラン状態において、外部クロック信号Ext.CLKと遅延回路110に含まれるインバータ回路Inv.11〜Inv.1nのそれぞれとの遅延時間を比較する選択回路/判定回路170の動作を説明するタイミングチャートであり、(b)は、(a)における比較結果に応じて、式(1)により、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.11〜Inv.1nに供給する電流値を変更した後、さらに選択回路172により遅延回路112を構成するインバータ回路Inv.21〜Inv.2kの遅延量を調整することでより精密に外部クロック信号Ext.CLKと内部クロック信号int.CLKとの同期動作の制御を行なう様子を説明するためのタイミングチャートである。
【0184】
まず、図20(a)を参照して、遅延回路110を構成するインバータInv.11〜Inv.1nは、初期状態としてフリーラン用の定電流値が供給されているものとする。この状態で、待機している場合に、外部からクロック信号Ext.CLKが入力されると、そのクロック信号Ext.CLKの立上がりをトリガとして、遅延回路110が動作を開始する。遅延回路110は、それに含まれるインバータ回路Inv.11〜Inv.1nのそれぞれの出力を選択回路/判定回路170に出力しており、この各出力と入力される外部クロック信号Ext.CLKとが比較される。外部クロック信号Ext.CLKが活性化している期間中、その期間内に収まるインバータ回路の段数がカウントされる。このカウントされた段数に基づいて、次のサイクルにおいて、式(1)に基づいて、所定段数のインバータ回路の出力が外部クロック信号Ext.CLKの活性期間に収まるように出力ノード140aに供給される定電流値が制御される。
【0185】
内部同期信号発生回路500においては、より同期精度を向上させるために、出力ノード140aに定電流を供給する可変定電流源が階層構造となっている。図19に示した例では、遅延回路110を構成するインバータ回路の最後の2段目のInv.1n−1の出力が第2の遅延回路112の入力信号となっている。したがって、図20(a)に示した最初の外部クロック信号Ext.CLKのサイクルにおいて、その活性期間に収まらなかったインバータ回路Inv.1n−2の出力が図20(b)に示した外部クロック信号Ext.CLKの次のサイクルにおいて、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間に収まった場合に、第2の遅延回路112が活性化される。この第2の遅延回路112を構成するインバータ回路Inv.21〜Inv.2mの各出力も、遅延回路110と同様に、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間中は、選択回路172によりその出力レベルが監視される。その結果、第2の遅延回路112からの出力信号が、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間に収まるように、第2の可変定電流源回路160からの出力電流が調整される。
【0186】
以上の構成により、より高精度に外部クロック信号Ext.CLKに同期した内部クロック信号int.CLKを発生する内部同期信号発生回路500を実現することが可能となる。
【0187】
[実施の形態7]
図21は、本発明の実施の形態7の内部同期信号発生回路600の構成を示す概略ブロック図である。
【0188】
実施の形態1の内部同期信号発生回路100の構成と異なる点は、以下の2点である。
すなわち、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nのそれぞれから出力される遅延信号を受けて、内部制御信号発生回路26が対応する内部制御信号を発生する構成となっている点である。
【0189】
第2には、可変定電流源回路140が出力ノード140aに供給する電流値を増加させる方向にのみ制御する構成なっていることである。
【0190】
すなわち、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.1nのそれぞれから出力される遅延信号に基づいて、内部制御信号発生回路26が内部制御信号を発生する構成となっているので、図5に示したような内部制御信号発生回路26の構成に比べて、より簡単な回路構成で内部制御信号を発生することが可能となる。
【0191】
さらに、外部クロック信号Ext.CLKの活性期間が、遅延回路110のフリーラン状態の遅延時間よりも長周期である場合は、可変定電流源回路140から供給される定電流値が、フリーラン用電流源144から供給される電流値以下にはならないため、内部同期信号発生回路600は、フリーラン状態で動作する。
【0192】
この場合も、図11において説明したとおり、外部クロック信号Ext.CLKに同期した動作を実現することが可能である。したがって、可変定電流源回路140の回路構成をより簡単にすることが可能となる。
【0193】
なお、上記のように、遅延回路110を構成するインバータ回路Inv.1〜Inv.nのそれぞれから出力される遅延信号に基づいて、内部制御信号発生回路26が内部制御信号を発生する構成とすることは、今まで説明した他の実施の形態の内部同期信号発生回路にも適用することが可能である。
【0194】
[実施の形態8]
図22は、本発明の実施の形態8の内部同期信号発生回路700および内部制御信号発生回路26の構成を示す概略ブロック図である。
【0195】
実施の形態8の内部同期信号発生回路700の構成が、実施の形態2の内部同期信号発生回路102の構成と異なる点は、リングオシレータ回路からの出力信号を受けて、所定の回数カウントした後に位相比較回路にその出力を与える構成となっている点である。
