説明

車載ナビゲーション装置

【課題】住所地や施設名、個人名等を漢字で目的地の検索入力をしたとき、その漢字に間違いが存在していても、所望の地点を検索結果として出力自在なこと。
【解決手段】目的地として、漢字表現される地点名、施設名、個人名の1以上を入力する入力手段と、入力した目的地をルート案内する目的地として設定する前に、前記目的地として入力した情報に基づき、前記入力された仮名入力の間違い及び/または漢字の間違いを想定し、入力手段で入力された情報から間違いやすい用語DB85及び部首・部首相当変更DB86を用いて間違いやすい用語を選択し、その合成語の場所(地点名、施設名、個人名)が存在するか否かによって、特定の配列順序で地点名を表示する地点名表示手段89と、前記地点名表示手段89で配列した地点名から特定の場所を選択されたとき、それを目的地として設定するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載ナビゲーション装置による目的地の検索方法として、漢字表現される地点名(特定の地点名)、即ち、住所地、施設名、個人名等の何れかを仮名(ひらがな、型仮名、ローマ字)入力して目的地検索を行う車載ナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車載ナビゲーション装置は、ユーザが所望の目的地を設定するとその目的地に向けて車両を走行するようにルート案内機能を有している。このルート案内機能によれば、地図情報を用いて出発地から目的地までを結ぶ多数の経路の中で、距離、時間、料金等を考慮し、最も適切な経路を探索して提示し、利用者による選択の後、その選択した経路を誘導経路として記憶し、走行中、地図画像上に案内ルートを他の経路とは色を変えて描画して画面表示したり、車両が案内ルート上の進路を変更すべき交差点に一定距離以内に近づいたときに、交差点を拡大表示し、進路を変更すべき方向を示す矢印等を描画して画面表示したり、音声で右左折の誘導を行うことで、ユーザを目的地まで案内している。
【0003】
このような車載ナビゲーション装置の案内ルートは、最初に現在地と目的地、更に必要に応じて経由地を入力して指示する必要がある。その入力に際して、現在地については例えば、GPS信号を受信することにより容易に正確な地点を指示することができる。それに対して、目的地や経由地(以下「目的地」と略称する)を入力するには、例えば、地図画面をスクロールして意図する地点を探す方法、目的地に関連するジャンルを指定し、更に地域を指定して目的地を検索する方法、予めその地点、或いはその近傍の緯度と経度がわかっているときには直接その緯度と経度を入力して指定する方法、郵便番号を入力して目的地近傍を指定する方法、目的地或いはその近傍の施設の電話番号を入力してその地点を指定する方法、地点名や施設名、個人名等を直接入力してその地点を指定する方法、目的地の住所を画面表示された都道府県から順に詳細地点名迄選択して指示する方法等が採用されている。
【0004】
殊に、住所地や施設名、個人名等を直接入力して目的地を設定する場合には、漢字の間違い、記憶のあいまいさが最終的な目的地検索速度を遅くしている。
そこで、特許文献1では、住所検索に際し、住所をキー入力により直接入力する方法であっても、下位住所の住所階層については、利用者が特に誤りが無く入力を行った場合であっても、住所検索の際に、利用者が下位住所まで正確に覚えていないことを前提に、かつ、容易にその地点を検索できる住所検索方法を提供している。
即ち、特許文献1は、上位住所入力手段で広域の住所を指示し、区切りの無い字を入力する下位住所入力手段で狭域の住所を指示し、前記上位住所入力手段で指示した上位の住所の範囲内で、前記区切りの無い字の間に区切りがあるものと無いものの全てを住所データから検索し、リスト化する住所検索方法、及び、広域の住所を指示する上位住所入力手段と、狭域の住所に関する区切りの無い字を入力する下位住所入力手段と、前記上位住所入力手段で指示した上位の住所の範囲内で、前記区切りの無い字の間に区切りがあるものと無いものの全てを住所データから検索する住所データ検索手段と、前記住所データ検索手段で検索した結果をリスト化する検索結果リスト作成手段とを備えた住所検索装置によって、単に記憶している字を記憶している順番に並べて入力を行うのみで、簡単に、かつ、素早く、正確に住所検索を行っている。
【特許文献1】特開2004−240695
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1は、上位住所入力手段で広域の住所を指示し、区切りの無い字を入力する下位住所入力手段で狭域の住所を指示し、前記上位住所入力手段で指示した上位の住所の範囲内で、前記区切りの無い字の間に区切りがあるものと無いものの全てを住所データから検索してリスト化するものであり、ここに記憶のあいまいさから「荻」と「萩」の区別がつかない場合、「山本」と「山元」の苗字表現を間違えた場合、「遊園地」と「レジャーランド」、「ゴルフクラブ」と「カントリー倶楽部」との違いのように、記憶していた漢字入力では、住所または名称が特定できない場合がある。
このような情報入力を行うと、特許文献1では、目的地を検索して出力することができないし、地点名や施設名、個人名等を直接入力してその地点を指定する方法として使用できない。
【0006】
そこで、この発明はかかる不具合を解決し、住所地や施設名、個人名等を漢字で目的地の検索入力をしたとき、その漢字に間違いが存在していても、所望の地点を検索結果として出力自在な車載ナビゲーション装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1にかかる車載ナビゲーション装置は、入力手段で入力された特定の文字に間違いやすい文字及び間違い候補となる文字を対応付けて文字記憶手段で記憶させておき、入力手段で入力された目的地としての地点名から、間違いやすい文字を選択し、前記文字記憶手段に記憶されている間違い候補となる文字と置き換えた合成語を合成語作成手段で作成する。それら入力された地点名及び作成された合成語に基づいて地点名を検索手段で検索し、検索された地点名を特定の配列順序で表示する地点名表示手段で配列した地点名から特定の場所を選択したとき、それを目的地選択手段で目的地として設定するものである。
ここで、目的地として地点名を文字入力する入力手段とは、目的地として、住所地や施設名、個人名の1以上を入力する手段であり、地点名としての住所は、県名からの表示または市名からの表示の何れでもよく、また、施設名は役所、駅、空港、遊園地、公園、病院、医院等の名称であり、そして、個人名は、氏名または誰々宅のような建物等の表現形態をとる。
また、入力手段で入力された特定の文字入力に対して間違いやすい文字及び間違い候補となる文字を対応付けて記憶した文字記憶手段は、目的地として入力した情報に基づき、前記入力された仮名入力の間違い及び/または漢字の間違いを想定し、前記入力された情報から間違いやすい用語を選択するものである。
そして、入力手段で入力された地点名から間違いやすい文字を選択し、それを前記文字記憶手段に記憶されている間違い候補となる文字と置き換えた合成語を作成する合成語作成手段は、その合成語の地点名が存在するか否かによって、合成語の場所が存在した場合、特定の配列順序で地点名を表示する。ここで、前記漢字の間違いとしては、部首または部首に相当する旁(つくり)の違いを当てはめたり、間違い易い文字を当てはめたりするものであり、また、仮名入力では、例えば、「づ」と「ず」の違い等によって、例えば、「木更津」は「きさらず」であれば該当するが、「きさらづ」であれば該当するものがないことから、「きさらづ」と入力された場合には、「きさらず」も候補として、当該地点名が存在するか否かを判断するものである。
更に、入力手段で入力された地点名及び作成された合成語に基づいて地点名を検索する検索手段は、入力された地点名、合成語に基づく地点名が現存する施設名、個人名、住所等であるかを判断するものである。
