説明

車両用表示装置

【課題】 先行車両の状態や走路形状などに基づいた表示を行うことによって、安全な運転操作を支援できる車両用表示装置を提供する。
【解決手段】 先行車両の情報を抽出する他車両情報抽出手段16と、他車両情報抽出手段17によって得られる情報と記憶媒体14に格納された三次元情報からなるデジタルマップデータに基づいて算出される走路形状Rとを考慮して自車両が前記先行車両を追い越しするために適した走路位置Cを算出する制御手段18と、走路形状Rと制御手段18によって算出された走路位置Cとを表示する表示器2と、を備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示手段に走路形状を表示する車両用表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車を運転する際、運転者は、走路の形状を十分に把握している地域では、急カーブや凍結し易い路面などを予め減速してから安全に通過することができるが、初めての地域や不案内な地域では、この予測ができないため、必要以上の低速走行を強いられるだけでなく、安心して運転ができない。
【0003】
そこで、車両運転者の視点から見た前方の走路形状を、車両に搭載されたモニタに表示させる車両用表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる車両用表示装置によれば、運転者は、天候条件、走路のカーブ、周辺車両および建物などの影響で、実際の前記走路形状を目視し難い場合であっても、表示される前記走路形状から実際の走路の形状を把握することができる。
【特許文献1】特開2000−211452号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような車両用表示装置を備えた車両であっても、自車両と同じ走行車線上を必要以上に低速で走行する先行車両があった場合、この先行車両を追い越しできるか否かの判断を、見通しのよい走路にて、周囲の車両や走路状態などを考慮して、安全かどうか注意深く行う必要があり、面倒な作業であった。また、運転者は、追い越しできると判断するまでの間、この状態を維持したまま運転操作をしなければならないため、場合によっては長時間に及ぶ面倒な作業が強いられていた。
【0005】
また、先行車両を追い越しする際においても、自車両の周辺を走行する車両の有無や走路形状、走路状態など様々なことを判断しながら、運転操作をしなければならないため、面倒な作業であった。そのため、上述した車両用表示装置にあっても、運転者を支援する機能としては改善の余地があった。
【0006】
そこで本発明の目的は、上述した課題に着目してなされたものであって、先行車両の状態や走路形状などに基づいた表示を行うことによって、安全な運転操作を支援できる車両用表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両用表示装置は、請求項1に記載したように、先行車両の情報を抽出する先行車両情報抽出手段と、前記先行車両情報抽出手段によって得られる情報と地図情報記憶手段に格納された三次元情報からなる地図情報に基づいて算出される走路形状とを考慮して自車両が前記先行車両を追い越しするために適した走路位置を算出する制御手段と、前記走路形状と前記制御手段によって算出された前記走路位置とを表示する表示手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2に記載したように、請求項1に記載の車両用表示装置において、前記先行車両情報抽出手段は、車車間通信システムを用いて、前記先行車両の情報を抽出してなることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項3に記載したように、請求項1に記載の車両用表示装置において、前記自車両が走行する走路情報を無線通信を用いて受信する走路情報抽出手段を備え、前記制御手段は、前記走路情報抽出手段からの前記走路情報を考慮して、前記自車両が前記先行車両を追い越しするために適した走路位置を算出することを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項4に記載したように、請求項1に記載の車両用表示装置において、前記表示手段は、前記自車両のフロントガラスもしくはフロントガラスと運転者との間に設けられるコンバイナに、表示像を投影して表示するヘッドアップディスプレイからなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の車両用表示装置は、表示手段に走路形状を表示する車両用表示装置に関して、先行車両の状態や走路形状などに基づいた表示を行うことによって、安全な運転操作を支援できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の車両用表示装置を車両用ヘッドアップディスプレイ装置に適用したものを例に挙げて、添付の図面に基づいて説明する。
