説明

無鉛はんだのためのナノスコピック保証被覆

ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン及びポリヘドラルオリゴメリックシリケートを含むナノスコピックシリコン含有剤が、無鉛はんだ接続の表面での導電性金属ウィスカの生成と半導体中の原子マイグレーションをなくすために使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2006年8月18日に出願された米国特許仮出願番号60/822,792の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、導電性ウィスカの生成による短絡に抗して、はんだ接続(無鉛はんだを含む)を保護することに関する。本発明は、しかも、はんだ接続を疎水性とし、湿気からの腐食損傷に対して抵抗性にする方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
本発明は、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン、シルセスキオキサン、ポリヘドラルオリゴメリックシリケート、シリケート及びシリコーン若しくは金属化−ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン、シルセスキオキサン、ポリヘドラルオリゴメリックシリケート、シリケート及びシリコーンの、はんだ被覆での使用に関する。ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン、シルセスキオキサン、ポリヘドラルオリゴメリックシリケート、シリケート及びシリコーン並びに金属化−ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン、シルセスキオキサン、ポリヘドラルオリゴメリックシリケート、シリケート及びシリコーンは、今後は、「シリコン含有剤」という。
【0004】
シリコン含有剤は、以前は、金属原子を錯化するために利用され、ナノスコピック物質の分散のために利用されてきた。Gilman et al., 60 J. Appl. Poly. Sci 591 (1996); Phillips et al. 37 J. Spacecraft and Rockets 463(2000),により検討されるとおり、シリコン含有剤は、原子状酸素の存在下変換され、ガラス様シリカ層を生成することができる。チオール官能化シリコン含有剤は、また、米国特許7,227,305に記載されるとおり、銀表面を変性し、環境による劣化に対してより抵抗性にし、センサーとしての、保護カプセル化のための、及び、発光を増加するエレクトロルミネッセンス半導体上の被覆としての効用を助けるために使用されてきた。
【0005】
ここで、その開示が参照として組み込まれる米国特許出願番号10/910,810(「複合金属マトリックスキャスティング及びはんだ組成物」)及び米国特許出願番号11/342,240(「POSSシラノールによる表面変性」)は、金属表面の改変のために有益であるものとしてのシリコン含有剤を記載している。米国特許5,585,544も、ここで、参照として組み込まれるが、腐食防止のための金属上の疎水化剤としての(スフェレオシリケート(sphereosilicate)と呼ばれる)シリコン含有剤の使用を記載している。
【0006】
環境汚染に関する継続的な関心と共に、鉛含有はんだは、電子アッセンブリから排除するための目標とされてきた。しかしながら、無鉛はんだは、はんだ接続表面で短絡を生み出し、航空機、自動車、ミサイル、衛星、電気器具及びマイクロエレクトロニクスのような長期使用用途での使用のための信頼性問題を生じる導電性錫ウィスカを同時に生成することが知られている。当初の装置製造での信頼性とサービス維持水準を保証するためには、解決が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
驚くべきことに、シリコン含有剤は、層、接続部及び材料界面での或いはその間での金属ウィスカの生成若しくは原子論的マイグレーションによる短絡を受けもするはんだを含む任意の多くの導電性或いは半導性材料を使用する電子素子の改装のために有益であることが見出された。
【0008】
シリコン含有剤は、モノマー或いはポリマーの何れかの形態で、はんだ接続部、半導体若しくは相互配線に直接適用されると、それ自身、そのような機能で有効である。ナノスコピックシリコン含有剤は、非常に優れた湿気バリアー、電気絶縁特性を提供し、金属ウィスカの成長と原子マイグレーションを防止するために材料界面の表面を制御する。
【0009】
