説明

複合原動装置

【課題】ガスタービンとレシプロエンジンを組み合わせた複合原動装置の有効出力を向上させる。
【解決手段】複合原動装置1はガスタービン10とレシプロエンジン20を備える。ガスタービン10の圧縮機11の吐出空気をレシプロエンジン20の給気路21に送り込み、レシプロエンジン20の排気をガスタービンの燃焼器12に送り込む。圧縮機11が吐出する圧縮空気は、タービンバイパス路30を通じて直接ガスタービン10の排気路16に送り、またエンジンバイパス路32を通じて直接レシプロエンジン20の排気路22に送ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発電装置等に用いられる複合原動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発電装置等では、エネルギーの効率的利用を図るため、種類の異なる原動機を組み合わせた複合原動装置が用いられることがある。例えば特許文献1には、ガスタービンにガスエンジンを組み合わせたコージェネレーション装置が記載されている。
【特許文献1】特開平8−232681
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ガスタービンとレシプロエンジンを組み合わせた複合原動装置の有効出力向上を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために本発明は、ガスタービンとレシプロエンジンを備えた複合原動装置において、前記ガスタービンの圧縮機の吐出空気を前記レシプロエンジンの給気路に送り込み、前記レシプロエンジンの排気を前記ガスタービンの燃焼器に送り込むことを特徴としている。
【0005】
この構成によると、ガスタービン及びその後流の出力と効率が向上し、複合原動装置の性能を高めることができる。
【0006】
また本発明は、上記構成の複合原動装置において、前記圧縮機の吐出空気を、直接前記ガスタービンの排気路に送ることができるタービンバイパス路と、直接前記レシプロエンジンの排気路に送ることができるエンジンバイパス路とを設けたことを特徴としている。
【0007】
この構成によると、複合原動装置の起動が容易になる。
【0008】
また本発明は、上記構成の複合原動装置において、前記レシプロエンジンの排気を、前記ガスタービンの排気路に送ることができる燃焼器/タービンバイパス路を設けたことを特徴としている。
【0009】
この構成によると、ガスタービンを停止せざるを得ない事態が発生した場合、レシプロエンジンの排気を燃焼器にではなくガスタービンの排気路に送ることができるから、燃焼器における燃焼ガスの生成を停止してガスタービンを速やかに停止することができる。またレシプロエンジンの排気の行き場が確保されているので、レシプロエンジンを無理なく停止させることができる。さらに、通常運転時にあっても、燃焼器/タービンバイパス路を適宜開閉することにより、ガスタービンとレシプロエンジンの出力バランスをとることができる。
【0010】
また本発明は、上記構成の複合原動装置において、前記レシプロエンジンへの給気路に冷却器を設けたことを特徴としている。
【0011】
この構成によると、レシプロエンジンの給気温度が適切に調整され、安全且つ安定した運転が可能となる。
【0012】
また本発明は、上記構成の複合原動装置において、前記冷却器がボイラーであり、この冷却器が生成した水蒸気を前記ガスタービンの給気路に導入することを特徴としている。
【0013】
この構成によると、ガスタービンの出力が向上する。
【0014】
また本発明は、上記構成の複合原動装置において、前記冷却器を前記レシプロエンジンまたは前記ガスタービンの燃料予熱に用いることを特徴としている。
【0015】
この構成によると、レシプロエンジンまたはガスタービンの効率が向上する。
【0016】
また本発明は、上記構成の複合原動装置において、前記ガスタービンの排気を排熱回収ボイラーに導入することを特徴としている。
【0017】
この構成によると、ガスタービンの排気の持つ熱を排熱回収ボイラーで回収して蒸気を発生させ、蒸気タービンを回転させたり蒸気を直接利用したりすることにより、複合原動装置の熱機関としての効率を高めることができる。
【0018】
また本発明は、上記構成の複合原動装置において、レシプロエンジンが燃料の多段階投入システムを備えることを特徴としている。
【0019】
