説明

基板処理装置及び半導体装置の製造方法

【課題】クリーニング時間の短縮、クリーニング実施間隔の長期化、メンテナンスサイクルの長期化が図れ、製品品質、スループット、稼働率の向上を図ることができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】内部で基板を処理する反応管と、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出した突出部74を有する非金属部材で構成されるマニホールド41と、温度検出器を収納し、前記マニホールド41に保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される保護管65と、前記突出部74に設けられ、前記保護管65の移動を抑制する非金属部材で構成される保護管移動抑制部87とを備え、又前記突出部74の内壁側には前記保護管の移動を抑制する溝78が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンウェーハ等の基板に、酸化膜や金属膜や半導体膜を形成する成膜、アニール、酸化、拡散及びリフロー等の処理を行う基板処理装置及び半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造に於いて、窒化シリコン(Si3 N4 )や酸化シリコン(SiOx)及びポリシリコン等をウェーハに堆積(デポジション)するのに、熱処理装置の一例であるバッチ式縦形ホットウォール形CVD装置が、広く使用されている。
【0003】
バッチ式縦形ホットウォール形CVD装置(以下、CVD装置という。)は、アウタチューブと、アウタチューブの内側に設けられて処理室を画成するインナチューブと、アウタチューブ内を加熱する加熱装置(ヒータ)と、アウタチューブ及びインナチューブを載置し処理室を排気する排気管及び処理室にガスを供給するガス導入管が接続されたマニホールドと、所定数枚のウェーハを垂直方向に整列させて保持して処理室に搬入するボートとを備えている。
【0004】
そして、所定数枚のウェーハを保持したボートが処理室に下端の炉口から搬入(ボートローディング)され、処理室に成膜ガスがガス導入管から供給されると共に、加熱装置によって処理室が加熱されることにより、ウェーハの上にCVD膜が堆積される。
【0005】
近年デバイスの微細化が進み、ウェーハの処理に於いてパーティクルや金属汚染等に対する管理基準が厳しくなっている。又、装置稼働率向上の要求に応える為、腐食性ガスを用いたセルフクリーニング技術を導入し、処理室内の構成部品に付着した膜を除去することでメンテナンス時間の短縮、及びメンテナンスサイクルの長期化を図っている。
【0006】
処理室を構成する部材の材料は、アウタチューブ及びインナチューブについては石英等の非金属材料が用いられ、マニホールドについては耐食性の高い金属(ニッケル合金)が用いられている。
【0007】
マニホールドには給排気系のガスポートが設けられ、又処理室に処理ガスを供給するガス供給ノズル、温度検出器を収納する保護管等が支持され、更にマニホールドにはガス供給ノズル、保護管の傾きを調整する調整部材、ガス供給ノズル、保護管を固定する為のボルトが設けられる等複雑な構造となっている。
【0008】
図16に於いて、従来の基板処理装置に於けるマニホールド部分の構造について説明する。
【0009】
図中、1はアウタチューブ、2はインナチューブ、3はマニホールド、4は処理室を示す。
【0010】
前記アウタチューブ1は石英製で有天筒形状をしており、前記インナチューブ2は石英製で上端が開放された筒形状をしており、前記アウタチューブ1と前記インナチューブ2とは同心多重に配設され、金属製の前記マニホールド3に載置されている。前記アウタチューブ1の下端にはフランジ5が形成され、該フランジ5がフランジ固定部材6により前記マニホールド3に固定されている。
【0011】
該マニホールド3の下端は炉口部7を形成し、該炉口部7はボート(図示せず)載置されるシールキャップ8によって気密に閉塞される。前記インナチューブ2と前記マニホールド3、前記シールキャップ8によって処理室4が画成される。
【0012】
前記マニホールド3の側壁には外方に向って水平に突出する保護管支持ポート11が突設されている。前記処理室4の温度を検出する温度検出器(図示せず)は保護管12に収納され、該保護管12は前記インナチューブ2の内面に沿って鉛直方向に延出する垂直部12aと該垂直部12aの下端に屈曲部12cを介して連続する水平部12bとを有し、該水平部12bが前記保護管支持ポート11を貫通し、該保護管支持ポート11によって気密に保持されている。
【0013】
又、前記マニホールド3には保護管サポート金具13が前記屈曲部12cに対向する様に取付けられており、該保護管サポート金具13の鉛直保持部13aが前記垂直部12aに当接し、前記保護管サポート金具13の水平保持部13bを螺通する金属製の傾き調整螺子15が前記水平部12bに当接する様になっている。
【0014】
前記保護管サポート金具13は前記保護管12の垂直荷重を負担し、前記保護管支持ポート11による保護管12の保持部に過度な負担が掛らない様になっている。又前記傾き調整螺子15を調整することで、前記保護管12の垂直部12aが鉛直となる様に傾きを調整している。
【0015】
尚、16,17,18は接合面を気密にシールするシール部材である。
【0016】