更にまた、検索された地点名を特定の配列順序で表示する地点名表示手段は、距離の順序、あいうえお順、アルファベット順、市内、県内順等の順序で表示するものである。そして、地点名表示手段で配列した地点名から特定の場所を選択されたとき、それを目的地として設定する目的地選択手段は、地点名表示手段で配列した地点名から特定の場所を選択し、それを目的地として設定するものである。ここで、地点名から特定の場所を選択するとは、目的地として入力した情報を直接表現したもの及びそこには間違いがあるとして補正した地点名を表示し、そこから択一的に選択するものであればよい。
【0008】
請求項2にかかる車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、距離の近い順で配列するものである。
ここで、目的地として入力した情報を直接表現したもの及びそこには間違いがあるとして補正した地点名は、距離の近いものから順に配列することができる。
【0009】
請求項3にかかる車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報を直接表現したものを除き、距離の近い順で配列するものである。
ここで、目的地として入力した情報を直接表現したものを除き、間違いがあるとして補正した地点名は、距離の近いものから順に配列するものであるが、目的地として入力した情報を直接表現したものは正確である確率が非常に高いので、スクロールをかける必要のない最上段としたものである。
【0010】
請求項4にかかる車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報を直接表現したものを最上位とし、次に、過去に目的地となった頻度の順に配列するものである。
ここで、目的地として入力した情報を直接表現したものを除き、間違いがあるとして補正した地点名は、過去に目的地としているから、再度目的地になる確率が高いので、その目的地となった頻度の高いものから順に配列するものであるが、目的地として入力した情報を直接表現したものは正確である確率が非常に高いので、スクロールをかける必要のない最上段としたものである。
【0011】
請求項5にかかる車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報が住所、施設名、個人名に存在していないとき、表示対象から除外し、次に他を距離の近い順に配列するものである。
ここで、目的地として入力した情報を直接表現したものに間違いがあれば、それを除去し、目的地となる確率の高いものから順に配列するものである。
【0012】
請求項6にかかる車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、市内、県内、隣接県の順序で配列するものである。即ち、間違いがあるとして補正した地点名としては、市内、県内、隣接県の順序で車両の行動範囲からして、その確率が低くなるから最初に市内、次に県内、そして隣接県の順序で配列し、候補地を絞り易くしている。
【0013】
請求項7にかかる車載ナビゲーション装置の前記目的地とし入力する住所地や施設名、個人名には、普通名詞及び/または距離を入力するものである。
ここで、○○病院、○○医院、○○事務所等は、「○○」に間違いがあっても、普通名詞によって、絞込みが可能となり、また、距離を入力し、例えば、30Km以内と入力してその30Km圏内で特定できることであり、地点名の検索時間を速くすることができる。
【0014】
請求項8にかかる車載ナビゲーション装置の前記目的地の入力には、特定されたジャンルを入力するものである。
ここで、特定されたジャンルとは、「購買」であれば、コンビニの具体的なチェーン店が、「ホテル」であれば、観光ホテル、ビジネスホテルとしてホテル名が検索できるから、間違いを最小限にすることができる。
【0015】
請求項9にかかる車載ナビゲーション装置の前記入力された文字の間違いの候補は、漢字の部首または部首相当の違いとするものであるから、イメージの違いの場合にそれを発見し、正確な目的地が検索できる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の車載ナビゲーション装置は、車載ナビゲーション装置の目的地として、地点名、即ち、住所地や施設名、個人名の1以上を入力するとき、入力した目的地をナビゲーション機能に設定する前に、前記目的地として入力した仮名、漢字情報に基づき、前記入力された仮名の間違い及び/または漢字入力の間違いを想定し、前記入力手段で入力された情報から間違いやすい用語を選択し、その合成語の住所地、施設名、個人名が存在するか否かによって、特定の配列順序で地点名を表示する地点名表示手段と、その地点名表示手段で配列した地点名から特定の場所を選択し、それを目的地として設定する目的地選択手段とを具備するものである。
したがって、仮名入力及び/または漢字入力したとき、入力した仮名及び/または漢字に入力ミスがあったり、漢字の書き方、呼名の記憶が明確でなかったりしたときでも、入力された情報を基に特定の配列順序で候補地を地点名表示手段で表示するものであるから、あいまいな記憶または入力であっても、所望の目的地を得ることができる。
よって、住所地や施設名、個人名等を漢字で目的地の検索入力をしたとき、その漢字に間違いが存在していても、検索結果として所望の地点が出力自在となる。
【0017】
請求項2の車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、距離の近い順で配列するものであるから、人の持つ予測性によって該当する距離の前後に当該入力した目的地が存在していなければ、請求項1に記載の効果に加えて、地点名を早期に見出すことができる。喩え、地点名からも洩れていても、それが明らかとなり、早い時期に再入力が可能となる。
【0018】
請求項3の車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報を直接表現したものを最上位とし、他を距離の近い順で配列するものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、地点名を早期に見出すことができる。また、最上部を確認することにより入力に間違いがあるか否かが判別され、かつ、想定する距離の確認によって入力に間違いがあるか否かも判別され易く、かつ、地点名から所望の目的地が選択できる。
【0019】
請求項4の車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報を直接表現したものを最上位とし、次に、過去に目的地となった頻度の順に配列するものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、地点名を早期に見出すことができる。また、最上部を確認することにより入力に間違いがあるか否かが判別され、かつ、過去に目的地となった頻度の順に配列するものであるから、早い時期に入力に間違いがあるか否かが判別され易く、かつ、地点名から所望の目的地が選択できる。生活習慣によって、病院等の速やかな行動を必要とする情報に対して、速やかに表示を行うことができる。
【0020】
請求項5の車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報が住所地、施設名、個人名に存在していないとき、表示対象から除外し、次に他を距離の近い順に配列するものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、地点名を早期に見出すことができる。また、最上部を確認することにより入力に間違いがあるか否かが判別され、地点名から所望の目的地が選択できる。医院、病院等の速やかな行動を必要とする情報に対して、速やかに表示を行うことができる。
【0021】
