説明

画像形成装置、制御装置、トナーカートリッジ、現像カートリッジおよびプロセスカートリッジ

【課題】通常、画像形成装置・機械毎で使用できるトナーは1つであり、トナー粒径に応じた作像条件の調整が行われないため、同じ画像形成装置に粒径の異なるトナーをセットして使用すると、ドット径がずれてしまい、同じ画像が出せなくなってしまうという問題点を解決する。
【解決手段】制御装置37のCPUは、情報認識手段31を介して送信されてくる、トナーカートリッジ27の情報記録媒体30からの特定のトナー平均粒径情報に基づいて、ROMから対応する作像条件としてのドット径制御関数(制御モード)を呼び出して選択し、その関数で設定される露光エネルギーを調整して潜像部に形成されるドット径を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ等またはそれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置、これに搭載される制御装置、トナーカートリッジ、現像カートリッジおよびプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、像担持体を介して記録紙等の転写材上に画像を形成する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1および2参照)。これら画像形成装置を含め、一般的な電子写真装置では、帯電手段により一様に帯電された像担持体の表面を、潜像形成手段・露光手段で生成された光ビームによって露光して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像手段から供給されるトナーによって現像・可視像化してトナー像を得、次いで像担持体表面に形成されたトナー像を転写手段によって転写材としての記録紙等に転写し、さらに定着手段によって定着して印刷物を得るように構成されている。
なお、特許文献1、2記載の技術では、画質に関して、サプライとして異なるトナーを使用したときのプロセス調整を以下のように行っている。すなわち、特許文献1記載の技術では、ドット径に対してキャリア径、トナー径、感光体膜厚の関係を規定している。特許文献2記載の技術では、現像剤カートリッジに現像剤情報を記録し、画像形成条件に反映することにより、トナー製造ロットばらつきの影響を調整している。
【0003】
上記露光・潜像形成工程において、像担持体としての感光体表面を露光する光ビームは、レーザダイオード(LD)で発生した光を集光して得たものであり、スキャナモータに取付けられて高速回転する多面体のポリゴンミラーで反射して偏向走査し、Fθレンズで所定の径に絞って感光体表面に照射されて該感光体表面を走査露光する光スポットを形成する。静電潜像を現像する現像器の現像剤は、2成分現像方式の場合はキャリアとトナーの混合物であり、1成分現像方式の場合はトナーであり、トナーが静電潜像に付着してトナー像を形成する。
【0004】
このような電子写真装置において、光スポットで露光して形成される感光体表面の静電潜像を現像して得られるトナー像を定着した印字画像は、高精細の画像ではトナー粒径の大きさの影響がでやすくなり、小さいトナーの方が微小ドットの再現性が良く高画質となることが予想されていた。この詳細内容に関しては、本発明者が行った確認試験と共に後述の実施形態を説明する前に説明する。しかし、トナー粒径が小さくなる(例えば3、4μm)と、製造コストが高くなるというデメリットがあり、高画質よりもランニングコスト低減を望むユーザにはトナー大粒径(例えば9μm)が好まれる。以下、この明細書において、「トナーの大きさ」、「トナーサイズ」、「トナーの粒径」、「トナー平均粒径」というときは、特に断らない限り、具体的にはトナー体積平均粒径を意味する。
【0005】
一方、現像手段とトナー収納手段との間に配設されたトナー補給経路内のトナー入れ替えについては、以下のような時に行われる技術が知られている(特許文献3ないし6参照)。特許文献3記載の技術では、低画像面積等でトナーが劣化した場合に、画像面積と現像動作時間等により劣化したトナーと新品トナーの入れ替えを自動的に行う。特許文献4記載の技術では、長期の保管により現像剤の帯電量が低下した場合、初期剤設定後にトナー入れ替えモードを行う。特許文献5記載の技術では、転写ベルト上のフォトセンにより、地汚れトナーの発生(=剤劣化レベル)を検知し、劣化したトナーと新品トナーの入れ替えを自動的に行う。特許文献6記載の技術では、感光体ベルト上のトナー量を検知する透過濃度センサの値により現像剤の劣化を判断し、自動交換手段により現像装置内の現像剤を交換する。
【0006】
【特許文献1】特開平5−216330号公報
【特許文献2】特開2003−186354号公報
【特許文献3】特許第3757612号公報
【特許文献4】特開2001−100505号公報
【特許文献5】特開2003−215867号公報
【特許文献6】特開平10−186831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、通常、画像形成装置・機械毎で使用できるトナーは1つであるため、トナー粒径に応じた作像条件の調整が行われない。従って、同じ画像形成装置に粒径の異なるトナーをセットし使用すると、ドット径がずれてしまい、同じ画像が出せなくなってしまうという問題点がある。
【0008】
一方、画像形成装置・機械新品時だけでなく、経時でも使用したいトナーをユーザが自由に選択したいという要望がある。そのためには次の問題点を解決する必要がある。
すなわち、近年進んでいる画像形成装置・機械の小型化、大量出力や低コストを望むユーザ向けにトナー大容量化およびユーザの操作性改善等の理由により、現像ユニット(装置本体に対して着脱可能な現像装置を意味する)とトナーカートリッジとの配置位置の自由度確保のために、現像ユニットとトナーカートリッジとが離れているものが多い。その場合、現像ユニットとトナーカートリッジとだけを別のものに変えても、その間に配設されているトナー搬送経路が古いまま(古いトナー平均粒径のまま)になってしまうという問題点がある。
【0009】
そこで、本発明は、上述した問題点・事情に鑑みてなされたものであり、トナー平均粒径が異なるトナーでも、そのトナー粒径に応じた最適な作像条件を設定して使用することができる画像形成装置、画像形成装置に搭載される制御装置、トナー平均粒径が異なるトナーを供給するためのトナーカートリッジ、現像カートリッジおよびプロセスカートリッジを提供することを第1の目的とする。
さらに、現像ユニットとトナーカートリッジとが別体の場合であっても、経時でも使用したいトナー(トナー収納手段)をユーザが自由に選択することが可能な画像形成装置を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するとともに上述した目的を達成するために、請求項ごとの発明では、以下のような特徴ある手段・構成を採っている。
