説明

現像ローラカバーおよび現像カートリッジ

【課題】現像カートリッジに対する装着時に、現像ローラの表面を傷つけることを防止することができる、現像ローラカバー、およびこれを備える現像カートリッジを提供すること。
【解決手段】現像カートリッジ26を本体ケーシング2から離脱させた状態で、現像カートリッジ26に装着される現像ローラカバー89において、その装着時に現像ローラ39に対向するカバー部90を、現像ローラ39の軸方向に延び、その軸方向と直交する方向に対称な形状に形成し、筐体36に係止される1対の係止部91,92を、カバー部90の長手方向中心に対して長手方向に互いに対称な位置に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置に備えられる現像カートリッジ、および、その現像カートリッジに装着される現像ローラカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、レーザプリンタなどの画像形成装置では、感光ドラムの表面にトナーを供給するための現像カートリッジが着脱自在に備えられている。
現像カートリッジは、トナーを収容する筐体と、この筐体内のトナーを担持する現像ローラとを備えている。筐体は、感光ドラムに向けて開口した長手状の開口部を有しており、現像ローラは、その開口部において、表面の一部が露出した状態で回転可能に支持されている。そして、筐体内のトナーは、現像ローラの表面上に担持され、現像ローラの回転に伴って、感光ドラムの表面に接触するときに、感光ドラムの表面に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラムの表面上の静電潜像がトナー像に現像され、その後、そのトナー像が用紙に転写されることによって、用紙への画像の形成が達成される。
【0003】
このような現像カートリッジは、筐体内のトナーがなくなると、画像形成装置から取り外され、トナーが充填されている新品の現像カートリッジと交換される。画像形成装置から取り外された現像カートリッジは、メーカに回収されて、再利用(リサイクル)に供される。
しかるに、現像カートリッジが画像形成装置から取り外された状態では、現像ローラの表面の一部が筐体から露出するため、現像カートリッジの輸送中などに、その露出した部分において傷がつくおそれがある。そこで、このような現像カートリッジには、画像形成装置から取り外された状態において、現像ローラを保護するためのカバー部材が装着される。
【0004】
このようなカバー部材は、たとえば、現像ローラに対向配置される現像ローラ保護カバーと、この現像ローラ保護カバーの上端部中央に形成されたカバー把手と、下端部両端に形成されたリブとを備えるものが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。そして、このカバー部材では、カバー把手を把持し、各リブを現像カートリッジの下端部に引っ掛けて、その各リブと現像カートリッジとの引っ掛かり部分を支点として、カバー部材を回動させることにより、カバー部材を現像カートリッジに対して装着させたり、現像カートリッジから離脱させたりすることができる。
【特許文献1】特開2003−195730号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の構成では、カバー部材を現像カートリッジに装着するときに、カバー部材の上下を逆にして装着すると、リブやカバー部材の長手方向両端部などが現像ローラの表面に当接して、現像ローラの表面を傷つけてしまう場合がある。
そこで、本発明の目的は、現像カートリッジに対する装着時に、現像ローラの表面を傷つけることを防止することができる、現像ローラカバー、およびこれを備える現像カートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、長手状の開口を有する筐体と、前記筐体に設けられ、前記開口に一部が露出するように配置される現像ローラとを備える現像カートリッジに対して、装着および離脱可能に形成され、装着状態で前記開口を覆い、前記現像ローラの表面を保護するための現像ローラカバーにおいて、前記装着状態において、前記現像ローラの表面に対向し、前記現像ローラの軸方向に延び、前記現像ローラの軸方向と直交する方向に対称な形状を有するカバー部と、前記カバー部の長手方向中心に対して長手方向に互いに対称となる位置に設けられ、前記装着状態において、前記筐体に対して係止される1対の係止部とを備えていることを特徴としている。
【0007】
このような構成によると、カバー部が現像ローラの軸方向と直交する方向に対称な形状を有し、また、1対の係止部がカバー部の長手方向中心に対して長手方向に互いに対称となる位置に設けられているので、現像ローラカバーを、カバー部の長手方向(現像ローラの軸方向)に直交する方向の一端部を筐体の開口の上方または下方のどちらに向けた状態で装着しても、カバー部の長手方向両端部および各係止部が現像ローラの表面に当接することを防止することができる。そのため、現像ローラカバーの装着時に、カバー部や係止部などの各部の当接によって現像ローラの表面を傷つけることを防止しつつ、現像ローラを保護することができる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記カバー部は、長方形板状の本体部と、前記本体部の長手方向と直交する方向の各端縁に沿って形成され、前記本体部から突出し、前記装着状態において前記筐体に当接する1対の当接部とを備えていることを特徴としている。
このような構成によると、1対の当接部は、現像ローラの軸方向と直交する方向に対称な位置に配置される。そのため、現像ローラカバーを、カバー部の長手方向に直交する方向の一端部を筐体の開口の上方または下方のどちらに向けた状態で装着しても、各当接部は筐体に当接するので、各当接部が現像ローラの表面に当接することを防止することができる。その結果、現像ローラカバーの装着時に、各当接部を筐体に当接させて、現像ローラカバーによって現像ローラを確実に保護することができながら、当接部の当接によって現像ローラの表面を傷つけることを防止することができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、各前記当接部は、前記本体部の長手方向に延び、その長手方向と直交する方向に間隔を隔てて互いに対向する外側リブおよび内側リブと、前記外側リブと前記内側リブとの間に架設され、前記本体部の長手方向に間隔を隔てて配置される複数の当接リブとを備えていることを特徴としている。
【0010】
このような構成によると、複数の当接リブによって、外側リブと内側リブとの間に筐体が嵌り込むことを防止することができる。そのため、各当接部を筐体に対して確実に当接させることができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明において、前記筐体には、前記開口に対して前記開口の長手方向と直交する方向の両側に、第1被当接部および第2被当接部が備えられており、1対の前記当接部は、一方が前記第1被当接部に当接し、他方が前記第2被当接部に当接することを特徴としている。
【0011】
このような構成によると、現像ローラカバーを、カバー部の長手方向に直交する方向の一端部を筐体の開口の上方または下方のどちらに向けた状態で装着しても、1対の当接部が第1被当接部および第2被当接部に当接するので、各当接部が現像ローラの表面に当接することを防止することができる。そのため、現像ローラカバーの装着時に、当接部の当接によって現像ローラの表面を傷つけることを防止することができる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明において、前記現像カートリッジには、前記筐体から前記現像ローラの軸方向外側に突出する係止突起が設けられており、前記係止部は、前記係止突起を挿通可能な係止孔を有し、前記装着状態において、前記係止孔に前記係止突起を挿通して、前記係止突起に対して係止されることを特徴としている。
