説明

走行道路特定装置および走行道路特定方法

【課題】微小な角度差で道路が分岐する特定分岐点の通過後における自車位置を正しい走行道路上に直ちに更新することができる「走行道路特定装置および走行道路特定方法」を提供する。
【解決手段】車載カメラによって撮像された撮像画像から走行中の道路である走行道路上の白線を検出する白線検出部210と、白線検出部210によって検出された白線が連続しているか否かを判定する連続判定部220と、特定分岐点における連続判定部220による判定の判定結果に基づいて、特定分岐点の通過後の走行道路を特定する走行道路特定部230とを設け、白線が特定分岐点にて連続しているか否かのみに基づいて特定分岐点の通過後の走行道路を特定するようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行道路特定装置および走行道路特定方法に関し、特に、微小な角度差で道路が分岐する特定分岐点の通過後の走行道路を特定する走行道路特定装置および走行道路特定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、カーナビゲーション装置における自車位置の更新(補正)は、GPS(Global Positioning System)、自律航法技術、マップマッチング技術を併用する方法が採用されている。例外として、微小な角度差によって道路が分岐する分岐点(以下、「特定分岐点」という)付近における自車位置の更新は、マップマッチング技術を用いないという方法(例えば、自律航法技術のみを用いる方法など)が採用される場合がある。特定分岐点付近では、双方の道路が微小な角度差で存在しているので、地図情報を利用するマップマッチング技術を用いると、地図情報の精度の問題から実際には走行していない道路に自車位置を更新してしまう可能性があるからである(ミスマッチ)。
【0003】
ところが、マップマッチング技術を用いずに自車位置を更新する方法であっても、GPSや自律航法技術の精度の問題から、特定分岐点付近(例えば、国道357号線と湾岸線のように分岐後に相互に道路が並行し、かつ、相互に形状が類似しているような特定分岐点)において、実際には走行していない道路に自車位置を更新してしまう場合もある。
【0004】
一方、自車位置と白線との位置関係に基づいて、分岐点付近において自車位置を更新する車載ナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の車載ナビゲーション装置では、分岐点の通過前の撮像画像から認識した複数の白線に係る撮像領域の左右対称性に基づいて、分岐点通過前に走行している車線を把握する。そして、分岐点の通過後の撮像画像から認識した当該複数の白線に係る撮像領域の位置関係に基づいて、分岐点の通過後に走行している道路を判断して自車位置を更新する。
【特許文献1】特開2005−345240号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の車載ナビゲーション装置は、分岐点通過後に自車位置を直ちに更新できないという問題が生じる可能性がある。特許文献1に記載の車載ナビゲーション装置は、複数の白線の位置関係を捕捉するため処理が複雑であるからである。従って、分岐点の通過後にある程度の距離を走行してもなお、実際に走行している道路に自車位置が表示されないという問題が生じる可能性がある。特に、一時停止線が存在しない特定分岐点(例えば、高速道路上の特定分岐点)にあっては、特定分岐点通過時の速度が速いため、分岐点の通過後にかなりの距離を走行してもなお、上記問題が生じる可能性がある。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものである。すなわち、特定分岐点の通過後における自車位置を正しい走行道路上に直ちに更新することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するために、本発明では、車載カメラによって撮像された撮像画像に写っている白線が連続しているか否かを判定することによって、特定分岐点の通過後の走行道路を特定するようにしている。
【発明の効果】
【0008】
上記のように構成した本発明によれば、複数の白線の位置関係を捕捉する複雑な処理方法に比べ、白線が特定分岐点において連続しているか否かを判定するだけで良いので、特定分岐点の通過後に走行している道路を少ない計算量で判断することができる。従って、特定分岐点の通過時に、通過後の自車位置を直ちに更新することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態である走行道路特定装置の適用例であるナビゲーション装置10を示す図である。ナビゲーション装置10は、図1(a)に示すように、通信インタフェース部20、記憶媒体制御部21、地図情報メモリ22、位置測定部23、CPU24(プロセッサ)、ROM25、RAM26、操作部30、ディスプレイコントローラ31、ビデオRAM32、マーク発生部33、画像合成部40、表示装置50を備えて構成される。ナビゲーション装置10は、車載カメラ2と車載ネットワークを介して接続する。なお、車載カメラ2は、所定のタイミングで車両周辺を連続撮像する。
【0010】
通信インタフェース部20は、車載カメラ2によって連続撮像された撮像画像を受信(取得)する。通信インタフェース部20は、車載カメラ2から受信した撮像画像をRAM26に一時的に記憶する。なお、RAM26は、撮像画像の他、各種処理の過程で得られるデータや各種処理の結果得られるデータも一時的に記憶する。
【0011】
記憶媒体制御部21は、DVD−ROM4などの記憶媒体の読み取りを制御する。DVD−ROM4は、地図表示、経路探索等に必要な各種の地図データを記憶している。記憶媒体制御部21は、DVD−ROM4から読み出した地図データを地図情報メモリ22に一時的に記憶する。
【0012】
位置測定部23は、自律航法センサ、GPS受信機、位置計算用CPU等で構成され、車両の現在位置を測定する。自律航法センサは、所定走行距離毎に1個のパルスを出力して車両の移動距離を検出する車速センサ(距離センサ)と、車両の回転角度(移動方位)を検出する振動ジャイロ等の角速度センサ(相対方位センサ)とを含んでいる。自律航法センサは、これらの車速センサおよび角速度センサによって車両の相対位置および方位を検出する。