請求項1記載の発明は、像担持体と、この像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体上の潜像をトナーを含む現像剤で現像する現像手段とを有する画像形成装置において、トナー平均粒径が異なる複数種のトナー収納手段をセット可能であることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置に搭載される画像形成制御用の制御装置であって、異なるトナー平均粒径毎の作像条件を記憶した記憶手段と、セットされた前記トナー収納手段の特定のトナー平均粒径に基づいて、前記記憶手段から対応する作像条件を選択し、その作像条件に応じた画像形成を実行させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の制御装置において、前記潜像形成手段は、前記像担持体上に露光エネルギーを付与することにより潜像を形成する露光手段を有し、前記記憶手段は、前記作像条件として、前記異なるトナー平均粒径毎の前記露光エネルギーとドット径との関数を記憶しており、前記制御手段は、セットされた前記トナー収納手段の特定のトナー平均粒径に基づいて、前記記憶手段から対応する前記関数を選択し、その関数に基づいて前記露光エネルギーを調整して前記ドット径を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の制御装置を搭載する画像形成装置であって、前記制御装置は、同一シリーズの画像形成装置の機種に搭載可能となっていることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項2または3記載の制御装置を搭載する画像形成装置であって、異なるトナー平均粒径のトナーを収納した複数種のトナー収納手段を種類毎に互換可能にセット可能であることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項2または3記載の制御装置を搭載する画像形成装置であって、異なるトナー平均粒径のトナーを収納した複数種のトナー収納手段を同時に使用可能なセット部を有することを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項5または6記載の画像形成装置において、前記トナー収納手段は、該トナー収納手段に充填されているトナー平均粒径に関する情報が記録され、画像形成装置本体側の前記制御装置と通信可能な情報記録媒体を有し、前記制御装置は、前記情報記録媒体からの前記情報に基づいて、前記作像条件を選択し、前記制御を実行することを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載のトナー収納手段は、前記現像手段に対して着脱自在なトナーカートリッジを構成していることを特徴とする。
【0018】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載のトナー収納手段は、画像形成装置本体に対して着脱自在な現像カートリッジを構成していることを特徴とする。
【0019】
請求項10記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載のトナー収納手段は、少なくとも前記像担持体と前記現像手段とが一体化され、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジを構成していることを特徴とする。
【0020】
請求項11記載の発明は、請求項8記載のトナーカートリッジには、前記トナーの他、キャリアが含まれていることを特徴とする。
【0021】
請求項12記載の発明は、請求項1または4ないし7の何れか一つに記載の画像形成装置において、前記現像手段と前記トナー収納手段との間に配設されたトナー補給経路内のトナーを入れ替えるトナー入れ替えモードが自動的に実行可能であることを特徴とする。
【0022】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の画像形成装置において、トナー平均粒径が異なるトナー収納手段をセットした時に、前記トナー補給経路のトナーを排出するトナー排出モードを自動的に実行することを特徴とする。
【0023】
請求項14記載の発明は、請求項12または13記載の画像形成装置において、前記現像手段は、画像形成装置本体に対して着脱自在な現像ユニットを構成しており、前記現像ユニットを交換した後に、交換後の該現像ユニットと前記トナー補給経路へ平均粒径が同じであるトナーを補給するトナー補給モードを自動的に実行することを特徴とする。
【0024】
請求項15記載の発明は、請求項12ないし14の何れか一つに記載の画像形成装置において、新たにセットした前記トナー収納手段によるトナーの前記トナー補給モード実行後、濃度調整モードを実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、上記課題を解決して新規な画像形成装置、制御装置、トナーカートリッジ、現像カートリッジおよびプロセスカートリッジを提供することができる。主な発明の効果を挙げれば、以下のとおりである。
請求項1記載の発明によれば、トナー平均粒径が異なる複数種のトナー収納手段がセット可能であることにより、単一の画像形成装置においても複数種のトナー平均粒径のトナーに対応して使用可能となると共に、ユーザの必要性に応じて、例えば高画質には小粒径トナーを、ランニングコスト低減には大粒径トナーを使用することができる。
【0026】
請求項2、3記載の発明によれば、前記構成により、単一の制御装置に複数種のトナーに対応可能な制御モード(関数)を備えているので、単一の画像形成装置において複数種のトナー平均粒径に対応して最適の画像形成制御ができる。また、複数機種に同一の制御装置を用いることができる。
【0027】
請求項4記載の発明によれば、前記構成により、例えば既に市場で流通している旧タイプのトナー収納手段、および新タイプのトナー収納手段の両方を使用することが可能となる。
【0028】
請求項5記載の発明によれば、前記構成により、トナー色変化による混色やトナー形状変化による不具合を未然に防ぐことができる。
【0029】
請求項6記載の発明によれば、複数種のトナー収納手段をトナー種類毎に同時に使用可能なセット部を有することで、各色現像手段間でトナー平均粒径の異なる場合でも単一の制御装置でトナー粒径毎の最適な制御ができる。
【0030】
請求項7記載の発明によれば、前記構成により、例えば工場でのトナー充填時に、トナー平均粒径に関する情報入力を可能とし、その後使用による性能発揮を容易にすることが可能となる。
【0031】
請求項12記載の発明によれば、トナー補給経路内のトナーを入れ替えるトナー入れ替えモードが自動的に実行可能であることにより、装置・機械新品時だけでなく、経時にでもトナー平均粒径が異なるトナーを使用した高画質モードと通常着色度トナーを自由に選択でき、階調性に優れたカラー画像か低コストにするかをユーザが容易に選ぶことができる。
【0032】
請求項13記載の発明によれば、トナー平均粒径が異なるトナー収納手段をセットした時に、トナー補給経路のトナーを排出するトナー排出モードを自動的に実行することにより、ユーザの操作を減らすことができる。好きな時に好きなトナー(例えば高画質トナーまたは低コストトナー)収納手段をセットすれば、自動的にトナーを使用できる状態にすることができる。
【0033】
請求項14記載の発明によれば、前記構成により、前回と異なるトナー収納手段をセットし、トナー補給経路を清掃した後に、補給トナーと同じトナーの現像ユニットをセットした後にトナーを補給することで、補給経路内のトナーを有効利用できる。
【0034】