【0013】
このような構成によると、現像カートリッジに係止突起が設けられ、この係止突起を挿通可能な係止孔が係止部に形成されている。そして、係止孔に係止突起を挿通させれば、係止部を係止突起に対して係止させることができ、これによって、現像ローラカバーを筐体に係止させることができる。そのため、簡単な構成によって、現像ローラカバーを筐体に対して確実に係止させることができる。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記係止突起は、前記筐体から突出する前記現像ローラの軸の端部であることを特徴としている。
このような構成によると、現像ローラの軸の端部が係止突起を兼ねるので、部品点数を低減して、構成を簡素化することができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、1対の前記係止部の少なくとも一方は、前記装着状態において、前記係止孔が前記係止突起から離脱する方向に弾性変形可能に形成され、その弾性変形時に操作される操作部を備えていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によると、操作部を操作すれば、係止部の少なくとも一方を、係止孔が係止突起から離脱する方向に弾性変形させることができる。そのため、係止部を係止突起に対して容易に係止/離脱させることができる。その結果、現像ローラカバーを現像カートリッジに対して装着/離脱させるときの手間を軽減することができる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、1対の前記係止部の両方が、前記装着状態において、前記係止孔が前記係止突起から離脱する方向に弾性変形可能に形成され、その弾性変形時に操作される操作部をそれぞれ備えていることを特徴としている。
【0016】
このような構成によると、1対の係止部の両方が弾性変形可能に形成され、各係止部に操作部が備えられている。そのため、両方の係止部の操作部を同時に操作して、各係止部の係止孔を係止突起に対して係止/離脱させることによって、現像カートリッジに対する現像ローラカバーの装着/離脱を達成することができる。また、一方の係止部の係止孔に係止突起を挿通させて、その係止孔を係止突起に係止させた後に、他方の係止部の操作部を操作して、その他方の係止部の係止孔を係止突起に対して係止させることによって、現像カートリッジに対する現像ローラカバーの装着を達成したり、一方の係止部の操作部のみを操作して、その係止部の係止孔を係止突起から離脱させた後に、現像ローラカバーをスライドさせて、他方の係止部の係止孔を係止突起から離脱させることによって、現像カートリッジに対する現像ローラカバーの離脱を達成することもできる。そのうえ、カバー部の長手方向においても対称な形状を有することになるので、現像ローラカバーを、カバー部の長手方向に直交する方向の一端部を筐体の開口の上方または下方のどちらに向けた状態においても装着することができる。その結果、現像カートリッジに対する現像ローラカバーの着脱時の作業性のさらなる向上を図ることができる。
【0017】
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記操作部を認識するための表示が付されていることを特徴としている。
このような構成によると、1対の係止部の両方の係止部に操作部が備えられている場合において、現像ローラカバーを現像カートリッジに対して装着/離脱させるときに、どちらの操作部を操作すればよいかを容易に認識することができる。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記筐体には、前記開口の長手方向両側に側壁が設けられており、前記装着状態において、前記カバー部の長手方向両側から前記筐体との対向方向に延び、各前記側壁に対して前記カバー部の長手方向外側からそれぞれ当接する1対の規制部を備えていることを特徴としている。
【0019】
このような構成によると、現像ローラカバーが現像カートリッジに対して装着された状態において、1対の規制部が、開口の長手方向両側に設けられた側壁に対して、カバー部の長手方向外側からそれぞれ当接する。そのため、各規制部によって、現像ローラカバーをカバー部の長手方向に位置決めすることができるので、カバー部によって、現像ローラの表面をより確実に保護することができる。また、現像ローラカバーの装着時に、各規制部が現像ローラの表面に当接することを防止することができる。
【0020】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、各前記規制部は、前記装着状態において、前記現像ローラの露出部分を軸方向外側から覆うことを特徴としている。
このような構成によると、各規制部によって、現像ローラの露出部分を軸方向外側から覆って保護することができる。そのため、現像ローラの露出部分に傷がつくことをより確実に防止することができる。
【0021】
また、請求項12に記載の発明は、請求項10または11に記載の発明において、各前記規制部は、各前記係止部に対して前記カバー部の長手方向内側にそれぞれ配置されていることを特徴としている。
このような構成によると、係止部を、筐体から現像ローラの軸方向外側に突出する係止突起に係止部を係止させるときに、各規制部が係止部の係止の妨げになることを防止することができる。そのため、現像カートリッジに対する現像ローラカバーの着脱作業性をさらに向上させることができる。
【0022】
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、各前記規制部には、前記装着状態で前記係止突起を受ける受け部が形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、各規制部の受け部によって係止突起を受けることができるので、各規制部を各側壁に対して確実に当接させることができる。これによって、係止部の係止突起に対する確実な係止を達成することができる。
【0023】
また、請求項14に記載の発明は、現像カートリッジにおいて、長手状の開口を有する筐体と、前記筐体に設けられ、前記開口に一部が露出するように配置される現像ローラと、請求項1ないし13のいずれかに記載の現像ローラカバーとを備えていることを特徴としている。
このような構成によると、現像カートリッジに対する装着時に、カバー部や係止部などの各部が現像ローラに当接することを防止することができる現像ローラカバーを備えているので、その現像ローラカバーの装着時に、現像ローラカバーによって現像ローラの表面が傷つけられることを防止することができる。
【0024】
また、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、前記筐体は、前記開口に対して前記開口の長手方向と直交する方向の両側に、前記現像ローラカバーの装着状態において、前記現像ローラカバーが当接する第1被当接部および第2被当接部を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、現像ローラカバーを、カバー部の長手方向に直交する方向の一端部を筐体の開口の上方または下方のどちらに向けた状態で装着しても、1対の当接部が第1被当接部および第2被当接部に当接するので、各当接部が現像ローラの表面に当接することを防止することができる。そのため、現像ローラカバーの装着時に、各当接部を筐体に当接させて、現像ローラカバーによって現像ローラを確実に保護することができながら、当接部の当接によって現像ローラの表面を傷つけることを防止することができる。
