情報提示装置、情報提示方法、情報提示プログラム、および記録媒体
【課題】ユーザにとって分かりやすい対応付けを行った接続先情報を表示する。
【解決手段】現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備え、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路DB44および駅名DB56と、複数の前記位置情報と、前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断部12と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する行先判断部20と、自装置が列車と共に移動していると乗車判断部12が判断した場合、行先判断部20が取得した情報のうち、地図表示判断部24が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する表示地名判断部28を備えている。
【解決手段】現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備え、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路DB44および駅名DB56と、複数の前記位置情報と、前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断部12と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する行先判断部20と、自装置が列車と共に移動していると乗車判断部12が判断した場合、行先判断部20が取得した情報のうち、地図表示判断部24が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する表示地名判断部28を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図画像に対応付けて情報を表示する情報提示装置、情報提示方法、情報提示プログラム、および記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、位置情報を取得し、位置情報に対応する地図画像を表示する情報提示装置や、ナビゲーション装置などが広く使われている。
【0003】
上記の情報提示装置、ナビゲーション装置などでは、位置情報を取得し、位置情報に対応する地図画像を表示するとともに、地名、道路名、駅名、行政区画、商店やランドマークなどを示す文字情報やアイコン画像を地図画像に重畳して表示することで、ユーザにとって分かりやすい情報の提示を行っている。
【0004】
近年、ナビゲーション装置などの地図情報提示装置は、利用用途を拡大している。例えば、車両に搭載したカーナビゲーション装置といった限られた用途だけでなく、携帯電話機や携帯端末などに搭載されることで、歩行者ナビゲーション、マンナビゲーションとしての利用用途が増えており、車両に搭載するだけではなく、人が常に携帯するナビゲーションシステムの要望が高まっている。
【0005】
人が常に携帯するナビゲーションシステムの場合、その状況によってユーザに要望される情報の提示内容は異なってくる。例えば、ユーザが電車に乗車している場合には、現在乗車している電車の行先情報などが求められる。また、ユーザが居住している、ユーザにとって周知の場所で提示を求める情報と、旅行先や外出先など、ユーザが地理条件を良くしらない場所で提示を求める情報では、その内容が異なる。
【0006】
しかしながら、従来のナビゲーション装置は、車両などに搭載され固定されていることを想定して開発されている場合が多く、ナビゲーション装置を所持しているユーザの状況に応じて適切な情報を提示できていない。
【0007】
図1(a)は、従来のナビゲーション装置における表示画面の一例を示す図である。図1(a)では、表示画面には地図画像が表示されている。図1(a)の画面の左下から中央上にかけて線路が走り、画面下部には駅(郡山駅)が表示されている。また、画面には道路、地名、および建物名などの情報が併せて表示されている。
【0008】
また、特許文献1では、地図表示領域内に表示される地理情報が見にくいという問題を解決するために、地図表示領域の外側に地理情報表示領域を設けた車両用走行経路表示装置について開示されている。
【0009】
また、特許文献2では、地図の縮尺を拡大しても、道路、河川、鉄道などの連続する物の名称を確実に表示するために、名称表示対象となる連続物が表示領域の辺を横切っているかを判断し、横切っている場合に連続物の脇に当該連続物の名称を表示する地図表示装置について開示されている。
【0010】
また、特許文献3では、画面上に表示されない位置にある分岐地点の情報を表示するために、自車両が走行する道路状にある分岐地点から案内ポイントを選択し、案愛ポイントの分岐先の地名を含む案内情報を作成し、画面に表示している地図情報の範囲外にある案内ポイントの分岐先情報を表示するナビゲーション装置が開示されている。
【特許文献1】特開昭62 −095700号公報(1987年5月 2日公開)
【特許文献2】特開2003−240556号公報(2003年8月27日公開)
【特許文献3】特開2005−164362号公報(2005年6月23日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記従来の構成では、情報を提示する装置がおかれている状況、情報を提示する装置を所持するユーザの状況などに応じた適切な表示を行うことが難しいという問題を生じる。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、状況に応じて適切な表示を行うことができる情報提示装置、情報提示方法、情報提示プログラム、および記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る情報提示装置は、上記課題を解決するために、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置であって、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部と、前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶された前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断手段と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断手段が判断した場合、接続先情報取得手段が取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示手段を備えることを特徴としている。
【0014】
また、本発明に係る情報提示方法は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置における情報提示方法であって、前記情報提示装置は、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部をさらに備え、前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶されている前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断ステップと、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断ステップにおいて判断した場合、接続先情報取得ステップにおいて取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示ステップとを含むことを特徴としている。
【0015】
上記の構成によれば、取得した位置情報と対応する地図画像を表示する情報提示装置において、緯度および経度で示した線路および駅の位置を記憶し、現在の位置情報の変化および線路情報に基づいて情報提示装置が列車共に移動しているか判断し、線路の接続先を示す接続先情報を取得して、情報提供装置が列車共に移動していると判断した場合に、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像内の線路の終端に対応させて表示する。
【0016】
これによって、情報提示装置は、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像の終端に対応させて表示する。そのため、ユーザにとって分かりやすい対応付けを行った接続先情報を表示できる。これによって、ユーザは、乗車している列車の行先を一目で分かりやすく把握することができるという効果を奏する。
【0017】
上記の情報提示装置では、前記接続先情報表示手段は、前記地図画像の表示縮尺に応じて、前記接続先情報として表示する内容を変更することが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、接続先情報表示手段は、表示縮尺の変更に応じて、接続先情報として表示する内容を変更する。例えば、縮尺が小さい場合には次の駅を接続先として表示し、縮尺が大きい場合には急行列車が停車するターミナル駅などの大きい駅を接続先として表示する。これによって、情報提示装置は、隣接する駅の情報を縮尺に対応付けて、ユーザに提示することができる。
【0019】
そのため、ユーザより参照したいと考えられる駅の情報を提示するので、ユーザの利便性が向上するという効果を奏する。
【0020】
上記の情報提示装置では、前記乗車判断手段は、自装置が列車と共に移動していると判断した場合、前記位置情報取得手段が取得した位置情報の変化から列車の進行方向を判断し、接続先情報表示手段は、列車の進行方向に表示する接続先情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続際情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続先情報を小さく表示することが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、乗車判断手段が情報提示装置は列車と共に移動していると判断した場合に、位置情報取得手段が取得した位置情報の変化、具体例をあげれば、現在の位置情報および1分前の位置情報の変化を比較し、移動方向や移動距離を位置情報の変化として取得し、線路の進行方向および接続先を参照することで、情報提示装置を所持するユーザが乗車している列車の進行方向を判断して、接続先情報表示手段が進行方向に合わせて、進行方向の接続先情報を大きく、反対方向の接続先情報を小さく表示する。
【0022】
これによって、情報提示装置は、ユーザが行先として参照する接続先情報のうち、参照される可能性の高いものを大きく表示し、重要度の低いと思われる情報を小さく表示する。そのため、ユーザは必要とする接続先情報を優先的に、分かりやすく参照することができるという効果を奏する。
【0023】
上記の情報提示装置では、前記接続先情報表示手段は、前記乗車判断手段によって自装置が共に移動していると判断した列車の走行する線路の線路の接続先情報を大きく表示し、その他の線路の接続先情報を小さく表示することが好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、接続先情報表示手段は、情報提示装置が列車と共に移動していると判断した場合に、その列車が走行する線路の接続先情報を大きく表示し、それ以外の接続先情報は小さく表示する。
【0025】
これによって、情報提示装置は、ユーザにとって重要度の高いと思われる情報をより分かりやすく表示できる。そのため、ユーザはより必要とする重要度の高い接続先情報を分かりやすく参照することができるという効果を奏する。
【0026】
上記の情報提示装置では、現在の時刻を検出する計時手段と、前記列車の運行時刻を示す時刻表情報を記憶する時刻表情報記憶部と、前記列車の停車駅を示す停車駅情報を記憶する停車駅情報記憶部と、前記接続先の駅に前記列車が停車するか否かを判断する停車駅判断手段をさらに備え、前記乗車判断手段は、前記計時手段の検出した現在の時刻および前記時刻表情報を参照して、自装置が共に移動している列車を判断し、前記停車駅判断手段は、前記乗車判断手段の判断結果および前記停車駅情報を参照して、前記列車の停車駅を判断し、前記接続先情報表示手段は、前記停車駅判断手段によって前記列車が停車すると判断された駅を接続先情報として表示することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、乗車判断手段が計時手段の検出した現在の時刻と、時刻表情報記憶部に記憶されている時刻表情報とを参照して情報提示装置が共に移動している列車を判断し、停車駅判断手段が停車駅情報記憶部を参照して停車駅を判断したうえで、列車が停車すると判断した駅を接続先情報表示手段が接続先情報として表示する。
【0028】
これによって、情報提示装置は、情報提示装置を所持しているユーザが乗っている列車が停車しない駅の情報ではなく、停車する駅の情報を優先的に表示することができるようになる。そのため、ユーザは、自分が乗っている列車が停まる駅の情報を接続先情報として参照することができるという効果を奏する。
【0029】
上記の情報提示装置では、前記接続先情報取得手段は、前記線路または前記駅の乗換先を示す乗換先情報を取得し、前記接続先情報表示手段は、前記接続先情報および前記乗換先情報を対応づけて表示することが好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、接続先情報取得手段が乗換路線を示す情報から乗換先情報、具体例をあげれば、複数の路線の乗換や、急行電車から普通電車への乗換といった情報を取得し、接続先情報表示手段が接続先情報と乗換先情報とを対応づけて表示する。
【0031】
これによって、情報提示装置は、ユーザに対して乗換先情報を分かりやすく提示することができるようになる。そのため、ユーザは、自分が乗っている列車の乗換先や乗り換えるタイミングについて、分かりやすく参照することができるという効果を奏する。
【0032】
本発明に係る情報提示装置は、上記課題を解決するために、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置であって、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部と、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示手段と、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得手段とを備え、前記接続先情報表示手段は、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得手段が取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴としている。
【0033】
また、本発明に係る情報提示方法は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置における情報提示方法であって、前記情報提示装置は、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部をさらに備え、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示ステップと、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得ステップとを含み、前記接続先情報表示ステップでは、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得ステップにおいて取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴としている。
【0034】
上記の構成によれば、取得した現在の位置情報と対応する地図画像を表示する情報提示装置において、緯度および経度によって路線の位置および地域名を示した路線情報を記憶し、地域名を示す情報から路線の接続先を示す接続先情報を取得し、地図画像内に表示されていなせ津族先情報を地図画像内の路線の終端に対応させて表示する。この際、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得し、現在の位置情報がユーザの居住地域内にあるか否かを判断し、情報提供装置がユーザの居住地域内にあると判断した場合に、表示する接続先情報の内容を変更して表示する。
【0035】
これによって、情報提示装置は、ユーザの居住地域内であるか否かに基づいて適切な内容に変更して、地図画像内に表示されない接続先情報を地図画像内に表示できる。そのため、ユーザは、居住地域内であるか否かに基づいて変更された、より分かりやすい地図画像および接続先情報を参照することができるという効果を奏する。
【0036】
なお、上記情報提示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記情報提示装置をコンピュータにて実現させる情報提示装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0037】
本発明に係る情報提示装置は、以上のように、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部と、前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶された前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断手段と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断手段が判断した場合、接続先情報取得手段が取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示手段を備えている。
【0038】
また、本発明に係る情報提示方法は、前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶されている前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断ステップと、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断ステップにおいて判断した場合、接続先情報取得ステップにおいて取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示ステップとを含んでいる。
【0039】
上記の構成によれば、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像の終端に対応させて表示する。そのため、ユーザにとって分かりやすい対応付けを行った接続先情報を表示できる。これによって、ユーザは、乗車している列車の行先を一目で分かりやすく把握することができるという効果を奏する。
【0040】
また、本発明に係る情報提示装置は、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部と、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示手段と、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得手段とを備え、前記接続先情報表示手段は、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得手段が取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示する構成である。
【0041】
また、本発明に係る情報提示方法は、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示ステップと、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得ステップとを含み、前記接続先情報表示ステップでは、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得ステップにおいて取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示する方法である。
【0042】
上記の構成によれば、情報提示装置は、ユーザの居住地域内であるか否かに基づいて適切な内容に変更して、地図画像内に表示されない接続先情報を地図画像内に表示できる。そのため、ユーザは、居住地域内であるか否かに基づいて変更された、より分かりやすい地図画像および接続先情報を参照することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1から図16に基づいて説明すると以下の通りである。
【0044】
図1(a)は、従来のナビゲーション装置における表示画面の一例を示す図である。図1(a)では、表示画面には地図画像が表示されている。図1(a)の画面の左下から中央上にかけて線路が走り、画面下部には駅(郡山駅)が表示されている。また、画面には道路、地名、および建物名などの情報が併せて表示されている。
【0045】