又、図17に於いて、従来の基板処理装置に於ける他のマニホールド部分の構造について説明する。尚、図17中、図16中で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0017】
図17は、マニホールド3で支持する対象が、ガス供給ノズル21の場合を示している。
【0018】
前記マニホールド3の上端には金属製のリング部材22が固着され、該リング部材22に金属製の台座23を介してインナチューブ2が立設されている。前記台座23には金属製のインナチューブ押え24がボルト25により固定され、前記インナチューブ押え24は前記インナチューブ2の下端に形成されたインナフランジ26と係合可能であり、前記インナチューブ2の転倒を防止する。
【0019】
前記マニホールド3の側壁には外方に向って水平に突出するノズル支持ポート27が突設されている。該ノズル支持ポート27には前記ガス供給ノズル21の水平部21bが貫通し、気密に保持されている。
【0020】
前記マニホールド3の内面には前記リング部材22を支えにして垂れ下げられた金属製のノズルサポート金具28が設けられ、該ノズルサポート金具28には鉛直方向に金属製のノズル傾き調整螺子29が螺通し、該ノズル傾き調整螺子29の上端は前記水平部21bに当接し、前記ノズル傾き調整螺子29によって前記ガス供給ノズル21の垂直荷重が支持される。
【0021】
前記リング部材22の内周縁には凹溝が形成され、該凹溝に前記ガス供給ノズル21の垂直部21aが嵌合している。該垂直部21aと前記凹溝との嵌合で、前記垂直部21aの周方向の倒れが規制される。又、前記ノズル傾き調整螺子29を調整することで前記垂直部21aの径方向への傾きが調整される。
【0022】
上記した様に、従来のマニホールド部分の構造では、保護管12、ガス供給ノズル21が金属性の部材で支持され、又構造、形状が複雑になっている。
【0023】
この為、セルフクリーニングに時間が掛り、更にセルフクリーニング時に用いる腐食性ガスによる金属材料の腐食により、金属汚染が基準値より大きく上回ることになる。この金属汚染を抑制する為、金属部材表面への成膜、プリコーティングを実施、或は定期的な部品交換を行っている。
【0024】
然し乍ら、この金属部材表面への成膜やプリコーティングは、半導体装置の製造や基板処理等の生産に寄与しない無駄な時間であり、又、定期的な部品交換では装置休止となり、スループットの低下や稼働率の低下の要因となる。
【0025】
【特許文献1】特開2002−334868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
本発明は斯かる実情に鑑み、処理室に臨接する構成部品を非金属部材とし、金属汚染を低減し、又構造を簡潔にしてクリーニング時間の短縮、クリーニング実施間隔の長期化、メンテナンスサイクルの長期化を図り、製品品質、スループット、稼働率の向上を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明は、内部で基板を処理する反応管と、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出した突出部を有する非金属部材で構成されるマニホールドと、温度検出器を収納し、前記マニホールドに保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される保護管と、前記突出部に設けられ、前記保護管の移動を抑制する非金属部材で構成される保護管移動抑制部とを備える基板処理装置に係るものであり、又前記突出部の内壁側には前記保護管の移動を抑制する溝が形成されている基板処理装置に係るものである。
【0028】
又本発明は、蓋体によって保持された基板を非金属部材で構成された反応管内に搬入しつつ、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出された突出部を有し、非金属部材で構成されているマニホールドの開口部を、前記蓋体によって閉じるステップと、非金属部材で構成される保護管移動抑制部で前記マニホールドに保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される保護管の移動を抑制して、該保護管内に収納される温度検出器で前記反応管内の温度を検出しつつ前記反応管内を加熱し、基板を処理するステップと、該基板を前記反応管内から搬出しつつ、前記マニホールドの開口部を前記蓋体により開くステップとを有する半導体装置の製造方法に係るものである。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、内部で基板を処理する反応管と、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出した突出部を有する非金属部材で構成されるマニホールドと、温度検出器を収納し、前記マニホールドに保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される保護管と、前記突出部に設けられ、前記保護管の移動を抑制する非金属部材で構成される保護管移動抑制部とを備えるので、金属汚染を抑制でき、作業が簡単で再現性があり、クリーニング時間の短縮やメンテナンス時間の短縮ができ、メンテナンス実施間隔が長期化でき、ガスの滞留箇所が少なく、排気速度を改善でき、更にパーティクルの発生が抑制できるという優れた効果を発揮する。
【0030】
