説明

味噌味食品の調理器具及び調理方法及びその製造方法

【課題】本発明は、レストラン等において客に味噌味食品を提供し、それを調理しながら喫食する際に、その食品の調理器具および調理方法と、その味噌味食品を製造する製造方法を提供する
【解決手段】肉類、魚介類、野菜類から選ばれた1種又は2種以上の食材に、味噌を主体とし香辛料、食用油脂、発酵乳から選ばれた1種又は2種以上のものを含む味噌調味料を添加・混合して調味した後、容器に装入して、所定期間に仕込むことにより製造された味噌味食品を加熱調理する器具であって、鍋物用の鍋、鉄板焼き用の鉄板、網焼き用の金網からなる挿着具のいずれか二つ又は全部からなる前記挿着具を選択して、加熱コンロ上に載置できる構成にしたことを特徴とする味噌味食品の調理器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レストラン等において客に調理用食品を提供し、それを調理しながら喫食するのにおいて、調理用食品が味噌味食品であって、その食品の調理器具および調理方法と、前もって調味して仕込んだ保存可能な味噌味食品を製造する製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
市民生活における食生活の位置づけは益々嗜好が高度化、多様化の方向を辿り、幅広い嗜好に対応する観点から外食産業が隆盛している。外食を提供する店は、客の注文を聞いて所定の調理食品を提供する食堂やレストラン、さらに、展示された調理食品を客が自分の好みに従って自由に取って食べるバイキング方式、さらには、調理食品を客の視線に沿って移動・展示して提供する回転すし等の趣向を凝らした店等がある。
【0003】
また、これらの店で提供される調理食品は和食・洋食・中華等多種類に亘り、構成する食材に到っては魚・肉・野菜などの極めて多岐に及ぶ。これらの多様化の傾向は、市民生活の中で食文化が、高度化と個人の嗜好、さらに、健康志向に対応する幅広い選択肢を必要とすることを示している。とくに、高齢化社会に成りつつある現在、高齢層のみならず、青年・中年層においても成人病を予防して健康な生活、ひいては健康な人生を送るということから、健康志向の食材及び調理があらためて見直されようとしてきている。
【0004】
この観点から、米食からパン食、味噌汁からスープ、魚から肉食と変わってきた高度成長時代の西洋的な食生活が、西洋人よりも日本人の方が長寿であるという現実を踏まえて、もとの日本食へと回帰されようとしている。とりわけ、日本古来の発酵調味料で、アミノ酸等が豊富な味噌、醤油、醸造酢等を用いて日本料理を多様化し、食欲増進と食味を向上しょうとする動きがある。とくに、大豆成分主体の発酵食品である味噌はイソフラボン、サポニンを含むため体調を調節し、人の健康に良い成分があるとされているので、従来の味噌料理である味噌汁、鯖の味噌煮や牡蠣の土手鍋に留まらず、最近では積極的に活用しょうとする動きがある。その一つの先行技術が、辛味噌たれを用いた食物で、丼物や麺類にこの辛味噌たれを盛り付けることにより、食味を改善し、食欲を喚起する効果があるとしている。(参考文献1)
【特許文献1】特開2005−65676号公報(4頁18〜29行)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、辛味噌たれを盛り付ける食物は、従来の丼物、麺類やカレーライス等のライス類であって新規な食物ではない。即ち、従来の食物に辛味噌たれを添加したものであるので、食味は改善されるけれども調理品としての多様性を有していない。本発明はこの課題を解決したものであって、多様な食材に味噌を主体とした味噌調味料を添加して、ある期間漬け込んだ味噌味食品を複数の調理法を用いることで、この味噌味を多様に生かし、かつ、摂取を増やして健康を増進する料理とする調理器具および調理方法と、前記味噌味食品を製造する製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明の請求項1に係る味噌味食品の調理器具は、肉類、魚介類、野菜類などを味噌調味料で調味した味噌味食品を加熱調理する器具であって、鍋物用の鍋、鉄板焼き用の鉄板、網焼き用の金網からなる挿着具のいずれか二つ又は全部からなる前記挿着具を選択して、加熱コンロ上に載置できる構成にしたことを特徴とする。また、請求項2に係る味噌味食品の調理器具は、前記調理器具に、鉄板又は金網上に着脱可能な円形又は角形状の保温皿を具備したことを特徴とする。また、請求項3に係わる味噌味食品の調理方法は、請求項1記載の味噌味食品の調理器具を用いて、前記味噌味食品を、鍋物、鉄板焼き、網焼きから2種以上を選択して組合せた調理法により食することを特徴とする。