請求項15記載の発明によれば、前記構成により、トナーを入れ替えた直後でも、安定した画像濃度となり、良好な画像品質となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、図を参照して、本発明を実施するための最良の形態および実施例を含む実施形態を説明する。実施形態および変形例等に亘り、同一の機能を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略することがある。公開特許公報等の構成要素をそのまま引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
【0036】
まず、図1を参照して、本発明を適用する画像形成装置の全体構成および動作を説明する。図1は、画像形成装置として一般的な電子写真装置を示している。同図の電子写真装置では、帯電手段としての帯電ローラ2により一様に帯電した像担持体としてのドラム状の感光体1(以下、「感光体ドラム1」という)の表面を、光ビーム3で露光して静電潜像を形成する。そして、感光体ドラム1上に形成された静電潜像を、現像手段としての現像装置8(以下、「現像器8」ともいう)における現像スリーブ(現像ローラ)9から供給されるトナーTによって現像・可視像化してトナー像を得、続いて転写手段としての転写ローラ10によって、図示しない給紙部からレジストローラ対を経由して所定のタイミングで搬送されてくるシート状記録媒体としての記録紙Sに転写し、さらに定着手段としての定着ローラおよび加圧ローラからなる定着装置11によって定着して印刷物を得、図示しない排紙トレイ等に排出するように構成されている。
【0037】
感光体ドラム1の表面を露光する光ビーム3は、光源としてのレーザダイオード(LD)4で発生した光を集光して得たものであり、スキャナモータ5に取付けられて高速回転する多面体のポリゴンミラー6で反射して偏向走査し、Fθレンズ7で所定の径に絞って感光体ドラム1の表面に照射されて該感光体表面を走査露光する光スポットを形成する。静電潜像を現像する現像器8の現像剤は、2成分現像方式の場合はキャリアとトナーの混合物であり、1成分現像方式の場合はトナーであり、トナーTが静電潜像に付着してトナー像を形成する。
レーザダイオード4、スキャナモータ5、ポリゴンミラー6、Fθレンズ7、折り返しミラー等は、像担持体としての感光体表面に潜像を形成する潜像形成手段のうちで露光手段・露光装置を構成している。
【0038】
一部上述したが、感光体ドラム1の周りには、図1中矢印で示す回転方向の順に、図1のほぼ真上に配置された帯電ローラ2、露光装置からの露光である光ビーム3、現像器8、転写ローラ10、図示しないクリーニング装置が配置されていて、これらによって画像形成部が構成されている。
現像器8は、感光体ドラム1に対向して配置され、2成分現像方式の場合ではトナーTとトナーTを保持するキャリア(図示せず)とを含む二成分現像剤を担持し、該現像剤を感光体ドラム1との間に形成される現像領域に搬送し、内部に磁石(図示せず)を有する現像剤担持体としての現像スリーブ9(現像ローラ)を備え、感光体ドラム1の表面上に形成される静電潜像を現像スリーブ9から供給されるトナーTで現像する構成を具備している。現像器8は、上記現像スリーブ9の他に、図示しない攪拌ローラ等と、現像器8のハウジング側壁に固着され現像スリーブ9の外周面上に担持された現像剤を所定の層厚に規制する現像剤層厚規制部材としてのドクターブレード12等とから主に構成されている。現像器8は、図1以外の図においてはドクターブレード12等を省略し簡略的に示す。
【0039】
今回、実際にトナーサイズ4種類を試作し、露光エネルギーを変化させたときの1ドット径の関係を検討する確認試験を行った。この確認試験においては、株式会社リコー製「imagio MP C3500」を使用し、露光エネルギーを変化させるために図1に示したレーザダイオード4の点灯時間を変えて行った。また、現像条件は、後述するメカ条件・現像剤の仕様と同様の条件で実施した。
上記確認試験結果のグラフを図4に示し、その写真を図5に示す。この図5の写真において、ほぼ丸状の黒い部位がトナーが付着された1ドットを示しており、背景の白黒の濃淡模様は色付きの写真のために表われたものであって、トナーのドットとは無関係であることを付記しておく。
【0040】
図4および図5から分かるように、トナーが小さいほど、ドットの再現性がよく、丸いドット形状となった。また、トナー粒径により狙いドットとするための適正な露光エネルギーが異なることが分かった。高精細になるほど、トナー粒径の大きさの影響が出やすくなり、狙いドット径(潜像)より現像して得られるトナー像のドット径が小さくなることが確認できた。
これをドット画像の潜像、現像形成で説明する。光スポットで露光して形成される感光体表面の静電潜像と現像バイアスによりポテンシャルが決まり、図2(a)に示すようにドットの潜像はA1の大きさになる。露光エネルギーを下げると、図2(b)に示すように潜像部のドット径がA3部→A2部→A1部と小さくなる。
トナーはドット潜像部内のA1部に現像されるため、大きな粒径のトナーTでは図3(a)に示すように、現像後のドットエッジ部に隙間ができ、ドット径C1は小さくなる(図3(a)のB1部が、潜像A1より小さくなる)。これに対し、図3(a)に示したトナーTと比較して、図3(b)に示すようにトナーTの粒径が半分に小さくなると、現像後のドットエッジ部は隙間が少なくなり、トナーのドット径C2は大きくなる(図3(b)のB2部が、潜像A1より小さく、B1部より大きくなる)。すなわち、C1<C2である。以上説明した確認試験により得られた結果を、以下の実施形態等に反映した。
【0041】
(第1の実施形態)
図6〜図8を参照して、第1の実施形態を説明する。
図6に括弧を付して示すように、印字速度(1分当りのコピー枚数:cpp)や画像形成装置の機械内部レイアウト形状が異なるコピー機種:X1、Y1、Z1に対応して、トナー収納手段としてのトナーカートリッジ27(X1)、27(Y1)、27(Z1)が用いられる。以下、それぞれのコピー機種:X1、Y1、Z1に対応したトナーカートリッジであることが判別できるときには、括弧を省略してトナーカートリッジ27ともいう(後述の変形例等でも同様)。これらコピー機種:X1、Y1、Z1では、トナーカートリッジ27の形状も異なっているが、図7に示すように、このX1シリーズの画像形成装置本体側は何れのコピー機種:X1、Y1、Z1のトナーカートリッジ27も搭載可能に構成されている。すなわち、図6および図7に示すように、コピー機種:X1、Y1、Z1に対応したトナーカートリッジ27は、その何れもが画像形成装置本体側に配設されたトナー補給装置を構成するトナーカートリッジ受け部25に対して着脱自在に構成されている。
【0042】
各トナーカートリッジ27には、このカートリッジ内に充填されているトナーに関する各種情報・データ、すなわちトナー平均粒径(トナー体積平均粒径)や色付きトナーの場合にはその色に関する情報・データが予め記録された情報記録媒体30が貼着されている。情報記録媒体30は、電子部品としてのIDチップやICタグ等からなる。一方、画像形成装置本体側のトナーカートリッジ受け部25には、装着されたトナーカートリッジ27の情報記録媒体30と通信可能に、情報記録媒体30に記録されたトナーに関する各種情報・データを読み取ることが可能な情報認識手段31が配設されている。また、情報記録媒体30は、情報認識手段31を介して後述の制御装置と通信可能に構成されている。
