説明

第VIIa因子により誘導される第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成の阻害剤としてのN−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−アルコキシ−2−ヘテロシクリルアセトアミド

本発明は、式(I)[式中、R1〜R6及びAは、明細書中及び請求の範囲中と同義である]の新規なヘテロシクリル置換マンデル酸誘導体、並びに生理学的に許容しうるその塩に関する。これらの化合物は、第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成を阻害し、そして医薬として使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I):
【0002】
【化5】

【0003】
[式中、
Aは、ピラゾリル、トリアゾリル、1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、オキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、及び2−オキソ−2H−ピリジニルよりなる群から選択されるヘテロシクリルであって、このヘテロシクリルは、場合により低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、アリール、アリール−低級アルキル、ヘテロアリール−低級アルキル、ヘテロアリール、トリ−低級アルキル−シラニル−低級アルコキシ−低級アルキル、低級アルキル−SO2−NH、アリール−低級アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、低級アルキル−CO−NH、アリール−低級アルキル−CO−NH、アリール−CO−NH、アリール−NH、アリール−低級アルキル−O−低級アルキル、ヘテロシクリル及びヘテロアリール−NHよりなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されており、
1は、低級アルキルであり、
2は、H又は低級アルキルであり、
3、R4及びR5は、相互に独立に、水素、ハロゲン、カルバモイル−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルキル−NH、低級アルコキシ−CO−低級アルコキシ、低級アルコキシ−CO−低級アルキル−NH、カルバモイル−低級アルキル−NH、低級アルキル−NH−CO−低級アルコキシ、低級アルキル−NH−CO−低級アルキル−NH、アリール−NH−CO−低級アルコキシ、アリール−NH−CO−低級アルキル−NH、カルボキシ−低級アルキル−NH−CO−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルキル−NH−CO−低級アルキル−NH、低級アルコキシ−CO−低級アルキル−NH−CO−低級アルコキシ、低級アルコキシ−CO−低級アルキル−NH−CO−低級アルキル−NH、アリールオキシ、アリール−NH、アリール−NH−CO−NH、アリール−O−CO−NH、アリール−低級アルコキシ、アリール−低級アルキル−NH、アリール−低級アルキル−NH−CO−NH、アリール−低級アルコキシ−CO−NH、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−NH、ヘテロアリール−NH−CO−NH、ヘテロアリール−O−CO−NH、ヘテロアリール−低級アルコキシ、ヘテロアリール−低級アルキル−NH、ヘテロアリール−低級アルキル−NH−CO−NH、ヘテロアリール−低級アルコキシ−CO−NH、アリール−CO−NH、ヘテロアリール−CO−NH、アリール−低級アルキル−CO−NH、低級アルキル−NH及びヘテロアリール−低級アルキル−CO−NHよりなる群から選択され、
6は、水素、ヒドロキシ、アリール−低級アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、又はアリールオキシ−カルボニルであるか、あるいは
5及びR6は、一緒になって結合することにより環を形成し、そして−R5−R6−は、−O−又は−NH−である]で示される新規なヘテロシクリル置換1−アルコキシ酢酸アミド及び薬剤学的に許容しうるその塩に関する。
【0004】
更に、本発明は、上記化合物の製造方法、このような化合物を含む医薬製剤並びに医薬製剤の製造のためのこれらの化合物の使用に関する。
【0005】
式(I)の化合物は、活性化合物であって、第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成を阻害するか、あるいは生理条件下でこのような活性化合物に変換される誘導体である。したがってこれらの化合物は、これらの因子により誘導される血小板凝集と、血漿の血液凝固の両方に影響する。よってこれらは、血栓の形成を阻害し、そして動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症及び動脈硬化症のような疾患の治療及び/又は予防に使用することができる。更に、これらの化合物は、腫瘍細胞に対する作用を持ち、そして転移を防止する。よってこれらはまた、抗腫瘍剤として使用することができる。
【0006】
第VIIa因子の阻害剤は以前から、血栓の形成の阻害に関して、及び関連疾患の治療に関して示唆されていた(WO 00/35858及びWO 01/90051)。しかしながら、改善された薬理学的性質を示す、新規な第VIIa因子阻害剤に対するニーズがなお存在している。
【0007】
本発明は、予期せぬことに第VIIa因子阻害剤である、新しい分類の式(I)の化合物を提供する。更に、本発明の化合物は、既知化合物に比較して改善された薬理学的性質を示す。
【0008】
特に断りない限り、以下の定義は、本明細書において本発明を記述するために使用される種々の用語の意味及び範囲を説明及び定義するために示される。
【0009】
本明細書において「低級」という用語は、1〜7個の、好ましくは1〜4個の炭素原子よりなる群を意味するために使用される。
【0010】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味し、フッ素、塩素及び臭素が好ましい。
【0011】
「アルキル」という用語は、単独で又は他の基との組合せで、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜16個の炭素原子、更に好ましくは1〜10個の炭素原子の、分岐又は直鎖の一価の飽和脂肪族炭化水素ラジカルを意味する。後述の低級アルキル基はまた、好ましいアルキル基である。
【0012】
「低級アルキル」という用語は、単独で又は他の基との組合せで、1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子の、分岐又は直鎖の一価のアルキル基を意味する。この用語は更に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルのような基を典型例とする。低級アルキル基は、場合により、例えば、ヒドロキシにより置換されていてもよい。このような置換低級アルキル基は、「ヒドロキシ−低級アルキル」と呼ばれる。他の可能性あるオプションの置換基は、例えば、ハロゲンである。非置換低級アルキル基が好ましい。
【0013】
「フルオロ−低級アルキル」という用語は、フッ素で単置換又は多置換されている低級アルキル基を意味する。フルオロ−低級アルキル基の例は、例えば、CFH2、CF2H、CF3、CF3CH2、CF3(CH22、(CF32CH及びCF2H−CF2である。
【0014】
「アルコキシ」という用語は、R’−O−基[ここで、R’はアルキルである]を意味する。「低級アルコキシ」という用語は、R’−O−基[ここで、R’は低級アルキルである]を意味する。
【0015】
「フルオロ−低級アルコキシ」という用語は、R”−O−基[ここで、R”はフルオロ−低級アルキルである]を意味する。フルオロ−低級アルコキシ基の例は、例えば、CFH2−O、CF2H−O、CF3−O、CF3CH2−O、CF3(CH22−O、(CF32CH−O、及びCF2H−CF2−Oである。
【0016】
「チオ−アルコキシ」という用語は、R’−S−基[ここで、R’はアルキルである]を意味する。「チオ−低級アルコキシ」という用語は、R’−S−基[ここで、R’は低級アルキルである]を意味する。
【0017】
「アルケニル」という用語は、単独で又は他の基との組合せで、オレフィン結合と、2〜20個の、好ましくは2〜16個の炭素原子、更に好ましくは2〜10個の炭素原子とを含む、直鎖又は分岐の炭化水素基を表す。後述の低級アルケニル基が、好ましいアルケニル基である。「低級アルケニル」という用語は、例えば、2−プロペニルのような、オレフィン結合と、2〜7個の、好ましくは2〜4個の炭素原子とを含む、直鎖又は分岐の炭化水素基を意味する。
【0018】
「アルキニル」という用語は、単独で又は他の基との組合せで、三重結合と、20個以下の、好ましくは16個以下の炭素原子とを含む、直鎖又は分岐の炭化水素基を表す。「低級アルキニル」という用語は、例えば、2−プロピニルのような、三重結合と、2〜7個の、好ましくは2〜4個の炭素原子とを含む、直鎖又は分岐の炭化水素基を意味する。低級アルキニル基は、例えば、ヒドロキシにより、置換されていてもよい。
【0019】
「アルキレン」という用語は、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜16個の炭素原子、更に好ましくは10個以下の炭素原子の、直鎖又は分岐の二価の飽和脂肪族炭化水素基を意味する。後述の低級アルキレン基が、好ましいアルキレン基である。「低級アルキレン」という用語は、1〜7個の、好ましくは1〜6個又は3〜6個の炭素原子の、直鎖又は分岐の二価の飽和脂肪族炭化水素基を意味する。直鎖アルキレン又は低級アルキレン基が好ましい。
【0020】
「アリール」という用語は、フェニル又はナフチル基、好ましくはフェニル基に関し、そしてこれは、場合により、低級アルケニル、低級アルキニル、ジオキソ−低級アルキレン(例えば、ベンゾジオキシル基を形成する)、ハロゲン、ヒドロキシ、CN、CF3、NH2、N(H,低級アルキル)、N(低級アルキル)2、アミノカルボニル、カルボキシ、NO2、低級アルコキシ、チオ−低級アルコキシ、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキル−CO−NH、低級アルキル−SO2−NH、フルオロ−低級アルキル、フルオロ−低級アルコキシ、低級アルコキシ−カルボニル−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルコキシ、カルバモイル−低級アルコキシ、ヒドロキシ−低級アルコキシ、NH2−低級アルコキシ、N(H,低級アルキル)−低級アルコキシ、N(低級アルキル)2−低級アルコキシ、ベンジルオキシ、ベンジルオキシ−低級アルコキシ、及び低級アルキル[この低級アルキルは、場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、NH2、N(H,低級アルキル)又はN(低級アルキル)2で置換されていてもよい]よりなる群から独立に選択される、1〜5個の、好ましくは1〜3個の置換基により置換されていてもよい。好ましい置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、ベンジルオキシ、NH2、低級アルキル−CO−NH、低級アルキル−SO2−NH、低級アルコキシ−カルボニル−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルコキシ、カルバモイル−低級アルコキシである。
【0021】
「アリールオキシ」という用語は、アリール−O−基を意味する。
【0022】
本明細書において使用されるとき「ヘテロシクリル」という用語は、芳香族又は非芳香族の、5〜6個の環員を持つ単環式複素環、又は9〜10個の環員を持つ二環式複素環を意味し、そしてこれらは、窒素、酸素及び硫黄から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む。好ましい複素環は、ピラゾリル、トリアゾリル、1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、オキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、及び2−オキソ−2H−ピリジニルである。ヘテロシクリル基は、例えば、「アリール」という用語に関連して前述されるように、置換されていてもよい。他の好ましい置換基は、例えば、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、アリール、アリール−低級アルキル、ヘテロアリール−低級アルキル、ヘテロアリール、トリ−低級アルキル−シラニル−低級アルコキシ−低級アルキル、低級アルキル−SO2−NH、アリール−低級アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、低級アルキル−CO−NH、アリール−低級アルキル−CO−NH、アリール−CO−NH、アリール−NH、及びヘテロアリール−NHである。
【0023】
「ヘテロアリール」という用語は、フリル、ピリジル、オキソ−ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、テトラゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリルのような、窒素、酸素及び/又は硫黄から選択される1、2又は3個の原子を含むことができる、芳香族の5〜6員単環式環又は9〜10員二環式環を意味する。好ましいヘテロアリール基は、ピリジニル、オキソ−ピリジニル、チエニル、フリル、オキサジアゾリル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、インドリルであり、更に好ましくはピリジニルである。ヘテロアリール基は、例えば、「アリール」という用語に関連して前述されるように、置換されていてもよい。非置換ヘテロアリール基が好ましい。
【0024】
「ヘテロアリールオキシ」という用語は、ヘテロアリール−O−基を意味する。
【0025】
式(I)の化合物は、薬剤学的に許容しうる酸付加塩を形成することができる。このような薬剤学的に許容しうる塩の例は、式(I)の化合物と、生理学的に適合性の鉱酸(塩酸、硫酸、亜硫酸又はリン酸など)との;又は有機酸(メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸又はサリチル酸など)との塩である。「薬剤学的に許容しうる塩」という用語は、このような塩を意味する。COOH基が存在する式(I)の化合物は、更に塩基との塩を形成することができる。このような塩の例は、例えば、Na−、K−、Ca−及びトリメチルアンモニウム塩のような、アルカリ、アルカリ土類及びアンモニウム塩である。「薬剤学的に許容しうる塩」はまた、このような塩を意味する。上述のような酸付加塩が好ましい。
【0026】
本発明の最も広い定義は前述されているが、好ましいのは、式(I):
【0027】
【化6】

