説明

適応型還元剤投与方法および排気制御方法

【課題】選択的接触還元装置に導入される還元剤投与レベルを制御するための方法または器機を提供すること。
【解決手段】方法または器機は、利用可能な還元剤を決定し、還元剤供給源までの距離を決定することができる。利用可能な還元剤および還元剤供給源までの距離に基づいて還元剤投与レベルを調整するステップがこれに続くことができる。器機は、車両内に取り付けることができ、シリンダ内排気制御変数を調整してNOx排気を削減することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、選択的接触還元(SCR)システムのような排出ガス処理装置の性能を向上させるための器機および方法に関する。より具体的には、本開示は、ディーゼルエンジンに使用することができる適応型還元剤投与方策および排気制御方策に関する。したがってプロセスは、タンク内還元剤レベルの監視および還元剤補給所までの距離などを含んでよい変数に対する考慮、還元剤消費レベルの監視、ならびに排気規制を満足させるためにシリンダ内排気制御方法と組み合わされることもある排気管(NOx)排気を制御するための還元剤投与の調整に依拠することができる。
【背景技術】
【0002】
自動車およびトラックに見られるような内燃機関は、エンジン排気内に存在し環境に放出されることもある燃焼副産物および/または不完全燃焼による生成物を生ずることもある。排ガス規制にしたがって、排気を処理しこのような生成物の濃度を下げ、したがって汚染を少なくすることができる。火花点火(つまりガソリン)エンジンは、3元触媒コンバータを使用して排ガス規制を満足することができるが、圧縮点火(つまりディーゼル)エンジンは、一般的に2元触媒コンバータを使用しており窒素酸化物(NOx)を有効に削減できない。したがってディーゼルエンジンは、窒素酸化物濃度の削減を図るために還元剤に基づく選択的接触還元(SCR)装置を含むこともある。さらにディーゼルエンジンは、粒状物質(PM)を制御するためにディーゼル微粒子フィルタ(DPF)も含むことができる。このようなシステムの性能の改善は、未だに研究開発が進行中である一領域に留まっている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の一態様は、制御器つまりは選択的接触還元触媒に導入される還元剤投与レベルを制御できる制御ユニットに関し、その制御ユニットは、利用可能な還元剤および還元剤供給源までの距離を決定することができる。制御ユニットは、次いでその利用可能な還元剤および還元剤供給源までの距離に基づいて還元剤投与レベルを調整することができる。制御ユニットは、車両内に据え付けることができ、シリンダ内排気制御変数を調整してNOxの排出を削減することもできる。
【0004】
本開示の他の態様はSCR装置に導入される還元剤投与レベルを制御する方法に関する。その方法は、利用可能な還元剤を決定するステップおよび還元剤供給源までの距離を決定するステップを含むことができる。これには、次いで利用可能な還元剤および還元剤供給源までの距離に基づいて還元剤投与レベルを調整するステップが続くことができる。
【0005】
本開示の他の態様は、マシンで実行されたときに下記動作、すなわち利用可能な還元剤を決定し、還元剤の供給源までの距離を決定する動作をもたらす命令をそこに記憶している記憶媒体を備える物品に関する。次いでこれに利用可能な還元剤および還元剤供給源までの距離に基づいて還元剤投与レベルを調整するステップが続くことができる。
【0006】
特許請求された主題の特徴および利点は、その主題と調和する実施形態に対する下記詳細な説明を添付図面を参照して考察すれば明らかになろう。
【0007】
下記詳細説明は、解説用の実施形態を参照にしながら進行するが、当業者にとってその多くの代替実施形態、改変形態および変形形態は明白であろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
簡潔に上述したように選択的接触還元(SCR)は、還元剤が内燃エンジンの排気流に加えられ、触媒と相互作用するプロセスであると理解することができる。したがって還元剤は、本明細書では触媒を支援して燃焼行程からのNOxの排出レベルを削減するのに依拠することができる任意の化合物(例えばアンモニア)または前駆化合物(尿素)と理解することができる。したがってより具体的には、アンモニアのような還元剤は、排出ガス中のNOxと反応して水および窒素を形成することができる。前駆化合物の1例である尿素(CO(NH)の場合には、加水分解触媒の存在の下で水(HO)と反応して二酸化炭素(CO)およびアンモニア(NH)を産出することができる。アンモニアは次に下記にもっと十分に説明されるように動作することができる。アンモニアをもたらし、触媒の存在の下でNOxと反応させるために尿素を例示的な前駆物質として選定することは下記のように説明することができる:
CO(NH+HO→CO+2NH
2NH+NO+NO→2N+3H
4NH+4NO+O→4H+6H
