説明

IL−8受容体アンタゴニスト

本発明は、ケモカイン、インターロイキン−8(IL−8)により介在される病態の治療に有用な新規化合物および組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規スルホン化合物、医薬組成物、その製造法およびIL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2およびENA−78介在疾患の治療におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
インターロイキン−8(IL−8)に対しては様々な名称、例えば好中球誘引/活性化タンパク質−1(NAP−1)、単球由来好中球走化性因子(MDNCF)、好中球活性化因子(NAF)およびT−細胞リンパ球走化性因子が用いられている。インターロイキン−8は、好中球、好塩基球およびT−細胞のサブセットに対する化学誘引物質である。これは、TNF、IL−1α、IL−1βまたはLPSに曝露されたマクロファージ、線維芽細胞、内皮細胞および上皮細胞を含むほとんどの有核細胞により、およびLPSまたはFMLPのような走化性因子に曝露された場合に好中球自体により産生される。M. Baggiolini et al., J. Clin. Invest. 84, 1045 (1989); J. Schroder et al, J. Immunol. 139, 3474 (1987)およびJ. Immunol. 144, 2223 (1990) ; Strieter, et al., Science 243, 1467 (1989)およびJ. Biol. Chem. 264, 10621 (1989); Cassatella et al., J. Immunol. 148, 3216 (1992)。
【0003】
また、GROα、GROβ、GROγおよびNAP−2は、ケモカインファミリーに属する。IL−8と同様に、これらのケモカインも異なる名称により示されてきた。例えば、GROα、β、γが、それぞれ、MGSAα、βおよびγ(黒色腫増殖刺激活性)を意味している。Richmond et al., J. cell Physiology 129, 375 (1986)およびChang et al., J. Immunol 148, 451 (1992)を参照。CXCモチーフの直前にELRモチーフを有するαファミリーのケモカインはすべてIL−8B受容体(CXCR2)に結合する。
【0004】
IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2およびENA−78は、インビトロで多くの機能を刺激する。これらはすべて好中球に対して化学誘引性を有することが示されたが、IL−8およびGROαは、T−リンパ球および好塩基球走化性活性が示された。加えて、IL−8は正常な個体およびアトピー性個体由来の両方の好塩基球からのヒスタミン放出を誘発しうる。加えて、GRO−αおよびIL−8は、好中球からのリソソーム酵素放出および呼吸バーストを誘発しうる。また、IL−8は、新たにタンパク質を合成することなく、好中球上でのMac−1(CD11b/CD18)の表面発現を増加させることが示された。このことは、好中球が血管内皮細胞に付着することを増加させる一因になりうる。多くの既知の疾患が、大量の好中球浸潤により特徴付けられる。IL−8、Groα、GROβ、GROγおよびNAP−2は、好中球の蓄積および活性化を促進するので、これらのケモカインは、乾癬および関節リウマチを含む広範囲に及ぶ急性および慢性炎症性障害と関係付けられてきた。Baggiolini et al., FEBS Lett. 307, 97 (1992) ;Miller et al., Crit. Rev. Immunol. 12, 17 (1992);Oppenheim et al., Annu. Rev. Immunol. 9, 617 (1991); Seitz et al., J. Clin. Invest. 87, 463 (1991) ;Miller et al., Am. Rev. Respir. Dis. 146, 427 (1992);Donnely et al., Lancet 341, 643 (1993)。加えて、ELRケモカイン(CXCモチーフの直前にアミノ酸ELRモチーフを含有するもの)はまた、血管形成とも関連付けられてきた。Strieter et al., Science 258, 1798 (1992)。
【0005】
インビトロで、IL−8、Groα、GROβ、GROγおよびNAP−2は、7回膜貫通型G−タンパク質結合ファミリーの受容体と、特に、IL−8受容体、最も顕著には、IL−8β受容体(CSCR2)と結合してそれを活性化することにより、好中球形状変化、走化性、顆粒放出および呼吸バーストを誘発する。Thomas et al., J. Biol. Chem. 266, 14839 (1991);およびHolmes et al., Science 253, 1278 (1991)。この受容体ファミリーのメンバーに対する非ペプチド性小型分子アンタゴニストの開発が進められてきた。総説については、R. Freidinger in: Progress in Drug Research, Vol. 40, pp. 33-98, Birkhauser Verlag, Basel 1993. Henceを参照。IL−8受容体は新規抗炎症剤の開発のための有望な標的である。
【0006】
2つの高親和性ヒトIL−8受容体(77%相同性)が特徴付けられている:CXCR1は、IL−8のみと高親和性で結合し、CXCR2はIL−8に対して高親和性で結合し、ならびにGRO−α、GROβ、GROγおよびNAP−2に関しても同様である。Holmes et al., supra; Murphy et al., Science 253, 1280 (1991);Lee et al., J. Biol. Chem. 267, 16283 (1992) ; LaRosa et al., J. Biol. Chem. 267, 25402 (1992) ;およびGayle et al., J. Biol. Chem. 268, 7283 (1993)を参照。
【0007】
当該分野において、CXCR1および/またはCXCR2受容体に結合することができる化合物に対する処理が依然として必要とされている。したがって、IL−8産生の増加(好中球およびT−細胞サブセットの炎症部位への走化性に関与する)に付随する症状は、IL−8受容体結合の阻害剤である化合物により恩恵が得られるだろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、式(I)で示される新規IL−8受容体アンタゴニストならびに本発明の化合物および医薬上許容される担体または希釈剤を含む組成物を含む。
本発明はまた、式(I)で示される新規IL−8受容体アンタゴニストならびに本発明の化合物および1種またはそれ以上のさらなる治療成分を含む組み合わせを含む。
本発明は、さらに、ケモカインがIL−8αまたはβ受容体に結合するケモカイン介在疾患の治療方法であって、有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を投与することを含む方法を含む。
本発明は、また、IL−8のその受容体への結合の阻害が必要な哺乳動物における該阻害方法であって、該哺乳動物に、有効量の式(I)で示される化合物を投与することを含む方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明で有用な式(I)で示される化合物は、構造式:
【化1】