【0196】
したがって、たとえばカウンタ回路702が2回カウントするごとにその出力レベルを変化させるものとすると、内部同期信号発生回路700から出力される内部クロック信号int.CLKは、外部クロック信号Ext.CLKの周波数を2倍に逓倍したものとなる。
【0197】
この後、内部制御信号発生回路において、所定の遅延回路を経て一定の遅延時間経過後に内部制御信号が発生される構成となっている点は図5に示した内部制御信号発生回路26の構成と同様である。
【0198】
ただし、本実施の形態においては、内部クロック信号int.CLKの周波数が外部クロック信号Ext.CLKに比べて逓倍されていることに応じて、信号CAS活性化後の内部クロック信号int.CLKの各サイクルごとに出力される内部制御信号の数は減少している。
【0199】
図23は、図22に示した内部同期信号発生回路700により動作する同期型半導体記憶装置の動作を示すタイミングチャートである。
【0200】
本実施の形態における同期型半導体記憶装置の構成は、内部同期信号発生回路の構成が異なっている以外は、実施の形態1の同期型半導体記憶装置1000の構成と同様である。
【0201】
ここで、たとえば内部同期信号発生回路700が、外部クロック信号Ext.CLKを2倍に逓倍しているものとすると、同期型半導体記憶装置は、外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジおよび立下がりのエッジの双方において列系の回路動作を行なうこととなる。
【0202】
すなわち、時刻t1において、行アドレスが行アドレスバッファ18に取込まれたことに応じて、選択されたワード線の電位レベルが時刻t2において“H”レベルに変化する。それに応じて、センスアンプが対応するビット線対上に現われた電位差を時刻t3において増幅し始める。
【0203】
一方、時刻t1において、内部同期信号発生回路は同期動作を開始し、時刻t4において、外部クロック信号と同期した信号を出力し始める。この場合、時刻t4における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、第1の列アドレスAy1が取込まれ、外部クロック信号Ext.CLKの次の立下がりのエッジである時刻t6において第2の列アドレスAy2が取込まれ、次の外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジである時刻t7において第3の列アドレスAy3が取込まれる構成となっている。
【0204】
それぞれの取込まれた列アドレス信号Ay1〜Ay3に応じて、時刻t8において、列アドレスAy1に対する読出データD1が、時刻t9において、第2の列アドレスAy2に対応する読出データD2が、時刻t10において、第3の列アドレスAy3に対する読出データD3がそれぞれ出力される。
【0205】
図24は、外部クロック信号Ext.CLKの周波数が変化した場合の実施の形態8の同期型半導体記憶装置の動作を説明するタイミングチャートであり、図9と対比される図である。
【0206】
すなわち、図24(a)において、所定の周波数の外部クロック信号Ext.CLKにおいて、アドレスアクセスから2周期後にデータが出力されるのに対して、(a)の場合の2倍の周波数の外部クロック信号Ext.CLKの場合は(b)に示すようにアドレスアクセスから3周期後にデータが出力される。これに対して、(a)の場合の4倍の周波数の外部クロック信号Ext.CLKの場合は、アドレスアクセスから5周期後にデータ出力が行なわれる。この場合、外部クロック信号Ext.CLKの周期の減少ほどにはアドレスアクセスからデータ出力までの時間が減少しないことは図9の場合と同様であるが、データ出力が外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジおよび立下がりのエッジの双方で行なわれることにより、より高速な動作が可能となっていることがわかる。
【0207】
図25は、実施の形態8の同期型半導体記憶装置の動作をより長時間にわたって示すタイミングチャートであり、図10に対比される図である。
【0208】
この場合も、内部行アドレスストローブ信号RASが不活性状態となった後は、リングオシレータ回路はフリーラン状態で動作することになる。
【0209】
図26は、実施の形態8の内部同期信号発生回路700をDLL回路で構成した場合、すなわちリングオシレータの出力の代わりに遅延回路の出力をカウンタ回路702がカウントして位相比較回路に与える構成とした場合において、外部クロック信号Ext.CLKが十分長周期となり、内部クロック信号int.CLKがフリーラン状態で動作している場合を示すタイミングチャートであり、図11と対比される図である。
【0210】
実施の形態8の同期型半導体記憶装置においても、外部クロック信号Ext.CLKが十分長周期である場合は、フリーラン状態で同期動作を行なうことが可能である。
【0211】
[実施の形態9]
図27は、本発明の実施の形態9の内部同期信号発生回路720aの構成を示す概略ブロック図である。
【0212】
図12に示した実施の形態3の内部同期信号発生回路200の構成と異なる点は、外部からの制御信号によりテストモードが指定されると、テストモード発生回路184がコマンドレジスタ190中のレイテンシデータを所定の値とすることで、遅延回路110のフリーラン状態における遅延量を制御する構成となっている点である。
【0213】
すなわち、テストモードが指定されると、フリーラン用電流源から供給される電流値が遅延回路110の最小の遅延量を与える電流値となるように設定しておけば、同期信号発生回路720aにより制御される同期型半導体記憶装置は最高速で動作することとなり、同期型半導体記憶装置を最高スペックでテストすることが可能となる。