又本発明によれば、蓋体によって保持された基板を非金属部材で構成された反応管内に搬入しつつ、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出された突出部を有し、非金属部材で構成されているマニホールドの開口部を、前記蓋体によって閉じるステップと、非金属部材で構成される保護管移動抑制部で前記マニホールドに保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される保護管の移動を抑制して、該保護管内に収納される温度検出器で前記反応管内の温度を検出しつつ前記反応管内を加熱し、基板を処理するステップと、該基板を前記反応管内から搬出しつつ、前記マニホールドの開口部を前記蓋体により開くステップとを有するので、金属汚染を抑制でき、作業が簡単で再現性があり、クリーニング時間の短縮やメンテナンス時間の短縮ができ、メンテナンス実施間隔が長期化でき、ガスの滞留箇所が少なく、排気速度を改善でき、更にパーティクルの発生が抑制できるという優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
【0032】
図1、図2は本発明に係る基板処理装置を示している。尚、図2は基板処理装置下部の拡大図である。
【0033】
図中、31はヒータベースであり、該ヒータベース31に円筒形状のヒータ32が立設されている。該ヒータ32の内側には反応管33が同心に設けられ、該反応管33は有天筒状のアウタチューブ34と上端が開放されたインナチューブ35とから構成され、前記アウタチューブ34と前記インナチューブ35と同心に配設され、前記アウタチューブ34と前記インナチューブ35との間には筒状空間36が形成される。
【0034】
前記アウタチューブ34は、非金属部材である例えば石英又は炭化シリコン等の耐熱性材料が使用され、前記インナチューブ35は、例えば石英(SiO2 )又は炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料が使用されている。
【0035】
前記インナチューブ35の内部には基板保持体であるボート37が装入され、該ボート37にはウェーハ38を水平姿勢で垂直方向に多段に保持する。前記ボート37は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料によって形成されている。
【0036】
尚、前記ボート37の下部には断熱部材としての断熱板39が複数枚、水平姿勢で多段に配置されている。該断熱板39は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料が使用されて円板形状に形成されている。該断熱板39は前記ヒータ32からの熱がシールキャップ52(後述)側に伝わり難くさせる。
【0037】
前記アウタチューブ34の下側にはマニホールド41が前記アウタチューブ34と同心に配設され、該マニホールド41に前記アウタチューブ34及び前記インナチューブ35が載置されている。前記反応管33と前記マニホールド41とによって処理室4が画成される。前記マニホールド41は、非金属部材である例えば、石英又は炭化シリコン等の耐熱性材料が使用される。
【0038】
前記アウタチューブ34には前記筒状空間36の下部に連通する様に排気管42が接続され、該排気管42には真空ポンプ等の排気装置43が圧力センサ44及び圧力調整装置45を介して接続されている。前記排気装置43は前記排気管42を介して前記処理室4の圧力が所定の圧力(真空度)となる様に排気する。
【0039】
前記圧力センサ44及び前記圧力調整装置45には圧力制御部46が電気配線Bによって電気的に接続されている。該圧力制御部46は前記圧力調整装置45を、前記圧力センサ44により検出された圧力に基づいて、前記処理室4内の圧力が所望の圧力となる様に、且つ、所望のタイミングをもって制御する。
【0040】
前記排気管42は傾斜部42aを有する。該傾斜部42aは前記ヒータベース31から後述するアウタチューブ受け迄延出する様に傾斜している。前記排気管42に前記傾斜部42aを設けることにより、均熱エリア外の前記反応管33の高さを小さくすることができる。
【0041】
ここで、均熱エリア外の前記反応管33の高さを大きくした場合には、それに応じて前記ボート37の高さを大きくしないと、前記ヒータ32が形成する均熱エリアにウェーハ38を配置することができない。又、前記ボート37が高くなると、前記反応管33下方の待機室(予備室)の高さをも、それに応じて大きくする必要がある。その為、均熱エリア外の前記反応管33の高さが大きくなると、それに応じて、その部分の高さの約2倍分、基板処理装置の全体の高さが必要になってしまう。
【0042】
上記した様に前記排気管42に前記傾斜部42aを設けることにより、均熱エリア外の前記反応管33の高さを小さくすることができるので、約2倍分、基板処理装置全体の高さを小さくすることができる。
【0043】
前記マニホールド41にはガス供給ノズル21が前記処理室4に連通する様に設けられている。前記ガス供給ノズル21にはガス供給管47が接続されている。
【0044】
該ガス供給管47には前記ガス供給ノズル21との接続側と反対側(上流側)に、ガス流量制御器としてのMFC(マスフローコントローラ)48が接続されており、該MFC48はガス供給源49に接続されている。該ガス供給源49は処理ガスや不活性ガスを供給する。
【0045】
前記MFC48にはガス流量制御部51が電気配線Cによって電気的に接続されている。前記ガス流量制御部51は前記MFC48を、供給するガスの流量が所望の量となる様に、且つ、所望のタイミングをもって制御する。
【0046】
