説明

ATRP法によって得られるコポリマー並びにその製造方法及び使用

【課題】従来の添加剤と比較して改善された潤滑油及びバイオディーゼル燃料の流動特性を低温で達成できる添加剤を提供することである。
【解決手段】本発明は、ATRP法によって得られるコポリマー、これらのコポリマーを含有する濃縮物及び潤滑油、これらのコポリマーの製造方法により、この課題は解決できた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はATRP法によって得られるコポリマー、これらのコポリマーを含有する濃縮物及び潤滑油、これらのコポリマーの製造方法並びに凝固点降下剤としてのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
潤滑油、特に例えば石油からの蒸留によって得られる鉱油は一般に、一方で良好な粘性/温度挙動をもたらすが、他方で冷却時に結晶形で沈殿し、かつそれによって該油の流動が妨げられるか、又は完全に妨害("凝固")される長鎖のn−アルカンを有する。低温流動特性の改善は、例えば脱パラフィンによって達成できる。ただ完全な脱パラフィン化を達成すべき場合には費用が膨大に増大する。従って、流動点は部分的な脱パラフィン化によって約−15℃の範囲まで達成され、これは所謂、流動点降下剤又は凝固点改善剤の添加によって更に低下させることができる。この試剤はほとんどが0.01〜1質量%の濃度において凝固点を効果的に低下させることができる。
【0003】
これらの化合物の作用様式はまだ完全に解明されていない。但し、パラフィン類似の化合物が、成長するパラフィン結晶表面に取り込まれ、かつ更なる結晶化及び、特に拡大された結晶格子の形成が生じると考えられている。
【0004】
規定の構造要素の凝固点改善作用は公知である。このように、十分に長いアルキル側鎖を有する特定のポリマーが流動点及び流動の改善作用を示す。この場合、これらのアルキル基が成長するパラフィン結晶中に取り込まれ、結晶成長を妨害する(比較 ウールマンの工業化学事典(Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie)、第4版、第20巻、ヒェミー出版(Verlag Chemie)、1981年、548頁)。工業的に使用可能な流動点降下剤には更に、該試剤が良好な熱的、酸化的及び化学的な安定性、剪断強度などを示すことが求められるはずである。更に凝固点改善剤及び流動改善剤はコスト的に有利に製造できるべきである。それというのも該試剤は大量に使用されるからである。
【0005】
長鎖のアルキル基を有するポリ(メタ)アクリレートは更に凝固点降下剤もしくは流動改善剤として使用される。これらの化合物は、例えばUS−PS2091627号、US−PS2100993号、US−PS2114233号及びEP−A−236844号に記載されている。一般に、この流動点降下剤はラジカル重合によって得られる。それに相応して、該試剤はコスト的に有利に製造できる。例えばASTM D−97による凝固点、ASTM D−4684によるミニ回転粘度測定(Minirotationsviskosimetrie)−調査値又はASTM D−5133によるスキャニング−ブルックフィールドの結果(Scanning-Brookfieldresultante)から判明したその低温特性は多くの使用のために有用であるが、該低温特性は多くの必要性を満たさない。
【0006】
この場合、低温時に所望の流動特性を達成するために、より効果的な添加剤をより少量で添加できることを考慮すべきである。潤滑油及びバイオディーゼル燃料の使用量においては、差異が比較的少なくても大きな削減能力が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US−PS2091627号
【特許文献2】US−PS2100993号
【特許文献3】US−PS2114233号
【特許文献4】EP−A−236844号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】ウールマンの工業化学事典(Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie)、第4版、第20巻、ヒェミー出版(Verlag Chemie)、1981年、548頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
該技術を考慮して、本発明の課題は従来の添加剤と比較して改善された潤滑油及びバイオディーゼル燃料の流動特性を低温で達成できる添加剤を提供することである。更に本発明の課題は酸化及び熱負荷並びに高い剪断強度に対する高い安定性を有する添加剤を提供することである。同時に新規の添加剤は容易にかつコスト的に有利に製造できるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題並びに、本願に導入されて議論される文脈から容易に推論できる他の明示して挙げていない課題は、請求項1の全ての特徴を有するコポリマーによって解決される。本発明によるコポリマーの適切な変形は請求項1に従属した請求項によって保護されている。潤滑油添加剤としての濃縮物に関しては、請求項4によって基礎となる課題が解決されるが、一方で請求項6及び9によって本発明によるコポリマーを含有する潤滑油もしくはバイオディーゼル燃料が保護される。コポリマーの製造方法並びにその使用に関しては請求項11及び14によって解決される。
【0011】
エチレン性不飽和モノマーを、移動可能な原子基を有する開始剤及び1種以上の遷移金属を含有する1種以上の触媒を使用して1種又は複数種の金属性の触媒と配位結合を形成できる配位子の存在下に重合し、その際、エチレン性不飽和モノマーの混合物が
a)0〜40質量%の式(I)
【化1】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは1〜5個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′(式中のR′は水素又は1〜5個の炭素原子を有するアルキルを意味する)の基を表す]の1種以上のエチレン性不飽和エステル化合物、
b)10〜98質量%の式(II)
【化2】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは6〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′′(式中のR′′は水素又は6〜15個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)の基を表す]の1種以上のエチレン性不飽和エステル化合物、
c)0〜80質量%の式(III)
【化3】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは16〜30個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′′′(式中のR′′′は水素又は16〜30個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)の基を表す]の1種以上のエチレン性不飽和エステル化合物、
d)0〜50質量%のコモノマー