したがって還元剤消費と車両の燃料消費、性能および排気との関係を図示している図1に注意が向けられる。ここに理解することができるように、エンジンがより高い燃料節約および比較的好い性能を目指して構成されているとき燃焼は最適化され、エンジンは通常エンジン較正と理解することができるものを採用することができる。しかしその結果NOx排出は比較的高いこともあり、したがってSCRに対するこのような通常プロトコルではNOxをNOに変換するために比較的高い還元剤消費が必要になることもある。節約エンジン較正の下では、比較的効率の低い燃焼および低い燃料節約になることもあるが排気を所望の目標レベルより下に保持しながら還元剤を節約することができる。したがって本明細書では通常エンジン較正が、比較的低い投与レベルを使用することができる節約エンジン較正の下でよりも比較的高い還元剤の投与レベルを消費し得ることを理解することができる。
【0009】
同じように理解することができるように、尿素などの前駆物質が存在しないこともあるこれらの状況の下では、排気レベルを維持するためにエンジンシリンダ内排気制御の取組みが次いで必要になることもある。これには、遅延噴射時期(つまり燃料の噴射の開始を遅延させて燃焼温度を下げる)、低圧ループ排出ガス再生利用(EGR)および/または高圧ループEGR(最大燃焼温度を下げることができる)、低圧縮比、低温燃焼、および/または目標排気基準を維持するための予混合制御燃焼を含むことができる。それは、燃料の質量、給気圧、空気流(量および温度)ならびに吸気/排気バルブおよびリフトの可変バルブ作動タイミングの制御も含むことができる。さらにEGRに関しては、そのような排出ガス再生利用の量および温度の制御を含むことができる。しかしこれらのような状況の下では、NOxに対するSCR触媒は使用されず、燃料節約と性能は大幅に妥協されることもあり、過剰な微粒子(例えばすす)を生成することもある。したがって還元剤の利用可能性が排気処理を最適化することに関して重要な変数であることを理解することができる。
【0010】
したがって、本例示によってここに企図される例示的な還元剤配布情報システムの図解を提供する図2に注意が向けられる。理解することができるように、比較的軽荷重または重荷重の車両202および204は、GPS206を介してまたはその他の無線システム208によって通信し、サービスステーション210または還元剤を配布することができるその他の燃料補給所212の位置を決定することができる。したがって本明細書における配布システムは、例えば車両と利用可能な還元剤供給所のような還元剤供給源との間の距離に対応する情報を生成することができる。利用可能な還元剤供給所とは、通信ネットワーク(例えば無線ネットワーク)を通して車両が使用するための還元剤の利用可能性を確認する供給所であると理解することができる。
【0011】
次に、体系300においてエンジンで消費するための特定の還元剤投与モードを当該者がどのようにして間欠的に決定することができるか図示している図3Aから3Bに注意が向けられる。それに応じて当該者は、302で還元剤投与方策を開始し、先ず当該車両で還元剤がある予めセットされた限度より上にあるか下にあるかを示すフラグがセットされるべきか決定することができる。304で、還元剤タンク306内の還元剤レベルのためのタンク内監視センサをトリガし当該タンク内の還元剤のレベルに関する決定(下記参照)をすることができる。このような決定は、例えば液面センサ、圧力センサおよび/または還元剤タンクと通信状態にある光センサによって遂行することができる。
【0012】
それによって、308で還元剤が所与の下限にあるかどうかについて決定をすることができる。このような下限は、システムに事前にプログラムすることまたは運転者がセットすることができる。308で「イエス」ならば310でフラグまたはその他の指標をセットし、還元剤が選択された下限またはその下にあることを表示することができる。312で、オンボード診断機能に、還元剤下限フラグがセットされたことを知らせることができる。308で「ノー」の場合、システムは、314で現状の運転状態に依存する通常の還元剤投与レベルにおける還元剤消費を見積もることができる。これは、平均速度、平均燃料消費、その他を含むことができる。上述のように、やはり通常還元剤投与レベルまたは消費は、通常エンジン較正期間中の比較的高いNOxのレベルを削減させるためにもたらすことができる投与レベル(例えばグラム/単位時間)であると理解することができる。それに応じて316では、還元剤の通常投与を使用して車両が移動できる見積もり距離を決定することができる。それに次いでさらに318で通常還元剤投与および還元剤補給所までの距離に基づいて還元剤の通常投与を続けることができるかどうかに関する決定をすることができる。
【0013】
上述のように上記に参照された還元剤投与方策が実行されるとき、システムは320で監視プロトコルを開始し還元剤補給所の利用可能性を決定することができる。したがってシステムは、322で還元剤配布情報システム(図2)と通信することができ、その情報システムは、次いでシステムが324で還元剤補給所への距離を決定することを可能にすることができる。例えばGPSまたは無線情報を評価して還元剤補給所までの運転距離を決定することができる。
【0014】
