説明

遊技機

【課題】遊技機において演出を実行する際に用いるコマンド数や演出データを極力削減して、制御装置の記憶容量を低減し、処理の簡易化を図る。
【解決手段】演出装置67に設けられた装置制御部200は、演出制御装置22からの演出実行コマンドを入力し、実行すべき演出を選択して実行可能である。装置制御部200は、演出制御装置22から一の演出実行コマンドを入力した場合には、当該一の演出実行コマンドに関する記憶を行い、演出制御装置22から特定の演出実行コマンドを入力した場合には、一の演出実行コマンドに関する記憶に基づいて、複数の演出の中からいずれかの演出を選択して実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、演出装置を用いて、複数種類の中から抽選により決定された態様の演出を実行可能な遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、液晶などの画像表示装置やランプ、スピーカ等の演出装置を用いて種々の演出が行われるようになっており、その態様も遊技状態に応じて変化する。また、特に画像表示装置を用いてストーリー性を有する一連の演出が複数回のゲームにわたって行われることもあり、かかる演出が同一の遊技状態に対して複数設定されている場合もある。
このような遊技機においては、演出装置で実行する演出の内容は、演出を制御する演出制御装置(サブ基板)で選択決定され、演出制御装置からのコマンドに基づき、それぞれの装置が表示や作動を実行するようになっている。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−380号公報(要約)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、演出内容が複雑化するとデータ数も増えコマンド数も増大して、制御装置の容量を圧迫するという問題がある。
そこで本願発明は、遊技機において演出を実行する際に用いるコマンド数や演出データを極力削減して、制御装置の記憶容量を低減し、処理の簡易化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、遊技を制御する遊技制御装置(21)と、遊技制御装置(21)からの出力信号に基づいて遊技に付随する演出を制御する演出制御装置(22)と、演出表示を行うための演出装置とを少なくとも有する遊技機に係る。
本発明に係る遊技機は、スロットマシンやパロット遊技機、パチンコ遊技機とすることができ、上記構成の他にも、表面に複数の図柄を表示した回転リール(40)や、入賞時に遊技媒体を払い出すための払い出し装置(ホッパーユニット65)その他の内部装置を備えていてもよい。
【0006】
前記遊技制御装置(21)は、いわゆるメイン基板と呼ばれる制御基板を備えており、演出制御装置(22)は、いわゆるサブ基板と呼ばれる制御基板を備えている。
前記「演出装置」とは、所定の演出表示を実行させることができる装置であって、動画像や静止画像を表示可能な画像表示装置や、発光体を点灯点滅させるランプ(68)や、音声を出力するためのスピーカ(69)等の他に、モータやソレノイドを用いて可動部を作動させる可動役物も含まれる。
さらに、本発明に係る遊技機においては、前記演出装置は、装置の作動を制御するための装置制御部を備え、前記演出制御装置(22)は、遊技状態又は演出状態に応じて、前記装置制御部に演出実行コマンドを出力し、前記装置制御部は、前記演出制御装置(22)からの演出実行コマンドを入力し、実行すべき演出を選択して実行可能に形成されており、前記装置制御部が前記演出制御装置(22)から特定の演出実行コマンドを入力した場合に選択可能な演出として複数の演出が設定されている。そして、前記装置制御部は、前記演出制御装置(22)から一の演出実行コマンドを入力した場合には、当該一の演出実行コマンドに関する記憶を行い、前記装置制御部が前記演出制御装置から特定の演出実行コマンドを入力した場合には、前記一の演出実行コマンドに関する記憶に基づいて、複数の演出の中からいずれかの演出を選択して実行させることを特徴とする。
【0007】
前記「装置制御部」は、演出制御装置(22)からの出力信号に基づき、実際に演出装置を作動させるためのものである。例えば、画像表示装置としての液晶表示装置(67)に画像データを出力して画像を表示させるための液晶制御基板(200)とすることができる。
前記「特定の演出実行コマンド」とは、遊技状態又は演出状態が予め定められた特定状態となったときに出力されるコマンドであり、実行すべき演出種類を具体的に指定してその実行を指示するものに限られず、特定の状態となった旨を知らせる信号であってもよい。
前記「一の演出実行コマンド」とは、特定の演出実行コマンドが出力される遊技状態又は演出状態とは別の状態であって予め定められた所定状態となったときに出力されるコマンドであり、特定の演出実行コマンドに先だって出力されるものである。そして、特定の演出実行コマンドと同様に、実行すべき演出種類を具体的に指定してその実行を指示するものに限られず、所定の状態となった旨を知らせる信号であってもよい。
【0008】
また、「一の演出実行コマンドに関する記憶」とは、一の演出実行コマンドを入力した記憶、又は一の演出実行コマンドに基づく演出を実行した旨の記憶とすることができる。
(作用)
本発明においては、装置制御部は、演出制御装置(22)から特定の演出実行コマンドを入力した場合に、一の演出実行コマンドに関する記憶を保持している場合(例えば過去に一の演出実行コマンドに基づく演出を実行している場合)には、特定の演出実行コマンドに基づいてある演出を実行させ、一の演出実行コマンドに関する記憶を保持していない場合には、前記したある演出とは異なる演出を実行させることができる。従って、例えば、一の演出実行コマンドに基づき実行された一の演出内容が、特定の演出実行コマンドに基づき実行される特定の演出内容に関わってくる場合(例えば画像表示演出において一の演出で所定の画像が実行されている場合には特定の演出でも所定の画像が表示されないと不自然であるような場合)であっても、演出制御装置(22)の側では一の演出実行コマンド出力を記憶しておく必要が無く、また特定の演出実行コマンドを出力する特定時に該当したときには、単一種類の演出実行コマンドを出力するのみで足りる。これにより、演出制御装置(22)の記憶容量を削減することができる。また、特定状態時に出力する演出実行コマンドを選択する必要がないので、処理の簡易化を図ることができる。演出装置が複数ある場合には、より効果的である。
【0009】
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記演出装置として、液晶表示装置(67)を備え、前記装置制御部(液晶制御基板200)は、前記液晶表示装置(67)の液晶画面に画像を表示させるための画像データと、前記一の演出実行コマンドの受信を契機に一の演出実行コマンドに関する記憶を行うコマンド記憶手段(220)と、表示させるべき画像データを選択決定し表示を実行させる表示実行手段(230)とを備えている。前記画像データとして、前記一の演出実行コマンドを入力した場合に選択されるデータAと、前記特定の演出実行コマンドを入力した場合に選択可能なデータB及びデータCとを少なくとも備え、データBはデータAに基づく表示と関連性を有する表示に係るものとなっている。
【0010】