からなり、その際、質量%という記載がそれぞれエチレン性不飽和モノマーの全質量に対するものであることによって、凝固点改善剤又は流動改善剤として高い作用を有するコポリマーが得られる。凝固点改善作用は、例えばASTM D97によって測定できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、従来の添加剤と比較して改善された潤滑油及びバイオディーゼル燃料の流動特性を低温で達成できる添加剤を提供できた。
【発明を実施するための形態】
【0013】
更に本発明によるコポリマーを含む潤滑油は、優れたASTM D4684によって得られるミニ回転粘度測定値(MRV)並びにASTM D5133によって得られるようなスキャニング−ブルックフィールドの結果を示す。
【0014】
本発明のコポリマーの含有量を有するバイオディーゼル燃焼はIP309による低温閉塞点測定又はASTM D4539による低温流動試験調査において優れた結果を示す。
【0015】
規定の温度において規定の流動特性が達成されるべきであれば、添加剤の量は本発明によって低減できる。
【0016】
同様に本発明によるコポリマーによって他の一連の利点を達成できる。これには、とりわけ以下のことが該当する:
→ 本発明によるコポリマーは狭い分子量分布を有する。これによって該コポリマーは剪断作用に対して高い安定性を示す。
→ 本発明によるコポリマーはコスト的に有利に製造できる。
→ 該コポリマーは高い酸化安定性を示し、これは化学的に非常に安定である。
【0017】
コポリマーは自体公知であり、かつ2種以上の異なる種類のモノマーの重合によって得られるポリマーを示す。この場合に該用語は、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、2、3又はそれ以上のブロックを有するグラフトコポリマー及びグラジエントポリマーが本願に含まれるように広く理解されるべきである。
【0018】
本発明によるコポリマーが得られる組成物は、特に種々のアルコール基を有する(メタ)アクリレート、マレエート及びフマレートを含む。(メタ)アクリレートという表現はメタクリレート及びアクリレート並びに両者の混合物を含む。これらのモノマーは広く知られている。この場合には、アルキル基は直鎖状、環式又は分枝鎖状であってよい。
【0019】
本発明によるコポリマーが得られる混合物は0〜40質量%、特に0.5〜20質量%の1種以上の式(I)
【化4】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは1〜5個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′(式中のR′は水素又は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)の基を表す]のエチレン性不飽和エステル化合物を含有してよい。
【0020】
成分a)のための例は、とりわけ飽和アルコールから誘導される(メタ)アクリレート、フマレート及びマレエート、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソ−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート及びペンチル(メタ)アクリレート;シクロアルキル(メタ)アクリレート、例えばシクロペンチル(メタ)アクリレート;不飽和アルコールから誘導される(メタ)アクリレート、例えば2−プロピニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート及びビニル(メタ)アクリレートである。
【0021】
必須の成分としては、重合されるべき組成物は10〜98質量%、特に20〜95質量%の1種以上の式(II)
【化5】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは6〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′′(式中のR′′は水素又は6〜15個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)の基を表す]のエチレン性不飽和エステル化合物を含有する。
【0022】
このためには、とりわけ、飽和アルコールから誘導される(メタ)アクリレート、フマレート及びマレエート、例えばヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−t−ブチルヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、3−イソ−プロピルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、5−メチルウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2−メチルドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、5−メチルトリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート;不飽和アルコールから誘導される(メタ)アクリレート、例えばオレイル(メタ)アクリレート;シクロアルキル(メタ)アクリレート;シクロアルキル(メタ)アクリレート、例えば3−ビニルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート;並びに相応のフマレート及びマレエートが適切である。
【0023】
更に本発明により使用されるべきモノマー混合物は0〜80質量%、有利には0.5〜60質量%の1種以上の式(III)
【化6】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは16〜30個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′′′(式中のR′′′は水素又は16〜30個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)を表す]のエチレン性不飽和エステル化合物を有してよい。
【0024】
成分c)のための例は、とりわけ飽和アルコールから誘導される(メタ)アクリレート、例えばヘキサデシル(メタ)アクリレート、2−メチルヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、5−イソ−プロピルヘプタデシル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルオクタデシル(メタ)アクリレート、5−エチルオクタデシル(メタ)アクリレート、3−イソ−プロピルオクタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、セチルエイコシル(メタ)アクリレート、ステアリルエイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート及び/又はエイコシルテトラトリアコンチル(メタ)アクリレート;シクロアルキル(メタ)アクリレート、例えば2,4,5−トリ−t−ブチル−3−ビニルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,3,4,5−テトラ−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート;オキシラニルメタクリレート、例えば10,11−エポキシヘキサデシルメタクリレート;並びに相応のフマレート及びマレエートである。
【0025】
