説明

電子部品装着装置における転写材転写検査方法

【課題】転写材転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で転写材転写の良否を判定することのできる電子部品装着装置における転写材転写検査方法を提供する。
【解決手段】半田31が転写されるバンプ42をボディ41上に有する電子部品40を基板に装着する電子部品装着装置100における転写材転写検査方法である。電子部品40に半田31を転写するステップS11と、半田31が転写された電子部品40を位置決めするステップS12と、電子部品40を撮像するステップS13、S14、S15と、ステップS13、S14、S15により得られた電子部品40の位置データに基づいて、バンプ42の輝度を測定する範囲(ウインドウW1)を特定し、バンプ42ごとの輝度を取得するステップS16、S17と、バンプ42ごとに、バンプ42の輝度と電極輝度基準値とを比較して、半田転写の良否を判定するステップS18と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品装着装置における電子部品への転写材転写の検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載された電子部品装着装置におけるフラックス転写検査方法が知られている。この電子部品装着装置におけるフラックス転写検査方法では、電子部品装着装置において、電子部品のバンプにフラックスが転写され、このフラックス転写部の画像からフラックス転写領域が特定される。そして、フラックス転写領域のサイズからフラックス転写の良否が判定される。
【特許文献1】特開2003−60398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の電子部品装着装置におけるフラックス転写検査方法では、電子部品の1個又は数個のバンプのフラックス転写領域のサイズからフラックス転写の良否を判定しているだけで、すべてのバンプについてフラックス転写の良否を判定していない。そのため、フラックス転写不良のバンプが存在しても見落としてしまう可能性がある。また、バンプを撮像する際には通常、側射光源を用いる。ここで、バンプの中央部分は曲面であり、この部分で反射された光はカメラに入射し難いため、バンプの中央部分は暗い画像となるが、フラックスが転写されるとさらに暗い画像となる。そのため、画像に基づいてフラックス転写領域を特定するのは困難であり、多くの処理時間がかかる。
【0004】
本発明は係る従来の問題点に鑑みてなされたものであり、転写材転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で転写材転写の良否を判定することのできる電子部品装着装置における転写材転写検査方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、転写材が転写される電極をボディ上に有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置における転写材転写検査方法において、前記電子部品に前記転写材を転写する転写工程と、転写材が転写された前記電子部品を位置決めする位置決め工程と、前記電子部品を撮像する撮像工程と、該撮像工程により得られた前記電子部品の位置データに基づいて、前記電極の輝度を測定する範囲を特定し、前記電極ごとの輝度を取得する電極輝度取得工程と、前記電極ごとに、電極の輝度と電極輝度基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定する電極輝度判定工程と、を備えることである。
【0006】
請求項2に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、転写材が転写される電極をボディ上に有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置における転写材転写検査方法において、転写材が転写される前の前記電子部品を位置決めする転写前位置決め工程と、前記電子部品を撮像する転写前撮像工程と、該転写前撮像工程により得られた前記電子部品の位置データに基づいて、前記電極の輝度を測定する範囲を特定し、前記電極ごとの輝度を取得する転写前電極輝度取得工程と、前記電子部品に前記転写材を転写する転写工程と、転写材が転写された前記電子部品を位置決めする転写後位置決め工程と、前記電子部品を撮像する転写後撮像工程と、前記転写前電極輝度取得工程により特定された前記電極の輝度を測定する範囲に基づいて、前記電極ごとの輝度を取得する転写後電極輝度取得工程と、前記電極ごとに、転写前の電極の輝度と、転写後の電極の輝度との輝度差を取得する電極輝度差取得工程と、前記電極ごとに、前記輝度差と電極輝度差基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定する電極輝度差判定工程と、を備えることである。
【0007】
請求項3に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、請求項1又は2において、前記電極の輝度は、前記電極の輝度を測定する範囲に含まれる画素の明るさの分布のうち、暗い方から所定の割合を除いた明るさの平均又は合計であることである。
【0008】
請求項4に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、請求項1又は2において、前記電極はバンプであることである。
【0009】
請求項5に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、転写材が転写される電極をボディ上に有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置における転写材転写検査方法において、前記電子部品に前記転写材を転写する転写工程と、転写材が転写された前記電子部品を位置決めする位置決め工程と、前記電子部品を撮像する撮像工程と、該撮像工程により得られた前記電子部品の位置データに基づいて、転写材の転写により前記電子部品の破損を招き得るボディの転写禁止領域の輝度を測定する範囲を特定し、該転写禁止領域の輝度を取得する転写禁止領域輝度取得工程と、前記転写禁止領域の輝度と転写禁止領域輝度基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定する転写禁止領域輝度判定工程と、を備えることである。
