説明

携帯情報処理装置

【課題】 消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示すること。
【解決手段】 携帯電話機は、第1処理および第2処理を実行する第1処理実行部45および第2処理実行部47と、画像を視認可能に表示する第1部分表示領域および第2部分表示領域を有するLCDと、第1部分表示領域および第2部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能に表示する第1モードと、LCDの全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるモード切換部43と、第1モードに切り換えられている場合、第1処理および第2処理がそれぞれ実行されて出力される第1画像および第2画像を、第1部分表示領域および第2部分表示領域にそれぞれ視認可能に表示する表示部制御部49と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯情報処理装置および画像表示方法に関し、特に画像を表示する機能を備えた携帯情報処理装置、その携帯情報処理装置で実行される画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機は、通話機能に加えて、テレビ受信機能、Webサイトのブラウジング機能等の複数の機能を有し、使用時間が増える。一方、携帯電話機は、携帯の利便性から小型および軽量であることが望まれており、搭載される電池は形状が小さくなる傾向にある。このため、携帯電話機は、消費電力が小さいことが望ましい。
【0003】
携帯電話機の消費電力を低減するための技術として、特開2006−235464号公報に、液晶画面のバックライトとして、液晶画面の全面を照明するための消費電力の大きい高輝度の第1のバックライトと、液晶画面の一部を照明するための消費電力の小さい低輝度の第2のバックライトとを実装し、用途、すなわち、液晶画面に表示される情報や実行する機能に応じてバックライトで照明する範囲を切り換える携帯電話機が記載されている。
【0004】
しかしながら、従来の携帯電話機は、液晶画面の一部のみを照明するので、表示面積が限定されて必要な情報を十分に表示できない場合がある。たとえば、電子メールを閲覧しているときに電話を着信した場合等、2つの処理が同時に実行される場合は、いずれか一方の処理の結果だけしか表示することができない。また、表示される画像の面積が大きな場合、液晶画面の一部に画像を表示したのでは見づらい場合がある。この場合には、液晶画面の全部を照明するように切り換える操作をしなければならず、操作が煩雑であるといった問題があった。
【特許文献1】特開2006−235464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示することが可能な携帯情報処理装置を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示することが可能な画像表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、携帯情報処理装置は、複数の処理を実行する処理実行手段と、画像を視認可能に表示する2以上の部分表示領域を有する表示手段と、2以上の部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能に表示する第1モードと表示手段の全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるモード切換手段と、第1モードに切り換えられている場合、複数の処理のうち第1の処理が実行されて出力される第1画像および第2の処理が実行されて出力される第2画像を、2以上の部分表示領域のうち第1部分表示領域および第2部分表示領域にそれぞれ視認可能に表示する表示制御手段と、を備える。
【0008】
この局面に従えば、第1モードに切り換えられている場合、複数の処理のうち第1および第2の処理がそれぞれ実行されて出力される第1画像および第2画像が、2以上の部分表示領域のうち第1部分表示領域および第2部分表示領域にそれぞれ視認可能に表示される。このため、全表示領域に表示するよりも消費される電力を小さくすることができる。また、複数の処理がそれぞれ実行されて出力される複数の画像が同時に表示されるので、ユーザは複数の処理の結果を同時に確認することができる。その結果、消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示することが可能な携帯情報処理装置を提供することができる。
【0009】
好ましくは、表示制御手段は、第1モードに切り換えられている場合、第1の処理が実行されて出力される第1画像が第1部分表示領域に視認可能に表示されてから所定時間経過する前に第2の処理が実行されるとき、第2の処理が実行されて出力される第2画像を第2の表示領域に視認可能に表示し、第1の処理が実行されて出力される第1画像が第1部分表示領域に視認可能に表示されてから所定時間が経過した後に第2の処理が実行されるとき、第2の処理が実行されて出力される第2画像を第1部分表示領域に視認可能に表示する。
【0010】
この局面に従えば、第1画像が表示されてから所定時間経過する前は、第2画像が同時に表示されるので、ユーザは複数の処理結果を同時に確認することができる。一方、第1画像が表示されてから所定時間が経過した後は、第1画像に代えて第2画像が表示されるので、消費電力を小さくすることができる。画像が表示されるタイミングによって消費電力の低減と利便性とのいずれを優先するかを切り換えることができる。
【0011】
この発明の他の局面によれば、画像を部分的に視認可能に表示する部分表示領域を有する表示手段と、画像のデータ量を検出する検出手段と、検出されたデータ量に基づいて、部分表示領域に画像を視認可能に表示する第1モードと表示手段の全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるモード切換手段と、第1モードに切り換えられている場合、画像を部分表示領域に視認可能に表示する表示制御手段と、を備える。
【0012】
この局面に従えば、画像のデータ量に基づいて、第1モードと第2モードとのいずれかに切り換えられる。画像のデータ量が大きな場合に全表示領域に表示して画像を見やすく表示し、画像のデータ量が小さな場合に部分表示領域に表示して消費電力を小さくすることができる。その結果、消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示することが可能な携帯情報処理装置を提供することができる。
【0013】
好ましくは、表示手段は、部分表示領域を複数有し、ユーザによる拡大表示指示を受け付ける指示受付手段をさらに備え、表示制御手段は、第1モードに切り換えられている場合、複数の部分表示領域のうち1つに画像を視認可能に表示し、拡大表示指示が受け付けられることに応じて、複数の部分表示領域の少なくとも2つに画像を視認可能に表示する。
【0014】
この局面に従えば、拡大表示指示が受け付けられるまでは1つの部分表示領域に画像が視認可能に表示され、拡大表示指示が受け付けられると、少なくとも2つ以上の部分表示領域に画像が表示されるので、画像を見やすく表示することができる。
【0015】
この発明の他の局面によれば、携帯情報処理装置は、画像を視認可能に表示する複数の部分表示領域を有する表示手段と、複数の部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能にする第1モードと表示手段の全表示領域に画像を視認可能にする第2モードとを切り換えるモード切換手段と、ユーザによる拡大表示指示を受け付ける指示受付手段と、第1モードに切り換えられている場合、複数の部分表示領域のうち1つに画像を視認可能に表示し、拡大表示指示が受け付けられることに応じて、表示されている画像を複数の部分表示領域の少なくとも2つに視認可能に表示する表示制御手段と、を備える。
【0016】
この局面に従えば、拡大表示指示が受け付けられるまでは1つの部分表示領域に画像が表示されるので消費電力を小さくなり、拡大表示指示が受け付けられると、少なくとも2つ以上の部分表示領域に画像が表示されるので、画像を見やすく表示することができる。その結果、消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示することが可能な携帯情報処理装置を提供することができる。
【0017】
好ましくは、電池と、電池の残量を検出する残量検出手段と、をさらに備え、モード切換手段は、残量検出手段により検出される残量が所定の量より小さい場合、第1モードに切り換える。
【0018】
この局面に従えば、電池の残量が所定の量より小さい場合、第1モードに切り換えられるので、強制的に消費電力を小さくして長時間表示することができる。
【0019】
好ましくは、表示制御手段は、画像のすべてが表示されていないときは表示されている部分の画像に所定の印を追加する明示手段を含む。
【0020】
