説明

排気口をコーティングする方法、並びに該方法を実施する装置

本発明は、燃焼機関(10)のシリンダーヘッド(12)内部に配置されるシリンダー(14)の少なくとも1つの排気口(20)をコーティングする方法であって、該排気口(20)が、該シリンダー(14)と排気装置(40)とを接続する。少なくとも1つの排気口(20)を画定する前記リンダーヘッド(12)の1つ以上の表面部分(22a、22b、22c)は、前記シリンダー側及び前記排気装置側の両方から材料を噴霧することにより、少なくとも部分的にコーティングされる。本発明は、前記方法を実施する装置にも言及している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の前文に記載される、排気口をコーティングする方法、並びに該方法を実施する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、断熱コーティングのような塗膜層で様々な部分を被覆したエンジンを開示している。具体的には、排気マニホールドの内側表面及びターボチャージャより前のパイプの内側表面、並びに場合によってはシリンダーヘッドのその他の領域をコーティングすることにより、排気ガスの温度を上昇させ、ターボチャージャの効率を高めることができる。内側表面にコーティングを施すために様々な被着技術が提案されるが、そのような方法として、例えば可溶性先駆物質の溶液に含浸させた後、熱又は化学分解を実施する方法、火炎溶射又はプラズマ溶射のような熱溶射方法、あるいはスラリーを塗布した後、熱処理を実施して乾燥させる方法などがある。しかし、可溶性先駆物質及び/又はスラリーを用いたウェットコーティング後の後処理は、時間がかかり、化合物の扱いは面倒である。さらに、被覆しようとする表面には、複雑な形状を呈するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5,987,882号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、材料の信頼性の高い被着を達成する排気口の複雑な内側表面のコーティング方法を提供することである。別の目的は、この方法を実施する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的は、独立請求項の特徴により達成される。他の請求項及び明細書では、本発明の有利な実施形態を開示している。
【0006】
燃焼機関のシリンダーヘッド内部に配置されるシリンダーの少なくとも1つの排気口をコーティングする方法であって、該排気口はシリンダーと排気装置とを接続する、上記方法が提案される。少なくとも1つの排気口を画定するリンダーヘッドの1つ以上の表面部分を、シリンダー側及び排気装置側の両方から材料を噴霧することにより、少なくとも部分的にコーティングする。
【0007】
吸込口と吐出口との間で、排気口は湾曲した形状をしている。両側から排気口をコーティングすることにより、高いコーティング品質で、排気口の複雑な形状をコーティングすることが可能である。シリンダーヘッドを後処理しなければならない可能性があるウェットコーティングなどの他のコーティング技術と比較して、スプレーコーティングは、容易に施すことができ、しかも再現可能である。燃焼機関、特に燃焼室の形状変更を回避できる。コーティングは完成部品に施すことから、エンジン部品の鋳造工程の変更を回避できる。
【0008】
高い断熱をもたらす断熱コーティングにより、排気吐出口の高度な被覆を達成することができる。好ましくは、コーティング材料は、高温の排気ガスからシリンダーヘッド及び/又は燃焼機関への熱伝達を低減する、あるいは排除する遮熱コーティングであってよい。上記の材料は、1つの包括的ステップで、数百マイクロメーター以下の厚さで噴霧することができる。コーティングは、好ましくはプラズマ溶射により施される遮熱コーティングであってよい。場合によっては、トップコートを塗装する前に、ベースコートを被着させることができる。トップコートは、好ましくはセラミック断熱材であり、例として、イットリア安定化ジルコニア(Y2O3−ZrO2)、及びマグネシア安定化ジルコニア(MgO−ZrO2)−、カルシア安定化ジルコニア(CaO−ZrO2)−、セリア安定化ジルコニア(CeO2−ZrO2)−安定化ジルコニア(ZrO2−ZrO2)、並びにジルコン(ZrSiO4)、ジルコニウム酸塩(例えば、CaZrO3)、チタン酸塩(例えば、CaTiO3)などがある。
【0009】
従って、排気ガスはターボチャージャに入るとき高温である。ターボチャージャのために利用可能なエネルギーが多ければ多いほど、燃焼機関内での燃焼過程用の空気を圧縮するコンプレッサーを駆動するために多量のエネルギーを提供できる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1つの排気口を、排気口の第1部分及び第2部分を個別にコーティングすることにより、少なくとも部分的にコーティングできる。排気口壁のコーティングは、排気口の各部分について制御された方法で実施できる。吸込口及び吐出口領域を個別にコーティングすることにより、高いコーティング品質で、排気口の複雑な形状をコーティングすることが可能である。
