説明

薬剤使用および美容使用のための、酵素SOAT−1の阻害薬としてのN−フェニルアセトアミドの誘導体

本発明は、式(I)の化合物、およびこのような化合物を含む化粧品組成物および薬剤組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なN-フェニルアセトアミドの誘導体(酵素SOAT-1(ステロール-O-アシルトランスフェラーゼ-1)(同様にACAT-1(アシル補酵素Aコレステロールアシルトランスフェラーゼ)と命名される)の阻害薬)に関する。同様に、本発明は、ヒトまたは獣医学の医薬における使用を対象とした薬剤組成物、あるいはさらに化粧品組成物におけるこれらの使用、ならびに同様にこれらの非治療用の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
SOAT-1についての阻害活性を有する化合物は、コレステロールおよびその誘導体が関与する生物学的プロセスの調節における活性を有するものとして広範に文献に記載されている。これらの特性は、このクラスの化合物に多数の病理学、より特定すれば皮膚科学および心血管疾患または中枢神経系の愁訴の治療または予防における大きな可能性を付与する。SOAT-1阻害薬の生物学的作用の大部分は、酵素SOAT-1によるコレステロールのエステル合成の阻止によって媒介される。SOAT-1の阻害分子を記載している従来技術の文献の中で、例えば、WO96/10559、EP0370740、EP0424194、US4623663、EP0557171、US5003106、EP0293880、EP0433662およびUS5106873を挙げることが可能であり、これらは、動脈硬化症または高コレステロール血症を治療することを可能にする化合物を記述している。心血管疾患、特に高コレステロール血症および動脈硬化症の治療におけるSOAT-1阻害薬の治療上の可能性が同様にKharbanda R. K.らによってCirculation、2005、11、804に記載されている。アルツハイマー病の治療のためのSOAT-1阻害薬の可能性が、同様に文献、例えば、Puglielli, L.らによって、Nature Neurosciences 2003、6(4)、345に報告されている。
【0003】
特許US613326、US6271268およびWO2005034931は、それら自体、皮脂の産生を阻害することを可能にするSOAT-1阻害薬である化合物を記述している。特に皮膚科学の分野では、阻害薬は、皮脂の過剰な産生およびすべての関連した条件を阻止するのに特に有利である。
【0004】
皮脂は皮脂腺によって作られる。皮脂腺のより強い集中が顔面、肩、背および頭皮に位置する。皮脂は皮膚の表面上に分泌され、ここで皮膚バリアおよび細菌叢および皮膚真菌の制御を可能にする微環境の維持に関連する主要な生理学的な役割を果たす。
【0005】
皮脂の過剰産生は、皮膚または頭皮の脂ぎった外見(不快感および外見の悪化の原因)を殆どの場合伴う。さらに、皮脂の過剰産生は、脂漏性皮膚炎を引き起こし、座瘡のより高い発生率または重症度を伴うことがある。SOAT-1によって皮脂腺で産生されたコレステロールのエステルは、Nikkari, T.によってJ Invest Derm 1974、62、257に記載されたように、トリグリセリド、ワックスのエステルおよびスクアレンを含む脂質のいくつかのクラスの中で、皮脂の成分の1つである。したがって、この酵素またはその他のアシルトランスフェラーゼの阻害は、皮脂の産生を阻害することを可能にすることができる。特許US6133326には、特にACAT-1(同様にSOAT-1と命名される)の阻害薬による皮脂の抑制が記載されている。しかしながら、現在のところ、このような阻害薬を使用する治療法は、商業的に利用不可能である。脂漏過多と関連がある障害を治癒するのを可能にするただ一つの療法は、全身性ホルモン療法または13-cis-レチノイン酸による全身性治療、これらの二次作用がその適用分野をかなり制限する治療である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO96/10559
【特許文献2】EP0370740
【特許文献3】EP0424194
【特許文献4】US4623663
【特許文献5】EP0557171
【特許文献6】US5003106
【特許文献7】EP0293880
【特許文献8】EP0433662
【特許文献9】US5106873
【特許文献10】US613326
【特許文献11】US6271268
【特許文献12】WO2005034931
【特許文献13】US6133326
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Kharbanda R. K.ら、Circulation、2005、11、804
【非特許文献2】Puglielli, L.ら、Nature Neurosciences 2003、6(4)、345
【非特許文献3】Nikkari, T.、J Invest Derm 1974、62、257
【非特許文献4】Lee, A. R.ら、J Heterocycl Chem 1995、32(1)、1
【非特許文献5】Maligres, P. E.ら、J Heterocycl Chem 2003、40(2)、229
【非特許文献6】Tverdokhlebov, A. V.ら、Synthesis 2003、(17)、2632
【非特許文献7】Das, S. K.ら、Bioorg Med Chem Lett、2002、12(24)、3579
【非特許文献8】Koenigsberger, K.ら、Tetrahedron: Asymmetry 1997、8(14)、2347
【非特許文献9】Chen, Z.ら、Synth Commun 2006、36(4)、473
【非特許文献10】Del Giudice, M. R.ら、J Heterocycl Chem 1990、27、967
【非特許文献11】Sparey, T.ら、Bioorg Med Chem Lett 2005、15(19) 4212
【非特許文献12】Matsumoto, K.ら、Helv Chim Acta 2005、88(7)、1734〜1753
【非特許文献13】Nieto, M. J.ら、J Comb Chem 2005、7(2)、258〜263
【非特許文献14】Whelan, B.ら、Synthesis 1994(8)、832〜836
【非特許文献15】Sun, L. Q.ら、Bioorg Med Chem Lett 2004、14(20)、5157
【非特許文献16】Cachoux, F.ら、Synth Commun 2001、31(24)、3759
【非特許文献17】Bourrain, S.ら、Bioorg Med Chem Lett 1999、9(23)、3369
【非特許文献18】Davion, Y.ら、Heterocycles 2004、63(5)、1093
【非特許文献19】Juaristi, E.ら、J Org Chem 1999、64(8)、2914
【非特許文献20】「Protective Groups in Organic Chemistry」、McOmie J. W. F.編、Plenum Press、1973
【非特許文献21】「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版、Greene T. W. and Wuts P. G. M.、John Wiley and Sons編、1991
【非特許文献22】「Protecting Groups」、Kocienski P. J.、Georg Thieme Ver1ag
【非特許文献23】「Identification of ACAT1- and ACAT2-specific inhibitors using a novel, cell-based fluorescence assay: individual ACAT uniqueness」、J. Lipid Res. (2004) 45巻、378〜386頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、皮脂の過剰産生と関連のある愁訴および病態の治療のための化粧品および医薬の必要性が明らかに存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この状況では、本発明は、酵素SOAT-1の強力な阻害薬である新規なN-フェニルアセトアミドの誘導体を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の対象は、以下の一般式(I)
【0011】
【化1】

