配信システム
【課題】駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車できる駐車場の検索を可能とすること。
【解決手段】センター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された配信システムにおいて、車載器は、センター装置とデータ送受信を行うDSRC部、検索対象となる駐車場を示す駐車場ID又は緯度経度と、当該駐車場を利用する利用開始日時及び利用終了日時との入力を受け付ける入力部、利用開始日時及び利用終了日時に基づいて、連泊可能駐車場を検索するか否かを判別し、当該判別結果に応じてアップリンク情報の開始時間及び終了時間のデータ形式を変換してアップリンク情報をセンター装置に送信させる制御部を備え、センター装置は、車載器とデータ送受信を行う通信部、アップリンク情報に基づいて駐車場を検索し、当該検索結果の情報を車載器に送信させる制御部を備える、配信システム。
【解決手段】センター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された配信システムにおいて、車載器は、センター装置とデータ送受信を行うDSRC部、検索対象となる駐車場を示す駐車場ID又は緯度経度と、当該駐車場を利用する利用開始日時及び利用終了日時との入力を受け付ける入力部、利用開始日時及び利用終了日時に基づいて、連泊可能駐車場を検索するか否かを判別し、当該判別結果に応じてアップリンク情報の開始時間及び終了時間のデータ形式を変換してアップリンク情報をセンター装置に送信させる制御部を備え、センター装置は、車載器とデータ送受信を行う通信部、アップリンク情報に基づいて駐車場を検索し、当該検索結果の情報を車載器に送信させる制御部を備える、配信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載用のナビゲーション装置(車載器)には、目的地までの誘導経路の誘導表示機能、目的地に至るまでの道路周辺の駐車場や指定された駐車場の検索機能、駐車場の営業時間・駐車可能な車両制限情報・駐車料金等の駐車場に関する静的情報の表示機能、指定された駐車場の混雑状況(動的情報)の表示機能等を備えたものがある。
【0003】
例えば、目的地周辺の駐車場で最もユーザが設定した設定条件に合致する駐車場を検索し、当該検索した駐車場を目的地として経路探索を行なうナビゲーション装置が開示されている(特許文献1参照)。このナビゲーション装置は、設定条件として、駐車場の営業時間を用い、自車が目的の駐車場に到着したときでも営業中である駐車場を検索するものである。
【特許文献1】特開平11−257979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のナビゲーション装置は、駐車場を検索する際、現在の時刻又は駐車場に到着する時刻が営業時間内であるか否かで駐車場の検索を行なっている。そのため、本日又は翌日以降に所定期間の間、連続して駐車できる駐車場を検索することができない。
【0005】
また、駐車場を検索する際、駐車場を利用したい開始時刻と終了時刻が、営業時間内であるか否かで駐車場を検索する技術がある。しかし、駐車場を利用したい開始時刻と終了時刻は時刻の情報であり、また、開始時刻と終了時刻との関係を示す情報もないことから、日にちの判別を行うことができず、駐車場を利用したい日が検索する当日に限られてしまう。
【0006】
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車(連泊)できる駐車場の検索を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、センター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された配信システムにおいて、前記車載器は、前記センター装置とデータ送受信を行う第1通信手段と、検索対象となる駐車場を示す駐車場識別情報及び当該駐車場を利用する駐車希望時間情報の入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段により入力された駐車希望時間情報に基づいて、現在日よりも後の日まで連続的に前記駐車場の利用が可能である連泊可能駐車場を検索するか否かを判別し、当該判別結果に応じて前記駐車希望時間情報のデータ形式を変換し、前記駐車場識別情報と当該判別結果と前記駐車希望時間情報とを含む配信情報を前記第1通信手段により前記センター装置に送信させる第1制御手段と、を備え、前記センター装置は、前記車載器とデータ送受信を行う第2通信手段と、前記第2通信手段により受信された前記配信情報に基づいて駐車場を検索し、当該検索結果の情報を前記第2通信手段により前記車載器に送信させる第2制御手段と、を備える、配信システムであることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の配信システムにおいて、前記駐車希望時間情報は、前記駐車場の利用開始日時及び利用終了日時であり、前記第1制御手段は、前記判別結果が連泊可能駐車場を検索するものである場合、前記利用終了日時を前記利用開始日時から前記利用終了日時までの前記駐車場を利用する利用期間を示すデータ形式に変換する、ことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の配信システムにおいて、前記第1制御手段は、前記判別結果が連泊可能駐車場を検索するものである場合であって、前記利用開始日時が前記入力手段により入力された日でない場合、前記利用開始日時を前記入力手段により前記駐車希望時間情報が入力された日時から前記利用開始日時までの期間を示すデータ形式に変換する、ことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の配信システムにおいて、前記センター装置は、前記駐車場毎に、前記駐車場識別情報と連泊可能駐車場であるか否かを示す連泊判別情報と営業時間情報とを含む駐車場情報を記憶する記憶手段を備え、前記第2制御手段は、前記配信情報に含まれる前記駐車希望時間情報のデータ形式に応じて、前記駐車場の利用開始時刻及び利用終了時刻を算出し、前記配信情報に含まれる前記駐車場識別情報に対応する前記駐車場識別情報を含む前記駐車場情報を参照し、当該参照する前記駐車場情報に含まれる前記連泊判別情報及び営業時間情報と、算出した前記利用開始時刻及び利用終了時刻と、前記配信情報に含まれる前記判別結果と、に基づいて駐車場を検索する、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車(連泊)できる駐車場の検索を可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施形態における配信システム100の構成図を示す。
配信システム100は、図1に示すように、車両Cに搭載された車載器10、路側無線装置20A、20B、無線通信アクセスポイント20C、センター装置30を含んで構成されている。配信システム100は、センター装置30から車載器10に各種情報を配信するものである。
【0013】
図1に示すように、センター装置30は、DSRC専用のネットワークN1を介して路上や駐車場、道の駅等に複数設置された路側無線装置20A、20Bと接続されている。各路側無線装置20A、20Bは、DSRC通信機能を備えた車載器10と無線通信可能に構成され、車載器10と通信が確立すると、その旨をセンター装置30に通知し、センター装置30から各種情報を受信して車載器10に送信する。路側無線装置20Aは、DSRC専用の独自プロトコルにより車載器10及びセンター装置30と通信(DSRC非IP通信という)を行う。路側無線装置20Bは、インターネットプロトコル(IP)により車載器10及びセンター装置30と通信(DSRCIP通信という)を行う。
【0014】
また、センター装置30は、外部ネットワークN2、N3に接続されており、無線通信アクセスポイント20Cを介して車載器10との間でIP(Internet Protocol)通信による相互通信も可能となっている。センター装置30は、外部ネットワークN2、N3を介して車載器10からの各種情報の取得要求を受信すると、要求された情報を車載器10に送信する。
【0015】
IP通信の方式としては、携帯電話等の無線通信デバイスを用いるPDC(Personal Digital Cellular)、CDMA(Code Division Multiple Access)、PHS(Personal Handyphone System)の他、IEEE802.11a/b/g/h等の無線LAN(Local Area Network)、IEEE802.16a/e/hのWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等、何れの方式を用いてもよい。無線通信アクセスポイント20Cは適用する通信方式に応じてネットワークN2、N3に接続できる携帯電話の基地局や、ホストサーバ、アンテナを備えた無線LANルータ等であり、ネットワークN2、N3は専用ネットワークやインターネットである。
【0016】
IP通信を行う場合の例としては、DSRC通信による専用の通信だけでなく一般的なIP通信にも対応可能な路側無線装置20Bを設け、この路側無線装置20Bを介してセンター装置30と車載器10とがIP通信を行う方法がある。また、図1に示すように車載器10から、各地に設けられている無線通信アクセスポイント20Cに接続し、この無線通信アクセスポイント20CからネットワークN2、N3を介してセンター装置30とIP通信を行う方法もある。
【0017】
以下、各構成装置について説明する。
図2に、路側無線装置及び路側エリアを説明するための図を示す。
路側無線装置20A、20Bは、図2に示すように本体装置21とアンテナ22とから構成されている。路側無線装置20A、20Bは、道路脇や道路上方に設置されたアンテナ22から、到達距離が限定されたDSRCの電波を放射して、路側無線装置20A、20B近傍に相互通信エリアZを形成する。この相互通信エリアZ内にある車両Cの車載器10とだけ双方向狭域無線通信が可能となる。
【0018】
DSRCは5.8GHz帯域の電波を使った通信方式であり、その通信範囲は例えば数メートルから数十メートルである。路側無線装置20A、20BからのDSRCの送信出力は何れも同じ程度に設定されているので、複数の路側無線装置20A、20Bがそれぞれ形成する相互通信エリアZは設置場所に関係なく、ほぼ一定である。
【0019】
本体装置21は、車載器10とセンター装置30間の情報のやりとりを仲介するための処理を行う。すなわち、アンテナ22を介して車載器10から受信された情報をセンター装置30に転送し、センター装置30から送信された各種情報を車載器10に転送する。本体装置21は、情報処理や通信制御を行う制御部、記憶部等を備えたコンピュータを適用することができる。なお、路側無線装置20Bは、上述のようにDSRC通信による専用の通信だけでなく、DSRC通信を介して一般的なIP通信も可能である。
【0020】
車載器10は、車両Cに搭載され、案内経路への誘導のための処理等を行うナビゲーション機能の他、DSRCによるETC(Electric Toll Collection System)利用のための処理を行う機能等を有している。
【0021】
図3に、本実施形態における車載器10の構成を示す。
車載器10は、図3に示すように、カーナビゲーション(以下、カーナビと略す)部1、VICS(Vehicle Information and Communication System)モジュール2、DSRC部3、制御部4、IP通信部5を備えて構成されている。
【0022】
カーナビ部1は、カーナビ制御部1a、現在地検出部1b、地図記憶部1c、入力部1d、表示部1e、記憶部1f、音声出力部1g等を備え、車両Cの現在地から目的地までの経路を算出し、当該経路に従って車両Cを目的地へ誘導する等のナビゲーションに係る処理を行う。
【0023】
カーナビ制御部1aは、現在地検出部1bから検出した現在地の位置情報及び地図記憶部1cに記憶された地図DB(データベース)等に基づいて、車両Cの現在地から入力部1dを介して設定された目的地までの経路を算出する。そして、地図記憶部1cに記憶されている地図DBを用いて算出した経路へ誘導するための地図画面を生成し、表示部1eにより表示させる。
【0024】
現在地検出部1bは、GPSアンテナ、角度センサ、方位センサ、距離センサ等の各種センサを備え、これらセンサによる検出結果に基づいて車両Cの現在地を検出する。GPSアンテナは、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信する。また、角度センサは移動方向の変化量を示す車両Cの加速度を検出し、方位センサは地磁気の検出を行って車両Cの絶対方位を検出する。現在地検出部1bは、これらセンサから取得した各検出結果に基づいて車両Cの現在地を示す位置情報(経度、緯度等の情報)を生成し、カーナビ制御部1aに出力する。