【0013】
位置計算用CPUは、自律航法センサから出力される自車の相対的な位置および方位のデータに基づいて、絶対的な自車位置(推定車両位置)および車両方位を計算する。また、GPS受信機は、複数のGPS衛星から送られてくる電波をGPSアンテナで受信して、3次元測位処理あるいは2次元測位処理を行って車両の絶対位置および方位を計算する(車両方位は、現時点における自車位置と1サンプリング時間ΔT前の自車位置とに基づいて計算する)。
【0014】
CPU24は、ナビゲーション装置10を制御する。CPU24は、例えば、本発明の特定分岐点存否判定部、本発明の白線検出部、本発明の連続判定部、本発明の走行道路特定部、および、マップマッチング部として機能する。マップマッチング部として機能するCPU24は、地図情報メモリ22に記憶された地図データと、位置測定部23によって測定されたGPS受信機による自車位置および車両方位のデータと、自律航法センサによる推定車両位置および車両方位のデータとを用いて、自車位置を地図データの道路上に位置修正するマップマッチング処理を行う。なお、本発明の特定分岐点存否判定部、本発明の白線検出部、本発明の連続判定部、および、本発明の走行道路特定部として機能するCPU24の動作の詳細については後述する。
【0015】
ROM25は、各種プログラムを記憶する。例えば、ROM25は、図1(b)に示すように、CPU24を本発明の特定分岐点存否判定部として機能させる特定分岐点存否判定プログラム100、本発明の白線検出部として機能させる白線検出プログラム110、本発明の連続判定部として機能させる連続判定プログラム120、本発明の走行道路特定部として機能させる走行道路特定プログラム130、マップマッチング部として機能させるマップマッチングプログラムなどを記憶する。
【0016】
操作部30は、リモコン、タッチパネル、ジョイステックなどから構成される。利用者は、操作部30を介して、ナビゲーション装置10に対する各種の設定/操作を行う。ディスプレイコントローラ31は、地図情報メモリ22に格納された地図データに基づいて、表示装置50への表示に必要な地図画像データを生成する。ビデオRAM32は、ディスプレイコントローラ31によって生成された地図画像データを一時的に記憶する。すなわち、ディスプレイコントローラ31によって生成された地図画像データはビデオRAM32に一時的に記憶され、1画面分の地図画像データが読み出されて後述する画像合成部40に出力される。
【0017】
マーク発生部33は、自車位置に表示する車両位置マークや、ガソリンスタンドやコンビニエンスストア等を表示する各種ランドマーク等を発生して出力する。画像合成部40は、各種画像を合成して出力する。具体的には、ビデオRAM32から出力された地図画像データに対して、マーク発生部33から出力される各画像データを重ねて画像合成を行い、合成した画像データを表示装置50に出力する。
【0018】
以下、本発明の特定分岐点存否判定部として機能するCPU24(以下、単に「特定分岐点存否判定部200」という。)、本発明の白線検出部として機能するCPU24(以下、単に「白線検出部210」という。)、本発明の連続判定部として機能するCPU24(以下、単に「連続判定部220」という。)、および、本発明の走行道路特定部として機能するCPU24(以下、単に「走行道路特定部230」という。)の動作の詳細を説明する。図2は、本発明の特定分岐点存否判定部200、白線検出部210、連続判定部220および走行道路特定部230を説明するための図である。なお、図2において、マップマッチング部として機能するCPU24を単にマップマッチング部240という。
【0019】
図2に示すように、特定分岐点存否判定部200は、位置測定部23によって測定された車両の現在位置、および、地図情報メモリ22に記憶された地図データに基づいて、走行中の道路である走行道路の前方の所定距離X内に特定分岐点が存在するか否かを判定する。
【0020】
特定分岐点存否判定部200は、前方の所定距離X内に特定分岐点が存在すると判定した場合に、上記の地図データに基づいて、走行道路が当該特定分岐点において本線と左右何れの分岐線とに分岐するかを更に判定する。そして、特定分岐点存否判定部200は、白線検出部210に、車道外側線の検出を開始すべき旨を示す通知(以下、「検出開始通知」という)を供給(通知)し、当該特定分岐点における分岐線の分岐方向を示す情報(以下、「分岐方向情報」という)を供給する。
【0021】
また、特定分岐点存否判定部200は、走行道路の前方の所定距離Y(Y<X)内に特定分岐点が存在するか否かを判定する。特定分岐点存否判定部200は、走行道路の前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在すると判定した場合に、マップマッチング処理を中断すべき旨を示す通知(以下、「マップマッチング中断通知」という)をマップマッチング部240に供給する。
【0022】
白線検出部210は、検出開始通知および分岐方向情報を特定分岐点存否判定部200から取得する。白線検出部210は、特定分岐点存否判定部200が前方の所定距離X内に本線と本線に対して左側に分岐する分岐線とに分岐する特定分岐点が存在すると判定した場合、つまり、検出開始通知、および、特定分岐点における分岐線の分岐方向が左側である旨を示す分岐方向情報を特定分岐点存否判定部200から取得した場合、RAM26から撮像画像を連続的に取得し、取得した各撮像画像から検出対象の白線として走行道路上の左端側の車道外側線を検出する。
【0023】
また、白線検出部210は、特定分岐点存否判定部200が前方所定の距離内に本線と本線に対して右側に分岐する分岐線とに分岐する特定分岐点が存在すると判定した場合、つまり、検出開始通知、および、特定分岐点における分岐線の分岐方向が右側である旨を示す分岐方向情報を特定分岐点存否判定部200から取得した場合、RAM26から撮像画像を連続的に取得し、取得した各撮像画像から検出対象の白線として走行道路上の右端側の車道外側線を検出する。
【0024】