長鎖アルコール基を有するエステル化合物、特に成分(b)及び(c)は、例えば(メタ)アクリレート、フマレート、マレエート及び/又は相応の酸と長鎖脂肪アルコールとの反応によって得られ、その際、一般にエステル、例えば種々の長鎖アルコール基を有する(メタ)アクリレートが生じる。この脂肪アルコールには、とりわけモンサント(Monsanto)のオキソ アルコール(Oxo Alcohol)(R)7911及びオキソ アルコール(R)7900、オキソ アルコール(R)1100;ICIのアルファノール(Alphanol)(R)79;コンデア(Condea)のナフォール(Nafol)(R)1620、アルフォール(Alfol)(R)610及びアルフォール(R)810;エチルコーポレーション(Ethyl Corporation)のエパール(Epal)(R)610及びエパール(R)810;シェルAG(Shell AG)のリネヴォール(Linevol)(R)79、リネヴォール(R)911及びドバノール(Dobanol)(R)25L;アウグスタ(R)マイランド(Augusta(R)Mailand)のリアル(Lial)125;ヘンケルKGaA(Henkel KGaA)のデヒダッド(Dehydad)(R)及びロロール(Lorol)(R)並びにリノポール(Linopol)(R)7〜11及びアクロポール(Acropol)(R)91(Ugine Kuhlmann)が適切である。
【0026】
エチレン性不飽和エステル化合物のなかでも、マレエート及びフマレートと比べて(メタ)アクリレートが特に有利である、すなわち式(I)、(II)及び(III)のR、R、R、R、R及びRが特に有利な実施形においては水素を表す。
【0027】
成分d)は、特に式(I)、(II)及び/又は(III)のエチレン性不飽和エステル化合物と共重合できるエチレン性不飽和モノマーを含む。
【0028】
しかしながら、本発明による重合のためには特に、式
【化7】

[式中、
1*及びR2*は無関係に水素、ハロゲン、CN、1〜20個の、有利には1〜6個の、特に有利には1〜4個の炭素原子を有する、1〜(2n+1)個のハロゲン原子によって置換されていてよい直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基(nはアルキル基の炭素原子の数である)(例えばCF)、2〜10個の、有利には2〜6個の及び特に有利には2〜4個の炭素原子を有する、1〜(2n−1)個のハロゲン原子、例えば塩素によって置換されていてよいα,β−不飽和の直鎖状又は分枝鎖状のアルケニル基又はアルキニル基(nはアルキル基の炭素原子の数である)、例えばCH=CCl、3〜8個の炭素原子を有する、1〜(2n−1)個のハロゲン原子、有利には塩素によって置換されていてよいシクロアルキル基(nはシクロアルキル基の炭素原子の数である);付加的なR8*基、アリール−基又はヘテロシクリル基によって第四級化されていてよいC(=Y)R5*、C(=Y)NR6*7*、YC(=Y)R5*、SOR5*、SO5*、OSO5*、NR8*SO5*、PR5*、P(=Y)R5*、YPR5*、YP(=Y)R5*、NR8*[式中、YはNR8*、S又はO、有利にはOであってよく;R5*は1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、1〜20個の炭素原子を有するアルキルチオ、OR15(式中、R15は水素又はアルカリ金属である)、1〜20個の炭素原子を有するアルコキシ、アリールオキシ又はヘテロシクリルオキシであり;R6*及びR7*は無関係に水素又は1〜20個の炭素原子を有するアルキル基であるか、又はR6*及びR7*は一緒になって2〜7個の、有利には2〜5個の炭素原子を有するアルキレン基を形成でき、その際、これらは3〜8員環、有利には3〜6員環を形成し、かつR8*は水素、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又はアリール基である]からなる群から選択されており;
3*及びR4*は無関係に水素、ハロゲン(有利にはフッ素又は塩素)、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基及びCOOR9*[式中のR9*は水素、アルカリ金属又は1〜40個の炭素原子を有するアルキル基である]からなる群から選択されているか、又はR1*及びR3*は一緒になって1〜2n′個のハロゲン原子又はC〜C−アルキル基によって置換されていてよい式(CHn′の基を形成するか、又は式C(=O)−Y−C(=O)を形成してよく、その際、n′は2〜6、有利には3又は4であり、Yは前記に定義されたものと同一であり;かつ基R1*、R2*、R3*及びR4*の少なくとも2つは水素又はハロゲンである]に相当するコモノマーが適当である。
【0029】
これには、とりわけ
ヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート、例えば
3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
3,4−ジヒドロキシブチルメタクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、
1,10−デカンジオール(メタ)アクリレート;
アミノアルキル(メタ)アクリレート、例えば
N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
3−ジエチルアミノペンチルメタクリレート、
3−ジブチルアミノヘキサデシル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸のニトリル及び別の窒素含有のメタクリレート、例えば
N−(メタクリロイルオキシエチル)ジイソブチルケチミン、
N−(メタクリロイルオキシエチル)ジヘキサデシルケチミン、
メタクリロイルアミドアセトニトリル、
2−メタクリロイルオキシエチルメチルシアナミド、
シアノメチルメタクリレート;
アリール(メタ)アクリレート、例えばベンジルメタクリレート又は
フェニルメタクリレート、その際、これらのアリール基はそれぞれ非置換又は四置換までされていてよく;
カルボニル含有のメタクリレート、例えば
2−カルボキシエチルメタクリレート、
カルボキシメチルメタクリレート、
オキサゾリジニルエチルメタクリレート、
N−(メタクリロイルオキシ)ホルムアミド、
アセトニルメタクリレート、
N−メタクリロイルモルホリン、
N−メタクリロイル−2−ピロリジノン、
N−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2−ピロリジノン、
N−(3−メタクリロイルオキシプロピル)−2−ピロリジノン、
N−(2−メタクリロイルオキシペンタデシル)−2−ピロリジノン、
N−(3−メタクリロイルオキシヘプタデシル)−2−ピロリジノン;
グリコールジメタクリレート、例えば1,4−ブタンジオールメタクリレート、
2−ブトキシエチルメタクリレート、
2−エトキシエトキシメチルメタクリレート、
2−エトキシエチルメタクリレート;
エーテルアルコールのメタクリレート、例えば
テトラヒドロフルフリルメタクリレート、
ビニルオキシエトキシエチルメタクリレート、
メトキシエトキシエチルメタクリレート、
1−ブトキシプロピルメタクリレート、
1−メチル−(2−ビニルオキシ)エチルメタクリレート、
シクロヘキシルオキシメチルメタクリレート、
メトキシメトキシエチルメタクリレート、
ベンジルオキシメチルメタクリレート、
フルフリルメタクリレート、
