説明

新しい種類の架橋ビフェニリンポリマー

本発明は、2重又は複数架橋ビフェニレン繰返し単位を含む発光ポリマーで、特に電子発光ポリマーとして適切なポリマーを提供する。本発明は、また、これらポリマーを利用する電子発光装置として多数架橋ビフェニレンポリマーの合成に必要なモノマーを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新しい種類の架橋ビフェニリンポリマーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(OLED)は、効率的で軽い薄い形状の光源が必要とされる電子表示装置、建物の照明、信号及び他の製品を作成する電子表示機として有用である。OLEDは、少なくとも1つが透明の2電極間に蛍光性又は燐光性の有機薄膜を挟むことによって形成される。有機薄膜がポリマー薄膜であるとき、その装置はポリマーOLED又はp−OLEDである。正孔注入層、正孔輸送層、バッファー層、電子注入層、電子輸送層、正孔遮断層、電子遮断層、励起子遮断層、光抽出効率を高める光学層などをこれに限定されずに含む多くの他の層をこのサンドイッチ構造に含めることによってOLED及びp−OLEDの効率を改良する方法が知られている。有機薄膜又は発光層の特性は、1)正孔の輸送を可能にする、2)電子の輸送を可能にする、3)励起状態の非放射性崩壊を防ぐ、及び4)装置の作動の間不可逆的な化学反応が生じないように注意深く設計されなければならないことは当業者に周知である。この要求1−3は装置効率に関するものであり、4は装置寿命に関するものである。発光層は、1又は2以上の電荷輸送体、蛍光性又は燐光性材料及び多くの又は少ない不活性マトリックスを含むいくつかの物質又は成分からなる。
【0003】
理論はOLED及びp−OLEDは高い効率を有することを示しているが、市販の装置は従来の蛍光管より低い効率しか有さない。実際、装置の効率は色に依存し、人間の眼の感受性関係し、したがって、緑色装置は赤色又は青色発光装置より本質的に効率的である。低い効率の1つの理由は、励起された発光化合物(蛍光性又は燐光性、低分子又はポリマー)から低いエネルギー励起状態へのエネルギー転移である。低いエネルギー励起状態を有する材料は、例えば、不純物、欠陥又はエキシマである。マトリックスが低いエネルギーの最初の3重項励起状態またはこれよりわずかに高いエネルギー状態、発光材料の励起状態及び発光材料の励起状態より高い最初の1重項励起状態を有することがしばしば生じる。望ましい励起状態から他の励起状態、及び望まれる励起状態からマトリックス材料の3重項状態へのエネルギー転移を減少させること又は除去することが望ましい。
【0004】
時間を関数としたOLEDの輝度の減少は、その商業的応用への主要な障害である。多くの要因が寿命に影響を与える。重要な要因は、発光層のレドックス安定性(すなわち、発光層における材料の還元及び酸化状態の安定性)のように見える。理論に拘束されないで言うならば、正孔は発光層を通過するときカチオン又はラジカルカチオンの形をとる。ラジカルは奇数の電子を有する分子であり、帯電(アニオン又はカチオン)又は中性(フリーラジカル)であることができる。一般的に、ラジカルは、偶数の電子を有する分子より反応性が強い。ラジカルカチオンは解離してカチオン及びフリーラジカルとなることができ、他方、ラジカルアニオンは分離してアニオン及びフリーラジカルとなる。カチオン、ラジカルカチオン、アニオン、ラジカルカチオン、アニオン、ラジカルアニオン及びフリーラジカルは、互いに又は近い中性分子と望ましくない化学反応を行うことのできる反応種である。このような化学反応は、発光層の電子特性を変えることができ、輝度の低下、効率の低下及び装置の事故をもたらす。この理由のため、OLED及びp−OLEDにおけるこれら活性種の化学反応を減少又は除去することが望ましい。
【0005】
最も有望なp−OLED材料でさえ、短い寿命によって制限されている。例えば、メチレン−架橋ポリフェニレン(ポリフッ素、化1)及び4,4’−トリフェニルアミン、3,6−ベンゾチアゾール、2,5−(1,4−ジアルコキシフェニレン)のような他の共役単位、Gのコポリマー又は第2の架橋ビフェニル単位がp−OLED製品にしばしば使用される。このようなポリフルオレンコポリマー系の緑色発光p−OLED製品は10,000時間以上の寿命を有するものと報告されているが、赤及び緑色発光p−OLEDはより短い寿命を有する。一般的に、寿命は、100cd/mから出発して一定の電流密度において半分の輝度になる時間として測定する。実際、最も良いポリフルオレン青色燐光体の寿命は商業用p−OLED製品には適していない。この理由のため、P−OLED発光材料、特に青色範囲で発光するものの安定性を改良することが望ましい。
【0006】
【化1】

架橋−ポリフェニレンコポリマーの一般的構造
【0007】
一般に、青色発光体は赤及び緑色発光体とは異なる機能を有する。ポリフェニレン系においては、緑色及び赤色発光ポリマーにおける発光中心は、通常、緑又は赤を発光する適当なエネルギーの第1の1重項状態を有する特別な繰返し単位を有する。しかしながら、架橋ポリフェニレンを含む青色発光ポリフェニレン系においては、発光中心は、通常、1又は2以上の隣接するフェニレン(又は架橋ビフェニレン)繰返し単位である。この場合、フェニレン(架橋ビフェニレン)主鎖は、存在する他の繰返し単位又は他の材料の1番低い1重項状態を有する。すなわち、主要な繰返し単位は発光体である。
【0008】
1つの態様において、本発明は下記に代表される繰返し単位の1つを含むポリマー組成物に関するものである。
【化2−1】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,ただし、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。R及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。(1)RはRを有する環系を形成するか、又は(2)RはRを有する環系を形成し、RはRを有する環系を形成し、前記2つの環系は2以上の原子を共有することができるか、又はできない。
【0009】
他の側面において、本発明は、前記縮合環構造を有しない比較のポリマーより高い1重項及び/又は3重項励起状態を有する少なくとも1つの2重又は3重架橋ビフェニル単位を有するポリマー材料に関するものである。
【0010】
また、他の側面において、本発明は、p−OLED製品に使用される蛍光性及び燐光性発光体のホストマトリックスとして適切な2重及び3重架橋ビフェニル単位を含むオリゴマー材料を含む。
【0011】
また、他の側面において、本発明は、2重−3重の架橋ビフェニル単位及び蛍光性又は燐光性繰返し単位を含むコポリマー材料を含む。
【0012】
また、他の側面において、本発明は、1)2重及び3重架橋ビフェニル繰返し単位、2)蛍光性又は燐光性繰返し単位、および3)正孔及び/又は電子輸送繰返し単位を含む。
【0013】
また、他の側面において、本発明の実用は、改良された輝度及び/又は寿命を有するOLED及びp−OLEDを提供する。
【0014】
また、他の側面において、本発明は、前記ポリマーを含む電子発光装置の使用に特に適した2重又は3重架橋ビフェニレン繰返し単位を有する発光ポリマーの製造方法を提供する。
【特許文献1】米国特許5,539,048号明細書
【特許文献2】米国特許5,830,945号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の1つの目的は、長寿命を有する青色発光ポリマーを提供することにある。100cd/mから始まる半分の輝度になるまでの時間は1,000時間を超え、好ましくは2,000時間を超え、より好ましくは5,000時間を超え、さらに好ましくは10,000時間を超え、最も好ましくは20,000時間を超えるべきである。P−OLED装置は、しばしば、加速された寿命試験としてより高い最初の輝度で試験される。1,000cd/cmで開始する半分の輝度までに要する寿命は100時間を超え、好ましくは200時間を超え、より好ましくは500時間を超え、さらに好ましくは1,000時間を超え、最も好ましくは2,000時間を超えるべきである。
【0016】
理論に拘束されないでいうならば、青色発光ポリフェニレン及び架橋ポリフェニレンの短い寿命は発光中心として機能するポリマーのためである。ポリマー自体が最低の1重項レベルを有するならば、仮により低い励起状態エネルギーレベルを有する発光体にそのエネルギーを変換した場合の励起より長い時間の励起(状態)を有しなければならない。第1に、励起状態は非常に化学的反応種であるから、ポリマー主鎖における多くの繰返し単位が不可逆的に反応する機会が与えられる。第2に、励起状態が主要なポリマー繰返し単位に使う時間が増加する。第3に、部分的な(通常、10モル%〜1モル%又はそれ以下)発光繰返し単位に孤立して存在する励起状態よりポリマー主鎖全体にわたって広がる励起状態を保護するほうが困難である。第4に、小数部のポリマーの繰返し単位が発光体として機能する系より、多数部のポリマーの繰返し単位が発光体として機能するポリマーから発光された光の色を変えることはより困難である。
【0017】
p−OLED製品において主鎖のバルク構造が発光単位として機能しない有益なポリマーを設計することには成功の限界がある。個々のポリマーの1重項エネルギーレベルにある最低エネルギーレベルは発光繰返し単位のそれより高いので、低いエネルギーの緑及び赤色燐光体はメチレン架橋ポリフェニレンコポリマーから達成される。これは、そのエネルギーをより低いエネルギーの発光繰返し単位にすぐに移転するので、これら緑又は赤色系内にあるポリマー単位上に形成される励起は短い寿命であることを示唆している。これは長い寿命をもたらす。個々のポリマー単位の最低1重項エネルギーレベルは発光繰返し単位のそれに匹敵するため高いエネルギーの青色燐光体についてはこのようなことはない。これは、長期の励起子は不良な副反応をもたらす青色燐光体の主鎖単位上に存在し、この系の短い寿命の原因となることを意味する。
【0018】
電子共役は、低いエネルギーを有するより共役された系のポリマー繰返し単位のエネルギーレベルの重要な要素である。この意味において、共役には2つの寄与因子が存在する。1)繰返し単位それ自体の共役、及び2)隣接する芳香族単位と共に共役する繰り返し単位である。これら2つの寄与因子はポリフルオレンコポリマー(化2)に見られる。これらの系において、フルオレン単位のメチレン橋かけは2つの隣接するフェニレン単位を平らな共役状態で保持し、2つの単位間の最大可能な共役お呼び最低の可能なエネルギーを与える。また、これら系における2つのフルオレン単位は、通常、ポリマー主鎖の可能なオルト位置に小さい水素置換基のみを有し、これら2つの単位間の高いレベルの共役を可能にする。
【0019】
【化2−2】

【課題を解決するための手段】
【0020】
ポリマー共役を示すポリフルオレンコポリマー
本発明の重要な側面は、高いエネルギー繰返し単位を提供する架橋−ポリアリーレンポリマー系である。これは、架橋ポリアリーレン繰返し単位の共役と隣接するアリーレン区域と架橋ポリアリーレンの共役の両方を減らすことによって達成される。本発明の主題の材料は、アリーレン単位のオルト位置を接続する単一原子架橋基、及び前記第1の架橋基及び前記2つのアリーレン単位のメタ位置の間に1又は2の追加の架橋基を有する少なくとも1組の隣接アリーレン単位を含むポリアリーレンポリマー及びコポリマーである(化3)。
【0021】
本発明のポリマー組成物も組み込まれる一般構造単位
【化3】

【0022】
本発明が機能する方法は交互架橋−フルオレン単位及びフェニレン単位を含むコポリマーによって示される(化4)。この場合、フルオレン単位の9及び1位置を接続する第2の橋かけは、フルオレンの2位置に結合する隣接するフェニレン繰返し単位に増大した立体相互作用(未架橋のフルオレン単位に比較して)を与える、この立体相互作用は、架橋フルオレン単位とフェニレン繰返し単位の間の大きなねじれを誘引し、これによって共役を減らしこのポリマー区域の1重項エネルギーを増大させる。第2の橋かけはフルオレン繰返し単位に環の引っ張り力を与え、これはその共役を低くする働きをし、1重項レベルを増大させる。
【0023】
ポリマー単位の共役の減少(エネルギーの増大)を示すフェニレン及び2重架橋ビフェニレンのコポリマー
【化4】

【0024】
この効果は、3重架橋ポリフルオレン系(化5)で示されるように3重架橋ポリアリーレン構造においてより強調される。9位置から8位置への第3の架橋は第1の架橋の効果に加えて、7フルオレン位置に付着するフェニレン単位のより大きなねじれとフルオレン系の第2のフェニル単位に張力を生じさせる。
【0025】
ポリマー単位の共役の減少(エネルギーの増大)を示すフェニレン及び3重架橋ビフェニレンのコポリマー
【化5】

