説明

画像処理方法、コンピューター読み取り可能な媒体および画像処理システム

【課題】製造エラーが起こる前に機能不良のプリンターによりもたらされる印刷エラーを
特定し補正する手段を提供すること。
【解決手段】取り込まれる画像および画像に基づくシミュレートされた基準ビットマップ
の設定パラメーターに基づき、カメラと画像を支持する二次元面を有してなる画像取り込
みシステムを較正することができ、二次元面における取り込まれる画像の位置は較正パラ
メーターに基づき決定される。また1つのスキャンで取り込めない画像における部分の画
像シーケンスを取り込むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に画像処理に係わり、より具体的に画像取り込み、位置合わせ、登録の
システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント回路基板(PCB)の製造において、PCBのパターン画像がPCB基板に直
接印刷される。画像におけるエラーや異常は製造されたPCB基板におけるエラーをもた
らし得るので、このPCB画像は可及的に正確であることが重要である(例えば引用文献
1参照)。
【0003】
通常、PCBパターンは産業用インクジェットプリンターによりドットパターン画像と
して印刷される。このようなプリンターの印刷性能が一貫しており仕様を満足することを
保証するためにプリンターの較正および品質管理を行なえることが重要である。インクジ
ェットプリンターヘッドは1組のノズルを含み、特定ノズルの射出は印刷されるドットパ
ターン画像の領域と相関することができる。ある期間プリンターが連続使用されると、ノ
ズルはつまり、または別途うまく機能しないことがあり、これは印刷される画像における
エラーまたは異常をもたらし得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7167583号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常産業用インクジェットプリンターにより印刷されたセラミック製PCB基板は連続
印刷サイクルの途中で焼成プロセスにより硬化される。表面汚染物質の存在と硬化行為は
印刷された形体の歪みをもたらす可能性がある。印刷されたパターンは均一収縮に加え、
印刷された材料の局部的形状寸法に基づき非均一収縮も受ける。印刷されたパターンにお
ける歪みおよびインクジェットノズルの誤射も複数の印刷パスの間で開回路および短絡(
位相的歪み)、ならびに回路形体のずれ(幾何学的歪み)を起こす可能性がある。
【0006】
ノズルの「サイン」がドットパターンにおけるある領域の具現の品質という点で特性化
できれば、機能不良のプリンターおよび機能不良の原因は実現される画像の検査を通じて
特定できる。より費用のかかる製造エラーが起こる前に機能不良のプリンターによりもた
らされる印刷エラーを特定し補正できれば有益である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像処理方法は、画像の有効なスナップショットを取り込む画像処理方法であ
って、前記画像、第1スナップショット、前記画像が位置する二次元面、および前記第1
スナップショットに対応する基準ビットマップに少なくとも部分的に基づく較正パラメー
ターの組を特定するステップと、前記較正パラメーターの組内における1つの較正パラメ
ーターに少なくとも部分的に基づき前記第1スナップショットの前記二次元面上における
第1位置を特定するステップと、前記二次元面上の第1位置において前記第1スナップシ
ョットを取り込むステップと、前記基準ビットマップと前記第1スナップショットとの間
の第1位置合わせ関係を定義するステップと、前記第1位置合わせ関係の第1位置合わせ
値を位置合わせ閾値に適用することに基づき前記第1位置合わせ関係が有効であるか判定
するステップと、前記第1位置合わせ関係が有効でないことに応じて、前記画像の第2ス
ナップショットと前記基準ビットマップとの間の第2位置合わせ関係を検証するステップ
とを有し、前記検証するステップは、前記二次元面上の第2位置において前記第2スナッ
プショットを取り込むステップであって、前記第2位置は前記第1位置の調節距離閾値内
にあるステップと、前記基準ビットマップと前記第2スナップショットとの間の前記第2
位置合わせ関係を定義するステップと、前記第2位置合わせ関係の前記第2位置合わせ値
が前記位置合わせ閾値未満であることに応じて、前記第2位置合わせ関係を検証するステ
ップと、前記第2スナップショットを有効なスナップショットとして指定するステップと
によって実施されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の画像処理方法において、前記有効なスナップショットを登録するステッ
プをさらに有し、前記有効なスナップショットを登録するステップは、前記有効なスナッ
プショットを前記二次元面上の第1位置に結び付けるステップと、前記有効なスナップシ
ョットを前記基準ビットマップと位置合わせすることにより有効なスナップショットを調
節するステップと、有効なスナップショットを記憶するステップとによって実施されるこ
とを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像処理方法において、前記有効なスナップショットは画質閾値を超え
ることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像処理方法において、前記第1スナップショットは連続的なスナップ
ショットの組の中にあり、第1スナップショットは前記画像の第1部分に相当することを
特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像処理方法において、前記連続的なスナップショットの中で第3スナ
ップショットを取り込むステップをさらに有し、前記第3スナップショットは、前記第1
スナップショットに続くことに応じて前記画像の第2部分に相当することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の画像処理方法において、前記第3スナップショットは、前記二次元面上
で前記第1位置の閾値距離内の第3位置にあり、前記閾値距離は、前記第1位置および前
記構成パラメーターの組内における少なくとも1つの較正パラメーターに少なくとも部分
的に基づき計算されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の画像処理方法において、前記第1位置合わせ関係は、前記第1スナップ