【0013】
図1および図2において、1は表示ユニットであり、自車両Aのダッシュボード内に設けられる。表示ユニット1が投射する表示像Lは、コンバイナ処理されたフロントガラスWにより運転者の視点Bの方向に反射され、虚像Vとして表示される。運転者は虚像Vを風景と重畳させて観察することができる。
【0014】
2は表示器(表示手段)であり、この表示器2はTFT型の液晶表示素子およびバックライト手段からなるものである。3は回路基板であり、この回路基板3に表示器2が搭載されている。4は反射鏡であり、この反射鏡4は表示器2が発した表示像LをフロントガラスW側に反射させる。反射鏡4の反射面4aは凹面になっており、表示器2からの表示像Lを拡大してフロントガラスWに投射することができる。5は保持部材であり、反射鏡4は保持部材5に両面粘着テープにより接着されている。なお、表示器2は、液晶表示素子を備える構成に限定されるものではなく、例えば、有機EL表示パネルを備える構成であってもよい。
【0015】
6はハウジングであり、このハウジング6には、表示器2,回路基板3,反射鏡4等が収容される。ハウジング6には表示像Lが通過する透光性カバー7が設けられている。透光性カバー7は、アクリル等の透光性樹脂からなるものであり、湾曲形状になっている。ハウジング6には遮光壁6aが設けられており、太陽光等の外光が表示器2に入射し虚像Vが見えにくくなる現象(ウォッシュアウト)を防止している。
【0016】
図3は、車両用ヘッドアップディスプレイ装置の電気的な構成を示すブロック図である。車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、自車両Aに搭載され、速度センサ10,GPS(Global Positioning System)装置11,ジャイロセンサ12からなる位置検出手段13と、記憶媒体(地図情報記憶手段)14と、操作手段15と、他車両情報抽出手段(先行車両情報抽出手段)16と、走路情報抽出手段17と、制御手段18と、表示駆動回路19と、表示器2と、によって主に構成される。
【0017】
速度センサ10は、例えば、自車両Aのトランスミッションに取り付けられ、スピードメータ用のピニオン1回転あたり所定数のパルス信号を発生し、制御手段18に出力する。制御手段18は、速度センサ10から出力される単位時間あたりの前記パルス数またはパルス周期を検出することにより自車両Aの走行速度を算出するとともに、前記パルス数をカウントすることにより自車両Aの走行距離を算出する。
【0018】
GPS装置11は、人工衛星から放射されるGPS信号を受信する受信機であり、受信したGPS信号に基づいて自車両Aの現在位置と進行方位を検出する。GPS用受信アンテナや増幅回路を備え、前記受信アンテナで受信した人工衛星からの位置情報である送信電波を高周波信号として増幅してなる信号を制御手段18に出力する。
【0019】
ジャイロセンサ12は自車両Aの旋回角速度を検出し、制御手段18に出力する。制御手段18は、ジャイロセンサ12により検出された旋回角速度に基づいて自車両Aの旋回角度を算出し、さらに旋回角度を積分して自車両Aの進行方位を算出する。なお、GPS装置11で検出された正確な自車両Aの進行方位により適時、ジャイロセンサ12の出力に基づき算出された自車両Aの進行方位を補正することもできる。
【0020】
記憶媒体14は、CD−ROM、DVD−ROMあるいはハードディスク等によって構成され、地図データおよび走路形状を示すための三次元の座標情報(三次元情報)からなるデジタルマップデータ(地図情報)が格納されており、前記デジタルマップデータは、制御手段18による後述する描画処理を行う際に使用される。なお、前記デジタルマップデータは、走路の形状を示す走路形状データ,高さを示す高さデータ,前記走路の左右(幅方向)の傾きを示す傾きデータ,前記走路の前後(長手方向)の傾き(勾配)を示す勾配データ、前記走路の曲率を示す曲率データ等を前記走路の所定位置(所定の経度緯度)毎に有している。制御手段18は、速度センサ10の出力パルス信号をカウントして自車両Aの走行距離を検出するとともに、ジャイロセンサ12の旋回角速度に基づいて自車両Aの進行方位を検出し、走行距離と進行方位とに基づいて走行軌跡を演算する。そして、制御手段18は、走行軌跡と記憶媒体14から読み出した道路地図データとを照合してマップマッチングを行ない自車両Aの推定位置を演算する。
