説明

2,4−ピリミジンジアミン化合物とその用途

【課題】肥満細胞または好塩基球細胞などにおいて化学伝達物質、中間体の放出の原因となる、免疫グロブリンEおよび/または免疫グロブリンG受容体シグナル伝達系を阻害する化合物と該化合物の合成法の提供、並びに該化合物による免疫グロブリンEおよび/または免疫グロブリンG受容体シグナル伝達系の活性化の影響を受ける、脱顆粒およびその他の工程による化学伝達物質の放出により、またはそれらが原因となる、あるいはそれらに関連する疾病の治療および予防を含む使用方法の提供。
【解決手段】下記一般式で表される2,4−ピリミジンジアミン化合物、またはその塩、水和物、および溶媒和物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式(I)に基づいた化合物であり:
【化1】

またその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグであり、このとき:
およびLは、それぞれに独立して、直接結合およびリンカーからなる群から選択されており;
は、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C1−C6)アルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C3−C8)シクロアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたシクロヘキシル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された3−8員シクロヘテロアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C5−C15)アリール、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたフェニル、および一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された5−15員ヘテロアリールからなる群から選択されており;
は、水素、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C1−C6)アルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C3−C8)シクロアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたシクロヘキシル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された3−8員シクロヘテロアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C5−C15)アリール、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたフェニル、および一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された5−15員ヘテロアリールからなる群から選択されており;
は、R、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C1−C6)アルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C1−C4)アルカニル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C2−C4)アルケニル、および一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C2−C4)アルキニルからなる群から選択されており;
各Rは、水素、電気陰性基、−OR、−SR、(C1−C3)ハロアルキロキシ、(C1−C3)ペルハロアルキロキシ、−NR、ハロゲン、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)ペルハロアルキル、−CF、−CHCF、−CFCF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR;−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−OC(O)R、−SC(O)R、−OC(O)OR、−SC(O)OR、−OC(O)NR、−SC(O)NR、−OC(NH)NR、−SC(NH)NR、−[NHC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、および−[NHC(NH)]NR、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C5−C10)アリール、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたフェニル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C6−C16)アリールアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された5−10員ヘテロアリール、および一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された6−16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択され;
は、R、R、一つ以上の同一または異なったRあるいはRと置換されたR、一つ以上の同一または異なったRあるいはRと置換された−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、−S−(CH−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R、−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−R、−O−(CH−C(O)NH−(CH−R、−S−(CH−C(O)NH−(CH−R、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRおよび−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rからなる群から選択され;