ショットと前記基準ビットマップとの間のロバストな位置合わせマッピングを有すること
を特徴とする。
【0014】
また、本発明の画像処理方法において、前記ロバストな位置合わせマッピングは、前記
第1スナップショットおよび前記基準ビットマップの一致する形体に少なくとも部分的に
基づくことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の画像処理方法において、前記ロバストな位置合わせマッピングは、アフ
ィン行列として表されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の画像処理方法において、前記第1位置合わせ関係が有効であるか判定す
るステップは、前記アフィン行列を用いることにより回転角を計算するステップと、前記
回転角がゼロを超えかつサイズの閾値未満であることに応じて前記第1位置合わせ関係が
有効か判定するステップとによって実施されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のコンピューター読み取り可能な媒体は、上記本発明の画像処理方法を実
施する命令を有することを特徴とする。
【0018】
一方、本発明の他の画像処理方法は、画像と前記画像に対応する基準ビットマップとの
間の位置合わせマッピングを計算する画像処理方法であって、前記画像および前記基準ビ
ットマップ内で一致する形体の組を特定するステップと、前記画像に結び付いた前記一致
する形体の組のサブセットを有してなる第1形体ベクトルを作成するステップと、前記基
準ビットマップに結び付いた前記一致する形体の他のサブセットを有してなる第2形体ベ
クトルを作成するステップと、前記第1形体ベクトルと前記第2形体ベクトルとの間の第
1マッピングを計算するステップと、前記第1マッピングに基づき第1エラー値を計算す
るステップと、前記第1エラー値がエラー閾値未満であることに応じて前記第1マッピン
グを位置合わせマッピングとして特定するステップとを有することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の画像処理方法において、前記第1マッピングは第1アフィン行列である
ことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の画像処理方法において、前記第1マッピングに基づき第1エラー値を演
算するステップは、前記第1アフィン行列に結び付いた残差の組を特定するステップと、
前記残差の組の平均を計算するステップと、前記平均を前記第1エラー値として指定する
ステップとを有することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の画像処理方法において、前記第1エラー値が前記エラー閾値を超えるこ
とに応じて、位置合わせマッピングを特定するステップをさらに有し、前記位置合わせマ
ッピングを特定するステップは、前記残差の組の平均から標準偏差を計算するステップと
、前記標準偏差の倍数を上限値として特定するステップと、ゼロ引く上限値を下限値とし
て特定するステップと、前記下限値を超え前記上限値未満の値を有する第2形体ベクトル
から少なくとも1つの一致する形体を特定するステップと、前記第2形体ベクトルからの
前記少なくとも1つの一致する形体を含む第3形体ベクトルを作成するステップと、前記
第1形体ベクトルと前記第3形体ベクトルとの間の第2マッピングを計算するステップと
、前記第2マッピングに基づき第2エラー値を計算するステップと、前記第2エラー値が
前記エラー閾値未満であることに応じて前記第2マッピングを位置合わせマッピングとし
て指定するステップとを実施することにより実施されることを特徴とする。
【0022】
また本発明のコンピューター読み取り可能な媒体は、上記本発明の画像処理方法を実施
する命令を有することを特徴とする。
【0023】
一方、本発明の画像処理システムは、画像のスナップショットを取り込み、位置合わせ
する画像処理システムであって、較正パラメーターの組および前記画像を受信するよう連
結される画像取り込み器であって、二次元面上のある位置で前記スナップショットを取り
込むとともに、前記ある位置は前記較正パラメーターの組内の1つの較正パラメーターに
少なくとも部分的に基づく画像取り込み器と、前記スナップショットおよび前記スナップ
ショットに対応する基準ビットマップを受信するよう連結される画像検証器であって、前
記スナップショットの少なくとも1つの特徴を画質閾値と比較する画像検証器と、前記画
質閾値を超える少なくとも1つの特徴を有するスナップショットと前記基準ビットマップ
とを受信するよう連結される画像位置合わせ器であって、前記スナップショットと前記基
準ビットマップとの間の有効な位置合わせ関係が判定されることに応じて前記スナップシ
ョットおよび前記基準ビットマップを位置合わせする画像位置合わせ器とを有することを
特徴とする。
【0024】
また、本発明の画像処理システムにおいて、前記画像位置合わせ器は、前記スナップシ
ョットと前記基準ビットマップとの間の位置合わせマッピングを計算するステップにより
、前記スナップショットと前記基準ビットマップとの間の位置合わせ関係を判定すること
を特徴とする。
【0025】
また、本発明の画像処理システムにおいて、前記位置合わせマッピングを計算するステ
ップは、前記スナップショットおよび前記基準ビットマップ内で一致する形体の組を特定
するステップと、前記スナップショットに結び付いた一致する形体のサブセットを有して
なる第1形体ベクトルを作成するステップと、前記基準ビットマップに結び付いた他の一
致する形体のサブセットを有してなる第2形体ベクトルを作成するステップと、前記第1
形体ベクトルと前記第2形体ベクトルとの間の第1マッピングを計算するステップと、前
記第1マッピングに基づき第1エラー値を計算するステップと、前記エラー値がエラー閾
値未満であることに応じて前記第1マッピングを位置合わせマッピングとして特定するス
テップとによって実施されることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の画像処理システムにおいて、前記第1マッピングはアフィン行列であり
、前記第1エラー値を計算するステップは、第1アフィン行列に結び付いた残差の組を特
定するステップと、前記残差の組の平均を計算するステップと、前記平均を第1エラー値