【0028】
[式中、
Aは、ピラゾリル、トリアゾリル、1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、オキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、及び2−オキソ−2H−ピリジニルよりなる群から選択されるヘテロシクリルであって、このヘテロシクリルは、場合により低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、アリール、アリール−低級アルキル、ヘテロアリール−低級アルキル、ヘテロアリール、トリ−低級アルキル−シラニル−低級アルコキシ−低級アルキル、低級アルキル−SO2−NH、アリール−低級アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、低級アルキル−CO−NH、アリール−低級アルキル−CO−NH、アリール−CO−NH、アリール−NH及びヘテロアリール−NHよりなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されており、
1は、低級アルキルであり、
2は、H又は低級アルキルであり、
3、R4及びR5は、相互に独立に、水素、ハロゲン、カルバモイル−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルキル−NH、低級アルコキシ−CO−低級アルコキシ、低級アルコキシ−CO−低級アルキル−NH、カルバモイル−低級アルキル−NH、低級アルキル−NH−CO−低級アルコキシ、低級アルキル−NH−CO−低級アルキル−NH、アリール−NH−CO−低級アルコキシ、アリール−NH−CO−低級アルキル−NH、カルボキシ−低級アルキル−NH−CO−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルキル−NH−CO−低級アルキル−NH、低級アルコキシ−CO−低級アルキル−NH−CO−低級アルコキシ、低級アルコキシ−CO−低級アルキル−NH−CO−低級アルキル−NH、アリールオキシ、アリール−NH、アリール−NH−CO−NH、アリール−O−CO−NH、アリール−低級アルコキシ、アリール−低級アルキル−NH、アリール−低級アルキル−NH−CO−NH、アリール−低級アルコキシ−CO−NH、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−NH、ヘテロアリール−NH−CO−NH、ヘテロアリール−O−CO−NH、ヘテロアリール−低級アルコキシ、ヘテロアリール−低級アルキル−NH、ヘテロアリール−低級アルキル−NH−CO−NH、ヘテロアリール−低級アルコキシ−CO−NH、アリール−CO−NH、ヘテロアリール−CO−NH、アリール−低級アルキル−CO−NH及びヘテロアリール−低級アルキル−CO−NHよりなる群から選択され、
6は、水素、ヒドロキシ、アリール−低級アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、又はアリールオキシ−カルボニルであるか、あるいは
5及びR6は、一緒になって結合することにより環を形成し、そして−R5−R6−は、−O−又は−NH−である]で示される化合物及び薬剤学的に許容しうるその塩である。
【0029】
式(I)の化合物は、少なくとも1個の不斉C原子を持つため、エナンチオマー混合物、ジアステレオマー混合物、又は光学的に純粋な化合物として存在することができる。式(I)の化合物は、互変異性型で存在することができ、そして本発明は、全てのこのような互変異性型を包含する。具体的には、置換基R6は、アミジノ(カルバムイミドイル)基の他の窒素原子に結合している水素原子と交換することができる。
【0030】
式(I)の化合物は個々に好ましく、そして生理学的に許容しうるその塩は個々に好ましいが、式(I)の化合物は特に好ましい。
【0031】
本発明の好ましい実施態様は、Aが、ピラゾリル、トリアゾリル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、オキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、及び2−オキソ−2H−ピリジニルよりなる群から選択されるヘテロシクリルであって、このヘテロシクリルが、場合により低級アルキル、アリール、アリール−低級アルキル、ヘテロアリール、トリ−低級アルキル−シラニル−低級アルコキシ−低級アルキル、アリール−低級アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、アリール−NH、及びヘテロアリール−NHよりなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されている、上述の式(I)の化合物に関する。
【0032】
本発明の更に好ましい実施態様は、
Aが、低級アルキル、アリール、アリール−低級アルキル及びヘテロアリールよりなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換されている、ピラゾリルであるか、又は
Aが、低級アルキル及びアリールよりなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換されている、トリアゾリルであるか、又は
Aが、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリルであるか、又は
Aが、アリールで置換されているオキサゾリルであるか、又は
Aが、場合により、低級アルキル若しくはトリ−低級アルキル−シラニル−低級アルコキシ−低級アルキルで置換されている、ベンゾイミダゾリルであるか、又は
Aが、低級アルキル、アリール、アリール−低級アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、アリール−NH、若しくはヘテロアリール−NHで置換されている、2−オキソ−2H−ピリジニルである、上述の式(I)の化合物に関する。
【0033】
Aが、低級アルキル、アリール及びヘテロアリールよりなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換されている、ピラゾリルであるか、又は
Aが、アリールで置換されている、トリアゾリルであるか、又は
Aが、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリルであるか、又は
Aが、アリール、アリール−低級アルキル−SO2−NH、アリール−NH、若しくはヘテロアリール−NHで置換されている、2−オキソ−2H−ピリジニルである、上述の式(I)の化合物が更に好ましく、そしてAが、3−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル、3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル、3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル、3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル、2−オキソ−3−(ピリジン−3−イルアミノ)−2H−ピリジン−1−イル、2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル、又は2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イルである、これらの化合物が特に好ましい。
【0034】
式(I)の好ましい化合物は、R1がメチル又はエチルであるもの、好ましくはR1がエチルであるものである。本発明の別の好ましい実施態様は、R2が水素である、上述の式(I)の化合物に関する。
【0035】
更に別の好ましい実施態様において、本発明は、R3、R4及びR5が、相互に独立に、水素、ハロゲン、及びカルバモイル−低級アルコキシよりなる群から選択される、上述の式(I)の化合物に関する。好ましくは、R3は、水素又はハロゲン、更に好ましくは水素である。R4が、水素、ハロゲン、又はカルバモイル−低級アルコキシである化合物もまた好ましく、R4が、水素、フッ素、又はカルバモイル−メトキシである化合物は、特に好ましい。
【0036】
本発明は特に、R5が水素又はハロゲンであり、好ましくはR5が水素である、上記定義にしたがう化合物を包含する。
【0037】
別の実施態様において、R6は、水素、ヒドロキシ、又はアリール−低級アルコキシ−カルボニルであり、更に好ましくはR6は水素である。更には、本発明は特に、R5及びR6が、一緒になって結合しており、そして−R5−R6−が、−O−又は−NH−である、上述の式(I)の化合物に関する。このような化合物は、それぞれ式(Ia)及び(Ib)を特徴とする。
【0038】
【化7】

【0039】
具体的には、好ましい化合物は、個々の化合物として、更には薬剤学的に許容しうるその塩として、実施例に記述される式(I)の化合物である。
【0040】
式(I)の好ましい化合物は、以下:
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−ピラゾール−1−イル)−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メチル−3−ピリジン−3−イル−ピラゾール−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−[3−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−2−[3−(3−アミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−2−[3−(3−アセチルアミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(3−メタンスルホニルアミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−[アミノ−(4−{[2−エトキシ−2−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メチレン]−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−エトキシ−N−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−N−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−[3−(2−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−[2−(1−{エトキシ−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジルカルバモイル]−メチル}−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ]−酢酸エチルエステル、
(RS)−(2−{1−[(4−カルバムイミドイル−ベンジルカルバモイル)−エトキシ−メチル]−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−フェノキシ)−酢酸エチルエステルアセタート、
(RS)−(2−{1−[(4−カルバムイミドイル−ベンジルカルバモイル)−エトキシ−メチル]−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−フェノキシ)−酢酸アセタート、
(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−メトキシ−アセトアミド塩酸塩、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−フェニル−オキサゾール−4−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−エトキシ−N−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−メトキシ−2−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−[1−アミノ−1−[4−({2−メトキシ−2−[1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メタ−(E)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシ−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(E)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−メトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−(3−ベンゼンスルホニルアミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−{アミノ−[4−({2−エトキシ−2−[3−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メチレン}−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−アセトアミドアセタート、
(RS)−{アミノ−[4−({2−エトキシ−2−[3−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メチレン}−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−アセトアミドアセタート、
(RS)−{アミノ−[4−({2−エトキシ−2−[2−オキソ−3−(ピリジン−3−イルアミノ)−2H−ピリジン−1−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メチレン}−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[2−オキソ−3−(ピリジン−3−イルアミノ)−2H−ピリジン−1−イル]−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[2−クロロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−クロロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[3−クロロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−3−クロロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−エトキシ−N−[2−フルオロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−フルオロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−エトキシ−N−[3−フルオロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−3−フルオロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[2,6−ジフルオロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(3−アミノ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イルメチル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イルメチル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−[2−カルバモイルメトキシ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−カルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−(4,7−ジフルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−2−(5−tert−ブチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(6−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−(4,7−ジフルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(7−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(7−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−4−[(5−カルバムイミドイル−2−{[2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−メトキシ−アセチルアミノ]−メチル}−フェニルアミノ)−メチル]−安息香酸メチルエステルアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−(6−クロロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−(6−クロロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(2−アミノ−4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(1−オキソ−6−ピペリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(1−オキソ−6−ピペリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(1−オキソ−6−ピロリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(1−オキソ−6−ピロリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(5−メチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−4−[(5−カルバムイミドイル−2−{[2−エトキシ−2−(5−メチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニルアミノ)−メチル]−安息香酸メチルエステルアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−カルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−カルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−メチルカルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−アセトアミドジヒドロクロリド、
よりなる群から選択される化合物、及び薬剤学的に許容しうるその塩である。
【0041】
式(I)の特に好ましい化合物は、以下:
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−[3−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−{アミノ−[4−({2−エトキシ−2−[2−オキソ−3−(ピリジン−3−イルアミノ)−2H−ピリジン−1−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メチレン}−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−2−エトキシ−N−[2−フルオロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−カルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、及び
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−アセトアミドヒドロクロリド、
よりなる群から選択される化合物、並びに薬剤学的に許容しうるその塩である。
【0042】
当然のことながら、本発明における一般式(I)の化合物は、官能基で誘導体化することにより、インビボで親化合物に変換して戻すことができる誘導体を提供することができよう。
【0043】
本発明は更に、上述の式(I)の化合物の製造方法であって、式(II):
【0044】
【化8】

【0045】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5及びAは、上記と同義である]で示される化合物中のニトリル基を、カルバムイミドイル基に、又はN−ヒドロキシ−カルバムイミドイル基に変換するか、あるいは
式(III)の化合物を式(IV):
【0046】
【化9】

【0047】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びAは、上記と同義である]で示される化合物とカップリングし、そして
必要であれば、得られた式(I)の化合物を薬剤学的に許容しうる塩に変換することを特徴とする方法に関する。
【0048】
上述の好ましい製造法は、ニトリル基の、カルバムイミドイル基への、又はN−ヒドロキシ−カルバムイミドイル基への変換を特徴とする。
【0049】
式(II)の化合物中のニトリル基の、カルバムイミドイル基:−C(NH)NH2への、又はN−ヒドロキシ−カルバムイミドイル基:−C(NOH)NH2への変換は、それ自体既知の方法により実施することができる。例えば、N−ヒドロキシ−カルバムイミドイル基への変換は、式(II)の化合物をDMF、エタノール又はメタノールのような溶媒に溶解し、この溶液をヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミンと無機酸との塩(ヒドロキシルアミン塩酸塩など)で処理し、そして次にジイソプロピルエチルアミン又はトリエチルアミン、水素化ナトリウム又はナトリウムメタノラートのような塩基で、便利には80℃以下の温度で処理することにより遂行することができる。
【0050】
ニトリル基のカルバムイミドイル基への変換は、例えば、式(II)の化合物をエタノール若しくはメタノールのような溶媒中で、又はクロロホルムとメタノール若しくはクロロホルムとエタノールのような溶媒混合物中で、塩化水素の乾燥流で、便利には10℃未満の温度で処理することにより実施することができる。イミノエーテルを含むこの溶液から溶媒を留去することができ、そして残渣は、メタノール又はエタノール中で気体アンモニア又はアンモニウム塩で処理することができる。その際、式(I)の化合物中に存在し、かつ塩化水素又は気体アンモニア若しくは塩化アンモニウム又はヒドロキシルアミンでの処理に対して反応性である他の反応性基は、修飾することができる。例えば、塩化水素での処理の場合には、ベンジルオキシ基は、ヒドロキシ基に変換することができる。メタノール又はエタノール中での気体アンモニアでの処理の場合には、低級アルコキシ−カルボニル−低級アルコキシ基は、カルバモイル−低級アルコキシ基に変換することができる。
【0051】
式(I)の化合物は更に、式(III)の化合物を式(IV)の化合物とカップリングすることにより入手することができる。式(III)の化合物と式(IV)の化合物とのカップリングは、当該分野において周知の酸とアミンとのカップリングのための一般法により、例えば、BOP又はEDCI/HOBtのようなカップリング試薬、及びトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下で、THF又はDMFのような溶媒中でのカップリングにより実施することができる。
【0052】
式(I)のカルバムイミドイル化合物が、式(II)のニトリルから、塩化水素での処理と、これに続く気体アンモニア又は塩化アンモニウムとの反応により得られるならば、カルバムイミドイル生成物は、塩酸塩として得られる。この塩は、適切に装填した塩基性イオン交換樹脂でのクロマトグラフィーにより、任意の他の薬剤学的に許容しうる塩に変換することができる。あるいは、式(I)のカルバムイミドイル化合物の塩酸塩は、エタノール中でナトリウムエタノラートでの処理により、対応する遊離塩基に変換することができ、そして続いて過剰の適切な酸で処理することにより、薬剤学的に許容しうる塩を生成することができる。
【0053】
式(I)のカルバムイミドイル化合物の任意の薬剤学的に許容しうる塩は更に、式(I)のN−ヒドロキシ−カルバムイミドイル化合物を、エタノール、メタノール、ジオキサン又はTHFのような溶媒中で、水素と、パラジウム、白金又はニッケルのような触媒により、適切な酸の存在下で水素化するとき、入手することができる。
【0054】
式(I)の化合物中の官能基は修飾することができる。式(I)の化合物中の官能基の修飾としては、特にN−ヒドロキシ−カルバムイミドイル基のカルバムイミドイル基への変換、カルボキシ基のエステル化、エステル基の鹸化及びエーテル基(アリールアルキルエーテル基、例えば、ベンジルエーテル基など)の開裂が考慮される。これらの全ての反応は、それ自体既知の方法により実施することができる。
【0055】
6がヒドロキシ基を表す、式(I)の化合物は、エタノール、メタノール、ジオキサン、THF若しくは氷酢酸のような溶媒中、又はエタノールと氷酢酸のような溶媒混合物中で、水素と、パラジウム、白金又はニッケルのような触媒での水素化により、R6が水素を表す、式(I)の化合物に変換することができる。その際、式(I)の化合物中に存在し、かつ還元剤に対して反応性である他の反応性基を修飾することができる。
【0056】
6がベンジルオキシ−カルボニルを表す、式(I)の化合物は、エタノール、メタノール、ジオキサン、THF若しくは氷酢酸のような溶媒中、又はエタノールと氷酢酸のような溶媒混合物中で、水素と、パラジウムのような触媒での水素化により、R6が水素を表す、式(I)の化合物に変換することができる。この反応は、場合により、HClのような酸の存在下で、EtOH又はMeOHのような溶媒中で遂行することができる。その際、式(I)の化合物中に存在し、かつ還元剤に対して反応性である他の反応性基を修飾することができる。
【0057】
6が低級アルコキシ−カルボニル又はアリール−低級アルコキシ−カルボニルを表す、式(I)の化合物は、R6が水素を表す、式(I)の化合物を、クロロギ酸低級アルキルエステル又はクロロギ酸アリール−低級アルキルエステルと、ジクロロメタン、ジオキサン若しくはDMFのような溶媒中、又はジクロロメタンと水若しくは酢酸エチルと水のような溶媒混合物中で、ピリジン若しくはトリエチルアミンのような有機塩基、又は水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム若しくは重炭酸カリウムのような無機塩基の存在下で反応させることにより得られる。
【0058】
6がベンジルオキシ−カルボニルを表す、式(I)の化合物は、それ自体既知の一般法により、例えば、式(IIIa)又は(IIIb)の酸と[(4−アミノメチル−フェニル)−イミノ−メチル]−カルバミン酸ベンジルエステル二塩酸塩との、BOP又はEDCI/HOBtのようなカップリング試薬、及びトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基の存在下で、THFのような溶媒中でのカップリングにより調製することができる。
【0059】
6が低級アルキル−カルボニル又はアリール−カルボニルを表す、式(I)の化合物は、R6が水素を表す、式(I)の化合物を、塩化アシルと、ジクロロメタン、ジオキサン若しくはDMFのような溶媒中、又はジクロロメタンと水若しくは酢酸エチルと水のような溶媒混合物中で、ピリジン若しくはトリエチルアミンのような有機塩基、又は水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム若しくは重炭酸カリウムのような無機塩基の存在下で反応させることにより得られる。
【0060】
フェノール性ヒドロキシ基が存在する、式(II)の化合物は、適切に置換された臭化アルキル、ヨウ化アルキル又はアルキルメシラートのようなアルキル化剤と、炭酸カリウム又は炭酸セシウムのような塩基の存在下で、DMF又はアセトンのような溶媒中で反応させることができる。
【0061】
アニリン基が存在する、式(II)の化合物は、塩化アシル若しくはスルホニル又はクロロギ酸エステルと、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基の存在下で、DMF、THF又はアセトニトリルのような溶媒中で反応させることができる。
【0062】
式(II)の化合物は、それ自体既知の一般法により、例えば、式(IIIa)又は(IIIb)の酸と適切に置換された4−アミノメチルベンゾニトリル(VII)との、BOP又はEDCI/HOBtのようなカップリング試薬、及びトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基の存在下で、THF又はDMSのような溶媒中でのカップリングにより調製される。
【0063】
【化10】

