説明

燃料遮断弁

【課題】燃料遮断弁10の2部品フロートの組付け性を向上させること。
【解決手段】燃料遮断弁10は、ケーシング20およびフロート50を有する。ケーシング20は、円筒状の側壁部32を有するケーシング本体30と、側壁部32の上部に配置された蓋体40とを備えている。蓋体40は、側壁部32の上部開口の一部を覆うとともに接続通路44aを有する蓋本体41と、蓋本体41の外周部に形成され燃料タンクFTの上部に熱溶着可能である溶着部42aと、接続通路44aに臨んで配置されフロート50の上部が着座するシール部44bとを備えている。2部品フロートは、外周側の第1フロートに係合爪を、内周側の第2フロートに環状係合突起56を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の燃料遮断弁として、特許文献1に記載されている図3の技術が知られている。従来の燃料遮断弁は、燃料タンクFTのタンク上壁に装着されるものであり、弁室および弁室と外部とを接続する接続通路を形成するケーシングと、弁室内に収納されたフロートと、フロートを上方へ付勢するスプリングとを備え、弁室内の燃料液位に応じてフロートが昇降して接続通路を開閉することで、燃料タンク内と外部との通気を確保するとともに、燃料の外部への流出を防止している。
【0003】
従来のフロートは、フロートの体積をかせぎ、射出成形時のひけによる変形などを防止するために、フロートを第1フロートと第2フロートとで別々に成形して、組付けていた。しかし、第1フロートの所定位置に形成された複数の係合穴と係合穴に対応して第2フロートの複数の係合爪を係合するために、第1フロートと第2フロートを周方向の位置決めを行って組付ける必要があった。
【0004】
【特許文献1】特開2007-30806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、第1フロートと第2フロートを位置決めせずに組付けることができる燃料遮断弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
燃料タンクの上部に装着され、該燃料タンクに接続される弁室および該弁室と外部とを接続する接続通路を有するケーシングと、上記弁室に収納され該弁室内の燃料液位により昇降することで上記接続通路を開閉するフロートと、該フロートに閉弁方向の力を付勢するスプリングを有する燃料遮断弁において、
上記ケーシングは、円筒状の側壁部を有するケーシング本体と、上記側壁部の上部に配置された蓋体とを備え、上記蓋体は、上記側壁部の上部開口の一部を覆うとともに上記接続通路を有する蓋本体と、上記接続通路に臨んで配置され上記フロートの上部が着座するシール部とを備え、
上記フロートは、
上記接続通路を開閉する弁部と、下方に開放したフロート室と、係合部を有するカップ形状の第1フロートと、
上記フロート室に収納されることで上記第1フロートと一体化され、環状係合突部を有する第2フロートとを備え、
上記係合部と上記環状係合突部とでの係合手段により一体化されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
適用例1に記載のフロートは、第1フロートと第2フロートが一体で構成されており、第2フロートの環状係合突部は、第2フロート全周に係合突部が形成されているため、第1フロートの係合部が環状係合突部に対向する位置にあれば、第1フロートの収納室に第2フロートが同軸上に収納され、どの周方向でも組付けることができ、周方向の位置決めが必要ない。
【0009】
[適用例2]
適用例2において、上記係合部は、上記第1フロートの側壁を貫通する複数の貫通孔の下側壁に沿って形成された係合爪とで構成することもできる。貫通孔を用いることにより、第1フロート外周からスライドコアを挿入して射出成形できるため、空間の小さいフロート室での無理抜きやコア金型にスライドコアを構成する必要がなく、簡単な金型構成で射出成形できる。また、係合穴と係合爪の形状は、環状係合突部に係合するような形状であればよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
【0011】