として指定するステップとによって実施されることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の各種実施形態による、印刷されたPCBパターンのシミュレートされた基準ビットマップ、再構成されたビットマップ画像、および歪みビットマップの例を示す図である。
【図2】本発明の各種実施形態による、印刷されたPCBビットマップの検査用システムのブロック図を示す図である。
【図3】本発明の各種実施形態による、登録された画像を生成する画像生成器システムのブロック図を示す図である。
【図4】本発明の各種実施形態による、画像取り込みシステムを示す図である。
【図5】本発明の各種実施形態による、画像における部分の段階的スキャン用スキャンパスの例を示す図である。
【図6】本発明の各種実施形態による、画像の取り込み、位置合わせ、および登録の方法を示す図である。
【図7】本発明の各種実施形態による、取り込まれた画像およびその対応する基準ビットマップの位置合わせマッピングを演算する方法を示す図である。
【図8】演算システムのブロック図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に発明の実施形態について言及され、それらの例が添付図面において図示される。
これらの図は限定的ではなく、例示的であることが意図される。発明はこれらの実施形態
との関連で全般的に説明されるが、発明の範囲をこれらの特定実施形態に限定する意図は
ないことが理解されよう。
【0029】
以下の記述では説明の目的から、発明の理解を提供すべく具体的な詳細が述べられる。
しかし当業者であれば発明はこれらの詳細なしでも実施できることが明らかであろう。当
業者であればいくつか以下に説明される本発明の実施形態はカメラ、スキャナー、プリン
ター、コンピューター、ファクシミリ機、ディスプレイまたはカメラ機能を有するものを
含む携帯装置、マルチメディア装置、等々、いくつかの異なるシステムおよび装置に組み
入れ得ることを理解しよう。本発明の実施形態はソフトウェア、ハードウェア、ファーム
ウェア、またはこれらの組み合わせにおいて実施することができる。
【0030】
ブロック図に示される構成要素またはモジュールは発明の代表的実施形態を図示し、発
明をあいまいにするのを避けることを意図している。本考察を通じ、構成要素はサブユニ
ットを有してなり得る別個の機能装置として説明され得ることも理解されようが、当業者
であれば各種構成要素またはその一部は別個の構成要素に分割され得、または単一のシス
テムまたは構成要素内への統合を含め、一体化されることができることを理解しよう。
【0031】
さらに、図中における構成要素/モジュール間の接続は直接接続に限定されることを意
図していない。逆にこれらの構成要素間のデータは中間の構成要素により改変、再フォー
マット、または他の方法で変えられることができる。またより多い、またはより少ない接
続を用いることができる。「連結された」または「通信上連結された」の用語は直接接続
、1つ以上の中間装置経由の間接接続、および無線接続を含むものと理解される。
【0032】
明細書において「一実施形態」または「実施形態」の言及はその実施形態に関連して説
明される特定の特長、構造、特性、または機能が発明の少なくとも1つの実施形態に含ま
れ、1つを超える実施形態に含まれ得ることを意味する。明細書の各所に現れる「一実施
形態において」または「実施形態において」の語句は必ずしも同じ実施形態を指すもので
はない。
【0033】
本発明のいくつかの用途は印刷回路(「PCB」)基板の検査用システムの各種実施形
態における使用にある。PCBパターンは産業用インクジェットプリンターによりドット
パターンとして基板に印刷することができる。ドットパターンはプチンタのインクノズル
のアレーにより形成される。ある期間プリンターが連続使用されると、ノズルはつまり、
または別途うまく機能しないことがあり、これは印刷されるドットパターンにおける異常
につながり得る。印刷されたPCBパターンにおける異常は短絡または接続破断など回路
の欠陥に対応し得る。
【0034】
インクジェットプリンターにより印刷されたPCB画像に検査システムが適用される。
このような検査システムは印刷されたPCB画像における欠陥の特定を可能にし、さらに
印刷画像上で特定された欠陥の位置にどのノズルが結び付いているかの判定を可能にし得
る。
【0035】
図1は発明の各種実施形態により印刷されたPCB画像における欠陥検出の例を図示す
る。PCBパターンの印刷された入力画像140をシミュレートされたPCBパターンの
基準ビットマップ120に比較することができ、印刷された入力画像140と基準ビット
マップ120との差を表す歪みマップ160を生成することができる。実施形態において
、歪みマップ160の領域は印刷された入力画像140における欠陥に結び付いた異常を
特定するために色分けされている。
【0036】
図2は発明の各種実施形態により印刷された画像の検査用システム200のブロック図
を示す。検査用システム200は入力印刷パターン205(例えば、PCB基板の印刷画
像)を受信し、それを入力印刷パターン205に基づき基準ビットマップ生成器215に
より生成される基準ビットマップ225と比較する。基準ビットマップは印刷された入力
印刷パターン205のシミュレーションで、例えばドットパターンのビットマップ画像を
PCB基板に印刷することに由来する異常のすべてでないにしても大半を除外することを
意図している。
【0037】
実施形態において、入力印刷パターン205およびユーザー入力のパラメーター210
から特定構成の基準ビットマップ225を生成することができる。生成された基準ビット
マップ225は基準ビットマップ225の解像度を高めるためにその基礎となる入力印刷
パターン205のサイズと構成とは異なるサイズと構成を有することができる。実施形態
において、ユーザー入力のパラメーター210を用いて生成される基準ビットマップの設
定パラメーターが演算される。ユーザー入力のパラメーター210はx方向およびy方向
におけるドットパーインチ(DPI)としてのプリンターピッチ、プリンター液滴サイズ
(インクジェットプリンターのノズルはドットを理想的な円形を有するインクの「液滴」
として描く)、および形成されるシミュレートされたパターンのDPIを含むことができ
る。入力印刷パターン205の設定パラメーターをその基準ビットマップ225の設定パ
ラメーターに関連付ける倍率を演算することができる。
【0038】
入力印刷パターン205および基準ビットマップ225は画像生成器230により比較
される。ユーザー入力パラメーター235により設定できる欠陥検出器240が入力印刷