各Rは、水素、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4−C11)シクロアルキルアルキル、(C5−C10)アリール、フェニル、(C6−C16)アリールアルキル、ベンジル、2−6員ヘテロアルキル、3−8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4−11員シクロヘテロアルキルアルキル、5−10員ヘテロアリール、および6−16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択されており;
各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキロキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NR、および−[NRC(NR)]NRからなる群から独立して選択された適切な基であり;
各Rは、独立して保護基あるいはRであるか、あるいはまた各Rは、各々が結合している窒素原子と一まとめになり、一つ以上の同一あるいは異なった追加的へテロ原子を任意的に含み得るか、また一つ以上の同一または異なったRあるいは適切なR基と任意的に置換され得る、5−8員シクロヘテロアルキルまたはへテロアリールを形成しており;
各Rは独立して保護基またはRであり;
各mは独立して1から3までの整数であり;また
各nは独立して0から3までの整数であり、
以下の項目を条件とする:
(1)Lが直接結合でRが水素である場合、Rは3,4,5−トリ(C1−C6)アルコキシフェニルではなく;
(2)LおよびLがそれぞれ直接結合で、Rが置換フェニル、そしてRが水素である場合、Rはシアノまたは−C(O)NHR以外であり、このときRは水素または(C1−C6)アルキルであり;
(3)LおよびLがそれぞれ直接結合で、RとRが独立して置換あるいは非置換ピロールまたはインドールである場合、RおよびRは環系の炭素原子により、該分子の残りの部分に付着しており;また
(4)該化合物が
N2,N4−ビス(4−エトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R070790);
N2,N4−ビス(2−メトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R081166);
N2,N4−ビス(4−メトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R088814);
N2,N4−ビス(2−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R088815);
N2,N4−ビスフェニル−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R091880);
N2,N4−ビス(3−メチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R092788);
N2,N4−ビス(3−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067962);
N2,N4−ビス(2,5−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067963);
N2,N4−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067964);
N2,N4−ビス(4−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R070153);
N2,N4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R070791);
N2,N4−ビス(3−ブロモフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R008958);
N2,N4−ビス(フェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン;
N2,N4−ビス(モルフォリノ)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン;
N2,N4−ビス[(3−クロロ−4−メトキシフェニル)]−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン;N2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−N4−(3,5−ジメトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−(3,4−ジメトキシフェニル)−N4−(3−メトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2,N4−ビス(3,4−ジメトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2,N4−ビス(3−クロロ−4−メトキシ−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[4−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル]−N4−3,4−ジクロロフェニル−5−クロロ−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[4−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル]−N4−3,4−ジクロロフェニル−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[