【0010】
請求項6に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、転写材が転写される電極をボディ上に有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置における転写材転写検査方法において、転写材が転写される前の前記電子部品を位置決めする転写前位置決め工程と、前記電子部品を撮像する転写前撮像工程と、該転写前撮像工程により得られた前記電子部品の位置データに基づいて、転写材の転写により前記電子部品の破損を招き得るボディの転写禁止領域の輝度を測定する範囲を特定し、該転写禁止領域の輝度を取得する転写前転写禁止領域輝度取得工程と、前記電子部品に前記転写材を転写する転写工程と、転写材が転写された前記電子部品を位置決めする転写後位置決め工程と、前記電子部品を撮像する転写後撮像工程と、前記転写前転写禁止領域輝度取得工程により特定された前記転写禁止領域の輝度を測定する範囲に基づいて、前記転写禁止領域の輝度を取得する転写後転写禁止領域輝度取得工程と、転写前の転写禁止領域の輝度と、転写後の転写禁止領域の輝度との輝度差を取得する転写禁止領域輝度差取得工程と、前記輝度差と転写禁止領域輝度差基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定する転写禁止領域輝度差判定工程と、を備えることである。
【0011】
請求項7に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、請求項5又は6において、
【0012】
前記転写禁止領域の輝度は、前記転写禁止領域の輝度を測定する範囲に含まれる画素の明るさの平均又は合計であることである。
【0013】
請求項8に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、請求項1乃至7のいずれか1項において、前記転写材は半田であることである。
【0014】
請求項9に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法の特徴は、請求項1乃至7のいずれか1項において、前記転写材はフラックスであることである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、電極輝度判定工程において、電極ごとに、電極の輝度と電極輝度基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定するため、転写材転写不良の電極を見落とすことはない。また、電極輝度取得工程において、電子部品の位置データに基づいて電極の輝度を測定する範囲を特定しているため、転写材転写部の画像から特定する場合に比較して、簡単かつ短時間で電極の輝度を測定する範囲を特定することができる。したがって、この転写材転写検査方法によれば、転写材転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で転写材転写の良否を判定することができる。
【0016】
請求項2に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、電極輝度差判定工程において、電極ごとに、転写前後における電極の輝度差と電極輝度差基準値とを比較して転写材転写の良否を判定するため、転写材転写不良の電極を見落とすことはない。また、転写前電極輝度取得工程及び転写後電極輝度取得工程において、電子部品の位置データに基づいて電極の輝度を測定する範囲を特定しているため、転写材転写部の画像から特定する場合に比較して、簡単かつ短時間で電極の輝度を測定する範囲を特定することができる。したがって、この転写材転写検査方法によれば、転写材転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で転写材転写の良否を判定することができる。
【0017】
請求項3に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、電極の輝度を測定する範囲に含まれる画素の明るさの分布のうち、暗い方から所定の割合を除いた明るさの平均又は合計を電極の輝度としているため、より正確に電極の明るさを求めることができる。
【0018】
請求項4に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、電極がバンプであり、この場合においても転写材転写の良否の判定に適している。
【0019】
請求項5に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、転写禁止領域輝度判定工程において、転写禁止領域の輝度と転写禁止領域輝度基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定するため、転写材転写不良のボディを見落とすことはない。また、転写禁止領域輝度取得工程において、電子部品の位置データに基づいて転写禁止領域の輝度を測定する範囲を特定しているため、転写材転写部の画像から特定する場合に比較して、簡単かつ短時間で転写禁止領域の輝度を測定する範囲を特定することができる。したがって、この転写材転写検査方法によれば、転写材転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で転写材転写の良否を判定することができる。
【0020】
