説明

車両用警告装置

【課題】車両のユーザーに対して警告を行う車両用警告装置を提供すること。
【解決手段】ECU11は、路面標示および交通標識と、車両の走行速度から、1車両が路面標示および交通標識に示された制限速度を超過したか、2車両が一時停止すべき地点に接近したか、の2つの条件のいずれかに該当するか否かを判断する。いずれかの条件に該当する場合、ECU11は、スピーカ12から警告音声を出力させたり、ディスプレイ3に警告画像を表示させたりすることによって、警告動作を行う。これにより、例えば車両が制限速度を超過したり、一時停止すべき地点に接近した場合には、警告動作が行われることとなるため、ユーザーが車両を運転する上での安全性を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のユーザーに対して警告を行う車両用警告装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動経路上の分岐点周辺に設置された特徴物を用いて経路案内を行う装置が公知である。例えば、特許文献1の装置では、車両が移動経路上を走行中において分岐点に差し掛かると、当該分岐点の周辺に設置された信号機や行先案内標示等の特徴物の認識を試みる。特徴物が認識された場合には、「次の青信号を右折です」や「行先案内標示に従って直進です」等、認識された特徴物に関する情報を含んだ音声案内を行う。
【特許文献1】特開平10−177699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように、従来装置は、移動経路上の分岐点周辺に設置された特徴物に関する情報を含んだ音声案内を行うものであり、車両のユーザーにとって大変便利なものである。しかしながら、従来装置では経路案内を行うことを念頭に置いており、それ以外の動作については考慮されていない。そのため、例えば車両が制限速度を超過したり、一時停止すべき地点に接近したりした場合でも、当該車両のユーザーに対して何の動作も行うことができなかった。
【0004】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、車両のユーザーに対して警告を行う車両用警告装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の車両用警告装置では、車両の走行状態を検出する走行検出手段と、車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標識を識別する識別手段と、走行検出手段の検出結果および識別手段の識別結果から、警告動作を行うべき条件に該当するか否かを判定する判定手段と、判定手段が警告動作を行うべき条件に該当すると判定した場合、警告動作を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
このように、本発明の車両用警告装置では、走行検出手段によって車両の走行状態を検出し、識別手段によって車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標識を識別する。そして、走行検出手段の検出結果および識別手段の識別結果から、警告動作を行うべき条件に該当するか否かを判定手段によって判定するとともに、制御手段は、判定手段が警告動作を行うべき条件に該当すると判定した場合、警告動作を行う。これにより、例えば車両が制限速度を超過したり、一時停止すべき地点に接近した場合には、警告動作が行われることとなるため、ユーザーが車両を運転する上での安全性を高めることができる。
【0007】
請求項2に記載のように、警告動作を行うべき条件を複数用意し、判定手段は、走行検出手段の検出結果および識別手段の識別結果から、複数の条件のうちのいずれかに該当するか否かを判定し、制御手段は、複数の条件の各々に対応する警告情報を有するとともに、判定条件が該当すると判定した条件に対応する警告情報に従って、警告動作を行うことが望ましい。これにより、例えば車両が制限速度を超過したり、一時停止すべき地点に接近した場合など、判定手段が複数の条件の各々に該当すると判定した場合、制御手段は制限速度超過や一時停止注意等の、該当する条件に対応した適切な警告動作を行うことができる。
【0008】
請求項3に記載のように、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、位置情報と警告情報とをリンクして記憶する記憶手段とを設け、制御手段は、判定手段が複数の条件のいずれにも不該当であると判定した場合でも、位置検出手段が検出した車両の現在位置を示す位置情報が記憶手段に記憶されている場合には、当該位置情報とリンクして記憶された警告情報に従って、警告動作を行うことが望ましい。これにより、例えば過去に事故があった地点を位置情報として、当該事故に関する警告情報とリンクして記憶手段に予め記憶させておけば、当該地点に車両が接近した際、判定手段が前述した複数の条件のいずれにも不該当であると判定した場合でも、前述の事故に関する警告をユーザーに対して行うことができる。