【0025】
また、請求項16に記載の発明は、請求項14または15に記載の発明において、前記筐体は、前記筐体から前記現像ローラの軸方向外側に突出し、前記装着状態において、前記現像ローラカバーの各前記係止部が係止される係止突起を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、現像カートリッジに係止突起が設けられ、この係止突起を挿通可能な係止孔が係止部に形成されている。そして、係止孔に係止突起を挿通させれば、係止部を係止突起に対して係止させることができ、これによって、現像ローラカバーを筐体に係止させることができる。そのため、簡単な構成によって、現像ローラカバーを筐体に対して確実に係止させることができる。
【0026】
また、請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の発明において、前記係止突起は、前記筐体から突出する前記現像ローラの軸の端部であることを特徴としている。
このような構成によると、現像ローラの軸の端部が係止突起を兼ねるので、構成を簡素化することができる。
【発明の効果】
【0027】
請求項1に記載の発明によれば、現像ローラカバーの装着時に、カバー部や係止部などの各部の当接によって現像ローラの表面を傷つけることを防止しつつ、現像ローラを保護することができる。
請求項2に記載の発明によれば、現像ローラカバーの装着時に、各当接部を筐体に当接させて、現像ローラカバーによって現像ローラを確実に保護することができながら、当接部の当接によって現像ローラの表面を傷つけることを防止することができる。
【0028】
請求項3に記載の発明によれば、各当接部を筐体に対して確実に当接させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、現像ローラカバーの装着時に、当接部の当接によって現像ローラの表面を傷つけることを防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、簡単な構成によって、現像ローラカバーを筐体に対して確実に係止させることができる。
【0029】
請求項6に記載の発明によれば、現像ローラの軸の端部が係止突起を兼ねるので、部品点数を低減して、構成を簡素化することができる。
請求項7に記載の発明によれば、現像ローラカバーを現像カートリッジに対して装着/離脱させるときの手間を軽減することができる。
請求項8に記載の発明によれば、現像カートリッジに対する現像ローラカバーの着脱時の作業性のさらなる向上を図ることができる。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、現像ローラカバーを現像カートリッジに対して装着/離脱させるときに、どちらの操作部を操作すればよいかを容易に認識することができる。
請求項10に記載の発明によれば、カバー部によって、現像ローラの表面をより確実に保護することができる。
請求項11に記載の発明によれば、現像ローラの露出部分に傷がつくことをより確実に防止することができる。
【0031】
請求項12に記載の発明によれば、現像カートリッジに対する現像ローラカバーの着脱作業性をさらに向上させることができる。
請求項13に記載の発明によれば、係止部の係止突起に対する確実な係止を達成することができる。
請求項14に記載の発明によれば、現像ローラカバーの装着時に、現像ローラカバーによって現像ローラの表面が傷つけられることを防止することができる。
【0032】
請求項15に記載の発明によれば、現像ローラカバーの装着時に、各当接部を筐体に当接させて、現像ローラカバーによって現像ローラを確実に保護することができながら、当接部の当接によって現像ローラの表面を傷つけることを防止することができる。
請求項16に記載の発明によれば、簡単な構成によって、現像ローラカバーを筐体に対して確実に係止させることができる。
【0033】
請求項17に記載の発明によれば、現像ローラの軸の端部が係止突起を兼ねるので、部品点数を低減して、構成を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
(1)画像形成装置の全体構成
図1および図2は、本発明の現像カートリッジが備えられるレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。このレーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
【0035】
本体ケーシング2において、一方側の側壁には、後述するプロセスカートリッジ18を着脱するための着脱開口部6が形成されており、その着脱開口部6を開閉するためのフロントカバー7が設けられている。
このフロントカバー7は、その下端部に挿通された図示しないカバー軸に回動自在に支持されている。これによって、フロントカバー7をカバー軸を中心として閉じると、図1に示すように、フロントカバー7によって着脱開口部6が閉鎖され、フロントカバー7をカバー軸を支点として開くと(傾倒させると)、図2に示すように、着脱開口部6が開放され、この着脱開口部6から、プロセスカートリッジ18を本体ケーシング2に対して着脱させることができる。
【0036】
なお、以下では、このレーザプリンタ1およびプロセスカートリッジ18(後述する現像カートリッジ26を含む。)において、フロントカバー7が設けられる側を「前側」とし、その反対側を「後側」とする。
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ8と、給紙トレイ8の前端部の上方に設けられる給紙ローラ9および給紙パッド10と、給紙ローラ9の後側に設けられるピックアップローラ11と、給紙ローラ9の前側下方において対向配置されるピンチローラ12と、給紙ローラ9の後側上方に設けられるレジストローラ13とを備えている。
【0037】
給紙トレイ8の内部には、用紙3を積層状に載置可能な用紙押圧板14が備えられている。この用紙押圧板14は、後端部において揺動可能に支持されることによって、前端部が上下方向に移動可能にされている。
また、給紙トレイ8の前端部には、用紙押圧板14の前端部を上方に持ち上げるためのレバー15が設けられている。このレバー15は、用紙押圧板14の前側から下側へ回り込むように断面略L字状に形成されており、その上端部が、給紙トレイ8の前端部に設けられたレバー軸16に取り付けられ、その後端部が、用紙押圧板14の下面の前端部に当接している。これによって、レバー軸16に図中時計回りの回転駆動力が入力されると、レバー15がレバー軸16を支点として回転し、レバー15の後端部が用紙押圧板14の前端部を持ち上げる。
【0038】
用紙押圧板14の前端部が持ち上げられると、用紙押圧板14上の最上位にある用紙3は、ピックアップローラ11に押圧され、そのピックアップローラ11の回転によって、給紙ローラ9と給紙パッド10との間に向けて搬送開始される。
一方、給紙トレイ8を本体ケーシング2から離脱させると、用紙押圧板14は、その自重によって、前端部が下方に移動し、給紙トレイ8の底面に沿った状態になる。この状態で、用紙押圧板14上に用紙3を積層状に載置することができる。
【0039】
ピックアップローラ11によって給紙ローラ9と給紙パッド10との間に向けて送り出された用紙3は、給紙ローラ9の回転によって、給紙ローラ9と給紙パッド10との間に挟まれたときに、確実に1枚ごとに捌かれて給紙される。給紙された用紙3は、給紙ローラ9とピンチローラ12との間を通り、レジストローラ13に搬送される。