2−ブトキシエチルメタクリレート、
2−エトキシエトキシメチルメタクリレート、
2−エトキシエチルメタクリレート、
アリルオキシメチルメタクリレート、
1−エトキシブチルメタクリレート、
メトキシメチルメタクリレート、
1−エトキシエチルメタクリレート、
エトキシメチルメタクリレート;
ハロゲン化アルコールのメタクリレート、例えば
2,3−ジブロモプロピルメタクリレート、
4−ブロモフェニルメタクリレート、
1,3−ジクロロ−2−プロピルメタクリレート、
2−ブロモエチルメタクリレート、
2−ヨードエチルメタクリレート、
クロロメチルメタクリレート;
オキシラニルメタクリレート、例えば
2,3−エポキシブチルメタクリレート、
3,4−エポキシブチルメタクリレート、
10,11−エポキシウンデシルメタクリレート、
2,3−エポキシシクロヘキシルメタクリレート;
グリシジルメタクリレート;
リン、ホウ素及び/又はケイ素含有のメタクリレート、例えば
2−(ジメチルホスファト)プロピルメタクリレート、
2−(エチレンホスフィト)プロピルメタクリレート、
ジメチルホスフィノメチルメタクリレート、
ジメチルホスホノエチルメタクリレート、
ジエチルメタクリロイルホスホネート、
ジプロピルメタクリロイルホスフェート、
2−(ジブチルホスホノ)エチルメタクリレート、
2,3−ブチレンメタクリロイルエチルボレート、
メチルジエトキシメタクリロイルエトキシシラン、
ジエチルホスファトエチルメタクリレート;
硫黄含有のメタクリレート、例えば
エチルスルフィニルエチルメタクリレート、
4−チオシアナトブチルメタクリレート、
エチルスルホニルエチルメタクリレート、
チオシアナトメチルメタクリレート、
メチルスルフィニルメチルメタクリレート、
ビス(メタクリロイルオキシエチル)スルフィド;
トリメタクリレート、例えば
トリメチロイルプロパントリメタクリレート;
ビニルハロゲン化物、例えば塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン及びフッ化ビニリデン;
複素環式の(メタ)アクリレート、例えば
2−(1−イミダゾリル)エチル(メタ)アクリレート、
2−(4−モルホリニル)エチル(メタ)アクリレート及び
1−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2−ピロリドン;
ビニルエステル、例えば酢酸ビニル;
スチレン、側鎖においてアルキル置換基によって置換されたスチレン、例えば
α−メチルスチレン及びα−エチルスチレン、環上でアルキル置換基によって置換されたスチレン、例えばビニルトルエン及びp−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン、例えば
モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、トリブロモスチレン及びテトラブロモスチレン;
複素環式のビニル化合物、例えば2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン、3−エチル−4−ビニルピリジン、2,3−ジメチル−5−ビニルピリジン、ビニルピリミジン、ビニルピペリジン、9−ビニルカルバゾール、3−ビニルカルバゾール、4−ビニルカルバゾール、1−ビニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリジン、3−ビニルピロリジン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルブチロラクタム、ビニルオキソラン、ビニルフラン、ビニルチオフェン、ビニルチオラン、ビニルチアゾール及び水素化されたビニルチアゾール、ビニルオキサゾール及び水素化されたビニルオキサゾール;
ビニルエーテル及びイソプレニルエーテル;
マレイン酸及びマレイン酸誘導体、例えばマレイン酸のモノエステル及びジエステル、無水マレイン酸、無水メチルマレイン酸、マレインイミド、メチルマレインイミド;
フマル酸及びフマル酸誘導体、例えば
フマル酸のモノエステル及びジエステル;
ジエン、例えばジビニルベンゼン
が適切である。
【0030】
より特に有利な混合物はメチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート及び/又はスチレンを有する。
【0031】
これらの成分は単独で又は混合物として使用できる。但し、少なくとも2種の異なるモノマーを重合させることを前提とする。
【0032】
これらの成分を、同時に又は連続的に、本発明によるコポリマーを得るために反応混合物に添加してよい。添加の種類に応じてランダムコポリマー、グラジエントコポリマー、グラフトコポリマー及びブロックコポリマーが生じる。
【0033】
ランダムコポリマーを得るためには、重合されるべき全てのモノマーを含有する混合物を何回も装入する。また連続的又は段階的なモノマー混合物の添加も可能であり、その際その組成を、コポリマー中の個々の構成要素のランダム分布を保証するために添加時間にわたり一般に一定に保持する。
【0034】
ランダムコポリマーの他に、本発明による方法によればモノマーの組成、従って種々のモノマーの相対濃度を重合の間に互いに変化させることによってグラジエントコポリマー及びブロックコポリマーを得ることができる。
【0035】
ブロックコポリマーは、種々のモノマー又はモノマーの混合物を段階的に反応混合物に添加することによっても得ることができる。この場合、ATRP法のリビング特性を考慮すべきなので、反応を種々のモノマーもしくはモノマーの混合物の添加の間により長時間にわたり中断してよい。類似の成果は、その組成のモノマーの連続的な添加の場合に規定の時点に突如変更させることによっても達成できる。
【0036】
グラジエントコポリマーは、例えば個々の鎖中にモノマー構成単位の分布の勾配がその鎖に沿って存在する2種のモノマーA及びBからなるコポリマーである。従ってA構成単位とB構成単位の両方に鎖端は豊富である。これらのポリマーはATRP法によって容易に製造できる。それというのもこれらはリビング特性を有するからである。従ってグラジエントコポリマーは重合の間に添加されるモノマー混合物の連続的な変更によって得られる。有利にはこの場合に個々の鎖にわたって多様なモノマーを反応混合物の種々の供給路を介して添加する。
【0037】
前記のモノマーを、移動可能な原子基を有する開始剤を使用して重合する。一般にこれらの開始剤は式Y−(X)によって記載され、その際Yはラジカルが形成されると思われる核分子を表し、Xは移動可能な原子又は移動可能な原子基を表し、かつmは基Yの官能性に依存して1〜10の範囲の整数を表す。m>1である場合には、種々の移動可能な原子基は異なる意味を有してよい。
【0038】
開始剤の官能性が>2である場合、星状ポリマーが得られる。有利な移動可能な原子もしくは原子基はハロゲン、例えばCl、Br及び/又はIである。
【0039】
前記に挙げられるように、基Yから開始分子として役立つラジカルが形成されると思われ、このラジカルはエチレン性不飽和モノマーに付加される。従って基Yは有利にはラジカルを安定化できる置換基を有する。この置換基には、とりわけ−CN、−COR及び−COR(式中のRはそれぞれアルキル基又はアリール基を表す)、アリール基及び/又はヘテロアリール基が適切である。
【0040】