請求項6の車載ナビゲーション装置の前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、市内、県内、隣接県の順序で配列するものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、車両の持ち主の行動範囲の多いと推定される場所から、順次、地点名を配列するものであるから、病院等の速やかな行動を必要とする近距離の情報に対して、速やかに表示を行うことができる。
【0022】
請求項7の車載ナビゲーション装置の前記目的地とし入力する住所地や施設名、個人名は、普通名詞及び/または距離を入力するものであるから、請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の効果に加えて、地点名、施設名、個人名は、肩書き等の普通名詞及び/または距離情報を入力すれば、それだけで地点名や登録されている施設名、登録されている個人名を特定する要件となるから、地点名の信頼性を高めることができる。
【0023】
請求項8の車載ナビゲーション装置の前記目的地の入力には、特定されたジャンルを入力するものであるから、請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載の効果に加えて、ジャンルを特定することにより、地点名や施設名が特定できるから、間違いやすい用語の範囲を広くすることができる。
【0024】
請求項9の車載ナビゲーション装置の前記入力された文字の間違いの候補は、漢字の部首の違いとするものであるから、請求項1乃至請求項8の何れか1つに記載の効果に加えて、広い範囲の間違い文字を検索対象とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図中、同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここでは重複する説明を省略する。
図1は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置の全体構成図であり、ナビゲーション機能表現を含む全体構成を示すブロック図である。図2は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置のディスプレイ及び操作部を示すものである。
図3は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置のディスプレイの目的地設定メニュー画面であり、図4は同じく車載ナビゲーション装置のキー入力画面であり、図5は同じく車載ナビゲーション装置の漢字変換後の入力画面であり、図6は同じく車載ナビゲーション装置の入力候補表示画面である。図7は同じく車載ナビゲーション装置の他の事例のキー入力画面であり、図8は同じく車載ナビゲーション装置の他の事例の漢字変換後の入力画面であり、図9は同じく車載ナビゲーション装置の他の事例の入力候補表示画面である。
【0026】
図1において、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、入力された情報に基づいて各種の演算処理を行うマイクロプロセッサからなる演算・制御部1と、ドライバ等の操作者からの操作を受け付ける各種キー入力、音声入力、タッチスイッチ等の操作部2と、操作者に対して操作情報、地図等の情報を表示する液晶からなるディスプレイ3と、ルート案内、交通規制情報、渋滞情報の案内に関する音声ガイダンスを行うスピーカ4を有している。なお、操作部2としては、キーボード、マウス、バーコードリーダ、遠隔操作用のリモートコントロール装置等を使用することもできる。更に、ディスプレイ3の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
【0027】
マイクロプロセッサからなる演算・制御部1は、全体の制御を行う演算及び制御を行うCPU11、及びCPU11が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用すると共に、ルート探索や、ルートが探索されたときのルートデータ、交通規制情報、渋滞情報等が記憶されるRAM12、制御用プログラムの他、バイパス道路情報、合流地点毎の所要時間の算出を行うプログラム等が記憶されたROM13、ROM13から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ14等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ15等を備えている。
【0028】
ROM13には、各種のプログラムが記憶され、RAM12に各種のデータが記憶されるようになっており、また、プログラム、データ等を外部記憶装置、メモリカード等からプログラム、データ等を読み出してフラッシュメモリ14に書き込まれる。更に、メモリカード等を交換または外部から所定のプログラム、データ等をインストールすることによってプログラム、データ等を更新することができる。
演算・制御部1には、操作部2、ディスプレイ3、スピーカ4、通信部5等の各周辺装置が電気的に接続されている。操作部2は、走行開始時の現在地を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う際等に操作され、各種キー等の複数の操作スイッチから構成される。演算・制御部1は、操作部2の各スイッチの操作により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0029】
ディスプレイ3には、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までのルート案内、ルート案内に沿った案内情報、後述のルート変更案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時間、メール、テレビ番組等が表示される。
なお、ディスプレイ3として液晶ディスプレイの代わりに、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL等を使用し、車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用することもできる。そして、ディスプレイ3は操作部2としてのタッチスイッチを兼ねてもよい。本実施の形態ではタッチスイッチであることを前提に説明する。図4等に示すように、本実施の形態の入力手段20は、タッチスイッチで形成されたディスプレイ3と兼用する。スピーカ4は、演算・制御部1からの指示に基づいて、本線道路、バイパス道路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、ルート案内のルート変更を案内する音声案内を出力する。なお、スピーカ4より出力される音声としては、合成された音声の他に、各種効果音、予めメモリ等に録音された各種の案内情報を出力することもできる。
【0030】
また、日本道路交通情報センター(JARTIC(登録商標):Japan Road Traffic Information Center(以下、単に「JARTIC」という))からのAM放送(周波数1620KHz)、及び/または、道路交通情報通信システムセンター(VICS(登録商標):Vehicle Information and Communication System(以下、単に「VICS」という))52等の情報センターとの間でネットワーク51を介して通信を行う通信部5を有している。
本実施の形態では、ネットワーク51を介してVICS52から警察、日本道路公団等の交通管制システムの情報を収集して作成した道路の渋滞等に関する情報や、交通規制情報等の道路交通情報を所定時間毎に受信可能となっている。また、この道路交通情報は、例えば、道路の渋滞等に関する道路渋滞情報、道路工事、建築工事等による交通規制情報等の道路交通情報に関する詳細情報である。該詳細情報としては、道路渋滞情報の場合、後述のVICSリンクID、渋滞の実際の長さ、渋滞解消の見込まれる時間等であり、交通規制情報の場合、VICSリンクID、道路工事、建築工事等の継続期間、通行止め、片側交互通行、車線規制等の交通規制の種類、交通規制の時間帯等である。
