説明

電子部品ユニット及び補強用接着剤

【課題】電子部品と回路基板の間の接合強度の向上を図りつつ電子部品又は回路基板に熱的ダメージを与えることなくリペア作業を行うことができるようにした電子部品ユニット及び補強用接着剤を提供することを目的とする。
【解決手段】下面に複数の接続端子12を備えた電子部品2と、上面に接続端子12に対応する複数の電極22を備えた回路基板3とを有し、接続端子12と電極22とが半田バンプ23によって接合されるとともに、電子部品2と回路基板3が部分的に熱硬化性樹脂の熱硬化物から成る樹脂接合部24によって接合された電子部品ユニット1において、樹脂接合部24の内部に金属粉25が分散状態で含まれている。金属粉25は、電子部品2を回路基板3から除去する作業(リペア作業)を行う際に樹脂接合部24を加熱する温度よりも低い融点を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品の接続端子と回路基板の電極が半田バンプによって接合されるとともに、電子部品と回路基板が熱硬化性樹脂の熱硬化物によって部分的に接合された電子部品ユニット及び補強用接着剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品の接続端子と回路基板の電極が半田バンプによって接合されて成る電子部品ユニットの中には、電子部品の接続端子と回路基板の電極を接合させる前、或いは接続端子と電極を接合させた後に、電子部品と回路基板の間の一部に熱硬化性樹脂を供給してこれを熱硬化させ、電子部品と回路基板の間に柱状の樹脂接合部を形成して電子部品と回路基板が強固に接合されるようにしたものが知られている(特許文献1)。また、熱硬化性樹脂に予めシリカ粉末等の無機充填剤を加えておくことにより、熱硬化後の熱硬化樹脂の弾性率が高く(硬く)なるようにし、電子部品と回路基板の間の接合力を高めて接合信頼性を向上させるようにしたものも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−311898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、熱硬化性樹脂にシリカ粉末等を加えてその熱硬化物の硬さを増大させると、不良な電子部品を回路基板から除去する作業(リペア作業)を行うときに樹脂接合部を軟化させるために必要な温度が高くなり、電子部品又は回路基板に熱的ダメージを与えるおそれがあるという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、電子部品と回路基板の間の接合強度の向上を図りつつ電子部品又は回路基板に熱的ダメージを与えることなくリペア作業を行うことができるようにした電子部品ユニット及び補強用接着剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の電子部品ユニットは、下面に複数の接続端子を備えた電子部品と、上面に前記接続端子に対応する複数の電極を備えた回路基板とを有し、前記接続端子と前記電極とが半田バンプによって接合されるとともに、前記電子部品と前記回路基板が部分的に熱硬化性樹脂の熱硬化物から成る樹脂接合部によって接合された電子部品ユニットであって、前記樹脂接合部の内部に金属粉が分散状態で含まれている。
【0007】
請求項2に記載の電子部品ユニットは、請求項1に記載の電子部品ユニットであって、前記金属粉は、前記電子部品を前記回路基板から除去する作業を行う際に前記樹脂接合部を加熱する温度よりも低い融点を有する。
【0008】
請求項3に記載の電子部品ユニットは、請求項2に記載の電子部品ユニットであって、前記金属粉は、Sn、Bi、Inより成る単一金属、又は、Sn、Bi、In、Zn、Sb、Cu、Pb、Cd、Ag、Auを少なくとも2種類以上含む合金であって融点が300℃以下であるものの何れかである。
【0009】
請求項4に記載の補強用接着剤は、下面に複数の接続端子を備えた電子部品と、上面に
前記接続端子に対応する複数の電極を備えた回路基板とを有し、前記接続端子と前記電極とが半田バンプによって接合されるとともに、前記電子部品と前記回路基板が部分的に熱硬化性樹脂の熱硬化物から成る樹脂接合部によって接合された電子部品ユニットの前記樹脂接合部を形成するために用いられる補強用接着剤であって、熱硬化性樹脂の内部に金属粉が分散状態で含まれている。