【0011】
本発明のさらに好ましい実施形態では、排気口の第1部分を第1スプレーガンにより供給される材料でコーティングすることができる。好ましい改善形態では、第1部分をコーティングする第1スプレーガンは、排気口の外側に配置される。好ましくは、排気口の第1部分をコーティングする材料は、第1スプレーガンの縦方向延長線に一致する方向に沿って被着させることができる。好適には、スプレーガンは、噴霧方向と交差するように配置された軸を中心にして回転させることができる。
【0012】
本発明の別の好適な実施形態では、排気口の第2部分を第2スプレーガンにより供給される材料でコーティングすることができる。好適な改善形態においては、排気口の第2部分をコーティングする材料は、排気口内部から供給できる。好ましくは、排気口の第2部分をコーティングする材料は、第2スプレーガンの縦方向延長線に一致する方向に対してある角度で被着させることができる。好適には、第2スプレーガンは、その縦方向延長線と平行に配置された軸を中心にして回転する。第1スプレーガン及び第2スプレーガンは、同時に、又は逐次作動させることが可能である。同時操作によって、1つ以上の排気口をコーティングする処理時間が短縮される。また、逐次操作によって、1つ以上の排気口のコーティングを実施するための、より単純な装置が可能になる。
【0013】
本発明のさらに別の好適な実施形態において、第1部分をコーティングする材料は、第2部分をコーティングする材料より速い被着速度で被着させることができる。第1部分には、燃焼機関の作動中、より高い熱負荷がかかるため、厚いコーティングによって排気口の断熱を高めるようにする。従って、本発明の別の好適な実施形態では、シリンダーヘッド燃焼面側の第1部分は、排気口の排気マニホールド側での第2部分のコーティングより速い被着速度でコーティングすることができる。
【0014】
好適には、排気口は、熱溶射、好ましくはプラズマ溶射によりコーティングすることができる。熱溶射又はプラズマ溶射により、信頼性の高い接着強度及び均一性で第1表面部分及び第2表面部分のコーティングが達成される。
【0015】
本発明の別の好適な実施形態では、排気口は、コーティングする前に、洗浄ステップで処理できる。洗浄ステップによって、第1表面部分及び第2表面部分に被着させたコーティングの接着を改善できる。これに代わり、又はこれに加えて、トップコートでコーティングする前に、第1部分及び第2部分をボンドコートでコーティングすることにより、コーティングの接着強度をさらに高めることができる。
【0016】
本発明の別の態様においては、排気口のコーティングを実施する装置が提案される。第1スプレーガン及び第2スプレーガンが、シリンダーヘッドの排気口の第1部分及び第2部分に材料を被着させるために提供される。
【0017】
本発明の好適な実施形態では、第1スプレーガンのノズルを、第1スプレーガンの縦方向延長線に一致する方向に沿って材料を噴霧するように配置する。このスプレーガンは、前進方向に噴霧する単純な設計を有する。
【0018】
本発明の別の好ましい実施形態では、第2スプレーガンのノズルを、第2スプレーガンの縦方向延長線に一致する方向に対してある角度で材料を被着させるように配置する。これによって、排気口の内側から側方向に材料を被着させることが可能になる。
【0019】
本発明の別の好適な実施形態では、第1スプレーガン及び/又は第2スプレーガンは、排気口に対して回転可能に配置される。あるいは、排気口を第1スプレーガン及び/又は第2スプレーガンに対して回転可能に配置することも可能である。スプレーコーティング中に、第1及び/又は第2スプレーガンを回転させれば、均一なコーティング厚さを達成できる。
【0020】
本発明の別の形態では、シリンダー側と排気装置側の両方から、少なくとも1つの排気口を画定するシリンダーヘッドの1つ以上の表面部分のスプレーコーティングを少なくとも部分的に実施する方法によって、断熱材でコーティングされた少なくとも1つの排気口を含むシリンダーヘッドが提案される。
【0021】
本発明は、上記及びその他の目的並びに利点と一緒に、以下の実施形態の詳細な説明から最も明確に理解されよう。しかし、本発明は、図面に概略的に示すこれらの実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】シリンダーヘッドを備えた燃焼機関、ターボチャージャ及び触媒装置を含む装置を示す図である。
【図2a】シリンダーヘッドの燃焼面側の図である。
【図2b】シリンダーヘッドの排気マニホールド側の図である。
【図3a】本発明の排気口の第1部分に材料を被着させる第1スプレーガンと共に、排気口の縦断面を示す図である。
【図3b】本発明の排気口の第2部分に材料を被着させる第2スプレーガンと共に、排気口の縦断面を示す図である。
【図3c】コーティングしようとする表面部分を一緒に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