【0064】
式(IIIa)の化合物は、それ自体既知であるか、あるいはそれ自体既知の一般法により、例えば、本明細書に後述のように、及び/若しくは実施例に記載されるように、又はこれらの方法と同様に、調製することができる。
【0065】
例えば、式(IIIa)の化合物は、塩基としてカリウムtert−ブチラート又は水素化ナトリウムを用いる、DMFを溶媒とする2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステルによる窒素含有複素環(V)のアルキル化と、これに続くエステルの加水分解によって調製することができる。
【0066】
【化11】

【0067】
式(V)の化合物は、それ自体既知であるか、あるいはそれ自体既知の一般法により、例えば、本明細書に後述のように、及び/若しくは実施例に記載されるように、又はこれらの方法と同様に、調製することができる。
【0068】
式(IIIb)の化合物は、例えば、
− 式(VI)のアルデヒドと、ブロモホルム又はクロロホルムとの、ジオキサン/メタノール又はジオキサン/エタノールのような溶媒の混合物中での、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのような無機塩基の存在下での反応により、あるいは
− 式(VI)のアルデヒドと、シアン化トリメチルシリルとの、ZnI2の存在下での、ジクロロメタンのような溶媒中での反応により、調製することができる。続いてこうして得られるトリメチルシリルシアノヒドリンは、濃塩酸中で対応するα−ヒドロキシカルボン酸に加水分解し、そして次にこれを、適切に置換されたハロゲン化アルキルを用いて酸化銀の存在下でトルエンのような溶媒中でアルキル化することにより、式(IIIb)の化合物を得る。
【0069】
【化12】

【0070】
式(VI)の化合物は、それ自体既知であるか、あるいは当該分野において既知の一般法により、例えば、本明細書に後述のように、及び/若しくは実施例に記載されるように、又はこれらの方法と同様に、調製することができる。
【0071】
式(VII)の化合物は、当該分野において既知の一般法により、例えば、本明細書に後述のように、及び/若しくは実施例に記載されるように、又はこれらと同様に、調製することができる。
【0072】
【化13】

【0073】
Aが1,2,4−オキサジアゾール−5−イル環であり、そしてR2がHである、式(II)の化合物は、式(VIII)の化合物から、THF/MeOH/H2Oのような溶媒混合物中でLiOHのような塩基での鹸化と、これに続く1,1’−カルボニルジイミダゾールのようなカップリング試薬の存在下でTHFのような溶媒中での式(IX)の化合物との反応、そして続くDMFのような溶媒中でマイクロ波放射での中間生成物の加熱により調製することができる。
【0074】
式(VIII)の化合物は、式(VII)の化合物と式(X)の化合物との、BOPのようなカップリング試薬及びジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基の存在下でTHFのような溶媒中での反応により調製することができる。
【0075】
【化14】

【0076】
5及びR6が一緒になって結合することにより環を形成し、そして−R5−R6−が−O−又は−NH−である、上述の式(I)の化合物は、式(III)の化合物を、R5及びR6が一緒になって結合している、式(IV)の適切な化合物とカップリングすることにより入手することができる。式(IV)の適切な出発物質は、当該分野において既知であるか、あるいは当該分野において既知の、若しくは本明細書に記載される方法により、又は類似の方法により調製することができる。
【0077】
これらの調製法が実施例に記載されない場合には、上述の化合物、中間体及び出発物質は、類似の方法により、又は上述の方法により調製することができる。
【0078】
更に、本発明は、上述の方法により製造される、上記と同義の式(I)の化合物に関する。別の実施態様において、本発明は、中間体である式(II):
【0079】
【化15】

【0080】
[式中、R1、R2、R3、R4、R5及びAは、上記と同義である]で示される化合物に関する。
【0081】
上述のように、式(I)の化合物は、活性化合物であって、第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成を阻害するか、あるいは生理条件下でこのような活性化合物に変換される誘導体である。したがってこれらの化合物は、これらの因子により誘導される血小板凝集と、血漿の血液凝固の両方に影響する。よってこれらは、血栓の形成を阻害し、そして動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症及び動脈硬化症のような疾患の治療及び/又は予防に使用することができる。更に、これらの化合物は、腫瘍細胞に対する作用を持ち、そして転移を防止する。よってこれらはまた、抗腫瘍剤として使用することができる。血栓症、特に動脈又は深部静脈血栓症の予防及び/又は治療が、好ましい適応である。
【0082】
よって本発明はまた、上記と同義の化合物と、薬剤学的に許容しうる担体及び/又は補助剤とを含むことを特徴とする、薬剤組成物に関する。
【0083】
本発明は同様に、治療活性物質として、特に第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成に関係する疾患の治療及び/又は予防用の治療活性物質として、とりわけ動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症、動脈硬化症及び/又は腫瘍の治療及び/又は予防用の治療活性物質として使用するための、上述の化合物を包含する。
【0084】
別の好ましい実施態様において、本発明は、第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成に関係する疾患の治療及び/又は予防処置のための、特に動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症、動脈硬化症及び/又は腫瘍の治療及び/又は予防処置のための方法であって、上記と同義の化合物をヒト又は動物に投与することを特徴とする方法に関する。
【0085】
本発明はまた、第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成に関係する疾患の治療及び/又は予防処置のための、特に動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症、動脈硬化症及び/又は腫瘍の治療及び/又は予防処置のための、上記と同義の化合物の使用を包含する。
【0086】
本発明はまた、第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成に関係する疾患の治療及び/又は予防処置用の、特に動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症、動脈硬化症及び/又は腫瘍の治療及び/又は予防処置用の医薬の製造のための、上述の化合物の使用に関する。このような医薬は、上述の化合物を含むことを特徴とする。
【0087】
本発明の化合物による、第VIIa因子/組織因子複合体のアミド分解活性の阻害は、本明細書に後述されるように発色性ペプチド基質を活用して証明することができる。
【0088】
測定は、室温でマイクロタイタープレートでの自動ロボット分析により実施した。この目的のために、組織因子26nM、可溶性第VIIa因子9nM及び塩化カルシウム8mMの溶液100μlを、プレートの各ウェル中で緩衝液中の阻害剤の溶液[pH7.5、100mM、以下を含む:0.14M NaCl、0.1M N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)(HEPES)、0.5mg/lの脂肪酸不含BSA(ウシ血清アルブミン)及び0.05% NaN3]25μlに加えた。15分のインキュベーション時間後、発色性基質のクロモザイム−tPA(Chromozym-tPA)(3.5mM、MeSO2−D−Phe−Gly−Arg−パラニトロアニリド)50μlの添加により反応を開始させ、動的マイクロタイタープレートリーダーで10分間かけて分光光度計により基質の加水分解を追った。阻害曲線のプロットを用いて、Biochem. J. 55, 1953, 170-171に記載された方法によりKi値を求めた。
【0089】
本発明の化合物の活性は更に、「プロトロンビン時間」(PT)凝固試験で特性決定することができる。本物質は、DMSO又はDMSO/0.1M HCl(DHCl)中の10mM溶液として調製し、その後同じ溶媒で所望の希釈度にする。次に、ヒト血漿(108mM クエン酸Na 1/10容量で凝固阻止した全血から得た)0.25mlを、機器に固有の試料容器に入れた。次に各場合に物質−希釈系列の各希釈液5μlを、用意した血漿と混合した。この血漿/阻害剤混合物を37℃で2分間インキュベートした。次に、半自動装置[ACL、自動凝固ラボラトリー(Automated Coagulation Laboratory)(インストルメント・ラボラトリー(Instrument Laboratory))]に血漿/阻害剤混合物50μlを測定容器にピペットで入れた。凝固反応は、イノビン(Innovin)(登録商標)[カルシウム緩衝液及び合成リン脂質と組合せた組換えヒト組織因子(デイド・ベーリング(登録商標)社(Dade Behring, Inc.))]0.1mlの添加により開始させた。フィブリン架橋までの時間を、ACLから分光光度的に求めた。PT凝固時間の倍加をもたらした阻害剤濃度をグラフを用いて求めた。
【0090】
本発明の活性化合物のKi値は、好ましくは約0.001〜50μM、特に約0.001〜1μMになる。PT値は、好ましくは約1〜100μM、特に約1〜10μMになる。
【0091】
【表1】

