説明

基板処理方法と基板処理装置と液滴保持治具

【課題】 簡易な構成で、基板の表面を液滴で処理する基板処理方法と基板処理装置と液滴保持治具とを提供しようとする。
【解決手段】
従来の基板を液滴で処理する基板処理方法にかわって、環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出すことをできる治具を準備する準備工程と、基板の表面に液滴を付着させる付着工程と、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した前記液滴を前記開口で囲う様に治具を保持して前記開口から基板の表面に気体を吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査工程と、を備える、ものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理するための基板を処理する基板処理方法と基板処理装置と基板の表面に付着した液滴を保持する液滴保持治具とに係る。特に、基板の表面を液滴で処理する方法と構成とに特徴のある基板処理方法と基板処理装置と液滴保持治具とに関する。
【背景技術】
【0002】
基板の表面を液滴で処理をするのに基板処理方法を実施する。
基板の表面を液滴で処理するのに基板処理装置を使用する。
基板を処理する際に基板の表面に付着した液滴を保持するのに液滴保持治具を用いる。
基板の表面が液滴に対して疎水性である場合に、基板の表面に付着した液滴を既存の液滴保持治具により保持する。
基板の表面が親水性である場合には、液滴が基板の表面に沿って拡がろうとするので、基板の表面に付着した液滴を一つのまとまりにして保持するのが難しい。
基板の表面がエッチング処理等により粗れている場合には、液滴が基板の表面の微細な凹凸にひっかかるので、基板の表面に付着した液滴を一つのまとまりにして保持するのが難しく、液滴を基板の表面に沿って移動させるのが難しい。
例えば、半導体や液晶の製造設備や検査設備において、基板処理装置が使用される。
基板処理装置は、基板を処理する装置である。例えば、基板は、半導体ウエハー、サファイヤウエハ、液晶基板等の基板である。半導体ウエハーは、シリコン、ガリウム、炭化ケイ素等のウエハーである。
基板処理装置が、半導体ウエハー等の表面に含まれる、ナトリウム、カリウム、鉄等の不純物の量を正確に測定する際に用いられる。
【0003】
例えば、半導体ウエハーの表面の不純物を正確に測定する目的とその方法を簡単に説明する。
半導体ウエハーの表面に形成された酸化膜や窒化膜等の薄膜中に、不純物が含まれていいると、その不純物の量が微量であっても、半導体素子の電気的特性に大きな影響を与える。
従って、半導体素子の製造設備において、ウエハー表面から不純物の混入をできる限り抑制することが要請されている。
そのために、半導体ウエハーの表面に存在する不純物の量を正確に測定することが行われている。
【0004】
最近、ウエハー表面に存在する不純物の量を測定するのに用いられていた二次イオン質量分析法やオージェ分光分析法や中性子放射化分析法に代わって、ふっ化物溶液を持ちいて、不純物の量を測定する。例えば、ふっ化物溶液はHF(ふっ化水素)水溶液である。
シリコンウエハーの表面の酸化膜をHF(ふっ化水素)水溶液で溶解した後で、そのHF(ふっ化水素)水溶液を捕集して、HF(ふっ化水素)水溶液中の不純物を分析することが行われる。捕集したHF(ふっ化水素)水溶液の量が少なくすると、不純物の濃度が高くなり、測定精度が向上するという特徴を有する。
例えば、HF(ふっ化水素)水溶液の蒸気に基板を曝し、基板の酸化層を溶解した後で、基板の表面にHF(ふっ化水素)水溶液の液滴を滴下し、その液滴を基板の表面に付着したまま移動する。液滴に酸化膜の中の不純物が捕集される。その液滴中の不純物の量を計測することにより、基板表面の不純物の量を検査する。
例えば、ICPマス分析計によりふっ化物溶液の液滴中の不純物の量を計測する。
【0005】
上記の場合、基板処理装置をもちい、基板の表面に液滴を滴下し、治具等をもちいて液滴を基板の表面に走査して、走査した領域の表面の酸化層を溶解する。
シリコンウエハーとHF(ふっ化水素)水溶液は疎水性の関係にあるので、HF(ふっ化水素)水溶液の液滴はシリコンウエハーの表面で球状になる。その球状の液滴を治具で保持して動かすと、極めて容易に液滴を基板の表面で所定の軌跡に沿って動かすことができる。
【0006】
しかし、シリコンウエウハーの表面がエッチング処理後であると表面に微細な凹凸があるので、基板の表面で液滴を保持して移動させることが難しくなる。
また、基板と液滴とが親水性の関係にある場合には、液滴を基板の表面で保持して移動させることはさらに困難になる。
例えば、サファイアウエハーの表面は親水性である。
発明者は、上記の事情を考慮して、基板に付着した液滴を疎水性、親水性の差や基板の表面の粗度の差に影響されずに、基板の表面に付着した液滴を保持できる方法と構造とを案出しようとし、また基板の表面に沿って液滴を相対移動させることをできる方法と構造とを案出しようとした。
【0007】
【特許文献1】特開平02−272359号
【特許文献2】特開平02−028533号
【特許文献3】特開平08−233709号
【特許文献4】特開平02−229428号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡易な構成で、基板の表面を液滴で処理する基板処理方法と基板処理装置と液滴保持治具とを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板処理方法を、環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能になった治具を準備する準備工程と、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査工程と、を備えるものとした。
【0010】
上記本発明の構成により、前記治具が、環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能になったものである。走査工程で、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板処理方法を、端面を形成する端面部を有し前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能になった治具を準備する準備工程と、前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査工程と、を備えるものとした。
【0012】
上記本発明の構成により、前記治具が、端面を形成する端面部を有し、前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され、前記開口から気体を噴き出し可能になったものである。走査工程で、前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる。
その結果、基板の表面に付着し端面に接触した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板処理方法を、C字状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能になった治具を準備する準備工程と、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ前記開口を前記治具の相対移動する軌跡の後方に位置させる走査工程と、を備えるものとした。
【0014】
上記本発明の構成により、前記治具が、C字状の開口を形成され、前記開口から気体を噴き出し可能になったものである。走査工程で、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ前記開口を前記治具の相対移動する軌跡の後方に位置させる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板処理方法を、円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の前記開口から気体を噴き出し可能になった治具を準備する準備工程と、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に前記治具を保持して複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査工程と、を備えるものとした。
【0016】
上記本発明の構成により、前記治具が、円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の前記開口から気体を噴き出し可能になったものである。走査工程で、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に前記治具を保持して複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0017】
以下に、本発明の実施形態に係る複数の基板処理方法を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0018】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理方法は、基板の表面に液滴を付着させる付着工程と、を備え、前記治具が前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、前記付着工程が前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させる。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に、液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させる。
その結果、基板の表面に付着された液滴が開口から噴き出す気体に周囲を囲われて位置が安定する。
【0019】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理方法は、基板に付着した液滴を回収する回収工程と、を備え、前記治具が前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、前記回収工程が前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着している液滴を前記貫通穴を通過して回収する。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着している液滴を前記貫通穴を通過して回収する。
その結果、基板の表面に付着された液滴が開口から噴き出す気体に周囲を囲われて位置が安定した状態で回収される。
【0020】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理方法は、前記治具が前記開口の外周を形成する外周部と前記開口の内周を形成する内周部とを有し、前記走査工程において、前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記内周部の端部との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離より短い。
上記実施形態の構成により、基板の表面と内周部の前記端部との距離が基板の表面と前記外周部の前記端部との距離よりも短いので開口から基板の表面に噴き出す気体が基板の表面に付着した液滴に直接に吹きつけるのを抑制できる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が安定する。
【0021】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理方法は、前記治具が前記開口の外周を形成する外周部を有し、前記端面部が前記開口の内周を形成し、前記走査工程において、前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離よりも短い。
上記実施形態の構成により、基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の前記端部との距離よりも短いので開口から基板の表面に噴き出す気体が基板の表面に付着した液滴に直接に吹きつけるのを抑制できる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が安定する。