【0214】
図28は本発明の実施の形態9の変形例の内部同期信号発生回路720bの構成を示す概略ブロック図である。
【0215】
内部同期信号発生回路720aと異なる点は、テストモード期間中は加速試験を行なうことが可能な構成としたことである。
【0216】
すなわち、内部同期信号発生回路720bは基本的にPLL回路で構成されており、外部からテストモードが指定された場合は、テストモード発生回路184の制御により、フリーラン用電流源146からリングオシレータ回路114が最高速で動作する電流値が出力され、一方テストモード発生回路182の制御により、外部クロック信号Ext.CLKが位相比較器120に入力しないように切換える切換回路122を含む構成となっている。
【0217】
したがって、このようなテストモードを利用すれば、同期型半導体記憶装置を高速で動作させることが可能となり、十分な加速試験を行なうことができる。
【0218】
図29は、実施の形態9の他の変形例の内部同期信号発生回路720cの構成を示す概略ブロック図である。
【0219】
内部同期信号発生回路720bと異なる点は、内部同期信号発生回路720bにおいては、テストモードが指定されると、外部クロック信号Ext.CLKが位相比較器120に入力されないように切換回路122が切換わる構成となっていたのに対し、内部同期信号発生回路720cにおいては、所定のテストモードが指定されると位相比較器120を非活性化する構成となっている点である。
【0220】
したがって、内部同期信号発生回路720cにおいても、所定のテストモードにおいては、外部クロック信号Ext.CLKの周期と関係なく、リングオシレータ回路114は、フリーラン用電流源146から与えられる電流値に応じて、高速で動作することとなり、同期型半導体記憶装置の加速試験を安定に行なうことが可能となる。
【0221】
[実施の形態10]
図30は、本発明の実施の形態10の内部同期信号発生回路800の構成を示す概略ブロック図である。
【0222】
図43に示した従来の内部同期信号発生回路50の構成と異なる点は、電源投入後ループフィルタ54の出力ノードを所定の電位レベルに充電することが可能な構成となっていることである。
【0223】
すなわち、内部同期信号発生回路800は、従来の内部同期信号発生回路50の構成に加えて、電源投入と同時に動作を開始し、電源投入後所定の期間経過後“H”レベルとなるパワーオンリセット信号(以下POR信号と呼ぶ)に応じて、POR信号が“L”レベルである期間中活性状態となる差動アンプ804と、差動アンプ804の出力をゲートに受け、電源電位Vccとループフィルタ54の出力ノードとの間に接続されるpチャネルMOSトランジスタ802と、差動アンプ804の一方の入力ノードに与える所定の基準電圧を得るために電源電位Vccを分圧するための抵抗体806および808を含む。差動アンプ804の他方の入力ノードは、ループフィルタ54の出力ノードと接続している。
【0224】
図31は、差動増幅器804の構成をより詳細に示す回路図である。
差動アンプ804は、基本的にpチャネルMOSトランジスタ822および826とnチャネルMOSトランジスタ824および828から構成されるカレントミラー型の増幅回路を基本構成要素とする。nチャネルMOSトランジスタ824および828のソースは、信号PORがインバータ回路820により反転された信号によってそのゲート電位が制御されるnチャネルMOSトランジスタ830を介して接地電位と接続している。
【0225】
したがって、信号PORが“L”レベルである期間は、nチャネルMOSトランジスタ830が導通状態となって、カレントミラー差動アンプは活性状態となる。
【0226】
カレントミラー差動アンプの一方の入力はnチャネルMOSトランジスタ828のゲートであって、基準電圧が与えられている。
【0227】
一方、カレントミラーアンプの他の入力はnチャネルMOSトランジスタ824のゲートであって、pチャネルMOSトランジスタ802のドレイン、すなわちループフィルタ54の出力ノードと接続している。
【0228】
一方、差動増幅アンプの出力ノードと電源電位Vccとの間にはpチャネルMOSトランジスタ834が接続され、pチャネルMOSトランジスタ834のゲートはインバータ回路820の出力と接続している。
【0229】
したがって、信号PORが“H”レベルとなると、pチャネルMOSトランジスタ834が導通状態となって、pチャネルMOSトランジスタ802のゲート電位が“H”レベルとなるため、このpチャネルMOSトランジスタ802は非導通状態となる。すなわち、信号PORが“H”レベルとなることで、ループフィルタ54の出力ノードの充電動作が停止される。
【0230】
図32は、ループフィルタ電位の時間変化を示すタイミングチャートである。
電源電位が投入された後所定の期間は信号PORは“L”レベルである。したがって、ループフィルタ54の出力ノードは、pチャネルMOSトランジスタ802を介して電源電位Vccに充電されていく。所定時間経過後信号PORが“H”レベルとなることで、ループフィルタ54の出力ノードの充電動作が停止する。
【0231】
図33は、図30に示した内部同期信号発生回路800の変形例の内部同期信号発生回路850の構成を示す概略ブロック図である。
【0232】
内部同期信号発生回路800と異なる点は、差動増幅アンプ804に与える基準電位を可変とできる構成としたことである。
【0233】