【0026】
2重及び/又は3重の架橋ビフェニレン繰返し単位を含むポリマーの1重項及び3重項状態は1重架橋ポリマーのそれより高い、1重項エネルギー約3eV(413nm)より大きく、好ましくは、約3.1eV(400nm)より大きく、さらに好ましくは、約3.2eV(388nm)より大きい。
【0027】
2重及び3重架橋ビフェニレン区域を含むポリマーは、可視、IR又はUV領域において1重項エネルギーを有する発光繰返し単位を含むことができる。例えば、発光繰返し単位は青色発光をする約410nm〜450nmの発光ピークを有することができる。これら青色発光繰返し単位は相対的に小さいモル分率、好ましくは10モル%未満、より好ましくは8モル%未満、さらに好ましくは6モル%未満、最も好ましくは5モル%未満存在することができる。青色発光繰返し単位はより低いレベルが実用的であり、4モル%未満、2モル%未満、1モル%未満、さらに0.5モル%未満を含む。
【0028】
本発明の発光単位の安定性を改良するための多くの方法がある。このような発光繰返し単位は、これら単位が互いに、又は発光層の他の成分と反応するのを防ぐために公知の方法を使用して保護することができる。例えば、発光単位は、アクリル、アリール、ヘテロアルキル及びヘテロアリールを含み、これに限定されない大きな不活性置換基を有することができる。このような不活性置換基の特別な例としては、t−ブチル、フェニル、ピリジル、シクロヘキシロキシ及びトリメチルシリルが挙げられるがこれに限定されない。この単位の反応位置への不活性置換基を付加は発光単位を安定化することができる。例えば、トリフェニルアミンカチオンはフェニレン単位の4−、4’−及び4”−位置(窒素のパラ位置)において主として反応することが知られている。これらの位置の置換は、例えば、アルキル基がこれら反応を防止し、ラジカルカチオンの寿命を大幅に伸ばすことが知られている。発光単位は、多くの数の原子の電荷を非局在化することができれば、安定化させることができる。例えば、トリフェニルアミンカチオン上の電荷は、アルキルジフェニルアミンカチオンにおける2つだけのフェニル環に対して、3つのフェニル環を非局在化することができるので、トリフェニルアミンカチオンはアルキルジフェニルアミンカチオンより安定である。最後に、バルク基を隣接する繰返し単位に組み込むことによって発光繰返し単位を保護することができる。
【0029】
本発明の1つの実施態様は、下記の一般式1を有する架橋ビフェニル単位を含む約1,000を超える分子量を有するホモポリマーを含む。
【化6】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN,−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−OR、−SR、−SO、−POR、−PO−、−OCOR、−CO、−NR、−N=CR、−NRCOR及び−CONRからなる群より独立して選択される。R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0030】
隣接するR基は、環構造を形成することができるか、又はできない。
【0031】
及びRは(もし、存在するなら)互いに環構造を形成することができるか、又はできない。
【0032】
いずれのR−Rは、ポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成することができるか、又はできない。
【0033】
いずれのR及びRも(もし、存在するなら)互いに1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
【0034】
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、あるいは、(2)RはRと共に環系を形成し、R(もし、存在するなら)はRと環系を形成し、2つの環系は2以上の原子を共有するか、又はしない。
【0035】
本発明に含まれる特定のポリマー繰返し単位の限定的でない例として、化7が提示される。
【0036】
本発明に含まれる特定のポリマー繰返し単位の限定的でない例
【化7】

【0037】
本発明の他の実施態様は、一般式1で表される2又は3以上の種類の繰返し単位を有するコポリマーを含む。
【0038】
−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN,−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−OR、−SR、−SO、−POR、−PO−、−OCOR、−CO、−NR、−N=CR、−NRCOR及び−CONRからなる群より独立して選択される。R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0039】
隣接するR基は、環構造を形成することができるか、又はできない。
【0040】
及びRは(もし、存在するなら)互いに環構造を形成することができるか、又はできない。
【0041】
いずれのR−Rは、ポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成することができるか、又はできない。
【0042】
いずれのR及びRも(もし、存在するなら)互いに1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
【0043】
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、あるいは、(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと環系を形成し、2つの環系は2以上の原子を共有するか、又はしない。
【0044】
本発明の他の実施態様は一般式1によって表される2又は3以上の種類の繰返し単位を有し、1又は2以上の種類の共役繰返し単位を1〜99重量%を含むコポリマーを含む。
【0045】
−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN,−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−OR、−SR、−SO、−POR、−PO−、−OCOR、−CO、−NR、−N=CR、−NRCOR及び−CONRからなる群より独立して選択される。R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0046】
隣接するR基は、環構造を形成することができるか、又はできない。
【0047】
及びRは(もし、存在するなら)互いに環構造を形成することができるか、又はできない。
【0048】
いずれのR−Rは、ポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成することができるか、又はできない。
【0049】
いずれのR及びRも(もし、存在するなら)互いに1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
【0050】
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、あるいは、(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと環系を形成し、2つの環系は2以上の原子を共有するか、又はしない。
【0051】
共役繰返し単位は、次の化学式の繰返し単位の群から限定されずに独立して選択される。
【化8】

【0052】
共役繰返し単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
【0053】
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
【0054】
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【0055】
本発明の他の実施態様は一般式1によって表される2又は3以上の種類の繰返し単位を1〜99重量%を含み、及び1又は2以上の種類の共役繰返し単位を1〜99重量%を含むコポリマーを含む。
【0056】
−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN,−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−OR、−SR、−SO、−POR、−PO−、−OCOR、−CO、−NR、−N=CR、−NRCOR及び−CONRからなる群より独立して選択される。R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0057】
隣接するR基は、環構造を形成することができるか、又はできない。
【0058】
及びRは(もし、存在するなら)互いに環構造を形成することができるか、又はできない。
【0059】
いずれのR−Rは、ポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成することができるか、又はできない。
【0060】
いずれのR及びRも(もし、存在するなら)互いに1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
【0061】
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、あるいは、(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと環系を形成し、2つの環系は2以上の原子を共有するか、又はしない。
【0062】
共役繰返し単位は、次の化学式の繰返し単位の群から限定されずに独立して選択される。
【化9】

共役繰返し単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
【0063】
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
【0064】
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【0065】
本発明の他の実施態様は下記の一般式2で表される1又は2以上の繰返し単位を含むコポリマー組成物である。
【化10】

Xは次の群から選択される。
【化11】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN,−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−OR、−SR、−SO、−POR、−PO−、−OCOR、−CO、−NR、−N=CR、−NRCOR及び−CONRからなる群より独立して選択される。R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0066】
隣接するR基は、環構造を形成することができるか、又はできない。
【0067】
及びRは(もし、存在するなら)互いに環構造を形成することができるか、又はできない。
【0068】
いずれのR−Rは、ポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成することができるか、又はできない。
【0069】
いずれのR及びRも(もし、存在するなら)互いに1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
【0070】
は一価のアニオン原子又は基である。
【0071】
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、あるいは、(2)RはRと共に環系を形成し、R(もし、そんざいするなら)はRと環系を形成し、2つの環系は2以上の原子を共有するか、又はしない。
【0072】
本発明の他の実施態様は下記の一般式2で表される1又は2以上の繰返し単位を1〜99重量%含み、及び1又は2以上の種類の共役繰返し単位を1〜99重量%含むコポリマー組成物である。
【0073】
Xは次の群から選択される。
【化12】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN,−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−OR、−SR、−SO、−POR、−PO−、−OCOR、−CO、−NR、−N=CR、−NRCOR及び−CONRからなる群より独立して選択される。R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0074】
隣接するR基は、環構造を形成することができるか、又はできない。
【0075】
及びRは(もし、存在するなら)互いに環構造を形成することができるか、又はできない。
【0076】
いずれのR−Rは、ポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成することができるか、又はできない。
【0077】
いずれのR及びRも(もし、存在するなら)互いに1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
【0078】
は一価のアニオン原子又は基である。
【0079】
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、あるいは、(2)RはRと共に環系を形成し、R(もし、存在するなら)はRと環系を形成し、2つの環系は2以上の原子を共有するか、又はしない。
共役繰返し単位は、次の化学式の繰返し単位の群から限定されずに独立して選択される。
【化13】

共役繰返し単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
【0080】
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
【0081】
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【0082】
他の側面において、本発明は次の式のアリールアミンモノマーから形成されるポリマーを含む組成物に向けられる。
【化14】

は、O、S、SO、C(R又はN−Rである。Rは、アリール又はC−C40の置換アリール、C−C24のアリールアルキル又はC−C24のアルキルである。好ましいRはC−C24のアリールであり、より好ましいRはC−C24のアルキレートアリール基である。ArはC−C40のアリール又はヘテロアリール基、又はC−C40の置換アリール又はヘテロアリール基である。好ましくは、アリール、ヘテロアリール又は置換アリール又はヘテロアリール基はC−C24である。
【0083】
他の実施態様において、本発明は一般式3で表されるポリマーを含む組成物である。
【化15】

コポリマーは、1〜100%のトリシクリックアリールアミン単位及び0〜99%のY1繰返し単位を含み、トリシクリックアリールアミン含有繰返し単位は式3のスラッシュの左側に示されている。
【0084】
は、H、C3−40炭化水素又はS、N、O、P又はSiの1又は2以上のヘテロ原子を含むC3−40炭化水素である。あるいは、Rはフルオレン上の9炭素と共にC20脂肪族又は芳香環構造又は1又は2以上のS、N又はOのヘテロ原子を含むC4−20脂肪族又は芳香環構造を形成し、及びRのどちらか又は両者は、フルオレンのどちらか又は両者の芳香環上で9−炭素に隣接する位置に9−炭素と独立して橋を形成する。好ましくは、RはC1−12アルキル、C6−10アリール、C6−40炭化水素アリール又はアルキル置換アリール、C4−16炭化水素カルボキシレート又はC9−16アリールトリアルキルシロキシ部位である。より好ましくは、Rは、C4−10アルキル又はC6−40酸炭化水素アリールである。
【0085】
この実施態様において、2つのRはフルオレン環の9−炭素原子と共に環構造を形成し、形成される前記環構造は好ましくは、C5−20直環又は分岐環構造、又はS、N又はOの1又は2以上のヘテロ原子を含むC4−20直環又は分岐環構造である。より好ましくは、C5−10脂肪族又は芳香環、又はS又はOの1又は2以上を含むC4−10脂肪族又は芳香環であり、最も好ましくはC5−10シクロアルキル又は酸素を含むC4−10シクロアルキルである。
【0086】
は、それぞれにおいて独立してC1−20炭化水素、C1−20酸炭化水素、C1−20チオエーテル、C1−20酸炭化水素カルボニル、C1−20炭化水素カルボニロキシ又はシアノである。Rは、好ましくは、C1−12アルキル、C6−10アリール又はアルキル置換アリール、C6−10アリーロキシ又はアルキル置換アリーロキシ、シアノ又はC1−20アルキルチオである。より好ましくは、RはC1−4アルコキシ、フェニロキシ、C1−4アルキル、フェノール、スルホン又はシアノである。
【0087】
本明細書において使用される「炭化水素」という用語は、ほかに特定されていなければ、水素と炭素のみを含む有機部位であり、芳香族、脂肪族、シクロ脂肪族及び2又は3以上の脂肪族、シクロ脂肪族及び芳香族部位が挙げられる。
【0088】
は、好ましくは、O、S、SO、C(R又はN−Rである。
【0089】
は、C−C40のアリール又はC−C40の置換アリール、C−C24のアルキル置換aリール又はC−C24のアルキルである。好ましいRはC−C24のアリールであり、より好ましいRはC−C24のアルキレートアリール基である。
【0090】
ArはC−C40のアリール又はヘテロアリール基、又はC−C40の置換アリール又はヘテロアリール基である。好ましくは、アリール、ヘテロアリール又は置換アリール又はヘテロアリール基はC−C24であり、より好ましくはC−C14である。最も好ましくは、Arはフェニル、アルキレートフェニル、2−フルオレニル、アントラセニル、ふぇなンテレニル、ピレニル、ピリジン、イソキノリン、キノリン、トリアジン、トリアゾール、ベンゾトリアゾール又はフェナントリジンである。
【0091】
Y1は繰返し単位のそれぞれの場所で変わる共役単位である。
【0092】
「共役単位」という用語の意味は、重複π軌道を含む部位を意味する。
【0093】
好ましい実施態様において、正孔輸送部位、電子輸送部位及び/又は発光部位を含む追加の共役単位が存在する。追加の単位は、1又は2以上の次のものを最適化するために使用される。電荷注入、電荷輸送、電子装置効率及び寿命である。この好ましい実施態様において、共役Y1は、次の化学式の共役単位からなる群から選択される。
【化16−1】

【化16−2】

【化16−3】

上記構造のそれぞれは、芳香環を離す結合によって着目される2価の部位である。この共役単位は置換されることができ、置換基としては、それぞれの場所で独立して、C1−20炭化水素、C1−20ヒドロカルボキシロキシ、C1−20チオエーテル、C1−20ヒドロカルボキシカルボキシル、C1−20炭化水素カルボニロキシ、シアノ又はフルオロ基である。
は、O又はSである。
QはC〜C20アルキル又はArである。
ArはC−C40のアリール又はヘテロアリール基、又はC−C40の置換アリール又はヘテロアリール基である。好ましく、Arはフェニル、アルキレートフェニル、2−フルオレニル、アントラセニル、フェナンテレニル、ピレニル、ピリジン、イソキノリン、キノリン、トリアジン、トリアゾール、ベンゾトリアゾール又はフェナントリジンである。
【0094】
は、H、C1−40炭化水素又はS、N、O、P又はSi原子の1又は2以上を含むC3−40炭化水素である。あるいは、2つのRは、2つのRが結合する炭素と共にS、N又はOの原子を含むC5−20環構造を形成する。Rは、独立してC1−20炭化水素、C1−20ヒドロカルボキシロキシ、C1−20チオエーテル、C1−20ヒドロカルボキシカルボキシル、C1−20炭化水素カルボニロキシ又はシアノである。
【0095】
本発明の1つの実施態様において、複数架橋ビフェニルポリマーは非直鎖であり、分岐点を含むものである。非直鎖ポリマーの1つの利点は、ポリマー混合物が製造しやすいことである。例えば、2つのデンドリマーのポリマー又は超分岐ポリマーが類似でない核で類似の骨組みを有する場合、これらは混和できる。他の利点は、中心核は外側の骨組み構造によって保護される。他の利点は、中心核は外側の骨組み構造によって保護される。さらに他の利点は、核及び1又は2以上の骨組みの電子特性が、例えば、超分岐ポリマーが発光核、正孔輸送内側骨組み及び電子輸送外側骨組みを有するように変えられることである。軽い分岐又は架橋もまた分子量制御及び粘度のために有利である。分岐構造を有する多数重架橋ポリマーの限定されない例としては、式4で表される。
【化17】

【0096】
本発明の分岐ポリマーは、3機能又は複数機能モノマーと2機能モノマーを含めることによって製造されることができる。例えば、式4のポリマーは、化18に示されるように、モノマー及び末端キャップ試薬を使用してスズキカップリングによって製造することができる。分岐の程度は、トリブロモフェニルアミンの相対的な量を調整することによって制御され得る。分子量は、末端キャップ試薬の相対的な量及びジボロンエステル/ジブロモモノマーの比によって制御されることが理解されよう。スズキ重合の1つの普通でない特徴は、高い分子量を与えるモノマー比がジボロンエステルによってしばしば相殺されることである。当業者は、より高い又はより低い分子量を得るためには、モノマー比、末端試薬の量及び架橋モノマーの量をどのように調整するかわかる。
【0097】
式4のポリマーを製造するために使用されるモノマー及び末端キャップ試薬の例
【化18】