前記反応管33の下方には前記シールキャップ52が設けられている。該シールキャップ52は炉口部7を気密に閉塞可能な蓋体を構成している。前記シールキャップ52は例えばステンレスやニッケル合金等の金属材料が使用されて円盤形状に形成されている。
【0047】
前記シールキャップ52の前記処理室4側にはシールキャップカバー53が設けられている。該シールキャップカバー53は、例えば石英の様な非金属材料によって形成され、前記マニホールド41の下面に下側から当接する。前記シールキャップカバー53が前記シールキャップ52の上面を被覆することにより、金属部分が前記処理室4側に露出するのを防止している。尚、前記マニホールド41と前記シールキャップカバー53間の接合面、該シールキャップカバー53と前記シールキャップ52間の接合面はOリング等のシール部材によって気密にシールされている。
【0048】
前記シールキャップ52の下面には、フランジ54が設けられ、該フランジ54の下面中央部に回転機構55が軸受56を介して設置されている。前記回転機構55の回転軸57は、前記軸受56によって気密に回転自在に支持され、該軸受56の上端にはボート受け58が前記回転軸57と一体回転する様に固着されている。
【0049】
前記ボート受け58は、例えばステンレス又はニッケル合金等の様な金属が使用され、上部が大径で下部が小径の二段円柱形状に形成されている。前記ボート受け58上には台座59が前記ボート受け58及び前記回転軸57と一体回転する様に載せられ、前記台座59は円柱形状をしており、アルミナセラミックス又は透明石英若しくは不透明石英により形成されている。
【0050】
前記ボート受け58、前記台座59は前記フランジ54、前記シールキャップ52の中心部に形成された円形孔に非接触で収納されている。前記台座59の上には前記ボート37が前記台座59と一体回転する様に載せられている。
【0051】
尚、前記ボート受け58及び前記台座59は上方向から前記回転軸57に対して着脱可能であり、又、前記ボート受け58及び前記台座59及び前記フランジ54及び前記軸受56及び前記回転軸57及び前記回転機構55を、前記シールキャップ52が前記マニホールド41の下端開口部(炉口)を閉じた状態で、前記シールキャップ52の下方から取付け取外し可能となっている。
【0052】
従って、前記フランジ54に前記回転機構55、前記軸受56、前記ボート受け58及び前記台座59を設置した状態で、前記シールキャップカバー53を前記シールキャップ52から取外したり、該シールキャップ52に取付けたりすることができ、該シールキャップ52、前記シールキャップカバー53、前記フランジ54、前記台座59、前記ボート受け58、前記回転軸57、前記軸受56、前記回転機構55等に対するメンテナンス作業の能率を向上させることができる。
【0053】
又、前記シールキャップ52より処理室4側での作業の低減により、人体からの発塵による処理室内汚染、螺子部材回転操作時の発塵による処理室内汚染を低減することができる。
【0054】
前記ボート受け58は前記フランジ54、前記シールキャップ52の中心部に収納され、シールキャップカバー53よりも下方に位置しているので、前記処理室4内の輻射熱が前記シールキャップカバー53、前記台座59を透過して前記ボート受け58に輻射するのを抑制することができ、又、前記処理室4内のプロセスガスやクリーニングガスが直接前記ボート受け58に曝されない様にすることができる。従って、金属材料によって形成された前記ボート受け58が過度に加熱される現象を防止することができ、腐食性ガスに曝され難くすることができる。その結果、金属製の前記ボート受け58による金属汚染を低減することができる。
【0055】
尚、好ましくは、前記シールキャップカバー53の下面より前記ボート受け58の上面が下側に位置する様にするとよいが、少なくとも該ボート受け58の上面が前記シールキャップカバー53の上面より下側に位置すればよい。
【0056】
更に、前記ボート受け58、前記台座59が収納されている部分に不活性ガスを流すことにより、前記処理室4の雰囲気を前記ボート受け58、前記フランジ54、前記回転軸57、前記軸受56と接触することを防止する様にしてもよい。
【0057】
又、前記台座59をアルミナセラミックス又は透明石英又は不透明石英によって形成しているので、前記台座59が前記シールキャップカバー53内で前記処理室4内に露出しても、前記台座59を起因とする前記処理室4内の金属汚染を防止することができる。
【0058】
尚、好ましくは、前記台座59をアルミナセラミックスによって形成するとよい。アルミナセラミックスの場合は石英よりも機械的強度が大きいので、前記ボート37が前記台座59に載置される際に、前記ボート37又は前記台座59が欠けたり割れたりするのを防止することができる。
【0059】
ボートエレベータ61は前記反応管33の下方に設けられ、前記ボートエレベータ61は水平方向に延出する昇降アーム62を有し、該昇降アーム62にベース63が水平に支持されている。前記ボートエレベータ61は前記ボート37を垂直方向に昇降させ、該ボート37を前記処理室4へ装入し、又装脱する。
【0060】
前記回転機構55及び前記ボートエレベータ61には駆動制御部64が電気配線Aによって電気的に接続されている。該駆動制御部64は前記回転機構55及び前記ボートエレベータ61を、所望の動作をする様に、且つ、所望のタイミングをもって制御する。
【0061】
前記処理室4内には石英製の保護管65に収納された温度センサが設置されている。
【0062】