すなわち、差動アンプ804に与えられる基準電圧は、電源電位Vccを一端に受ける定電流回路852と、定電流回路852の他端と接地電位GNDとの間に直列に接続された抵抗体854a〜854fとからなる基準電位発生回路において、定電流源852の他端の電位として与えられる。ここで、抵抗体854a〜854eにはヒューズ素子856a〜856eがそれぞれ接続されており、このヒューズ素子を切断することにより、定電流源852の他端の電位レベルを所望の値に変更することが可能である。
【0234】
以上のような構成とすることにより、電源投入後所定の期間でループフィルタ54の出力ノードが充電されるため、外部クロック信号Ext.CLKが入力され始めた時点において、ループフィルタ54の出力ノードが所定の電位となっており、充電に要する時間が不要となり、外部クロック信号Ext.CLKに対して同期動作が完了するまでの時間を短縮することが可能となる。
【0235】
[実施の形態11]
図34は、本発明の実施の形態11の内部同期信号発生回路900の構成を示す概略ブロック図である。
【0236】
実施の形態5の内部同期信号発生回路400の構成と異なる点は、外部クロック信号Ext.CLKを受けて、所定の時間遅延して出力する第2の遅延回路112と、第1の遅延回路110の遅延量と外部クロック信号Ext.CLKの周期との比較結果に応じて選択回路/判定回路170aが出力する定電流源スイッチ信号CSに応じて可変定電流源回路140から出力される定電流値に応じて、第1および第2の遅延回路110および112の遅延量が遅延制御回路152により制御される構成となっていることである。
【0237】
さらに、遅延回路112を個性するインバータ回路のそれぞれからの遅延信号を受けて、内部制御信号発生回路26が内部制御信号を発生する構成となっている点である。
【0238】
したがって、内部制御信号が遅延回路を構成するインバータ回路のそれぞれの出力に基づいて発生される点では、図21に示した実施の形態7の内部同期信号発生回路600の構成とも共通する。
【0239】
図35は、実施の形態11の内部同期信号発生回路900により制御される同期型半導体記憶装置の動作を説明するタイミングチャートである。
【0240】
時刻t1において、行アドレスAxが取込まれ、外部クロック信号Ext.CLKの時刻t1から時刻t3までの1周期の間に、選択回路/判定回路170aにおいて、遅延回路110の遅延量と外部クロック信号Ext.CLKとの比較が行なわれる。この比較結果に応じて、選択回路/判定回路170aで、定電流源スイッチ信号CSに関する計算が時刻t3から時刻t6における外部クロック信号Ext.CLKの次のサイクルで行なわれる。
【0241】
この第2のサイクルにおいて計算された定電流源スイッチ信号CSに基づいて可変定電流源回路140の出力電流が調整され、時刻t6からの外部クロック信号Ext.CLKの3サイクル目から外部クロック信号Ext.CLKと同期した内部クロック信号int.CLKの出力が監視される。
【0242】
行アドレスの取込みが行なわれた時刻t1の後の4サイクル目における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジの時刻t8において、列アドレスAyの取込みが行なわれる。これに応じて、読出されたデータがさらに時刻t8から2サイクル後の時刻t10においてデータ入出力端子32に出力される。
【0243】
図35は、図34に示した実施の形態11の内部同期信号発生回路の他の動作モードを説明するためのタイミングチャートである。
【0244】
図35に示したタイミングチャートと異なる点は、外部クロック信号Ext.CLKと遅延回路110との遅延量との比較が第1サイクル目の半周期に相当する時刻t1から時刻t2の期間で行なわれ、さらに1サイクル目の後半の時刻t2から時刻t3までの期間で同期に必要な定電流源スイッチ信号CSの値が選択回路/判定回路170aで計算される構成となっている点である。
【0245】
したがって、図36に示したタイミングチャートでは、外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル目の時刻t3以降において、外部クロック信号Ext.CLKに同期した内部クロック信号int.CLKが出力される構成となっている。その他の動作については図35に示したタイミングチャートと同様である。
【0246】
図36のタイミングチャートに示したような動作とすることで、より早いサイクルにおいて外部クロック信号Ext.CLKに同期した内部クロック信号int.CLKを出力することが可能となり、より高速動作を行なうための動作余裕が生じることになる。
【0247】
[実施の形態12]
図37は本発明の実施の形態12の内部同期信号発生回路1100の構成を示す概略ブロック図である。
【0248】
実施の形態12の内部同期信号発生回路1100は、外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジを検出して、その次のサイクルにおいて、内部制御信号を発生するための遅延信号を出力する第1のブロック1101aと、上記ブロックと相補的に遅延信号を出力する第2のブロック1101bとを含む構成となっている。
【0249】
以下その構成についてより詳しく説明する。
内部同期信号発生回路1100における第1の回路ブロック1101aは、外部クロック信号Ext.CLKを受けて、その立上がりのエッジを検出するエッジ検出回路1102と、エッジ検出回路1102の出力を受けて、所定の時間遅延して出力する遅延段1104と、エッジ検出回路1102のエッジ検出の次のサイクルにおいて外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジを検出するエッジ検出回路1124とを含む。
【0250】
