説明

4.5F2DRAMセルのための接地されたゲートを備えたトレンチ分離トランジスタおよびそれの製造方法

接地されたゲートを有する分離トランジスタが、第1のアクセストランジスタ構造と第2のアクセストランジスタ構造との間に形成され、メモリーデバイスのアクセストランジスタ構造間を分離する。一実施形態においては、アクセストランジスタ構造は、凹状アクセストランジスタである。一実施形態においては、メモリーデバイスは、DRAMである。さらなる実施形態においては、メモリーデバイスは、4.5F2DRAMセルである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般的には、メモリーデバイスに関し、より詳細には、DRAMデバイスのためのアクセストランジスタ構造を分離するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
電界効果トランジスタ(FET)のようなアクセストランジスタが、メモリー内に含まれる情報を表現する電荷を蓄積するのに使用されるキャパシタにアクセスするのを制御するために、ダイナミックランダムアクセスメモリー(“DRAM”)のようなメモリー構造において使用される。アクセストランジスタは、それらがターンオフするときには高いインピーダンスを提供し、それらがターンオンするときには低いインピーダンスを提供することができなければならない。
【0003】
DRAMおよびその他のメモリーは、アドレス方式を使用し、そのアドレス方式によって、多くのトランジスタゲートに結合されたワード線が選択され、それと同時に、多くのトランジスタのドレインに結合されたビット線またはディジット線が選択される。選択されたワード線と選択されたディジット線との交点に配置されたアクセストランジスタが、ターンオンされ、そのメモリーセルが、アクセスされる。
【0004】
DRAMにおいては、電荷漏れ作用は、メモリー内に記憶された情報を周期的にリフレッシュすることを必要とする。そして、DRAMのリフレッシュは、大きな電力消費およびメモリー動作の遅延をもたらす。したがって、DRAMにおける電荷漏れ作用を減少させることは望ましいことである。
【0005】
電荷漏れの1つの原因は、寄生コンダクタンスである。選択されたワード線と選択されたディジット線との交点に配置されたアクセストランジスタがターンオンするのと同時に、多くのその他のアクセストランジスタは、アクセストランジスタのドレインが選択されたディジット線に結合されているために、ドレイン電圧を有する。これらのアクセストランジスタは、そのドレイン電圧の結果として、ある程度の寄生コンダクタンスを有する。
【0006】
さらに、DRAMのようなメモリーに必要とされる面積を最小化することは望ましいことである。より小さな半導体が、益々、必要になり、その結果として、隣接するトランジスタをお互いにより近接して半導体ウェーハ上に配置することをもたらしている。そして、これは、トランジスタの空乏領域をお互いに近接して配置することになるが、依然として、様々な回路構成要素をお互いに電気的に分離することが必要である。トランジスタの周囲により小さい空乏領域を形成するための1つの方法は、基板ドーピング濃度を増加させることである。しかしながら、より高いドーピング濃度は、シリコン内の不純物(または汚染物)濃度を増加させ、そして、それは、トランジスタの漏れ電流を増加させる。
【0007】
様々な回路構成要素のお互いの電気的な分離を維持するための別の方法においては、電気的な分離構造が、半導体内に加工される。しかしながら、電気的分離構造は、DRAMまたはその他の集積回路上に空間(あるいはスペース)を必要とする。電気的分離構造に使用される面積を減少させるための様々な技術が、開発されてきた。図1に示されるように、電気的な分離を提供するとともに比較的に小さな空間しか必要としない1つの技術は、トランジスタ構造100からなる部分間に分離トレンチ102を配置することである。しかしながら、ある種類の集積回路においては、寄生コンダクタンスの一部は、トレンチ分離技術を使用することの産物であるコーナー効果によるものである。
【0008】
図1は、また、それぞれのトランジスタ構造100のゲート構造を取り囲む空乏領域104を示している。分離トレンチ102は、取り囲んでいる空乏領域を有していない。
【発明の開示】
【0009】