請求項6に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、転写禁止領域輝度差判定工程において、転写前後における転写禁止領域の輝度差と転写禁止領域輝度差基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定するため、転写材転写不良のボディを見落とすことはない。また、転写前転写禁止領域輝度取得工程及び転写後転写禁止領域輝度取得工程において、電子部品の位置データに基づいて転写禁止領域の輝度を測定する範囲を特定しているため、転写材転写部の画像から特定する場合に比較して、簡単かつ短時間で転写禁止領域の輝度を測定する範囲を特定することができる。したがって、この転写材転写検査方法によれば、転写材転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で転写材転写の良否を判定することができる。
【0021】
請求項7に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、転写禁止領域の輝度を測定する範囲に含まれる画素の明るさの平均又は合計を転写禁止領域の輝度としているため、正確に転写禁止領域の明るさを求めることができる。
【0022】
請求項8に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、転写材が半田であるため、半田転写の良否を判定することができる。
【0023】
請求項9に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法においては、転写材がフラックスであるため、フラックス転写の良否を判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明に係る電子部品装着装置における転写材転写検査方法を具体化した実施形態1〜4を図面に基づいて以下に説明する。図1に示すように、実施形態1の転写材転写検査方法に用いられる電子部品装着装置100は、部品供給装置70、基板搬送装置80及び部品移載装着90を備えている。
【0025】
部品供給装置70は、基枠99上に複数のカセット式フィーダ71を並設して構成したものである。カセット式フィーダ71は、基枠99に離脱可能に取り付けた本体72と、本体72の後部に設けた供給リール73と、本体72の先端に設けた部品取出部74を備えている。供給リール73には電子部品が所定ピッチで封入された細長いテープ(図示省略)が巻回保持され、このテープがスプロケット(図示省略)により所定ピッチで引き出され、電子部品が封入状態を解除されて部品取出部74に順次送り込まれる。
【0026】
また、部品供給装置70と基板搬送装置80の間には、光源装置21を備えた撮像装置20及び半田31を収容した半田槽30が設けられている。図2に示すように、この撮像装置20の位置が画像認識ステーションST1であり、半田槽30の位置が半田転写ステーションST2である。撮像装置20は、制御装置10に電気的に接続されている。画像認識ステーションST1において、装着ヘッド15の吸着ノズル16の先端に吸着された電子部品40が撮像装置20により撮像され、画像データが制御装置10に入力される。光源装置21は半球状をなし、同心円上に配置された上方光源22と下方光源23とを有している。上方光源22は、光源装置21の上方に配置され、装着ヘッド15の吸着ノズル16の先端に吸着された電子部品40を横方向から照らすものである。また、下方光源23は、光源装置21の下方に配置され、吸着ノズル16の先端に吸着された電子部品40を下方向から照らすものである。また、半田転写ステーションST2において、装着ヘッド15が上下方向に移動されることにより、吸着ノズル16の先端に吸着された電子部品40に半田槽30の半田31が転写される。なお、部品移載装置90は、図1においては後方に退いているが、電子部品40を撮像する際には画像認識ステーションST1、電子部品40に半田31を転写する際には半田転写ステーションST2の上方に移動している。ここで、半田31が「転写材」である。
【0027】
図1に示すように、基板搬送装置80は、プリント基板をX軸方向に搬送し、第1搬送装置81及び第2搬送装置82を2列並設したいわゆるダブルコンベアタイプのものである。第1搬送装置81(第2搬送装置82)は、基台83上に一対のガイドレール84a、84b(85a、85b)を互い平行に対向させてそれぞれ水平に並設し、このガイドレール84a、84b(85a、85b)によりそれぞれ案内されるプリント基板を支持して搬送する一対のコンベアベルト(図示省略)を互いに対向させて並設して構成されたものである。また、基板搬送装置80には所定位置まで搬送されたプリント基板を押し上げてクランプするクランプ装置(図示省略)が設けられ、このクランプ装置によってプリント基板が装着位置で位置決め固定される。
【0028】
部品移載装置90はXYロボットタイプのものであり、基枠99上に装架されて基板搬送装置80および部品供給装置70の上方に配設され、Y軸モータ12によりY軸方向に移動されるY軸スライダ93を備えている。このY軸スライダ93には、電子部品40を吸着してプリント基板に装着する装着ヘッド15が取り付けられている。図2に示すように、装着ヘッド15は先端に電子部品40を吸着する吸着ノズル16を有しており、吸着ノズル16はθ軸モータ14によってノズル軸を中心に回転可能となっている。装着ヘッド15は、X軸モータ11およびY軸モータ12によって水平なX−Y平面内で移動可能となっており、また、Z軸モータ13によってX−Y平面に垂直なZ軸方向に上下移動可能となっている。これらX軸モータ11、Y軸モータ12、Z軸モータ13及びθ軸モータ14は制御装置10に電気的に接続されており、制御装置10の指令により駆動される。
【0029】
図3及び図4は、光源装置21の上方光源22を点灯し、撮像装置20により撮像された電子部品40の画像を示す図である。図3が半田転写前の画像を示す図であり、図4が半田転写後の画像を示す図である。電子部品40は、ボディ41に複数のバンプ42が配置されている。電子部品40の画像は、ボディ41が暗く、バンプ42が明るいものとなっている。また、半田転写前のバンプ42よりも半田転写後のバンプ42の方が暗くなっている。この半田転写前後のバンプ42の輝度の平均値から電極輝度基準値が予め求められる。バンプ42の輝度が電極輝度基準値以下である場合、半田31の転写が正常に行われたと判断される。また、バンプ42の輝度が電極輝度基準値より大きい場合、半田31の転写が正常に行われていないと判断される。ここで、バンプ42が「電極」である。