【0025】
地図記憶部1cは、メモリやDVD等の記録媒体から構成され、案内表示に必要な地図DB、駐車場DB、VICSモジュール2を介して受信されるガイド情報(道路情報、渋滞情報等)等を記憶している。地図DBは、表示用の地図画面、経路探索用の情報、施設や公園等の地点の情報等を含んでいる。地点の情報は、例えば、地点の名称、緯度経度、住所、電話番号等である。この地点が駐車場である場合には、駐車場の名称、緯度経度、住所等の他に、駐車場の種類や、現在日よりも後の日まで連続的に駐車場の利用が可能である連泊可能駐車場であるか等の情報が地点の情報となる。
【0026】
駐車場DBは、予め登録された各駐車場に関する駐車場静的情報を含んでいる。
図4に、駐車場静的情報の例を示す。
図4に示すように、駐車場静的情報は、駐車場ID、駐車場中心座標、入口情報、駐車場の名称、駐車場の収容台数、駐車場形式、車両制限、営業時間、駐車場の提携店舗、設備状況、駐車料金の決済手段、拡張データ等を含んでいる。
【0027】
駐車場IDは、駐車場それぞれ固有の識別情報である。駐車場中心座標は、駐車場の代表位置(緯度、経度)を示す。この駐車場IDと駐車場駐車中心座標とは、駐車場を識別するための駐車場識別情報である。
入口情報は、駐車場に設けられた各入口の座標を含み、本実施形態では最大15個の入口に関する情報を有する。
車両制限は、駐車場に駐車可能な車両の車幅や車高、重量、車種等の制限を示す。
営業時間は、駐車場に入庫可能な入庫可能時間、駐車場から出庫可能な出庫可能時間、駐泊可否フラグ等を含む。駐泊とは、現在日よりも後の日まで駐車場を連続して利用することであり、連泊とも呼ばれる。駐泊可否フラグは、連泊することが可能な駐車場(連泊可能駐車場)であるか否かを示すフラグである。この駐泊可否フラグが0である場合にはレ連泊不可、1である場合には連泊可を示す。
設備状況は、駐車場内に設けられた身障者スペース、バリアフリー、女性専用スペース、トイレ、バイク等の有無や数等を示す。
【0028】
入力部1dは、操作キーや表示部1eのモニタと一体に構成されるタッチパネル等から構成されている。入力部1dは、これらの操作に対応する操作信号を生成し、カーナビ制御部1aに出力する。
【0029】
表示部1eは、モニタを備え、制御部4やカーナビ制御部1a表示制御に従ってモニタ上に各種情報を表示する。例えば、設定画面や地図画面、センター装置30から受信した配信情報のコンテンツの画面等を表示する。
【0030】
記憶部1fは、メモリから構成され、制御部4やカーナビ制御部1aにより実行される制御プログラム、プログラムの実行に必要なパラメータやデータ等を記憶している。
また、記憶部1fは、センター装置30から受信した駐車場情報や各種情報等を記憶する。
【0031】
音声出力部1gは、音声処理部、D/A変換器、増幅器、スピーカ等を備えて構成される。音声出力部1gは、制御部4やカーナビ制御部1aから指示された音声データをD/A変換器によりアナログ信号に変換してスピーカにより音声出力する。また、音声出力部1gは、制御部4やカーナビ制御部1aから指示された表音文字列データに基づいて音声処理部により合成音声信号を生成し、スピーカにより音声出力する。
【0032】
VICSモジュール2は、光通信用、FM通信用、2.4GHz電波通信用のアンテナをそれぞれ備え、VICSセンターと光通信、FM通信、電波通信を行う。VICSモジュール2はVICSセンターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部4に出力する。
【0033】
DSRC部3は、DSRC制御部3a、DSRC通信部3b、記憶部3c、ETC処理部3d、ICカードI/F部3eを備えて構成されており、DSRCによるETC利用のための処理や、センター装置30から各種情報を受信するための通信処理等を行い、センター装置とデータ送受信を行う第1通信手段として機能する。
【0034】
DSRC制御部3aは、CPU、RAM等から構成され、記憶部3cに記憶されている制御プログラムとの協働によりDSRC部3の各部の動作を制御する。
例えば、ETCによる決済を行う際には、DSRC通信部3bの通信動作を制御してETC基地局(ETC決済を行うためにETCゲート付近等に設けられる無線基地局)と決済情報の送受信を行わせる。また、ETC処理部3dにより決済情報の書込処理を行わせる。
【0035】
また、DSRC制御部3aは、センター装置30から各種情報を受信する際には、制御部4の指示に従って記憶部3cのアップリンク情報記憶領域3c1に記憶されている情報を、DSRC通信部3bにより路側無線装置20A、20Bに送信させる一方、DSRC通信部3bにより路側無線装置20A、20Bを介して各種情報を受信した場合にはこれを制御部4に出力する。
【0036】
DSRC通信部3bは、車両Cのダッシュボード上でフロントガラス近傍に固設されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置20A、20BやETC基地局等と、DSRCの電波の送受信を行う。
【0037】
記憶部3cは、DSRC制御部3aにより実行される制御プログラム等を記憶している。また、記憶部3cには、アップリンク情報記憶領域3c1が設けられている。アップリンク情報記憶領域3c1は、センター装置30に情報を提供するために専用に設けられた記憶領域であり、アップリンク情報の他、車載器10の特性情報が記憶される。
【0038】
特性情報とは、車載器10の機器特性に関する情報をいう。特性情報には、車載器10に個々に割り振られたID(以下、車載器IDという)、車載器10が対応できる言語、地図の測地系、著作権管理技術、表示部1eのモニタの解像度、SVG(Scalable Vector Graphics)の対応性、各種情報を蓄積可能な記憶容量等の情報が含まれる。
【0039】
アップリンク情報とは、センター装置30において配信する各種情報を選択するために用いる情報であり、例えば、ユーザが駐車場の駐車場動的情報等を含む各種情報の配信を希望する際にセンター装置30に送信する情報である。
なお、アップリンク情報は、制御部4によってサービス事業者に応じた内容でサービス事業者毎に生成され、最新の内容となるように制御部4により常に更新されている。
【0040】
図5に、本実施形態におけるアップリンク情報の例を示す。
図5に示すように、アップリンク情報は、会員情報、検索位置情報、メッシュコード情報、情報更新リクエスト、最新情報形態フラグ、検索条件項目等が含まれる。
【0041】
会員情報は、ユーザが各種情報の配信について契約をしたサービス事業者における会員情報である。検索位置情報には、ユーザが駐車場等のある場所を探したい位置(検索地)を示す緯度・経度等が含まれる。メッシュコード情報には、検索地が含まれる3次メッシュコードや3次メッシュコードバージョン等が含まれる。情報更新リクエストは、配信する駐車場の駐車場静的情報の更新をするか否かを示す情報である。最新情報形態フラグは、更新する駐車場の駐車場静的情報の更新単位を示す。
【0042】
検索条件項目は、検索する駐車場の条件を示す。
この検索条件項目は、ユーザが入力部1dにより検索条件項目を入力することにより設定される。例えば、制御部4は、ユーザが入力部1dにより目的地を設定するときや走行中に所定のキーを入力すると、目的地や現在地を検索地として設定し、当該検索地について検索条件項目の設定を受け付け、アップリンク情報として設定する。
この検索条件項目には、検索条件有無フラグ、検索する駐車場の駐車場IDを指定するID指定検索、連泊判別フラグ、データ形式フラグ、開始時間・終了時間、駐車する車両情報、その他の検索条件の各種項目が含まれる。
【0043】
連泊判別フラグは、検索地が駐車場である場合、現在日よりも後の日まで連続的に駐車場の利用が可能である連泊可能駐車場を検索するか否かを示すフラグであり、0の場合には連泊可能駐車場を検索しない、1の場合には連泊可能駐車場を検索することを示す。
【0044】
データ形式フラグは、開始時間・終了時間のデータ形式を示すフラグである。データ形式フラグが0の場合には第3データ形式、1の場合には第1データ形式、2の場合には第2データ形式、であることを示す。
【0045】
開始時間・終了時間は、駐車希望時間情報に応じて設定され、検索する駐車場を利用する時間を示す。開始時間及び終了時間は、予め設定されたデータ長(本実施の形態では16ビット)であり、設定されたデータ形式で表現される。
【0046】
ETC処理部3dは、ICカードI/F部3eに挿抜されるIC付きクレジットカード又はETCカード等に対して決済情報等の読み書きを行う。
【0047】
ICカードI/F部3eは、上記クレジットカード等のスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のICとETC処理部3dとの間で情報のやりとりを仲介する。
【0048】
制御部4は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、記憶部1fに記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部の集中制御を行う。例えば、DSRC部3のDSRC通信動作やIP通信部5のIP通信動作を制御する。なお、DSRC部3の制御にあたってはDSRC部3のDSRC制御部3aとの協働により制御を行う。その他、センター装置30から受信した各種情報やVICSモジュール2を介して受信した交通情報等の保存、再生制御等を行う。
【0049】
また制御部4は、駐車場を検索するアップリング情報を生成する場合、データ変換処理を実行する第1制御手段として機能する。データ変換処理は、入力部1dにより入力された駐車希望時間情報(後述する利用開始日時及び利用終了日時)に基づいて、連泊可能駐車場を検索するか否かを判別し、当該判別結果に応じて駐車希望時間情報のデータ形式を第1データ形式、第2データ形式、第3データ形式のいずれかに変換してアップリンク情報の開始時間及び終了時間を設定するものである。
【0050】
第1データ形式は、入力部1dにより駐車場の利用開始日時及び利用終了日時が駐車希望時間情報として入力されると、アップリンク情報の開始時間を利用開始日時の利用開始時刻、終了時間を利用開始日時から利用終了日時までの駐車場を利用する利用期間、として示すデータ形式である。
【0051】
第2データ形式は、入力部1dにより駐車場の利用開始日時及び利用終了日時が駐車希望時間情報として入力されると、アップリンク情報の開始時間を入力部1dにより駐車希望時間情報が入力された日時(現在日時)から利用開始日時までの開始期間、終了時間を利用開始日時から利用終了日時までの駐車場を利用する利用期間、として示すデータ形式である。
【0052】
第3データ形式は、入力部1dにより駐車場の利用開始日時及び利用終了日時が駐車希望時間情報として入力されると、アップリンク情報の開始時間を利用開始日時の利用開始時刻、終了時間を利用終了日時の利用終了時刻、として示すデータ形式である。
【0053】
制御部4は、データ変換処理後、当該データ変換処理により設定された開始時間及び終了時間と、当該開始時間及び終了時間のデータ形式フラグと、当該判別結果を示す連泊判別フラグと、検索する駐車場の駐車場ID又は駐車場の緯度経度等を含む配信情報(アップリンク情報)をDSRC部3によりセンター装置30に送信させる。
【0054】
IP通信部5は、携帯電話やPHS、LANカード等の無線通信デバイス40を接続可能に構成され、当該無線通信デバイス40、無線通信アクセスポイント20Cを介してセンター装置30とIP通信を行う。
【0055】
図6に、センター装置30の機能的構成を示す。
センター装置30は、制御部31、入力部32、表示部33、記憶部34、通信部35等を備えて構成されている。センター装置30は、車載器10から路側無線装置を介して受信した特性情報、アップリンク情報に応じて、記憶部34に保存されている各駐車場の駐車場動的情報、駐車場静的情報等の駐車場情報を読み出し、車載器10に配信したりする。
【0056】
制御部31は、CPU、RAM等から構成され、記憶部34に記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部を集中制御する。
例えば、制御部31は記憶部34に保存されている駐車場情報を読み出し、車載器10に配信する制御を行う。
【0057】
また、制御部31は、通信部35により受信されたアップリンク情報(配信情報)に基づいて駐車場を検索し、当該検索結果の情報を通信部35により車載器に送信させる駐車場検索処理を実行する第2制御手段として機能する。
【0058】