接地されたゲートを備えたトランジスタまたは分離トランジスタが、第1のアクセストランジスタ構造と第2のアクセストランジスタ構造との間に形成され、メモリーデバイスのアクセストランジスタ構造間を分離する。一実施形態においては、メモリーデバイスは、DRAMである。さらなる実施形態においては、メモリーデバイスは、4.5F2DRAMセルである。一実施形態においては、アクセストランジスタ構造は、両側取り囲みアクセストランジスタ(two−sided surround access transistor)である。
【0010】
アクセストランジスタ構造間に存在する分離トランジスタは、分離トランジスタのゲートの下に空乏領域を生成し、それによって、基板内の電子は、ゲートから遠ざかる。これは、ピンチオフを発生させ、分離トランジスタの空乏領域を、隣接するアクセストランジスタ構造の空乏領域と合体させる。電子は、合体した空乏領域内に存在することができないので、漏れ電流は、相当に減少する。より小さい半導体を製造するために、空乏領域は、お互いに近接して配置されてもよい。さらにまた、より低いドーピング濃度のシリコン基板が、使用されてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態は、メモリーデバイスであり、このメモリーデバイスは、半導体基板と、半導体基板に関連した複数の電荷蓄積素子と、半導体基板に関連した複数のディジット線と、電荷蓄積素子とディジット線との間に電気的に挿入された複数のゲートとを備え、ゲート、電荷蓄積素子、および、ディジット線は、メモリーセルを画定し、ゲートは、半導体基板内へ入り込むように形成され、その結果として、第1の空乏領域が、半導体基板内に形成され、また、ゲートが、駆動されたとき、導電経路が、半導体基板内における凹状ゲートの外周の近辺に形成され、それによって、電荷が、電荷蓄積素子とそれに対応するディジット線との間で流れることができ、さらにまた、このメモリーデバイスは、半導体基板内へ入り込むようにかつ半導体基板内に第2の空乏領域を画定するように形成された複数の分離構造を備える。
【0012】
本発明のさらなる実施形態は、メモリーデバイスであり、このメモリーデバイスは、第1の表面を有する基板と、基板上に所定のパターンで配置された複数のメモリーセルであり、複数のメモリーセルは、電荷蓄積素子と、基板内へ延びるように形成された凹状アクセス素子とを含み、凹状アクセス素子は、基板内に空乏領域を誘起し、さらに、基板内における凹状アクセス素子の凹状外周の近辺に電流経路を画定する、前記複数のメモリーセルと、及び複数のメモリーセルをお互いに分離するように基板内に形成された複数の分離構造であり、複数の分離構造は、基板内へ延びるように形成された凹状アクセス素子から構成され、複数の分離構造は、基板内に第2の空乏領域を誘起する、前記複数の分離構造とを備える。
【0013】
本発明のさらなる実施形態は、メモリーデバイスであり、このメモリーデバイスは、第1の表面を有する基板と、第1のメモリー構造であって第1のメモリー蓄積素子と、第1のディジット線と、第1の表面から基板内へ延びる第1の凹状ゲート、第1のソース、および、第1のドレインを有する第1のトランジスタ構造とを備え、第1のメモリー蓄積素子は、第1のソースに電気的に結合され、第1のディジット線は、第1のドレインに電気的に結合されてなるものと、さらにまた、このメモリーデバイスは、第2のメモリー構造であって第2のメモリー蓄積素子と、第2のディジット線と、第2の凹状ゲート、第2のソース、および、第2のドレインを有する第1のトランジスタ構造とを備え、第2のメモリー蓄積素子は、第2のソースに電気的に結合され、第2のディジット線は、第2のドレインに電気的に結合され、第1および第2のトランジスタ構造は、凹状アクセス素子であるものと、及び接地された凹状トランジスタゲート構造であって、第1のメモリー構造と第2のメモリー構造との間に挿入されるものとからなる。
【0014】
本発明のさらなる実施形態は、複数のメモリーセルを分離する方法であって、このメモリーセルは電荷蓄積素子と基板内へ延びるように形成された凹状アクセス素子とからなり、凹状アクセス素子は、第1の空乏領域を基板内に誘起し、さらに、隣接するソースドレイン領域間に基板内における凹状アクセス素子の凹状外周の近辺に電流経路を画定するものであり、この方法は、複数のメモリーセルをお互いに分離するように複数の分離構造を形成するステップであり、複数の分離構造は、凹状アクセス素子を備えたことと、複数の分離構造を形成する凹状アクセス素子に第2の空乏領域を基板内に形成するように促すステップであって、それによって、セル間の漏れを抑制することとを備える。