【0009】
請求項4に記載のように、制御手段は、走行検出手段が検出した車両の走行状態が所定の走行状態となった場合には、当該走行状態に関する警告情報を、位置検出手段が検出した車両の現在位置を示す位置情報とリンクして、記憶手段に記憶させることが望ましい。これにより、例えば急ブレーキをかけた地点や急ハンドルを切った地点を示す位置情報を、当該走行状態に関する警告情報と共に記憶手段に記憶させることにより、車両が当該地点を再び通過する際には、ユーザーに対して警告を行うことができる。
【0010】
請求項5に記載のように、識別手段は撮影手段を有し、撮影手段の撮影画像から、車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標識を識別することが望ましい。これにより、車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標識を、撮影画像から確実に識別することができる。
【0011】
請求項6に記載のように、制御手段は警告音声を出力する音声出力手段を有し、音声出力手段から警告音声を出力することにより、警告動作を行うことが望ましい。音声出力手段から警告音声を出力することにより、ユーザーは制御手段が行う警告動作を確実に察知することができる。
【0012】
請求項7に記載のように、制御手段は警告画像を表示する表示手段を有し、表示手段に警告画像を表示することにより、警告動作を行うことが望ましい。表示手段に警告画像を表示することにより、ユーザーは制御手段が行う警告動作をより確実に察知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の一実施形態における車両用警告装置の全体構成を示すブロック図である。本車両用警告装置は、カーナビゲーション装置に組み込まれて動作する。
【0014】
図1に示すように、位置検出器1は、地磁気センサ1A、ジャイロスコープ1B、距離センサ1C、GPS受信機1Dから構成され、車両の現在位置および進行方向の検出を行う。
【0015】
地磁気センサ1Aは、例えばパーマロイ等の環状の強磁性体に、これを励磁するための励磁巻線と、方向検出用の直交する2つの検出巻線とが巻かれた構成を持つ。そして、励磁巻線に交流電圧を印加することによって2つの検出巻線に発生する電圧を計測し、これに基づいて車両の進行方向を絶対方位として検出する。
【0016】
ジャイロスコープ1Bは、例えば水晶振動子を備え、当該振動子を振動させた際に発生する、コリオリ力に基づく振動から、車両のヨー角速度(ヨーレート)を検出する。
【0017】
距離センサ1Cは、例えば車両に搭載された図示しない車輪や車軸の回転信号に基づいて、車両の移動距離を検出する。
【0018】
GPS受信機1Dは、人工衛星である図示しないGPS衛星から送信される位置測定用のGPS信号を受信し、車両が現在走行している地点の緯度や経度、高度を検出する。
【0019】
位置検出器1は、前述した4つの機器の検出結果を相互に補間することによって、精度の高い位置検出および進行方向検出を行う。もちろん、要求される検出精度によっては、前述の4つの機器を全て備える必要はない。なお、車両の現在位置および進行方向の検出に関しては、ステアリングセンサ等、他のセンサによる検出信号に基づいて行うこととしてもよい。
【0020】
地図データ入力器2は、例えば記憶媒体としてハードディスクを有し、道路情報、建造物情報、各地域の住所情報や郵便番号情報などを含む地図データと、地図画像を表示する地図画像データとを記憶する。地図データおよび地図画像データに関しては、CD−ROMやDVD−ROM等に記憶することとしても良い。
【0021】
ディスプレイ3は、車載用の小型ディスプレイであり、地図画像の表示を含む各種ナビゲーション表示を行う。また、ディスプレイ3は、図2に示すような警告画像の表示を行う。前述の各種ナビゲーション表示および警告画像の表示に関しては、車載用のヘッドアップディスプレイ等を用いることとしても良い。
【0022】
操作スイッチ4は、複数のメカニカルなスイッチから構成され、カーナビゲーション装置に対して、各種ナビゲーション動作の開始や終了を指示する。また、ディスプレイ3に警告画像を表示するか否かの設定も行う。前述の指示および設定に関しては、操作キーを表示する表示パネルと、当該表示パネルに表示された操作キーを押したことを検出するタッチパネルを備えたタッチスイッチによって構成しても良い。また、音声認識を利用して行うこととしても良い。
【0023】
リモコン5は、例えば各種機能スイッチを備えた多機能リモコンであり、リモコンセンサ6を介して、上述した操作スイッチ4とほぼ同様の操作を行うことができる。
【0024】
車速算出器7は、図示しないエンジンのクランクシャフトの回転に伴って出力される車速パルスを取得するとともに、当該パルスから車両の走行速度を算出する。車両の走行速度に関しては、所定時間におけるタイヤの回転数やプロペラシャフトの回転数等から算出することとしても良い。
【0025】