【0021】
操作手段15は、選択キーや決定キー等の複数のスイッチを有するものであり、後述する走路形状画像(前記走路の各三次元の座標情報を描画処理したもの)の表示形態または表示設定を切り換えるものである。また、運転者は、前記表示設定として、前記走路形状画像の表示または非表示の選択、あるいは、前記走路形状画像を表示する際の各設定値等を、操作手段15を操作することによって、表示器2の表示内容を任意に設定することができる。
【0022】
他車両情報抽出手段16は、この場合、車車間通信システム(無線通信システム)を用いることによって、先行車両や対向車両等の自車両Aの周辺を走行する車両の走行速度情報などを受信して得ることができる。また、他車両情報抽出手段16は、車車間通信を介して得られた情報を制御手段18に出力する。なお、先行車両の走行速度を得る方法として、車車間通信を用いたものを示したが、自車両Aの前方側に距離センサを設けて、自車両Aと先行車両との車間距離の変化(相対速度)や、自車両Aの走行速度に基づいて、先行車両の走行速度を求めることもできる。
【0023】
走路情報抽出手段17は、路上に設置されたビーコン等を用いた路車間通信システムによって、渋滞や交通規制などの走路状態に関する情報を、受信することができる。また、走路情報抽出手段17は、路車間通信システムを介して得られた情報を制御手段18に出力する。
【0024】
制御手段18は、マイクロコンピュータを適用でき、処理動作のプログラムが記憶されたROMと、演算値を一時的に記憶するRAMと、予め設定される各種設定値を記憶するEEPROMと、前記プログラムを実行するためのCPUと、入出力インターフェイス回路と、によって主に構成される。前記入出力インターフェイス回路は、速度センサ10、GPS装置11、ジャイロセンサ12、記憶媒体14、操作手段15、他車両情報抽出手段16、走路情報抽出手段17や、後述する表示駆動回路19などに対してそれぞれ電気的な接続関係をなすための回路である。制御手段18は、各機構(10〜17)からの入力および前記プログラムに基づいて、制御信号を出力し、表示駆動回路19を介して表示器2に所望の表示を促すものである。
【0025】
表示駆動回路19は、表示器2に表示用の信号を与えるための回路であり、ICまたはLSIにて構成される。表示駆動回路19は、制御手段18からの信号に基づいて所定の表示を行うように表示器2を駆動制御するものである。
【0026】
表示器2は、TFT型の液晶表示素子およびバックライト手段からなり、表示像Lを発するように表示駆動回路19に駆動制御される。表示器2は、表示駆動回路19によって、走路形状画像など所望の表示形態を表示像LとしてフロントガラスWに投影するものである。
【0027】
以上の構成によって、制御手段18は、速度センサ10、GPS装置11、ジャイロセンサ12から構成される位置検出手段13の信号に基づいて、車両位置座標(現在位置)および自車両Aの向きを算出し、この車両位置座標の前方側(進行方向側)に対応する走路形状を、記憶媒体14に格納されたデジタルマップデータに基づいて、描画処理し表示器2に表示させることができる。
【0028】
次に、制御手段18による表示像Lの描画に関して、図4,5を用いて説明する。
【0029】
図4は、制御手段18による処理を示すものである。図5は、自車両Aの前方側(進行方向側)の走路形状を表示像Lとして、表示ユニット1にてフロントガラス面に投影して表示する表示画面の例を示すものである。
【0030】
制御手段18は、位置検出手段13からの信号に基づいて、車両位置座標および自車両Aの進行方向を算出する(ステップS1)。この場合、制御手段18は、GPS装置11,速度センサ10,ジャイロセンサ12によって、車両位置座標を算出する。例えば、制御手段18は、GPS装置11を用いて、時間によって変化する自車両Aの軌跡を求めることによって、自車両Aの車両位置座標や進行方向を算出することができる。また、制御手段18は、速度センサ10やジャイロセンサ12からの信号に基づいて、自車両Aの移動幅や車体向きから車両位置座標および進行方向を算出することができる。
【0031】
次に、制御手段18は、車両位置座標に応じて視点座標を設定し、自車両Aの進行方向に基づいて表示方向を設定する(ステップS2)。この場合、視点座標は、車両位置座標よりも15メートル高い位置に設定され、表示方向は、自車両Aの進行方向と同じ方向に設定される。