駐車場検索処理は、アップリンク情報に含まれる開始時間及び終了時間のデータ形式に応じて、駐車場の利用開始時刻及び利用終了時刻を算出し、アップリンク情報に含まれる駐車場ID又は駐車場の緯度経度に対応する駐車場情報を参照し、駐車場情報に含まれる営業時間と、算出した利用開始時刻及び利用終了時刻と、アップリンク情報に含まれる連泊判別フラグと、に基づいて駐車場を検索するものである。
【0059】
入力部32はキーボード等を備えて操作入力を受け付け、当該操作入力に応じた操作信号を制御部31に出力する。
【0060】
表示部33はディスプレイを備え、制御部31の表示制御に従ってディスプレイ上に各種画面を表示する。
【0061】
記憶部34は、制御部31により実行されるプログラムの他、プログラムの実行に必要な各種データを記憶する。ユーザは、駐車場情報の配信サービスに加入する契約を行う際に会員登録を行うため、記憶部34にはこの会員登録されたユーザの氏名、住所等の特定情報を記憶する他、ユーザが所有する車載器10の車載器ID等の情報をユーザ毎にデータベース化して記憶する。
【0062】
また、記憶部34は配信すべき駐車場情報を記憶している。
駐車場情報は、駐車場動的情報、駐車場静的更新情報等から構成されている。図7に駐車場動的情報、図8に駐車場静的更新情報のそれぞれのフォーマットの一例を示す。
【0063】
図7に示す駐車場動的情報は、指定された座標から最寄りの最大15箇所までの各駐車場の動的情報、又は、ユーザから指定された最大7箇所の各駐車場の動的情報である。
駐車場動的情報には、最新駐車場情報有無フラグ、駐車場満空情報数、その他の情報有無フラグと、各駐車場の動的情報と、その他の情報と、拡張データ等を含んでいる。
【0064】
各駐車場の動的情報(駐車場1〜駐車場15)としては、駐車場ID、開入口情報、設定情報、入口別満空情報総数、入口別満空情報(入口1満空情報〜入口15満空情報)、情報更新時刻等が含まれている。
【0065】
設定情報には、営業時間、初期料金、追加料金等が含まれている。営業時間には、入庫可能時間、出庫可能時間が含まれている。
【0066】
入口別の満空情報は、入口別の駐車領域に駐車している駐車台数に応じた混雑状況(満車、混雑、空車等の状態(満空情報))や空き台数等が含まれている。
なお、満車とは駐車台数が駐車可能台数上限に達している状況、混雑とは駐車台数が駐車可能台数未満であって予め設定された所定台数以上である状況、空車とは駐車台数が所定台数未満である状況を示しており、これらの分類は、駐車場に駐車されている台数や駐車場に占める駐車場に駐車されている台数の割合によるものである。
【0067】
図8に示す駐車場静的更新情報は、車載器10が記憶している駐車場の静的情報を更新するための情報である。例えば、更新する駐車場の静的情報を含む3次メッシュ数、各3次メッシュの情報に関する情報等である。
各3次メッシュの情報には、3次メッシュコード、当該3次メッシュのバージョン情報、当該3次メッシュに含まれる駐車場数、各駐車場の静的情報等が含まれている。この各駐車場の静的情報は、図4に示す駐車場DB内の各駐車場の静的情報と同様のフォーマットである。
【0068】
通信部35は、第1通信部と第2通信部を備える。第1通信部は、センター装置30がネットワークN1に接続された路側無線装置20A、20Bとデータ送受信を行うための通信制御を行う。第2通信部は、センター装置30が外部ネットワークN2、N3に接続された車載器10を始めとする外部機器とデータ送受信を行うための通信制御を行う。従って、通信部35は、車載器10とデータ送受信を行う第2通信手段として機能する。
【0069】
次に、動作について説明する。
図9を参照して、情報を配信する際におけるセンター装置30、路側無線装置20A、20B、車載器10の処理の流れを説明する。
【0070】
図9に示すように、まず車両Cのエンジンが起動され車載器10の電源が投入されると(ステップS1)、制御部4は、車載器10の特性情報を生成し、記憶部3cのアップリンク情報記憶領域3c1に書き込む(ステップS2)。制御部4は、表示部1e等の各部に問い合わせて、或いは予め記憶部1fに記憶されている情報を読み出す等して特性情報を取得し、アップリンク情報記憶領域3c1の対応する領域に書き込む。なお、実際には制御部4が書込を指示する制御情報をDSRC制御部3aに出力し、このDSRC制御部3aがアップリンク情報記憶領域3c1に書き込む。
【0071】
その後、車両Cが走行を開始し、路側無線装置20A又は20Bの相互通信エリアZに進入すると(エリアイン)、路側無線装置20A又は20Bは、車両Cを検出し、車載器10のDSRC制御部3aがアップリンク情報記憶領域3c1とDSRC通信による接続処理を開始する(ステップS3a、S3b)。すなわち、路側無線装置20A又は20Bは、DSRCの電波を送出し、車載器10からの応答が得られると、通信路を確立する。路側無線装置20A又は20Bは、通信路を確立するとセンター装置30に対し接続が完了した旨の通知情報を送信する(ステップS4a)。一方、車載器10のDSRC部3は、制御部4に対し接続が完了した旨の通知情報を出力する(ステップS4b)。
【0072】
次いで、路側無線装置20A又は20Bが車載器10のDSRC部3に対し、アップリンク情報記憶領域3c1内の情報の送信要求を行うと、DSRC部3は、アップリンク情報記憶領域3c1に書き込まれている特性情報を路側無線装置20A又は20Bに送信する(ステップS5)。特性情報は、路側無線装置20A又は20Bを介してセンター装置30に送信される。
次いで、制御部4は、アップリンク情報を生成し、アップリンク情報記憶領域3c1に書き込む(ステップS6)。
【0073】
センター装置30は、車載器10に対し定期的にポーリングを行って(ステップS7)、アップリンク情報記憶領域3c1に書き込まれたアップリンク情報を要求する。
車載器10のDSRC部3は、センター装置30からのポーリングに応じてアップリンク情報記憶領域3c1に記憶されているアップリンク情報を、路側無線装置20A又は20Bを介してセンター装置30に送信する(ステップS8)。
【0074】
センター装置30は、記憶部34に記憶されている各種情報のうち、受信した特性情報及びアップリンク情報に応じた情報を読み出し、車載器10に送信する(ステップS9)。例えば、特性情報で対応できる言語が「日本語」であり、アップリンク情報が「会員情報」、「検索位置情報」、「メッシュコード情報」、「検索条件」等であれば、日本語対応であって、「検索位置情報」及び「メッシュコード情報」に応じた位置周辺であって、「検索条件」に合致した駐車場の動的情報を示す駐車場動的情報を選択し、車載器10に配信する。車載器10では、受信した情報を制御部4が記憶部1fに保存する(ステップS10)。
【0075】
その後、センター装置30が配信すべき情報を全て配信すると、配信終了を通知するメッセージ情報を制御部31が生成して車載器10に送信する(ステップS11)。この配信終了のメッセージ情報は、ユーザに対しエリアアウトを促すためのものであり、車載器10はこのメッセージ情報を表示する。その後、一定時間路側無線装置20A又は20Bとの通信が途絶えると、車載器10の制御部4は配信を終了したと判断してアップリンク情報を削除する制御を行う(ステップS12)。この制御に応じて、DSRC制御部3aはアップリンク情報記憶領域3c1内のアップリンク情報を削除する。
【0076】
上述したように、車載器10が、DSRC部3を用いて路側無線装置20A又は20Bを介してセンター装置30から駐車場動的情報を取得する場合を説明したが、これに限らず、IP通信部5を用いて無線通信アクセスポイント20Cを介し、ネットワークN2及びN3を経由してセンター装置30から駐車場動的情報を取得することも可能である。
【0077】
次に、車載器10において駐車場を検索するためのアップリンク情報を生成する際に実行されるデータ変換処理を説明する。
図10に、データ変換処理のフローチャートを示す。
図10に示す処理は、制御部4がカーナビ制御部1a及びカーナビ部1内の各部と協働して実行するものとする。
【0078】
制御部4は、検索する駐車場が入力部1dにより指定された後、駐車条件設定画面を表示部1eに表示させ、駐車希望時間情報や駐車場検索条件の設定の入力を受け付ける(ステップS21)。
【0079】
図11に、駐車条件設定画面G1の例を示す。
図11に示すように、駐車条件設定画面G1には、駐車希望時間情報を設定する時間設定領域E1と、駐車場検索条件を選択する条件選択領域E2とが設けられている。
【0080】
時間設定領域E1には、駐車希望時間情報として入力部1dから入力された利用開始日時及び利用終了日時が表示される。利用開始日時は、駐車場の利用を開始する月、日からなる利用開始日と、時、分からなる利用開始時刻とからなる。利用終了日時は、駐車場の利用を終了する月、日からなる利用終了日と、時、分からなる利用終了時刻とからなる。
従って、時間設定領域E1及び入力部1dは、駐車場を利用する駐車希望時間情報として、利用開始日時及び利用終了日時の入力を受け付ける入力手段として機能するものである。
【0081】
条件選択領域E2には、アップリンク情報の検索条件項目の車両情報や検索条件の各項目を選択可能な各種ボタンが設けられている。例えば、検索条件として、トイレ有り、3ナンバー、身障者スペース、バリアフリー、領収書、女性専用駐車スペース等の項目を選択するボタンが設けられている。
【0082】
制御部4は、駐車条件設定画面により、駐車希望時間情報の入力が受け付けられると(ステプS21後)、連泊可能駐車場を検索か否かを判別する(ステップS22)。
【0083】
ステップS22における判別では、駐車希望時間情報として入力された利用終了日時の利用終了日が、現在日よりも後の日であるか否かに応じて、連泊可能駐車場を検索か否かが判別される。利用終了日が現在日である場合には、検索対象となる駐車場は連泊可能駐車場ではないと判別される。利用終了日が現在日よりも後の日である場合には、検索対象となる駐車場は連泊可能駐車場であると判別される。
【0084】
連泊可能駐車場の検索である場合(ステップS22;YES)、制御部4は、利用開始日が当日(現在日)か否かを判別する(ステップS23)。ステップS23の当日(現在日)とは、当該利用開始日が駐車条件設定画面G1により入力された日とする。
【0085】
利用開始日が当日(現在日)である場合(ステップS23;YES)、制御部4は、駐車希望時間の利用開始日時及び利用終了日時を第1データ形式に変換して、アップリンク情報の開始時間及び終了時間を設定し(ステップS24)、データ変換処理を終了する。
【0086】
利用開始日が当日(現在日)でない場合(ステップS23;NO)、制御部4は、駐車希望時間の利用開始日時及び利用終了日時を第2データ形式に変換して、アップリンク情報の開始時間及び終了時間を設定し(ステップS25)、データ変換処理を終了する。
【0087】
連泊駐車場の検索でない場合(ステップS22;NO)、制御部4は、指定された駐車場が連泊可能駐車場か否かを判別する(ステップS26)。
【0088】
ステップS26における判別では、地図記憶部1cに記憶されている地図DBが参照され、指定された駐車場の情報に連泊可能駐車場である旨の情報がある場合には連泊可能駐車場と判別され、当該情報がない場合には連泊可能駐車場ではないと判別される。また、ステップS26における判別として、駐車場DBの指定された駐車場の駐車場静的情報が参照され、駐車場静的情報の駐泊可否フラグが1である場合には連泊可能駐車場(連泊可)と判別され、0である場合には連泊可能駐車場ではない(連泊不可)と判別されるものであってもよい。
【0089】
連泊可能駐車場である場合(ステップS26;YES)、制御部4は、ステップS23の処理に進む。
【0090】
連泊可能駐車場でない場合(ステップS26;NO)、制御部4は、駐車希望時間の利用開始日時及び利用終了日時を第3データ形式に変換して、アップリンク情報の開始時間及び終了時間を設定し(ステップS27)、データ変換処理を終了する。
【0091】
図12〜図14に、第1データ形式、第2データ形式、第3データ形式の例を示す。
第1データ形式、第2データ形式、第3データ形式は、アップリンク情報の開始時間及び終了時間を16ビットで示す。この16ビットのうち、上位8ビットが開始時間、下位8ビットが終了時間を示す。
【0092】
まず、第3データ形式について説明する。
第3データ形式は、開始時間を利用開始時刻、終了時間を利用終了時刻として示している。第3データ形式は、時刻の情報であり、開始時間と終了時間の関係を示す情報がないため、日にちの判別を行うことができない従来のデータ形式である。
【0093】
図12に示す第3データ形式では、上位8ビットのうちの上位5ビットを時間を単位とし、下位3ビットを10分を単位として利用開始時刻を示し、下位8ビットのうち上位5ビットを時間を単位とし、下位3ビットを10分を単位として利用終了時刻を示す。そのため、第3データ形式では、開始時間及び終了時間が00時00分から31時50分までしか、駐車可能な駐車場を検索することができない。
【0094】