情報記録媒体30および情報認識手段31の具体例としては、例えば特開2003−186354号公報の段落「0018」〜「0020」に記載されているタグメモリ(50)およびアンテナ基板(60)等や、共振回路を利用したものなどが挙げられるが、公知の全てのものを対象にコスト等を勘案して用いてもよい。
【0043】
情報認識手段31は、制御装置37と電気的に接続されている。制御装置37は、それぞれ図示しない、CPU(中央演算処理装置)、図示しないI/O(入出力)ポート、ROM(読み出し専用記憶装置)、RAM(読み書き可能な記憶装置)およびタイマ等を備え、それらが信号バスによって接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備している。なお、本発明の制御装置としては、上記した制御装置37に情報認識手段31を加えて構成してもよい。
前記CPUは、上記入力ポートおよび入力回路等を介して、情報認識手段31と電気的に接続されている。また前記CPUは、前記出力ポートを介して、露光エネルギーを調整するため(前記レーザダイオードの点灯時間を調整するため)、図示しないレーザダイオード駆動回路に、また画像形成装置を構成する上記図示しない各装置部の制御対象駆動部分にそれぞれ電気的に接続されていて、これらに指令信号を送信する。前記RAMは、前記CPUでの計算結果を一時記憶する他、信号の入出力を行う。
【0044】
前記ROMは、異なるトナー平均粒径毎の作像条件を記憶する記憶手段、詳しくは異なるトナー平均粒径毎の露光エネルギーとドット径の関数を記憶を記憶する記憶手段としての機能を有する。前記ROMには、前記CPUが後述の制御機能を発揮するための図8に示されている関係データがデータテーブル等で予め記憶されている。
前記CPUは、セットされたトナーカートリッジ27(トナー収納手段)の特定のトナー平均粒径に基づいて、前記ROMから対応する作像条件としてのドット径制御関数(関数(モード))を呼び出して選択し、その作像条件に応じた画像形成を実行させる、より詳しくはその関数で設定される露光エネルギーを調整して潜像部に形成されるドット径を制御する第1の制御手段としての機能を有する。
【0045】
図7において、例えばコピー機種X1に係る新品のトナーカートリッジ27をトナーカートリッジ受け部25に装着すると、情報認識手段31によってトナーカートリッジ27の情報記録媒体30に記録されている情報記録が読み取られ、前回のトナーカートリッジと種類の異なるトナーカートリッジ27が装着された場合は、情報記録媒体30に記録されているトナー種情報に基づき、制御装置37は作像条件を設定することとなる。
本実施形態例では、図8に示すように、作像条件をドット径制御関数:f(x)とする。ドット径制御関数:f(x)は、図4に示したような露光エネルギーと1ドット径の関数式で表される。
図8の図表に示すように、トナー種Mのときはドット径制御関数f(1)を、トナー種Nのときはドット径制御関数f(2)を、トナー種Oのときはドット径制御関数f(3)を、トナー種Pのときはドット径制御関数f(4)を、トナー種Qのときはドット径制御関数f(5)を選び設定する。前回と同じトナーカートリッジの場合は、ドット径制御関数の設定は前回のままである。トナー種M、N、O、P、Qは、例えばトナー体積平均粒径が順に7、6、5、4、3μmである。
【0046】
以上説明したとおり、第1の実施形態によれば、トナー平均粒径が異なる複数種のトナー収納手段としてのトナーカートリッジ27(X1)、27(Y1)、27(Z1)がセット可能であることにより、単一の画像形成装置においても複数種のトナー平均粒径のトナーに対応して使用可能となると共に、ユーザの必要性に応じて、例えば高画質には小粒径トナーを、ランニングコスト低減には大粒径トナーを使用することができる。
また、単一の制御装置37に複数種のトナーに対応可能なドット径制御関数(制御モード)を備えているので、単一の画像形成装置において複数種のトナー平均粒径に対応して最適の画像形成制御ができると共に複数機種に同一の制御装置37を用いることができる。
【0047】
(第1の実施形態の変形例1)
図9を参照して、第1の実施形態の変形例1を説明する。変形例1は、制御装置は、同一シリーズの画像形成装置の機種に搭載可能となっていることを特徴としている。
同一シリーズのコピー機種X1、X2、X3の場合、図9に示すように、画像形成装置の機械内部レイアウトやトナーカートリッジ27の形状が同じであるが、トナーカートリッジ27に充填されているトナーが異なる場合がある。これは高画質を望む市場要求が多く、トナー製造技術や低コスト技術が向上し、粉砕トナーから重合トナーへとトナー小粒径化が進むからである。
例えば、既に市場に出ているシリーズ機のうちで旧型タイプ(X1機)でも、シリーズ機の新機種(X3機)でも、トナーカートリッジ27毎に貼着されている情報記録媒体30に記録してあるトナー種情報に基づき、図7に示したと同様の制御装置構成によってドット径制御関数値を設定する。これにより、上述の効果を奏する。
【0048】
図6や図9に示したトナーカートリッジ27には、トナーの他にキャリアも含まれている。そのときの画像形成装置は、トナーとキャリアの混合物である現像剤が現像装置8に補給され、かつ余剰の現像剤が排出されて、キャリアの自動交換がなされる。
【0049】
(第1の実施形態の変形例2)
図10を参照して、第1の実施形態の変形例2を説明する。変形例2は、異なるトナー平均粒径のトナーを収納した複数種のトナー収納手段を種類毎に互換可能にセット可能であることを特徴としている。
カラー機であれば、トナーカートリッジ27を色の種類毎に互換可能にセット可能にするものである。トナーの色が異なる場合は、トナーカートリッジ27を非互換にする。また、トナー種が粉砕トナーの場合は、粉砕トナーだけがセットできるように互換性を持たせる。例えば、図10に示すように、トナー種Mが粉砕トナーでその粒径が7μm、トナー種Nが粉砕トナーでその粒径が6μmというようにする。
変形例2においても、トナーカートリッジ27毎に貼着されている情報記録媒体(図示せず)に記録してあるトナー種情報に基づき、図7に示したと同様の制御装置構成によってドット径制御関数値を設定する。これにより、上述の効果を奏する。
【0050】
(第1の実施形態の変形例3)
図11を参照して、第1の実施形態の変形例3を説明する。変形例3は、異なるトナー平均粒径のトナーを収納した複数種のトナー収納手段を同時に使用可能なセット部を有することを特徴としている。
図11に示すように、3種類のトナー(例えばトナー粒径4、5、6μm)が個別に充填されたトナーカートリッジ27a、27b、27cが画像形成装置本体に配設されたセット部としてのトナーカートリッジ受け部25にセット可能であり、それぞれのトナーカートリッジ27a、27b、27cからトナー補給タンク部26に3種類の異なるトナーを補給可能であり、使用時は切り替えて補給タンク部26、現像器8に補給するものである。
図11に示したトナーカートリッジ27a、27b、27cに貼着されている情報記録媒体30に記録されているトナー種情報に基づき、図7に示したと同様の制御装置構成によってドット径制御関数値を設定する。上述の効果を奏する。
【0051】
(第1の実施形態の変形例4)
図12および図13を参照して、第1の実施形態の変形例4を説明する。