【0032】
また、制御手段18は、記憶媒体14に格納されたデジタルマップデータにおいて、前記視点座標および表示方向に基づいて選択される三次元の座標情報を演算することによって走路形状を描画処理する(ステップS3)。この場合、視点座標から表示方向側に1キロメートル以内の三次元の座標情報について演算し、表示像Lが表示されるように描画処理する。
【0033】
次に、制御手段18は、ステップS3によって算出された走路形状の描画処理において、追い越しするために適した走路位置を算出する。この場合、制御手段18は、他車両情報抽出手段16や自車両Aに搭載されるセンサによって得られる、自車両Aの走行速度、先行車両の走行速度、車間距離などを抽出し、先行車両の走行速度が走路の規定速度よりも遅い場合に、自車両Aが先行車両を追い越しするために必要な距離を算出する(ステップS4)。
【0034】
また、制御手段18は、ステップS3によって算出された走路形状のうち、走路の曲率が大き過ぎず、走路幅がある程度大きく、走路勾配の変化が少なく、交差点や信号機が無く、かつステップS4で算出された先行車両を追い越しするために必要な距離を確保できる走路位置を検索する(ステップS5)。したがって、制御手段18は、見通しのよいと思われる走路位置が何メートル先にあるのかを検索することができる。
【0035】
また、制御手段18は、ステップS5の処理にて検索された走路位置において、走路情報抽出手段17によって、渋滞、事故、工事などによる交通規制や、走路の降雪、凍結などの情報を抽出し、先行車両を追い越しするために、これらの情報によって判断しうる危険性の有無を判定する(ステップS6)。この際、制御手段18は、車車間通信システムによってこれらの情報を得たり、対向車両や追い越し車線の車両の有無情報を得ることができ、これらを考慮した危険性の有無を判定することもできる。
【0036】
制御手段18は、ステップS6の処理にて危険性が無いと判定された場合、ステップS3によって描画処理された走路形状が、前記走路位置とともに画像として表示器2に表示されるように促す制御信号を、表示駆動回路19に出力する(ステップS7)。
【0037】
上述の処理を繰り返すことによって、自車両Aが走行する度に更新される視点座標,三次元の座標情報,自車両Aや先行車両の走行速度に基づいて、走路形状および先行車両を追い越しするために適した走路位置を表示像LとしてフロントガラスWに投影することができる。
【0038】
例えば、図5に示すような走路形状Rとともに先行車両を追い越しするための走路位置C、表示内容や走路位置までの距離を示す表示FをフロントガラスWに投影して表示することができる。なお、図5に示す先行車両を追い越しするための走路位置Cは、走路形状Rと異なる色にて表示または点滅表示させることによって、運転者に注意を促すことができる。また、先行車両を追い越しするための走路位置Cは、図5で示すような形状ではなく、他の形状であってもよい。例えば、文字や記号、マークからなる表示であってもよい。
【0039】
かかる車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、先行車両の情報を抽出する他車両情報抽出手段16と、他車両情報抽出手段17によって得られる情報と記憶媒体14に格納された三次元情報からなるデジタルマップデータに基づいて算出される走路形状Rとを考慮して自車両が前記先行車両を追い越しするために適した走路位置Cを算出する制御手段18と、走路形状Rと制御手段18によって算出された走路位置Cとを表示する表示器2と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0040】
したがって、運転者は、表示器2による表示によって、追い越しするために適した走路位置を事前に確認することができるため、精神的に落ち着いた状態で運転操作することができる。また、運転者は、上述した処理によって事前に判定できる追い越しに適さない走路では、追い越しできるか否かを判断するための動作を行わなくて済むため、安全な運転を行うことに集中することができる。そのため、上述した車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、安全な運転操作を支援できる車両用表示装置となる。
【0041】
また、他車両情報抽出手段16は、車車間通信システムを用いて、前記先行車両の情報を抽出することによって、より新しく,より多くの情報に基づいた危険性の判定を行うことができ、運転者にとって、より安全な運転操作を支援できる車両用表示装置となる。
【0042】
