説明

導電性ローラの製造方法、現像ローラ及び画像形成装置

【課題】金型成形において、硬化終了後冷却することなく、金型から脱型することができる、寸法精度の高い導電性ローラの製造方法を提供する。
【解決手段】金型のキャビティに軸芯体を配置し、該キャビティ内へ液状ゴム原料を注入してこれを硬化して該軸芯体の外周上に導電性弾性層を形成し、さらに、該導電性弾性層の外周上に被覆層を形成する導電性ローラの製造方法において、前記キャビティ壁面との接触角αが60°以下であり、かつ、該キャビティ壁面に塗布したとき、前記導電性弾性層を構成する材料と該キャビティ壁面との間の静止摩擦係数μを0.8以下とする離型剤を予め該キャビティ壁面に塗布することを特徴とする導電性ローラの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンター、ファクシミリ及び複写機等の電子写真方式を採用した画像形成装置における現像、帯電、転写、クリーニング、除電等に用いる導電性ローラの製造方法、現像ローラ及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタや複写機、ファクシミリなどの電子写真方式を採用した各種装置には現像ローラ、帯電ローラ、転写ローラ等のローラが組み込まれている。
【0003】
このようなローラの弾性層の形成方法は研磨によって所望の形状を削り出す方式と、専用の型に材料を注入、硬化させることで所望の形状とする方式の二つに分けられる。その中でも、金型成形は、研磨などの後工程を必要とせず、高精度なローラが得られることから非常に多く用いられている。この金型成形においては、金型の内径形状が高精度に加工された筒状のキャビティ内に軸芯体を配し、その後該キャビティ内に液状シリコーンゴム等の液状ゴム原料を注入し加熱硬化させて、導電性弾性層を形成することが可能である。しかしながら、硬化したシリコーンゴムは熱膨張が大きいため、金型のキャビティ内壁面に強い力で押し付けられている状態となる。このため、加熱により熱硬化が終了した弾性ローラを金型から取り出す(以後、脱型)際には、冷却して、硬化したシリコーンゴムの熱膨張を除去してから脱型しなければならなかった。冷却せずに脱型した場合、金型のキャビティ壁面とのストレスで弾性ローラが変形したり、変形に耐えられない場合には破壊が起こる場合もある。このため、金型キャビティ壁面と弾性ローラとの接触面での摩擦力を低減させる必要がある。
【0004】
このような問題に対して、金型のキャビティ壁面にフッ素系またはシリコーン系の離型剤を塗布する方法が提案されている。しかし、このような離型剤を用いた手法を採用したとしても、弾性ローラを金型から脱型するためには、上述したような理由から少なくともある程度冷却を行い、弾性ローラの外径を金型のキャビティの径よりも小さくしてから脱型する必要があった。この冷却工程には熱交換機等の設備が必要であり、さらに、金型から脱型後再び加熱して硬化する際に、常温から硬化温度までの昇温に大きな熱量が必要となり、成形サイクルタイムの増加だけでなく使用する電力もまた大きくなり問題となっていた。一方、あらかじめシリコーンゴムに大量のシリコーンオイルを含ませる方法も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このような方法では、使用中にシリコーンオイルが失われると急激に離型性が低下し、オフセットが発生し、寿命となってしまう。オイル成分を大量に含むシリコーンゴムはゴム特性がローラの条件を満足せず、熱変形、圧縮永久歪、ゴム硬度等の基本的な特性を満足させるためには、添加するオイル成分量に上限があった。
【0005】
【特許文献1】特開昭48−62436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、金型成形において、従来の方法では困難であった、硬化終了後冷却することなく金型から脱型することができる、寸法精度の高い導電性ローラの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は以下により達成される。
即ち、金型のキャビティに軸芯体を配置し、該キャビティ内へ液状ゴム原料を注入してこれを硬化して該軸芯体の外周上に導電性弾性層を形成し、さらに、該導電性弾性層の外周上に被覆層を形成する導電性ローラの製造方法において、前記キャビティ壁面との接触角αが60°以下であり、かつ、前記キャビティ壁面に塗布したとき、前記導電性弾性層を構成する材料と該キャビティ壁面との間の静止摩擦係数μを0.8以下とする離型剤を予め該キャビティ壁面に塗布することを特徴とする導電性ローラの製造方法によって達成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、金型成形において、硬化終了後冷却することなく金型から脱型することが可能となり、寸法精度の高い導電性ローラを効率よく得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の導電性ローラの製造方法は、金型のキャビティに軸芯体を配置し、該キャビティ内へ液状ゴム原料を注入してこれを硬化して該軸芯体の外周上に導電性弾性層を形成し、さらに、該導電性弾性層の外周上に被覆層を形成する導電性ローラの製造方法である。