【0022】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理方法は、前記開口を基板の表面を向けた状態で前記端面を基板の表面に接近させて前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させる初期工程と、を備える。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面を向けた状態で前記端面を基板の表面に接近させて前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させる。
その結果、液滴が基板の表面と端面とに挟まれる。
【0023】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理方法は、前記端面が外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持ち、前記凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する。
上記実施形態の構成により、前記端面が外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持つ。前記凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する。
その結果、液滴が基板の表面と端面との間に安定して挟まれる。
【0024】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理方法は、前記端面部が端面に端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状を設けられる。
上記実施形態の構成により、端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状が端面部の端面にある。
その結果、端面と液体の接触面積が増えて、液滴が基板の表面と端面とに挟まれ安定する。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板検査装置を、環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能な治具と、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査機器と、を備えるものとした。
【0026】
上記本発明の構成により、前記治具が、環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能なものである。走査機器が、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0027】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板検査装置を、端面を形成する端面部を有し前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能な治具と、前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査機器と、を備えるものとした。
【0028】
上記本発明の構成により、前記治具が、端面を形成する端面部を有し前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能なものである。走査機器が、前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる。
その結果、基板の表面に付着し端面に接触した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0029】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板検査装置を、C字状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能な治具と、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ前記開口を前記治具の相対移動する軌跡の後方に位置させる走査機器と、を備えるものとした。
【0030】
上記本発明の構成により、前記治具が、C字状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能である。走査機器が、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ前記開口を前記治具の相対移動する軌跡の後方に位置させる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0031】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板検査装置を、円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の前記開口から気体を噴き出し可能な治具と、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に前記治具を保持して複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査機器と、を備えるものとした。
【0032】
上記本発明の構成により、前記治具が、円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の前記開口から気体を噴き出し可能なものである。走査機器が、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に前記治具を保持して複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0033】
以下に、本発明の実施形態に係る複数の基板処理装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0034】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理装置は、前記治具が前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させることをできる。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に、液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させることをできる。
その結果、基板の表面に付着された液滴が開口から噴き出す気体に周囲を囲われて位置が安定する。
【0035】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理装置は、前記治具が前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着している液滴を前記貫通穴を通過して回収することをできる。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着している液滴を前記貫通穴を通過して回収することをできる。
その結果、基板の表面に付着された液滴が開口から噴き出す気体に周囲を囲われて位置が安定した状態で回収される。
【0036】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理装置は、前記治具が前記開口の外周を形成する外周部と前記開口の内周を形成する内周部とを有し、前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記内周部の端部との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離より短い。
上記実施形態の構成により、基板の表面と内周部の前記端部との距離が基板の表面と前記外周部の前記端部との距離よりも短いので開口から基板の表面に噴き出す気体が基板の表面に付着した液滴に直接に吹きつけるのを抑制できる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が安定する。
【0037】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理装置は、前記治具が前記開口の外周を形成する外周部を有し、前記端面部が前記開口の内周を形成し、前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離よりも短い。
上記実施形態の構成により、基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の前記端部との距離よりも短いので開口から基板の表面に噴き出す気体が基板の表面に付着した液滴に直接に吹きつけるのを抑制できる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が安定する。
【0038】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理装置は、前記走査機器が前記開口を基板の表面を向けた状態で前記端面を基板の表面に接近させて前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させることをできる。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面を向けた状態で前記端面を基板の表面に接近させて前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させる。
その結果、液滴が基板の表面と端面とに挟まれる。
【0039】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理装置は、前記端面が外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持ち、前記凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する。
上記実施形態の構成により、前記端面が外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持つ。前記凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する。
その結果、液滴が基板の表面と端面との間に安定して挟まれる。
【0040】
さらに、本発明の実施形態に係る基板処理装置は、前記端面部が端面に端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状を設けられる。
上記実施形態の構成により、端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状が端面部の端面にある。
その結果、端面と液体の接触面積が増えて、液滴が基板の表面と端面とに挟まれ安定する。
【0041】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板に付着した液滴を保持するための液滴保持治具を、環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能であり、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になったものとした。
【0042】
上記本発明の構成により、環状の開口を形成され、前記開口から気体を噴き出し可能である。基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動できる。
【0043】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板に付着した液滴を保持するための液滴保持治具を、基板を液滴で処理するための液滴保持治具であって、端面を形成する部分である端面部を、備え、前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能であり、前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になったものとした。
【0044】
上記本発明の構成により、端面部が端面を形成し、前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能である。前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる。
その結果、基板の表面に付着し端面に接触した液滴が基板の表面に沿って相対移動できる。