ここで、「関連性を有する表示」とは、一方の表示(データAに基づく表示)に起因して他方の表示(データBに基づく表示)がなされるべき関係となっていることや、一方の表示がされた場合には他方の表示がされないと演出の連続性や整合性が保たれない関係となっていることを含む。具体例を挙げると、データAに基づき門が閉まる画像を表示した場合には、データBに基づき門が開く画像を表示させるのが自然であるが、門が閉まる画像を表示していないのに門が開く画像を表示させるのは不自然である、といった関係である。
なお、一の演出実行コマンドを入力した場合に選択される画像データはデータAのみに限られず、他の画像データをさらに選択可能であってもよい。同様に、特定の演出実行コマンドを入力した場合に選択可能な画像データはデータB、データCのみに限られず、他の画像データをさらに選択可能であってもよい。
【0011】
そして、本発明においては、前記装置制御部は、前記一の演出実行コマンドとしてデータAについての演出実行コマンドを入力した場合には、前記表示実行手段(230)は、データAに基づく表示を実行させるとともに、前記コマンド記憶手段(220)は、一の演出実行コマンドに関する記憶として、データAの入力又はデータAの実行を記憶する。そして、前記特定の演出実行コマンドとしてデータCについての演出実行コマンドを入力した場合において、前記コマンド記憶手段(220)が一の演出実行コマンドに関する記憶を保持している場合には、前記表示実行手段(230)は、一のレイヤーでデータBに基づく表示を実行させるとともに他のレイヤーでデータCに基づく表示を実行させ、前記コマンド記憶手段(220)は、前記一の演出実行コマンドに関する記憶を消去する。一方、前記特定の演出実行コマンドとしてデータCについての演出実行コマンドを入力した場合において、前記コマンド記憶手段(220)が一の演出実行コマンドに関する記憶を保持していない場合には、前記表示実行手段(230)は、前記一のレイヤーでのデータBに基づく表示を実行させずに、前記他のレイヤーでデータCに基づく表示を実行させることを特徴とする。
【0012】
本発明では、データBに係る画像とデータCに係る画像とを、別レイヤーで表示可能となっている。本発明によれば、装置制御部は、特定の演出実行コマンド入力時に選択可能なデータとしてデータBとデータCを保持していればよく、これは、データAの記憶がある場合のデータとしてデータB+C、データAの記憶がない場合のデータとしてデータCを保持するよりも少ない容量で済む。
なお、コマンド記憶手段(220)が一の演出実行コマンドに関する記憶を保持していない場合に、一のレイヤーでのデータBに基づく表示を実行させない代わりに、一のレイヤーで他の画像データ(例えばデータB’やデータD)に基づく表示を実行させるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上のように構成されているので、遊技機において演出を実行する際に用いるコマンド数や演出データを極力削減して、制御装置の記憶容量を低減し、処理の簡易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。
【図2】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるスロットマシンの作動の概略を示す流れ図である。
【図4】演出制御装置による演出実行処理を示す流れ図である。
【図5】液晶制御基板による画像表示処理を示す流れ図である。
【図6】画像データの選択を表す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、四角箱状の筐体11を有する。この筐体11には、遊技者側に向かって臨む正面パネル12が形成されており、さらに正面パネル12には、3個の回転リール40の図柄を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。そして、スロットマシン10の略中央端部には、メダル投入口14が設けられている。
スロットマシン10の内部には、前記回転リール40を備えたリールユニット60と、ホッパーユニット65と、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が内蔵されている。
【0016】
(制御装置20)
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、遊技制御装置21及び演出制御装置22を構成する。
(遊技制御装置21)
遊技制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50の各パーツが接続されている。
【0017】
メダルセンサ15は、特に図示しないが、メダル投入口14の下方に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルを検知するためのものである。ベットスイッチ16は、図1に示すように、図柄表示窓13の下方に位置するボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。
ここで、クレジットとは、次遊技以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入されメダルセンサ15を通過した遊技メダル、又は入賞により払い出される遊技メダルを、最大50枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
【0018】
精算スイッチ17は、図1に示すように、図柄表示窓13の斜め下方に位置するボタンスイッチであって、クレジットを払い戻すためのものである。
スタートスイッチ30は、図1に示すように、図柄表示窓13の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下を条件に、又は、再遊技時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60の駆動を開始させるためのものである。また、スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、接触により通電する接触センサ、あるいはレバーの押下による揺動を検知する遮光センサが設けられていて、レバー押下が検知されるとともに、当該検知信号が操作信号として制御装置20に出力されるようになっている。
【0019】
ストップスイッチ50は、リールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、図1に示すように、各回転リール40に対応した3個の停止ボタンから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されている。各停止ボタンの筐体内部側には、特に図示しないが、接触により通電する接触センサ、あるいはボタンの押下による移動を検知する遮光センサが設けられていて、ボタンの押下が検知されるとともに、当該検知信号が操作信号として制御装置20に出力されるようになっている。
そして、回転リール40に対応したストップスイッチ50の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
【0020】
遊技制御装置21の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65の各パーツが接続されている。
リールユニット60は、特に図示しないが枠体に固定あるいは支持された3個のステッピングモータと、各々のステッピングモータの出力軸に固定された3個の回転リール40から構成されている。また、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、複数個(例えば21個)の図柄が表示されている。