【0010】
請求項5に記載の補強用接着剤は、請求項4に記載の補強用接着剤であって、前記金属粉は、前記電子部品を前記回路基板から除去する作業を行う際に前記樹脂接合部を加熱する温度よりも低い融点を有する。
【0011】
請求項6に記載の補強用接着剤は、請求項5に記載の補強用接着剤であって、前記金属粉は、Sn、Bi、Inより成る単一金属、又は、Sn、Bi、In、Zn、Sb、Cu、Pb、Cd、Ag、Auを少なくとも2種類以上含む合金であって融点が300℃以下であるものの何れかである。
【0012】
請求項7に記載の補強用接着剤は、請求項4乃至6の何れかに記載の補強用接着剤であって、前記金属粉は、前記電子部品を前記回路基板から除去する作業を行う際に前記樹脂接合部を加熱する温度よりも高い融点を有する膜で覆われている。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、電子部品と回路基板を部分的に接合する熱硬化性樹脂の熱硬化物から成る樹脂接合部(又はこの樹脂接合部を形成するために用いられる補強用接着剤の熱硬化性樹脂)が内部に金属粉を分散状態で含んでいるのであるが、分散した状態の金属粉が含まれている熱硬化性樹脂の熱硬化物は、常温では弾性率が高くなって硬さが増大する一方、半田の融点よりも高い温度にまで加熱されたときには弾性率が大きく低下して容易に軟化するという特性を有する。したがって、このような樹脂接合部(又は補強用接着剤で形成された樹脂接合部)を備えた電子部品ユニットは接合信頼性が高く、リペア作業を行うときに樹脂接合部を軟化させるために必要な温度を低く抑えることができるので、電子部品と回路基板の間の接合強度の向上を図りつつ、電子部品又は回路基板に熱的ダメージを与えることなくリペア作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1における電子部品ユニットの側面図
【図2】本発明の実施の形態1における電子部品ユニットの樹脂接合部及び従来の電子部品ユニットの樹脂接合部それぞれの温度と弾性率との関係を示すグラフ
【図3】(a)(b)(c)(d)本発明の実施の形態1における電子部品実装ユニットの製造工程の説明図
【図4】本発明の実施の形態1における電子部品ユニットの平面図
【図5】本発明の実施の形態1における電子部品ユニットの平面図
【図6】本発明の実施の形態1における電子部品ユニットの平面図
【図7】本発明の実施の形態1における電子部品ユニットの平面図
【図8】(a)(b)(c)(d)本発明の実施の形態2における電子部品実装ユニットの製造工程の説明図
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施の形態1)
図1において、実施の形態1における電子部品ユニット1は電子部品2と回路基板3を備え、電子部品2の下面の端子形成面11に形成された複数の接続端子12が、回路基板3の上面の電極形成面21に形成された複数の電極22と半田バンプ23によって接合されている。この半田バンプ23は接続端子12と電極22が接合される前は接続端子12
に形成されていたものであり、接続端子12と電極22が接合される際に加熱溶融されて接続端子12と電極22を接続している。
【0016】
図1において、電子部品2の下面と回路基板3の上面の間の複数箇所には熱硬化性樹脂の熱硬化物から成る柱状の樹脂接合部24が設けられており、上下に対向する電子部品2の端子形成面11と回路基板3の電極形成面21は、これら複数の樹脂接合部24によって部分的に接合された状態となっている。
【0017】
図1中の拡大図において、各樹脂接合部24の内部には金属粉25が分散状態で含まれている。この金属粉25は、電子部品2を回路基板3から除去する作業(リペア作業)を行う際に樹脂接合部24を加熱する温度(以下、説明の便宜上、「リペア作業温度」と称する)よりも低い融点を有している。この金属粉25としては、例えば、Sn(錫)、Bi(ビスマス)、In(インジウム)より成る単一金属、又は、Sn、Bi、In、Zn(亜鉛)、Sb(アンチモン)、Cu(銅)、Pb(鉛)、Cd(カドミウム)、Ag(銀)、Au(金)を少なくとも2種類以上含む合金であって融点が300℃以下であるものの何れかが選択される。