4−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル]−N4−3,4−ジクロロフェニル−5−メチル−2,4−ピリミジンジアミン;N2−(4−ベンゾキシフェニル)−N4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2,N4−ビス(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2,N4−ビス(3,4,5−トリメトキシフェニル)−5−ブロモ−2,4−ピリミジンジアミン;N2−(1−ベンジル−1H−インダゾール−5−イル)−N4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−(1H−インドール−1−イル)−N4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[(2−メトキシ−5−アミノスルホニル)フェニル]−N4−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[2−メトキシ−5−(5−メチル−3−イソオキサゾリ−メチルスルホニル)フェニル]−N4−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[(2−メトキシ−5−メチルアミノスルホニル)フェニル]−N4−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[(2−メトキシ−5−エチルスルホニル)フェニル]−N4−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[(2−メトキシ−5−イソブチルスルホニル)フェニル]−N4−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−[(2−メトキシ−5−プロピルカルボニル)フェニル]−N4−(3−メチル−1H−インダゾール−6−イル)−2,4−ピリミジンジアミン;N2−(1H−インダゾール−5−イル)−N4−プロピニル−5−ブロモ−2,4−ピリミジンジアミン;N2−(1−H−インドール−5−イル)−N4−[1−(3−メチル−1−ヒドロキシ)ブチル]−N4−(1H−インドール−5−イル)−5−ブロモ−2,4−ピリミジンジアミン;N2−(1−ジメチルアミノスルホニル−1H−インドール−5−イル)−N4−[1−(2−メチル−2−ヒドロキシ)エチル]−5−ブロモ−2,4−ピリミジンジアミン、あるいは以下の構造式により表される化合物ではなく:
【化2】

このとき:Rは(C1−C6)アルキルであり;RおよびRはそれぞれ、互いに独立して、一つ以上の同一または異なったR基により任意的に置換された、直鎖または分岐(C1−C6)アルキルであり;R基は上記で定義されたものである、化合物、またはその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグ。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であり、LおよびLはそれぞれに独立して、直接結合、一つ以上の同一または異なったR基によって任意的に置換された(C1−C3)アルキルジイル、および一つ以上の同一または異なったR基によって任意的に置換された1−3員のヘテロアルキルジイルからなる群から選択されており、このとき:
は(C1−C3)アルキル、−OR、−C(O)OR、一つ以上の同一または異なったハロゲンにより任意的に置換された(C5−C10)アリール、一つ以上の同一または異なったハロゲンにより任意的に置換されたフェニル、一つ以上の同一または異なったハロゲンにより任意的に置換された5−10員のヘテロアリール、および一つ以上の同一または異なったハロゲンにより任意的に置換された6員のヘテロアリールからなる群から選択されており;また
が請求項1に定義されたものである化合物。
【請求項3】
請求項2に記載の化合物であり、LおよびLはそれぞれに互いに独立してメタノ、エタノ、およびプロパノからなる群から選択されたものであり、それぞれが任意的にR基によって単置換されている可能性のある化合物。
【請求項4】
請求項3に記載の化合物であり、R基が−OR、−C(O)OR、ハロフェニル、および4−ハロフェニルからなる群から選択されており、このときRが請求項1に定義されたものである化合物。
【請求項5】
請求項1に記載の化合物であり、Rが水素である化合物。
【請求項6】
請求項1あるいは5に記載の化合物であり、Rが、電気陰性基、ハロ、−F、−CN、−NO、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)CF、−C(O)OCF、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)パーハロアルキル、(C1−C3)ハロアルコキシ、(C1−C3)パーハロアルコキシ、−OCF、および−CFからなる群から選択されている化合物。
【請求項7】
請求項1に記載の化合物であり、L1あるいはL2の少なくとも一つが直接結合である化合物。
【請求項8】
構造式(Ia)に基づいた、請求項1に記載の化合物であり:
【化3】

またその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグであり、このときR、R、R、およびRが請求項1に定義されたものである、化合物またはその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグ。
【請求項9】