パターン205と生成された基準画像としての基準ビットマップ225との比較の際発見
され得た異常について歪みマップ245を作成する。図1に代表的な歪みマップ160を
示す。
【0039】
入力印刷パターン205は非常に大型であることもある。大型の画像は部分に分割する
ことができ、次に画像の選択された部分を画像に基づく基準ビットマップ225の対応部
分と比較することができる。実施形態において、比較される部分はユーザー入力のパラメ
ーター210により選択することができる。除外マップ生成器220により生成される入
力印刷パターンの除外マップ250を比較する部分の選択に用いることができる。除外マ
ップは背景の区域など入力印刷パターン205内の非検査区域を特定する。実施形態にお
いて、画像は1組の部分、入力印刷パターン205、基準ビットマップ225、および除
外マップ250に部分的に基づき再構築することができる。再構築された画像は前述のよ
うに欠陥検出の根拠になることができる。図1に代表的再構築PCBパターン画像として
の入力画像140を示す。
【0040】
(システムの実施)
図3は発明の各種実施形態による画像生成器230のブロック図を示す。画像生成器2
30は入力印刷パターン205および入力印刷パターン205から生成された基準ビット
マップ225を受信し、入力印刷パターン205の記憶された有効スナップショットとし
ての登録された登録画像270を生成する。実施形態において、画像生成器230は除外
マップ250を受信することができる。画像生成器230は検査用システム200の実施
形態で用い、入力印刷パターン205の高解像度画像を生成することができる。各種実施
形態において、画像生成器230は大型の印刷パターンの一部分である入力印刷パターン
205の位置を特定し記録することができる。大型の登録された画像は取り込み、記憶さ
れた部分1組から再構築することができる。
【0041】
図4は発明の各種実施形態による代表的な画像取り込みシステムを示す。画像取り込み
システムは二次元面310に位置する入力印刷パターン305の上にある二次元空間内で
制御アームにより制御され位置付けられるカメラ320を含むことができる。いくつかの
実施形態において、カメラ320の位置は制御アームにより固定され、二次元面310は
可動表面である(各種実施形態において「xyテーブル」)。入力印刷パターンの異なる
部分を撮影できるよう入力印刷パターン305の位置は二次元面310を動かすことによ
りカメラ位置に対し変更される。実施形態において二次元面310は照明源315により
照明される。実施形態において、画像全体が1回のスキャンで取り込めない場合、入力印
刷パターン305の部分を取り込み記憶することができる。さらに詳細に後述されるよう
に、発明の各種実施形態により、部分は画像にわたる特定のスキャンパスに沿って指定個
所において取り込むことができる。
【0042】
発明の各種実施形態において、画像取り込みシステムはさらにカメラに接続されるコン
ピューター325も有してなる。コンピューター325はカメラ320の焦点および露出
双方を最適化するために用いる特定の処理機能を提供することができる。実施形態におい
て、カメラにより取り込まれた画像の記憶および処理はコンピューター325において行
なうことができる。取り込まれた印刷画像は画像の取り込まれ記憶された(「登録された
」)部分1組から再構築することができる。
【0043】
画像取り込み器255は入力印刷パターン205および入力印刷パターン205から生
成された基準ビットマップ225を受信し、入力印刷パターン205の取り込みスナップ
ショットを形成する。各種実施形態において、画像取り込み器255は入力印刷パターン
205の一部分を取り込むことができ、入力印刷パターン205に基づく受信された除外
マップ250を部分的に用いて取り込む部分を選択することができる。各種実施形態にお
ける画像取り込みは画像取り込みシステムの初期較正を含むことができる。この較正は二
次元面310上の位置合わせされた印刷画像または印刷パターンの部分としての入力印刷
パターン305の特徴とその対応する基準ビットマップ225の特徴との比較に少なくと
も部分的に基づく。
【0044】
実施形態において、二次元面上で取り込まれる画像の位置は基準ビットマップ225の
基準ビットマップの生成および画像取り込みシステムの較正に由来する構成データに少な
くとも部分的に基づき演算される。構成データの例は基準ビットマップの構成パラメータ
ー、基準ビットマップおよび二次元面間のマッピング、二次元面および基準ビットマップ
上の初期位置、二次元面のx方向およびy方向におけるモーターステップのサイズ(各々
「xStep」および「yStep」)、較正の際演算される傾斜角(位置合わせ検証パ
ラメーター)、および画像スナップショットに対応する基準ビットマップ部分の幅および
高さを含む。当業者であれば、さまざまな構成データが存在し、初期化に用いるデータの
選択は発明に肝要でないことを理解しよう。
【0045】
実施形態において、画像検証器260は取り込みスナップショトを受信し、コントラス
トおよび鮮明さを含み得るスナップショットの画像特徴に部分的に基づきスナップショッ
トの質を検証する。画像取り込みシステムの実施形態において、画像の鮮明さはスナップ
ショットにおける高周波数成分量の測定から判定することができ、画像のコントラストは
スナップショットのエッジ周囲の平均強度差から演算することができる。取り込みスナッ
プショットの質が質の閾値を超える場合、有効取り込みスナップショットとしての登録画
像270は保持される。
【0046】
実施形態において、画像位置合わせ器265は有効な取り込まれた画像を受信し、次に
取り込まれた画像およびその対応基準ビットマップ間の位置合わせを検証する。さらに詳
細に後述するように、画像位置合わせ器は次に取り込まれた画像をその対応基準ビットマ
ップに位置合わせし、位置合わせされた登録画像270を登録する。
【0047】
(画像の取り込み、位置合わせ、および登録の方法)
前述のように、画像のスナップショットを取り込み、印刷画像における欠陥を検出する
検査システムの実施形態において用いることができる。印刷画像全体が1回のスキャンで
取り込めない場合、印刷画像の取り込まれ記憶された部分1組から取り込み画像を再構築
することができる。実施形態において、部分は画像にわたる特定スキャンパスに沿って指
定個所において取り込むことができる。
【0048】
図5は図4に例示・図示される検査システムを用いて画像部分の組み410を取り込む
ための入力印刷パターン305にわたる代表的なスキャンパスを示す。いくつかの実施形