【0018】
金属粉25が分散状態で含まれている樹脂接合部24(熱硬化性樹脂の熱硬化物)は、常温では弾性率を高くなって硬さが増大するが、その一方で、半田の融点よりも高い温度にまで加熱されたときには弾性率が大きく低下して容易に軟化する。これは、金属粉25が分散状態で含まれている熱硬化性樹脂の熱硬化物(樹脂接合部24)が半田の融点よりも高い温度にまで加熱されると、金属粉25が樹脂接合部24の中で液状となり、しかもその液状となった金属粉25が樹脂接合部24内に点在する状態になることによるものと考えられる。図2中に実線で示すグラフはこの電子部品ユニット1における樹脂接合部24の温度と弾性率(硬さ)の関係を示しており、図2中に破線で示すグラフは、分散状態の金属粉25が含まれない従来の電子部品ユニットの樹脂接合部の温度と弾性率の関係を示している。
【0019】
次に、図3を用いて電子部品ユニット1の製造手順について説明する。電子部品ユニット1の製造では先ず、回路基板3の電極形成面21の電極22を避けた複数の樹脂供給位置Rに、樹脂供給手段であるディスペンサ31によって、内部に金属粉25が分散状態で含まれている熱硬化性樹脂から成る補強用接着剤24aを供給する(図3(a)樹脂供給工程)。
【0020】
回路基板3上における樹脂供給位置Rは、例えば、図4及び図5に示すように、回路基板3の四隅としてもよいし、図6に示すように、回路基板3の四辺に沿った位置としてもよい。或いは図7に示すように、回路基板3の四隅のほか、回路基板3の中央部の電極22が存在しない位置としてもよい。
【0021】
回路基板3の電極形成面21上の各樹脂供給位置Rに補強用接着剤24aを供給したら、電子部品2の電極形成面21、すなわち接続端子12に形成された半田バンプ23が下を向く姿勢で吸着ノズル32によって電子部品2を吸着した後、電子部品2の各接続端子12と回路基板3の対応する電極22とが上下に合致するように位置合わせを行う(図3(b)。位置合わせ工程)。そして、吸着ノズル32を下降させ、回路基板3の上面に供給された補強用接着剤24aに電子部品2の下面(端子形成面11)を接触させながら、電子部品2の各接続端子12を、回路基板3の電極22に上方から接触させる(端子・電極接触工程。図3(c))。
【0022】
接続端子12と電極22とを接触させたら、吸着ノズル32による電子部品2の吸着を解除し、吸着ノズル32を上昇させて吸着ノズル32から電子部品2を分離した後、図示
しないリフロー炉において加熱し、半田バンプ23を溶融させて接続端子12と電極22を半田接合するとともに、補強用接着剤24aを熱硬化させる(加熱工程。(図3(d))。これにより電子部品2と回路基板3の間の補強用接着剤24aが熱硬化し、電子部品2と回路基板3の間に複数の補強用接着剤24aの熱硬化物、すなわち樹脂接合部24が形成されて、電子部品2と回路基板3が接合され、電子部品2と回路基板3の結合体1aが生成される。結合体1aが生成したら、その結合体1aを冷却して結合体1aの各樹脂接合部24を固化させる(冷却工程)。これにより電子部品ユニット1が完成する。
【0023】
このようにして製造された電子部品ユニット1のリペア作業を行うときは、樹脂接合部24を(電子部品ユニット1全体を)リペア作業に適した所定の温度(前述の「リペア作業温度」)にまで加熱する。リペア作業は半田バンプ23を溶融させて行う必要があることから、リペア作業温度は少なくとも半田の融点よりも高い温度であるが(図2)、電子部品2を高温まで加熱することによって生じる不具合の影響を考慮して300℃以下とする。なお、樹脂接合部24の内部(補強用接着剤24aの熱硬化性樹脂の内部)に分散状態で含まれている金属粉25の表面は、図1の拡大図に示すように、上記リペア作業温度よりも高い融点を有する膜(酸化膜)Mで覆われていても(すなわち酸化膜Mが除去されていななくても)構わない。これは、この金属粉25を含む熱硬化性樹脂(補強用接着剤24a)が、半田粒子を熱硬化性樹脂に混ぜて接続端子と電極の間の接合等に用いる半田ペーストとは明らかに用途が異なるものであることによる。
【0024】