そして、スロットマシン10を正面視したとき、図柄表示窓13からは、各回転リール40の図柄がそれぞれ3個ずつ視認できるようになっている。また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ(図示せず)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとステッピングモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
【0021】
ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。
そして、遊技制御装置21は、図2に示すように、当選抽選手段70、遊技状態制御手段80、リール制御手段90、遊技結果判定手段100、ホッパー制御手段110の各手段として機能する。
(当選抽選手段70)
当選抽選手段70は、複数の回転リール40で表示される図柄の組合せから構成される所定の「役」について当選したか否かを抽選により決定するものである。具体的には、乱数発生手段としてのループカウンタのカウント値をスタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで読み取って記憶し、ROMに記憶されている抽選テーブルと照合することにより、いずれかの役に当選したかあるいはいずれの役にも当選しなかった(ハズレた)かを判定する。
【0022】
ここで、本実施の形態に係るスロットマシン10は、前記役として、所定の図柄(例えばスイカ図柄、ベル図柄、チェリー図柄など)が有効ライン上に揃って停止することにより所定枚数の遊技メダルが払い出される小役(例えばスイカ役、ベル役、チェリー役など)と、所定の図柄(例えばリプレイ図柄)が有効ライン上に揃って停止することにより次遊技において遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、所定の図柄(例えば7図柄、Bar図柄など)が有効ライン上に揃って停止することによりボーナスゲームに移行するボーナス役とを備えている。前記ボーナス役としては、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)に移行するRBゲーム役と、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)に移行するBBゲーム役とが設けられている。RBゲームは、小役の当選確率が高くなるよう設定されたゲーム期間であり、所定回数のゲーム消化又は所定回数の入賞により終了する。BBゲームは、RBゲームが連続して行われるように設定されたゲーム期間であり、払い出しメダル数が所定枚数を超えると終了する。
【0023】
なお、有効ラインとは、入賞、又は再遊技やボーナスが作動するために有効な図柄組合せの並びを規定したラインであって、特に図示しないが、図柄表示窓13の上段に位置する図柄を横一列に結ぶ上段ライン、図柄表示窓13の中央に位置する図柄を横一列に結ぶ中段ライン、図柄表示窓13の下段に位置する図柄を横一列に結ぶ下段ライン、図柄表示窓13の上段、中段、下段に位置する図柄を斜めに結ぶ斜めラインなどを設けることができ、遊技メダルの投入枚数や遊技状態に応じて有効となるラインの数や種類を変化させることができる。
前記抽選テーブルとは、ループカウンタのカウント値を全領域として所定の数値領域を役に対応する当選領域に規定したものであり、特に図示しないが、スロットマシン10の出玉の設定ごとに、遊技状態に応じて設けられた複数の抽選テーブルが設けられている。そして、上述の当選判定を行う際には、スロットマシン10の設定値や遊技状態に対応した役抽選テーブルが参照されるものとなっている。具体的には、抽選テーブルとしては、通常のゲームの当選判定において参照される通常ゲーム用抽選テーブル、ボーナスゲームの当選判定において参照されるボーナス用抽選テーブル、及びボーナス役が持ち越されているゲーム(内部中ゲーム)の当選判定において参照されるボーナス内部中用抽選テーブルがあり、これらが設定ごとに設けられている。なお、設定が変わると抽選テーブルが変更され、当選確率が変化することにより結果として入賞によるメダル払い出し数が変わってくる。一般に、設定が高いほど、出玉が多くなるようになっている。
【0024】
前記通常ゲーム用抽選テーブルは、ボーナス役、小役、再遊技役の当選領域が所定の範囲(所定の確率で)で設定されているものであるが、本実施の形態においては、ボーナス役、小役の当選領域は通常ゲーム用抽選テーブルと同等であるが、通常ゲーム用抽選テーブルよりも再遊技役の当選領域が大きく(当選確率が高く)なるように設定された抽選テーブルが設けられている。この抽選テーブルを用いて役抽選が行われる遊技期間をリプレイタイム(以下RT)という。
ここで、RTは、再遊技役の当選確率が通常遊技状態と異なるように設定された、所定の開始契機該当により開始され所定の終了契機該当により終了する遊技期間の総称である。本実施の形態のように、再遊技役の当選確率が高く設定されたRTに移行すると、ベットなしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなることから、一種の有利状態となる。本実施の形態においては、RTへの移行契機は、ボーナス役が当選した場合、ボーナスゲームが終了した場合、通常遊技中に特定図柄の組合せが表示された場合のいずれかとすることができる。また、RTの終了契機は、ボーナス役が当選した場合、ボーナス役が表示された場合、通常遊技中に特定図柄の組合せが表示された場合、所定回数の遊技が終了した場合のいずれかとすることができる。
【0025】
なお、再遊技役の当選確率がそれぞれ異なる複数のRT用の抽選テーブルを設け、複数種類のRTを実行可能な仕様にしてもよい。
また、当選抽選手段70は、いずれかの役に当選したと判定した場合、すなわち、読み取ったカウント値が抽選テーブルの所定の役の当選領域に含まれている場合には、当該役に対応した当選フラグを成立させる。当選フラグとしては、判定結果が小役当選である場合に成立する小役当選フラグ、前記判定結果がボーナス役当選である場合に成立するボーナス当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ)、前記判定結果が再遊技役当選である場合に成立する再遊技当選フラグがある。小役当選フラグ及び再遊技当選フラグは、当該当選フラグが成立した遊技においてのみ有効であり、当該遊技が終了すれば消去(リセット)される。すなわち、小役及び再遊技役は、当選の権利を次遊技以降に持ち越すことができない。一方、ボーナス当選フラグは、当該ボーナス役を構成する図柄が有効ライン上に表示されるまで、次遊技以降に持ち越されるようになっている。
【0026】
(遊技状態制御手段80)
遊技状態制御手段80は、ボーナスゲームやボーナス内部中のゲーム及びRTゲームを制御するためのものである。具体的には、ボーナス役が当選した場合には、ボーナス内部中抽選テーブルを用いて役抽選が行われるように制御し、ボーナス役が表示された場合には、ボーナス用抽選テーブルを用いて役抽選が行われるように制御する。また、ボーナスゲーム中は、入賞メダルの払い出し枚数や遊技回数、入賞回数のカウントを行い、あらかじめ定められたカウント値に達したら通常ゲームに戻すように制御する。