【0045】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板に付着した液滴を保持するための液滴保持治具を、C字状の開口を形成され、前記開口から気体を噴き出し可能であり、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付ける様になった、ものとした。
【0046】
C字状の開口を形成され、前記開口から気体を噴き出し可能である。基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0047】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板に付着した液滴を保持するための液滴保持治具を、円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の前記開口から気体を噴き出し可能であり、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に保持された状態で複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になったものとした。
【0048】
円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され、複数の前記開口から気体を噴き出し可能である。基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に保持された状態で複数の前記開口から噴出した気体を基板の表面に吹き付けできる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
【0049】
以下に、本発明の実施形態に係る複数の液滴保持治具を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0050】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、前記開口を基板の表面に向けて保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させることをできる様になっている。
上記実施形態の構成により、前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成される。前記開口を基板の表面に向けて保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させることをできる。
その結果、基板の表面に付着された液滴が開口から噴き出す気体に周囲を囲われて位置が安定する。
【0051】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、前記開口を基板の表面に向けて保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着した液滴を前記貫通穴を通過して回収できる様になっている。
上記実施形態の構成により、前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成される。前記開口を基板の表面に向けて保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着した液滴を前記貫通穴を通過して回収できる様になっている。
その結果、基板の表面に付着された液滴が開口から噴き出す気体に周囲を囲われて位置が安定した状態で回収される。
【0052】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記開口の外周を形成する外周部と前記開口の内周を形成する内周部とを有し、前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記内周部の端部との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離より短い。
上記実施形態の構成により、基板の表面と内周部の前記端部との距離が基板の表面と前記外周部の前記端部との距離よりも短いので、開口から基板の表面に噴き出す気体が基板の表面に付着した液滴に直接に吹きつけるのを抑制できる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が安定する。
【0053】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記開口の外周を形成する外周部を有し、前記端面部が前記開口の内周を形成し、前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離よりも短い。
上記実施形態の構成により、基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の前記端部との距離よりも短いので、開口から基板の表面に噴き出す気体が基板の表面に付着した液滴に直接に吹き付けるのを抑制できる。
その結果、基板の表面に付着した液滴が安定する。
【0054】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記端面が外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持ち、前記凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する。
上記実施形態の構成により、前記端面が外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持つ。前記凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する。
その結果、液滴が基板の表面と端面との間に安定して挟まれる。
【0055】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記端面部が端面に端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状を設けられる。
上記実施形態の構成により、端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状が端面部の端面にある。
その結果、端面と液体の接触面積が増えて、液滴が基板の表面と端面とに挟まれ安定する。
【発明の効果】
【0056】
以上説明したように本発明に係る基板処理方法と基板処理装置と液滴保持治具とは、その構成により、以下の効果を有する。
基板の表面に付着した液滴を環状の開口で囲う様に前記治具を保持して、前記開口から噴出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させるので、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
基板の表面に付着した液滴に端面を接触させて液滴を環状の開口で囲う様に前記治具を保持して、前記開口から噴出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させるので、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
基板の表面に付着した液滴をC字状の前記開口で囲う様に治具を保持して前記開口から噴出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ前記開口を前記治具の相対移動する軌跡の後方に位置させるので、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
基板の表面に付着した液滴を円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口で囲う様に前記治具を保持して、複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させるので、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。
また、開口から基板の表面に気体を吹き付けている際に液滴が前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させるので、基板の表面に付着された液滴が開口から基板の表面に向けて噴き出す気体に周囲を押されて位置が安定する。
また、開口から基板の表面に気体を吹き付けている際に基板の表面に付着した液滴を前記貫通穴を通過して回収するので、基板の表面に付着された液滴が開口から噴き出す気体に周囲を囲われて位置を安定された状態で回収される。
また、基板の表面に付着した液滴を開口で囲う様にして前記治具を保持すると、開口の内周を形成する内周部の端部が開口の外周を形成する外周部の端部より基板の表面に近くなるので、基板の表面に付着した液滴が安定する。
また、基板の表面に付着した液滴を開口で囲う様にして前記治具を保持すると、開口の内周を形成する端面部の端面が開口の外周を形成する外周部の端部より基板の表面に近くなるので、基板の表面に付着した液滴が安定する。
また、前記開口を基板の表面を向けた状態で前記端面を基板の表面に接近させて前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させるので、液滴が基板の表面と端面とに挟まれる。
また、前記端面の凹んでいる凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致するので、液滴が基板の表面と端面との間に安定して挟まれる。
また、端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状が端面部の端面にあるので、端面と液体との接触面積が増えて、液滴が基板の表面と端面とに挟まれ安定する。
従って、簡易な構成で、基板の表面を液滴で処理する基板処理方法と基板処理装置と液滴保持治具とを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0057】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
【0058】
最初に、本発明の実施形態にかかる基板処理装置を、図を基に、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る基板処理装置の平面図である。図2は、本発明の実施形態に係る基板処理装置の正面図である。図3は、本発明の実施形態に係る基板処理装置の側面図である。
【0059】
基板処理装置は、基板を液滴で処理する装置であって、液滴保持治具10と液体供給機器20と走査機器30と液体回収機器(図示せず)とで構成される。
【0060】
液滴保持治具10は、基板に付着した液滴を保持するための治具である。
液滴保持治具10は、環状の開口Oを形成され、開口Oから気体を噴き出し可能になったものであってもよい。液滴保持治具10は、基板5の表面の直交方向から基板5を見て基板の表面に付着した液滴Pを開口Oで囲う様に保持された状態で開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になっている。
例えば、外周部が開口Оの外周を形成し、内周部が開口の内周を形成する。
【0061】
液滴保持治具10は、端面Sを形成する端面部を有し、端面の周囲を囲う環状の開口Oを形成され、開口Oから気体を噴き出し可能になったものであってもよい。液滴保持治具10は、端面を基板5の表面に付着した液滴Pに接触させて基板5の表面の直交方向から基板を見て基板5の表面に付着した液滴Pを開口Oで囲う様に保持された状態で開口Oから噴き出た気体を基板の表面に吹き付けできる様になっている。
例えば、外周部が開口Оの外周を形成し、端面部が開口の内周を形成する。
例えば、外周部が開口Оの外周を形成し、内周部が開口の内周を形成し、端面が内周部の内側に位置する。
【0062】
液滴保持治具10は、C字状の開口Oを形成され、開口Oから気体を噴き出し可能になったものであってもよい。液滴保持治具10は、板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を開口で囲う様に保持された状態で開口から噴き出た気体を基板の表面に吹き付け可能になっている。液滴保持治具10は、基板の表面に沿って相対移動されたときに、C字状の開口Oを治具の相対移動する軌跡の後方に位置決めできる様になっている。
液滴保持治具10は、端面を形成する端面部を有し、端面の周囲を囲うC字状の開口Oを形成され、開口Oから気体を噴き出し可能なものであってもよい。
【0063】
液滴保持治具10は、円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の開口から気体を噴き出し可能なものであってもよい。液滴保持治具10は、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の開口で囲う様に保持された状態で複数の開口から噴き出た気体を基板の表面に吹き付け可能になっている。