【0012】
[式中、
- Rは、水素原子、(C1〜C6)アルキル基、-CH2-NRaRb基、-C(O)-NRaRb基または-C(S)-NRaRb基(ここで、Raは、水素原子または(C1〜C4)アルキル基を表し、Rbは、水素原子、フェニルまたはシクロアルキル基を表す)を表し、
- R1は(C1〜C6)アルキル基を表し、
- R2は、水素、塩素、フッ素もしくは臭素原子、または(C1〜C6)アルキル基を表し、
- R3は、水素原子または基-C(O)R7(ここで、R7は、(C1〜C6)アルキルまたは(C1〜C6)アルコキシ基を表す)を表し、
あるいはR3は、R6と結合し、-R3-R6-は、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表し、
- R4およびR'4は、同じであり、(C1〜C6)アルキル基を表すか、あるいはR4およびR'4は、互いに結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロアルキル基を形成し、
- R5は、
- 非置換フェニル基、あるいは原子フッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素、または基(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシメチル、モノ、ジもしくはトリフルオロメチル、ヒドロキシル、フェニル、2-ピリジル、3-ピリジルもしくは4-ピリジル、(C1〜C6)アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、モノ、ジもしくはトリフルオロメトキシの中から選択される1〜3つの同じか異なる置換基で置換されているフェニル基、
- 1つまたは複数のヒドロキシル基、またはフッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素原子で場合によって置換されている(C1〜C12)アルキル基、
- シクロアルキル基または-(CH2)m-シクロアルキル基(ここで、mは、1、2または3に等しい)、
- アラルキル基-(CH2)n-Ar(ここで、nは、1、2または3に等しく、Arは、非置換フェニル基、非置換ナフチル、あるいは原子フッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素、または基(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシメチル、モノ、ジもしくはトリフルオロメチル、ヒドロキシル、フェニル、2-ピリジル、3-ピリジルもしくは4-ピリジル、(C1〜C6)アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、モノ、ジもしくはトリフルオロメトキシの中から選択される1〜3つの同じか異なる置換基で置換されているフェニル基を表す)
の中から選択される基を表し、
R3がR6と結合し、-R3-R6-が-C(O)CH2-を表す場合、R5は、ベンジル基または式-CH2-CH(OH)-(CH2)p-アルキル(ここで、pは、1から9の間の整数であり、アルキル基は、1つまたは複数のヒドロキシル基、またはフッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素原子で場合によって置換され得る)の4〜12個の炭素原子からなる基とは異なると理解され、
- R6は、水素原子を表すか、あるいはR6は、R3と結合し、-R3-R6-は、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表す]
ならびにこれらの薬剤として許容される塩、溶媒和物または水和物およびこれらの配座異性体または回転異性体である。
【0013】
上記式(I)の化合物の定義において、R3がR6と結合し、-R3-R6-が-C(O)CH2-を表す場合、R5は、好ましくは、非置換フェニル基、あるいは原子フッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素、または基(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシメチル、モノ、ジもしくはトリフルオロメチル、ヒドロキシル、フェニル、2-ピリジル、3-ピリジルもしくは4-ピリジル、(C1〜C6)アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、モノ、ジもしくはトリフルオロメトキシの中から選択される1〜3つの同じか異なる置換基で置換されているフェニル基を表す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
アルキル基とは、飽和の直鎖もしくは分枝炭化水素鎖を意味するものと理解される。(C1〜C12)アルキルとは、1〜12個の炭素原子からなるアルキル鎖を意味するものと理解される。(C1〜C6)アルキルとは、1〜6個の炭素原子からなるアルキル鎖を意味するものと理解される。(C1〜C6)アルキルの例として、基メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、ヘキシルを挙げてもよい。
【0015】
(C1〜C4)アルキルとは、1〜4個の炭素原子からなるアルキル鎖を意味するものと理解される。(C1〜C4)アルキルの例として、基メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチルおよびsec-ブチルを挙げてもよい。
【0016】
(C1〜C6)アルコキシとは、-O-(C1〜C6)アルキル基を示す。同様に、(C1〜C4)アルコキシとは、-O-(C1〜C4)アルキル基を示す。
【0017】
フェノキシとは、-O-フェニル基を示す。
【0018】
シクロアルキル基とは、3〜7個の炭素原子からなる環状の飽和炭化水素鎖を示す。シクロアルキル基の例として、基シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルを挙げてもよい。
【0019】
上記で定義された式(I)の好ましい化合物は、
- Rは水素原子を表し、
- R1は(C1〜C4)アルキル基を表し、
- R2は、水素、フッ素、塩素もしくは臭素原子または(C1〜C4)アルキル基を表し、
- R3は、水素原子または-C(O)R7基(ここで、R7は、(C1〜C4)アルキルまたは(C1〜C4)アルコキシ基を表す)を表すか、
あるいはR3はR6と結合し、-R3-R6-は、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表し、
- R4およびR'4は、同じであり、(C1〜C4)アルキル基を表すか、あるいはR4およびR'4は、互いに結合し、これらが結合している炭素原子と共に、5、6もしくは7個の炭素原子を含むシクロアルキル基を形成し、
- R5は、
- 非置換フェニル基、あるいは原子フッ素、塩素および臭素、または基(C1〜C4)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、モノ、ジおよびトリフルオロメトキシ、(C1〜C4)アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニル、2-ピリジル、3-ピリジルおよび4-ピリジルの中から選択される1つ、2つもしくは3つの同じか異なる置換基で置換されているフェニル、
- 1つまたは複数のヒドロキシル基またはフッ素原子で場合によって置換されている(C2〜C12)アルキル基、
- シクロアルキル基または-CH2-シクロアルキル基、
- アラルキル基-(CH2)-Ar(ここで、nは、1、2もしくは3に等しく、Arは、非置換フェニル基、あるいは(C1〜C4)アルキル、トリフルオロメチルもしくは(C1〜C4)アルコキシ基、またはフッ素、塩素もしくは臭素原子で一置換されているフェニルを表す)
の中から選択される基を表し、
R3がR6と結合し、-R3-R6-が-C(O)CH2-を表す場合、R5は、ベンジル基または式-CH2-CH(OH)-(CH2)p-アルキル(ここで、pは、1から9の間の整数であり、アルキル基は、1つまたは複数のヒドロキシル基またはフッ素原子で場合によって置換され得る)の4〜12個の炭素原子からなる基とは異なると理解され、
- R6は、水素原子を表すか、あるいはR6はR3と結合し、-R3-R6-は、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表す
もの、ならびにこれらの薬剤として許容される塩、溶媒和物または水和物およびこれらの配座異性体または回転異性体である。
【0020】
本発明によれば、上記で定義されたものなどの式(I)の化合物の中で、特に好ましい化合物は、以下の特徴の1つまたは組合せを有するものである。
- Rは水素原子を表し、
- R1は、メチル、エチルまたはイソプロピル基を表し、
- R2は、エチル、イソプロピルまたはtert-ブチル基を表し、
- R3は、水素原子または基-C(O)R7(ここで、R7は、メチル基またはtert-ブトキシを表す)を表すか、
あるいはR3はR6と結合し、-R3-R6-は、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表し、
- R4およびR'4は、同じであり、エチル基、n-プロピルを表すか、あるいはR4およびR'4は互いに結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基を形成し、
- R5は、
- フェニル基、あるいは好ましくはメタもしくはパラ位において、メチル、エチル、n-ブチルもしくはベンジルオキシ基で、またはフッ素原子で一置換されたフェニル、
- n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、sec-ブチル、-(CH2)2-OH、-(CH2)3-OHまたは-(CH2)4-OH基、
- CH2-シクロプロピル、-CH2-シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル基、
- 基-(CH2)n-Ar(ここで、nは、1または2に等しく、Arは、非置換フェニル基、あるいは好ましくはパラ位において、メチル基またはフッ素原子で一置換されたフェニルを表す)
の中から選択される基を表す。
【0021】
好ましくは、R3がR6と結合し、-R3-R6-が-C(O)CH2-を表す場合、R5は、フェニル基、あるいは好ましくはメタもしくはパラ位において、メチル、エチル、n-ブチルもしくはベンジルオキシ基で、またはフッ素原子で一置換されたフェニルを表す。
【0022】
本発明によれば、上記で定義されたものなどの式(1)の化合物の中で、特に好ましい化合物は、以下の特徴の1つまたは組合せを有するものである。
- R1およびR2は、同じであり、イソプロピル基を表し、
- R3はR6と結合し、-R3-R6-は-C(O)-を表し、
- R4およびR'4は、互いに結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロヘキシル基を形成する。
【0023】
以下の化合物、ならびにこれらの薬剤として許容される塩、溶媒和物および水和物およびこれらの配座異性体または回転異性体は特に好ましい。
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.1)
ここで、R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phである。
【0024】
【化2】

【0025】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.2)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-CH2-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phである)
【0026】
【化3】

【0027】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-フェニル-2λ6-チア-1,3-ジ-アザスピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、化合物(I.3)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-SO2-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phである)
【0028】
【化4】

【0029】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]-アセトアミド、化合物(I.4)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;R3=Hであり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phであり、R6=Hである)
【0030】
【化5】

【0031】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-p-トリル-2λ6-チア-1,3-ジ-アザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド、化合物(I.5)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-SO2-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-Me-Phである)
【0032】
【化6】

【0033】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-p-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.6)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-Me-Phである)
【0034】
【化7】

【0035】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)アセトアミド、化合物(I.7)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-CH2-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phである)
【0036】
【化8】

【0037】
- tert-ブチル[(2,6-ジイソプロピルフェニルカルバモイル)メチル]-(1-フェニルアミノ-シクロヘキシルメチル)カルバメート、化合物(I.8)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;R3=C(O)R7であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phであり、R6=Hであり、R7=OtBuである)
【0038】
【化9】

【0039】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-エチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ-[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、化合物(I.9)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-Et-Phである)
【0040】
【化10】