各撮像画像から左端側または右端側の車道外側線を検出した白線検出部210は、各撮像画像における車道外側線の検出結果を示す情報(例えば、各撮像画像内における車道外側線の抽出領域を示す情報。以下、「白線検出結果情報」という)を連続判定部220に連続的に供給する。
【0025】
連続判定部220は、左端側または右端側の車道外側線の白線検出結果情報を白線検出部210から連続的に取得する。また、連続判定部220は、地図情報メモリ22に記憶された地図データ、および、白線検出部210から取得した白線検出結果情報に基づいて、左端側または右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続しているか否かを判定する。連続判定部220は、左端側または右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続しているか否かを示す判定結果を示す情報(以下、「連続判定結果情報」という)を走行道路特定部230に供給する。
【0026】
走行道路特定部230は、連続判定結果情報を連続判定部220から取得する。走行道路特定部230は、連続判定部220による判定結果に基づいて、特定分岐点の通過後の走行道路を特定する。具体的には、走行道路特定部230は、連続判定部220が、左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していると判定した場合、つまり、左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続している旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、本線と本線に対して左側に分岐する分岐線とに分岐する特定分岐点において、当該左側に分岐する分岐線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する。そして、走行道路特定部230は、当該左側に分岐する分岐線上に自車位置を表示すべき旨を示す通知をマーク発生部33に供給する。
【0027】
一方、走行道路特定部230は、左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していないと判定した場合、つまり、左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していない旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、本線と本線に対して左側に分岐する分岐線とに分岐する特定分岐点において、当該本線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する。そして、走行道路特定部230は、当該本線上に自車位置を表示すべき旨を示す通知をマーク発生部33に供給する。
【0028】
同様に、走行道路特定部230は、連続判定部220が、右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していると判定した場合、つまり、右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続している旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、本線と本線に対して右側に分岐する分岐線とに分岐する特定分岐点において、当該右側に分岐する分岐線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する。そして、走行道路特定部230は、当該右側に分岐する分岐線上に自車位置を表示すべき旨を示す通知をマーク発生部33に供給する。
【0029】
一方、走行道路特定部230は、右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していないと判定した場合、つまり、右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していない旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、本線と本線に対して右側に分岐する分岐線とに分岐する特定分岐点において、当該本線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する。そして、走行道路特定部230は、当該本線上に自車位置を表示すべき旨を示す通知をマーク発生部33に供給する。
【0030】
その後、走行道路特定部230は、マップマッチング処理を再開すべき旨を示す通知(以下、「マップマッチング再開通知」という)をマップマッチング部240に供給するとともに、車道外側線の検出を終了すべき旨を示す通知(以下、「検出終了通知」という)を白線検出部210に供給する。
【0031】
マップマッチング部240は、特定分岐点存否判定部200からマップマッチング中断通知を取得する。マップマッチング部240は、特定分岐点存否判定部200からマップマッチング中断通知を取得した場合、実行していたマップマッチング処理を中断する。また、マップマッチング部240は、走行道路特定部230からマップマッチング再開通知を取得する。マップマッチング部240は、走行道路特定部230からマップマッチング再開通知を取得した場合、中断していたマップマッチング処理を再開する。なお、マップマッチング部240は、マップマッチング処理の結果、位置修正された自車位置をマーク発生部33に通知する。
【0032】
以下、ナビゲーション装置10の動作について説明する。図3は、図1に示すナビゲーション装置10の動作例を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、車載カメラ2によって撮像された撮像画像から特定分岐点の通過後の走行道路を特定する動作を示す。
【0033】
図3において、特定分岐点存否判定部200は、走行道路の前方の所定距離X内に特定分岐点が存在するか否かを判定する(ステップS100)。走行道路の前方の所定距離X内に特定分岐点が存在すると特定分岐点存否判定部200にて判定した場合(ステップS100:Yes)、特定分岐点存否判定部200は、走行道路が当該特定分岐点において本線と左右何れの分岐線とに分岐するかを更に判定し、検出開始通知および分岐方向情報を白線検出部210に供給する。