それに応じて318で、システムが通常の投与条件の下で還元剤補給所までの距離を通して還元剤が利用可能である(つまり、所与の距離にわたってある規制レベルでNOxを適切に処理するのに十分な還元剤がタンク内に存在する)と決定する場合、システムは、既にセットされていることもある任意の節約還元剤フラグ(下記で説明される)を330でクリアすることができる。システムが、318で所与の距離に対して通常の還元剤投与が利用可能でない(つまり車両が還元剤を使用し尽くす)と決定する場合、システムは340で節約還元剤フラグをセットすることができる。次いでシステムは342で削減された還元剤投与率を見積もり選定することができる。344で、還元剤が使い尽くされる前にその削減された投与率が利用可能である距離と還元剤補給所までの距離を比較することができる。342で決められた、見積もりされた削減還元剤投与が高すぎ、車両が少ししか走ることができず、または344において補給所までの距離を完了する前に還元剤を使用し尽くしさえもする場合、342で新たな削減還元剤投与率を決定することができる。したがって節約還元剤投与は、本明細書では上記通常還元剤投与より低い還元剤投与を企図していることを理解することができる。
【0015】
その見積もりされた削減還元投与率が344で補給所までの十分な距離をもたらす場合、次いで346で運転者が自動削減還元剤節約モードを選択または作動させているかどうかに関する決定をすることができる。346で自動還元剤節約モードが選択されていない場合、次いで348で運転者に、実行可能な必須行動を勧告することができる。自動還元剤節約モードが346で選択されている場合には次いで350で自動還元剤節約フラグをセットすることができる。352で運転者への勧告が発せられ運転者に車両の性能が低くされることもあると警告することができ、または354で運転者への勧告が発せられ燃料節約が少なくされ、または性能が低くされるので車両の運転距離が少なくされる必要があり得ると運転者に警告することができる。356で信号もオンボード診断機能に送り、オンボード診断機能に自動節約フラグがセットされたことを知らせることができる。
【0016】
次に注意が向けられるのは、還元剤投与モードが選択された後(図3)対応するエンジン制御モードをどのように実施することができるかを図示している図4である。具体的には402で、当該者は、投与モードの決定に基づいてエンジン較正の選定の決定を開始することができ、404で還元剤下限フラグがセットされているか否かに関する決定を行うことができる。イエスの場合、「低還元剤エンジン制御モード」の非常バイパスが手動でセットされているか否かに関する決定を行うことができる。406で非常バイパスがセットされなかった場合には、次いで408で低還元剤エンジン制御モードを実行することができる。非常バイパスが406でセットされた場合には、次いで410でカウンタを開始させることができる。そのようなカウンタは、非常バイパスモードに入った回数を常時把握することができる。412で非常バイパスモードの回数が超えているかどうかに関する決定をすることができる。カウンタが超過されている場合、408で低還元剤エンジン制御モードを再度実施することができる。412でカウンタが超過されていない場合には、次いで414で低還元剤エンジン制御モードの非常バイパスをセットすることができる。416では認可されたサービスセンタによってカウンタをクリアすることができる。
【0017】
404で還元剤下限フラグがセットされていなかった場合、420で還元剤節約フラグがセットされているかどうかに関する決定を行うことができる。そのようなフラグがセットされていない場合には、次いで422で通常還元剤投与および制御モードを実行することができる。そのようなフラグがセットされている場合には、430で自動還元剤投与フラグがセットされているかどうかに関する決定をすることができる。イエスの場合、432で還元剤投与節約エンジン制御モードを実行することができる。そうでない場合には、434で運転者に、利用可能な還元剤を考慮して必要とする実行可能な必須行動を勧告することができる。
【0018】
したがって通常還元剤投与制御モードが選択されるときには排気管排気およびNOx濃度は、比較的低くすることができることを図4で理解することができる。同様に還元剤投与節約モードがセットされるとき、または低還元剤エンジン制御モードがセットされるときNOx排気の相対レベルは、低くすることができる。しかし非常バイパスエンジン制御モードが選定されるとき比較的高いNOx排気が観察されることもある。
【0019】
図5はエンジン制御モード(図4)および還元剤投与モード(図3Aおよび3B)の選択を図示している。システムは、502で全体的なエンジン制御方策決定についての考察を開始することができる。システムは、506で低還元剤エンジン制御モードが選択されているか決定することができる。このような選択が例えば図4のステップ408で行われていることもある。システムは、次いで504で低還元剤エンジン制御モードの非常バイパスが選択されているか(例えば図4のステップ414を参照)考察することができる。504でそのモードが選択され、511で非常バイパスモードに入った回数の最大数が超えられていない場合には(カウンタを参照することによって決定されるように)、512で、還元剤投与を伴わない通常エンジン較正を使用するために第1のタイマ(t1)をセットすることができる。t1が満了する場合、514で還元剤を伴わない節約エンジン較正のための第2のタイマ(t2)をセットすることができる。t2が満了する場合、システムは、低エンジン排出排気のためのエンジン較正である520および還元剤無投与である522に移行する。t1またはt2の期間中518に示されているように排気管排気が比較的高いこともあるのを理解することができる。このような方法で、つまり520における低エンジン排出排気較正の下でエンジンを運転すれば、エンジンは排気管排気を減少させることができ、それによって524で比較的低い排気管排気を生成することができる。このようなエンジンの較正は、上述のように、遅延噴射時期(つまり燃料の噴射の開始を遅延させて燃焼温度を下げる)、低圧ループ排出ガス再生利用(EGR)および/または高圧ループEGR(最大燃焼温度を下げることができる)、低圧縮比、低温燃焼、および/または予混合制御燃焼を含むことができる。それは、燃料の質量、給気圧、空気流(量および温度)、可変バルブ作動タイミングおよびリフト、ならびに再生利用される排出ガスの量および温度の制御も含むこともできる。