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は燃料遮断弁10を示す側面図、図2は燃料遮断弁10を示す断面図である。燃料タンクFTは、その表面が高密度ポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。このタンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート50と、スプリング70とを主要な構成として備えており、燃料タンクFT内の燃料が所定の液位まで上昇したときに、外部(キャニスタ)への流出を規制するものである。以下、燃料遮断弁10の各部の構成および作用について説明する。
【0012】
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
(2)−1 ケーシング20
図3は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング20は、ケーシング本体30と、蓋体40とを備え、ケーシング本体30と蓋体40とにより囲まれたスペースが弁室20Sになっており、この弁室20Sにスプリング70に支持されたフロート50が収納されている。
【0013】
ケーシング本体30は、ポリアセタールから形成され、円筒状の側壁部32と、側壁部32の下部に一体に形成された底壁部34とを備え、側壁部32と底壁部34とに囲まれたカップ状の弁室20Sを形成している。側壁部32に連通孔32aが形成され、底壁部34に連通孔34aが形成され、それぞれ燃料タンクFTと弁室20Sとを連通している。また、底壁部34の中央上部には、スプリング70の下端を支持するスプリング受け部34bが形成されている。
【0014】
蓋体40は、ポリアセタールより燃料膨潤量の大きい高密度ポリエチレンから形成され、側壁部32の上部開口を覆う蓋本体41と、蓋本体41の外周部に形成され燃料タンクFTに溶着される溶着部42aを有するフランジ42と、蓋本体41の上部から水平方向に突設され管体通路43aを有する管体部43と、通路形成部44とを備えている。蓋本体41は、側壁部32の上部開口の外周部を覆う平板部41aと、平板部41aから上方へ向けて突設された嵩上げ部41bとを備えている。嵩上げ部41bは、円筒状の立壁部41cと、立壁部41cの上部に形成されかつ上記蓋本体41と平行な天板部41dとを
備えている。
蓋本体41の天板部41dの中央部には、下方に向けて円筒状の通路形成部44が形成されている。通路形成部44内には、接続通路44aが貫通しており、その接続通路44aの弁室20S側が環状のシール部44bになっている。
【0015】
(2)−2 装着手段
ケーシング本体30を蓋体40に装着するための構成として、装着手段が設けられている。装着手段は、ケーシング本体30に設けられた保持部36と、蓋体40に設けられた円筒状の挿入部45と、ケーシング本体30と蓋体40とを爪で機械的に連結する連結手段とを備えている。
図4は燃料遮断弁を分解した側面図である。保持部36は、複数(実施例では4箇所)の支持脚部36aと、支持脚部36aの上部を連結する環状連結部36bとを備えている。支持脚部36aは、側壁部32の外壁から断面L字形に突設されている。図5は図1の5−5線に沿った断面図である。環状連結部36bは、ケーシング本体30の側壁部32の外周壁に対して所定間隙を隔てることで、側壁部32との間で挿入部45を挿入可能である保持間隙38Sを形成している。
また、環状連結部36bの内周部には、上下方向に第1リブ38が複数形成されている。第1リブ38は、保持間隙38Sを跨いで挿入部45に当接するように上下方向に形成されている。
【0016】
図3および図4において、連結手段は、保持部36に設けられた係合部36cと、挿入部45に形成された係合穴45aとから構成されている。係合部36cは、環状連結部36bから下方に形成され、支持脚部36aとの間にスリット36eを有する片持ち部材であり、上部を支点に撓み可能に形成されている。また、係合部36cの先端には、係合爪36dが形成されている。一方、挿入部45には、係合穴45aが形成されており、係合爪36dが係合穴45aに係合することにより、ケーシング本体30を蓋体40に支持する。また、挿入部45には、切欠き45bが下部から上方に向けて形成されている。切欠き45bは、連通孔32aに一致するように配置され、連通孔32aを通じて弁室20Sに連通している。
【0017】
(2)−3 フロート50