前記ヒータ32と前記温度センサには温度制御部66が電気配線Dによって電気的に接続されている。該温度制御部66は前記ヒータ32への通電具合を、前記温度センサによって検出された温度情報に基づき、前記処理室4内の温度が所望の温度分布となる様に、且つ、所望のタイミングをもって制御する。
【0063】
前記圧力制御部46、前記ガス流量制御部51、前記駆動制御部64及び前記温度制御部66は、操作部及び入出力部をも構成し、基板処理装置全体を制御する主制御部67に電気的に接続されている。
【0064】
前記圧力制御部46、前記ガス流量制御部51、前記駆動制御部64、前記温度制御部66及び主制御部67はコントローラ68を構成している。
【0065】
次に、図3〜図10を参照して、前記マニホールド41及び前記保護管65の支持構造について説明する。
【0066】
前記マニホールド41は非金属部材としての透明石英又は不透明石英が使用され、円形リング形の扁平ブロック形状に形成されている。
【0067】
図5に於いて、前記マニホールド41について説明する。
【0068】
該マニホールド41は外周辺部71に対して内周辺部72が一段高くなっており、該内周辺部72の周縁に沿って円筒リング部73が立設されている。前記外周辺部71には前記アウタチューブ34が載置され、前記内周辺部72には前記インナチューブ35が載置される。又、該インナチューブ35は適宜な間隙を持って前記円筒リング部73に内嵌しており、前記間隙は前記インナチューブ35と前記マニホールド41間での熱膨張差等による干渉を防止している。
【0069】
又、該マニホールド41の内径は前記アウタチューブ34の内径より小さく、前記マニホールド41は前記アウタチューブ34の内壁より中心側に突出しており、前記内周辺部72の一部、前記円筒リング部73は突出部74を形成している。
【0070】
図4〜図10に於いて、前記保護管65の支持構造について説明する。尚、図中、該保護管65内の温度センサは図示を省略している。
【0071】
前記マニホールド41に対して半径方向に保護管挿通孔76が穿設され、又該保護管挿通孔76の延長上に外方に突出する保護管支持ポート11が設けられている。前記内周辺部72の上面から溝底部77を残置する様に保護管収納溝78が穿設される。該保護管収納溝78は前記処理室4側に開口しており、前記保護管挿通孔76に連通すると共に前記保護管収納溝78の中心線は前記保護管挿通孔76の中心線と直交し、前記保護管収納溝78の溝幅は、前記保護管65がガタツキなく前記保護管収納溝78に嵌合する値となっている。
【0072】
前記円筒リング部73の前記保護管収納溝78に対応する部分は切除され、欠切部79となっている。前記保護管収納溝78が形成された部分を前記処理室4側に囲む様に、前記インナチューブ35に断面円弧状の膨出部81が形成されており、該膨出部81により前記保護管65と前記インナチューブ35との干渉が避けられ、又前記欠切部79によって前記円筒リング部73と前記膨出部81の干渉が避けられる。
【0073】
前記保護管65の水平部65bは、前記マニホールド41の中心側から前記保護管収納溝78に挿通され、前記保護管65の垂直部65aは前記保護管収納溝78に嵌合する。前記水平部65bと前記保護管支持ポート11との間には管継手82が設けられ、前記水平部65bを前記保護管支持ポート11に固定すると共に両者の間隙を気密に封止する。
【0074】
前記垂直部65aと前記水平部65bとは屈曲部65cによって連続され、該屈曲部65cの外周面側に非金属部材、例えば石英製の係止ブロック83が固着される。該係止ブロック83は、水平な底面と垂直な内側面を有する4角錐形状をしており、該係止ブロック83の底面が前記溝底部77に対峙している。前記係止ブロック83の底面と前記溝底部77の上面間には所定の間隙84が形成される。
【0075】
前記溝底部77の上面には係止A凹部85が穿設され、前記係止ブロック83の底面には係止B凹部86が穿設され、該係止B凹部86と前記係止A凹部85とは水平方向の位置が合致する様に配置されている。
【0076】
前記溝底部77と前記係止ブロック83との間には図10に示される係止駒87が設けられる。該係止駒87は、後述する様に、前記保護管65の動きを抑制する保護管移動抑制部として機能する。
【0077】
該係止駒87は非金属部材、例えば石英製であり、該係止駒87は、軸部88の両端に鉤片89,90を有する形状である。該鉤片89,90は形状が異なってもよいが、同形状であることが好ましい。又、該鉤片89,90は、姿勢が分る様に、一方向に長い形状であることが好ましい。更に、前記鉤片90は前記係止駒87を、人手で回転できる形状であればよい。
【0078】
前記鉤片89,90の厚みTは、前記間隙84と同一か僅かに小さく設定し、該間隙84に収納可能とする。又、前記軸部88の断面形状は、該軸部88が前記間隙84の内部で回転可能であると共に少なくとも90゜回転毎に姿勢が保持される形状である様に設定される。例えば、図10に示される様に、断面が8角形であり、対角線の長さが前記間隙84と同一か僅かに小さいかである。断面が8角形であることから、前記係止駒87は、45゜毎に姿勢が維持される。尚、前記軸部88の断面形状は、正方形であってもよい。
【0079】
又、前記係止駒87を前記間隙84に容易に挿脱可能とする為、前記鉤片89,90の側面、前記軸部88の側面は、面一となっている。
【0080】
又、前記鉤片89,90の内、少なくとも前記鉤片89は、前記係止駒87の回転により、前記係止A凹部85、前記係止B凹部86に嵌脱可能となっている。
【0081】