【0030】
次に、実施形態1の転写材転写検査方法を図5に示す半田転写プログラムのフローチャートを用いて説明する。この半田転写プログラムの実行が開始されると、まず、ステップS10において、X軸モータ11、Y軸モータ12、及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が半田転写ステーションST2に移動される。ステップS11において、Z軸モータ13が駆動されることにより装着ヘッド15が上下方向に移動され、電子部品40に半田31が転写される。ここで、ステップS11が「転写工程」である。
【0031】
ステップS12においては、X軸モータ11、Y軸モータ12、Z軸モータ13及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が画像認識ステーションST1の所定の位置に位置決めされる。ここで、ステップS12が「位置決め工程」である。
【0032】
ステップS13においては、光源装置21の上方光源22が点灯される。ステップS14においては、電子部品40が撮像装置20により撮像され、その画像データが制御装置10に入力される。ステップS15においては、バンプ42全体の画像データから、バンプ42の位置の座標調整が行われる。すなわち、制御装置10には画像認識ステーションST1の所定の位置におけるバンプ42の位置の座標が予め記憶されており、バンプ42全体の画像データを参照して、実際のバンプ42の位置の座標が調整されるのである。なお、バンプ42全体の画像を用いるのではなく、四隅のバンプ42の画像等によりバンプ42の位置の座標調整を行ってもよい。ここで、ステップS13、S14、S15が「撮像工程」である。
【0033】
ステップS16においては、図6に示すように、1個のバンプ42について、算出されたバンプ42の中心位置からバンプ42に外接する矩形のウインドウW1が作成される。このウインドウW1が「電極の輝度を測定する範囲」である。ただし、ウインドウW1は必ずしも矩形でなくてもよい。ステップS17においては、バンプ42の輝度が求められる。具体的には、ウインドウW1に含まれるすべての画素の明るさの分布を求め、暗い方から25%の画素を除いて、画素の明るさの平均を求める。そして、この画素の明るさの平均がバンプ42の輝度とされる。このようにすることにより、正確にバンプ42の輝度を求めることができる。すなわち、図6に示すように、バンプ42は球形であるのに対し、ウインドウW1はバンプ42に外接する矩形をなすため、ウインドウW1の四隅にボディ41の一部が含まれることになる。そして、光源装置21の上方光源22が点灯されているため、このボディ41の一部は最も暗く撮像される。したがって、暗い方から25%の画素を除くことにより、ボディ41の画像データを除外することができ、正確にバンプ42の輝度を求めることができる。なお、ウインドウW1に含まれるすべての画素の明るさの分布を求め、暗い方から25%の画素を除いて、画素の明るさの合計値を輝度としてもよい。ここで、ステップS16、S17が「電極輝度取得工程」である。
【0034】
ステップS18においては、バンプ42の輝度が電極輝度基準値以下であるか否かが調べられる。バンプ42の輝度が電極輝度基準値以下である場合(YES)、半田31の転写が正常に行われていると判断し、ステップS19が実行される。また、バンプ42の輝度が電極輝度基準値より大きい場合(NO)、半田31の転写が正常に行われていないと判断し、ステップS20が実行される。ここで、ステップS18が「電極輝度判定工程」である。
【0035】
ステップS19においては、すべてのバンプ42について輝度判定が終了したか否かが調べられる。すべてのバンプ42について輝度判定が終了した場合(YES)、半田転写プログラムが終了される。また、すべてのバンプ42について輝度判定が終了しない場合(NO)、ステップS16に戻り、次のバンプ42について輝度取得及び輝度判定が行われる。ステップS20においては、エラー処理が行われた後、半田転写プログラムが終了される。
【0036】
実施形態1に係る転写材転写検査方法においては、ステップS18において、バンプ42ごとに、バンプ42の輝度と電極輝度基準値とを比較して、半田31の転写の良否を判定するため、半田転写不良のバンプ42を見落とすことはない。また、ステップS16、S17において、電子部品40の位置データに基づいてバンプ42の輝度を測定する範囲(ウインドウW1)を特定しているため、バンプ42の画像から特定する場合に比較して、簡単かつ短時間でバンプ42の輝度を測定する範囲(ウインドウW1)を特定することができる。したがって、この転写材転写検査方法によれば、半田転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で半田転写の良否を判定することができる。
【0037】
次に、実施形態2の転写材転写検査方法について説明する。実施形態2の転写材転写検査方法においても、実施形態1と同様、図1、2に示す電子部品装着装置100が用いられる。また、図3及び図4に示す撮像装置20により撮像された電子部品40の画像データから、半田転写前後のバンプ42の輝度の差である電極輝度差基準値が予め求められる。半田転写前後のバンプ42の輝度差が電極輝度差基準値以上である場合、半田31の転写が正常に行われたと判断される。また、半田転写前後のバンプ42の輝度差が電極輝度差基準値より小さい場合、半田31の転写が正常に行われていないと判断される。
【0038】
実施形態2の転写材転写検査方法を図7に示す半田転写プログラムのフローチャートを用いて説明する。この半田転写プログラムの実行が開始されると、まず、ステップS30において、X軸モータ11、Y軸モータ12、Z軸モータ13及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が画像認識ステーションST1の所定の位置に位置決めされる。ここで、ステップS30が「転写前位置決め工程」である。
【0039】
ステップS31においては、光源装置21の上方光源22が点灯される。ステップS32においては、電子部品40が撮像装置20により撮像され、その画像データが制御装置10に入力される。ステップS33においては、バンプ42全体の画像データから、バンプ42の位置の座標調整が行われる。座標調整の方法は、実施形態1と同様である。ここで、ステップS31、S32、S33が「転写前撮像工程」である。