【0041】
- 2-[1-(4-ブチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.4]ノン-3-イル]-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、化合物(I.10)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロペンチルを形成し;R5=4-Bu-Phである)
【0042】
【化11】

【0043】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-エチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ-[4.4]ノン-3-イル]アセトアミド、化合物(I.11)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロペンチルを形成し;R5=4-Et-Phである)
【0044】
【化12】

【0045】
- 2-[1-(4-ブチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、化合物(I.12)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-Bu-Phである)
【0046】
【化13】

【0047】
- 2-(4,4-ジエチル-2-オキソ-3-p-トリルイミダゾリジン-1-イル)-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-アセトアミド、化合物(I.13)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4=R'4=Etであり;R5=4-Me-Phである)
【0048】
【化14】

【0049】
- 2-[1-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.4]ノン-3-イル]-N-(2,6-ジイソ-プロピルフェニル)アセトアミド、化合物(I.14)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロペンチルを形成し;R5=4-BnO-Phである)
【0050】
【化15】

【0051】
- 2-[1-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]-N-(2,6-ジイソ-プロピルフェニル)アセトアミド、化合物(I.15)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-BnO-Phである)
【0052】
【化16】

【0053】
- N-(2,6-ジエチルフェニル)-2-(2-オキソ-1-p-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.16)(R=Hであり;R1=R2=Etであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-Me-Phである)
【0054】
【化17】

【0055】
- N-(2-tert-ブチル-6-メチルフェニル)-2-(2-オキソ-1-p-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-yl)アセトアミド、化合物(I.17)(R=Hであり;R1=Meであり;R2=tBuであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-Me-Phである)
【0056】
【化18】

【0057】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-4,4-ジプロピル-3-p-トリルイミダゾリジン-1-イル)-アセトアミド、化合物(I.18)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4=R'4=nPrであり;R5=4-Me-Phである)
【0058】
【化19】

【0059】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(3-オキソ-1-p-トリル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-yl)アセトアミド、化合物(I.19)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-Me-Phである)
【0060】
【化20】

【0061】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、化合物(I.20)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-F-Phである)
【0062】
【化21】

【0063】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-p-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.4]ノン-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.21)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロペンチルを形成し;R5=4-Me-Phである)
【0064】
【化22】

【0065】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザ-スピロ[4.4]ノン-3-イル]アセトアミド、化合物(I.22)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロペンチルを形成し;R5=4-F-Phである)
【0066】
【化23】

【0067】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-m-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.23)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=3-Me-Phである)
【0068】
【化24】

【0069】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-プロピル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.24)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=n-Prである)
【0070】
【化25】

【0071】
- 2-(1-ブチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-アセトアミド、化合物(I.25)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=n-Buである)
【0072】
【化26】

【0073】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-ペンチル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.26)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=n-Pentである)
【0074】
【化27】

【0075】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-ヘキシル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.27)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=n-Hexである)
【0076】
【化28】

【0077】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-ヘプチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.28)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=n-Heptである)
【0078】
【化29】

【0079】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-octyl-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.29)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=n-Octである)
【0080】
【化30】

【0081】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-ノニル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.30)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=n-Nonである)
【0082】
【化31】

【0083】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-イソブチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.31)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=2-Me-Prである)
【0084】
【化32】

【0085】
- 2-(1-シクロプロピルメチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-yl)-N-(2,6-ジイソ-プロピルフェニル)アセトアミド、化合物(I.32)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=CH2-シクロプロピルである)
【0086】
【化33】

【0087】
- 2-(1-シクロヘキシルメチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソ-プロピルフェニル)アセトアミド、化合物(I.33)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=CH2-シクロヘキシルである)
【0088】
【化34】

【0089】
- 2-(1-シクロペンチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、化合物(I.34)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=シクロペンチルである)
【0090】
【化35】

【0091】
- 2-(1-シクロヘキシル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、化合物(I.35)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=シクロヘキシルである)
【0092】
【化36】

【0093】
- 2-(1-シクロヘプチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、化合物(I.36)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=シクロヘプチルである)
【0094】
【化37】

【0095】
- 2-[アセチル-(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、化合物(I.37)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;R3=C(O)R7であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phであり、R6=Hであり、R7=Meである)
【0096】
【化38】

【0097】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-フェネチル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド、化合物(I.38)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=(CH2)n-Arであり、n=2であり、Ar=Phである)
【0098】
【化39】

【0099】
- 2-(1-ベンジル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-アセトアミド、化合物(I.39)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=(CH2)n-Arでありn=1でありAr=Phである)
【0100】
【化40】

【0101】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-メチルベンジル)-2-オキソ-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、化合物(I.40)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=(CH2)n-Arであり、n=1であり、Ar=4-Me-Phである)
【0102】
【化41】

【0103】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-フルオロベンジル)-2-オキソ-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、化合物(I.41)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=(CH2)n-Arであり、n=1であり、Ar=4-F-Phである)
【0104】
【化42】

【0105】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-(3-ヒドロキシ)プロピル-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド(I.42)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=(CH2)3-OHである)
【0106】
【化43】

【0107】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-(4-ヒドロキシ)ブチル-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド(I.43)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=(CH2)4-OHである)
【0108】
【化44】

【0109】
- N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-(2-ヒドロキシ)エチル-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド(I.44)(R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=(CH2)2-OHである)
【0110】
【化45】

【0111】
本発明による式(I)の化合物の塩は、当業者には既知の技術により調製される。本発明による式(I)の化合物の塩は、式(I)の化合物の適した分離または結晶化を可能にする無機酸または有機酸との塩、および薬剤として許容される塩を含む。適当な酸に関する限り、ピクリン酸、シュウ酸または光学活性な酸、例えば酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸またはカンファースルホン酸、および塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸二水素塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、および2-ナフタレンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩などの生理学的に許容される塩を形成するものを挙げることができ、塩酸塩が好ましい。
【0112】
溶媒和物または水和物は、合成工程の最後に直接得てもよく、化合物(I)は、水和物、例えばモノまたは半水和物または反応もしくは精製溶媒の溶媒和物の形態で単離される。
【0113】
式(I)の化合物は、任意の従来の精製技術、例えば結晶化またはカラムクロマトグラフィーによる精製によって精製することができる。
【0114】
本発明による式(I)の化合物が、1つまたは複数の不斉炭素を有する場合、この化合物の光学異性体は、本発明の一体の部分である。即ち、式(I)の化合物は、純粋な異性体または任意の割合の異性体の混合物で見出すことができる。
【0115】
配座異性体とは、それぞれが分子実体の明確な最小位置エネルギーに対応する配座で特徴付けられる、1組の配座立体異性体の一要素を意味するものと理解される。
【0116】
回転異性体とは、単結合の周りの制限された回転から生じる一組の配座異性体の一要素を意味するものと理解される。
【0117】
本発明による式(I)の化合物は、以下のスキーム1に従って調製することができ、ここで、R、R1、R2、R3、R4、R'4およびR5は式(I)の化合物に対して定義された通りである。
【0118】
【化46】

【0119】
R6=Hである一般式(I)の化合物は、例えば、Lee, A. R.らにより、J Heterocycl Chem 1995、32(1)、1に、Maligres, P. E.らにより、J Heterocycl Chem 2003、40(2)、229に、Tverdokhlebov, A. V.らにより、Synthesis 2003、(17)、2632に、またはDas, S. K.らにより、Bioorg Med Chem Lett、2002、12(24)、3579に記載された反応から類推して、式(2)のクロロアセトアミドに対する式(1)の前駆体の置換によって調製することができる。
【0120】
R3およびR6が互いに結合して、Y=C(O)、C(O)CH2、CH2またはSO2に対応する場合、式(I)の化合物は、例えば、Koenigsberger, K.ら、Tetrahedron: Asymmetry 1997、8(14)、2347に記載されたようにトリホスゲンの存在下、Chen, Z.ら、Synth Commun 2006、36(4)、473に記載されたようにクロロアセチルクロライドの存在下、Del Giudice, M. R.ら、J Heterocycl Chem 1990、27、967に記載されたようにホルムアルデヒドの存在下またはSparey, T.ら、Bioorg Med Chem Lett 2005、15(19) 4212に記載されたようにスルファミドの存在下で環化反応にかけられた対応する式(I)の化合物(ここで、R3=R6=Hである)から出発して得ることができる。
【0121】
一般式(1)の化合物は、以下のスキーム2(ここで、R3、R4、R'4およびR5は、式(I)の化合物に対して定義された通りである)に従って調製することができる。
【0122】
【化47】