例えば、図12に示す第3データ形式では、上位8ビットの上位5ビットが「7」、下位3ビットが「0」を示すことで、利用開始時刻07時00分を示している。下位8ビットの上位5ビットが「15」、下位3ビットが「2」を示すことで、利用終了時刻15時20分を示している。
【0095】
第1データ形式は、開始時間を利用開始時刻、終了時間を利用期間として示したデータ形式である。
図13に示す第1データ形式では、上位8ビットは、第3データ形式の上位8ビットと同様のデータ形式とし、下位8ビットを10分を単位とした利用期間を示す。そのため、第1データ形式では、開始時間が00時00分から31時50分、終了時間が開始時間から2550分(42時間30分)までの時刻、に対応することができ、開始時間から約2日間先の駐車可能な駐車場を検索することができる。
【0096】
図13に示す第1データ形式は、例えば、入力部1dにより、利用開始日時が11月10日07時00分、利用終了日時が11月11日15時20分と入力された場合の例である。この場合、制御部4により、利用期間が1940分として算出される。上位8ビットの上位5ビットが「7」、下位3ビットが「0」を示すことで、利用開始時刻07時00分を示している。下位8ビットが「194」を示すことで利用期間1940分を示している。
【0097】
第2データ形式は、開始時間を開始期間、終了時間を利用期間として示したデータ形式である。
図14に示す第2データ形式では、上位8ビットを10分を単位とした開始期間を示し、下位8ビットを第1データ形式の下位8ビットと同様のデータ形式である。そのため、第2データ形式では、開始時間が現在時刻から2550分(42時間30分)までの時刻、終了時間が開始時間から2550分(42時間30分)までの時刻、に対応することができ、第1データ形式よりも先の日時に駐車可能な駐車場を検索することができる。
【0098】
図14に示す第2データ形式では、例えば、現在日時が11月10日9時00分であったとき、入力部1dにより、利用開始日時が11月11日13時00分、利用終了日時が11月11日21時20分と入力された場合の例である。この場合、制御部4により、開始期間が1680分、利用期間が500分として算出される。上位8ビットが「168」を示すことで、開始期間1680分を示している。下位8ビットが「50」を示すことで利用期間500分を示している。
【0099】
このように、開始時間及び終了時間のデータ長(16ビット)を変化させずに、データ形式を変換することによって、従来のデータフォーマット(第3データ形式)を大幅に変更することなく、駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車(連泊)できる駐車場の検索を実現できる。
【0100】
次に、センター装置30においてアップリンク情報に応じて駐車場を検索する際に実行される駐車場検索処理を説明する。
図15に、駐車場検索処理のフローチャートを示す。
図15に示す処理は、制御部31が各部と協働して実行するものとする。
【0101】
制御部31は、アップリンク情報を受信すると、受信したアップリンク情報の連泊判別フラグを参照し、検索対象となる駐車場に連泊するか否かを判別する(ステップS31)。
【0102】
連泊しない場合、即ち、連泊判別フラグが0である場合(ステップS31;NO)、制御部31は、従来の駐車場の検索処理を実行し(ステップS32)、ステップS41に進む。ステップS32で実行される検索処理では、例えば、従来技術のを用いて、開始時刻及び終了時刻が、指定された駐車場の営業時間内であるか否かに基づいて駐車場を検索する処理である。
【0103】
連泊する場合、即ち、連泊判別フラグが1である場合(ステップS31;YES)、制御部31は、アップリンク情報で指定された駐車場は、連泊可能駐車場であるか否かを判別する(ステップS33)。
【0104】
ステップS33の判別では、アップリンク情報のID指定検索に含まれている駐車場IDに対応する駐車場の駐車場静的情報が参照され、駐車場静的情報の駐泊可否フラグが1である場合には連泊可能駐車場(連泊可)と判別され、0である場合には連泊可能駐車場ではない(連泊不可)と判別される。
【0105】
連泊可能駐車場ではない場合(ステップS33;NO)、制御部31は、検索対象となる駐車場には設定された開始時間及び終了時間の条件では駐車不可(連泊不可)である旨を示す検索結果情報を生成する(ステップS34)。
【0106】
連泊可能駐車場である場合(ステップS33;YES)、制御部31は、データ形式フラグに応じて、開始時間から利用開始時刻を算出し(ステップS35)、また、終了時間から利用終了時刻を算出する(ステップS36)。
【0107】
制御部31は、アップリンク情報のID指定検索に含まれる駐車場ID又は検索位置情報の緯度・経度に基づいて、対応する駐車場動的情報を検索し、検索された駐車場動的情報の営業時間を参照する(ステップS37)。
ステップS37では、例えば、アップリンク情報のID指定検索に駐車場IDが含まれる場合、当該駐車場IDを含む駐車場動的情報が検索される。また、アップリンク情報の検索位置情報に緯度・経度が含まれる場合には、当該緯度・経度と一致する駐車場中心座標の駐車場静的情報が参照され、当該駐車場静的情報の駐車場IDを含む駐車場動的情報が検索される。
【0108】
制御部31は、算出した利用開始時刻が営業時間の入庫可能時間内であるか否かを判別する(ステップS38)。利用開始時刻が入庫可能時間内でない場合(ステップS38;NO)、制御部31は、ステップS34に進む。
【0109】
利用開始時刻が入庫可能時間内である場合(ステップS38;YES)、制御部31は、算出した利用終了時刻が営業時間の出庫可能時間内であるか否かを判別する(ステップS39)。利用終了時刻が出庫可能時間内でない場合(ステップS39;NO)、制御部31は、ステップS34に進む。
【0110】
利用終了時刻が出庫可能時間内である場合(ステップS39;YES)、制御部31は、検索対象となる駐車場には設定された開始時間及び終了時間の条件で駐車可能(連泊可)であると判別し、指定された駐車場において設定された条件で駐車可である検索結果情報を生成する(ステップS40)。ステップS40では、検索結果情報として、アップリンク情報に指定された駐車場のうち、設定された条件に該当する駐車場の駐車場動的情報が生成される。
【0111】
制御部31は、ステップS32、ステップS34、ステップS40後、通信部35により、検索結果情報を車載器10に送信させ(ステップS41)、駐車場検索処理を終了する。
【0112】
以上のように、本実施形態によれば、駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車(連泊)できる駐車場の検索を可能とすることができる。
【0113】
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、本実施形態では、利用期間及び開始期間の単位を10分としているが、これに限らない。例えば、15分、30分、1時間等を単位としてもよい。また、利用期間と開始期間の単位は、同一又は異なっていてもよい。
【0114】
更に、開始時間及び終了時間のデータ長を増加させることが可能な場合には、利用時間及び開始時間の単位(係数)を示すデータを追加し、適宜、単位を変更可能としてもよい。
【0115】
図16に、係数を示すデータを追加した第2データ形式の例を示す。
図16に示す第2データ形式は、図14に示した第2データ形式の先頭に開始期間及び利用期間の単位(係数)を示す2ビットのデータが追加されているものである。
図16に示す第2データ形式では、例えば、係数を0=10分、1=15分、2=30分、3=1時間と定義した場合であって、現在時刻が9時00分である場合の例である。この場合、開始時間は、開始期間によると、現在日時から168に係数(30分)を乗算した時間が経過した時刻、即ち、翌日の5時00分となる。終了時間は、利用期間によると、開始時間から50に係数(30分)を乗算した時間が経過した時刻、即ち、翌日の13時20分となる。
なお、同様に、第1データ形式に利用期間の単位を示すデータを追加する場合も、同様である。
【0116】
更に、開始時間及び終了時間のデータ長を増加することが可能な場合には、開始時間及び終了時間のそれぞれに、現在日からの日数を示すデータを追加してもよい。
【0117】
図17に、日数を示すデータを追加した第3データ形式の例を示す。
図17に示す第3データ形式は、図12に示した第3データ形式の利用開始時刻及び利用終了時刻のそれぞれの前に、現在日からの日数を示す4ビットのデータが追加されているものである。
図17に示す第3データ形式を図14に示す第2データ形式に替えることで、終了日が現在日よりも15日先の日時に駐車可能な駐車場を検索することができる。更に、図17に示す第3データ形式の利用開始時刻を開始期間、終了日数を利用開始日からの日数、利用終了時刻を利用期間としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】配信システムの構成図である。
【図2】路側無線装置及び路側エリアを説明するための図である。
【図3】車載器の構成を示す図である。
【図4】駐車場静的情報の例を示す図である。
【図5】アップリンク情報の例を示す図である。
【図6】センター装置の機能的構成を示す図である。
【図7】駐車場動的情報のフォーマットの一例を示す図である。
【図8】駐車場静的更新情報のフォーマットの一例を示す図である。
【図9】センター装置、路側無線装置、車載器の処理の流れを示す図である。
【図10】データ変換処理のフローチャートである。
【図11】駐車条件設定画面の例を示す図である。
【図12】第1データ形式の例を示す図である。
【図13】第2データ形式の例を示す図である。
【図14】第3データ形式の例を示す図である。
【図15】駐車場検索処理のフローチャートである。
【図16】係数を示すデータを追加した第2データ形式の例を示す図である。
【図17】日数を示すデータを追加した第3データ形式の例を示す図である。
【符号の説明】
【0119】
1 カーナビ部
1a カーナビ制御部
1b 現在地検出部
1c 地図記憶部
1d 入力部
1e 表示部
1f 記憶部
1g 音声出力部
2 VICSモジュール
3 DSRC部
3a DSRC制御部
3b DSRC通信部
3c 記憶部
3c1 アップリンク情報記憶領域
3d ETC処理部
3e ICカードI/F部
4 制御部
5 IP通信部
10 車載器
20A、20B 路側無線装置
20C 無線通信アクセスポイント
21 本体装置
22 アンテナ
30 センター装置
31 制御部
32 入力部
33 表示部
34 記憶部
35 通信部
40 無線通信デバイス
100 配信システム
C 車両
E1 時間設定領域
E2 条件選択領域
G1 駐車条件設定画面
N1、N2、N3 ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載用のナビゲーション装置(車載器)には、目的地までの誘導経路の誘導表示機能、目的地に至るまでの道路周辺の駐車場や指定された駐車場の検索機能、駐車場の営業時間・駐車可能な車両制限情報・駐車料金等の駐車場に関する静的情報の表示機能、指定された駐車場の混雑状況(動的情報)の表示機能等を備えたものがある。
【0003】
例えば、目的地周辺の駐車場で最もユーザが設定した設定条件に合致する駐車場を検索し、当該検索した駐車場を目的地として経路探索を行なうナビゲーション装置が開示されている(特許文献1参照)。このナビゲーション装置は、設定条件として、駐車場の営業時間を用い、自車が目的の駐車場に到着したときでも営業中である駐車場を検索するものである。
【特許文献1】特開平11−257979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のナビゲーション装置は、駐車場を検索する際、現在の時刻又は駐車場に到着する時刻が営業時間内であるか否かで駐車場の検索を行なっている。そのため、本日又は翌日以降に所定期間の間、連続して駐車できる駐車場を検索することができない。
【0005】
また、駐車場を検索する際、駐車場を利用したい開始時刻と終了時刻が、営業時間内であるか否かで駐車場を検索する技術がある。しかし、駐車場を利用したい開始時刻と終了時刻は時刻の情報であり、また、開始時刻と終了時刻との関係を示す情報もないことから、日にちの判別を行うことができず、駐車場を利用したい日が検索する当日に限られてしまう。
【0006】