これらの図面において、同じ又は類似の要素は同じ参照番号で示すものとする。図面は、単に概略的に示すものであり、本発明の具体的なパラメーターを表すことを意図するものではない。また、図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示すことを目的とするのであり、本発明の範囲を制限するものとして考えるべきではない。
【0024】
図1は、シリンダーヘッド12を有する燃焼機関10と、燃焼機関10の排気マニホールド18にそのタービン側が接続されるターボチャージャ50と、排気ガスに含まれる排出物質を減少させる排気後処理装置60とを含む装置を概略的に示す。このような装置の一般的な組立については、当分野において公知である。
【0025】
燃焼機関10のシリンダーヘッド12の内部には、多数のシリンダー14が設けられており、各シリンダー内において、通常の方式での燃焼機関10の燃焼過程の作用により、ピストン16が上下に運動可能である。燃焼中に発生した排気ガスは、各シリンダー14に割り当てられた排気口20から排気マニホールド18に排出される。排気口20は、シリンダーヘッド12の壁によって画定される流路である。
【0026】
図2a及び図2bは、シリンダーヘッド12の燃焼面側32の図(図2a)と、例として6つのシリンダー14(各々排気口20を備える)を含むシリンダーヘッド12の排気マニホールド側36の図(図2b)を示す。
【0027】
燃焼面側32の排気口20は、2つの開口部20b、20cを示すのに対し、排気マニホールド側36では、排気口20は、1つの開口部20aを示す。各シリンダー14(図1)はまた、シリンダー14(図1)に空気を供給する2つの吸込開口部(参照番号で示していない)も有する。
【0028】
図3a、図3bと組み合わせて図2a、図2bを参照にすると、燃焼面側32及び排気マニホールド側36は、互いに垂直に配置されており、排気口20は、2つの部分22b、22c及び22aを有し、これらの部分は、垂直に配置された燃焼面側32と排気マニホールド側36との間で湾曲している。燃焼面側32の2つの部分22b、22cは、排気マニホールド側36の部分22aと合流するが、これは、図3a、3b及び3cにおいて、より明瞭に見ることができる。
【0029】
排気口20の縦断面図を図3a及び図3bに示すが、これらの図には、排気口20の第1表面部分22b、22cに材料を被着させる第1スプレーガン100(図3a)と、排気口20の第2表面部分22aに材料を被着させる第2スプレーガン110(図3b)も共に示す。図3cは、コーティングしようとする排気口20の第1表面部分22b、22cと、第2表面部分22aを一緒に示す。図3cの例示的実施形態では、第1部分及び第2部分22b、22c及び22aは、同時にスプレーコーティングすることができる。
【0030】
第1部分22b、22cをコーティングするスプレーガン100のノズル106は、排気口20の壁に対し、排気口20の第1部分22b、22cの内側に材料を被着させるような角度で、排気口20の外側に配置される(図3a)。第1スプレーガン100からの材料は、第1スプレーガン100の縦方向延長線に一致する方向102に沿って被着させる。第1スプレーガン100は、第1部分の第1要素20bの軸120bを中心として、また、第1部分の第2要素20cの軸120cを中心として回転させることができる。軸120b、120cは、2つの第1部分22b、22cの開口部20b、20cに近接した壁とほぼ平行である。
【0031】
2つの第1部分22b、22cにおける一点鎖線は、スプレーガン100からの材料を被着させることができる表面領域を示す。好ましくは、スプレーガン100は、断熱コーティング材の被着を正確に制御するためにロボット装置(図示なし)によって操作される。
【0032】
2つの第1部分22b、22cは、1つの第1スプレーガン100で順次コーティングしてもよく、あるいは、2つの第1スプレーガン100で同時にコーティングしてもよい。
【0033】
図3bは、排気口20の第2部分22aにおけるコーティングを実施する方法を示す図である。排気口20の第2部分22aは、第2スプレーガン110により供給される材料によりコーティングされる。第2スプレーガン110により噴霧される材料は、排気口20の内部に配置されたノズル116から供給され、ここで、第2部分22aをコーティングする材料は、第2スプレーガン110の縦方向延長線と一致する方向112に対してある角度で設定された方向114に被着させる。
【0034】
第2スプレーガン110は、第2部分22aの開口部20aに近接した壁にほぼ平行に配置される。軸120aを中心として第2スプレーガン110を回転させることにより、排気口20の第2部分22aをコーティングすることができる。軸120aは、方向112に対して平行に配置される。好ましくは、第2スプレーガン110は、断熱コーティングの被着を正確に制御するためにロボット装置(図示なし)によって操作される。
【0035】