液滴保持治具10は、端面を形成する端面部を有し、端面の周囲を囲う円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の開口から気体を噴き出し可能なものであってもよい。
【0064】
液滴保持治具10は、開口Oに囲われた内側に貫通穴Hを形成され、開口Oを基板の表面に向けて保持された状態で開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に貫通穴を通過して基板の表面に液滴を付着できる様になっていてもよい。
例えば、液滴保持治具10は、開口Oに囲われた内側に貫通穴Hを形成され、開口Oを基板の表面に向けて治具を保持し開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に貫通穴を通過して基板の表面に液滴を滴下して付着できる様になっていてもよい。
例えば、貫通穴Hが端面の真ん中を貫通しており、ノズル状の部材の先端を貫通穴Hを通過して基板の表面に接近させて、ノズル状の部材の先端から基板の表面に液体を滴下し、基板の表面に液滴を付着させる。
【0065】
液滴保持治具10は、開口に囲われた内側に貫通穴Hを形成され、開口を基板の表面に向けて治具を保持された状態で開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着する液滴を貫通穴を通過して回収できる様になっていてもよい。
例えば、液滴保持治具10は、開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、開口を基板の表面に向けて保持された状態で開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着する液滴を貫通穴を通過してノズルにより吸い出して回収できる様になっていてもよい。
例えば、貫通穴Hが端面の真ん中を貫通しており、ノズル状の部材の先端を貫通穴Hを通過して基板の表面に接近させて、ノズル状の部材の先端を基板の表面に付着した液滴に接触させ、基板の表面に付着した液滴を吸引する。
【0066】
液滴保持治具10は、開口Oの外周を形成する外周部と開口Oの内周を形成する内周部とを有し、開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と内周部の端部との距離が基板の表面と外周部の端部との距離より短くてもよい。
液滴保持治具10は、開口Oの外周を形成する外周部を有し、開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と端面との距離が基板の表面と外周部の端部との距離よりも短くてもよい。
液滴保持治具10は、開口Oの外周を形成する外周部を有し、端面部が開口Oの内周を形成し、開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と端面との距離が基板の表面と外周部の端部との距離よりも短くてもよい。
【0067】
端面が外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持ち、凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致してもよい。
端面部が端面に端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状を設けられてもよい。
例えば、端面に微細な凹凸が設けられる。
例えば、端面に複数の溝が設けられる。
例えば、端面に同心円状の複数の溝が設けられる。
例えば、端面に細かな凹凸が設けられる。
【0068】
液体供給機器20は、基板の表面に液滴を付着させる機器である。
液体供給機器20は、基板の表面に液滴を滴下して付着させるノズル状の部材を備えていてもよい。
液滴保持治具10が貫通穴Hを形成される場合に、液体供給機器20は、前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際にノズル状の部材を貫通穴Hの中に通過させ、液滴を基板の表面に付着させてもよい。
この様にすると液滴が開口から噴き出し基板の表面に吹き付けられる気体の輪状のカーテンのなかに安定して置かれる。
また、液滴保持治具10を基板の上から退避させて、液体供給機器が液滴を基板の表面に付着させてもよい。
【0069】
走査機器30は、液滴保持治具10を保持して移動させる機器である。
走査機器30は、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を開口Oで囲う様に治具を保持して開口Oから基板の表面に気体を吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させる機器であってもよい。
液滴回収治具10が開口に囲まれる端面を持つときに、走査機器30は、端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を開口Oで囲う様に治具を保持して開口Oから基板の表面に気体を吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させる機器であってもよい。
液滴回収治具10が開口がC字状の形状をもつときに、走査機器30は、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を開口Oで囲う様に治具を保持して開口Oから基板の表面に気体を吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ開口Oを治具の相対移動する軌跡の後方に位置決めできる機器であってもよい。
円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口Oを持つときに、走査機器30は、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の開口Oで囲う様に液滴保持治具10を保持して、複数の開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら、液滴保持治具を基板の表面に沿って相対移動させる機器であってもよい。
【0070】
走査機器30は、ベース31と回転機器32と心だし機器33と揺動機器34と昇降機器35とで構成される。
ベース31は、回転機器32と心だし機器33と揺動機器34と昇降機器35とを載せ、内部に制御機器(図示せず)等を内蔵する機器である。
回転機器32は、基板を基板の表面に直交する仮想の回転軸の周りに回転させる機器である。
例えば、基板がシリコンウエハー、サファイアウエハー等のウエハーである場合、回転機器32は、ウエハーの縁の円弧中心に一致する回転軸の周りに回転させる。
【0071】
心だし機器33は、基板を回転させる仮想の回転軸を回転機器32の回転軸に一致させる機器である。
【0072】
揺動機器34は、液滴保持治具10を基板の半径方向に沿って移動させる機器である。
例えば、揺動機器34は、液滴保持治具10を揺動アームの先端に保持して揺動アームの根本を垂直軸の周りに揺動させる。
揺動機器34が、液滴保持治具10を保持した揺動アームを揺動させると、液滴保持治具10が、基板の表面の上を基板の半径方向に沿って円弧の軌跡をえがいて移動する。
したがって、回転機器32が基板を回転中心の周りに回転させ、揺動機器34が液滴保持治具10を基板の半径方向に移動させると、液滴保持治具10が基板5の表面に沿って相対移動させることをできる。
【0073】
昇降機器35は、揺動機器34の揺動アームを上下方向に昇降させる機器である。
昇降機器35が、液滴保持治具10を保持した揺動アームを昇降させると、液滴保持治具10と基板の表面との離間距離が変化する。
【0074】
液体回収機器(図示せず)は、基板の表面に付着してた液滴を回収する機器である。
液体回収機器の主要構造は液体供給機器20の主要構造と同じである。
液体回収機器は、走査機器30が基板の表面に付着した液滴を保持している際に、液滴保持治具10に設けられた貫通穴Hを通過して液滴を回収してもよい。
例えば、液体回収機器は、液滴保持治具10が貫通穴Hを形成されていると、ノズル状の部材の先端を貫通穴Hを通過して基板の表面に付着した液滴を吸引し回収する。
また例えば、液体回収機器は、走査機器30を退避された後で、基板の表面に付着する液滴にノズル状の部材の先端を接近させて、液滴を吸引し回収してもよい。
【0075】
以下に、本発明の実施形態にかかる液滴保持治具10を詳述する。
基板の表面には、上面、下面、及び側面がある。
説明の便宜のための、仮に、基板の上面を上方に向くように固定し、液滴保持治具を上面の上方に配置し、下向きに向けた開口Oから気体を噴きだすことを前提として説明する。
本発明の実施形態にかかる液滴保持治具10には、基板に付着した液滴に接触するタイプの治具と基板に付着した液滴に接触しないタイプの治具とがある。
【0076】
本発明の第一の実施形態にかかる液滴保持治具10を、図を基に、詳述する。
図4は、本発明の第一の実施形態に係る治具の側面図である。図5は、本発明の第一の実施形態に係る治具の底面図である。
第一の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触するタイプの治具である。
【0077】
第一の実施形態にかかる液滴保持治具10は、端面Sを形成する部分である端面部13aを設けられ、端面Sの外周を囲う環状の開口Oを形成され、開口Oから気体を噴き出し可能になっており、端面Sを基板の表面に付着した液滴Pに接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴Pを開口Oで囲う様に保持された状態で開口Oから噴き出た気体を基板の表面に吹き付けできる様になった治具である。
液滴保持治具10は、端面部13aの開口Oに囲われた内側に貫通穴Hを形成される。
例えば、貫通穴Hは、端面Sの中心部を貫通して形成される。
例えば、端面Sが円形であり、貫通穴Hの断面形状が円形であり、端面Sと貫通穴Hとが同心円状に形成される。
液滴保持治具10は、開口Oの外周を形成する外周部12aを有し、端面部13aが開口Oの内周を形成する。外周部12aの端部Mを含む仮想面の向きと端面Sの向きとが略一致する。例えば、外周部12aの端部Mを含む仮想面と端面Sとが平行である。
開口を基板の表面に向けたとき基板5の表面と端面Sとの距離D1が基板5の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも短い。
【0078】
第一の実施形態にかかる液滴保持治具10は、治具本体11と治具外周部材12と治具内周部材13と気体供給機器14とで構成される。
治具本体11は、揺動機器34に支持されるブロック状の部材である。
治具本体11は、治具外周嵌合穴11aと第一気体通路Eとを形成される。
治具外周嵌合穴11aは、治具外周部材12の嵌り込む穴である。
第一気体通路Eは、治具外周嵌合穴11aの周囲に設けられる気体の通路である。
【0079】
治具外周部材12は、治具外周嵌合穴11aに嵌り込む部材である。治具外周部材12の下部が治具外周嵌合穴11aの下部から露出する。
治具外周部材12の露出する箇所が、外周部12aに相当する。
治具外周部材12は、治具内周嵌合穴12bと第二気体通路Fとを形成される。
治具内周嵌合穴12bは、治具内周部材13の嵌り込む穴である。
第二気体通路Fは、第一気体通路Eと治具内周嵌合穴12bとを連通する気体の通路である。
【0080】
治具内周部材13は、治具内周嵌合穴12bに嵌り込む部材である。治具内周部材13の下部が治具内周嵌合穴12bの下部から露出する。
治具内周部材13の露出した箇所が端面部13aに相当する。
端面部13aの下に向いた面が端面Sに相当する。
治具内周部材13は第三気体通路Gと貫通穴Hとを形成される。
第三気体通路Gは、第二気体通路Fと開口Oとを連通する気体の通路である。
貫通穴Hは、治具内周部材13の上部と端面Sの中央部とを貫通する穴である。
【0081】
開口Oは円形の内周と円形の外周とで囲われた環状の形状をしている。
開口Oの内周は、端面部13aにより形成される。
開口Oの外周は、外周部12aの端部Mにより形成される。
例えば、開口Oは、端面部13aの外周と外周部12aの端部Mとで囲まれる。
【0082】
端面Sを基板の表面に対向させたときに、基板5の表面と端面Sとの距離D1は基板55の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも僅かに短い。
この様にすると、開口Oから気体が噴き出し、気体が基板の表面に吹き付けられ、気体が基板の表面に沿って周囲に流れる。開口Oに囲われた液滴は気体に押されて位置決めされる。
【0083】