図3において、フロート50は、カップ状の第1フロート51と、円筒状の第2フロート54により構成されている。図7は、第1フロート51の斜視図である。第1フロート51は、上部に突設された弁部53と、貫通孔52aと係合爪52bとで第1フロート下部に2ヶ所以上構成されている係合部を有している。貫通孔52aは第1フロート51の側壁に貫通形成されており、貫通孔52aの下壁に沿って第1フロート内周壁より内周側へ突出してない係合爪52bが形成されている。第1フロート51は、下方を開放した容器形状に構成されており、フロート室50Sを形成している。
【0018】
図8は第2フロート54の斜視図である。図9は第2フロート54の下視図である。第2フロート54は、円筒状であり、外周下部に環状係合突部55と上部に環状係合突部55よりやや小さい径の環状突部56を有しており、環状係合突部55と環状突部56との間を軸方向でつないでいる第2リブ57を有している。環状係合突部55の外径は、係合代を必要とするため第2リブより大きくなっており、さらに、環状係合突部55は、複数の第2リブ57間に対応して、排出孔59を有している。第2フロート54の底面から上面までは貫通しており、スプリング70を収容できる収容部58が形成されている。
【0019】
第1フロート51のフロート室50Sに第2フロート54の上部から挿入していき、環状係合突部55が係合爪52bを乗り越え貫通孔52aに位置したときに、第1フロート51と第2フロート54の組付けが完了する。スプリング70は、収容部58に収容され、第1フロート51を直接付勢している。
【0020】
(3) 燃料タンクFTへの取付作業
次に、燃料遮断弁10を燃料タンクFTのタンク上壁FTaに装着する作業について説明する。図2に示すように、ケーシング本体30の弁室20S内に、フロート50およびスプリング70を収納する。さらに、図3および図5に示すように、蓋体40の挿入部45をケーシング本体30の保持部36の保持間隙38Sに挿入する。このとき、蓋体40の挿入部45の係合穴45aに係合爪36dが係合する。これにより、保持部36で挿入部45が挟持されるとともに、係合穴45aに係合爪36dが係合することにより、蓋体40とケーシング本体30とが一体化する。
【0021】
続いて、図2に示すように、蓋体40の溶着部42aの下端部を熱板(図示省略)により溶融するとともに、燃料タンクFTの取付穴FTbの周囲に沿って熱板(図示省略)により溶融して溶着部FTdとする。取付穴FTbに、ケーシング本体30をその下部から挿入して、溶着部42aを溶着部FTdに押しつける。これにより、溶着部42aと溶着部FTdとが同じ樹脂材料で形成されているので、冷却固化すると両者が互いに溶着する。このように、蓋体40がタンク上壁FTaに溶着されると、燃料タンクFT内は、外部に対して高いシール性を確保される。
【0022】
(4) 燃料遮断弁10の動作
次に、燃料遮断弁10の動作について説明する。図2において、燃料タンクFT内の燃料液面が所定の液位以下であると、フロート50は下降位置にあり、接続通路44aを開け、燃料タンクFT内と外部との通気を確保している。そして、車両の揺動や傾斜などにより、燃料遮断弁10の付近の燃料液位が上昇すると、燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、連通孔32a(図3)、弁室20S、接続通路44a、管体通路43aを通じてキャニスタ側へ逃がされる。そして、燃料タンクFT内の燃料液位が所定の液位に達すると、燃料は、底壁部34の連通孔34aを通じて弁室20Sに流入する。これ
により、フロート50に浮力が生じて上昇し、弁部53がシール部44bに着座して接続通路44aを閉塞して燃料がキャニスタ側へ流出するのを防止する。したがって、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇によって、燃料タンクFTから燃料蒸気を逃がすとともに燃料が燃料タンクFT外へ流出するのを防止することができる。
【0023】
(5) 実施例の作用・効果
上記実施例の構成により、以下の作用・効果を奏する。
(5)−1 蓋体40は、燃料タンクFTと同じ高密度ポリエチレンから形成されているから、締結部材などを必要とせず、熱溶着により燃料タンクFTの上部に容易に固定することができる。
【0024】
(5)−2 シール部44bは、蓋体40の嵩上げ部41bに一体に形成されており、フロート50の弁部53が着座することで接続通路44aを閉じ、燃料タンクFT内が外部に対してシールされる。したがって、ケーシング本体にシール部を設け、このケーシング本体に蓋体にシール部材を介在させて組みつけた従来の技術と比べて、本実施例は、シール部材を必要とせず、部品点数を減らすことができる。