【0020】
506で低還元剤エンジン制御モードが選択されていない場合、次いで508で還元剤投与節約エンジン制御モードが選択されているかに関する決定をすることができる。このような選択は、例えば図4のステップ432で行われていることもある。508で還元剤投与節約エンジン制御モードが選択されている場合、次いで、530で還元剤の節約をもたらす較正の下でエンジンを運転することができ、532では還元剤投与は節約にセットすることができ、それは524で比較的低い排気管排気をもたらすことができる。
【0021】
508で還元剤投与節約エンジン制御モードが選択されていない場合には、次いで510で通常還元剤投与モードをセットすることができる。このような選択は図4の422で以前に行われていることもある。このようなモードではそれに応じて540で通常エンジン較正を実施することができ、542で通常還元剤投与を提供することができ、524で比較的低い排気管排気をもたらす。
【0022】
図6は、上記制御体系を実施するための車両制御システムの例示的な大要を図示している。車両600は、制御器602を含むことができ、その制御器602はデータを無線通信620、GPS622ならびに運転者入力624から受け取ることができる。エンジン制御器は、還元剤タンク606と通信状態にあるセンサ604からもデータを受信し、タンク内の還元剤のレベルを示すことができる。制御器は、GPS622および/または無線塔620および/または手動入力から供給することができる還元剤補給所までの運転距離および/またはタンク内の還元剤のレベルなど、さまざまな入力から得た情報を評価することができる。したがって制御器はエンジン610および還元剤投与バルブ612と通信することができる。エンジンからの排気614はSCR616に向かわせることができる。還元剤618は、排気がSCRに入り次第またはSCRに入る直前に排気614に加えることができる。上記に説明したように排気が還元剤で処理され次第、その処理された排気は、排気管618から放出することができる。制御器は、次いで図3から5で上記概説したプロトコルのいずれかを実施してエンジン614を制御し、還元剤投与バルブ612を介して還元剤618の投与を制御することができる。制御器602は、特定の車両のエンジンに使用して特定のSCRシステムの性能を向上させることができる補修部品市場における制御器を意味することもある。したがって本明細書では、本明細書の制御器が上記のシリンダ内制御を提供できること、および/または既存車両のエンジンのシリンダ内制御システムに合わせることができることが予期される。
【0023】
本発明の実施形態に対して本明細書で説明されている機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せを使用することによって、要望によりエンジン燃焼制御器内部かエンジン燃焼制御器の外側のいずれかで実施することができることも理解されたい。ソフトウェアにより実施される場合には、プロセッサおよびマシンが解読できる媒体が必要とされる。プロセッサは、本発明の実施形態によって必要とされる速度および機能を提供できる任意のタイプのプロセッサとすることができる。マシンが解読できる記憶装置にはプロセッサで実行されるようになされた命令を記憶することができる任意の媒体などがある。このような記憶装置のいくつかの例にはそれらに限定はされないが、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、電子的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、磁気ディスク(例えばフロッピーディスクおよびハードドライブ)、光ディスク(例えばCD−ROM)、およびディジタル情報を記憶することができるその他任意の装置などがある。命令は、圧縮されたかつ/または暗号化されたフォーマットで媒体に記憶することができる。したがって本発明の大まかな文脈では、かつ図7に注目すると、エンジン燃焼制御器は、プロセッサ(710)およびマシンが解読できる媒体(720)ならびにユーザインターフェース(730)を含むことができる。さまざまな特徴、態様および実施形態が本明細書において説明されてきた。それらの特徴、態様および実施形態が互いの組合せならびに変形形態および改変形態を受け入れられることは当業者ならば理解するであろう。したがって本開示は、そのような組合せ、変形形態、および改変形態を網羅するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】還元剤消費と車両の燃料消費、性能および排気との関係を図示する図である。