この構成によると、レシプロエンジンの出力と効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、ガスタービンとレシプロエンジンを備えた複合原動装置の出力と効率を向上させ、複合原動装置の性能を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の第1実施形態を図1及び図2に示す。図1は複合原動装置の概略系統図、図2はPv線図である。
【0022】
複合原動装置1はガスタービン10とレシプロエンジン20を備える。レシプロエンジン20としてはガスエンジン、ディーゼルエンジン、気体燃料と液体燃料の混焼エンジン等を用いることができる。
【0023】
ガスタービン10は圧縮機11と燃焼器12を備え、主軸には発電機13が連結されている。圧縮機11は給気路14から入口案内翼11aを経由して吸い込んだ空気を圧縮し、吐出路15から吐出する。燃焼器12はガスタービン10に高温・高圧の燃焼ガスを吹き込んで回転力を生じさせる。ガスタービン10を通り抜けた燃焼ガスは排気路16から排熱回収ボイラー17を通り、煙突18より大気中に排出される。排熱回収ボイラー17は排気から回収した熱で水蒸気を生成し、その水蒸気で蒸気タービン19を駆動する。
【0024】
レシプロエンジン20は給気路21と排気路22を有し、給気路21は圧縮機11の吐出路15に連続しており、排気路22は燃焼器12の給気側配管へと連続している。給気路21には冷却器23が設けられ、レシプロエンジン20の主軸には発電機24が連結される。
【0025】
複合原動装置1の運転においては、圧縮機11は給気路14から吸い込んだ空気を圧縮し、圧縮空気を吐出路15からレシプロエンジン20の給気路21に送り込む。圧縮空気はレシプロエンジン20に入る前に冷却器23で冷却され、温度を調整される。レシプロエンジン20には圧縮空気に加えて燃料f1が送り込まれ、燃料f1の燃焼で動力を得て発電機24を駆動する。
【0026】
レシプロエンジン20の排気は排気路22を通じて燃焼器12に送り込まれる。燃焼器12には燃料f2も送り込まれる。燃焼器12は燃料f2を燃焼して得た燃焼ガスをガスタービン10に吹き込む。これによりガスタービン10は動力を得、発電機13を駆動する。
【0027】
ガスタービン10に回転力を生じさせた燃焼ガスは排気として排気路16から排出される。その排気の持つ熱は排熱回収ボイラー17で回収され、蒸気タービン19の駆動に役立てられる。
【0028】
通常のガスタービンであると、圧縮機の吐出圧力P2Cとガスタービンの入口圧力P1Tは大体同じであるが、本発明では、圧縮機11の吐出圧力P2Cは高圧(例えば15kg/cm2A)であるものの、ガスタービン10の入口圧力P1Tは低圧(例えば8kg/cm2A)とする。圧縮機11の吐出空気が一旦レシプロエンジン20に送り込まれ、レシプロエンジン20で燃料f1を燃焼した後の排気が燃焼器12に送り込まれるという仕組みにより、そのような圧力のアンバランスが可能となる。このような圧力のアンバランスのため、レシプロエンジン20は図2のPv線図に示すような出力特性を備えることとなる。
【0029】
図2の(a)は複合原動装置(ETCS:Engine Turbo Compound System)を高圧給気/高圧排気(HPS/HPE:High Pressure Suction/High Pressure Exhaust)の条件下で駆動したときのPv線図、(b)は複合原動装置(ETCS)を高圧給気/低圧排気(HPS/LPE:High Pressure Suction/Low Pressure Exhaust)の条件下で駆動したときのPv線図である。P1はレシプロエンジンの入口側圧力、P2はレシプロエンジンの排気側圧力を示す。ST1はレシプロエンジンの上死点、ST2はレシプロエンジンの下死点を示す。
【0030】
(a)の高圧給気/高圧排気状態ではPv出力が次のようになる。
【0031】
Pv出力=(8−10−5−6−7−8で囲った面積)−(3−4−11−10−3で囲った面積:吸/排気損失)
(b)の高圧給気/低圧排気状態ではPv出力が次のようになる。
【0032】
Pv出力=(12−2−3−5−6−7−12で囲った面積)+(B−A−3−2−Bで囲った面積:吸気出力)
給気圧力が例えば8kg/cm2Aであると、ピストン背圧の大気圧を差し引いた7kg/cm2Aの力がピストンを押すことになり、これを「吸気出力」にカウントする。他方、シリンダー圧力が例えば8kg/cm2Aであると、それは「大気圧と一緒にピストンを押す圧力7kg/cm2A」を余計に与えることから、「排気損失」にカウントする。