【0040】
ステップS34においては、1個のバンプ42についてウインドウW1が作成される。具体的には、ステップS33で算出されたバンプ42の中心位置からバンプ42に外接する矩形のウインドウW1が作成される。このウインドウW1が「電極の輝度を測定する範囲」である。ただし、ウインドウW1は必ずしも矩形でなくてもよい。ステップS35においては、バンプ42の輝度が求められる。このバンプ42の輝度は、制御装置10のメモリに記憶される。バンプ42の輝度を求める具体的方法は、実施形態1のステップS16、S17と同様である。ここで、ステップS34、S35が「転写前電極輝度取得工程」である。
【0041】
ステップS36においては、すべてのバンプ42について輝度が求められたか否かが調べられる。すべてのバンプ42について輝度が求められた場合(YES)、ステップS37が実行される。また、すべてのバンプ42について輝度が求められていない場合(NO)、ステップS34に戻り、次のバンプ42についてウインドウW1の作成及びバンプ42の輝度取得が行われる。
【0042】
ステップS37においては、X軸モータ11、Y軸モータ12、及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が半田転写ステーションST2に移動される。ステップS38において、Z軸モータ13が駆動されることにより装着ヘッド15が上下方向に移動され、電子部品40に半田31が転写される。ここで、ステップS38が「転写工程」である。
【0043】
ステップS39において、X軸モータ11、Y軸モータ12、Z軸モータ13及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が画像認識ステーションST1の所定の位置に位置決めされる。ここで、ステップS39が「転写後位置決め工程」である。
【0044】
ステップS40においては、光源装置21の上方光源22が点灯される。ステップS41においては、電子部品40が撮像装置20により撮像され、その画像データが制御装置10に入力される。ここで、ステップS40、S41が「転写後撮像工程」である。
【0045】
ステップS42においては、1個のバンプ42について、ステップS34と同様の方法でウインドウW1が作成される。ステップS43においては、バンプ42の輝度が求められる。このバンプ42の輝度は、制御装置10のメモリに記憶される。バンプ42の輝度を求める具体的方法は、実施形態1のステップS16、S17と同様である。ここで、ステップS42、S43が「転写後電極輝度取得工程」である。
【0046】
ステップS44においては、すべてのバンプ42について輝度が求められたか否かが調べられる。すべてのバンプ42について輝度が求められた場合(YES)、ステップS45が実行される。また、すべてのバンプ42について輝度が求められていない場合(NO)、ステップS42に戻り、次のバンプ42についてウインドウW1の作成及びバンプ42の輝度取得が行われる。
【0047】
ステップS45においては、制御装置10のメモリに記憶されている半田転写前後におけるバンプ42の輝度から、バンプ42の輝度差が求められる。ステップS46においては、バンプ42の輝度差が電極輝度差基準値以上であるか否かが調べられる。バンプ42の輝度差が電極輝度差基準値以上である場合(YES)、半田31の転写が正常に行われていると判断し、ステップS47が実行される。また、バンプ42の輝度差が電極輝度差基準値より小さい場合(NO)、半田31の転写が正常に行われていないと判断し、ステップS48が実行される。ここで、ステップS45が「電極輝度差取得工程」であり、ステップS46が「電極輝度差判定工程」である。
【0048】
ステップS47においては、すべてのバンプ42について輝度差判定が終了したか否かが調べられる。すべてのバンプ42について輝度差判定が終了した場合(YES)、半田転写プログラムが終了される。また、すべてのバンプ42について輝度差判定が終了しない場合(NO)、ステップS45に戻り、次のバンプ42について輝度差取得及び輝度差判定が行われる。ステップS48においては、エラー処理が行われた後、半田転写プログラムが終了される。
【0049】
実施形態2に係る転写材転写検査方法においては、ステップS46において、バンプ42ごとに、転写前後におけるバンプ42の輝度差と電極輝度差基準値とを比較して半田31の転写の良否を判定するため、半田転写不良のバンプ42を見落とすことはない。また、ステップS34、S35及びステップS42、S43において、電子部品40の位置データに基づいてバンプ42の輝度を測定する範囲(ウインドウW1)を特定しているため、バンプ42の画像から特定する場合に比較して、簡単かつ短時間でバンプ42の輝度を測定する範囲(ウインドウW1)を特定することができる。したがって、この転写材転写検査方法によれば、半田転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で半田転写の良否を判定することができる。その他の作用、効果は実施形態1と同様である。
【0050】
次に、実施形態3の転写材転写検査方法について説明する。実施形態3の転写材転写検査方法においても、実施形態1と同様、図1、2に示す電子部品装着装置100が用いられる。図8及び図9は、光源装置21の下方光源23を点灯し、撮像装置20により撮像された電子部品40の画像を示す図である。図8が転写禁止領域45に半田31が付着されていない正常な画像を示す図であり、図9が転写禁止領域45に半田31が付着されている異常な画像を示す図である。転写禁止領域45とは、半田31の転写により電子部品40の破損を招き得るボディ41の領域である。転写禁止領域45に半田31が付着されていない場合は、半田31が付着されている場合に比較して、転写禁止領域45の輝度が高くなっている。この正常な画像と異常な画像の転写禁止領域45の輝度から転写禁止領域輝度基準値が予め求められる。転写禁止領域45の輝度が転写禁止領域輝度基準値以上である場合、正常であると判断される。また、転写禁止領域45の輝度が転写禁止領域輝度基準値より小さい場合、異常であると判断される。