本発明の利点は、人間の目では検出不可能であり、はんだ接続、導電体若しくは半導体へ化学的接着により適用できること;回路基板、チップアッセンブリ、太陽電池及び内部チップ素子への低コストの噴霧若しくは塗装適用;非導電性;及び改善された疎水性を包含する。
【0010】
ナノスコピック籠閉じ込め化学物質は、ガス発生がなく、再組み立て若しくは基板の再加工を必要とすることなく、組み立て済みのはんだ接続と基板アッセンブリ上への薄い結合被覆をナノスコピックに生み出すことができる。これらの特性と性能保証は、ロケット、宇宙船、太陽電池、陸上乗物、電気器具及びマイクロエレクトロニクスを含む多くの用途で有益である。この作業で最も有用なシリコン含有剤は、低コストシリコーン、シルセスキオキサン、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン及びポリヘドラルオリゴメリックシリケートを基礎とするものにより最も良く例示される。図1は、シロキサン、シルセスキオキサン、シリケート構造を含むシリコン含有剤のいくつかの代表例を図解する。このような構造におけるR基は、Hからアルカン、アルケン、アルキン、芳香族及びエーテル、酸、アミン、チオール、ホスフェート及びハロゲン化或いは弗化基を含む置換有機系までにわたり得る。
【0011】
本発明のための好ましいシリコン含有剤は、内部の籠枠組が無機珪素-酸素結合から主として構成されている共通のハイブリッド(即ち、有機-無機)組成物を、全て共有する。これらナノ構造の外部の籠は、ナノ構造と被覆された表面の適合性、膜形成性及び適応性を保証する反応性及び非反応性有機官能基(R)両者により覆われている。ナノ構造化学物質のこれら及び他の特性は、米国特許5,412,053及び米国特許5,484,867で詳細に検討されており、両者とも参照によりここに組み込まれる。これらナノ構造化学物質は、低密度であり、直径0.5nm〜5.0nmの範囲であることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】非金属化シリコン含有剤の代表的構造例を示す。
【図2】シラノール籠のための好ましい構造を図解する。
【図3】チオール官能化籠のための好ましい構造を図解する。
【図4】シラン官能化籠のための好ましい構造を図解する。
【図5】3つの異なる歪レベルに対するウィスカインデックス対時間のプロットを示す。
【図6】粒子境界レベルでのはんだ表面の変性を図解する。
【0013】
ナノ構造のための表現式の定義
本発明の化学組成物を理解するために、シリコン含有剤、特にポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン(POSS)及びポリヘドラルオリゴメリックシリケート(POS)ナノ構造の表現式に対する以下の定義がなされる。
【0014】
ポリシルセスキオキサンは、式[RSiO1.5により表される材料であり、ここで、∞はモル重合度を表し、Rは有機置換基(H、シロキシ、環状或いは直鎖脂肪族若しくは芳香族基であり、シラノール、チオール、水素化物、アルコール、エステル、酸、アミン、ケトン、オレフィン、エーテル如き反応性官能基を追加的に含んでもよく、或いはハロゲンを含んでもよい。)を表す。ポリシルセスキオキサンは、ホモレプティックかヘテロレプティックの何れかであってよい。ホモレプティック構造はただ1つの型のR基を含み、一方、ヘテロレプティック構造は1以上の型のR基を含む。
【0015】
シリコン含有剤のサブセットは、POSSとして分類され、POSナノ構造組成物は、以下の式により表される:
ホモレプティック組成物に対しては[(RSiO1.5)Σ#
ヘテロレプティック組成物に対しては、[(RSiO1.5)(R´SiO1.5)Σ#(ここで、RとR´は、異なる。)
ヘテロ官能化ヘテロレプティック組成物に対しては、[(RSiO1.5)(RSiO1.0)(M)Σ#
官能化ヘテロレプティック組成物に対しては、[(RSiO1.5)(RXSiO1.0)Σ#(ここで、R基は、同じか、同じでないかであり得る。)
上記の全てにおいて、Rは、上記定義と同じであり、Xは、限定するものではないが、OH、Cl、Br、I、アルコキシド(OR)、アセテート(OOCR)、パーオキサイド(OOR)、アミン(NR)、イソシアネート(NCO)及びRを包含する。記号Mは、高及び低Z金属を含む組成物内の金属元素、特に、Al、B、Ga、Gd、Ce、W、Ni、Eu、Y、Zn、Mn、Os、Ir、Ta、Cd、Cu、Ag、V、As、Tb、In、Ba、Ti、Sm、Sr、Pb、Lu、Cs、Tl及びTeを指す。記号m、n及びjは、組成物の化学量論に関連する。記号Σは、組成物がナノ構造を形成することを示し、記号#は、ナノ構造内に含まれる珪素原子の数をいう。#の値は、通常はmとnの和であり、ここで、nは、典型的には1〜24の範囲であり、mは、典型的には1〜12の範囲である。Σ#は、化学量論を決定する乗数と混同されるべきではなく、単に、システムの全体のナノ構造特性(籠のサイズとして知られる)を説明するものであることが留意されねばならない。