気体供給機器14は、液滴保持治具10に気体を供給して開口Oから気体を噴きだすための機器である。
気体供給機器14の配管が治具本体11の第一気体通路Eに連通する。
気体供給機器14が気体を板処理用治具に供給すると、気体は、第一気体通路Eと第二気体通路Fと第三気体通路Gとを順に経由して、開口Oから噴き出す。
【0084】
以下に、第一の実施形態にかかる液滴保持治具の作用を、図を基に、説明する。
開口Oを基板5の表面に向けて、基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持し、開口Oから気体を噴き出し、噴き出した気体を基板の表面に吹き付ける。
液体供給機器20を用いて、開口から基板の表面に気体を吹き付けている際に液滴を貫通穴Hを通過して基板の表面に滴下する。
端面Sが基板5の表面に付着する液滴に接触する。
基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持した状態で、基板5の表面に沿って液滴保持治具10を相対移動させると、液滴が治具の動きに伴って基板5の表面を移動する。
液滴が基板5の表面を処理する液体であれば、基板5の表面を処理できる。
【0085】
次に、第二の実施形態にかかる液滴保持治具10を、図を基に説明する。
図6は、本発明の第二の実施形態に係る治具の側面図である。
第二の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触するタイプの治具である。
【0086】
第二の実施形態にかかる液滴保持治具10は、端面Sを形成する部分である端面部13aを設けられ、端面Sの外周を囲う環状の開口Oを形成され、開口Oから気体を噴き出し可能であり、端面Sを基板の表面に付着した液滴Pに接触させた状態で基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴Pを開口Oで囲う様に保持された状態で開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付けるできる様になった治具である。
液滴保持治具10は、端面部13aの開口Oに囲われた内側に貫通穴Hを形成されなくてもよい。
液滴保持治具10は、開口Oの外周を形成する外周部12aを有し、端面部13aが開口Oの内周を形成する。端面Sの向きと外周部12aの端部Mを含む仮想面の向きとが略一致する。例えば、端面Sと外周部12aの端部Mを含む仮想面とが平行である。
開口を基板の表面に向けたとき基板5の表面と端面Sとの距離D1が基板5の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも短い。
この様にすると、開口Oから気体が噴き出し、気体が基板の表面に吹き付けられ、気体が基板の表面に沿って周囲に流れる。開口Oに囲われた液滴は気体に押されて位置決めされる。
【0087】
第二の実施形態にかかる液滴保持治具10は、治具本体11と治具外周部材12と治具内周部材13と気体供給機器14とで構成される。
治具本体11は、揺動機器34に固定されるブロック状の部材である。
治具本体11は、治具外周嵌合穴11aと第一気体通路Eを形成される。
治具外周嵌合穴11aは、治具外周部材12の嵌り込む嵌合穴である。
第一気体通路Eは、治具外周嵌合穴11aの周囲に設けられる気体の通路である。
【0088】
治具外周部材12は、治具外周嵌合穴11aに嵌り込む部材である。治具外周部材12の下部が治具外周嵌合穴11aの下部から露出する。
治具外周部材12の露出した箇所が、外周部12aに相当する。
治具外周部材12は、治具内周嵌合穴12bと第二気体通路Fとを形成される。
治具内周嵌合穴12bは、治具内周部材13の嵌り込む穴である。
第二気体通路Fは、第一気体通路Eと治具内周嵌合穴12bとを連通する気体の通路である。
【0089】
治具内周部材13は、治具内周嵌合穴12bに嵌り込む部材である。治具内周部材13の下部が治具内周嵌合穴12bの下部から露出する。
治具内周部材13の露出した箇所が端面部13aに相当する。
端面部13aの下に向いた面が端面Sに相当する。
治具内周部材13は第三気体通路Gとを形成される。
第三気体通路Gは、第二気体通路Fと開口Oとを連通する気体に通路である。
【0090】
開口Oは円形の内周と円形の外周とで囲われた環状の形状をしている。
開口Oの内周は、端面部13aにより形成される。
開口Oの外周は、外周部12aの端部Mにより形成される。
例えば、開口Oは端面部13aの外周と外周部の端部Mの内周に囲われる空間である。
【0091】
開口Оを基板の表面に対向させたときに、基板5の表面と端面Sとの距離D1は基板55の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも僅かに短い。
【0092】
気体供給機器14は、液滴保持治具10に気体を供給して開口Oから気体を噴きだすための機器である。
気体供給機器14の配管が治具本体11の第一気体通路Eに連通する。
気体供給機器14が気体を板処理用治具に供給すると、気体は、第一気体通路Eと第二気体通路Fと第三気体通路Gとを順に経由して、開口Oから噴き出す。
【0093】
以下に、第二の実施形態にかかる液滴保持治具の作用を、図を基に、説明する。
開口Oを基板5の表面に向けて、基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持し、開口Oから気体を噴き出し、噴き出した気体を基板の表面に吹き付ける。
液体供給機器20を用いて、基板の表面に液滴を滴下する。
開口Oを基板5の表面に向けて、端面Sが基板5の表面に付着した液滴の上に位置する用に液滴保持治具10を保持する。
治具を基板の表面に接近させて、端面Sを基板5の表面に付着する液滴に接触させる。
基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持する。
開口Oから気体を噴き出す。気体が基板の表面に吹き付けられる。
基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持した状態で、開口から基板の表面に気体を吹き付けながら基板5の表面に沿って液滴保持治具10を相対移動させると、液滴が治具の動きに伴って基板5の表面を移動する。
液滴が基板5の表面を処理する液体であれば、基板5の表面を処理できる。
【0094】
次に、第三の実施形態にかかる液滴保持治具10を、図を基に、説明する。
図7は、本発明の第三の実施形態に係る治具の側面図である。
第三の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触するタイプの治具である。
【0095】
第三の実施形態にかかる液滴保持治具10は、端面Sを形成する部分である端面部13aを設けられ、端面Sの外周を囲う環状の開口Oを形成され、開口Oから気体を噴き出し可能であり、端面Sを基板の表面に付着した液滴Pに接触させた状態で基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴Pを開口Oで囲う様に保持された状態で開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付けるできる様になった治具である。
液滴保持治具10は、端面部13aの開口Oに囲われた内側に貫通穴Hを形成されてもよい。
液滴保持治具10は、開口Oの外周を形成する外周部12aを有し、端面部13aが開口Oの内周を形成する。
端面Sの向きと外周部12aの端部Mを含む仮想面の向きとが略一致する。例えば、端面Sと外周部12aの端部Mを含む仮想面とが平行である。
開口を基板の表面に向けたとき基板5の表面と端面Sとの距離D1が基板5の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも短い。
端面Sが外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持ち、凹形状の輪郭が液滴を基板5の表面に付着させた際の液滴Pの自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する。
【0096】
第三の実施形態にかかる液滴保持治具10の主要構造は第一の実施形態にかかる液滴保持治具とおなじなので、異なる点のみを説明する。
第三の実施形態にかかる液滴保持治具10は、治具本体11と治具外周部材12と治具内周部材13と気体供給機器14とで構成される。
治具内周部材13の端面Sが外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持つ。
凹形状の輪郭が液滴を基板5の表面に付着させた際の液滴Pの自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する。
【0097】
以下に、第三の実施形態にかかる液滴保持治具の作用は、第一の実施形態にかかる液滴保持治具または第二の実施形態にかかる液滴保持治具10の作用のうちの一方であるので、説明を省略する。
【0098】
以下に、第四の実施形態にかかる液滴保持治具10を、図を基に、説明する。
図8は、第四の実施形態にかかる液滴保持治具10の側面図である。
第四の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触しないタイプの治具である。
【0099】
第四の実施形態にかかる液滴保持治具10は、環状の開口Oを形成され、開口から気体を噴き出し可能であり、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴Pを開口Oで囲う様に保持された状態で開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になった治具である。
液滴保持治具10は、端面部13aの開口Oに囲われた内側に貫通穴Hを形成される。
液滴保持治具10は、開口Oの外周を形成する外周部12aと開口Oの内周を形成する内周部13bとを有する。外周部12aの端部Mを含む仮想面の向きと内周部13bの端部Nを含む仮想面の向きとが略一致する。例えば、外周部12aの端部Mを含む仮想面の向きと内周部13bの端部Nを含む仮想面の向きとが平行である。
開口を基板の表面に向けたときに基板5の表面と内周部13bの端部Nとの距離D1が基板5の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも短い。
【0100】
第四の実施形態にかかる液滴保持治具10は、治具本体11と治具外周部材12と治具内周部材13と気体供給機器14とで構成される。
第四の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触しないタイプの治具である。
治具本体11は、揺動機器34に固定されるブロック状の部材である。
治具本体11は、治具外周嵌合穴11aと第一気体通路Eを形成される。
第一気体通路Eは、治具外周嵌合穴11aの周囲に設けられる気体の通路である。
治具外周嵌合穴11aは、治具外周部材12の嵌り込む嵌合穴である。
【0101】
治具外周部材12は、治具外周嵌合穴11aに嵌り込む部材である。治具外周部材12の下部が治具外周嵌合穴11aの下部から露出する。
治具外周部材12の露出した箇所は、外周部12aに相当する。
治具外周部材12は、治具内周嵌合穴12bと第二気体通路Fを形成される。
治具内周嵌合穴12bは、治具内周部材13の嵌り込む嵌合穴である。
第二気体通路Fは、第一気体通路Eと第三気体通路Gとを連通する気体の通路である。
【0102】
治具内周部材13は、治具内周嵌合穴12bに嵌り込む部材である。治具内周部材13の下部が治具内周嵌合穴12bの下部から露出する。
治具内周部材13の露出した箇所が内周部13bに相当する。
治具内周部材13は第三気体通路Gと貫通穴Hとを形成される。
第三気体通路Gは、第二気体通路Fと開口Oとを連通する気体に通路である。
治具内周部材13は貫通穴Hを形成されてもよい。
貫通穴Hは、治具内周部材13の上部と端面Sの中央部とを貫通する。
【0103】
開口Oは円形の内周と円形の外周とで囲われた環状の形状をしている。
開口Oの内周は、内周部13bの端部Nにより形成される。
開口Oの外周は、外周部12aの端部Mにより形成される。
【0104】
開口Оを基板の表面に対向させたときに、基板5の表面と内周部13bの端部Nとの距離D1は基板55の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも僅かに短い。
【0105】
気体供給機器14は、液滴保持治具10に気体を供給して開口Oから気体を噴きだすための機器である。
気体供給機器14の配管が治具本体11の第一気体通路Eに連通する。
気体供給機器14が気体を板処理用治具に供給すると、気体は、第一気体通路Eと第二気体通路Fと第三気体通路Gとを順に経由して、開口Oから噴き出す。
【0106】