【0051】
実施形態3の転写材転写検査方法を図10に示す半田転写プログラムのフローチャートを用いて説明する。ただし、この半田転写プログラムは、実施形態1又は実施形態2の半田転写プログラムとともに実行されるものとする。この半田転写プログラムの実行が開始されると、まず、ステップS50において、X軸モータ11、Y軸モータ12、及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が半田転写ステーションST2に移動される。ステップS51において、Z軸モータ13が駆動されることにより装着ヘッド15が上下方向に移動され、電子部品40に半田31が転写される。ここで、ステップS51が「転写工程」である。
【0052】
ステップS52においては、X軸モータ11、Y軸モータ12、Z軸モータ13及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が画像認識ステーションST1の所定の位置に位置決めされる。ここで、ステップS52が「位置決め工程」である。
【0053】
ステップS53においては、光源装置21の下方光源23が点灯される。ステップS54においては、電子部品40が撮像装置20により撮像され、その画像データが制御装置10に入力される。ステップS55においては、転写禁止領域45の座標調整が行われる。すなわち、制御装置10には画像認識ステーションST1の所定の位置における転写禁止領域45の位置の座標が予め記憶されており、前述のステップS14又はステップS32において取得されたバンプ42全体の画像データを参照して、実際の転写禁止領域45の位置の座標が調整されるのである。なお、バンプ42全体の画像を用いるのではなく、四隅のバンプ42の画像等により転写禁止領域45の位置の座標調整を行ってもよい。ここで、ステップS53、S54、S55が「撮像工程」である。
【0054】
ステップS56においては、転写禁止領域45の位置の座標からウインドウW2が作成される。このウインドウW2が「転写禁止領域の輝度を測定する範囲」である。ステップS57においては、転写禁止領域45の輝度が求められる。具体的には、ウインドウW2に含まれるすべての画素の明るさの平均を求める。そして、この画素の明るさの平均が転写禁止領域45の輝度とされる。このようにすることにより、正確に転写禁止領域45の輝度を求めることができる。なお、ウインドウW2に含まれるすべての画素の明るさの合計値を転写禁止領域45の輝度としてもよい。ここで、ステップS56、S57が「転写禁止領域輝度取得工程」である。
【0055】
ステップS58においては、転写禁止領域45の輝度が転写禁止領域輝度基準値以上であるか否かが調べられる。転写禁止領域45の輝度が転写禁止領域輝度基準値以上である場合(YES)、半田31の付着がないと判断し、半田転写プログラムが終了される。また、転写禁止領域45の輝度が転写禁止領域輝度基準値より小さい場合(NO)、半田31の付着があると判断し、ステップS58が実行される。ステップS58においては、エラー処理が行われた後、半田転写プログラムが終了される。ここで、ステップS58が「転写禁止領域輝度判定工程」である。
【0056】
実施形態3に係る転写材転写検査方法においては、ステップS58において、転写禁止領域45の輝度と転写禁止領域輝度基準値とを比較して、半田31の付着の有無を判定するため、半田が付着した転写禁止領域45を見落とすことはない。また、ステップS56、S57において、転写禁止領域45の位置データに基づいて転写禁止領域45の輝度を測定する範囲(ウインドウW2)を特定しているため、転写禁止領域45の画像から特定する場合に比較して、簡単かつ短時間で転写禁止領域45の輝度を測定する範囲(ウインドウW2)を特定することができる。したがって、この転写材転写検査方法によれば、半田転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で半田転写の良否を判定することができる。
【0057】
なお、実施形態3においては、転写禁止領域45を1個としたが、転写禁止領域45を複数個とし、すべての転写禁止領域45について半田31の付着の有無を判定してもよい。
【0058】
次に、実施形態4の転写材転写検査方法について説明する。実施形態4の転写材転写検査方法においても、実施形態1と同様、図1、2に示す電子部品装着装置100が用いられる。また、撮像装置20により撮像された半田転写前後の電子部品40の転写禁止領域45の輝度の差により転写禁止領域輝度差基準値が予め求められる。半田転写前後の転写禁止領域45の輝度差が転写禁止領域輝度差基準値以下である場合、転写禁止領域に半田31が付着しておらず、正常であると判断される。また、半田転写前後の転写禁止領域45の輝度差が転写禁止領域輝度差基準値より大きい場合、転写禁止領域45に半田31が付着しており、異常であると判断される。転写禁止領域45とは、実施形態3と同様、半田31の転写により電子部品40の破損を招き得るボディ41の領域である。
【0059】
実施形態4の転写材転写検査方法を図11に示す半田転写プログラムのフローチャートを用いて説明する。ただし、この半田転写プログラムは、実施形態3と同様、実施形態1又は実施形態2の半田転写プログラムとともに実行されるものとする。この半田転写プログラムの実行が開始されると、まず、ステップS70において、X軸モータ11、Y軸モータ12、Z軸モータ13及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が画像認識ステーションST1の所定の位置に位置決めされる。ここで、ステップS70が「転写前位置決め工程」である。
【0060】
ステップS71においては、光源装置21の下方光源23が点灯される。ステップS72においては、電子部品40が撮像装置20により撮像され、その画像データが制御装置10に入力される。ステップS73においては、転写禁止領域45の座標調整が行われる。座標調整の方法は、実施形態3のステップS55に示される方法と同様である。ここで、ステップS71、S72、S73が「転写前撮像工程」である。