この局面に従えば、画像のすべてが画像されていないことをユーザに知らせることができる。
【0021】
この発明のさらに他の局面によれば、画像表示方法は、画像を視認可能に表示する2以上の部分表示領域を有する表示手段を備えた携帯情報処理装置で実行される画像表示方法であって、2以上の部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能に表示する第1モードと表示手段の全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるステップと、第1モードに切り換えられている場合、第1の処理が実行されて出力される第1画像および第2の処理が実行されて出力される第2画像を、2以上の部分表示領域のうち第1部分表示領域および第2部分表示領域にそれぞれ視認可能に表示するステップと、を含む。
【0022】
この局面に従えば、消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示することが可能な画像表示方法を提供することができる。
【0023】
この発明のさらに他の局面によれば、画像表示方法は、部分的に画像を視認可能に表示する部分表示領域を有する表示手段を備えた携帯情報処理装置で実行される画像表示方法であって、画像のデータ量を検出するステップと、検出されたデータ量に基づいて、部分表示領域に画像を視認可能に表示する第1モードと表示手段の全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるステップと、第1モードに切り換えられている場合、画像を部分表示領域に視認可能に表示するステップと、を含む。
【0024】
この局面に従えば、消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示することが可能な画像表示方法を提供することができる。
【0025】
この発明のさらに他の局面によれば、画像表示方法は、画像を視認可能に表示する複数の部分表示領域を有する表示手段を備えた携帯情報処理装置で実行される画像表示方法であって、複数の部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能にする第1モードと表示手段の全表示領域に画像を視認可能にする第2モードとを切り換えるステップと、ユーザによる拡大表示指示を受け付けるステップと、第1モードに切り換えられている場合、複数の部分表示領域のうち1つに画像を視認可能に表示するステップと、複数の部分表示領域のうち1つに画像を視認可能に表示しているときに、拡大表示指示が受け付けられることに応じて、複数の部分表示領域の少なくとも2つに表示されている画像を視認可能に表示するステップと、を含む。
【0026】
この局面に従えば、消費電力を低減するとともに画像を見やすく表示することが可能な画像表示方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従ってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける携帯電話機の外観を示す斜視図である。携帯電話機1は、携帯通信端末の一例である。図1(A)は、オープンスタイルの携帯電話機の外観を示し、図1(B)はクローズスタイルの携帯電話機の外観を示す。図1(A)および図1(B)を参照して、携帯電話機1は、操作側部3と、表示側部2とを含む。操作側部3と表示側部2とは、ヒンジ機構で回転可能に連結され、操作側部3と表示側部2とは開閉自在である。携帯電話機1を折りたたんで、操作側部3と表示側部2とが閉状態にあるときの携帯電話機1の状態がクローズスタイルであり、携帯電話機1を開いて、操作側部3と表示側部2とが開状態にあるときの携帯電話機1の状態がオープンスタイルである。
【0029】
操作側部3は、電源キー14A、テンキーおよび通話キー等を含む操作キー14と、マイクロフォン13とが内側面に配置される。表示側部2は、液晶表示装置(LCD)15と、レシーバを構成する第1スピーカ11とが内側面に配置される。
【0030】
携帯電話機1は、LCD15の裏面に設けられたバックライトを備え、バックライトが照射する光を透過することにより、LCD15に表示された画像が視認可能に表示される。バックライトは、LCD15の裏面に設けられた反射板と、その反射板に光を照射する複数の光源とを含む。複数の光源のうち光を照射させる光源の組み合わせを異ならせることで、LCD15に複数の部分表示領域が形成される。
【0031】
図2は、LCDが有する複数の部分表示領域を説明するための図である。図2を参照して、バックライトは、LCD15の裏面に設けられた反射板と、LCD15が有する第1部分表示領域15A、第2部分表示領域15Bおよび第3部分表示領域15Cそれぞれに対応する第1光源16、第2光源17および第3光源18と、を含む。なお、図中の点線は、説明のために付したもので、実際には存在しない。第1部分表示領域15A、第2部分表示領域15Bおよび第3部分表示領域15Cとで、LCD15の全表示領域15A,15B,15Cが構成される。
【0032】
第1光源16から照射された光は、反射板により反射され、LCD15の第1部分表示領域の裏面から第1部分表示領域15Aに入射する。これにより、LCD15の第1部分表示領域15Aに表示される画像が視認可能なる。第2光源17から照射された光は、反射板により反射され、LCD15の第2部分表示領域15Bの裏面から第1部分表示領域に入射する。これにより、LCD15の第2部分表示領域15Bに表示される画像が視認可能になる。第3光源18から照射された光は、反射板により反射され、LCD15の第3部分表示領域15Cの裏面から第3部分表示領域15Cに入射する。これにより、LCD15の第3部分表示領域15Cに表示される画像が視認可能になる。。
【0033】
なお、ここでは携帯電話機1がLCD15を備える例を示すが、LCD15に代えて有機EL(Electro‐Luminescence)ディスプレイを用いることができる。有機ELディスプレイを用いる場合は、バックライトは不要である。有機ELディスプレイにおいてもLCD15の場合と同様に、ディスプレイの表示面積が少ないほど消費電力が少なくなる。
【0034】
図3は、本実施の形態における携帯電話機の機能の一例を示す機能ブロック図である。図3を参照して、携帯電話機1は、携帯電話機1の全体を制御するためのCPU21と、アンテナ22Aと接続された無線回路22と、音声データを処理するためのコーデック部28と、それぞれがコーデック部28に接続されたマイクロフォン13およびスピーカ11と、ユーザの操作の入力を受付ける操作キー14と、液晶表示装置(LCD)15と、第1光源16と、第2光源17と、第3光源18と、CPU21の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)32と、データやアプリケーションプログラム等を不揮発的に記憶するEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)33と、カードインターフェース(I/F)27と、電池37と、を含む。
【0035】
無線回路22は、アンテナ22Aにより受信された無線信号が入力され、無線信号を復調した信号をCPU21に出力する。無線信号を復調した信号が音声信号の場合、CPU21は、音声信号をコーデック部28に出力する。無線回路22は、CPU21から信号が入力されると、その信号を変調した無線信号をアンテナ22Aに出力する。CPU21は、コーデック部28から音声信号が入力されると、音声信号を無線回路22に出力する。
【0036】
コーデック部28は、CPU21から入力される音声信号を復号し、復号したデジタルの音声信号をアナログに変換し、増幅し、スピーカ11に出力する。また、コーデック部28は、マイクロフォン13からアナログの音声信号が入力され、音声信号をデジタルに変換し、符号化し、そして符号化した音声信号をCPU21に出力する。
【0037】
電池37は、リチウムイオン電池、ニッカド電池、ニッケル水素電池などの二次電池であり、電力を蓄電する。
【0038】
カードI/F27には、着脱可能なフラッシュメモリ27Aが装着される。CPU21は、カードI/F27を介して、フラッシュメモリ27Aにアクセスが可能である。CPU21が実行するためのプログラムをフラッシュメモリ27Aに記憶しておき、フラッシュメモリ27Aからプログラムを読み出して、CPU21が実行する。プログラムを記憶する記録媒体としては、フラッシュメモリ27Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−ROM)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリ等でもよい。
【0039】
ここでいうプログラムは、CPU21により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0040】