本発明を要約するために、本発明の特定の形態、効果、および、新しい特徴が、ここで説明されるが、すべてのそのような利点が、本発明のいずれかの特定の実施形態に基づいて達成されるとは限らないことを理解すべきである。したがって、本発明は、ここで教示または示唆されるその他の効果を必ずしもすべて達成するのではなく、ここで教示される1つかまたは複数の効果を達成または最大限に実現するような形で具体化または実施されてもよい。
【0015】
ここで、図面を参照して、本発明の様々な特徴を実現する一般的なアーキテクチャーを説明する。図面およびそれに関連する説明は、本発明の実施形態を説明するために提供され、本発明の範囲を限定するものではない。図面を通して、参照番号は、参照構成要素間の対応を示すために再利用される。さらに、それぞれの参照番号の最初の数字は、その構成要素が最初に現れる図面の番号を指示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明をより詳細に理解するために、まず最初に、図2を参照する。図2は、本発明の実施形態によるトランジスタ分離構造とアクセストランジスタ構造とを備えたメモリーデバイス200の概略部分側面図を示す。
【0017】
メモリーデバイス200は、半導体基板202を備え、その半導体基板202は、適切な多種多様な材料から構成されてもよい。半導体基板202は、その上に加工された半導体構造および/またはその他の層を含んでもよく、あるいは、この分野において一般的に使用される何らかのドープトシリコンプラットフォームを含んでもよい。図示される半導体基板202は、真性ドープト単結晶シリコンウェーハから構成されるが、当業者は、別の構成における半導体基板202が別の形態の半導体層を備えてもよく、その半導体層は半導体素子のその他の活性部分または動作部分を含むことを理解するであろう。
【0018】
メモリーデバイス200は、さらに、トランジスタゲート構造204〜210、240、および、242を備える。トランジスタゲート構造204〜210、240、および、242は、半導体基板202内に形成されたように示されている。別の実施形態においては、トランジスタゲート構造204〜210、240、および、242は、基板202上に形成される。
【0019】
トランジスタゲート構造204〜210、240、および、242は、それぞれのゲート誘電体212〜218、256、および、258、シリコン層(図示しない)、導電層(図示しない)、および、絶縁キャップ206を備える。一実施形態においては、ゲート誘電体212〜218、256、および、258は、例えば二酸化ケイ素のような酸化物からなる。一実施形態においては、シリコン層は、導電的にドーピングされたシリコンからなる。一実施形態においては、導電層は、例えば、銅、金、アルミニウム、タングステンシリサイド、チタンシリサイド、コバルトシリサイド、または、ニッケルシリサイドのような金属または金属シリサイドからなる。一実施形態においては、絶縁キャップ206は、例えば二酸化ケイ素または窒化ケイ素のような絶縁体からなる。
【0020】
トランジスタゲート構造204〜210、240、および、242は、例として説明される層であること、および、その他の層が、説明された層に加えて、あるいは、説明された層の代わりに、使用されてもよいことを理解すべきである。例えば、障壁層が、導電層とシリコン層との間に組み込まれてもよい。
【0021】
メモリーデバイス200は、さらに、基板202内に形成されたドープト拡散領域またはソース/ドレイン領域220〜230を備える。ソース/ドレイン領域220および222は、トランジスタゲート構造204とともに、第1のトランジスタ構造232を画定する。ソース/ドレイン領域222および224は、トランジスタゲート構造206とともに、第2のトランジスタ構造234を画定する。
【0022】
ソース/ドレイン領域222は、トランジスタゲート212および214を介してソース/ドレイン領域220および224にゲート制御された状態でそれぞれ接続される。ソース/ドレイン領域222は、第1のトランジスタ構造232と第2のトランジスタ構造234とによって共有されるという点において、ソース/ドレイン領域222は、共有ソース/ドレイン領域と考えることができる。