樹脂接合部24をリペア作業温度にまで加熱すると、樹脂接合部24に分散状態で含まれている金属粉25は溶融し、樹脂接合部24の弾性率を低くするように作用するので、リペア作業温度では、樹脂接合部24は金属粉25が含まれていない場合よりも軟化の程度が大きくなり、リペア作業を行い易くなる(図2参照)。また、樹脂接合部24は、回路基板3の上面(電極形成面21)との界面において容易に分離するので、リペア作業に好都合であるが、これは、樹脂接合部24内に含まれている金属粉25のうちの一部が、その重み(自重)によって樹脂接合部24の下部に偏在するようになる(金属粉25が下方に偏在した状態で熱硬化性樹脂が熱硬化している)ことによるものと考えられる(図1中の拡大図参照)。
【0025】
(実施の形態2)
次に、図8を用いて実施の形態2について説明する。実施の形態2では、製造される電子部品ユニット1の構成は同じであるが、その製造手順が異なる。実施の形態2における電子部品ユニット1の製造では先ず、電子部品2の電極形成面21が(すなわち、接続端子12に形成された半田バンプ23が)下を向くように、吸着ノズル32によって電子部品2を吸着し、電子部品2の各接続端子12と回路基板3の対応する電極22とが上下に合致するように位置合わせを行った後(位置合わせ工程)、吸着ノズル32を下降させ、電子部品2の各接続端子12を、回路基板3の電極22に上方から接触させる(図8(a)。端子・電極接触工程)。そして、吸着ノズル32による電子部品2の吸着を解除し、吸着ノズル32を上昇させて吸着ノズル32から電子部品2を分離した後、図示しないリフロー炉において加熱し、半田バンプ23を溶融させて電子部品2の接続端子12と回路基板3の電極22を半田接合させる(図8(b)。端子・電極接合工程)。
【0026】
電子部品2の接続端子12と回路基板3の電極22を半田接合させたら、その半田で接合された電子部品2と回路基板3をリフロー炉から取り出し、電子部品2の下面(端子形成面11)と回路基板3の上面(電極形成面21)の間の、接続端子12と電極22の接合箇所を避けた複数の樹脂供給位置Rに、ディスペンサ31によって補強用接着剤24aを供給する(図8(c)樹脂供給工程)。回路基板3上の樹脂供給位置Rは、実施の形態1の場合と同様である。
【0027】
電子部品2の下面と回路基板3の上面の間に補強用接着剤24aを供給したら、間に補強用接着剤24aが供給された電子部品2及び回路基板3を加熱装置若しくはリフロー炉(ここで用いるリフロー炉は上記端子・電極接合工程において用いたリフロー炉と同一でなくてよい)において加熱し、補強用接着剤24aを熱硬化させる(図8(d)。樹脂熱硬化工程)。これにより電子部品2と回路基板3の間の補強用接着剤24aが熱硬化し、電子部品2と回路基板3の間に複数の補強用接着剤24aの熱硬化物、すなわち樹脂接合部24が形成されて、電子部品2と回路基板3が接合され、電子部品2と回路基板3の結合体1aが生成される。
【0028】
結合体1aが生成したら、電子部品2と回路基板3の結合体1aを冷却して結合体1aの各樹脂接合部24を固化させる(冷却工程)。これにより電子部品ユニット1が完成する。なお、このようにして完成した電子部品ユニット1についても、リペア作業の手順は実施の形態1の場合と同様である。
【0029】
以上説明したように、本実施の形態における電子部品ユニット1は、下面に複数の接続端子12を備えた電子部品2と、上面に接続端子12に対応する複数の電極22を備えた回路基板3とを有し、接続端子12と電極22とが半田バンプ23によって接合されるとともに、電子部品2と回路基板3が部分的に補強用接着剤24aの熱硬化物から成る樹脂接合部24によって接合されて成り、樹脂接合部24の内部に金属粉25が分散状態で含まれている。
【0030】
また、実施の形態における補強用接着剤24aは、上記電子部品ユニット1の樹脂接合部24を形成するために用いられるものであり、熱硬化性樹脂の内部に金属粉25が分散状態で含まれたものとなっている。そして、電子部品ユニット1及び補強用接着剤24aにおいて、金属粉25は、電子部品2を回路基板3から除去する作業(リペア作業)を行う際に樹脂接合部24を加熱する温度(リペア作業温度)よりも低い融点を有するものとなっている。
【0031】