図4は、携帯電話機が備えるCPUが有する機能の概要を示す機能ブロック図である。図4を参照して、CPU21は、電池37の残量を検出する残量検出部41と、表示モードを切り換えるモード切換部43と、画像の表示を制御する表示制御部49と、処理を実行する第1処理実行部45および第2処理実行部47と、を含む。
【0041】
第1処理実行部45は、第1処理を実行し、第1処理を実行した結果得られる画像(以下、「第1画像」という)を、表示制御部49に出力する。ここでは、第1処理を電子メールを閲覧する処理とする。この場合、第1画像は電子メールの内容を含む画像を含む。
【0042】
第2処理実行部47は、第2処理を実行し、第2処理を実行した結果得られる画像(以下、「第2画像」という)を、表示制御部49に出力する。ここでは、第2処理を電話の着信を報知する処理とする。この場合、第2画像は「着信」の文字と、日時と、相手先の電話番号とを含む。
【0043】
残量検出部41は、電池37が蓄電する電力の残量を検出し、検出した残量をモード切換部43に出力する。
【0044】
モード切換部43は、表示モードを第1モードと第2モードとのいずれかに切り換える。モード切換部43は、ユーザが操作キー14を操作して、表示モードを切り換える指示を入力すれば、入力された指示に従って、表示モードを切り換える。また、モード切換部43は、表示モードを第2モードに切り換えている場合、残量検出部41により検出される電池の残量が所定量以下である場合、第1モードに切り換える。モード切換部43は、表示モードを表示制御部49に出力する。
【0045】
表示制御部49は、所定の印を追加する明示部51と、時間を計時する計時部48とを含む。明示部41は、画像のすべてが表示されず、その一部分のみが表示される場合、画像の表示されている部分に所定の印を重畳して追加する。所定の印は、表示されていない画像が存在することをユーザに報知するための印であり、ここでは「>>>」の3文字からなる記号としている。
【0046】
計時部53は、モード切換部43から第1モードを示す表示モードが入力される場合、第1画像が第1部分表示領域15Aに表示されてからの経過時間を計測する。
【0047】
表示制御部49は、モード切換部43から第1モードを示す表示モードが入力される場合、第1光源を駆動し、第1処理実行部45から出力される第1画像を第1部分表示領域に表示する。そして、第1画像を表示しているときに第2処理実行部47から第2画像が入力されると、計時部53により計測された時間によって、第2画像を第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bのいずれに表示する。なお、表示制御部49は、第2画像を第2部分表示領域15Bに表示する場合、第2光源17を能動化する。
【0048】
具体的には、計時部53により計測された時間が所定の時間、例えば15秒以上の場合、第1画像が15秒を超えて表示されるので、第1画像の内容をユーザが把握することができる。従って、表示制御部49は、第1画像が所定時間表示された後は、第1画像に代えて第2画像を第1部分表示領域15Aに表示する。このため、第1部分表示領域15Aだけに画像が表示されるので、消費電力を小さくすることができる。
【0049】
また、表示制御部49は、計時部53により計測された時間が所定の時間より短い場合、第2光源17を駆動し、第2画像を第2部分表示領域15Bに表示する。具体的には、電子メールの内容を表示する第1画像を第1部分表示領域15Aに視認可能に表示するが、所定時間経過する前に着信があると、着信を報知する第2画像を第2部分表示領域15Bに視認可能に表示する。これにより、ユーザは、第1画像と第2画像とを同時にみることができ、利便性が向上する。また、第3光源18は駆動されないので、全表示領域15A,15B,15Cに画像を視認可能に表示する第2モードに比べて消費電力を小さくすることができる。
【0050】
さらに、表示制御部49は、モード切換部43から第2モードを示す表示モードが入力される場合、第1光源16、第2光源16および第3光源17を駆動し、第1処理実行部45から出力される第1画像を全表示領域15A,15B,15Cに視認可能に表示する。そして、第1画像を表示しているときに第2処理実行部47から第2画像が入力されると、第1画像に代えて第2画像を全表示領域15A,15B,15Cに視認可能に表示する。
【0051】
第2モードにおいては、第1光源16、第2光源17および第3光源18のすべてが駆動されるが、第1モードにおいては、第1光源16および第2光源17の少なくとも1つが駆動され、第3光源18が駆動されない。従って、第1モードにおける消費電力は第2モードにおける消費電力よりも小さい。
【0052】
なお、LCD15に代えて有機EL(Electro‐Luminescence)ディスプレイを用いる場合、第2モードにおいては、第1モードにおけるよりも画像を表示する面積が少ないので、LCD15の場合と同様に、第1モードにおける処理費電力は第2モードにおける消費電力よりも小さい。このため、有機ELディスプレイにおいても消費電力を小さくするためには、表示モードを可能な限り第1モードに切り換えることが好ましい。
【0053】
図5および図6は、表示切換処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示切換処理は、CPU21が画像表示プログラムを実行することにより、CPU21により実行される処理である。図5を参照して、CPU21は、第1処理が実行されたか否かを判断する(ステップS01)。第1処理が実行されるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、第1処理が実行されると処理をステップS02に進める。ここでは、第1処理を電子メールの閲覧処理としているので、電子メールの閲覧プログラムが実行されると、第1処理が実行されたと判断する。
【0054】
ステップS02においては、表示モードを判断する。表示モードが第1モードに切換えられていれば処理をステップS03に進め、表示モードが第2モードに切換えられていれば処理をステップS20に進める。ステップS03においては、第1部分表示領域15Aを能動化する。ここでは、第1光源16を駆動する。次のステップS04においては、第1処理が実行されることにより出力される第1画像の表示を第1部分表示領域15Aに割り当てる。これにより、第1処理が実行されることにより出力される第1画像が、第1部分表示領域15Aに視認可能に表示される。
【0055】
ステップS05においては、タイマーをスタートする。タイマーは、第1画像が第1部分表示領域15Aに表示されてからの時間を計時する。次のステップS06においては、第1処理が終了したか否かを判断する。ここでは、電子メールの閲覧処理が終了したか否かを判断する。第1処理を終了する指示を検出した場合、処理をステップS13に進め、そうでなければ処理をステップS07に進める。ステップS13においては、第1部分表示領域15Aの表示を停止し、処理を終了する。この際、第1光源16の駆動を停止する。
【0056】
ステップS06において、第1処理が終了しないと判断する場合、次のステップS07において、第2処理が実行されたか否かを判断する。第1処理を実行中に、第2処理が実行されたか否かを判断する。第2処理が実行されたことを検出した場合、処理をステップS08に進め、そうでなければ処理をステップS06に戻す。ここでは、第2処理を電話の着信を報知する処理としているので、電話の着信が検出されたか否かを判断する。
【0057】
ステップS08においては、タイマー値がしきい値T1以上か否かを判断する。換言すれば、第1画像が第1部分表示領域15Aに表示されてからしきいT1時間以上経過したか否かを判断する。しきい値T1以上が経過したならば処理をステップS09に進め、そうでなければ処理をステップS14に進める。
【0058】
ステップS09においては、第2処理が実行されることにより出力される第2画像の表示を第1部分表示領域15Aに割り当てる。これにより、第2画像が、第1部分表示領域15Aに視認可能に表示される。しきい値T1時間は、ユーザが第1画像を見て内容を把握するのに十分な時間とすればよい。このため、しきい値T1時間経過後、第1画像に代えて第2画像を表示してもユーザの利便性には支障がないと考えられる。ここでは、しきい値T1を15秒としている。また、第1部分表示領域15Aだけに画像が表示されるので、消費電力を小さくすることができる。
【0059】
ステップS10においては、第2処理が終了したか否かを判断する。第2処理が終了するまで待機状態となり(ステップS10でNO)、第2処理が終了すると(ステップS10でYES)、処理をステップS11に進める。ステップS11においては、第1処理が実行されることにより出力される第1画像の表示を第1部分表示領域15Aに割り当てる。すなわち、第2処理が終了しても、まだ第1処理が実行されているので、第1画像を再度表示するためである。このため、ユーザは、第2処理が終了後、ここでは通話を終了後に、実行途中であった第1処理が出力する第1画像、ここでは電子メールの内容を含む画像を再び見ることができる。
【0060】