図12および図13に示すように、本発明は、カラー機にも応用・適用できる。両図に示す画像形成装置は、フルカラー画像形成装置であり、4色のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色毎に像担持体としての感光体ドラム、現像手段としての現像装置等を具備し、各色のトナー像をシート状記録媒体の一例としての転写材(記録紙)に順次転写することにより、フルカラー画像を形成するタンデム方式の装置構成である。
【0052】
フルカラー画像形成装置本体内には、4個の感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkが図において右から左へとこの順に並んで配設されている。各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色の画像を形成するための画像形成部が配置されている。これらの画像形成部によりフルカラー画像を形成する。各色の画像形成部は、それぞれ同じ構成および動作を行うようになっているため、最右方部に配置されたイエロー(Y)の画像形成部についてのみ説明し、他の画像形成部については同じ部分に同一のアラビア数字を付すとともにその色を表す英字を添えることで説明を省略する。
イエロー(Y)の画像形成部は、感光体ドラム1Yと、この感光体ドラム1Yの周りに配設されイエロー(Y)画像を繰り返し形成するための帯電手段としての帯電装置(図示せず)、図示を省略した露光装置から照射される光ビーム3Y、現像手段としての現像器8Y、クリーニング手段としてのクリーニング装置(図示せず)等から構成されている。
【0053】
感光体ドラム1Yは、装置本体の図示しない筐体側板に両図矢印方向に回転自在に支持されている。前記露光装置は、レーザ光走査光学系(図示せず)を有していて、光ビーム3Yが一様に帯電された感光体ドラム1Yの表面に照射され走査される。
感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkの配置位置の両図において下方には、転写材の一例としての記録紙を吸着し搬送する搬送転写手段としての搬送転写ベルト15が対向して張設されている。搬送転写ベルト15は、駆動ローラ16と従動ローラ17との間に掛け渡されて図中矢印方向(反時計回り)に走行搬送するようになっている。
【0054】
各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkに対向する両図において下方には、搬送転写ベルト15を挟んで接触転写手段としての転写ローラを備えた転写装置10Y、10M、10C、10Bkが配設されている。各転写装置10Y、10M、10C、10Bkは、各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bk上に形成された各色のトナー像を搬送転写ベルト15により静電吸着されて搬送される記録紙上に電界の作用で転写する周知の機能を有する。記録紙は、装置本体の下部に配設された複数の図示しない給紙部の何れか一つの給紙部が選択されることにより、図示しないレジスト手段としてのレジストローラ対(図示せず)によって所定のタイミングをとって搬送転写ベルト15上に送り出される。
【0055】
転写材搬送路の下流側である両図において装置本体の左方部には、搬送転写ベルト15上から記録紙を分離するための図示しない分離装置が搬送転写ベルト15を介して駆動ローラ16に対向して設けられる。該分離装置の左側には記録紙に転写された各色のトナー像を溶融加圧定着するための定着ローラおよび加圧ローラを具備する定着装置(図示せず)が、さらに前記定着装置の上方には排紙ガイド板、排紙ローラ対(ともに図示せず)を介して、トナー画像の形成された記録紙を排出するための排紙トレイ(図示せず)を備えた排紙部が配設されている。
【0056】
次に、フルカラー画像形成時の動作を説明する。
図示しない操作パネルのキー操作等によりフルカラー画像形成の信号が送信されると、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各画像形成部が所定のタイミングでそれぞれ作動して、各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bk上に各色のトナー像が形成される。これをイエロー(Y)の画像形成部で例示すると、感光体ドラム1Yが両図中矢印方向に回転するとともに、その外表面が図示しない帯電装置により一様に帯電された後、LDから画像信号に応じてレーザ光3Yが照射され、図示しないポリゴンミラーにより走査されつつ感光体ドラム1Y上に露光・結像されて、静電潜像が形成される。そして、静電潜像が形成された感光体ドラム1Yが現像装置8Yに対向すると、現像器8Y内の現像スリーブ9Yにより現像器8Y内の現像剤が感光体ドラム1Yと対向する現像ニップ領域へ搬送されることで、現像剤中のトナーが感光体ドラム1Yの表面に形成された静電潜像に供給・付着されて現像され、感光体ドラム1Y上にイエロー(Y)の顕像化されたトナー像が形成される。他色の画像形成部でも、イエロー(Y)の画像形成部と同様にしてトナー像が形成される。
【0057】
一方、図示しない給紙部の給紙カセットにセットされた記録紙は、給紙コロ(図示せず)により取り出され、転写材搬送路に沿って図示しないレジストローラ対に送られた後、前記レジストローラ対により、記録紙の先端が感光体ドラム1Y上に形成された一色目のイエロー(Y)のトナー像にタイミングを合わせて感光体ドラム1Yの転写部の転写領域に送られる。
一色目のイエロー(Y)のトナー像転写位置において、転写装置10Yにより形成される電界の作用で、イエロー(Y)のトナー像が記録紙に転写され、その転写が行われると同時に、記録紙は搬送転写ベルト15に静電吸着されて搬送転写ベルト15により搬送される。このようにしてイエロー(Y)のトナー像が転写された記録紙は、各色毎に順に設けられた転写装置10M、10C、10Bkと各感光体ドラム1M、1C、1Bkとの間の転写位置に順次搬送され、各感光体ドラム1M、1C、1Bk上に形成されたシアン(C)のトナー像、マゼンタ(M)のトナー像、ブラック(Bk)のトナー像が記録紙上に順次転写される。こうして全ての色のトナー像が記録紙上に転写されることでフルカラーのトナー像が記録紙上に形成される。
【0058】
フルカラーのトナー像が形成された記録紙は、前記分離装置により搬送転写ベルト15から分離された後、前記定着装置へ送り込まれ、その定着装置によりフルカラーのトナー像が溶融加圧定着されてフルカラー画像が完成し、図示しない排紙部の排紙ローラ対を介して排紙トレイ(図示せず)上に排出される。
一方、図示しないクリーニング装置では、記録紙に転写し切れずに感光体ドラム1Y表面に残った残留トナー等をクリーニングブレードにより除去される。クリーニング装置を通過した感光体ドラム1Yの表面は、その後、前記イエロー(Y)の帯電装置により表面を一様に帯電され、次の画像形成工程を繰返す。これと同様の動作が、残りの各画像形成部でも同様に行われる。
【0059】
上述した4連タンデム機で、各色現像器間で粒径の異なるトナーを使用する場合でも、図7に示したと同様の単一の制御装置で、トナー粒径毎の最適な制御が実行できることは無論である。図12および図13において、括弧を付して示す4〜6μmは、各色毎の画像形成部にその色に対応したトナーを供給するトナーカートリッジ27Bk、27C、27M、27Yに収納されて用いられるトナーのトナー体積平均粒径を表している。
【0060】