【0098】
本発明は、複数架橋ビフェニレン単位、並びに反応性末端基又は側基における反応によって非直鎖構造を形成するために導入される反応性末端基又は側基を含む直鎖ポリマーに関するものである。反応性側基を有するポリマーは、本明細書に引用文献として組み込まれる米国特許5,539,048号及び5,830,945号明細書に開示されている。反応性末端基を有するポリマーは本明細書に引用文献として組み込まれる米国特許5,824,744号、5,827,927号及び5,973,075号明細書に開示されている。反応性末端基又は側基を含む複数架橋ビフェニレン(MBB)の限定されない例は、下記の構造で表される。
【化19】

【化20】

分岐、超分岐および樹枝状(デンドリック)ポリマーも反応性基を有することができる。
【0099】
本発明の反応性末端基又は側基を含むポリマー及びコポリマーは架橋されて不溶性ネットワーク、しばしば熱硬化性と呼ばれるものになる。架橋されたポリマーは、特に、OLED及びp−OLED分野の応用において、未架橋のポリマーに比較していくつかの利点を有する。例えば、p−OLEDは、非常に薄い(通常、50nmと1,000nmの間)通常多層ポリマーからなる。製造過程において、ポリマー層はすでに形成されたポリマー層上に形成しなければならず、下の層は上の層の形成のために適用される溶媒に溶解したり、損傷したりしてはならない。下の層の損傷を防ぐ方法の1つは上の層の適用前に下の層を架橋することである。非直鎖、架橋層は、溶媒及び次のプロセスに影響されないので、この特徴に値する。
【0100】
本発明のポリマー及びコポリマーは多くの構造を有することができる。例えば、直鎖、分岐状、超分岐状、樹枝状、樹木状、櫛状、スター、これらの組み合わせ、又は他のポリマー構造である。本発明のポリマーは、部分−規則、部分−ランダム又はこれらの組み合わせであることができる。本発明のポリマーは、頭−頭、頭−尾、又は、頭−頭/頭−尾の混合構造であることができる。本発明のコポリマーは、交互、ランダム、ブロック又はこれらの組み合わせであることができる。本発明のポリマーは、キラルであるかキラル繰返し単位を含むことができる。単一手の全てのキラル単位、単位のラセミ混合物又は混合物(例えば、部分的に分解されたキラルモノマーからなる)を含むキラル繰返し単位の組み合わせが考えられる。キラル単位は発光の分極の誘導に望ましい。分極OLED及びp−OLEDは、LCD偏光板の1つの需要を除いてLCDバックライトにおける応用を有する。分極板は入射光の一部を吸収するので、分極板の入射光の除去は効率を高めることができる。
【0101】
本発明の1つの実施態様において、ポリマーは、少なくとも1つの複数架橋ビフェニレン繰返し単位、少なくとも1つの発光化合物(L)及び選択的に他の繰返し単位(Q)を含む。発光染料は何らかの形で本発明のポリマーに組み込むことができる。限定されない構造の例は下記の化21に示される。
【0102】
本発明に含まれる発光成分のこれに限定されない例
【化21】

Xは下記からなる群から選択される。
【化22】

【0103】
−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN,−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−OR、−SR、−SO、−POR、−PO−、−OCOR、−CO、−NR、−N=CR、−NRCOR及び−CONRからなる群より独立して選択される。R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0104】
隣接するR基は、環構造を形成することができるか、又はできない。
【0105】
及びRは(もし、存在するなら)互いに環構造を形成することができるか、又はできない。
【0106】
いずれのR−Rは、ポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成することができるか、又はできない。
【0107】
いずれのR及びRも(もし、存在するなら)互いに1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
【0108】
は一価のアニオン原子又は基である。
【0109】
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、あるいは、(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと環系を形成し、2つの環系は2以上の原子を共有するか、又はしない。
【0110】
連続した半円は架橋を表す。
【0111】
点線の半円は選択的な架橋を表す。
【0112】
Q2は無、又は何らかの共役繰り替えし単位である。
【0113】
Lは何らかの発光化合物又は基である。
【0114】
式IV〜VIIIの架橋の限定されない例としては、選択的に置換されるアルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、フルオロアルキル及びフルオロアリールである。架橋の特定の例は、例えば、本明細書の化7及び次の章の例に示される。
【0115】
化21のポリマーは多くの配列を有することができる。これらは、交互、ブロック又はランダムあり得る。また、これらはホモポリマー(例えば、多重ビフェニル単位及び共役繰返し単位であり、Q2は好ましくは交互性である)又は、数(多)種類の繰返し単位、ランダム、ブロック、部分規則、部分ランダム、グラフト、分岐状、超分岐状、樹枝状、架橋された又はこれら構造の組み合わせを含むコポリマーである。
【化23】

【0116】
共役単位は、架橋アルキル、置換アルキル、ペルフルオロ、アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキル、カルボニロキシ、シアノ及びフルオロからなる群より選ばれる置換基によって置換され得る。
【0117】
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
【0118】
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【0119】
これらの系の発光成分(L)はポリマーに付着されるか又は混合される。式IVにおいて、Lは2価であり、主鎖の1部である。式Vにおいて、Lは1価であり、ビフェニレン部位上のいずれかの位置及びいずれかの架橋部位上のいずれかの位置を含む多重ビフェニル単位のいずれかの位置から付け加えられる。式VIIにおいては、Lは末端基である。式VIIIにおいて、Lはポリマーに化学的に付着されず、ポリマー混合物の成分として存在する。式VIIIの1つの実施態様において、発光成分はポリマーマトリックスに溶解する低分子である。式VIIIの他の実施態様において、発光成分は複数架橋ビフェニレン含有ポリマーと共に混合されるオリゴマー又はポリマーである。これらの実施態様において、MBB含有ポリマーにLが溶解又は適合できる度合いを高めるために他の化合物が存在することができる。しかしながら、製造方法によってLがポリマー中にトラップされて結晶化又は分離されることを運動的に防止されているならば、LはMBB含有ポリマーに完全に溶解又は適合する必要はない。
【0120】
本発明は、複数架橋ビフェニレン単位を含むホモ及びコポリマーに関するものである。本発明は、各ポリマー鎖において、少なくとも1つの複数架橋ビフェニレン単位を必要とする。しかしながら、少なくとも10モル%の複数架橋ビフェニレン単位、より好ましくは少なくとも20モル%、最も好ましくは25モル%の複数架橋ビフェニレン単位が存在するとよい。さらに、本発明の組成物は他の共役繰り返し単位(Q)を0〜99%含むことができる。本発明のコポリマーは発光単位(L)を0〜50モル%、好ましくは約0.1〜25モル%、より好ましくは0.2〜15モル%、最も好ましくは0.5〜%モル%のL単位を含むことができる。
【0121】
本発明の1つの実施態様において、組成物は複数架橋ビフェニレンポリマー成分より長い波長(低いエネルギー)の発光を特徴とする発光成分(L)を有する。公知技術(例えば、M.D.McGehee,T.Bergstedt,C.Zhang,A.P.Saab,M.B.O’Regan,G.C.Bazan,V.I.Srdanov,and A.J.Heeger,Adv.Materials,1999,11(6),1349−1354)に知られているように、低いエネルギーの発光成分が高いエネルギーで発光する(Lが存在しない場合)マトリックス中に埋め込まれると、マトリックスから発光成分にエネルギーの転移が生じ、これが発光を支配する、これは、マトリックスが全てのエネルギーをLに移転する発光組成物を特徴とする電子発光装置においては(この組成物の光発光波長がマトリックス及びLからに発光を特徴とする場合でさえ)、特に重要である。マトリックスの発光Lによってクエンチされるとしばしば言われる。1)発光成分は励起状態の化学反応を減少又は除くために保護される、2)エネルギーは主要な主鎖繰返し単位に存在せず、主要な繰返し単位の望ましくない反応をより生じにくくする、3)多くの色を生成するために多くの発光繰返し単位と共に単一のマトリックス繰返し単位が使用されるので、発光成分へのエネルギーの移転は望ましくない。
【0122】
本発明の実施のためには、マトリックスの発光の全て又は一部はLによってクエンチされ得、好ましくは20%、より好ましくは40%、さらに好ましくは60%、さらにより好ましくは80%、さらにさらに好ましくは90%、よりさらに好ましくは95%、最も好ましくは99%のマトリックス発光がLの存在によってクエンチされる。マトリックスの発光の実験的誤差の100%以内がLによってクエンチされ得る。
【0123】
本発明の発光成分は、発光材料、発光基、染料又は添加剤又は公知の他の材料であることができる。発光染料の限定されない例としては、スチルベン(一般式IX)がある。
【化24】

R(R11−R22)のいずれかは、1価又は2価であり、ポリマーに結合を提供することができ、どの2つのRも共に架橋され得る。1価のRはR基がたった1つの結合手を有することを意味する。1価のR限定されない例は、水素、メチル、ヘキシロキシ及び4−t−ブチルフェニルである。特定のスチルベン誘導1価及び2価R置換基(R13が(1価)アルキロキシ、R22が(1価)シアノ、及びR18がポリマー主鎖に結合手を提供する(2価)エチニル基)は、次のものである。
【0124】
【化25】

【0125】
2価のRは、R基が2つの結合手を有することを意味する。2価のRの限定されない例は、−CH−、−CHCHCH−、1,2−フェニレニル及び−OCHCHO−である。スチルベン誘導2価R基の特定の例(R15及びR21が共に置換架橋メチレニル基を形成し、R13及びR18がポリマー鎖への結合手を提供する)は次のものである。
【化26】

【0126】
本発明の組成物に含まれ得る発光染料の他の限定されない例は、アントラセン、テトラセン、フェナントレン、ナフタレン、フルオレン、ビスナフタレン、ビフェニル、ターフェニル、クオーターフェニル、ビスチオフェン、ビスキノリン、ビスインデンなどであり、いずれかの水素は、1価又は2価のRによって独立して置換され、ポリマーに結合手を提供し、いずれの2つのRは互いに架橋され得る。本発明の発光組成物に組み込まれ得る他の染料の単位の限定されない例は、次のものである。
【化27】

他の発光染料は、引用文献として組み込まれる米国特許6,723,811号明細書に開示されている。
【0127】
本発明の実施において提供される複数架橋ビフェニレン組成物の重要な特徴は、隣接するアリーレン単位の間架橋を提供するか又は架橋が無い対応する系より高いエネルギーを放出することである。燐光性の発光材料(すなわち、3重項レベルから発光するもの)にとって、複数架橋ポリマーの適切なエネルギーレベルも3重項レベルであることは当業者に理解される。これら複数架橋ポリマーの高いエネルギーは、「青色」又は高いエネルギーの発光体を可能にする。例えば、対応する1重架橋ポリマーが、3重項エネルギーレベルが低すぎて緑色発光しないが、複数架橋ビフェニレンポリマーの場合緑色3重項発光体が可能である。したがって、本発明の1つの態様において、燐光性発光体は複数架橋ビフェニレンポリマーに結合又は混合される。例えば、緑色発光イリジウムビフェニルピリジン発光体は、複数架橋ビフェニレンポリマーに結合するアセチルアセトン基に配位結合して緑色発光電子発光燐光体を提供する。
【化28】