アルキル基は1〜40個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の分枝鎖状又は直鎖状の炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、2−メチルブチル、ペンテニル、シクロヘキシル、ヘプチル、2−メチルヘプテニル、3−メチルヘプチル、オクチル、ノニル、3−エチルノニル、デシル、ウンデシル、4−プロペニルウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、セチルエイコシル、ドコシル及び/又はエイコシルテトラトリアコンチルである。
【0041】
アリール基は、芳香族環中に6〜14個の炭素原子を有する環式の芳香族基である。これらの基は置換されていてよい。置換基は、例えば1〜6個の炭素原子を有する直鎖状及び分枝鎖状のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、2−メチルブチル又はヘキシル;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル及びシクロヘキシル;芳香族基、例えばフェニル又はナフチル;アミノ基、エーテル基、エステル基並びにハロゲニドである。
【0042】
芳香族基には、例えばフェニル、キシリル、トルイル、ナフチル又はビフェニリルが適切である。
【0043】
表現"ヘテロアリール"は少なくとも1つのCH基がNによって置換されているか、又は2つの隣接するCH基がS、O又はNHによって置換されている複素芳香族環系、例えばチオフェン、フラン、ピロール、チアゾール、オキサゾール、ピリジン、ピリミジン及びベンゾ[a]フランの基を示し、これらの基は同様に前記の置換基を有してよい。
【0044】
本発明により使用可能な開始剤は1つ以上の原子又は原子基を有する重合条件下にラジカル的に移動可能な化合物であってよい。
【0045】
適当な開始剤は式:
111213C−X
11C(=O)−X
111213Si−X
1112N−X
11N−X
(R11P(O)−X3−n
(R11O)P(O)−X3−n及び
(R11)(R12O)P(O)−X
[式中、XはCl、Br、I、OR10(式中のR10は1〜20個の炭素原子を有するアルキル基(各水素原子は無関係にハロゲニド、有利にはフルオリド又はクロリドによって置換されていてよい)、2〜20個の炭素原子を有するアルケニル、有利にはビニル、2〜10個の炭素原子を有するアルキニル、有利にはアセチレニル、フェニル(1〜5個のハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基によって置換されていてよい)又はアラルキル(アリール基がフェニル又は置換されたフェニルであり、かつアルキル基が1〜6個の炭素原子を有するアルキルであるアリール置換されたアルキル、例えばベンジル)を意味する)、SR14、SeR14、OC(=O)R14、OP(=O)R14、OP(=O)(OR14、OP(=O)OR14、O−N(R14、S−C(=S)N(R14、CN、NC、SCN、CNS、OCN、CNO及びNを表し、その際、R14はアリール基又は1〜20個の、有利には1〜10個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、2つのR14基が存在するのであれば一緒になって5員、6員又は7員の複素環を形成してよく;かつR11、R12及びR13は無関係に水素、ハロゲン、1〜20個の、有利には1〜10個の、特に有利には1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、R8*Si、C(=Y)R5*、C(=Y)NR6*7*(式中のY、R5*、R6*及びR7*は前記に定義したものである)、COCl、OH、(基R11、R12及びR13がOHであるのが有利である)、CN、2〜20個の炭素原子、有利には2〜6個の炭素原子を有するアルケニル基又はアルキニル基、特に有利にはアリル又はビニル、オキシラニル、グリシジル、2〜6個の炭素原子を有するアルキレン基又はアルケニレン基(これらはオキシラニル又はグリシジル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、アラルケニル(アリールが前記の定義であり、アルケニルが、1又は2つのC〜C−アルキル基及び/又はハロゲン原子、有利には塩素によって置換されているビニルであるアリール置換されたアルケニル)によって置換されている)、1つないし全ての水素原子、有利には1つの水素原子がハロゲンによって置換されている1〜6個の炭素原子を有するアルキル基(1つ以上の水素原子が置換されている場合には有利にはフッ素又は塩素、及び1つの水素原子が置換されている場合には有利にはフッ素、塩素又は臭素)、C〜C−アルコキシ、アリール、ヘテロシクリル、C(=Y)R5*(式中のR5*は前記に定義したものである)、C(=Y)NR6*7*(式中のR6*及びR7*は前記に定義したものである)、オキシラニル及びグリシジルからなる群から選択される1〜3個の置換基(有利には1つの置換基)で置換されている1〜6個の炭素原子を有するアルキル基;(有利には基R11、R12及びR13の2個以下が水素であり、特に有利には基R11、R12及びR13の最大で1つが水素である);m=0又は1;及びm=0、1又は2である]で表される開始剤を含む。
【0046】
特に有利な開始剤には、ベンジルハロゲニド、例えばp−クロロメチルスチレン、α−ジクロロキシレン、α,α−ジクロロキシレン、α,α−ジブロモキシレン及びヘキサキス(α−ブロモメチル)ベンゼン、ベンジルクロリド、ベンジルブロミド、1−ブロモ−1−フェニルエタン及び1−クロロ−1−フェニルエタン;
α−位でハロゲン化されているカルボン酸誘導体、例えばプロピル−2−ブロモプロピオネート、メチル−2−クロロプロピオネート、エチル−2−クロロプロピオネート、メチル−2−ブロモプロピオネート、エチル−2−ブロモイソブチレート;トシルハロゲニド、例えばp−トルエンスルホニルクロリド;アルキルハロゲニド、例えばテトラクロロメタン、トリブロモ(メタ)アン、1−ビニルエチルクロリド、1−ビニルエチルブロミド;及びリン酸エステルのハロゲン誘導体、例えばジメチルリン酸クロリドが適切である。
【0047】
開始剤は一般に10−4モル/L〜3モル/L、有利には10−3モル/L〜10−1モル/L、特に有利には5*10−2モル/L〜5*10−1モル/Lの範囲の濃度で使用できるが、それによって限定をすべきではない。開始剤とモノマーとの比から、全モノマーが反応された場合にポリマーの分子量が得られる。有利にはこの比は10−4対1〜0.5対1、特に有利には5*10−3対1〜5*10−2対1の範囲にある。
【0048】
重合の実施のために少なくとも1種の遷移金属を含有する触媒が使用される。この場合、開始剤もしくは移動可能な原子基を有するポリマー鎖とレドックスサイクルを形成できる各遷移金属化合物を使用してよい。このサイクルにおいて、移動可能な原子基及び触媒は、遷移金属の酸化段階を高めるか、もしくは低める化合物を可逆的に形成する。この場合、ラジカルが遊離もしくは捕捉することから出発するので、ラジカル濃度は非常に僅かに残留する。但し、移動可能な原子基への遷移金属化合物の付加によってエチレン性不飽和モノマーを結合Y−XもしくはY(M)−X(式中のY及びXは前記の意味を有し、かつMはモノマーを示し、一方でzは重合度を表す)に挿入することを可能に、もしくは容易にしてよい。
【0049】