レジストローラ13は、互いに対向する1対のローラから構成され、用紙3を、レジスト後に、画像形成部5の転写位置(後述する感光ドラム28と転写ローラ30との間のニップ位置であって、感光ドラム28上のトナー像を用紙3に転写する位置)に向けて搬送する。
【0040】
画像形成部5は、スキャナ部17、プロセスカートリッジ18、定着部19などを備えている。
スキャナ部17は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、図示しないレーザ光源、回転駆動されるポリゴンミラー20、fθレンズ21、反射鏡22、レンズ23および反射鏡24などを備えている。レーザ光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、破線で示すように、ポリゴンミラー20で偏向されて、fθレンズ21を通過した後、反射鏡22によって光路が折り返され、さらにレンズ23を通過した後、反射鏡24によってさらに光路が下方に屈曲されることにより、プロセスカートリッジ18の後述する感光ドラム28の表面上に高速走査にて照射される。
【0041】
プロセスカートリッジ18は、スキャナ部17の下方において、本体ケーシング2に対して着脱可能に装着されている(図2参照)。このプロセスカートリッジ18は、ドラムカートリッジ25と、ドラムカートリッジ25に対して着脱可能に装着される現像カートリッジ26とを備えている。なお、現像カートリッジ26は、本体ケーシング2に対してドラムカートリッジ25と一体的に着脱させることができ、また、ドラムカートリッジ25を本体ケーシング2に装着した状態で、現像カートリッジ26のみを本体ケーシング2に対して着脱させることもできる。
【0042】
ドラムカートリッジ25は、それぞれ前後方向に延び、その前後方向および上下方向に直交する方向(以下、単に「幅方向」という。)において互いに対向配置された1対の側板27間において、後側に、感光ドラム28、スコロトロン型帯電器29、転写ローラ30およびクリーニングブラシ31を備えている。
感光ドラム28は、最表層がポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成される円筒形状のドラム本体32と、このドラム本体32の軸心において、ドラム本体32の長手方向に沿って延びる金属製のドラム軸33とを備えている。ドラム軸33がドラムカートリッジ25の両側板27に回転不能に支持され、このドラム軸33に対してドラム本体32が回転可能に支持されることにより、感光ドラム28は、両側板27間において、ドラム軸33を中心に回転可能に設けられている。
【0043】
スコロトロン型帯電器29は、感光ドラム28の後側斜め上方において、感光ドラム28と接触しないように、間隔を隔てて対向配置されている。このスコロトロン型帯電器29は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光ドラム28の表面を一様に正極性に帯電させることができるように設けられている。
【0044】
転写ローラ30は、ドラムカートリッジ25の両側板27に回転自在に支持されており、感光ドラム28と上下方向において下側から対向して接触し、感光ドラム28との間にニップを形成するように配置されている。この転写ローラ30は、金属製のローラ軸34を、導電性のゴム材料からなるローラ35で被覆することにより構成されている。転写ローラ30には、転写時に転写バイアスが印加される。
【0045】
クリーニングブラシ31は、感光ドラム28の後方において、ブラシの先端が感光ドラム28のドラム本体32の表面に接触する状態で配置されている。
現像カートリッジ26は、ドラムカートリッジ25の両側板27間における前側に着脱自在に装着される。図3は、現像カートリッジ26の側断面図である。同図に示すように、現像カートリッジ26は、筐体36と、この筐体36内に設けられる、供給ローラ38、現像ローラ39およびブレードユニット40とを備えている。
【0046】
筐体36は、下フレーム41および上フレーム42からなり、後側に向けて開放される開口43を有するボックス状をなし、その内部に、トナー収容室44および現像室45が画成されている。
下フレーム41は、幅方向に間隔を隔てて対向配置される側壁としての左側壁46および右側壁47(図4参照)と、それら左側壁46および右側壁47の間を連結する下壁48および上壁49と、上壁49の前端縁に設けられる上側前壁50とを一体的に備えている。
【0047】
下壁48は、前後方向および幅方向に延びる板状をなし、後側から前側に向かって上方に傾斜し、現像室45を画成するための後側下壁部51と、その後側下壁部51の前端縁に連続し、後述するアジテータ65の回転軌道に沿う断面略弓形状の前側下壁部52とを一体的に備えている。また、後側下壁部51と前側下壁部52との境界には、上方に向かって断面略三角形状に突出する下側仕切部53が幅方向に沿って形成されている。この下壁48は、左側壁46および右側壁47の間に挟持されるように設けられている。
【0048】
図4は、現像カートリッジ26の平面図である。上壁49は、同図に示すように、平板状をなし、左側壁46および右側壁47の上端縁間に架設されている。そして、図3に示すように、上壁49におけるトナー収容室37に対応する位置には、上フレーム42が被せられる平面視略矩形状の上面開口部54(図3参照)が形成されている。
上壁49の後端部には、側断面L字状のブレード取付部55が幅方向に沿って形成されている。具体的には、ブレード取付部55は、下壁48の後側下壁部51に現像ローラ72を介して対向し、上面開口部54の後端縁から後方に延びる上取付部56と、この上取付部56の前端部から下方に向かって延びる前取付部57とを備えている。
【0049】
また、上壁49における上面開口部54の前端部には、下壁48の前端縁が連結されており、その連結部より前側が、さらに前方に向かって延長され、前後方向および幅方向に延びる上壁延長部58とされている。この上壁延長部58の上面は、平面形状に形成されている。
上側前壁50は、板状をなし、上壁延長部58の前端縁から下方に向かって略直角方向に屈曲するように形成されている。この上側前壁50は、筐体36の上下方向途中まで延び、その前面が平面形状に形成されている。
【0050】
左側壁46および右側壁47は、上下方向および前後方向に延びる板状をなし、その上端縁において上壁49が架設され、その下方において下壁48を挟んで、幅方向に対向配置されている。左側壁46および右側壁47の後端縁は、下壁48の後側下壁部51の後端縁および上壁49の後端縁まで延びている。また、左側壁46および右側壁47の前端縁は、上側前壁50まで延び、この上側前壁50に連結されている。さらに、左側壁46および右側壁47における前後方向途中には、前側下壁部52が連結されており、その連結部から前方に向かって上側前壁50まで延びた延長部分が、図4に示すように、それぞれ左側壁延長部59および右側壁延長部60とされている。
【0051】
なお、左側壁46には、供給ローラ38、現像ローラ39およびアジテータ65に対して機械的な駆動力を入力するためのギヤ機構部61が設けられている。
上フレーム42は、図4に示すように、略矩形平板状をなし、下フレーム41の上面開口部54を塞ぎ、下フレーム41に溶着されている。この上フレーム42の下面には、図3に示すように、下壁48の下側仕切部53に対向して、下方に向かって突出する上側仕切板62が幅方向に沿って形成されている。上側仕切板62と下側仕切部53とは、上下方向において間隔が隔てられており、その隙間がトナー放出口63として形成されている。
【0052】
そして、この筐体36では、上側仕切板62および下側仕切部53より後方の内部空間が現像室45として画成され、上側仕切板62および下側仕切部53より前方の内部空間がトナー収容室44として画成されている。