【0034】
検出開始通知および分岐方向情報を特定分岐点存否判定部200から取得した白線検出部210は、特定分岐点存否判定部200が分岐線は左側に分岐すると判定したか否かを判断する(ステップS105)。白線検出部210は、特定分岐点における分岐線の分岐方向が左側である旨を示す分岐方向情報を特定分岐点存否判定部200から取得した場合に、特定分岐点存否判定部200が分岐線は左側に分岐すると判定したと判断し、特定分岐点における分岐線の分岐方向が右側である旨を示す分岐方向情報を特定分岐点存否判定部200から取得した場合に、特定分岐点存否判定部200が分岐線は左側に分岐しないと判定したと判断する。
【0035】
特定分岐点存否判定部200が分岐線は左側に分岐すると判定したと白線検出部210にて判断した場合(ステップS105:Yes)、白線検出部210は、RAM26から撮像画像を取得し、走行道路上の左端側の車道外側線を検出する(ステップS110)。そして、白線検出部210は、白線検出結果情報を連続判定部220に供給する。
【0036】
ステップS110に続いて、特定分岐点存否判定部200は、走行道路の前方の所定距離Y(Y<X)内に特定分岐点が存在するか否かを判定する(ステップS115)。走行道路の前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在しないと特定分岐点存否判定部200にて判定した場合(ステップS115:No)、ステップS110に戻る。一方、走行道路の前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在すると特定分岐点存否判定部200にて判定した場合(ステップS115:Yes)、特定分岐点存否判定部200は、マップマッチング中断通知をマップマッチング部240に供給する。
【0037】
マップマッチング中断通知を特定分岐点存否判定部200から取得したマップマッチング部240は、実行していたマップマッチング処理を中断する(ステップS120)。ステップS120に続いて、白線検出部210は、RAM26から撮像画像を取得し、走行道路上の左端側の車道外側線を検出する(ステップS125)。そして、白線検出部210は、白線検出結果情報を連続判定部220に供給する。
【0038】
白線検出結果情報を白線検出部210から取得した連続判定部220は、地図情報メモリ22に記憶された地図データに基づいて、自車が特定分岐点付近に到達したか否かを判断する(ステップS130)。特定分岐点付近に到達していないと連続判定部220にて判断した場合(ステップS130:No)、ステップS125に戻る。一方、特定分岐点付近に到達したと連続判定部220にて判断した場合(ステップS130:Yes)、連続判定部220は、白線検出部210から取得した白線検出結果情報に基づいて、左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続しているか否かを判定する(ステップS135)。
【0039】
左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していると連続判定部220にて判定した場合(ステップS135:Yes)、連続判定部220は、左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続している旨を示す連続判定結果情報を走行道路特定部230に供給する。左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続している旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した走行道路特定部230は、分岐線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する(ステップS140)。そして、走行道路特定部230は、分岐線上に自車位置を表示すべき旨を示す通知をマーク発生部33に供給する。その後、走行道路特定部230は、マップマッチング再開通知をマップマッチング部240に供給するとともに、検出終了通知を白線検出部210に供給する。
【0040】
一方、左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していないと連続判定部220にて判定した場合(ステップS135:No)、連続判定部220は、左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していない旨を示す連続判定結果情報を走行道路特定部230に供給する。左端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していない旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した走行道路特定部230は、本線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する(ステップS142)。そして、走行道路特定部230は、本線上に自車位置を表示すべき旨を示す通知をマーク発生部33に供給する。その後、走行道路特定部230は、マップマッチング再開通知をマップマッチング部240に供給するとともに、検出終了通知を白線検出部210に供給する。
【0041】
一方、特定分岐点存否判定部200が分岐線は左側に分岐しないと判定したと白線検出部210にて判断した場合(ステップS105:No)、白線検出部210は、RAM26から撮像画像を取得し、走行道路上の右端側の車道外側線を検出する(ステップS112)。そして、白線検出部210は、白線検出結果情報を連続判定部220に供給する。
【0042】