図1(b)は本発明における表示画面の一例を示す図である。図1(a)と同じ地図画像の表示範囲を表示する。ここで、画面上部の線路の近傍には、「至 奈良」という線路の先に存在する駅名を表示する。これは、画面内に表示されていない情報、ここでは線路の先にある駅名を表示することで、ユーザにとって分かりやすい地図情報を提示する。
【0046】
図1(c)は本発明における表示画面の別の一例を示すものである。図1(b)の地図画像の表示領域から、表示範囲を上方向に移動して地図画像を再描画したものである。図1(b)の画面下部に表示されていた駅(郡山駅)はスクロールアウトして画面の表示範囲からはずれているが、画面下部の線路の近傍には、「至 郡山」という線路の先に存在する駅名を表示する。このように、画面内に表示されていない情報を表示することで、ユーザにとって分かりやすい地図情報を提示することができる。
【0047】
次に、図2を参照して、本実施形態のナビゲーション装置1の要部構成について説明する。図2には、本発明のナビゲーション装置1の要部構成を示す機能ブロック図である。
【0048】
ナビゲーション装置1は、判断部10、センサ部30、地図情報記憶部40、電車情報記憶部50、出力制御部60、表示出力部62、音声出力部64、および計時部66を備えている。判断部10は、乗車判断部12、移動判断部14、時刻判断部16、停車駅判断部18、行先判断部20、緯度経度判断部22、地図表示判断部24、縮尺判断部26、および表示地名判断部28を備えている。
【0049】
センサ部30は、位置センサ32、方位センサ34、および加速度センサ36を備えている。地図情報記憶部40は、地図DB42、線路DB44、および駅ベクトルDB46を備えている。電車情報記憶部50は、時刻表DB52、停車駅DB54、および駅名DB56を備えている。以下、各部の機能の詳細について説明する。
【0050】
判断部10は、センサ部30、地図情報記憶部40、電車情報記憶部50、計時部66、およびナビゲーション装置1の各部から取得した情報に基づいて、画面に表示出力するための様々な判断を行う機能ブロックである。
【0051】
乗車判断部12は、センサ部30から取得した位置情報と、地図情報記憶部40から取得した線路情報に基づいて、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗って移動しているか否か判断する。具体的には、少し前の位置情報および現在の位置情報を線路情報と比較し、複数の位置情報が線路情報と同じ位置を示している場合に、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗って移動しているものと判断する。なお、比較対象の位置情報は2つに限らず、複数の位置情報を用いることで判断の精度を向上させてもよい。
【0052】
移動判断部14は、センサ部30の各部から取得したセンサ情報に基づいて、ユーザが所持するナビゲーション装置1が移動しているか否かを判断する。ナビゲーション装置1を所持するユーザが移動している場合には、地図表示判断部24は移動の状況に応じた地図画像を生成して表示出力部62に表示する。
【0053】
時刻判断部16は、計時部66から取得した時刻情報に基づいて現在の時刻を判断する。取得した時刻情報は、地図表示判断部24が時刻に応じた地図画像を生成する場合や、ユーザの移動履歴を記録する際に用いる。
【0054】
停車駅判断部18は、乗車判断部12の判断基づいて、ユーザが乗車している電車の停車駅を、時刻表DB52、停車駅DB54、および駅名DB56を参照して、電車が次に停まる停車駅を判断する。行先判断部20は、線路DB44、駅ベクトルDB46、および駅名DB56を参照して、電車の行先や、路線の連結、電車の連絡、路線名などの画面内に表示されなかった、線路の先にある提示するべき各種定時情報を判断する。
【0055】
緯度経度判断部22は、センサ部30からのセンサ情報から、ユーザが所持するナビゲーション装置1の緯度および経度を示す位置情報に基づく現在の状態を判断する。地図表示判断部24は、乗車判断部12、移動判断部14、時刻判断部16、停車駅判断部18、行先判断部20、緯度経度判断部22、および縮尺判断部26の各部の判断結果に基づいて、地図の表示範囲および地図に重畳して表示する接続先情報の表示の可否を判断する。
【0056】
縮尺判断部26は、現在の地図画像の表示縮尺を判断し、対象の接続先情報が地図画像の表示範囲に含まれるか否かを判断する。表示地名判断部28は、地図情報記憶部40および電車情報記憶部50から取得した接続先情報を、地図画像内のどの領域に重畳して表示するかを判断する。また、表示地名判断部28は、表示すべき接続先情報の内容を判断して、地図情報記憶部40および電車情報記憶部50から必要な情報を取得して、出力制御部60から出力させる。
【0057】
センサ部30は、ナビゲーション装置1の状況を感知するための各種センサを備えている。位置センサ32は、GPS(Global Positioning System)などで構成された、緯度および経度の情報を取得可能なセンサである。方位センサ34は、地磁気センサなどで構成された、ナビゲーション装置1の向いている方向の情報を取得可能な3軸のセンサである。加速度センサ36は、ナビゲーション装置1に加えられた力の向きおよび大きさの情報を取得可能な3軸のセンサである。
【0058】
地図情報記憶部40は、地図を表示するための画像データ、文字データ、アイコンデータなどを記憶する。地図DB42には、表示出力部62に表示してユーザに提示するために地図画像が記憶されている。線路DB44には、線路の形状および位置を示す線路ベクトルデータが記憶されている。駅ベクトルDB46には、駅の位置、駅名、停車する電車、乗換可能な路線、発着信する電車の時刻表、および駅に関する各種データが、駅の緯度・経度を示す情報および形状を示すベクトルデータを含む図形情報を関連付けて記憶する。
【0059】
電車情報記憶部50は、地図画像に重畳して表示する各種接続先情報、具体的には、線路の先に存在する駅名、地名などを表示するために用いるデータが記憶されている。時刻表DB52は、線路上に存在する各駅から到着・発車する電車の時刻表が記憶する。停車駅DB54は、ある電車の行先情報およびその途中の停車駅の情報を記憶する。駅名DB56は、線路上に存在する各駅の名前および緯度・経度で示された位置情報を記憶する。
【0060】
出力制御部60は、判断部10の判断結果に基づいて表示出力部62および音声出力部64に出力するデータの出力制御を行う。具体的には、表示出力部62に表示させる地図画像および接続先情報の表示出力制御および、音声出力部64から出力させる音声案内の音声出力制御を行う。表示出力部62は、出力制御部60の制御に基づいて、ユーザに対して地図情報および接続先情報の表示を行う。音声出力部64は、出力制御部60の制御に基づいて、ユーザに対して音声案内の出力を行う。計時部66は、時刻を計測する時計機能を持つ機能部であり、時刻判断部16に対して現在時刻を出力する。
【0061】
次に図3および図4を参照して、画面の端で途切れた線路の先に接続されている駅の情報を表示する処理、および、ユーザが所持したナビゲーション装置1が電車に乗っているか否かを判断する処理の流れについて説明する。図3は、画面の端で途切れた線路の先に存在する駅の情報を表示する処理の流れを示すフローチャートである。図4は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が乗っているか否かを判断する処理の流れを示すフローチャートである。
【0062】
まず、地図画像の表示領域の外で接続されている駅名を表示する処理について、図3を参照して説明する。処理が開始されると、S101において、センサ部30の位置センサ32は、ナビゲーション装置1の位置情報を緯度および経度として取得する。S202において、センサ部30の方位センサ34は、ナビゲーション装置1の向きの情報を方位および傾きの情報として取得する。
【0063】
S103において、地図表示判断部24は、縮尺判断部26が判断した縮尺設定情報に基づいて、地図画像の表示に必要な地図データの領域を切り出す処理を行う。S104において、緯度経度判断部22は、S103で切り出した地図画像の表示領域の四隅に該当する4つの座標の緯度および経度を判断する。
【0064】
S105において、行先判断部20は、S104で算出した緯度および経度の情報から、行先を判断する線路を線路DB44から特定する。S106において、地図表示判断部24は、S104で判断した地図画像の表示領域の四隅に該当する4つの座標で囲まれた範囲内に含まれている、線路および駅を示す画像のベクトル情報から、表示領域の端と交わる線路の座標を算出する(図7(a)参照)。具体的には、線路DB44および駅ベクトルDB46からベクトルデータを検出し、検出されたベクトルデータと、地図画像の表示領域における四隅の4点で結ばれた外周上の線との交点を判断し、交点の緯度および経度を算出する。
【0065】
S107において、行先判断部20は、S106で検出した4点の緯度および経度で特定された範囲のベクトルデータから、地図画像の表示領域外の画面表示が行われていない方向へ向かって駅を検索する処理を行う(図7(a)参照)。
【0066】
S108において、乗車判断部12は、位置情報、時刻表情報、停車駅情報などを参照して、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗って移動しているか否か、および、乗っている電車が急行なのか、各駅停車なのか、といった電車の種類に関する判断を行う。ナビゲーション装置1が電車に乗っていると乗車判断部12が判断した場合(S109でYES)、処理はS114へ進む。電車に乗っていないと判断した場合(S109でNO)、処理はS110へ進む。
【0067】
S110において、地図表示判断部24は、S107で検出した駅が、現在の縮尺表示設定の場合に表示するか否かを判断する。現在の縮尺表示設定では、検出した駅を表示しない設定の場合(S111でYES)、処理はS112へ進む。検出した駅を表示する設定の場合(S111でNO)、処理はS113へ進む。
【0068】
S112において、行先判断部20は、現在処理対象としている駅および線路のベクトルデータに沿って次の駅の検索処理を繰り返し、処理はS110へ戻る。S113において、行先判断部20は、S107またはS112の処理で検索した駅の駅名情報を取得し、表示地名判断部28は、S106の処理で取得した四隅の4点の座標に基づいて、駅名または地名として文字列を表示する場所を決定する。
【0069】
S114において、行先判断部20は、S107またはS112の処理で検索した駅が、ナビゲーション装置1を所持するユーザが現在乗車している電車の路線に存在するか否か判断する。乗車している路線の駅である場合(S114でYES)、処理はS115へ進む。乗車している路線の駅でない場合(S114でNO)、処理はS110へ進む。
【0070】
S115において、停車駅判断部18は、S107で検索したナビゲーション装置1を所持するユーザが現在乗車している電車が向かっている方向に存在する次の駅の情報から、当該電車が次の駅に停車するか否かを判断する。次の駅で停車しない場合(S116でYES)、処理はS115へ進む。次の駅で停車する場合(S116でNO)、処理はS117へ進む。
【0071】
S117において、表示地名判断部28は、S116で停車すると判断した駅の駅名情報、および、路線の乗換情報を取得する。S118において、S116で停車すると判断した駅の駅名を表示する文字列の大きさを大きく表示するように設定する。これは、ユーザが乗車している電車の進行方向にある駅名が、ユーザにとって知りたい情報であるとみなし、分かりやすく表示するためである。
【0072】
S119において、表示地名判断部28は、ナビゲーション装置1を所持するユーザが現在乗車している電車が向かっている進行方向と逆方向の駅情報を、線路DB44のベクトル情報に基づいて判断する。
【0073】
S120において、表示地名判断部28は、取得した駅情報から駅名を示す文字列の表示サイズを小さいフォントに設定する。これは、既に通り過ぎた駅名や、出発地点の駅名はユーザにとってあまり意味のない情報であるとみなし、重要な情報の読み取りやすさを優先して表示するためである。
【0074】
S121において、地図表示判断部24は、S106で取得した地図画像の表示領域の端と交わる線路の座標から、駅名情報および乗換情報の文字列を表示する場所を決定し、文字列の長さから駅名情報および乗換情報を表示するために必要なエリア(表示領域のサイズ)を確定して、処理はS122へ進む。
【0075】
S122において、表示地名判断部28は、地図表示判断部24が選択した地図画像の表示領域に重畳して、線路の接続先の駅名を表示する。最後に、S123において、判断部10は、ナビゲーション装置1を所持するユーザの移動、もしくは、ユーザによる図示しない操作部からの入力指示に基づいて、地図画像の表示範囲や表示内容が変更される場合には、処理はS101に戻り再度計算および表示処理を繰り返す。以上の手順で、地図画像の表示領域の外で接続されている駅名を表示する一連の処理を終了する。
【0076】
次に、図4を参照して、図3のフローチャートのS108およびS109で行う、ユーザが所持するナビゲーション装置1が乗っているか否かを判断する処理の流れについて、説明する。処理が開始されると、S201において、緯度経度判断部22は、GPSなどの位置情報取得システムを用いて、センサ部30の位置センサ32から位置情報を取得する。
【0077】
S202において、移動判断部14は、地磁気センサ、加速度センサ、高度センサなどで構成されたセンサ部30の方位センサ34から、ユーザが所持するナビゲーション装置1の向き、角度、高度などの回転および高度の情報を取得する。
【0078】
S203において、乗車判断部12は、ナビゲーション装置1を所持するユーザの現在地が、地図情報記憶部40の駅ベクトルDB46に登録されている駅のいずれかと一致するか否かを判断する。ユーザの現在地が駅の場合(S203でYES)、処理はS208へ進む。ユーザの現在地が駅ではない場合(S203でNO)、処理はS204へ進む。
【0079】
S204において、乗車判断部12は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が地図情報記憶部40の線路DB44に記憶されている線路のベクトルデータに沿って移動しているか否かを判断する。線路に沿って移動している場合(S204でYES)、処理はS205へ進む。線路に沿って移動していない場合(S204でNO)、処理はS213へ進む。
【0080】
S205において、行先判断部20は、位置センサ32が取得した位置情報および線路DB44に記憶している線路のベクトルデータから、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車が走っている路線のベクトルデータを特定する。
【0081】
S206において、行先判断部20は、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車が、現在向かっている方向と反対の方向にベクトルデータの示す線路を辿り、反対側の線路の接続先に存在する駅を判断する。
【0082】
接続先に存在する駅が検索できれば、行先判断部20は、当該行先の駅の時刻表情報を電車情報記憶部50の時刻表DB52から検出し、時刻判断部16が取得した現在時刻を参照して、ユーザが乗車している電車のダイヤを判断し、当該電車の種類(例えば、快速列車や普通列車など)や、行先情報や、停車駅情報などを取得して、それぞれの情報を対応付けて電車情報としてリスト化し、出力制御部60に地図画像に重畳して出力させる。
【0083】
電車情報は、例えば、「11時30分郡山駅発、奈良行き普通電車、途中停車駅なし」といった対応付けが行われ、複数の電車の候補がリスト化されて出力される。ユーザは、出力されてリストの中から、自分が乗車している列車を判断して選択することにより自分が乗っている列車を確定し、ナビゲーション装置1に入力する。
【0084】
なお、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車が直前に通過した駅だけではなく、さらに前の駅を検索することで、直前の駅には停車しない運行である電車の電車情報について取得してもよい。
【0085】
S207において、乗車判断部12は、S206にて取得し表示したリストからユーザが選択した項目から、現在、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車のダイヤを確定し、電車情報を保存する。処理はS121へ進む。
【0086】
S208において、乗車判断部12は、S203で判断したナビゲーション装置1を所持するユーザの現在地である駅の駅情報と対応付けられた時刻表DB52を参照して、当該駅の時刻表情報を取得する。
【0087】
S209において、乗車判断部12は、地図情報記憶部40の線路DB44と、S201で取得した現在の位置情報とを比較して、現在の位置情報が線路DB44に記憶されている線路のベクトルデータに沿って移動しているか否かを判断する。位置情報が線路のベクトルデータに沿って移動している場合(S209でYES)、処理はS210へ進む。位置情報が線路のベクトルデータに沿って移動していない場合(S209でNO)、処理はS213へ進む。
【0088】
S210において、乗車判断部12は、ナビゲーション装置1を所持するユーザの乗車している電車が、時刻表DB52から取得した時刻表どおりの時刻に駅から移動を開始したか否かを判断する。時刻表どおりに駅から移動を開始している場合(S210でYES)、処理はS211に進む。時刻表どおりに駅から移動を開始していない場合(S210でNO)、処理はS213へ進む。
【0089】
S211において、表示地名判断部28は、S208で取得した時刻表情報から、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車の行先情報、および、電車の種類を示す情報などの電車情報を取得する。
【0090】
S212において、乗車判断部12は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が乗っていると判断し、一連の処理を終了する。S212において、乗車判断部12は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗っていないと判断し、一連の処理を終了する。
【0091】
次に、図5を参照して、地図情報記憶部40の駅ベクトルDB46に記憶される、駅ベクトルデータの内容について、説明する。図5は、駅ベクトルデータのデータ構造の一例を示すリストである。
【0092】
なお、データベースには、地図を画面に表示するための地図DB42とは別に、線路のみの情報をまとめた線路DB44が存在する。この線路DB44には、地図で実際に線路が敷設されている位置情報(経度および緯度)と、ベクトルデータとが対応づけられた構成となっている。すなわち、線路のベクトルデータがそれぞれ、経度および緯度と対応づけられており、駅のベクトルデータがそれぞれ、経度および緯度と対応づけられている。
【0093】
また、駅ベクトルデータには地図画像上での駅の形状を示すベクトルデータが記録されているが、以下のように、「緯度、経度」、「駅名」、「停車する電車情報」、「乗換情報(乗換可能な路線名情報)」、「駅の時刻表情報および、それぞれの電車の行先、電車の種類(普通、快速など)」、「その駅に接続されている路線の線路名」の情報が、それぞれの駅ベクトルデータに対応付けられている。
【0094】
具体例をあげれば、「駅ベクトルデータA」が「JR奈良駅」を示すベクトルデータであった場合、「緯度、経度」として「135°81′89.10″、34°68′04.05″」、「駅名」が「奈良駅」、「停車する電車情報」が「快速急行、急行、準急、区間準急、普通」、「乗換情報」が「近鉄奈良線」、「駅の時刻表情報および行先、電車の種類」が「京都行き、王寺行き、天理行き、みやこ路快速、快速、区間快速、普通」など、「接続されている線路の路線名」が「大和路線、桜井線、奈良線」という情報が駅ベクトルデータと対応づけられている。
【0095】
また、「駅ベクトルデータB」が「近鉄新大宮駅」を示すベクトルデータであった場合、「緯度、経度」として「135°81′05.85″、34°68′53.63″」、「駅名」として「新大宮駅」、「停車する電車情報」として「奈良行き急行、京都行き普通、難波行き区間準急」、「乗換情報」が「なし」、「駅の時刻表情報および行先、電車の種類」が「奈良行き、難波行き、京都行き、快速急行、急行、準急、区間準急、普通」など、「接続されている線路の路線名」が「近鉄奈良線」という情報が駅ベクトルデータと対応づけられている。なお、全ての駅について、同様のデータが存在するものとする。
【0096】
なお、「停車する駅の情報」および「接続されている路線名」は、「電車の種類」の情報として情報をまとめて管理してもよい。具体例をあげれば、例えば、「大和西大寺経由、天理行きに接続、京都行き快速急行」という「電車の種類」の情報によって、「停車する駅の情報」および「接続されている路線名」として用いてもよい。
【0097】
次に、図6を参照して、地図情報記憶部40の地図DB42、線路DB44、駅ベクトルDB46に記憶されているデータの内容について説明する。図6(a)は、画面の表示に用いられる地図画像を記録した地図DB42に記憶されている内容を、図6(b)は、画面の表示に用いられる線路および駅のベクトルデータを記録した線路DB44および駅ベクトルDB46に記憶されている内容の一例を示す図である。