(複数架橋ビフェニレン単位)/トリフェニルアミン/(イリジウム錯体)繰返し単位のモル比は74/22/4であり、複数架橋ビフェニレン繰返し単位及び繰り返し単位を含むイリジウム錯体は部分的にランダムである。
【0128】
発光化合物が本発明の実施に有益であるとき、1つの決め方は、発光成分(L)の存在及び不存在の場合のポリマーの可視発光波長を比較することである。有益なLはポリマーマトリックスの光発光又は電子発光を効果的にクエンチする。したがって、Lが存在する場合のポリマーの発光波長は、Lが存在しないポリマーのそれより少なくとも4nm、好ましくは少なくとも8nm、より好ましくは少なくとも12nm、最も好ましくは少なくとも20nm赤色にシフトされている可視範囲(400nm〜650nm)の平均エネルギーを有する。波長スケールはエネルギーに線形ではないが、Lが存在するポリマーの発光波長が、Lが存在しないポリマーの少なくとも0.025eV、好ましくは少なくとも0.050eV、より好ましくは0.075eV、最も好ましくは0.125eV赤色シフトされている可視範囲(400nm〜650nm)の平均エネルギーを有する。このような比較の例は、ユーロピウム錯体がポリフェニレンポリマーの発光をクエンチするMcGeee et al.に示されている。光発光の貧弱なクエンチと本質的に完全なクエンチの例が示されている(McGehee et al.における図3参照)。
【0129】
言い換えると、発光化合物は複数架橋ビフェニレン繰返し単位より低いエネルギーで発光するので、後者の励起されたものは発光化合物にそのエネルギーを移転する。この逆のプロセスは熱力学的に好ましくない。したがって、この系の励起された状態のエネルギーは発光化合物に流れ込む。多重ビフェニル繰返し単位が主鎖の繰返し単位の最低の励起状態エネルギーを有するならば、それは発光する。
【0130】
ポリマー構造の一部(例えば、繰り返し単位、側基又は末端基として)であるLの有効性を決めるには、L基又は単位が欠ける異なるポリマーについての比較が必要となる。例えば、Lが側基又は末端基であるならば、H又はフェニルに置き換えられる。Lがポリマーの一部である場合、発光波長は分子量又は複数架橋ビフェニレン単位間の距離のようなポリマーの変更によって影響を受けるであろう。しかしながら、Lのごく少ない量が通常この系で使用されるので、このような効果は非常に小さい。
【0131】
モデル化合物は、発光化合物、基又は繰返し単位(L)が本発明の実施に有益であるかどうかを決める他の方法を提供する。これは、例えば、未置換のL分子の可視波長と未置換の複数架橋ビフェニレンモノマー単位を比較することによって達成できる。あるいは、ジフェニル−置換L(Ph−L−Ph又はL’)の可視波長は、ジフェニル−置換複数架橋ビフェニレン単位(Ph−MBB−Ph)の可視波長と比較することができる(両者の場合、フェニル基はこの単位がポリマー鎖に付着する位置で置換される)。Lが1価であるならば、モデル化合物L’はPh−Lであり、Lが「0価」であるならば、すなわち、ポリマー鎖に化学的に結合していないならば、L’=Lである。有益にするため、L又はL’は比較の複数架橋ビフェニレン系より低い発光エネルギーを有しなければならない。L基(MBB−/−Q2)を欠くモデルポリマーと上記式IV−VIIIを有する対応のポリマーを比較することも有益である。
【0132】
L化合物が本発明の実施に有益であるかどうか決めるための上記方法はEL装置の作動の何ら特別な理論又はメカニズムにかかわるものではない。1つの理論的な検討は、高いエネルギー発光体及び低いエネルギー発光体を含むEL装置において、低いエネルギー発光体からだけの発光は高いエネルギー発光体から低いエネルギー発光体への励起状態エネルギーの移転から生じることを示している。他の理論的な検討は、低いエネルギー発光体からだけの発光は低いエネルギー発光体上の正孔と電子の再結合から生じることを示している。発光メカニズムがこれら又は他の理論によって説明されるかどうかにかかわりなく、有益なL成分は上記の方法によって選択されることができる。
【0133】
他の実施態様において、発光化合物、単位又は基Lは立体化学的なバルク基の組み込みによって保護される。バルク基は、Lが他のL基又はポリマーと近づくことを防ぐことによって、Lを保護する。バルク基の安定化効果は公知であり、立体化学的バルクを有する分子Lの設計は当業者に十分に理解される。
【0134】
他の実施態様において、発光化合物、単位又は基Lは、活性位置において不活性基を置くことによって保護される。例えば、トリフェニルアミンのラジカルカチオンは非常に反応性で中性のトリフェニルアミンと急速に反応してテトラフェニルベンジデンを形成する。しかしながら、メチルにおける3つの水素のパラ位置を窒素で置換することは、非常に安定なトリ−p−トリールアミンラジカルカチオンをもたらす。材料の活性位置を決めること、例えば、アルキル基のアルキレート及び位置によってこれら材料の保護されたものを得ることは当業者に容易に理解される。保護基としては、アルキル、アリール、ハロ(好ましくはF及びCl)、シアノ、アルコキシ、ヘテロアルキル及びヘテロアリールが挙げられる。また、もしポリマーがガラス転移温度以上で使用されるとポリマーが大きく劣化され得るので、Lは相対的に堅い繰返し単位及び側基(長いアルキル鎖のような柔軟性基を避ける)によって保護されることができ、より高い使用温度を許容する。
【0135】
本発明の複数架橋ビフェニレンポリマーは電荷輸送を助ける繰返し単位、側基又は末端基を含むことができる。これら繰返し単位又は基は電子輸送又は正孔輸送を促進することができる。正孔輸送単位の限定されない例としては、トリアリールアミン、ベンジデン及びジアルコキシアレンが挙げられる。上記で示される繰返し単位(Q)の限定されないいくつかの例は、良好な正孔輸送単位である。電子輸送単位の限定されない例は、オキサジアゾール、ベンゾキサゾール、ペルフルオロアレン及びキノリンである。上記の繰返し単位Qの限定されない例は、正孔輸送単位である。Qとして示される2価の構造は1価の基として使用され得る(例えば、ポリマー主鎖に1つだけの付着を有する末端基又は側基)。電荷輸送単位又は基の量は、0〜99%、好ましくは75%未満、より好ましくは50%未満である。電荷輸送基の有用な量は、約5モル%、10モル%、20モル%、25モル%、30モル%及び35モル%である。当業者は多くの量の電荷輸送単位を組み込む一連のポリマーを製造する方法を知り、また、電荷移動性(すなわち、フライトマススペクトマトリーの時間によって)又はこれから製造されるp−OLED装置の発光効率を計測することによってその特性を評価することができる。良好な発光層は電子及び正孔を等しく運び、電荷輸送単位又は基の追加又は抽出によって正孔及び電子移動度を等しくすることが望ましい。
【0136】
本発明の複数架橋ビフェニレンポリマーは発光層よりOLED及びp−OLEDに使用される。当業者に知られるように、共役ポリマーの電荷輸送能力は簡易に還元できる繰返し単位(増加した電子輸送)、簡易に酸化できる繰返し単位(増加した正孔輸送)、又は両者の組み込みのよって強化することができる。簡易に酸化できるトリアリールアミンを含むポリマーは、引用文献として本明細書に組み込まれる米国特許第6,353,083号明細書に開示されている。本発明の実施に有用な電荷輸送繰返し単位は、米国特許2002/0064247号及び2003/0068527号明細書に記載されている。また、OLED及びp−OLEDの電荷輸送層は追加の機能、例えば、逆のタイプの電荷の帯電の遮断、励起の遮断、構造の平坦し、光の装置からの放出の促進及びバッファー層としての機能を有する。
【0137】
OLED又はp−OLEDにおける層として使用されるとき、本発明のポリマー及びオリゴマーは、ポリマー若しくは低分子電荷輸送体、光散乱剤、架橋剤、界面活性剤、湿潤剤、平坦化剤、Tg改変剤など配合又は混合される。例えば、本発明の発光ポリマーに正孔輸送ポリマーを混合することが望ましい。あるいは、相対的に高いエネルギーを放出する本発明のポリマーに、電子輸送材料として機能する低分子発光体又は高分子発光体を配合することが望ましい。
【0138】
本発明のモノマーは、多くのアリール化合物及びその合成を開示し、本明細書に引用文献として組み込まれる米国特許出願2004/0135131に公知の方法によって製造することができる。
【0139】
本発明のポリマーは、ニッケル又は他の遷移金属触媒を用いる2ハロゲン化アリールと亜鉛又は他の還元金属をコロン還元カップリング2ハロゲン化アリールとニッケルの化学量論的量のヤマモト反応性カップリング、ニッケル触媒によるアリールハロゲン化物とアリールGrinard試薬のヤマモトカップリング、パラジウム金属、パラジウム錯体又はパラジウム塩の触媒によるアリールハロゲン化物とアリールボロン酸及びアリールボロンエステルのスズキカップリング、アリールハロゲン化物とアリール亜鉛試薬(通常、パラジウム触媒を使用)のネギシカップリング、アリールハロゲン化物とアリールGrignards又はアリールリチウム試薬のクマダ触媒カップリング、例えば、Kovacic and Jones(Chemical Reviews,1987,vol.87,pp357−379)に記載される電子高濃度アリーレンの酸化カップリングなどのアリールカップリング重合法によって製造することができる。ヤマモト及びコロンカップリングの例は、引用文献として本明細書に組み込まれる米国特許2004/0170839号及び2002/0177687号明細書に開示されている。
【0140】
本発明のポリマーは、例えば、引用文献として本明細書に組み込まれるSchilling,et al.(Macromolecules,vol.2,pp85−88,1969)ビスジエンのDiels−Alder濃縮とビス−ジエノフィルを含む方法によって製造することができる。
【0141】
本発明のポリマーはグラフト及びブロック法によって製造することができる。これらの場合において、中間ポリマー又はオリゴマーは最初に形成され、ポリマーの他のタイプのアーム又は鎖拡張は中間ポリマーにおいて成長される。グラフトコポリマー及びブロックコポリマーは、例えば、ポリマーの組織の制御、ポリマー鎖の近接の防止又は結晶化の減少のために有益である。グラフト及びブロックコポリマー区域はまた、例えば、正孔及び/又は電子輸送鎖として機能するグラフト又はブロック区域の組み込みによって電荷輸送
の制御のために使用され得る。また、発光基は、グラフト又はブロック共重合の使用によって組み込まれることができる。
【0142】
本発明の実施に有益なモノマーとしては下記の式X及びXIが挙げられるが、これに限定されない。
【化29】

Xは次の群から独立して選択される。
【化30】

【0143】
X’は次の群から独立して選択される。
【0144】
【化31】

−R及びR1’−R8’は、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN,−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−OR、−SR、−SO、−POR、−PO−、−OCOR、−CO、−NR、−N=CR、−NRCOR及び−CONRからなる群より独立して選択される。R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0145】
隣接するR基は、環構造を形成することができるか、又はできない。
【0146】
及びR(もし、存在するなら)又はR7’及びR8’は(もし、存在するなら)互いに環構造を形成することができるか、又はできない。
【0147】
いずれのR−Rは、ポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成することができるか、又はできない。
【0148】
いずれのR及びRも(もし、存在するなら)互いに1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
【0149】
は一価のアニオン原子又は基である。
【0150】
p=0〜2、
及びZ’は、ハロゲン原子、−ArCl、−ArBr、−ArI、−COR、−ArCOR、−B(OR、−ArB(OR
【化32】

からなる群より独立して選択される。
また、T及びArは、次の式の共役単位からなる群より独立して選択される。
【化33】

共役単位は、架橋アルキル、置換アルキル、ペルフルオロ、アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキル、カルボニロキシ、シアノ及びフルオロからなる群より選ばれる置換基によって置換され得る。
【0151】
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
【0152】
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
【0153】
また、1又は2以上のR、R、R又はRはR、R、R1’又はR6’に相互に結合して環系を形成する。
【0154】
モノマーは適当な方法によって製造することができる。例えば、式Xのモノマー(Xは−CR7R8−、Z1及びZ1’は臭素である)は、次のスキームによって製造される。
【化34】