態において、カメラ320の位置は制御アームにより固定され、入力印刷パターン305
の異なる部分を撮影するために入力印刷パターン305の位置は入力印刷パターン305
が置かれる可動する二次元面310(例、各種実施形態において「xyテーブル」)を動
かすことによりカメラ位置に対し変えられる。
【0049】
スキャンパスは入力印刷パターン305上の原点415から始まるモーターステップ(
xStep430およびyStep435)のシーケンスで構成されることができる。各
モーターステップはカメラ320の固定位置に対する二次元面310の1つの動きに相当
し、各モーターステップ後スナップショットを取り込むことができる。各種実施形態にお
いて、構成パラメーターに基づき演算されたスキャンパスを用いて入力画像の部分のシー
ケンスを取り込むことは「インテリジェントスキャン」である。
【0050】
図6は各種実施形態による、構造に関係なく画像の取り込み、位置合わせ、および登録
の方法500を示す。方法500は検査用システム200における画像生成器230の実
施形態において実施することができる。
【0051】
実施形態において、x方向におけるモーターステップのサイズ420(xStep43
0)およびy方向におけるモーターステップのサイズ425(yStep435)は基準
ビットマップサイズおよび取り込みのために部分間に必要なx方向およびy方向における
重なりの量など、システムの初期較正の際決定されたパラメーターを用いて演算すること
ができる(ステップS505)。
【0052】
実施形態において、二次元面上で取り込む画像の位置は画像の基準ビットマップ225
の生成に由来する構成データおよび画像取り込みシステムの較正に少なくとも部分的に基
づき演算される(ステップS510)。用い得る構成データの例は基準ビットマップ構成
パラメーター、基準ビットマップおよび二次元面間のマッピング、二次元面および基準ビ
ットマップ上の初期位置、xStep430およびyStep435、較正の際演算され
た傾斜角(位置合わせ検証パラメーター)、および画像スナップショットに対応する基準
ビットマップ部分の幅および高さを含む。当業者であれば、さまざまな構成データが存在
し、初期化に用いられるデータの選択は発明に肝要でないことを理解しよう。
【0053】
画像スナップショットが取り込まれると(ステップS515)、コントラストおよび鮮
明さを含み得るスナップショットの画像特徴に部分的に基づき、スナップショットの質が
検証される。画像取り込みシステムの実施形態において、画像の鮮明さはスナップショッ
トにおける高周波成分の量の測定から判定することができる一方、画像のコントラストは
スナップショットのエッジ周囲の平均強度差から演算できる。取り込まれたスナップショ
ットの質が質の閾値未満である場合(ステップS520)、そのスナップショットは保持
されず、同じ座標位置において異なるカメラ較正を用い別のスナップショットが取り込ま
れる(ステップS515)。取り込まれたスナップショットの質が質の閾値を超える場合
(ステップS520)、有効な取り込まれたスナップショットは保持され、スナップショ
ット画像に対応する基準ビットマップ225が記憶から抽出され(ステップS525)、
スナップショット画像および基準ビットマップ間のロバストな位置合わせマッピングを演
算することができる(ステップS530)。実施形態において、このロバストな位置合わ
せマッピングはスナップショット画像および基準ビットマップの一致する形体から演算さ
れた推定アフィン行列として表すことができる。
【0054】
実施形態において、検査システムのカメラ320上で実施され、またはコンピューター
325上で実施される方法を用い、質の基準を満足しない測定特徴を補正することにより
取り込まれたスナップショットの質をリアルタイムで向上させることができる。例えば、
コントラストは自動露出方法により向上させ得る一方鮮明さは自動焦点方法により向上さ
せることができる。
【0055】
ロバストな位置合わせマッピングは画像および基準ビットマップの分析により検証され
る(ステップS535)。実施形態において、画像および基準ビットマップ間の演算され
た回転角がゼロに近い(例えば±1度以内)場合ロバストな位置合わせマッピングは有効
である。各種実施形態において、回転角はスナップショット画像および基準ビットマップ
の一致する形体から演算されるアフィン行列から判定することができる。アフィン行列の
成分は簡略化し、拡大縮小および回転の2つの独立した空間に分割することができる。回
転角は回転空間を用いて計算することができる。
【0056】
ロバストな位置合わせマッピングが有効の場合(ステップS535)、画像および基準
ビットマップは位置合わせされ、画像は登録される(すなわち記憶され記録される)(ス
テップS545)。基板上の指定スキャンパスが完了すると(ステップS550)、取り
込まれる画像の組は完了する(ステップS560)。基板上の指定スキャンパスが完了し
ない場合(ステップS550)、モーターステップXstepおよびモーターステップY
stepの値に基づき二次元面はスキャンパスに沿って動かされる(ステップS555)

【0057】
ロバストな位置合わせマッピングが有効でない場合(ステップS535)、取り込まれ
た画像が周期的なパターンを有するためかもしれない。実施形態において、二次元面を取
り込まれた画像の現在の位置から上、下、右、または左に動かすこと(ステップS540
)により取り込まれた画像の基板上における位置を多少調節し、ステップS515ないし
ステップS535を繰り返すことによりパターンの非周期性を導入することができる。例
えば実施形態において、x方向およびy方向に4mm〜5mmの範囲内で動かすことがで
き、これは二次元面のモーター運動の10%であり得る。有効なロバストな位置合わせマ
ッピングが達成されると(ステップS535)、スキャンパス上の元の取り込まれた画像
の位置は復元される。
【0058】
(ロバストな位置合わせマッピングの演算)
図7は発明の各種実施形態による、構造に関係なくロバストな位置合わせマッピングを
演算する方法600を示す。方法600は方法の実施形態においてステップS530とし
て、また画像位置合わせ器265の実施形態において実施することができる。
【0059】
実施形態において、SIFT形体抽出器などの形体抽出器を用い画像の取り込まれたス
ナップショットおよびその対応基準ビットマップから形体が抽出される(ステップS60
5)。当業者であればさまざまな形体抽出方法が存在し、形体抽出器の選択は発明に肝要
でないことを理解しよう。画像および基準ビットマップから一致する形体が特定される。