請求項8に記載の化合物であり、Rが、それぞれが一つ以上の同一または異なったR基により任意的に置換され得る、フェニル、ナフチル、5−10員のヘテロアリール、ベンゾジオキサイル、1,4−ベンゾジオキサン−(5または6)−イル、ベンゾジオキソリル、1,3−ベンゾジオキソル−(4または5)−イル、ベンゾオキサジニル、1,4−ベンゾオキサジン−(5、6、7、または8)−イル、ベンゾオキサゾリル、1,3−ベンゾオキサゾル−(4、5、6、または7)−イル、ベンゾピラニル、ベンゾピラン−(5、6、7、または8)−イル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾトラゾル−(4、5、6、または7)−イル、1,4−ベンゾオキサジニル−2−オン、1,4−ベンゾオキサジン−(5、6、7、または8)−イル−2−オン、2H−1,4−ベンゾオキサジニル−3(4H)−オン、2H−1,4−ベンゾオキサジン−(5、6、7、または8)−イル−3(4H)−オン、2H−1,3−ベンゾオキサジニル−2,4(3H)−ジオン、2H−1,3−ベンゾオキサジン−(5、6、7、または8)−イル−2,4(3H)−ジオン、ベンゾオキサゾリル−2−オン、ベンゾオキサゾル−(4、5、6、または7)−イル−2−オン、ジヒドロクマリニル、ジヒドロクマリン−(5、6、7、または8)−イル、1,2−ベンゾピロニル、1,2−ベンゾピロン−(5、6、7、または8)−イル、ベンゾフラニル、ベンゾフラン−(4、5、6、または7)−イル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]フラン−(4、5、6、または7)−イル、インドリル、インドール−(4、5、6、または7)−イル、ピロリル、およびピロール−(1または2)−イルからなる群から選択されており、このときRが請求項1に定義されたものである化合物。
【請求項10】
請求項8に記載の化合物であり、Rおよび/あるいはRがそれぞれに互いに独立して以下からなる群から選択されており:
【化4】

【化5】

このとき:
pは1から3までの整数であり;
各− − −は独立して単一結合または二重結合を表し;
35は水素あるいはRで、このときRは、構造式(I)について以前に定義されたものであり;
XはCH、NおよびN−Oからなる群から選択され;
各Yは、独立してO、SおよびNHからなる群から選択され:
各Yは、独立してO、S、SO、SO、SONR36、NHおよびNR37からなる群から選択され;
各Yは、独立してCH、CH、O、S、N、NHおよびNR37からなる群から選択され;
36は水素またはアルキルであり;
37は、水素およびプログループから選択され、望ましくは水素、あるいはアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、R、R−CR−O−C(O)R、−CRb−O−PO(OR、−CH2−O−PO(OR、−CH−PO(OR、−C(O)−CR−N(CH、−CR−O−C(O)−CR−N(CH、−C(O)R、−C(O)CFおよび−C(O)−NR−C(O)Rからなる群から選択されたプログループから選択され;
38はアルキルおよびアリールからなる群から選択され;
AはO、NHおよびNR38からなる群から選択され;
、R10、R11およびR12はそれぞれ互いに独立して、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルコキシ、アミノアルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択されるか、またはRとR10および/あるいはR11とR12が一緒にケタールから得られたものであり;
各Zは、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、エステル、カルバメート、およびスルホニルからなる群から選択され;
Qは−OH、OR、−NR、−NHR39−C(O)R、−NHR39−C(O)OR、−NR39−CHR40−R、−NR39−(CH−Rおよび−NR39−C(O)−CHR40−NRからなる群から選択され;
39およびR40はそれぞれ互いに独立して、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール;アリールアルキルおよびNHRからなる群から選択され;また、
、RおよびRは、構造式(I)について以前に定義されたものである化合物。
【請求項11】
請求項10に記載の化合物であり、RとRが同一である化合物。
【請求項12】
請求項10または11に記載の化合物であり、各R35が独立に水素、R、−NR、−(CH−NR、−C(O)NR、−(CH−C(O)NR、−C(O)OR、−(CH−(O)ORおよび−(CH−ORからなる群から選択されており、このときm、RおよびRが請求項1で定義されたものである化合物。
【請求項13】
請求項12に記載の化合物であり、各mが1である化合物。
【請求項14】
請求項8に記載の化合物で、Rが環炭素原子により該分子の残りの部分に付着しているヘテロアリールにより任意的に置換されている化合物。
【請求項15】
請求項8に記載の化合物で、Rが環炭素原子により分子の残りの部分に付着しているヘテロアリールにより任意的に置換されている化合物。
【請求項16】
請求項8に記載の化合物で、Rおよび/あるいはRがそれぞれに互いに独立して、1、2、あるいは3つのR基により任意に置換されたフェニルであり、このときRが請求項1で定義されたものである化合物。
【請求項17】
請求項16に記載の化合物であり、RおよびRが任意的に置換された、同一または異なったフェニルである化合物。
【請求項18】
請求項16あるいは17に記載の化合物であり、前記任意的に置換されたフェニルが単置換である化合物。
【請求項19】
請求項18に記載の化合物であり、Rがオルト、メタ、あるいはパラの位置での置換基である化合物。
【請求項20】
請求項19に記載の化合物であり、Rが(C1−C10)アルキル、(C1−C10)分岐アルキル、−OR、−O−(CH−NR、−O−C(O)NR、−O−(CH−C(O)NR、−O−C(O)OR、−O−(CH−C(O)OR、−O−C(NH)NR、−O−(CH−C(NH)NR、−NH−(CH−NR、−NH−C(O)NR、およびNH−(CH−C(O)NRからなる群から選択されており、このとき、m、R、R、およびRが請求項1で定義されたものである化合物。
【請求項21】
請求項16または17に記載の化合物であり、前記任意的に置換されたフェニルが2基置換である化合物。
【請求項22】
請求項21に記載の化合物であり、Rが2,3−;2,4−;2,5−;2,6−;3,4−;または3,5−の位置にある化合物。
【請求項23】