以下に、第四の実施形態にかかる液滴保持治具の作用を、図を基に説明する。
開口Oを基板5の表面に向けて、基板5の表面と内周部13bの端部Nとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持し、開口Oから気体を噴きだす。噴き出した気体が基板の表面に吹き付けられる。
液体供給機器20を用いて、開口から基板の表面に気体を吹き付けている際に液滴を貫通穴を通過して基板の表面に滴下する。
端面Sが基板5の表面に付着する液滴に接触しない。
基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持した状態で、基板5の表面に沿って液滴保持治具10を相対移動させると、液滴が治具の動きに伴って基板5の表面を移動する。
液滴が基板5の表面を処理する液体であれば、基板5の表面を処理できる。
【0107】
次に、本発明の第五の実施形態にかかる液滴保持治具10を、図を基に、説明する。
図9は、本発明の第五の実施形態にかかる液滴保持治具10の側面図である。 図10は、本発明の第五の実施形態にかかる液滴保持治具10の底面図である。
第五の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触するタイプの治具である。
【0108】
第五の実施形態にかかる液滴保持治具10は、端面Sを形成する部分である端面部13aを設けられ、端面Sの外周を囲うC状の開口Oを形成され、開口から気体を噴き出し可能であり、端面Sを基板の表面に付着した液滴Pに接触させた状態で基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴Pを開口Oで囲う様に保持された状態で開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付けるできる様になった治具である。
第五の実施形態にかかる液滴保持治具10は、治具を基板の表面に沿って相対移動させるときに、開口を治具の相対移動する軌跡の後方に位置決めできる様になっている。
液滴保持治具10は、端面部13aの開口Oに囲われた内側に貫通穴Hを形成される。
開口Oの外周を形成する外周部12aを有し、端面部13aが開口Oの内周を形成する。
端面Sの向きと外周部12aの端部Mを含む仮想面の向きとが略一致する。例えば、端面Sと外周部12aの端部Mを含む仮想面とが平行である。
開口を基板の表面に向けたとき基板5の表面と端面Sとの距離が基板5の表面と外周部12aの端部Mとの距離よりも短い。
【0109】
第五の実施形態にかかる液滴保持治具10は、治具本体11と治具外周部材12と治具内周部材13と気体供給機器14と治具回転機器15とで構成される。
第五の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触するタイプの治具である。
治具本体11は、揺動機器34に固定されるブロック状の部材である。
治具本体11は、治具外周嵌合穴11aと第一気体通路Eを形成される。
治具外周嵌合穴11aは、治具外周部材12の嵌り込む嵌合穴である。
第一気体通路Eは、治具外周嵌合穴11aの周囲に形成される気体の通路である。
【0110】
治具外周部材12は、治具外周嵌合穴11aに嵌り込む部材である。治具外周部材12の下部が治具外周嵌合穴11aの下部から露出する。
治具外周部材12の露出する箇所が、外周部12aに相当する。
治具外周部材12は、治具内周嵌合穴12bと第二気体通路Fとを形成される。
治具内周嵌合穴12bは、治具内周部材13が嵌り込む嵌合穴である。
第二気体通路Fは、治具内周嵌合穴12bと第一気体通路Eとを連通する気体の通路である。
治具内周嵌合穴12bは、治具内周部材13の嵌り込む嵌合穴である。
【0111】
治具内周部材13は、治具内周嵌合穴12bに嵌り込む部材である。治具内周部材13の下部が治具内周嵌合穴12bの下部から露出する。
治具内周部材13の露出した箇所が端面部13aに相当する。
治具内周部材13の露出した面が端面Sに相当する。
治具内周部材13は第三気体通路Gと貫通穴Hとを形成される。
第三気体通路Gは、第二気体通路Fと開口Oとを連通する気体の通路である。
貫通穴Hは、治具内周部材13の上部と端面Sの中央部とを貫通する。
【0112】
開口Oは内側の円弧と外側の円弧とで囲われたC字状の形状をしている。
開口Oの内側の円弧は、端面部13aにより形成される。
開口Oの外側の円弧は、外周部12aの端部Mにより形成される。
【0113】
端面Sを基板の表面に対向させたときに、基板5の表面と端面Sとの距離D1は基板55の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも僅かに短い。
【0114】
気体供給機器14は、液滴保持治具10に気体を供給して開口Oから気体を噴きだすための機器である。
気体供給機器14の配管が治具本体11の第一気体通路Eに連通する。
気体供給機器14が気体を板処理用治具に供給すると、気体は、第一気体通路Eと第二気体通路Fと第三気体通路Gとを順に経由して、開口Oから噴き出す。
【0115】
治具回転機器15は、治具本体11と治具外周部材12との間に設けられる軸受と回転駆動機器とで構成される。
軸受は治具本体11と治具外周部材12とは相対的に回転自在に案内する。
回転駆動機器(図示せず)は、治具外周部材12を回転させる。
【0116】
以下に、第五の実施形態にかかる液滴保持治具10の作用を、以下に説明する。
開口Oを基板5の表面に向けて、基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持し、開口Oから気体を噴きだす。気体が基板の表面に吹き付けられる。
液体供給機器20を用いて、開口から基板の表面に気体を吹き付けている際に液滴を貫通穴を通過して基板の表面に滴下する。
端面Sが基板5の表面に付着する液滴に接触する。
基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持した状態で、基板5の表面に沿って液滴保持治具10を相対移動させつつ開口を治具の相対移動する軌跡の後方に位置させる。
液滴が基板5の表面を処理する液体であれば、基板5の表面を処理できる。
【0117】
次に、本発明の第六の実施形態にかかる液滴保持治具10を、図を基に、説明する。
図11は、本発明の第六の実施形態にかかる液滴保持治具10の側面図である。
第六の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触しないタイプの治具である。
【0118】
第六の実施形態にかかる液滴保持治具10は、端面Sの外周を囲うC状の開口Oを形成され、開口から気体を噴き出し可能であり、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴Pを開口Oで囲う様に保持された状態で開口Oから噴き出した気体を基板の表面に吹き付ける様になった治具である。
液滴保持治具10は、端面部13aの開口Oに囲われた内側に貫通穴Hを形成される。
開口Oの外周を形成する外周部12aと開口Oの内周を形成する内周部13bとを有する。
内周部13bの端部Nの向きと外周部12aの端部Mを含む仮想面の向きとが略一致する。例えば、内周部13bの端部Nを含む仮想面と外周部12aの端部Mを含む仮想面とが平行である。
開口を基板の表面に向けたとき基板5の表面と端面Sとの距離が基板5の表面と外周部12aの端部Mとの距離よりも短い。
【0119】
第六の実施形態にかかる液滴保持治具10は、治具本体11と治具外周部材12と治具内周部材13と気体供給機器14と治具回転機器15とで構成される。
治具本体11は、揺動機器34に固定されるブロック状の部材である。
治具本体11は、治具外周嵌合穴11aと第一気体通路Eを形成される。
治具外周嵌合穴11aは、治具外周部材12の嵌り込む嵌合穴である。
第一気体通路Eは、治具外周嵌合穴11aの周囲に形成される気体の通路である。
【0120】
治具外周部材12は、治具外周嵌合穴11aに嵌り込む部材である。治具外周部材12の下部が治具外周嵌合穴11aの下部から露出する。
治具外周部材12の露出する箇所が、外周部12aに相当する。
治具外周部材12は、治具内周嵌合穴12bと第二気体通路Fとを形成される。
治具内周嵌合穴12bは、治具内周部材13の嵌り込む嵌合穴である。
第二気体通路Fは、治具内周嵌合穴12bと第一気体通路Eとを連通する気体の通路である。
【0121】
治具内周部材13は、治具内周嵌合穴12bに嵌り込む部材である。治具内周部材13の下部が治具内周嵌合穴12bの下部から露出する。
治具内周部材13の露出した箇所が内周部13bに相当する。
治具内周部材13は第三気体通路Gと貫通穴Hとを形成される。
第三気体通路Gは、第二気体通路Fと開口Oとを連通する気体の通路である。
貫通穴Hは、治具内周部材13の上部と端面Sの中央部とを貫通する。
【0122】
開口Oは内側の円弧と外側の円弧とで挟まれたC字形の形状をしている。
開口Oの内側の円弧は、端面部13aにより形成される。
開口Oの外側の円弧は、外周部12aの端部Mにより形成される。
【0123】
端面Sを基板の表面に対向させたときに、基板5の表面と端面Sとの距離D1は基板55の表面と外周部12aの端部Mとの距離D2よりも僅かに短い。
【0124】
気体供給機器14は、液滴保持治具10に気体を供給して開口Oから気体を噴きだすための機器である。
気体供給機器14の配管が治具本体11の第一気体通路Eに連通する。
気体供給機器14が気体を板処理用治具に供給すると、気体は、第一気体通路Eと第二気体通路Fと第三気体通路Gとを順に経由して、開口Oから噴き出す。
【0125】
治具回転機器15は、治具本体11と治具外周部材12との間に設けられる軸受と回転駆動機器とで構成される。
軸受は治具本体11と治具外周部材12とは相対的に回転自在に案内する。
回転駆動機器(図示せず)は、治具外周部材12を回転させる。
【0126】
以下に、第六の実施形態にかかる液滴保持治具10の作用を、以下に説明する。
開口Oを基板5の表面に向けて、基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持し、開口Oから気体を噴きだす。
液体供給機器20を用いて、開口から基板の表面に気体を吹き付けている際に液滴を貫通穴を通過して基板の表面に滴下する。
端面Sが基板5の表面に付着する液滴に接触させない。
基板5の表面と端面Sとの距離D1を所定の距離になるように治具を保持した状態で、基板5の表面に沿って液滴保持治具10を相対移動させつつ開口を治具の相対移動する軌跡の後方に位置させる。
液滴が基板5の表面を処理する液体であれば、基板5の表面を処理できる。
【0127】
次に、本発明の第七の実施形態にかかる液滴保持治具10を、図を基に、説明する。
図12は、本発明の第七の実施形態にかかる液滴保持治具その1の底面図である。図13は、本発明の第七の実施形態にかかる液滴保持治具その2の底面図である。
第七の実施形態にかかる液滴保持治具10は、基板に付着した液滴に接触するタイプまたは接触しないタイプの2つの形式に対応した治具である。
【0128】
第七の実施形態にかかる液滴保持治具10は、円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口Oを形成され、複数の開口Oから気体を噴き出し可能であり、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の開口で囲う様に保持された状態で複数の開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になった治具である。
第七の実施形態にかかる液滴保持治具10は、開口の形状が異なる以外は、前述した液滴保持治具と同様の構造をしているので、同一の部分については説明を省略する。
【0129】
図12、図13は、開口の構造を除いて第一の実施形態にかかる液滴保持治具の同様の構造をもった治具を示している。
図12は、複数の扇状の開口が円形の仮想線に沿って並んで形成される液滴保持治具10を示している。複数の扇状の開口から気体を噴き出し可能になっており、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の開口で囲う様に保持された状態で複数の開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になっている。
図13は、小さな円形の開口が円形の仮想線に沿って並んで形成される液滴保持治具10を示している。複数の円形の開口から気体を噴き出し可能になっており、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の開口で囲う様に保持された状態で複数の開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になっている。