【0033】
レシプロエンジンの正味出力は出力−損失である。(a)の高圧給気/高圧排気状態では(ST1−4−3−1−ST1)が吸気出力となり、(ST1−11−8−9−ST1)が排気損失となる。この場合、排気側圧力P2が入口側圧力P1を上回るため排気損失(ST1−11−8−9−ST1)が大きく、吸気出力(ST1−4−3−1−ST1)を消滅させ、(1−3−4−11−8−9−1)の分が損失として残る。
【0034】
(b)の高圧給気/低圧排気状態の場合、吸気出力は(ST1−A−3−1−ST1)であって、これは(a)と変わらないものの、排気側圧力P2が入口側圧力P1を下回るため、排気損失(ST1−B−12−13−ST1)が(a)より小さいので、吸気出力(ST1−A−3−1−ST1)のうち一部(ST1−B−2−1−ST1)を消滅させ、(1−2−12−13−1)が損失として残るが、吸気出力のうち(B−A−3−2−B)は有効分として残る。このため、正味出力を比較すると、(b)の高圧給気/低圧排気状態の方が(a)の高圧給気/高圧排気状態よりも正味出力が大きくなる。
【0035】
また、Pv線図では、(b)の高圧給気/低圧排気状態の場合、(2−3−5−6−7−12−2)が出力として成立する。これは(a)の高圧給気/高圧排気状態の(10−5−6−7−8−10)を上回っており、この点からも(b)の方が有効出力が大きくなる。
【0036】
本発明の第2実施形態を図3に示す。図3は複合原動装置の概略系統図である。
【0037】
第2実施形態は第1実施形態に次の要素を加えたものである。すなわち、圧縮機11の吐出空気を直接ガスタービン10の排気路16に送ることができるタービンバイパス路30を設け、ここに開閉弁31を配置した。また、圧縮機11の吐出空気を直接レシプロエンジン20の排気路22に送ることができるエンジンバイパス路32を設け、ここに開閉弁33と減圧用絞り装置34を配置した。吐出路15には、エンジンバイパス路32の接続箇所より下流の位置に開閉弁35を配置し、排気路22には、エンジンバイパス路32の接続箇所より上流の位置に開閉弁36を配置する。なお吐出路15はレシプロエンジン20の給気路とみなし、排気路22はガスタービン10の給気路とみなすことができる。
【0038】
さらに、レシプロエンジン20の排気路22をガスタービン10の排気路16に直接送ることができる燃焼器/タービンバイパス路37を設け、ここに開閉弁38を配置した。なお開閉弁38は開度調節ができるものであるのがよい。
【0039】
第2実施形態では、ガスタービン10の次にレシプロエンジン20を立ち上げるシリーズ起動を行う。最初に、起動操作の第1段階(昇速)で、入口案内翼11aを閉じ、タービンバイパス路30とエンジンバイパス路32を開いてガスタービン10を起動する。このとき圧縮機11とガスタービン10の圧力は低く、作動流体の流量は少ない。開閉弁35、36、38は閉じている。
【0040】
起動操作の第2段階(ガスタービン待機)では、入口案内翼11aを半ば開き、タービンバイパス路30も半ば開いて、圧縮機11とガスタービン10の圧力を低圧とし、作動流体の流量は中量とする。開閉弁33と減圧用絞り装置34の操作で圧縮機11とガスタービン10の差圧を確保する。なお、減圧用絞り装置34の位置に膨張タービンを設けて動力を取り出すようにしてもよい。この状況から開閉弁35、36を開き、開閉弁33を閉じることにより、レシプロエンジン20に作動流体(圧縮空気)を送り込み、レシプロエンジン20を低圧吸気/低圧排気(LPS/LPE:Low Pressure Suction/Low Pressure Exhaust)の条件下で起動する。このような起動操作を行うことにより、複合原動装置1の起動が容易になる。
【0041】
起動後の定格運転では、入口案内翼11aを全開、タービンバイパス路30を全閉、エンジンバイパス路32を全閉として、レシプロエンジン20を高圧吸気/低圧排気(HPS/LPE:High Pressure Suction/Low Pressure Exhaust)の条件で運転する。
【0042】
ガスタービン10とレシプロエンジン20を一体として起動する場合は、レシプロエンジン20の排気が燃焼器12とガスタービン10を必要以上の駆動しないように配慮し、入口案内翼11aを閉じ、エンジンバイパス路32も閉じ、タービンバイパス路30と燃焼器/タービンバイパス路37を開いた状態でレシプロエンジン20を起動する。レシプロエンジン20が定格速度から定格負荷になったときは、タービンバイパス路30、エンジンバイパス路32、燃焼器/タービンバイパス路37の全てを閉じ、入口案内翼11aを開く。