ステップS12においては、第1処理が終了したか否かを判断する。第1処理が終了するまで待機状態となり(ステップS12でNO)、第1処理が終了すれば、処理をステップS13に進める。ステップS13においては、第1部分表示領域15Aの表示を停止し、処理を終了する。LCD15に表示する画像がないときは、第1光源16を駆動しないので、消費電力を極力小さくすることができる。
【0061】
一方、ステップS14においては、第2部分表示領域15Bを能動化する。具体的には、第2光源17を駆動する。次のステップS15においては、第2処理が実行されることにより出力される第2画像の表示を第2部分表示領域15Bに割り当てる。これにより、第2処理が実行されることにより出力される第2画像が、第2部分表示領域15Bに視認可能に表示される。このため、2つの処理がそれぞれ実行されて出力される2つの画像が同時に表示されるので、ユーザは2つの処理の結果を同時に見ることができ、利便性を向上させることができる。
【0062】
ステップS16においては、第2処理が終了しているか否かを判断する。第2処理が終了していれば処理をステップS17に進め、第2処理が終了していなければステップS17をスキップして処理をステップS18に進める。ステップS17においては、第2部分表示領域15Bの表示を停止し、処理をステプS18に進める。具体的には、第2部分表示領域15Bに第2画像を表示するのを停止するとともに、第2光源17の駆動を停止する。第2光源17を駆動させないので、消費電力を小さくすることができる。なお、既に第2部分領域15Bの表示が停止していれば、何もすることなく処理をステップS18に進める。
【0063】
ステップS18においては、第1処理が終了しているか否かを判断する。第1処理が終了していれば処理をステップS19に進め、第1処理が終了していなければ処理をステップS16に戻す。ステップS19においては、第1部分表示領域15Aの表示を停止し、処理をステップS19Aに進める。具体的には、第1部分表示領域15Aに第1画像を表示するのを停止するとともに、第1光源16の駆動を停止する。第1光源16を駆動させないので、消費電力を小さくすることができる。なお、既に第1部分領域15Aの表示が停止していれば、何もすることなく処理をステップS19Aに進める。
【0064】
ステップS19Aにおいては、第1処理が終了しているか否かを判断する。第1処理が終了していれば処理を終了し、第1処理が終了していなければ処理をステップS16に戻す。
【0065】
一方、処理がステップS20に進む場合、表示モードは第2モードに切り換えられている。表示モードが第2モードの場合、まず、電池37の残量Qを検出する(ステップS20)。そして、電池37の残量Qがしきい値T2以上か否かを判断する(ステップS21)。電池37の残量Qがしきい値T2以上ならば、処理をステップS22に進め、そうでなければ処理をステップS30に進める。ステップS30においては、表示モードを第1モードに切り換え、処理をステップS03に進める。電池37の残量Qが予め定められたしきい値T2より小さければ、表示モードを強制的に第1モードに切り換える。これにより、電池の残量が少ない状態において、画像を表示するための消費電力を低減させることにより、携帯電話機1をできるだけ長時間使用できるようにすることができる。
【0066】
ステップS22においては、全表示領域15A,15B,15Cを能動化する。具体的には、第1光源16、第2光源17および第3光源18を駆動する。ステップS23においては、第1処理が実行されて出力される第1画像の表示を全表示領域15A,15B,15Cに割り当てる。これにより、第1画像が全表示領域15A,15B,15Cに視認可能に表示される。そして、第2処理が実行されたか否かを判断する。第2処理が実行された場合、処理をステップS25に進め、そうでなければ処理をステップS28に進める。
【0067】
ステップS25においては、第2処理が実行されて出力される第2画像の表示を全表示領域に割り当てる。これにより、第2処理が実行されることにより出力される第2画像が、全表示領域15A,15B,15Cに視認可能に表示される。広い面積に第2画像が表示されるので、第2画像を見やすく表示することができる。
【0068】
ステップS26においては、第2処理が終了したか否かを判断する。第2処理が終了するまで待機状態となり(ステップS26でNO)、第2処理が終了すれば(ステップS26でYES)、処理をステップS27に進める。ステップS27においては、第1処理が実行されることにより出力される第1画像の表示を全表示領域15A,15B,15Cに割り当てる。第2処理が終了してもまだ第1処理が実行されているので、第1画像を再度表示するためである。このため、ユーザは、第2処理が終了後、ここでは通話を終了後に、実行途中であった第1処理により出力される画像、ここでは電子メールの内容を含む画像を再び見ることができる。
【0069】
ステップS28においては、第1処理が終了したか否かを判断する。第1処理が終了していれば(ステップS28でYES)、処理をステップS29に進め、第1処理が終了していなければ(ステップS28でNO)、処理をステップS24に戻す。ステップS29においては、全表示領域15A,15B,15Cの表示を停止し、処理を終了する。具体的には、第1光源16、第2光源17および第3光源18の駆動を停止し、処理を終了する。LCD15に表示する画像が存在しないときに、第1光源16、第2光源17および第3光源18を駆動させないので、消費電力を小さくすることができる。
【0070】
図7は、表示制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示制御処理は、CPU21が画像表示プログラムを実行することにより、CPU21により実行される処理である。また、表示制御処理は、第1処理または第2処理が実行されることにより出力される第1画像または第2画像を、それらを表示するために割り当てられた第1表示領域15A、第2部分表示領域15Bまたは全表示領域15A,15B,15Cに表示する際に実行される処理である。ここでは説明のため、第1表示領域15A、第2部分表示領域15Bまたは全表示領域15A,15B,15Cのうちで画像を表示するために割り当てられたものを表示領域といい、ここでは、画像を表示領域に表示する処理について説明する。
【0071】
図7を参照して、CPU21は、表示の対象となる画像を取得する(ステップS31)。表示の対象となる画像は、第1処理が実行されて出力される第1画像、または第2処理が実行されて出力される第2画像である。そして、取得された画像のすべてを表示領域に表示可能か否かを判断する(ステップS33)。取得された画像のサイズと、表示領域の画像のサイズとを比較する。取得された画像のサイズが表示領域の画像のサイズ以下ならば表示可能と判断する。表示可能であれば処理をステップS37に進め、表示不可能であれば処理をステップS33に進める。ステップS37においては、ステップS31において取得された画像を表示領域に表示し、処理をステップS38に進める。
【0072】
ステップS33においては、ステップS31において表示対象として取得された画像のうちから表示の対象となる表示部分を決定する。たとえば、画像の上から数行分を表示部分に決定する。そして、表示部分の最後に記号を追加する(ステップS34)。具体的には、表示部分の最終行に、記号を上書きする。記号は、下方に画像が続いていることを示す印であり、ここでは「>>>」の3文字からなる印としている。
【0073】
そして、表示部分の画像を表示領域に表示する(ステップS35)。ステップS36においては、表示部分を変更するためのスクロール指示を受け付けたか否かを判断する。スクロール指示を受け付けたならば処理をステップS33に戻し、受け付けなければ処理をステップS38に進める。ステップS33においては、スクロール後の表示部分を決定することになる。
【0074】
ステップS38においては、処理が終了したか否かを判断する。処理が終了したならば処理を終了し、そうでなければ処理をステップS31に戻す。
【0075】
図8は、LCDに表示される画面の一例を示す図である。なお、図中の点線は、説明のために付したもので、実際には存在しない。図8(A)は、第1モードにおけるLCDに表示される画面の一例を示す第1の図である。図8(A)は、第1処理として電子メールの閲覧処理が実行される場合に、LCD15に表示される画面を示している。第1部分表示領域15Aのみに電子メールの内容を含む第1画像が表示される。また、第1部分表示領域15Aには、第1画像の表示部分が表示され、表示部分は最後に記号「>>>」を含む。下方に第1画像の表示されていないことをユーザに知らせることができる。ユーザは、スクロール操作をすることで、第1画像の表示されていない部分を見ることができる。
【0076】
図8(B)は、第1モードにおけるLCDに表示される画面の一例を示す第2の図である。図8(B)は、図8(A)に示した画面が表示されてから15秒が経過した後に、電話の着信があり、第2処理として着信を報知する処理が実行される場合にLCD15に表示される画面を示している。第1部分表示領域15Aのみに電話の着信があったことを報知する第2画像が表示される。第2画像は、年月日と、時刻と、「着信」の文字と、発信者の電話番号と、を含む。