特定できる形体の例は線、円、およびPCB画像については回路の接続部および角を含む
。一致する形体の組(形体点の組)を有してなる第1形体ベクトルが画像から抽出され、
同じ一致する形体の組を有してなる第2形体ベクトルが基準ビットマップから抽出される
(ステップS610)。各種実施形態において、指定スキャンパスにおけるさまざまな領
域の照明の変化は形体抽出方法の一貫性に影響を与えない。
【0060】
実施形態において、最小二乗方法を用いて第1形体ベクトルにおける点の第2形体ベク
トルにおける対応点へのマッピングを表すアフィン行列を推定することができる(ステッ
プS615)。当業者であればアフィン行列を推定する方法は各種存在し、アフィン行列
を推定する方法の選択は発明に肝要でないことを理解しよう。残差が推定アフィン行列か
ら演算される(ステップS620)。残差の平均および標準偏差(σ)が演算され(ステ
ップS625)、残差の平均が現在のエラー値に割り当てられる(ステップS630)。
現在のエラー値および先行推定アフィン行列から演算された先行エラー値感の差の絶対値
は閾値と比較される(ステップS635)(実施形態においてこの値は例えば1ピクセル
であることができる)。差の絶対値が閾値未満の場合推定アフィン行列は保存される(ス
テップS650)。
【0061】
差の絶対値が閾値を超える場合、残差の平均の−3*σから+3*σ内におけるマッピ
ングを有する点のみが含まれるよう形体点の組が剪定される(ステップS640)。現在
のエラー値は先行エラー値(ステップS645)として割り当て直され、ステップS61
5乃至ステップS635が繰り返される。
【0062】
(演算システムの実施)
本発明は汎用コンピューターおよび図形処理用の特殊用途コンピューターを含むがこれ
らに限定されず、画像データを処理できる任意の命令実行/演算装置またはシステムにお
いて実施できることが特記される。本発明はさらにデジタルカメラ、プリンター、スキャ
ナー、多機能プリンター/スキャナー、ファクシミリ機、マルチメディア装置、および画
像を処理、取り込み、伝送、または記憶する他の任意の装置を含むがこれらに限定されず
、他の演算装置およびシステムに実装することもできる。さらに、いずれの装置内で本発
明の態様をソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを
含み多種多様な方法で実施することができる。例えば、本発明の各種態様を実施する機能
は個別論理素子、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、および/またはプログ
ラム制御プロセッサーを含む多種多様な方法で実装されるコンポーネントにより実行され
得る。これらの要素が実装される方法は本発明に重要ではないことが特記される。
【0063】
図8は本発明の実施形態を実施または具現し得る命令実行/演算装置1100の実施形
態の機能的ブロック図を示す。図8に示すように、プロセッサー702がソフトウェア命
令を実行し、他のシステムコンポーネントと相互に作用する。一実施形態において、プロ
セッサー702は(限定ではなく例として)AMDプロセッサー、INTELプロセッサ
ー、SUN MICROSYSTEMSプロセッサー、またはPOWERPC対応CPU
など汎用プロセッサーであって良く、またはプロセッサーは1つまたは複数の特定用途向
けプロセッサーであることができる。プロセッサー702に連結した記憶装置704がデ
ータおよびソフトウェアプログラムの長期記憶を提供する。記憶装置704はハードディ
スクドライブおよび/またはコンピューター読み取り可能な媒体(例、ディスケット、テ
ープ、コンパクトディスク、DVD、等々)のドライブまたはソリッドステートメモリー
装置など、データを記憶できる別の装置であって良い。記憶装置704はプロセッサー7
02で用いるプログラム、命令、および/またはデータを保持することができる。一実施
形態において、記憶装置704に記憶され、またはそこからロードされるプログラムまた
は命令はメモリー706にロードされ、プロセッサー702により実行されることができ
る。一実施形態において、記憶装置704はプロセッサーでオペレーティングシステムを
実施する命令を保持している。一実施形態において、あり得るオペレーティングシステム
はUNIX(登録商標)、AIX、LINUX(登録商標)、Microsoft Wi
ndows(登録商標)、およびApple MAC OSを含むがこれらに限定されな
い。実施形態において、オペレーティングシステムは演算システム700上で実行され、
その動作を制御する。
【0064】
プロセッサー702に連結されたアドレス可能なメモリー706を用いてプロセッサー
702により実行されるデータおよびソフトウェア命令を記憶することができる。メモリ
ー706は例えばファームウェア、読み取り専用メモリー(ROM)、フラッシュメモリ
ー、不揮発性ランダムアクセスメモリー(NVRAM)、ランダムアクセスメモリー(R
AM)、またはこれらの組み合わせであって良い。一実施形態において、メモリー706
は別途サービス、ユーティリティー、またはモジュールとして知られるいくつかのソフト
ウェアオブジェクトを記憶する。当業者であれば、記憶装置704およびメモリー706
は同じ要素で双方の立場で機能し得ることを理解しよう。一実施形態において、図2およ
び図3における1つ以上のコンポーネントは記憶装置704、メモリー706に記憶され
、プロセッサー702により実行されるモジュールであって良い。
【0065】
一実施形態において、演算システム700は他の装置、他のネットワーク、または双方
と通信する能力を提供する。演算システム700は演算システム700を他のネットワー
クおよび装置と通信できるよう連結する1つ以上のネットワークインターフェイス712
またはアダプター716を含むことができる。例えば、演算システム700は各々プロセ
ッサー702に通信できるよう連結され、演算システム700を他の演算システム、ネッ
トワーク、および装置に連結するために用い得るネットワークインターフェイス712、
通信ポート714、または双方を含むことができる。
【0066】
一実施形態において、演算システム700は図形およびテキストの表示を促進するため
にプロセッサー702に連結される1つ以上の出力装置708を含むことができる。出力
装置708はディスプレイ、LCD画面、CRTモニター、プリンター、タッチ画面、ま
たは情報を表示する他の装置を含むことができるが、これらに限定されない。演算システ
ム700はさらに出力装置708において情報または画像を表示するのを助長するグラフ