そして、前記キャビティ壁面との接触角αが60°以下であり、かつ、該キャビティ壁面に塗布したとき、前記導電性弾性層を構成する材料と該キャビティ壁面との間の静止摩擦係数μを0.8以下とする離型剤を予め該キャビティ壁面に塗布することを特徴とする。このような特徴を有する本発明によれば、金型のキャビティ壁面とのすべり性が良好になり、硬化後冷却せずに脱型することが可能となり効率よく導電性ローラを得ることが出来る。
【0010】
本発明の製造方法により製造された導電性ローラの一例を図1に示す。図1において、(b)は導電性ローラの軸芯体の中心線に沿った概略断面図であり、(a)は導電性ローラを軸芯体の中心線方向からみた図である。図1に示した導電性ローラ114は、導電性の軸芯体114aと、導電性の軸芯体114aの外周上に同心円状に形成された導電性弾性層114bと、該導電性弾性層114bの外周上に形成された被覆層114cを有する。
【0011】
〔軸芯体〕
本発明で使用する軸芯体114aとしては、例えば、炭素鋼合金表面に5μm厚さの化学ニッケルメッキを施した、導電性の、円柱状の形状を有するものが好ましい。導電性の軸芯体を構成する材料としては、その他、例えば、鉄、アルミニウム、チタン、銅およびニッケル等の合金や、これらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、青銅等の合金、さらにカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等の剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、本発明で使用する軸芯体114aは、形状としては、円柱状のほかに中心部分を空洞とした円筒形状とすることも可能である。
【0012】
〔金型〕
本発明で用いる金型は、鋼鉄製の金型であり、金型の少なくともキャビティ壁面に表面処理を施したものが好ましい。表面処理としては、化学ニッケルメッキ法、テフロンコーティング法、ガス窒化法、塩浴窒化法、ガス軟窒化法、プラズマ窒化法等の方法による表面処理が挙げられるが、処理前の金型材質や形状により適宜選択することができる。
【0013】
〔離型剤〕
本発明においては、前記金型のキャビティ壁面との接触角αが60°以下であり、かつ、該離型剤を塗布したとき、前記金型のキャビティ壁面と導電性ローラの導電性弾性層を構成する材料との間の静止摩擦係数μを0.8以下とする離型剤が用いられる。
【0014】
金型のキャビティ壁面との接触角が60°よりも大きい離型剤を塗布すると、金型のキャビティ壁面に対する離型剤の濡れ性が悪いため、液状ゴム原料を硬化して形成した導電性弾性層を有するローラを金型から脱型しにくくなる。本発明においては、前記接触角が20°以下の離型剤を用いることが好ましい。
【0015】
また、塗布したとき、金型のキャビティ壁面と導電性ローラの導電性弾性層を構成する材料との間の静止摩擦係数μを0.8よりも大きくする離型剤を塗布すると、液状ゴム原料を硬化して形成した導電性弾性層を有するローラを金型から脱型しにくくなる。
【0016】
前記条件を満たす離型剤を塗布すると、液状ゴム原料の硬化終了後、金型から導電性弾性層を有するローラを脱型する際に、冷却することなく容易に脱型することができる。これにより寸法精度の高い導電性弾性層を有するローラを得ることができる。上記接触角における条件を満たしても上記静止摩擦係数が0.8よりも大きい離型剤を塗布すると、導電性弾性層を有するローラは脱型しにくいため、寸法精度の高いローラを得ることは出来ず、本発明の目的は達成されない。また上記静止摩擦係数における条件を満たしても、接触角が60°よりも大きい離型剤を塗布すると、金型に対する濡れ性が悪く、寸法精度の高いローラを得ることは出来ず、本発明の目的は達成されない。
【0017】
本発明において用いる離型剤は、上記接触角及び静止摩擦係数に関する条件を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤、界面活性を有する化合物などを挙げることができる。本発明においては、特にアニオン系の界面活性を有する化合物が好ましい。具体的には、例えば、アニオン系界面活性剤としても用いることが可能である界面活性を有するアニオン系の有機化合物を挙げることができる。本発明において用いる離型剤は導電性弾性層の材料や金型のキャビティ壁面を構成する材料に応じて適宜決めることができる。
【0018】