【0043】
運転中に何らかの原因でガスタービン10が停止したときは、タービンバイパス路30と燃焼器/タービンバイパス路37を開き、開閉弁36を閉じ、燃料f1とf2の供給をカットして、ガスタービン10にレシプロエンジン20の排気が流入しないようにする。
【0044】
本発明の第3実施形態を図4に示す。図4は複合原動装置の概略系統図である。
【0045】
第3実施形態は第2実施形態を次のように改変したものである。冷却器23は、圧縮機11が吐出する圧縮空気(300℃〜400℃)を冷却(200℃程度)するのであるが、この圧縮空気を熱源とするボイラーとして冷却器23を構成する。
【0046】
ボイラーである冷却器23に水wを給水し、水蒸気s1を生成する。水蒸気s1は排気路22に導入され、排気路22のダクトと開閉弁36を冷却した後、自らは昇温し、一部は蒸気タービン19を作動させるための水蒸気s2となり、一部は燃焼器12の冷却とガスタービン10への水蒸気噴射用に使用される水蒸気s3となる。
【0047】
水蒸気s2は排熱回収ボイラー17から蒸気タービン19に供給される水蒸気を補うものである。なお排気路22のダクトを冷却する水蒸気s1が不足するときは、排熱回収ボイラー17と蒸気タービン19の系統から水蒸気s4を抽気して補う。
【0048】
水蒸気s3は燃焼器12の冷却とガスタービン10への水蒸気噴射用のどちらに使用してもよく、両方に使用してもよい。燃焼器12を冷却した後、ガスタービン10に送り込んでもよい。燃焼器12を冷却した水蒸気s3は昇温しているので水蒸気としての品位は上がっている。水蒸気s3をガスタービン10に噴射することにより、ガスタービン10の出力が向上する。
【0049】
燃焼器12を冷却した水蒸気s3、さらには蒸気タービン19の系統から抽気した水蒸気s4を、吐出路15または給気路21でレシプロエンジン20の給気に混入して、蒸気噴射レシプロエンジンとすることもできる。
【0050】
本発明の第4実施形態を図5に示す。図5は複合原動装置の概略系統図である。
【0051】
第4実施形態は第3実施形態を次のように改変したものである。すなわち冷却器23は圧縮機11が吐出する圧縮空気を熱源とするボイラーとして構成されているが、この冷却器23を、レシプロエンジン20またはガスタービン10用の燃料の予熱にも活用する。図5の構成では、燃料fを冷却器23で予熱した後、それをレシプロエンジン20用の燃料f1及びガスタービン10用の燃料f2として分配している。
【0052】
このように燃料を予熱して用いることにより、レシプロエンジン20とガスタービン10の効率が向上する。
【0053】
本発明の第5実施形態を図6〜図8に示す。図5はレシプロエンジンのシリンダー部の模式図、図7は燃焼方式説明用の表、図8はPv線図である。
【0054】
第5実施形態はレシプロエンジン20の構成に係るものであり、第1〜第4実施形態と組み合わせて実施することができる。その特徴は、レシプロエンジン20が燃料の多段階(図に示す例では2段階)投入システムを備える点にある。
【0055】
図6において、レシプロエンジン20のシリンダー40には吸気ダクト41と排気ダクト42が接続され、吸気ダクト41の出口には吸気弁43が設けられ、排気ダクト42の入口には排気弁44が設けられている。燃料噴射ノズル(FI:Fuel Injector)45がシリンダー40内に燃料を噴射する。吸気ダクト41には予混合器(CA:Carburetor)46が設けられている。
【0056】
燃料はシリンダー40で2段燃焼する。2段燃焼方式にはPeak制御方式とFlat制御方式の2通りがある。Peak制御方式では予混合器(CA)46で燃料を噴射した予混合気で1段目燃焼を行い、燃料噴射ノズル(FI)45からの燃料噴射で2段目燃焼を行う。1段目燃焼の際も、燃料噴射ノズル(FI)45に設けた、あるいはその付近に設けたパイロット炎で着火する。Flat制御方式では1段目燃焼も2段目燃焼も燃料噴射ノズル(FI)45からの燃料噴射で行う。なお、これらの燃料投入方式はPeak制御方式とFlat制御方式のいずれとも組み合わせ自由である。
【0057】