【0123】
式(3)のケトンを、トリメチルシランシアニドの存在下、例えば、Matsumoto, K.ら、Helv Chim Acta 2005、88(7)、1734〜1753またはNieto, M. J.ら、J Comb Chem 2005、7(2)、258〜263に記載された条件に従って、式(4)のアミンまたはアニリンと反応させて、式(5)のニトリル化合物を得ることができる。式(5)の化合物のニトリル官能基の還元は、例えば、Whelan, B.ら、Synthesis 1994(8)、832〜836に記載されたように、ハイドライドとの反応によって、式(1)の一級アミン(ここで、R3=Hである)を得ることを実現できる。
【0124】
R3がHと異なる場合、対応するアシルまたはアルコキシカルボニル基が、R3=Hである対応する式(1)の化合物の一級アミン官能基上に、従来のアミドまたはカルバメート生成反応により、例えば、Sun, L. Q.ら、Bioorg Med Chem Lett 2004、14(20)、5157(アシル)またはCachoux, F.ら、Synth Commun 2001、31(24)、3759およびBourrain, S.ら、Bioorg Med Chem Lett 1999、9(23)、3369(アルコキシカルボニル)に記載された条件に従って選択的に導入される。
【0125】
式(2)のクロロアセトアミドは、例えば、Davion, Y.ら、Heterocycles 2004、63(5)、1093またはJuaristi, E.ら、J Org Chem 1999、64(8)、2914に記載された通りに、塩基およびクロロアセチルクロライドの存在下で、式(6)のアニリンから出発するアミド化反応により調製することができ、以下のスキーム3に記載されるように得ることが可能となり、ここでR1、R2およびR3は、式(I)の化合物に対して定義された通りである。
【0126】
【化48】

【0127】
アニリン(6)は、市販の化合物であるか、または当業者には既知の技術に従って調製される。
【0128】
この工程で使用される反応中間体中に場合によって存在する官能基は、期待される化合物の一義的な合成を確かにする保護基によって、恒久的にあるいは一時的に保護することができる。保護および脱保護反応は、当業者には既知の技術により実施される。アミン、アルコールまたはカルボン酸の一時的な保護基は、「Protective Groups in Organic Chemistry」、McOmie J. W. F.編、Plenum Press、1973、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第2版、Greene T. W. and Wuts P. G. M.、John Wiley and Sons編、1991および「Protecting Groups」、Kocienski P. J.、Georg Thieme Ver1agに記載されたものなどの保護基を意味するものと理解される。
【0129】
本発明による化合物(I)、ならびにこれらの薬剤として許容される塩、溶媒和物および/または水和物は、酵素SOAT-1についての阻害特性を有する。この酵素SOAT-1についての阻害活性は、実施例16に記載されているように、一次酵素試験HepG2により測定される。本発明による好ましい化合物は、1000nM以下、好ましくは300nM以下、有利には100nMまたはさらに50nM以下の、酵素の応答の50%を阻害するのを可能にする濃度(IC50)を有する。
【0130】
本発明の対象は同様に、薬物としての上記のものなどの式(I)の化合物およびこれらの薬剤として許容される塩、薬剤として許容される溶媒和物および/または水和物である。
【0131】
本発明の対象は、脂漏過多、座瘡、脂漏性皮膚炎などの皮脂腺の障害、アトピー性皮膚炎または酒さ、眼球酒さなどの眼球の病態、眼瞼炎、マイボーム腺炎、霰粒腫などのマイボーム腺の障害、ドライアイ、結膜炎または角結膜炎、あるいはさらに高コレステロール血症、動脈硬化症またはアルツハイマー病などの病態を予防および/または治療する薬物の製造のための少なくとも1種の式(I)の化合物、ならびにさらにその塩、薬剤として許容される溶媒和物および/または水和物の使用である。本発明による化合物は、座瘡の治療を対象とする薬剤組成物を製造するのに特に適している。即ち、本発明による化合物は、上に挙げた病態の治療に使用するのに適している。
【0132】
本発明の対象は同様に、上記で定義されたものなどの少なくとも1種の式(I)の化合物、あるいはその塩の1つ、薬剤として許容される溶媒和物および/または水和物を生理学的に許容される担体中に含む医薬品または化粧品組成物である。したがって、本発明による組成物は、生理学的に許容される担体あるいは投与の方式で所望され、選択される化粧品または医薬品の形態により選択される少なくとも1つの生理学的にまたは薬剤として許容される賦形剤を含む。
【0133】
生理学的に許容される媒体または担体とは、皮膚、粘膜および/または皮膚付属器と適合性がある担体を意味するものと理解される。
【0134】
本発明による組成物の投与は、経腸、非経口、直腸内、局所的または眼球経路によって実施することができる。好ましくは、この薬剤組成物は、局所的経路による適用に適した形態でパックされる。
【0135】
経腸の経路によるこの組成物、より特定すれば薬剤組成物は、錠剤、カプセル剤、被覆錠剤、シロップ剤、懸濁剤、散剤、顆粒剤、エマルジョン、制御放出を可能にするマイクロスフェアもしくはナノスフェアまたは脂質もしくはポリマー小胞体の形態で存在することができる。非経口経路によるこの組成物は、潅流もしくは注入のための溶液または懸濁液の形態で存在することができる。
【0136】
本発明による化合物は、所望の治療的、予防的または美容効果を得るのに十分な量の本発明による化合物を含む。本発明による化合物は、通常、およそ0.001mg/kg〜100mg/kg体重の1日量で1〜3回で投与される。この化合物は、全身性経路によって、組成物の重量に対して通常0.001から10重量%の間、好ましくは0.01から2重量%の間の濃度で使用される。
【0137】
局所的経路による本発明による薬剤組成物は、より特定すれば、皮膚および粘膜の治療を対象とし、軟膏剤、クリーム剤、乳液、ポマード、含浸綿棒、合成洗剤、溶液、ゲル、スプレー剤、泡剤、懸濁剤、ローション、スティック、シャンプー、または洗浄基剤の形態で存在することができる。この薬剤組成物は同様に、制御放出を可能にするマイクロスフェアもしくはナノスフェアまたは脂質もしくはポリマー小胞体の懸濁液あるいはポリマーパッチ剤およびヒドロゲルの形態で存在することができる。局所的経路によるこの組成物は、無水の形態、水性の形態またはエマルジョンの形態で存在することができる。
【0138】
この化合物は、局所的経路によって、組成物の総重量に対して通常0.001から10重量%の間、好ましくは0.01から2重量%の間の濃度で使用される。
【0139】
本発明による式(I)の化合物、ならびにこれらの塩、薬剤として許容される溶媒和物および/または水和物は同様に、化粧品分野で、特に身体および毛髪の衛生ならびにより特定すれば脂ぎった皮膚または脂ぎった毛髪または脂ぎった頭皮を抑制するまたは防止するために用途を見出す。
【0140】
したがって、本発明の対象は同様に、生理学的に許容される担体中に、少なくとも1種の式(I)の化合物を、場合によって塩、薬剤として許容される溶媒和物および/または水和物の形態で含む組成物の、身体または毛髪の衛生のための美容使用である。
【0141】
化粧品として許容される担体中に、少なくとも1種の式(I)の化合物あるいはその塩の1つ、薬剤として許容される溶媒和物および/または水和物を含む本発明による化粧品組成物は、特に、クリーム、乳液、ローション、ゲル、軟膏、ポマード、マイクロスフェアもしくはナノスフェアまたは脂質もしくはポリマー小胞体の懸濁液、含浸綿棒、溶液、スプレー、泡剤、スティック、石鹸、シャンプーまたは洗浄基剤の形態で存在することができる。
【0142】
化粧品組成物中の式(I)の化合物の濃度は、組成物の総重量に対して0.001から3重量%の間である。
【0143】
前述のものなどの医薬品および化粧品組成物は、さらに、不活性添加剤、またはさらに薬剤組成物が関係する限り薬力学的に活性な添加剤、あるいはこれらの添加剤の組合せ、特に、
- 湿潤剤;
- 味覚向上剤;
- パラヒドロキシ安息香酸のエステルなどの防腐剤;
- 安定剤;
- 湿度調整剤;
- pH調整剤;
- 浸透圧調整剤;
- 乳化剤;
- UV-AおよびUV-Bフィルター;
- α-トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソールまたはブチルヒドロキシ-トルエン、スーパーオキシドジスムターゼ、ユビキノールまたはある種の金属キレート化剤などの酸化防止剤;
- 皮膚軟化剤;
- グリセロール、PEG400、チアモルホリノンおよびその誘導体または尿素などの水和剤;
- カロテノイド、特にβ-カロテン;
- 乳酸、マレイン酸、クエン酸、グリコール酸、マンデル酸、酒石酸、グリセリン酸、アスコルビン酸、およびこれらの塩、アミドまたはエステルなどのα-ヒドロキシ酸およびα-ケト酸またはこれらの誘導体、あるいはサリチル酸およびその塩、アミドまたはエステルなどのβ-ヒドロキシ酸またはこれらの誘導体
を含むことができる。
【0144】
当然のことながら、当業者であれば、これらの組成物に添加する可能性のある化合物(複数可)を選択するのに、本発明に本質的に有利には付属する特性が、考えることができる添加によって損なわれないまたは実質的に損なわれないように注意を向けよう。
【0145】
さらに、一般に、式(I)の化合物について上記に示すものと同じ優先は、本発明の化合物を使用する薬物、化粧品、医薬品および使用組成物に必要な変更を加えて適用される。
【0146】
例示の目的で、少しも限定的な性質はなく、本発明による式(I)の活性化合物の調製のいくつかの実施例、およびこのような化合物の生物学的活性の結果を以下に示す。
【0147】
以下の略語が使用される。
Ph=フェニルであり;Bn=ベンジルであり;Me=メチルであり;Et=エチルであり;Pr=プロピルであり;iPr=イソプロピルであり;tBu=tert-ブチルであり;n-Pr=n-プロピルであり;n-Bu=n-ブチルであり;n-Pent=n-ペンチルであり;n-Hex=n-ヘキシルであり;n-Hept=n-ヘプチルであり;n-Oct=n-オクチルであり;n-Non=n-ノニルであり;M.p.=融点である。
【0148】
(実施例)
(実施例1)
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.1)
ここで、R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-C(O)-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phである。
【0149】
【化49】