フッ素系離型剤として用いられる有機フッ素化合物としては、特に制限は無く、従来公知の各種フッ素系化合物の中から適宜選択して使用できる。例えば、パーフルオロ酢酸、パーフルオロ酪酸等のパーフルオロカルボン酸及びこれらのリチウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩等のパーフルオロカルボン酸塩;フルオロアルキル(C2 〜C10)カルボン酸およびその塩;パーフルオロカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル等のパーフルオロカルボン酸アルキルエステル;フルオロアルキル(C2 〜C10)カルボン酸のアルキルエステル;パーフルオロアルキルアクリレートまたはメタクリレートの重合体、またはこれらとブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート等との共重合体等である。
【0019】
本発明で使用することのできるシリコーン系離型剤は特に制限は無く、従来公知の各種シリコーンオイルの中から、適宜選択して使用できる。本発明においてシリコーン系離型剤として使用することのできるシリコーンオイルとしては側鎖にアルキル基、フェニル基またはフルオロアルキル基を有するポリシロキサン等が例示される。これらのシリコーンオイルは、所望により、2種以上適宜併用してもよい。また、これらのシリコーンオイルは添加物、例えば、シリコーン樹脂等を含有していてもよい。
【0020】
本発明において離型剤として使用することのできるアニオン系の界面活性を有する化合物としては、(1)スルホン酸のIA、IIA又はIIB金属の塩であるスルホン酸塩系有機化合物、(2)硫酸とアルコールとのエステルのIA、IIA又はIIB金属の塩である硫酸エステル塩系有機化合物、および(3)リン酸エステルのIA、IIA又はIIB金属の塩であるリン酸エステル塩系有機化合物等を挙げることができる。これらの中では、硫酸エステル塩系有機化合物が好ましい。
【0021】
硫酸エステル塩系有機化合物としては、例えば、下記化合物から得られる硫酸エステル塩系有機化合物を挙げることができる。すなわち、オクチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム等が得られる炭素数8〜18のアルキル基を有する高級アルコール硫酸エステル、高級アルコール・硫酸エステルアミン塩、オキソアルコールの硫酸エステル、エライジルアルコールの硫酸エステル、アビエチルアルコールの硫酸エステル、ナフテンアルコールの硫酸エステル、ステリンの硫酸エステル、4−オクチル−2−メチルシクロヘキサノール、水添ベンジルクレゾール、水添アミルフェノール、水添ビスフェノール等の脂環族アルコールの硫酸エステル、クロルヒドリン等のハロゲンアルコールの硫酸エステル、高級グリコールの硫酸エステル等のアルコールの硫酸エステル;1−ヘキサデセンの硫酸エステル、ヘプタデセンの硫酸エステル、石油オレフィンの硫酸エステル、パラフィンロウ熱分解オレフィンの硫酸エステル、重合オレフィン(炭素数8〜20)の硫酸エステル、スクアレンの硫酸エステル、テルペンの硫酸エステル等のオレフィンの硫酸エステル;硫酸化モノグリセリド、リシノール酸モノグリセリド硫酸エステル、リシノール、オレイン酸のプロピル、ブチル、アミンエステル等から得られる脂肪酸エステルの硫酸エステル、アセチル化リシノール酸の硫酸化物、オレイルアルコールの硫酸化物、マッコウ鯨油の硫酸エステル、ナフテン酸エステルの硫酸化物、グリコールのナフテン酸エステルの硫酸化物、ヘキサンジオール脂肪酸エステルの硫酸エステル、オキシ酸エステルの硫酸エステル、ポリオキシカルボン酸の硫酸エステル、脂肪酸テトラヒドロフルフリルエステルの硫酸エステル、ホルムアルデヒド縮合エステル結合硫酸エステル、メタクリルアルコール脂肪酸エステルの硫酸化物、水添ロジンペンタエリトリットエステルの硫酸化物、多価アルコールモノエステルの硫酸化物等のエステル結合硫酸エステル;脂肪酸アミド硫酸エステル、脂肪酸アニリド硫酸エステル、脂肪酸エタノールアミド硫酸エステル、アシルアミノシクロヘキサノール硫酸エステル、脂肪酸アリルアミド硫酸化物、リンゴ酸アミド硫酸エステル、ウレタン結合硫酸エステル、アミド・スルホンアミド結合硫酸エステル等のアミド結合硫酸エステル;グリコールエーテル、ポリエチレングリコールエーテル、アルキルフェノールグリコールエーテル、アルキルフェノール・グリセリンエーテル、アルキルフェニルカルビノールグリセリンエーテル、アルコキシシクロヘキサノール、脂肪酸ポリオキシエチレンアミド、アルキルフェノールアリルエーテル、脂肪アルコールグリコシド、ヒドロキシチオエーテル、ヒドロキシスルホン、スルホニルアミノエタノール等の硫酸エステルであるエーテル結合硫酸エステル等が挙げられる。
【0022】