SI(Series Injection)技術を用い、シリンダー40の許容最大圧力・温度内で燃料投入量を多くすると、膨張行程の出力が増大し、レシプロエンジン20の出力と効率が向上する。高圧給気/低圧排気(HPS/LPE)の複合原動装置(ETCS)では、「吸気圧力>排気圧力」であるため、膨張行程の膨張比が大きい。すなわち、膨張行程の開始温度圧力が同じであっても、低い圧力まで膨張するため、膨張比(開始圧力/終了圧力)が大になる。吸気温度が一定であれば、排気温度が低くなる。排気温度を一定(例えば900℃)とすれば、燃料を多く投入することが可能になる。一度に大量の燃料を投入すると、シリンダー内の圧力と温度が設計限界を超えて大きくなってしまうが、多段階で投入すればそれを避けることができる。このように、膨張行程の膨張比が大きく、排気を低温にできることから、高圧給気/低圧排気方式はSI技術と親和性が高い。
【0058】
図8のPv線図において、(a)はPeak制御方式、(b)はFlat制御方式を示す。(a)ではPeakが2個現れ、(b)ではPeakの存在するストロークが長い。(a)では(11−B−A−3−5−6−7−8−9−10−11)の領域、(b)では(9−B−A−3−5−6−8−9)の領域がレシプロエンジン20の有効出力の向上を示している。
【0059】
以上本発明の各実施形態につき説明したが、発明の主旨を逸脱しない範囲でさらに種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明はガスタービンとレシプロエンジンを組み合わせた複合原動装置に広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】第1実施形態に係る複合原動装置の概略系統図
【図2】第1実施形態のPv線図
【図3】第2実施形態に係る複合原動装置の概略系統図
【図4】第3実施形態に係る複合原動装置の概略系統図
【図5】第4実施形態に係る複合原動装置の概略系統図
【図6】第5実施形態に係るレシプロエンジンのシリンダー部の模式図
【図7】燃焼方式説明用の表
【図8】第5実施形態のPv線図
【符号の説明】
【0062】
1 複合原動装置
10 ガスタービン
11 圧縮機
12 燃焼器
17 排熱回収ボイラー
20 レシプロエンジン
21 給気路
22 排気路
23 冷却器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンとレシプロエンジンを備え、前記ガスタービンの圧縮機の吐出空気を前記レシプロエンジンの給気路に送り込み、前記レシプロエンジンの排気を前記ガスタービンの燃焼器に送り込むことを特徴とする複合原動装置。
【請求項2】
前記圧縮機の吐出空気を、直接前記ガスタービンの排気路に送ることができるタービンバイパス路と、直接前記レシプロエンジンの排気路に送ることができるエンジンバイパス路とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の複合原動装置。
【請求項3】
前記レシプロエンジンの排気を、前記ガスタービンの排気路に送ることができる燃焼器/タービンバイパス路を設けたことを特徴とする請求項2に記載の複合原動装置。
【請求項4】
前記レシプロエンジンへの給気路に冷却器を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の複合原動装置。
【請求項5】
前記冷却器がボイラーであり、この冷却器が生成した水蒸気を前記ガスタービンの給気路に導入することを特徴とする請求項4に記載の複合原動装置。
【請求項6】
前記冷却器を前記レシプロエンジンまたは前記ガスタービンの燃料予熱に用いることを特徴とする請求項4に記載の複合原動装置。
【請求項7】
前記ガスタービンの排気を排熱回収ボイラーに導入することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の複合原動装置。
【請求項8】
前記レシプロエンジンが燃料の多段階投入システムを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の複合原動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−215962(P2009−215962A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−60232(P2008−60232)
【出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(504237050)独立行政法人国立高等専門学校機構 (656)
【Fターム(参考)】