操舵角算出器8は、図示しないステアリングセンサからセンサ信号を取得するとともに、当該センサ信号からステアリングの操舵角度を算出する。ステアリングの操舵角度に関しては、位置検出器1が検出した車両の進行方向等から算出することとしても良い。
【0026】
カメラ9は、例えばCCDカメラであり、車両が走行中の道路および当該道路周囲の状況を撮影して撮影画像を生成する。前述の撮影に関しては、例えばCMOSカメラ等を利用することとしても良い。
【0027】
データベース10は、例えば記憶媒体としてハードディスクを備え、制限速度超過や一時停止注意等を警告する警告音声および警告画像を警告情報として記憶する。この警告情報は、当該情報を利用して警告動作を行うべき地点を示す位置情報とリンクして記憶される。前述の警告情報および位置情報に関しては、CD−RWやDVD−RAM等に記憶することとしても良い。
【0028】
ECU11は、公知のコンピュータから構成され、地図画像表示を含む各種ナビゲーション動作を実行する。具体的には、ECU11は、位置検出器1が検出した車両の現在位置および進行方向に基づいて、地図データ記憶器2から車両の現在位置周辺の地図画像データを読み出し、車両の現在位置を示すマークを重畳した地図画像をディスプレイ3に表示させるとともに、スピーカ12から各種音声案内を行わせる。
【0029】
さらに、ECU11は、車両のユーザーに対して警告動作も行う。具体的には、ECU11は、カメラ9が撮影した撮影画像から、車両が走行中の道路における路面標示と当該道路周辺に設置された交通標示とを画像認識によって抽出するとともに、車速算出器7が算出した車両の走行速度を取得する。次に、前述の路面標示および交通標識と、車両の走行速度とから、1車両が路面標示および交通標識に示された制限速度を超過したか、2車両が一時停止すべき地点に接近したか、の2つの条件(警告条件)のいずれかに該当するか否かを判断する。前述した1の条件に該当する場合、すなわち、車両が路面標示および交通標識に示された制限速度を超過した場合には、制限速度を超過したことを警告する警告音声をスピーカ12から出力させる。その際、操作スイッチ4によって警告画像を表示するよう設定されていれば、警告画像をディスプレイ3に表示させる。また、前述した2の条件に該当する場合、すなわち、車両が一時停止すべき地点に接近した場合には、一時停止すべき地点に接近したことを警告する警告音声をスピーカ12から出力させる。その際、操作スイッチ4によって警告画像を表示するよう設定されていれば、警告画像をディスプレイ3に表示させる。なお、前述の警告動作を行った場合、ECU11は警告音声と警告画像とを警告情報とし、位置検出器1が検出した車両の現在位置を位置情報としてリンクさせて、データベース10に記憶する。
【0030】
また、ECU11は、車速算出器7が算出した車両の走行速度が急激に減少した場合や、操舵角算出器8が算出したステアリングの操舵角度が急激に変化した場合には、急ブレーキや急ハンドルが行われたものと判断し、当該内容を警告する警告音声と警告画像とを警告情報とし、位置検出器1が検出した車両の現在位置を示す位置情報としてリンクさせて、データベース10に記憶させる。そして、前述した1および2のいずれの条件に該当しない場合でも、位置検出器1が検出した車両の現在位置を示す位置情報がデータベース10に記憶されている場合には、ECU11は当該位置情報とリンクして記憶された警告情報に含まれる警告音声をスピーカ12から出力させる。その際、操作スイッチ4によって警告画像を表示するよう設定されていれば、当該警告情報に含まれる警告画像をディスプレイ3に表示させる。
【0031】
図3は、本実施形態の車両用警告装置が、車両のユーザーに対して警告動作を行う処理に関するフローチャートである。本フローチャートの処理は、所定時間毎に実行される。
【0032】
ステップ301では、ECU11は、カメラ1が撮影した撮影画像を取得するとともに、取得した撮影画像から、車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標示を画像認識によって抽出する。カメラ9を利用することで、車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標識を、撮影画像から確実に抽出できる。ステップ302では、車速算出器7から車両の走行速度を取得し、操舵角算出器8からステアリングの操舵角度を取得する。また、位置検出器1から車両の現在位置を取得する。
【0033】
ステップ303では、ステップ301で抽出した路面標示および交通標示と、ステップ302で取得した車両の走行速度とから、1車両が路面標示および交通標識に示された制限速度を超過したか、2車両が一時停止すべき地点に接近したか、の2つの条件のいずれかに該当するか否かを判定する。前述の2つの条件(警告条件)の各々に該当する場合には、制御手段は制限速度超過や一時停止注意等の、該当する条件に対応した適切な警告動作を行うためである。いずれかの条件に該当する場合は、ステップ304へ進み、該当する条件に対応する警告音声および警告画像を決定した後、ステップ308へ進む。いずれの条件にも該当しない場合は、ステップ305へ進む。