本発明で使用する離型剤は、通常、有機溶剤または水性媒体中に溶解または分散させて使用する。有機溶剤または水性媒体としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;四塩化炭素、塩化メチレン、トリクロルエチレン、パークロルエチレン、トリクロルエタン、トリクロロフルオロメタン、テトラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素類;および水が挙げられる。これらは単独で使用できるが、2種類以上を併用してもよい。
【0023】
離型剤の溶液又は分散液中の濃度は、通常、0.05〜20質量%、好ましくは0.5〜5質量%である。離型剤の使用量が過度に少ないときは、離型性が改善されない。さらに、離型剤の使用量が過度に多いときは、離型剤跡が導電性弾性層に付着し、このような導電性ローラを用いた画像形成装置においては画像不良となってしまう。
【0024】
金型のキャビティ壁面に離型剤を塗布するには、公知の方法を用いることができる。例えば、金型を離型剤の溶液または分散液中に浸漬する方法、金型のキャビティ壁面に離型剤の溶液または分散液を吹き付けまたは刷毛塗りすること等により、または布にしみこませて塗りつけることにより塗布し、その後、有機溶剤または水を蒸発除去する方法等がある。
【0025】
〔導電性弾性層〕
本発明における導電性ローラの導電性弾性層を構成する材料としては、公知の材料から適宜選ぶことができる。弾性の度合いは使用目的に応じて適宜決めることができる。導電性弾性ローラの場合、弾性層は導電性を有する。導電性の度合いは使用目的に応じて適宜決めることができる。電子写真プロセスに用いられる導電性弾性ローラの場合、導電性弾性層を構成する材料として、液状ゴム原料、好ましくは液状付加反応架橋型シリコーンポリマーに導電性付与剤としてカーボンブラック等の導電性フィラーを配合したものを反応硬化したものが好ましく用いられる。
【0026】
〔液状ゴム原料〕
本発明における導電性弾性層を構成する材料は、耐熱、耐寒性にすぐれ、広い温度範囲で良好な圧縮復元性を示し、耐候性、耐オゾン性、耐コロナ性、電気特性、耐熱油性、耐薬品性、耐熱水性などにもすぐれる材料である。これらの特性は、本発明における導電性弾性層を構成する材料を得るための液状ゴム原料に配合されるシリコーンポリマー、充填剤、添加剤などの種類や、配合方法によって決定される。
【0027】
上記シリコーンポリマーは、オルガノポリシロキサン、およびオルガノハイドロジエンポリシロキサンを含み、さらに無機質充填剤や白金系触媒、硬化反応遅延剤と適宜混合して液状ゴム原料として用いられる。
【0028】
上記オルガノポリシロキサンは、線状構造または分岐鎖状構造を有しており、液状シリコーンゴム原料のベースポリマーとして用いられる。本発明における導電性ローラの弾性層を形成するための液状ゴム原料は、オルガノポリシロキサンを含むものが好ましい。その分子量は特に限定されないが10万以上100万以下であるものが好ましく、重量平均分子量はおよそ50万程度であるものが好ましい。さらに加工特性および得られる液状ゴム原料の特性等の観点から、25℃におけるオルガノポリシロキサンの粘度は、下限値として10Pa・s以上が好ましく、50Pa・s以上がより好ましい。また、上限値としては300Pa・s以下が好ましく250Pa・s以下がより好ましい。オルガノポリシロキサンの粘度を10Pa・s以上とすると、液状ゴム原料の流動性が小さく、漏れにくくなるため好ましい。また、オルガノポリシロキサンの粘度を300Pa・s以下とすると、気泡をかみにくい液状ゴム原料が得られ好ましい。
【0029】
上記オルガノポリシロキサンの分子末端基は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの活性水素と反応して架橋点を形成する部位である。分子末端基の種類は特に限定されないが、トリオルガノシリル基、例えば、トリメチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、ジフェニルアリルシリル基、ジメチルビニルシリル基、メチルフェニルビニルシリル基等を例示することができる。活性水素との反応性が高い等の理由から、ビニル基およびアリル基の少なくとも一方を含むトリオルガノシリル基であることが好ましく、ビニル基を含むトリオルガノシリル基であることが特に好ましい。
【0030】
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中にケイ素原子に直結した少なくとも2個の水素原子を有することが必要とされる。これは該水素原子と該オルガノポリシロキサン中のアルケニル基との付加反応によって架橋を形成し、これらを含む液状ゴム原料を硬化させるために必要である。本発明における導電性ローラの弾性層を形成するための液状ゴム原料は、ポリオルガノハイドロジエンポリシロキサンを含むものが好ましい。ポリオルガノハイドロジエンポリシロキサンの分子量に特に制限はなく、1000〜10000であるものが好ましい。液状ゴム原料の硬化反応を適切に行なわせるためには、比較的低分子量(1000以上、5000以下)のポリオルガノハイドロジエンポリシロキサンを含むことが好ましい。