【0007】
また、請求項4に係わる味噌味食品の製造方法は、前記味噌味食品が、肉類、魚介類、野菜類から選ばれた1種又は2種以上の食材に、味噌を主体とし香辛料、食用油脂、発酵乳から選ばれた1種又は2種以上のものを含む味噌調味料を添加・混合して調味した後、容器に装入して、所定期間に亘り漬込み・保存することにより製造されることを特徴とする。また、請求項5に係わる味噌味食品の製造方法は、前記容器が二区分以上に区分けされ、その区分け毎に、食材及び味噌調味料が異なる食品を漬込み・保存することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、味噌味食品を鍋物、鉄板焼き、網焼きから選択した二種又は全部の各自違った調理法により食味の異なった料理を得て喫食することができる。これらの調理法によれば、潜在して持つ味噌調味料の味を生かせて特色のある異なった料理を作ることができる。鍋物としては、しゃぶしゃぶ、寄せ鍋或いは味噌汁に代表される汁物から汁の少ない味噌鍋も選択可能であって喫食者の嗜好に合わせて調理することができる。鉄板焼き及び網焼きは味噌独特の香ばしさを生かした焼き物が得られ、例えば、味噌味食品の油分や汁分を料理に留めるか否かでも使い分けできる。また、保温皿は鉄板焼き、網焼きの料理を加熱し過ぎて食味を損なうのを防ぐために用いる。
【0009】
本発明の調理器具によれば、前述の調理が同時に、かつ、同一器具で達成できる。また、本発明の調理方法によれば、例え一種類の味噌味食品でも一つの調理器具で複数の調理法により種々の食味の料理が得られ、喫食者の嗜好に合わせ易いから満足感を与えることができる。特に種々の香辛料が入った味噌調味料を混ぜた味噌味食品であるが故に、これらの調理法と組合わせて多種多様な味の料理を調理することが可能であり、喫食者は多種多様な食味を味わうことができる。
【0010】
また、味噌味食品の製造方法においては、肉類、魚介類、野菜類等の食材を味噌調味料と混合して仕込むことにより予め前調理済みにして容器に入れて客に提供できるので、前記調理器具で調理する時に、喫食者即ち客が直ちに調理して喫食することが可能で、手間を要さず料理に専念することができる。また、前記味噌調味料は、白味噌又は赤味噌或いは甘味噌又は辛味噌等の味噌単体若しくはそれらの混合味噌を主体としたものに、味噌味に加味できる調味料として、とうがらし、にんにく、こしょう又はからし、或いはゆず、さんしょう、しそ、たで又はみょうが等の香辛料、ごま油、オリーブ油又はバター等の食用油脂、ヨーグルト等の発酵乳等から選択した一種類又は複数のものを混合して作ることができ、多種多様の調理の味を創作できる調味料とすることができる。
【0011】
また、味噌調味料を混ぜ合わす食材は、肉類、魚介類、野菜類の中から一種類を選択しても良いし、又は複数種類を選択して対象とすることができるので、各自の食材に適切な、かつ、前記調理法にも合った味噌調味料を作ることにより独自の味噌味を有する加熱調理用味噌味食品を製造できる。また、味噌味食品を仕込む際には、食材と味噌調味料とが混合されているので漬け込み効果が得られ、味噌調味料が食材の表面のみならず、内部にも滲み込む。また、漬け置き時間を調整することにより、この味噌調味料の浸透程度が調整でき、食品全体の調味を変えることができるから、用いる食材に適した漬け置き時間を設定することができる。