而して、前記水平部65bを前記保護管挿通孔76に挿通し、前記垂直部65aが前記保護管収納溝78に嵌合した状態で、前記係止駒87を水平姿勢として、前記間隙84に挿入し、前記係止駒87を90゜回転することで、前記鉤片89が前記係止A凹部85、前記係止B凹部86に掛渡って嵌合する。尚、前記鉤片89が前記係止A凹部85、前記係止B凹部86に嵌合しているかどうかは、前記鉤片90の姿勢から判断できる。
【0082】
前記鉤片89が前記係止A凹部85、前記係止B凹部86に嵌合することで、前記保護管65の水平方向の動きが拘束され、又、前記垂直部65aが前記保護管収納溝78に嵌合することで、前記垂直部65aの周方向(前記水平部65bを中心とした回転方向)の動きが拘束され、前記保護管65が位置決めされる。
【0083】
又、該保護管65を外す場合は、前記係止駒87を90゜回転して水平姿勢とし、該係止駒87を取外せば、前記保護管65を水平方向に拘束するものはなく、該保護管65を前記処理室4に容易に引出させる。
【0084】
上記した様に、前記保護管65の支持構造に於いて、図16で示した保護管サポート金具13、傾き調整螺子15の様な金属部材は使用されてなく、又簡単な形状、簡単な構造で、而も前記保護管65の着脱作業は、単に前記係止駒87を回転するだけでよく、更に前記保護管65を前記処理室4側に引出すに際して障害物はなく、前記保護管65の着脱は簡単に行える。保護管の位置がずれると温度検出位置がずれてしまう。特に温度検出器や保護管をメンテナンス時にマニホールドから取外した際には、次回に取付ける際に温度検出位置がずれてしまう。これらの検出位置のずれにより、処理室を加熱したときの該処理室の温度分布が変動してしまい、ウェーハの熱処理に悪影響を及ぼしてしまう。然し、本発明の態様によれば、保護管や温度検出器の位置決めや着脱を簡単に行える為、ウェーハの熱処理への悪影響を抑制することができる。
【0085】
尚、本発明は図16で示したマニホールド3に対しても実施可能である。例えば、マニホールド3に中心側に突出する突出部74を設け、前記屈曲部12cに前記係止ブロック83を固着することで、該係止ブロック83と前記突出部74との間を前記係止駒87で係止、解除可能とすることができる。
【0086】
次に、図4、図5、図11〜図13に於いて、前記ガス供給ノズル21の支持構造について説明する。
【0087】
前記マニホールド41に対して半径方向にノズル挿通孔92が穿設され、又該ノズル挿通孔92の延長上に外方に突出するノズル支持ポート93が設けられている。前記内周辺部72の上面から溝底部95を残置する様にノズル収納溝94が穿設される。
【0088】
該ノズル収納溝94は前記処理室4側に開口しており、前記ノズル挿通孔92に連通すると共に前記ノズル収納溝94の中心線は前記ノズル挿通孔92の中心線と直交し、前記ノズル収納溝94の溝幅は、前記ガス供給ノズル21がガタツキなく前記ノズル収納溝94に嵌合する値となっている。又、前記溝底部95は前記ガス供給ノズル21の水平部21bに当接し、当接した状態では、該水平部21bの中心が前記ノズル挿通孔92の中心と合致する様に設定されている。
【0089】
前記ガス供給ノズル21の水平部21bは、前記マニホールド41の中心側から前記ノズル挿通孔92に挿通され、前記ガス供給ノズル21の垂直部21aは前記ノズル収納溝94に嵌合する。嵌合した状態では、前記ガス供給ノズル21の傾き、前記垂直部21aの前記水平部21bを中心とした回転が拘束され、垂直に維持される。
【0090】
前記水平部21bと前記ノズル支持ポート93との間には管継手96が設けられ、前記水平部21bを前記ノズル支持ポート93に固定すると共に両者の間隙を気密に封止する。
【0091】
而して、前記ガス供給ノズル21は前記水平部21bを前記ノズル支持ポート93に挿入し、前記管継手96で前記水平部21bを固定するだけで、上下の位置、倒れの位置も合わせて位置決めされる。
【0092】
上記した様に、前記ガス供給ノズル21の支持構造に於いて、図17で示したノズルサポート金具28、ノズル傾き調整螺子29の様な金属部材は使用されてなく、又簡単な形状、簡単な構造で、而も着脱作業は、単に前記管継手96の着脱だけでよく、更に前記ガス供給ノズル21を前記処理室4側に引出すに際して障害物はなく、前記ガス供給ノズル21の着脱は簡単に行える。
【0093】
尚、上記した前記ガス供給ノズル21の支持構造は、図17で示したマニホールド3に対しても実施可能である。即ち、該マニホールド3に中心側に突出する様に突出部74を形成し、該突出部74に前記水平部21bを支持させる様にすればよい。
【0094】
又、前記ガス供給ノズル21の支持構造について、前記ガス供給ノズル21の水平方向の動きを拘束する必要がある場合、例えばガス供給量が多くて前記ガス供給ノズル21が水平方向に位置ずれしてしまう場合には、図6〜図10で示した前記保護管65の支持構造を適用してもよい。即ち、前記ガス供給ノズル21に屈曲部65cと係止ブロック83を設けて、溝底部95の上面に係止A凹部85を突設し、前記係止ブロック83の底面に係止B凹部86を突設し、係止A凹部85と係止B凹部86に前記鉤片89を掛渡って嵌合する様に係止駒87を設ける様にしてもよい。つまり、保護管65やガス供給ノズル21の様に管材の支持構造として、図6〜図10で示した支持構造は有効である。
【0095】
又、本発明では、地震時等前記インナチューブ35に水平力、垂直力が作用した場合の転倒防止手段99が設けられている(図11〜図15参照)。
【0096】
