説明

第IXA因子阻害剤としての複素環式化合物



本発明は、セリンプロテアーゼ阻害剤、調節剤またはモジュレーター、特に、凝固カスケードおよび/または接触活性化系、例えば、トロンビン、第XIa因子、第Xa因子、第IXa因子、第VIIa因子および/または血漿カリクレインの、セリンプロテアーゼ酵素として有用な、複素環式化合物に関する。また、本発明は、本明細書に開示されている式I〜IIIの新規複素環式化合物;または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物、エステル、プロドラッグもしくは立体異性体に関する。該化合物を含む医薬組成物、および血栓塞栓性障害を処置または予防するために該化合物を使用する方法も開示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステル:
【化259】

(式中、
環原子XおよびYを示されているように有する環Aは、ヘテロアリール環であり;
Xは、NまたはNRであり;
Yは、N、NR、OまたはSであり;
Lは、共有結合、−C(=O)N(R)−、−N(R)−C(=O)−、−S(=O)NR−および−N(R)S(=O)−から成る群から選択され;
Qは、NR、SまたはOであり;
各Rは、独立して、H、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、または−(CRWであり、ここで、Wは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、−C(=O)NR、C(=O)OR、−OR、−NRから成る群から選択され;
は、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、およびヘテロアリールから成る群から選択され、ここで、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリールまたはヘテロアリール環のそれぞれが、隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリールを形成してもよく;
およびRは、それぞれ独立して、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、およびアリールオキシから成る群から選択され、ここで、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、ヘテロアリール、またはアリールオキシの「アリール」部分のそれぞれが、隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリールを形成してもよく;または
およびRは、それらが結合していることが示されている炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し、ここで、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリールまたはヘテロアリール環のそれぞれが、隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリール環を形成してもよく;
nは、0〜2であり;
Zは、H、ハロゲン、アルキル、−OR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRS(O)、−NRS(O)N(Rから成る群から選択され;
各Rは、独立して、H、アルキル、−C(=O)−ヘテロシクリル、−C(=O)NHアルキル、および−C(=O)N(アルキル)から成る群から選択され;
各RおよびRは、独立して、H、アルキル、−C(=O)アルキル、および−C(=O)Oアルキルから成る群から選択され;
但し、式Iの化合物は、
【化260】