【0098】
図6(a)では、地図画像として、道路、線路、駅名、および地名の情報が示している。なお、ここでは詳細を簡略化して説明するが、地図DB42には、道路名、河川、河川名、建造物、ランドマーク、高度、等高線、行政区域、およびその他の地図情報を記憶していてもよい。
【0099】
図6(a)では、図の上部に横方向に近鉄線の線路および「新大宮」駅が、図の中央部に縦方向にJR奈良線の線路および「奈良」駅が示されている。また、各道路および市町村名が示されている。
【0100】
図6(b)は、図6(a)に対応する線路および駅のベクトルデータを示している。図6(a)と同様に、図の上部に横方向に近鉄線の線路および「新大宮」駅が、図の中央部に縦方向にJR奈良線の線路および「奈良」駅が示されている。また、各道路および市町村名が示されている。なお、線路および駅のベクトルデータは、ベクトル形式でデータ化されて記憶されているため、計算によって交点を計算することが容易になっている。
【0101】
次に、図7を参照して、本実施形態のナビゲーション装置1の行先判断部20が、地図画像の表示範囲外に存在する接続先を判断する方法について説明する。図7(a)は地図画像の表示領域および線路の接続先を示す図であり、図7(b)は線路の先に存在する駅名を示す図である。
【0102】
表示する駅名を判断する場合、表示地名判断部28は、まず、センサ部30から現在地を示す情報を取得する。次に、地図表示判断部24は、地図DB42から縮尺の設定に合わせて表示する地図領域を切り出し、地図画像を生成する。さらに、地図表示判断部24は表示範囲の一番外側にあたる、外周の各辺に該当する緯度および経度の情報を取得し、線路DB44において、取得した外周の各辺の緯度および経度上に駅および線路のベクトルデータが交差していないか判断する。
【0103】
図7(a)では、図の中央部にある小さい矩形領域が、地図画像の表示領域に該当する。また、図の中央部の小さい矩形領域と、線路のベクトルデータとが交差する箇所を、円形の点線で囲んで示している。行先判断部20は、矩形領域の各辺が示すベクトルデータおよび線路のベクトルデータを照合し、矩形領域と交差する箇所を検出する。
【0104】
図7(b)では、表示領域の外周を示すベクトルデータおよび線路のベクトルデータが交差する点を検出した後に、行先判断部20が表示領域の外側に存在する、線路の接続先の駅を検索する。
【0105】
行先判断部20は、ベクトルデータが交差する点を検出した位置から、地図の表示領域に含まれない、表示を行わない方向に向けてベクトルをたどって検索し、次にたどり着いた駅の駅名などの情報を取得する。図7(b)では、検索によって、上方向に「平城山」駅を、左方向に「大和西大寺」駅を、下方向に「大和郡山」駅および「帯解」駅の名前を取得する。
【0106】
次に、図8を参照して、本実施形態のナビゲーション装置1で接続先の駅の名称を表示する位置を決める際に行う、緯度および経度の検索方法について説明する。図8は、図6および図7で示した地図画像の表示領域と同様の範囲を示す線路および駅のベクトルデータを示している。
【0107】
表示地名判断部28は、地図画像の表示領域の左上にあたる座標の緯度「34°41′14.79″」、経度「135°48′04.09″」から右方向の緯度「30°41分14.79秒」、経度「135°49′29.73″」まで、および、下方向の緯度「34°40′19.46″」、経度「135°48′04.09″」まで、順に緯度および経度を移動させつつ、ベクトルデータの交差について判断を行う。
【0108】
同様に、地図画像の表示領域の右下に当たる座標の緯度「34°40′19.46″」、経度「135°49′29.73°」から、上方向の緯度「30°41分14.79秒」、経度「135°49′29.73″」まで、および、左方向の「34°40′19.46″」、経度「135°48′04.09″」まで、順に緯度および経度を移動させつつ、ベクトルデータの交差について判断を行う。
【0109】
このスキャンによって、表示地名判断部28は、駅および線路のベクトルデータと、地図画像の表示領域の枠線が示すベクトルデータとが交差する点の緯度および経度の情報を取得する。
【0110】
次に、図9を用いて、図8のスキャン処理で取得したベクトルデータの交差する点の情報から、地図画像の表示範囲外に存在する接続先の駅の名称を地図画像の表示領域内に表示する位置を決定する方法について説明する。図9は、本実施形態のナビゲーション装置1で接続先の駅名を表示位置の決定方法を説明する図であり、図9(a)は表示する駅名の表示領域を示し、図9(b)は駅名の表示位置の決定方法について示している。
【0111】
図9(a)では、図8のスキャン処理によって取得した駅名に「至 」の文字列を加えて表示する領域を表示設定されている文字ポイントから算出を行い、文字列の表示領域における中心点の座標を取得する。図9(a)の左側には駅名が、右側には駅名の文字列の長さに対応した表示領域のサイズおよび中心点の座標が示されている。
【0112】
図9(b)では、線路のベクトルデータと、地図画像の表示領域を示す枠線のベクトルデータとが交差する点から、下方向、右方向、左方向、および上方向にずらした位置へ接続先の駅名を示す文字列を表示する方法について示している。表示地名判断部28は、図8のスキャンで取得した緯度経度の情報から文字の表示領域が表示できる位置まで表示領域の中心点をずらして、接続先の駅名を示す文字列を表示する位置を決定する。
【0113】
図10は、上述の図7から図9の処理を用いて、地図画像の表示範囲外に存在する線路の接続先を検索し、駅名の表示領域を決定し、地図画像に重畳して表示した画面表示を示す図である。図10の画面表示では、線路の先に存在する「平城山」駅、「大和西大寺」駅、「近鉄奈良」駅、「大和郡山」駅、および「帯解」駅に対して、各線路および表示領域を示す枠が交差する点から所定の距離ずらした位置に、「至 平城山」、「至 大和西大寺」、「至 近鉄奈良」、「至 大和郡山」、および「至 帯解」という文字列を表示することによって、線路および接続先の駅名を対応付けてユーザに対して分かりやすい状態で地図画像を提示する。
【0114】
なお、図10で示した地図画像の表示領域において、ユーザの所持するナビゲーション装置1が移動して下方向へ進んだ場合、二股に分かれた線路の駅名が重なってしまう場合がある。この場合には、図11(a)〜図11(c)に示すように、駅名を示す文字列同士の表示位置が近い場合は、文字列の表示領域をずらして重ならないよう並べて表示を行う。
【0115】
このように、ナビゲーション装置1を所持するユーザの現在位置が変化した場合には、上述と同様の処理を繰り返すことによって、常に現在の位置に対応した正しい地図画像の表示領域を更新する。
【0116】
図12は、図7〜図10で示した地図画像の表示画面の状態から、ナビゲーション装置1を所持するユーザが画面の上側(北側)へ移動した場合に、表示画面を更新した状態を示す図である。
【0117】
なお、上述の説明では、地図画像の表示領域の外に存在する、直近の線路の接続先である駅の駅名を表示したが、これに限るものではない。地図の縮尺を変えて広域の縮尺表示を行った場合には次の駅を表示するのではなく、電車の行先のおおまかな方向が分かるように、規模の大きい駅名を表示するようにしてもよい。
【0118】
図13および図14は、地図の縮尺を変えて広域の縮尺表示を行った場合の駅名を表示する方法の一例を示す図である。
【0119】
図13では、地図画像の表示領域を示す枠線の外側にある直近の駅だけではなく、さらにその先にある駅の検索を行っている。この場合、線路DB44は、それぞれの駅の付帯情報として、どの縮尺の際に表示を行わないようにするかを示す情報を含んでいる。この表示設定の情報を用いて、図7で示した表示駅名の取得する際には、駅名を検索する処理においてその駅の付帯情報に特定の縮尺では「表示しない」という情報が見つかった場合には、さらにその先の駅名までたどって検索を行い、「表示する」という情報が見つかるまで駅名の検索を行う。
【0120】
具体例をあげれば、図7の駅名検索処理において、次の駅の表示設定が「1/50000」の縮尺では「表示しない」という設定の場合、その次の駅までさらに検索を進める。その後、その先の駅の表示設定が該当する縮尺で「表示する」となっている駅が見つかるまで、検索を繰り返す。
【0121】
図14は、図13で示した検索方法で駅名を表示した場合を示す図である。図7〜図10で示した地図画像よりも大きな縮尺で広い範囲が示されており、線路の接続先として直近の駅名ではなく、「至 京都」、「至 京田辺市」、「至 京橋」、「至 難波」、「至 王寺」、「至 橿原市」、「至 桜井」、「至 亀山」など、線路の接続先に存在する、急行の停車駅にあたる大きなターミナル駅を表示する。
【0122】
次に、さらに別の表示方法について、図15および図16を用いて説明する。
【0123】
図15(a)は、線路の接続先を示す情報として、駅名に加えて乗換または接続可能な電車路線を合わせて表示する場合の一例を示す図である。この場合、線路DB44には、それぞれの駅の付帯情報として、乗換線を示す情報を含んでいる。この付帯情報は、上述の図7の検索処理において駅名を検索する際に参照され、ユーザが乗換線の情報を表示する設定をした場合、乗換線の情報を表示する際に参照される。
【0124】
図15(b)は、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車の進行方向にある駅名を大きく表示し、進行方向とは逆方向にある駅名を小さく表示する場合の一例を示す図である。この場合、現在、ナビゲーション装置1を所持するユーザが列車に搭乗しているか、どの列車に搭乗しているかを判断し、当該列車がどちらの方向に向かっているかを示す情報を検出し、地図画像に重畳して表示する。
【0125】
この際、(1)列車に搭乗するときは、必ず駅を通らなければならない、(2)GPSなどで位置情報を取得して、駅に到着したことが確認できた場合には、当該駅の時刻表情報を呼び出す、(3)現在の時刻と照合して、発車する列車のリストを作成する、(4)位置情報が線路に沿って移動を始めたとき、その時刻に発車する電車があるかどうかをチェックする、(5)合致するものがあれば、その列車に搭乗しているものと見なし、次の情報を取得するといった手順で、乗車の判断を行う。
【0126】
この際、当該電車の行先を示す行先情報や、停車駅を示す停車駅情報、電車の種類を示す情報なども電車情報として、時刻表を示す時刻表情報から合わせて取得する。なお、当該電車の位置情報、現在の時刻情報に合致する時刻表の情報が存在しなければ、ユーザは列車には搭乗しておらず、徒歩か車での移動を行っているものとみなしてもよい。
【0127】
以上の手順で、次の駅と経過した駅の駅名を表示する文字の大きさを変更して表示することができる。これは、ヘッドアップでなく、ノースアップ表示するときに効果的であり、ユーザにとって分かりやすい表示とすることができる。
【0128】
図16(a)は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗っていないと判断した場合の表示方法の一例である。図16(a)では、図の○で示された場所がユーザの現在地に相当し、ユーザは車に乗車して中央の道路に沿って、下方向に移動している。
【0129】
この場合、図16の左上を走る線路の接続先として、「至 米原」、「至 京都」と表示されているが、小さな文字で表示する。なお、ユーザが車もしくは徒歩などの電車以外の方法で移動していることが判別できた場合は、線路の接続先を示す文字列の表示を小さくする、もしくは表示しないようにしてもよい。
【0130】
図16(b)は、乗車している電車を判別し、停車駅を示す文字列を接続先の情報として表示する場合の表示方法の一例である。図16(b)では、時刻表の情報を参照することで、「普通」、「快速」などといった、現在乗車している電車の種別を判別し、当該電車が停車する駅名を表示している。また、乗車していない路線の、他の電車の駅名などは小さく表示する。
【0131】
図16(b)では、図の左側を上下に走る線路は「南海高野線」であり、図の左上から右下に走る線路は「大阪環状線」である。現在、ユーザは「大阪環状線」の「大和路快速」の電車に乗車して「大阪方面」へ移動している(図の○印の場所)。
【0132】
この場合、「大和路快速」の次の停車駅である「弁天町」と、前の停車駅である「新今宮」を接続情報として大きく表示する。また、ユーザが乗車していない路線である「南海高野線」の駅情報である「至 汐見橋」、「至 木津」は小さく表示している。
【0133】
上述のように、本実施形態のナビゲーション装置1では、現在、画面上で表示されている線路について、画面に表示されなくなった線路のその先が何駅に繋がっているかを検出し、画面上で表示されている線路の端の部分に接続先の駅名の表示を行う。これをナビゲーション装置1の移動に伴い画面上の地図が書き換えられる際に常に処理を行うようにすることで、ナビゲーション装置1が向かっている先の次の駅名が、いつでもすぐに分かるようにしている。
【0134】
また、地図の表示縮尺を変えた際に、詳細地図表示の際は、次の駅を表示し、広域地図表示の際は、あらかじめテーブルに設定されている大きな駅の駅名を表示する。
【0135】
また、次の駅と経過した駅の駅名を表示する文字の大きさを変更して表示する。この場合、次の駅は通常通りの文字か大きな文字で表示を行うが、経過した駅名は、小さな文字で表示することで、進行方向が明確に分かるようになるとともに、画面上の情報量を削減し、すっきりと見やすい効果が得られる。
【0136】
同様に、電車に乗っていることが判別できたときは、駅名表示の文字を大きく表示する、または通常通りに表示するが、車または徒歩などの電車以外の方法で移動していることが判別できた時は文字を小さく表示する、または表示しないようにしている。
【0137】
また、時刻表の情報と照合することで、現在乗車している電車の種別(普通、快速、など)を判別し、通過する駅名は表示せずに、次に停まる駅を表示する。その際、乗車していない他線が同じ地図上に表示されている場合はそれらの駅名情報は小さく表示することで、メリハリをつけて分かりやすい表示ができる。
【0138】
また、駅名を表示すると同時に、他線への乗換がある場合は、その乗換が可能な線名も表示する。例えば、「大和路線」に乗車中の場合に、次の駅が「大和郡山」なら「至 大和郡山」しか表示しないが、「奈良」なら「至 奈良」の横か下に「奈良線、京都線 乗換」という表示をする。
【0139】
上述の構成によって、ナビゲーション装置1を所持しているユーザは、電車を利用して移動を行う際に、常に自分が次に停まる駅が分かるようになり、スムーズな乗り降りや、乗り過ごしなどの心配を軽減することができる。また、旅などでは、次の駅が何駅かすぐに分かり、旅の気分を盛り上げることができる。さらに、車などで移動する際にも、一番近い駅が何駅かすぐに判別可能となり、従来は最寄り駅検索をしなければ分からなかった駅名がすぐに分かるようになる。
【0140】
以上のように、本実施形態のナビゲーション装置1では、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備えたナビゲーション装置1であって、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路DB44および駅名DB56と、緯度経度判断部22が取得した複数の前記位置情報と、線路DB44および駅名DB56に記憶された前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断部12と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する行先判断部20と、自装置が列車と共に移動していると乗車判断部12が判断した場合、行先判断部20が取得した情報のうち、地図表示判断部24が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する表示地名判断部28を備えることを特徴としている。
【0141】
また、実施形態の情報提示方法は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備えたナビゲーション装置1における情報提示方法であって、ナビゲーション装置1は、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路DB44および駅名DB56をさらに備え、緯度経度判断部22が取得した複数の前記位置情報と、線路DB44および駅名DB56に記憶されている前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断ステップ(S108〜S109)と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップ(S115〜S117、S119)と、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断ステップにおいて判断した場合、接続先情報取得ステップにおいて取得した情報のうち、地図表示判断部24が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示ステップ(S118、S120)とを含むことを特徴としている。
【0142】
上記の構成によれば、取得した位置情報と対応する地図画像を表示する情報提示装置において、緯度および経度で示した線路および駅の位置を記憶し、現在の位置情報の変化および線路情報に基づいて情報提示装置が列車共に移動しているか判断し、線路の接続先を示す接続先情報を取得して、情報提供装置が列車共に移動していると判断した場合に、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像内の線路の終端に対応させて表示する。
【0143】
これによって、ナビゲーション装置1は、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像の終端に対応させて表示する。そのため、ユーザにとって分かりやすい対応付けを行った接続先情報を表示できる。これによって、ユーザは、乗車している列車の行先を一目で分かりやすく把握することができる。
【0144】
上記のナビゲーション装置1では、表示地名判断部28は、前記地図画像の表示縮尺に応じて、前記接続先情報として表示する内容を変更している。
【0145】
上記の構成によれば、表示地名判断部28は、表示縮尺の変更に応じて、接続先情報として表示する内容を変更する。例えば、縮尺が小さい場合には次の駅を接続先として表示し、縮尺が大きい場合には急行列車が停車するターミナル駅などの大きい駅を接続先として表示する。これによって、ナビゲーション装置1は、隣接する駅の情報を縮尺に対応付けて、ユーザに提示することができる。
【0146】
そのため、ユーザより参照したいと考えられる駅の情報を提示するので、ユーザの利便性が向上する。
【0147】
上記のナビゲーション装置1では、乗車判断部12は、自装置が列車と共に移動していると判断した場合、緯度経度判断部22が取得した位置情報の変化から列車の進行方向を判断し、表示地名判断部28は、列車の進行方向に表示する接続先情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続際情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続先情報を小さく表示している。
【0148】
上記の構成によれば、乗車判断部12がナビゲーション装置1は列車と共に移動していると判断した場合に、緯度経度判断部22が取得した位置情報の変化、具体例をあげれば、現在の位置情報および1分前の位置情報の変化を比較し、移動方向や移動距離を位置情報の変化として取得し、線路の進行方向および接続先を参照することで、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している列車の進行方向を判断して、表示地名判断部28が進行方向に合わせて、進行方向の接続先情報を大きく、反対方向の接続先情報を小さく表示する。
【0149】
これによって、ナビゲーション装置1は、ユーザが行先として参照する接続先情報のうち、参照される可能性の高いものを大きく表示し、重要度の低いと思われる情報を小さく表示する。そのため、ユーザは必要とする接続先情報を優先的に、分かりやすく参照することができる。
【0150】
上記のナビゲーション装置1では、表示地名判断部28は、乗車判断部12によって自装置が共に移動していると判断した列車の走行する線路の線路の接続先情報を大きく表示し、その他の線路の接続先情報を小さく表示する。
【0151】
上記の構成によれば、表示地名判断部28は、ナビゲーション装置1が列車と共に移動していると判断した場合に、その列車が走行する線路の接続先情報を大きく表示し、それ以外の接続先情報は小さく表示する。
【0152】
これによって、ナビゲーション装置1は、ユーザにとって重要度の高いと思われる情報をより分かりやすく表示できる。そのため、ユーザはより必要とする重要度の高い接続先情報を分かりやすく参照することができる。
【0153】