【0031】
必要な充填剤等が配合されたシリコーンポリマーを含む液状ゴム原料の粘度は特に制限はないが、液状ゴム原料の流動性をある程度抑制して漏れを防止する観点から10Pa・s以上であることが好ましい。また、形成された導電性弾性層に、注入ゲート間において、ウエルドが発生する等の成形加工性の問題を回避するための観点から、300Pa・s以下であることが好ましい。
【0032】
〔被覆層〕
本発明では以上のようにして形成された導電性弾性層の外周上に被覆層を形成する。被覆層は、耐摩耗性やトナー帯電性、トナー搬送性等の要求に対応するため、例えば、フッ素樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等を含む材料から構成することが好ましい。導電性ローラが現像ローラであるときは、圧縮永久歪の観点から、被覆層はポリウレタン樹脂を含む材料から構成されたものが好ましい。
【0033】
ポリウレタン樹脂の原料としてのポリオール化合物としては、ポリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリエチレンジアジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、ポリカーボネートポリオール、ポリプロピレングリコール等の公知のポリウレタン用ポリオールを挙げることができる。
【0034】
また、ポリウレタン樹脂の原料としてのイソシアネート化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のジイソシアネート、およびそれらのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレタン変性体等を好ましく使用することができる。特に好ましいイソシアネート化合物は、HDIおよびそのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレタン変性体等である。イソシアネート化合物は、その分子鎖が長いほどより高い柔軟性を有するポリウレタン被覆層を生成する。
【0035】
導電性ローラ全体の電気抵抗を調整する目的のため、被覆層は導電性又は半導電性にすることも可能である。導電性、半導電性の発現のためには、各種電子伝導機構を有する導電剤(カーボンブラック、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉等)あるいはイオン導電剤(アルカリ金属塩およびアンモニウム塩)を適宜用いることで実現することができる。この場合、所望の導電性を得るためには、前記各種導電剤を2種以上併用してもよい。
【0036】
本発明においては、被覆層は、被覆層を形成するための塗料を導電性弾性層の外周上に塗布し、乾燥して、塗工層を形成し、さらにこれを加熱して硬化して被覆層を形成することが好ましい。被覆層を形成するための塗料は、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して原材料を分散させて調製することができる。得られた被覆層形成用の塗料は、スプレー塗工法、ディッピング法等により導電性弾性層の表面に塗布される。
【0037】
被覆層形成用塗料の調製に有機溶剤を用いてもよい。本発明において用いることのできる有機溶剤として、例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、キシレン、トルエン等の芳香族類、n−酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、テトラヒドロピラン等のエーテル類が挙げられる。有機溶剤は、前工程で形成した導電性弾性層を溶解しないものが好ましい。また、導電性弾性層を構成する材料が溶解する場合は、水等を溶剤として用いてもよい。
【0038】
被覆層の層厚は5〜100μm、特に10〜30μmであることが好ましい。層厚が薄すぎると基層の導電性弾性層中の低分子量成分がしみだして感光体等を汚染する恐れがある。また、厚すぎると導電性ローラが硬くなり、例えば、現像ローラとした場合、トナー融着の原因となるので好ましくない。
【0039】
上記被覆層中に平均粒子径が1〜20μmの微粒子を分散させることにより、導電性ローラを現像ローラとした場合、トナーの搬送を容易にすることができ、充分な量のトナーを現像領域に搬送することができる。このような目的に使用する微粒子としては、例えば、ポリメチルメタクリル酸メチル微粒子、シリコーンゴム微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリスチレン微粒子、アミノ樹脂微粒子等の樹脂微粒子が挙げられる。特にポリメチルメタクリル酸メチル微粒子、シリコーンゴム微粒子、およびポリウレタン微粒子が好ましい。これらの微粒子は、通常、前記被覆層を構成する材料の約3〜50質量%の範囲で添加することが好ましい。