【0031】
また、ネットワーク51としては、例えば、無線LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網等の通信回線網等の通信系を使用することができる。そして、放送衛星によるCS放送、BS放送、地上波ディジタルテレビ放送、FM多重放送等を利用する通信系を使用することもできる。更に、高度道路交通システム(ITS)において利用されるノンストップ自動料金支払いシステムのETC(Electronic Toll Collection System)、狭域通信システム(DSRC)等の通信系を使用することもできる。
【0032】
そして、通信部5は、例えば、VICS52等から送信された渋滞情報、交通規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況等の各情報からなる道路交通情報を、道路に沿って配設された電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信するビーコンレシーバである。また、通信部5は、ネットワーク51として通信回線網等の通信系において通信を可能とするネットワーク機器である。更に、通信部5は道路交通情報通信システムセンター52からの情報の他に、ニュース、天気予報等の情報からなるFM多重情報を、FM放送局を介してFM多重放送として受信するFM受信機を備える。なお、前記ビーコンレシーバ及びFM受信機は、ユニット化されてVICSレシーバとして配設されるようになっているが、別々に配設することもできる。
【0033】
更に、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、現在の自車の位置、方位、目標位置(例えば、交差点)までの距離等を検出することが可能となるように各種センサからなる自車の現在地を検出する現在地検出部6と、同じく、各種のデータが記録され、書込み、読出しが可能な記憶容量が大きいハードディスクからなる地図情報処理部7、同じく、各種のデータが記録され、書込み、読出しが可能な記憶容量が大きいハードディスクからなる目的地情報処理部8を具備している。
【0034】
本実施の形態の車載ナビゲーション装置を構成する特徴的な構成要素について図1に基づいて、更に、具体的に説明する。
自車の現在地を検出する現在地検出部6は、GPSセンサ61、地磁気センサ62、距離センサ63、ステアリングセンサ64、方位検出部としてのジャイロセンサ65、高度計66、更に、自車の走行速度及び走行距離を検出する車速センサ67等からなる。なお、この距離センサ63と車速センサ67は単一のものとすることもできる。
【0035】
特に、本実施の形態においては、GPSセンサ61のみを使用し、現在地検出部6とすることもできる。GPSセンサ61は、人工衛星から発生させられた電波を受信することにより、地球上における自車の現在地及び現在時間を検出する。地磁気センサ62は、地磁気を測定することによって自車方位を検出する。距離センサ63は、道路上の所定位置間の距離等を検出する。ここで、距離センサ63としては、例えば、自車の車輪の回転速度を測定し、測定した回転速度に基づいて距離を検出するが、車速センサ67の出力を積分して距離を検出してもよい。
【0036】
また、ステアリングセンサ64は自車の操舵角を検出するものである。ここで、ステアリングセンサ64としては、例えば、ステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。
そして、ジャイロセンサ65は自車の旋回角を検出するものである。ここで、ジャイロセンサ65としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。また、ジャイロセンサ65によって検出された旋回角を積分することにより、自車方位を検出することができる。
【0037】
地図情報処理部7としては、本実施の形態ではハードディスクを使用した場合で説明する。このハードディスクに記憶された交通情報DB(データベース、以下、単に『DB』という)71、地図情報DB74、及び所定のプログラム等を読み出す機能を備えている。なお、本実施の形態においては、地図情報処理部7としてハードディスクを使用されているが、ハードディスクの他にメモリカード、DVD、光ディスク等を外部記憶装置の一部として使用することもできる。
【0038】
交通情報DB71には、VICS52から受信した渋滞の実際の長さ、渋滞解消の見込まれる時間等から構成される現況の道路の渋滞等に関する道路交通情報から作成した渋滞情報72が格納されている。また、この交通情報DB71には、VICS52から受信した交通規制のある道路工事、建築工事等による交通規制情報等に関する道路交通情報から作成した交通規制情報73が格納されている。なお、交通情報DB71には、本発明の実施の形態の放送局からの放送情報を用いるものではなく、VICSリンクIDによって得られる情報である。JARTIC、全国各地のNHK、民放の何れを受信するかを単数または複数に決定し、或いはその受信時間も設定することができる。特に、JARTICのデータは放送時間を特定する必要がないが、NHK、民放の何れも、交通情報の放送時間を特定するのが望ましい。
【0039】
VICS52から受信した各道路交通情報には、種別情報、位置、渋滞区間の距離、渋滞度等の情報と共に、VICSリンクIDが含まれる。VICSリンクIDは、道路を所定の交差点毎に分割して規格化された走行案内用リンクとしてのVICSリンクに付与された識別番号である。なお、前記道路交通情報には、各VICSリンクにおける始点及び終点の座標、始点から終点までの距離等の情報も含まれている。
【0040】
ここで、地図情報DB74に記憶される道路とVICSリンクとは同一情報を扱うものではない。即ち、一般的には、道路(リンク)の方がVICSリンクよりも細分化されている。そこで、交通情報DB71には、各道路に識別番号として付与されるリンクIDとVICSリンクIDとの間の変換テーブル(対照表)を有し、VICSリンクIDに基づいて、対応するリンクIDを特定することができるようになっている。そのため、ナビゲーション機能では、VICS52からVICSリンクIDを受信すると、該VICSリンクIDに基づいて渋滞情報等の道路交通情報を表示すべき道路の区間を特定することができる。そして、VICS52から受信した現況の道路の渋滞等に関する道路交通情報のVICSリンクIDは、リンクIDに変換されて渋滞情報72として格納される。また、VICS52から受信した交通規制情報等に関する道路交通情報のVICSリンクIDは、リンクIDに変換されて交通規制情報73として格納される。
【0041】
また、地図情報DB74には、本実施の形態の車載ナビゲーション装置のナビゲーション機能による走行案内やルート探索に使用されるナビ地図情報75が格納されている。ここで、ナビ地図情報75には、ルート案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、分岐地点に関する分岐地点のデータ、施設の一種である道路に関するリンクデータ、ルートを探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOI(Point of Interest)に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。そして、地図情報DB74の内容は、地図情報配信センターから通信部5を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【0042】