【0016】
発明の詳細な説明
本発明は、ナノスコピックシリコン含有剤の、はんだ接続と半導体のウィスカ生成、原子のマイグレーションと環境劣化の緩和のための、及びはんだ、半導体及び関連する電気結線間のウィスカ生成に基づく短絡から電子アッセンブリを保護するための使用を教示する。シリコン含有剤のようなナノ構造化学物質が、この機能で作用することを可能とする鍵は、以下のことを含む:(1)その独特なサイズ、高表面積及び表面を被覆するその能力;(2)ナノスコピックなレベルで一様に分散し、表面適合性を増進するその能力;(3)金属を籠中に化学的に組み込むその能力;(4)その本来有する誘電性;(5)噴霧可能な被覆として挙動する籠の能力。
【0017】
ナノ構造化学物質のなかでも好ましいのは、図1で図解されるポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン(POSS)のようなシリコン含有剤である。好ましい組成物は、反応性シラノール(図2)、チオール(図3)及びシラン(図4)官能基を担うシリコン含有剤を含む。これらの官能基は、半導体及びはんだ中に含まれる金属との相互作用が、熱力学的に有利であり、それらを高度に効率化することから、望ましい。それらは、固体及び油状物として、金属を含むか或いは含まないものとして入手可能である。両形態共に、溶媒、モノマー及びポリマーに溶解し、剤のための望ましい担体である。POSSのために、分散は、混合の自由エネルギーの式(ΔG=ΔH−TΔS)に熱力学的に支配されるようである。R基の性質と、ポリマーと表面とに反応し或いは相互作用するPOSS籠上の反応性基の能力は、有利なエンタルピー(ΔT)項に大いに貢献し、一方、エントロピー項(ΔS)は、モノスコピックな籠サイズと1.0という分布のゆえに、高度に望ましい。
【0018】
更に、POSSナノ構造化学物質のようなシリコン含有剤は、分子球のような球状形状(単結晶X線散乱研究による)を有することから、そして、それらは溶解することから、それらは、しかも、噴霧可能で塗装可能な被覆を与えるポリマー系の粘度を効果的に減少する。POSSシランのようなシリコン含有剤は、金属表面上に蒸着可能でもある
無鉛はんだのためのウィスカ生成問題を解決し、現存するはんだ接続に入手可能に後付け適用できるアプローチは、ナノスコピックなシリコン含有剤を電子アッセンブリ全体に噴霧適用し或いは被覆塗装し、それによりウィスカ生成からそれを保護することである。
【0019】
無鉛はんだを含む回路基板への改装として、はんだ接続に適用されると、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン(POSS)のようなシリコン含有剤は、いくつかの顕著な効果を有する。POSSナノ構築ブロックは、光学的に透明な材料であり、電気的に非伝導性であり、向上した疎水性、耐腐食性及びウィスカの成長を緩和するためのはんだの表面粒子の制御を提供する。更に、酸化され次第、これらは容易にシリカガラスを生成する。シリコン含有剤は、はけ塗り、噴霧、浸漬及び蒸着によりはんだ結線に適用されてきた。したがって、既に組み立てられた回路基板を低コストで改装する能力は、無鉛はんだ接続の不安定性に基づく素子故障に抗する保証を提供する。
【0020】
ここに提示される好ましい組成物は、2つの主要な材料の組み合わせを含む:(1)シリコーン、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン、ポリシルセスキオキサン、ポリヘドラルオリゴメリックシリケート、ポリシリケートスフェロシリケートの化学物質からのナノ構造化学物質、ナノ構造オリゴマー若しくはナノ構造ポリマーを含むシリコン含有剤;及び(2)炭化水素、塩素化及びフッ素化炭化水素のような溶媒;超臨界流体;並びにポリマー状及び重合可能キャリアーを含む合成ポリマー系又はデリバリー剤。
【0021】
好ましくは、表面上へのナノ構造化学物質の組み込み方法は、蒸着、噴霧、浸漬、塗装はけ塗り、粉末被覆若しくは噴霧被覆により達成することができ、溶媒支援法を利用してもよい。
【0022】
重要な鍵は、金属表面へ結合する化学的能力をもつシリコン含有剤の使用である。したがって、シラノール、シラン、チオール、ホスフィン、アミン、アルコール、エーテル、酸、エステルのような反応性基が好ましく、望ましい。その化学的性質のために、シリコン含有剤は、このような反応性基の2種以上を含むように適応させることができる。同様に、シリコン含有剤と表面との適合性は、ナノスコピックな籠上の反応性基の型と数を変更することにより制御することができる。