本発明を適用するカラー画像形成装置は、図12および図13に示したフルカラー画像形成装置に限らず、例えば4色のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色毎に像担持体としての感光体、現像手段としての現像装置等を具備し、複数の感光体上に露光手段(光走査装置等)により静電潜像を形成するとともに、該静電潜像を像担持体毎に異なる色トナーで現像し、該各感光体上に形成されたトナー像を順次中間転写体上に重ねて転写した後、転写材に一括転写することによりカラー画像を得るフルカラー画像形成装置や2色以上のカラー画像形成装置にも適用できることは勿論である。
【0061】
本発明のトナー収納手段は、上述したトナーカートリッジに限らず、図14に示すように、トナーエンドとなった場合に現像器8の現像ユニット毎交換する現像カートリッジ28であってもよい。この現像カートリッジ28は、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されている。
【0062】
また、本発明のトナー収納手段は、上述したトナーカートリッジや図14に示した現像カートリッジ28に限らず、図15に示すように、像担持体しての感光体ドラム1とトナー収納手段でもある現像装置8とが一体化され、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジ29であってもよい。
現像カートリッジ28やプロセスカートリッジ29を用いると、ユーザによる操作が容易になる。そして、現像カートリッジ28やプロセスカートリッジ29においても、それらに情報記録媒体を設けることにより、これに記録されているトナー種情報に基づき、図7に示したと同様の制御装置構成によってドット径制御関数値を設定し、単一の制御装置で、トナー粒径毎の最適な制御が実行できること、および上述の効果を奏することは無論である。
【0063】
本発明の現像条件の一例を、下記に示しておく。
(a)メカ条件
現像スリーブ9と感光体ドラム1のギャップGP:0.2〜0.6mm
現像スリーブ9とドクターブレード12のギャップGD:0.2〜0.8mm
現像スリーブ9の径:10〜30φ(mm)
感光体ドラム1の線速度:60〜350mm/sec
感光体ドラム1の線速度に対する現像ローラ9の線速比:1.0〜2.5
(b)現像剤仕様
キャリア:フェライト製で平均20〜70μm
トナー:ポリオール系樹脂、ポリエステル系樹脂製で、平均粒径3〜7μm
添加剤量:0.5〜3.0wt%
キャリア被覆率:20〜100%
帯電量(Q/M):10〜50μC/g
【0064】
(第2の実施形態)
図16および図17を参照して、第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、図16に示すように、現像器8とトナーカートリッジ27との間に配設されたトナー補給経路43内のトナー(図示せず)を入れ替える「補給経路のトナー入れ替えモード」を有する点、すなわち「補給経路のトナー入れ替えモード」を自動的に実行させる制御構成を有すると共に、この制御構成により図17に示すフローチャートに係る「補給経路のトナー入れ替えモード」が自動的に実行可能に構成されている点が主に相違する。これら相違点以外の構成および動作については、第2の実施形態は第1の実施形態と同様である。
以下、第1の実施形態と相違する点を中心に第2の実施形態の制御構成について説明する。
【0065】
第2の実施形態は、図7に示した第1の実施形態の制御構成と比較して、図17に示すフローチャートに係る「補給経路のトナー入れ替えモード」を自動的に実行するために、トナーカートリッジ27が着脱されるトナーカートリッジ受け部25の構成をさらに具体的に明定した点、画像形成装置に各種指示を与えて操作するための操作部としての操作パネル48の構成を明定した点、および制御装置37に新たな制御機能を付与した点等が主に相違する。
図16に簡略的かつ誇張して示すように、トナーカートリッジ受け部25の下部には、トナーカートリッジ27の最下部に形成されたトナー排出口から排出されるトナー(図示せず)をトナー補給経路43に導入するのを遮断するトナー遮断手段としてのトナー搬送経路シャッター45が回転可能に配設されている。同図において、42はトナーカートリッジ受け部25の下部に形成されトナー搬送経路シャッター45を保持すると排出口を構成する口金受け部分であり、46はトナーが外部に流出するのを防止するためのシール材であり、47はトナー搬送経路シャッター45を回転させる駆動モータである。トナー搬送経路シャッター45は、トナーカートリッジ受け部25の口金部に回転可能に支持されている。トナー搬送経路シャッター45における図において紙面の奥側には、図示しない歯車が固着されていて、この歯車と噛み合う駆動歯車をその出力軸に固定された駆動モータ47によって、回転駆動される。駆動モータ47は、例えばステッピングモータからなる。
トナー搬送経路シャッター45周りの細部は、例えば特開2005−37470号公報の図1〜図3に示されている回転シャッター(16)周りの機構と同様である。トナー遮断手段は、上述したものに限らず、例えば特開2007−101903号公報の図2および図3に開示されているエア吸引方式のトナー供給シャッター(171)、(172)周りの構成からなるものでもよいし、またバネとソレノイド等との組み合わせによってトナー遮断部材を開閉する機構等でもよい。
【0066】
操作パネル48には、画像形成装置に対して画像形成するための各種動作起動指示等のスタート信号等を生成する各種ボタンやキー等が配設されている他、画像形成装置における各装置部の動作・異常状態等を視認するための報知手段ないし表示手段としての液晶表示部49が配設されている。
【0067】
制御装置37は、上記したと同様のマイクロコンピュータを具備していて、情報認識手段31、駆動モータ47、操作パネル48、画像形成装置を構成する図示しない各装置部、各装置部に配設されている各種センサ等(後述の光学センサユニット等を含む)と電気的に接続されている。
制御装置37の前記CPUは、前記入力ポートおよび入力回路等を介して、情報認識手段31、操作パネル48の前記ボタンやキー、各種センサと電気的に接続されている。また前記CPUは、前記出力ポートを介して、第1の実施形態と同様に露光エネルギーを調整するため図示しないレーザダイオード駆動回路に、図示しないモータ駆動回路を介して駆動モータ47に、図示しない液晶駆動回路を介して操作パネル48の液晶表示部49に、また画像形成装置を構成する図示しない各装置部の制御対象駆動部分にそれぞれ電気的に接続されていて、これらに指令信号を送信する。
【0068】
前記RAMは、前記CPUでの計算結果を一時記憶する他、信号の入出力を行う。前記ROMは、第1の実施形態と同様の記憶手段としての機能の他に、前記ROMには前記CPUが後述の制御機能を発揮するための図17に示されているフローに関する動作プログラムおよび関係データ等が予め記憶されている。
【0069】
制御装置37の前記CPUは、第1の実施形態における第1の制御手段として機能する他、図17に示すフローチャートに係る「補給経路のトナー入れ替えモード」を自動的に実行するように、現像器8の制御対象駆動手段(搬送スクリュー等を駆動するモータ等)および駆動モータ47を制御する第2の制御手段として機能する。さらに具体的には、制御装置37の前記CPUは、トナー平均粒径が異なるトナーカートリッジ27(トナー収納手段)をセットした時に、トナー補給経路43のトナーを排出する「トナー排出モード」をA秒実行するように、現像器8の制御対象駆動手段(搬送スクリュー等を駆動するモータ等)および駆動モータ47を制御する第2の制御手段として機能する。