そして、ルート探索データとしては、設定された目的地までのルートを探索及び表示する際に使用されるデータについて記録されており、分岐地点を通過する際のコストや道路を構成するリンクのコストからなる探索コストを算出し、使用するコストデータ、ルート探索により選択された誘導ルートをディスプレイ3の地図上に表示するためのルート表示データ等から構成されている。
店舗データとしては、各地域のホテル、病院、ガソリンスタンド、駐車場、観光施設等のPOIに関するデータがPOIを特定するIDと共に記録される。なお、前記地図情報DB74には、所定の情報をナビゲーション装置のスピーカ4によって出力するための音声出力データも記録される。
【0043】
更に、目的地情報処理部8はルート探索データとしての目的地を選択設定するものであり、住所地DB81、施設名DB82、個人名DB83、目的地登録・設定履歴DB84、間違いやすい用語DB85、部首・部首相当変更DB86、ジャンル別目的地DB87、合成語作成手段88、検索手段89、地点名表示手段90、目的地選択手段91で構成されている。
住所地DB81は、全国または特定地域(中部、関東、関西等)の地名を格納したデータで地図情報処理部7の地図情報DB74から得ている。住所情報はここに集められる。施設名DB82は、全国または特定地域(中部、関東、関西等)の施設名を格納したデータで地図情報処理部7の地図情報DB74から得ている。これらは、住所地DB81、施設名DB82として独立して設けることなく、直接、地図情報DB74として使用してもよい。本実施の形態では、検索速度を上げるために独立させた住所地DB81、施設名DB82を設けている。
【0044】
個人名DB83は、日本人の個人の姓名を苗字と名前として登録しておき、それをスタンダードとして持つものである。目的地登録・設定履歴DB84はルート探索データとしての目的地をドライバ、車両のオーナ等が設定したものであり、この設定された目的地は設定時に時間的な余裕があり、間違いがない入力として格納しているものである。また、本実施の形態で正確な情報が選択されたものであり、正確な情報となっている。この目的地登録設定・設定履歴DB84は登録した各目的地がどのような頻度で使用されているかを、各目的地毎の使用回数で記憶するものである。この目的地登録・設定履歴DB84は登録した各目的地に対応するカウンタを設けることによって実施できる。
【0045】
間違いやすい用語DB85は、読み方の不確かさから生じる「荻原」と「萩原」、「上原」と「小原」等、発音が同じであっても漢字表現が異なる「山本」と「山元」、「上村」と「神村」、「植村」と「上村」、「川瀬」と「河瀬」等は、ひらがな入力し、漢字変換しても、それが正確であるとは限らない。そこで、予め間違いやすい用語をデータとして格納するものである。そのため、入力手段20で入力された特定の文字入力に対して間違いやすい文字及び間違い候補となる文字を対応付けて記憶した文字記憶手段85aを有している。これらは、目的地として入力した情報に基づき、前記入力された仮名入力の間違いまたは漢字の間違いを想定し、前記入力された情報から間違いやすい用語を選択し、その合成語の場所、氏名が存在するか否かによって、合成語の場所が存在した場合には、特定の配列順序で地点名表示情報として表示するものである。
【0046】
また、「福迫」、「迫田」は、通常「ふくさこ」、「さこた」であるが、当該漢字は白を発音させており、「はく」の読み方も存在することから、「ふくはく」、「はくた」のひらがな入力の場合にも、選択可能とする必要がある。
更に、仮名入力では、例えば、「づ」と「ず」の違い等によって、例えば、「木更津」は「きさらず」であれば該当するが、「きさらづ」であれば該当するものがない。そこで、「きさらづ」と入力された場合には、「きさらず」も候補として、当該場所が住所地DB81に存在するか否かを判断される。
【0047】
即ち、間違いやすい用語DB85は入力手段20で入力した目的地を、ルート案内する目的地として設定する前に、目的地として入力した情報に基づき、そこには入力された仮名入力の間違い及び/または漢字の間違いが存在するという前提を想定し、入力手段20で入力された情報から間違いやすい用語を間違いやすい用語DB85から選択し、その合成語の存在を地点名、即ち、住所地、施設名、個人名等に存在するか否かを判断し、住所地、施設名、個人名等に存在するときには、特定の配列順序で地点名を表示するものである。
【0048】
部首・部首相当変更DB86は、漢字の間違いとして、部首の違い、例えば、「イ(にんべん)」と「彳(ぎょうにんべん)」、「

(てへん)」と「

(けものへん)」、「

(てへん)」と「

(うしへん)」、「

(しめすへん)」と「

(うしへん)」のように、相互に部首を変更したものも漢字の選択の間違いと想定して、特定の配列順序で地点名表示情報として表示するものである。
しかし、部首とは、漢字を分類する各部のことであり、漢字を字画構成から分類・配列する基準となる共通する構成部分を現すものであるから、「荻」と「萩」は何れも廾(くさかんむり)であり、「

(けものへん)」と「禾(のぎへん)」は部首には当たらない。しかし、本実施の形態では、「荻」と「萩」のように部首が同一でも旁の一部が「

」と「禾」となるような間違いが多いことから、これも部首に相当する部分として扱うこととする。この部首・部首相当変更DB86には、部首変更した漢字が存在するか否かを判断する漢字リストを保有している。
【0049】
ジャンル別目的地DB87は、役所、駅、空港、遊園地・レジャー施設、動植物園・水族館、公園、温泉、病院・医院、・・・等で、特定の目的に合致した地点名、即ち、住所地、施設名、個人名の集合体(グループ)にその目的に適合した名前を付けたものである。例えば、役所、駅、空港、遊園地・レジャー施設等といっても県内、県外の問題があるので、本実施の形態では、県内、次いで隣接県、地区、全国の順で展開するように設定した。
地点名表示手段90は、目的地として入力する画面から最終選択画面までを表示する画面を組み立てるもので、その各種画面パターンを格納しており、その出力はディスプレイ3で表示される。
【0050】
また、合成語作成手段88は、入力手段20で入力された情報から、間違いやすい用語DB85によって間違いやすい文字を選択し、間違いやすい用語DB85が有する文字記憶手段85aに記憶されている間違い候補となる文字と置き換えた合成語を作成するものである。そして、検索手段89は、入力手段20で入力された地点名及びそれによって作成された合成語に基づく地点名を検索確認するものである。更に、目的地選択手段91は、地点名表示手段90で配列した地点名から特定の場所を選択し、それを目的地として設定するものである。
【0051】
次に、図2を用いて、本実施の形態の車載ナビゲーション装置のディスプレイ3及び操作部2としての仮名入力用の入力手段20について説明する。
PWRボタン21は、オーディオ機能等の電源を入切するときに押圧するスイッチであり、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、このPWRボタン21に左右されることなく、イグニッションスイッチのACCでオン状態となるものである。VOLボタン22は、テレビ、オーディオ機能、ナビゲーション機能の音声ガイドの音量を調整するスイッチである。現在地ボタン23はナビゲーション機能で、現在地画面を表示するときに押すスイッチである。目的地ボタン24は目的地設定画面を呼び出し、ナビゲーション機能によって車両の目的地を入力する際に使用するスイッチである。MENUボタン25はナビゲーション機能のメニュー画面を呼び出すときに押すスイッチである。他に、TUNE・TRACKボタン、交通情報ボタン、AUDIOボタン、MSボタン、TV/AM/FMボタン、DISCボタン等が配設されている。その中央は、ディスプレイ3となっている。
【0052】
次に、図3を用いて、本実施の形態の車載ナビゲーション装置の表示操作について説明する。