また、味噌味食品を収納する容器を二区分以上に区分けすることにより、複数の味噌味食品を製造して収納できるから、これら味噌味食品を同時に調理場所に提供できるし、前記調理器具と組合わせて調理すれば、多種多様な料理を簡易に提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る請求項1〜3記載の味噌味食品の調理器具及び調理方法によれば、肉類、魚介類、野菜類などを味噌調味料で調味した味噌味食品を鍋物、鉄板焼き、網焼きと相異なる調理法を同一器具で提供できる調理器具及び調理方法であるから、味噌味食品と調理法を組合わせることにより多種多様の食味を有する料理を喫食できるので、外食産業又は家庭においても喫食者の嗜好と食欲を満喫させることができる。また、味噌成分が多く含まれた味噌味食品を料理するから、味噌の健康成分であるアミノ酸、イソフラボン、サポニン等が摂取でき、味噌の効能であるコレステロール抑制、過酸化物生成抑制、抗腫瘍性、抗変異原性等を享受できる。また、発酵乳による乳酸菌の効果で整腸作用、便秘解消等を享受できる。
【0013】
また、本発明に係る請求項4〜5記載の味噌味食品の製造方法によれば、肉類、魚介類、野菜類などの多種多様な食材を、甘味噌、辛味噌又は白味噌、赤味噌等の味、色彩の異なる味噌とこれも多種多様である香辛料とを組合わせた味噌調味料と混ぜて仕込むもので、用いる食材と味噌調味料の組み合わせで多種多様な加熱用調理食品を製造することができるから、それらから加熱用調理食品を選択することにより喫食者の嗜好を満足させることができる。また、前もって味噌味食品を容器に仕込んでおけば、加熱前に調理する必要がなく、それらをタイミング良く、適切に加熱調理して料理を提供することができる。さらに、容器を区分けしておけば、区分けすることにより食材と味噌調味料の組合せを違えた加熱用食品を仕込めるので、特に外食産業においては一つの容器でも食材や食味の異なった食品を詰め合わせることが可能となる。そのうえ前記の加熱調理法を組合わせることにより多様な料理を提供できるので、喫食者の嗜好を満足させ易いし、また食欲も増進することができる。これらにより健康の増進を図ることができ、ひいては食生活の向上をもたらす事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る味噌味食品の調理器具の一実施形態を示す模式的斜視図である。図2は、本発明に係る味噌味食品の調理器具の一実施形態であって、挿着具の配置例を示す平面であって、(a)鉄板と鍋の組み合わせ、(b)金網と鉄板の組合せ、(c)金網と鉄板と鍋の組合せ(d)は(c)のA−A断面図である。
【0015】
図1,2に基いて、味噌味食品の調理器具1を説明すると、加熱用調理器具1は周縁部を有するテーブル本体6又は同様で脚のない囲炉裏本体の中に、電気ヒータ又はガス燃焼ヒータを有する加熱コンロ5と、該加熱コンロ5上に載置する挿着具であって、金網2、鉄板3、鍋4のいずれか二つ又は全部の挿着具と、から構成される。図2の(a)は、挿着具が鉄板3と鍋4との組合わせ、(b)は、金網2と鉄板3との組合わせ、(c)は、金網2と鉄板3と鍋4との組合わせを平面的に表したものである。これらの挿着具の面積は、加熱コンロ5の加熱面を2等分又は3等分したもので表しているが、不等分に分けてあっても差し支えない。鍋4については、側壁の高さ、すなわち深さを変えることにより浅鍋としても、深鍋としてもよい。
【0016】
挿着具である金網2、鉄板3、鍋4のそれぞれの被加熱面は、加熱コンロ5上に載置して一様に加熱されるために、加熱コンロ5の発熱面から等距離に位置するのが望ましい。金網2は、耐熱、耐酸化性の点から材質はステンレス鋼で、線径2mm前後の鋼線から編まれたものがよい。鉄板3は、鋼板又は鋳鉄板が熱伝達、熱容量の点でよく、厚みは5〜10mmの範囲がよい。また、鉄板3は、味噌味食品を焼く場合に、焦げ付きにくいものが適切で、この点で油分を吸収しやすく、加熱の当たりが柔らかい鋳鉄製の鉄板がよい。また、鉄板3の代わりに陶板を用いることも可能である。鍋4は、ステンレス鋼を含む鉄板製、鋳鉄製、銅に代表される非鉄金属製を用いることができる。その鍋形状も側壁が若干傾斜している擂鉢状が調理しやすく、料理も引き上げて食べやすい。また、保温皿7は金属製の円形(長円形も含む)又は角形の縁の浅い、かつ、蓋の無い箱状が適しており、金網2又は鉄板3上に載置することにより間接的に伝熱されて、料理を過熱することなく保温状態に保てる役目をする。これにより味噌味食品が網焼きや鉄板焼きの場合に、料理が焦げ付く恐れがある時に、これを防止するために料理を保温皿7に取り除けて置くことができる。また、保温皿7は把手を有し、金網2又は鉄板3上に自由自在に載置したり、取り外しができる。