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車(連泊)できる駐車場の検索を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、センター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された配信システムにおいて、前記車載器は、前記センター装置とデータ送受信を行う第1通信手段と、検索対象となる駐車場を示す駐車場識別情報及び当該駐車場を利用する駐車希望時間情報の入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段により入力された駐車希望時間情報に基づいて、現在日よりも後の日まで連続的に前記駐車場の利用が可能である連泊可能駐車場を検索するか否かを判別し、当該判別結果に応じて前記駐車希望時間情報のデータ形式を変換し、前記駐車場識別情報と当該判別結果と前記駐車希望時間情報とを含む配信情報を前記第1通信手段により前記センター装置に送信させる第1制御手段と、を備え、前記センター装置は、前記車載器とデータ送受信を行う第2通信手段と、前記第2通信手段により受信された前記配信情報に基づいて駐車場を検索し、当該検索結果の情報を前記第2通信手段により前記車載器に送信させる第2制御手段と、を備える、配信システムであることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の配信システムにおいて、前記駐車希望時間情報は、前記駐車場の利用開始日時及び利用終了日時であり、前記第1制御手段は、前記判別結果が連泊可能駐車場を検索するものである場合、前記利用終了日時を前記利用開始日時から前記利用終了日時までの前記駐車場を利用する利用期間を示すデータ形式に変換する、ことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の配信システムにおいて、前記第1制御手段は、前記判別結果が連泊可能駐車場を検索するものである場合であって、前記利用開始日時が前記入力手段により入力された日でない場合、前記利用開始日時を前記入力手段により前記駐車希望時間情報が入力された日時から前記利用開始日時までの期間を示すデータ形式に変換する、ことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の配信システムにおいて、前記センター装置は、前記駐車場毎に、前記駐車場識別情報と連泊可能駐車場であるか否かを示す連泊判別情報と営業時間情報とを含む駐車場情報を記憶する記憶手段を備え、前記第2制御手段は、前記配信情報に含まれる前記駐車希望時間情報のデータ形式に応じて、前記駐車場の利用開始時刻及び利用終了時刻を算出し、前記配信情報に含まれる前記駐車場識別情報に対応する前記駐車場識別情報を含む前記駐車場情報を参照し、当該参照する前記駐車場情報に含まれる前記連泊判別情報及び営業時間情報と、算出した前記利用開始時刻及び利用終了時刻と、前記配信情報に含まれる前記判別結果と、に基づいて駐車場を検索する、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車(連泊)できる駐車場の検索を可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施形態における配信システム100の構成図を示す。
配信システム100は、図1に示すように、車両Cに搭載された車載器10、路側無線装置20A、20B、無線通信アクセスポイント20C、センター装置30を含んで構成されている。配信システム100は、センター装置30から車載器10に各種情報を配信するものである。
【0013】
図1に示すように、センター装置30は、DSRC専用のネットワークN1を介して路上や駐車場、道の駅等に複数設置された路側無線装置20A、20Bと接続されている。各路側無線装置20A、20Bは、DSRC通信機能を備えた車載器10と無線通信可能に構成され、車載器10と通信が確立すると、その旨をセンター装置30に通知し、センター装置30から各種情報を受信して車載器10に送信する。路側無線装置20Aは、DSRC専用の独自プロトコルにより車載器10及びセンター装置30と通信(DSRC非IP通信という)を行う。路側無線装置20Bは、インターネットプロトコル(IP)により車載器10及びセンター装置30と通信(DSRCIP通信という)を行う。
【0014】
また、センター装置30は、外部ネットワークN2、N3に接続されており、無線通信アクセスポイント20Cを介して車載器10との間でIP(Internet Protocol)通信による相互通信も可能となっている。センター装置30は、外部ネットワークN2、N3を介して車載器10からの各種情報の取得要求を受信すると、要求された情報を車載器10に送信する。
【0015】
IP通信の方式としては、携帯電話等の無線通信デバイスを用いるPDC(Personal Digital Cellular)、CDMA(Code Division Multiple Access)、PHS(Personal Handyphone System)の他、IEEE802.11a/b/g/h等の無線LAN(Local Area Network)、IEEE802.16a/e/hのWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等、何れの方式を用いてもよい。無線通信アクセスポイント20Cは適用する通信方式に応じてネットワークN2、N3に接続できる携帯電話の基地局や、ホストサーバ、アンテナを備えた無線LANルータ等であり、ネットワークN2、N3は専用ネットワークやインターネットである。
【0016】
IP通信を行う場合の例としては、DSRC通信による専用の通信だけでなく一般的なIP通信にも対応可能な路側無線装置20Bを設け、この路側無線装置20Bを介してセンター装置30と車載器10とがIP通信を行う方法がある。また、図1に示すように車載器10から、各地に設けられている無線通信アクセスポイント20Cに接続し、この無線通信アクセスポイント20CからネットワークN2、N3を介してセンター装置30とIP通信を行う方法もある。
【0017】
以下、各構成装置について説明する。
図2に、路側無線装置及び路側エリアを説明するための図を示す。
路側無線装置20A、20Bは、図2に示すように本体装置21とアンテナ22とから構成されている。路側無線装置20A、20Bは、道路脇や道路上方に設置されたアンテナ22から、到達距離が限定されたDSRCの電波を放射して、路側無線装置20A、20B近傍に相互通信エリアZを形成する。この相互通信エリアZ内にある車両Cの車載器10とだけ双方向狭域無線通信が可能となる。
【0018】
DSRCは5.8GHz帯域の電波を使った通信方式であり、その通信範囲は例えば数メートルから数十メートルである。路側無線装置20A、20BからのDSRCの送信出力は何れも同じ程度に設定されているので、複数の路側無線装置20A、20Bがそれぞれ形成する相互通信エリアZは設置場所に関係なく、ほぼ一定である。
【0019】
本体装置21は、車載器10とセンター装置30間の情報のやりとりを仲介するための処理を行う。すなわち、アンテナ22を介して車載器10から受信された情報をセンター装置30に転送し、センター装置30から送信された各種情報を車載器10に転送する。本体装置21は、情報処理や通信制御を行う制御部、記憶部等を備えたコンピュータを適用することができる。なお、路側無線装置20Bは、上述のようにDSRC通信による専用の通信だけでなく、DSRC通信を介して一般的なIP通信も可能である。
【0020】
車載器10は、車両Cに搭載され、案内経路への誘導のための処理等を行うナビゲーション機能の他、DSRCによるETC(Electric Toll Collection System)利用のための処理を行う機能等を有している。
【0021】
図3に、本実施形態における車載器10の構成を示す。
車載器10は、図3に示すように、カーナビゲーション(以下、カーナビと略す)部1、VICS(Vehicle Information and Communication System)モジュール2、DSRC部3、制御部4、IP通信部5を備えて構成されている。
【0022】
カーナビ部1は、カーナビ制御部1a、現在地検出部1b、地図記憶部1c、入力部1d、表示部1e、記憶部1f、音声出力部1g等を備え、車両Cの現在地から目的地までの経路を算出し、当該経路に従って車両Cを目的地へ誘導する等のナビゲーションに係る処理を行う。
【0023】
カーナビ制御部1aは、現在地検出部1bから検出した現在地の位置情報及び地図記憶部1cに記憶された地図DB(データベース)等に基づいて、車両Cの現在地から入力部1dを介して設定された目的地までの経路を算出する。そして、地図記憶部1cに記憶されている地図DBを用いて算出した経路へ誘導するための地図画面を生成し、表示部1eにより表示させる。
【0024】
現在地検出部1bは、GPSアンテナ、角度センサ、方位センサ、距離センサ等の各種センサを備え、これらセンサによる検出結果に基づいて車両Cの現在地を検出する。GPSアンテナは、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信する。また、角度センサは移動方向の変化量を示す車両Cの加速度を検出し、方位センサは地磁気の検出を行って車両Cの絶対方位を検出する。現在地検出部1bは、これらセンサから取得した各検出結果に基づいて車両Cの現在地を示す位置情報(経度、緯度等の情報)を生成し、カーナビ制御部1aに出力する。
【0025】
地図記憶部1cは、メモリやDVD等の記録媒体から構成され、案内表示に必要な地図DB、駐車場DB、VICSモジュール2を介して受信されるガイド情報(道路情報、渋滞情報等)等を記憶している。地図DBは、表示用の地図画面、経路探索用の情報、施設や公園等の地点の情報等を含んでいる。地点の情報は、例えば、地点の名称、緯度経度、住所、電話番号等である。この地点が駐車場である場合には、駐車場の名称、緯度経度、住所等の他に、駐車場の種類や、現在日よりも後の日まで連続的に駐車場の利用が可能である連泊可能駐車場であるか等の情報が地点の情報となる。
【0026】
駐車場DBは、予め登録された各駐車場に関する駐車場静的情報を含んでいる。
図4に、駐車場静的情報の例を示す。
図4に示すように、駐車場静的情報は、駐車場ID、駐車場中心座標、入口情報、駐車場の名称、駐車場の収容台数、駐車場形式、車両制限、営業時間、駐車場の提携店舗、設備状況、駐車料金の決済手段、拡張データ等を含んでいる。
【0027】
駐車場IDは、駐車場それぞれ固有の識別情報である。駐車場中心座標は、駐車場の代表位置(緯度、経度)を示す。この駐車場IDと駐車場駐車中心座標とは、駐車場を識別するための駐車場識別情報である。
入口情報は、駐車場に設けられた各入口の座標を含み、本実施形態では最大15個の入口に関する情報を有する。
車両制限は、駐車場に駐車可能な車両の車幅や車高、重量、車種等の制限を示す。
営業時間は、駐車場に入庫可能な入庫可能時間、駐車場から出庫可能な出庫可能時間、駐泊可否フラグ等を含む。駐泊とは、現在日よりも後の日まで駐車場を連続して利用することであり、連泊とも呼ばれる。駐泊可否フラグは、連泊することが可能な駐車場(連泊可能駐車場)であるか否かを示すフラグである。この駐泊可否フラグが0である場合にはレ連泊不可、1である場合には連泊可を示す。
設備状況は、駐車場内に設けられた身障者スペース、バリアフリー、女性専用スペース、トイレ、バイク等の有無や数等を示す。
【0028】
入力部1dは、操作キーや表示部1eのモニタと一体に構成されるタッチパネル等から構成されている。入力部1dは、これらの操作に対応する操作信号を生成し、カーナビ制御部1aに出力する。
【0029】
表示部1eは、モニタを備え、制御部4やカーナビ制御部1a表示制御に従ってモニタ上に各種情報を表示する。例えば、設定画面や地図画面、センター装置30から受信した配信情報のコンテンツの画面等を表示する。
【0030】
記憶部1fは、メモリから構成され、制御部4やカーナビ制御部1aにより実行される制御プログラム、プログラムの実行に必要なパラメータやデータ等を記憶している。
また、記憶部1fは、センター装置30から受信した駐車場情報や各種情報等を記憶する。
【0031】
音声出力部1gは、音声処理部、D/A変換器、増幅器、スピーカ等を備えて構成される。音声出力部1gは、制御部4やカーナビ制御部1aから指示された音声データをD/A変換器によりアナログ信号に変換してスピーカにより音声出力する。また、音声出力部1gは、制御部4やカーナビ制御部1aから指示された表音文字列データに基づいて音声処理部により合成音声信号を生成し、スピーカにより音声出力する。
【0032】
VICSモジュール2は、光通信用、FM通信用、2.4GHz電波通信用のアンテナをそれぞれ備え、VICSセンターと光通信、FM通信、電波通信を行う。VICSモジュール2はVICSセンターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部4に出力する。
【0033】
DSRC部3は、DSRC制御部3a、DSRC通信部3b、記憶部3c、ETC処理部3d、ICカードI/F部3eを備えて構成されており、DSRCによるETC利用のための処理や、センター装置30から各種情報を受信するための通信処理等を行い、センター装置とデータ送受信を行う第1通信手段として機能する。