請求項21に記載の化合物であり、各Rが独立に(C1−C10)アルキル、(C1−C10)分岐アルキル、一つ以上の同一あるいは異なったRまたはR基により任意的に置換された−OR、−O−(CH−NR、−O−C(O)NR、−O−(CH−C(O)NR、−O−C(O)OR、−O−(CH−C(O)OR、−O−C(NH)NR、−O−(CH−C(NH)NR、−NH−(CH−NR、−NH−C(O)NR、および−NH−(CH−C(O)NRからなる群から選択されており、このときm、R、R、およびRが請求項1で定義されたものである化合物。
【請求項24】
請求項16または17に記載の化合物であり、前記任意的に置換されたフェニルが3基置換である化合物。
【請求項25】
請求項24に記載の化合物であり、Rが2,3,4;2,3,5;2,3,6;2,4,5;2,4,6;2,5,6;あるいは3,4,5の位置での置換基である化合物。
【請求項26】
請求項25に記載の化合物であり、各Rが独立に(C1−C10)アルキル、(C1−C10)分岐アルキル、一つ以上の同一あるいは異なったRまたはR基により任意的に置換された−OR、−O−(CH−NR、−O−C(O)NR、−O−(CH−C(O)NR、−O−C(O)OR、−O−C(NH)NR、−O−(CH−C(O)OR、−O−(CH−C(NH)NR、−NH−(CH−NR、−NH−C(O)NRおよび−NH−(CH−C(O)NRからなる群から選択されており、このときm、R、R、およびRが請求項1で定義されたものである化合物。
【請求項27】
請求項24に記載の化合物であり、前記3基置換フェニルが下記の構造式を有しており:
【化6】

このとき:R31がメチルあるいは(C1−C6)アルキル;R32が水素、メチル、または(C1−C6)アルキル;およびR33がハロ基である化合物。
【請求項28】
請求項17に記載の化合物であり、RとRが同一である化合物。
【請求項29】
構造式(Ib)に基づいた、請求項8に記載の化合物であり:
【化7】

またその塩、水和物、溶媒和物、およびN−オキシドであり、このとき、R11、R12、R13およびR14が、それぞれ互いに独立して水素、ヒドロキシ、(C1−C6)アルコキシ、および−NRからなる群から選択されており;またR、R、およびRが請求項1で定義されたものである化合物、またはその塩、水和物、溶媒和物、およびN−オキシド。
【請求項30】
請求項29に記載の化合物であり、R11、R12、R13、およびR14がそれぞれ水素である化合物。
【請求項31】
請求項29に記載の化合物であり、R12およびR13がそれぞれ水素である化合物。
【請求項32】
構造式(Ic)に基づいた、請求項8に記載の化合物であり:
【化8】

またその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグであり、このとき:
が1−3つの同一あるいは異なったR基により任意的に置換されたフェニル、または1−4つの同一あるいは異なったR基により任意的に置換された5−14員のヘテロアリールであり;
が電気陰性基FまたはCFであり;また、
18が−O(CH−Rであり、このときmおよびRが請求項1で定義されたものである化合物、またはその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグ。
【請求項33】
請求項32に記載の化合物であり、Rがヘテロアリールにより任意的に置換されている化合物。
【請求項34】
請求項32に記載の化合物であり、R18が−O−CH−C(O)−NHCHである化合物。
【請求項35】
請求項1に記載の化合物であり、生体外分析において測定される、肥満細胞または好塩基球細胞の脱顆粒を阻害する化合物。
【請求項36】
請求項35に記載の化合物であり、IC50値が約20μMあるいはそれ以下である化合物。
【請求項37】
構造式(Id)に基づく化合物またはその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグであり:
【化9】

このとき:
およびRが請求項1で定義されたものであり;また
15が電気陰性基であり、
以下の項目を条件とする:
(1)Rが3,4,5−トリ(C1−C6)アルコキシフェニルでR15がハロゲンであるとき、Rは3,4,5−トリ(C1−C6)アルコキシフェニルではなく;
(2)Rが置換フェニル基であるとき、R15はシアノまたは−C(O)NHR以外であり、このときRは水素または(C1−C6)アルキルであり;また
(3)当該化合物は、
N2,N4−ビス(4−エトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R070790);
N2,N4−ビス(2−メトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R081166);
N2,N4−ビス(4−メトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R088814);
N2,N4−ビス(2−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R088815);
N2,N4−ビスフェニル−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R091880);
N2,N4−ビス(3−メチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R092788);
N2,N4−ビス(3−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067962);
N2,N4−ビス(2,5−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067963);
N2,N4−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067964);
N2,N4−ビス(4−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R0707153);
N2,N4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R070791);