また、制御装置37の前記CPUは、現像ユニット(図14に示した現像カートリッジ28または図15に示したプロセスカートリッジ29)を交換した後に、交換後の現像ユニットとトナー補給経路43へ平均粒径が同じであるトナーを補給する「トナー補給モード」を自動的に実行するように、現像器8の制御対象駆動手段(搬送スクリュー等を駆動するモータ等)および駆動モータ47を制御する制御手段としても機能する。さらに、制御装置37の前記CPUは、新たにセットしたトナーカートリッジ27(トナー収納手段)によるトナーの「トナー補給モード」実行後、濃度調整モードを自動的に実行するように、関連する制御対象駆動手段を制御する制御手段としても機能する。
【0070】
次に、図17に基づいて、制御装置37の前記CPU(以下、説明の簡明化のため判別が可能なとき単に「制御装置37」という)の制御の下になされる補給経路のトナー入れ替えモードを説明する。
先ず、ユーザが使用したいトナー種類(トナーサイズ)のトナーを収納した図16に示すトナーカートリッジ27の何れかを画像形成装置本体側のトナーカートリッジ受け部25にセット・装着すると(ステップS1)、第1の実施形態と同様に情報認識手段31によってトナーカートリッジ27の情報記録媒体30に記録されている情報記録が読み取られる。そして、制御装置37からの指令によって、トナーカートリッジ27のトナー種類を操作パネル48の液晶表示部49に表示する。次いで、ステップS3に進み、前回のトナーカートリッジ27と同じトナーカートリッジ27か否か、すなわち前回のトナー種類と同じか否かを判断する。同じ場合は終了し、通常に使用可能とする。異なる場合はトナー入れ替えモードを行うこととなる。
【0071】
トナー入れ替えモードは、まず、セットされたトナーカートリッジ27内に収納されたトナーがトナー補給経路43に供給されないようにすべく駆動モータ47を所定ステップ数駆動すると、トナー搬送経路シャッター45がオンしてトナーカートリッジ27の下部排出口とトナー補給経路43とのトナー導入経路が遮断される(ステップS4)。これにより新しいトナーカートリッジ27のトナーがトナー搬送経路43に漏れなくなる。
その後、「トナー排出モード」をA秒実行する(ステップS5)。このA秒の時間は、トナー搬送経路43内の古いトナー(トナーカートリッジ27交換前のトナー)が搬出終了する時間である。
「トナー排出モード」A秒実行後、「トナー排出モード」が終了する(ステップS6)。この後、トナーカートリッジ27内のトナーがトナー補給経路43に供給・導入されるようにすべく駆動モータ47を所定ステップ数駆動すると、トナー搬送経路シャッター45がオフしてトナーカートリッジ27の下部排出口とトナー補給経路43とのトナー導入経路が開放・導通することにより(ステップS7)、セットされた新しいトナーカートリッジ27のトナーを補給可能な状態にする。
【0072】
次いで、図16において、括弧を付して示すように現像器8が画像形成装置本体に対して着脱自在な現像ユニットとして、図14に示した現像カートリッジ28または図15に示したプロセスカートリッジ29を構成している場合、現像ユニット(現像カートリッジ28やプロセスカートリッジ29を含む概念である)交換可能であることを液晶表示部49に表示し(ステップS8)、ユーザに交換を促す。
ユーザは液晶表示部49に表示された内容を視認して、現像ユニットを交換する(ステップS9)。次いで、新しいトナーカートリッジ27からの補給トナーが交換された現像ユニットに用いられるトナーと同じか否かを判断し(ステップS10)、同じトナーの場合は「トナー補給モード」を行う(ステップS11)。その後、濃度調整モードを行い、画像濃度や現像γ特性等を調整し(ステップS12)、搬送経路のトナー入れ替えモードを終了することとなる。
【0073】
ここで、「現像γ」とは、例えば特開2007−316608号公報の段落「0103」〜「0104」に記載されている作像条件調整制御における技術内容を意味している。要約的に述べると、「現像γ」とは、現像ポテンシャルと、単位面積当たりにおけるトナー付着量との関係を示すグラフの傾きのことである。また、現像ポテンシャルとは、感光体表面の静電潜像と、現像バイアスが印加される現像スリーブ表面との電位差のことである。
電位設定値調整処理では、中間転写ベルト上に形成した階調パターン像(例えば各色についてそれぞれ10階調パターン)における各基準パッチを光学センサユニットによって検知し、各基準パッチに対応する出カ電圧値に基づいて適切な現像γを算出する。そして、その算出結果に基づいて、狙いの画像濃度を得ることができる感光体一様帯電電位、現像バイアス、光書込強度を特定して、それぞれを設定値とする。
また、中間調光書込γ補正処理では、各基準パッチに対応する光学センサユニットからの出力電圧値と、狙いとする階調特性とのずれ量に基づいて、各階調に対応する光書込強度の設定値である書込γをそれぞれ補正することにより、狙いの階調特性が得られるようにする。
【0074】
以上説明したとおり、第2の実施形態によれば、以下の効果を奏する。すなわち、現像ユニット(現像カートリッジ28、プロセスカートリッジ29)とトナーカートリッジとが別体の場合であっても、経時でも使用したいトナーを収納したトナーカートリッジをユーザが自由に選択することができる。つまり、画像形成装置・機械新品時だけでなく、経時にでもトナー平均粒径が異なるトナーを使用した高画質モードと通常着色度トナーを自由に選択でき、階調性に優れたカラー画像か低コストにするかをユーザが容易に選ぶことができる。
また、「トナー排出モード」を自動的に実行することにより、ユーザの操作を減らすことができる。好きな時に好きなトナー(例えば高画質トナーまたは低コストトナー)を供給するトナーカートリッジをセットすれば、自動的にトナーを使用できる状態にすることができる。
また、前回と異なるトナーカートリッジをセットし、トナー補給経路を清掃した後に、補給トナーと同じトナーの現像ユニットをセットした後にトナーを補給することで、補給経路内のトナーを有効利用できる。
さらに、トナーを入れ替えた直後でも、安定した画像濃度となり、良好な画像品質となる。
【0075】
第2の実施形態に例示した本発明は、図1に示した画像形成装置に限らず、図12および図13に示した4連タンデム式のフルカラー画像形成装置等にも適用することが可能であることは無論である。
【0076】
本発明を特定の実施形態や変形例等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述した実施形態や変形例あるいは実施例等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明を適用する画像形成装置の要部の概略的な正面図である。
【図2】(a)、(b)は、露光エネルギーとドット画像の潜像、現像時におけるドット径との関係を説明する図である。
【図3】(a)、(b)は、微小ドットの再現性に関してトナーサイズ(粒径)と現像後ドットエッジ部の隙間との関係を説明する図である。
【図4】トナーサイズをパラメータとし、露光エネルギーと1ドット径との関係を調べた確認試験結果のグラフである。