同期信号発生回路1100は、さらに、カレントミラー回路を構成するnチャネルMOSトランジスタ1110および1112と、カレントミラー回路を構成する一方のnチャネルMOSトランジスタ1110に所定の電流を供給する定電流源1106と、カレントミラー回路を構成する1対のnチャネルMOSトランジスタ1110と1112のうちソースが接地電位GNDに接続するnチャネルMOSトランジスタ1112のドレインとドレインが接続し、ソースが電源電位Vccと接続し、そのゲートおよびドレインが互いに接続するpチャネルMOSトランジスタ1108と、このpチャネルMOSトランジスタ1108とカレントミラー回路を構成し、ソースが電源電位Vccと接続し、ゲートがpチャネルMOSトランジスタ1108のゲートと接続するpチャネルMOSトランジスタ1114と、ソースが接地電位GNDと接続し、ゲートがnチャネルMOSトランジスタ1110および1112のゲートと接続するnチャネルMOSトランジスタ1116とを含む。
【0251】
pチャネルMOSトランジスタ1114のドレインは、遅延段1104からの出力信号に応じて開閉されるスイッチ回路SW1を介して、ノードA1と接続し、nチャネルMOSトランジスタ1116のドレインは、エッジ検出回路1124の出力信号により制御されるスイッチ回路SW2を介して、ノードA1と接続している。
【0252】
ノードA1は、キャパシタ1118を介して、接地電位GNDと容量結合している。一方、コンパレータ1120は、ノードA1の電位と、所定の基準電位Vbaseとの電位レベルを比較し、その比較結果を遅延段1122に出力する。コンパレータ1120の出力ノードB1の電位レベルを受けて、遅延段1122は順次遅延した信号を内部制御信号発生回路26に対して出力する。内部制御信号発生回路26は、遅延段1122からの遅延信号をもとに、内部制御信号を発生する。
【0253】
内部同期信号発生回路1100は、さらに、以上説明したエッジ検出回路1102、1124、遅延段1104および遅延段1122等から構成される遅延信号発生部1101aと対をなす遅延信号発生部1101bを有する。
【0254】
遅延信号発生部1101bは、遅延信号発生部1101aとは、相補的に動作して、内部制御信号発生回路26に遅延信号を出力する。すなわち、遅延信号発生部1101aが外部クロック信号Ext.CLKの1サイクル目の入力を検知した後、2サイクル目において、遅延段1122から所定の遅延信号を出力する構成であるのに対し、遅延信号発生部1101bは、外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル目の入力を検知した後、3サイクル目において、所定の遅延信号を遅延段1222から内部制御信号発生回路26に対して出力する構成となっている。以後は、それぞれの遅延信号発生部1101aおよび1101bは、それぞれが外部クロック信号Ext.CLKの2サイクルごとに所定の遅延信号を出力しつつ、外部クロック信号Ext.CLKの各サイクルごとに交互に遅延信号を発生する構成となっている。
【0255】
以上の点を除いては、遅延信号発生部1101bの構成は、1201aの構成と同様であるので、その説明は省略する。
【0256】
図38は、図37に示した実施の形態12の内部同期信号発生回路1100の動作を説明するタイミングチャートである。
【0257】
外部クロック信号Ext.CLKの1サイクル目の立上がりのエッジをエッジ検出回路1102が検出すると、これに応じて、遅延段1104が所定の遅延時間tpd経過後にその出力信号を活性状態とする。それに応じて、スイッチ回路SW1が導通状態となって、ノードA1は、pチャネルMOSトランジスタ1114を介して、電源電位Vccにより充電される。したがって、スイッチ回路SW1が導通状態となった後は、ノードA1の電位レベルは単調に増加する。
【0258】
外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル目の立上がりのエッジをエッジ検出回路1124が検出すると、スイッチ回路SW1は非導通状態に、スイッチ回路SW2は導通状態となる。したがって、ノードA1は、nチャネルMOSトランジスタ1116を介して接地電位GNDと接続され、キャパシタ1118に蓄積された電荷が放電される。このため、スイッチ回路SW2が導通状態である期間は、ノードA1の電位は単調に減少する。
【0259】
ノードA1の電位レベルが上記のような変化をするので、コンパレータ1120の出力レベルは、ノードA1の電位レベルが上昇をし始めるとともに“H”レベルから“L”レベルに変化し、ノードA1が充電され、その放電が完了した時点で、再び“L”レベルから“H”レベルに復帰する。
【0260】
このノードB1の電位レベルの立上がりのエッジに応じて、遅延段1122を構成するカスケード接続された複数の遅延バッファ回路のそれぞれから所定の時間遅延した遅延時間が内部制御信号発生回路26に出力される。
【0261】
一方、外部クロック信号Ext.CLKの1サイクル目の立上がりのエッジに応答して、遅延信号発生部1101bにおけるエッジ検出回路1224がスイッチ回路SW4を導通状態とするが、この段階ではノードA2の電位レベルは変化しない。
【0262】
外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル目の立上がりのエッジをエッジ検出回路1202が検出するのに応じて、遅延段1204が所定の時間経過後に出力する信号に応じて、スイッチ回路SW3が導通状態となり、ノードA2が充電される。これに応じて、ノードA2の電位レベルは単調に増加する。
【0263】