【0017】
また、加熱用調理器具1のテーブル6は、図2の如く平面的に長方形であるが、正方形でもよく、又は円形、長円形であってもよい。円形の場合には、挿着具は半円形か又は扇形の平面形状を有することになる。また、加熱用調理器具1も任意の大きさに製作可能で、喫食する人数によって決められるが、4〜8人用位が通常である。
【0018】
また、調理方法は、容器に収納された味噌味食品を前記加熱用調理器具1の金網2や鉄板3や鍋4のそれぞれを用いて加熱調理できるから、一度に網焼き、鉄板焼き、鍋物と種類の異なった料理を喫食することができる。これらの調理において、網焼き、鉄板焼きは、味噌調味料が漬け込まれた味噌味食品を焼くから、香ばしく焼けた味噌風味を伴っている肉類、魚介類、野菜類等の食材の焼き物を食味することができる。特に、網焼きは食材の油分を落として除去できる調理法であるから、鉄板焼きと異なる風味であって、ヘルシーな料理を味わうことができる。鍋物の場合には、味噌味食品の味噌を溶かすダシ又は汁の多少によりしゃぶしゃぶ、寄せ鍋、或いは味噌汁、味噌鍋等に代表される種々異なった料理を味わうことができる。また、汁の少ない味噌鍋から汁の多い寄せ鍋とか味噌汁に調理を移行することも簡易にできる。
【0019】
また、味噌味食品の食材としては、牛肉、猪肉、馬肉、豚肉、鶏肉等の肉類や、鯛、鰆に代表される白身魚、鯖に代表される青味魚、はまぐり、帆立貝に代表される貝類等からなる魚介類や、ねぎ、白菜、玉ねぎに代表される野菜類を用いるので、これらの多種多様の食材を2〜3の異なる調理方法を適用して、しかも、同時に異なる料理を味わうことができる。そして調理に当たっては、食材の名前(例えば、牛肉、白ねぎ、牛肉+玉ねぎ)及び味噌調味料の名前(例えば、とうがらし風味の赤味噌、にんにく風味の白味噌)を、該味噌味食品が入った容器(例えば、甕とか、広口瓶とかポリ容器)に貼り付けておけば、特に外食産業においては、顧客も注文し易いし、調理もし易いし、また、取り扱う調理人も見間違うことなく顧客に提供し易い。
【0020】
また、味噌味食品の製造方法は、肉類、魚介類、野菜類等の食材を味噌調味料と混合して仕込むことにより製造する。食材としては、牛肉、猪肉、馬肉、豚肉、鶏肉等の肉類や、鯛、鰆に代表される白身魚や鯖に代表される青味魚やはまぐり、帆立貝等の貝類からなる魚介類や、ねぎ、白菜、玉ねぎに代表される野菜類を用いる。また、味噌調味料は、白味噌又は赤味噌或いは甘味噌又は辛味噌等の味噌単体若しくはそれらの混合味噌を主体としたものに、味噌味に加味できる調味料として、一味とうがらし、七味とうがらし、にんにく、こしょう、又は、からし、或いは、ゆず、さんしょう、しそ、たで、又は、みょうが等の香辛料、ごま油、オリーブ油又はバター等の食用油脂、ヨーグルト等の発酵乳等から選択した一種類又は複数種類のものを混合して作って置く。そして、肉類、魚介類、野菜類の中から一種類を選択しても良いし、又は複数種類を選択して対象とした食材は前もって下ごしらえを行い、直ちに食べられる状態に加工する。ついで、下ごしらえ済みの食材に、食材に合った味噌調味料を混ぜ合わせ、容器に入れて仕込む。例えば、牛肉には、一味とうがらし風味又はにんにく風味の赤味噌が食味に合い、猪肉には、さんしょう風味の赤味噌+白味噌が食味に合い、白身魚には、七味とうがらし風味の白味噌が食味に合い、白菜には、ゆず風味の白味噌が食味に合うというものである。したがって、味噌調味料は、多種多様の調理の味を創作できる調味料とすることができる。このようにしてそれぞれの食材に適切な、かつ、前記調理法にも合った前記味噌調味料を作ることにより独自の味噌味を有する加熱調理用味噌味食品を製造できる。
【0021】