有利な遷移金属は、この場合Cu、Fe、Cr、Co、Ne、Sm、Mn、Mo、Ag、Zn、Pd、Pt、Re、Rh、Ir、In、Yd及び/又はRuであり、これらは適当な酸化段階で使用される。これらの金属は単独で並びに混合物として使用してよい。これらの金属は重合のレドックスサイクルを触媒すると考えられ、その際、例えばレドックス対Cu/Cu2+又はFe2+/Fe3+が有用である。それに相応して、該金属化合物はハロゲニド、例えばクロリド又はブロミドとして、アルコキシド、オキシド、スルフェート、ホスフェート又はヘキサフルオロホスフェート、トリフルオロメタンスルフェートとして反応混合物に添加する。有利な金属性化合物には、CuO、CuBr、CuCl、CuI、CuN、CuSCN、CuCN、CuNO、CuNO、CuBF、Cu(CHCOO) Cu(CFCOO)、FeBr、RuBr、CrCl及びNiBrが適切である。
【0050】
しかしながらまた、より高い酸化段階で、例えばCuBr、CuCl、CuO、CrCl、Fe及びFeBrで使用してもよい。この場合には、反応を古典的なラジカル形成剤、例えばAIBNを使用して開始させてよい。この場合、遷移金属化合物を古典的なラジカル形成剤から生じるラジカルと反応させるので、まずこれらを還元する。これはワン及びマチャスチェフスキー(Matyjaszewski)による高分子(Macrmolekules)(1995)、の第28巻、7572〜7573頁に記載されたようなリバースATRP(Reverse-ATRP)である。
【0051】
更にこれらの遷移金属を酸化段階0の金属として、特に前記の化合物を有する混合物で、WO98/40415号に記載されているように触媒のために使用してよい。これらの場合においては、反応の反応速度を高めることができる。これによって触媒的に効果的な遷移金属の濃度は、遷移金属を高い酸化段階で金属性の遷移金属と釣り合わせることによって高まることが考えられる。
【0052】
遷移金属と開始剤とのモル比は一般に0.0001:1〜10:1、有利には0.001:1〜5:1、特に有利には0.01:1〜2:1の範囲にあるが、これによって制限を行うべきではない。
【0053】
重合は1種又は複数の金属性触媒と配位結合を形成しうる配位子の存在下で実施する。これらの配位子は、とりわけ遷移金属化合物の溶解度を高めるために役立つ。他の配位子の重要な機能は、安定な有機金属化合物の形成を妨げることにある。このことは、これらの安定な化合物は選択される反応条件において重合しないので重要である。更に、配位子は移動可能な原子基の引き抜きを容易にする。
【0054】
これらの配位子は自体公知であり、かつ例えばWO97/18247号、WO98/40415号に記載されている。これらの化合物は一般に1つ以上の窒素原子、酸素原子、リン原子及び/又は硫黄原子を有し、それを介して金属原子と結合されうる。これらの配位子の多くは、一般に式R16−Z−(R18−Z)−R17[式中のR16及びR17は無関係にH、C〜C20−アルキル、アリール、ヘテロシクリルを意味し、これらは場合により置換されていてよい]によって示される。これらの置換基としては、とりわけアルコキシ基及びアルキルアミノ基が適切である。R16及びR17は、場合により飽和、不飽和又は複素環式の環を形成してよい。ZはO、S、NH、NR19又はPR19を意味し、その際R19はR16と同じ意味を有する。R18は無関係に1〜14個のC原子、有利には2〜4個のC原子を有する直鎖状、分枝鎖状又は環式であってよい二価の基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基又はブチレン基を意味する。アルキル及びアリールの意味は前記に説明した。ヘテロシクリル基は、4〜12個の炭素原子を有する環式基であり、該環において環中の1つ以上のCH基はヘテロ原子基、例えばO、S、NH及び/又はNR(式中、RはR16と同じ意味を有する)によって置換されている。
【0055】
適当な配位子の他の基は式
【化8】

[式中、
、R、R及びRは無関係にH、C〜C20−アルキル基、アリール基、ヘテロシクリル基及び/又はヘテロアリール基を意味し、その際、基R及びR又はR及びRは一緒になって飽和又は不飽和の環を形成してよい]によって表すことができる。
【0056】
有利な配位子はこの場合、N−原子を有するキレート配位子である。
【0057】
有利な配位子には、とりわけトリフェニルホスファン、2,2−ビピリジン、アルキル−2,2−ビピリジン、例えば4,4−ジ−(5−ノニル)−2,2−ビピリジン、4,4−ジ−(5−ヘプチル)−2,2−ビピリジン、トリス(2−アミノエチル)アミン(TREN)、N,N,N′,N′,N′′−ペンタメチルジエチレントリアミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラアミン及び/又はテトラメチルエチレンジアミンが適切である。他の有利な配位子はWO97/47661号に記載されている。これらの配位子は単独で又は混合物として使用できる。
【0058】
これらの配位子はその場で(in situ)金属化合物と配位結合を形成でき、又はこれらの配位子をまず配位化合物として製造し、引き続き反応混合物中に添加してよい。
【0059】
配位子と遷移金属との比は配位子の配座数及び遷移金属の配位数に依存する。一般にモル比は100:1〜0.1:1、有利には6:1〜0.1:1であり、特に有利には3:1〜0.5:1であるが、これによって制限を行うべきでない。
【0060】
所望のポリマー溶液に応じて、モノマー、遷移金属触媒、配位子及び開始剤を選択する。遷移金属−配位子−錯体及び移動可能な原子基の間の高い反応の速度定数は狭い分子量分布のために重要であると考えられる。反応の速度定数が低くなれば、ラジカルの濃度が高くなるので、広範な分子量分布の原因となる典型的な停止反応が生じる。交換速度は、例えば移動可能な原子基、遷移金属、配位子及び遷移金属化合物のアニオンに依存する。これらの成分の有用な選択のための指示は当業者に、例えばWO98/40415号に見られる。
【0061】
重合は常圧、低圧又は過圧下に実施してよい。また重合温度は重要でない。しかしながら一般に重合温度は−20℃〜200℃、有利には0℃〜130℃、特に有利には60℃〜120℃の範囲にある。
【0062】
重合は、溶剤を使用するか、又は溶剤を使用せずに実施できる。溶剤の概念は本願では広く理解されるべきである。
【0063】
有利には、重合は非極性溶剤中で実施する。このためには、炭化水素溶剤、例えば芳香族溶剤、例えばトルエン、ベンゼン及びキシレン、飽和炭化水素、例えばシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカンが適切であり、これらはまた分枝鎖状で存在してよい。これらの溶剤は単独で並びに混合物として使用してよい。特に有利な溶剤は鉱油及び合成油並びにその混合物である。このうち鉱油がより特に有利である。
【0064】
鉱油は自体公知であり、かつ市販されている。鉱油は一般に石油又は原油から蒸留及び/又は精製及び、場合により他の精製法によって得られ、その際、鉱油という概念は、特に原油又は石油の高沸点成分に該当する。一般に鉱油の沸点は5000Paにおいて200℃より高い、有利には300℃より高い。シェール油の乾留、石炭のコークス化、褐炭の空気排除下での蒸留並びに石炭及び褐炭の水素添加による製造も同様に可能である。少量の割合までは、鉱油を植物起源(例えばホホバ、ナタネから)又は動物起源(例えば獣脂)の原料から製造される。それに相応して、鉱油は起源に応じて芳香族、環式、分枝鎖状及び直鎖状の炭化水素の種々の割合を有する。
【0065】