【0092】
式(I)の化合物及び/又はその薬剤学的に許容しうる塩は、医薬として、例えば、経腸、非経口又は局所投与用の製剤の形で使用することができる。これらは、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、経口的に、例えば、坐剤の剤形で直腸内に、例えば、注射用溶液若しくは懸濁液又は輸液の剤形で非経口的に、あるいは、例えば、軟膏剤、クリーム剤又は油剤の剤形で局所的に投与することができる。経口投与が好ましい。
【0093】
製剤の製造は、当業者が精通しているやり方で、前述の式(I)の化合物及び/又はその薬剤学的に許容しうる塩を、場合により他の治療上有用な物質と組合せて、適切な非毒性の不活性な治療適合性の固体又は液体担体物質、及び必要であれば、通常の製剤補助剤と一緒にガレヌス投与剤形にすることにより達成することができる。
【0094】
適切な担体物質には、無機担体物質だけでなく、有機担体物質もある。即ち、例えば、乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩は、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤用の担体物質として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤用に適切な担体物質は、例えば、植物油、ロウ、脂肪並びに半固体及び液体ポリオールである(しかし、活性成分の性質に応じて、軟ゼラチンカプセルの場合には担体を必要としないかもしれない)。液剤及びシロップ剤の製造用に適切な担体物質は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖などである。注射液用に適切な担体物質は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール及び植物油である。坐剤用に適切な担体物質は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪及び半液体又は液体ポリオールである。局所製剤用に適切な担体物質は、グリセリド、半合成及び合成グリセリド、硬化油、液体ロウ、流動パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール並びにセルロース誘導体である。
【0095】
通常の安定化剤、保存料、湿潤剤及び乳化剤、粘稠度改善剤、香味改善剤、浸透圧を変化させるための塩、緩衝剤、可溶化剤、着色料及びマスキング剤並びに酸化防止剤は、製剤補助剤として考慮される。
【0096】
式(I)の化合物の用量は、広い限界内で、制御すべき疾患、患者の年齢及び個々の症状、並びに投与の様式に応じて変化させることができ、当然ながら各特定症例における個々の要求に適合させられる。成人患者には、約1〜1000mg、特に約1〜100mgの1日用量が考慮される。疾患の重篤度及び正確な薬物動態プロフィールに応じて、本化合物は、1日に1又は数回の用量単位により、例えば、1〜3回の用量単位にして投与することができよう。
【0097】
本製剤は、好都合には約1〜500mg、好ましくは1〜100mgの式(I)の化合物を含む。
【0098】
以下の実施例は、本発明を更に詳細に説明するために与えられる。しかしこれらは、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0099】
実施例
略語
BOP=(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウム−ヘキサフルオロホスファート、CAS=Chemical Abstract Services、DEAD=ジエチルアゾジカルボキシラート、DMF=ジメチルホルムアミド、EDCI=1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、EtOAc=酢酸エチル、EtOH=エタノール、HOBT=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、MS =質量分析、MeOH=メタノール、r. t.=室温、THF=テトラヒドロフラン
【0100】
一般手順
一般手順A:2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステルを用いたピラゾール又はトリアゾールのNアルキル化
アルゴン下、DMF中の出発の窒素含有複素環(ピラゾール又はトリアゾール)の撹拌した冷却(0℃)溶液に、カリウムtert−ブチラート(1当量)を少量ずつ加え、0℃での撹拌を1時間続けた。次に2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステル(1当量)のDMF溶液を加え、撹拌を2〜8時間続けた。水を混合物に加え、生成物をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を水及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により単離した。
【0101】
一般手順B:ヘテロアリール−α−アルコキシ酢酸エステルの加水分解
固体NaOH(3当量)をエタノール/水 1:1中の出発エステルの撹拌した溶液に室温で加えた。1〜8時間撹拌後、混合物を濃縮すると白色の固体が残った。この残渣を水に溶解し、得られた溶液をEtOAcで洗浄した。水相を1.0N HClを滴下して加え、pH約1に酸性化した。次に生成物をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過して濃縮すると粗生成物が白色の固体として残り、通常更に精製しないで使用した。
【0102】
一般手順C:カップリング試薬としてBOPを使用する第1級アミンを用いたアリール−α−アルコキシ酢酸のカップリング
THF中のアミン(1当量)の撹拌溶液に、酸(1.5当量)、N−ジイソプロピルアミン(1.5当量)及びBOP試薬(1.5当量)を加えた。次に混合物をアルゴン雰囲気下、室温で16〜24時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、水、1.0N NaOH及びブラインで洗浄し;乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル)又は結晶化により精製することができる。
【0103】
一般手順D:芳香族ニトリルのアミジンへの変換(ピナー反応)
乾燥HClガスをCHCl/EtOH(又はMeOH)5:1中の出発材料の冷却(−10℃)した撹拌溶液に15分間通した。フラスコに栓をして、4℃で一晩放置した。変換が完了しない場合には、反応混合物を室温に温めてもよい。混合物を室温で濃縮した(ロータベーパー(rotavapor)及び高真空)。残渣をEtOHに溶解し、EtOH中の2.0M NH溶液で処理した。得られた混合物を室温(感受性化合物)又は60℃で2〜18時間撹拌した。次に混合物を濃縮して(ロータベーパー)、クロマトグラフィー(シリカゲル)により精製した。
【0104】
一般手順E:ベンジルオキシカルボニル−保護アミジンの水素化分解
アルゴン雰囲気下でエタノール中のパラジウム触媒(10w%)の撹拌した懸濁液に酢酸を数滴及び出発材料を加えた。次に混合物を水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。触媒をセライトパッドで濾過し、ケーキをエタノールで洗浄した。濾液を濃縮した。生成物をEtOAc/CHClを用いた沈殿又はクロマトグラフィー(シリカゲル)により単離した。
【0105】
一般手順F:ニトリルのアミドキシムへの変換
アルゴン雰囲気下でエタノール中の出発材料の撹拌した溶液に室温で、トリエチルアミン(5当量)及びヒドロキシルアミンヒドロクロリド(5当量)を加えた。撹拌を18時間続けた。混合物を濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル)により単離した。
【0106】
一般手順G:アミドキシムのアミジンへの変換
アルゴン雰囲気下でエタノール中のラネーニッケルの触媒量の撹拌した懸濁液に室温で、酢酸を数滴及び出発材料を加えた。水素雰囲気下で撹拌を6〜24時間続けた。触媒を濾取し、濾液を濃縮すると生成物が固体として残った。必要であれば生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製した。
【0107】
一般手順H:2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステルを用いる1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール又は1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドールのNアルキル化
アルゴン下でDMF中の出発の窒素含有複素環(1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール又は1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール)の撹拌した冷却(0℃)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中50%分散として1当量)を加え、撹拌をHの発生が停止するまで周囲温度で続けた。2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステル(1.05当量)を微量のDMFに溶解し、次に0℃で加えて、撹拌を通常30分間続けた。水及びNHCl溶液を反応混合物に注意深く加えて、生成物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。最後に、生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/AcOEt)により単離した。
【0108】
実施例1
1.1
3−(4−メトキシフェニル)ピラゾール(CAS 27069-17-6)を一般手順Aに従って2−クロロ−2−エトキシ−酢酸エチルエステルと反応させて、(RS)−エトキシ−[3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−酢酸エチルエステルを得た。無色の油状物。MS 305.1([M+H]
【0109】
1.2
(RS)−エトキシ−[3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−酢酸エチルエステルを一般手順Bに従って加水分解して、(RS)−エトキシ−[3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−酢酸を得た。白色の固体。MS 275.1([M−H]
【0110】
1.3
(RS)−エトキシ−[3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−酢酸を一般手順Cに従って4−アミノメチルベンゾニトリルとカップリングして、(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドを得た。白色で無定形の固体。MS 391.2([M+H]
【0111】
1.4
(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドを一般手順Dに従って(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(4−メトキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。白色の固体。MS 408.3([M+H]
【0112】
実施例2
実施例1と同様にして、3−フェニルピラゾール(CAS 2458-26-6)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−ピラゾール−1−イル)−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。白色の固体。MS 378.3([M+H]
【0113】
実施例3
実施例1と同様にして、3−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン(CAS 19959-72-9)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メチル−3−ピリジン−3−イル−ピラゾール−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。MS 393.2([M+H]
【0114】
実施例4
4.1
アルゴン雰囲気下でアセトン(20ml)中の4−クロロ−2−(1H−ピラゾール−3−イル)−フェノール(1g、CAS 18704-67-1)の撹拌した溶液に室温で、KCO(746mg)及びベンジルブロミド(0.61ml)を加えた。反応混合物を室温で21時間撹拌した。固体を濾取し、アセトンで洗浄した。濾液を濃縮すると、明橙色の油状物が残った。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1)により精製して、3−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾールをオフホワイトの固体として得た。MS 284.8([M+H]
【0115】
4.2
実施例1の記載と同様の手順を使用して、3−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾールを(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。MS 518.2([M+H]
【0116】
4.3
エタノール(2ml)中の10%Pd/C(10mg)の撹拌した懸濁液に室温で、(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリド(100mg)を加えた。水素雰囲気下、室温での撹拌を3時間続けた。触媒をセライトパッドで濾取し、エタノールで洗浄した。濾液を濃縮して、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−[3−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリド(48mg)をオフホワイトの固体として得た。MS 428.2([M+H]
【0117】
実施例5
5.1
実施例1.1〜1.3の記載と同様の手順を使用して、3−(3−ニトロフェニル)ピラゾール(CAS 59843-77-5)を(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(3−ニトロ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドに変換した。MS 404.2([M−H]
【0118】
5.2
アルゴン雰囲気下、エタノール(4ml)中の10%Pd/C(214mg)の撹拌した懸濁液に室温で、(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(3−ニトロ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−アセトアミド(2.1g)を加えた。混合物を水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。触媒をセライトパッドで濾過して、ケーキをエタノールで洗浄した。濾液を濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン→EtOAcへの勾配)により精製して、(RS)−2−[3−(3−アミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミド(1.0g)をオフホワイトの固体として得た。MS 376.5([M+H]
【0119】
5.3
一般手順Dに従って、(RS)−2−[3−(3−アミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドを(RS)−2−[3−(3−アミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。オフホワイトの固体。MS 393.2([M+H]
【0120】
実施例6
6.1
アルゴン雰囲気下、ジクロロメタン(5ml)中の(RS)−2−[3−(3−アミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミド(117mg、実施例5.2)の撹拌した冷却(0℃)溶液に、トリエチルアミン(0.06ml)及び塩化アセチル(0.02ml)を加えた。0℃での撹拌を3時間続けた。混合物をEtOAcで希釈し、1.0N HCl及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、CHClからCHCl/MeOH 9:1への勾配)により単離して、2−[3−(3−アセチルアミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミド(115mg)をオフホワイトの固体として得た。MS 418.2([M+H]
【0121】
6.2
一般手順Dに従って、2−[3−(3−アセチルアミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドを(RS)−2−[3−(3−アセチルアミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。オフホワイトの固体。MS 435.3([M+H]
【0122】
実施例7
実施例6の記載と同様の手順を使用して、(RS)−2−[3−(3−アミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミド(実施例5.2)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(3−メタンスルホニルアミノ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。オフホワイトの固体。MS 469.3([M+H]
【0123】
実施例8
8.1
実施例1.1及び1.2の記載と同様の手順を使用して、4−(1H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン(CAS 17784-60-O)をエトキシ−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−酢酸に変換した。明黄色の固体。MS 246.3([M−H]
【0124】
8.2
一般手順Cに従って、エトキシ−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−酢酸を[(4−アミノメチル−フェニル)−イミノ−メチル]−カルバミン酸ベンジルエステルジヒドロクロリド(CAS 172348-75-3)と反応させて、(RS)−[アミノ−(4−{[2−エトキシ−2−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メチレン]−カルバミン酸ベンジルエステルを得た。白色の粉末。MS 513.3([M+H]
【0125】
8.3
一般手順Eに従って、(RS)−[アミノ−(4−{[2−エトキシ−2−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メチレン]−カルバミン酸ベンジルエステルを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの粉末。MS 379.3([M+H]
【0126】
実施例9
9.1
実施例1.1〜1.3の記載と同様の手順を使用して、3−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール(CAS 3357-42-4)を(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミドに変換した。白色で無定形の固体。MS 362.2([M+H]
【0127】
9.2
一般手順Fに従って、(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミドを(RS)−2−エトキシ−N−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミドに変換した。白色の固体。MS 395.1([M+H]
【0128】
9.3
一般手順Gに従って、(RS)−2−エトキシ−N−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミドを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。明黄色の固体。MS 379.3([M+H]+)
【0129】
実施例10
10.1
J. Agric. Food Chem. (1977), 25 (5), p. 1039に記載の方法を使用して、1−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−プロパン−1−オン(CAS 64686-65-3)を3−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−4−メチル−1H−ピラゾールに変換した。橙色のガム。MS 264.2([M]
【0130】
10.2
実施例1.1〜1.3の記載と同様の方法を使用して、3−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−4−メチル−1H−ピラゾールを(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドに変換した。オフホワイトで無定形の固体。MS 481.5([M+H]
【0131】
10.3
一般手順Fに従って、(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドを(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−N−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−アセトアミドに変換した。オフホワイトの固体。MS 512.3([M−H]
【0132】
10.4
エタノール中の(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−N−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−アセトアミド(90mg)の撹拌した溶液に室温で、酢酸(3滴)及び10%Pd/C(9mg)を加えた。水素雰囲気下、室温での撹拌を18時間続けた。触媒を濾取し、エタノールで洗浄した。濾液を濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/アセトン/HO/HOAc 6:2:1:1)により精製し、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドアセタート(28mg)をオフホワイトの固体として得た。MS 408.5([M+H]
【0133】
実施例11
11.1
アルゴン雰囲気下、エタノール(20ml)中の(RS)−2−[3−(2−ベンジルオキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミド(1.2g、実施例10.2)の撹拌した懸濁液に室温で、10%Pd/C(60mg)を加えた。次に混合物を水素雰囲気下で18時間撹拌した。触媒を濾取し、エタノールで洗浄した。濾液を濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン→シクロヘキサン/EtOAc 2:3の勾配)により単離して、(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−アセトアミド(428mg)を白色の固体として得た。MS 389.5([M−H]
【0134】
11.2
アルゴン雰囲気下、DMF(4ml)中の(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−アセトアミド(200mg)の撹拌した溶液に室温で、炭酸セシウム(200mg)を、続いてヨードアセトアミド(114mg)を加えた。次に混合物を2時間撹拌した。混合物をEtOAc及び水で希釈した。水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を水で洗浄した。固体が分離漏斗中で有機層に沈殿し始めた。この固体を濾過により回収し、シクロヘキサンで洗浄して、(RS)−2−[3−(2−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミド(153mg)を白色の粉末として得た。濾液の有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮すると、黄色の固体が残った。これをEtO(5ml)に取り、メタノール5滴を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌し、この第2生成物を濾過により回収し、EtOで洗浄し、乾燥して、さらなる(RS)−2−[3−(2−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミド(31mg)をオフホワイトの粉末として得た。MS 448.5([M+H]
【0135】
11.3
一般方法F及びGに従って、(RS)−2−[3−(2−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−[3−(2−カルバモイルメトキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 465.5([M+H]
【0136】
実施例12
12.1
実施例11.2の記載と同様の手順を使用して、(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドをヨード酢酸エチルと反応させて、(RS)−(2−{1−[(4−シアノ−ベンジルカルバモイル)−エトキシ−メチル]−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−フェノキシ)−酢酸エチルエステルを得た。白色で無定形の固体。MS 477.5([M+H]
【0137】
12.2
一般手順Fに従って、(RS)−(2−{1−[(4−シアノ−ベンジルカルバモイル)−エトキシ−メチル]−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−フェノキシ)−酢酸エチルエステルを(RS)−[2−(1−{エトキシ−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジルカルバモイル]−メチル}−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ]−酢酸エチルエステルに変換した。オフホワイトの固体。MS 510.5([M+H]
【0138】
12.3
一般手順Gに従って、(RS)−[2−(1−{エトキシ−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジルカルバモイル]−メチル}−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−フェノキシ]−酢酸エチルエステルを(RS)−(2−{1−[(4−カルバムイミドイル−ベンジルカルバモイル)−エトキシ−メチル]−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−フェノキシ)−酢酸エチルエステルアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 494.4([M+H]
【0139】
12.4
エタノール/HO 1:1(2ml)中の(RS)−(2−{1−[(4−カルバムイミドイル−ベンジルカルバモイル)−エトキシ−メチル]−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−フェノキシ)−酢酸エチルエステルアセタート(82mg)の撹拌した溶液に室温で、水酸化ナトリウム(20mg)を加えた。次に撹拌を2時間続けた。混合物を濃縮すると、オフホワイトのペーストが残った。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/アセトン/HO/HOAc 6:2:1:1)により単離して、(RS)−(2−{1−[(4−カルバムイミドイル−ベンジルカルバモイル)−エトキシ−メチル]−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル}−フェノキシ)−酢酸アセタート(58mg)をオフホワイトの固体として得た。MS 466.4([M+H]
【0140】
実施例13
13.1
一般手順Aに従って、フタルイミドカリウム塩を2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステルジヒドロクロリド(CAS 172348-75-3)と反応させて、(RS)−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステルを得た。明黄色の半固体。MS 278.0([M+H]
【0141】
13.2
一般手順Bに従って、(RS)−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステルを加水分解して、(RS)−N−(カルボキシ−エトキシ−メチル)−フタルアミド酸を得た。オフホワイトの固体。MS 266.0([M−H]
【0142】
13.3
一般手順Cに従うが、2.2当量のBOPカップリング試薬を使用して、(RS)−N−(カルボキシ−エトキシ−メチル)−フタルアミド酸を[(4−アミノメチル−フェニル)−イミノ−メチル]−カルバミン酸ベンジルエステルと反応させて、(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルジヒドロクロリド(CAS 172348-75-3)を得た。白色の固体。MS 515.3([M+H]
【0143】
13.4
一般手順Eに従って、(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 381.3([M+H]
【0144】
実施例14
14.1
1−ベンジル−1H−ピラゾール−3−カルバルデヒド(1.55g、CAS 321405-31-6)及びブロモホルム(0.94ml)をアルゴン雰囲気下でジオキサン/MeOH 1:1(40ml)に溶解し、0℃に冷却した。MeOH(20ml)中のKOH(2.31g)の溶液を20分かけて加えた。反応物を室温に温め、一晩撹拌した。反応混合物を1/3量に濃縮し、次に水に取って、EtOAcで洗浄した。水層をHClでpH1にして、次にEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、濃縮して、粗(RS)−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−3−イル)−メトキシ−酢酸(1.41g)を得た。黄色の油状物。MS 245.1([M−H]
【0145】
14.2
実施例1.3及び1.4の記載と同様の手順を使用して、(RS)−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−3−イル)−メトキシ−酢酸を(RS)−2−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−メトキシ−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。白色の固体。MS 378.2([M+H]
【0146】
実施例15
実施例14の記載と同様の手順を使用して、2−フェニル−オキサゾール−4−カルバルデヒド(CAS 20771-08-8)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−フェニル−オキサゾール−4−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 379.2([M+H]
【0147】
実施例16
16.1
塩化チオニル(48.6ml)中の5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸(6.18g、CAS 1016-57-5)の懸濁液を80℃(還流)に加熱して、その温度での撹拌を2時間30分続けた。混合物は加熱中に小さな塊になった。混合物を濃縮し、残渣(暗褐色の固体)をEtOH(75ml)に取り、2時間30分還流した。混合物はゆっくりと暗赤色溶液になった。室温に冷却後、混合物を濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc中5%TEA)により単離して、(RS)−5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステル(7.14g)を褐色の油状物として得た。MS 232.2([M+H]
【0148】
16.2
アルゴン雰囲気下、THF(200ml)中の(RS)−5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステル(7.14g)の撹拌した冷却(0℃)溶液に室温で、THF(30.9ml)中のLiAlHの1M溶液を10分間滴下して加えた。添加が完了したとき、0℃での撹拌を2時間30分続けた。水(2.4ml)、15%NaOH(2.4ml)及び水(9.6ml)を冷却(0℃)混合物に滴下して加えた。15分撹拌後、アルミニウム塩を濾取して、EtOAcで洗浄した。濾液をEtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、脱色炭で処理し、セライトパッドで濾過し、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン→EtOAcへの勾配)により単離して、(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−メタノール(1.35g、MS 190.4([M+H]))をオフホワイトの固体として、及び(RS)−(5−メチル−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−メタノール(2.29g、MS 191.1([M]))を黄色の固体として得た。
【0149】
16.3
ジクロロメタン(75ml)中の(RS)−(5−メチル−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−メタノール(2.28g)の撹拌した懸濁液に室温で、MnO(8.06g)を加えた。黒色の懸濁液を加熱還流して、撹拌を24時間続けた。固体を濾取して、CHClで洗浄した。濾液を濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン→シクロヘキサン/EtOAc 1:4)により精製して、5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルバルデヒド(0.78g)を明黄色の固体として得た。MS 188.3([M+H]
【0150】
同様の手順に従って、さらに(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−メタノールを5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルバルデヒドに変換した。