さらに、所定のRT移行契機に該当した場合には、RT用の抽選テーブルを用いて役抽選が行われるように制御し、所定のRT終了契機に該当した場合には、通常ゲームに戻すように制御する。
【0027】
(リール制御手段90)
リール制御手段90は、有効なスタートスイッチ30の操作信号に基づいて回転リール40の回転を制御するとともに、役抽選の結果及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて回転リール40の回転停止を制御するためのものである。そして、リール制御手段90は、特に図示しないが、回転開始制御手段及び回転停止制御手段を備えている。
回転開始制御手段は、回転リール40の回転の開始に関する制御を行うためのものである。具体的には、ベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、リールユニット60のステッピングモータに駆動開始信号を出力しステッピングモータを駆動開始させることにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定速度に達すると、この所定速度で定速回転を行わせるものとなっている。
【0028】
回転停止制御手段は、ストップスイッチ50の操作が行われた際に、回転リール40の回転停止を制御するためのものである。具体的には、全ての回転リール40が定速回転をしている状態で、ストップスイッチ50の操作信号を入力した場合には、ストップスイッチ50に対応する回転リール40のステッピングモータに駆動停止信号を出力しステッピングモータを駆動停止させることにより、ストップスイッチ50に対応する回転リール40の回転を停止させるものである。この際、当選抽選手段70の抽選結果に基づいて、対応する回転リール40を、あらかじめ定められたコマ数の範囲内におけるいずれの位置で停止させるかを決定するものとなっている。
【0029】
詳述すると、回転停止制御手段は、リールユニット60に設けられたインデックスセンサが回転リール40のスタートインデックスを検知した検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準として、この図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば、5コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、回転停止制御手段は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数(5コマ)の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。
【0030】
そして、所定の役に係る当選フラグが成立している場合、すなわち、役抽選の結果が所定の役に当選している場合には、当選図柄の組合せが有効ライン上に停止するように、かつ、当選図柄以外の図柄は、有効ライン上に停止しないように、対応する回転リール40の停止位置を上述のあらかじめ定められたコマ数の範囲内で決定する。当選フラグが成立していない場合、すなわち、役抽選の結果がハズレの場合には、いずれの役を構成する図柄の組合せも有効ライン上に停止しないように、回転リール40を停止させる。
なお上記した停止制御は、ストップスイッチ50の操作タイミングに応じて図柄の停止位置をあらかじめ定めた停止テーブルを用いたものであってもよいし、所定図柄を所定位置に停止させてもよいか否かを判断するものでもよい。
【0031】
(遊技結果判定手段100)
遊技結果判定手段100は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するとともに、判定結果に基づく処理を行わせるための決定をするものである。
具体的には、遊技結果判定手段100は、所定の役を構成する図柄が有効ライン上に表示された場合には、当該役に応じた利益付与の決定を行う。すなわち、小役図柄が有効ライン上に表示された場合には、役に応じた所定枚数のメダル払い出し決定を行い、リプレイ図柄が有効ライン上に表示された場合には、自動ベット決定を行い、ボーナス役図柄が有効ライン上に表示された場合には、遊技状態の移行決定を行う。さらに、演出制御装置22に所定の信号出力を行うことにより、演出表示部66により、入賞やボーナスゲームへの移行に際して所定の演出が行われるようにすることもできる。
【0032】
(ホッパー制御手段110)
ホッパー制御手段110は、遊技結果判定手段100の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段100が払い出し小役の入賞を判定した場合には、当該小役入賞に応じたメダルを払い出し、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出すようになっている。
(演出制御装置22)
演出制御装置22は、遊技制御装置21からの出力信号、スタートスイッチ30等の操作手段の操作信号に基づいて、液晶表示装置67、ランプ68、スピーカ69等の演出表示部66を制御するためのものである。
【0033】
演出制御装置22の出力側には、図2に示すように、演出装置としてのランプ68、スピーカ69、液晶表示装置67が接続されている。ランプ68及びスピーカ69は、発光体の点灯又は点滅、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。液晶表示装置67は、液晶画面に動画、静止画を含む所定の画像を表示するためのものである。ここで、液晶表示装置67には、液晶制御基板200が設けられている。液晶制御基板200は、演出制御装置22からの出力信号に基づき液晶表示装置67の画像表示を制御するためのものであるが、この詳細は後述する。
そして、演出制御装置22は、図2に示すように、状態判定手段120、演出決定手段130、AT制御手段140及びコマンド出力手段150として機能する。
【0034】
(状態判定手段120)
状態判定手段120は、現時点での遊技状態又は演出状態を判定するためのものである。ここで、遊技状態とは、遊技制御手段21(遊技状態制御手段80)がどのような制御を行っているかに基づき特定される状態であって、例えばボーナス内部中や、ボーナスゲーム中、RT中又はRT移行決定中などが含まれる。また、演出状態とは、実行されている又は実行が決定されている演出の種類に基づき特定される演出の状態であって、例えば後述するアシストタイム(AT)中又はAT移行決定中、ATへの移行確率が高くなっている確変中又は確変決定中、同一遊技状態に対して複数の演出ステージが設けられている場合において滞在しているステージの種類などが含まれる。
【0035】
状態判定手段120は、遊技制御装置21から所定の信号(例えば当選フラグ成立信号や入賞信号など)が出力された場合にはこれを記憶し、また以下に述べる演出決定手段130が所定の決定(例えばAT移行決定やステージ状態)を行った場合にはそれを記憶し、これらの記憶に基づいて、スタートスイッチ30の押下時など所定の演出契機に該当した場合に、遊技状態及び演出状態(以下単に状態という)の判定を行うようになっている。
(演出決定手段130)
演出決定手段130は、演出実行の有無及び内容を決定するためのものである。演出決定手段130は、特に図示しないが、演出態様記憶手段や、演出実行抽選手段を備えている。
【0036】