ステップS112に続いて、特定分岐点存否判定部200は、走行道路の前方の所定距離Y(Y<X)内に特定分岐点が存在するか否かを判定する(ステップS117)。走行道路の前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在しないと特定分岐点存否判定部200にて判定した場合(ステップS117:No)、ステップS112に戻る。一方、走行道路の前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在すると特定分岐点存否判定部200にて判定した場合(ステップS117:Yes)、特定分岐点存否判定部200は、マップマッチング中断通知をマップマッチング部240に供給する。
【0043】
マップマッチング中断通知を特定分岐点存否判定部200から取得したマップマッチング部240は、実行していたマップマッチング処理を中断する(ステップS122)。ステップS122に続いて、白線検出部210は、RAM26から撮像画像を取得し、走行道路上の右端側の車道外側線を検出する(ステップS127)。そして、白線検出部210は、白線検出結果情報を連続判定部220に供給する。
【0044】
白線検出結果情報を白線検出部210から取得した連続判定部220は、地図情報メモリ22に記憶された地図データに基づいて、特定分岐点付近に到達したか否かを判断する(ステップS132)。特定分岐点付近に到達していないと連続判定部220にて判断した場合(ステップS132:No)、ステップS127に戻る。一方、特定分岐点付近に到達したと連続判定部220にて判断した場合(ステップS132:Yes)、連続判定部220は、白線検出部210から取得した白線検出結果情報に基づいて、右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続しているか否かを判定する(ステップS137)。
【0045】
右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していると連続判定部220にて判定した場合(ステップS137:Yes)、連続判定部220は、右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続している旨を示す連続判定結果情報を走行道路特定部230に供給する。右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続している旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した走行道路特定部230は、分岐線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する(ステップS140)。そして、走行道路特定部230は、分岐線上に自車位置を表示すべき旨を示す通知をマーク発生部33に供給する。その後、走行道路特定部230は、マップマッチング再開通知をマップマッチング部240に供給するとともに、検出終了通知を白線検出部210に供給する。
【0046】
一方、右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していないと連続判定部220にて判定した場合(ステップS137:No)、連続判定部220は、右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していない旨を示す連続判定結果情報を走行道路特定部230に供給する。右端側の車道外側線が特定分岐点付近において連続していない旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した走行道路特定部230は、本線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する(ステップS142)。そして、走行道路特定部230は、本線上に自車位置を表示すべき旨を示す通知をマーク発生部33に供給する。その後、走行道路特定部230は、マップマッチング再開通知をマップマッチング部240に供給するとともに、検出終了通知を白線検出部210に供給する。
【0047】
ステップS140またはステップS142に続いて、検出終了通知を走行道路特定部230から取得した白線検出部210は、車道外側線の検出を終了する(ステップS150)。また、マップマッチング再開通知を走行道路特定部230から取得したマップマッチング部240は、中断していたマップマッチング処理を再開する(ステップS160)。
【0048】
一方、走行道路の前方の所定距離X内に特定分岐点が存在しないと特定分岐点存否判定部200にて判定した場合(ステップS100:No)、ステップS100からステップS160を飛ばして、ステップS170に進む。
【0049】
ステップS100(No)またはステップS160に続いて、非図示の終了判断部は、走行道路の特定を終了するか否かを判断する(ステップS170)。走行道路の特定を終了すると終了判断部にて判断した場合(ステップS170:Yes)、本フローチャートは終了する。一方、走行道路の特定を終了しないと終了判断部にて判断した場合(ステップS170:No)、ステップS100に戻る。なお、終了判断部は、例えば、キーオフを検知した場合などに走行道路の特定を終了すると判断する。
【0050】
図3のフローチャートを補足する。図4は、図3に示すフローチャートを補足するための図である。図4(a)において、車両が、特定分岐点Q迄の距離がDである位置P1(距離D>所定距離X)を走行しているときは、マップマッチング部240は、マップマッチング処理を実行し、白線検出部210は、車道外側線の検出を実行しない(ステップS100(No))。
【0051】
その後、当該車両が、特定分岐点Q迄の距離が所定距離Xである位置P2に至ったときには、白線検出部210は、点線にて示すように、走行道路上の左端側の車道外側線L1の検出を開始する(ステップS100(Yes)、ステップS105(Yes)、ステップS110)。なお、白線検出部210は、ステップS150まで左端側の車道外側線L1の検出を継続し、白線検出結果情報を連続判定部220に供給する(ステップS110、ステップS125、ステップS150)。
【0052】
その後、当該車両が、特定分岐点Q迄の距離が所定距離Yである位置P3に至ったときには、マップマッチング部240は、実行していたマップマッチング処理を中断する(ステップS115(Yes)、ステップS120)。