外部クロック信号Ext.CLKの3サイクル目の立上がりのエッジをエッジ検出回路1224が検出することに応じて、スイッチ回路SW4が導通状態に、スイッチ回路SW3が非導通状態となって、ノードA2が放電される。
【0264】
したがって、ノードB2の電位レベルは、ノードA2の電位レベルの上昇に応じて、“H”レベルから“L”レベルに変化し、ノードA2の充電に要した時間と放電に要した時間の和に相当する時間、すなわち、ノードA2の充電に要した時間の2倍の時間が経過した後に、再び“H”レベルに復帰する。このノードB2の電位レベルの立上がりのエッジに応じて、遅延段1222を構成する、互いにカスケード接続された複数の遅延バッファ回路のそれぞれから所定の時間遅延した遅延信号が、内部制御信号発生回路26に対して出力される。
【0265】
ここで、遅延段1104、1122、1204、1222はすべて同一の遅延時間を有するように構成されているものとすると、内部制御信号発生回路26に与えられる遅延信号には以下に述べるような特徴があることになる。
【0266】
すなわち、たとえば、遅延信号発生部1101aにおいては、外部クロック信号Ext.CLKの1サイクル目の立上がりのエッジに応じて、遅延段1104の遅延時間に相当する時間tpdだけ経過した後、2サイクル目の立上がりのエッジまでの期間において、スイッチSW1が導通状態となって、ノードA1が充電されている。その後、外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル目の立上がりのエッジに応じて、ノードA1がその充電に要した時間と同一の時間で、放電されて元の電位レベルに復帰する。その後、遅延段1122から遅延信号が出力される。すなわち、この遅延段1122からの遅延信号の出力は、外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル目の立上がりのエッジから所定時間経過後2サイクル目の終了までの期間において出力されることになる。
【0267】
全く同様にして、遅延信号発生部1101bから出力される遅延信号は、3サイクル目の立上がりのエッジから所定時間経過後3サイクル目の終了までの期間において出力される構成となっている。
【0268】
図39は、図37に示した内部同期信号発生回路1100から出力される遅延信号をもとに、内部制御信号発生回路26から出力される内部制御信号に基づいて動作する同期型半導体記憶装置の動作を説明するタイミングチャートである。
【0269】
外部クロック信号Ext.CLKの1サイクル目の立上がりのエッジである時刻t1において、行アドレスAxがアドレスバッファに取込まれる。
【0270】
外部クロック信号Ext.CLKの2サイクル目の立上がりのエッジから所定の時間経過した後、2サイクル目の終了まで遅延段1122の遅延時間に相当する期間遅延信号出力部1101aから遅延信号が出力される。
【0271】
以後は同様にして、外部クロック信号Ext.CLKの各サイクルの立上がりのエッジから所定時間経過後各サイクルの終了時点までの期間において、遅延段1122および1222から交互に遅延信号が内部制御信号発生回路26に対して出力される。
【0272】
以後は、内部制御信号発生回路26から出力される内部制御信号に基づいて、列アドレス信号Ayが取込まれ、それに応じて、選択されたメモリセルからの記憶情報が時刻t10における外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジの時点で外部に読出される。
【0273】
以上説明したような構成により内部制御信号を発生する場合は、特に外部クロック信号Ext.CLKの周期が長くなった場合において、特に顕著な効果を有する。
【0274】
すなわち、同期型半導体記憶装置は、その使用されるシステムによっては、使用されるシステムのクロック信号に応じて、その最高速度に近い周期で動作する場合から比較的動作に余裕のある周期で動作する場合まで幅広い周期にわたって使用される可能性がある。
【0275】
したがって、最高速で動作する場合の規格のままで、動作周波数が低下した場合も動作させると、消費電力が増加する等の不都合が生じる場合がある。
【0276】
以上の点をより詳しく説明するために、図40において、図39に示した場合の2倍の周期の外部クロック信号Ext.CLKで同期型半導体記憶装置が動作する場合のタイミングチャートを示す。
【0277】
この場合も、基本的にその動作は、図39に示した場合と全く同様である。すなわち、外部クロック信号の各サイクルの終了時点から起算して遅延段1122または1222の遅延時間に相当する期間において内部制御信号が発生される構成となっている。
【0278】
ここで、たとえば、外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジに応じて、内部制御信号発生回路26から内部制御信号が発生される場合について考えてみることにする。この場合は、列系の動作は外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジに応じて起動され、データ入出力端子32は各外部クロック信号Ext.CLKの比較的早い段階において、データが出力される。
【0279】
その場合でも、データの読出は、次の外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて行なわれるため、出力回路30は、出力データの値を比較的長い期間にわたって保持する必要がある。すなわち、極端な場合ほぼ外部クロック信号Ext.CLKに近い時間だけ出力信号のレベルを保持していることが必要となる。この場合、データ入出力端子32は外部回路と接続されているため、データ入出力端子32に出力されるデータの電位レベルによっては、外部回路に向かって電流が流出することとなり、出力回路30がその出力データの電位レベルを維持するために、余分な電力を消費する必要が生じる。