また、自車両Aが走行する走路情報を無線通信を用いて受信する走路情報抽出手段17を備え、制御手段18は、走路情報抽出手段17からの走路情報を考慮して、自車両Aが前記先行車両を追い越しするために適した走路位置を算出することによって、より多くの情報に基づいた危険性の判定を行うことができ、運転者にとって、より安全な運転操作を支援できる車両用表示装置となる。
【0043】
また、表示器2は、自車両AのフロントガラスWに、表示像Lを投影して表示するヘッドアップディスプレイ装置からなることによって、運転者にとって、運転動作中に小さな視線移動にて表示を確認することができるだけでなく、走路形状の表示を見たときの感覚が実際の運転感覚と合致するので、運転者への支援効果が増大する。
【0044】
なお、ステップS4にて、自車両Aが先行車両を追い越しするために必要な距離を算出する際に、自車両Aの走行速度、先行車両の走行速度、車間距離に基づいて算出したが、これに加えて、タイヤと路面とのグリップ力,自車両の重量や加速性能などの車両状態を考慮して算出することもできる。
【0045】
また、上述した実施の形態においては、表示器2からの表示像Lは、フロントガラスWに投影されるものであったが、本発明における投影部材は本実施の形態に限定されるものではなく、例えば、自車両のフロントガラス面あるいはダッシュボード上に設けられるコンバイナに表示器からの表示像を投影させるものであってもよい。また、上述したヘッドアップディスプレイ方式ではなく、例えば、有機ELパネル,あるいは液晶パネルからなる表示手段を採用し、運転者が直接表示手段の表示を視認するものであってもよい。
【0046】
また、上述した実施の形態のようなCD−ROMやDVD−ROMからなる記憶媒体14ではなく、例えば、記憶媒体(地図情報記憶手段)として車両外に設けられるサーバーを適用し、無線通信によって前記サーバーに格納されるデジタルマップデータを適宜ダウンロードすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態である車両用ヘッドアップディスプレイ装置の表示手段の断面図。
【図2】同上実施の形態である車両用ヘッドアップディスプレイ装置の概略図。
【図3】同上車両用ヘッドアップディスプレイ装置のブロック図。
【図4】同上車両用ヘッドアップディスプレイ装置の処理手順を示す図。
【図5】同上車両用ヘッドアップディスプレイ装置の表示画像を示す図。
【符号の説明】
【0048】
2 表示器(表示手段)
13 位置検出手段
14 記憶媒体(地図情報記憶手段)
16 他車両情報抽出手段(先行車両情報抽出手段)
17 走路情報抽出手段
18 制御手段
A 自車両
C 追い越しするために適した位置
R 走路形状

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先行車両の情報を抽出する先行車両情報抽出手段と、
前記先行車両情報抽出手段によって得られる情報と地図情報記憶手段に格納された三次元情報からなる地図情報に基づいて算出される走路形状とを考慮して自車両が前記先行車両を追い越しするために適した走路位置を算出する制御手段と、
前記走路形状と前記制御手段によって算出された前記走路位置とを表示する表示手段と、
を備えてなることを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
前記先行車両情報抽出手段は、車車間通信システムを用いて、前記先行車両の情報を抽出してなることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記自車両が走行する走路情報を無線通信を用いて受信する走路情報抽出手段を備え、
前記制御手段は、前記走路情報抽出手段からの前記走路情報を考慮して、前記自車両が前記先行車両を追い越しするために適した走路位置を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記表示手段は、前記自車両のフロントガラスもしくはフロントガラスと運転者との間に設けられるコンバイナに、表示像を投影して表示するヘッドアップディスプレイからなることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−146362(P2006−146362A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−332325(P2004−332325)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】