説明

車両の駆動装置

【課題】エンジン1によって駆動されるジェネレータ6と、該ジェネレータ6から電気エネルギを受けて車輪を駆動する駆動モータとを備えるハイブリッド電気自動車において、エンジン出力軸5とジェネレータ軸31との連結構造の簡素化を図る。
【解決手段】エンジン出力軸5に連結されたフライホイール33に、その内周部よりジェネレータ側へ軸方向に延びる円筒状延設部36を設け、この円筒状延設部36をジェネレータ軸31にスプライン嵌合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の駆動装置、特にハイブリッド電気自動車の駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より知られているシリーズハイブリッド電気自動車では、エンジンはジェネレータの駆動のみに使用され、駆動輪は駆動モータ(電気モータ)で駆動するようになっている。すなわち、エンジンは燃料を燃焼させてその化学的エネルギを機械的エネルギに変換し、ジェネレータは機械的エネルギを電気的エネルギに変換する。ジェネレータによって得られる電気エネルギ(電力)は、駆動モータに直接供給され、或いはバッテリに蓄えられて、該バッテリから駆動モータに供給される。また、自動車の減速時には駆動モータからの回生電力がバッテリに蓄えられる。
【0003】
この種のハイブリッド電気自動車において、エンジンの出力軸とジェネレータのジェネレータ軸との連結にスプライン嵌合を利用することは知られている。例えば、特許文献1には、エンジンの出力軸にフライホイールを結合し、このフライホイールにフランジ継手を結合し、このフランジ継手のボス部をジェネレータ軸にスプライン嵌合することが記載されている。
【特許文献1】特開平11−122856号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、エンジンの出力軸とジェネレータ軸との間に、フライホイールの他に、スプライン嵌合のためのフランジ継手が必要になると、部品点数が多くなるだけでなく、軸方向の寸法増大を招き、当該車両の駆動装置のコンパクト化に不利になる。
【0005】
そこで、本発明は、上述の如き車両の駆動装置において、部品点数の削減及び装置のコンパクト化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために、上記フライホイールにスプライン嵌合部を設けるようにした。
【0007】
すなわち、請求項1に係る発明は、エンジンと、該エンジンによって駆動されるジェネレータと、該ジェネレータによって得られる電気エネルギにより車輪を駆動する駆動モータとを備える車両の駆動装置であって、
上記エンジンの出力軸と上記ジェネレータのジェネレータ軸とが同軸上に配置されていて、
上記エンジンの出力軸に連結されたフライホイールと、該フライホイールの内周部より上記ジェネレータ側へ軸方向に延設されて上記ジェネレータ軸に嵌められた円筒状延設部とを備え、
上記フライホイールの円筒状延設部の内周面と上記ジェネレータ軸の外周面とに、上記エンジンの出力軸の回転を上記ジェネレータ軸に伝えるスプライン嵌合部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
従って、フライホイールに円筒状延設部を設けてこれをジェネレータ軸にスプライン嵌合するようにしたから、エンジンの出力軸とジェネレータ軸とをスプライン結合するための別部品を設ける必要がなくなり、それだけ、部品点数が少なくなるとともに、当該駆動装置の軸方向の寸法が長大化することが避けられ、そのコンパクト化に有利になる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1において、
上記ジェネレータを収容するジェネレータ収容室を備えたケーシングが上記エンジンに固定され、
上記ジェネレータ収容室のエンジン側の壁には、上記ジェネレータ軸が貫通する貫通孔が形成されていて、
上記ジェネレータ収容室のエンジン側の壁及び該壁に対向する上記ジェネレータの端面のうちの一方に、上記ジェネレータ軸まわりを巡る環状凸部が形成され、他方に、上記環状凸部の外周面が嵌合する内周面を備えた凹部が形成され、