演出態様記憶手段は、複数の演出態様に関する情報を記憶しているものである。ここで、演出態様に関する情報とは、発光体の点滅パターンデータや音声データなどの演出データそのものに限られず、演出実行のためのデータを特定することができる情報(演出データのインデックス)も含むものである。本実施の形態では、液晶表示装置67により実行される画像表示演出に関しては、演出決定手段130は、演出態様に関する情報として、複数の演出実行コマンドを有しており、これらの演出実行コマンドには、後述する液晶制御基板が備えている画像データが対応するように設定されている。
演出実行抽選手段は、演出の有無や種類(ステージ)を抽選により決定するものである。抽選の方法は、役抽選と同様であり、所定時(例えばスタート操作時)にピックアップした乱数と演出抽選を行うための演出抽選テーブルを比較して行う。演出抽選テーブルは、状態に応じて複数設けられている。
【0037】
実行する演出が決定されると、各演出に対応する演出データ又はそれを特定するための情報が、コマンド出力手段150から、液晶表示装置67、ランプ68、スピーカ69などの演出装置に出力される。
(AT制御手段140)
AT制御手段140は、アシストタイム(AT)を制御する手段である。すなわち、ATに移行するか否かのAT抽選の結果、ATの実行が決定された場合には、所定のAT開始条件(例えばBBゲーム終了など)に該当した場合にATゲームを開始させるとともに、所定のAT終了条件(例えば所定の遊技回数、報知回数、入賞回数の消化や、特定当選役の当選又は入賞もしくは特定図柄組合せの表示)に該当した場合には、ATゲームを終了させる。
【0038】
なお、RT中にATゲームが行われるようにしてもよい。再遊技役の当選確率が通常よりも高く設定されたRT中にATゲームが行われるいわゆるART(アシストリプレイタイム)では、手持ちのメダルの目減りが少なくなるだけでなく、報知に従って停止操作を行うことにより小役の入賞によるメダル獲得が確実に増えるので、ATのみが行われる場合よりもさらに有利な遊技状態となる。
ここで、AT中に、ストップスイッチ50の操作順番を報知するいわゆる押し順ATを行わせる場合には、リール制御手段90は、停止データとして、特定の役が当選した場合においてストップスイッチ50が特定の操作順で操作された場合に前記特定の役を構成する図柄を有効ラインに引き込んで停止させるための停止データを備える。そして、AT制御手段140は、操作順の種類に応じた表示データを備え、遊技制御装置21から、特定の操作順が設定されている役が当選した信号を入力したときには、当該操作順に応じた表示データを選択し、例えば液晶表示装置67に表示させる。表示は、例えば、3個のストップスイッチ50のそれぞれの操作順を1、2、3の数字で表示するものや、最初に停止操作すべき停止ボタンを左、中、右などの文字で表示するものや、順押し、逆押しなどを矢印で表示するものであってもよい。また、操作順の報知は、画像表示装置67を用いたものに限られない。例えば、各ストップスイッチ50の停止ボタンの内部に発光体を設け、停止ボタンの発光色を例えば赤から青に変化させることにより、操作すべきストップスイッチ50を報知するようにしてもよい。
【0039】
報知に従い、ストップスイッチ50が特定の操作順で操作された場合には、遊技者に有利な結果がもたらされる。例えば、入賞するか否かが操作順に依存する小役が当選しているときに当該小役が入賞する操作順が報知され、その操作順に従って遊技者がストップスイッチ50を操作した場合には、当該小役を(回転リール40の図柄配置によっては必ず)入賞させることができ、払出枚数の異なる小役が同時に当選しているときに払出枚数の多く設定された小役が入賞する操作順が報知され、その操作順に従って遊技者がストップスイッチ50を操作した場合には、払い出し枚数の多い小役を入賞させることができる。あるいは、重複入賞する小役と単独入賞しかしない小役が同時に当選しているときに重複入賞する小役が入賞する操作順が報知され、その操作順に従って遊技者がストップスイッチ50を操作した場合には、重複入賞させることにより多くのメダル獲得が可能となる。なお、報知が行われていない場合であっても、遊技者が上述したような有利な結果がもたらされる操作順でストップスイッチ50を操作した場合には、有利な結果を得ることができる場合があるが、報知が行われ、その報知に従うことにより、確実に有利な結果を得ることができるものとなる。
【0040】
また、AT中に、指標図柄を報知するATを行わせる場合には、役として、例えば「白7・ベル・ベル」「赤7・ベル・ベル」「青7・ベル・ベル」の図柄組合せからなる小役を設け、「白7」「赤7」「青7」は左リール41において同時に狙えない位置に配置する。そして、AT制御手段140は、当選している小役に応じて「白7」「赤7」「青7」のいずれかを、例えば液晶表示装置67に表示させる。報知に従い、それぞれの図柄を狙ってストップスイッチ50を操作することにより、効率よく、小役を入賞させることができる。
なお、演出決定手段130において、AT抽選を行うようにしてもよい。AT抽選の当選確率を高くすることにより、ATに移行する確率の高くなるAT高確率状態(確変状態)を作り出すことができる。AT高確率状態の遊技期間は、所定の開始契機、例えば特定役の当選又は入賞、特定の図柄組合せの表示などを条件に開始され、所定の終了契機、例えば、特定役の当選又は入賞、特定の図柄組合せの表示、一定回数の遊技消化などを条件に終了するように形成することができる。AT高確率状態に移行すると、ATの実行が高確率で決定される。その決定はATフラグを成立させて記憶しておき、複数のATの実行をストックして、AT高確率状態の終了後に、複数のATが連続して実行されるような仕様としてもよい。
【0041】
(コマンド出力手段150)
コマンド出力手段150は、演出決定手段130の決定に基づき、演出装置に対して、演出実行コマンドを出力するためのものである。演出実行コマンドには、演出A、演出Bのように具体的な演出データの実行(演出開始)や実行停止(演出終了)を指示するコマンドの他に、具体的な演出データを特定せずに遊技状態や演出状態に応じて演出を実行させる旨を指示するものも含まれる。なお、液晶表示装置67に基づく画像表示演出に関する演出実行コマンドについては、以下の液晶制御基板200の説明にて詳述する。
(液晶制御基板200)
液晶制御基板200は、特に図示しないが、液晶表示装置67に接続される制御基板であって、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えている。そして、画像データ記憶手段210、コマンド記憶手段220及び表示実行手段230として機能する。
【0042】
(画像データ記憶手段210)
画像データ記憶手段210は、液晶画面に表示させるための複数の画像データを記憶しているものである。各画像データは、演出決定手段130の決定に基づきコマンド出力手段150から出力される演出実行コマンドに対応するように設けられている。
このうち、所定の状態において出力される一の演出実行コマンドに対して、データAが対応付けられており、前記所定の状態とは異なる特定状態において出力される特定の演出実行コマンドとして、データBとデータCとが対応付けられている。また、データBはデータAに基づく表示と関連性を有する表示に係るものである。例えば、データAが門を閉じる動画データである場合、データBは門を開く動画データとすることができる(図6参照)。以下、上記したような関係にある一の演出実行コマンドを第一コマンド、特定の演出実行コマンドを第二コマンドというものとする。
【0043】