【0151】
16.4
アルゴン雰囲気下、CHCl(50ml)中の5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルバルデヒド(1.66g)の撹拌した溶液に室温で、ヨウ化亜鉛(II)(65mg)及びトリメチルシリルシアニド(1.23g)を加えた。次に黄色の清澄な溶液を室温で20時間撹拌し、水で洗浄した。水相をCHClで抽出した。合わせた有機物を水とブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮して、(RS)−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−トリメチルシラニルオキシ−アセトニトリル(2.48g)を褐色の油状物として得た。MS 287([M+H]
【0152】
EtOH(20ml)中の粗(RS)−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−トリメチルシラニルオキシ−アセトニトリル(2.47g)の撹拌した溶液に、濃硫酸(1.73ml)を加えた。混合物を加熱還流し、撹拌を17時間続けた。室温に冷却後、混合物(明赤色清澄溶液)を水50mlに注いだ。飽和NaCOを加えて溶液をpH〜8にした。それをEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン→EtOAcへの勾配)により単離して、(RS)−ヒドロキシ−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−酢酸エチルエステル(1.17g)をオフホワイトの固体として得た。MS 262.2([M+H]
【0153】
16.5
アルゴン雰囲気下、トルエン(30ml)中の(RS)−ヒドロキシ−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−酢酸エチルエステル(1.12g)の撹拌した溶液に室温で、酸化銀(I)(2.99g)及びヨウ化エチル(1.74ml)を加えた。混合物を加熱還流し、撹拌を16時間続けた。固体を濾取し、EtOAcで洗浄した。濾液を濃縮した。生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン→EtOAcへの勾配)により単離して、(RS)−エトキシ−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−酢酸エチルエステル(0.87g)を橙色の油状物として得た。MS 290.1([M+H]
【0154】
16.6
一般手順Bに従って、(RS)−エトキシ−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−酢酸エチルエステルを(RS)−エトキシ−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−酢酸に変換した。明黄色の固体。MS 260.0([M−H]
【0155】
16.7
実施例9.1〜9.3の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−酢酸は、(RS)−2−エトキシ−N−[4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−アセトアミド(MS 409.5([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メチル−1−フェニル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 393.3([M+H]
【0156】
実施例17
実施例14の記載と同様の手順を使用して、1−メチル−2−ホルミル−ベンズイミダゾール(CAS 3012-80-4)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−メトキシ−2−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 352.3([M+H]
【0157】
実施例18
18.1
実施例14.1の記載と同様の手順を使用して、1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−カルバルデヒド(CAS 154028-50-9)を(RS)−メトキシ−[1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸に変換した。橙色の固体。MS 337.3([M+H]
【0158】
18.2
一般手順Cに従って、(RS)−メトキシ−[1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−酢酸を[(4−アミノメチル−フェニル)−イミノ−メチル]−カルバミン酸ベンジルエステルジヒドロクロリド(CAS 172348-75-3)と反応させて、(RS)−[1−アミノ−1−[4−([2−メトキシ−2−[1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−アセチルアミノ]−メチル)−フェニル]−メタ−(E)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを得た。明黄色の固体。MS 602.3([M+H]
【0159】
18.3
(RS)−[1−アミノ−1−[4−([2−メトキシ−2−[1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−アセチルアミノ]−メチル)−フェニル]−メタ−(E)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステル(0.5g)を5N HCl(20ml)中で50℃に加熱して、その温度での撹拌を4時間続けた。室温に冷却後、混合物をEtOAcで洗浄して、0℃に冷却した。4N NaOHを滴下して加えて、pHを約12にした。次に混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮して、(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシ−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(E)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステル(0.258g)を明黄色の固体として得た。MS 472.3([M+H]
【0160】
18.4
一般手順Eに従って、(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシ−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(E)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを(RS)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−メトキシ−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 338.1([M+H]
【0161】
実施例19
19.1
水素化ナトリウム(鉱油中60%分散、1.228g=NaH 0.74g)をアルゴン雰囲気下、DMF(45ml)中で懸濁した。撹拌した懸濁液を0℃に冷却し、2−ヒドロキシ−3−ニトロピリジン(4g)を45分かけて少量ずつ加えた。次に少量の黄色の沈殿物を含む混合物を室温で30分間撹拌し、再び0℃に冷却した。次にDMF(5ml)中の2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステル(4.99g)の溶液を加えて、室温での撹拌を2時間30分続けた。混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を水とブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン→シクロヘキサン/EtOAc 3:2への勾配)により精製して、(RS)−エトキシ−(3−ニトロ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(4.32g)を黄色の固体として得た。MS 270.1([M]
【0162】
19.2
アルゴン雰囲気下、エタノール(25ml)中の(RS)−エトキシ−(3−ニトロ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(3.91g)の撹拌した懸濁液に室温で、10%Pd/C(215mg)を加えた。次に反応混合物を水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。触媒をセライトパッドで濾取し、エタノールで洗浄した。濾液を濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン→シクロヘキサン/EtOAc 2:3)により精製して、(RS)−(3−アミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステルを黄色の油状物として得た。MS 241.2([M+H]
【0163】
19.3
アルゴン雰囲気下、THF(3ml)中の(RS)−(3−アミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステル(428mg)及び2,4,6−コリジン(0.47ml)の撹拌した冷却(0℃)溶液に、THF(2ml)中のα−トルエンスルホンクロリド(340mg)の溶液を10分かけて滴下して加えた。添加が完了したとき、0℃での撹拌を2時間続けた。混合物をEtOAcで希釈し、1.0N HCl及びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(592mg)を明褐色の固体として得た。MS 393.0([M−H]
【0164】
19.4
一般手順Bに従って、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステルを(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸に変換した。MS 365.1([M−H]
【0165】
19.5
実施例1.3及び1.4の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 496.3([M−H]
【0166】
実施例20
実施例19.3〜19.5の記載と同様の手段を使用して、(RS)−(3−アミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステル(実施例19.2)を(RS)−2−(3−ベンゼンスルホニルアミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 484.4([M+H]
【0167】
実施例21
21.1
100mlフラスコに、モレキュラーシーブ4Å(200mg)、フェニルボロン酸(418mg)、CHCl(10mg)、トリエチルアミン(0.48ml)、CHCl(10mg)中の(RS)−(3−アミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステル(412mg、実施例19.2)の溶液、酢酸第2銅(31mg)及びTEMPO(295mg)を連続して加えた。CaClトラップをフラスコ上に配置した。次に反応物を大気下で3日間撹拌した。固体を濾取し、CHClで洗浄した。濾液を濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAcの勾配)により精製して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(258mg)を緑色の油状物として得た。MS 317.2([M+H]
【0168】
21.2
実施例19.4及び19.5の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステルを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。明緑色の固体。MS 420.1([M+H]
【0169】
実施例22
22.1
実施例21.1の記載と同様の手順を使用して、(RS)−(3−アミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステル(実施例19.2)を3−メトキシフェニルボロン酸と反応させて、(RS)−エトキシ−[3−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−酢酸エチルエステルを得た。明緑色のガム。MS 347.4([M+H]
【0170】
22.2
一般手順Bに従って、(RS)−エトキシ−[3−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−酢酸エチルエステルを(RS)−エトキシ−[3−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−酢酸に変換した。オフホワイトの粉末。
【0171】
22.3
実施例8.2及び8.3の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−[3−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−酢酸は、(RS)−{アミノ−[4−({2−エトキシ−2−[3−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メチレン}−カルバミン酸ベンジルエステル(MS 538.3([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(3−メトキシ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−アセトアミドアセタートに変換した。明緑色の固体。MS 450.2[(M+H)
【0172】
実施例23
実施例22の記載と同様の手順を使用して、(RS)−(3−アミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステル(実施例19.2)を3−フルオロフェニルボロン酸と反応させ、次に(RS)−{アミノ−[4−({2−エトキシ−2−[3−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メチレン}−カルバミン酸ベンジルエステル(MS 572.3([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル]−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの固体。MS 438.2([M+H]
【0173】
実施例24
実施例22の記載と同様の手順を使用して、(RS)−(3−アミノ−2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−エトキシ−酢酸エチルエステル(実施例19.2)を3−ピリジルボロン酸と反応させ、次に(RS)−{アミノ−[4−({2−エトキシ−2−[2−オキソ−3−(ピリジン−3−イルアミノ)−2H−ピリジン−1−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メチレン}−カルバミン酸ベンジルエステル(MS 555.2([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[2−オキソ−3−(ピリジン−3−イルアミノ)−2H−ピリジン−1−イル]−アセトアミドアセタートに変換した。明緑色の固体。MS 421.2([M+H]
【0174】
実施例25
25.1
一般手順Bに従って、エステルである(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(実施例21.1)を加水分解した。対応する酸を一般手順に従って4−アミノメチル−3−クロロ−ベンゾニトリル(CAS-202521-97-9)と反応させて、(RS)−N−(2−クロロ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドを得た。明緑色の固体。MS 437.1([M+H]
【0175】
25.2
実施例9.2及び9.3の記載と同様の手順を使用して、(RS)−N−(2−クロロ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドは、(RS)−N−[2−クロロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド(MS 470.2([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−クロロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。明緑色の粉末。MS 454.2([M+H]
【0176】
実施例26
実施例25の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(実施例21.1)を一般手順Bに従って加水分解した。対応する酸を一般手順Cに従って4−アミノメチル−2−クロロ−ベンゾニトリル(CAS 202522-15-4)と反応させて、次に(RS)−N−[3−クロロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド(MS 470.2([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−3−クロロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。明緑色の固体。MS 454.2([M+H]
【0177】
実施例27
実施例25の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(実施例21.1)を一般手順Bに従って加水分解した。対応する酸を一般手順Cに従って4−アミノメチル−3−フルオロ−ベンゾニトリル(US 5,914,319記載と同様の方法により調製)と反応させて、次に(RS)−2−エトキシ−N−[2−フルオロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド(MS 454.2([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−フルオロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド;アセタートに変換した。明緑色の固体。MS 438.2([M+H]
【0178】
実施例28
実施例25の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(実施例21.1)を一般手順Bに従って加水分解した。対応する酸を一般手順Cに従って4−アミノメチル−2−フルオロ−ベンゾニトリル(CAS 368426-73-7)と反応させて、次に(RS)−2−エトキシ−N−[3−フルオロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド(MS 454.2([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−3−フルオロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。オフホワイトの粉末。MS 438.2([M+H]
【0179】
実施例29
実施例25の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(実施例21.1)を一般手順Bに従って加水分解した。対応する酸を一般手順Cに従って4−アミノメチル−2,6−ジフルオロ−ベンゾニトリル(US 5,914,319の記載と同様の方法により調製)と反応させて、次に(RS)−N−[2,6−ジフルオロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド(MS 472.2([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。明緑色の粉末。MS 456.2([M+H]
【0180】
実施例30
実施例25の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(実施例21.1)を一般手順Bに従って加水分解した。対応する酸を一般手順Cに従って6−アミノメチル−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イルアミン(CAS 368426-78-2)と反応させて、(RS)−N−(3−アミノ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イルメチル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドを得た。明緑色の粉末。MS 434.2([M+H]
【0181】
実施例31
実施例25の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(実施例21.1)を一般手順Bに従って加水分解した。対応する酸を一般手順Cに従って6−アミノメチル−1H−インダゾール−3−イルアミン(CAS 368426-75-9)と反応させて、(RS)−N−(3−アミノ−1H−インダゾール−6−イルメチル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドを得た。オフホワイトの固体。MS 433.3([M+H]
【0182】
実施例32
32.1
乾燥エタノール(165ml)中の4−ホルミル−3−ヒドロキシ−ベンゾニトリル(
CAS 84102-89-6)(6.90g)の溶液に、酢酸ナトリウム(4.23g)及びヒドロキシルアミンヒドロクロリド(3.58g)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶液を蒸発して、生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc 8:2→1:1)により精製して、3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシイミノ−メチル)−ベンゾニトリル(4.70g)を得た。明黄色の固体。MS 162.0([M]
【0183】
32.2
酢酸(16.6ml)中の3−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシイミノ−メチル)−ベンゾニトリル(1.79g)の溶液を、65℃で撹拌した。亜鉛末(6.59g)を30分間で少量ずつ加えた。さらに1.5時間撹拌後、反応混合物を濾過して、濾液を濃縮乾固した。1N HCl(55.3ml)を加え、溶媒を蒸発した。同じ手順を水(2×)、EtOH(2×)及びトルエン(2×)を用いて繰り返した。得られた無色の固体をジエチルエーテルに溶解し、濾過し、濾液を濃縮して、4−アミノメチル−3−ヒドロキシ−ベンゾニトリルヒドロクロリド(無色の固体、2.5g)を得、それをさらに精製しないで次の工程に使用した。MS 149.2([M+H]
【0184】
32.3
ジクロロメタン(20ml)中の4−アミノメチル−3−ヒドロキシ−ベンゾニトリルヒドロクロリド(2.0g)及びトリエチルアミン(2.19g)の溶液に、ジ−tert−ブチルジカルボナート(2.41g)を加えた。混合物を室温で3.5時間撹拌した。混合物を水で洗浄し(3×)、乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をDMF(15.5ml)中に溶解した。炭酸セシウム(4.00g)及びヨードアセトアミド(2.27g)を加えて、混合物を室温で3日間撹拌した。水を加えて、混合物をEtOAcで抽出した。有機相を水で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をMeOHに溶解し、次に濃縮して、濃密な懸濁液を得た。固体を濾取し、少量のMeOHで洗浄した。この手順を母液で繰り返して、(2−カルバモイルメトキシ−4−シアノ−ベンジル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(合計1.88g)を無色の固体として得た。MS 304.2([M−H]
【0185】
32.4
BOC保護基の(2−カルバモイルメトキシ−4−シアノ−ベンジル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルをジオキサン中のHClを用いて除去して、2−(2−アミノメチル−5−シアノ−フェノキシ)−アセトアミドヒドロクロリドをオフホワイトの粉末として得た。MS 206.1([M+H]
【0186】
32.5
(RS)−エトキシ−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(実施例21.1)を一般手順Bに従って加水分解した。対応する酸を一般手順Cに従って2−(2−アミノメチル−5−シアノ−フェノキシ)−アセトアミドヒドロクロリドと反応させて、次に(RS)−N−[2−カルバモイルメトキシ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド(MS 509.65([M+H]))を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−カルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタートに変換した。明緑色の粉末。MS 493.5([M+H]
【0187】
実施例33
実施例1.2〜1.4の記載と同様の手順を使用して、エトキシ−(6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−酢酸エチルエステル(CAS 78440-92-3)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。MS 343.2([M+H]
【0188】
実施例34
実施例1.2〜1.4の記載と同様の手順を使用して、エトキシ−(6−フェニル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−酢酸エチルエステル(J.Heterocycl. Chem. (1981), p. 367に記載の手順に従って2−オキソ−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボニトリル(CAS 43083-13-2)から調製した)を、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−アセトアミドヒドロクロリドに変換した。オフホワイトの固体。MS 405.3([M+H]
【0189】
実施例35
35.1
一般手順Hに従って、4−フルオロ−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン(CAS 51108-29-3)を2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステルと反応させて、(RS)−エトキシ−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸エチルエステルを得た、MS 296.3([M+H])。
【0190】
35.2
一般手順Bに従って、(RS)−エトキシ−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸エチルエステルを加水分解して、(RS)−N−(エトキシ−エトキシカルボニル−メチル)−6−フルオロ−フタルアミド酸とその位置異性体(RS)−N−(エトキシ−エトキシカルボニル−メチル)−3−フルオロ−フタルアミド酸との混合物を得た。
【0191】
35.3
一般手順Cに従うが、2.2当量のBOPカップリング試薬を使用し、1時間の遅延後にアミン成分を加え、(RS)−N−(エトキシ−エトキシカルボニル−メチル)−6−フルオロ−フタルアミド酸及びその位置異性体(RS)−N−(エトキシ−エトキシカルボニル−メチル)−3−フルオロ−フタルアミド酸を、[1−アミノ−1−(4−アミノメチル−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルと反応させて、(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを得た、MS 533.4([M+H])。
【0192】
35.4
一般手順Eに従って、(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換し、アセタートとして単離した;白色の結晶、MS 399.3([M+H])。
【0193】
実施例36
実施例35の記載と同様の手順を使用して、5−メチル−イソインドール−1,3−ジオン(CAS 40314-06-5)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換した;白色の結晶、MS 395.3([M+H])。
【0194】
実施例37
実施例35の記載と同様の手順を使用して、4−メチル−イソインドール−1,3−ジオン(CAS 7251-82-3)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換した;オフホワイトの結晶、MS 395.3([M+H])。
【0195】
実施例38
実施例35の記載と同様の手順を使用して、4,7−ジフルオロ−イソインドール−1,3−ジオン(CAS 196956-23-7)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−(4,7−ジフルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドに変換し、アセタートとして単離した;明褐色の固体、MS 417.3([M+H]
【0196】
実施例39
実施例35の記載と同様の手順を使用して、5−tert−ブチル−イソインドール−1,3−ジオン(CAS 50727-07-6)を(RS)−2−(5−tert−ブチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−アセトアミドに変換した、明褐色の泡状物、MS 437.4([M+H])。
【0197】
実施例40
40.1
一般手順Hに従って、6−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 58083-55-9)をその位置異性体5−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 65399-03-3)と共に2−クロロ−2−エトキシ酢酸エチルエステルと反応させて、異性体をクロマトグラフィーで分離した後に、(RS)−エトキシ−(6−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸エチルエステルを得た、MS 232.0([M−EtO])。
【0198】
40.2
一般手順Bに従って、(RS)−エトキシ−(6−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸エチルエステルを加水分解して、(RS)−エトキシ−(6−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸を得た、MS 248.0([M−H])。
【0199】
40.3
一般手順Cに従って、(RS)−エトキシ−(6−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸を[1−アミノ−1−(4−アミノメチル−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルと反応させて、(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−エトキシ−2−(6−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを明黄色の泡状物として得た、MS 515.5([M+H])。
【0200】
40.4
一般手順Eに従って、(RS)−[1−アミノ−1−(4−{[2−エトキシ−2−(6−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニル)−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(6−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;オフホワイトの固体、MS 381.3([M+H])。
【0201】
実施例41
実施例40の記載と同様の手順を使用して、5−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 65399-03-3)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;オフホワイトの固体、MS 381.3([M+H])。
【0202】
実施例42
実施例40の記載と同様の手順を使用して、4−フルオロ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 366452-96-2)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換し、アセタートとして単離した;白色の結晶、MS 385.2([M+H])。
【0203】
実施例43
実施例40の記載と同様の手順を使用して、4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−(4,7−ジフルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドに変換し、アセタートとして単離した;明褐色の固体、MS 403.4([M+H])。
【0204】
出発材料を以下のように調製した:
エタノール6.9ml中の4,7−ジフルオロ−イソインドール−1,3−ジオン(CAS 196956-23-7、0.253g)の溶液に、NaBH(0.052g)を加え、混合物を周囲温度で撹拌した。砕氷に注ぎ、AcOEtで2回抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥すると、0.219gの黄色のロウが残り(MS 183.9([M−H]))、それを以下に述べるように更に還元した。
【0205】
それの0.216gを、トリフルオロ酢酸(5.6ml)に溶解し、10当量のEtSiHで処理した。混合物を周囲温度で3時間保持すると、TLCが出発材料の消失を示した。砕氷/NaHCO溶液に注ぎ、AcOEtで2回抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を蒸発して、続いてフラッシュクロマトグラフィー(SiO、AcOEt)に付して、4,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン0.128gを白色の固体として得た、MS 196.0([M])。
【0206】
実施例44
実施例40の記載と同様の手順を使用して、4−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 65399-01-1)は、(RS)−エトキシ−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換し、アセタートとして単離した;白色の結晶、MS 381.3([M+H])。