【0025】
(5)−3 図6に示すように、シール部44bは、蓋本体41の平板部41aより高い嵩上げ部41bに形成されているので、燃料膨潤に伴うシール性の低下を生じない。すなわち、燃料タンクFT内に満たされた燃料蒸気により、蓋本体41に燃料膨潤が生じる。このとき、蓋体40は、燃料タンクFTに溶着されて拘束されているから、蓋本体41の平板部41aは、2点鎖線で示すように上方へ盛り上がるように湾曲し、しかも周方向へ不均一な変形を生じることがある。嵩上げ部41bは、燃料タンクFTに拘束されている溶着部42aから離れており、このような平板部41aの不均一な変形の影響を受けにくく、均一に燃料膨潤するので、シール部44bに大きな形状変化を及ぼさない。よって、シール部44bは、燃料膨潤に伴う中心軸のズレや形状の変化の影響が少なく、高いシール性を維持することができる。
【0026】
(5)−4 図3および図4に示すように装着手段は、ケーシング本体30と蓋体40とを簡単に組み付け、しかも堅固に保持することができる。すなわち、蓋体40の挿入部45を保持部36の保持間隙38Sに挿入すると、挿入部45は、保持間隙38S内で保持されるとともに、連結手段の係合爪36dが係合穴45aに係合して、ケーシング本体30と蓋体40とが簡単に連結される。このとき、挿入部45は、保持部36から突設された第1リブ38によって当接支持されるから、ケーシング本体30は、蓋体40に対して傾くことなく装着され、フロート50を軸ズレさせることなく、安定した昇降動作を行なわせることができる。
【0027】
(5)−5 装着手段は、蓋体40がケーシング本体30より大きく燃料膨潤しても堅固に保持する。すなわち、蓋体40は、高密度ポリエチレンから形成され、ポリアセタールから形成されたケーシング本体30より燃料膨潤量が大きい。このため、蓋体40に形成された挿入部45は、ケーシング本体30の保持部36より燃料膨潤により拡がろうとしても、膨潤した部分が保持間隙38S内で拡がり、ケーシング本体30を傾かせるような力を生じない。よって、ケーシング本体30が蓋体40に対してガタつきが生じることもなく、ガタつきに伴う不具合、つまり、フロート50が傾いた状態で昇降することがなく、安定した開閉特性を得ることができる。
【0028】
(5)−6 挿入部45を保持間隙38Sに挿入する際に、第1リブ38が挿入部45によって押されて容易に弾性変形するから、保持間隙38Sの寸法公差の許容範囲を大きく設定できる。
【0029】
(5)−7 保持部36の環状連結部36bは、支持脚部36aの上部を環状に連結した構成であり、挿入部45の根元まで保持しているから、従来の技術のように把持部を分割して形成している構成に比べて、挿入部45が燃料膨潤に伴って拡径するのを、大きな力で押さえることができる。
【0030】
(5)−8 連結手段を構成する係合部36cおよび係合穴45aは、環状連結部36bおよび挿入部45にそれぞれ一体に形成しているから、金型の構成などを簡単にできる。
【0031】
(5)-9 環状係合突部55は第2フロート54の下部の全周に形成されているため、第2フロート54がどの周方向で第1フロート51に挿入されても、周方向の位置決めを必要とせず、容易に組付けることができる。
【0032】
(5)-10 スプリング70は、第2フロート54の収容部58に収容されているが、第1フロート51を直接付勢しているため、フロート50が1部品で構成されている場合と同様にフロート50のシール部44bへの開閉精度を維持することができる。
【0033】
(5)-11 第2リブ57を第2フロート54外周に用いることで、金型の第2リブに対応する部分を切削するだけで、外径の寸法を容易に調整することができる。
【0034】
(5)-12 環状係合突部55に排出孔59を設けることで、第1フロート51と第2フロート54に流入した燃料を排出孔59から排出することができる。
【0035】
(5)−13 第1フロート51の側面に貫通孔52aを形成することで、第1フロート51の外周からスライドコアを挿入して射出成形できるため、空間の小さいフロート室50Sでの無理抜きやコア金型にスライドコアを構成する必要がない。コア金型は小さいため、コア金型に複数のスライドコアを構成すると金型を作りにくく、また金型構造が複雑になる。しかし、第1フロート51の外周側からスライドコアを挿入する構造の場合、スライドコアを母型の広い部分につけることができるので、金型構成を簡単にすることができる。