【0023】

全プロセスに適用可能な一般的プロセス変数
化学的プロセスに典型的なように、純度、選択性、速度、任意のプロセスのメカニズム及び経済を制御するために使用することができる多くの変数がある。ナノ構造化学物質及び特にシリコン含有剤の無鉛はんだのための効果的な被覆としての使用のためのプロセスに影響する変数は、ナノスコピック剤のサイズ、多分散性及び組成を含む。同様にポリマー系の分子量、多分散性及び組成又は使用されてもよい溶媒の型は、要請に合うように適合されることもできる。溶融配合、乾式配合及び溶液混合配合のような配合プロセスは、ナノスコピックシリカ剤を望ましい特性を持つ被覆に混合し合金化することに全て有効である。
【0024】
ナノ構造化学物質は、しかも、1つの均一相の生成をもたらすために、所望のポリマー、プレポリマー或いはモノマーを含む容器に添加することも、十分な量の有機溶媒(例えば、ヘキサン、トルエン、ジクロロメタン等)若しくはフッ素化溶媒に溶解することもできる。混合物は、次いで、適切な混合を保証するために十分な温度で高せん断力下攪拌され、有機溶媒が、次いで除去され、真空下若しくは蒸留を含む同様の型のプロセスを使用して回収される。
【0025】
COのような超臨界流体が、可燃性炭化水素溶媒の代替として使用することができることに留意されたい。得られた処方は、次いで直接使用されても或いは引き続く加工のために使用されてもよい。
【0026】
例1.錫ウィスカの緩和
ウィスカの成長に対するPOSS被覆の有効性を評価するために、マット(matte)Sn表面が使用される。銅上のマットSn表面が浸漬メッキを使用して作製される。マットSn被覆Cu帯は、圧縮歪を生み出すために一定の半径に対して曲げられた。3つの異なる曲率が使用され;1.31;3.16及び15.96mmであった。銅の帯は、25mm×10mm×0.5mmの寸法を有し、曲げ半径は、夫々1.5%、7.2%及び16.1%の外側繊維歪に対応している。
【0027】
ウィスカの成長の定量的評価がウィスカインデックス(WI)として知られるパラメータを使用してなされたが、それは、Xu, et al., IPC SMEMA APEX Conference, Jan. 19, 2002, pp. 506-2.1 to 506-2.6に記載されていた。この方法は、選択された線間隔に対する臨界に基づいて、ウィスカの長さによる重み係数を指定する。この研究で使用される重み係数は、100mm線間隔に基づいて、「0」及び「100」は、夫々ウィスカの長さ5μm未満及び50μm超である。5〜10μm及び10〜50μmのウィスカの長さは、夫々、重み係数「1」及び「10」と指定される。このスキームを使用してWI=(各カテゴリーのウィスカの数)×(カテゴリーに対する重み係数)である。
【0028】
図5は、ウィスカインデックス対時間(週)のプロットを示す。評価された全ての曲げ試料の伸長側には、ウィスカは観察されなかったので、ウィスカの成長は圧縮歪を必要とすることが観察された。対照のマットSnに対するPOSSで被覆されたマットSnのウィスカインデックスの比較は、初期のウィスカの成長に必要とされる時間が、係数4により延長されることを示している。更に、ウィスカの太さは、係数2によって、より細くなることが観察された。したがって、適切な汚染条件下では、ウィスカの成長は、このようなシリコン含有剤の適用により緩和され、大いに遅延されることができた。
【0029】
ウィスカの成長と原子マイグレーションは、応力緩和の一形態であることは自明のこととみなされることから、モノ及びポリ官能基を保持するシリコン含有剤の効果が評価された。全ての場合で、ポリ官能基を保持する籠は、モノ官能基系よりも緩和により有効であった。しかしながら、モノ官能化籠は、緩和と表面の向上した疎水性を与えることに有効であった。表面疎水性とウィスカの緩和は、気密環境に望ましい。
【0030】
例2.既製はんだ接続の被覆
はんだ表面への結合に関するPOSS被覆の有効性を評価するために、鉛含有はんだ、銀-錫及び銀-錫-銅はんだが、POSSシラノール、POSSチオール及びPOSSシランにより被覆された。溶液浸漬と噴霧技術の両者が、POSSを適用するために使用された。次いで、表面は洗浄され、電子顕微鏡を使用して調べられた。図6は、はんだ粒子内のPOSS籠の堆積を示す。これは、はんだの粒子境界にアクセスする籠の能力を証明している。全てのはんだは、酸化物層を含むことが認識され、この酸化物層はプロトン化に向けて反応性であることが知られている。したがって、POSS籠への金属硫化物、金属酸化物及び金属珪化物の結合を生成するために、表面酸化物を通じてプロトン化するための反応性基を保持する籠を使用する必要がある。チオール若しくはシラノールを保持する籠の反応性は、シラン(水素化物)官能基を保持する籠よりも有効であることが見出された。