【0077】
図8(C)は、第1モードにおけるLCDに表示される画面の一例を示す第3の図である。図8(C)は、図8(A)に示した画面が表示されてから15秒が経過する前に、電話の着信があり、第2処理として着信を報知する処理が実行される場合にLCD15に表示される画面を示している。第1部分表示領域15Aに第1画像が表示され、第2表示領域15Bに第2画像が表示される。ユーザは、第1画像と第2画像とを同時に見ることができるので、便利である。また、第1部分表示領域15Aには、第1画像の表示部分が表示され、表示部分は最後に記号「>>>」を含む。この画面においてもユーザは、スクロール操作をすることで、第1画像の表示されていない部分を見ることができる。
【0078】
図8(D)は、第2モードにおけるLCDに表示される画面の一例を示す図である。図8(D)は、第1処理として電子メールの閲覧処理が実行される場合に、LCD15に表示される画面を示している。全表示領域15A,15B,15Cに電子メールの内容を含む第1画像が表示される。また、全表示領域15A,15B,15Cには、第1画像の表示部分が表示され、表示部分は最後に記号「>>>」を含む。下方に第1画像の表示されていないことをユーザに知らせることができる。ユーザは、スクロール操作をすることで、第1画像の表示されていない部分を見ることができる。広い面積に第1画像が表示されるので、第1画像が見やすく表示され、ユーザが画面をスクロールさせる操作をする回数を減少することができる。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態における携帯電話機1は、表示モードが第1モードに切り換えられている場合、第1および第2処理が実行されて出力される2つの第1画像および第2画像が、第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bにそれぞれ視認可能に表示される。このため、全表示領域15A,15B,15Cに表示するよりも消費される電力を小さくすることができる。また、第1および第2処理がそれぞれ実行されて出力される複数の画像が同時に表示されるので、ユーザは複数の処理の結果を同時に確認することができる。
【0080】
また、第1画像が第1部分表示領域15Aに表示されてから所定時間(15秒)経過する前は、第2画像が第2部分表示領域15Bにされる。第1画像と第2画像とが同時に表示されるので、ユーザはそれらを同時に確認することができる。一方、第1画像が第1部分表示領域15Aに表示されてから所定時間(15秒)経過した後、第2部分表示領域15Bに第1画像に代えて第2画像が表示される。第1部分表示領域15Aのみに画像が表示されるので、消費電力を小さくすることができる。画像が表示されるタイミングによって消費電力の低減と利便性とのいずれを優先するかを切り換えることができる。
が決定されるので、消費電力を低減するとともに利便性を向上させることができる。
【0081】
また、表示モードが第2モードに切り換えられている場合、電池の残量が所定の量以下の場合、第1モードに切り換えるので、強制的に消費電力を小さくして長時間表示することができる。
【0082】
さらに、画像のすべてが表示されていないときは画像の表示されている部分に記号「>>>」が追加されるので、画像のすべてが画像されていないことをユーザに知らせることができる。
【0083】
<第1の変形例>
次に携帯電話機1の第1の変形例について説明する。以下、上述した携帯電話機1と異なる点を主に説明する。
【0084】
図9は、第1の変形例における携帯電話機が備えるCPUが有する機能の概要を示す機能ブロック図である。図4に示した機能と同一の機能には、同一の符号を付してある。以下図4に示した機能と異なる点を主に説明する。図9を参照して、CPU21は、電池37の残量を検出する残量検出部41と、表示モードを切り換えるモード切換部43Aと、画像のデータ量を検出するデータ量検出部55と、画像の表示を制御する表示制御部49Aと、処理を実行する第1処理実行部45と、指示を受け付ける指示受付部57と、を含む。
【0085】
第1処理実行部45は、処理を実行し、処理を実行した結果得られる画像を表示制御部49Aおよびデータ量検出部55に出力する。ここでは、第1処理を電子メールを閲覧する処理とし、第1処理部が第1処理を実行し出力する画像は電子メールの内容を含む画像を含む。データ量検出部55は、第1処理実行部45が処理を実行し、出力する画像のデータ量を検出し、検出したデータ量をモード切換部43Aに出力する。
【0086】
モード切換部43Aは、表示モードを第1モードと第2モードとのいずれかに切り換える。モード切換部43Aは、データ量検出部55から入力されるデータ量に基づいて、表示モードを切り換え、表示モードを表示制御部49Aに出力する。具体的には、データ量が予め定められたしきい値T3より小さければ表示モードを第1モードに切り換え、データ量が予め定められたしきい値T3以上ならば表示モードを第2モードに切り換える。しきい値T3は、任意に定めることができるが、たとえば、LCD15の全表示領域15A,15B,15Cと同じサイズの画像のデータ量とするのが好ましい、全表示領域15A,15B,15Cに一度に表示できないサイズの画像の場合に第2モードに切り換えれば、スクロールする回数を少なくすることができ、操作性が向上する。
【0087】
モード切換部43Aは、データ量がしきい値T3以上であっても残量検出部41より入力される電池の残量がしきい値T2以下ならば、第1モードに切り換える。電池の残量が少ない場合に消費電力を小さくして、携帯電話機1を可能な限り長時間使用できるようにするためである。
【0088】
表示制御部49Aは、モード切換部43Aから入力される表示モードに従って、第1処理実行部45から入力される画像をLCD15に表示する。表示制御部49Aは、モード切換部43から第1モードを示す表示モードが入力されると、第1処理実行部45から入力される画像をLCD15の第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bの少なくとも1つに表示する。具体的には、表示制御部49Aは、第1モードにおいては、第1光源16を駆動するパターンと、第1光源16および第2光源17の両方を駆動するパターンとのいずれかで第1光源16および第2光源17を駆動する。このため、第1モードでは、第1部分表示領域15Aのみに画像が視認可能に表示される場合、または第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bのみに画像が視認可能に表示される場合の2つのパターンで画像が表示される。表示制御部49Aは、デフォルトでは第1光源16を駆動し、第1部分表示領域15Aに画像を表示する。第1光源16のみを駆動するので、消費電力をできるだけ小さくすることができる。
【0089】
なお、LCD15に代えて有機EL(Electro‐Luminescence)ディスプレイを用いる場合、第2モードにおいては、第1モードにおけるよりも画像を表示する表示面積が少ないので、LCD15の場合と同様に、第2モードにおける消費電力は第2モードにおける消費電力よりも小さい。このため、消費電力を小さくするためには、表示モードを可能な限り第1モードに切り換えることが好ましい。
【0090】
表示制御部49Aは、所定の印を追加する明示部51を含む。明示部51は、第1処理実行部45が出力する画像を表示するために割り当てられた第1部分表示領域15A、第2部分表示領域15Bまたは全表示領域15A,15B,15Cに、画像のすべてが表示されていない場合に、画像のうち表示される部分に所定の印を重畳して追加する。
【0091】
指示受付部57は、ユーザが表示領域を拡大する拡大表示指示が割り当てれられた操作キー14を操作すると、その拡大表示指示を受け付ける。指示受付部57は、拡大表示指示を受け付けると、拡大表示指示を表示制御部49Aに出力する。
【0092】
表示制御部49Aは、モード切換部43Aから第1モードを示す表示モードが入力される場合、第1部分表示領域15Aに画像を表示する。その後、指示受付部57から拡大表示指示が入力されると、第2光源17を駆動し、第1部分表示領域15Aに表示されている画像のうち未だ表示されていない部分の画像を第2部分表示領域15Bに表示する。これにより、画像を視認可能に表示する面積を広くすることができ、画像を見やすく表示することができる。
【0093】
一方、表示制御部49Aは、モード切換部43Aから第2モードを示す表示モードが入力されると、第1処理実行部45から入力される画像をLCD15の全表示領域15A,15B,15Cに表示する。表示制御部49Aは、第2モードにおいては、第1光源16と第2光源17と第3光源18とを駆動する。従って、第2モードにおいては、光源16、第2光源17および第3光源18のすべてが駆動されるが、第1モードにおいては、第1光源16および第2光源17の少なくとも1つが駆動され、第3光源18が駆動されないので、第2モードにおける消費電力は第1モードにおける消費電力よりも大きい。