【0150】
a/ 1-フェニルアミノシクロヘキサンカルボニトリル
アニリン(出発生成物1)1.4ml(15.3mmol)をシクロヘキサノン(出発生成物2)1.3ml(12.5mmol)の酢酸20ml中の0℃の溶液に添加する。この溶液をしばらく撹拌し、トリメチルシリルシアニド1.9ml(14.2mmol)を添加する。反応媒体を室温で一晩撹拌する。次いでpHが塩基性になるまで氷冷水酸化アンモニウム溶液中に緩やかに注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。この残渣をジクロロメタンおよびヘプタン中で沈殿させる。固体をろ過し、乾燥させる。1-フェニルアミノシクロヘキサンカルボニトリル2.2gが、白色の固体の形態で得られる。融点=67〜9℃、収率=88%。
【0151】
b/ (1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン
1-フェニルアミノシクロヘキサンカルボニトリル5g(25mmol)のエチルエーテル70ml中の溶液を、0℃のエチルエーテル30ml中のリチウムアルミニウムハイドライド1.13g(29.8mmol)に一滴ずつ添加する。混合物を0℃で2時間撹拌する。水1.1ml、15%水酸化ナトリウム1.1ml、次いで水3.5mlを加えることによって反応を停止させる。次いで、この媒体をセライトでろ過し、ろ液を蒸発させる。この残渣をシリカゲルで精製する(ジクロロメタン、次いでジクロロメタン/メタノール80/20、体積/体積)。(1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン2gが、茶色の油の形態で得られる。収率=39%。
【0152】
c/ N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]-アセトアミド
2-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド620mg(2.45mmol)を、ジメチルホルムアミド10ml中の(1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン500mg(2.45mmol)に添加する。反応媒体をマイクロ波照射下、100℃で30分間撹拌する。次いでこれを水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(ヘプタン/酢酸エチル80/20、体積/体積)。N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセトアミド580mgがベージュ色固体の形態で得られる。収率=56%。
【0153】
d/ N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド
トリホスゲン136mg(0.46mmol)をジクロロメタン10mlに添加する。この媒体を0℃まで冷却し、N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセトアミド580mg(1.37mmol)およびジイソプロピルエチルアミン260μl(1.49mmol)のジクロロメタン10ml中の溶液を一滴ずつ添加する。この混合物を室温まで上昇させておき、一晩撹拌する。次いでこの媒体を水中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかけ(ヘプタン/酢酸エチル80/20)、ジクロロメタンおよびヘプタン中で沈殿させ、ろ過し、乾燥させた後、N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド485mgが、白色固体の形態で得られる。融点107〜9℃、収率=79%。
1H NMR (CDCl3; 400Mz): 0.95〜1.05 (m, 1H); 1.23 (s, 6H); 1.24 (s, 6H); 1.52〜1.60 (m, 5H); 1.75〜1.85 (m, 2H); 1.86〜1.95 (m, 2H); 3.09〜3.13 (m, 2H); 3.59 (s, 2H); 4.13 (s, 2H); 7.18〜7.20 (m, 4H); 7.28〜7.43 (m, 4H); 8.05 (s, 1H)。
【0154】
(実施例2)
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、化合物(I.2)
ここで、R=Hであり;R1=R2=iPrであり;-R3-R6-=-CH2-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phである。
【0155】
【化50】

【0156】
a/ 1-フェニルアミノシクロヘキサンカルボキシルアミド
1-フェニルアミノシクロヘキサンカルボニトリル(実施例1aにより得られた)5g(25mmol)を濃硫酸30mlに溶解する。反応媒体を室温で48時間撹拌する。次いでこれを氷中に緩やかに注ぎ、pHを水酸化ナトリウムで7〜8に合わせ、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させ、この残渣をジクロロメタンおよびヘプタン中で沈殿させ、次いでろ過し、乾燥させる。1-フェニルアミノシクロヘキサンカルボキシルアミド5.2gが、白色固体の形態で得られる。融点146〜8℃、収率=95%。
【0157】
b/ (1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン
ボラン-硫酸ジメチル6.4ml(12.8mmol)を1-フェニルアミノシクロヘキサンカルボキシルアミド1.4g(6.41mmol)のTHF100ml中の溶液に添加する。反応媒体を室温で12時間撹拌し、次いで5時間加熱還流する。室温でこれを水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(ジクロロメタン/メタノール97/3、次いで80/20、体積/体積)。(1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン830mgが、黄色の油の形態で得られる。収率=63%。
【0158】
c/エチル[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセテート
水素化ナトリウム110mg(2.69mmol)を(1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン500mg(2.45mmol)のジメチルホルムアミド20ml中の溶液に添加する。この溶液を室温で1時間撹拌し、ブロモ酢酸エチル270μl(2.45mmol)を添加する。反応媒体を室温で2時間撹拌する。次いでこれを水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(ヘプタン、次いでヘプタン/酢酸エチル90/10、体積/体積)。エチル[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセテート530mgが無色の油の形態で得られる。収率=75%。
【0159】
d/エチル(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセテート
エチル[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセテート510mg(1.75mmol)をジクロロメタン10mlに溶解し、ホルムアルデヒド10mlを添加する。溶液をマイクロ波で100℃に30分間加熱する。この媒体をジクロロメタン中に注ぎ、水で洗浄する。有機相を回収し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。エチル(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセテート520mgが無色の油の形態で得られる。収率=98%。
【0160】
e/(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)酢酸
水酸化ナトリウム200mg(5mmol)をエチル(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デシル)アセテート510mg(1.68mmol)のテトラヒドロフラン10ml中の溶液に添加する。溶液を室温で4時間撹拌する。次いでこの媒体を水中に注ぎ、濃塩酸でpH1まで酸性化し、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この生成物をヘプタン中で磨砕する。(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)酢酸190mgが、黄色がかった固体の形態で得られる。融点162〜4℃、収率=41%。
【0161】
f/ N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド
2,6-ジイソプロピルアニリン130μl(0.69mmol)を(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)酢酸180mg(0.65mmol)のジクロロメタン20ml中の溶液に添加する。この溶液を-10℃まで冷却し、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド132mg(0.69mmol)を添加する。この媒体を室温まで戻しておき、4時間、次いで還流で1日および再び室温で5日間撹拌する。次いでこの媒体を水中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(ヘプタン/酢酸エチル90/10、体積/体積)。N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド25mgが、白色固体の形態で得られる。融点151〜3℃、収率=8.8%。
1H NMR (CDCl3; 400Mz): 1.14 (s, 6H); 1.16 (s, 6H); 1.18〜1.26 (m, 4H); 1.56〜1.59 (m, 2H); 1.74〜1.78 (m, 2H); 2.15〜2.22 (m, 2H); 2.94〜2.99 (m, 2H); 3.06 (s, 2H); 3.43 (s, 2H); 4.19 (s, 2H); 6.69〜6.73 (m, 3H); 7.11〜7.25 (m, 5H); 8.49 (s, 1H)。
【0162】
(実施例3)
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-フェニル-2λ6-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、化合物(I.3)
ここで、R=Hであり;R1=R2=iPrであり;R3-R6=-SO2-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phである。
【0163】
【化51】