一般に原油又は鉱油におけるパラフィン系、ナフテン系及び芳香族系の成分は区別され、その際、パラフィン系の成分という概念は長鎖もしくは激しく分枝したイソアルカンを表し、かつナフテン系の成分はシクロアルカンを表す。更に、鉱油はその起源及び精製に応じて種々の割合のn−アルカン、低い分枝度を有するイソアルカン、いわゆるモノメチル分枝したパラフィン、及びヘテロ原子、特にO、N及び/又はSを有し、その極性特性が付与される化合物を有する。n−アルカンの割合は有利な鉱油中に3質量%未満、O、N及び/又はSを含有する化合物の割合は6質量%未満である。芳香族化合物及びモノメチル分枝したパラフィンの割合は一般にそれぞれ0〜30質量%にある。興味深い観点によれば、鉱油は主にナフテン系及びパラフィン系の一般に13より多い、有利には18より多い、特に有利には20より多い炭素原子を有するアルカンを含む。これらの化合物の割合は一般に≧60質量%、有利には≧80質量%であるが、これによって制限がなされるべきではない。
【0066】
従来の方法、例えば尿素分離並びにシリカゲル上での液体クロマトグラフィーによって実施される特に有利な鉱油の分析は、例えば以下の成分を示す(パーセントの記載はそれぞれの使用される全質量に対するものである):
約18〜31個のC−原子を有するn−アルカン:
0.7〜1.0%、
18〜31個のC−原子を有する分枝の少ないアルカン:
1.0〜8.0%、
14〜32個のC−原子を有する芳香族化合物:
0.4〜10.7%、
20〜32個のC−原子を有するイソアルカン及びシクロアルカン:
60.7〜82.4%、
極性化合物:
0.1〜0.8%、
損失:
6.9〜19.4%
鉱油の分析に関する有用な指示並びに異なる組成を有する鉱油のリストは、例えばウールマンの工業化学事典、第5版(CD-ROM)、1997年、見出語"滑沢剤及び関連の製品(lubricants and related products)"に見られる。
【0067】
合成油は、とりわけ有機エステル、有機エーテル、例えばシリコーン油及び合成炭化水素、特にポリオレフィンである。これらは主に無機油よりもほぼ高価であるが、その性能に関しては有利である。明示するために、更にベース油タイプの5APIクラス(API:アメリカン ペトロレウム インスティチュート(American Petroleum Institute))を指摘するべきであり、その際、これらのベース油は特に有利には溶剤として使用できる。
【0068】
これらの溶剤は、とりわけ混合物の全質量に対して1〜99質量%、有利には5〜95質量%、特に有利には5〜60質量%、より特に有利には10〜50質量%の量で使用できるが、それによって制限がなされるべきではない。
【0069】
こうして製造されたポリマーは一般に1000〜1000000g/モル、有利には10*10〜500*10g/モル、特に有利には20*10〜300*10g/モルの範囲の分子量を有するが、これによって制限されるべきではない。これらの値は該組成物中の多分散性ポリマーの分子量の質量平均に対するものである。
【0070】
従来のラジカル重合法と比較してのATRPの特定の利点は、狭い分子量分布を有するポリマーを製造できることにある。それによって制限されるべきでなく、本発明によるポリマーはM/Mによって表される多分散性を1〜12、有利には1〜4.5、特に有利には1〜3、より特に有利には1.05〜2の範囲で有する。
【0071】
本発明によるコポリマーは、とりわけ潤滑油及びバイオディーゼル燃料への添加剤として、流動点を低下させるために使用される。従って他の本発明の興味深い観点は、本発明によるコポリマーを含有する潤滑油及びバイオディーゼル燃料である。
【0072】
本発明によるコポリマーは、単独で又は混合物として使用でき、その際、混合物という概念は広範に理解されるべきである。そのうち、本発明の種々のコポリマーの混合物並びに本発明によるコポリマーと従来のポリマーとの混合物の両者が含まれる。
【0073】
バイオディーゼル燃料は自体公知であり、かつ特定に適合されたディーゼルエンジンの運転のために適当な天然の、特に再生油を示す。これらの燃料には、例えば植物油、例えばナタネ油が適切である。
【0074】
潤滑油のための例は、とりわけエンジン油、トランスミッションオイル、タービン油、作動油、ポンプ油、熱伝導油、絶縁油、切削油及びシリンダ油である。
【0075】
これらの潤滑油は一般にベース油並びにこの専門分野でよく知られている1種以上の添加剤を有する。
【0076】
ベース油としては、原則的により高温でも損傷を受けない十分な潤滑皮膜を提供する化合物である。この特性の規定のために、例えばSAE−規格においてエンジン油のために定められるような粘度が役立つ。
【0077】
このために適当な化合物には、とりわけ天然油、鉱油及び合成油並びにその混合物が適切である。
【0078】
天然油は動物性又は植物性油、例えば獣脂又はホホバ油である。鉱油は溶剤として詳細に記載した。これらは特にその有利な価格に関して有利である。合成油はとりわけ有機エステル、合成炭化水素、例えば前記の条件を満たすポリオレフィンである。これらは、主に鉱油よりもほぼ高価であるが、その性能に関しては有利である。
【0079】
これらのベース油は混合物としても使用でき、かつ多数市販されている。
【0080】
本発明によるコポリマーはいわゆるDIパケット(清浄剤−防止剤)又は広範に知られている潤滑剤が添加された別の濃縮物を使用してよい。これらの濃縮物は15〜85質量%の1種以上の本発明のコポリマーを含む。更に該濃縮物は付加的に有機溶剤、特に鉱油及び/又は合成油を有してよい。
【0081】
ベース油の他に潤滑油又は前記の濃縮物は一般に添加剤を有する。これらの添加剤には、とりわけ粘度指数改善剤、酸化防止剤、エージング保護剤、腐蝕防止剤、清浄剤、分散剤、EP−添加剤、脱泡剤、減摩剤、凝固点降下剤、色素、臭い物質及び/又は乳化破壊剤が適切である。
【0082】
該添加剤は低温及び高温において有利な流動性をもたらし(粘度指数の改善)、これらは固体を懸濁し(清浄剤−分散剤−挙動)、酸性の反応生成物を中和し、かつシリンダ表面に保護皮膜を形成する(EP−添加剤、"極圧"のため)。他の有用な指示はウールマンの工業化学事典、CD−ROMでの第5版、発行1998年に見られる。
【0083】
前記の添加剤の使用量は、潤滑剤の使用分野に依存する。しかしながら一般にベース油の割合は25〜90質量%、有利には50〜75質量%の割合である。潤滑油中の本発明のコポリマーの割合は、有利には0.01〜10質量%、特に有利には0.01〜2質量%の範囲にある。バイオディーゼル燃料は本発明によるコポリマーを、有利には0.01〜10質量%、特に有利には0.01〜2質量%の範囲の量で含有する。
【0084】
以下に本発明を実施例及び比較例によってより詳細に説明するが、本発明は実施例によって制限されるべきでない。
【実施例】
【0085】
合成例
ATRP重合実験を鎌形撹拌機(Saebelruehrer)、マントルヒータ(Heizpilz)、窒素導管(Stickstoffueberleitung)及び強力冷却器を備えた丸底フラスコ中で実施した。この場合、第1表に挙げられるモノマー混合物をペトロカナダ(Petro Canada)社の50gの鉱油及び50gのトルエンと一緒に反応フラスコ中に装入し、ドライアイスの添加及び窒素の交換によって導入した。
【0086】
引き続き該混合物を攪拌しながら95℃に加熱した。加熱プロセスの間に0.32gのCuBr及び0.77gのPMDETA(ペンタメチルジエチレントリアミン)を約70℃で添加した。95℃の規定の温度に達成した後に、0.43gのEBiB(エチル−2−ブロモイソブチレート)を添加した。