でないものとする)。
【請求項2】
XがNであり、YがNRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
XがNRであり、YがNである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
環Aがピラゾリルある、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
QがNRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
QがOである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Lが共有結合である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
nが0である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
nが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
Zが、−OR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRS(O)、および−NRS(O)N(Rから成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
Zが−ORである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Yが、NH、N(メチル)、N(エチル)、N(ベンジル)、およびN(4−メトキシベンジル)から成る群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項13】
Xが、NH、N(メチル)、N(エチル)、N(ベンジル)、およびN(4−メトキシベンジル)から成る群から選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項14】
Zが、OH、メトキシ、エトキシ、4−メトキシベンジルオキシ、ベンジルオキシ、−OC(=O)−N(アルキル)、−OC(=O)−アルキル、および−OC(=O)−ヘテロシクリルから成る群から選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項15】
Rが、H、CH、−CHCH、−CH−CF、−CHCHOCH、−CHCHCHOCH、−CH−フェニル、−CH−(2−フルオロフェニル)、−CH−(2−メトキシフェニル)、−CH−(4−メトキシフェニル)、および−CH−フェニル−フェニル、および−CHCFから成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
がアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
アリールがフェニルであり、前記フェニルが、下記から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項16に記載の化合物:シアノ、ハロ、アルキル、アルケニル、−アルキル−アリール、アミノアルキル、−アルキル−NRC(=O)OR、−アルキル−S(=O)−アリール、−アリール−S(=O)−アルキル、−NR−C(=O)−アルキル、−NRS(=O)−アリール、−アルキル−NRS(=O)−アルキル、−アルキル−NRC(=O)NR−アルキル、−アルキル−NRC(=O)NR−アリール、−アルキル−ヘテロアリール、−アルキル−ヘテロシクリル、−NRC(=O)NRアリール、−アルキル−NRC(=O)アルキル、−アルキル−NRC(=O)アリール、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル(heterocycylyl)、−NR、−SR、および−C(O)NR(ここで、前記Rフェニルの、前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクリル(heterocycylyl)置換基が、それぞれ、隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリール環を形成してよい)。
【請求項18】
フェニルが、下記から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項14に記載の化合物:シアノ、ブロモ、クロロ、メトキシ、−NH、−NH−C(=O)−OCH、−NHS(=O)−フェニル、−CH=CH、−C(H)(CH)(OH)、−C(=O)NH、−CHOH、−CHOCHCH、−CHNH、−CHNHC(=O)OCH、−CHS(=O)−フェニル、−CHNHS(=O)CH、−CHNHC(=O)NH(エチル)、−NHC(=O)NH(フェニル)、−CHNHC(=O)NH(フェニル)、トリアゾリル、−(1,2,3−トリアゾリル)、−CH−(1,2,3−トリアゾリル)、−CHNHC(=O)CH、−CHNHC(=O)−フェニル、2−メトキシピリジル−、ピリミジニル、−ピリジル−C(=O)NHCH、−ピリジル−C(=O)NH、−ピリジル−CN、ジメトキシピリジル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、ピリジル、−CH−ピペリジン、フェニル、ベンジル、シクロプロピル、−NHC(=O)CH、−CH−ピペラジニル、メチル、エチル、n−ペンチル、n−ブチル、n−プロピル、シクロペンチル(cyclopenyl)、シクロヘキシル、3−エチルフェニル、3−メチルフェニル−、2−メトキシフェニル−、3−メトキシフェニル−、4−メトキシフェニル−、(3−アミノメチル)フェニル−、3−トリフルオロメチルフェニル−、3,5−ジメチルフェニル−、4−メチルフェニル−、3−クロロフェニル−、4−クロロフェニル−、2−シアノフェニル−、3−シアノフェニル−、4−シアノフェニル、2−(C(=O)NH)フェニル−、3−(C(=O)NH)フェニル−、4−(C(=O)NH)フェニル−、3−メチルスルホニルフェニル−、4−メチルスルホニルフェニル−、3−トリフルオロメトキシフェニル−、4−トリフルオロメトキシフェニル−、2−クロロフェニル−、3,5−ジクロロフェニル−、3,5−ジメトキシフェニル−、3,4−ジヒドロキシフェニル−、−フェニル−(4−(S(O)NH)、−フェニル−(4−(S(O)NHCH)、−フェニル−(4−(S(O)CH)、−フェニル−(4−(S(O)N(CH)、−フェニル−(4−(C=O)NHCH)、−フェニル−(4−(C=O)N(CH)、−CH−ピラゾリル、−CH−モルホリニル、−CH−N(CH)CHCHOCH、−CH−ピペラジニル−C(=O)CH、−CH−ピペラジニル−メチル、−フェニル−S(=O)−CH、−CHCHフェニル、N−ピペリドン、N−ピロリドン、
【化261】

【請求項19】
がヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
ヘテロアリールがピリジルであり、前記ピリジルが、下記から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項19に記載の化合物:シアノ、ハロ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、−C(O)NR、−NR、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、−SR、および−アルキルアリール。
【請求項21】
ピリジルが、下記から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項20に記載の化合物:シアノ、ブロモ、クロロ、メトキシ、フェニル、−C(=O)NH、−CHOH、および−CHOCHCH
【請求項22】
およびRが、それらが結合していることが示されている炭素原子と一緒になって、6員アリールを形成し、前記6員アリールが隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリール環を形成してもよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
6員アリールがフェニルであり、前記フェニルが隣接する炭素原子上に置換基を有し、前記置換基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5員ヘテロシクリルを形成する、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
6員アリールがフェニルであり、前記フェニルが、下記から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項22に記載の化合物:ハロ、アルキル、アミノアルキル、−CRNR、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、−C(O)NR、−C(=NR)N(Rおよび−C(O)OR
【請求項25】
フェニルが、下記から成る群から選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項24に記載の化合物:メチル、−C(CH、−CHNH、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、−C(O)NH、−C(O)NHCH、−C(O)N(CH、−C(=NH)NH、−C(O)OH、−C(O)OCHCHおよび−C(O)OCH
【請求項26】
およびRが、それらが結合していることが示されている炭素原子と一緒になって、6員ヘテロアリールを形成し、前記6員ヘテロアリールが隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基が、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリールまたはヘテロアリール環を形成してもよい、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
6員ヘテロアリールがピリジルであり、前記ピリジルが、下記から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項26に記載の化合物:ハロ、アルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、−C(O)NR、−C(=NR)N(Rおよび−C(O)OR
【請求項28】
ピリジルが、下記から成る群から選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項27に記載の化合物:メチル、−C(CH、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、−CHNH、−C(O)NH、−C(O)NHCH、−C(O)N(CH、−C(=NH)NH、−C(O)OH、−C(O)OCHCHおよび−C(O)OCH
【請求項29】
およびRが、それらが結合していることが示されている炭素原子と一緒になって、下記の基である、請求項1に記載の化合物:
【化262】