【0164】
a/ N-(1-アミノメチルシクロヘキシル)-N-フェニルメタンスルホンアミド
スルファミド105mg(1.09mmol)を(1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン(実施例2bで得られた)200mgのピリジン5ml中の溶液に添加する。この媒体を室温で24時間、次いで還流で2時間撹拌する。室温でこの媒体を蒸発させ、酢酸エチルで溶解し、水で洗浄する。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(酢酸エチル/ヘプタン)。N-(1-アミノメチルシクロヘキシル)-N-フェニルメタンスルホンアミド130mgが黄色固体の形態で得られる。収率=50%。
【0165】
b/ 2-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド
トリエチルアミン222ml(1.59mol)を2,6-ジイソプロピルアミン300ml(1.59mol)のジクロロメタン1l中の溶液に添加する。反応混合物を0℃まで冷却し、次いでクロロアセチルクロライド127ml(1.59mmol)を一滴ずつ添加する。添加が完了した後、氷浴を取り外し、この媒体を20分間撹拌する。次いでこれを水中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。次いで硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカケーキでろ過する(溶離液:ジクロロメタン)。ろ液を蒸発させ、次いでヘプタン中で磨砕する。2-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド345gが、白色固体の形態で得られる。収率=85%。融点146〜8℃。
【0166】
c/ N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-フェニル-2λ6-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド
炭酸カリウム75mg(0.54mmol)を、1-フェニル-2-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,2-ジオキシド130mg(0.49mmol)および2-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-アセトアミド136mg(0.54mmol)のジメチルホルムアミド30ml中の溶液に添加する。反応媒体を室温で一晩撹拌し、次いで6時間加熱還流し、室温で48時間撹拌する。次いでこの媒体を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(ヘプタン/酢酸エチル90/10)。N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-フェニル-2-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド125mgが黄色の油の形態で得られる。この生成物をジクロロメタンおよび大量のヘプタン中で磨砕する。固体が得られる。融点140〜2℃、収率=53%。
1H NMR (CDCl3; 400Mz): 0.95〜1.05 (m, 1H); 1.24 (s, 6H); 1.25 (s, 6H); 1.28〜1.59 (m, 5H); 1.79〜1.82 (m, 2H); 2.01〜2.04 (m, 2H); 3.06〜3.11 (m, 2H); 3.68 (s, 2H); 4.09 (s, 2H); 7.22〜7.24 (d, 2H, J=7.7Hz); 7.33〜7.34 (m, 1H); 7.43〜7.49 (m, 5H); 8.12 (s, 1H)。
【0167】
(実施例4)
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]-アセトアミド、化合物(I.4)
ここで、R=Hであり;R1=R2=iPrであり;R3=Hであり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phであり、R6=Hである。
【0168】
【化52】

【0169】
2-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド(実施例3/cで得られた)340mg(1.34mmol)を、ジメチルホルムアミド10ml中の(1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン(実施例2/bで得られた)270mg(1.32mmol)に添加する。反応媒体をマイクロ波照射下、100℃で30分間撹拌する。次いでこれを水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(ヘプタン/酢酸エチル80/20、体積/体積)。N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)-アミノ]アセトアミド396mgが、白色固体の形態で得られる。融点104〜6℃、収率=71%。
1H NMR (CDCl3; 400Mz): 1.22 (s, 6H); 1.24 (s, 6H); 1.48〜1.55 (m, 6H); 1.60 (m, 2H); 2.00〜2.04 (m, 2H); 2.97 (s, 2H); 3.02〜3.07 (m, 2H); 3.49 (s, 2H); 6.76〜6.81 (m, 3H); 7.16〜7.21 (m, 3H); 7.28〜7.33 (m, 2H); 8.69 (s, 1H)。
【0170】
(実施例5)
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-p-トリル-2λ6-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド、化合物(I.5)
ここで、R=Hであり;R1=R2=iPrであり;R3-R6=-SO2-であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=4-Me-Phである。
【0171】
【化53】

【0172】
実施例3と類似の方法で、ジメチルホルムアミド5ml中における、1-p-トリル-2-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン2,2-ジオキシド0.128g(0.457mmol)と、2-クロロ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド(実施例3/cで得られた)0.137g(0.502mmol)および炭酸カリウム0.070g(0.502mmol)との反応によって、N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-p-トリル-2-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド0.15gが、白色固体の形態で得られる。収率=66%;融点=165℃。
1H NMR (CDCl3; 400Mz): 1.24 (s, 6H); 1.25 (s, 6H); 1.26〜1.40 (m, 3H); 1.46〜1.50 (m, 2H); 1.59 (m, 1H); 1.78〜1.82 (m, 2H); 1.99〜2.03 (m, 2H); 2.42 (s, 3H); 3.08〜3.11 (m, 2H); 3.66 (s, 2H); 4.08 (s, 2H); 7.21〜7.23 (d, 2H, J=7.7Hz); 7.26〜7.36 (m, 5H); 8.11 (s, 1H)。
【0173】
実施例6および9から15の合成を以下の表で説明する。これらの化合物は、ステップの出発生成物1および2を、以下のTable(表1)に挙げる生成物で置き換えて、実施例1に記載されたのと同じ反応順序に従って合成される。これらの合成の収率は、考慮される一群の化合物に対して同等である。
【0174】
【表1−A】

【0175】
【表1−B】

【0176】
(実施例7)
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)-アセトアミド、化合物(I.7)
ここで、R=Hであり;R1=R2=iPrであり;R3-R6=-C(O)-CH2-であり;R4およびR'4は互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phである。
【0177】
【化54】

【0178】
a/エチル[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセテート
水素化ナトリウム150mg(3.75mmol)を(1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン(実施例2/bで得られた)700mg(3.42mmol)のジメチルホルムアミド20ml中の溶液に添加する。この溶液を室温で1時間撹拌し、次いでブロモ酢酸エチル310μl(3.4mmol)を添加する。反応媒体を室温で2時間撹拌し、次いで水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(ヘプタン、次いでヘプタン/酢酸エチル80/20、体積/体積)。エチル[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセテート652mgが、無色の油の形態で得られる。収率=65%。
【0179】
b/エチル(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)アセテート
炭酸カリウム95mg(0.69mmol)を、エチル[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセテート200mg(0.69mmol)およびクロロアセチルクロライド55μl(0.69mmol)のジメチルホルムアミド15ml中の溶液に添加する。反応媒体を6時間還流撹拌し、水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。エチル(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)アセテート220mgが橙色の油の形態で得られる。収率=97%。
【0180】
c/ (3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)酢酸
実施例2/eと類似の方法で、テトラヒドロフラン10ml中における、エチル(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)アセテート220mg(0.66mmol)と水酸化ナトリウム130mg(3.25mmol)との反応によって、(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデシル)酢酸180mgが、ベージュ色固体の形態で得られる。融点167〜9℃、収率=89%。
【0181】
d/ N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)アセトアミド
実施例2/fと類似の方法で、ジクロロメタン20ml中における、(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)酢酸170mg(0.56mmol)と、2,6-ジイソプロピルアニリン110μl(0.58mmol)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド110mg(0.57mmol)との反応によって、N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ-[5.5]ウンデス-4-イル)アセトアミド130mgが、白色固体の形態で得られる。融点158〜60℃、収率=50%。
1H NMR (CDCl3; 400Mz): 1.23 (s, 6H); 1.24 (s, 6H); 1.34〜1.46 (m, 6H); 1.70〜1.81 (m, 4H); 3.05〜3.12 (m, 2H); 3.63 (s, 2H); 3.97 (s, 2H); 4.27 (s, 2H); 7.16〜7.24 (m, 4H); 7.29〜7.36 (m, 4H); 8.18 (s, 1H)。
【0182】
(実施例8)
tert-ブチル[(2,6-ジイソプロピルフェニルカルバモイル)メチル]-(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)カルバメート、化合物(I.8)
ここで、R=Hであり;R1=R2=iPrであり;R3=C(O)R7であり;R4およびR'4は、互いに結合してシクロヘキシルを形成し;R5=Phであり、R6=Hであり、R7=OtBuである。
【0183】
【化55】