【0130】
本発明の第七の実施形態にかかる液滴保持治具10の作用は、前述した第一〜第六の実施形態にかかる液滴保持治具10の作用と同じなので、説明を省略する。
【0131】
次に、本発明の第一の実施形態にかかる基板処理方法を、図を基に、説明する。
図14は、本発明の第一の実施形態に係る基板処理方法の手順図である。
【0132】
第一の実施形態に係る基板処理方法は、準備工程S10と付着工程S20と走査工程S40と回収工程S50と測定工程S60とで構成される。
【0133】
準備工程S10は、液滴保持治具10と液体供給機器20と走査機器30とを準備する工程である。
【0134】
付着工程S20は、基板の表面に液滴を付着させる工程である。
例えば、開口Oを基板5の表面に向けて基板回収用治具を保持した状態で、開口Oから基板5の表面に向けて気体を噴き出している際に貫通穴Hを通過して基板の表面に液滴を滴下する。
液滴Pが基板5の表面に付着する。
液滴Pを作る液体の量を開口Oで囲まれた空間からはみ出ない量とする。
液滴Pを作る液体の適当な量は、基板の表面の状態、液体の粘度、または基板の表面と液体との濡れ性等とにより影響される。
例えば、第一の実施形態にかかる液滴保持治具を用いれば、液滴が端面部の端面Sに付着する。
例えば、第四の実施形態にかかる基板検査治具を用いれば、液滴保持治具は液滴に接触しない。
【0135】
走査工程S40は、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を開口で囲う様に治具を保持して開口から基板の表面に気体を吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させる工程である。
第五乃至第六の実施形態にかかる液滴保持治具10を用いるばあいは、さらに、治具を基板5の表面に沿って相対移動させつつC字状の開口Oを治具の相対移動する軌跡の後方に位置させる。
所定の手順に従って、回転機器32が基板を回転させ、揺動機器34が液滴保持治具10を基板の半径方向に移動させる。
液滴Pが、基板5の表面に沿って移動する。
液滴が基板を処理する液体であれば、基板5の表面が処理される。
【0136】
回収工程S50は、基板5の表面に付着する液滴を回収する。
例えば、スポイト状の機器を用いて基板5の表面に付着する液滴を吸い上げる。
例えば、開口Oを基板5の表面に向けて基板回収用治具を保持した状態で、開口Oから基板5の表面に向けて気体を噴き出している際に貫通穴Hを通過して基板の表面に付着した液滴を回収する。
また例えば、液滴保持治具10を基板の表面から退避させて、スポイト状の機器を用いて基板5の表面に付着する液滴を吸い上げる。
【0137】
測定工程S60は、液滴を測定する工程である。
例えば、液滴に含まれる金属原子の量を測定する
【0138】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる基板処理方法を、図を基に、説明する。
図15は、本発明の第二の実施形態に係る基板処理方法の手順図である。
【0139】
第二の実施形態に係る基板処理方法は、準備工程S10と付着工程S20と初期工程S30と走査工程S40と回収工程S50と測定工程S60とで構成される。
【0140】
準備工程S10は、液滴保持治具10と液体供給機器20と走査機器30とを準備する工程である。
【0141】
付着工程S20は、基板の表面に液滴を付着させる工程である。
例えば、開口Oを基板5の表面に向けて基板回収用治具を保持し、開口Oから基板5の表面に向けて気体を噴き出している際に貫通穴Hを通過して基板の表面に液滴を滴下する。
また例えば、液滴保持治具10を基板の表面から退避させて、基板の表面の所望の位置に液滴を滴下する。
液滴Pが基板5の表面に付着する。
【0142】
初期工程S30は、開口Oを基板5の表面を向けた状態で端面Sを基板5の表面に接近させて端面Sを基板の表面に付着した液滴に接触させる。
【0143】
走査工程S40は、基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を開口で囲う様に治具を保持して開口から基板の表面に気体を吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させる工程である。
所定の手順に従って、回転機器32が基板を回転させ、揺動機器34が液滴保持治具10を基板の半径方向に移動させる。
液滴Pが、基板5の表面に沿って移動する。
液滴が基板を処理する液体であれば、基板5の表面が処理される。
【0144】
回収工程S50は、基板5の表面に付着する液滴を回収する。
例えば、スポイト状の機器を用いて基板5の表面に付着する液滴を吸い上げる。
例えば、開口を基板の表面に向けて液滴保持治具10を保持し、開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に、基板の表面に付着している液滴を貫通穴Hを通過して回収する、
また、例えば、液滴保持治具10を基板の表面から退避させて、基板の表面の液滴を回収する。
【0145】
測定工程S60は、液滴を測定する工程である。
例えば、液滴に含まれる金属原子の量を測定する
【0146】
上述の実施形態に係る基板処理装置と基板処理方法と液滴保持治具10とを用いれば、以下の効果を発揮する。
基板5の表面に付着した液滴Pを環状の開口で囲う様に治具を保持して、開口Oから基板の表面に気体を吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させるので、基板5の表面に付着した液滴Pが基板5の表面に沿って相対移動する。そのため、液滴が基板を処理する液体であれば、基板の表面の液滴を相対移動させた領域を処理できる。
基板5の表面に付着した液滴Pに端面Sを接触させて液滴Pを環状の開口で囲う様に治具を保持して、開口Oから基板5の表面に気体を吹き付けながら治具を基板5の表面に沿って相対移動させるので、基板の表面に付着した液滴Pが基板の表面に沿って相対移動する。その結果、液滴が基板を処理する液体であれば、基板の表面の液滴を相対移動させた領域を処理できる。
基板5の表面に付着した液滴をC字状の開口Oで囲う様に治具を保持して開口Oから基板の表面に気体を吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ開口Oを治具の相対移動する軌跡の後方に位置させるので、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。その結果、液滴が基板を処理する液体であれば、基板の表面の液滴を相対移動させた領域を処理できる。
基板5の表面に付着した液滴に端面Sを接触させて液滴をC字状の開口Oで囲う様に治具を保持して開口Oから基板の表面に気体を吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ開口Oを治具の相対移動する軌跡の後方に位置させるので、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動する。その結果、液滴が基板を処理する液体であれば、基板の表面の液滴を相対移動させた領域を処理できる。
基板の表面に付着した液滴を円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口で囲う様に治具を保持して、複数の開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら治具を基板の表面に沿って相対移動させるので、基板の表面に付着した液滴が基板の表面に沿って相対移動できる。
また、開口Oから基板5の表面に気体を吹き付けている際に液滴pが貫通穴Hを通過して基板の表面に滴下するので、液滴Pが開口Oに囲われた内側を通過して基板の表面に付着され開口から基板の表面に向けて噴き出す気体に周囲を押されて位置が安定する。
また、開口Oから基板5の表面に気体を吹き付けている際に液滴pが貫通穴Hを通過して基板の表面に付着した液滴を回収するので、開口から基板の表面に向けて噴き出す気体に周囲を押されて位置が安定している液滴を回収でき、液滴の飛散を抑制できる。
また、基板5の表面に付着した液滴Pを開口で囲う様にして治具を保持すると、開口Oの内周を形成する内周部13bの端部Nが開口の外周を形成する外周部の端部より基板の表面に近くなるので、基板の表面に付着した液滴が安定する。
また、基板5の表面に付着した液滴を開口で囲う様にして治具を保持すると、開口の内周を形成する端面部13aの端面Sが開口の外周を形成する外周部の端部より基板の表面に近くなるので、基板の表面に付着した液滴が安定する。
また、開口Oを基板の表面を向けた状態で端面Sを基板の表面に接近させて端面を基板の表面に付着した液滴に接触させるので、液滴が基板の表面と端面とに挟まれる。
また、端面Sの凹んでいる凹形状の輪郭がが液滴Pを基板5の表面に付着させた際の液滴Pの自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致するので、液滴Pが基板5の表面と端面との間に安定して挟まれる。
また、端面Sの大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状が端面部13aの端面Sにあるので、液滴Pが基板5の表面と端面Sとに挟まれると、凹凸形状がない場合に比べて端面と液体の接触面積が増える。
また、基板の表面が荒れている場合でも、液滴を基板の表面に付着した液滴を移動させることができ、液滴で基板の表面を処理できる。
また、基板の表面と液滴とが親水性の関係にある場合でも、液滴を基板の表面に付着した液滴を移動させることができ、液滴で基板の表面を処理できる。
また、液滴を端面に付着した状態であると、液滴の蒸発を抑制できる。
【0147】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
第一実施形態にかかる液滴保持治具10では、端面部が開口Oの内周を形成するとして説明したが、これに限定されず、例えば、端面部の外周から離れた箇所に内周部を設けられ、内周部が開口Oの内周を形成してもよい。
また、回転機器と揺動機器とを用いて液滴保持治具を基板に対して相対移動するのを説明したが、これに限定されず、例えば、X−Y移動機器を用いて液滴保持治具を走査してもよい。
また、液滴保持治具は基板を処理する基板処理方法に用いるとして説明したが、これに限定されず、他の目的のために基板に付着した液滴を保持するのに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の実施形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る基板処理装置の正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る基板処理装置の側面図である。
【図4】本発明の第一の実施形態に係る治具の側面図である。
【図5】本発明の第一の実施形態に係る治具の底面図である。
【図6】本発明の第二の実施形態に係る治具の側面図である。
【図7】本発明の第三の実施形態に係る治具の側面図である。
【図8】本発明の第四の実施形態に係る治具の側面図である。
【図9】本発明の第五の実施形態に係る治具の側面図である。
【図10】本発明の第五の実施形態に係る治具の底面図である。
【図11】本発明の第六の実施形態に係る治具の側面図である。
【図12】本発明の第七の実施形態にかかる液滴保持治具その1の底面図である。
【図13】本発明の第七の実施形態にかかる液滴保持治具その2の底面図である。
【図14】本発明の第一の実施形態に係る基板処理方法の手順図である。
【図15】本発明の第二の実施形態に係る基板処理方法の手順図である。
【符号の説明】
【0149】
E 第一気体通路
F 第二気体通路
G 第三気体通路
S 端面
O 開口
M 外周部の端部
N 内周部の端部
H 貫通穴
10 液滴保持治具
11 治具本体
11a 治具外周嵌合穴
12 治具外周部材
12a 外周部
12b 治具内周嵌合穴
13 治具内周部材
13a 端面部
13b 内周部
14 気体供給機器
15 治具回転機器
20 液体供給機器
30 走査機器
31 ベース
32 回転機器
33 心出し機器
34 揺動機器
35 昇降機器
S10 準備工程
S20 付着工程
S30 初期工程
S40 走査工程
S50 回収工程
S60 測定工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を液滴で処理する基板処理方法であって、
環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能になった治具を準備する準備工程と、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査工程と、
を備えることを特徴とする基板処理方法。