上記のナビゲーション装置1では、現在の時刻を検出する時刻判断部16と、前記列車の運行時刻を示す時刻表情報を記憶する時刻表DB52と、前記列車の停車駅を示す停車駅情報を記憶する停車駅DB54と、前記接続先の駅に前記列車が停車するか否かを判断する停車駅判断部18をさらに備え、乗車判断部1は、時刻判断部16の検出した現在の時刻および前記時刻表情報を参照して、自装置が共に移動している列車を判断し、停車駅判断部18は、乗車判断部12の判断結果および前記停車駅情報を参照して、前記列車の停車駅を判断し、表示地名判断部28は、停車駅判断部18によって前記列車が停車すると判断された駅を接続先情報として表示する。
【0154】
上記の構成によれば、乗車判断部12が時刻判断部16の検出した現在の時刻と、時刻表DB52に記憶されている時刻表情報とを参照してナビゲーション装置1が共に移動している列車を判断し、停車駅判断部18が停車駅DB54を参照して停車駅を判断したうえで、列車が停車すると判断した駅を表示地名判断部28が接続先情報として表示する。
【0155】
これによって、ナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1を所持しているユーザが乗っている列車が停車しない駅の情報ではなく、停車する駅の情報を優先的に表示することができるようになる。そのため、ユーザは、自分が乗っている列車が停まる駅の情報を接続先情報として参照することができる。
【0156】
上記のナビゲーション装置1では、行先判断部20は、前記線路または前記駅の乗換先を示す乗換先情報を取得し、表示地名判断部28は、前記接続先情報および前記乗換先情報を対応づけて表示する。
【0157】
上記の構成によれば、行先判断部20が乗換路線を示す情報から乗換先情報、具体例をあげれば、複数の路線の乗換や、急行電車から普通電車への乗換といった情報を取得し、表示地名判断部28が接続先情報と乗換先情報とを対応づけて表示する。
【0158】
これによって、ナビゲーション装置1は、ユーザに対して乗換先情報を分かりやすく提示することができるようになる。そのため、ユーザは、自分が乗っている列車の乗換先や乗り換えるタイミングについて、分かりやすく参照することができる。
【0159】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について図17から図18に基づいて説明すると以下の通りである。
【0160】
図17に示すように、本実施形態のナビゲーション装置2では、図2に示される実施形態1の機能ブロック図に比べて、乗車判断部12が住所判断部13に、停車駅判断部18が道路判断部19に、線路DB44が道路DB45に、駅ベクトルDB46が道幅DB47に、時刻表DB52および電車情報記憶部50が住所情報記憶部51に、停車駅DB54および駅名DB56が地域情報DB53、道路情報DB55、および滞在履歴DB57に変更された点が異なり、その他の構成は同様である。
【0161】
このため、本実施形態では、線路の接続先ではなく、道路の接続先の情報を地図画像に重畳して表示する構成としている。なお、実施形態1で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0162】
住所判断部13は、ナビゲーション装置2を所持するユーザの居住地の判断を行う。具体的には、ユーザが登録した住所録のプロファイルデータから都道府県を取得する方法や、現在位置の緯度経度の情報を取得して、それを履歴情報として記憶しておき、履歴情報を参照して、長時間滞在している都道府県をユーザの居住地域として取得する方法などが考えられる。
【0163】
道路判断部19は、検索対象の道路のベクトルデータ、名称、接続先、所属する行政区画、道幅、信号、およびその他の道路に関する情報を地図情報記憶部40から取得し、各種判断を行う。
【0164】
道路DB45は、道路のベクトルデータおよび道路に関する各種情報を記憶する。
【0165】
道幅DB47は、道路DB45と対応づけて、当該道路の道幅を示す情報を記憶する。具体例をあげれば、例えば、広い道幅をA、中間の道幅をB、狭い道幅をC、通行禁止の道幅をDなどと対応付けて記憶する。
【0166】
地域情報DB53は、地名、都道府県名、郡市町村名、建物名、ランドマーク名、イベント情報、およびその他の地域に関する情報を記憶する。
【0167】
道路情報DBは、道路名、接続先、行先、高速道路情報、渋滞情報、交通情報、およびその他の道路に関する付帯情報を記憶する。
【0168】
滞在履歴DB57は、計時部66が取得した現在時刻の情報および位置センサ32が取得した現在位置の情報を対応付けて記憶する。
【0169】
次に、図18を参照して、地図画像に道路の接続先を示す接続先情報を重畳して表示する際の処理の流れについて説明する。
【0170】
処理が開始されると、S301において、センサ部30の位置センサ32は、ナビゲーション装置2の位置情報を緯度および経度として取得する。S302において、センサ部30の方位センサ34は、ナビゲーション装置2の向きの情報を方位および傾きの情報として取得する。S303において、地図表示判断部24は、縮尺判断部26が判断した縮尺設定情報に基づいて、地図画像の表示に必要な地図データの領域を切り出す処理を行う。
【0171】
S304において、住所判断部13は、ユーザが登録したプロファイルデータから都道府県の情報を取得する。S305において、住所判断部13は、住所情報記憶部51の滞在履歴DB57から滞在履歴の情報を取得し、ユーザの滞在場所を判断する。
【0172】
なお、S304およびS305の処理は、いずれか一方のみを行ってもよいし、より信頼度が高いと判断した住所情報をユーザの居住地域として使用してもよい。
【0173】
S306において、行先判断部20は、道路DB45の道路のベクトルデータ、および地域情報DB53の地域情報(市町村データ)の検索を行う。
【0174】
S307において、住所判断部13は、S304およびS305で取得した情報から、ユーザが所持するナビゲーション装置2の現在地がユーザの居住地域であるか否かを判断する。ユーザが住んでいる地域の場合(S307でYES)、処理はS309へ進む。ユーザが住んでいる地域でない場合(S307でNO)、処理はS308へ進む。
【0175】
S308において、表示地名判断部28は、大きい道路の行先表示として、近接する市、区、都道府県の名前を表示する。なお、行先として表示する情報として、接続先の次の交差点を示す情報ではなく、当該道路を地図上で辿り最も近い市や区の名前と都道府県の名前を検索して表示する。また、名所の名前も同時に表示してもよい。なお、名所のデータは地域情報DB53に名所として記憶されている。その後、処理はS310へ進む。
【0176】
S309において、表示地名判断部28は、現在走行中の道路の道幅より狭い道の案前を表示する。なお、道幅DB47には、各道路に対応付けて道のランクが登録されており、これを参照することによって、現在走行している道幅との比較を行うことができる。その後、処理はS310へ進む。
【0177】
S310において、表示地名判断部28は、取得した道路情報および地域情報を道路の接続先の情報として、地図画像に重畳して表示する。S311において、ナビゲーション装置2の現在地の移動に伴い、上述の処理を繰り返すことによって、地図画像および接続先情報の表示を更新する。
【0178】
以上のように、本実施形態のナビゲーション装置2は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備えたナビゲーション装置2であって、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する道路DB45および道路情報DB55と、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する行先判断部20と、地図表示判断部24が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する表示地名判断部28と、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する住所判断部13とを備え、行先判断部20は、緯度経度判断部22が取得した現在の位置情報と、住所判断部13が取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示する。
【0179】
また、本発明に係る情報提示方法は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備えたナビゲーション装置2における情報提示方法であって、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する道路DB45および道路情報DB55をさらに備え、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップ(S308、S309)と、地図表示判断部24が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示ステップ(S310)と、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得ステップ(S304、S305)とを含み、前記接続先情報表示ステップでは、緯度経度判断部22が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得ステップにおいて取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴としている。
【0180】
上記の構成によれば、取得した現在の位置情報と対応する地図画像を表示する情報提示装置において、緯度および経度によって路線の位置および地域名を示した路線情報を記憶し、地域名を示す情報から路線の接続先を示す接続先情報を取得し、地図画像内に表示されていなせ津族先情報を地図画像内の路線の終端に対応させて表示する。この際、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得し、現在の位置情報がユーザの居住地域内にあるか否かを判断し、情報提供装置がユーザの居住地域内にあると判断した場合に、表示する接続先情報の内容を変更して表示する。
【0181】
これによって、情報提示装置は、ユーザの居住地域内であるか否かに基づいて適切な内容に変更して、地図画像内に表示されない接続先情報を地図画像内に表示できる。そのため、ユーザは、居住地域内であるか否かに基づいて変更された、より分かりやすい地図画像および接続先情報を参照することができる。
【0182】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0183】
最後に、ナビゲーション装置1・2の各ブロック、特に乗車判断部12、住所判断部13、および表示地名判断部28は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0184】
すなわち、ナビゲーション装置1・2は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるナビゲーション装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記ナビゲーション装置1・2に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0185】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0186】
また、ナビゲーション装置1・2を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0187】
本発明によれば、状況に応じて適切な地図画像および接続先情報の表示を行うことができるので、ナビゲーション装置、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機、情報提示装置、およびその他の電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0188】
【図1】従来および本発明における画面の表示画面を示すものであり、図1(a)は従来の表示画面、図1(b)は本発明における表示画面の一例、図1(c)は本発明における表示画面の別の一例を示すものである。
【図2】本発明の一実施形態を示すものであり、ナビゲーション装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】上記のナビゲーション装置において、画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】上記のナビゲーション装置において、ユーザが所持するナビゲーション装置が電車に乗車しているか否かを判断する処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】上記のナビゲーション装置で用いられる、駅ベクトルデータのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】上記のナビゲーション装置で画面の表示に用いられるデータの一例を示すものであり、図6(a)は画面の表示に用いられる地図画像を、図6(b)は画面の表示に用いられる線路および駅のベクトルデータを示す図である。
【図7】上記のナビゲーション装置で接続先を判断する方法を示す図であり、図7(a)は地図画像の表示領域および線路の接続先を示す図であり、図7(b)は線路に沿って辿った先に存在する駅名を示す図である。
【図8】上記のナビゲーション装置で接続先の名称を表示する位置を決める際に行う、緯度および経度の検索方法を示した図である。
【図9】上記のナビゲーション装置で接続先の駅名の表示位置を決定する方法を説明する図であり、図9(a)は表示する駅名の表示領域を示し、図9(b)は駅名の表示位置の決定方法について示している。
【図10】上記のナビゲーション装置で表示される画面の一例を示す図である。
【図11】図10で示した表示画面を表示する際に、駅名を表示する位置を決定する手順を示した図である。
【図12】上記のナビゲーション装置で表示される画面の別の例を示す図である。
【図13】広域の地図画像を表示した場合に、電車が向かう方面に存在するいずれかの駅名を表示する順を示した図である。
【図14】図13の方法にしたがって、接続先の駅名を表示した地図画像の一例を示す図である。
【図15】図15(a)、図15(b)は、上記のナビゲーション装置で表示される画面の別の例を示す図である。
【図16】図16(a)、図16(b)は、上記のナビゲーション装置で表示される画面の別の例を示す図である。
【図17】本発明の他の実施形態を示すものであり、ナビゲーション装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図18】上記のナビゲーション装置において、画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0189】
1 ナビゲーション装置(情報提示装置)
2 ナビゲーション装置(情報提示装置)
12 乗車判断部(乗車判断手段)
13 住所判断部(居住情報取得手段)
16 時刻判断部(計時手段)
18 停車駅判断部(停車駅判断手段)
20 行先判断部(接続先情報取得手段)
22 緯度経度判断部(位置情報取得手段)
24 地図表示判断部(地図画像表示手段)
28 表示地名判断部(接続先情報表示手段)
44 線路DB(線路情報記憶部)
45 道路DB(路線情報記憶部)
52 時刻表DB(時刻表情報記憶部)
54 停車駅DB(停車駅情報記憶部)
55 道路情報DB(路線情報記憶部)
56 駅名DB(線路情報記憶部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図画像に対応付けて情報を表示する情報提示装置、情報提示方法、情報提示プログラム、および記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、位置情報を取得し、位置情報に対応する地図画像を表示する情報提示装置や、ナビゲーション装置などが広く使われている。
【0003】
上記の情報提示装置、ナビゲーション装置などでは、位置情報を取得し、位置情報に対応する地図画像を表示するとともに、地名、道路名、駅名、行政区画、商店やランドマークなどを示す文字情報やアイコン画像を地図画像に重畳して表示することで、ユーザにとって分かりやすい情報の提示を行っている。
【0004】
近年、ナビゲーション装置などの地図情報提示装置は、利用用途を拡大している。例えば、車両に搭載したカーナビゲーション装置といった限られた用途だけでなく、携帯電話機や携帯端末などに搭載されることで、歩行者ナビゲーション、マンナビゲーションとしての利用用途が増えており、車両に搭載するだけではなく、人が常に携帯するナビゲーションシステムの要望が高まっている。
【0005】
人が常に携帯するナビゲーションシステムの場合、その状況によってユーザに要望される情報の提示内容は異なってくる。例えば、ユーザが電車に乗車している場合には、現在乗車している電車の行先情報などが求められる。また、ユーザが居住している、ユーザにとって周知の場所で提示を求める情報と、旅行先や外出先など、ユーザが地理条件を良くしらない場所で提示を求める情報では、その内容が異なる。
【0006】
しかしながら、従来のナビゲーション装置は、車両などに搭載され固定されていることを想定して開発されている場合が多く、ナビゲーション装置を所持しているユーザの状況に応じて適切な情報を提示できていない。
【0007】
図1(a)は、従来のナビゲーション装置における表示画面の一例を示す図である。図1(a)では、表示画面には地図画像が表示されている。図1(a)の画面の左下から中央上にかけて線路が走り、画面下部には駅(郡山駅)が表示されている。また、画面には道路、地名、および建物名などの情報が併せて表示されている。
【0008】
また、特許文献1では、地図表示領域内に表示される地理情報が見にくいという問題を解決するために、地図表示領域の外側に地理情報表示領域を設けた車両用走行経路表示装置について開示されている。
【0009】
また、特許文献2では、地図の縮尺を拡大しても、道路、河川、鉄道などの連続する物の名称を確実に表示するために、名称表示対象となる連続物が表示領域の辺を横切っているかを判断し、横切っている場合に連続物の脇に当該連続物の名称を表示する地図表示装置について開示されている。
【0010】
また、特許文献3では、画面上に表示されない位置にある分岐地点の情報を表示するために、自車両が走行する道路状にある分岐地点から案内ポイントを選択し、案愛ポイントの分岐先の地名を含む案内情報を作成し、画面に表示している地図情報の範囲外にある案内ポイントの分岐先情報を表示するナビゲーション装置が開示されている。
【特許文献1】特開昭62 −095700号公報(1987年5月 2日公開)
【特許文献2】特開2003−240556号公報(2003年8月27日公開)
【特許文献3】特開2005−164362号公報(2005年6月23日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記従来の構成では、情報を提示する装置がおかれている状況、情報を提示する装置を所持するユーザの状況などに応じた適切な表示を行うことが難しいという問題を生じる。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、状況に応じて適切な表示を行うことができる情報提示装置、情報提示方法、情報提示プログラム、および記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る情報提示装置は、上記課題を解決するために、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置であって、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部と、前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶された前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断手段と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断手段が判断した場合、接続先情報取得手段が取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示手段を備えることを特徴としている。
【0014】
また、本発明に係る情報提示方法は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置における情報提示方法であって、前記情報提示装置は、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部をさらに備え、前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶されている前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断ステップと、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断ステップにおいて判断した場合、接続先情報取得ステップにおいて取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示ステップとを含むことを特徴としている。
【0015】