N2,N4−ビス(3−ブロモフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R008958);
N2,N4−ビス(フェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン;
N2,N4−ビス(モルフォリノ)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン;あるいは
N2,N4−ビス[(3−クロロ−4−メトキシフェニル)]−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミンではない化合物、またはその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグ。
【請求項38】
請求項37に記載の化合物であり、R15がハロゲンあるいはニトロであれば、Rは3,4,5−トリ(C1−C6)アルコキシフェニルではない化合物。
【請求項39】
請求項38に記載の化合物であり、R15が−CN、−NC、−NO、ハロゲン、−F、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)パーハロアルキル、(C1−C3)フルオロアルキル、(C1−C3)パーフルオロアルキル、−CF、(C1−C3)ハロアルコキシ、(C1−C3)パーハロアルコキシ、(C1−C3)フルオロアルコキシ、(C1−C3)パーフルオロアルコキシ、および−OCFからなる群から選択されている化合物。
【請求項40】
請求項39に記載の化合物であり、R15がハロ、Br、F、−CFおよび−NOからなる群から選択されている化合物。
【請求項41】
請求項37に記載の化合物であり、生体外分析において測定されるとき、肥満細胞または好塩基球細胞の脱顆粒を阻害する化合物。
【請求項42】
請求項41に記載の化合物であり、IC50値が約20 μMまたはそれ以下である化合物。
【請求項43】
表1のすべての化合物から選んだ化合物であり、生体外分析において測定されるとき、肥満細胞または好塩基球細胞の脱顆粒を阻害し、以下:
N2,N4−ビス(4−エトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R070790);
N2,N4−ビス(2−メトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R081166);
N2,N4−ビス(4−メトキシフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R088814);
N2,N4−ビス(2−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R088815);
N2,N4−ビスフェニル−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R091880);
N2,N4−ビス(3−メチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R092788);
N2,N4−ビス(3−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067962);
N2,N4−ビス(2,5−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067963);
N2,N4−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R067964);
N2,N4−ビス(4−クロロフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R070153);
N2,N4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R070791);または
N2,N4−ビス(3−ブロモフェニル)−5−フルオロ−2,4−ピリミジンジアミン(R008958)のものではないことを条件とする化合物。
【請求項44】
請求項43に記載の化合物であり、IC50値が約20 μまたはそれ以下である化合物。
【請求項45】
ピリミジンジアミン化合物および薬学的に許容される賦形剤、キャリア、または希釈剤を含む薬学的組成物であり、該ピリミジンジアミン化合物は構造式(I)に基づいた化合物またはその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグであり:
【化10】

このとき:
およびLは、それぞれに互いに独立して、直接結合およびリンカーからなる群から選択されており;
は、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C1−C6)アルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C3−C8)シクロアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたシクロヘキシル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された3−8員シクロヘテロアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C5−C15)アリール、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたフェニル、および一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された5−15員ヘテロアリールからなる群から選択されており;