【請求項2】
基板を液滴で処理する基板処理方法であって、
端面を形成する端面部を有し前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能になった治具を準備する準備工程と、
前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査工程と、
を備えることを特徴とする基板処理方法。
【請求項3】
基板を液滴で処理する基板処理方法であって、
C字状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能になった治具を準備する準備工程と、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ前記開口を前記治具の相対移動する軌跡の後方に位置決めする走査工程と、
を備えることを特徴とする基板処理方法。
【請求項4】
基板を液滴で処理する基板処理方法であって、
円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の前記開口から気体を噴き出し可能になった治具を準備する準備工程と、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に前記治具を保持して複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査工程と、
を備えることを特徴とする基板処理方法。
【請求項5】
基板の表面に液滴を付着させる付着工程と、
を備え、
前記治具が前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、
前記付着工程が前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させる、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの一つに記載の基板処理方法。
【請求項6】
基板に付着した液滴を回収する回収工程と、
を備え、
前記治具が前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、
前記回収工程が前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着している液滴を前記貫通穴を通過して回収する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの一つに記載の基板処理方法。
【請求項7】
前記治具が前記開口の外周を形成する外周部と前記開口の内周を形成する内周部とを有し、
前記走査工程において、前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記内周部の端部との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離より短い、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのひとつに記載の基板処理方法。
【請求項8】
前記治具が前記開口の外周を形成する外周部を有し、
前記端面部が前記開口の内周を形成し、
前記走査工程において、前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離よりも短い、
ことを特徴とする請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項9】
前記開口を基板の表面を向けた状態で前記端面を基板の表面に接近させて前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させる初期工程と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項10】
基板を液滴で処理する基板検査装置であって、
環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能な治具と、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査機器と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項11】
基板を液滴で処理する基板処理装置であって、
端面を形成する端面部を有し前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能な治具と、
前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査機器と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項12】
基板を液滴で処理する基板処理装置であって、
C字状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能な治具と、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に前記治具を保持して前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させつつ前記開口を前記治具の相対移動する軌跡の後方に位置決めできる走査機器と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項13】
基板を液滴で処理する基板検査装置であって、
円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の前記開口から気体を噴き出し可能な治具と、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に前記治具を保持して複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けながら前記治具を基板の表面に沿って相対移動させる走査機器と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項14】
前記治具が前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、
前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させることをできる、
ことを特徴とする請求項10乃至請求項13のうちのひとつに記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記治具が前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、
前記開口を基板の表面に向けて前記治具を保持し前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着している液滴を前記貫通穴を通過して回収することをできる、
ことを特徴とする請求項10乃至請求項13のうちのひとつに記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記治具が前記開口の外周を形成する外周部と前記開口の内周を形成する内周部とを有し、
前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記内周部の端部との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離より短い、
ことを特徴とする請求項10乃至請求項13のうちのひとつに記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記治具が前記開口の外周を形成する外周部を有し、
前記端面部が前記開口の内周を形成し、
前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離よりも短い、
ことを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記走査機器が前記開口を基板の表面を向けた状態で前記端面を基板の表面に接近させて前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させることをできる、
を備えることを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項19】
基板に付着した液滴を保持するための液滴保持治具であって、
環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能であり、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になった、
ことを特徴とする液滴保持治具。
【請求項20】
基板に付着した液滴を保持するための液滴保持治具であって、
端面を形成する部分である端面部を、
備え、
前記端面の周囲を囲う環状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能であり、
前記端面を基板の表面に付着した液滴に接触させて基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になった、
ことを特徴とする液滴保持治具。
【請求項21】
基板に付着した液滴を保持するための液滴保持治具であって、
C字状の開口を形成され前記開口から気体を噴き出し可能であり、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を前記開口で囲う様に保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になった、
ことを特徴とする液滴保持治具。
【請求項22】
基板に付着した液滴を保持するための液滴保持治具であって、
円形の仮想線に沿って並んだ複数の開口を形成され複数の前記開口から気体を噴き出し可能であり、
基板の表面の直交方向から基板を見て基板の表面に付着した液滴を複数の前記開口で囲う様に保持された状態で複数の前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けできる様になった、
ことを特徴とする液滴保持治具。
【請求項23】
前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、
前記開口を基板の表面に向けて保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に液滴を前記貫通穴を通過して基板の表面に付着させることをできる様になっている、
ことを特徴とする請求項19乃至請求項22のうちのひとつに記載の液滴保持治具。
【請求項24】
前記開口に囲われた内側に貫通穴を形成され、
前記開口を基板の表面に向けて保持された状態で前記開口から噴き出した気体を基板の表面に吹き付けている際に基板の表面に付着する液滴を前記貫通穴を通過して回収できる様になっている、
ことを特徴とする請求項19乃至請求項22のうちのひとつに記載の液滴保持治具。
【請求項25】
前記開口の外周を形成する外周部と前記開口の内周を形成する内周部とを有し、
前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記内周部の端部との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離より短い、
ことを特徴とする請求項19乃至請求項22のうちのひとつに記載の液滴保持治具。
【請求項26】
前記開口の外周を形成する外周部を有し、
前記端面部が前記開口の内周を形成し、
前記開口を基板の表面に向けたとき基板の表面と前記端面との距離が基板の表面と前記外周部の端部との距離よりも短い、
ことを特徴とする請求項20に記載の液滴保持治具。
【請求項27】
前記端面が外周から中心部に近づくにつれ僅かに凹んでいる凹形状を持ち、
前記凹形状の輪郭が液滴を基板の表面に付着させた際の液滴の自由表面の膨らみ具合である凸形状の輪郭と略一致する、
ことを特徴とする請求項20に記載の液滴保持治具。
【請求項28】
前記端面部が端面に端面の大きさに比較して十分に小さな複数の凹凸形状を設けられる、
ことを特徴とする請求項20に記載の液滴保持治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−40548(P2010−40548A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198150(P2008−198150)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(304000412)有限会社NAS技研 (10)
【Fターム(参考)】