【0094】
図10は、第1の変形例における表示切換処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。第1の変形例における表示切換処理は、CPU21Aが画像表示プログラムを実行することにより、CPU21Aにより実行される処理である。図10を参照して、CPU21は、処理が実行されたか否かを判断する(ステップS41)。処理が実行されるまで待機状態となり(ステップS41でNO)、処理が実行されると(ステップS41でYES)、処理をステップS42に進める。
【0095】
ステップS42においては、処理が実行されて出力される画像のデータ量Aを検出する。次のステップS43においては、データ量Aがしきい値T3以上であるか否かを判断する。しきい値T3以上の場合は、処理をステップS52に進め、そうでなければ処理をステップS44に進める。ステップS44においては、表示モードを第1モードに切り換え、処理をステップS45に進める。
【0096】
ステップS45においては、第1部分表示領域15Aを能動化する。具体的には、第1光源16を駆動する。そして、処理が実行されて出力される画像の表示を第1部分表示領域15Aに割り当てる(ステップS46)。これにより、処理が実行されることにより出力される画像が、第1部分表示領域15Aに視認可能に表示される。
【0097】
次のステップS47においては、拡大表示指示を受け付けたか否かを判断する。拡大表示指示を受け付けたならば処理をステップS48に進め、そうでなければ処理をステップS50に進める。ステップS48においては、第2部分表示領域15Bを能動化する。具体的には、第2光源17を駆動する。そして、処理が実行されて出力される画像を第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bに割り当てる。第1光源16および第2光源17が駆動するので、画像が第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bに視認可能に表示される。このため、ユーザは第1部分表示領域15Aに比べて広い面積で画像を見ることができる。
【0098】
次のステップS50においては、処理が終了したか否かを判断する。処理が終了したならば処理をステップS51に進め、そうでなければ処理をステップS47に戻す。ステップS51においては、第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bに表示されている画像の表示を停止し、処理を終了する。具体的には、第1光源16および第2光源17の駆動を停止する。
【0099】
一方、ステップS52においては、電池37の残量Qを検出する。そして、電池残量Qがしきい値T2以上か否かを判断する。電池37の残量Qがしきい値T2以上ならば処理をステップS54に進め、そうでなければ処理をステップS44に進める。電池37の残量が少ない場合に、表示モードを第1モードに切り換えるので、携帯電話機1をできるだけ長時間使用可能な状態にすることができる。
【0100】
電池37の残量Qがしきい値T2以上の場合、表示モードを第2モードに切り換える(ステップS54)。そして、全表示領域15A,15B,15Cを能動化する(ステップS55)。具体的には、第1光源16、第2光源17および第3光源18を駆動する。そして、画像の表示を全表示領域15A,15B,15Cに割り当てる(ステップS56)。これにより、処理が実行されることにより出力される画像が、全表示領域15A,15B,15Cに視認可能に表示される。
【0101】
ステップS57においては、処理が終了したか否かを判断する。処理が終了するまで待機状態となり(ステップS57でNO)、処理が終了すれば(ステップS57でYES)、処理をステップS58に進める。ステップS58においては、全表示領域15A,15B,15Cの表示を停止し、処理を終了する。具体的には、第1光源16、第2光源17および第3光源18の駆動を停止する。
【0102】
図11は、第1の変形例におけるLCDに表示される画面の一例を示す図である。なお、図中の点線は、説明のために付したもので、実際には存在しない。図11(A)は、第1の変形例におけるLCDに表示される画面の一例を示す第1の図である。図11(A)は、第1モードにおいて第1処理として電子メールの閲覧処理が実行される場合に、LCD15に表示される画面を示している。第1部分表示領域15Aのみに電子メールの内容を含む画像が表示される。
【0103】
図11(B)は、第1の変形例におけるLCDに表示される画面の一例を示す第2の図である。図11(B)は、図11(A)に示した画面が表示されている状態で、拡大指示が受付られた場合にLCD15に表示される画面を示している。第1部分表示領域15Aと第2部分表示領域15Bに画像が表示される。2行の表示であったものが、4行の表示に拡大されるので、電子メールの内容が見やすくなる。
【0104】
画像のサイズが、全表示領域15A,15B,15Cより大きい場合は、第2モードに切り換えられるので、図8(D)に示したのと同じ画面がLCD15に表示される。
【0105】
第1の変形例における携帯電話機1は、画像のデータ量に基づいて、第1モードと第2モードとのいずれかに切り換えられる。画像のデータ量が大きな場合に全表示領域に画像を表示するので、画像を見やすく表示することができる。また、画像のデータ量が小さな場合に第1部分表示領域15Aに画像を表示するので、消費電力を小さくすることができる。このため、画像のデータ量によって、画像を表示する面積を切り換えるので、消費電力の低減と利便性とをデータ量によって切り換えることができる。
【0106】
また、第1モードに切り換えられている場合、拡大表示指示が受け付けられるまでは第1部分表示領域15Aに画像を表示し、拡大表示指示が受け付けられると、第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bとに画像が視認可能に表示されるので、画像を見やすく表示することができる。ユーザの指示により、画像を表示する面積を変更することができる。
【0107】
なお、第1の変形例においては、表示モードが第1モードに切り換えられている場合、第1部分表示領域15Aに画像を表示するようにしたが、第1部分表示領域15A、第2部分表示領域15B、第3部分表示領域15Cのいずれに表示するようにしてもよいし、それらのうちから選択された2つに表示するようにしてもよい。また、画像のデータ量によって、第1部分表示領域15A、第2部分表示領域15B、第3部分表示領域15Cのうちから画像を表示するものを決定するようにしてもよい。第1部分表示領域15Aと第2部分表示領域15Bの組み合わせよりも、第2部分表示領域15Bと第3部分表示領域15Cの組み合わせの方が表示面積が広い。このため、第1部分表示領域15Aと第2部分表示領域15Bの組み合わせでは画像全体を表示することはできないが、第2部分表示領域15Bと第3部分表示領域15Cとの組み合わせで画像全体を表示可能な場合がある。この場合、第2部分表示領域15Bと第3部分表示領域15Cとに画像を表示すれば、スクロール操作が不要になり便利である。また、第1光源16を駆動しないので、消費電力を低減することができる。
<第2の変形例>
図12は、第2の変形例における携帯電話機が備えるCPUが有する機能の概要を示す機能ブロック図である。図9に示した機能ブロック図と異なる点は、モード切換部43Bおよび表示制御部49Bを変更した点である。以下、図9に示した機能と異なる点を主に説明する。
【0108】
指示受付部57は、ユーザが表示領域を拡大する拡大表示指示が割り当てれられた操作キー14を操作すると、その拡大表示指示を受け付ける。指示受付部57は、拡大表示指示を受け付けると、拡大表示指示をモード切換部43Bおよび表示制御部49Bに出力する。
【0109】
モード切換部43Bは、表示モードを第1モードと第2モードとのいずれかに切り換える。モード切換部43Bは、デフォルトでは表示モードを第1モードに切り換え、表示モードを表示制御部49Bに出力する。また、モード切換部43Bは、指示受付部57から拡大表示指示が入力されると、データ量検出部55から入力されるデータ量に基づいて、表示モードを第2モードに切り換え、表示モードを表示制御部49Bに出力する。具体的には、データ量が予め定められたしきい値T3より小さければ表示モードを第1モードに切り換え、データ量が予め定められたしきい値T3以上ならば表示モードを第2モードに切り換える。しきい値T3は、任意に定めることができるが、たとえば、LCD15の全表示領域15A,15B,15Cのサイズと同じサイズの画像のデータ量とするのが好ましい。全表示領域15A,15B,15Cに一度に表示できないサイズの画像の場合に第2モードに切り換えれば、スクロールする回数を少なくすることができ、操作性が向上する。
【0110】
モード切換部43Bは、データ量がしきい値T3以上であっても残量検出部41より入力される電池の残量がしきい値T2以下ならば、第1モードに切り換える。電池の残量が少ない場合に消費電力を小さくして、携帯電話機1を可能な限り長時間使用できるようにするためである。