【0061】
ステップS74においては、転写禁止領域45の位置の座標からウインドウW2が作成される。ウインドウW2については、実施形態3と同様である。ステップS75においては、転写禁止領域45の輝度が求められる。転写禁止領域45の輝度を求める具体的方法は、実施形態3のステップS56、S57と同様であり、この転写禁止領域45の輝度は、制御装置10のメモリに記憶される。ここで、ステップS74、S75が「転写前転写禁止領域輝度取得工程」である。
【0062】
ステップS76においては、X軸モータ11、Y軸モータ12、及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が半田転写ステーションST2に移動される。ステップS77において、Z軸モータ13が駆動されることにより装着ヘッド15が上下方向に移動され、電子部品40に半田31が転写される。ここで、ステップS77が「転写工程」である。
【0063】
ステップS78において、X軸モータ11、Y軸モータ12、Z軸モータ13及びθ軸モータ14が駆動され、電子部品40が画像認識ステーションST1の所定の位置に位置決めされる。ここで、ステップS78が「転写後位置決め工程」である。
【0064】
ステップS79においては、光源装置21の下方光源23が点灯される。ステップS80においては、電子部品40が撮像装置20により撮像され、その画像データが制御装置10に入力される。ここで、ステップS79、S80が「転写後撮像工程」である。
【0065】
ステップS81においては、ステップS73で座標調整された転写禁止領域45の位置の座標からウインドウW2が作成される。ステップS82においては、転写禁止領域45の輝度が求められる。転写禁止領域45の輝度を求める具体的方法は、実施形態3のステップS56、S57と同様であり、この転写禁止領域45の輝度は、制御装置10のメモリに記憶される。ここで、ステップS81、S82が「転写後転写禁止領域輝度取得工程」である。
【0066】
ステップS83においては、制御装置10のメモリに記憶されている半田転写前後における転写禁止領域45の輝度から、転写禁止領域45の輝度差が求められる。ステップS84においては、転写禁止領域45の輝度差が転写禁止領域輝度差基準値以下であるか否かが調べられる。転写禁止領域45の輝度差が転写禁止領域輝度差基準値以下である場合(YES)、半田31の付着がないと判断し、半田転写プログラムが終了される。また、転写禁止領域45の輝度差が転写禁止領域輝度差基準値より大きい場合(NO)、半田31の付着があると判断し、ステップS85が実行される。ステップS85においては、エラー処理が行われた後、半田転写プログラムが終了される。ここで、ステップS84が「転写禁止領域輝度差判定工程」である。
【0067】
実施形態4に係る転写材転写検査方法においては、ステップS84において、転写前後における転写禁止領域45の輝度差と転写禁止領域輝度差基準値とを比較して、半田31の付着の有無を判定するため、半田が付着した転写禁止領域45を見落とすことはない。また、ステップS74、S75、S81、S82において、転写禁止領域45の位置データに基づいて転写禁止領域45の輝度を測定する範囲(ウインドウW2)を特定しているため、転写禁止領域45の画像から特定する場合に比較して、簡単かつ短時間で転写禁止領域45の輝度を測定する範囲(ウインドウW2)を特定することができる。したがって、この転写材転写検査方法によれば、転写材転写不良の見落としを防止でき、簡単かつ短時間で転写材転写の良否を判定することができる。その他の作用、効果は実施形態3と同様である。
【0068】
なお、実施形態1〜4において、電極がバンプである電子部品を用いたが、電極がリードである電子部品を用いてもよい。また、転写材は、酸化膜除去作用を有するフラックスであってもよい。
【0069】
以上において、本発明の転写材転写検査方法を実施形態1〜4に即して説明したが、本発明はこれらに制限されるものではなく、本発明の技術的思想に反しない限り、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】実施形態1〜4の転写材転写検査方法に係り、電子部品装着装置の斜視図。
【図2】実施形態1〜4の転写材転写検査方法に係り、電子部品装着装置のブロック図。
【図3】実施形態1、2の転写材転写検査方法に係り、電子部品の半田転写前の画像を示す図。
【図4】実施形態1、2の転写材転写検査方法に係り、電子部品の半田転写後の画像を示す図。
【図5】実施形態1の転写材転写検査方法に係り、半田転写プログラムのフローチャート。
【図6】実施形態1、2の転写材転写検査方法に係り、半田転写されたバンプの拡大図。
【図7】実施形態2の転写材転写検査方法に係り、半田転写プログラムのフローチャート。
【図8】実施形態3、4の転写材転写検査方法に係り、転写禁止領域に半田が付着されていない画像を示す図。
【図9】実施形態3、4の転写材転写検査方法に係り、転写禁止領域に半田が付着されている画像を示す図。
【図10】実施形態3転写材転写検査方法に係り、半田転写プログラムのフローチャート。
【図11】実施形態4転写材転写検査方法に係り、半田転写プログラムのフローチャート。
【符号の説明】
【0071】
31…転写材(半田)、40…電子部品、41…ボディ、42…電極(バンプ)、45…転写禁止領域、100…電子部品装着装置、W1…電極の輝度を測定する範囲(ウインドウ)、W2…転写禁止領域の輝度を測定する範囲(ウインドウ)、S11、S38、S51、S77…転写工程、S12、S52…位置決め工程、S13、S14、S15、S53、S54、S55…撮像工程、S16、S17…電極輝度取得工程、S18…電極輝度判定工程、S30、S70…転写前位置決め工程、S31、S32、S33、S71、S72、S73…転写前撮像工程、S34、S35…転写前電極輝度取得工程、S39、S78…転写後位置決め工程、S40、S41…転写後撮像工程、S42、S43…転写後電極輝度取得工程、S45…電極輝度差取得工程、S46…電極輝度差判定工程、S56、S57…転写禁止領域輝度取得工程、S58…転写禁止領域輝度判定工程、S74、S75…転写前転写禁止領域輝度取得工程、S81、S82…転写後転写禁止領域輝度取得工程、S83…転写禁止領域輝度差取得工程、S84…転写禁止領域輝度差判定工程。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