上記の構成によれば、取得した位置情報と対応する地図画像を表示する情報提示装置において、緯度および経度で示した線路および駅の位置を記憶し、現在の位置情報の変化および線路情報に基づいて情報提示装置が列車共に移動しているか判断し、線路の接続先を示す接続先情報を取得して、情報提供装置が列車共に移動していると判断した場合に、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像内の線路の終端に対応させて表示する。
【0016】
これによって、情報提示装置は、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像の終端に対応させて表示する。そのため、ユーザにとって分かりやすい対応付けを行った接続先情報を表示できる。これによって、ユーザは、乗車している列車の行先を一目で分かりやすく把握することができるという効果を奏する。
【0017】
上記の情報提示装置では、前記接続先情報表示手段は、前記地図画像の表示縮尺に応じて、前記接続先情報として表示する内容を変更することが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、接続先情報表示手段は、表示縮尺の変更に応じて、接続先情報として表示する内容を変更する。例えば、縮尺が小さい場合には次の駅を接続先として表示し、縮尺が大きい場合には急行列車が停車するターミナル駅などの大きい駅を接続先として表示する。これによって、情報提示装置は、隣接する駅の情報を縮尺に対応付けて、ユーザに提示することができる。
【0019】
そのため、ユーザより参照したいと考えられる駅の情報を提示するので、ユーザの利便性が向上するという効果を奏する。
【0020】
上記の情報提示装置では、前記乗車判断手段は、自装置が列車と共に移動していると判断した場合、前記位置情報取得手段が取得した位置情報の変化から列車の進行方向を判断し、接続先情報表示手段は、列車の進行方向に表示する接続先情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続際情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続先情報を小さく表示することが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、乗車判断手段が情報提示装置は列車と共に移動していると判断した場合に、位置情報取得手段が取得した位置情報の変化、具体例をあげれば、現在の位置情報および1分前の位置情報の変化を比較し、移動方向や移動距離を位置情報の変化として取得し、線路の進行方向および接続先を参照することで、情報提示装置を所持するユーザが乗車している列車の進行方向を判断して、接続先情報表示手段が進行方向に合わせて、進行方向の接続先情報を大きく、反対方向の接続先情報を小さく表示する。
【0022】
これによって、情報提示装置は、ユーザが行先として参照する接続先情報のうち、参照される可能性の高いものを大きく表示し、重要度の低いと思われる情報を小さく表示する。そのため、ユーザは必要とする接続先情報を優先的に、分かりやすく参照することができるという効果を奏する。
【0023】
上記の情報提示装置では、前記接続先情報表示手段は、前記乗車判断手段によって自装置が共に移動していると判断した列車の走行する線路の線路の接続先情報を大きく表示し、その他の線路の接続先情報を小さく表示することが好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、接続先情報表示手段は、情報提示装置が列車と共に移動していると判断した場合に、その列車が走行する線路の接続先情報を大きく表示し、それ以外の接続先情報は小さく表示する。
【0025】
これによって、情報提示装置は、ユーザにとって重要度の高いと思われる情報をより分かりやすく表示できる。そのため、ユーザはより必要とする重要度の高い接続先情報を分かりやすく参照することができるという効果を奏する。
【0026】
上記の情報提示装置では、現在の時刻を検出する計時手段と、前記列車の運行時刻を示す時刻表情報を記憶する時刻表情報記憶部と、前記列車の停車駅を示す停車駅情報を記憶する停車駅情報記憶部と、前記接続先の駅に前記列車が停車するか否かを判断する停車駅判断手段をさらに備え、前記乗車判断手段は、前記計時手段の検出した現在の時刻および前記時刻表情報を参照して、自装置が共に移動している列車を判断し、前記停車駅判断手段は、前記乗車判断手段の判断結果および前記停車駅情報を参照して、前記列車の停車駅を判断し、前記接続先情報表示手段は、前記停車駅判断手段によって前記列車が停車すると判断された駅を接続先情報として表示することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、乗車判断手段が計時手段の検出した現在の時刻と、時刻表情報記憶部に記憶されている時刻表情報とを参照して情報提示装置が共に移動している列車を判断し、停車駅判断手段が停車駅情報記憶部を参照して停車駅を判断したうえで、列車が停車すると判断した駅を接続先情報表示手段が接続先情報として表示する。
【0028】
これによって、情報提示装置は、情報提示装置を所持しているユーザが乗っている列車が停車しない駅の情報ではなく、停車する駅の情報を優先的に表示することができるようになる。そのため、ユーザは、自分が乗っている列車が停まる駅の情報を接続先情報として参照することができるという効果を奏する。
【0029】
上記の情報提示装置では、前記接続先情報取得手段は、前記線路または前記駅の乗換先を示す乗換先情報を取得し、前記接続先情報表示手段は、前記接続先情報および前記乗換先情報を対応づけて表示することが好ましい。
【0030】
上記の構成によれば、接続先情報取得手段が乗換路線を示す情報から乗換先情報、具体例をあげれば、複数の路線の乗換や、急行電車から普通電車への乗換といった情報を取得し、接続先情報表示手段が接続先情報と乗換先情報とを対応づけて表示する。
【0031】
これによって、情報提示装置は、ユーザに対して乗換先情報を分かりやすく提示することができるようになる。そのため、ユーザは、自分が乗っている列車の乗換先や乗り換えるタイミングについて、分かりやすく参照することができるという効果を奏する。
【0032】
本発明に係る情報提示装置は、上記課題を解決するために、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置であって、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部と、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示手段と、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得手段とを備え、前記接続先情報表示手段は、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得手段が取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴としている。
【0033】
また、本発明に係る情報提示方法は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置における情報提示方法であって、前記情報提示装置は、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部をさらに備え、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示ステップと、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得ステップとを含み、前記接続先情報表示ステップでは、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得ステップにおいて取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴としている。
【0034】
上記の構成によれば、取得した現在の位置情報と対応する地図画像を表示する情報提示装置において、緯度および経度によって路線の位置および地域名を示した路線情報を記憶し、地域名を示す情報から路線の接続先を示す接続先情報を取得し、地図画像内に表示されていなせ津族先情報を地図画像内の路線の終端に対応させて表示する。この際、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得し、現在の位置情報がユーザの居住地域内にあるか否かを判断し、情報提供装置がユーザの居住地域内にあると判断した場合に、表示する接続先情報の内容を変更して表示する。
【0035】
これによって、情報提示装置は、ユーザの居住地域内であるか否かに基づいて適切な内容に変更して、地図画像内に表示されない接続先情報を地図画像内に表示できる。そのため、ユーザは、居住地域内であるか否かに基づいて変更された、より分かりやすい地図画像および接続先情報を参照することができるという効果を奏する。
【0036】
なお、上記情報提示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記情報提示装置をコンピュータにて実現させる情報提示装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0037】
本発明に係る情報提示装置は、以上のように、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部と、前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶された前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断手段と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断手段が判断した場合、接続先情報取得手段が取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示手段を備えている。
【0038】
また、本発明に係る情報提示方法は、前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶されている前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断ステップと、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断ステップにおいて判断した場合、接続先情報取得ステップにおいて取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示ステップとを含んでいる。
【0039】
上記の構成によれば、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像の終端に対応させて表示する。そのため、ユーザにとって分かりやすい対応付けを行った接続先情報を表示できる。これによって、ユーザは、乗車している列車の行先を一目で分かりやすく把握することができるという効果を奏する。
【0040】
また、本発明に係る情報提示装置は、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部と、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示手段と、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得手段とを備え、前記接続先情報表示手段は、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得手段が取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示する構成である。
【0041】
また、本発明に係る情報提示方法は、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示ステップと、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得ステップとを含み、前記接続先情報表示ステップでは、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得ステップにおいて取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示する方法である。
【0042】
上記の構成によれば、情報提示装置は、ユーザの居住地域内であるか否かに基づいて適切な内容に変更して、地図画像内に表示されない接続先情報を地図画像内に表示できる。そのため、ユーザは、居住地域内であるか否かに基づいて変更された、より分かりやすい地図画像および接続先情報を参照することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1から図16に基づいて説明すると以下の通りである。
【0044】
図1(a)は、従来のナビゲーション装置における表示画面の一例を示す図である。図1(a)では、表示画面には地図画像が表示されている。図1(a)の画面の左下から中央上にかけて線路が走り、画面下部には駅(郡山駅)が表示されている。また、画面には道路、地名、および建物名などの情報が併せて表示されている。
【0045】
図1(b)は本発明における表示画面の一例を示す図である。図1(a)と同じ地図画像の表示範囲を表示する。ここで、画面上部の線路の近傍には、「至 奈良」という線路の先に存在する駅名を表示する。これは、画面内に表示されていない情報、ここでは線路の先にある駅名を表示することで、ユーザにとって分かりやすい地図情報を提示する。
【0046】
図1(c)は本発明における表示画面の別の一例を示すものである。図1(b)の地図画像の表示領域から、表示範囲を上方向に移動して地図画像を再描画したものである。図1(b)の画面下部に表示されていた駅(郡山駅)はスクロールアウトして画面の表示範囲からはずれているが、画面下部の線路の近傍には、「至 郡山」という線路の先に存在する駅名を表示する。このように、画面内に表示されていない情報を表示することで、ユーザにとって分かりやすい地図情報を提示することができる。
【0047】
次に、図2を参照して、本実施形態のナビゲーション装置1の要部構成について説明する。図2には、本発明のナビゲーション装置1の要部構成を示す機能ブロック図である。
【0048】
ナビゲーション装置1は、判断部10、センサ部30、地図情報記憶部40、電車情報記憶部50、出力制御部60、表示出力部62、音声出力部64、および計時部66を備えている。判断部10は、乗車判断部12、移動判断部14、時刻判断部16、停車駅判断部18、行先判断部20、緯度経度判断部22、地図表示判断部24、縮尺判断部26、および表示地名判断部28を備えている。
【0049】
センサ部30は、位置センサ32、方位センサ34、および加速度センサ36を備えている。地図情報記憶部40は、地図DB42、線路DB44、および駅ベクトルDB46を備えている。電車情報記憶部50は、時刻表DB52、停車駅DB54、および駅名DB56を備えている。以下、各部の機能の詳細について説明する。
【0050】
判断部10は、センサ部30、地図情報記憶部40、電車情報記憶部50、計時部66、およびナビゲーション装置1の各部から取得した情報に基づいて、画面に表示出力するための様々な判断を行う機能ブロックである。
【0051】
乗車判断部12は、センサ部30から取得した位置情報と、地図情報記憶部40から取得した線路情報に基づいて、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗って移動しているか否か判断する。具体的には、少し前の位置情報および現在の位置情報を線路情報と比較し、複数の位置情報が線路情報と同じ位置を示している場合に、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗って移動しているものと判断する。なお、比較対象の位置情報は2つに限らず、複数の位置情報を用いることで判断の精度を向上させてもよい。
【0052】
移動判断部14は、センサ部30の各部から取得したセンサ情報に基づいて、ユーザが所持するナビゲーション装置1が移動しているか否かを判断する。ナビゲーション装置1を所持するユーザが移動している場合には、地図表示判断部24は移動の状況に応じた地図画像を生成して表示出力部62に表示する。
【0053】
時刻判断部16は、計時部66から取得した時刻情報に基づいて現在の時刻を判断する。取得した時刻情報は、地図表示判断部24が時刻に応じた地図画像を生成する場合や、ユーザの移動履歴を記録する際に用いる。
【0054】
停車駅判断部18は、乗車判断部12の判断基づいて、ユーザが乗車している電車の停車駅を、時刻表DB52、停車駅DB54、および駅名DB56を参照して、電車が次に停まる停車駅を判断する。行先判断部20は、線路DB44、駅ベクトルDB46、および駅名DB56を参照して、電車の行先や、路線の連結、電車の連絡、路線名などの画面内に表示されなかった、線路の先にある提示するべき各種定時情報を判断する。
【0055】
緯度経度判断部22は、センサ部30からのセンサ情報から、ユーザが所持するナビゲーション装置1の緯度および経度を示す位置情報に基づく現在の状態を判断する。地図表示判断部24は、乗車判断部12、移動判断部14、時刻判断部16、停車駅判断部18、行先判断部20、緯度経度判断部22、および縮尺判断部26の各部の判断結果に基づいて、地図の表示範囲および地図に重畳して表示する接続先情報の表示の可否を判断する。
【0056】
縮尺判断部26は、現在の地図画像の表示縮尺を判断し、対象の接続先情報が地図画像の表示範囲に含まれるか否かを判断する。表示地名判断部28は、地図情報記憶部40および電車情報記憶部50から取得した接続先情報を、地図画像内のどの領域に重畳して表示するかを判断する。また、表示地名判断部28は、表示すべき接続先情報の内容を判断して、地図情報記憶部40および電車情報記憶部50から必要な情報を取得して、出力制御部60から出力させる。
【0057】
センサ部30は、ナビゲーション装置1の状況を感知するための各種センサを備えている。位置センサ32は、GPS(Global Positioning System)などで構成された、緯度および経度の情報を取得可能なセンサである。方位センサ34は、地磁気センサなどで構成された、ナビゲーション装置1の向いている方向の情報を取得可能な3軸のセンサである。加速度センサ36は、ナビゲーション装置1に加えられた力の向きおよび大きさの情報を取得可能な3軸のセンサである。
【0058】
地図情報記憶部40は、地図を表示するための画像データ、文字データ、アイコンデータなどを記憶する。地図DB42には、表示出力部62に表示してユーザに提示するために地図画像が記憶されている。線路DB44には、線路の形状および位置を示す線路ベクトルデータが記憶されている。駅ベクトルDB46には、駅の位置、駅名、停車する電車、乗換可能な路線、発着信する電車の時刻表、および駅に関する各種データが、駅の緯度・経度を示す情報および形状を示すベクトルデータを含む図形情報を関連付けて記憶する。
【0059】
電車情報記憶部50は、地図画像に重畳して表示する各種接続先情報、具体的には、線路の先に存在する駅名、地名などを表示するために用いるデータが記憶されている。時刻表DB52は、線路上に存在する各駅から到着・発車する電車の時刻表が記憶する。停車駅DB54は、ある電車の行先情報およびその途中の停車駅の情報を記憶する。駅名DB56は、線路上に存在する各駅の名前および緯度・経度で示された位置情報を記憶する。
【0060】
出力制御部60は、判断部10の判断結果に基づいて表示出力部62および音声出力部64に出力するデータの出力制御を行う。具体的には、表示出力部62に表示させる地図画像および接続先情報の表示出力制御および、音声出力部64から出力させる音声案内の音声出力制御を行う。表示出力部62は、出力制御部60の制御に基づいて、ユーザに対して地図情報および接続先情報の表示を行う。音声出力部64は、出力制御部60の制御に基づいて、ユーザに対して音声案内の出力を行う。計時部66は、時刻を計測する時計機能を持つ機能部であり、時刻判断部16に対して現在時刻を出力する。
【0061】
次に図3および図4を参照して、画面の端で途切れた線路の先に接続されている駅の情報を表示する処理、および、ユーザが所持したナビゲーション装置1が電車に乗っているか否かを判断する処理の流れについて説明する。図3は、画面の端で途切れた線路の先に存在する駅の情報を表示する処理の流れを示すフローチャートである。図4は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が乗っているか否かを判断する処理の流れを示すフローチャートである。
【0062】
まず、地図画像の表示領域の外で接続されている駅名を表示する処理について、図3を参照して説明する。処理が開始されると、S101において、センサ部30の位置センサ32は、ナビゲーション装置1の位置情報を緯度および経度として取得する。S202において、センサ部30の方位センサ34は、ナビゲーション装置1の向きの情報を方位および傾きの情報として取得する。
【0063】