【0036】
(6) 他の実施例
この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
(6)−1 上記実施例において、図5に示すように第1リブ38は、環状連結部36bの内壁から突設したが、これに限らず、保持間隙に跨る形状であれば、挿入部の外壁に突設する構成や、ケーシング本体の側壁部と挿入部との間に保持間隙を設けて、挿入部の内壁または側壁部の外壁に設けてもよく、また両部材からそれぞれ突設してもよい。
(6)−2 上記実施例において、ケーシングを構成するケーシング本体は、側壁部と底壁部とを一体に形成したが、これに限らず、別体に形成しても同様な作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】燃料遮断弁を示す側面図である。
【図2】燃料遮断弁を示す断面図である。
【図3】燃料遮断弁を分解した断面図である。
【図4】燃料遮断弁を分解した側面図である。
【図5】図1の5−5線に沿った断面図である。
【図6】燃料遮断弁の作用を説明する説明図である。
【図7】第1フロートの斜視図である。
【図8】第2フロートの斜視図である。
【図9】第2フロートの下視図である。
【符号の説明】
【0038】
10…燃料遮断弁
20…ケーシング
20S…弁室
30…ケーシング本体
32…側壁部
32a…連通孔
34…底壁部
34a…連通孔
34b…スプリング受け部
36…保持部
36a…支持脚部
36b…環状連結部
36c…係合部
36d…係合爪
36e…スリット
38…第1リブ
38S…保持間隙
40…蓋体
41…蓋本体
41a…平板部
41b…嵩上げ部
41c…立壁部
41d…天板部
42…フランジ
42a…溶着部
43…管体部
43a…管体通路
44…通路形成部
44a…接続通路
44b…シール部
45…挿入部
45a…係合穴
45b…切欠き
50…フロート
50S…フロート室
51…第1フロート
52…係合部
52a…貫通孔
52b…係合爪
53…弁部
54…第2フロート
55…環状係合突部
56…環状突部
57…第2リブ
58…収容部
59…排出孔
70…スプリング
FT…燃料タンク
FTa…タンク上壁
FTb…取付穴
FTd…溶着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンク(FT)の上部に装着され、該燃料タンク(FT)に接続される弁室(20S)および該弁室(20S)と外部とを接続する接続通路(44a)を有するケーシング(20)と、上記弁室(20S)に収納され該弁室(20S)内の燃料液位により昇降することで上記接続通路(44a)を開閉するフロート(50)と、該フロート(50)に閉弁方向の力を付勢するスプリング(70)を有する燃料遮断弁において、
上記ケーシング(20)は、円筒状の側壁部(32)を有するケーシング本体(30)と、上記側壁部(32)の上部に配置された蓋体(40)とを備え、 上記蓋体(40)は、上記側壁部(32)の上部開口の一部を覆うとともに上記接続通路(44a)を有する蓋本体(41)と、上記接続通路(44a)に臨んで配置され上記フロート(50)の上部が着座するシール部(44b)とを備え、
上記フロート(50)は、
上記接続通路(44a)を開閉する弁部(53)と、下方に開放したフロート室(50S)と、係合部(52)を有するカップ形状の第1フロート(51)と、
上記フロート室(50S)に収納されることで上記第1フロート(51)と一体化され、環状係合突部(55)を有する第2フロート(54)とを備え、
上記係合部(52)と上記環状係合突部(55)とでの係合手段により一体化されている燃料遮断弁。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料遮断弁において、
上記係合部(52)は、上記第1フロートの側壁を貫通する複数の貫通孔(52a)の下側壁に沿って形成された係合爪(52b)とで構成されている燃料遮断弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−6291(P2010−6291A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−169856(P2008−169856)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】