上記環状凸部と凹部との嵌合により、上記エンジンの出力軸と上記ジェネレータ軸との心合わせがなされることを特徴とする。
【0010】
すなわち、エンジン側のフライホイールの円筒状延設部とジェネレータ側のジェネレータ軸とのスプライン嵌合においては、エンジンの出力軸とジェネレータ軸との心合わせをする必要があるところ、本発明によれば、ジェネレータをケーシングのジェネレータ収容室に収容し、該ジェネレータの先端面をエンジン側の壁に対して、環状凸部と凹部とによって嵌め合わせるだけで、当該心合わせを行なうことができる。特に、ジェネレータをジェネレータ収容室に軸方向へ挿入して上記スプライン嵌合を行なった場合、スプライン嵌合部を視認することができないため、当該心合わせ作業が難しくなるが、その問題を解消することができる。また、上記環状凸部と凹部とを、相対向するエンジン側の壁とジェネレータの端面とに設けたから、すなわち、スプライン嵌合部の近傍に設けたから、当該心合わせの精度が高くなる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2において、
上記フライホイールの円筒状延設部と上記ジェネレータ軸との嵌め合い部には、上記スプライン嵌合部を潤滑するためのグリースを貯留するグリース貯留部が、上記スプライン嵌合部に隣接して設けられていることを特徴とする。
【0012】
これにより、外部から潤滑油を供給することなく、スプライン嵌合部の潤滑を確保することができる。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
上記フライホイールは、上記エンジンの出力軸に設けられた回転バランスウェイトに結合されていることを特徴とする。
【0014】
すなわち、エンジンには回転バランスをとるためのバランスウェイトが必要になるが、エンジンの出力軸に回転バランスウェイトを設け、これにフライホイールを結合するようにしたから、フライホイールをエンジンの出力軸に連結するための専用の連結部材は不要になり、部品点数の削減及びエンジンのコンパクト化に有利になる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように本発明によれば、エンジンの出力軸に連結されたフライホイールに、その内周部よりジェネレータ軸の方に延びる円筒状延設部が設けられ、この円筒状延設部の内周面とジェネレータ軸の外周面とに、エンジンの出力軸の回転をジェネレータ軸に伝えるスプライン嵌合部が設けられているから、当該スプライン嵌合用の別部品を設ける必要がなくなり、それだけ、部品点数が少なくなるとともに、駆動装置の軸方向の寸法が長大化することが避けられ、そのコンパクト化に有利になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0017】
<車両(ハイブリッド電気自動車)の概略構成>
図1は、本発明の実施形態に係るハイブリッド電気自動車の概略構成図である。このハイブリッド電気自動車は、エンジン1及び駆動モータ2を動力源として備えているが、エンジン1は発電にのみ使用し、自動車が動くための動力は全て駆動モータ2に頼る所謂シリーズタイプである。また、エンジン1は、ガソリンと水素とを切換えて、さらにはガソリンと水素とを混合して燃料として使用するように構成されているデュアルフューエルエンジンである。
【0018】
ハイブリッド電気自動車は、エンジン1にガソリンを供給するガソリン燃料タンク3、エンジン1に水素を供給する水素燃料タンク4、エンジン1の出力軸5によって駆動されるジェネレータ(発電機)6、並びにモータ駆動用の電力を蓄えるバッテリ(高電圧バッテリ)7を備えている。
【0019】
バッテリ7は、駆動モータ2及びジェネレータ6にそれぞれ、DC−ACコンバータ11及びAC−DCコンバータ12を介して接続されていて、ジェネレータ6からの発電電力及び駆動モータ2からの回生電力が供給されることで充電される。また、バッテリ7は、電力を駆動モータ2及びジェネレータ6に供給する。駆動モータ2の出力軸は、左右の前輪(駆動輪)13にデフ(ディファレンシャルギア)14及び左右の駆動軸15,16を介して連結されている。