【請求項30】
およびRが、それらが結合していることが示されている炭素原子と一緒になって、下記の基である、請求項1に記載の化合物:
【化263】

(式中、R’は、H、アルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)Oアルキル、−C(=O)アルキル−アリール、および−C(=O)アリールから成る群から選択される)。
【請求項31】
およびRが、それらが結合していることが示されている炭素原子と一緒になって、下記の基である、請求項1に記載の化合物:
【化264】

【請求項32】
およびRが、それらが結合していることが示されている炭素原子と一緒になって、下記の基である、請求項1に記載の化合物:
【化265】

【請求項33】
およびRが、それらが結合していることが示されている炭素原子と一緒になって、下記の基である、請求項1に記載の化合物:
【化266】

【請求項34】
およびRの一方がアリールであり、他方がHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
またはRアリールが、ハロで任意に置換されたフェニルである、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
またはRアリールが、クロロで任意に置換されたフェニルである、請求項35に記載の化合物。
【請求項37】
式Iの化合物が、下記から成る群から選択される化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルである、請求項1に記載の化合物:
【化267】

(式中、各Rは、独立して、下記から成る群から選択される:水素、ハロ、アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、−アルキル−O−ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、−C(O)NR、−C(=NOR)N(R、−C(=NR)N(Rおよび−C(O)OR、−アルキル−NRC(=O)OR、−アルキル−S(=O)−アリール、−アルキル−NRS(=O)−アルキル、−アルキル−NRC(=O)NR−アルキル、−アルキル−ヘテロアリール、−アルキル−ヘテロシクリル、−アルキル−NRC(=O)アルキル、−アルキル−NRC(=O)アリール、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル(heterocycylyl)、−NR、−SR、および−C(O)NR。)
【請求項38】
式Iの化合物が、式(IE)の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルで表わされる、請求項1に記載の化合物:
【化268】

(式中、各Rは、独立して、下記から成る群から選択される:水素、ハロ、アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、−C(O)NR、および−C(O)OR)。
【請求項39】
下記から成る群から選択される化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物またはエステルである、請求項1に記載の化合物:
【化269】

【化270】

【化271】

【化272】

【化273】

【化274】

【化275】

【化276】

【化277】

【化278】

【化279】

【化280】

【化281】

【化282】

【化283】

【化284】

【化285】

【化286】

【化287】

【化288】

【化289】

【化290】

【化291】

【化292】

【化293】

【化294】

【化295】

【化296】

【化297】

【化298】

【化299】

【化300】

【化301】

【化302】

【化303】

【化304】

【化305】

【化306】

【化307】

【化308】

【化309】

【化310】

(式中、Bn=ベンジルである)。
【請求項40】
単離および精製形態の、請求項1に記載の化合物。
【請求項41】
少なくとも1つの請求項1に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステル、および少なくとも1つの医薬的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項42】
第IXa因子によって媒介される障害または疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項1に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物またはエステルを投与することを含む方法。
【請求項43】
前記障害または疾患が血栓塞栓性障害である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
血栓塞栓性障害を処置する方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項1に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルを投与することを含む方法。
【請求項45】
前記血栓塞栓性障害が、動脈性心臓血管性血栓閉塞性障害、静脈性心臓血管性血栓塞栓性障害、および心臓の内腔における血栓塞栓性障害から成る群から選択される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記血栓塞栓性障害が、下記から選択される、請求項44に記載の方法:不安定狭心症、急性冠動脈症候群、心房細動、初発性心筋梗塞、再発性心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠動脈血栓症、脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎臓塞栓症、肺塞栓症、および下記から生じる血栓症:(a)人工弁または他のインプラント、(b)留置カテーテル、(c)ステント、(d)心肺バイパス、(e)血液透析、または(f)血栓を助長する人工面に、血液が暴露される他の処置。
【請求項47】
患者に、下記から成る群から独立して選択される抗凝固剤を投与することをさらに含む、請求項44に記載の方法:トロンビン阻害剤、トロンビン受容体(PAR−1)拮抗剤、請求項1に記載の化合物と異なる第IXa因子阻害剤、第VIIa因子阻害剤、第VIIIa因子阻害剤、第Xa因子阻害剤、Aspirin(登録商標)、およびPlavix(登録商標)。
【請求項48】
第IXa阻害剤が、モノクローナル抗体、合成活性部位遮断競合阻害剤、経口阻害剤、およびRNAアプタマーから成る群から選択される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
式(II)の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステル:
【化311】