【0207】
実施例45
実施例40の記載と同様の手順を使用して、7−メチル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 65399-02-2)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(7−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドへと処理し、アセタートとして単離した;白色の結晶、MS 381.3([M+H])。
【0208】
実施例46
46.1
一般手順Cに従って、(RS)−エトキシ−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸(実施例44の中間体)を4−アミノメチル−3−ニトロベンゾニトリル(CAS 701269-65-0)とカップリングして、(RS)−N−(4−シアノ−2−ニトロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドをオフホワイトの結晶として得た、MS 409.4([M+H])。
【0209】
46.2
酢酸エチル(9ml)中の(RS)−N−(4−シアノ−2−ニトロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(0.382g)の溶液に、10%Pd/C(190mg)を加え、混合物を水素雰囲気下、室温で16時間激しく撹拌した。触媒をセライトパッドで濾過し、ケーキを酢酸エチルで注意深く洗浄した。濾液を蒸発して、(RS)−N−(2−アミノ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(0.354g)をオフホワイトの泡状物として得た、MS 379.4([M+H])。
【0210】
46.3
(RS)−N−(2−アミノ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(0.101g)をMeOH(2ml)中で、及び2−フルオロ−ベンズアルデヒド(99mg)並びに慎重に乾燥したZnCl(145mg)及びNaCNBH(50mg)を含むMeOH溶液1mlを用いて連続して処理した。反応混合物を50〜55℃で16時間撹拌し、砕氷に注いで、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水とブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/AcOEt=1/1)により精製して、(RS)−N−[4−シアノ−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(111mg)を無色の油状物として得た、MS 487.4([M+H])。
【0211】
46.4
一般手順F及びわずかに修正した手順G(触媒としてラネーニッケルの代わりに10%Pd/Cを使用)に従って、(RS)−N−[4−シアノ−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドを(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換し、アセタートとして単離した;オフホワイトの結晶、MS 562.4([M+OAc])。
【0212】
実施例47
実施例46の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(7−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸(実施例45の中間体)を(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(7−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドへと処理して、アセタートとして単離した;白色の固体、MS 504.5([M+H])。
【0213】
実施例48
実施例46の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸(実施例42の中間体)を(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換し、アセタートとして単離した;オフホワイトの固体、MS 508.6([M+H])。
【0214】
実施例49
実施例48の記載と同様の手順を使用するが、しかし還元的アミノ化のために2−フルオロベンズアルデヒドの代わりにアセトアルデヒドを使用して、(RS)−エトキシ−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸(実施例42の中間体)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換し、アセタートとして単離した;明褐色の固体、MS 428.4([M+H])。
【0215】
実施例50
50.1
実施例48の記載と同様の手順を使用するが、しかし還元的アミノ化のために2−フルオロベンズアルデヒドの代わりに4−ホルミル安息香酸メチルを使用して、(RS)−エトキシ−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸(実施例42の中間体)を(RS)−4−[(5−シアノ−2−{[2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニルアミノ)−メチル]−安息香酸メチルエステルに変換した、明黄色の油状物、MS 531.3([M+H])。
【0216】
50.2
一般手順Dに従うが、しかし溶媒混合物としてCHCl/MeOH 1:1を使用して、(RS)−4−[(5−シアノ−2−{[2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニルアミノ)−メチル]−安息香酸メチルエステルを(RS)−4−[(5−カルバムイミドイル−2−{[2−(4−フルオロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−メトキシ−アセチルアミノ]−メチル}−フェニルアミノ)−メチル]−安息香酸メチルエステルに変換して、アセタートとして単離した;明褐色の固体、MS 534.5([M+H])。Pinner条件下では、エトキシ基をメトキシに換えたことに留意されたい。
【0217】
実施例51
実施例49及び50の記載と同様の手順を使用して、(RS)−エトキシ−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸(実施例44の中間体)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;明褐色の泡状物、MS 424.4([M+H])。最後の工程において、ニトリルのアミジンへの変換には再びPinner条件を選択したが、今回はメタノールの代わりにエタノールを使用した。
【0218】
実施例52
実施例48の記載と同様の手順を使用して、6−クロロ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 58083-59-3)は、(RS)−(6−クロロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−エトキシ−酢酸を経て、(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−(6−クロロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;白色の結晶、MS 524.4([M+H])。
【0219】
実施例53
実施例49の記載と同様の手順を使用して、(RS)−(6−クロロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−エトキシ−酢酸(実施例52の中間体)を(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−(6−クロロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;明褐色のロウ状の固体、MS 444.4([M+H])。
【0220】
実施例54
実施例49の記載と同様の手順を使用して、5−メトキシ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 22246-66-8)は、(RS)−エトキシ−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、ヒドロクロリドとして単離した;白色の粉末、MS 440.5([M+H])。
【0221】
実施例55
実施例55の記載と同様の手順を使用するが、還元的アミノ化工程を省略して、5−メトキシ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 22246-66-8)を(RS)−N−(2−アミノ−4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、ジアセタートとして単離した;オフホワイトの固体、MS 412.4([M+H])。
【0222】
実施例56
実施例54の記載と同様の手順を使用して、6−ピペリジン−1−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンは、(RS)−エトキシ−(1−オキソ−6−ピペリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(1−オキソ−6−ピペリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;オフホワイトの泡状物、MS 493.6([M+H])。
【0223】
出発材料を以下のように調製した;
6−アミノ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(0.810g、CAS 675109-45-2)をアセトニトリル12mlに溶解し、ヨウ化ナトリウム(2.458g、3当量)、1,5−ジブロモペンタン(1.11ml、1.5当量)及びN−エチル−ジイソプロピルアミン(2.88ml、3.1当量)を用いて連続して処理して、混合物を75℃で20時間撹拌した。砕氷に注ぎ、AcOEtで2回抽出し、水とブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を蒸発し、続いてヘキサン/酢酸エチルから結晶化して、6−ピペリジン−1−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(0.669g)を明褐色の結晶として得た、MS 217.3([M+H])。
【0224】
実施例57
実施例56の記載と同様の手順に依存するが、しかし還元的アミノ化のためにアセトアルデヒドの代わりに2−フルオロベンズアルデヒドを使用して、6−ピペリジン−1−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンは、(RS)−エトキシ−(1−オキソ−6−ピペリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸を経て、(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(1−オキソ−6−ピペリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;オフホワイトの固体、MS 573.5([M+H])。
【0225】
実施例58
実施例56の記載と同様の手順を使用して、6−ピロリジン−1−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンは、(RS)−エトキシ−(1−オキソ−6−ピロリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸を経て、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−エチルアミノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(1−オキソ−6−ピロリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、ヒドロクロリドとして単離した;明黄色の結晶、MS 479.5([M+H])。
【0226】
出発材料6−ピロリジン−1−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンを、実施例56に記載の手順と同様にして、6−アミノ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 675109-45-2)及び1,4−ジブロモブタンから調製した。
【0227】
実施例59
実施例58の記載と同様の手順に依存するが、しかし還元的アミノ化のためにアセトアルデヒドの代わりに2−フルオロベンズアルデヒドを使用して、6−ピロリジン−1−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンは、(RS)−エトキシ−(1−オキソ−6−ピロリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸を経て、(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(1−オキソ−6−ピロリジン−1−イル−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;オフホワイトの固体、MS 559.6([M+H])。
【0228】
実施例60
60.1
一般手順Cに従うが、しかし2.2当量BOPカップリング試薬を使用し、1時間遅延後にアミン成分を加え、(RS)−N−(エトキシ−エトキシカルボニル−メチル)−6−フルオロ−フタルアミド酸及びその位置異性体(RS)−N−(エトキシ−エトキシカルボニル−メチル)−3−フルオロ−フタルアミド酸(実施例35.2)を4−アミノメチル−3−ニトロベンゾニトリル(CAS 701269-65-0)と反応させて、(RS)−N−(4−シアノ−2−ニトロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドを黄色の粘性油状物として得て、それを以下のように更に処理した、MS 427.3([M+H])。
【0229】
60.2
酢酸エチル(7.3ml)中の(RS)−N−(4−シアノ−2−ニトロ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(0.310g)の溶液に、10%Pd/C(60mg)を加えて、混合物を水素雰囲気下、室温で24時間激しく撹拌した。触媒をセライトパッドで濾取し、ケーキを酢酸エチルで注意深く洗浄した。濾液を蒸発して、(RS)−N−(2−アミノ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(0.293g)を黄色の粘性油状物として得た、MS 397.2([M+H])。
【0230】
60.3
(RS)−N−(2−アミノ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(0.060g)をMeOH(1mg)中で、2−フルオロ−ベンズアルデヒド(56mg)並びに慎重に乾燥したZnCl(83mg)及びNaCNBH(29mg)を含むMeOH溶液1mlで連続して処理した。反応混合物を50〜55℃で6時間撹拌し、砕氷に注いで、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水とブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/AcOEt=6/4)により精製して、(RS)−N−[4−シアノ−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(58mg)を黄色の油状物として得た、MS 505.4([M+H])。
【0231】
60.4
修正Pinner手順を以下のように使用した:
乾燥HClガスをCHCl/EtOH 5:1中の(RS)−N−[4−シアノ−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(57mg)の冷却(−10℃)した撹拌溶液に10分間通した。フラスコに栓をして、4℃で一晩放置した。次に反応混合物をAcOEと、NaHCOでpHを7に調整した冷水相に分配した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。得られた中間体をMeOH(3.5ml)に溶解し、水(0.75ml)中のNHCl溶液(75mg)で処理した。この混合物を65℃で3.5時間撹拌し、アセトンで希釈してNHClを沈殿させ、濾過した。こうして得られた粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、AcOEt/アセトン/AcOH/水=6/2/1/1)により精製して、(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(4−フルオロ−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(23mg)を得て、アセタートとして単離した;明黄色の固体、MS 522.4([M+H])。
【0232】
実施例61
実施例60の記載と同様の手順を使用して、5−メチル−イソインドール−1,3−ジオン(CAS 40314-06-5)を(RS)−N−[4−カルバムイミドイル−2−(2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ベンジル]−2−エトキシ−2−(5−メチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;明黄色の結晶、MS 518.3([M+H])。
【0233】
実施例62
実施例61の記載と同様の手順に依存するが、しかし還元的アミノ化のために2−フルオロベンズアルデヒドの代わりに4−ホルミル−安息香酸メチルエステルを使用して、5−メチル−イソインドール−1,3−ジオン(CAS 40314-06-5)を(RS)−4−[(5−カルバムイミドイル−2−{[2−エトキシ−2−(5−メチル−1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセチルアミノ]−メチル}−フェニルアミノ)−メチル]−安息香酸メチルエステルに変換して、アセタートとして単離した;明黄色の結晶、MS 558.4([M+H])。
【0234】
実施例63
63.1
一般手順Cに従って、(RS)−エトキシ−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−酢酸(実施例44の中間体)を4−ホルミル−3−ヒドロキシ−ベンゾニトリル(CAS 84102-89-6)とカップリングして、(RS)−N−(4−シアノ−2−ヒドロキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドを生成した、オフホワイトの固体、MS 380.4([M+H])。
【0235】
63.2
(RS)−N−(4−シアノ−2−ヒドロキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(300mg)をアセトニトリル(10ml)に溶解して、ヨードアセトアミド(223mg)及び炭酸セシウム(411mg)を用いて周囲温度で激しく撹拌しながら一晩処理した。砕氷/NHClに注ぎ、AcOEtで2回抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を蒸発し、続いてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、AcOEt/MeOH=10/1)に付して、(RS)−N−(2−カルバモイルメトキシ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド75mgを白色の固体として得た、MS 437.4([M+H])。
【0236】
63.3
一般手順Dに従って、(RS)−N−(2−カルバモイルメトキシ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−カルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(4−メチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;オフホワイトの固体、MS 454.5([M+H])。
【0237】
実施例64
64.1
実施例63の記載と同様の手順を使用して、5−メトキシ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(CAS 22246-66-8)は、(RS)−N−(4−シアノ−2−ヒドロキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドを経て、(RS)−N−(2−カルバモイルメトキシ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換した、白色の固体、MS 453.4([M+H])。
【0238】
64.2
一般手順F及びわずかに修正した手順G(触媒としてラネーニッケルの代わりに10%Pd/Cを使用)に従って、(RS)−N−(2−カルバモイルメトキシ−4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−カルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;明褐色の固体、MS 470.4([M+H])。
【0239】
実施例65
65.1
(RS)−N−(4−シアノ−2−ヒドロキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(実施例64の中間体、101mg)をアセトニトリル(2.2ml)に溶解し、2−クロロ−N−メチルアセトアミド(29mg)、ヨウ化カリウム(42mg)及び炭酸セシウム(92mg)を用いて激しく撹拌しながら40℃で一晩処理した。砕氷/NHClに注ぎ、AcOEtで2回抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を蒸発し、続いてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、AcOEt)に付して、(RS)−N−(4−シアノ−2−メチルカルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミド(113mg)を得た、オフホワイトの固体、MS 467.4([M+H])。
【0240】
65.2
一般手順Dに従って、(RS)−N−(4−シアノ−2−メチルカルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドを(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−メチルカルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(5−メトキシ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−アセトアミドに変換して、アセタートとして単離した;オフホワイトの固体、MS 484.5([M+H])。
【0241】
実施例66
66.1
THF(37ml)中のiPrNH(1.53g)の0.1M 溶液をN下で−78℃に冷却した。nBuLi(9.46ml、ヘキサン中1.6M)を加えて、溶液を5分間撹拌した。エトキシ酢酸エチルエステル(2.0g)を加え、混合物を−78℃で30分間撹拌した。次に溶液を室温に達するまで放置し、その後THFを蒸発し、EtOAを加え、1NのHCl水溶液、水及びブラインで洗浄した。MgSOで乾燥後、溶媒を蒸発して、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。(RS)−2−エトキシ−マロン酸モノエチルエステル0.690g(26%)を黄色の粘性油状物として得た。MS 194.1(100、[M+NH)、177.3(11、[M+H])。
【0242】
66.2
THF(37ml)中の(RS)−2−エトキシ−マロン酸モノエチルエステル(666mg、1.0)の溶液をN下で調製した。BOP(2.17g)、4−アミノメチル−ベンゾニトリルヒドロクロリド(555mg)及びN−エチルジイソプロピルアミン(733mg)を0℃で加えた。氷浴を取り外し、反応物を24時間撹拌した。THFを蒸発し、混合物をEtOAcで希釈した。この有機相を飽和NaHCO水溶液及びブラインで洗浄した。水相をEtOAcのもうひとつの部分で抽出して、MgSOで乾燥した。溶媒を蒸発した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 3:1〜2:1)により精製した。(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−マロンアミド酸エチルエステル750mg(68%)を黄色の油状物として単離した。MS 308.4(100、[M+NH)、291.1(88、[M+H])。
【0243】
66.3
MeOH(14ml)、HO(7ml)及びTHF(14ml)中の(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−マロンアミド酸エチルエステル(1.97g)及びLiOH(285mg)の混合物を60℃で3時間撹拌した。溶媒を蒸発し、EtOAcを加え、0.1N HCl、水及びブラインで洗浄した。水相をさらなるEtOAcで再び抽出した。合わせた有機相を乾燥し(MgSO)、溶媒を除去して、(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−マロンアミド酸を得た、1.53g(86%);白色の固体、MS 260.2(100、[M+H])、277.2(13、[M+NH)。
【0244】
66.4
THF(10ml)中の1,1´−カルボニルジイミダゾール(272mg)の溶液にTHF(10ml)中の(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−マロンアミド酸(400mg)の溶液をN下で加えた。混合物を30分間撹拌し、その後THF(20ml)中のベンズアミドキシム(228mg)の溶液を加えた。18時間撹拌後、溶媒を蒸発した。粗生成物をEtOAcに溶解して、0.1N HCl、NaHCO及びブラインで抽出した。乾燥(MgSO)後、溶媒を蒸発した。得られた白色の粉末をDMF(15ml)中に再溶解し、この溶液を電子レンジ放射を用いて密閉管中140℃で5分間加熱した。DMFを除去し、残渣をEtOAcで希釈し、水で2回洗浄した。水相を更なるEtOAcで抽出した。合わせた有機相をMgSOで乾燥し、溶媒を蒸発した。フラッシュクロマトグラフィー(MeCl/EtO、100:0〜95:5)に付して、(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−アセトアミドを得た、305mg(55%);明黄色の油状物。MS 363.1(100、[M+H])、380(53、[M+NH)。
【0245】
66.5
一般手順Dに従いMeOHを溶媒として使用して、(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−アセトアミドジヒドロクロリドを、(RS)−N−(4−シアノ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−アセトアミド(100mg)から調製した。生成物を結晶化により単離した、125mg(100%);白色の固体。MS 380.4(100、[M+H])。
【0246】
実施例67
67.1
DMF 20ml中のベンズイミダゾール3.0gの撹拌した冷却(0℃)暗褐色の溶液に、NaH(鉱油中60%分散)1.02gをアルゴン雰囲気下、5分以内に少量ずつ加えた。反応混合物を室温で45分間撹拌し、次に0℃に冷却し、ベンジル−2−ブロモエチルエーテル4.22mlで処理した。0℃で5分間撹拌後、氷浴を取り外し、室温での撹拌を2時間30分続けた。混合物をEtOAcで希釈して、HOで洗浄した。水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を水及びブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシクロヘキサンからEtOAcへの勾配を使用し、シリカのクロマトグラフィーにより精製して、1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール3.8gを明黄色の固体として得た。MS 253.3([M+H]
【0247】
67.2
THF 80ml中の1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール3.79gの撹拌し、冷却(−75℃)した明橙色の溶液に、n−ブチルリチウム溶液(ヘキサン中1.6M)9.4mlをアルゴン雰囲気下、15分間滴下して加えた(添加中、溶液温度は−71℃以下;反応混合物が橙色に変化)。添加が完了したとき、−75℃での撹拌を1時間30分続けた。次に反応混合物をDMF 1.44mlで5分以内に処理し、−75℃での撹拌を4時間続けた。次に飽和NHCl溶液40mlを反応混合物に加え、続いてそれを室温に温めた。有機相をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過して、濃縮した。粗生成物をシクロヘキサンからシクロヘキサン/EtOAc 65:35への勾配を使用し、シリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−カルバルデヒド1.09gを黄色の粘性油状物として得た。MS 281.0([M+H]
【0248】
67.3
実施例14.1の記載と同様の手順を使用して、1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−カルバルデヒドを(RS)−[1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−メトキシ−酢酸に変換した。黄色の固体。
【0249】
67.4
一般手順Cに従って、(RS)−[1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−メトキシ−酢酸を[(4−アミノメチル−フェニル)−イミノ−メチル]−カルバミン酸ベンジルエステルジヒドロクロリド(CAS 172348-75-3)と反応させて、(RS)−[1−アミノ−1−[4−({2−[1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−2−メトキシ−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを得た。オフホワイトのガム。
【0250】
67.5
一般手順Eに従って、(RS)−[1−アミノ−1−[4−({2−[1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−2−メトキシ−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メタ−(Z)−イリデン]−カルバミン酸ベンジルエステルを(RS)−2−[1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−メトキシ−アセトアミドアセタート(1:1)に変換した。オフホワイトの固体。MS 472.1([M+H]
【0251】
実施例A
下記の成分を含有するフィルムコーティング剤は常法により製造することができる:
成分 1錠当たり
核:
式(I)の化合物 10.0mg 200.0mg
微晶質セルロース 23.5mg 43.5mg
含水乳糖 60.0mg 70.0mg
ポビドン K30 12.5mg 15.0mg
デンプングリコール酸ナトリウム 12.5mg 17.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg 4.5mg.
(核重量) 120.0mg 350.0mg.
フィルムコーティング:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.5mg 7.0mg
ポリエチレングリコール6000 0.8mg 1.6mg
タルク 1.3mg 2.6mg
酸化鉄(黄色) 0.8mg 1.6mg
二酸化チタン 0.8mg 1.6mg
【0252】
活性成分を篩にかけ、微晶質セルロースと混合して、混合物を水中のポリビニルピロリドンの溶液で顆粒化する。顆粒をデンプングリコール酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮してそれぞれ120又は350mgの核を得る。上記フィルムコーティング剤の水溶液/懸濁液でコーティングする。
【0253】
実施例B
下記の成分を含有するカプセル剤は常法により製造できる:
成分 1カプセル当たり
式(I)の化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg
【0254】
成分を篩にかけ、混合し、サイズ2のカプセルに充填する。
【0255】
実施例C
注射剤は、下記の組成を有してよい:
式(I)の化合物 3.0mg
ポリエチレングリコール400 150.0mg
酢酸 pH5にするのに十分な量
注射剤用水 1.0mlになる量
【0256】
活性成分をポリエチレングリコール400と注射用水(一部)の混合物に溶解する。酢酸によりpHを5.0に調整する。水の残量を加えて、容量を1.0mlに調整する。溶液を濾過し、適切な過剰量を使用してバイアルに充填し、滅菌する。
【0257】
実施例D
下記の成分を含有する軟ゼラチンカプセル剤は常法により製造できる:
カプセル含有量
式(I)の化合物 5.0mg
黄色のロウ 8.0mg
水素化大豆油 8.0mg
部分水素化植物油 34.0mg
大豆油 110.0mg
カプセル内容物の重量 165.0mg
ゼラチンカプセル
ゼラチン 75.0mg
グリセロール85% 32.0mg
Karion83 8.0mg(乾燥物)
二酸化チタン 0.4mg
黄色酸化鉄 1.1mg
【0258】
活性成分を、温かく溶融している他の成分に溶解し、混合物を適切な大きさの軟ゼラチンカプセルに充填する。充填した軟質ゼラチンカプセル剤を、通常の手順に従って処理する。
【0259】
実施例E
下記の成分を含有するサッシェ剤は常法により製造できる:
式(I)の化合物 50.0mg
乳糖、微粉末 1015.0mg
微晶質セルロース(AVICEL PH 102) 1400.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 14.0mg
ポリビニルピロリドン K30 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 10.0mg
風味添加剤 1.0mg
【0260】
活性成分を、乳糖、微晶質セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムと混合し、水中のポリビニルピロリドンの混合物で顆粒化する。顆粒をステアリン酸マグネシウム及び風味添加剤と混合し、サッシェに充填する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