【0023】
同様に、ソース/ドレイン領域226および228は、トランジスタゲート構造208とともに、第3のトランジスタ構造236を画定する。ソース/ドレイン領域228および230は、トランジスタゲート構造210とともに、第4のトランジスタ構造238を画定する。
【0024】
ソース/ドレイン領域228は、トランジスタゲート216および218を介してソース/ドレイン領域226および230にゲート制御された状態でそれぞれ接続される。ソース/ドレイン領域228は、同様に、第3のトランジスタ構造236と第4のトランジスタ構造238とによって共有されるという点において、ソース/ドレイン領域228は、共有ソース/ドレイン領域と考えることができる。
【0025】
一実施形態においては、ゲート誘電体212〜218、256、および、258は、それぞれ、ワード線212〜218、256、および、258である。一実施形態においては、トランジスタ構造232〜238は、両側取り囲みアクセストランジスタである。別の実施形態においては、トランジスタ構造232〜238は、凹状アクセストランジスタ(recess access transistor)である。さらなる実施形態においては、トランジスタ構造232〜238は、U字形ゲートトランジスタ(U−gate transistor)である。さらなる実施形態においては、トランジスタ構造232〜238は、凹状アクセス素子(recess access device)である。さらなる実施形態においては、トランジスタ構造232〜238は、凹状アクセス素子(RAD)アクセストランジスタである。
【0026】
一実施形態においては、トランジスタ構造232〜238は、NMOSトランジスタ素子であり、そのために、ソース/ドレイン領域220〜230は、n型領域からなる。別の実施形態においては、トランジスタ構造232〜238は、PMOSトランジスタ素子であり、そのために、ソース/ドレイン領域220〜230は、p型領域からなる。メモリーデバイス200は、例えば、イオン注入または拡散のような何らかの適切なドーピングプロセスを用いてドーピングされてもよい。
【0027】
上述したように、トランジスタゲート構造240および242は、それぞれ、ワード線256および258を構成する。トランジスタ構造232〜238を分離するために、トランジスタゲート構造240および242のワード線256および258は、それぞれ、グランドに電気的に接続される。接地されたワード線256を有するトランジスタ構造240および242は、それぞれ、分離トランジスタ構造260および262を備える。
【0028】
一実施形態においては、基板202は、p型ドーピングされる。p型ドープト基板202は、過剰な正孔または正に帯電している粒子を含む。接地されたワード線256および258は、ワード線256および258を取り囲む領域からいくつかの正孔を追い出す。これは、接地されたゲート256および258を取り囲む領域における自由な正孔および電子を減少させ、それによって、接地されたワード線256および258を取り囲む領域における漏れ電流を減少させる。
【0029】
図2に示される点線は、それぞれのトランジスタ構造232〜238および分離トランジスタ構造260および262を取り囲む空乏領域の境界を表現する。トランジスタゲート構造204〜210は、それぞれ、空乏領域244〜250を備え、分離トランジスタ構造240および242は、それぞれ、空乏領域252および254を備える。
【0030】
分離トランジスタ構造260のソース224とドレイン226とを分離するために、一実施形態においては、ゲート電圧は、おおむね、しきい電圧よりも低いかまたはしきい電圧に等しい。この実施形態においては、分離トランジスタ構造260は、空乏状態にある。
【0031】
別の実施形態においては、ゲート電圧は、しきい電圧よりもはるかに低く、これも、また、分離トランジスタ構造260のソース224とドレイン226とを分離する。この実施形態においては、分離トランジスタ構造260は、蓄積状態にある。
【0032】