【図5】図4の確認試験結果の写真である。
【図6】本発明の第1の実施形態において、コピー機種が異なる場合のトナーカートリッジの外観形状を簡略的に示す斜視図である。
【図7】第1の実施形態のトナーカートリッジ、その受け部、現像器、制御装置周りのブロック図を含む簡略的な正面図である。
【図8】第1の実施形態におけるトナー種に応じてドット径制御関数を設定した図表である。
【図9】変形例1において、同一シリーズの機種の場合のトナーカートリッジの外観形状を簡略的に示す斜視図である。
【図10】変形例2において、カラー機等の異なる複数種のトナー種に応じてドット径制御関数を設定した図表である。
【図11】変形例3のトナーカートリッジ、その受け部、現像器周りを示す簡略的な正面図である。
【図12】本発明を4連タンデム式のフルカラー画像形成装置に適用した要部の正面図である。
【図13】本発明を4連タンデム式のフルカラー画像形成装置に適用した図12とは別の例の要部の正面図である。
【図14】現像カートリッジを示す簡略的な断面図である。
【図15】プロセスカートリッジを示す簡略的な断面図である。
【図16】第2の実施形態のトナーカートリッジ、その受け部、現像器、制御装置周りのブロック図を含む簡略的な正面図である。
【図17】第2の実施形態における補給経路のトナー入れ替えモード実行に係るフローチャートである。
【符号の説明】
【0078】
1、1Bk、1Y、1M、1C 感光体ドラム(像担持体)
3、3Bk、3Y、3M、3C レーザ光(潜像形成手段・露光手段)
4 レーザダイオード(光源)
8 現像器、現像装置(現像手段)
25 トナーカートリッジ受け部(セット部)
27 トナーカートリッジ(トナー収納手段)
28 現像カートリッジ
29 プロセスカートリッジ
30 情報記録媒体
31 情報認識手段
37 制御装置(第1および第2の制御手段)
48 操作パネル(操作部)
49 液晶表示部(報知・表示手段)
T トナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、この像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体上の潜像をトナーを含む現像剤で現像する現像手段とを有する画像形成装置において、
トナー平均粒径が異なる複数種のトナー収納手段をセット可能であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置に搭載される画像形成制御用の制御装置であって、
異なるトナー平均粒径毎の作像条件を記憶した記憶手段と、
セットされた前記トナー収納手段の特定のトナー平均粒径に基づいて、前記記憶手段から対応する作像条件を選択し、その作像条件に応じた画像形成を実行させる制御手段と、
を有することを特徴とする制御装置。
【請求項3】
請求項2記載の制御装置において、
前記潜像形成手段は、前記像担持体上に露光エネルギーを付与することにより潜像を形成する露光手段を有し、
前記記憶手段は、前記作像条件として、前記異なるトナー平均粒径毎の前記露光エネルギーとドット径との関数を記憶しており、
前記制御手段は、セットされた前記トナー収納手段の特定のトナー平均粒径に基づいて、前記記憶手段から対応する前記関数を選択し、その関数に基づいて前記露光エネルギーを調整して前記ドット径を制御することを特徴とする制御装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の制御装置を搭載する画像形成装置であって、
前記制御装置は、同一シリーズの画像形成装置の機種に搭載可能となっていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項2または3記載の制御装置を搭載する画像形成装置であって、
異なるトナー平均粒径のトナーを収納した複数種のトナー収納手段を種類毎に互換可能にセット可能であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項2または3記載の制御装置を搭載する画像形成装置であって、
異なるトナー平均粒径のトナーを収納した複数種のトナー収納手段を同時に使用可能なセット部を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5または6記載の画像形成装置において、
前記トナー収納手段は、該トナー収納手段に充填されているトナー平均粒径に関する情報が記録され、画像形成装置本体側の前記制御装置と通信可能な情報記録媒体を有し、
前記制御装置は、前記情報記録媒体からの前記情報に基づいて、前記作像条件を選択し、前記制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れか一つに記載のトナー収納手段は、前記現像手段に対して着脱自在なトナーカートリッジを構成していることを特徴とするトナーカートリッジ。
【請求項9】
請求項1ないし7の何れか一つに記載のトナー収納手段は、画像形成装置本体に対して着脱自在な現像カートリッジを構成していることを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項10】
請求項1ないし7の何れか一つに記載のトナー収納手段は、少なくとも前記像担持体と前記現像手段とが一体化され、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジを構成していることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項11】
請求項8記載のトナーカートリッジには、前記トナーの他、キャリアが含まれていることを特徴とするトナーカートリッジ。
【請求項12】
請求項1または4ないし7の何れか一つに記載の画像形成装置において、
前記現像手段と前記トナー収納手段との間に配設されたトナー補給経路内のトナーを入れ替えるトナー入れ替えモードが自動的に実行可能であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項12記載の画像形成装置において、
トナー平均粒径が異なるトナー収納手段をセットした時に、前記トナー補給経路のトナーを排出するトナー排出モードを自動的に実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
請求項12または13記載の画像形成装置において、
前記現像手段は、画像形成装置本体に対して着脱自在な現像ユニットを構成しており、
前記現像ユニットを交換した後に、交換後の該現像ユニットと前記トナー補給経路へ平均粒径が同じであるトナーを補給するトナー補給モードを自動的に実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
請求項12ないし14の何れか一つに記載の画像形成装置において、
新たにセットした前記トナー収納手段によるトナーの前記トナー補給モード実行後、濃度調整モードを実行することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−262185(P2008−262185A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−66720(P2008−66720)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】