【0034】
ステップ305では、ステップ302で取得した車両の現在位置を示す位置情報をデータベース10から検索する。ステップ306では、ステップ305において車両の現在位置を示す位置情報が検索されたか否かを判定する。これにより、前述した2つの条件(警告条件)のいずれにも該当しない場合でも、例えば過去に事故があった地点等に車両が接近した際には、当該内容をユーザーに警告できるのである。検索された場合は、ステップ307へ進み、検索された位置情報とリンクしてデータベース10に記憶された警告情報を読み出した後、ステップ308へ進む。検索されなかった場合は、処理を終了する。
【0035】
ステップ308では、操作スイッチ4によって警告画像を表示するよう設定されているか否かを判定する。警告画像を表示するよう設定されていない場合は、ステップ309へ進み、警告画像を表示するよう設定されている場合は、ステップ310へ進む。
【0036】
ステップ309では、ステップ304で決定された警告音声、またはステップ307で読み出された警告情報に含まれる警告音声をスピーカ12から出力させ、処理を終了する。警告音声を出力することにより、ユーザーは警告動作を確実に察知できる。一方、ステップ310では、ステップ304で決定された警告音声、またはステップ307で読み出された警告情報に含まれる警告音声をスピーカ12から出力させるととともに、同じくステップ304で決定された警告画像、またはステップ307で読み出された警告情報に含まれる警告画像をディスプレイ3に表示させて、処理を終了する。ディスプレイ3に警告画像を表示することで、ユーザーは警告動作をより確実に察知できる。
【0037】
図4は、本実施形態の車両用警告装置が、データベース10に警告情報を記憶する処理に関するフローチャートである。本フローチャートの処理は、図3のフローチャートの処理とは独立して、所定時間毎に実行される。
【0038】
ステップ401では、ECU11は、カメラ1が撮影した撮影画像を取得するとともに、取得した撮影画像から、車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標示を画像認識によって抽出する。ステップ402では、車速算出器7から車両の走行速度を取得し、操舵角算出器8からステアリングの操舵角度を取得する。また、位置検出器1から車両の現在位置を取得する。
【0039】
ステップ403では、ステップ401で抽出した路面標示および交通標示と、ステップ402で取得した車両の走行速度とから、1車両が路面標示および交通標識に示された制限速度を超過したか、2車両が一時停止すべき地点に接近したか、の2つの条件のいずれかに該当するか否かを判定する。いずれかの条件に該当する場合は、ステップ405へ進む。いずれの条件にも該当しない場合は、ステップ404へ進む。
【0040】
ステップ404では、ステップ402で取得した車両の走行速度およびステアリングの操舵角度から、車両が急ブレーキまたは急ハンドルを行ったか否かを判定する。急ブレーキをかけた地点や急ハンドルを切った地点を車両が再度通過する際に、ユーザーに対して警告動作を行うためである。車両が急ブレーキまたは急ハンドルを行ったと判定された場合は、ステップ405へ進む。そうでない場合は、処理を終了する。
【0041】
ステップ405では、ステップ403またはステップ404において行われた内容を警告する警告音声と警告画像を警告情報とし、ステップ402で検出された車両の現在位置を示す位置情報とリンクして、データベース10に記憶させ、処理を終了する。
【0042】
このように、本実施形態の車両用警告装置では、ECU11は、路面標示および交通標識と車両の走行速度とから、警告条件に該当するか否かを判断するとともに、警告条件に該当する場合には警告動作を行う。これにより、例えば車両が制限速度を超過したり、一時停止すべき地点に接近した場合には、警告動作が行われることとなるため、ユーザーが車両を運転する上での安全性を高めることができる。
【0043】
前述した実施形態では、警告動作を行う条件(警告条件)として、1車両が路面標示および交通標識に示された制限速度を超過したか、2車両が一時停止すべき地点に接近したか、の2つの条件を利用した。しかしながら、これに限定されるものではなく、より多くの条件を設けることとしても良い。その一例として、操舵角算出器8が算出したステアリングの操舵角度から、車両が右折または左折を行うか否かを警告条件とし、当該条件に該当する場合には、歩行者や二輪車の巻き込みに注意するよう警告音声および警告画像を出力することが考えられる。
【0044】
また、前述した実施形態では、車両の走行速度が急激に減少した場合や、ステアリングの操舵角度が急激に変化した場合には、急ブレーキや急ハンドルが行われたものと判断し、車両の現在位置を示す位置情報と警告情報とをリンクさせて、データベース10に記憶させた。しかしながら、これに限定されるものではなく、例えば車外から事故情報や渋滞情報を取得するとともに、当該内容を警告する警告情報を事故や渋滞が発生した地点を示す位置情報とリンクして記憶することとしても良い。これにより、本装置が行う警告動作を充実させることができる。