本実施の形態では、電子部品2と回路基板3を部分的に接合する熱硬化性樹脂の熱硬化物から成る樹脂接合部24(又はこの樹脂接合部24を形成するために用いられる補強用接着剤24aの熱硬化性樹脂)が内部に金属粉25を分散状態で含んでいるのであるが、分散した状態の金属粉25が含まれている熱硬化性樹脂の熱硬化物(樹脂接合部24)は、常温では弾性率が高くなって硬さが増大する一方、半田の融点よりも高い温度にまで加熱されたときには弾性率が大きく低下して容易に軟化するという特性を有する。
【0032】
したがって、このような樹脂接合部24(又は補強用接着剤24aで形成された樹脂接着部24)を備えた電子部品ユニット1は接合信頼性が高く、リペア作業を行うときに樹脂接合部24を軟化させるために必要な温度(リペア作業温度)を低く抑えることができるので、電子部品2と回路基板3の間の接合強度の向上を図りつつ、電子部品2又は回路基板3に熱的ダメージを与えることなくリペア作業を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
電子部品と回路基板の間の接合強度の向上を図りつつ電子部品又は回路基板に熱的ダメージを与えることなくリペア作業を行うことができるようにした電子部品ユニット及び補強用接着剤を提供する。
【符号の説明】
【0034】
1 電子部品ユニット
2 電子部品
3 回路基板
12 接続端子
22 電極
23 半田バンプ
24 樹脂接合部
24a 補強用接着剤
25 金属粉
M 膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に複数の接続端子を備えた電子部品と、上面に前記接続端子に対応する複数の電極を備えた回路基板とを有し、前記接続端子と前記電極とが半田バンプによって接合されるとともに、前記電子部品と前記回路基板が部分的に熱硬化性樹脂の熱硬化物から成る樹脂接合部によって接合された電子部品ユニットであって、
前記樹脂接合部の内部に金属粉が分散状態で含まれていることを特徴とする電子部品ユニット。
【請求項2】
前記金属粉は、前記電子部品を前記回路基板から除去する作業を行う際に前記樹脂接合部を加熱する温度よりも低い融点を有することを特徴とする請求項1に記載の電子部品ユニット。
【請求項3】
前記金属粉は、Sn、Bi、Inより成る単一金属、又は、Sn、Bi、In、Zn、Sb、Cu、Pb、Cd、Ag、Auを少なくとも2種類以上含む合金であって融点が300℃以下であるものの何れかであることを特徴とする請求項2に記載の電子部品ユニット。
【請求項4】
下面に複数の接続端子を備えた電子部品と、上面に前記接続端子に対応する複数の電極を備えた回路基板とを有し、前記接続端子と前記電極とが半田バンプによって接合されるとともに、前記電子部品と前記回路基板が部分的に熱硬化性樹脂の熱硬化物から成る樹脂接合部によって接合された電子部品ユニットの前記樹脂接合部を形成するために用いられる補強用接着剤であって、
熱硬化性樹脂の内部に金属粉が分散状態で含まれていることを特徴とする補強用接着剤。
【請求項5】
前記金属粉は、前記電子部品を前記回路基板から除去する作業を行う際に前記樹脂接合部を加熱する温度よりも低い融点を有することを特徴とする請求項4に記載の補強用接着剤。
【請求項6】
前記金属粉は、Sn、Bi、Inより成る単一金属、又は、Sn、Bi、In、Zn、Sb、Cu、Pb、Cd、Ag、Auを少なくとも2種類以上含む合金であって融点が300℃以下であるものの何れかであることを特徴とする請求項5に記載の補強用接着剤。
【請求項7】
前記金属粉は、前記電子部品を前記回路基板から除去する作業を行う際に前記樹脂接合部を加熱する温度よりも高い融点を有する膜で覆われていることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載の補強用接着剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−18714(P2011−18714A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−161330(P2009−161330)
【出願日】平成21年7月8日(2009.7.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】