3重モノマーは同様の方法によって製造される。
【化35】

【0155】
上記のスキームの1,3−ジブロモプロパンを2つの離脱基を有する他の化合物に置き換えて、類似の2重及び3重架橋モノマーを形成する方法は当業者に明らかである。
【0156】
本発明の1つの実施態様において、本発明の実施によって供給される複数架橋ビフェニレンを含むポリマーを含む少なくともの1つの電子発光層を有する電子発光装置が提供される。このような装置は、ポリマー有機発光ダイオード(p−OLED)として一般に知られており、このような装置の製造の多くの方法が使用することができる。限定されない例として、基板(例えば、ガラスシート又はポリエステル薄膜)は、透明なインジウム錫酸化物(ITO)(市販のガラス又はプラスチック上のITOが使用できる)の導電層が被覆され、前記ITOは洗浄され(例えば、水溶性ペルオキサイドの処理又は酸素プラズマの処理によって)、前記ITOはスピンコート及び焼成(例えば、Baytron P登録商標、Byer)によって正孔輸送層が被覆され、正孔輸送層がスピンコートにより適用され、選択的にキュア又は架橋され、本発明の複数架橋ビフェニレンポリマー及び正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、燐光体又は蛍光体を含む電子発光層がスピンコート(又は、印刷(例えば、インクジェット印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレクソグラフィック印刷など)、スプレーコート、カーテンコート、ロールコート、電子スプレーコート、又は電子蒸着)によって適用され、選択的な第2のEL層が適用され、選択的な電子輸送層が適用され(例えば、アルミニウムトリ(8−ヒドロキシキノリン)、2−(4−ビフェニル)−5−フェニル−1,3,4−オキシダジアゾール(PBD)又はオキシダゾール繰り返し単位又は他の電子欠乏単位を含むポリマーが、印刷、スピンコート、スプレーコート、電子スプレーコート又は真空蒸着によって適用され、選択的なバッファー層が適用され(例えば、フッ化リチウム又は真空蒸着)、及び電極が適用され(例えば、Al、Ca、Ba、Mg−Ag合金など、真空蒸着、スパッタリング又は他の技術によって)、及び選択的な密封シール層又は缶が適用される。
【0157】
本発明に有益なp−OLEDの構造は、限定されない次の連続層を含む。
A.1.ガラス、2.ITO、3.PEDOT/PSS(例えば、Baytron P登録商標,Bayer)、4.EL層、5.FCs、6.Al、7.エポキシ熱硬化性接着剤で密封された金属キャップ
B.1.プラスチック基板、2.ITO、3.PEDOT/PSS(例えば、Baytron P登録商標,Bayer)、4.EL層、5.LiF、6.Al、7.密封シール層
C.1.ガラス、2.ITO、3.アリールアミン化合物が低分子、オリゴマー又は高分子として含まれる正孔輸送層、4.EL層、5.CsF、6.Al、7.エポキシ熱硬化性接着剤で密封された金属キャップ
これらの構造において、電子発光層が透明(通常、ITO)電極と後部(通常、金属)電極の間に挟まれ、他の正孔注入、正孔輸送、電子注入、電子輸送及びバッファー層が選択的に追加される。全体のp−OLED構造は多層電子発光装置である。外部回路と接続する手段が供給される。
【0158】
p−OLEDのEL層は、好ましくは5〜500nm厚さ、より好ましくは10〜250nm、最も好ましくは20〜100nmである。EL層は好ましくはコーティング技術によって適用され、好ましくはスピンコート又はスプレーコートによって適用される。EL層は、リソグラフィー、インクジェット又はスクリーン印刷などの公知技術によってパターニングされて形又は画素が形成される。
【0159】
本発明のp−OLEDは、しばしば固体状態照明(SSL)と呼ばれる平坦な光源として使用できる。この場合、各p−OLED素子は、より大きな又は小さな装置が可能であるが、相対的に大きな面積、通常、1cm〜1mを有する。製造又は取り付けの容易のため、異なる色のサブパネル又はp−OLEDへの電力を制御することによって異なる色又は多数の色の光を達成するために、大きな平坦光源又はパネルは2以上のサブパネル又はp−OLEDに分割される。
【0160】
区分化されたディスプレイ、例えば、数字又は英数字のディスプレイは、p−OLEDの特定の部分集合が文字又は数字の出力を形成するように配列された小さなp−OLED装置を有する。当業者は本発明のp−OLEDを使用して区分化されたディスプレイを製造する方法を知る。
【0161】
ドットマトリックスディスプレイは、個々に位置づけされ、それぞれ小さいドットを表す素又は絵素を有するモノクロ又はカラーのディスプレイであり、その光出力は絵または表示情報を形成するために制御される。本発明のポリマー及びp−OLED装置は、公知のディスプレイ構造に使用される。ディスプレイはパッシブマトリックス又はアクティブマトリックスである。各画素又はドットは多結晶シリコン、アモルファスシリコン又は有機材料の1又は複数のトランジスタによって制御される。
【0162】
LCDは液晶ディスプレイであり、通常、次の構成要素からなる。バックライト、偏光板、アレイ、それぞれが透明電極及び駆動トランジスタに連動する液晶セルのマトリックス、第2偏光板又はアナライザーである。本発明のp−OLEDはLCDのバックライトとして使用することができ、又はp−OLEDが分極した光を発光するならバックライト又は分極器として使用され得る。
【0163】
電界効果型トランジスタは、チャネルを通じて電流の流れを制御するp型又はn型のチャネルトランジスタ材料に生成した電解を利用するトランジスタである。有機電界効果型トランジスタは、3つの電極、ソース、ドレイン及びゲートを有する通常薄い層としての有機材料のチャネルからなり、前記ゲートは薄膜絶縁層によって有機材料との直接接触から分離されている。ゲート電極に印加された電界はソース及びドレイン電極を通過する電流を制御する。本発明の複数架橋ビフェニルポリマーは電界効果型トランジスタの有機材料として使用することができる、有機薄膜トランジスタは有機電界効果トランジスタ又は有機双極トランジスタであることができる。
【0164】
双極トランジスタはネガとポジの3層交互材料(NPN又はPNP)構造を有する3端子半導体である。本発明のMBB含有ポリマーは双極トランジスタのN又はP型として使用され得る。
【0165】
光起電装置は光により露光に応答して電圧を生じる構造のものである。有機光起電装置の限定されない例としては、透明電極(例えば、ガラス上のITO)、1又は2以上の有機層及び背面電極(例えば、Al)である。有機層は、通常、一方側が電子高濃度、他方側がより電子濃度が低くなるように選択される。これは、電子寄与化合物若しくは繰返し単位、又は電子受領化合物若しくは繰返し単位の添加又は組み込みによって達成される。本発明の複数架橋ビフェニレンポリマーは有機光起電装置における有機層として使用され得る。当業者はいかに電子寄与又は受領体をMBBポリマーに含ませて電子高濃度又は低濃度にするかを知るだろう。例えば、上記で検討した正孔輸送単位は一般的に良好な電子寄与体であり、電子輸送単位は一般的に良好な電位受領体である。光起電装置は太陽光から電力を供給する太陽電池としての用途がある。
【0166】
光検出器は、光の検出に使用される通常高い効率を有する光起電装置である。
【0167】
電気的スイッチ装置は、大きな電流を制御するために小さく適用される電界が使用される装置である。当業者は1又は2以上のトランジスタから電気的スイッチを構成する方法を知ることができる。本発明のMBBポリマーは電気的スイッチ装置として使用される有機トランジスタを形成するために使用され得る。
【0168】
光学電子装置は、電界の適用によって、通常、ビーム状の、又は光ファイバー若しくは波長案内チャネルに閉じ込められた光を制御するために使用される。光学電子装置は光学スイッチ、モジュレータ、増幅器などに要することができ、電話通信の分野にも応用できる。
【0169】
p−OLED装置の製造は、本明細書に引用例として組み込まれる米国特許2003/0045642号及び米国特許2004/0127666号に開示されており、当業者は本発明の組成物を使用して類似の装置を製造する方法が分かる。
【0170】
引用文献として完全に組み込まれる米国特許2004/0241496号は、次のように、実施例36において本発明の実施に有益なp−OLEDの製造方法を開示する。
【0171】
本発明の要求を満足するEL装置は次のように製造される。有機EL媒介は本発明に記載される有機化合物の単一層を有する。
a)インジウム錫酸化物(ITO)被覆ガラス基板は、連続的に市販の洗剤で超音波洗浄され、脱イオン水で洗浄され、トルエン蒸気で脱ガスされ、紫外線及びオゾンに数分間さらされた。
b)PEDOT水溶液(水中1.3%、Baytron P Trial Product Al 4083)が制御されたスピン速度においてITO上にスピンコートされ、500Åの厚さを得た。コーティングは110℃で10分間焼成された。
c)化合物のトルエン溶液(30mL溶媒中300mg)が0.2μmテフロンフィルターによってろ過された。次いで、溶液は制御されたスピン速度でPEDOT上にスピンコートされた。薄膜の厚さは500〜700Åであった。
d)有機薄膜の表面は、CsF塩の15Åからなるカソード層が蒸着され、続いて、原子比10:1のMg及びAg2000Åが蒸着された。
【0172】
上記の工程でEL装置の蒸着が完了した。次いで、装置は、室内環境に対する保護のために乾燥したグローブ中に密封された。
【0173】
米国特許公開2004/0241496号は、電子発光装置に組み込まれると青色を含む発光をする多くの低分子、モノマー及びポリマーを開示する。例えば、次の蛍光性ドーパントが本発明のMBBポリマーのドープのために使用される。
【0174】
このような蛍光ドープ剤としては、アントラセン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、コウマリン、ロダミン及びキナクリドンの誘導体、ジシシアノメチレネピラン化合物チオピラン化合物、ポリメシン化合物、ピリリウム及びチアピリウム化合物、フルオレン誘導体、ぺリフランテーン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミン、ボロン化合物、ビス(アジニル)メタン化合物及びカルボスチリル化合物が挙げられるがこれに限定されない。有益な燐光性ドープ剤としては、イリジウム、プラチナ、パラジウム又はオスミウムの有機錯体が挙げられるがこれに限定されない。有益なドープ剤の例示としては、次のものが挙げられるがこれに限定されない。
【化36−1】

【化36−2】

【化36−3】

【化36−4】

【化36−5】

【化36−6】

【化36−7】

【0175】
当業者は本発明に関連したこれら低分子化合物、モノマー及びポリマーを使用する方法を知ることができる。例えば、発光低分子化合物又はポリマー、特に米国特許公開2004/0241496に開示されるものは、本発明のMBBポリマー及びP−OLEDの発光層に使用される混合物に混合することができ、あるいは、米国特許公開2004/0241496に開示されるモノマー、特にビスボロンエステル、ジブロミド及びビストリフラーテは、MBB繰返し単位及び青色発光繰返し単位を含むコポリマーを製造するために本発明のMBBモノマーと共にコモノマーとして使用することができる。米国特許公開2004/0241496に開示されるアノード、カソード、正孔輸送材料及び他のp−OLED構成要素は本発明のMBBポリマーに関連して有益である。
【0176】
本発明の他の側面は本発明の実施に関連して提供されるポリマーから形成される薄膜である。このような薄膜は、ポリマー発光ダイオード、光起電電池及び電界効果トランジスタに使用できる。好ましくは、このような薄膜は発光層又は電荷輸送層として使用できる。この薄膜は電子装置の保護コーティング及び蛍光コーティングとしても使用できる。薄膜又はコーティングの厚さは用途に依存する。
【0177】
一般的にこのような薄膜の厚さは約0.005〜200μmである。コーティングが蛍光コーティングとして使用されるとき、コーティング又は薄膜の厚さは好ましくは50〜約200ミクロンである。コーティングが電子保護層として使用されるとき、コーティングの厚さは約5〜約20μである。コーティングがポリマー発光ダイオードに使用されるとき、層の厚さは好ましくは0.005〜0.2μである。本発明のポリマーは良好なピンホールと欠陥がない薄膜である。
【0178】
薄膜は、本発明にしたがって提供されるポリマー組成物をコーティングすることによって容易に形成でき、前記組成物はポリマーと少なくとも1つの有機溶媒を含む。好ましい溶媒は、脂肪族炭化水素、塩化炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン、エーテル及びこれらの混合物である。使用できる他の溶媒としては、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、ペンチルベンゼン、メシチレン、クメン、シメン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、テトラリン、デカリン、2,6−ルチジン、2−フルオロ−m−キシレン、3−フルオロ−o−キシレン、2−クロロベンゾトリフルオリド、ジメチルホルムアミド、2−クロロ−6−フロオロトルエン、2−フルオロアニソール、アニソール、2,3−ジメチルピラゾール、4−フルオロアニソール、3−フルオロアニソール、3−トリフルオロメチルアニソール、2−フルオロベンゾニトリル、2,4−ジメチルアニソール、ベンゾニトリル、3,5−ジメチルアニソール、N,N−ジメチルアニリン、エチニルベンゾエート、1−フルオロ−3,5−ジメトキシベンゼン、1−メチルナフタレン、N−メチルピロリロリディノン、3−フルオロベンゾトリフルオリド、ベンゾトリフルオリド、ジオキサン、トリフルオロメトキシベンゼン、4−フルオロベンゾトリフルオリド、3−フルオロピリジン、トルエン、2−フルオロトルエン、2−フルオロベンゾトリフルオリド、3−フルオロトルエン、4−イソプロピルビフェニル、フェニルエーテル、ピリジン、4−フルオロトルエン、2,5−ジフルオロトルエン、1−クロロ−2,4−ジフルオロベンゼン、2−フルオロピリジン、4−フルオロトルエン、2,5−ジフルオロトルエン、1−クロロ−2,4−ジフルオロベンゼン、2−フルオロピリジン、4−フルオロトルエン、2,5−ジフルオロトルエン、1−クロロ−2,4−ジフルオロベンゼン、2−フルオロピリジン、3−クロロフルオロベンゼン、1−クロロ−2,5−ジフルオロベンゼン、4−クロロフルオロベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、2−クロロフルオロベンゼン、p−キシレン、m−キシレン、o−キシレン又はo−、m−及びp−キシレン異性体の混合が挙げられる。高沸点溶媒及び溶媒混合物はインクジェット印刷に適しているが、キシレン及びトルエンはスピンコートのほうが良い。好ましくは、溶液は式1の繰り返し単位、及び/又は式1の繰返し単位及び式2の繰返し単位を含むポリマー約1〜5%を含む。
【0179】
薄膜は、スピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、オフセット印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、スタンプコーティング又はドクターブレードを含む公知の手段によって製造される。
【0180】
本明細書においては、発光は刺激によって光を放出する特性を意味する。刺激は、可視光(光発光)、X線、ガンマ線、インフラ−赤及びウルトラ紫を含む何らかの波長のエレクトロマグネティック照射、電子ビーム、熱又は他のエネルギー源によることができる。発光及び光発光は蛍光及び燐光を含む。蛍光は、短い崩壊時間を有する発光であり、通常、1重項励起からグランド状態への移行又はより高く許容された移行による発光を意味する。燐光は、より長い崩壊時間を有する発光であり、通常、3重項励起から1重項状態への移行又は禁止された移行による発光を意味する。
【0181】
本明細書で使用されるように、遷移金属は、IIIB、IVB,VB、VIB,VIIB、VIII,IB及びIIB元素を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0182】
実施例
実施例1.ポリマー(6)の製造
【化37】

【0183】
2,7−ジブロモ−9−ヘキシルフルオレン(2)の製造
乾燥THF(200mL)中の2,7−ジブロモフルオレン((1),0.060モル)の溶液に、アルゴン雰囲気中−78℃において、THF(0.060モル)中のn−ブチルリチウム、1.5Mが45分間で添加された。添加後、反応混合物の温度は室温まで上昇され、1時間撹拌された。混合物は−78℃まで冷却されて、THF(10mL)中のπ−ヘキシルブロミド(0.060モル)溶液が45分間以上添加された。次いで、反応混合物の温度は室温まで上昇され、12時間撹拌された。溶液は10%HCL溶液によって中和され、THFが真空中で除去された。得られた油はクロマトグラフィーによって純化された。
2,7−ジブロモ−9−ヘキシル−9−(2−ブロモエチル)フルオレン(3)の製造
水溶性水酸化カリウム(50mL,50%)テトラブチルアンモニウムブロミド(1mmol)及び1,2−ジブロモエタン(25mmol)を含む混合物中に、75℃において、(2)(5mmol)が添加された。15分後、混合物は室温まで冷却された、CHClによる抽出後、有機層が水、水溶性HCl(1M)、水及び塩水によって連続して洗浄された。最終の有機層は硫化マグネシウム上で乾燥され、ろ過された。母液は真空中で濃縮された。得られた油はクロマトグラフィーによって純化された。
(4)の製造
(3)(0.75mmol)及びCHCL(15mL)を含む溶液に、アルミニウムトリクロライド(0.75mmol)が加えられ、得られた混合物は室温で16時間撹拌された。次いで、溶液は、2Mの水溶性HCl(15mL)及び水(15mL)で希釈された。有機層が分離され、CHClにより希釈され、水(20mL)によって洗浄され、硫化マグネシウム上で乾燥され、ろ過された。母液は真空中で濃縮された。得られた油はクロマトグラフィーによって純化された。
(6)の製造
2首の丸底フラスコが(4)(1.5mmol)、(5)(1.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホシヒノ)パラジウム(0.2mmol)及びナトリウム重炭酸塩(20.2mmol)で満たされた。フラスコは角膜で密封され、窒素で除去された。脱ガスされた水(20mL)及び脱ガスされたTHF(20mL)はシリンジにより混合物に添加された。得られた混合物はレフラックス中で3日間撹拌され、次いでメタノール中に注がれた。得られた沈殿物はろ過により収集され、多量の水、メタノール及びアセトンによって洗浄された。粗い生成物はクロロホルム中に再び溶解され、生成物は溶液にメタノールを加えることによって凝固した。生成物はろ過によって収集され、真空中で乾燥された。
【0184】
実施例2.ポリマー(10)の製造
【化38】