ここで、本実施の形態では、第一コマンドに対しては、データAとともにデータXが対応付けられており、例えばデータXに係る表示の後に、あるいはデータXに係る表示に重ねて、データAに係る表示(門を閉じる)を実行可能としている。つまり、第一コマンドにより、データA+データXに基づく演出が実行される。さらに、演出実行コマンドの中には、データXの演出実行コマンドが別途設けられている。データXの演出実行コマンドには、データXのみが対応付けられているものである。つまり、データXの演出実行コマンドにより、データXに基づく演出が実行されるようになっている。
なお、データAとデータX、データBとデータCはそれぞれ、別レイヤーで表示する設定になっている。具体的には、液晶表示装置67は、複数の画像データに基づく画像を重層的に表示可能に形成されており、データXに基づく画像の上層にデータAに基づく画像を表示させることができ、データCの上層にデータBに基づく画像を表示させることができるようになっている。
【0044】
(コマンド記憶手段220)
コマンド記憶手段220は、コマンド出力手段150から出力される演出実行コマンドのうち、前述した第一コマンドを入力した場合には、例えば受信フラグをセット(ON)して、その旨を記憶するためのものである。本実施の形態では、この受信フラグの有無により、第二コマンドを入力したときに表示実行手段230が選択する演出データが異なるものとなるように設定されている。そして、コマンド記憶手段220は、第二コマンドに応じて選択された画像データに基づく表示が実行された場合には、受信フラグをリセット(OFF)する。
【0045】
なお、受信フラグを、第一コマンドに応じて選択された画像データに基づく表示が実行された場合にセットし、第二コマンドを受信した場合にリセットするようにしてもよい。
(表示実行手段230)
表示実行手段230は、コマンド出力手段150から出力された演出実行コマンド及び前記コマンド記憶手段220の記憶に基づき、画像データ記憶手段210の記憶している画像データを読み出し、液晶画面に表示させるためのものである。
表示実行手段230は、第二コマンド以外の所定の演出実行コマンドを入力した場合には、当該演出実行コマンドに対応付けられた画像データを選択し、この画像データに基づく画像を表示させる。一方、第二コマンドを入力した場合には、コマンド記憶手段220が第一コマンドの受信を記憶しているか否か、すなわち受信フラグがONかOFFかを判断する。そして、受信フラグがONの場合にはデータB及びデータCを選択し、データB及びデータCに基づく画像を表示させ、受信フラグがOFFの場合にはデータCのみを選択し、データCに基づく画像を表示させる。
【0046】
図6を参照しつつ、第一コマンド及び第二コマンドに基づく画像表示演出の具体例を説明する。
例えば、遊技中の所定時(例えば特定状態への移行決定時)に実行される画像演出として、演出X+Aと演出Xとが設定されており、その後、所定契機に該当した場合(例えば特定状態の開始時)に実行される画像演出として、演出B+Cと演出Cとが設定されているとする。すなわち、演出Xは、演出Cの前段階として行われるものであり、演出Cは特定状態の開始を報知する演出とすることができる。また、前記遊技中の所定時に演出X+Aを実行するか演出Xを実行するかは、演出抽選の結果に基づくものとすることができる。例えば、有利度が異なる特定状態(例えばAT)があり、一の特定状態への移行が決定された場合には演出Xが選択され、一の特定状態よりも有利度が高い特定状態への移行が決定された場合には演出X+Aが選択されるように、あるいはそのように選択される確率が高くなるように形成することができる。
【0047】
前記遊技中の所定時に行われる演出実行抽選の結果、演出X+Aの実行が決定された場合には、コマンド出力手段150からは、第一コマンドが出力される。これに基づき、表示実行手段230は、データX及びデータAを選択し、データXに基づく所定の画像に加えて、データAに基づく所定の画像、例えば門が閉じる画像が表示される。その後、所定契機に該当して、コマンド出力手段150から第二コマンドが出力されると、この場合には、受信フラグがONとなっているので、表示実行手段230は、データB及びデータCを選択し、データCに基づく所定の画像に加えて、データBに基づく所定の画像、例えば門が開く画像を表示させる(図6(A))。
【0048】
一方、前記遊技中の所定時に行われる演出実行抽選の結果、演出Xの実行が決定された場合には、コマンド出力手段150からは、演出Xに係る演出実行コマンドが出力される(つまり第一コマンドは出力されない)。これに基づき、表示実行手段230は、データXを選択し、データXに基づく所定の画像を表示させる。その後、所定契機に該当して、コマンド出力手段150から第二コマンドが出力されると、この場合には、受信フラグがOFFであるので、表示実行手段230は、データCのみを選択し、データCに基づく所定の画像のみが表示される(図6(B))。すなわち、表示実行手段230は、コマンド出力手段150から同一のコマンド(第二コマンド)を入力した場合に、それ以前に入力したコマンドの種類に応じて、選択する画像データを異ならせることができるものとなっている。
【0049】
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図3のフローに基づき説明する。
まず、図3に示すステップ100において、規定数のメダルが投入されたか否かが判断される。ここで、規定数のメダルとは、1回の遊技に掛けることができるメダル数であり、スロットマシン10は最大3枚までのメダルを掛けることができるようになっている。規定数は、遊技状態により変更されるようにしてもよい。例えばボーナスゲーム中は規定数が1枚となるようにすることができる。また、メダルの投入にはベットスイッチの操作も含まれる。規定数のメダルが投入されない場合にはステップ100に戻り、規定数のメダルが投入された場合には、次のステップ101に進む。
【0050】
ステップ101において、スタートスイッチ30がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならない場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONとなった場合には、次のステップ102に進む。
ステップ102において、当選抽選手段70による役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、回転リール40が回転開始する。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、いずれかのストップスイッチ50がONとなったか否かが判断される。いずれのストップスイッチ50もONにならない場合にはステップ104に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONとなった場合には、次のステップ105に進む。
【0051】
ステップ105において、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40が回転停止する。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、全ての回転リール40が停止したか否かが判断され、全ての回転リール40が停止していない場合、すなわち回転中の回転リール40がある場合にはステップ104に戻り、全ての回転リール40が停止した場合には、次のステップ107に進む。