【0034】
DSRC制御部3aは、CPU、RAM等から構成され、記憶部3cに記憶されている制御プログラムとの協働によりDSRC部3の各部の動作を制御する。
例えば、ETCによる決済を行う際には、DSRC通信部3bの通信動作を制御してETC基地局(ETC決済を行うためにETCゲート付近等に設けられる無線基地局)と決済情報の送受信を行わせる。また、ETC処理部3dにより決済情報の書込処理を行わせる。
【0035】
また、DSRC制御部3aは、センター装置30から各種情報を受信する際には、制御部4の指示に従って記憶部3cのアップリンク情報記憶領域3c1に記憶されている情報を、DSRC通信部3bにより路側無線装置20A、20Bに送信させる一方、DSRC通信部3bにより路側無線装置20A、20Bを介して各種情報を受信した場合にはこれを制御部4に出力する。
【0036】
DSRC通信部3bは、車両Cのダッシュボード上でフロントガラス近傍に固設されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置20A、20BやETC基地局等と、DSRCの電波の送受信を行う。
【0037】
記憶部3cは、DSRC制御部3aにより実行される制御プログラム等を記憶している。また、記憶部3cには、アップリンク情報記憶領域3c1が設けられている。アップリンク情報記憶領域3c1は、センター装置30に情報を提供するために専用に設けられた記憶領域であり、アップリンク情報の他、車載器10の特性情報が記憶される。
【0038】
特性情報とは、車載器10の機器特性に関する情報をいう。特性情報には、車載器10に個々に割り振られたID(以下、車載器IDという)、車載器10が対応できる言語、地図の測地系、著作権管理技術、表示部1eのモニタの解像度、SVG(Scalable Vector Graphics)の対応性、各種情報を蓄積可能な記憶容量等の情報が含まれる。
【0039】
アップリンク情報とは、センター装置30において配信する各種情報を選択するために用いる情報であり、例えば、ユーザが駐車場の駐車場動的情報等を含む各種情報の配信を希望する際にセンター装置30に送信する情報である。
なお、アップリンク情報は、制御部4によってサービス事業者に応じた内容でサービス事業者毎に生成され、最新の内容となるように制御部4により常に更新されている。
【0040】
図5に、本実施形態におけるアップリンク情報の例を示す。
図5に示すように、アップリンク情報は、会員情報、検索位置情報、メッシュコード情報、情報更新リクエスト、最新情報形態フラグ、検索条件項目等が含まれる。
【0041】
会員情報は、ユーザが各種情報の配信について契約をしたサービス事業者における会員情報である。検索位置情報には、ユーザが駐車場等のある場所を探したい位置(検索地)を示す緯度・経度等が含まれる。メッシュコード情報には、検索地が含まれる3次メッシュコードや3次メッシュコードバージョン等が含まれる。情報更新リクエストは、配信する駐車場の駐車場静的情報の更新をするか否かを示す情報である。最新情報形態フラグは、更新する駐車場の駐車場静的情報の更新単位を示す。
【0042】
検索条件項目は、検索する駐車場の条件を示す。
この検索条件項目は、ユーザが入力部1dにより検索条件項目を入力することにより設定される。例えば、制御部4は、ユーザが入力部1dにより目的地を設定するときや走行中に所定のキーを入力すると、目的地や現在地を検索地として設定し、当該検索地について検索条件項目の設定を受け付け、アップリンク情報として設定する。
この検索条件項目には、検索条件有無フラグ、検索する駐車場の駐車場IDを指定するID指定検索、連泊判別フラグ、データ形式フラグ、開始時間・終了時間、駐車する車両情報、その他の検索条件の各種項目が含まれる。
【0043】
連泊判別フラグは、検索地が駐車場である場合、現在日よりも後の日まで連続的に駐車場の利用が可能である連泊可能駐車場を検索するか否かを示すフラグであり、0の場合には連泊可能駐車場を検索しない、1の場合には連泊可能駐車場を検索することを示す。
【0044】
データ形式フラグは、開始時間・終了時間のデータ形式を示すフラグである。データ形式フラグが0の場合には第3データ形式、1の場合には第1データ形式、2の場合には第2データ形式、であることを示す。
【0045】
開始時間・終了時間は、駐車希望時間情報に応じて設定され、検索する駐車場を利用する時間を示す。開始時間及び終了時間は、予め設定されたデータ長(本実施の形態では16ビット)であり、設定されたデータ形式で表現される。
【0046】
ETC処理部3dは、ICカードI/F部3eに挿抜されるIC付きクレジットカード又はETCカード等に対して決済情報等の読み書きを行う。
【0047】
ICカードI/F部3eは、上記クレジットカード等のスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のICとETC処理部3dとの間で情報のやりとりを仲介する。
【0048】
制御部4は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、記憶部1fに記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部の集中制御を行う。例えば、DSRC部3のDSRC通信動作やIP通信部5のIP通信動作を制御する。なお、DSRC部3の制御にあたってはDSRC部3のDSRC制御部3aとの協働により制御を行う。その他、センター装置30から受信した各種情報やVICSモジュール2を介して受信した交通情報等の保存、再生制御等を行う。
【0049】
また制御部4は、駐車場を検索するアップリング情報を生成する場合、データ変換処理を実行する第1制御手段として機能する。データ変換処理は、入力部1dにより入力された駐車希望時間情報(後述する利用開始日時及び利用終了日時)に基づいて、連泊可能駐車場を検索するか否かを判別し、当該判別結果に応じて駐車希望時間情報のデータ形式を第1データ形式、第2データ形式、第3データ形式のいずれかに変換してアップリンク情報の開始時間及び終了時間を設定するものである。
【0050】
第1データ形式は、入力部1dにより駐車場の利用開始日時及び利用終了日時が駐車希望時間情報として入力されると、アップリンク情報の開始時間を利用開始日時の利用開始時刻、終了時間を利用開始日時から利用終了日時までの駐車場を利用する利用期間、として示すデータ形式である。
【0051】
第2データ形式は、入力部1dにより駐車場の利用開始日時及び利用終了日時が駐車希望時間情報として入力されると、アップリンク情報の開始時間を入力部1dにより駐車希望時間情報が入力された日時(現在日時)から利用開始日時までの開始期間、終了時間を利用開始日時から利用終了日時までの駐車場を利用する利用期間、として示すデータ形式である。
【0052】
第3データ形式は、入力部1dにより駐車場の利用開始日時及び利用終了日時が駐車希望時間情報として入力されると、アップリンク情報の開始時間を利用開始日時の利用開始時刻、終了時間を利用終了日時の利用終了時刻、として示すデータ形式である。
【0053】
制御部4は、データ変換処理後、当該データ変換処理により設定された開始時間及び終了時間と、当該開始時間及び終了時間のデータ形式フラグと、当該判別結果を示す連泊判別フラグと、検索する駐車場の駐車場ID又は駐車場の緯度経度等を含む配信情報(アップリンク情報)をDSRC部3によりセンター装置30に送信させる。
【0054】
IP通信部5は、携帯電話やPHS、LANカード等の無線通信デバイス40を接続可能に構成され、当該無線通信デバイス40、無線通信アクセスポイント20Cを介してセンター装置30とIP通信を行う。
【0055】
図6に、センター装置30の機能的構成を示す。
センター装置30は、制御部31、入力部32、表示部33、記憶部34、通信部35等を備えて構成されている。センター装置30は、車載器10から路側無線装置を介して受信した特性情報、アップリンク情報に応じて、記憶部34に保存されている各駐車場の駐車場動的情報、駐車場静的情報等の駐車場情報を読み出し、車載器10に配信したりする。
【0056】
制御部31は、CPU、RAM等から構成され、記憶部34に記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部を集中制御する。
例えば、制御部31は記憶部34に保存されている駐車場情報を読み出し、車載器10に配信する制御を行う。
【0057】
また、制御部31は、通信部35により受信されたアップリンク情報(配信情報)に基づいて駐車場を検索し、当該検索結果の情報を通信部35により車載器に送信させる駐車場検索処理を実行する第2制御手段として機能する。
【0058】
駐車場検索処理は、アップリンク情報に含まれる開始時間及び終了時間のデータ形式に応じて、駐車場の利用開始時刻及び利用終了時刻を算出し、アップリンク情報に含まれる駐車場ID又は駐車場の緯度経度に対応する駐車場情報を参照し、駐車場情報に含まれる営業時間と、算出した利用開始時刻及び利用終了時刻と、アップリンク情報に含まれる連泊判別フラグと、に基づいて駐車場を検索するものである。
【0059】
入力部32はキーボード等を備えて操作入力を受け付け、当該操作入力に応じた操作信号を制御部31に出力する。
【0060】
表示部33はディスプレイを備え、制御部31の表示制御に従ってディスプレイ上に各種画面を表示する。
【0061】
記憶部34は、制御部31により実行されるプログラムの他、プログラムの実行に必要な各種データを記憶する。ユーザは、駐車場情報の配信サービスに加入する契約を行う際に会員登録を行うため、記憶部34にはこの会員登録されたユーザの氏名、住所等の特定情報を記憶する他、ユーザが所有する車載器10の車載器ID等の情報をユーザ毎にデータベース化して記憶する。
【0062】
また、記憶部34は配信すべき駐車場情報を記憶している。
駐車場情報は、駐車場動的情報、駐車場静的更新情報等から構成されている。図7に駐車場動的情報、図8に駐車場静的更新情報のそれぞれのフォーマットの一例を示す。
【0063】
図7に示す駐車場動的情報は、指定された座標から最寄りの最大15箇所までの各駐車場の動的情報、又は、ユーザから指定された最大7箇所の各駐車場の動的情報である。
駐車場動的情報には、最新駐車場情報有無フラグ、駐車場満空情報数、その他の情報有無フラグと、各駐車場の動的情報と、その他の情報と、拡張データ等を含んでいる。
【0064】
各駐車場の動的情報(駐車場1〜駐車場15)としては、駐車場ID、開入口情報、設定情報、入口別満空情報総数、入口別満空情報(入口1満空情報〜入口15満空情報)、情報更新時刻等が含まれている。
【0065】
設定情報には、営業時間、初期料金、追加料金等が含まれている。営業時間には、入庫可能時間、出庫可能時間が含まれている。
【0066】
入口別の満空情報は、入口別の駐車領域に駐車している駐車台数に応じた混雑状況(満車、混雑、空車等の状態(満空情報))や空き台数等が含まれている。
なお、満車とは駐車台数が駐車可能台数上限に達している状況、混雑とは駐車台数が駐車可能台数未満であって予め設定された所定台数以上である状況、空車とは駐車台数が所定台数未満である状況を示しており、これらの分類は、駐車場に駐車されている台数や駐車場に占める駐車場に駐車されている台数の割合によるものである。
【0067】
図8に示す駐車場静的更新情報は、車載器10が記憶している駐車場の静的情報を更新するための情報である。例えば、更新する駐車場の静的情報を含む3次メッシュ数、各3次メッシュの情報に関する情報等である。
各3次メッシュの情報には、3次メッシュコード、当該3次メッシュのバージョン情報、当該3次メッシュに含まれる駐車場数、各駐車場の静的情報等が含まれている。この各駐車場の静的情報は、図4に示す駐車場DB内の各駐車場の静的情報と同様のフォーマットである。
【0068】
通信部35は、第1通信部と第2通信部を備える。第1通信部は、センター装置30がネットワークN1に接続された路側無線装置20A、20Bとデータ送受信を行うための通信制御を行う。第2通信部は、センター装置30が外部ネットワークN2、N3に接続された車載器10を始めとする外部機器とデータ送受信を行うための通信制御を行う。従って、通信部35は、車載器10とデータ送受信を行う第2通信手段として機能する。
【0069】
次に、動作について説明する。
図9を参照して、情報を配信する際におけるセンター装置30、路側無線装置20A、20B、車載器10の処理の流れを説明する。
【0070】