(式中、
環原子XおよびYを示されているように有する環Bは、ヘテロアリール環であり;
は、NまたはNRであり;
は、N、NR、OまたはSであり;
は、−C(=O)N(R)−、−N(R)−C(=O)−、−S(=O)NR−および−N(R)S(=O)−から成る群から選択され;
各Rは、独立して、Hまたはアルキルであり;
10は、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、およびヘテロアリールから成る群から選択され、ここで、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリールまたはヘテロアリール環のそれぞれが、隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリールを形成してもよく;
11は、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、およびヘテロアリールから成る群から選択され、ここで、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリールまたはヘテロアリール環のそれぞれが、隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリールを形成してもよく;
mは、0〜2であり;
は、−OR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRS(O)、−NRS(O)N(Rから成る群から選択され;
は、Hまたはアルキルであり;
各RおよびRは、独立して、Hおよびアルキルから成る群から選択され;
但し、下記を条件とする:(i)R11がフェニルであるとき、前記フェニルは非置換であるか、または−(C=NR)NR以外の基によって置換され、(ii)Lが窒素原子を介してB環に結合している−N(R)C(=O)−であるとき、R11は非置換フェニル以外である)。
【請求項50】
がNであり、YがNRである、請求項49に記載の化合物。
【請求項51】
がNRであり、YがNである、請求項49に記載の化合物。
【請求項52】
が−N(R)C(=O)−または−C(=O)N(R)−である、請求項49に記載の化合物。
【請求項53】
が−N(R)C(=O)−である、請求項52に記載の化合物。
【請求項54】
が−NHC(=O)−である、請求項53に記載の化合物。
【請求項55】
10がアリールである、請求項49に記載の化合物。
【請求項56】
10アリールがフェニルであり、前記フェニルが、下記から成る群から選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項55に記載の化合物:シアノ、ハロ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、および−C(O)NR
【請求項57】
10フェニルが、クロロおよびメトキシから成る群から選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項56に記載の化合物。
【請求項58】
が、NHおよびN(ベンジル)から成る群から選択される、請求項50に記載の化合物。
【請求項59】
が、NH、N(メチル)、N(エチル)、N(ベンジル)、およびN(p−メトキシベンジル)から成る群から選択される、請求項51に記載の化合物。
【請求項60】
mが0である、請求項49に記載の化合物。
【請求項61】
がORである、請求項49に記載の化合物。
【請求項62】
が、OH、メトキシ、エトキシ、4−メトキシベンジルオキシ、およびベンジルオキシから成る群から選択される、請求項61に記載の化合物。
【請求項63】
11がアリールである、請求項52に記載の化合物。
【請求項64】
11アリールがフェニルであり、前記フェニルが、下記から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項63に記載の化合物:シアノ、アルキル、−アルキルアミノ、−OR、−NR、−NRC(O)R、−C(=O)NR、および−NRC(=O)アリール。
【請求項65】
11アリールがフェニルであり、前記フェニルが、下記から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されている、請求項64に記載の化合物:シアノ、−CHNH、ヒドロキシ、メトキシ、−NH、−NHC(=O)CF、−C(=O)NH、−NHC(=O)(フェニル、ベンジルおよびベンジルオキシ成分で置換されたピラゾリル)、および−NHC(=O)CH
【請求項66】
式IIの化合物が式IIAの化合物である、請求項49に記載の化合物:
【化312】