は、水素、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C1−C6)アルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C3−C8)シクロアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたシクロヘキシル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された3−8員シクロヘテロアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C5−C15)アリール、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたフェニル、および一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された5−15員ヘテロアリールからなる群から選択されており;
は、R、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C1−C6)アルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C1−C4)アルカニル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C2−C4)アルケニル、および一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C2−C4)アルキニルからなる群から選択されており;
各Rは、水素、電気陰性基、−OR、−SR、(C1−C3)ハロアルキロキシ、(C1−C3)ペルハロアルキロキシ、−NR、ハロゲン、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)ペルハロアルキル、−CF、−CHCF、−CFCF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR;−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−OC(O)R、−SC(O)R、−OC(O)OR、−SC(O)OR、−OC(O)NR、−SC(O)NR、−OC(NH)NR、−SC(NH)NR、−[NHC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、および−[NHC(NH)]NR、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C5−C10)アリール、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換されたフェニル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された(C6−C16)アリールアルキル、一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された5−10員ヘテロアリール、および一つ以上の同一または異なったR基と任意的に置換された6−16員ヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択され;
は、R、R、一つ以上の同一または異なったRあるいはRと置換されたR、一つ以上の同一または異なったRあるいはRと置換された−OR、−B(OR、−B(NR、−(CH−R、−(CHR−R、−O−(CH−R、−S−(CH−R、−O−CHR、−O−CR(R、−O−(CHR−R、−O−(CH−CH[(CH]R、−S−(CHR−R、−C(O)NH−(CH−R、−C(O)NH−(CHR−R、−O−(CH−C(O)NH−(CH−R、−S−(CH−C(O)NH−(CH−R、−O−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−S−(CHR−C(O)NH−(CHR−R、−NH−(CH−R、−NH−(CHR−R、−NH[(CH]、−N[(CH、−NH−C(O)−NH−(CH−R、−NH−C(O)−(CH−CHRおよび−NH−(CH−C(O)−NH−(CH−Rからなる群から選択され;
各Rは、水素、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4−C11)シクロアルキルアルキル、(C5−C10)アリール、フェニル、(C6−C16)アリールアルキル、ベンジル、2−6員ヘテロアルキル、3−8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4−11員シクロヘテロアルキルアルキル、5−10員ヘテロアリール、および6−16員ヘテロアリルアルキルからなる群から独立して選択されており;
各Rは、=O、−OR、(C1−C3)ハロアルキロキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NR、および−[NRC(NR)]NRからなる群から独立して選択される適切な基であり;
各Rは、独立してRであるか、あるいはまたRは、各々が結合している窒素原子と一まとめになり、一つ以上の同一あるいは異なった追加的へテロ原子を任意的に含み、また一つ以上の同一または異なったRあるいは適切なR基と任意的に置換された、5−8員シクロヘテロアルキルまたはへテロアルキルを形成しており;
各Rは独立してRであり;
各mは独立して1から3までの整数であり;また
各nは独立して0から3までの整数であり、以下の条件を有する:
(1)Lが直接結合でRが水素であるとき、Rは3,4,5−トリ(C1−C6)アルコキシフェニルではなく;
(2)LおよびLがそれぞれ直接結合であり、Rが置換フェニルでRが水素であるとき、Rはシアノまたは−C(O)NHR以外であり、このときRが水素または(C1−C6)アルキルであり;
(3)RおよびRがそれぞれ独立して置換または非置換ピロールあるいはインドールであるとき、RおよびR4は環炭素原子により該分子の残りの部分に付着しており;また、
(4)当該化合物が以下のものではなく:
【化11】

このとき:Rは(C1−C6)アルキルで;RおよびRはそれぞれ互いに独立して、一つ以上の同一または異なったR基によって任意的に置換された、直鎖あるいは分岐(C1−C6)アルキルであり;Rが上記で定義されたものである薬学的組成物。
【請求項46】