【0184】
a/ N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセトアミド
2-ブロモ-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド580mg(1.94mmol)を、ジメチルホルムアミド20ml中の(1-アミノメチルシクロヘキシル)フェニルアミン(実施例2/bで得られた)400mg(1.96mmol)に添加する。反応媒体を室温で48時間撹拌する。次いでこれを水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を回収し、水で洗浄する。これらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。この残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかける(ヘプタン/酢酸エチル60/40、体積/体積)。N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセトアミド309mgが、黄色がかった油の形態で得られる。収率=37%。
【0185】
b/ tert-ブチル[(2,6-ジイソプロピルフェニルカルバモイル)メチル]-(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)カルバメート
ジ-tert-ブチルジカーボネート155mg(0.71mmol)をN-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]アセトアミド300mg(0.71mmol)のジクロロメタン10ml中の溶液に添加する。反応媒体をマイクロ波により100℃で30分間撹拌する。tert-ブチル[(2,6-ジイソプロピルフェニルカルバモイル)メチル]-(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)カルバメート98mgが、白色固体の形態で得られる。融点125〜7℃、収率=26%。HPLC 89.4%;質量:522。
【0186】
(実施例16)
生物学的試験
本発明による式(I)の化合物を、以下の出版物:「Identification of ACAT1- and ACAT2-specific inhibitors using a novel, cell-based fluorescence assay: individual ACAT uniqueness」、J. Lipid Res. (2004) 45巻、378〜386頁によって着想の元となった、酵素ACAT-1に対するその阻害作用の評価を可能にする試験にかけた。この試験の原理は、NBD-コレステロール、その環境によりその蛍光が決まるコレステロールの類似体の使用に基づいている。NBD-コレステロールは、極性環境中に存在する場合弱い蛍光性であるが、無極性環境の場合強い蛍光性である。遊離のNBD-コレステロールは、それ自体細胞膜中に位置し、この極性環境において弱い蛍光性である。NBD-コレステロールがACATによってエステル化された場合、NBD-コレステロールのエステルは、それ自体無極性の脂質液滴中に位置し、この場合強い蛍光性である。
【0187】
以下の方法を適用する:透明基底部を備えた黒色96ウェルプレート中で、NBD-コレステロール(1μg/ml)および試験する式(I)の化合物の存在下、HepG2細胞をウェル当たり30000個の細胞の割合でインキュベートする。5%CO2下、37℃で6時間インキュベーション後、媒体を反転させることによって除去し、細胞を100μlのPBSで2回洗浄する。50μlの溶解バッファ(NaPO410mM、Igepal 1%)を添加後、プレートを5分間撹拌し、FUSION装置(Perkin-Elmer)で蛍光を読み取る(励起490nm、発光540nm)。例示として、化合物(I.1)に対して5.4nMのIC50が得られ、化合物(I.5)に対して3.2nMのIC50が得られ、化合物(I.9)に対して7.1nMのIC50が得られ、化合物(I.13)に対して0.9nMのIC50が得られる。
【0188】
(実施例17)
製剤
本発明による化合物をベースとする様々な実際の製剤を以下に示す。
【0189】
A-経口経路
(a)0.2g錠剤
- 化合物(I.3) 0.01g
- デンプン 0.114g
- リン酸二カルシウム 0.020g
- シリカ 0.020g
- ラクトース 0.030g
- タルク 0.010g
- ステアリン酸マグネシウム 0.005g
【0190】
(b)5mlアンプル中の飲料懸濁液
- 化合物(I.1) 0.001g
- グリセロール 0.500g
- 70%ソルビトール 0.500g
- ナトリウムサッカリネート 0.010g
- p-ヒドロキシ安息香酸メチル 0.040g
- 香味料 適量
- 精製水 5mlにする適量
【0191】
B-局所的経路
(c)軟膏剤
- 化合物(I.2) 0.300g
- 白色ワセリンコーデックス 100gにする適量
【0192】
(d)ローション剤
- 化合物(I.4) 0.100g
- ポリエチレングリコール(PEG400) 69.900g
- 95%エタノール 30.000g
【0193】
(e)疎水性軟膏剤
- 化合物(I.1) 0.300g
- ミリスチン酸イソプロピル 36.400g
- シリコーン油(「Rhodorsil 47 V 300」) 36.400g
- ミツロウ 13.600g
- シリコーン油(「Abil 300.000cst」) 100gにする適量
【0194】
(f)非イオン性水中油型クリーム剤
- 化合物(I.2) 1.000g
- セチルアルコール 4.000g
- グリセロールモノステアレート 2.500g
- PEG50ステアレート 2.500g
- シアバター 9.200g
- プロピレングリコール 2.000g
- p-ヒドロキシ安息香酸メチル 0.075g
- p-ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.075g
- 無菌脱塩水 100gにする適量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】