図2に示されるように、接地されたゲート256の空乏領域252は、トランジスタ構造234および236の空乏領域246および248と合体する。これは、トランジスタ構造234とトランジスタ構造236とを分離する。一実施形態においては、ゲート256は、接地される。別の実施形態においては、負の電圧、例えば、約−0.5Vが、印加され、空乏領域を拡張する。分離トランジスタ構造の接地されたワード線を取り囲む空乏領域は、メモリーデバイス200内の隣接する活性トランジスタ構造の空乏領域と合体して分離する。ピンチオフ空乏領域244〜254に電子は存在することができないので、漏れ電流は、相当に減少する。
【0033】
上述したように、基板ドーピング濃度を増加させることは、トランジスタゲートを取り囲む空乏領域のサイズを減少させ、それによって、トランジスタ間のより小さい間隔を可能にする1つの方法である。分離トランジスタ構造260および262を備えないメモリーデバイスの一実施形態においては、約1016atoms/cm3〜約1020atoms/cm3のドーピング濃度が、使用されるかもしれない。
【0034】
メモリーデバイス200内に分離トランジスタ構造260および262を形成することは、活性トランジスタ構成要素間を分離し、そして、基板202における高いドーピング濃度を必要とせずに、アクセストランジスタ232〜238をより小さな間隔で配置するのを可能にする。メモリーデバイス200の一実施形態においては、分離トランジスタ構造260および262によって、約1016atoms/cm3〜約1015atoms/cm3、好ましくは、約1015atoms/cm3のドーピング濃度が、使用されてもよい。
【0035】
図3は、図2に示されるメモリーデバイス200の一実施形態の概略側面図であり、メモリー蓄積素子およびメモリーアクセス素子をさらに備える。
図3を参照すると、絶縁材料310が、基板202上に形成され、導電配線312、314、および、316が、それぞれ、絶縁材料を通ってソース/ドレイン領域220、222、および、224まで延びる。絶縁材料310は、例えば、リンホウ素シリケートガラス(BPSG)から構成されてもよく、導電配線312、314、および、316は、例えば、導電的にドーピングされたシリコン、金属シリサイド、または、元素金属の中の1つかまたは複数から構成されてもよい。
【0036】
導電配線314は、ディジット線318と電気的に接続され、これは、共有ソース/ドレイン領域222とディジット線318との間に電気的な接続をもたらす。電気的な接続312および316は、それぞれ、キャパシタ構造320および322内に組み込まれる。一実施形態においては、誘電体材料324が、電気的接続312および316上に形成され、その後に、キャパシタプレート326が、誘電体材料324上に形成される。したがって、導電配線312および316は、蓄積ノードとして、キャパシタ構造320および322内に組み込まれる。誘電体材料324は、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、または、五酸化タンタルのようないわゆる大きなKの誘電体材料の中の1つかまたは複数から構成されてもよい。キャパシタプレート326は、例えば、導電的にドーピングされたシリコン、金属、または、金属シリサイドの中の1つかまたは複数から構成されてもよい。
【0037】
トランジスタ構造232〜238は、メモリーデバイス200のためのアクセストランジスタを画定する。トランジスタ構造232および234は、ディジット線318とキャパシタ構造320および322との間におけるアクセスを提供するのに使用され、トランジスタ構造236および238は、ディジット線318とキャパシタ構造330および332との間におけるアクセスを提供するのに使用される。
【0038】
図4は、複数のワード線、ディジット線、および、メモリーセル402を備えたメモリーアレイ400の回路図である。一実施形態においては、メモリーアレイ400は、図2および図3の構造を備える。
【0039】
メモリーセル402は、列C1〜CNおよび行R1〜RNとして編成される。列デコーダ404および行デコーダ406は、アドレス信号408を処理し、ターゲットメモリーセル402の列CNおよび行RNを識別する。列は、一般的には、ワード線として知られており、行は、典型的には、ディジット線またはビット線として知られている。
【0040】