【0087】
約6時間の約95℃での反応時間の後に、該混合物を室温に冷却し、約400mlのトルエンで希釈し、かつ10gのAlを介して濾過して、不純物を分離した。次いで使用されたトルエンを回転蒸発器で留去した。この混合物をGPCで分析した。
【0088】
第1表においては以下の意味を有する:
CEMAは、メチルメタクリレートとコンデア社のナフォール(R)1620との反応によって得られた長鎖のメタクリレートの混合物であり;
LMAは、メチルメタクリレートとヘンケルKGaA社のロロール(R)との反応によって得られた長鎖のメタクリレートの混合物であり;
SMAは、メチルメタクリレートとヘンケルKGaA社のデヒダッド(R)との反応によって得られた長鎖のメタクリレートの混合物であり;
DPMAは、メチルメタクリレートとシェルAG社のドバノール(R)25Lとの反応によって得られた長鎖のメタクリレートの混合物である。これらの反応の場合には遊離したメタノールを分離した。
【0089】
それぞれ使用される成分の量並びに得られる重合結果、例えば得られたポリマーの数平均分子量M及び多分散性PDI(=M/M)を第1表に示す。
【0090】
【表1】

【0091】
比較例の合成はUS5368761号のように実施し、その際、それぞれ使用された成分の量並びに得られる重合結果、例えば得られたポリマーの数平均分子量M及び多分散性PDI(=M/M)を第2表に示す。
【0092】
【表2】

【0093】
使用例
後続の試験において、凝固点をASTM D−97〜93により、MRV値をASTM4684〜92により、かつスキャニング−ブルックフィールド結果をASTM D5133〜90によって測定した。ゲル化指数はスキャニング−ブルックフィールド測定の粘度−温度の表の第1の数学的な推測の最大値である。MRV測定の降伏応力は値0を有する測定精度をもとに35Pa未満の測定値が示されると考慮されるべきであった。
【0094】
前記の合成によって得られたポリマーを、その流動点降下剤としての作用に関して試験した。このために第3表に記載されるそれぞれのポリマーの量と15W−40(SAE)鉱油(ファームランド社(Farmland))(例1〜4)もしくは再利用されるファームランド社の15W−40(SAE)鉱油(例5、6)との混合物を製造し、かつ前記の方法によって調査した。得られた結果を同様に第3表にまとめる。
【0095】
【表3】

【0096】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明により、従来の添加剤と比較して改善された潤滑油及びバイオディーゼル燃料の流動特性を低温で達成できる添加剤を提供できた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレン性不飽和モノマーを、移動可能な原子基を有する開始剤及び少なくとも1種の遷移金属を含有する1種以上の触媒を使用して、1種又は複数種の金属性の触媒と配位結合を形成できる配位子の存在下に重合させることによって製造され、その際、エチレン性不飽和モノマーの混合物が
a)0〜40質量%の式(I)
【化1】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは1〜5個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′(式中のR′は水素又は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)の基を表す]の1種以上のエチレン性不飽和エステル化合物、
b)10〜98質量%の式(II)
【化2】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは6〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′′(式中のR′′は水素又は6〜15個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)の基を表す]の1種以上のエチレン性不飽和エステル化合物、
c)0〜80質量%の式(III)
【化3】

[式中、
Rは水素又はメチルを表し、Rは16〜30個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、R及びRは無関係に水素又は式−COOR′′′(式中のR′′′は水素又は16〜30個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)の基を表す]の1種以上のエチレン性不飽和エステル化合物、
d)0〜50質量%のコモノマー
からなり、その際、質量%の記載はそれぞれエチレン性不飽和モノマーの全質量に対するものである、コポリマー。
【請求項2】
コポリマーのモル質量の質量平均が10000〜500000g/モルの範囲にある、請求項1又は2記載のコポリマー。
【請求項3】
多分散性(M/M)が1〜12、特に1.05〜2の範囲にある、請求項1又は2記載のコポリマー。
【請求項4】
濃縮物が15〜85質量%の請求項1から3までのいずれか1項記載の1種以上のコポリマーを含有することを特徴とする、潤滑油添加剤としての濃縮物。
【請求項5】
濃縮物が付加的に有機溶剤、特に鉱油及び/又は合成油を有する、請求項4記載の濃縮物。
【請求項6】
請求項1から3までのいずれか1項記載のコポリマーを有する潤滑油。
【請求項7】
請求項1から3までのいずれか1項記載のコポリマーが0.01〜10質量%、特に0.01〜2質量%の範囲の量で存在している、請求項6記載の潤滑油。
【請求項8】
付加的に粘度指数改善剤、酸化防止剤、腐蝕防止剤、清浄剤、分散剤、EP−添加剤、脱泡剤、減摩剤及び/又は乳化破壊剤が含まれている、請求項4記載の濃縮物又は請求項6記載の潤滑油。
【請求項9】
請求項1から3までのいずれか1項記載のコポリマーを有するバイオディーゼル燃料。
【請求項10】
請求項1から3までのいずれか1項記載のコポリマーが0.01〜10質量%、特に0.01〜2質量%の範囲の量で存在している、請求項9記載のバイオディーゼル燃料。
【請求項11】
全部のモノマーを添加して反応を開始する、請求項1から3までのいずれか1項記載のコポリマーの製造方法。
【請求項12】
モノマーを連続的又は段階的に添加する、請求項1から3までのいずれか1項記載のコポリマーの製造方法。
【請求項13】
重合の間にモノマーの組成を変化させる、請求項12記載の方法。
【請求項14】
凝固点改善剤又は流動改善剤としての、請求項1から3までのいずれか1項記載のコポリマーの使用。

【公開番号】特開2011−157555(P2011−157555A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62799(P2011−62799)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【分割の表示】特願2001−541086(P2001−541086)の分割
【原出願日】平成12年11月18日(2000.11.18)
【出願人】(399020957)エボニック ローマックス アディティヴス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (38)
【氏名又は名称原語表記】Evonik RohMax Additives GmbH
【住所又は居所原語表記】Kirschenallee, D−64293 Darmstadt, Germany
【Fターム(参考)】