【0020】
ジェネレータ6で発生する交流電力はAC−DCコンバータ12により直流電力に変換され、さらにDC−ACコンバータ11により交流電力に変換されて駆動モータ2へと供給される。バッテリ7の直流電力はDC−ACコンバータ11により所定の周波数の交流電力に変換されて駆動モータ2に供給される。ジェネレータ6で発生する交流電力はAC−DCコンバータ12により直流電力に変換されてバッテリ7に供給される。
【0021】
エンジン1の使用燃料の切換えについて説明すると、エンジン始動時、排気ガス浄化用触媒(図示省略)が活性化するまでは、排気エミッション性能を高めるため自動的に水素が使用される。触媒活性化後は、運転者が使用燃料選択スイッチ(図示省略)によりガソリンを選択しているときはガソリンが使用され、水素を選択しているときは水素が使用される。但し、水素の燃料切れを生じているときは、エンジン始動時を含めて、ガソリンが使用され、ガソリンの燃料切れを生じているときは、水素が使用される。
【0022】
また、駆動モータ2は、車両の定速運転時等のように要求トルクが低い低トルク運転時や車両始動時にはバッテリ7から供給される電力により駆動され、中トルク運転時にはエンジン1により駆動されるジェネレータ6から供給される電力によって駆動され、急加速時等の要求トルクが高い高トルク運転時には該ジェネレータ6及びバッテリ7の双方から供給される電力により駆動される。バッテリ7の蓄電量が少ないときには、エンジン1によって、駆動モータ2に必要な電力よりも大きな電力を該ジェネレータ6に発生させ、余分な電力がバッテリ7に供給されて充電が行われる。
【0023】
<駆動装置の構成>
図2に示すエンジン1、駆動モータ2及びジェネレータ6を主たる構成要素とする駆動装置は、自動車前部のエンジンルームに収容されている。エンジン1は、一対のロータハウジング21,21を備え、各ロータハウジング21にエキセントリックシャフト(出力軸5)に支持されて回転するロータが収容された2ロータのロータリーピストンエンジンであり、且つデフ14(図2での図示なし)の前方且つ斜め上方に配置された横置きエンジンである。2つのロータハウジング21,21間、並びにロータハウジング21,21の両外側にサイドハウジング22が配置され、下側にはオイルパン23が配置されている。
【0024】
エンジン1とジェネレータ6とは車幅方向に並ぶように配置され、図3にも示すように、駆動モータ2はジェネレータ6の後方且つ斜め上方位置に設けられている。駆動モータ2、ジェネレータ6及びデフ14は、一体型ケーシング25内の別個の収容部に収容されている。一体型ケーシング25は、エンジン1側に配置されたエンジン側ケーシング部材26と、該エンジン側ケーシング部材26を挟んでエンジン1の反対側に配置された反エンジン側ケーシング部材27とを車幅方向に結合して形成されている。エンジン側ケーシング部材26は、エンジン1のジェネレータ側に存するサイドハウジング22に結合されている。
【0025】
図4(図3のA−A線拡大断面図)に示すように、エンジン1の出力軸5(以下、「エンジン出力軸5」という。)とジェネレータ6のジェネレータ軸31とは同軸上に配置されて車幅方向に延びている。一体型ケーシング25のエンジン側ケーシング部材26とサイドハウジング22とは、エンジン1の回転バランスウェイト32及びフライホイール33を収容するエンジン部品収容室34を形成している。エンジン出力軸5の端部はサイドハウジング22を貫通してエンジン部品収容室34に突出しており、該収容室34において、エンジン出力軸5の端部に回転バランスウェイト32及びフライホイール33が結合されている。
【0026】
すなわち、回転バランスウェイト32はエンジン出力軸5の端部にテーパ嵌合されてナット35により固定されている。フライホイール33は、回転バランスウェイト32にジェネレータ6側から重ねられて、該回転バランスウェイト32にボルトによって結合されている。従って、フライホイール33は、エンジン出力軸5には直結されておらず、回転バランスウェイト32を介してエンジン出力軸5に連結されている。
【0027】