例としてのメモリーセル402は、トランジスタ232、トランジスタ232のソースS(220)に結合されたキャパシタ320、トランジスタ232のゲートGに結合されかつ他のメモリーセルの他のゲートに結合されたワード線212、トランジスタ232のドレインD(222)に結合されかつ他のメモリーセルの他のドレインに結合されたディジット線318を備える。一実施形態においては、トランジスタ232のゲートGは、ワード線212からなる。
【0041】
ワード線212およびビット線318を選択することによって、トランジスタ232は、ターンオンし、メモリーセル402に記憶されたデータを決定するために、キャパシタ320内に蓄積された電荷が、測定されてもよい。あるいは、トランジスタ232を選択しかつターンオンすることによって、メモリーセル402にデータを書き込むために、電荷が、キャパシタ320内に注入されてもよく、また、トランジスタ232は、メモリーセル402にデータを記憶するために、ターンオフされてもよい。
【0042】
図5は、一般的なアドレス信号408およびデータ信号502を介して電子回路500とインタフェースで接続するメモリーアレイ400を示す。アドレス信号408は、メモリーアレイ400内の1つかまたはそれ以上のメモリーセル402を選択する。他方において、データ信号502は、メモリーアレイ400内のメモリーセル402に記憶されたデータまたはメモリーセル402から取り出されたデータを搬送する。
【0043】
一実施形態においては、メモリーアレイ400は、ダイナミックランダムアクセスメモリー(DRAM)である。別の実施形態においては、メモリーアレイ400は、スタティックメモリー、ダイナミックメモリー、ハイパーページモードメモリー(extended data out memory)、ハイパーページモードダイナミックランダムアクセスメモリー(EDO DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリー(SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリー(DDR SDRAM)、シンクロナスリンクダイナミックランダムアクセスメモリー(SLDRAM)、ビデオランダムアクセスメモリー(VRAM)、ラムバスダイナミックランダムアクセスメモリー(RDRAM)、スタティックランダムアクセスメモリー(SRAM)、フラッシュメモリー、または、この分野において知られているその他の何らかの種類のメモリーのような、多種多様なメモリーデバイスから構成されてもよい。
【0044】
メモリーアレイ400は、様々な種類の電子回路500とインタフェースで接続する。例として、電子回路500には、メモリーにアクセスしあるいはメモリーを頼りにするどのような装置が含まれてもよく、限定はされないが、コンピュータなどが含まれる。
【0045】
コンピュータは、例として、プロセッサー、プログラムロジック、または、データおよび命令を表現するその他の基板構成を備え、それらは、ここで説明されるように動作する。別の実施形態においては、プロセッサーは、コントローラ回路、プロセッサー回路、プロセッサー、汎用シングルチップマイクロプロセッサー、汎用マルチチップマイクロプロセッサー、ディジタル信号プロセッサー、内蔵マイクロプロセッサー、マイクロコントローラ、などから構成されてもよい。
【0046】
ある実施形態においては、メモリーアレイ400と電子回路500とは、別々に具体化されてもよい。別の実施形態においては、メモリーアレイ400と電子回路500とは、1つに集積されてもよい。さらにまた、当業者には、メモリーアレイ400は、多種多様な装置、製品、および、システム内に組み込まれてもよいことがわかるはずである。
【0047】
図6Aは、メモリー記憶デバイスまたはメモリーアレイ600の実施形態の平面図である。メモリーアレイ600は、複数のワード線602、複数のディジット線608、複数の分離トランジスタ構造606、および、複数の活性領域604を備える。活性領域604は、ディジット線(すなわち、x軸)に対して傾斜している。一実施形態においては、活性領域604のレイアウトは、45°である。別の実施形態においては、活性領域604は、x軸と所定の角度をなし、その角度は、約0°〜約180°の範囲に存在する。一実施形態においては、メモリーアレイ600内に存在するメモリーセルのピッチは、Y方向において、1つのセルごとに3Fであり、また、X方向においては、2つのセルごとに3Fである。