ステップ107において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ108に進み、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役を構成する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、役に応じた利益付与が行われる。具体的には、ボーナス役を構成するボーナス図柄の組合せが表示された場合にはボーナスゲーム(BBゲーム、RBゲーム)への移行が決定され、再遊技役を構成するリプレイ図柄の組合せが表示された場合には次遊技のためのメダル自動投入(ベット表示部の表示を自動的に規定数まで表示させる)が決定され、小役を構成する小役図柄の組合せが表示された場合には、役に応じた入賞メダルの払い出しが行われる。そして、1回の遊技を終了する。一方、有効ライン上に停止した図柄組合せが何の役を構成するものでもない場合には、そのまま1回の遊技が終了する。
【0052】
次に、演出制御装置21による演出実行処理の流れを、図4に基づき説明する。
図4のステップ200において、遊技状態が所定の演出契機に該当したか否かが判断される。例えば、ベットスイッチ16やスタートスイッチ30が操作されたか等が判断される。演出契機に該当しない場合にはステップ200に戻り、演出契機に該当した場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、状態判定手段120が状態判定処理を行う。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、演出決定手段130が、状態に応じた演出抽選テーブルを用いて演出抽選処理を行う。そして、次のステップ203において、抽選結果に基づいて実行演出を決定する。そして、次のステップ204に進む。
【0053】
ステップ204において、コマンド出力手段150から、実行演出に対応する演出実行コマンドが出力される。出力された演出実行コマンドに基づき、液晶表示装置67に所定の画像が表示され、ランプ68が所定のパターンで点灯点滅し、スピーカ69から所定の音声が出力される。そして処理を終了する。
続いて、液晶制御基板200の制御に基づく画像表示処理の流れを、図5に基づき説明する。
図5のステップ300において、演出制御装置21から所定の演出実行コマンドを入力したか否かが判断され、演出実行コマンドを入力していない場合にはステップ300に戻り、演出実行コマンドを入力した場合には、次のステップ301に進む。
【0054】
ステップ301において、入力した演出実行コマンドは第一コマンドか否かが判断される。第一コマンドが入力された場合には、次のステップ302に進む。
ステップ302において、コマンド記憶手段220が受信フラグをONにし、次のステップ303において、第一コマンドに基づく画像の表示が実行される。具体的には、データXに基づく表示とデータAに基づく表示が実行される。そして処理を終了する。
前記ステップ301において、入力した演出実行コマンドが第一コマンドでない場合には、次のステップ304に進む。
ステップ304において、入力した演出実行コマンドは第二コマンドか否かが判断される。第二コマンドを入力した場合には、次のステップ305に進む。
【0055】
ステップ305において、受信フラグがONであるか否かが判断される。受信フラグがONでない場合には、ステップ308に進み、第二コマンドに基づく表示、すなわちデータCに基づく表示(特定状態の開始を報知する表示)が実行される。そして処理を終了する。一方、受信フラグがONである場合には、ステップ307に進む。
ステップ307において、第一コマンドに対応する表示、すなわちデータA(閉門)と関連性のある表示として対応するデータBに基づく表示(開門)が実行されるとともに、第二コマンドに基づく表示、すなわちデータCに基づく表示が実行される。そして、ステップ309に進む。
【0056】
ステップ309において、コマンド記憶手段220が受信フラグをOFFにする。そして処理を終了する。
前記ステップ304において、入力した演出実行コマンドが第二コマンドでない場合には、ステップ306に進む。
ステップ306において、入力した演出実行コマンドに基づく表示が実行される。例えば演出Xに係る演出実行コマンドを入力した場合にはデータXに基づく表示が実行され、演出Yに係る演出実行コマンドを入力した場合には演出Yを表示させるための画像データYに基づく表示が実行される。そして処理を終了する。
【0057】
(総括)
以上のように、本実施の形態によれば、一の表示(データA)と、それに関連性を有する他の一の表示(データB)があり、一の表示の実行後に表示される特定表示(データC)を実行させる際に、一の表示に関する記憶(受信フラグON)の有無により、特定表示とともに他の一の表示をさせるか否かを、液晶制御基板200において判断し決定するように形成してある。このため、コマンド出力手段150は、特定表示を行わせるための演出実行コマンドとして単一のコマンド(第二コマンド)を持っていればよい。これにより、演出制御装置22のデータ容量削減を図ることができる。
【0058】
また、液晶制御基板200においても、第二コマンドに基づき表示させる画像データとして、データB、データCのみ持っていればよく、「データB+C」と「データC」の二種類を持つよりも容量が少なくて済む。これにより、液晶制御基板200のデータ容量削減をも図ることができる。
なお、上記した実施の形態では、第一コマンドにはデータXとデータAが対応付けられていたが、第一コマンドにはデータAのみが対応付けられていてもよい。この場合には、遊技中の所定時に実行される演出として演出X+Aが決定された場合には、コマンド出力手段150は演出Xに係る演出実行コマンド及び第一コマンドを出力し、演出Xが決定された場合には演出Xに係る演出実行コマンドのみを出力するようにすればよい。
【0059】
また、上記した実施の形態では、説明の便宜上、第一コマンドと第二コマンドが1つずつ設定されているものとしているが、コマンド記憶手段220がその受信を記憶する一のコマンドと、当該コマンド受信の有無(受信フラグのON/OFF)により特定のコマンドに基づき選択される演出が異なるような関係となっているコマンドの組合せは、第一及び第二コマンドの組合せのみに限られず、他にも複数の組合せを有していてもよい。この場合には、コマンド記憶手段220は複数種類の受信フラグを成立可能であり、表示実行手段230は複数種類の特定コマンドを判別してそれぞれに対応する受信フラグの有無を判断する。
【0060】
(変形例)
上記した実施の形態では、第一コマンドの有無により、第二コマンドに基づく表示を変化させる構成となっていたが、第一コマンドの種類によって、第二コマンドに基づく表示を変化させるように形成してもよいものである。
例えば、遊技中の所定時に実行される演出として、演出X+A(演出X+閉門)と、演出X+B’(演出X+門開いたまま)を設け、コマンド出力手段150は、第一コマンドとして、データX及びデータAが対応付けられる第一コマンドAと、データX及びデータB’が対応付けられる第一コマンドB’を出力可能に形成する。この場合、コマンド記憶手段220は、第一コマンドAを入力した場合には受信フラグAをONにし、第一コマンドB’を入力した場合には受信フラグB’をONにする。そして、表示実行手段230は、第二コマンドを入力した場合において、受信フラグAがONのときにはデータB及びデータCを選択して演出B+C(演出C+開門)を実行させ、受信フラグB’がONのときにはデータB’及びデータCを選択して演出B’+C(演出C+門開いたまま)を実行させることができる。