ィックスアダプター(図示せず)を含むことができる。
【0067】
プロセッサー702に連結された1つ以上の入力装置710を用いてユーザー入力を助
長することができる。入力装置710はマウス、トラックボール、またはタッチパッドを
含むがこれらに限定されず、さらに演算システム700にデータまたは命令を入力するキ
ーボードまたはキーパッドを含むことができる。
【0068】
一実施形態において、演算システム700は通信ポート714、ネットワークインター
フェイス712、記憶装置704、メモリー706に記憶されたデータ、または入力装置
710から、スキャナー、コピー機、ファクシミリ機、または他の演算装置を通してなど
入力を受信することができる。
【0069】
当業者であれば、いずれの演算システムも本発明の実施に肝要でないことを理解しよう
。当業者であればさらに上述の要素のいくつかは物理的および/または機能的にサブモジ
ュールに分けられるか、またはいっしょに組み合わされるかできることを理解しよう。
【0070】
本発明の実施形態はさらに各種コンピューター実施の操作を行なうためのコンピュータ
ーコードを有するコンピューター読み取り可能な媒体に関連できることが特記される。媒
体およびコンピューターコードは本発明の目的向けに特別に設計され構築されたものでも
良く、または関連技術の当業者が周知または入手可能な種類であることもできる。コンピ
ューター読み取り可能な媒体の例は、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク
、および磁気テープなどの磁気媒体、CD−ROMおよびホログラフィ装置などの光学媒
体、光磁気媒体、および特別用途向け集積回路(ASIC)、プログラマーブル論理装置
(PLD)、フラッシュメモリー装置、ならびにROM装置およびRAM装置などプログ
ラムコードを記憶し、または記憶して実行するよう特別に構成されるハードウェア装置を
含むがこれらに限定されない。コンピューターコードの例にはコンパイラーにより作成さ
れるような機械コード、およびインタープリターを用いてコンピューターにより実行され
るより高位のコードを含むファイルが含まれる。
【0071】
発明は各種の改変および別の形態が許されるが、その具体的な例が図面に示され本明細
書において詳細に説明された。しかし発明は開示された特定の形に限定されず、逆に発明
は添付クレームの範囲に入るすべての改変、同等物、および代替に及ぶものとする。
【符号の説明】
【0072】
120,225…基準ビットマップ、140…入力画像、160,245…歪みマップ
、200…検査用システム、205,305…入力印刷パターン、210…パラメーター
、215…基準ビットマップ生成器、220…除外マップ生成器、230…画像生成器、
235…ユーザー入力パラメーター、240…欠陥検出器、250…除外マップ、255
…画像取り込み器、260…画像検証器、265…画像位置合わせ器、270…登録画像
、310…二次元面、315…照明源、320…カメラ、325…コンピューター、41
0…組み、415…原点、420,425…サイズ、430…xStep、435…yS
tep、500,600…方法、700…演算システム、702…プロセッサー、704
…記憶装置、706…メモリー、708…出力装置、710…入力装置、712…ネット
ワークインターフェイス、714…通信ポート、716…アダプター、1100…命令実
行/演算装置、Xstep,Ystep…モーターステップ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の有効なスナップショットを取り込む画像処理方法であって、
前記画像、第1スナップショット、前記画像が位置する二次元面、および前記第1スナ
ップショットに対応する基準ビットマップに少なくとも部分的に基づく較正パラメーター
の組を特定するステップと、
前記較正パラメーターの組内における1つの較正パラメーターに少なくとも部分的に基
づき前記第1スナップショットの前記二次元面上における第1位置を特定するステップと

前記二次元面上の第1位置において前記第1スナップショットを取り込むステップと、
前記基準ビットマップと前記第1スナップショットとの間の第1位置合わせ関係を定義
するステップと、
前記第1位置合わせ関係の第1位置合わせ値を位置合わせ閾値に適用することに基づき
、前記第1位置合わせ関係が有効であるか判定するステップと、
前記第1位置合わせ関係が有効でないことに応じて、前記画像の第2スナップショット
と前記基準ビットマップとの間の第2位置合わせ関係を検証するステップとを有し、
前記検証するステップは、
前記二次元面上の第2位置において前記第2スナップショットを取り込むステップであ
って、前記第2位置は前記第1位置の調節距離閾値内にあるステップと、
前記基準ビットマップと前記第2スナップショットとの間の前記第2位置合わせ関係を
定義するステップと、
前記第2位置合わせ関係の前記第2位置合わせ値が前記位置合わせ閾値未満であること
に応じて、前記第2位置合わせ関係を検証するステップと、
前記第2スナップショットを有効なスナップショットとして指定するステップとによっ
て実施される画像処理方法。
【請求項2】
前記有効なスナップショットを登録するステップをさらに有し、
前記有効なスナップショットを登録するステップは、
前記有効なスナップショットを前記二次元面上の第1位置に結び付けるステップと、
前記有効なスナップショットを前記基準ビットマップと位置合わせすることにより前記
有効なスナップショットを調節するステップと、
前記有効なスナップショットを記憶するステップとによって実施される請求項1に記載
の画像処理方法。
【請求項3】
前記有効なスナップショットは画質閾値を超える請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項4】
前記第1スナップショットは連続的なスナップショットの組の中にあり、第1スナップ
ショットは前記画像の第1部分に相当する請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項5】
前記連続的なスナップショットの中で第3スナップショットを取り込むステップをさら
に有し、
前記第3スナップショットは、前記第1スナップショットに続くことに応じて前記画像
の第2部分に相当する請求項4に記載の画像処理方法。
【請求項6】
前記第3スナップショットは、前記二次元面上で前記第1位置の閾値距離内の第3位置
にあり、
前記閾値距離は、前記第1位置および前記構成パラメーターの組内における少なくとも