【0280】
したがって、同期型半導体記憶装置として見ると、かえって、外部クロック信号Ext.CLKの周期が長くなった場合の方が消費電力が増大してしまう場合が生じることになる。
【0281】
これに対して、図40に示したように、列系の動作を制御する内部制御信号が各クロック信号の終了時点から起算した所定の期間に出力される構成とすれば、データ入出力端子32にデータT0を出力した後、直後の次の外部クロック信号Ext.CLKの立上がりのエッジにおいて、外部にデータの読出が行なわれるので、出力回路30は長期間にわたって出力データのレベルを保持する必要がなく、たとえば、出力回路30が一定時間出力データのレベルを保持した後、データ入出力端子32をハイインピーダンス状態とすることで、データ入出力端子32を介して外部に電流が流出することを抑制することも可能となる。
【0282】
以上のような動作は、たとえば、図5に示した内部制御信号発生回路26から出力される内部制御信号のうち、特に出力バッファ制御信号や出力制御信号が、各外部クロック信号Ext.CLKのサイクルの終了時点から起算した所定の時間出力される構成とする場合において顕著な効果がある。
【0283】
以上説明したとおり、実施の形態12の内部同期信号発生回路1100の構成によれば、外部クロック信号Ext.CLKの周期が長くなった場合においても、同期型半導体記憶装置の消費電力を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0284】
【図1】本発明の実施の形態1の内部同期信号発生回路100の構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1の同期型半導体記憶装置1000の構成を示す概略ブロック図である。
【図3】同期型半導体記憶装置1000の動作を説明するためのタイミングチャートであり、図3(a)は所定の外部クロック信号の周期で動作する場合を、(b)は、(a)の場合の1/2の周期で動作する場合の、(c)は、(a)の1/4の周期の外部クロック信号で動作する場合を説明するタイミングチャートである。
【図4】同期型半導体記憶装置1000における主要な内部信号の時間変化を示すタイミングチャートである。
【図5】同期型半導体記憶装置1000の内部制御信号発生回路26の構成を示す概略ブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態2の内部同期信号発生回路102の構成を示す概略ブロック図である。
【図7】実施の形態2の同期型半導体記憶装置の動作を説明するタイミングチャートである。
【図8】実施の形態2の同期型半導体記憶装置の別の動作モードを説明するためのタイミングチャートである。
【図9】実施の形態2の同期型半導体記憶装置の動作を説明するためのタイミングチャートであり、(a)は、所定の外部クロック信号の周期で動作する場合を、(b)は、(a)の1/2の周期の外部クロック信号に同期して動作する場合の、(c)は、(a)の1/4の周期の外部クロック信号に同期して動作する場合の動作をそれぞれ示す。
【図10】図9に示した動作について、より長期間にわたる動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】内部同期信号発生回路がフリーラン状態で動作している場合の同期型半導体記憶装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】本発明の実施の形態3の内部同期信号発生回路200の構成を示す概略ブロック図である。
【図13】コマンドレジスタ190の構成を示す概略ブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態4の内部同期信号発生回路300の構成を示す概略ブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態5の内部同期信号発生回路400の構成を示す概略ブロック図である。
【図16】内部同期信号発生回路400の動作を説明するためのタイミングチャートであり、(a)は、フリーラン状態における選択回路/判定回路170の動作を説明するための図であり、(b)は、遅延量を制御後の選択回路/判定回路170の動作を説明するための図である。
【図17】選択回路/判定回路170の構成を示す概略ブロック図である。
【図18】選択回路/判定回路170の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図19】本発明の実施の形態6の内部同期信号発生回路500の構成を示す概略ブロック図である。
【図20】内部同期信号発生回路500の動作を説明するためのタイミングチャートであり、(a)は、フリーラン状態における選択回路/判定回路170の動作を、(b)は、遅延量制御後の選択回路/判定回路170および選択回路172の動作を説明するための図である。
【図21】本発明の実施の形態7の内部同期信号発生回路600の構成を示す概略ブロック図である。
【図22】本発明の実施の形態8の内部同期信号発生回路700および内部制御信号発生回路26の構成を示す概略ブロック図である。
【図23】内部同期信号発生回路700により制御される同期型半導体記憶装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図24】図23に示した同期型半導体記憶装置の動作を説明するための他のタイミングチャートであり、(a)は、所定の外部クロック信号の周期で動作する場合の、(b)は、(a)の1/2の周期で動作する場合の、(c)は、(a)の1/4の周期で動作する場合の動作をそれぞれ示す。