フライホイール33は、その内周部よりジェネレータ6側へ軸方向に延設された円筒状延設部36を備え、該円筒状延設部36がジェネレータ軸31の端部に嵌められている。この嵌め合わされた円筒状延設部36の内周面とジェネレータ軸31の外周面とに、エンジン出力軸5の回転をジェネレータ軸31に伝えるスプライン嵌合部37が形成されている。
【0028】
さらに、フライホイール33の円筒状延設部36とジェネレータ軸31との嵌め合い部には、スプライン嵌合部37を潤滑するためのグリースを貯留するグリース貯留部38が、スプライン嵌合部37に隣接してジェネレータ6側に設けられている。円筒状延設部36の先端には、ジェネレータ軸31の外周面に全周にわたって接触し、グリース貯留部38のグリースの漏出を防止するリップシール39が設けられている。
【0029】
また、一体型ケーシング25の反エンジン側ケーシング部材27には、ジェネレータ6をエンジン側へ向かってジェネレータ軸方向に挿入して収容するジェネレータ収容室41が形成されている。このジェネレータ収容室41のエンジン側の壁42は、エンジン部品収容室34とジェネレータ収容室41とを仕切る仕切り壁になっていて、その中央には、ジェネレータ軸31(又はフライホイール33の円筒状延設部36)が貫通する貫通孔43が形成されている。
【0030】
そうして、ジェネレータ収容室41のエンジン側の壁42に対向するジェネレータ6の端面には、ジェネレータ軸31のまわりを巡る環状凸部44が形成され、エンジン側の壁42には、環状凸部44の外周面が嵌合する内周面を備えた凹部45が形成されている。この凹部45はエンジン側の壁42の貫通孔43まわりをエンジン側に段下げして形成されている。上記環状凸部44と凹部45との嵌合により、エンジン出力軸5とジェネレータ軸31との軸心が一致するように構成されている。
【0031】
なお、図4において、51はジェネレータ収容室41に隣接して一体型ケーシング2
5に形成されたデフ収容室であり、デフケース52及び該デフケース52に結合されたリングギヤ53が収容され、デフケース52にはピニオンシャフトに回転自在に支持された一対のピニオンギヤ54と、左右の駆動軸15,16に結合された一対のサイドギヤ55とからなる差動ギヤセットが収容されている。
【0032】
従って、上記駆動装置においては、エンジン1のフライホイール33に円筒状延設部36を設けて該円筒状延設部36をジェネレータ軸31にスプライン嵌合するようにしたから、エンジン出力軸5とジェネレータ軸31とをスプライン結合するための別部品を設ける必要がなくなる。よって、部品点数が少なくなるとともに、当該駆動装置の軸方向の寸法が長大化することが避けられ、そのコンパクト化に有利になる。ここに、フライホイール33は、エンジン出力軸5の回転変動(トルク変動)を抑制し、エンジン1の加減速時や軽負荷運転時におけるスプライン嵌合部37で歯打ち音(ノイズ)を軽減する。
【0033】
また、エンジン出力軸5にフライホイール33を連結するには、そのための連結部材が必要になるところ、回転バランスウェイト32が当該連結部材を兼ねているから、部品点数の削減及びエンジンのコンパクト化にさらに有利になる。また、スプライン嵌合部37に隣接してグリース貯留部38が設けられているから、外部から潤滑油を供給することなく、スプライン嵌合部37の潤滑を確保することができる。
【0034】
エンジン出力軸5とジェネレータ軸31との連結にあたっては、エンジン出力軸5に回転バランスウェイト32を結合し、この回転バランスウェイト32にフライホイール33を締結する。そうして、ジェネレータ6を一体型ケーシング25のジェネレータ収容室41に挿入していき、ジェネレータ軸31をフライホイール33の円筒状延設部33にスプライン嵌合させる。このジェネレータ6をさらにジェネレータ収容室41の奥へ挿入していくと、ジェネレータ6の先端面の環状凸部44がジェネレータ収容室41奥のエンジン側の壁42に形成された凹部45に嵌合する。この環状凸部44と凹部45との嵌合により、エンジン出力軸5及びジェネレータ軸31の互いの軸心が一致する。
【0035】
従って、エンジン出力軸5が回転するとき、ジェネレータ軸31が偏心して回転することが防止される。これにより、ジェネレータ6においては、ジェネレータ軸31に固定された回転子と、ジェネレータケースに固定された固定子との隙間が一定になり、発電効率が高くなる。