【0040】
〔画像形成装置〕
次に、本発明の導電性ローラの製造方法により製造された現像ローラを具備する画像形成装置の一例について、図を用いて説明する。図2は、本発明の導電性ローラの製造方法により製造された現像ローラを具備するプロセスカートリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【0041】
該プロセスカートリッジは、潜像を担持する像担持体としての感光ドラムに対向して当接または圧接した状態で現像剤を担持する現像剤担持部材25を備えている。さらに、該プロセスカートリッジは、像担持体としての感光ドラム21、帯電装置22、現像ブレード27、現像容器34、供給ローラ26、クリーニングブレード30を備えており、現像剤担持部材25として本発明の現像ローラを用いたものである。この現像剤担持部材25は、感光ドラム21に現像剤としてのトナーを付与することにより潜像を現像剤像として可視化する。この画像形成装置においては、感光ドラム21が矢印A方向に回転し、感光ドラム21を帯電処理するための帯電装置22によって一様に帯電され、感光ドラム21に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光23により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、感光ドラム21に対して近接配置され、画像形成装置本体に対し着脱可能なロセスカートリッジに保持される現像装置24によって現像剤たるトナー28を付与されることにより現像され、トナー像として可視化される。
【0042】
現像は露光部にトナー像を形成するいわゆる反転現像を行っている。可視化された感光ドラム21上のトナー像は、転写ローラ29によって記録媒体である紙33に転写される。トナー像を転写された紙33は、定着装置32により定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。
【0043】
一方、転写されずに感光ドラム21上に残存した転写残トナーはクリーニングブレード30により掻き取られ廃トナー容器31に収納され、クリーニングされた感光ドラム21は上述作用を繰り返し行う。
【0044】
現像装置24は、一成分現像剤として非磁性トナー28を収容した現像容器34と、現像容器34内の長手方向に延在する開口部に位置し感光ドラム21と対向設置された現像剤担持部材25としての本発明の現像ローラと、現像ローラ25にトナーを供給すると共に余剰のトナーを剥ぎ取る供給ローラ26と、現像ローラ25に供給されるトナーの層厚を規制する現像ブレード27とを備え、感光ドラム21上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。
【0045】
尚、現像剤担持部材25は感光ドラム21と当接幅をもって接触し、矢印B方向に回転している。現像装置24においては、供給ローラ26が、現像容器34内で、現像ブレード27の現像剤担持部材25表面との当接部に対し現像剤担持部材25回転方向上流側に当接され、かつ、回転可能に支持されている。
【0046】
供給ローラ26の構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や芯金上にレーヨン、ナイロン等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像剤担持部材25へのトナー28供給および未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましい。本実施形態においては、芯金上にポリウレタンフォームを設けた直径14mmの供給ローラ26を備えている。
【0047】
この供給ローラ26の現像剤担持部材25に対する当接幅としては、1〜8mmが有効であり、また、現像剤担持部材25に対してはその当接部において相対速度を持たせることが好ましく、本実施形態においては、当接幅を2mmに設定し、駆動手段(図示せず)により所定タイミングで回転駆動させている。
【実施例】
【0048】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。また、本実施例においては、キャビティの壁面のJIS B0601:2001にて規定されている十点平均粗さRzjisが1.00〜3.00μmの金型を使用した。
【0049】
また、本実施例において、接触角及び静止摩擦係数の測定並びに画像評価は、次に記載する方法によって行った。
【0050】
〔接触角の測定方法〕