【0185】
2,7−ジブロモ−9−(3−ブロモプロピルイデニル)フルオレン(7)
ピリジン(30mL)中の2,7−ジブロモフルオレン((1),27mmol)の撹拌された懸濁液中にメタノール(6mL)中の水酸化テトラブチルアンモニウムの1Mの溶液が添加された。次いで、ピリジン(25mL)中の3−ブロモプロパノール(32mmol)が10分間以上加えられ、溶液は室温で2時間撹拌された。混合物は300mLの氷水中に注がれ、3時間撹拌された後、得られた固体はろ過により収集され、クロマトグラフィーによって純化された。
(8)の製造
(7)(0.75mmol)及びCHCl(15mL)を含む溶液中にアルミニウムトリクロライド(0.75mmol)が加えられ、得られた溶液は室温で16時間撹拌された。次いで、溶液は2Mの水溶性HCl(15mL)及び水(15mL)によって希釈された。有機層が分離され、CHCl(20ml)により希釈され、水(20mL)によって洗浄された。最後の有機層は真空中で濃縮され、得られた油はクロマトグラフィーによって純化された。
(10)の製造
2首の丸底フラスコが(8)(1.5mmol)、(9)(1.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホシヒノ)パラジウム(0.2mmol)及びナトリウム重炭酸塩(20.2mmol)で満たされた。フラスコは角膜で密封され、窒素で除去された。脱ガスされた水(20mL)及び脱ガスされたTHF(20mL)はシリンジにより混合物に連続的に添加された。得られた混合物はレフラックス中で3日間撹拌され、次いでメタノール中に注がれた。得られた沈殿物はろ過により収集され、多量の水、メタノール及びアセトンによって洗浄された。粗い生成物はクロロホルム中に再び溶解され、生成物は溶液にメタノールを加えることによって凝固した。生成物はろ過によって収集され、真空中で乾燥された。
【0186】
実施例3.ポリマー(15)の製造
【化39】

【0187】
1,2,11,12−テトラヒドロ−ベンゾ[h,i]フルオランテーネ(12)
HCl(50mL)、水(10mL)及びアマルガム亜鉛(200g)が、1,2,11,12−テトラヒドロ−ベンゾ[h,i]フルオランテーネ−3,10ジオネ((11),83mmol)が加えられた。反応フラスコにはガス入口チューブがはめ込まれ、混合物が還流まで徐々に加熱される間HClガスが溶液中に泡だって流れ込まれた。16時間の還流後、溶媒は真空中で除去され、生成物はクロマトグラフィーによって純化された。
(13)の製造
クロロホルム(200mL)中の(12)(158mmol)溶液に、−78℃において、塩化第二鉄(400mg)及び2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノル(20mg)が−78℃で加えられた。臭素(335モル)が、反応物が光から保護されながら、混合物に滴下された。混合物は、室温まで暖められ、16時間撹拌された。得られたスラリーは水中に注がれ、水溶層が除去され、クロロホルムで抽出された。結合された有機層が水溶性ナトリウムチオ硫酸塩で洗浄され、硫化マグネシウム上で乾燥され、ろ過され、濃縮された。生成物はクロマトグラフィーによって純化された。
(15)の製造
2首の丸底フラスコが(13)(1.5mmol)、(14)(1.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホシヒノ)パラジウム(0.2mmol)及びナトリウム重炭酸塩(20.2mmol)で満たされた。フラスコは角膜で密封され、窒素で除去された。脱ガスされた水(20mL)及び脱ガスされたTHF(20mL)はシリンジにより混合物に連続的に添加された。得られた混合物はレフラックス中で3日間撹拌され、次いでメタノール中に注がれた。得られた沈殿物はろ過により収集され、多量の水、メタノール及びアセトンによって洗浄された。粗い生成物はクロロホルム中に再び溶解され、生成物は溶液にメタノールを加えることによって凝固した。生成物はろ過によって収集され、真空中で乾燥された。
【0188】
実施例4.ポリマー22の製造
【化40】

【0189】
9−オクチルフルオレン(17)の製造
乾燥THF(200mL)中のフルオレン((16),0.060モル)の溶液に、アルゴン雰囲気中−80℃において、へキサン(0.060モル)中のn−ブチルリチウム、2.5M溶液が15分間で添加された。添加後、反応混合物の温度は室温まで上昇された。混合物は−80℃まで冷却されて、THF(10mL)中のn−ヘキシルブロミド(0.060モル)溶液が滴下された。添加後、反応混合物はこの低い温度で1時間撹拌され、3.5時間で室温まで上昇された。水が反応混合物に加えられた。生成物は、CHCl(3×50mL)で抽出され、クロマトグラフィーによって純化された。青白い固体が収集された。
9−ブロモプロピルー9−オクチルフルオレン(18)の製造
乾燥THF(200mL)中の9−オクチルフルオレン((17),0.013モル)の溶液に、アルゴン雰囲気中−80℃において、へキサン(0.015モル)中のn−ブチルリチウム、2.5M溶液が15分間で添加された。添加後、反応混合物の温度は室温まで上昇された。混合物は−80℃まで冷却されて、1,3−ジブロモプロパン(0.015モル)溶液がゆっくり加えられた。添加後、反応混合物はこの低い温度で20分間撹拌され、一晩で室温まで上昇された。水が反応混合物に加えられた後、生成物は、CHCl(3×50mL)で抽出され、硫化マグネシウムで乾燥された。CHClの除去後、未反応の1,3−ジブロモプロパンが真空中で蒸留され目的生成物(5.1g)が得られた。
10b−オクチル−1,2,3,10b−テトラヒドロフルオラテン(19)の製造
ヘキサン(150mL)中の9−ブロモプロピル−9−オクチルフルオレン(18,0.013モル)溶液中に、窒素雰囲気中室温で、アルミニウムトリクロライド粉末(0.013モル)が加えられた。得られた混合物は室温で16時間撹拌され、反応をクエンチするために水が加えられた、生成物はCHCl(3×50mL)で抽出された。CHClの除去後、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより粗生成物が純化された。白い固体が収集された(3.65g)が得られた。
4,9−ジブロモ−10b−オクチル−1,2,3,10b−テトラヒドロフルオランテーン(20)の製造
250mLフラスコが10b−オクチル−1,2,3,10b−テトラヒドロフルオランテーン((19),0.005モル)、クロロホルム(20mL)、塩化鉄(III)(36mg)、BHT(10mg)及び磁性撹拌棒で満たされた。得られたよう溶液中に、窒素雰囲気中0℃において、臭素(0.010モル)が撹拌されながら15分間にわたって加えられた。添加後、反応混合物の温度は室温まで上昇し、一晩(15時間)攪拌された。反応混合物は水溶性チオ硫酸ナトリウムによりクエンチされ、生成物は、CHCl(3×50mL)で抽出され、硫化マグネシウムで乾燥された。クロマトグラフィー後、純生成物(1.13g)が得られた。
ポリマー(22)
40mLのガラス小瓶に、2,5−ジヘキシロキシベンゼン−1,4−ジボロン酸エチレングリコールエステル((37),0.229g,0.506mmol)及び4,9−ジブロモ−10b−オクチル−1,2,3,10b−テトラヒドロフルオランテーン((36),0.241g,0.506mmol)が加えられた。小瓶はグローブボックスに移された。グローブボックスにおいて、トルエン(1.16mL)、トルエン(60%,0.35mL)中のアリクアット336及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが小瓶に加えられた。小瓶は密封されグローブボックスから出された。続いて、0.8mL、2Mの脱ガスされた水溶性カリウムカーボネートが小瓶に注入された。小瓶はオービタルシェイカー上で95℃、24時間加熱された。室温まで冷却された後、ポリマードープがトルエンで7mLに希釈され、0.2μシリンジフィルターでろ過された。得られた溶液は180mLのメタノール及び20mLの水の攪拌溶液に加えられた。
【0190】
収集されたポリマーは5mLのトルエン中に溶解され、140mLのメタノールと50mLのアセトンの攪拌溶液に注がれた。ポリマーは真空中において65℃で一晩乾燥された。分子量はポリスチレン標準に対してゲル浸透クロマトグラフィーによって、Mw=42,419;Mn=19,687に決められた。
【0191】
実施例5.ポリマー(25)の製造
【化41】

【0192】
ポリマー(25)の製造
40mLのガラス小瓶に、9,9−ジオクチルフルオレン,2,7−ジボロン酸ピナコールエステル((24),0.341g,0.520mmol)及び4,9−ジブロモ−10b−オクチル−1,2,3,10b−テトラヒドロフルオランテーン((23),0.248g,0.520mmol)が加えられた。小瓶はグローブボックスに移され、トルエン(1.15mL)、トルエン(60%,0.35mL)中のアリクアット336及びトルエン(0.0104M,0.50mL)中のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが小瓶に加えられた。小瓶は密封されグローブボックスから出され、2Mの脱ガスされた水溶性カリウムカーボネート(0.8mL)が小瓶に注入された。小瓶はオービタルシェイカー上で95℃、17時間加熱された。
【0193】
室温まで冷却された後、ポリマードープがトルエンで7mLに希釈され、0.2μシリンジフィルターでろ過された。得られた溶液は180mLのメタノール及び20mLの水の攪拌溶液に加えられ、得られた沈殿物はろ過により収集された。個体は5mLのトルエン中に溶解され、140mLのメタノールと50mLのアセトンの攪拌溶液に注がれた。固体は真空中において65℃で一晩乾燥された。分子量はポリスチレン標準に対してゲル浸透クロマトグラフィーによって、Mw=74,007;Mn=28,778に決められた。
【0194】
実施例6.ポリマー(29)の製造
【化42】

【0195】
(26)の製造
不活性雰囲気ボックスにおいて、3丸首フラスコがピナコールボラン(4.4mL,30mmol)、(13)(10mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスヒノ)プロパンニッケル(II)ジクロライド(0.33g,6mol%)、トリエチルアミン(11.2mL)及び35mLの無水トルエンで満たされた。フラスコは不活性雰囲気ボックスから除かれ、窒素噴出濃縮器に接続された。混合物は窒素雰囲気中95℃で18時間加熱された。反応物は室温まで冷却され、水が加えられ、トルエンで抽出された。真空中でトルエンが除去され、残留物がメタノールから再結晶された。
コポリマー(29)の製造
40mLのガラス小瓶に、(26)(0.52mmol)、9,10−ブロモアントラセン(27)(0.1mmol)、(28)(0.4mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.0052mmol,ビスボロンンエステル系1mol%)、3つの5mmガラス玉、0.8mL、2Mの水溶性カリウムカーボネート、アリクアット336(0.2mL)及びトルエン(1.8mL)が満たされ、隔膜キャップで密封され、窒素が充満され、オービタルシェイカー上で95℃、24時間加熱された。トルエン層が10mLまで希釈され、0.2μフィルターでろ過され、9/1メタノール/水に凝固され、凝固ポリマーは2回溶解され、メタノール/アセトン75/25に凝固され、60℃の真空中のオーブンで一晩乾燥された。
【0196】

実施例7.ポリマー(31)の製造
【化43】

【0197】
コポリマー(31)の製造
不活性雰囲気ボックスにおいて、40mガラス瓶が(26)(0.52mmol)、9,10−ジブロモアントラセン(27)、(30)(0.4mmol)、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(0.0052mmol,ビスボロンンエステル系1mol%)、3つの5mmガラス玉、アリクアット336(0.2mL)及びトルエン(1.8mL)が満たされ、隔膜キャップで密封された。小瓶は不活性雰囲気ボックスから除かれ、0.8mLの脱ガスされた(窒素により)水溶性カリウムカーボネートがシリンジにより加えられた。小瓶は、オービタルシェイカー上で95℃、24時間加熱された。トルエン層が分離され、10mLまで希釈され、0.2μフィルターでろ過され、9/1メタノール/水に凝固された。凝固ポリマーは2回溶解され、メタノール/アセトン75/25に凝固され、60℃の真空中のオーブンで一晩乾燥された。
【0198】
実施例8.ポリマー(34)の製造
【化44】

【0199】
(32)の製造
ボロンエステルが(23)から、下記の化合物(42)と同じ技術を用いて、n−ブチルリチウムによりリチウ化され、トリメチルボラートによりボロン化され、ジボロン酸に水和化され、ピナコールによりエステル化された。
コポリマー(34)の製造
不活性雰囲気ボックスにおいて、40mガラス瓶が(32)(0.52mmol)、3,6−ジブロモベンゾチアジアゾール(33)(0.1mmol)、(30)(0.4mmol)、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(0.0052mmol,ビスボロンンエステル系1mol%)、3つの5mmガラス玉、アリクアット336(0.2mL)及びトルエン(1.8mL)が満たされ、隔膜キャップで密封された。小瓶は不活性雰囲気ボックスから除かれ、0.8mLの脱ガスされた(窒素により)水溶性カリウムカーボネートがシリンジにより加えられた。小瓶は、オービタルシェイカー上で95℃、24時間加熱された。トルエン層が分離され、10mLまで希釈され、0.2μフィルターでろ過され、9/1メタノール/水に凝固された。凝固ポリマーは2回溶解され、メタノール/アセトン75/25に凝固され、60℃の真空中のオーブンで一晩乾燥された。
【0200】
実施例9.モノマー(42)の製造
【化45−1】