【0053】
その後、当該車両が、特定分岐点Q付近である位置P4に至ったときには、連続判定部220は、左端側の車道外側線L1が特定分岐点Q付近において連続しているか否かの判定を開始する(ステップS130(Yes)、ステップS135)。
【0054】
当該車両が、仮に、位置P4から位置P5(位置P4から分岐線を少し走行した位置)に至った場合、連続判定部220は、位置P2(または位置P3)から位置P5までの間に白線検出部210から取得した白線検出結果情報に基づいて、左端側の車道外側線L1が特定分岐点Qにおいて連続していると判定し(ステップS135(Yes))、走行道路特定部230は、分岐線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する(ステップS140)。
【0055】
一方、当該車両が、仮に、位置P4から位置P6(位置P4から本線を少し走行した位置)に至った場合、連続判定部220は、位置P2(または位置P3)から位置P6までの間に白線検出部210から取得した白線検出結果情報に基づいて、左端側の車道外側線L1が特定分岐点Qにおいて連続していないと判定し(ステップS135(No))、走行道路特定部230は、本線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する(ステップS142)。
【0056】
その後、白線検出部210は、左端側の車道外側線L1の検出を終了し、マップマッチング部240は、中断していたマップマッチング処理を再開する(ステップS150、ステップS160)。
【0057】
次に、図4(b)において、車両が、特定分岐点Q迄の距離がDである位置P1(距離D>所定距離X)を走行しているときは、マップマッチング部240は、マップマッチング処理を実行し、白線検出部210は、車道外側線の検出を実行しない(ステップS100(No))。
【0058】
その後、当該車両が、特定分岐点Q迄の距離が所定距離Xである位置P2に至ったときには、白線検出部210は、点線にて示すように、走行道路上の右端側の車道外側線L2の検出を開始する(ステップS100(Yes)、ステップS105(No)、ステップS112)。なお、白線検出部210は、ステップS150まで右端側の車道外側線L2の検出を継続し、白線検出結果情報を連続判定部220に供給する(ステップS112、ステップS127、ステップS150)。
【0059】
その後、当該車両が、特定分岐点Q迄の距離が所定距離Yである位置P3に至ったときには、マップマッチング部240は、実行していたマップマッチング処理を中断する(ステップS117(No)、ステップS122)。
【0060】
その後、当該車両が、特定分岐点Q付近である位置P4に至ったときには、連続判定部220は、右端側の車道外側線L2が特定分岐点Q付近において連続しているか否かの判定を開始する(ステップS132(Yes)、ステップS137)。
【0061】
当該車両が、仮に、位置P4から位置P5に至った場合、連続判定部220は、位置P2(または位置P3)から位置P5までの間に白線検出部210から取得した白線検出結果情報に基づいて、右端側の車道外側線L2が特定分岐点Qにおいて連続していると判定し(ステップS137(Yes))、走行道路特定部230は、分岐線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する(ステップS140)。
【0062】
一方、当該車両が、仮に、位置P4から位置P6に至った場合、連続判定部220は、位置P2(または位置P3)から位置P6までの間に白線検出部210から取得した白線検出結果情報に基づいて、右端側の車道外側線L2が特定分岐点Qにおいて連続していないと判定し(ステップS137(No))、走行道路特定部230は、本線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する(、ステップS142)。
【0063】
その後、白線検出部210は、右端側の車道外側線L2の検出を終了し、マップマッチング部240は、中断していたマップマッチング処理を再開する(ステップS150、ステップS160)。
【0064】
以上、本実施形態のナビゲーション装置10、つまり、走行道路特定装置によれば、複数の白線の位置関係を捕捉する複雑な処理方法に比べ、車道外側線が特定分岐点にて連続しているか否かを判定するだけで良いので、特定分岐点の通過後に走行している道路を少ない計算量で判断することができる。従って、特定分岐点の通過時に、通過後の自車位置を直ちに更新することができるようになる。
【0065】
なお、上記実施形態では、車両の現在位置および地図データに基づいて、走行道路の前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在するか否かを判定したが、走行道路上の白線数の増加に基づいてこの判定をしてもよい。具体的には、特定分岐点存否判定部200に代えて、白線検出部210は、走行道路上の白線数が増加したと判断した場合に、走行道路の前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在すると判定する。例えば、白線検出部210は、車両が図4(a)の位置P3付近に至ったときに、白線数が増加したと判断する。また、白線検出部210は、同様に、走行道路上の白線数の増加に基づいて、走行道路の前方の所定距離X内に特定分岐点が存在するか否かを判定してもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、地図データに基づいて、走行道路が特定分岐点において本線と左右何れの分岐線とに分岐するかを判定したが、走行道路上の白線数の増加に基づいてこの判定をしてもよい。具体的には、特定分岐点存否判定部200に代えて、白線検出部210は、走行道路上の白線数が増加した側に分岐線が分岐すると判定する。例えば、白線検出部210は、車両が図4(a)の位置P3付近に至ったときに、白線数が増加した左側に分岐線が分岐すると判断する。
【0067】