まず、「荻野医院」を目的地とする場合について説明する。
図2の目的地ボタン24を押圧すると、図3に示す目的地設定メニューが表示される。ここで、ディスプレイ3の表示から入力手段20でキー入力を選択すると、図4のキー入力画面が表示される。そこで、ひらがなで「萩野医院」を入力する場合、ひらがなで「はぎのいいん」を入力する。そして、変換キーを入力すると漢字変換を行うと、図5の表示となる。これで間違いがなければ完了キーを押し、間違いがあれば、修正キーで該当の漢字を修正する。完了キーを押すと、図6に示す「萩野医院」及び「萩野医院」と間違われやすい「荻野医院」も加えて、距離の近い順に住所及び距離を添付してディスプレイ3に表示される。
【0053】
このとき、最上位には、入力とおりの「萩野医院」の最短距離の対象が配列され、次いで、2段目で距離の順序であると岡崎市に「荻野医院」があり、読み方が正しくない場合の手当てとして「萩野」と間違いやすい「荻野」も表示する。次に、3段目、4段目では、入力とおりの「萩野医院」の対象が順次配列され、そして、5段目で距離の順序であると名古屋市に「荻野医院」があり、読み方が正しくない場合の手当てとして「荻野」も表示する。特に、図6のディスプレイ3の画面から分かるように、入力した「萩野医院」に対して、漢字として間違いやすい「荻野医院」をリストアップし、更に、操作者に住所及び距離情報を添付している。したがって、操作者の持つ情報と照合し、そこで、「萩野」と「荻野」との確認を行うことができる。
【0054】
同様に、「千葉県木更津市潮見」を目的地とする場合について説明する。
図2の目的地ボタン24を押圧し、図3に示す目的地設定メニューが表示されているとき、キー入力を選択し、図7のキー入力画面を表示する。そこで、ひらがなで「ちばけんきさらずししおみ」を入力する。そして、変換キーを入力すると漢字変換が行われ、図8の「千葉県きさらずし潮見」表示となる。これで間違いがなければ完了キーを押し、間違いがあれば、修正キーで該当のひらがな入力を修正することになるが、「きさらず」と「きさらづ」で「ず」と「づ」が間違いやすいとして登録することにより、「きさらず」と入力しても、完了キーを押すと、図9に示す最上の「千葉県きさらずし潮見」が距離なしとして表示され、「千葉県木更津市潮見」が距離と共に表示される。
したがって、操作者は、「きさらず」が「きさらづ」の間違いに気付き、「千葉県木更津市潮見」を選択することになる。
【0055】
次に、上記説明した図3乃至図9について、図1の車載ナビゲーション装置で制御する場合について説明する。
図10は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置を動作させるプログラムのフローチャートである。
【0056】
このプログラムは、車載ナビゲーション装置のメインプログラムでコールされるものである。まず、ステップS1で図2の目的地ボタン24の押圧が判断され、押圧が検出されないときには、このルーチンを脱する。ステップS1で図2の目的地ボタン24の押圧が検出されると、このルーチンの処理に入り、ステップS2で図3のディスプレイ3に表示される目的地設定メニューが表示される。ここでは、入力手段20のキー入力の他に、施設、住所、電話番号、郵便番号、ジャンル等のメニューが用意されている。本実施の形態では、キー入力メニューで説明するが、本発明を実施する場合には、仮名・漢字変換するものであれば、氏名、施設、住所、ジャンルを対象とすることができる。
【0057】
ステップS3でキー入力メニューが選択されたか否かが判断され、キー入力メニューが選択されなかったとき、このルーチンを脱して、他の処理に入る。ステップS3でキー入力メニューが選択されたとき、ステップS4で図4のキー入力画面が表示される。
ステップS5で変換キー入力されるまで、図4のキー入力画面の入力手段20のキーを使用してひらがなを入力する。ひらがなを入力し終えると、ステップS5で変換キーが押されると、仮名・漢字変換処理に入る。
【0058】
ステップS5で変換キーが押されると、まず、ステップS6でひらがな入力に対して、「づ」と「ず」、長音の「ー」の有無等の間違いやすい文字からなる仮名類似語入力を間違いやすい用語DB85のを用いて作成する。ステップS4及びステップS5で作成したひらがな入力並びにステップS6で間違いやすい用語DB85を用いて作成した仮名類似語入力に対して、ステップS7で仮名・漢字変換を行う。ステップS7の仮名・漢字変換では、ステップS4及びステップS5で作成した仮名入力並びにステップS6で作成した仮名類似語入力に対して漢字変換する。
【0059】
そのステップS7で仮名・漢字変換した結果を見て、ステップS8で間違いやすい漢字、間違いやすい部首、間違いやすい部首相当を部首・部首相当変更DB86のデータに基づき変更する。また、厳格には部首ではないが漢字の中に部首に相当する部分(旁(つくり))が存在する場合には、それについても漢字の記憶間違いとして漢字類似語入力を作成する。部首の違い、例えば、「イ(にんべん)」と「彳(ぎょうにんべん)」、「

(てへん)」と「

(けものへん)」等であり、部首に相当する部分とは、「荻」と「萩」のように廾(くさかんむり)が部首に相当するが、漢字の分類からは「

(けものへん)」と「禾(のぎへん)」は部首には当たらない。しかし、これも部首に相当する部分として扱い、その漢字類似語入力を作成する。また、その作成と同時に当該作成した漢字が存在するか否かを部首・部首相当変更DB86に格納されている漢字リストから確認するピックアップする。
即ち、ステップS6乃至ステップS8では、入力手段20で入力された特定の文字入力に対して間違いやすい用語DB85の文字記憶手段85aが記憶している間違いやすい文字及び間違い候補となる文字を選択し、その文字記憶手段85aに記憶されている間違い候補となる文字と置き換えた合成語を合成語作成手段88で作成する。
【0060】
そして、ステップS9でキー入力された目的地及び仮名類似語入力、漢字類似語入力として作成された地点名が名称、施設、住所として現存するか否かを住所地DB81、施設名DB82、個人名DB83、目的地登録・設定履歴DB84で確認し、地点名の名称、施設、住所として存在するとき、存在するキー入力された目的地及び仮名類似語入力、漢字類似語入力に対応する距離を算出し、それをキー入力された目的地及び仮名類似語入力、漢字類似語入力に対応する距離として記憶する。そして、図6及び図9に示すように、存在するキー入力された目的地及び仮名類似語入力、漢字類似語入力に対応する距離を対応付ける。即ち、ステップS9では、入力手段20で入力された地点名及びそれによって作成された合成語に基づく地点名を検索する検索手段89を構成している。
なお、地点名として名称、施設を入力した場合には、図6に示すように、その住所も存在するキー入力された目的地及び仮名類似語入力、漢字類似語入力に対応付ける。
【0061】
次に、ステップS10でキー入力された目的地を最上位として、仮名類似語入力、漢字類似語入力に対応する目的地を距離の順に並べたリストを作成する。このとき、本実施の形態では、直接キー入力された目的地を最上位とする旨説明したが、本発明を実施する場合には、キー入力された目的地であっても、住所地DB81、施設名DB82、個人名DB83、目的地登録・設定履歴DB84で確認して、名称、施設、住所として現存しないことが確認されると、間違いであることが明らかであるから、表示を省略することもできる。しかし、本実施の形態においても、キー入力された目的地であって、それが存在していないことは、該当する距離がないこと、住所がないことにより、確認することができる。
【0062】
そして、ステップS11で作成した地点名のリストをディスプレイ3で表示し、ステップS12でそれをキャンセルしない限り、その地点名から目的地の選択を待つ。即ち、ステップS9及びステップS10は、検索された地点名を特定の配列順序で表示する地点名表示手段90を構成している。