【0201】
9−オクチルフルオレン(35)の製造
乾燥THF(200mL)中のフルオレン(20g,0.12モル)の溶液に、アルゴン雰囲気中−80℃において、へキサン(0.015モル)中のn−ブチルリチウム、10M溶液が15分間で添加された。添加後、反応混合物の温度は室温まで上昇された。混合物は−80℃まで冷却されて、n−オクチルブロミド(0.12mol)溶液が滴下された。添加後、反応混合物はこの低い温度で1時間撹拌され、一晩で室温まで上昇された。水(180mL)が反応混合物に加えられた。生成物は、DCM(3×60mL)で抽出され、硫化マグネシウムで乾燥された。青白い油(32g)が収集された。
9−オクチルフルオレン−9−プロパノート(36)の製造
乾燥メタノール中の(35)(0.018モル)、ナトリウムメトオキサイド(0.022モル)及びメチルアクリレート(0.022モル)が、0℃、3時間攪拌され、その後、溶液は透明になり、生成物(36)が白い固体としてろ過により収集された。
(37)の製造
CHCl(100mL)中の36(0.05モル)溶液にFeCl(0.005モル)及び臭素(0.10モル)が加えられた。混合物は室温で3時間攪拌された。反応物は、水溶性チオ硫酸ナトリウムでクエンチされ、分離され、有機層が水で洗浄された。溶媒が真空中で除去され、生成物はシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより純化された。
(38)の製造
化合物(37)(0.027モル)、エトキシエタノール(100mL)及び20mLの30%水溶性KOHが還流器中で3時間加熱された。混合物は室温まで冷却され、DCM(2×50mL)で抽出された。DCM層は水で洗浄され、結合された水溶性相は冷却され、HCLで酸性にされた。DCMによる抽出及び標準の作業により生成物が得られた。
(39)の製造
酸(38)(0.043モル)が濃縮硫酸中に溶解され、窒素中で80℃まで4時間加熱された。反応混合物は氷水に注がれ、ろ過により分離された、生成物は再結晶化により純化された。
(40)の製造
DCM中の(39)(0.1モル)溶液中に、DCM(0.1モル)中のDeoxy−Fluor(ビス−(2−メトキシエチル)硫化アミノトリフルオライド、空気生成物)及びHF(0.02モル)が加えられた。混合物は室温で16時間攪拌された。DCM及びHFが真空中で除去された。残留物はシリカゲルカラム上のクロマトグラフィーにより純化された。
(41)の製造
オーブンで乾燥された500mL、3首、丸底フラスコに攪拌棒、ゴム隔離膜及び追加の漏斗が備えられた。フラスコは(40)(0.05モル)で満たされた。フラスコは窒素で充満され、250mLの無水性THFが加えられた。溶液は−80℃まで冷却され、n−ブチルリチウム(16mL、THF中10M)が滴下された。混合物は−80℃で1時間攪拌され、室温まで冷却された。混合物は再度冷却され、一晩攪拌された。混合物は、2MのHClの添加によって水素化された。沈殿物はろ過され、脱イオン水で洗浄された。粗生成物がエタノールから再結晶され、真空中で一晩乾燥された。
(42)の製造
Dean−Starkトラップ、(41)(10g)及びエチレングリコール(25mL)が満たされた100mLフラスコが130℃で1.5時間加熱された。次に、30mLのトルエンが加えられ、トルエン及び副生成物の水がDean−Strarkで除去されるまで還流された。室温まで冷却され、生成物はろ過により分離され、メタノールで洗浄された。生成物はDCM−へキサンから再結晶化された。
【0202】
実施例10.コポリマー(44)の製造
【化45−2】

【0203】
コポリマー(44)の製造
不活性雰囲気ボックスにおいて、40mガラス瓶が(42)(0.52mmol)、9,10−ジブロモジ−t−ブチルアントラセン(異性体混合)、(43)(0.1mmol)、(28)(0.4mmol)パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(0.0052mmol,ビスボロンンエステル系1mol%)、3つの5mmガラス玉、アリクアット336(0.2mL)及びトルエン(1.8mL)が満たされ、隔膜キャップで密封された。小瓶は不活性雰囲気ボックスから除かれ、0.8mLの脱ガスされた(窒素により)2Mの水溶性カリウムカーボネートがシリンジにより加えられた。小瓶は、オービタルシェイカー上で95℃、24時間加熱された。トルエン層が分離され、10mLまで希釈され、0.2μフィルターでろ過され、9/1メタノール/水に凝固された。凝固ポリマーは2回溶解され、メタノール/アセトン75/25に凝固され、60℃の真空中のオーブンで一晩乾燥された。
(43)の製造
250mLの3丸首フラスコが、9,10−ジブロモアントラセン(0.05mol)、t−ブチルブロミド(0.12mol)及び2硫化炭素(100mL)で満たされた。窒素雰囲気中で、塩化アルミニウム(0.005モル)が幾つかの部分に分けて加えられた。混合物は、室温で3時間攪拌された、反応混合物は氷水に注がれ、ろ過により分離された。生成物はシリカゲル上のクロマトグラフィーにより純化された。
【0204】
実施例11.ポリマー(29)、(31)、(34)及び(44)からのP−OLED装置
標準のポリマー有機発光装置がBaytron P(登録商標)(Bayer)ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレン硫酸塩の層を洗浄された、ITO被覆平板ガラス上に蒸着することにより、製造された。次いで、ポリマー(29,31,34又は44)のポリマー層を約100nmの厚さまで蒸着し、次いで、5nmのCsF層は揮発蒸着され、次いで、アルミニウム層が1μ真空蒸着された。ポリマー(29)、(31)及び(44)を使用した装置は青色を発光し、ポリマー(34)を使用した装置は、電圧5〜10Vの適用により緑色を発光した。
【0205】
比較例1
A)クロロホルム中のCN−PPP(100mg)溶液から、水晶板に薄膜が蒸着され、窒素雰囲気中40℃で乾燥された。薄膜の光発光波長は、400〜450nm領域で強いピークのポリフェニレンの特徴を示し、550〜650nm領域では0の発光を示した。
B)クロロホルム中のCN−PPP(100mg)及びEu(acac)phen(5mg)溶液から、水晶板に薄膜が蒸着され、窒素雰囲気中40℃で乾燥された。薄膜の光発光波長は、400〜450nm領域で強いピークのポリフェニレンの特徴を示し、600〜620nm領域では非常に小さい(400〜650nmの領域から全範囲約5%減少)Eu3+イオンの特徴を示した。理論上、Eu(acac)phenのエネルギーレベルはCN−PPPからエネルギーを受けるには高すぎるので、本質的にCN−PPPからEu3+イオンへのエネルギーの移転はない。
C)クロロホルム中のCN−PPP(100mg)及びEu(dnm)phen(5mg)溶液から、水晶板に薄膜が蒸着され、窒素雰囲気中40℃で乾燥された。薄膜の光発光波長は、600〜620nm領域で強いピークEu3+イオンの特徴を示し、400〜550nm領域では発光がゼロを示した。Eu(acac)phenエネルギーレベルはCN−PPPからエネルギーを受けるのに十分な低さなので、本質的にCN−PPP励起状態の全てのエネルギーはEu3+イオンへ移転した。
【0206】
【化46】

この実施例において、Eu(dnm)(phen)は、CN−PPP発光をクエンチするが、Eu(acac)(phen)はCN−PPP発光を有効にクエンチしない。
【0207】
架橋ビフェニルポリマー、コポリマー、これらから製造された物品、及びこれを製造及び利用する方法の例示的実施例である上記の記載は本発明の例示である。当業者には多くの変更が明らかであるから、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって規定される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
次のものからなる群より選択される繰返し単位の少なくとも1種を含むポリマー組成物。
【化1】

及び
【化2】

Xは次のものからなる群から選択される。
【化3】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。
及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
は1価の原子又は基である。
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、又は(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと共に環系を形成し、前記2つの環系は2以上の原子を共有することができるか、又はできない。
さらに、次の式の共役単位からなる群より独立して選択される繰返し単位の1または2種以上を選択的に1〜99重量%含む。
【化4】

共役単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【請求項2】
前記ポリマーは、式1で表される繰返し単位の2又は3種以上を含む請求項1に記載のポリマー。
−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。
及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、又は(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと共に環系を形成し、前記2つの環系は2以上の原子を共有することができるか、又はできない。
【請求項3】
式1で表される繰返し単位の1種を1〜99%重量%含むコポリマーを含む請求項1に記載のポリマー。
−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。
及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、又は(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと共に環系を形成し、前記2つの環系は2以上の原子を共有することができるか、又はできない。
さらに、次の式の共役単位からなる群より独立して選択される繰り返し単位の1又は2種以上を1〜99重量%含む。
【化5】

共役単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【請求項4】
式1で表される繰返し単位の2又は3種以上を1〜99%重量%含むコポリマーを含む請求項1に記載のポリマー。
−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。
及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、又は(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと共に環系を形成し、前記2つの環系は2以上の原子を共有することができるか、又はできない。
さらに、次の式の共役単位からなる群より独立して選択される繰り返し単位の1又は2種以上を1〜99重量%含む。
【化6】

共役単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【請求項5】
前記ポリマーは、式2で表される繰返し単位の2又は3種以上を含む請求項1に記載のポリマー。
Xは次のものからなる群から選択される。
【化7】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。
及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
は1価の原子又は基である。
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、又は(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと共に環系を形成し、前記2つの環系は2以上の原子を共有することができるか、又はできない。
【請求項6】
式2で表される繰返し単位の1又は2種以上を1〜99%重量%含むコポリマーを含む請求項1に記載のポリマー。
Xは次のものからなる群から選択される。
【化8】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。
及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
は1価の原子又は基である。
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、又は(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと共に環系を形成し、前記2つの環系は2以上の原子を共有することができるか、又はできない。
さらに、次の式の共役単位からなる群より独立して選択される繰り返し単位の1又は2種以上を1〜99重量%含む。
【化9】

共役単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【請求項7】
−R、R及びRは、アルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキル基からなる群より独立して選択され、1又は2以上の水素原子はフルオレンによって置換されている、ペルフルオロ誘導体を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
V、R及びR10の1又は2以上は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル又はヘテロアリールアルキル基からなる群より独立して選択され、1又は2以上の水素原子はフルオレンによって置換されている、ペルフルオロ誘導体を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
−R、R及びRは、−RCN,−RCHO、−RCOR、−RCR=NR、−ROR、−ROR、−RSR、−RSO、−RPOR、−RPO−、−ROCOR、−RCO、−RNR、−RN=CR、−RNRCOR及び−RCONRからなる群より独立して選択され、Rは、ヘテロ原子及びアルキレン基を含むアルキレン基を含むアルキレン及び置換アルキレンからなる群より独立して選択され、1又は2以上の水素原子はフルオレンによって置換されている、ペルフルオロ誘導体を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
V、R及びR10の1又は2以上は、−RCN,−RCHO、−RCOR、−RCR=NR、−ROR、−ROR、−RSR、−RSO、−RPOR、−RPO−、−ROCOR、−RCO、−RNR、−RN=CR、−RNRCOR及び−RCONRからなる群より独立して選択され、Rは、ヘテロ原子及びアルキレン基を含むアルキレン基を含むアルキレン及び置換アルキレンからなる群より独立して選択され、1又は2以上の水素原子はフッ素によって置換されている、ペルフルオロ誘導体を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
式1において、U及びU1’が、ゼロ、−NR’−、−O−及び−S−から独立して選択され、R及びR’が、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、n=2〜5である請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
式1が次の式で表され、
【化10】

、U1’、U及びU2’が、ゼロ、−NR’−、−O−及び−S−から独立して選択され、R’が、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、m=2〜5及びn=2〜5である請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
式1が次の式で表され、
【化11】

及びU1’が、ゼロ、−NR’−、−O−及び−S−から独立して選択され、R及びR’が、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、m=0〜3及びn=0〜3である請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
式1が次の式で表され、
【化12】

、U1’、及びU2’が、ゼロ、−NR’−、−O−及び−S−から独立して選択され、Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、m=2〜5及びn=0〜3である請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
式1が次の式で表され、
【化13】

及びUが、ゼロ、−NR’−、−O−及び−S−から独立して選択され、R及びR’が、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、m=1〜4及びn=1〜4である請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
式2が次の式で表され、
【化14】

n=2〜5である請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
式2が次の式で表され、
【化15】

が、ゼロ、−NR’−、−O−及び−S−から独立して選択され、R’が、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、m=0〜3及びn=0〜3である請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
芳香族基を含む末端基をさらに含む請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記ポリマーが、分岐状、超分岐状、スター、櫛形、樹枝状又はこれらのいくつかの組み合わせである構造を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
前記ポリマーが、交互、ランダム、ブロック又はこれらのいくつかの組み合わせである構造を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
前記ポリマーが架橋性官能基を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
前記ポリマーが前記材料の増加した分子量に使用される化学反応性末端基を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
1又は2以上の発光基が、前記ポリマーに対して共有結合、イオン結合、水素結合又はこれらのいくつかの組み合わせである請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
1又は2以上の金属が、前記ポリマーに対して、キレート結合、共有結合、イオン結合、水素結合又はこれらのいくつかの組み合わせである請求項1に記載の組成物。
【請求項25】
前記金属が遷移金属からなる群より独立して選択される請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
請求項1に記載の前記ポリマーの1又は2以上の及び他のポリマーの1又は2以上の混合物からなる組成物。
【請求項27】
請求項1に記載の前記ポリマーの1又は2以上を1重量%以上、及び他のポリマー又は添加物を最大99重量%まで含む組成物。
【請求項28】
前記他のポリマー又は添加剤は、発光低分子化合物、発光オリゴマー又は発光ポリマーである請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
他のポリマー又は添加剤は、平均直径が100nm未満の発光粒子又はナノ粒子である請求項27に記載の組成物。
【請求項30】
前記ポリマーは光学的に活性である請求項1に記載の組成物。
【請求項31】
キラルであり、10%を超えるエマンチオマー過剰が存在する架橋ビフェニル単位を含む請求項30に記載のポリマー組成物。
【請求項32】
下記の式Xで表される組成物。
【化16】

Xは次の式からなる群より選択される。
【化17】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。
及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
は1価の原子又は基である。
及びZ1’は、ハロゲン原子、−ArCl、−ArCl、−ArBr、−ArI、−COR、−B(OR、ArB(OR
【化18】