トナー収容室44内には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが収容されている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる重合トナーが使用されている。このような重合トナーは、球状をなし、流動性が極めて良好であり、高画質の画像形成を達成することができる。
【0053】
なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合され、また、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。その粒子径は、約6〜10μm程度である。
また、このトナー収容室44には、左側壁46および右側壁47において、本体ケーシング2内に設けられる光センサからなるトナーエンプティセンサ(図示せず)の光を通過させるためのトナー検知窓64が、幅方向において対向する位置に設けられている。
【0054】
また、トナー収容室44内には、このトナー収容室44内のトナーを撹拌するためのアジテータ65が設けられている。アジテータ65は、トナー収容室44内における側面視中心部に設けられ、左側壁46および右側壁47に回転自在に支持される回転軸66と、その回転軸66から径方向に延びるアジテータ支持部67と、そのアジテータ支持部67に貼着されている可撓性のフィルム68とを備えている。
【0055】
供給ローラ38は、現像室45内において、前側下方に配置され、左側壁46および右側壁47に回転自在に支持されている。この供給ローラ38は、金属製の供給ローラ軸69と、その供給ローラ軸69の周りを被覆する、導電性の発泡材料からなるスポンジローラ70とを備えている。
現像ローラ39は、現像室45内において、後側下方に配置され、供給ローラ38と互いに圧接され、かつ、後側部分が筐体36の開口43から後方に部分的に露出するように設けられている。この現像ローラ39は、金属製の軸としての現像ローラ軸71と、その現像ローラ軸71の周りを被覆する、導電性のゴム材料からなるゴムローラ72とを備えている。より具体的には、現像ローラ軸71は、その軸方向両端部が、左側壁46および右側壁47において回転自在に支持されている。また、ゴムローラ72は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなり、その表面が、フッ素含有ウレタンゴムまたはシリコーンゴムにより被覆されている。なお、図4に示すように、現像ローラ軸71の係止突起としての両側の軸端部は、左側壁46および右側壁47から突出するように設けられている。
【0056】
ブレードユニット40は、図3に示すように、ブレード73と、このブレード73を支持するための曲がり防止部材74および補強板75とを備えている。このブレードユニット40は、ブレード73が曲がり防止部材74および補強板75によって挟持された状態で、ブレード取付部55に対して、補強板75が前取付部57に対向して接触するように取り付けられている。
【0057】
ブレード73は、金属製の薄い板ばね材からなり、現像ローラ39のゴムローラ72の軸方向の幅とほぼ同じ幅を有する長方形状に形成されている。このブレード73の上端部は、曲がり防止部材74および補強板75によって挟持されている。また、ブレード73の下端部には、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面矩形状の押圧ゴム部材76が、ブレード73の長手方向に延びて設けられている。ブレードユニット40がブレード取付部55に取り付けられた状態で、ブレード73の下端部は、現像ローラ39のゴムローラ72に対して前側から対向し、押圧ゴム部材76が、ブレード73の弾性力によってゴムローラ72に圧接される。
【0058】
曲がり防止部材74は、側断面L字状をなし、ブレード73の長手方向に延び、ブレード73の表面の上端部に対向配置されている。この曲がり防止部材74は、ブレード73の表面に接触する長方形板状の接触部77と、ブレードユニット40がブレード取付部55に取り付けられた状態において、接触部77の上端縁から後方に延びる延設部78と、延設部78の後端部(延設方向の遊端部)から下方に延びる2つの第1被当接部としての把持部79とを一体的に備えている。
【0059】
延設部78は、図4に示すように、接触部77の上端縁の長手方向両端部から第1の幅で延びる端延設部80と、これらの両端延設部80の間に設けられ、接触部77の上端縁の長手方向中央部から第1の幅よりも大きな第2の幅で延びる中央延設部81とを備えている。
図5は、現像カートリッジ26の離脱時の状態を示す斜視図であり、2つの把持部79は、同図に示すように、それぞれ中央延設部81の長手方向両端部から、中央延設部81に対して斜め後方下向きに延び、背面視において矩形状に形成されている。そして、各把持部79は、ブレードユニット40がブレード取付部55に取り付けられた状態で、下壁48の後側下壁部51の第2当接部としての後端縁部82と上下方向において対向配置され、ブレードユニット40の組み付け時に把持する部材としての機能と、後述する現像ローラカバー89を当接して支持する機能とを兼備している。
【0060】
補強板75は、細長い矩形状の金属板からなり、ブレード73の長手方向に沿って延びている。この補強板75は、ブレード73の裏面において、曲がり防止部材74の接触部77に対してブレード73を挟んで対向し、その下端面が接触部77の下端面と上下方向に面一になるような位置に配置されている。そして、この補強板75は、曲がり防止部材74との間にブレード73の上端部を挟持状態で支持して、そのブレード73をさらに補強する。
【0061】
アジテータ65が回転されることによって、トナー収容室44内のトナーは、撹拌され、トナー放出口63から現像室45に向けて放出される。現像室45に放出されるトナーは、供給ローラ38の回転によって、現像ローラ39のゴムローラ72上に供給され、このとき、供給ローラ38のスポンジローラ70と現像ローラ39のゴムローラ72との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ39のゴムローラ72上に供給されたトナーは、現像ローラ39の回転に伴って、ブレードユニット40の押圧ゴム部材76と現像ローラ39のゴムローラ72との間に進入し、一定厚さの薄層となって、現像ローラ39のゴムローラ72上に担持される。
【0062】
一方、図1を参照して、感光ドラム28の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナ部17からのレーザビームの高速走査により露光され、画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ39の回転により、現像ローラ39上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム28に対向して接触する時に、感光ドラム28の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム28の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによって可視像化され、これによって反転現像によりトナー像が形成される。
【0063】
その後、感光ドラム28と転写ローラ30とが、それらの間で用紙3を挟持して搬送するように回転駆動され、感光ドラム28と転写ローラ30との間を用紙3が搬送されることにより、感光ドラム28の表面に担持されているトナー像が用紙3上に転写される。