【図25】図24に示した同期型半導体記憶装置の動作をより長期間にわたって示すタイミングチャートである。
【図26】フリーラン状態で動作する同期型半導体記憶装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図27】本発明の実施の形態9の内部同期信号発生回路720aの構成を示す概略ブロック図である。
【図28】実施の形態9の内部同期信号発生回路720aの第1の変形例の内部同期信号発生回路720bの構成を示す概略ブロック図である。
【図29】実施の形態9の内部同期信号発生回路720aの他の変形例の内部同期信号発生回路720cの構成を示す概略ブロック図である。
【図30】本発明の実施の形態10の内部同期信号発生回路800の構成を示す概略ブロック図である。
【図31】図30に示した差動増幅回路804の構成を示す回路図である。
【図32】内部同期信号発生回路800の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図33】実施の形態10の内部同期信号発生回路800の変形例の内部同期信号発生回路850の構成を示す概略ブロック図である。
【図34】本発明の実施の形態11の内部同期信号発生回路900の構成を示す概略ブロック図である。
【図35】内部同期信号発生回路900により制御される同期型半導体記憶装置の動作を示す第1のタイミングチャートである。
【図36】内部同期信号発生回路900により制御される同期型半導体記憶装置の動作を説明する第2のタイミングチャートである。
【図37】本発明の実施の形態12の内部同期信号発生回路1100の構成を示す概略ブロック図である。
【図38】内部同期信号発生回路1100の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図39】内部同期信号発生回路1100により制御される同期型半導体記憶装置の動作を説明するための第1のタイミングチャートである。
【図40】内部同期信号発生回路1100により制御される同期型半導体記憶装置の動作を説明するための第2のタイミングチャートである。
【図41】従来の同期型半導体記憶装置2000の構成を示す概略ブロック図である。
【図42】従来の同期型半導体記憶装置2000の動作を説明するタイミングチャートである。
【図43】従来の内部同期信号発生回路50の構成を示す回路図である。
【図44】従来の内部同期信号発生回路50の動作を説明する図である。
【符号の説明】
【0285】
2 外部クロック入力端子、4、6 外部制御信号入力端子、8 外部アドレス入力端子、10 メモリセルアレイ、12 ロウデコーダ、14 コラムデコーダ、16 センスアンプ+I/O回路、18 アドレスバッファ、20 クロックバッファ、22 RASバッファ、24 CASバッファ、26 内部制御信号発生回路、28 セレクタ回路、30 出力回路、32 データ入出力端子、50 従来の内部同期信号発生回路、100、102、200、300、400、500、600、700、800、850、900、1100 内部同期信号発生回路、1000 同期型半導体記憶装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部クロック信号に同期して記憶データを出力する同期型半導体記憶装置であって、
行列状に配列される複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
行アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイの対応する行の前記メモリセルの記憶データを読出すために、前記メモリセルアレイの前記対応する行を選択する手段と、
列アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイの対応する列を選択し、選択された前記列に対応する前記メモリセルの記憶データを読出す列選択手段と、
前記列選択手段からの前記記憶データを受けて、前記内部クロック信号に同期して出力するデータ出力手段と、
前記対応する列の選択より以前の信号により、外部クロック信号に同期する内部クロック信号を発生するための同期動作を開始する内部同期信号発生手段とを備え、
前記内部同期信号発生手段は、外部からの制御信号によりテストモードが指定されると、フリーラン状態における遅延量で決まる内部クロックを発生する、同期型半導体記憶装置。
【請求項2】
前記テストモードが指定された場合、前記フリーラン状態における遅延量を前記制御信号に応じて変化させる手段をさらに備える、請求項1記載の同期型半導体記憶装置。
【請求項3】
前記内部同期信号発生手段は、前記外部クロック信号と発生した前記内部クロック信号との位相を比較するための位相比較手段を含み、
前記テストモードが指定された場合、前記位相比較手段の動作を停止するための手段をさらに備える、請求項1記載の同期型半導体記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2006−294235(P2006−294235A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−134150(P2006−134150)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【分割の表示】特願平8−107926の分割
【原出願日】平成8年4月26日(1996.4.26)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】