【0036】
上記実施形態では、環状凸部44をジェネレータ6の先端面に形成し、凹部45をジェネレータ収容室奥のエンジン側の壁42に形成したが、逆に環状凸部44をジェネレータ収容室奥のエンジン側の壁42に形成し、凹部45をジェネレータ6の先端面に形成してもよい。
【0037】
上記実施形態では、回転バランスウェイト32とフライホイール33とをボルトにて結合しているが、エンジン出力軸5の回転変動に伴うスプライン嵌合部37の歯打ち音を軽減すべく、トーショナルダンパを介して回転バランスウェイト32とフライホイール33とを結合するようにしてもよい。
【0038】
また、上記実施形態のエンジン1はロータリーピストンエンジンであるが、レシプロエンジンを採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】ハイブリッド電気自動車の概略構成図である。
【図2】同自動車の駆動装置の正面図である。
【図3】同駆動装置の側面図である。
【図4】図3のA−A線における拡大断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 エンジン
2 駆動モータ
5 エンジン出力軸
6 ジェネレータ
25 ケーシング
31 ジェネレータ軸
32 回転バランスウェイト
33 フライホイール
36 円筒状延設部
37 スプライン嵌合部
38 グリース貯留部
41 ジェネレータ収容室
42 エンジン側の壁
43 貫通孔
44 環状凸部
45 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、該エンジンによって駆動されるジェネレータと、該ジェネレータによって得られる電気エネルギにより車輪を駆動する駆動モータとを備える車両の駆動装置であって、
上記エンジンの出力軸と上記ジェネレータのジェネレータ軸とが同軸上に配置されていて、
上記エンジンの出力軸に連結されたフライホイールと、該フライホイールの内周部より上記ジェネレータ側へ軸方向に延設されて上記ジェネレータ軸に嵌められた円筒状延設部とを備え、
上記フライホイールの円筒状延設部の内周面と上記ジェネレータ軸の外周面とに、上記エンジンの出力軸の回転を上記ジェネレータ軸に伝えるスプライン嵌合部が設けられていることを特徴とする車両の駆動装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記ジェネレータを収容するジェネレータ収容室を備えたケーシングが上記エンジンに固定され、
上記ジェネレータ収容室のエンジン側の壁には、上記ジェネレータ軸が貫通する貫通孔が形成されていて、
上記ジェネレータ収容室のエンジン側の壁及び該壁に対向する上記ジェネレータの端面のうちの一方に、上記ジェネレータ軸まわりを巡る環状凸部が形成され、他方に、上記環状凸部の外周面が嵌合する内周面を備えた凹部が形成され、
上記環状凸部と凹部との嵌合により、上記エンジンの出力軸と上記ジェネレータ軸との心合わせがなされることを特徴とする車両の駆動装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
上記フライホイールの円筒状延設部と上記ジェネレータ軸との嵌め合い部には、上記スプライン嵌合部を潤滑するためのグリースを貯留するグリース貯留部が、上記スプライン嵌合部に隣接して設けられていることを特徴とする車両の駆動装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
上記フライホイールは、上記エンジンの出力軸に設けられた回転バランスウェイトに結合されていることを特徴とする車両の駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−298369(P2009−298369A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157922(P2008−157922)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】