前記円筒リング部73の少なくとも3箇所、例えば円周3等分した位置に、軸孔101を水平方向に穿設し、該軸孔101に非金属部材、例えば石英製の転倒防止部材102を回転自在に装着する。
【0097】
該転倒防止部材102は、軸部103と該軸部103の外端に直交状態で設けられた係止片104とを有している。
【0098】
前記軸孔101の直下、前記円筒リング部73に外接する接線方向に延びる係止溝105を前記外周辺部71に刻設し、該外周辺部71に前記係止片104が嵌脱可能とする。
【0099】
前記軸部103は前記軸孔101に所定の間隙を持って嵌合し、前記転倒防止手段99が前記軸孔101に回転自在に支持される。又、前記軸部103は前記円筒リング部73を貫通して内端が突出し、内端は前記インナチューブ35のインナフランジ26の上面に当接する様になっている。又、前記係止片104は自重で垂直状態に垂下し、前記係止溝105に遊嵌する。前記係止片104が前記係止溝105に遊嵌した状態では、前記転倒防止部材102は、前記係止片104と前記係止溝105間の遊び分だけ、水平方向に移動するが、前記軸孔101から外れることはない。又、前記インナチューブ35の倒れに対しては、前記軸部103が前記インナフランジ26に係合するので、前記インナチューブ35の転倒が防止される。
【0100】
従って、前記転倒防止部材102を前記軸孔101に装着するだけで、前記インナチューブ35の転倒防止が実現できる。又、前記転倒防止部材102を取外す場合は、前記アウタチューブ34を取外した状態、若しくは、前記マニホールド41を前記アウタチューブ34から取外した状態で、前記転倒防止部材102を前記軸部103を中心として少し回転させ、前記軸孔101から抜脱すればよい。
【0101】
又、図17で示した従来の様に、金属部材のインナチューブ押え24を金属部材のボルト25で締込む等の煩雑な作業は必要なく、又前記転倒防止部材102は石英製であるので、腐食、金属汚染の心配はない。
【0102】
尚、本発明に係る転倒防止手段99は、図17で示したマニホールド3に対しても実施可能である。例えば、前記マニホールド3に突出部74を形成し、該突出部74に円筒リング部73を形成し、前記インナチューブ35が前記円筒リング部73に内嵌する様な構造とすればよい。
【0103】
次に、以上の構成に係る基板処理装置を用いる本発明の一実施の形態であるICの製造方法に於ける成膜工程を説明する。
【0104】
尚、以下の説明に於いて、CVD装置を構成する各部の動作は前記コントローラ68により制御される。
【0105】
所定数枚のウェーハ38が前記ボート37に装填されると、図1に示されている様に、該ボート37は前記ボートエレベータ61によって上昇され、前記処理室4に装入される。
【0106】
この状態では、前記シールキャップ52は前記マニホールド41下面(炉口)を気密にシールした状態となる。
【0107】
前記処理室4内が所望の圧力(真空度)となる様に前記排気装置43によって排気される。この際、前記処理室4内の圧力は前記圧力センサ44で検出され、検出された圧力に基づき前記圧力調整装置45がフィードバック制御される。
【0108】
又、前記処理室4内が所望の温度となる様に前記ヒータ32によって加熱される。この際、前記処理室4内が所望温度、及び温度分布となる様に、温度センサが検出した温度情報に基づき前記ヒータ32への通電具合がフィードバック制御される。続いて、前記回転機構55によって前記ボート37を介して前記ウェーハ38が前記処理室4内で回転される。
【0109】
前記ガス供給源49から供給され前記MFC48によって所望の流量となる様に制御されたガスは、前記ガス供給管47を流通して前記ガス供給ノズル21から前記処理室4内に導入される。
【0110】
導入されたガスは前記処理室4内を上昇し、前記インナチューブ35の上端開口から前記筒状空間36に流下して前記排気管42から排気される。
【0111】
ガスは前記処理室4内を通過する際にウェーハ38の表面と接触し、この際に熱CVD反応によってウェーハ38の表面上に薄膜が堆積される。
【0112】
予め設定された処理時間が経過すると、前記ガス供給源49から不活性ガスが供給されて、前記処理室4内が不活性ガスに置換されると共に、前記処理室4内の圧力が常圧に復帰される。
【0113】
その後、前記ボートエレベータ61によって前記シールキャップ52が下降されて、前記処理室4の下端が開口されると共に、処理済ウェーハ38が前記ボート37に保持された状態で、前記処理室4の外部に搬出される。処理済ウェーハ38は前記ボート37から払出される。
【0114】
上記実施の形態ではCVD装置について説明したが、本発明はこれに限らず、アニール、酸化、拡散及びリフローの様な熱処理に使用される熱処理装置等の基板処理装置全般に適用することができる。又、基板はウェーハに限らず、ホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、光ディスク及び磁気ディスク等であってもよい。
【0115】
反応管は、アウタチューブとインナチューブの2重管仕様として説明したが、アウタチューブのみの1重管仕様であっても本発明は適用可能である。
【0116】
(付記)
又、本発明は以下の実施の態様を含む。
【0117】
(付記1)内部で基板を処理する反応管と、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出した突出部を有する非金属部材で構成されるマニホールドと、温度検出器を収納し、前記マニホールドに保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される保護管と、前記突出部に設けられ、前記保護管の移動を抑制する非金属部材で構成される保護管移動抑制部とを備えることを特徴とする基板処理装置。