【0111】
表示制御部49Bは、モード切換部43Bから入力される表示モードに従って、第1処理実行部45から入力される画像をLCD15に視認可能に表示する。表示制御部49Bは、モード切換部43から第1モードを示す表示モードが入力されると、第1光源16を駆動し、第1処理実行部45から入力される画像をLCD15の第1部分表示領域15Aに表示する。このため、第1部分表示領域15Aのみに画像が視認可能に表示される。さらに、表示制御部49Bは、デフォルトでは第1光源16のみを駆動するので、消費電力をできるだけ小さくすることができる。
【0112】
表示制御部49Bは、モード切換部43Bから第1モードを示す表示モードが入力される場合、第1部分表示領域15Aに画像を表示するが、その後、指示受付部57から拡大表示指示が入力されると、データ量検出部55から入力されるデータ量に基づいて、第2部分表示領域15Bに画像を視認可能に表示する。具体的には、データ量が予め定められたしきい値T4以上ならば第2光源17を駆動し、第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bに画像を表示する。しきい値T4は、しきい値T3よりも小さな値である。ここでは、しきい値T4を、第1部分表示領域15Aと第2部分表示領域15Bとを加えた領域のサイズと同じサイズの画像のデータ量と同じ値にしている。これにより、第1部分表示領域15Aと第2部分表示領域15Bとに画像が視認可能に表示される。
【0113】
一方、表示制御部49Aは、画像のデータ量がしきい値T4より小さければ、第2光源17を駆動しない。しきい値T4は、任意に定めることができるが、たとえば、第1部分表示領域15Aと第2部分表示領域15Bとを加えた領域のサイズと同じサイズの画像のデータ量とするのが好ましい。第1部分表示領域15Aと第2部分表示領域15Bとに一度に表示できないサイズの画像の場合に第2部分表示領域15Bを駆動すれば、スクロールする回数を少なくすることができ、操作性が向上する。また、画像のデータ量がしきい値T4より小さい場合、ユーザは、数回のスクロール操作で、画像の全部を見ることができるので、第2光源17を駆動しないようにして、消費電力を低減することができる。
【0114】
図13および図14は、第2の変形例における表示切換処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2の変形例における表示切換処理は、CPU21Bが表示切換プログラムを実行することにより、CPU21Bにより実行される処理である。図13および図14を参照して、CPU21Bは、処理が実行されたか否かを判断する(ステップS61)。処理が実行されるまで待機状態となり(ステップS61でNO)、処理が実行されると処理をステップS62に進める。
【0115】
ステップS62においては、表示モードを第1モードに切り換える。次のステップS63においては、第1部分表示領域15Aを能動化する。具体的には、第1光源16を駆動する。そして、ステップS64においては、処理が実行されて出力される画像を第1部分表示領域15Aに割り当てる。これにより、処理が実行されて出力される画像が第1部分表示領域15Aに視認可能に表示される。
【0116】
ステップS65においては、拡大表示指示を受け付けたか否かを判断する。拡大表示指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS65でNO)、拡大表示指示を受け付けると処理をステップS66に進める。ステップS66においては、処理が実行されて出力された画像のデータ量Aを検出する。そして、データ量Aがしきい値T3以上か否かを判断する(ステップS67)。ここでは、しきい値T3は、LCD15の全表示領域15A,15B,15Cのサイズと同じサイズの画像のデータ量と同じ値にしている。データ量Aがしきい値T3以上ならば、処理をステップS75に進め、そうでなければ処理をステップS68に進める。ステップS68においては、データ量Aがしきい値T4以上か否かを判断する。データ量Aがしきい値T4以上ならば、処理をステップS71に進め、そうでなければ処理をステップS69に進める。
【0117】
ステップS69においては、処理が終了したか否かを判断する。処理が終了するまで待機状態となり(ステップS69でNO)、処理が終了すれば(ステップS69でYES)、処理をステップS70に進める。ステップS70においては、第1部分表示領域15Aの表示を停止し、処理を終了する。具体的には、第1光源16の駆動を停止する。
【0118】
ステップS71においては、第2部分表示領域15Bを能動化する。具体的には、第2光源17を駆動する。次のステップS72においては、処理が実行されて出力される画像を第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bに割り当てる。第1光源16および第2光源17が駆動しているので、処理が実行されて出力される画像が視認可能に表示される。第1部分表示領域15Aだけに画像を表示する場合と比べてより表示する面積が大きくなるので、画像を見やすく表示することができる。
【0119】
ステップS73においては、処理が終了したか否かを判断する。処理が終了するまで待機状態となり(ステップS73でNO)、処理が終了すれば(ステップS73でYES)、処理をステップS74に進める。ステップS74においては、第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bに表示している画像の表示を停止し、処理を終了する。具体的には、第1光源16および第2光源17の駆動を停止する。
【0120】
一方、ステップS75においては、電池37の残量Qを検出する。そして、電池残量Qがしきい値T2以上か否かを判断する(ステップS76)。電池37の残量Qがしきい値T2以上ならば処理をステップS77に進め、そうでなければ処理をステップS68に進める。電池37の残量が少ない場合に、表示モードを第1モードに切り換えるので、携帯電話機1をできるだけ長時間使用可能な状態にすることができる。
【0121】
電池37の残量Qがしきい値T2以上の場合、表示モードを第2モードに切り換える(ステップS77)。以下のステップS77〜81までの処理は、図10のステップS55〜58までの処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0122】
第2の変形例における携帯電話機1は、表示モードが第1モードに切り換えられている場合、第1部分表示領域15Aに画像を視認可能に表示し、拡大表示指示が受け付けられることに応じて、第1部分表示領域15Aに表示されている画像を、第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bに視認可能に表示する。このため、拡大表示指示が受け付けられるまでは第1光源16のみが駆動されるので消費電力が小さくなり、拡大表示指示が受け付けられると、第1部分表示領域15Aおよび第2部分表示領域15Bとに画像が表示されるので、画像を見やすく表示することができる。
【0123】
また、画像のデータ量に基づいて、第2部分表示領域15Bに画像を視認可能に表示するか否かを決定する。このため、データ量に応じて、消費電力の低減と利便性とのいずれを優先するかを決定することができる。
【0124】
また、第1モードに切り換えられている場合、拡大表示指示が受け付けられると、画像のデータ量がしきい値T3以上であることを条件に、第2モードに切り換えられるので、全表示領域15A,15B,15Cに画像が表示される。このため、画像を見やすく表示することができる。また、データ量に応じて、消費電力の低減と利便性とのいずれを優先するかを決定することができる。
【0125】
なお、上述した実施の形態においては、形態情報処理装置の一例として、携帯電話機1を例に説明したが、PDA等の携帯される情報機器であればよい。また、図5〜図7、図10、または、図13および図14に示した処理を実行するための画像出力方法、または画像出力方法をコンピュータに実行させるための画像出力プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0126】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0127】
<付記>
(1) 画像のデータ量を検出する検出手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記検出されたデータ量に基づいて、前記複数の部分表示領域のうち前記画像を視認可能に表示する部分表示領域を決定する、請求項5に記載の携帯情報処理装置。
(2) 画像のデータ量を検出する検出手段をさらに備え、
前記モード切換手段は、前記第1モードに切り換えられている場合、前記拡大表示指示が受け付けられると、前記検出されたデータ量が所定の値以上であことを条件に、前記第2モードに切り換える、請求項5に記載の携帯情報処理装置。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける携帯電話機の外観を示す斜視図である。