図9に示すように、まず車両Cのエンジンが起動され車載器10の電源が投入されると(ステップS1)、制御部4は、車載器10の特性情報を生成し、記憶部3cのアップリンク情報記憶領域3c1に書き込む(ステップS2)。制御部4は、表示部1e等の各部に問い合わせて、或いは予め記憶部1fに記憶されている情報を読み出す等して特性情報を取得し、アップリンク情報記憶領域3c1の対応する領域に書き込む。なお、実際には制御部4が書込を指示する制御情報をDSRC制御部3aに出力し、このDSRC制御部3aがアップリンク情報記憶領域3c1に書き込む。
【0071】
その後、車両Cが走行を開始し、路側無線装置20A又は20Bの相互通信エリアZに進入すると(エリアイン)、路側無線装置20A又は20Bは、車両Cを検出し、車載器10のDSRC制御部3aがアップリンク情報記憶領域3c1とDSRC通信による接続処理を開始する(ステップS3a、S3b)。すなわち、路側無線装置20A又は20Bは、DSRCの電波を送出し、車載器10からの応答が得られると、通信路を確立する。路側無線装置20A又は20Bは、通信路を確立するとセンター装置30に対し接続が完了した旨の通知情報を送信する(ステップS4a)。一方、車載器10のDSRC部3は、制御部4に対し接続が完了した旨の通知情報を出力する(ステップS4b)。
【0072】
次いで、路側無線装置20A又は20Bが車載器10のDSRC部3に対し、アップリンク情報記憶領域3c1内の情報の送信要求を行うと、DSRC部3は、アップリンク情報記憶領域3c1に書き込まれている特性情報を路側無線装置20A又は20Bに送信する(ステップS5)。特性情報は、路側無線装置20A又は20Bを介してセンター装置30に送信される。
次いで、制御部4は、アップリンク情報を生成し、アップリンク情報記憶領域3c1に書き込む(ステップS6)。
【0073】
センター装置30は、車載器10に対し定期的にポーリングを行って(ステップS7)、アップリンク情報記憶領域3c1に書き込まれたアップリンク情報を要求する。
車載器10のDSRC部3は、センター装置30からのポーリングに応じてアップリンク情報記憶領域3c1に記憶されているアップリンク情報を、路側無線装置20A又は20Bを介してセンター装置30に送信する(ステップS8)。
【0074】
センター装置30は、記憶部34に記憶されている各種情報のうち、受信した特性情報及びアップリンク情報に応じた情報を読み出し、車載器10に送信する(ステップS9)。例えば、特性情報で対応できる言語が「日本語」であり、アップリンク情報が「会員情報」、「検索位置情報」、「メッシュコード情報」、「検索条件」等であれば、日本語対応であって、「検索位置情報」及び「メッシュコード情報」に応じた位置周辺であって、「検索条件」に合致した駐車場の動的情報を示す駐車場動的情報を選択し、車載器10に配信する。車載器10では、受信した情報を制御部4が記憶部1fに保存する(ステップS10)。
【0075】
その後、センター装置30が配信すべき情報を全て配信すると、配信終了を通知するメッセージ情報を制御部31が生成して車載器10に送信する(ステップS11)。この配信終了のメッセージ情報は、ユーザに対しエリアアウトを促すためのものであり、車載器10はこのメッセージ情報を表示する。その後、一定時間路側無線装置20A又は20Bとの通信が途絶えると、車載器10の制御部4は配信を終了したと判断してアップリンク情報を削除する制御を行う(ステップS12)。この制御に応じて、DSRC制御部3aはアップリンク情報記憶領域3c1内のアップリンク情報を削除する。
【0076】
上述したように、車載器10が、DSRC部3を用いて路側無線装置20A又は20Bを介してセンター装置30から駐車場動的情報を取得する場合を説明したが、これに限らず、IP通信部5を用いて無線通信アクセスポイント20Cを介し、ネットワークN2及びN3を経由してセンター装置30から駐車場動的情報を取得することも可能である。
【0077】
次に、車載器10において駐車場を検索するためのアップリンク情報を生成する際に実行されるデータ変換処理を説明する。
図10に、データ変換処理のフローチャートを示す。
図10に示す処理は、制御部4がカーナビ制御部1a及びカーナビ部1内の各部と協働して実行するものとする。
【0078】
制御部4は、検索する駐車場が入力部1dにより指定された後、駐車条件設定画面を表示部1eに表示させ、駐車希望時間情報や駐車場検索条件の設定の入力を受け付ける(ステップS21)。
【0079】
図11に、駐車条件設定画面G1の例を示す。
図11に示すように、駐車条件設定画面G1には、駐車希望時間情報を設定する時間設定領域E1と、駐車場検索条件を選択する条件選択領域E2とが設けられている。
【0080】
時間設定領域E1には、駐車希望時間情報として入力部1dから入力された利用開始日時及び利用終了日時が表示される。利用開始日時は、駐車場の利用を開始する月、日からなる利用開始日と、時、分からなる利用開始時刻とからなる。利用終了日時は、駐車場の利用を終了する月、日からなる利用終了日と、時、分からなる利用終了時刻とからなる。
従って、時間設定領域E1及び入力部1dは、駐車場を利用する駐車希望時間情報として、利用開始日時及び利用終了日時の入力を受け付ける入力手段として機能するものである。
【0081】
条件選択領域E2には、アップリンク情報の検索条件項目の車両情報や検索条件の各項目を選択可能な各種ボタンが設けられている。例えば、検索条件として、トイレ有り、3ナンバー、身障者スペース、バリアフリー、領収書、女性専用駐車スペース等の項目を選択するボタンが設けられている。
【0082】
制御部4は、駐車条件設定画面により、駐車希望時間情報の入力が受け付けられると(ステプS21後)、連泊可能駐車場を検索か否かを判別する(ステップS22)。
【0083】
ステップS22における判別では、駐車希望時間情報として入力された利用終了日時の利用終了日が、現在日よりも後の日であるか否かに応じて、連泊可能駐車場を検索か否かが判別される。利用終了日が現在日である場合には、検索対象となる駐車場は連泊可能駐車場ではないと判別される。利用終了日が現在日よりも後の日である場合には、検索対象となる駐車場は連泊可能駐車場であると判別される。
【0084】
連泊可能駐車場の検索である場合(ステップS22;YES)、制御部4は、利用開始日が当日(現在日)か否かを判別する(ステップS23)。ステップS23の当日(現在日)とは、当該利用開始日が駐車条件設定画面G1により入力された日とする。
【0085】
利用開始日が当日(現在日)である場合(ステップS23;YES)、制御部4は、駐車希望時間の利用開始日時及び利用終了日時を第1データ形式に変換して、アップリンク情報の開始時間及び終了時間を設定し(ステップS24)、データ変換処理を終了する。
【0086】
利用開始日が当日(現在日)でない場合(ステップS23;NO)、制御部4は、駐車希望時間の利用開始日時及び利用終了日時を第2データ形式に変換して、アップリンク情報の開始時間及び終了時間を設定し(ステップS25)、データ変換処理を終了する。
【0087】
連泊駐車場の検索でない場合(ステップS22;NO)、制御部4は、指定された駐車場が連泊可能駐車場か否かを判別する(ステップS26)。
【0088】
ステップS26における判別では、地図記憶部1cに記憶されている地図DBが参照され、指定された駐車場の情報に連泊可能駐車場である旨の情報がある場合には連泊可能駐車場と判別され、当該情報がない場合には連泊可能駐車場ではないと判別される。また、ステップS26における判別として、駐車場DBの指定された駐車場の駐車場静的情報が参照され、駐車場静的情報の駐泊可否フラグが1である場合には連泊可能駐車場(連泊可)と判別され、0である場合には連泊可能駐車場ではない(連泊不可)と判別されるものであってもよい。
【0089】
連泊可能駐車場である場合(ステップS26;YES)、制御部4は、ステップS23の処理に進む。
【0090】
連泊可能駐車場でない場合(ステップS26;NO)、制御部4は、駐車希望時間の利用開始日時及び利用終了日時を第3データ形式に変換して、アップリンク情報の開始時間及び終了時間を設定し(ステップS27)、データ変換処理を終了する。
【0091】
図12〜図14に、第1データ形式、第2データ形式、第3データ形式の例を示す。
第1データ形式、第2データ形式、第3データ形式は、アップリンク情報の開始時間及び終了時間を16ビットで示す。この16ビットのうち、上位8ビットが開始時間、下位8ビットが終了時間を示す。
【0092】
まず、第3データ形式について説明する。
第3データ形式は、開始時間を利用開始時刻、終了時間を利用終了時刻として示している。第3データ形式は、時刻の情報であり、開始時間と終了時間の関係を示す情報がないため、日にちの判別を行うことができない従来のデータ形式である。
【0093】
図12に示す第3データ形式では、上位8ビットのうちの上位5ビットを時間を単位とし、下位3ビットを10分を単位として利用開始時刻を示し、下位8ビットのうち上位5ビットを時間を単位とし、下位3ビットを10分を単位として利用終了時刻を示す。そのため、第3データ形式では、開始時間及び終了時間が00時00分から31時50分までしか、駐車可能な駐車場を検索することができない。
【0094】
例えば、図12に示す第3データ形式では、上位8ビットの上位5ビットが「7」、下位3ビットが「0」を示すことで、利用開始時刻07時00分を示している。下位8ビットの上位5ビットが「15」、下位3ビットが「2」を示すことで、利用終了時刻15時20分を示している。
【0095】
第1データ形式は、開始時間を利用開始時刻、終了時間を利用期間として示したデータ形式である。
図13に示す第1データ形式では、上位8ビットは、第3データ形式の上位8ビットと同様のデータ形式とし、下位8ビットを10分を単位とした利用期間を示す。そのため、第1データ形式では、開始時間が00時00分から31時50分、終了時間が開始時間から2550分(42時間30分)までの時刻、に対応することができ、開始時間から約2日間先の駐車可能な駐車場を検索することができる。
【0096】
図13に示す第1データ形式は、例えば、入力部1dにより、利用開始日時が11月10日07時00分、利用終了日時が11月11日15時20分と入力された場合の例である。この場合、制御部4により、利用期間が1940分として算出される。上位8ビットの上位5ビットが「7」、下位3ビットが「0」を示すことで、利用開始時刻07時00分を示している。下位8ビットが「194」を示すことで利用期間1940分を示している。
【0097】
第2データ形式は、開始時間を開始期間、終了時間を利用期間として示したデータ形式である。
図14に示す第2データ形式では、上位8ビットを10分を単位とした開始期間を示し、下位8ビットを第1データ形式の下位8ビットと同様のデータ形式である。そのため、第2データ形式では、開始時間が現在時刻から2550分(42時間30分)までの時刻、終了時間が開始時間から2550分(42時間30分)までの時刻、に対応することができ、第1データ形式よりも先の日時に駐車可能な駐車場を検索することができる。
【0098】
図14に示す第2データ形式では、例えば、現在日時が11月10日9時00分であったとき、入力部1dにより、利用開始日時が11月11日13時00分、利用終了日時が11月11日21時20分と入力された場合の例である。この場合、制御部4により、開始期間が1680分、利用期間が500分として算出される。上位8ビットが「168」を示すことで、開始期間1680分を示している。下位8ビットが「50」を示すことで利用期間500分を示している。
【0099】
このように、開始時間及び終了時間のデータ長(16ビット)を変化させずに、データ形式を変換することによって、従来のデータフォーマット(第3データ形式)を大幅に変更することなく、駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車(連泊)できる駐車場の検索を実現できる。
【0100】
次に、センター装置30においてアップリンク情報に応じて駐車場を検索する際に実行される駐車場検索処理を説明する。
図15に、駐車場検索処理のフローチャートを示す。
図15に示す処理は、制御部31が各部と協働して実行するものとする。
【0101】
制御部31は、アップリンク情報を受信すると、受信したアップリンク情報の連泊判別フラグを参照し、検索対象となる駐車場に連泊するか否かを判別する(ステップS31)。
【0102】
連泊しない場合、即ち、連泊判別フラグが0である場合(ステップS31;NO)、制御部31は、従来の駐車場の検索処理を実行し(ステップS32)、ステップS41に進む。ステップS32で実行される検索処理では、例えば、従来技術のを用いて、開始時刻及び終了時刻が、指定された駐車場の営業時間内であるか否かに基づいて駐車場を検索する処理である。
【0103】
連泊する場合、即ち、連泊判別フラグが1である場合(ステップS31;YES)、制御部31は、アップリンク情報で指定された駐車場は、連泊可能駐車場であるか否かを判別する(ステップS33)。
【0104】