【0061】
他の例としては、AT状態にステージ1とステージ2があり、ステージ1用表示とステージ2用表示があるものとする。ここで、ステージ1とステージ2とは、ATの機能(期間、報知回数、報知確率)が異なるものであってもよいし、ATの機能そのものは同じであるが、AT終了後に移行可能な状態が異なる(例えばAT抽選が所定の確率で行われる通常状態に戻る確率が高いか、通常状態よりもAT抽選が高確率で行われる確変状態に移行する確率が高いか、など)設定となっているのであってもよい。
演出決定手段130は遊技中の所定契機にAT抽選を行い、ステージ1かステージ2かを決定する。コマンド出力手段150は、決定に基づいて、第一コマンドとして、第一コマンド1又は第一コマンド2を出力する。第一コマンドを入力するとコマンド記憶手段220は種類に応じた受信フラグをセットしてこれを記憶する。すなわち、液晶制御基板200において、ステージ状態を記憶することになる。そして、所定契機でコマンド出力手段150から第二コマンド(例えばATナビ開始)が出力されると、表示実行手段230は、コマンド記憶手段220が第一コマンド1を記憶している場合にはステージ1用表示を行わせるための画像データ、第一コマンド2を記憶している場合にはステージ2用表示を行わせるための画像データを選択して、表示を実行させる。
【0062】
以上のように形成した場合であっても、コマンド出力手段150は単一の第二コマンドを出力するだけで、液晶制御基板200の側で状態を判断し、実行させる演出を選択決定することができる。これは、第一コマンドの種類が多い(例えばステージ数が多い)場合には、データ量削減に効果的である。
(本発明の別実施の形態)
さて、上記した実施の形態では、液晶表示装置67による画像表示演出に関するコマンド出力とその判断処理について述べたが、本発明は、液晶表示装置67以外の演出装置についても対応できるものである。
【0063】
特に図示しないが、その一例を、演出装置として可動役物を設けた場合について説明する。可動役物としては、例えば、モータやソレノイドなどの作動装置の作動により、箱の蓋が開閉してキャラクタの人形が出没するものとすることができる。また、装置制御部としては、作動装置の作動を制御する役物作動基板を設ける。役物作動基板は、作動パターンデータ記憶手段、コマンド記憶手段、作動実行手段を備えている。作動パターンデータとは、所定のパターンで蓋の開閉や人形の出没を実行させるための作動装置の作動態様を規定したデータである。
役物作動基板は、演出制御装置22から所定の第一コマンド(蓋開閉、人形出没)を入力すると、コマンド記憶手段がこれを記憶する。そして、所定契機で第二コマンド(作動指令)が出力されると、作動実行手段は、コマンド記憶手段の記憶に基づいて、蓋開状態なら閉じ、人形突出状態なら没入、などの作動を選択実行させる。
【0064】
なお、本発明は、上記以外にも、ランプ68の点灯点滅データやスピーカ69から出力させる音声データに応用することができるものである。そして、複数の演出装置について、それぞれ、本発明に係るコマンド出力とその判断処理を適用することにより、演出制御装置22の記憶容量をさらに削減できるとともに、各演出装置の装置制御部においても、少ない演出データを効率的に使用でき、容量削減及び処理の軽減を図ることが可能となる。
また、本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、パチンコ遊技機や、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
【符号の説明】
【0065】
10 スロットマシン 11 筺体
12 表示窓 13 図柄表示窓
20 制御装置 21 遊技制御装置
22 演出制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
65 ホッパーユニット 67 液晶表示装置(演出装置)
70 当選抽選手段 90 リール制御手段
130 演出決定手段 150 コマンド出力手段
200 液晶制御基板(装置制御部) 210 画像データ記憶手段
220 コマンド記憶手段 230 表示実行手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を制御する遊技制御装置と、遊技に付随する演出を制御する演出制御装置と、演出表示を行うための演出装置とを少なくとも有する遊技機において、
前記演出装置は、装置の作動を制御するための装置制御部を備え、
前記演出制御装置は、遊技状態又は演出状態に応じて、前記装置制御部に演出実行コマンドを出力し、前記装置制御部は、前記演出制御装置からの演出実行コマンドを入力し、実行すべき演出を選択して実行可能に形成され、
前記装置制御部が前記演出制御装置から特定の演出実行コマンドを入力した場合に選択可能な演出として複数の演出が設定されており、
前記装置制御部は、
前記演出制御装置から一の演出実行コマンドを入力した場合には、当該一の演出実行コマンドに関する記憶を行い、
前記演出制御装置から特定の演出実行コマンドを入力した場合には、前記一の演出実行コマンドに関する記憶に基づいて、複数の演出の中からいずれかの演出を選択して実行させることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記演出装置として、液晶表示装置を備え、
前記装置制御部は、前記液晶表示装置の液晶画面に画像を表示させるための画像データと、前記一の演出実行コマンドの受信を契機に一の演出実行コマンドに関する記憶を行うコマンド記憶手段と、表示させるべき画像データを選択決定し表示を実行させる表示実行手段とを備え、
前記画像データとして、前記一の演出実行コマンドを入力した場合に選択されるデータAと、前記特定の演出実行コマンドを入力した場合に選択可能なデータB及びデータCとを少なくとも備え、データBはデータAに基づく表示と関連性を有する表示に係るものであり、
前記一の演出実行コマンドとしてデータAについての演出実行コマンドを入力した場合には、前記表示実行手段は、データAに基づく表示を実行させるとともに、前記コマンド記憶手段は、一の演出実行コマンドに関する記憶として、データAの入力又はデータAの実行を記憶し、
前記特定の演出実行コマンドとしてデータCについての演出実行コマンドを入力した場合において、前記コマンド記憶手段が一の演出実行コマンドに関する記憶を保持している場合には、前記表示実行手段は、一のレイヤーでデータBに基づく表示を実行させるとともに他のレイヤーでデータCに基づく表示を実行させ、前記コマンド記憶手段は、前記一の演出実行コマンドに関する記憶を消去し、
前記特定の演出実行コマンドとしてデータCについての演出実行コマンドを入力した場合において、前記コマンド記憶手段が一の演出実行コマンドに関する記憶を保持していない場合には、前記表示実行手段は、前記一のレイヤーでのデータBに基づく表示を実行させずに、前記他のレイヤーでデータCに基づく表示を実行させることを特徴とする請求項1記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−52189(P2013−52189A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194135(P2011−194135)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(390031772)株式会社オリンピア (2,719)
【Fターム(参考)】