【図2】LCDが有する複数の部分表示領域を説明するための図である。
【図3】本実施の形態における携帯電話機の機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】携帯電話機が備えるCPUが有する機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図5】表示切換処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。
【図6】表示制御処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。
【図7】表示制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】LCDに表示される画面の一例を示す図である。
【図9】第1の変形例における携帯電話機が備えるCPUが有する機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図10】第1の変形例における表示切換処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。
【図11】第1の変形例におけるLCDに表示される画面の一例を示す図である。
【図12】第2の変形例における携帯電話機が備えるCPUが有する機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図13】第2の変形例における表示切換処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。
【図14】第2の変形例における表示切換処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。
【符号の説明】
【0129】
1 携帯電話機、2 表示側部、3 操作側部、11 スピーカ、13 マイクロフォン、14 操作キー、15 LCD、15A 第1部分表示領域、15B 第2部分表示領域、15C 第3部分表示領域、16 第1光源、17 第2光源、18 第3光源、21 CPU、22 無線回路、27 カードI/F、27A フラッシュメモリ、28 コーデック部、32 RAM、33 EEPROM、37 電池、41 残量検出部、43,43A,43B モード切換部、45 第1処理実行部、47 第2処理実行部、49,49A,49B 表示制御部、51 明示部、53 計時部、55 データ量検出部、57 指示受付部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の処理を実行する処理実行手段と、
画像を視認可能に表示する2以上の部分表示領域を有する表示手段と、
前記2以上の部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能に表示する第1モードと前記表示手段の全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるモード切換手段と、
前記第1モードに切り換えられている場合、前記複数の処理のうち第1の処理が実行されて出力される第1画像および第2の処理が実行されて出力される第2画像を、前記2以上の部分表示領域のうち第1部分表示領域および第2部分表示領域にそれぞれ視認可能に表示する表示制御手段と、を備える携帯情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1モードに切り換えられている場合、前記第1の処理が実行されて出力される第1画像が前記第1部分表示領域に視認可能に表示されてから所定時間経過する前に前記第2の処理が実行されるとき、前記第2の処理が実行されて出力される第2画像を前記第2の表示領域に視認可能に表示し、前記第1の処理が実行されて出力される第1画像が前記第1部分表示領域に視認可能に表示されてから前記所定時間が経過した後に前記第2の処理が実行されるとき、前記第2の処理が実行されて出力される第2画像を前記第1部分表示領域に視認可能に表示する、請求項1に記載の携帯情報処理装置。
【請求項3】
画像を部分的に視認可能に表示する部分表示領域を有する表示手段と、
画像のデータ量を検出する検出手段と、
前記検出されたデータ量に基づいて、前記部分表示領域に画像を視認可能に表示する第1モードと前記表示手段の全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるモード切換手段と、
前記第1モードに切り換えられている場合、画像を前記部分表示領域に視認可能に表示する表示制御手段と、を備える携帯情報処理装置。
【請求項4】
前記表示手段は、前記部分表示領域を複数有し、
ユーザによる拡大表示指示を受け付ける指示受付手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記第1モードに切り換えられている場合、前記複数の部分表示領域のうち1つに画像を視認可能に表示し、前記拡大表示指示が受け付けられることに応じて、前記複数の部分表示領域の少なくとも2つに画像を視認可能に表示する、請求項3に記載の携帯情報処理装置。
【請求項5】
画像を視認可能に表示する複数の部分表示領域を有する表示手段と、
前記複数の部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能にする第1モードと前記表示手段の全表示領域に画像を視認可能にする第2モードとを切り換えるモード切換手段と、
ユーザによる拡大表示指示を受け付ける指示受付手段と、
前記第1モードに切り換えられている場合、前記複数の部分表示領域のうち1つに画像を視認可能に表示し、前記拡大表示指示が受け付けられることに応じて、前記表示されている画像を前記複数の部分表示領域の少なくとも2つに視認可能に表示する表示制御手段と、を備える携帯情報処理装置。
【請求項6】
電池と、
前記電池の残量を検出する残量検出手段と、をさらに備え、
前記モード切換手段は、前記残量検出手段により検出される残量が所定の量より小さい場合、前記第1モードに切り換える、請求項1〜5のいずれかに記載の携帯情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、画像のすべてが表示されていないときは表示されている部分の画像に所定の印を追加する明示手段を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の携帯情報処理装置。
【請求項8】
画像を視認可能に表示する2以上の部分表示領域を有する表示手段を備えた携帯情報処理装置で実行される画像表示方法であって、
前記2以上の部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能に表示する第1モードと前記表示手段の全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるステップと、
前記第1モードに切り換えられている場合、第1の処理が実行されて出力される第1画像および第2の処理が実行されて出力される第2画像を、前記2以上の部分表示領域のうち第1部分表示領域および第2部分表示領域にそれぞれ視認可能に表示するステップと、を含む画像表示方法。
【請求項9】
部分的に画像を視認可能に表示する部分表示領域を有する表示手段を備えた携帯情報処理装置で実行される画像表示方法であって、
画像のデータ量を検出するステップと、
前記検出されたデータ量に基づいて、前記部分表示領域に画像を視認可能に表示する第1モードと前記表示手段の全表示領域に画像を視認可能に表示する第2モードとのいずれかに切り換えるステップと、
前記第1モードに切り換えられている場合、画像を前記部分表示領域に視認可能に表示するステップと、を含む画像表示方法。
【請求項10】
画像を視認可能に表示する複数の部分表示領域を有する表示手段を備えた携帯情報処理装置で実行される画像表示方法であって、
前記複数の部分表示領域の少なくとも1つに画像を視認可能にする第1モードと前記表示手段の全表示領域に画像を視認可能にする第2モードとを切り換えるステップと、
ユーザによる拡大表示指示を受け付けるステップと、
前記第1モードに切り換えられている場合、前記複数の部分表示領域のうち1つに画像を視認可能に表示するステップと、
前記複数の部分表示領域のうち1つに画像を視認可能に表示しているときに、前記拡大表示指示が受け付けられることに応じて、前記複数の部分表示領域の少なくとも2つに前記表示されている画像を視認可能に表示するステップと、を含む画像表示方法。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−180927(P2009−180927A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−19732(P2008−19732)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】