転写材が転写される電極をボディ上に有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置における転写材転写検査方法において、
前記電子部品に前記転写材を転写する転写工程と、
転写材が転写された前記電子部品を位置決めする位置決め工程と、
前記電子部品を撮像する撮像工程と、
該撮像工程により得られた前記電子部品の位置データに基づいて、前記電極の輝度を測定する範囲を特定し、前記電極ごとの輝度を取得する電極輝度取得工程と、
前記電極ごとに、電極の輝度と電極輝度基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定する電極輝度判定工程と、を備えることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。
【請求項2】
転写材が転写される電極をボディ上に有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置における転写材転写検査方法において、
転写材が転写される前の前記電子部品を位置決めする転写前位置決め工程と、
前記電子部品を撮像する転写前撮像工程と、
該転写前撮像工程により得られた前記電子部品の位置データに基づいて、前記電極の輝度を測定する範囲を特定し、前記電極ごとの輝度を取得する転写前電極輝度取得工程と、
前記電子部品に前記転写材を転写する転写工程と、
転写材が転写された前記電子部品を位置決めする転写後位置決め工程と、
前記電子部品を撮像する転写後撮像工程と、
前記転写前電極輝度取得工程により特定された前記電極の輝度を測定する範囲に基づいて、前記電極ごとの輝度を取得する転写後電極輝度取得工程と、
前記電極ごとに、転写前の電極の輝度と、転写後の電極の輝度との輝度差を取得する電極輝度差取得工程と、
前記電極ごとに、前記輝度差と電極輝度差基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定する電極輝度差判定工程と、を備えることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記電極の輝度は、前記電極の輝度を測定する範囲に含まれる画素の明るさの分布のうち、暗い方から所定の割合を除いた明るさの平均又は合計であることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。
【請求項4】
請求項1又は2において、
前記電極はバンプであることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。
【請求項5】
転写材が転写される電極をボディ上に有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置における転写材転写検査方法において、
前記電子部品に前記転写材を転写する転写工程と、
転写材が転写された前記電子部品を位置決めする位置決め工程と、
前記電子部品を撮像する撮像工程と、
該撮像工程により得られた前記電子部品の位置データに基づいて、転写材の転写により前記電子部品の破損を招き得るボディの転写禁止領域の輝度を測定する範囲を特定し、該転写禁止領域の輝度を取得する転写禁止領域輝度取得工程と、
前記転写禁止領域の輝度と転写禁止領域輝度基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定する転写禁止領域輝度判定工程と、を備えることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。
【請求項6】
転写材が転写される電極をボディ上に有する電子部品を基板に装着する電子部品装着装置における転写材転写検査方法において、
転写材が転写される前の前記電子部品を位置決めする転写前位置決め工程と、
前記電子部品を撮像する転写前撮像工程と、
該転写前撮像工程により得られた前記電子部品の位置データに基づいて、転写材の転写により前記電子部品の破損を招き得るボディの転写禁止領域の輝度を測定する範囲を特定し、該転写禁止領域の輝度を取得する転写前転写禁止領域輝度取得工程と、
前記電子部品に前記転写材を転写する転写工程と、
転写材が転写された前記電子部品を位置決めする転写後位置決め工程と、
前記電子部品を撮像する転写後撮像工程と、
前記転写前転写禁止領域輝度取得工程により特定された前記転写禁止領域の輝度を測定する範囲に基づいて、前記転写禁止領域の輝度を取得する転写後転写禁止領域輝度取得工程と、
転写前の転写禁止領域の輝度と、転写後の転写禁止領域の輝度との輝度差を取得する転写禁止領域輝度差取得工程と、
前記輝度差と転写禁止領域輝度差基準値とを比較して、転写材転写の良否を判定する転写禁止領域輝度差判定工程と、を備えることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。
【請求項7】
請求項5又は6において、
前記転写禁止領域の輝度は、前記転写禁止領域の輝度を測定する範囲に含まれる画素の明るさの平均又は合計であることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記転写材は半田であることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記転写材はフラックスであることを特徴とする電子部品装着装置における転写材転写検査方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2008−216140(P2008−216140A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−56111(P2007−56111)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(000237271)富士機械製造株式会社 (775)
【Fターム(参考)】