S103において、地図表示判断部24は、縮尺判断部26が判断した縮尺設定情報に基づいて、地図画像の表示に必要な地図データの領域を切り出す処理を行う。S104において、緯度経度判断部22は、S103で切り出した地図画像の表示領域の四隅に該当する4つの座標の緯度および経度を判断する。
【0064】
S105において、行先判断部20は、S104で算出した緯度および経度の情報から、行先を判断する線路を線路DB44から特定する。S106において、地図表示判断部24は、S104で判断した地図画像の表示領域の四隅に該当する4つの座標で囲まれた範囲内に含まれている、線路および駅を示す画像のベクトル情報から、表示領域の端と交わる線路の座標を算出する(図7(a)参照)。具体的には、線路DB44および駅ベクトルDB46からベクトルデータを検出し、検出されたベクトルデータと、地図画像の表示領域における四隅の4点で結ばれた外周上の線との交点を判断し、交点の緯度および経度を算出する。
【0065】
S107において、行先判断部20は、S106で検出した4点の緯度および経度で特定された範囲のベクトルデータから、地図画像の表示領域外の画面表示が行われていない方向へ向かって駅を検索する処理を行う(図7(a)参照)。
【0066】
S108において、乗車判断部12は、位置情報、時刻表情報、停車駅情報などを参照して、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗って移動しているか否か、および、乗っている電車が急行なのか、各駅停車なのか、といった電車の種類に関する判断を行う。ナビゲーション装置1が電車に乗っていると乗車判断部12が判断した場合(S109でYES)、処理はS114へ進む。電車に乗っていないと判断した場合(S109でNO)、処理はS110へ進む。
【0067】
S110において、地図表示判断部24は、S107で検出した駅が、現在の縮尺表示設定の場合に表示するか否かを判断する。現在の縮尺表示設定では、検出した駅を表示しない設定の場合(S111でYES)、処理はS112へ進む。検出した駅を表示する設定の場合(S111でNO)、処理はS113へ進む。
【0068】
S112において、行先判断部20は、現在処理対象としている駅および線路のベクトルデータに沿って次の駅の検索処理を繰り返し、処理はS110へ戻る。S113において、行先判断部20は、S107またはS112の処理で検索した駅の駅名情報を取得し、表示地名判断部28は、S106の処理で取得した四隅の4点の座標に基づいて、駅名または地名として文字列を表示する場所を決定する。
【0069】
S114において、行先判断部20は、S107またはS112の処理で検索した駅が、ナビゲーション装置1を所持するユーザが現在乗車している電車の路線に存在するか否か判断する。乗車している路線の駅である場合(S114でYES)、処理はS115へ進む。乗車している路線の駅でない場合(S114でNO)、処理はS110へ進む。
【0070】
S115において、停車駅判断部18は、S107で検索したナビゲーション装置1を所持するユーザが現在乗車している電車が向かっている方向に存在する次の駅の情報から、当該電車が次の駅に停車するか否かを判断する。次の駅で停車しない場合(S116でYES)、処理はS115へ進む。次の駅で停車する場合(S116でNO)、処理はS117へ進む。
【0071】
S117において、表示地名判断部28は、S116で停車すると判断した駅の駅名情報、および、路線の乗換情報を取得する。S118において、S116で停車すると判断した駅の駅名を表示する文字列の大きさを大きく表示するように設定する。これは、ユーザが乗車している電車の進行方向にある駅名が、ユーザにとって知りたい情報であるとみなし、分かりやすく表示するためである。
【0072】
S119において、表示地名判断部28は、ナビゲーション装置1を所持するユーザが現在乗車している電車が向かっている進行方向と逆方向の駅情報を、線路DB44のベクトル情報に基づいて判断する。
【0073】
S120において、表示地名判断部28は、取得した駅情報から駅名を示す文字列の表示サイズを小さいフォントに設定する。これは、既に通り過ぎた駅名や、出発地点の駅名はユーザにとってあまり意味のない情報であるとみなし、重要な情報の読み取りやすさを優先して表示するためである。
【0074】
S121において、地図表示判断部24は、S106で取得した地図画像の表示領域の端と交わる線路の座標から、駅名情報および乗換情報の文字列を表示する場所を決定し、文字列の長さから駅名情報および乗換情報を表示するために必要なエリア(表示領域のサイズ)を確定して、処理はS122へ進む。
【0075】
S122において、表示地名判断部28は、地図表示判断部24が選択した地図画像の表示領域に重畳して、線路の接続先の駅名を表示する。最後に、S123において、判断部10は、ナビゲーション装置1を所持するユーザの移動、もしくは、ユーザによる図示しない操作部からの入力指示に基づいて、地図画像の表示範囲や表示内容が変更される場合には、処理はS101に戻り再度計算および表示処理を繰り返す。以上の手順で、地図画像の表示領域の外で接続されている駅名を表示する一連の処理を終了する。
【0076】
次に、図4を参照して、図3のフローチャートのS108およびS109で行う、ユーザが所持するナビゲーション装置1が乗っているか否かを判断する処理の流れについて、説明する。処理が開始されると、S201において、緯度経度判断部22は、GPSなどの位置情報取得システムを用いて、センサ部30の位置センサ32から位置情報を取得する。
【0077】
S202において、移動判断部14は、地磁気センサ、加速度センサ、高度センサなどで構成されたセンサ部30の方位センサ34から、ユーザが所持するナビゲーション装置1の向き、角度、高度などの回転および高度の情報を取得する。
【0078】
S203において、乗車判断部12は、ナビゲーション装置1を所持するユーザの現在地が、地図情報記憶部40の駅ベクトルDB46に登録されている駅のいずれかと一致するか否かを判断する。ユーザの現在地が駅の場合(S203でYES)、処理はS208へ進む。ユーザの現在地が駅ではない場合(S203でNO)、処理はS204へ進む。
【0079】
S204において、乗車判断部12は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が地図情報記憶部40の線路DB44に記憶されている線路のベクトルデータに沿って移動しているか否かを判断する。線路に沿って移動している場合(S204でYES)、処理はS205へ進む。線路に沿って移動していない場合(S204でNO)、処理はS213へ進む。
【0080】
S205において、行先判断部20は、位置センサ32が取得した位置情報および線路DB44に記憶している線路のベクトルデータから、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車が走っている路線のベクトルデータを特定する。
【0081】
S206において、行先判断部20は、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車が、現在向かっている方向と反対の方向にベクトルデータの示す線路を辿り、反対側の線路の接続先に存在する駅を判断する。
【0082】
接続先に存在する駅が検索できれば、行先判断部20は、当該行先の駅の時刻表情報を電車情報記憶部50の時刻表DB52から検出し、時刻判断部16が取得した現在時刻を参照して、ユーザが乗車している電車のダイヤを判断し、当該電車の種類(例えば、快速列車や普通列車など)や、行先情報や、停車駅情報などを取得して、それぞれの情報を対応付けて電車情報としてリスト化し、出力制御部60に地図画像に重畳して出力させる。
【0083】
電車情報は、例えば、「11時30分郡山駅発、奈良行き普通電車、途中停車駅なし」といった対応付けが行われ、複数の電車の候補がリスト化されて出力される。ユーザは、出力されてリストの中から、自分が乗車している列車を判断して選択することにより自分が乗っている列車を確定し、ナビゲーション装置1に入力する。
【0084】
なお、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車が直前に通過した駅だけではなく、さらに前の駅を検索することで、直前の駅には停車しない運行である電車の電車情報について取得してもよい。
【0085】
S207において、乗車判断部12は、S206にて取得し表示したリストからユーザが選択した項目から、現在、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車のダイヤを確定し、電車情報を保存する。処理はS121へ進む。
【0086】
S208において、乗車判断部12は、S203で判断したナビゲーション装置1を所持するユーザの現在地である駅の駅情報と対応付けられた時刻表DB52を参照して、当該駅の時刻表情報を取得する。
【0087】
S209において、乗車判断部12は、地図情報記憶部40の線路DB44と、S201で取得した現在の位置情報とを比較して、現在の位置情報が線路DB44に記憶されている線路のベクトルデータに沿って移動しているか否かを判断する。位置情報が線路のベクトルデータに沿って移動している場合(S209でYES)、処理はS210へ進む。位置情報が線路のベクトルデータに沿って移動していない場合(S209でNO)、処理はS213へ進む。
【0088】
S210において、乗車判断部12は、ナビゲーション装置1を所持するユーザの乗車している電車が、時刻表DB52から取得した時刻表どおりの時刻に駅から移動を開始したか否かを判断する。時刻表どおりに駅から移動を開始している場合(S210でYES)、処理はS211に進む。時刻表どおりに駅から移動を開始していない場合(S210でNO)、処理はS213へ進む。
【0089】
S211において、表示地名判断部28は、S208で取得した時刻表情報から、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車の行先情報、および、電車の種類を示す情報などの電車情報を取得する。
【0090】
S212において、乗車判断部12は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が乗っていると判断し、一連の処理を終了する。S212において、乗車判断部12は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗っていないと判断し、一連の処理を終了する。
【0091】
次に、図5を参照して、地図情報記憶部40の駅ベクトルDB46に記憶される、駅ベクトルデータの内容について、説明する。図5は、駅ベクトルデータのデータ構造の一例を示すリストである。
【0092】
なお、データベースには、地図を画面に表示するための地図DB42とは別に、線路のみの情報をまとめた線路DB44が存在する。この線路DB44には、地図で実際に線路が敷設されている位置情報(経度および緯度)と、ベクトルデータとが対応づけられた構成となっている。すなわち、線路のベクトルデータがそれぞれ、経度および緯度と対応づけられており、駅のベクトルデータがそれぞれ、経度および緯度と対応づけられている。
【0093】
また、駅ベクトルデータには地図画像上での駅の形状を示すベクトルデータが記録されているが、以下のように、「緯度、経度」、「駅名」、「停車する電車情報」、「乗換情報(乗換可能な路線名情報)」、「駅の時刻表情報および、それぞれの電車の行先、電車の種類(普通、快速など)」、「その駅に接続されている路線の線路名」の情報が、それぞれの駅ベクトルデータに対応付けられている。
【0094】
具体例をあげれば、「駅ベクトルデータA」が「JR奈良駅」を示すベクトルデータであった場合、「緯度、経度」として「135°81′89.10″、34°68′04.05″」、「駅名」が「奈良駅」、「停車する電車情報」が「快速急行、急行、準急、区間準急、普通」、「乗換情報」が「近鉄奈良線」、「駅の時刻表情報および行先、電車の種類」が「京都行き、王寺行き、天理行き、みやこ路快速、快速、区間快速、普通」など、「接続されている線路の路線名」が「大和路線、桜井線、奈良線」という情報が駅ベクトルデータと対応づけられている。
【0095】
また、「駅ベクトルデータB」が「近鉄新大宮駅」を示すベクトルデータであった場合、「緯度、経度」として「135°81′05.85″、34°68′53.63″」、「駅名」として「新大宮駅」、「停車する電車情報」として「奈良行き急行、京都行き普通、難波行き区間準急」、「乗換情報」が「なし」、「駅の時刻表情報および行先、電車の種類」が「奈良行き、難波行き、京都行き、快速急行、急行、準急、区間準急、普通」など、「接続されている線路の路線名」が「近鉄奈良線」という情報が駅ベクトルデータと対応づけられている。なお、全ての駅について、同様のデータが存在するものとする。
【0096】
なお、「停車する駅の情報」および「接続されている路線名」は、「電車の種類」の情報として情報をまとめて管理してもよい。具体例をあげれば、例えば、「大和西大寺経由、天理行きに接続、京都行き快速急行」という「電車の種類」の情報によって、「停車する駅の情報」および「接続されている路線名」として用いてもよい。
【0097】
次に、図6を参照して、地図情報記憶部40の地図DB42、線路DB44、駅ベクトルDB46に記憶されているデータの内容について説明する。図6(a)は、画面の表示に用いられる地図画像を記録した地図DB42に記憶されている内容を、図6(b)は、画面の表示に用いられる線路および駅のベクトルデータを記録した線路DB44および駅ベクトルDB46に記憶されている内容の一例を示す図である。
【0098】
図6(a)では、地図画像として、道路、線路、駅名、および地名の情報が示している。なお、ここでは詳細を簡略化して説明するが、地図DB42には、道路名、河川、河川名、建造物、ランドマーク、高度、等高線、行政区域、およびその他の地図情報を記憶していてもよい。
【0099】
図6(a)では、図の上部に横方向に近鉄線の線路および「新大宮」駅が、図の中央部に縦方向にJR奈良線の線路および「奈良」駅が示されている。また、各道路および市町村名が示されている。
【0100】
図6(b)は、図6(a)に対応する線路および駅のベクトルデータを示している。図6(a)と同様に、図の上部に横方向に近鉄線の線路および「新大宮」駅が、図の中央部に縦方向にJR奈良線の線路および「奈良」駅が示されている。また、各道路および市町村名が示されている。なお、線路および駅のベクトルデータは、ベクトル形式でデータ化されて記憶されているため、計算によって交点を計算することが容易になっている。
【0101】
次に、図7を参照して、本実施形態のナビゲーション装置1の行先判断部20が、地図画像の表示範囲外に存在する接続先を判断する方法について説明する。図7(a)は地図画像の表示領域および線路の接続先を示す図であり、図7(b)は線路の先に存在する駅名を示す図である。
【0102】
表示する駅名を判断する場合、表示地名判断部28は、まず、センサ部30から現在地を示す情報を取得する。次に、地図表示判断部24は、地図DB42から縮尺の設定に合わせて表示する地図領域を切り出し、地図画像を生成する。さらに、地図表示判断部24は表示範囲の一番外側にあたる、外周の各辺に該当する緯度および経度の情報を取得し、線路DB44において、取得した外周の各辺の緯度および経度上に駅および線路のベクトルデータが交差していないか判断する。
【0103】
図7(a)では、図の中央部にある小さい矩形領域が、地図画像の表示領域に該当する。また、図の中央部の小さい矩形領域と、線路のベクトルデータとが交差する箇所を、円形の点線で囲んで示している。行先判断部20は、矩形領域の各辺が示すベクトルデータおよび線路のベクトルデータを照合し、矩形領域と交差する箇所を検出する。
【0104】
図7(b)では、表示領域の外周を示すベクトルデータおよび線路のベクトルデータが交差する点を検出した後に、行先判断部20が表示領域の外側に存在する、線路の接続先の駅を検索する。
【0105】
行先判断部20は、ベクトルデータが交差する点を検出した位置から、地図の表示領域に含まれない、表示を行わない方向に向けてベクトルをたどって検索し、次にたどり着いた駅の駅名などの情報を取得する。図7(b)では、検索によって、上方向に「平城山」駅を、左方向に「大和西大寺」駅を、下方向に「大和郡山」駅および「帯解」駅の名前を取得する。
【0106】
次に、図8を参照して、本実施形態のナビゲーション装置1で接続先の駅の名称を表示する位置を決める際に行う、緯度および経度の検索方法について説明する。図8は、図6および図7で示した地図画像の表示領域と同様の範囲を示す線路および駅のベクトルデータを示している。
【0107】
表示地名判断部28は、地図画像の表示領域の左上にあたる座標の緯度「34°41′14.79″」、経度「135°48′04.09″」から右方向の緯度「30°41分14.79秒」、経度「135°49′29.73″」まで、および、下方向の緯度「34°40′19.46″」、経度「135°48′04.09″」まで、順に緯度および経度を移動させつつ、ベクトルデータの交差について判断を行う。
【0108】
同様に、地図画像の表示領域の右下に当たる座標の緯度「34°40′19.46″」、経度「135°49′29.73°」から、上方向の緯度「30°41分14.79秒」、経度「135°49′29.73″」まで、および、左方向の「34°40′19.46″」、経度「135°48′04.09″」まで、順に緯度および経度を移動させつつ、ベクトルデータの交差について判断を行う。
【0109】
このスキャンによって、表示地名判断部28は、駅および線路のベクトルデータと、地図画像の表示領域の枠線が示すベクトルデータとが交差する点の緯度および経度の情報を取得する。
【0110】
次に、図9を用いて、図8のスキャン処理で取得したベクトルデータの交差する点の情報から、地図画像の表示範囲外に存在する接続先の駅の名称を地図画像の表示領域内に表示する位置を決定する方法について説明する。図9は、本実施形態のナビゲーション装置1で接続先の駅名を表示位置の決定方法を説明する図であり、図9(a)は表示する駅名の表示領域を示し、図9(b)は駅名の表示位置の決定方法について示している。
【0111】
図9(a)では、図8のスキャン処理によって取得した駅名に「至 」の文字列を加えて表示する領域を表示設定されている文字ポイントから算出を行い、文字列の表示領域における中心点の座標を取得する。図9(a)の左側には駅名が、右側には駅名の文字列の長さに対応した表示領域のサイズおよび中心点の座標が示されている。
【0112】
図9(b)では、線路のベクトルデータと、地図画像の表示領域を示す枠線のベクトルデータとが交差する点から、下方向、右方向、左方向、および上方向にずらした位置へ接続先の駅名を示す文字列を表示する方法について示している。表示地名判断部28は、図8のスキャンで取得した緯度経度の情報から文字の表示領域が表示できる位置まで表示領域の中心点をずらして、接続先の駅名を示す文字列を表示する位置を決定する。
【0113】
図10は、上述の図7から図9の処理を用いて、地図画像の表示範囲外に存在する線路の接続先を検索し、駅名の表示領域を決定し、地図画像に重畳して表示した画面表示を示す図である。図10の画面表示では、線路の先に存在する「平城山」駅、「大和西大寺」駅、「近鉄奈良」駅、「大和郡山」駅、および「帯解」駅に対して、各線路および表示領域を示す枠が交差する点から所定の距離ずらした位置に、「至 平城山」、「至 大和西大寺」、「至 近鉄奈良」、「至 大和郡山」、および「至 帯解」という文字列を表示することによって、線路および接続先の駅名を対応付けてユーザに対して分かりやすい状態で地図画像を提示する。
【0114】
なお、図10で示した地図画像の表示領域において、ユーザの所持するナビゲーション装置1が移動して下方向へ進んだ場合、二股に分かれた線路の駅名が重なってしまう場合がある。この場合には、図11(a)〜図11(c)に示すように、駅名を示す文字列同士の表示位置が近い場合は、文字列の表示領域をずらして重ならないよう並べて表示を行う。
【0115】
このように、ナビゲーション装置1を所持するユーザの現在位置が変化した場合には、上述と同様の処理を繰り返すことによって、常に現在の位置に対応した正しい地図画像の表示領域を更新する。
【0116】
図12は、図7〜図10で示した地図画像の表示画面の状態から、ナビゲーション装置1を所持するユーザが画面の上側(北側)へ移動した場合に、表示画面を更新した状態を示す図である。
【0117】
なお、上述の説明では、地図画像の表示領域の外に存在する、直近の線路の接続先である駅の駅名を表示したが、これに限るものではない。地図の縮尺を変えて広域の縮尺表示を行った場合には次の駅を表示するのではなく、電車の行先のおおまかな方向が分かるように、規模の大きい駅名を表示するようにしてもよい。
【0118】
図13および図14は、地図の縮尺を変えて広域の縮尺表示を行った場合の駅名を表示する方法の一例を示す図である。
【0119】
図13では、地図画像の表示領域を示す枠線の外側にある直近の駅だけではなく、さらにその先にある駅の検索を行っている。この場合、線路DB44は、それぞれの駅の付帯情報として、どの縮尺の際に表示を行わないようにするかを示す情報を含んでいる。この表示設定の情報を用いて、図7で示した表示駅名の取得する際には、駅名を検索する処理においてその駅の付帯情報に特定の縮尺では「表示しない」という情報が見つかった場合には、さらにその先の駅名までたどって検索を行い、「表示する」という情報が見つかるまで駅名の検索を行う。