ステップS13で地点名を距離の順に並べた特定のキー入力された目的地、仮名類似語入力、漢字類似語入力のリストから、特定の地点名を選択すると、ステップS14でそれがナビゲーション機能の目的地として設定される。即ち、ステップS14は地点名表示手段90で配列した地点名から特定の場所を選択されたとき、それを目的地として設定する目的地選択手段91を構成している。
ステップS14でキー入力された目的地、仮名類似語入力、漢字類似語入力に対応する地点名から1つの目的地がナビゲーション機能の目的地として設定されると、ナビゲーション機能の目的地設定ルーチンを終了する。
【0063】
このように、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、その発明をまとめると図11に示すようになる。
例えば、ドライバ、その家族等が、近くの内科・小児科の医院の看板を発見した。後日、子供が熱を出したので診てもらうために行こうとした。そのとき、家族が荻原医院であったという者、萩原医院であったという者がおり、そこで、萩原(はぎわら)医院と入力し、そのリストを表示させると、本発明の実施例では、本発明の実施例では、図11の下右図のリストを作成するから、そこから幸田町の荻原医院が該当することが分かる。なお、ここでは、単純に距離の順序に並べるという使用態様である。また、これを荻原医院として検索しても、同様に、幸田町の萩原医院が表示される。
しかし、従来技術では、萩原医院と入力し、そのリストを単純に距離の順序に並べるという使用態様で表示させると、図11の下左図のリストを作成するから、そこから幸田町の荻原医院には行き着かない。なお、ここでは、荻原医院として検索していないから、リストアップできない。従来の目的地の設定方法では、再度、荻原医院を入力しないと目的地を設定できない。
【0064】
以上のように、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、車両の出発地から目的地の間のルートを探索すると共に、該探索されたルートに従ってルート案内する車載ナビゲーション装置において、まず、目的地として地点名を文字入力するステップS3の入力手段20と、入力手段20で入力された特定の文字入力に対して間違いやすい文字及び間違い候補となる文字を対応付けて記憶した間違いやすい用語DB85が有する文字記憶手段85aと、入力手段20で入力された地点名から間違いやすい文字を選択し、間違いやすい用語DB85が有する文字記憶手段85aに記憶されている間違い候補となる文字と置き換えた合成語を作成するステップS4乃至ステップS8からなる合成語作成手段88と、入力手段20で入力された地点名及びそれによって作成された合成語に基づく地点名を検索するステップS9からなる検索手段89と、検索された地点名を特定の配列順序で表示するステップS10からなる地点名表示手段90と、地点名表示手段90で配列した地点名から特定の場所を選択されたとき、それを目的地として設定するステップS14からなる目的地選択手段91とを具備する。
【0065】
このように、目的地として、漢字表現される地点名、即ち、住所地、施設名、個人名の1以上を入力する入力手段20と、入力手段20で入力した目的地を、ルート案内する目的地として設定する前に、前記目的地として入力したステップS4からなる情報に基づき、入力手段20で入力された仮名入力の間違い及び/または漢字の間違いを想定し、入力手段20で入力された情報から間違いやすい用語DB85及び部首・部首相当変更DB86を用いて間違いやすい用語をステップS6及びステップS8で選択し、その合成語の場所(地点名、施設名、個人名)が住所地DB81、施設名DB82、個人名DB83、目的地登録・設定履歴DB84に存在するか否かの検索手段89によって、特定の配列順序で地点名を表示するステップS9からステップS11からなる地点名表示手段90と、前記地点名表示手段90で配列した地点名から特定の地点名を選択されたとき、それを目的地として設定するステップS14からなる目的地選択手段91とを具備するものである。
【0066】
したがって、ステップS3及びステップS5、ステップS7で仮名入力及び/または漢字入力したとき、入力した仮名及び/または漢字に入力ミスがあったり、漢字の書き方、読みの記憶が明確でなかったりしたときでも、ステップS5及びステップS7で入力された情報を基に特定の配列順序で地点名をステップS11からなる地点名表示手段90で表示するものであるから、あいまいな記憶または入力であっても、所望の目的地を得ることができる。ステップS11からなる地点名表示手段90による特定の配列順序で表示する地点名は、間違いやすい入力に基づきその出力を特定するものであるから、入力に誤りがあっても、それが修正されるから再入力を行う必要性がない。
よって、地点名や施設名、個人名等を仮名または漢字で目的地の検索入力をしたとき、その仮名及び/または漢字に間違いが存在していても、検索結果として所望の地点が出力自在となる。
【0067】
また、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、ステップS11からなる地点名表示手段90による特定の配列順序で表示する地点名は、ステップS10からなる距離の近い順に配列するものである。
したがって、ステップS11からなる地点名表示手段90による特定の配列順序で表示する地点名は、特に、距離の近い順で配列することにより、人の持つ予測性によって該当する距離の前後に当該入力した地点名が存在していなければ、間違いやすい入力に基づきその出力を特定するものであるから、仮に、入力に誤りがあっても、それが修正され、再入力の必要性がなくなる。それでも地点名から洩れているときには、距離の間隔から明らかとなり、早い時期に再入力が可能となる。
【0068】
そして、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、ステップS11からなる地点名表示手段90による特定の配列順序で表示する候補地として、目的地として入力した情報を直接表現したものを最上位とし、他を距離の近い順に配列するものであるから、間違いがない入力の場合にも、使い勝手を低下させない。また、最上部を確認することにより入力に間違いがあるか否かが判別され、かつ、想定する距離の確認によって入力に間違いがあるか否かも判別され易く、かつ、地点名から所望の目的地が選択できる。
【0069】
本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、ステップS11からなる地点名表示手段90による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報を直接表現したものを最上位とし、次に、過去に目的地となった頻度の順に配列する実施の形態とすることもできる。この場合には、最上部を確認することにより入力に間違いがあるか否かが判別され、かつ、過去に目的地となった頻度の順に配列するものであるから、早い時期に入力に間違いがあるか否かが判別され易く、かつ、地点名から所望の目的地が選択できる。生活習慣によって、病院等の速やかな行動を必要とする情報に対して、速やかに表示を行うことができる。
【0070】
そして、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、地点名表示手段90による特定の配列順序で表示する地点名を、ステップS10の距離に代えて、市内、県内、隣接県の順序で配列する実施の形態とすることもできる。この場合には、市内、県内、隣接県の順序で配列するものであるから、車両の持ち主の行動範囲の多いと推定される場所から、順次、地点名を配列することができ、医院、病院等の速やかな行動を必要とする近距離の情報に対して、速やかに表示を行うことができる。
【0071】