好適には、各部分22a及び22b、22cのコーティングは、コンパクトな工程で実施できる。好ましくは、表面処理ステップを実施した後、コーティングステップを行う。例として、コーティングしようとする表面は、グリットブラスチングなどで処理する。続く任意のステップにおいて、断熱コーティングの接着強度を高めるために、スプレーガン100及び110で、ボンドコート層、例えば、金属を基材とする塗膜層を被着させることによって、第1のコーティングを実施できる。選択的ボンドコート層の厚さは、数マイクロメーターから数十マイクロメーターの範囲であってよい。
【0036】
ボンドコートの被着後、又は表面処理ステップ後に、ボンドコート層を塗装しない場合には、トップコート層を前述の方法で被着させる。
【0037】
好ましくは、スプレーガン100、110のサイズが異なるため、トップコート層は、2つの第1部分22b、22cには高い被着率で、また第2部分22aには低い被着率で被着させることができる。コーティング部分22aに用いられるスプレーガン110は、受口20a内に嵌るようにはるかに小さいことから、コーティング材料の粒子を溶融させるのに利用できる電力が低く、しかも粉末供給量も低い可能性がある。例えば、ある試験では、部分22b及び22cの電力が40kWであるのに対して、部分22aの電力は約6kWに達する程度となりうる。
【0038】
有利なことに、トップコート層は、数百マイクロメーター以下の厚さで被着させることができ、この厚さで高温の排気ガスの好適な断熱が達成される。
【0039】
高温の排気ガスとシリンダーヘッド12との間に断熱を付与することによって、シリンダーヘッド12に対する熱損失及びその冷却材を減少させることにより、シリンダーヘッド12の出口での排気ガス温度を上昇させることが可能である。従って、ターボチャージャ50(図1)において利用可能な電力を増加させることができる。その結果、燃焼機関10の燃料消費を低下させることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼機関(10)のシリンダーヘッド(12)内部に配置されるシリンダー(14)の少なくとも1つの排気口(20)をコーティングする方法であって、該排気口(20)が、該シリンダー(14)と排気装置(40)とを接続する前記方法において、少なくとも1つの排気口(20)を画定する前記リンダーヘッド(12)の1つ以上の表面部分(22a、22b、22c)を、前記シリンダー側及び前記排気装置側の両方から材料を噴霧することにより、少なくとも部分的にコーティングすることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記排気口(20)の第1部分(22b、22c)及び第2部分(22a)を個別にコーティングすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記排気口(20)の前記第1部分(22b、22c)を、第1スプレーガン(100)により供給される材料でコーティングすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1部分(22b、22c)をコーティングする前記スプレーガン(100)のノズル(106)を前記排気口(20)の外側に配置することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記排気口(20)の前記第2部分(22a)を、第2スプレーガン(110)により供給される材料でコーティングすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記排気口(20)内部の位置から前記材料を供給することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1スプレーガン及び/又は前記第2スプレーガン(100、110)を、スプレーコーティング中に軸(120b、120c;120a)を中心として回転させることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記第1部分(22b、22c)をコーティングする前記材料が、前記第2部分(22a)をコーティングする前記材料より速い被着速度で被着させることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
シリンダーヘッド燃焼面側(32)の第1部分(22b、22c)は、前記排気口(20)の排気マニホールド側(36)の第2部分(26)のコーティングより速い被着速度でコーティングすることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
第1スプレーガン(100)及び第2スプレーガン(110)が、シリンダーヘッド(12)の排気口(20)の第1部分及び第2部分(22b、22c;22a)に材料を被着させるために設けられることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法を実施する装置。
【請求項11】