また、上記実施形態では、マップマッチング処理を中断する前に車道外側線の検出を開始するが、マップマッチング処理の中断タイミングと車道外側線の検出開始タイミングの関係はこれに限定されない。例えば、マップマッチング処理の中断と同時に車道外側線の検出を開始してもよい。また、マップマッチング処理の中断の後に車道外側線の検出を開始してもよい。但し、マップマッチング処理の中断タイミングは、特定分岐点に比較的接近したタイミングであるため、車道外側線の検出を確実に行うため、マップマッチング処理を中断する前に、車道外側線の検出を開始することが好ましい。
【0068】
マップマッチング処理の中断と同時に車道外側線の検出を開始する場合には、特定分岐点存否判定部200は、前方の所定距離X内に特定分岐点が存在するか否かの判定、または、前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在するか否かの判定の何れか一方の判定を省略する。この場合、特定分岐点存否判定部200は、走行道路の前方の所定距離X内(Y内)に特定分岐点が存在すると判定した場合に、白線検出部210に検出開始通知および分岐方向情報を供給するとともに、マップマッチング部240にマップマッチング中断通知を供給する。
【0069】
また、マップマッチング処理の中断の後に車道外側線の検出を開始する場合には、特定分岐点存否判定部200は、走行道路の前方の所定距離X内に特定分岐点が存在すると判定した場合に、マップマッチング部240にマップマッチング中断通知を供給し、走行道路の前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在すると判定した場合に、白線検出部210に検出開始通知および分岐方向情報を供給する。
【0070】
また、マップマッチング処理を中断する前に車道外側線の検出を開始する場合に、特定分岐点存否判定部200は、前方の所定距離Y内に特定分岐点が存在するか否かの判定を省略してもよい。この場合、特定分岐点存否判定部200は、走行道路の前方の所定距離X内に特定分岐点が存在すると判定した場合に、白線検出部210に検出開始通知および分岐方向情報を供給するとともに、マップマッチング部240にマップマッチング中断通知を供給する。そして、マップマッチング中断通知を取得したマップマッチング部240は、所定距離Yへの到達予想時間を算出し、算出した到達予想時間の経過後に、マップマッチング処理を中断する。つまり、この場合、特定分岐点存否判定部200に代えて、マップマッチング部240が、マップマッチング処理の中断タイミングをはかる。
【0071】
また、上記実施形態では、白線検出部210は、本線と本線に対して左側に分岐する分岐線とに分岐する特定分岐点の手前において、走行道路上の左端側の車道外側線を検出するが、反対側である右端側の車道外側線を検出してもよい。例えば、白線検出部210は、図4(a)において、左端側の車道外側線L1に代えて右端側の車道外側線L2を検出する。この場合、走行道路特定部230は、右端側の車道外側線が連続している旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、当該本線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定し、右端側の車道外側線が連続していない旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、当該左側に分岐する分岐線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する。
【0072】
同様に、白線検出部210は、本線と本線に対して右側に分岐する分岐線とに分岐する特定分岐点の手前において、左端側の車道外側線を検出してもよい。例えば、白線検出部210は、図4(b)において、右端側の車道外側線L2に代えて左端側の車道外側線L1を検出する。この場合、走行道路特定部230は、左端側の車道外側線が連続している旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、当該本線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定し、左端側の車道外側線が連続していない旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、当該右側に分岐する分岐線を特定分岐点の通過後の走行道路として特定する。
【0073】
また、上記実施形態では、白線検出部210は、特定分岐点の手前において、走行道路上の左右両端の車道外側線のうちの一端側の車道外側線を検出するが、左右両端の車道外側線を検出してもよい。例えば、白線検出部210は、図4(a)において、左端側の車道外側線L1に加えて右端側の車道外側線L2を検出する。なお、この場合、特定分岐点存否判定部200は、走行道路が当該特定分岐点において本線と左右何れの分岐線とに分岐するか否かの判定を省略する。
【0074】
白線検出部210が左右両端の車道外側線を検出する場合に、走行道路特定部230は、左右両端の車道外側線のうちの一端側の車道外側線が連続している旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、当該特定分岐点にて分岐する道路のうち当該一端側の道路を当該特定分岐点の通過後の走行道路として特定する。また、走行道路特定部230は、左右両端の車道外側線のうちの一端側の車道外側線が連続していない旨を示す連続判定結果情報を連続判定部220から取得した場合、当該特定分岐点にて分岐する道路のうち当該一端側の道路と異なる他端側の道路を当該特定分岐点の通過後の走行道路として特定する。
【0075】
また、上記実施形態では、白線検出部210は、特定分岐点の手前において、車道外側線を検出するが、車道外側線に代えてまたは加えて、車道中央線、車線境界線などの車道外側線以外の白線を検出してもよい。例えば、白線検出部210は、図4(a)において、左端側の車道外側線L1に代えてまたは加えて、車道中央線L3を検出する。なお、この場合、連続判定部220は、車道中央線L3の破線のパターンが続く限り、車道中央線L3は連続していると判定する。