(式中、
環原子XおよびYを示されているように有する環Bは、ヘテロアリール環であり;
は、NまたはNRであり;
は、N、NR、OまたはSであり;
は、−C(=O)N(R)−、−N(R)−C(=O)−、−S(=O)NR−および−N(R)S(=O)−から成る群から選択され;
Gは、ORまたはNRR’であり;
各Rは、独立して、Hまたはアルキルであり;
R’は、H、アルキル、−C(=O)アルキル、−C(=O)ハロアルキル、および−C(=O)ヘテロアリールから成る群から選択され;
各Rは、独立して、水素、ハロ、アルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、−C(O)NR、−C(=NR)N(Rおよび−C(O)ORから成る群から選択され;
10は、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、およびヘテロアリールから成る群から選択され、ここで、前記シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリールまたはヘテロアリール環のそれぞれが、隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリールを形成してもよく;
mは、0〜2であり;
は、−OR、−NR、−NRC(O)R、−NRC(O)OR、−NRC(O)NR、−NRS(O)、−NRS(O)N(Rから成る群から選択され;
は、Hまたはアルキルであり;
およびRのそれぞれは、独立して、Hおよびアルキルから成る群から選択される)。
【請求項67】
が、−N(R)C(=O)−であり、Lの−C(=O)−を介してB環に結合している、請求項66に記載の化合物。
【請求項68】
各Rが、独立して、メトキシ、シアノ、および−C(=O)NHから成る群から選択される、請求項66に記載の化合物。
【請求項69】
下記の化合物から成る群から選択される化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルである、請求項49に記載の化合物:
【化313】

【化314】

【化315】

【化316】

【化317】

【請求項70】
単離および精製形態の、請求項49に記載の化合物。
【請求項71】
少なくとも1つの請求項49に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステル、および少なくとも1つの医薬的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項72】
第IXa因子によって媒介される障害または疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項49に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルを投与することを含む方法。
【請求項73】
前記障害または疾患が血栓塞栓性障害である、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
血栓塞栓性障害を処置する方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項49に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルを投与することを含む方法。
【請求項75】
前記血栓塞栓性障害が、動脈性心臓血管性血栓閉塞性障害、静脈性心臓血管性血栓塞栓性障害、および心臓の内腔における血栓塞栓性障害から成る群から選択される、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記血栓塞栓性障害が、下記から選択される、請求項74に記載の方法:不安定狭心症、急性冠動脈症候群、心房細動、初発性心筋梗塞、再発性心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠動脈血栓症、脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎臓塞栓症、肺塞栓症、および下記から生じる血栓症:(a)人工弁または他のインプラント、(b)留置カテーテル、(c)ステント、(d)心肺バイパス、(e)血液透析、または(f)血栓を助長する人工面に、血液が暴露される他の処置。
【請求項77】
前記患者に、下記から成る群から独立して選択される抗凝固剤を投与することをさらに含む、請求項74に記載の方法:トロンビン阻害剤、トロンビン受容体(PAR−1)拮抗剤、請求項1に記載の化合物と異なる第IXa因子阻害剤、第VIIa因子阻害剤、第VIIIa因子阻害剤、第Xa因子阻害剤、Aspirin(登録商標)、およびPlavix(登録商標)。
【請求項78】
前記第IXa阻害剤が、モノクローナル抗体、合成活性部位遮断競合阻害剤、経口阻害剤、およびRNAアプタマーから成る群から選択される、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
式IIIの化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステル:
【化318】

(式中、
15は、アリールであり、ここで、前記アリールが、隣接する炭素原子上に2個の置換基を有する場合、前記置換基は、任意に、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜6員シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、アリール、またはヘテロアリールを形成してもよく;
16は、ベンゼン環に縮合した5または6員ヘテロアリール、キノリン−2−オン、および5または6員ヘテロアリールに縮合したフェニルから成る群から選択され;但し、R16がピリジン環に縮合したフェニルであるとき、R15は非置換アリールであるものとし;
17およびR18は、それぞれ独立して、Hまたはアルキルである)。
【請求項80】
17およびR18がそれぞれHである、請求項79に記載の化合物。
【請求項81】
15アリールがフェニルであり、該フェニルが、非置換であるか、または下記から成る群から選択される1〜4個の置換基で置換されている、請求項80に記載の化合物:シアノ、ハロ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、および−C(O)NR(ここで、RおよびRは、独立して、Hまたはアルキルである)。
【請求項82】
15アリールが非置換フェニルである、請求項81に記載の化合物。
【請求項83】
16がベンゾイミダゾリルである、請求項79に記載の化合物。
【請求項84】
式IIIの化合物が、式IIIAの化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルである、請求項79に記載の化合物:
【化319】