なお、転写後に、用紙3との接触によって感光ドラム28の表面に付着した紙粉は、その感光ドラム28の表面が、感光ドラム28の回転に伴って、クリーニングブラシ31のブラシと対向した時に、そのブラシによって除去される。
【0064】
定着部19は、プロセスカートリッジ18の後側に設けられ、定着フレーム83と、この定着フレーム83内に、加熱ローラ84および押圧ローラ85とを備えている。
加熱ローラ84は、金属素管と、その金属素管内に加熱のためのハロゲンランプとを備え、図示しないモータからの動力の入力により回転駆動される。
押圧ローラ85は、加熱ローラ84の下方において、加熱ローラ84を押圧するように対向配置されている。この押圧ローラ85は、金属製のローラ軸を、ゴム材料からなるローラで被覆することにより構成されており、加熱ローラ84の回転駆動に従って従動される。
【0065】
定着部19では、用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ84と押圧ローラ85との間を通過する間に熱定着させる。トナーが定着した用紙3は、本体ケーシング2の上面に向かって上下方向に延びた排紙パス86に搬送される。排紙パス86に搬送された用紙3は、その上側に設けられる排紙ローラ87によって、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ88上に排紙される。
【0066】
そして、図5に示すように、現像ローラ39は、ゴムローラ72が筐体36の開口43から後方に部分的に露出するように設けられているため、現像カートリッジ26のみを本体ケーシング2から離脱させた状態では、現像ローラ39のゴムローラ72が傷つくおそれがある。そのため、現像カートリッジ26のみが本体ケーシング2から離脱された状態では、図6に示すように、現像カートリッジ26に対して、現像ローラカバー89が筐体36の開口43を覆うように装着される。なお、図6は、現像カートリッジ26に現像ローラカバー89が装着された状態を示す斜視図である。
(2)現像ローラカバー89の構成
図7は、現像ローラカバー89の斜視図である。同図に示すように、現像ローラカバー89は、樹脂材料で形成され、カバー部90と、1対の係止部91,92と、1対の規制部93とを一体的に備えている。樹脂材料としては、安価かつリサイクル可能なPP(住友化学工業(株)製:住友ノーブレンAH561(商品名)、三井化学(株)製:三井ポリプロJ225T/B229T(商品名))を用いることが好ましく、たとえば、そのPPを用いた射出成型によって、現像ローラカバー89を形成することができる。
【0067】
カバー部90は、現像ローラカバー89が現像カートリッジ26に装着された状態(以下、単に「装着状態」という。)において、現像ローラ39の表面に対向し、現像ローラ39の軸方向に延び、その軸方向と直交する方向(装着状態における上下方向)に対称な形状を有している。より具体的には、このカバー部90は、長方形板状の本体部94と、この本体部94の長手方向と直交する方向の各端縁に沿って形成された1対の当接部95とを備えている。
【0068】
各当接部95は、装着状態において、現像ローラ39の現像ローラ軸71に対して、その現像ローラ軸71の軸方向と直交する方向に対称な位置に配置される。各当接部95は、本体部94の長手方向に直交する方向の各端縁において、本体部94から垂直に立ち上がり、本体部94の長手方向に延びる外側リブ96と、各外側リブ96の対向方向(すなわち、本体部94の長手方向と直交する方向)内側であって、各外側リブ96からそれぞれ間隔を隔てた位置において立ち上がり、各外側リブ96と本体部94の長手方向においてそれぞれ対向配置される内側リブ97と、外側リブ96および内側リブ97の間において、本体部94の長手方向と直交する方向に沿って、それらの間に架設され、本体部94の長手方向に間隔を隔てて並列配置される複数の当接リブ98とを備えている。なお、外側リブ96、内側リブ97および複数の当接リブ98は、本体部94から同じ高さ(突出量)で突出している。
【0069】
1対の係止部91,92は、カバー部90の長手方向中心に対して長手方向に互いに対称となる位置に対向配置されている。
一方の係止部91は、本体部94の長手方向の一方端部から長手方向外側に向けて、互いに本体部94の長手方向と直交する方向に間隔を隔てて延設された2つの係止延設部99と、各係止延設部99の遊端部から当接部95の突出方向と同じ方向に延びる弾性変形部100と、各弾性変形部100の遊端部を連結する係止連結部101とを一体的に備えている。そして、各弾性変形部100および係止連結部101は、本体部94の長手方向外側から見たときの形状がU字状をなしており、各弾性変形部100の間に、筐体36の左側壁46または右側壁47から突出した現像ローラ軸71の軸端部を挿通可能な係止孔102が形成されている。
【0070】
また、図8は、現像ローラカバー89の平面図であり、他方の係止部92は、図7および図8に示すように、本体部94の長手方向の他方端部から長手方向外側に向けて、互いに本体部94の長手方向と直交する方向に間隔を隔てて延設された2つの係止延設部103と、各係止延設部103の遊端部から当接部95の突出方向と同じ方向に延びる弾性変形部104と、各弾性変形部104の遊端部を連結する係止連結部105と、係止連結部105から斜め外側に延びる操作部106とを一体的に備えている。各弾性変形部104および係止連結部105は、本体部94の長手方向外側から見たときの形状がU字状をなしており、各弾性変形部104の間に、筐体36の左側壁46または右側壁47から突出した現像ローラ軸71の軸端部を挿通可能な係止孔107が形成されている。
【0071】
各規制部93は、本体部94の長手方向の各端縁から当接部95の突出方向と同じ方向に延びる略矩形板状に形成され、1対の係止部91,92より(の対向方向(本体部94の長手方向))内側に(おいて、その対向方向に)対向配置されている。そして、各規制部93は、装着状態において、それぞれ筐体36の左側壁46および右側壁47に対してカバー部90の長手方向外側から当接する。また、各規制部93の先端部には、装着状態において、現像ローラ軸71の軸端部を受けるための受け部としての軸受凹部108が、その先端縁から半円形状に窪んで形成されている。
【0072】
そして、現像ローラカバー89は、次のようにして現像カートリッジ26に装着される。すなわち、現像ローラカバー89を現像カートリッジ26に装着するときには、図5および図6が参照されるように、まず、筐体36の左側壁46から突出した現像ローラ軸71の軸端部に対して軸方向外側から一方の係止部91を近接させていき、その係止部91に形成されている係止孔102に現像ローラ軸71の左側の軸端部を挿通させることにより、一方の係止部91を現像ローラ軸71の左側の軸端部に係止させる。また、これと同時に、一方の規制部93を筐体36の左側壁46にカバー部90の長手方向外側から当接させる。次いで、他方の係止部92の操作部106をカバー部90の長手方向外側に向けて引っ張り、他方の係止部92の各弾性変形部104を長手方向外側に開くように弾性変形させながら、カバー部90を、一方の係止部91を中心として現像ローラ39(ゴムローラ72)の表面に近づくように回転させて、他方の係止部92の係止孔107を、筐体36の右側壁47から突出した現像ローラ軸71の右側の軸端部に対向させる。その後、操作部106の引っ張りを解除すると、図9に示すように、他方の係止部92の各弾性変形部104の復元力によって、各弾性変形部104が各係止延設部103と直交した状態に戻り、係止孔107に現像ローラ軸71の右側の軸端部が挿通して、他方の係止部92が現像ローラ軸71の右側の軸端部に係止される。これによって、現像ローラカバー89の装着が達成される。なお、図9は、現像ローラカバー89が装着された現像カートリッジ26の底面図である。
【0073】