[式中、
Aは、ピラゾリル、トリアゾリル、1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、オキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル及び2−オキソ−2H−ピリジニルよりなる群から選択されるヘテロシクリルであって、このヘテロシクリルは、場合によりC1-7アルキル、C1-7アルコキシ、ハロゲン、アリール、アリール−C1-7アルキル、ヘテロアリール−C1-7アルキル、ヘテロアリール、トリ−C1-7アルキル−シラニル−C1-7アルコキシ−C1-7アルキル、C1-7アルキル−SO2−NH、アリール−C1-7アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、C1-7アルキル−CO−NH、アリール−C1-7アルキル−CO−NH、アリール−CO−NH、アリール−NH、アリール−C1-7アルキル−O−C1-7アルキル、ヘテロシクリル及びヘテロアリール−NHよりなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されており、
1は、C1-7アルキルであり、
2は、H又はC1-7アルキルであり、
3、R4及びR5は、相互に独立に、水素、ハロゲン、カルバモイル−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルキル−NH、C1-7アルコキシ−CO−C1-7アルコキシ、C1-7アルコキシ−CO−C1-7アルキル−NH、カルバモイル−C1-7アルキル−NH、C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルコキシ、C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルキル−NH、アリール−NH−CO−C1-7アルコキシ、アリール−NH−CO−C1-7アルキル−NH、カルボキシ−C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルキル−NH、C1-7アルコキシ−CO−C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルコキシ、C1-7アルコキシ−CO−C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルキル−NH、アリールオキシ、アリール−NH、アリール−NH−CO−NH、アリール−O−CO−NH、アリール−C1-7アルコキシ、アリール−C1-7アルキル−NH、アリール−C1-7アルキル−NH−CO−NH、アリール−C1-7アルコキシ−CO−NH、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−NH、ヘテロアリール−NH−CO−NH、ヘテロアリール−O−CO−NH、ヘテロアリール−C1-7アルコキシ、ヘテロアリール−C1-7アルキル−NH、ヘテロアリール−C1-7アルキル−NH−CO−NH、ヘテロアリール−C1-7アルコキシ−CO−NH、アリール−CO−NH、ヘテロアリール−CO−NH、アリール−C1-7アルキル−CO−NH、C1-7アルキル−NH及びヘテロアリール−C1-7アルキル−CO−NHよりなる群から選択され、
6は、水素、ヒドロキシ、アリール−C1-7アルコキシ−カルボニル、アリール−カルボニル、又はアリールオキシ−カルボニルであるか、あるいは
5及びR6は、一緒になって結合することにより環を形成し、そして−R5−R6−は、−O−又は−NH−である]で示される化合物及び薬剤学的に許容しうるその塩[ここで、
「アリール」という用語は、フェニル又はナフチル基を意味し、そしてこれは、場合により、C2-7アルケニル、C2-7アルキニル、ジオキソ−C1-7アルキレン、ハロゲン、ヒドロキシ、CN、CF3、NH2、N(H,C1-7アルキル)、N(C1-7アルキル)2、アミノカルボニル、カルボキシ、NO2、C1-7アルコキシ、チオ−C1-7アルコキシ、C1-7アルキルカルボニル、C1-7アルキルカルボニルオキシ、C1-7アルコキシカルボニル、C1-7アルキル−CO−NH、C1-7アルキル−SO2−NH、フルオロ−C1-7アルキル、フルオロ−C1-7アルコキシ、C1-7アルコキシ−カルボニル−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルコキシ、カルバモイル−C1-7アルコキシ、ヒドロキシ−C1-7アルコキシ、NH2−C1-7アルコキシ、N(H,C1-7アルキル)−C1-7アルコキシ、N(C1-7アルキル)2−C1-7アルコキシ、ベンジルオキシ、ベンジルオキシ−C1-7アルコキシ、及びC1-7アルキル(このC1-7アルキルは、場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、NH2、N(H,C1-7アルキル)又はN(C1-7アルキル)2で置換されていてもよい)よりなる群から独立に選択される1〜5個の置換基により置換されていてもよく;
「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素及び/又は硫黄から選択される、1、2又は3個の原子を含む、芳香族の5〜6員単環式環又は9〜10員二環式環を意味し、そしてこのヘテロアリールは、場合により、C2-7アルケニル、C2-7アルキニル、ジオキソ−C1-7アルキレン、ハロゲン、ヒドロキシ、CN、CF3、NH2、N(H,C1-7アルキル)、N(C1-7アルキル)2、アミノカルボニル、カルボキシ、NO2、C1-7アルコキシ、チオ−C1-7アルコキシ、C1-7アルキルカルボニル、C1-7アルキルカルボニルオキシ、C1-7アルコキシカルボニル、C1-7アルキル−CO−NH、C1-7アルキル−SO2−NH、フルオロ−C1-7アルキル、フルオロ−C1-7アルコキシ、C1-7アルコキシ−カルボニル−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルコキシ、カルバモイル−C1-7アルコキシ、ヒドロキシ−C1-7アルコキシ、NH2−C1-7アルコキシ、N(H,C1-7アルキル)−C1-7アルコキシ、N(C1-7アルキル)2−C1-7アルコキシ、ベンジルオキシ、ベンジルオキシ−C1-7アルコキシ、及びC1-7アルキル(このC1-7アルキルは、場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、NH2、N(H,C1-7アルキル)又はN(C1-7アルキル)2で置換されていてもよい)よりなる群から独立に選択される1〜5個の置換基により置換されていてもよく;
「ヘテロシクリル」という用語は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む、芳香族又は非芳香族の、5〜6個の環員を持つ単環式複素環又は9〜10個の環員を持つ二環式複素環を意味し、そしてこのヘテロシクリルは、場合により、C2-7アルケニル、C2-7アルキニル、ジオキソ−C1-7アルキレン、ハロゲン、ヒドロキシ、CN、CF3、NH2、N(H,C1-7アルキル)、N(C1-7アルキル)2、アミノカルボニル、カルボキシ、NO2、C1-7アルコキシ、チオ−C1-7アルコキシ、C1-7アルキルカルボニル、C1-7アルキルカルボニルオキシ、C1-7アルコキシカルボニル、C1-7アルキル−CO−NH、C1-7アルキル−SO2−NH、フルオロ−C1-7アルキル、フルオロ−C1-7アルコキシ、C1-7アルコキシ−カルボニル−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルコキシ、カルバモイル−C1-7アルコキシ、ヒドロキシ−C1-7アルコキシ、NH2−C1-7アルコキシ、N(H,C1-7アルキル)−C1-7アルコキシ、N(C1-7アルキル)2−C1-7アルコキシ、ベンジルオキシ、ベンジルオキシ−C1-7アルコキシ、及びC1-7アルキル(このC1-7アルキルは、場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、NH2、N(H,C1-7アルキル)又はN(C1-7アルキル)2で置換されていてもよい)よりなる群から独立に選択される1〜5個の置換基により置換されていてもよい]。
【請求項2】
Aが、ピラゾリル、トリアゾリル、1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、オキサゾリル、ベンゾイミダゾリル及び2−オキソ−2H−ピリジニルよりなる群から選択されるヘテロシクリルであって、このヘテロシクリルは、場合によりC1-7アルキル、C1-7アルコキシ、ハロゲン、アリール、アリール−C1-7アルキル、ヘテロアリール−C1-7アルキル、ヘテロアリール、トリ−C1-7アルキル−シラニル−C1-7アルコキシ−C1-7アルキル、C1-7アルキル−SO2−NH、アリール−C1-7アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、C1-7アルキル−CO−NH、アリール−C1-7アルキル−CO−NH、アリール−CO−NH、アリール−NH及びヘテロアリール−NHよりなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されており、
3、R4及びR5が、相互に独立に、水素、ハロゲン、カルバモイル−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルキル−NH、C1-7アルコキシ−CO−C1-7アルコキシ、C1-7アルコキシ−CO−C1-7アルキル−NH、カルバモイル−C1-7アルキル−NH、C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルコキシ、C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルキル−NH、アリール−NH−CO−C1-7アルコキシ、アリール−NH−CO−C1-7アルキル−NH、カルボキシ−C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルコキシ、カルボキシ−C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルキル−NH、C1-7アルコキシ−CO−C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルコキシ、C1-7アルコキシ−CO−C1-7アルキル−NH−CO−C1-7アルキル−NH、アリールオキシ、アリール−NH、アリール−NH−CO−NH、アリール−O−CO−NH、アリール−C1-7アルコキシ、アリール−C1-7アルキル−NH、アリール−C1-7アルキル−NH−CO−NH、アリール−C1-7アルコキシ−CO−NH、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−NH、ヘテロアリール−NH−CO−NH、ヘテロアリール−O−CO−NH、ヘテロアリール−C1-7アルコキシ、ヘテロアリール−C1-7アルキル−NH、ヘテロアリール−C1-7アルキル−NH−CO−NH、ヘテロアリール−C1-7アルコキシ−CO−NH、アリール−CO−NH、ヘテロアリール−CO−NH、アリール−C1-7アルキル−CO−NH及びヘテロアリール−C1-7アルキル−CO−NHよりなる群から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Aが、ピラゾリル、トリアゾリル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリル、オキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、及び2−オキソ−2H−ピリジニルよりなる群から選択されるヘテロシクリルであって、このヘテロシクリルは、場合によりC1-7アルキル、アリール、アリール−C1-7アルキル、ヘテロアリール、トリ−C1-7アルキル−シラニル−C1-7アルコキシ−C1-7アルキル、アリール−C1-7アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、アリール−NH、及びヘテロアリール−NHよりなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されている、請求項1及び2のいずれか1項記載の化合物。
【請求項4】
Aが、C1-7アルキル、アリール、アリール−C1-7アルキル及びヘテロアリールよりなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換されている、ピラゾリルであるか、又は
Aが、C1-7アルキル及びアリールよりなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換されている、トリアゾリルであるか、又は
Aが、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリルであるか、又は
Aが、アリールで置換されているオキサゾリルであるか、又は
Aが、場合によりC1-7アルキル若しくはトリ−C1-7アルキル−シラニル−C1-7アルコキシ−C1-7アルキルで置換されている、ベンゾイミダゾリルであるか、又は
Aが、C1-7アルキル、アリール、アリール−C1-7アルキル−SO2−NH、アリール−SO2−NH、アリール−NH、若しくはヘテロアリール−NHで置換されている、2−オキソ−2H−ピリジニルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
Aが、C1-7アルキル、アリール及びヘテロアリールよりなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換されている、ピラゾリルであるか、又は
Aが、アリールで置換されているトリアゾリルであるか、又は
Aが、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリルであるか、又は
Aが、アリール、アリール−C1-7アルキル−SO2−NH、アリール−NH、若しくはヘテロアリール−NHで置換されている、2−オキソ−2H−ピリジニルである、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
Aが、3−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル、3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル、3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル、3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル、2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル、2−オキソ−3−(ピリジン−3−イルアミノ)−2H−ピリジン−1−イル、2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル、又は2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イルである、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
1が、メチル又はエチルである、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
1が、エチルである、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
2が、水素である、請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
3、R4及びR5が、相互に独立に、水素、ハロゲン、及びカルバモイル−C1-7アルコキシよりなる群から選択される、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
3が、水素又はハロゲンである、請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
3が、水素である、請求項1〜11のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
4が、水素、ハロゲン、又はカルバモイル−C1-7アルコキシである、請求項1〜12のいずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
4が、水素、フッ素、又はカルバモイル−メトキシである、請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物。
【請求項15】
5が、水素又はハロゲンである、請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物。
【請求項16】
5が、水素である、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物。
【請求項17】
6が、水素、ヒドロキシ、又はアリール−C1-7アルコキシ−カルボニルである、請求項1〜16のいずれか1項記載の化合物。
【請求項18】
6が、水素である、請求項1〜17のいずれか1項記載の化合物。
【請求項19】
5及びR6が、一緒になって結合し、そして−R5−R6−が、−O−又は−NH−である、請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項20】
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−[3−(5−クロロ−2−ヒドロキシ−フェニル)−ピラゾール−1−イル]−2−エトキシ−アセトアミドヒドロクロリド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−ピリジン−4−イル−ピラゾール−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾール−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−[3−(2−ヒドロキシ−フェニル)−4−メチル−ピラゾール−1−イル]−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−2−エトキシ−アセトアミドアセタート、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルメタンスルホニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、
(RS)−{アミノ−[4−({2−エトキシ−2−[2−オキソ−3−(ピリジン−3−イルアミノ)−2H−ピリジン−1−イル]−アセチルアミノ}−メチル)−フェニル]−メチレン}−カルバミン酸ベンジルエステル、
(RS)−2−エトキシ−N−[2−フルオロ−4−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)−ベンジル]−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミド、
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−2−カルバモイルメトキシ−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−3−フェニルアミノ−2H−ピリジン−1−イル)−アセトアミドアセタート、及び
(RS)−N−(4−カルバムイミドイル−ベンジル)−2−エトキシ−2−(2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−アセトアミドヒドロクロリド、
よりなる群から選択される、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物及び薬剤学的に許容しうるその塩。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれか1項記載の式(I)の化合物の製造方法であって、式(II):
【化2】