接触角測定機として協和界面科学株式会社製の接触角計(CA−X(商品名))を用いた。金型を測定できる大きさに切断し、金型のキャビティ壁面をMEKで洗浄し、金型のキャビティ壁面にシリンジを用いて離型剤を、1サンプル面について5点滴下した。滴下した液滴の滴下方向の液径は約1.5mmとした。滴下した離型剤の液滴の接触角を測定し、5点のうちの最大値、最小値の1点ずつを除いた3点の接触角の平均値を算出し、該算出した平均値の小数点以下第1位の数値を四捨五入し接触角とした。
【0051】
〔静止摩擦係数の測定方法〕
図3に静止摩擦係数の測定方法の概略図を示す。金型と同じ材質から作製し、金型のキャビティ壁面と同様の表面処理を施した平板37の表面に離型剤を塗布した。別途、本実施例の弾性ローラの導電性弾性層を形成するために用いた導電性シリコーンゴム(東レダウコーニング社製 体積固有抵抗10x107Ωcm品)を用い、金型に注入させ、20分硬化して、厚さ6mmの導電性シリコーンゴムのテストピースを作製した。離型剤を塗布した平板37の上に、上記導電性シリコーンゴムのテストピース36を乗せ、さらに19.6N(2Kgf)の荷重35を垂直にかけ、平板と平行方向にばねばかり38で引っ張り、動き出すまでの最大荷重を測定し、静止摩擦係数を測定した。
【0052】
〔画像評価方法〕
本実施例で得た導電性ローラを現像ローラとしてヒューレット・パッカード社製の電子写真方式の画像形成装置「HP Color LaserJet 3700」(商品名)の電子写真プロセスカートリッジ(公称寿命6000枚、A4サイズ、5%印字率、プリントカートリッジ:黒・シアン・マゼンタ・イエロー)に組み込んだ。
【0053】
このようにして準備した電子写真方式の画像形成装置にて、画像の解像度600dpi、プロセススピード16枚/分、A4版の用紙に通常環境下(23℃、55%RH)でベタ画像及びハーフトーン画像を各々1000枚出力した。得られた画像を目視で検査し、得られた検査結果に基づき、下記基準で画像評価を行った。
○:濃度ムラが殆ど見られなかった
△:画像印字方向と垂直な方向に現像ローラ周期で実用上問題のないレベルの軽微な濃度ムラがみられた
×画像印字方向と垂直な方向に現像ローラ周期で実用上問題となるレベルの濃度ムラが発生した
【0054】
<実施例1>
金型として、ニッケルメッキ製のキャビティ面が窒化処理されている円筒型の金型を用いた。また、離型剤として、アニオン系界面活性剤(サンデット(商品名):三洋化成工業株式会社)を用いた。
【0055】
金型のキャビティ壁面に、上記の離型剤を塗布し、該金型キャビティ内に直径8mmの軸芯体を同心となるように設置した。次に、液状導電性シリコーンゴム(東レダウコーニング社製 体積固有抵抗10x107Ωcm品)を金型の注入口から10cc/sで注入し、100℃の温度にて10分加熱して一次硬化させ、硬化後冷却することなく脱型し弾性ローラを作製した。得られた弾性ローラは、軸体の外周面上に形成された導電性弾性層を有しており、該導電性弾性層が形成された部位の直径はおよそ16mm、該導電性弾性層の形成された部位の長さは240mmであった。脱型後に該弾性ローラの温度を測定したところ、70℃〜80℃の値を示した。
【0056】
次に、上記弾性ローラの導電性弾性層の外周面上に次のようにして被覆層を形成した。
ウレタン塗料(ニッポランN5033 日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10%となるように、メチルエチルケトンで希釈した。このウレタン塗料固形分100質量部に対して、導電剤としてカーボンブラック(#7360SB 東海カーボン社製)を50質量部添加し、十分に分散した。そして、硬化剤(コロネートL 日本ポリウレタン社製)を10質量部添加し、更にメチルエチルケトン200質量部で希釈し、撹拌して塗料を調製した。上記弾性ローラの導電性弾性層上にこの塗料をディッピング塗布し、80℃のオーブンで15分間乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化して、現像ローラを得た。得られた現像ローラをプロセスカートリッジに組み込みレーザービームプリンターに装着し上記手法に従い画像評価を実施した。また、該離型剤の該金型キャビティ壁面における接触角、該離型剤を塗布した平板と液状導電性シリコーンゴムのテストピースとの静止摩擦係数は、前記方法によりそれぞれ測定した。得られた結果を表1にまとめた。
【0057】
<実施例2>
離型剤としてフッ素系離型剤(フリリース(商品名):ネオス株式会社)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして現像ローラを作製し、上記方法にて画像評価並びに接触角及び静止摩擦係数の測定を行った。得られた結果を表1にまとめた。
【0058】
<実施例3>