【図2】比較的軽荷重のおよび高荷重の車両と還元剤サービスステーションの間の例示的な無線通信ネットワークであり、そのシステムが当該の車両に対する還元剤補給までの距離および還元剤の利用可能性を監視することができるネットワークを図示する図である。
【図3A】図3Aは、還元剤投与モードの決定を図示する流れ図を提供する図である。
【図3B】還元剤投与モードの決定を図示する流れ図を提供する図である。
【図4】図3に図示されている還元剤投与モードによる対応するエンジン制御モードの選択を図示する図である。
【図5】エンジン制御モード(図4)および還元剤投与モード(図3Aおよび3B)の選択を図示する図である。
【図6】本明細書に開示されている例示的な車両制御システムの例示的な大要を図示する図である。
【図7】プロセッサ、マシンが読取り可能な媒体およびユーザインターフェースを含む本明細書のエンジン燃焼制御器を図示する図である。
【符号の説明】
【0025】
202 車両
204 車両
206 GPS
208 無線システム
210 サービスステーション
212 燃料補給所
600 車両
602 制御器
604 センサ
606 還元剤タンク
610 エンジン
612 還元剤投与バルブ
616 SCR(選択的接触触媒)
618 還元剤、排気管
620 無線塔/無線通信
622 GPS
624 運転者入力
710 プロセッサ
720 媒体
730 ユーザインターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択的接触還元触媒に導入される還元剤投与レベルを制御することができる制御ユニットであって、利用可能な還元剤および還元剤供給源までの距離を決定することができる制御ユニットを備え、
前記制御ユニットが、前記利用可能な還元剤および前記還元剤供給源までの距離に基づいて前記還元剤投与レベルを調整することができる制御器。
【請求項2】
前記制御ユニットが、下記の、すなわち噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数のシリンダ内排気制御を行うことができる請求項1に記載の制御器。
【請求項3】
前記制御ユニットが、還元剤消費を見積もり、前記利用可能な還元剤が前記還元剤の供給源までの前記距離に対して前記見積もられた還元剤消費を維持するのに十分であるか否かを決定することができる請求項1に記載の制御器。
【請求項4】
前記制御ユニットが、還元剤消費を見積もり、前記利用可能な還元剤が前記還元剤の供給源までの前記距離に対して前記見積もられた還元剤消費を維持するのに不十分であると決定することができ、前記還元剤投与レベルを削減する請求項1に記載の制御器。
【請求項5】
前記制御器が、下記の、すなわち、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧、または燃焼温度の1つまたは複数を調整することが可能であり、前記調整が、前記削減された投与レベルに基づいている請求項4に記載の制御器。
【請求項6】
前記利用可能な還元剤が所定のレベルより下にあるかを決定することができ、下記の、すなわち、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧またはゼロ還元剤投与での燃焼温度の1つまたは複数を調整することができる請求項1に記載の制御器。
【請求項7】
ゼロ還元剤投与を伴うバイパスモードを実施し、以前前記制御器がゼロ還元剤投与を伴う前記バイパスモードにあった回数を計数することができる請求項6に記載の制御器。
【請求項8】
前記制御器が前記バイパスモードにあった回数が、事前に決められた値を超えているかを決定することができる請求項7に記載の制御器。
【請求項9】
特定の期間に対するタイマを実装することができ、さらに下記の、すなわち、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または前記期間に対する燃焼温度の1つまたは複数を調整することができる請求項6に記載の制御器。
【請求項10】
車両内に配置されている請求項1に記載の制御器。
【請求項11】
利用可能な還元剤を決定するステップと、
還元剤供給源までの距離を決定するステップと、
前記利用可能な還元剤および前記還元剤供給源までの距離に基づいて還元剤投与レベルを調整するステップと
を含む選択的接触還元装置に導入される還元剤投与レベルを制御する方法。
【請求項12】
下記の、すなわち、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数を調整するステップをさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
還元剤消費を見積もるステップと、
前記還元剤が、前記還元剤供給源までの前記距離に対して前記還元剤消費を維持するのに十分であるかを決定するステップと
をさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項14】
還元剤消費を見積もるステップと、
前記利用可能な還元剤が、前記還元剤供給源までの前記距離に対して前記見積もられた還元剤消費を維持するのに十分であるかを決定するステップと、
前記利用可能な還元剤が、前記還元剤供給源までの前記距離に対して前記見積もられた還元剤消費を維持するのに不十分であるとき前記還元剤投与レベルを削減するステップと
をさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記削減された投与レベルに基づき、下記の、すなわち、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数を調整するステップをさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記利用可能な還元剤が所定のレベルより下にあるかを決定するステップと、
ゼロ還元剤投与の下で下記の、すなわち、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数を調整するステップと
をさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項17】
ゼロ還元剤投与を伴うバイパスモードを実施するステップおよび以前前記バイバスモードにあった回数を計数するステップをさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
以前前記バイパスモードにあった回数が、事前に決められた値を超えているかを決定するステップを含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
特定の期間に対してタイマを開始させるステップと、
前記期間中ゼロ還元剤の下で、下記の、すなわち、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数をさらに調整するステップと
をさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項20】
マシンで実行されたとき下記動作、すなわち
利用可能な還元剤を決定し、
還元剤供給源までの距離を決定し、
前記利用可能な還元剤および前記還元剤供給源までの前記距離に基づき還元剤投与レベルを調整する動作
をもたらす命令を記憶している記憶媒体を備える装置。
【請求項21】
前記命令が、前記マシンで実行されたとき下記追加動作、すなわち、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数を調整する動作をもたらす請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記命令が、前記マシンで実行されたとき下記追加動作、すなわち
還元剤消費を見積もり、
前記還元剤が、前記還元剤供給源までの前記距離に対して前記還元剤消費を維持するのに十分であるかを決定する動作
をもたらす請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記命令が、前記マシンによって実行されたとき下記追加動作、すなわち
還元剤消費を見積もり、
前記利用可能な還元剤が、前記還元剤供給源までの前記距離に対して前記見積もられた還元剤消費を維持するのに十分であるかを決定し、
前記利用可能な還元剤が、前記還元剤供給源までの前記距離に対して前記見積もられた還元剤消費を維持するのに不十分であるとき前記還元剤投与レベルを削減する動作
をもたらす請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記命令が、前記マシンによって実行されたとき下記追加動作、すなわち、前記削減された投与レベルに応じて噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数を調整する動作をもたらす請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記命令が、前記マシンによって実行されたとき下記追加動作、すなわち
前記利用可能な還元剤が所定のレベルより下にあるかを決定し、
ゼロ還元剤投与の下で、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数を調整する動作
をもたらす請求項20に記載の装置。
【請求項26】
前記命令が、前記マシンによって実行されたとき下記追加動作、すなわち
ゼロ還元剤投与を伴うバイパスモードを実行し、以前前記バイパスモードにあった回数を計数する動作
をもたらす請求項20に記載の装置。
【請求項27】
前記命令が、前記マシンによって実行されたとき下記追加動作、すなわち
以前前記バイパスモードにあった回数が事前に決められた値を超えているかを決定する動作
をもたらす請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記命令が、前記マシンによって実行されたとき下記追加動作、すなわち
特定の期間に対してタイマを開始させ、
前記期間に対してゼロ還元剤の下で、噴射時期、排出ガス再生利用の量または温度、空気流の量または温度、燃料の質量、圧縮比、可変バルブ動作時期、給気圧または燃焼温度の1つまたは複数をさらに調整する動作
をもたらす請求項20に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−8074(P2009−8074A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−145349(P2008−145349)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(501294021)サウスウエスト・リサーチ・インスティチュート (3)
【Fターム(参考)】