前記第1スプレーガン(100)のノズル(106)が、前記第1スプレーガン(100)の縦方向延長線に一致する方向(102)に沿って材料を被着させるように配置されることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2スプレーガン(110)のノズル(116)が、前記第2スプレーガン(110)の縦方向延長線に一致する方向(112)に対してある角度で材料を被着させるように配置されることを特徴とする、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1スプレーガン及び/又は前記第2スプレーガン(100、110)が、前記排気口(20)に対して回転可能に配置されることを特徴とする、請求項10〜12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
第1スプレーガン及び/又は第2スプレーガン(100、110)が、前記排気口(20)に対して回転可能に配置されることを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
請求項1〜9のいずれかに記載の方法によりコーティングされた少なくとも1つの排気口(20)を含む、シリンダーヘッド(12)。
【請求項16】
燃焼機関のシリンダーヘッド内部に配置されるシリンダーの少なくとも1つの排気口をコーティングする方法であって、前記排気口は前記シリンダーと排気装置とを接続し、少なくとも1つの排気口を画定する前記リンダーヘッドの1つ以上の表面部分を、前記シリンダー側及び前記排気装置側の両方から材料を噴霧することにより、少なくとも部分的にコーティングする、方法。
【請求項17】
前記排気口の第1部分及び第2部分を個別にコーティングすることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記排気口の第1部分を、第1スプレーガンにより供給される材料でコーティングする、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
第1部分をコーティングする前記スプレーガンのノズルを、前記排気口の外側に配置する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記排気口の第2部分を、第2スプレーガンにより供給される材料でコーティングする、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記排気口内部の位置から材料を供給する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1スプレーガン及び/又は前記第2スプレーガンを、スプレーコーティング中に1つの軸を中心として回転させる、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記第1部分をコーティングする前記材料を、前記第2部分をコーティングする前記材料より速い被着速度で被着させることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
シリンダーヘッド燃焼面側の第1部分は、前記排気口の排気マニホールド側の第2部分のコーティングより速い被着速度でコーティングする、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
第1スプレーガン及び第2スプレーガンが、シリンダーヘッドの排気口の第1部分及び第2部分に材料を被着させるために設けられる、請求項16に記載の方法を実施する装置。
【請求項26】
前記第1スプレーガンのノズルが、前記第1スプレーガンの縦方向延長線の軸に沿って材料を被着させるように配置される、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記第2スプレーガンのノズルが、前記第2スプレーガンの縦方向延長線の軸に対してある角度で材料を被着させるように配置される、請求項25又は26に記載の装置。
【請求項28】
前記第1スプレーガン及び/又は前記第2スプレーガンが、前記排気口に対して回転可能に配置される、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記第1スプレーガン及び/又は前記第2スプレーガンが、前記排気口に対して回転可能に配置される、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
請求項16に記載の方法によりコーティングされた少なくとも1つの排気口を含む、シリンダーヘッド。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【公表番号】特表2012−509406(P2012−509406A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537390(P2011−537390)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際出願番号】PCT/SE2008/000652
【国際公開番号】WO2010/059080
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(500204267)ボルボ エアロ コーポレイション (26)
【Fターム(参考)】