更に、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、図4及び図5では、目的地とし入力する施設名を○○医院と特定している。このように、地点名、施設名、個人名は、肩書き等の普通名詞及び/または○○Km以内または○○Km圏内のように、距離情報の推定値を入力すれば、それだけで地点名や登録されている施設名、登録されている個人名を特定する要件となるから、地点名の信頼性を高めることができる。
したがって、本発明を実施する場合には、目的地とし入力する地点名、即ち、住所地、施設名、個人名には、普通名詞及び/または距離を入力するのがよい。
【0072】
本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、前記目的地の入力には、特定されたジャンルを入力することもできる。この場合には、目的地の入力とし、特定されたジャンルを入力するものであるから、ジャンルを特定することにより、地点名や施設名が特定できるから、間違いやすい用語の範囲を広くすることができる。
【0073】
本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、ステップS8による入力された漢字の間違いの想定は、漢字の部首の違い及び漢字の旁の部首に相当する部分の違いとして置き換えることができる。勿論、漢字の部首の違いまたは漢字の旁の部首に相当する部分の違いのみとすることもできる。
【0074】
なお、本実施の形態の車載ナビゲーション装置は、図3に示す目的地設定メニューが表示されているとき、キー入力を選択し、図7のキー入力画面を表示する自励で説明したが、本発明を実施する場合には、地点名、施設名、個人名、ジャンルの何れからも入ることもできる。即ち、仮名入力、ローマ字入力または直接漢字入力から目的地を入力しても、入力した仮名及び/または漢字に入力ミスが存在するという前提が設定できればよい。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】図1は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置の全体構成図であり、ナビゲーション機能表現を含む全体構成を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置のディスプレイ及び操作部を示すものである。
【図3】図3は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置のディスプレイの目的地設定メニュー画面である。
【図4】図4は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置のキー入力画面である。
【図5】図5は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置の漢字変換後の入力画面である。
【図6】図6は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置の入力候補表示画面である。
【図7】図7は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置の他の事例のキー入力画面である。
【図8】図8は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置の他の事例の漢字変換後の入力画面である。
【図9】図9は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置の他の事例の入力候補表示画面である。
【図10】図10は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置を動作させるプログラムのフローチャートである。
【図11】図11は本発明の実施の形態にかかる車載ナビゲーション装置と従来技術との比較を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0076】
1 演算・制御部
2 操作部
3 ディスプレイ
8 目的地情報処理部
81 住所地DB
82 施設名DB
83 個人名DB
84 目的地登録・設定履歴DB
85 間違いやすい用語DB
85a 文字記憶手段
86 部首・部首相当変更DB
87 ジャンル別目的地DB
88 合成語作成手段
89 検索手段
90 地点名表示手段
91 目的地選択手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の出発地から目的地の間のルートを探索すると共に、該探索されたルートに従ってルート案内する車載ナビゲーション装置において、
前記目的地として地点名を文字入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された特定の文字入力に対して間違いやすい文字及び間違い候補と なる文字を対応付けて記憶した文字記憶手段と、
前記入力手段で入力された地点名から間違いやすい文字を選択し、前記文字記憶手段に記憶されている間違い候補となる文字と置き換えた合成語を作成する合成語作成手段と、
前記入力手段で入力された地点名及びそれによって作成された合成語に基づく地点名を検索する検索手段と、
検索された地点名を特定の配列順序で表示する地点名表示手段と、
前記地点名表示手段で配列した地点名から特定の場所を選択されたとき、それを目的地として設定する目的地選択手段と
を具備することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、距離の近い順に配列することを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報を直接表現したものを最上位とし、他を距離の近い順に配列することを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項4】
前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報を直接表現したものを最上位とし、次に、過去に目的地となった頻度の順に配列することを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項5】
前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、目的地として入力した情報が地点名に存在していないとき、表示対象から除外し、次に他を距離の近い順に配列することを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項6】
前記地点名表示手段による特定の配列順序で表示する地点名は、市内、県内、隣接県の順序で配列することを特徴とする請求項1に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項7】
前記目的地とし入力する地点名には、普通名詞及び/または距離を入力することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項8】
前記目的地の入力には、特定されたジャンルを入力することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項9】
前記入力された文字の間違いの候補は、漢字の部首または部首相当の違いとすることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1つに記載の車載ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−265013(P2009−265013A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117249(P2008−117249)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】