ステップS33の判別では、アップリンク情報のID指定検索に含まれている駐車場IDに対応する駐車場の駐車場静的情報が参照され、駐車場静的情報の駐泊可否フラグが1である場合には連泊可能駐車場(連泊可)と判別され、0である場合には連泊可能駐車場ではない(連泊不可)と判別される。
【0105】
連泊可能駐車場ではない場合(ステップS33;NO)、制御部31は、検索対象となる駐車場には設定された開始時間及び終了時間の条件では駐車不可(連泊不可)である旨を示す検索結果情報を生成する(ステップS34)。
【0106】
連泊可能駐車場である場合(ステップS33;YES)、制御部31は、データ形式フラグに応じて、開始時間から利用開始時刻を算出し(ステップS35)、また、終了時間から利用終了時刻を算出する(ステップS36)。
【0107】
制御部31は、アップリンク情報のID指定検索に含まれる駐車場ID又は検索位置情報の緯度・経度に基づいて、対応する駐車場動的情報を検索し、検索された駐車場動的情報の営業時間を参照する(ステップS37)。
ステップS37では、例えば、アップリンク情報のID指定検索に駐車場IDが含まれる場合、当該駐車場IDを含む駐車場動的情報が検索される。また、アップリンク情報の検索位置情報に緯度・経度が含まれる場合には、当該緯度・経度と一致する駐車場中心座標の駐車場静的情報が参照され、当該駐車場静的情報の駐車場IDを含む駐車場動的情報が検索される。
【0108】
制御部31は、算出した利用開始時刻が営業時間の入庫可能時間内であるか否かを判別する(ステップS38)。利用開始時刻が入庫可能時間内でない場合(ステップS38;NO)、制御部31は、ステップS34に進む。
【0109】
利用開始時刻が入庫可能時間内である場合(ステップS38;YES)、制御部31は、算出した利用終了時刻が営業時間の出庫可能時間内であるか否かを判別する(ステップS39)。利用終了時刻が出庫可能時間内でない場合(ステップS39;NO)、制御部31は、ステップS34に進む。
【0110】
利用終了時刻が出庫可能時間内である場合(ステップS39;YES)、制御部31は、検索対象となる駐車場には設定された開始時間及び終了時間の条件で駐車可能(連泊可)であると判別し、指定された駐車場において設定された条件で駐車可である検索結果情報を生成する(ステップS40)。ステップS40では、検索結果情報として、アップリンク情報に指定された駐車場のうち、設定された条件に該当する駐車場の駐車場動的情報が生成される。
【0111】
制御部31は、ステップS32、ステップS34、ステップS40後、通信部35により、検索結果情報を車載器10に送信させ(ステップS41)、駐車場検索処理を終了する。
【0112】
以上のように、本実施形態によれば、駐車場を利用したい日時を検索日の当日に限らず、所定期間の間に連続して駐車(連泊)できる駐車場の検索を可能とすることができる。
【0113】
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、本実施形態では、利用期間及び開始期間の単位を10分としているが、これに限らない。例えば、15分、30分、1時間等を単位としてもよい。また、利用期間と開始期間の単位は、同一又は異なっていてもよい。
【0114】
更に、開始時間及び終了時間のデータ長を増加させることが可能な場合には、利用時間及び開始時間の単位(係数)を示すデータを追加し、適宜、単位を変更可能としてもよい。
【0115】
図16に、係数を示すデータを追加した第2データ形式の例を示す。
図16に示す第2データ形式は、図14に示した第2データ形式の先頭に開始期間及び利用期間の単位(係数)を示す2ビットのデータが追加されているものである。
図16に示す第2データ形式では、例えば、係数を0=10分、1=15分、2=30分、3=1時間と定義した場合であって、現在時刻が9時00分である場合の例である。この場合、開始時間は、開始期間によると、現在日時から168に係数(30分)を乗算した時間が経過した時刻、即ち、翌日の5時00分となる。終了時間は、利用期間によると、開始時間から50に係数(30分)を乗算した時間が経過した時刻、即ち、翌日の13時20分となる。
なお、同様に、第1データ形式に利用期間の単位を示すデータを追加する場合も、同様である。
【0116】
更に、開始時間及び終了時間のデータ長を増加することが可能な場合には、開始時間及び終了時間のそれぞれに、現在日からの日数を示すデータを追加してもよい。
【0117】
図17に、日数を示すデータを追加した第3データ形式の例を示す。
図17に示す第3データ形式は、図12に示した第3データ形式の利用開始時刻及び利用終了時刻のそれぞれの前に、現在日からの日数を示す4ビットのデータが追加されているものである。
図17に示す第3データ形式を図14に示す第2データ形式に替えることで、終了日が現在日よりも15日先の日時に駐車可能な駐車場を検索することができる。更に、図17に示す第3データ形式の利用開始時刻を開始期間、終了日数を利用開始日からの日数、利用終了時刻を利用期間としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】配信システムの構成図である。
【図2】路側無線装置及び路側エリアを説明するための図である。
【図3】車載器の構成を示す図である。
【図4】駐車場静的情報の例を示す図である。
【図5】アップリンク情報の例を示す図である。
【図6】センター装置の機能的構成を示す図である。
【図7】駐車場動的情報のフォーマットの一例を示す図である。
【図8】駐車場静的更新情報のフォーマットの一例を示す図である。
【図9】センター装置、路側無線装置、車載器の処理の流れを示す図である。
【図10】データ変換処理のフローチャートである。
【図11】駐車条件設定画面の例を示す図である。
【図12】第1データ形式の例を示す図である。
【図13】第2データ形式の例を示す図である。
【図14】第3データ形式の例を示す図である。
【図15】駐車場検索処理のフローチャートである。
【図16】係数を示すデータを追加した第2データ形式の例を示す図である。
【図17】日数を示すデータを追加した第3データ形式の例を示す図である。
【符号の説明】
【0119】
1 カーナビ部
1a カーナビ制御部
1b 現在地検出部
1c 地図記憶部
1d 入力部
1e 表示部
1f 記憶部
1g 音声出力部
2 VICSモジュール
3 DSRC部
3a DSRC制御部
3b DSRC通信部
3c 記憶部
3c1 アップリンク情報記憶領域
3d ETC処理部
3e ICカードI/F部
4 制御部
5 IP通信部
10 車載器
20A、20B 路側無線装置
20C 無線通信アクセスポイント
21 本体装置
22 アンテナ
30 センター装置
31 制御部
32 入力部
33 表示部
34 記憶部
35 通信部
40 無線通信デバイス
100 配信システム
C 車両
E1 時間設定領域
E2 条件選択領域
G1 駐車条件設定画面
N1、N2、N3 ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された配信システムにおいて、
前記車載器は、
前記センター装置とデータ送受信を行う第1通信手段と、
検索対象となる駐車場を示す駐車場識別情報及び当該駐車場を利用する駐車希望時間情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段により入力された駐車希望時間情報に基づいて、現在日よりも後の日まで連続的に前記駐車場の利用が可能である連泊可能駐車場を検索するか否かを判別し、当該判別結果に応じて前記駐車希望時間情報のデータ形式を変換し、前記駐車場識別情報と当該判別結果と前記駐車希望時間情報とを含む配信情報を前記第1通信手段により前記センター装置に送信させる第1制御手段と、
を備え、
前記センター装置は、
前記車載器とデータ送受信を行う第2通信手段と、
前記第2通信手段により受信された前記配信情報に基づいて駐車場を検索し、当該検索結果の情報を前記第2通信手段により前記車載器に送信させる第2制御手段と、
を備える、配信システム。
【請求項2】
前記駐車希望時間情報は、前記駐車場の利用開始日時及び利用終了日時であり、
前記第1制御手段は、
前記判別結果が連泊可能駐車場を検索するものである場合、前記利用終了日時を前記利用開始日時から前記利用終了日時までの前記駐車場を利用する利用期間を示すデータ形式に変換する、
請求項1に記載の配信システム。
【請求項3】
前記第1制御手段は、
前記判別結果が連泊可能駐車場を検索するものである場合であって、前記利用開始日時が前記入力手段により入力された日でない場合、前記利用開始日時を前記入力手段により前記駐車希望時間情報が入力された日時から前記利用開始日時までの期間を示すデータ形式に変換する、
請求項2に記載の配信システム。
【請求項4】
前記センター装置は、
前記駐車場毎に、前記駐車場識別情報と連泊可能駐車場であるか否かを示す連泊判別情報と営業時間情報とを含む駐車場情報を記憶する記憶手段を備え、
前記第2制御手段は、
前記配信情報に含まれる前記駐車希望時間情報のデータ形式に応じて、前記駐車場の利用開始時刻及び利用終了時刻を算出し、前記配信情報に含まれる前記駐車場識別情報に対応する前記駐車場識別情報を含む前記駐車場情報を参照し、当該参照する前記駐車場情報に含まれる前記連泊判別情報及び営業時間情報と、算出した前記利用開始時刻及び利用終了時刻と、前記配信情報に含まれる前記判別結果と、に基づいて駐車場を検索する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の配信システム。
【請求項1】
センター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された配信システムにおいて、
前記車載器は、
前記センター装置とデータ送受信を行う第1通信手段と、
検索対象となる駐車場を示す駐車場識別情報及び当該駐車場を利用する駐車希望時間情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段により入力された駐車希望時間情報に基づいて、現在日よりも後の日まで連続的に前記駐車場の利用が可能である連泊可能駐車場を検索するか否かを判別し、当該判別結果に応じて前記駐車希望時間情報のデータ形式を変換し、前記駐車場識別情報と当該判別結果と前記駐車希望時間情報とを含む配信情報を前記第1通信手段により前記センター装置に送信させる第1制御手段と、
を備え、
前記センター装置は、
前記車載器とデータ送受信を行う第2通信手段と、
前記第2通信手段により受信された前記配信情報に基づいて駐車場を検索し、当該検索結果の情報を前記第2通信手段により前記車載器に送信させる第2制御手段と、
を備える、配信システム。
【請求項2】
前記駐車希望時間情報は、前記駐車場の利用開始日時及び利用終了日時であり、
前記第1制御手段は、
前記判別結果が連泊可能駐車場を検索するものである場合、前記利用終了日時を前記利用開始日時から前記利用終了日時までの前記駐車場を利用する利用期間を示すデータ形式に変換する、
請求項1に記載の配信システム。
【請求項3】
前記第1制御手段は、
前記判別結果が連泊可能駐車場を検索するものである場合であって、前記利用開始日時が前記入力手段により入力された日でない場合、前記利用開始日時を前記入力手段により前記駐車希望時間情報が入力された日時から前記利用開始日時までの期間を示すデータ形式に変換する、
請求項2に記載の配信システム。
【請求項4】
前記センター装置は、
前記駐車場毎に、前記駐車場識別情報と連泊可能駐車場であるか否かを示す連泊判別情報と営業時間情報とを含む駐車場情報を記憶する記憶手段を備え、
前記第2制御手段は、
前記配信情報に含まれる前記駐車希望時間情報のデータ形式に応じて、前記駐車場の利用開始時刻及び利用終了時刻を算出し、前記配信情報に含まれる前記駐車場識別情報に対応する前記駐車場識別情報を含む前記駐車場情報を参照し、当該参照する前記駐車場情報に含まれる前記連泊判別情報及び営業時間情報と、算出した前記利用開始時刻及び利用終了時刻と、前記配信情報に含まれる前記判別結果と、に基づいて駐車場を検索する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の配信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−134823(P2010−134823A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311968(P2008−311968)
【出願日】平成20年12月8日(2008.12.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月8日(2008.12.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
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