金型として、キャビティ壁面にKNメッキを施したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして現像ローラを作製し、上記方法にて画像評価並びに接触角及び静止摩擦係数の測定を行った。得られた結果を表1にまとめた。
【0059】
<比較例1>
金型として上記実施例3にて用いたものと同様の金型を用い、離型剤としてフッ素系離型剤(フリリース(商品名):ネオス株式会社)を用いたこと以外は実施例1と同様にして現像ローラを作製した。また、上記方法にて画像評価並びに接触角測定及び静止摩擦係数の測定を行った。得られた結果を表1にまとめた。
【0060】
<比較例2>
金型として上記実施例3にて用いたものと同様の金型を用い、離型剤としてシリコーン系離型剤(エポリーズ(商品名):日本ペルノックス株式会社)を用いたこと以外は実施例1と同様にして現像ローラを作製した。また、上記方法にて画像評価並びに接触角測定及び静止摩擦係数の測定を行った。得られた結果を表1にまとめた。
【0061】
【表1】

【0062】
表1に示した結果から明らかなように、実施例1〜3においては、金型と離型剤との接触角が60°以下かつ静止摩擦係数が0.8以下の条件を満たすことで、該金型および該離型剤を使用して成形した弾性ローラの形状は、非常に均一性の高いものであった。また、該弾性ローラの導電性弾性層の外周上に被覆層を形成して得られた現像ローラを具備する画像形成装置を用いて出力された画像は濃度ムラもなくきれいなものであった。
【0063】
これに対して、比較例1に示すように、接触角が60°より大きくかつ静止摩擦係数が0.8より大きい場合、該金型および該離型剤を用いて成形した弾性ローラは、脱型の際に弾性ローラと金型のキャビティ壁面のストレスが大きくなる。さらに、該弾性ローラの導電性弾性層をの外周上に被覆層を形成して得られた現像ローラを具備する画像形成装置を用いて出力された画像は、濃度ムラが大きく問題のある画像であった。また、比較例2に示すように、静止摩擦係数が0.8以下であっても、接触角が60°よりも大きい場合、金型のキャビティ壁面へ離型剤膜を形成することができず、弾性ローラを脱型することができなかった。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の導電性ローラの製造方法の実施形態の一例において作製された導電性ローラの基本構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態の画像形成装置の概略構成図である。
【図3】本発明における静止摩擦係数の測定装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0065】
114 導電性ローラ
114a 軸芯体
114b 導電性弾性層
114c 被覆層
21 像担持体(感光ドラム)
22 帯電装置
23 レーザー光
24 現像装置
25 現像剤担持部材(現像ローラ)
26 供給ローラ
27 現像ブレード
28 現像剤(トナー)
29 転写ローラ
30 クリーニングブレード
31 廃トナー容器
32 定着装置
33 紙
34 現像容器
35 荷重
36 導電性液状シリコーンゴムのテストピース
37 平板
38 バネばかり

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型のキャビティに軸芯体を配置し、該キャビティ内へ液状ゴム原料を注入してこれを硬化して該軸芯体の外周上に導電性弾性層を形成し、さらに、該導電性弾性層の外周上に被覆層を形成する導電性ローラの製造方法において、前記キャビティ壁面との接触角αが60°以下であり、かつ、該キャビティ壁面に塗布したとき、前記導電性弾性層を構成する材料と該キャビティ壁面との間の静止摩擦係数μを0.8以下とする離型剤を予め該キャビティ壁面に塗布することを特徴とする導電性ローラの製造方法。
【請求項2】
前記離型剤が、界面活性を有する化合物であることを特徴とする請求項1記載の導電性ローラの製造方法。
【請求項3】
前記離型剤が、アニオン系化合物であることを特徴とする請求項2記載の導電性ローラの製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の導電性ローラの製造方法により製造された現像ローラ。
【請求項5】
請求項4記載の現像ローラを具備することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−164791(P2008−164791A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−352511(P2006−352511)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(393002634)キヤノン化成株式会社 (640)
【Fターム(参考)】