【0120】
具体例をあげれば、図7の駅名検索処理において、次の駅の表示設定が「1/50000」の縮尺では「表示しない」という設定の場合、その次の駅までさらに検索を進める。その後、その先の駅の表示設定が該当する縮尺で「表示する」となっている駅が見つかるまで、検索を繰り返す。
【0121】
図14は、図13で示した検索方法で駅名を表示した場合を示す図である。図7〜図10で示した地図画像よりも大きな縮尺で広い範囲が示されており、線路の接続先として直近の駅名ではなく、「至 京都」、「至 京田辺市」、「至 京橋」、「至 難波」、「至 王寺」、「至 橿原市」、「至 桜井」、「至 亀山」など、線路の接続先に存在する、急行の停車駅にあたる大きなターミナル駅を表示する。
【0122】
次に、さらに別の表示方法について、図15および図16を用いて説明する。
【0123】
図15(a)は、線路の接続先を示す情報として、駅名に加えて乗換または接続可能な電車路線を合わせて表示する場合の一例を示す図である。この場合、線路DB44には、それぞれの駅の付帯情報として、乗換線を示す情報を含んでいる。この付帯情報は、上述の図7の検索処理において駅名を検索する際に参照され、ユーザが乗換線の情報を表示する設定をした場合、乗換線の情報を表示する際に参照される。
【0124】
図15(b)は、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している電車の進行方向にある駅名を大きく表示し、進行方向とは逆方向にある駅名を小さく表示する場合の一例を示す図である。この場合、現在、ナビゲーション装置1を所持するユーザが列車に搭乗しているか、どの列車に搭乗しているかを判断し、当該列車がどちらの方向に向かっているかを示す情報を検出し、地図画像に重畳して表示する。
【0125】
この際、(1)列車に搭乗するときは、必ず駅を通らなければならない、(2)GPSなどで位置情報を取得して、駅に到着したことが確認できた場合には、当該駅の時刻表情報を呼び出す、(3)現在の時刻と照合して、発車する列車のリストを作成する、(4)位置情報が線路に沿って移動を始めたとき、その時刻に発車する電車があるかどうかをチェックする、(5)合致するものがあれば、その列車に搭乗しているものと見なし、次の情報を取得するといった手順で、乗車の判断を行う。
【0126】
この際、当該電車の行先を示す行先情報や、停車駅を示す停車駅情報、電車の種類を示す情報なども電車情報として、時刻表を示す時刻表情報から合わせて取得する。なお、当該電車の位置情報、現在の時刻情報に合致する時刻表の情報が存在しなければ、ユーザは列車には搭乗しておらず、徒歩か車での移動を行っているものとみなしてもよい。
【0127】
以上の手順で、次の駅と経過した駅の駅名を表示する文字の大きさを変更して表示することができる。これは、ヘッドアップでなく、ノースアップ表示するときに効果的であり、ユーザにとって分かりやすい表示とすることができる。
【0128】
図16(a)は、ユーザが所持するナビゲーション装置1が電車に乗っていないと判断した場合の表示方法の一例である。図16(a)では、図の○で示された場所がユーザの現在地に相当し、ユーザは車に乗車して中央の道路に沿って、下方向に移動している。
【0129】
この場合、図16の左上を走る線路の接続先として、「至 米原」、「至 京都」と表示されているが、小さな文字で表示する。なお、ユーザが車もしくは徒歩などの電車以外の方法で移動していることが判別できた場合は、線路の接続先を示す文字列の表示を小さくする、もしくは表示しないようにしてもよい。
【0130】
図16(b)は、乗車している電車を判別し、停車駅を示す文字列を接続先の情報として表示する場合の表示方法の一例である。図16(b)では、時刻表の情報を参照することで、「普通」、「快速」などといった、現在乗車している電車の種別を判別し、当該電車が停車する駅名を表示している。また、乗車していない路線の、他の電車の駅名などは小さく表示する。
【0131】
図16(b)では、図の左側を上下に走る線路は「南海高野線」であり、図の左上から右下に走る線路は「大阪環状線」である。現在、ユーザは「大阪環状線」の「大和路快速」の電車に乗車して「大阪方面」へ移動している(図の○印の場所)。
【0132】
この場合、「大和路快速」の次の停車駅である「弁天町」と、前の停車駅である「新今宮」を接続情報として大きく表示する。また、ユーザが乗車していない路線である「南海高野線」の駅情報である「至 汐見橋」、「至 木津」は小さく表示している。
【0133】
上述のように、本実施形態のナビゲーション装置1では、現在、画面上で表示されている線路について、画面に表示されなくなった線路のその先が何駅に繋がっているかを検出し、画面上で表示されている線路の端の部分に接続先の駅名の表示を行う。これをナビゲーション装置1の移動に伴い画面上の地図が書き換えられる際に常に処理を行うようにすることで、ナビゲーション装置1が向かっている先の次の駅名が、いつでもすぐに分かるようにしている。
【0134】
また、地図の表示縮尺を変えた際に、詳細地図表示の際は、次の駅を表示し、広域地図表示の際は、あらかじめテーブルに設定されている大きな駅の駅名を表示する。
【0135】
また、次の駅と経過した駅の駅名を表示する文字の大きさを変更して表示する。この場合、次の駅は通常通りの文字か大きな文字で表示を行うが、経過した駅名は、小さな文字で表示することで、進行方向が明確に分かるようになるとともに、画面上の情報量を削減し、すっきりと見やすい効果が得られる。
【0136】
同様に、電車に乗っていることが判別できたときは、駅名表示の文字を大きく表示する、または通常通りに表示するが、車または徒歩などの電車以外の方法で移動していることが判別できた時は文字を小さく表示する、または表示しないようにしている。
【0137】
また、時刻表の情報と照合することで、現在乗車している電車の種別(普通、快速、など)を判別し、通過する駅名は表示せずに、次に停まる駅を表示する。その際、乗車していない他線が同じ地図上に表示されている場合はそれらの駅名情報は小さく表示することで、メリハリをつけて分かりやすい表示ができる。
【0138】
また、駅名を表示すると同時に、他線への乗換がある場合は、その乗換が可能な線名も表示する。例えば、「大和路線」に乗車中の場合に、次の駅が「大和郡山」なら「至 大和郡山」しか表示しないが、「奈良」なら「至 奈良」の横か下に「奈良線、京都線 乗換」という表示をする。
【0139】
上述の構成によって、ナビゲーション装置1を所持しているユーザは、電車を利用して移動を行う際に、常に自分が次に停まる駅が分かるようになり、スムーズな乗り降りや、乗り過ごしなどの心配を軽減することができる。また、旅などでは、次の駅が何駅かすぐに分かり、旅の気分を盛り上げることができる。さらに、車などで移動する際にも、一番近い駅が何駅かすぐに判別可能となり、従来は最寄り駅検索をしなければ分からなかった駅名がすぐに分かるようになる。
【0140】
以上のように、本実施形態のナビゲーション装置1では、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備えたナビゲーション装置1であって、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路DB44および駅名DB56と、緯度経度判断部22が取得した複数の前記位置情報と、線路DB44および駅名DB56に記憶された前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断部12と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する行先判断部20と、自装置が列車と共に移動していると乗車判断部12が判断した場合、行先判断部20が取得した情報のうち、地図表示判断部24が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する表示地名判断部28を備えることを特徴としている。
【0141】
また、実施形態の情報提示方法は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備えたナビゲーション装置1における情報提示方法であって、ナビゲーション装置1は、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路DB44および駅名DB56をさらに備え、緯度経度判断部22が取得した複数の前記位置情報と、線路DB44および駅名DB56に記憶されている前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断ステップ(S108〜S109)と、前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップ(S115〜S117、S119)と、自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断ステップにおいて判断した場合、接続先情報取得ステップにおいて取得した情報のうち、地図表示判断部24が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示ステップ(S118、S120)とを含むことを特徴としている。
【0142】
上記の構成によれば、取得した位置情報と対応する地図画像を表示する情報提示装置において、緯度および経度で示した線路および駅の位置を記憶し、現在の位置情報の変化および線路情報に基づいて情報提示装置が列車共に移動しているか判断し、線路の接続先を示す接続先情報を取得して、情報提供装置が列車共に移動していると判断した場合に、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像内の線路の終端に対応させて表示する。
【0143】
これによって、ナビゲーション装置1は、地図画像内に表示されていない接続先情報を地図画像の終端に対応させて表示する。そのため、ユーザにとって分かりやすい対応付けを行った接続先情報を表示できる。これによって、ユーザは、乗車している列車の行先を一目で分かりやすく把握することができる。
【0144】
上記のナビゲーション装置1では、表示地名判断部28は、前記地図画像の表示縮尺に応じて、前記接続先情報として表示する内容を変更している。
【0145】
上記の構成によれば、表示地名判断部28は、表示縮尺の変更に応じて、接続先情報として表示する内容を変更する。例えば、縮尺が小さい場合には次の駅を接続先として表示し、縮尺が大きい場合には急行列車が停車するターミナル駅などの大きい駅を接続先として表示する。これによって、ナビゲーション装置1は、隣接する駅の情報を縮尺に対応付けて、ユーザに提示することができる。
【0146】
そのため、ユーザより参照したいと考えられる駅の情報を提示するので、ユーザの利便性が向上する。
【0147】
上記のナビゲーション装置1では、乗車判断部12は、自装置が列車と共に移動していると判断した場合、緯度経度判断部22が取得した位置情報の変化から列車の進行方向を判断し、表示地名判断部28は、列車の進行方向に表示する接続先情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続際情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続先情報を小さく表示している。
【0148】
上記の構成によれば、乗車判断部12がナビゲーション装置1は列車と共に移動していると判断した場合に、緯度経度判断部22が取得した位置情報の変化、具体例をあげれば、現在の位置情報および1分前の位置情報の変化を比較し、移動方向や移動距離を位置情報の変化として取得し、線路の進行方向および接続先を参照することで、ナビゲーション装置1を所持するユーザが乗車している列車の進行方向を判断して、表示地名判断部28が進行方向に合わせて、進行方向の接続先情報を大きく、反対方向の接続先情報を小さく表示する。
【0149】
これによって、ナビゲーション装置1は、ユーザが行先として参照する接続先情報のうち、参照される可能性の高いものを大きく表示し、重要度の低いと思われる情報を小さく表示する。そのため、ユーザは必要とする接続先情報を優先的に、分かりやすく参照することができる。
【0150】
上記のナビゲーション装置1では、表示地名判断部28は、乗車判断部12によって自装置が共に移動していると判断した列車の走行する線路の線路の接続先情報を大きく表示し、その他の線路の接続先情報を小さく表示する。
【0151】
上記の構成によれば、表示地名判断部28は、ナビゲーション装置1が列車と共に移動していると判断した場合に、その列車が走行する線路の接続先情報を大きく表示し、それ以外の接続先情報は小さく表示する。
【0152】
これによって、ナビゲーション装置1は、ユーザにとって重要度の高いと思われる情報をより分かりやすく表示できる。そのため、ユーザはより必要とする重要度の高い接続先情報を分かりやすく参照することができる。
【0153】
上記のナビゲーション装置1では、現在の時刻を検出する時刻判断部16と、前記列車の運行時刻を示す時刻表情報を記憶する時刻表DB52と、前記列車の停車駅を示す停車駅情報を記憶する停車駅DB54と、前記接続先の駅に前記列車が停車するか否かを判断する停車駅判断部18をさらに備え、乗車判断部1は、時刻判断部16の検出した現在の時刻および前記時刻表情報を参照して、自装置が共に移動している列車を判断し、停車駅判断部18は、乗車判断部12の判断結果および前記停車駅情報を参照して、前記列車の停車駅を判断し、表示地名判断部28は、停車駅判断部18によって前記列車が停車すると判断された駅を接続先情報として表示する。
【0154】
上記の構成によれば、乗車判断部12が時刻判断部16の検出した現在の時刻と、時刻表DB52に記憶されている時刻表情報とを参照してナビゲーション装置1が共に移動している列車を判断し、停車駅判断部18が停車駅DB54を参照して停車駅を判断したうえで、列車が停車すると判断した駅を表示地名判断部28が接続先情報として表示する。
【0155】
これによって、ナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1を所持しているユーザが乗っている列車が停車しない駅の情報ではなく、停車する駅の情報を優先的に表示することができるようになる。そのため、ユーザは、自分が乗っている列車が停まる駅の情報を接続先情報として参照することができる。
【0156】
上記のナビゲーション装置1では、行先判断部20は、前記線路または前記駅の乗換先を示す乗換先情報を取得し、表示地名判断部28は、前記接続先情報および前記乗換先情報を対応づけて表示する。
【0157】
上記の構成によれば、行先判断部20が乗換路線を示す情報から乗換先情報、具体例をあげれば、複数の路線の乗換や、急行電車から普通電車への乗換といった情報を取得し、表示地名判断部28が接続先情報と乗換先情報とを対応づけて表示する。
【0158】
これによって、ナビゲーション装置1は、ユーザに対して乗換先情報を分かりやすく提示することができるようになる。そのため、ユーザは、自分が乗っている列車の乗換先や乗り換えるタイミングについて、分かりやすく参照することができる。
【0159】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について図17から図18に基づいて説明すると以下の通りである。
【0160】
図17に示すように、本実施形態のナビゲーション装置2では、図2に示される実施形態1の機能ブロック図に比べて、乗車判断部12が住所判断部13に、停車駅判断部18が道路判断部19に、線路DB44が道路DB45に、駅ベクトルDB46が道幅DB47に、時刻表DB52および電車情報記憶部50が住所情報記憶部51に、停車駅DB54および駅名DB56が地域情報DB53、道路情報DB55、および滞在履歴DB57に変更された点が異なり、その他の構成は同様である。
【0161】
このため、本実施形態では、線路の接続先ではなく、道路の接続先の情報を地図画像に重畳して表示する構成としている。なお、実施形態1で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0162】
住所判断部13は、ナビゲーション装置2を所持するユーザの居住地の判断を行う。具体的には、ユーザが登録した住所録のプロファイルデータから都道府県を取得する方法や、現在位置の緯度経度の情報を取得して、それを履歴情報として記憶しておき、履歴情報を参照して、長時間滞在している都道府県をユーザの居住地域として取得する方法などが考えられる。
【0163】
道路判断部19は、検索対象の道路のベクトルデータ、名称、接続先、所属する行政区画、道幅、信号、およびその他の道路に関する情報を地図情報記憶部40から取得し、各種判断を行う。
【0164】
道路DB45は、道路のベクトルデータおよび道路に関する各種情報を記憶する。
【0165】
道幅DB47は、道路DB45と対応づけて、当該道路の道幅を示す情報を記憶する。具体例をあげれば、例えば、広い道幅をA、中間の道幅をB、狭い道幅をC、通行禁止の道幅をDなどと対応付けて記憶する。
【0166】
地域情報DB53は、地名、都道府県名、郡市町村名、建物名、ランドマーク名、イベント情報、およびその他の地域に関する情報を記憶する。
【0167】
道路情報DBは、道路名、接続先、行先、高速道路情報、渋滞情報、交通情報、およびその他の道路に関する付帯情報を記憶する。
【0168】
滞在履歴DB57は、計時部66が取得した現在時刻の情報および位置センサ32が取得した現在位置の情報を対応付けて記憶する。
【0169】
次に、図18を参照して、地図画像に道路の接続先を示す接続先情報を重畳して表示する際の処理の流れについて説明する。
【0170】
処理が開始されると、S301において、センサ部30の位置センサ32は、ナビゲーション装置2の位置情報を緯度および経度として取得する。S302において、センサ部30の方位センサ34は、ナビゲーション装置2の向きの情報を方位および傾きの情報として取得する。S303において、地図表示判断部24は、縮尺判断部26が判断した縮尺設定情報に基づいて、地図画像の表示に必要な地図データの領域を切り出す処理を行う。
【0171】
S304において、住所判断部13は、ユーザが登録したプロファイルデータから都道府県の情報を取得する。S305において、住所判断部13は、住所情報記憶部51の滞在履歴DB57から滞在履歴の情報を取得し、ユーザの滞在場所を判断する。
【0172】
なお、S304およびS305の処理は、いずれか一方のみを行ってもよいし、より信頼度が高いと判断した住所情報をユーザの居住地域として使用してもよい。
【0173】
S306において、行先判断部20は、道路DB45の道路のベクトルデータ、および地域情報DB53の地域情報(市町村データ)の検索を行う。
【0174】
S307において、住所判断部13は、S304およびS305で取得した情報から、ユーザが所持するナビゲーション装置2の現在地がユーザの居住地域であるか否かを判断する。ユーザが住んでいる地域の場合(S307でYES)、処理はS309へ進む。ユーザが住んでいる地域でない場合(S307でNO)、処理はS308へ進む。
【0175】
S308において、表示地名判断部28は、大きい道路の行先表示として、近接する市、区、都道府県の名前を表示する。なお、行先として表示する情報として、接続先の次の交差点を示す情報ではなく、当該道路を地図上で辿り最も近い市や区の名前と都道府県の名前を検索して表示する。また、名所の名前も同時に表示してもよい。なお、名所のデータは地域情報DB53に名所として記憶されている。その後、処理はS310へ進む。
【0176】
S309において、表示地名判断部28は、現在走行中の道路の道幅より狭い道の案前を表示する。なお、道幅DB47には、各道路に対応付けて道のランクが登録されており、これを参照することによって、現在走行している道幅との比較を行うことができる。その後、処理はS310へ進む。
【0177】
S310において、表示地名判断部28は、取得した道路情報および地域情報を道路の接続先の情報として、地図画像に重畳して表示する。S311において、ナビゲーション装置2の現在地の移動に伴い、上述の処理を繰り返すことによって、地図画像および接続先情報の表示を更新する。
【0178】
以上のように、本実施形態のナビゲーション装置2は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備えたナビゲーション装置2であって、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する道路DB45および道路情報DB55と、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する行先判断部20と、地図表示判断部24が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する表示地名判断部28と、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する住所判断部13とを備え、行先判断部20は、緯度経度判断部22が取得した現在の位置情報と、住所判断部13が取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示する。
【0179】