(式中、
Rは、Hまたはアルキルであり;
各Rは、独立して、水素、ハロ、アルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、−C(O)NR、−C(=NR)N(Rおよび−C(O)ORから成る群から選択され、ここで、Rは、Hまたはアルキルであり、RおよびRは、それぞれ独立して、Hまたはアルキルであり;
17およびR18は、それぞれ独立して、Hまたはアルキルである)。
【請求項85】
各Rが、独立して、水素、クロロ、シアノ、フルオロ、トリフルオロメチル、メトキシ、−C(=O)NH、−C(=O)OCHCH、および−C(=NH)NHから成る群から選択される、請求項84に記載の化合物。
【請求項86】
式IIIの化合物が、式IIIBの化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルである、請求項79に記載の化合物:
【化320】

(式中、
Rは、Hまたはアルキルであり;
各Rは、独立して、水素、ハロ、アルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、−C(O)NR、−C(=NR)N(Rおよび−C(O)ORから成る群から選択され、ここで、Rは、Hまたはアルキルであり、RおよびRは、それぞれ独立して、Hまたはアルキルであり;
17およびR18は、それぞれ独立して、Hまたはアルキルである)。
【請求項87】
式IIIの化合物が、式IIICの化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルである、請求項79に記載の化合物:
【化321】

(式中、
Rは、Hまたはアルキルであり;
各Rは、独立して、水素、ハロ、アルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、−C(O)NR、−C(=NR)N(Rおよび−C(O)ORから成る群から選択され、ここで、Rは、Hまたはアルキルであり、RおよびRは、それぞれ独立して、Hまたはアルキルであり;
17およびR18は、それぞれ独立して、Hまたはアルキルであり;
19は、アルキルである)。
【請求項88】
式IIIの化合物が、式IIIDの化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルである、請求項79に記載の化合物:
【化322】

(式中、
各Rは、独立して、水素、ハロ、アルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、−C(O)NR、−C(=NR)N(Rおよび−C(O)ORから成る群から選択され、ここで、Rは、Hまたはアルキルであり、RおよびRは、それぞれ独立して、Hまたはアルキルであり;
17およびR18は、それぞれ独立して、Hまたはアルキルである)。
【請求項89】
下記から成る群から選択される化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルである、請求項79に記載の化合物:
【化323】

【化324】

【化325】

【請求項90】
単離および精製形態の、請求項79に記載の化合物。
【請求項91】
少なくとも1つの請求項79に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステル、および少なくとも1つの医薬的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項92】
第IXa因子によって媒介される障害または疾患を処置する方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項79に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルを投与することを含む方法。
【請求項93】
前記障害または疾患が血栓塞栓性障害である、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
血栓塞栓性障害を処置する方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項79に記載の化合物、または医薬的に許容され得るその塩、溶媒和物もしくはエステルを投与することを含む方法。
【請求項95】
前記血栓塞栓性障害が、動脈性心臓血管性血栓閉塞性障害、静脈性心臓血管性血栓塞栓性障害、および心臓の内腔における血栓塞栓性障害から成る群から選択される、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記血栓塞栓性障害が、下記から選択される、請求項94に記載の方法:不安定狭心症、急性冠動脈症候群、心房細動、初発性心筋梗塞、再発性心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、末梢性閉塞性動脈疾患、静脈血栓症、深静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈塞栓症、冠動脈血栓症、脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎臓塞栓症、肺塞栓症、および下記から生じる血栓症:(a)人工弁または他のインプラント、(b)留置カテーテル、(c)ステント、(d)心肺バイパス、(e)血液透析、または(f)血栓を助長する人工面に、血液が暴露される他の処置。
【請求項97】
患者に、下記から成る群から独立して選択される抗凝固剤を投与することをさらに含む、請求項94に記載の方法:トロンビン阻害剤、トロンビン受容体(PAR−1)拮抗剤、請求項1に記載の化合物と異なる第IXa因子阻害剤、第VIIa因子阻害剤、第VIIIa因子阻害剤、第Xa因子阻害剤、Aspirin(登録商標)、およびPlavix(登録商標)。
【請求項98】
前記第IXa阻害剤が、モノクローナル抗体、合成活性部位遮断競合阻害剤、経口阻害剤、およびRNAアプタマーから成る群から選択される、請求項97に記載の方法。

【公表番号】特表2011−520967(P2011−520967A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510610(P2011−510610)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/044291
【国際公開番号】WO2009/143039
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】