【0076】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施形態である走行道路特定装置の適用例であるナビゲーション装置を示す図である。
【図2】本発明の特定分岐点存否判定部、白線検出部、連続判定部および走行道路特定部を説明するための図である。
【図3】図1に示すナビゲーション装置の動作例を示すフローチャートである。
【図4】図3に示すフローチャートを補足するための図である。
【符号の説明】
【0078】
2 車載カメラ
4 DVD−ROM
10 ナビゲーション装置
22 地図情報メモリ
23 位置測定部
24 CPU
25 ROM
26 RAM
33 マーク発生部
200 特定分岐点存否判定部
210 白線検出部
220 連続反転部
230 走行道路特定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載カメラによって撮像された撮像画像から走行中の道路である走行道路上の白線を検出する白線検出部と、
上記白線検出部によって検出された上記白線が連続しているか否かを判定する連続判定部と、
微小な角度差で道路が分岐する特定分岐点における上記連続判定部による判定結果に基づいて、上記特定分岐点の通過後の上記走行道路を特定する走行道路特定部とを備えたことを特徴とする走行道路特定装置。
【請求項2】
上記白線検出部は、検出対象の上記白線として左右両端の車道外側線を検出し、
上記走行道路特定部は、上記検出対象である上記左右両端の車道外側線のうちの一端側の上記車道外側線が上記特定分岐点において連続していると上記連続判定部によって判定された場合に、上記特定分岐点にて分岐する道路のうち上記一端側の道路を上記特定分岐点の通過後の上記走行道路として特定することを特徴とする請求項1に記載の走行道路特定装置。
【請求項3】
上記白線検出部は、検出対象の上記白線として左右両端の車道外側線を検出し、
上記走行道路特定部は、上記検出対象である上記左右両端の車道外側線のうちの一端側の上記車道外側線が上記特定分岐点において連続していないと上記連続判定部によって判定された場合に、上記特定分岐点にて分岐する道路のうち上記一端側の道路と異なる他端側の道路を上記特定分岐点の通過後の上記走行道路として特定することを特徴とする請求項1に記載の走行道路特定装置。
【請求項4】
上記白線検出部は、検出対象の上記白線として左右両端の車道外側線のうちの一端側の車道外側線を検出し、
上記走行道路特定部は、上記検出対象である上記一端側の車道外側線が上記特定分岐点において連続していると上記連続判定部によって判定された場合に、上記特定分岐点にて分岐する道路のうち上記一端側の道路を上記特定分岐点の通過後の上記走行道路として特定することを特徴とする請求項1に記載の走行道路特定装置。
【請求項5】
上記白線検出部は、検出対象の上記白線として左右両端の車道外側線のうちの一端側の車道外側線を検出し、
上記走行道路特定部は、上記検出対象である上記一端側の車道外側線が上記特定分岐点において連続していないと上記連続判定部によって判定された場合に、上記特定分岐点にて分岐する道路のうち上記一端側の道路と異なる他端側の道路を上記特定分岐点の通過後の上記走行道路として特定することを特徴とする請求項1に記載の走行道路特定装置。
【請求項6】
上記白線検出部は、上記走行道路が直進する本線と上記本線に対して左側に分岐する分岐線とに分岐する上記特定分岐点にあっては、検出対象の上記白線として左端側の車道外側線を検出する一方、上記走行道路が上記本線と上記本線に対して右側に分岐する分岐線とに分岐する上記特定分岐点にあっては、検出対象の上記白線として右端側の車道外側線を検出し、
上記走行道路特定部は、上記検出対象である上記左端側または上記右端側の車道外側線が上記特定分岐点において連続していると上記連続判定部によって判定された場合に、上記分岐線を上記特定分岐点の通過後の上記走行道路として特定することを特徴とする請求項4に記載の走行道路特定装置。
【請求項7】
上記走行道路の前方所定の距離内に上記特定分岐点が存在するか否かを判定する特定分岐点存否判定部を更に備え、
上記特定分岐点存否判定部は、上記前方所定の距離内に上記特定分岐点が存在すると判定した場合に、上記走行道路が上記特定分岐点において上記本線と左右何れの上記分岐線とに分岐するかを更に判定し、
上記白線検出部は、上記特定分岐点存否判定部が上記前方所定の距離内に上記本線と上記本線に対して左側に分岐する分岐線とに分岐する上記特定分岐点が存在すると判定した場合に、検出対象の上記白線として左端側の車道外側線を検出する一方、上記前方所定の距離内に上記本線と上記本線に対して右側に分岐する分岐線とに分岐する上記特定分岐点が存在すると判定した場合に、検出対象の上記白線として右端側の車道外側線を検出することを特徴とする請求項6に記載の走行道路特定装置。
【請求項8】
上記走行道路の前方所定の距離内に上記特定分岐点が存在するか否かを判定する特定分岐点存否判定部を更に備え、
上記白線検出部は、上記特定分岐点存否判定部が上記前方所定の距離内に上記特定分岐点が存在すると判定した後に、上記白線を検出することを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の走行道路特定装置。
【請求項9】
車載カメラによって撮像された撮像画像を取得する撮像画像取得ステップと、
上記撮像画像取得ステップにより取得された上記撮像画像から走行中の道路である走行道路上の白線を検出する白線検出ステップと、
上記白線検出ステップによって検出された上記白線が連続しているか否かを判定する連続判定ステップと、
微小な角度差で道路が分岐する特定分岐点における上記連続判定ステップによる判定結果に基づいて、上記特定分岐点の通過後の上記走行道路を特定する走行道路特定ステップとを備えたことを特徴とする走行道路特定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−257900(P2009−257900A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106433(P2008−106433)
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】