また、本発明に係る情報提示方法は、現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する緯度経度判断部22と、前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図表示判断部24とを備えたナビゲーション装置2における情報提示方法であって、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する道路DB45および道路情報DB55をさらに備え、前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップ(S308、S309)と、地図表示判断部24が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示ステップ(S310)と、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得ステップ(S304、S305)とを含み、前記接続先情報表示ステップでは、緯度経度判断部22が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得ステップにおいて取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴としている。
【0180】
上記の構成によれば、取得した現在の位置情報と対応する地図画像を表示する情報提示装置において、緯度および経度によって路線の位置および地域名を示した路線情報を記憶し、地域名を示す情報から路線の接続先を示す接続先情報を取得し、地図画像内に表示されていなせ津族先情報を地図画像内の路線の終端に対応させて表示する。この際、ユーザの居住地域を示す居住情報を取得し、現在の位置情報がユーザの居住地域内にあるか否かを判断し、情報提供装置がユーザの居住地域内にあると判断した場合に、表示する接続先情報の内容を変更して表示する。
【0181】
これによって、情報提示装置は、ユーザの居住地域内であるか否かに基づいて適切な内容に変更して、地図画像内に表示されない接続先情報を地図画像内に表示できる。そのため、ユーザは、居住地域内であるか否かに基づいて変更された、より分かりやすい地図画像および接続先情報を参照することができる。
【0182】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0183】
最後に、ナビゲーション装置1・2の各ブロック、特に乗車判断部12、住所判断部13、および表示地名判断部28は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0184】
すなわち、ナビゲーション装置1・2は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるナビゲーション装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記ナビゲーション装置1・2に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0185】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0186】
また、ナビゲーション装置1・2を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0187】
本発明によれば、状況に応じて適切な地図画像および接続先情報の表示を行うことができるので、ナビゲーション装置、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機、情報提示装置、およびその他の電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0188】
【図1】従来および本発明における画面の表示画面を示すものであり、図1(a)は従来の表示画面、図1(b)は本発明における表示画面の一例、図1(c)は本発明における表示画面の別の一例を示すものである。
【図2】本発明の一実施形態を示すものであり、ナビゲーション装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】上記のナビゲーション装置において、画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】上記のナビゲーション装置において、ユーザが所持するナビゲーション装置が電車に乗車しているか否かを判断する処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】上記のナビゲーション装置で用いられる、駅ベクトルデータのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】上記のナビゲーション装置で画面の表示に用いられるデータの一例を示すものであり、図6(a)は画面の表示に用いられる地図画像を、図6(b)は画面の表示に用いられる線路および駅のベクトルデータを示す図である。
【図7】上記のナビゲーション装置で接続先を判断する方法を示す図であり、図7(a)は地図画像の表示領域および線路の接続先を示す図であり、図7(b)は線路に沿って辿った先に存在する駅名を示す図である。
【図8】上記のナビゲーション装置で接続先の名称を表示する位置を決める際に行う、緯度および経度の検索方法を示した図である。
【図9】上記のナビゲーション装置で接続先の駅名の表示位置を決定する方法を説明する図であり、図9(a)は表示する駅名の表示領域を示し、図9(b)は駅名の表示位置の決定方法について示している。
【図10】上記のナビゲーション装置で表示される画面の一例を示す図である。
【図11】図10で示した表示画面を表示する際に、駅名を表示する位置を決定する手順を示した図である。
【図12】上記のナビゲーション装置で表示される画面の別の例を示す図である。
【図13】広域の地図画像を表示した場合に、電車が向かう方面に存在するいずれかの駅名を表示する順を示した図である。
【図14】図13の方法にしたがって、接続先の駅名を表示した地図画像の一例を示す図である。
【図15】図15(a)、図15(b)は、上記のナビゲーション装置で表示される画面の別の例を示す図である。
【図16】図16(a)、図16(b)は、上記のナビゲーション装置で表示される画面の別の例を示す図である。
【図17】本発明の他の実施形態を示すものであり、ナビゲーション装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図18】上記のナビゲーション装置において、画面を表示する処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0189】
1 ナビゲーション装置(情報提示装置)
2 ナビゲーション装置(情報提示装置)
12 乗車判断部(乗車判断手段)
13 住所判断部(居住情報取得手段)
16 時刻判断部(計時手段)
18 停車駅判断部(停車駅判断手段)
20 行先判断部(接続先情報取得手段)
22 緯度経度判断部(位置情報取得手段)
24 地図表示判断部(地図画像表示手段)
28 表示地名判断部(接続先情報表示手段)
44 線路DB(線路情報記憶部)
45 道路DB(路線情報記憶部)
52 時刻表DB(時刻表情報記憶部)
54 停車駅DB(停車駅情報記憶部)
55 道路情報DB(路線情報記憶部)
56 駅名DB(線路情報記憶部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置であって、
線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部と、
前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶された前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断手段と、
前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、
自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断手段が判断した場合、前記接続先情報取得手段が取得した接続先情報のうち、前記地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示手段とを備えることを特徴とする情報提示装置。
【請求項2】
前記接続先情報表示手段は、前記地図画像の表示縮尺に応じて、前記接続先情報として表示する内容を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報提示装置。
【請求項3】
前記乗車判断手段は、自装置が列車と共に移動していると判断した場合、前記位置情報取得手段が取得した位置情報の変化から列車の進行方向を判断し、
前記接続先情報表示手段は、列車の進行方向に表示する接続先情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続先情報を小さく表示することを特徴とする請求項1または2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記接続先情報表示手段は、前記乗車判断手段によって自装置が共に移動していると判断した列車の走行する線路の接続先情報を大きく表示し、その他の線路の接続先情報を小さく表示することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
現在の時刻を検出する計時手段と、
前記列車の運行時刻を示す時刻表情報を記憶する時刻表情報記憶部と、
前記列車の停車駅を示す停車駅情報を記憶する停車駅情報記憶部と、
前記接続先の駅に前記列車が停車するか否かを判断する停車駅判断手段とをさらに備え、
前記乗車判断手段は、前記計時手段の検出した現在の時刻および前記時刻表情報を参照して、自装置が共に移動している列車を判断し、
前記停車駅判断手段は、前記乗車判断手段の判断結果および前記停車駅情報を参照して、前記列車の停車駅を判断し、
前記接続先情報表示手段は、前記停車駅判断手段によって前記列車が停車すると判断された駅を接続先情報として表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提示装置。
【請求項6】
前記接続先情報取得手段は、前記線路または前記駅の乗換先を示す乗換先情報を取得し、
前記接続先情報表示手段は、前記接続先情報および前記乗換先情報を対応づけて表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報提示装置。
【請求項7】
現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置であって、
路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部と、
前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、
地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示手段と、
ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得手段とを備え、
前記接続先情報表示手段は、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得手段が取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴とする情報提示装置。
【請求項8】
現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置における情報提示方法であって、
前記情報提示装置は、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部をさらに備え、
前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶されている前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断ステップと、
前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、
自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断ステップにおいて判断した場合、接続先情報取得ステップにおいて取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示ステップとを含むことを特徴とする情報提示方法。
【請求項9】
現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置における情報提示方法であって、
前記情報提示装置は、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部をさらに備え、
前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、
地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示ステップと、
ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得ステップとを含み、
前記接続先情報表示ステップでは、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得ステップにおいて取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴とする情報提示方法。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報提示装置を動作させるための情報提示プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための情報提示プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の情報提示プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置であって、
線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部と、
前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶された前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断手段と、
前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、
自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断手段が判断した場合、前記接続先情報取得手段が取得した接続先情報のうち、前記地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示手段とを備えることを特徴とする情報提示装置。
【請求項2】
前記接続先情報表示手段は、前記地図画像の表示縮尺に応じて、前記接続先情報として表示する内容を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報提示装置。
【請求項3】
前記乗車判断手段は、自装置が列車と共に移動していると判断した場合、前記位置情報取得手段が取得した位置情報の変化から列車の進行方向を判断し、
前記接続先情報表示手段は、列車の進行方向に表示する接続先情報を大きく表示し、列車の進行方向とは逆方向に表示する接続先情報を小さく表示することを特徴とする請求項1または2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記接続先情報表示手段は、前記乗車判断手段によって自装置が共に移動していると判断した列車の走行する線路の接続先情報を大きく表示し、その他の線路の接続先情報を小さく表示することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
現在の時刻を検出する計時手段と、
前記列車の運行時刻を示す時刻表情報を記憶する時刻表情報記憶部と、
前記列車の停車駅を示す停車駅情報を記憶する停車駅情報記憶部と、
前記接続先の駅に前記列車が停車するか否かを判断する停車駅判断手段とをさらに備え、
前記乗車判断手段は、前記計時手段の検出した現在の時刻および前記時刻表情報を参照して、自装置が共に移動している列車を判断し、
前記停車駅判断手段は、前記乗車判断手段の判断結果および前記停車駅情報を参照して、前記列車の停車駅を判断し、
前記接続先情報表示手段は、前記停車駅判断手段によって前記列車が停車すると判断された駅を接続先情報として表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提示装置。
【請求項6】
前記接続先情報取得手段は、前記線路または前記駅の乗換先を示す乗換先情報を取得し、
前記接続先情報表示手段は、前記接続先情報および前記乗換先情報を対応づけて表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報提示装置。
【請求項7】
現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置であって、
路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部と、
前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得手段と、
地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示手段と、
ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得手段とを備え、
前記接続先情報表示手段は、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得手段が取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴とする情報提示装置。
【請求項8】
現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置における情報提示方法であって、
前記情報提示装置は、線路および駅の位置を緯度および経度で示す線路情報を記憶する線路情報記憶部をさらに備え、
前記位置情報取得手段が取得した複数の前記位置情報と、前記線路情報記憶部に記憶されている前記線路情報の線路の位置を示す情報とが一致した場合、自装置が列車と共に移動していると判断する乗車判断ステップと、
前記線路情報に基づいて、当該線路の接続先を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、
自装置が列車と共に移動していると前記乗車判断ステップにおいて判断した場合、接続先情報取得ステップにおいて取得した情報のうち、地図画像表示手段が表示した地図画像内に表示されていない前記接続先情報を、当該地図画像内の線路の終端に対応させて表示する接続先情報表示ステップとを含むことを特徴とする情報提示方法。
【請求項9】
現在の緯度および経度の情報を含む位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に対応する地図画像を表示する地図画像表示手段とを備えた情報提示装置における情報提示方法であって、
前記情報提示装置は、路線および地域の位置を緯度および経度で示す路線情報を記憶する路線情報記憶部をさらに備え、
前記路線情報に基づいて、前記路線の接続先である地域の名前を示す接続先情報を取得する接続先情報取得ステップと、
地図画像表示手段が表示した前記地図画像内の路線の終端に対応させて、当該地図画像内に表示されていない前記路線の接続先情報を表示する接続先情報表示ステップと、
ユーザの居住地域を示す居住情報を取得する居住情報取得ステップとを含み、
前記接続先情報表示ステップでは、前記位置情報取得手段が取得した現在の位置情報と、前記居住情報取得ステップにおいて取得した居住情報とが一致する場合、表示する接続先情報の内容を変更して表示することを特徴とする情報提示方法。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報提示装置を動作させるための情報提示プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための情報提示プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の情報提示プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−49115(P2010−49115A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−214610(P2008−214610)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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