ピリミジンジアミン化合物および薬学的に許容される賦形剤、キャリア、または希釈剤を含む薬学的組成物であり、当該ピリミジンジアミン化合物は構造式(Id)に基づいた化合物であり:
【化12】

またその塩、水和物、溶媒和物、N−オキシド、およびプロドラッグであり、このとき
およびRは請求項1で定義されたものであり;また、
15は電気陰性基であり:
(1)Rが3,4,5−トリ(C1−C6)アルコキシフェニルで、R15がハロゲンであるとき、Rは3,4,5−トリ(C1−C6)アルコキシフェニルではなく;また、
(2)Rが置換フェニルであるとき、R15はシアノまたは−C(O)NHR以外のものであり、このときRは水素あるいは(C1−C6)アルキルであることを条件とする、
薬学的組成物。
【請求項47】
請求項1に記載の化合物、および薬学的に許容される賦形剤、キャリア、または希釈剤を含む薬学的組成物。
【請求項48】
生体外分析において測定される、肥満細胞または好塩基球細胞の脱顆粒を阻害する、表1のすべての化合物、および薬学的に許容される賦形剤、キャリア、または希釈剤を含む薬学的組成物。
【請求項49】
請求項46−48のいずれか1項に記載の組成物であり、該化合物が薬学的に許容される塩の形態である組成物。
【請求項50】
請求項49に記載の組成物であり、前記塩が塩酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、リン酸塩、スルホン酸アルカン塩、スルホン酸メタン塩、スルホン酸エタン塩、あるいはスルホン酸p−トルエン塩である組成物。
【請求項51】
請求項1、37または43のいずれか1項に記載の、脱顆粒の阻害に効果のある量の化合物を細胞に接触させることを含む、細胞脱顆粒の阻害の方法。
【請求項52】
請求項51に記載の方法であって、前記細胞がヒト肥満細胞、好塩基球細胞、好中球または好酸球細胞である、方法。
【請求項53】
請求項46−48のいずれか1項に記載の、脱顆粒の阻害に効果のある量の化合物を、肥満細胞または好塩基球細胞に接触させることを含む、細胞の脱顆粒の方法。
【請求項54】
請求項53に記載の方法であって、前記細胞がヒト肥満細胞、好塩基球細胞、好中球または好酸球細胞である、方法。
【請求項55】
請求項46−48のいずれか1項に記載の有効量の組成物を、これらの疾病にかかった動物に投与することを含む、肥満細胞または好塩基球細胞の脱顆粒により特徴付けられる、またはそれらが原因となる、あるいはそれらに関連する疾病の治療方法。
【請求項56】
請求項55に記載の方法で、前記動物がヒトである、方法。
【請求項57】
請求項55に記載の方法であり、前記疾病がアレルギー性疾患、軽度の傷、組織破壊に関わる疾病、組織の炎症に関わる疾病、炎症、および傷からなる群から選択された方法。
【請求項58】
請求項57に記載の方法であり、前記アレルギー性の疾患が結膜炎、鼻炎、喘息、アトピー性皮膚炎、および食物アレルギーからなる群から選択された方法。
【請求項59】
請求項57に記載の方法であり、前記軽度の傷が強皮症、増加線維症、ケロイド、手術後の傷、肺線維症、血管痙攣、偏頭痛、再灌流障害および心筋梗塞の後遺症からなる群から選択された方法。
【請求項60】
請求項57に記載の方法であり、前記組織破壊に関わる疾病がCOPD、心臓喘息(cardiobronchitis)、および心筋梗塞の後遺症からなる群から選択された方法。
【請求項61】
請求項57に記載の方法であり、前記組織の炎症に関わる疾病が過敏性腸、痙攣性結腸、および炎症性結腸疾患からなる群から選択された方法。
【請求項62】
請求項1に記載の有効量の2,4−ピリミジンジアミン化合物をSykキナーゼあるいはその活性フラグメントに接触させることを含む、Sykキナーゼの阻害方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法であり、単離されたSykキナーゼあるいは組換えSykキナーゼにより生体外で行使される方法。
【請求項64】
請求項62に記載の方法であり、前記Sykキナーゼが生体外で、内因性あるいは組換えSykキナーゼを発現する細胞、または細胞集団により行われる方法。
【請求項65】
請求項62に記載の方法であり、生体内で行われる方法。
【請求項66】
請求項1に記載の、Sykキナーゼの阻害に有効な量の2,4−ピリミジンジアミン化合物を動物に投与することを含む、動物におけるSykキナーゼの阻害方法。
【請求項67】
請求項1に記載のSykキナーゼ活性の阻害、従って当該疾病の治療または予防に有効な量の2,4−ピリミジンジアミン化合物を、それを必要としている動物に投与するステップを含む、少なくとも部分的にSykキナーゼ活性を介した疾病の治療または予防方法。
【請求項68】
請求項46に記載のSykキナーゼ活性の阻害、従って当該疾病の治療または予防に有効な量の組成物を、それを必要としている動物に投与するステップを含む、少なくとも部分的にSykキナーゼ活性を介した疾病の治療または予防方法。
【請求項69】
請求項67または68に記載の方法であって、前記動物がヒトである、方法。
【請求項70】
請求項1に記載の、そのシグナル変換カスケードの阻害に有効な量の2,4−ピリミジンジアミン化合物を、ガンマホモ二量体を有するFc受容体を含む細胞に接触させることを含む、Fc受容体シグナル変換カスケードを阻害する方法。
【請求項71】
請求項70に記載の方法であり、前記Fc受容体が、FcαRI、FCγRI、FCγRIIIおよびFcεRIからなる群から選択される方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【公開番号】特開2010−285441(P2010−285441A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−166848(P2010−166848)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【分割の表示】特願2003−563490(P2003−563490)の分割
【原出願日】平成15年1月31日(2003.1.31)
【出願人】(504294145)ライジェル ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (63)
【Fターム(参考)】