また、味噌味食品を仕込む際には、食材と味噌調味料とが混合されているので漬け込み効果が得られ、味噌調味料が食材の表面のみならず、内部にも滲み込む。また、漬け置き時間を調整することにより、この味噌調味料の浸透程度が調整でき、食品全体の調味を変えることができるから、用いる食材に適した漬け置き時間を設定することができる。また、発酵乳を調味料として用いた場合には、乳酸発酵の効果も時間経過と共に発揮されるので新規な食味も加えることができる。この場合、味噌は塩分を含むから、味噌の種類によっては、食材から水分を取り、味噌調味料を水分で薄めて食味を損なうから注意する必要がある。食材によれば、前もって塩で揉むとか、摺りこんで脱水しておくことも必要である。また、漬け込む時間が長すぎると、肉類、魚介類は身が締まって硬くなり、野菜類は萎れるとかして味噌味食品を損ない、ひいては、料理の食味を損なうので漬け込み時間の管理も重要である。通常、この漬け込む時間は半日から4日間の範囲である。
【0022】
このように、予め前調理済みにして容器に入れて客に提供できるので、前記調理器具で調理する時に、喫食者即ち客が直ちに調理して喫食することが可能で、手間を要さず料理に専念することができる。また、味噌味食品を収納する容器を二区分以上に区分けすることにより、複数の味噌味食品を製造して収納できるから、これら味噌味食品を同時に調理場所に提供できるし、前記調理器具と組合わせて調理すれば、多種多様な料理を簡易に提供することができる。そして、前述したように、食材の名前(例えば、牛肉、白ねぎ、牛肉+玉ねぎ)及び味噌調味料の名前(例えば、とうがらし風味の赤味噌、にんにく風味の白味噌)を、該味噌味食品が入った容器(例えば、甕とか、広口瓶とかポリ容器)に貼り付けておけば、特に外食産業においては、顧客も注文し易いし、調理もし易いし、また、取り扱う調理人も見間違うことなく顧客に提供し易いことができる

【産業上の利用可能性】
【0023】
レストラン等において複数の調理法で喫食できる調理器具と、味噌味を満喫できる調理食材と、を提供することができるので、レストラン等の外食産業で利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る加熱用調理器具の一実施形態を示す模式的斜視図である。
【図2】本発明に係る加熱用調理器具の一実施形態であって、挿着具の配置例を示す平面であって、(a)鉄板と鍋の組み合わせ、(b)金網と鉄板の組合せ、(c)金網と鉄板と鍋の組合せ(d)は(c)のA−A断面図である。
【図3】図1の場合において、保温皿を鉄板又は金網上に載置した模式的斜視図である。
【符号の説明】
【0025】
1:加熱用調理器具 2:金網 3:鉄板 4:鍋 5:加熱コンロ 6:テーブル本体 7:保温皿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肉類、魚介類、野菜類などを味噌調味料で調味した味噌味食品を加熱調理する器具であって、鍋物用の鍋、鉄板焼き用の鉄板、網焼き用の金網からなる挿着具のいずれか二つ又は全部からなる前記挿着具を選択して、加熱コンロ上に載置できる構成にしたことを特徴とする味噌味食品の調理器具。
【請求項2】
前記調理器具に、鉄板又は金網上に着脱可能な円形又は角形状の保温皿を具備したことを特徴とする請求項1記載の味噌味食品の調理器具。
【請求項3】
請求項1記載の味噌味食品の調理器具を用いて、前記味噌味食品を、鍋物、鉄板焼き、網焼きから2種以上を選択して組合せた調理法により食することを特徴とする味噌味食品の調理方法。
【請求項4】
請求項1記載の味噌味食品が、肉類、魚介類、野菜類から選ばれた1種又は2種以上の食材に、味噌を主体とし香辛料、食用油脂、発酵乳から選ばれた1種又は2種以上のものを含む味噌調味料を添加・混合して調味した後、容器に装入して、所定期間に亘り漬込み・保存することにより製造されることを特徴とする味噌味食品の製造方法。
【請求項5】
前記容器が二区分以上に区分けされ、その区分け毎に、食材及び味噌調味料が異なる食品を漬込み・保存することを特徴とする請求項4記載の味噌味食品の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−209458(P2007−209458A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−31041(P2006−31041)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【出願人】(500136810)株式会社 大通 (26)
【Fターム(参考)】