1つの較正パラメーターに少なくとも部分的に基づき計算される請求項5に記載の画像処
理方法。
【請求項7】
前記第1位置合わせ関係は、前記第1スナップショットと前記基準ビットマップとの間
のロバストな位置合わせマッピングを有する請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項8】
前記ロバストな位置合わせマッピングは、前記第1スナップショットおよび前記基準ビ
ットマップの一致する形体に少なくとも部分的に基づく請求項7に記載の画像処理方法。
【請求項9】
前記ロバストな位置合わせマッピングは、アフィン行列として表される請求項8に記載
の画像処理方法。
【請求項10】
前記第1位置合わせ関係が有効であるか判定するステップは、
前記アフィン行列を用いることにより回転角を計算するステップと、
前記回転角がゼロを超えかつサイズの閾値未満であることに応じて前記第1位置合わせ
関係が有効か判定するステップとによって実施される請求項9に記載の画像処理方法。
【請求項11】
請求項1に記載される画像処理方法を実施する命令を有するコンピューター読み取り可
能な媒体。
【請求項12】
画像と前記画像に対応する基準ビットマップとの間の位置合わせマッピングを計算する
画像処理方法であって、
前記画像および前記基準ビットマップ内で一致する形体の組を特定するステップと、
前記画像に結び付いた前記一致する形体の組のサブセットを有してなる第1形体ベクト
ルを作成するステップと、
前記基準ビットマップに結び付いた前記一致する形体の他のサブセットを有してなる第
2形体ベクトルを作成するステップと、
前記第1形体ベクトルと前記第2形体ベクトルとの間の第1マッピングを計算するステ
ップと、
前記第1マッピングに基づき第1エラー値を計算するステップと、
前記第1エラー値がエラー閾値未満であることに応じて前記第1マッピングを位置合わ
せマッピングとして特定するステップとを有する画像処理方法。
【請求項13】
前記第1マッピングは第1アフィン行列である請求項12に記載の画像処理方法。
【請求項14】
前記第1マッピングに基づき第1エラー値を演算するステップは、
前記第1アフィン行列に結び付いた残差の組を特定するステップと、
前記残差の組の平均を計算するステップと、
前記平均を前記第1エラー値として指定するステップとを有する請求項13に記載の画
像処理方法。
【請求項15】
前記第1エラー値が前記エラー閾値を超えることに応じて、位置合わせマッピングを特
定するステップをさらに有し、
前記位置合わせマッピングを特定するステップは、
前記残差の組の平均から標準偏差を計算するステップと、
前記標準偏差の倍数を上限値として特定するステップと、
ゼロ引く上限値を下限値として特定するステップと、
前記下限値を超え前記上限値未満の値を有する第2形体ベクトルから少なくとも1つの
一致する形体を特定するステップと、
前記第2形体ベクトルからの前記少なくとも1つの一致する形体を含む第3形体ベクト
ルを作成するステップと、
前記第1形体ベクトルと前記第3形体ベクトルとの間の第2マッピングを計算するステ
ップと、
前記第2マッピングに基づき第2エラー値を計算するステップと、
前記第2エラー値が前記エラー閾値未満であることに応じて前記第2マッピングを位置
合わせマッピングとして指定するステップとを実施することにより実施される請求項14
に記載の画像処理方法。
【請求項16】
請求項12に記載される画像処理方法を実施する命令を有するコンピューター読み取り
可能な媒体。
【請求項17】
画像のスナップショットを取り込み、位置合わせする画像処理システムであって、
較正パラメーターの組および前記画像を受信するよう連結される画像取り込み器であっ
て、二次元面上のある位置で前記スナップショットを取り込むとともに、前記ある位置は
前記較正パラメーターの組内の1つの較正パラメーターに少なくとも部分的に基づく画像
取り込み器と、
前記スナップショットおよび前記スナップショットに対応する基準ビットマップを受信
するよう連結される画像検証器であって、前記スナップショットの少なくとも1つの特徴
を画質閾値と比較する画像検証器と、
前記画質閾値を超える少なくとも1つの特徴を有するスナップショットと前記基準ビッ
トマップとを受信するよう連結される画像位置合わせ器であって、前記スナップショット
と前記基準ビットマップとの間の有効な位置合わせ関係が判定されることに応じて前記ス
ナップショットおよび前記基準ビットマップを位置合わせする画像位置合わせ器とを有す
る画像処理システム。
【請求項18】
前記画像位置合わせ器は、前記スナップショットと前記基準ビットマップとの間の位置
合わせマッピングを計算するステップにより、前記スナップショットと前記基準ビットマ
ップとの間の位置合わせ関係を判定する請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項19】
前記位置合わせマッピングを計算するステップは、
前記スナップショットおよび前記基準ビットマップ内で一致する形体の組を特定するス
テップと、
前記スナップショットに結び付いた一致する形体のサブセットを有してなる第1形体ベ
クトルを作成するステップと、
前記基準ビットマップに結び付いた他の一致する形体のサブセットを有してなる第2形
体ベクトルを作成するステップと、
前記第1形体ベクトルと前記第2形体ベクトルとの間の第1マッピングを計算するステ
ップと、
前記第1マッピングに基づき第1エラー値を計算するステップと、
前記エラー値がエラー閾値未満であることに応じて前記第1マッピングを位置合わせマ
ッピングとして特定するステップとによって実施される請求項18に記載の画像処理シス
テム。
【請求項20】
前記第1マッピングはアフィン行列であり、
前記第1エラー値を計算するステップは、
第1アフィン行列に結び付いた残差の組を特定するステップと、
前記残差の組の平均を計算するステップと、
前記平均を第1エラー値として指定するステップとによって実施される請求項19に記
載の画像処理システム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図1】
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【公開番号】特開2010−33571(P2010−33571A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167535(P2009−167535)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】