からなる群より選択され、
Arは次の式の共役単位からなる群から独立して選択される。
【化19】

共役単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、
は、アルキレン、置換アルキレレン、及び1,2−フェニレンからなる群より独立して選択され、
また、(1)RはRと相互に結合して環系を形成するか、あるいは、(2)RはRと相互に結合して環系を形成し、RはRと相互に結合して環系を形成し、2つの環系は2以上の原子を共有するか、又はしない。
【請求項33】
式Xが次の式で表される請求項32に記載の組成物。
【化20】

Rは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、n=2〜5であり、
Zは、−CHO、−Cl、−Br、−I及び−B(OH)
【化21】

からなる群より独立して選択される。
【請求項34】
式Xが次の式で表される請求項32に記載の組成物。
【化22】

m=2〜5、n=2〜5、及びZは、−CHO、−Cl、−Br、−I、−B(OH)
【化23】

からなる群より独立して選択される。
【請求項35】
m=nである請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
式Xが次の式で表される請求項32に記載の組成物。
【化24】

Rは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、n=0〜3であり、
Zは、−CHO、−Cl、−Br、−I及び−B(OH)
【化25】

からなる群より独立して選択される。
【請求項37】
式Xが次の式で表される請求項32に記載の組成物。
【化26】

m=2〜5、n=0〜3であり、
Zは、−CHO、−Cl、−Br、−I及び−B(OH)
【化27】

からなる群より独立して選択される。
【請求項38】
式Xが次の式で表される請求項32に記載の組成物。
【化28】

Rは、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、m=1〜4、n=1〜4であり、
Zは、−CHO、−Cl、−Br、−I及び−B(OH)
【化29】

からなる群より独立して選択される。
【請求項39】
次の式XIで表される組成物。
【化30】

X及びX’はそれぞれ独立して次の式からなる群より選択され、
【化31】

−R及びR1’−R8’は水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、相互に接続して環構造を形成することができる。
及びRは(もし、存在すれば)あるいはR7’及びR8’は(もし、存在すれば)共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
及びY−’は、1価のアニオンからなる基より独立して選択され、p=0〜2であり、
及びZ1’は、ハロゲン原子、−ArCl、−ArCl、−ArBr、−ArI、−COR、−B(OR
【化32】

からなる群より選択され、
T及びArは次の式の共役単位からなる群から独立して選択される。
【化33】

共役単位は、アルキル、置換アルキル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリーロキシ、置換アリーロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルカルボニロキシ、シアノ及びフルオロから独立して選ばれる置換基を有し得る。
Uは、−O−及び−S−から独立して選択される。
また、V、R及びR10は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールからなる群よりそれぞれ独立して選択される。
は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、
は、アルキレン、置換アルキレレン、及び1,2−フェニレンからなる群より独立して選択され、
また、1又は2以上のR、R8’、R7’又はRは、R、R、R1’又はR6’と相互に結合して環系を形成する。
【請求項40】
−R、R1’−R8’、Ra’及びRは、アルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキル基からなる群より独立して選択され、1又は2以上の水素原子はフッ素によって置換されている、ペルフルオロ誘導体を含む請求項32又は39に記載の組成物。
【請求項41】
V、R及びR10の1又は2以上は、アルキル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキル基からなる群より独立して選択され、1又は2以上の水素原子はフッ素によって置換されている、ペルフルオロ誘導体を含む請求項32又は39に記載の組成物。
【請求項42】
−R、R1’−R8’、Ra’、Rb’及びRは、−RCN,−RCHO、−RCOR、−RCR=NR、−ROR、−ROR、−RSR、−RSO、−RPOR、−RPO−、−ROCOR、−RCO、−RNR、−RN=CR、−RNRCOR及び−RCONRからなる群より独立して選択され、Rは、ヘテロ原子及びアルキレン基を含むアルキレン基を含むアルキレン及び置換アルキレンからなる群より独立して選択され、1又は2以上の水素原子はフッ素によって置換されている、ペルフルオロ誘導体を含む請求項32又は39に記載の組成物。
【請求項43】
V、R及びR10の1又は2以上は、−RCN,−RCHO、−RCOR、−RCR=NR、−ROR、−ROR、−RSR、−RSO、−RPOR、−RPO−、−ROCOR、−RCO、−RNR、−RN=CR、−RNRCOR及び−RCONRからなる群より独立して選択され、Rは、ヘテロ原子及びアルキレン基を含むアルキレン基を含むアルキレン及び置換アルキレンからなる群より独立して選択され、1又は2以上の水素原子はフッ素によって置換されている、ペルフルオロ誘導体を含む請求項32又は39に記載の組成物。
【請求項44】
はRと相互に結合して環系を形成し、RはRと相互に結合して環系を形成し、前記低分子化合物はキラルである請求項32に記載の組成物。
【請求項45】
X=X’、R=R1’、R=R2’、R=R3’、R=R4’、R=R5’、R=R6’、R=R7’、R=R8’及びZ=Z1’である請求項39に記載の組成物。
【請求項46】
請求項32又は39に記載の1又は2以上の化合物が次の式の1又は2以上の化合物と反応することが許容されるポリマー又はコポリマーの製造方法。
−A−Z2’
Aは完全又は部分的共役基であり、Z及びZ2’は、同じか異なり、ハロゲン原子−B(OR又は
【化34】

からなる基から独立して選択され、Rは、水素、アルキル及び置換アルキルからなる群より独立して選択され、Rは、アルキレン及び置換アルキレンからなる群より独立して選択される。
【請求項47】
前記混合物が加熱される請求項46に記載の方法。
【請求項48】
重合プロセスに塩基が加えられる請求項46に記載の方法。
【請求項49】
反応が0価の金属、金属錯体、金属塩又はこれらいくつかの混合によって保護される請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記0価の金属、金属錯体、金属塩又はこれらいくつかの混合の濃度は、全体のモノマー濃度に対して10%以下である請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記金属は遷移金属からなる群より選択される請求項49又は50に記載の方法。
【請求項52】
前記金属はニッケル及びパラジウムからなる群より選択される請求項51に記載の方法。
【請求項53】
重合プロセスに無帯電有機リガンドが加えられる請求項50ないし52のいずれかに記載の方法。
【請求項54】
前記無帯電有機リガンドが次の式で表される請求項53に記載の方法。
【化35】

Arは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より選択され、R及びRがアルキル及び置換アルキルよりなる群より独立して選択される。
【請求項55】
無帯電有機リガンドが単座配位子及び複数配位子からなる群より選択される請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記無帯電有機リガンドがトリフェニルホスフィンである請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記無帯電有機リガンドがトリ(タートブチル)ホスフィンである請求項53に記載の方法。
【請求項58】
及びRが直鎖、分岐状、環状又はこれらの組み合わせの構造を有するC〜C12アルキル基からなる群より独立して選択され、Arが
【化36】

からなる群より選択され、
、R及びRが、−H、−CH、−CHCH、−CHCHCH、−CH(CH、−OCH、−OCHCH、OCHCHCH及び−OCH(CHからなる群より選択される請求項54に記載の方法。
【請求項59】
前記塩基がカーボネート又はビカーボネート塩である請求項48に記載の方法。
【請求項60】
重合反応に還元金属が加えられる請求項49に記載の方法。
【請求項61】
前記還元金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム及び亜鉛からなる群より選択される請求項60に記載の方法。
【請求項62】
請求項1に記載の組成物から製造される薄膜又は被覆膜。
【請求項63】
請求項1に記載の組成物を含む電子装置。
【請求項64】
少なくとも1つの有機層、前記有機層の少なくとも1つはアノード材料とカソード材料の間に配置される電子発光有機層であり、少なくとも1つのアノード又はカソードは透明又は半透明であり、電圧が印加されて可視光を発光し、前記有機層の少なくとも1つは請求項1に記載の組成物を含む多層電子発光装置。
【請求項65】
導電性ポリマーを含む層が電極に隣接するように、前記導電性ポリマーを含む層が1つの電極と電子発光層の間に少なくとも配置される請求項64に記載の装置。
【請求項66】
絶縁層が電極に隣接するように、厚さ4nm以下の前記絶縁層が前記1つの電極と発光層の間に少なくとも配置される請求項64に記載の装置。
【請求項67】
電子輸送層が前記発光層に隣接するように、前記カソードと前記発光層の間に配置される請求項64に記載の装置。
【請求項68】
正孔輸送層が前記発光層に隣接するように、前記アノードと前記発光層の間に配置される請求項64に記載の装置。
【請求項69】
電子輸送層が前記発光層に隣接するように、前記カソードと前記発光層の間に配置され、正孔輸送層が前記発光層に隣接するように、前記アノードと前記発光層の間に配置される請求項64に記載の装置。
【請求項70】
正孔遮断層が前記発光層に隣接するように、前記カソードと前記発光層の間に配置される請求項64に記載の装置。
【請求項71】
電子遮断層が前記発光層に隣接するように、前記アノードと前記発光層の間に配置される請求項64に記載の装置。
【請求項72】
正孔遮断層が前記発光層に隣接するように、前記カソードと前記発光層の間に配置され、電子遮断層が前記発光層に隣接するように、前記アノードと前記発光層の間に配置される請求項64に記載の装置。
【請求項73】
電子発光有機層が偏光を発光する請求項64に記載の装置。
【請求項74】
請求項64に記載の装置をバックライトとして使用して、液晶層に入る光を偏光する偏光板を他に使用しない液晶表示装置。
【請求項75】
請求項63又は64に記載の装置を使用する平坦光源。
【請求項76】
請求項63又は64に記載の装置を使用する区域表示器。
【請求項77】
請求項63又は64に記載の装置を使用するドットマトリックス表示器。
【請求項78】
請求項63又は64に記載の装置をバックライトとして使用する液晶表示器。
【請求項79】
請求項1に記載の組成物を含む有機電界効果型トランジスタ。
【請求項80】
請求項1に記載の組成物を含む半導体層を含む有機電界効果型トランジスタ。
【請求項81】
請求項1に記載の組成物を含む電子活性層を含む光起電装置。
【請求項82】
請求項1に記載の組成物を含む電子活性層を含む光検出装置。
【請求項83】
請求項1に記載の組成物を含む電子スイッチ装置。
【請求項84】
請求項1に記載の組成物を含む光学電子装置。
【請求項85】
請求項1に記載の組成物を含む有機薄膜トランジスタ。
【請求項86】
電子発光光のピークが、発光基を有さない同じ組成物における電子発光光のピークより少なくとも0.08eV低い請求項1に記載の組成物。
【請求項87】
電子発光光のピークが、発光基を有さない同じ組成物における電子発光光のピークより少なくとも0.1eV低い請求項1に記載の組成物。
【請求項88】
請求項1に記載の組成物から製造される薄膜又は被覆膜。
【請求項89】
次の式からなる群から選択される一般構造を有する請求項1に記載の組成物。
【化37】

Xは次の式からなる群より選択される。
【化38】

−Rは、水素、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、−CN、−CHO、−COR、−CR=NR、−OR、−SR、−SO−、−POR−、−PO、−OCOR、−CO、−NRRb、−N=CR、−NRCOR及びCONR,からなる群より選択され、R及びRは、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールからなる群より独立して選択される。
隣接するR基は、環構造を形成することができるか又はできない。
及びRは共に1つの環構造を形成することができるか、又はできない。
どのR−Rもポリマーにおいて隣接する繰返し単位を有する環構造を形成しない。
どのR及びR(存在する場合)も共に1又は2以上の環構造を形成することができるか、又はできない。
は1価の原子又は基である。
また、(1)RはRと共に環系を形成するか、又は(2)RはRと共に環系を形成し、RはRと共に環系を形成し、前記2つの環系は2以上の原子を共有することができるか、又はできない。
実線の半円は架橋結合を表し、
破線の半円は選択的な架橋結合を表し、
は0又は共役繰返し単位であり、及び
Lは発光化合物、基又は単位である。
【請求項90】
Lを欠き、次の構造を有するモデルポリマー(MBB−/Q2)の可視電子発光波長は、(MBB−/Q2)の主要発光帯が存在しないか又はLを含む本来のポリマー組成物の発光波長の少なくとも80%減少(クエンチ)している点でLを含む本来のポリマーと異なり、
【化39】

X、Q2及び実線及び破線の半円で表される架橋は、請求項89で定義されるものであり、前記モデルポリマーと本来のポリマーにおいて同じである請求項89に記載の組成物。
【請求項91】
モデル化合物Ph−MBB−Phはモデル化合物Ph−L−Phより高いエネルギー発光を有し、Phはフェニル、Ph−MBB−Phは次の構造で表される請求項1に記載の組成物。
【化40】

【請求項92】
Ph−MBB−Ph及びPh−L−Phの可視発光ピークは0.1eV以上分離され、X並びに実線及び破線の半円で表される架橋は請求項89で定義される請求項91に記載の組成物。
【請求項93】
発光ピークPnmを有するポリマー組成物であって、複数架橋ビフェニル繰返し単位及び少なくとも1つの繰返し単位を含み、1)前記対応する複数架橋ビフェニレンホモポリマーはQnmの発光ピークを有し、PはQより大きく、もし、2以上の複数架橋ビフェニレン単位が存在するならば、対応する複数架橋ビフェニレンホモポリマーはPnmより短い発光ピークを有するポリマー組成物。
【請求項94】
PがQ+10nmより大きい請求項92に記載の組成物。
【請求項95】
PがQ+25nmより大きい請求項92に記載の組成物。
【請求項96】
複数架橋ビフェニレン単位及び発光基を含むポリマーを含む電子発光組成物であって、可視電子発光波帯の最大強度が、発光基を有しない同じ組成物の可視電子発光波帯の最大強度より少なくとも0.6eV低いエネルギーで生じる電子発光組成物。

【公表番号】特表2008−519140(P2008−519140A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540347(P2007−540347)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【国際出願番号】PCT/US2005/038621
【国際公開番号】WO2006/052457
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(506061668)サメイション株式会社 (51)
【Fターム(参考)】