【0031】
一定の代表的具体例と詳細な説明が、本発明を説明するために示されてきたが、請求項で規定された発明の範囲を変更せずに、ここに開示された方法及び装置に種々な改変がなされ得ることは、当業者には明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)シリコン含有剤とキャリアーを混合し被覆混合物を生成すること;及び
(b)電子アッセンブリを被覆混合物で被覆することにより保護被覆を生成すること、
の工程を含む電子アッセンブリの保護方法。
【請求項2】
シリコン含有剤が、ナノ構造シリコーン、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン、ポリヘドラルオリゴメリックシリケート、ポリシリケート及びスフェレオシリケートから成る群より選ばれる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
キャリアーが、ポリマー、炭化水素、塩素化炭化水素、フッ素化炭化水素、超臨界流体及び重合可能材料から成る群より選ばれる、請求項1記載の方法。
【請求項4】
キャリアーが、ポリマー、炭化水素、塩素化炭化水素、フッ素化炭化水素、超臨界流体及び重合可能材料から成る群より選ばれる、請求項2記載の方法。
【請求項5】
シリコン含有剤が、チオール、シラノール及びシランから成る群より選ばれる官能基を含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
シリコン含有剤が、POSS及びPOSから成る群より選ばれる、請求項5記載の方法。
【請求項7】
電子アッセンブリが、無鉛はんだを含み、保護被覆が、導電性金属ウィスカの生成と原子マイグレーションを防止する、請求項5記載の方法。
【請求項8】
保護被覆が、疎水性を増加する、請求項5記載の方法。
【請求項9】
保護被覆が、噴霧、塗装、浸漬若しくは蒸着から成る群より選ばれる方法により適用される、請求項5記載の方法。
【請求項10】
混合が、非反応的である、請求項1記載の方法。
【請求項11】
混合が、反応的である、請求項1記載の方法。
【請求項12】
(a)少なくとも一つの無鉛はんだ接続を有する電子素子;及び
(b)ナノ構造シリコーン、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン、ポリヘドラルオリゴメリックシリケート、ポリシリケート及びスフェレオシリケートから成る群より選ばれるシリコン含有剤を含む接続のための被覆、
を含む電子アッセンブリ。
【請求項13】
被覆が、ポリマー、炭化水素、超臨界流体及び重合可能材料から成る群より選ばれるキャリアーにより適用される、請求項12記載の電子アッセンブリ。
【請求項14】
被覆が、ポリマーを含む、請求項12記載の電子アッセンブリ。
【請求項15】
シリコン含有剤が、チオール、シラノール及びシランから成る群より選ばれる官能基を含む、請求項12記載の電子アッセンブリ。
【請求項16】
シリコン含有剤が、POSS及びPOSから成る群より選ばれる、請求項12記載の電子アッセンブリ。
【請求項17】
被覆が、導電性金属ウィスカの生成と原子マイグレーションを防止する、請求項12記載の電子アッセンブリ。
【請求項18】
被覆が、疎水性を増加する、請求項12記載の電子アッセンブリ。
【請求項19】
被覆が、噴霧、塗装、浸漬若しくは蒸着から成る群より選ばれる方法により適用される、請求項12記載の電子アッセンブリ。
【請求項20】
キャリアーとシリコン含有剤が非反応的に混合される、請求項13記載の電子アッセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−502011(P2010−502011A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525565(P2009−525565)
【出願日】平成19年8月15日(2007.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/018121
【国際公開番号】WO2008/073159
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(506207473)ハイブリッド・プラスティックス・インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】