【0048】
図6Bは、図6Aに示されるメモリーアレイ600の実施形態の概略側面図である。図6Bは、さらに、図6Aに示される複数のワード線602、複数のディジット線608、複数の分離トランジスタ構造606、および、複数の活性領域604を示す。
【0049】
図7Aは、メモリーアレイ600の別の実施形態の平面図である。図7Aに示される実施形態においては、活性領域604のレイアウトは、0°である。活性領域604は、ディジット線608の下にあり、かつ、ディジット線608によって被覆されている。
【0050】
図7Bは、図7Aに示されるメモリー記憶デバイスの実施形態の概略側面図である。図7Bは、複数の活性領域604を示し、さらに、図7Aに示される複数のワード線602、複数のディジット線608、および、複数の分離トランジスタ構造606を示す。
【0051】
本発明の特定の実施形態が、説明されたが、これらの実施形態は、単なる例として提供されたものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。実際に、ここで説明された新しい方法およびシステムは、その他の様々な形態として実施されてもよく、さらにまた、様々な省略、置換、および、変更が、本発明の精神を逸脱することなく、ここで説明された方法およびシステムの形態になされてもよい。添付の特許請求の範囲およびそれに等価なものが、そのような形態または変形を本発明の範囲および精神に含めようとするものである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】トレンチ分離構造およびトランジスタ構造の概略側面図である。
【図2】本発明の実施形態によるトランジスタ分離構造およびアクセストランジスタ構造の概略側面図である。
【図3】メモリー蓄積素子およびメモリーアクセス素子をさらに備えた図2に示されるメモリーデバイス200の実施形態の概略側面図である。
【図4】複数のワード線およびディジット線を含むメモリーアレイの回路図であり、メモリーアレイは、本発明の実施形態による図2および図3に示される構造を備える。
【図5】電子回路とメモリーデバイスとの間の通信を示す概略ブロック図であり、メモリーデバイスは、本発明の実施形態による図2および図3に示される構造を備える。
【図6A】本発明の実施形態によるメモリー記憶デバイス600の平面図である。
【図6B】図6Aに示されるメモリー記憶デバイスの実施形態の概略側面図である。
【図7A】本発明のさらなる実施形態によるメモリー記憶デバイスの平面図である。
【図7B】図7Aに示されるメモリー記憶デバイスの実施形態の概略側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリーデバイスであって、
第1の表面を有する基板と、
前記基板上に所定のパターンで配置された複数のメモリーセルであり、前記複数のメモリーセルが、電荷蓄積素子と、前記基板内へ延びるように形成された凹状アクセス素子とを含み、前記凹状アクセス素子が、前記基板内に空乏領域を誘起し、さらに、前記基板内における前記凹状アクセス素子の凹状外周の近辺に電流経路を画定する、前記複数のメモリーセルと、
前記複数のメモリーセルをお互いに分離するように前記基板内に形成された複数の分離構造であり、前記複数の分離構造が、前記基板内へ延びるように形成された凹状アクセス素子から構成され、前記複数の分離構造が、前記基板内に第2の空乏領域を誘起する、前記複数の分離構造と、
を備えたメモリーデバイス。
【請求項2】
前記複数のメモリーセルが、前記基板の前記第1の表面上に形成された電荷蓄積素子とディジット線とを含み、前記凹状アクセス素子が、前記基板内へ延びるように形成されたゲートを有する凹状アクセストランジスタからなる請求項1に記載のメモリーデバイス。
【請求項3】
前記凹状アクセストランジスタが、前記基板の前記第1の表面に隣接して形成された一対のソース/ドレイン領域をさらに含み、前記凹状アクセストランジスタが、前記第1の表面から内側に前記基板内へ延びるゲート構造を含み、その結果として、前記ゲートを駆動することが、導電チャンネルを形成することをもたらし、それによって、前記2つのソース/ドレイン領域間に電流が流れる請求項2に記載のメモリーデバイス。
【請求項4】
前記複数の分離構造が、第2の空乏領域を画定するようにバイアスされる請求項1に記載のメモリーデバイス。