【0118】
(付記2)前記保護管移動抑制部は、少なくとも一端に鉤片を有し、前記保護管移動抑制部の回転により、前記鉤片が前記保護管と前記マニホールドに掛渡って嵌脱可能である付記1の基板処理装置。
【0119】
(付記3)前記保護管は前記マニホールドを水平方向に挿通する水平部と、反応管に沿って立設する垂直部とを有し、前記水平部と前記垂直部とのコーナ部に係止ブロックが固着され、前記突出部は前記保護管垂直部が嵌合する保護管収納溝を有すると共に前記係止ブロックに対峙する溝底部を有し、該溝底部と前記係止ブロック間に前記保護管移動抑制部を収納する間隙が形成された付記1の基板処理装置。
【0120】
(付記4)前記係止ブロックの底面、前記溝底部の上面にはそれぞれ係止凹部が形成され、前記鉤片は前記両係止凹部に嵌脱可能である付記3の基板処理装置。
【0121】
(付記5)内部で基板を処理する反応管と、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出した突出部を有する非金属部材で構成されるマニホールドと、前記マニホールドに保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される管材と、前記突出部に設けられ、前記管材の移動を抑制する非金属部材で構成される管材移動抑制部とを備えることを特徴とする基板処理装置。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明の実施の形態に係る基板処理装置の断面図である。
【図2】該基板処理装置の下部拡大断面図である。
【図3】該基板処理装置に於けるマニホールド部分を下方から見た斜視図である。
【図4】該マニホールド部分を上方から見た部分斜視図である。
【図5】該マニホールド単体の斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に於ける保護管支持部の断面図である。
【図7】図6のA−A矢視図である。
【図8】前記保護管支持部の断面斜視図である。
【図9】図8のB部拡大図である。
【図10】前記保護管支持部に用いられる係止駒の拡大斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態に於けるガス供給ノズル支持部分の断面図である。
【図12】図11のC−C矢視図である。
【図13】図11のD矢視図である。
【図14】本発明の実施の形態に於ける転倒防止手段の斜視図である。
【図15】図14のE部拡大図である。
【図16】従来の基板処理装置に於ける保護管支持構造を示す断面図である。
【図17】従来の基板処理装置に於けるガス供給ノズル支持構造を示す断面図である。
【符号の説明】
【0123】
4 処理室
11 保護管支持ポート
21 ガス供給ノズル
26 インナフランジ
33 反応管
34 アウタチューブ
35 インナチューブ
37 ボート
41 マニホールド
52 シールキャップ
65 保護管
73 円筒リング部
74 突出部
76 保護管挿通孔
77 溝底部
78 保護管収納溝
79 欠切部
81 膨出部
84 間隙
85 係止A凹部
86 係止B凹部
87 係止駒
89 鉤片
92 ノズル挿通孔
94 ノズル収納溝
99 転倒防止手段
102 転倒防止部材
104 係止片
105 係止溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部で基板を処理する反応管と、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出した突出部を有する非金属部材で構成されるマニホールドと、温度検出器を収納し、前記マニホールドに保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される保護管と、前記突出部に設けられ、前記保護管の移動を抑制する非金属部材で構成される保護管移動抑制部とを備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記突出部の内壁側には前記保護管の移動を抑制する溝が形成されている請求項1の基板処理装置。
【請求項3】
蓋体によって保持された基板を非金属部材で構成された反応管内に搬入しつつ、該反応管に連設され、該反応管の内壁より該反応管の軸心側に突出された突出部を有し、非金属部材で構成されているマニホールドの開口部を、前記蓋体によって閉じるステップと、非金属部材で構成される保護管移動抑制部で前記マニホールドに保持されつつ前記反応管内に設けられ、非金属部材で構成される保護管の移動を抑制して、該保護管内に収納される温度検出器で前記反応管内の温度を検出しつつ前記反応管内を加熱し、基板を処理するステップと、該基板を前記反応管内から搬出しつつ、前記マニホールドの開口部を前記蓋体により開くステップとを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−56249(P2010−56249A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218846(P2008−218846)
【出願日】平成20年8月27日(2008.8.27)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】