図10は、現像ローラカバー89が装着された現像カートリッジ26の側断面図であり、現像ローラカバー89の装着状態において、同図に示すように、一方(上側)の当接部95がブレードユニット40の2つの把持部79に当接し、他方(下側)の当接部95が筐体36の後側下壁部51の後端縁部82に当接する。そして、カバー部90が現像ローラ39の表面に対向し、そのカバー部90によって筐体36の開口43が閉鎖されるように覆われる。そのため、カバー部90によって、現像ローラ39を保護することができ、現像ローラ39のゴムローラ72の傷付きを防止することができる。
【0074】
さらに、各規制部93が、筐体36の左側壁46および右側壁47に対して、カバー部90の長手方向外側から当接する。そのため、各規制部93によって、現像ローラカバー89をカバー部90の長手方向に位置決めすることができるので、カバー部90によって、現像ローラ39をより確実に保護することができる。また、規制部93が開口の外側に配されるので、現像ローラカバー89の装着時に、各規制部93が現像ローラ39のゴムローラ72の表面に当接することを防止することができる。
【0075】
そのうえ、各規制部93によって、現像ローラ39のゴムローラ72の露出部分を軸方向外側から覆って保護することができる。そのため、現像ローラ39のゴムローラ72の露出部分に傷がつくことをより確実に防止することができるとともに、埃の侵入も防ぐことができる。
また、各規制部93は、係止部91,92の対向方向内側にそれぞれ配置されているので、係止部91,92を、現像ローラ軸71の各軸端部に係止させるときに、各規制部93が係止部91,92の係止の妨げになることを防止することができる。そのため、現像カートリッジ26に対する現像ローラカバー89の着脱作業性の向上を図ることができる。
【0076】
さらに、各規制部93には、軸受凹部108が形成されているので、各規制部93と現像ローラ軸71の各軸端部を各軸受凹部108によって受けることができる。そのため、各規制部93と現像ローラ軸71の各軸端部とが干渉することを防止することができながら、各規制部93を左側壁46および右側壁47に対して確実に当接させることができる。これによって、係止部91,92の現像ローラ軸71の各軸端部に対する確実な係止を達成することができる。
【0077】
また、1対の当接部95は、装着状態において、現像ローラ軸71に対してその軸方向と直交する方向に対称な位置に配置され、かつ、1対の係止部91,92が、カバー部90の長手方向中心に対して長手方向に互いに対称となる位置に対向配置されているので、現像ローラカバー89を図6に示す状態と上下を逆にして装着しても、各当接部95が現像ローラ39のゴムローラ72の表面に当接することを防止することができる。
【0078】
すなわち、右側壁47から突出した現像ローラ軸71の右側の軸端部に一方の係止部91を係止させ、左側壁46から突出した現像ローラ軸71の左側の軸端部に他方の係止部92を係止させて、現像ローラカバー89を現像カートリッジ26に対して装着しても、一方の当接部95が筐体36の後側下壁部51の後端縁部82に当接し、他方の当接部95がブレードユニット40の2つの把持部79に当接するので、各当接部95が現像ローラ39のゴムローラ72に当接することを防止することができる。そのため、各当接部95を筐体36の後側下壁部51の後端縁部82および2つの把持部79に当接させて、現像ローラカバー89によって現像ローラ39を確実に保護することができながら、現像ローラカバー89の装着時に、各当接部95の当接によってゴムローラ72の表面を傷つけることを防止することができる。
【0079】
しかも、各係止部91,92は、現像ローラ軸71の各軸端部に係止されるので、各係止部91,92が現像ローラ39のゴムローラ72に当接することを防止することができる。そのため、現像ローラカバー89の装着時に、各係止部91,92の当接によってゴムローラ72の表面を傷つけることを防止することができる。
また、各当接部95において、外側リブ96と内側リブ97との間に複数の当接リブ98が架設されているので、筐体36の後側下壁部51の後端縁部82が外側リブ96と内側リブ97との間に入り込むことを防止することができる。そのため、各当接部95を筐体36の後側下壁部51の後端縁部82および2つの把持部79に確実に当接させることができる。
【0080】
さらに、筐体36の左側壁46および右側壁47からは、現像ローラ軸71の両軸端部が突出し、各係止部91,92には、この現像ローラ軸71の各軸端部を挿通可能な係止孔102,107がそれぞれ形成されており、各係止孔102,107に現像ローラ軸71の各軸端部を挿通させれば、各係止部91,92を現像ローラ軸71の各軸端部に対して係止させることができる。そのため、簡単な構成によって、現像ローラカバー89を筐体36に対して確実に係止させることができる。
【0081】
そのうえ、現像ローラ軸71の両軸端部が、各係止部91,92を係止させるための係止突起を兼ねているので、係止突起を別に設けた構成に比べて、部品点数を低減して、構成を簡素化することができる。
また、他方の係止部92に操作部106が備えられているので、その操作部106を操作すれば、他方の係止部92の各弾性変形部104を長手方向外側に開くように、つまり係止孔107が現像ローラ軸71の軸端部から離脱する方向に弾性変形させることができる。そのため、他方の係止部92を現像ローラ軸71の軸端部に対して容易に係止/離脱させることができる。その結果、現像ローラカバー89を現像カートリッジ26に対して装着/離脱させるときの手間を軽減することができる。
【0082】
さらにまた、現像カートリッジ26は、その現像カートリッジ26に対する装着時に、
各当接部95や各係止部91,92などが現像ローラ39のゴムローラ72の表面に当接することを防止することができる現像ローラカバー89を備えているので、その現像ローラカバー89の装着時に、現像ローラカバー89によって現像ローラ39のゴムローラ72の表面が傷つけられることを防止することができる。
【0083】
図11は、現像ローラカバー89の他の実施形態を示す斜視図である。なお、上記した各部に対応する部分については、図11において同一の参照符号を付し、以下ではその説明を省略する。
この図11に示す現像ローラカバー89では、両係止部91,92に操作部106が備えられている。すなわち、この現像ローラカバー89では、他方の係止部92と同様に、一方の係止部91は、係止連結部101から斜め外側に延びる操作部106を備えている。
【0084】
そのため、この現像ローラカバー89は、両係止部91,92の操作部106を同時に操作して、係止部91の係止孔102および係止部92の係止孔107をそれぞれ現像ローラ軸71の各軸端部に対して係止/離脱させることによって、現像カートリッジ26に対する現像ローラカバー89の装着/離脱を達成することができる。また、一方の係止部91の係止孔102に現像ローラ軸71の軸端部を挿通させて、その係止孔102を現像ローラ軸71の軸端部に係止させた後に、他方の係止部92の操作部106を操作して、その係止部92の係止孔107を現像ローラ軸71の軸端部に対して係止させることによって、現像カートリッジ26に対する現像ローラカバー89の装着を達成したり、一方の係止部91の操作部106のみを操作して、その係止部91の係止孔102を現像ローラ軸71の軸端部から離脱させた後に、現像ローラカバー89をスライドさせて、他方の係止部92の係止孔107を現像ローラ軸71の軸端部から離脱させることによって、現像カートリッジ26に対する現像ローラカバー89の離脱を達成することもできる。
【0085】
そのうえ、この現像ローラカバー89は、カバー部90の長手方向においても対称な形状を有することになるので、どちらの操作部106を操作しても、現像ローラカバー89を、図6に示す状態で装着することもできれば、図6に示す状態と上下を逆にした状態で装着することもできる。