[式中、
- Rは、水素原子、(C1〜C6)アルキル基、-CH2-NRaRb基、-C(O)-NRaRb基または-C(S)-NRaRb基(ここで、Raは、水素原子または(C1〜C4)アルキル基を表し、Rbは、水素原子、フェニルまたはシクロアルキル基を表す)を表し、
- R1は(C1〜C6)アルキル基を表し、
- R2は、水素、塩素、フッ素もしくは臭素原子、または(C1〜C6)アルキル基を表し、
- R3は、水素原子または基-C(O)R7(ここで、R7は、(C1〜C6)アルキルまたは(C1〜C6)アルコキシ基を表す)を表し、
あるいはR3は、R6と結合し、-R3-R6-は、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表し、
- R4およびR'4は、同じであり、(C1〜C6)アルキル基を表すか、あるいはR4およびR'4は、互いに結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロアルキル基を形成し、
- R5は、
- 非置換フェニル基、あるいは原子フッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素、または基(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシメチル、モノ、ジもしくはトリフルオロメチル、ヒドロキシル、フェニル、2-ピリジル、3-ピリジルもしくは4-ピリジル、(C1〜C6)アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、モノ、ジもしくはトリフルオロメトキシの中から選択される1〜3つの同じか異なる置換基で置換されているフェニル基、
- 1つまたは複数のヒドロキシル基、またはフッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素原子で場合によって置換されている(C1〜C12)アルキル基、
- シクロアルキル基または-(CH2)m-シクロアルキル基(ここで、mは、1、2または3に等しい)、
- アラルキル基-(CH2)n-Ar(ここで、nは、1、2または3に等しく、Arは、非置換フェニル基、非置換ナフチル、あるいは原子フッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素、または基(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシメチル、モノ、ジもしくはトリフルオロメチル、ヒドロキシル、フェニル、2-ピリジル、3-ピリジルもしくは4-ピリジル、(C1〜C6)アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、モノ、ジもしくはトリフルオロメトキシの中から選択される1〜3つの同じか異なる置換基で置換されているフェニル基を表す)
の中から選択される基を表し、
R3がR6と結合し、-R3-R6-が-C(O)CH2-を表す場合、R5は、ベンジル基または式-CH2-CH(OH)-(CH2)p-アルキル(ここで、pは、1から9の間の整数であり、アルキル基は、1つまたは複数のヒドロキシル基、またはフッ素、塩素、ヨウ素もしくは臭素原子で場合によって置換され得る)の4〜12個の炭素原子からなる基とは異なると理解され、
- R6は、水素原子を表すか、あるいはR6は、R3と結合し、-R3-R6-は、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表す]
ならびにこれらの薬剤として許容される塩、溶媒和物または水和物およびこれらの配座異性体または回転異性体。
【請求項2】
- Rが水素原子を表し、
- R1が(C1〜C4)アルキル基を表し、
- R2が、水素、フッ素、塩素もしくは臭素原子または(C1〜C4)アルキル基を表し、
- R3が、水素原子または-C(O)R7基(ここで、R7は、(C1〜C4)アルキルまたは(C1〜C4)アルコキシ基を表す)を表すか、
あるいはR3がR6と結合し、-R3-R6-が、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表し、
- R4およびR'4が、同じであり、(C1〜C4)アルキル基を表すか、あるいはR4およびR'4が、互いに結合し、これらが結合している炭素原子と共に、5、6もしくは7個の炭素原子を含むシクロアルキル基を形成し、
- R5が、
- 非置換フェニル基、あるいは原子フッ素、塩素および臭素、または基(C1〜C4)アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、モノ、ジおよびトリフルオロメトキシ、(C1〜C4)アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニル、2-ピリジル、3-ピリジルおよび4-ピリジルの中から選択される1つ、2つもしくは3つの同じか異なる置換基で置換されているフェニル、
- 1つまたは複数のヒドロキシル基またはフッ素原子で場合によって置換されている(C2〜C12)アルキル基、
- シクロアルキル基または-CH2-シクロアルキル基、
- アラルキル基-(CH2)-Ar(ここで、nは、1、2もしくは3に等しく、Arは、非置換フェニル基、あるいは(C1〜C4)アルキル、トリフルオロメチルもしくは(C1〜C4)アルコキシ基、またはフッ素、塩素もしくは臭素原子で一置換されているフェニルを表す)
の中から選択される基を表し、
R3がR6と結合し、-R3-R6-が-C(O)CH2-を表す場合、R5が、ベンジル基または式-CH2-CH(OH)-(CH2)p-アルキル(ここで、pは、1から9の間の整数であり、アルキル基は、1つまたは複数のヒドロキシル基またはフッ素原子で場合によって置換され得る)の4〜12個の炭素原子からなる基とは異なると理解され、
- R6が、水素原子を表すか、あるいはR6がR3と結合し、-R3-R6-が、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表す
ことを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Rが水素原子を表すことを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R1が、メチル、エチルまたはイソプロピル基を表すことを特徴とする、請求項1から3の一項に記載の化合物。
【請求項5】
R2が、エチル、イソプロピルまたはtert-ブチル基を表すことを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の化合物。
【請求項6】
R3が、水素原子または-C(O)R7基(ここで、R7は、メチル基またはtert-ブトキシを表す)を表すか、あるいはR3がR6と結合し、-R3-R6-が、-C(O)-、-C(O)CH2-、-SO2-または-CH2-を表すことを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の化合物。
【請求項7】
R4およびR'4が、同じであり、エチルまたはn-プロピル基を表すか、あるいはR4およびR'4が互いに結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基を形成することを特徴とする、請求項1から6の一項に記載の化合物。
【請求項8】
R5が、
- フェニル基、あるいは好ましくはメタもしくはパラ位において、メチル、エチル、n-ブチルもしくはベンジルオキシ基で、またはフッ素原子で一置換されたフェニル、
- n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、sec-ブチル、-(CH2)2-OH、-(CH2)3-OHまたは-(CH2)4-OH基、
- -CH2-シクロプロピル、-CH2-シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル基、
- 基-(CH2)n-Ar(ここで、nは、1または2に等しく、Arは、非置換フェニル基、あるいは好ましくはパラ位において、メチル基またはフッ素原子で一置換されたフェニルを表す)
の中から選択される基を表し、
R3がR6と結合し、-R3-R6-が-C(O)CH2-を表す場合、R5が、フェニル基、あるいは好ましくはメタもしくはパラ位において、メチル、エチル、n-ブチルもしくはベンジルオキシ基で、またはフッ素原子で一置換されたフェニルを表すことを特徴とする、請求項1から7の一項に記載の化合物。
【請求項9】
R1およびR2が、同じであり、イソプロピル基を表すことを特徴とする、請求項1から8の一項に記載の化合物。
【請求項10】
R3がR6と結合し、-R3-R6-が-C(O)-を表すことを特徴とする、請求項1から9の一項に記載の化合物。
【請求項11】
R4およびR'4が、互いに結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロヘキシル基を形成することを特徴とする、請求項1から10の一項に記載の化合物。
【請求項12】
以下の化合物
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-フェニル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-フェニル-2λ6-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2,2-ジオキソ-1-p-トリル-2λ6-チア-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-p-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(3-オキソ-1-フェニル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)アセトアミド、
-tert-ブチル[(2,6-ジイソプロピルフェニルカルバモイル)メチル]-(1-フェニルアミノ-シクロヘキシルメチル)カルバメート、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-エチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、
-2-[1-(4-ブチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.4]ノン-3-イル]-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-エチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.4]ノン-3-イル]アセトアミド、
-2-[1-(4-ブチルフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、
-2-(4,4-ジエチル-2-オキソ-3-p-トリルイミダゾリジン-1-イル)-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-アセトアミド、
-2-[1-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.4]ノン-3-イル]-N-(2,6-ジイソ-プロピルフェニル)アセトアミド、
-2-[1-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド、
-N-(2,6-ジエチルフェニル)-2-(2-オキソ-1-p-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2-tert-ブチル-6-メチルフェニル)-2-(2-オキソ-1-p-トリル-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-4,4-ジプロピル-3-p-トリルイミダゾリジン-1-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(3-オキソ-1-p-トリル-1,4-ジアザスピロ[5.5]ウンデス-4-イル)アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-p-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.4]ノン-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-フルオロフェニル)-2-オキソ-1,3-ジアザ-スピロ[4.4]ノン-3-イル]アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-m-トリル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-プロピル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-2-(1-ブチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-ペンチル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-ヘキシル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-ヘプチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-オクチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-ノニル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(1-イソブチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-アセトアミド、
-2-(1-シクロプロピルメチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソ-プロピルフェニル)アセトアミド、
-2-(1-シクロヘキシルメチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソ-プロピルフェニル)アセトアミド、
-2-(1-シクロペンチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、
-2-(1-シクロヘキシル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、
-2-(1-シクロヘプチル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)アセトアミド、
-2-[アセチル(1-フェニルアミノシクロヘキシルメチル)アミノ]-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-フェネチル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド、
-2-(1-ベンジル-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル)-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-メチルベンジル)-2-オキソ-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-[1-(4-フルオロベンジル)-2-オキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デス-3-イル]アセトアミド、
-N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-(3-ヒドロキシ)プロピル-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-(4-ヒドロキシ)ブチル-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-(2-オキソ-1-(2-ヒドロキシ)エチル-1,3-ジアザ-スピロ[4.5]デス-3-イル)アセトアミド
これらの薬剤として許容される塩、溶媒和物、水和物、ならびにこれらの配座異性体および回転異性体の中から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
薬物としての、請求項1から12の一項に記載の化合物。
【請求項14】
生理学的に許容される担体中に、請求項1から12の一項に記載の少なくとも1種の化合物を含む薬剤組成物。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物(複数可)の濃度が、組成物の総重量に対して0.001から10重量%の間であることを特徴とする、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物(複数可)の濃度が、組成物の総重量に対して0.01から2重量%の間であることを特徴とする、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
生理学的に許容される担体中に、請求項1から12のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする化粧品組成物。
【請求項18】
請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物(複数可)の濃度が、組成物の総重量に対して0.001から3重量%の間であることを特徴とする、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
局所適用に適している形態で存在することを特徴とする、請求項14から18の一項に記載の組成物。
【請求項20】
クリーム、乳液、ローション、ゲル、軟膏、ポマード、マイクロスフェアもしくはナノスフェアまたは脂質もしくはポリマー小胞体の懸濁液、含浸綿棒、溶液、スプレー、泡剤、スティック、石鹸、シャンプーまたは洗浄基剤の形態で存在することを特徴とする、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
身体または毛髪の衛生のための、請求項17または18に記載の組成物の美容使用。
【請求項22】
脂漏過多、座瘡、脂漏性皮膚炎などの皮脂腺の障害、アトピー性皮膚炎、酒さ、眼球酒さ、眼瞼炎、マイボーム腺炎、霰粒腫、ドライアイ、結膜炎、角結膜炎、高コレステロール血症、動脈硬化症およびアルツハイマー病を予防および/または治療することを意図した薬物の製造における、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項23】
座瘡を治療するための薬物を製造するための、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2010−538046(P2010−538046A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523513(P2010−523513)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【国際出願番号】PCT/EP2008/061777
【国際公開番号】WO2009/030750
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(599045604)ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント (117)
【Fターム(参考)】