【0045】
前述した実施形態では、本装置はカーナビゲーション装置に組み込まれて動作したが、これに限定されるものではなく、音声出力機能や表示機能を備えた機器であれば好適に利用できる。しかしながら、最も好適なのは、カーナビゲーション装置に組み込まれて動作した場合であることを言及しておく。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態における車両用警告装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の車両用警告装置が表示する警告画像の一例を示す図である。
【図3】本実施形態の車両用警告装置が、車両のユーザーに対して警告動作を行う処理に関するフローチャートである。
【図4】本実施形態の車両用警告装置が、データベースに警告情報を記憶する処理に関するフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1…位置検出器
1A…地磁気センサ
1B…ジャイロスコープ
1C…距離センサ
1D…GPS受信機
2…地図データ入力器
3…ディスプレイ
4…操作スイッチ
5…リモコン
6…リモコンセンサ
7…車速算出器
8…操舵角算出器
9…カメラ
10…データベース
11…ECU
12…スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行状態を検出する走行検出手段と、
前記車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標識を識別する識別手段と、
前記走行検出手段の検出結果および前記識別手段の識別結果から、警告動作を行うべき条件に該当するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が前記警告動作を行うべき条件に該当すると判定した場合、警告動作を行う制御手段とを備えることを特徴とする車両用警告装置。
【請求項2】
前記警告動作を行うべき条件を複数用意し、
前記判定手段は、前記走行検出手段の検出結果および前記識別手段の識別結果から、前記複数の条件のうちのいずれかに該当するか否かを判定し、
前記制御手段は、前記複数の条件の各々に対応する警告情報を有するとともに、前記判定条件が該当すると判定した条件に対応する警告情報に従って、前記警告動作を行うことを特徴とする請求項1記載の車両用警告装置。
【請求項3】
車両の現在位置を検出する位置検出手段と、
位置情報と警告情報とをリンクして記憶する記憶手段とを設け、
前記制御手段は、前記判定手段が前記複数の条件のいずれにも不該当であると判定した場合でも、前記位置検出手段が検出した前記車両の現在位置を示す位置情報が前記記憶手段に記憶されている場合には、当該位置情報とリンクして記憶された警告情報に従って、前記警告動作を行うことを特徴とする請求項2記載の車両用警告装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記走行検出手段が検出した前記車両の走行状態が所定の走行状態となった場合には、当該走行状態に関する警告情報を、前記位置検出手段が検出した前記車両の現在位置を示す位置情報とリンクして、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項3記載の車両用警告装置。
【請求項5】
前記識別手段は撮影手段を有し、
前記撮影手段の撮影画像から、前記車両が走行中の道路における路面標示および当該道路周辺に設置された交通標識を識別することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用警告装置。
【請求項6】
前記制御手段は警告音声を出力する音声出力手段を有し、
前記音声出力手段から前記警告音声を出力することにより、前記警告動作を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両用警告装置。
【請求項7】
前記制御手段は警告画像を表示する表示手段を有し、
前記表示手段に前記警告画像を表示することにより、前記警告動作を行うことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両用警告装置。
【請求項8】
前記車両用警告装置は、車両用のナビゲーション装置に組み込まれて動作することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の車両用警告装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−133606(P2007−133606A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−325248(P2005−325248)
【出願日】平成17年11月9日(2005.11.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】