その結果、現像カートリッジ26に対する現像ローラカバー89の着脱時の作業性のさらなる向上を図ることができる。
【0086】
また、この現像ローラカバー89では、図6に示すように、一方の操作部106を認識するための表示109が付されている。この表示109が付されていれば、各係止部91,92に操作部106が備えられていても、現像ローラカバー89を現像カートリッジ26に対して装着/離脱させるときに、どちらの操作部106を操作すればよいかを容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の現像カートリッジが備えられるレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図であり、フロントカバーを閉じた状態を示す。
【図2】図1に示すレーザプリンタの要部側断面図であり、フロントカバーを開いた状態を示す。
【図3】図1に示す現像カートリッジの側断面図である。
【図4】図1に示す現像カートリッジの平面図である。
【図5】図1に示す現像カートリッジの離脱時の状態を示す斜視図である。
【図6】図5に示す現像カートリッジに現像ローラカバーが装着された状態を示す斜視図である。
【図7】図6に示す現像ローラカバーの斜視図である。
【図8】図6に示す現像ローラカバーの平面図である。
【図9】図6に示す現像ローラカバーが装着された現像カートリッジの底面図である。
【図10】図6に示す現像ローラカバーが装着された現像カートリッジの側断面図である。
【図11】現像ローラカバーの他の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0088】
26 現像カートリッジ
36 筐体
39 現像ローラ
43 開口
46 左側壁
47 右側壁
71 現像ローラ軸
79 把持部
82 後端縁部
89 現像ローラカバー
90 カバー部
91 係止部
92 係止部
93 規制部
94 本体部
95 当接部
96 外側リブ
97 内側リブ
98 当接リブ
102 係止孔
106 操作部
107 係止孔
108 軸受凹部
109 表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手状の開口を有する筐体と、前記筐体に設けられ、前記開口に一部が露出するように配置される現像ローラとを備える現像カートリッジに対して、装着および離脱可能に形成され、装着状態で前記開口を覆い、前記現像ローラの表面を保護するための現像ローラカバーにおいて、
前記装着状態において、前記現像ローラの表面に対向し、前記現像ローラの軸方向に延び、前記現像ローラの軸方向と直交する方向に対称な形状を有するカバー部と、
前記カバー部の長手方向中心に対して長手方向に互いに対称となる位置に設けられ、前記装着状態において、前記筐体に対して係止される1対の係止部とを備えていることを特徴とする、現像ローラカバー。
【請求項2】
前記カバー部は、長方形板状の本体部と、前記本体部の長手方向と直交する方向の各端縁に沿って形成され、前記本体部から突出し、前記装着状態において前記筐体に当接する1対の当接部とを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の現像ローラカバー。
【請求項3】
各前記当接部は、前記本体部の長手方向に延び、その長手方向と直交する方向に間隔を隔てて互いに対向する外側リブおよび内側リブと、前記外側リブと前記内側リブとの間に架設され、前記本体部の長手方向に間隔を隔てて配置される複数の当接リブとを備えていることを特徴とする、請求項2に記載の現像ローラカバー。
【請求項4】
前記筐体には、前記開口に対して前記開口の長手方向と直交する方向の両側に、第1被当接部および第2被当接部が備えられており、
1対の前記当接部は、一方が前記第1被当接部に当接し、他方が前記第2被当接部に当接することを特徴とする、請求項2または3に記載の現像ローラカバー。
【請求項5】
前記現像カートリッジには、前記筐体から前記現像ローラの軸方向外側に突出する係止突起が設けられており、
前記係止部は、前記係止突起を挿通可能な係止孔を有し、前記装着状態において、前記係止孔に前記係止突起を挿通して、前記係止突起に対して係止されることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の現像ローラカバー。
【請求項6】
前記係止突起は、前記筐体から突出する前記現像ローラの軸の端部であることを特徴とする、請求項5に記載の現像ローラカバー。
【請求項7】
1対の前記係止部の少なくとも一方は、前記装着状態において、前記係止孔が前記係止突起から離脱する方向に弾性変形可能に形成され、その弾性変形時に操作される操作部を備えていることを特徴とする、請求項5または6に記載の現像ローラカバー。
【請求項8】
1対の前記係止部の両方が、前記装着状態において、前記係止孔が前記係止突起から離脱する方向に弾性変形可能に形成され、その弾性変形時に操作される操作部をそれぞれ備えていることを特徴とする、請求項7に記載の現像ローラカバー。
【請求項9】
前記操作部を認識するための表示が付されていることを特徴とする、請求項8に記載の現像ローラカバー。
【請求項10】
前記筐体には、前記開口の長手方向両側に側壁が設けられており、
前記装着状態において、前記カバー部の長手方向両側から前記筐体との対向方向に延び、各前記側壁に対して前記カバー部の長手方向外側からそれぞれ当接する1対の規制部を備えていることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の現像ローラカバー。
【請求項11】
各前記規制部は、前記装着状態において、前記現像ローラの露出部分を軸方向外側から覆うことを特徴とする、請求項10に記載の現像ローラカバー。
【請求項12】
各前記規制部は、各前記係止部に対して前記カバー部の長手方向内側にそれぞれ配置されていることを特徴とする、請求項10または11に記載の現像ローラカバー。
【請求項13】
各前記規制部には、前記装着状態で前記係止突起を受ける受け部が形成されていることを特徴とする、請求項12に記載の現像ローラカバー。
【請求項14】
長手状の開口を有する筐体と、
前記筐体に設けられ、前記開口に一部が露出するように配置される現像ローラと、
請求項1ないし13のいずれかに記載の現像ローラカバーとを備えていることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項15】
前記筐体は、前記開口に対して前記開口の長手方向と直交する方向の両側に、前記現像ローラカバーの装着状態において、前記現像ローラカバーが当接する第1被当接部および第2被当接部を備えていることを特徴とする、請求項14に記載の現像カートリッジ。
【請求項16】
前記筐体は、前記筐体から前記現像ローラの軸方向外側に突出し、前記装着状態において、前記現像ローラカバーの各前記係止部が係止される係止突起を備えていることを特徴とする、請求項14または15に記載の現像カートリッジ。
【請求項17】
前記係止突起は、前記筐体から突出する前記現像ローラの軸の端部であることを特徴とする、請求項16に記載の現像カートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−39314(P2006−39314A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−220658(P2004−220658)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】