[式中、R1、R2、R3、R4、R5及びAは、請求項1〜20のいずれか1項と同義である]で示される化合物中のニトリル基を、カルバムイミドイル基に、又はN−ヒドロキシ−カルバムイミドイル基に変換するか、あるいは
式(III)の化合物を式(IV):
【化3】


[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びAは、請求項1〜20のいずれか1項と同義である]で示される化合物とカップリングし、そして
必要であれば、得られた式(I)の化合物を薬剤学的に許容しうる塩に変換することを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21記載の方法により製造される、請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物。
【請求項23】
式(II):
【化4】


[式中、R1、R2、R3、R4、R5及びAは、請求項1〜20のいずれか1項と同義である]で示される化合物。
【請求項24】
請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物と、薬剤学的に許容しうる担体及び/又は補助剤を含む、薬剤組成物。
【請求項25】
治療活性物質として使用するための、請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物。
【請求項26】
第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成に関係する疾患の治療及び/又は予防用の治療活性物質として使用するための、請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物。
【請求項27】
第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成に関係する疾患の治療及び/又は予防処置のための、特に動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症、動脈硬化症及び/又は腫瘍の治療及び/又は予防処置のための方法であって、請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物をヒト又は動物に投与することを特徴とする方法。
【請求項28】
第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成に関係する疾患の治療及び/又は予防処置のための、請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項29】
動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症、動脈硬化症及び/又は腫瘍の治療及び/又は予防処置のための、請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項30】
第VIIa因子及び組織因子により誘導される、第Xa、第IXa凝固因子及びトロンビンの形成に関係する疾患の治療及び/又は予防処置用の医薬の製造のための、請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項31】
動脈及び静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、不安定狭心症、心筋梗塞、心房細動による発作、炎症、動脈硬化症及び/又は腫瘍の治療及び/又は予防処置用の医薬の製造のための、請求項1〜20のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項32】
本明細書に前述される発明。

【公表番号】特表2007−514676(P2007−514676A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−544300(P2006−544300)
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【国際出願番号】PCT/EP2004/014185
【国際公開番号】WO2005/058868
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】