【請求項5】
前記複数の分離構造が、前記第1の表面から前記基板内へ延びるように形成された複数のゲート構造を備え、前記複数のゲート構造が、接地された請求項1に記載のメモリーデバイス。
【請求項6】
前記複数の分離構造によって形成された前記第2の空乏領域が、前記セルの前記凹状アクセス素子によって誘起された対応する前記第1の空乏領域と合体し、それによって、メモリーセル間の漏れ電流を増加させることなく前記半導体基板のドーピング濃度を減少させることができる請求項1に記載のメモリーデバイス。
【請求項7】
前記複数のセルのそれぞれが、第1および第2の複数の凹状ゲートと、第1および第2の複数の電荷蓄積素子とを備え、前記複数のセルのそれぞれが、前記第1のゲートと前記第2のゲートとで共有しかつ単一ディジット線に電気的に結合された共通ソース/ドレイン領域を含む請求項6に記載のメモリーデバイス。
【請求項8】
前記電荷蓄積素子に電気的に結合された複数のソース/ドレイン領域をさらに備えた請求項7に記載のメモリーデバイス。
【請求項9】
前記基板が、p型ドープト基板からなり、前記複数の凹状ゲートが、凹状アクセス素子を備えた請求項1に記載のメモリーデバイス。
【請求項10】
複数のセルの前記ゲートを駆動するのに使用されるワード線と、同様に複数のセルに電気的に接続されたビット線とをさらに備え、それぞれのセルの前記ゲートが、活性領域を画定し、それぞれのセルの前記活性領域が、前記ビット線および前記ワード線に対して45°の角度で配置された請求項1に記載のメモリーデバイス。
【請求項11】
複数のセルの前記ゲートを駆動するのに使用されるワード線と、同様に複数のセルに電気的に接続されたビット線とをさらに備え、それぞれのセルの前記ゲートが、活性領域を画定し、それぞれのセルの前記活性領域が、前記ビット線に対して0°の角度で配置された請求項1に記載のメモリーデバイス。
【請求項12】
電荷蓄積素子と基板内へ延びるように形成された凹状アクセス素子とからなり、前記凹状アクセス素子が、第1の空乏領域を前記基板内に誘起し、さらに、隣接するソースドレイン領域間に前記基板内における前記凹状アクセス素子の凹状外周の近辺に電流経路を画定する複数のメモリーセルを分離する方法であって、
前記複数のメモリーセルをお互いに分離するための複数の分離構造を形成するステップであり、前記複数の分離構造が、凹状アクセス素子を備えた、前記複数の分離構造を形成するステップと、
前記複数の分離構造を形成する前記凹状アクセス素子を誘起し第2の空乏領域を前記基板内に形成させ、それによって、セル間の漏れを抑制するステップと、
を備えた方法。
【請求項13】
前記分離構造が、前記第2の空乏領域を画定するようにバイアスされる請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記分離構造が、前記基板内へ延びるように形成され、前記分離構造が、接地された請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の分離構造を形成するステップが、隣接する凹状アクセス素子間に挿入されるように前記分離構造を形成することを備えた請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の分離構造によって形成された前記第2の空乏領域が、前記セルの前記凹状アクセス素子によって誘起された対応する前記第1の空乏領域と合体し、それによって、隣接するメモリーセル間の漏れ電流を増加させることなく前記半導体基板のドーピング濃度を減少させることができる請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【公表番号】特表2008−547228(P2008−547228A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518327(P2008−518327)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/024025
【国際公開番号】WO2007/002117
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(595168543)マイクロン テクノロジー, インク. (444)
【Fターム(参考)】