[式中:
Xは、ハロゲン、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、シアノ、CF、およびOCFからなる群から選択され;
R2は、C3−6シクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールからなる群から選択され、ここに、該フェニルまたはヘテロアリール基は、独立して、C1−3アルキル、ハロゲン、CF、OCF、フェニルオキシおよびベンジルオキシからなる群から選択される置換基により1または2回置換されていてもよく;あるいは
R2は、メチレンジオキシまたは(ジ−ハロ−置換)−メチレンジオキシにより置換されているフェニルであり;
R1はC4−8ヘテロサイクリル(CHであり、ここに、該ヘテロサイクリル基は、独立して、C1−3アルキル、C(O)OR4およびC(O)R5からなる群から選択される置換基により1または2回置換されていてもよく;
R4およびR5は、独立して、C1−3アルキルであり;
nは0または1であり;
あるいは
R1は、下記環系(a−k):
【化2】

(式中、R3はHまたはC1−3アルキルである)
から選択される]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本明細書において用いられる場合、「C1−3アルキル」は、1〜3個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を意味する。かかる基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルが挙げられる。
本明細書において用いられる場合、「シクロアルキル」は、3〜6個の炭素原子の飽和単環式環を意味する。かかる基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。
【0011】
本明細書において用いられる場合、「ヘテロサイクリル」は、酸素、窒素または硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、4−8員の飽和または非芳香族、不飽和単環式環を意味する。かかる基の例としては、ピロリジニル、アゼチジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル等が挙げられる。
【0012】
本明細書において用いられる場合、「ヘテロアリール」は、酸素、窒素または硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、5−6員の単環式芳香環を意味する。かかる単環式芳香環の例としては、ピリジル、ピロリル、ピラニル、ピラゾリル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル等が挙げられる。
【0013】
本明細書において用いられる場合、「ハロゲン」または「ハロ」は、F、Cl、BrまたはIを意味する。
本明細書において用いられる場合、「C1−3アルコキシ」は、1〜3個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖アルコキシ基を意味する。アルコキシの例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびプロプ−2−オキシ等が挙げられる。
【0014】
本明細書において用いられる場合、「置換されていてもよい」は、特記しない限り、個々の場合において、独立して、ハロゲン、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールのような基により1〜3回置換されていてもよいことを意味し、ハロゲンを除く任意の置換基は、さらに独立して、ハロゲンまたはC1−2アルキルにより1〜3回置換されていてもよい。
【0015】
本発明の化合物は、1個またはそれ以上の不斉炭素原子を含有することができ、ラセミ体および光学活性体として存在しうる。これらのすべての化合物およびジアステレオマーは、本発明の範囲内に含まれる。
【0016】
適当には、Xは、ハロゲン、C1−3アルキル、C1−3アルコキシシアノ、CF、およびOCFからなる群から選択される。
【0017】
一の具体例において、Xはハロゲンである。
さらなる具体例において、XはF、ClおよびBrからなる群から選択される。
さらなる具体例において、XはClである。
【0018】
適当には、R2は、C3−6シクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールからなる群から選択され、ここに、該フェニルまたはヘテロアリール基は、独立して、C1−3アルキル、ハロゲン、CF、OCF、フェニルオキシおよびベンジルオキシからなる群から選択される置換基により1または2回置換されていてもよく;あるいは
R2は、メチレンジオキシまたは(ジ−ハロ−置換)−メチレンジオキシにより置換されているフェニルである。
【0019】
一の具体例において、R2は、独立して、C1−3アルキル、ハロゲン、OCFまたはフェニルオキシからなる群から選択される置換基により1または2回置換されていてもよいフェニルを意味する。
一の具体例において、R2は、ハロゲンにより1回置換されていてもよいピリジルを意味する。
【0020】
さらなる具体例において、R2は、クロロにより置換されたピリジルを意味する。
さらなる具体例において、R2は、ジフルオロメチレンジオキシにより置換されたフェニルである。
【0021】
さらなる具体例において、R2はC3−6シクロアルキルである。
さらなる具体例において、R2は、ハロメチルフェニル、トリハロメチルオキシフェニル、ジハロフェニル、エチルフェニルまたはフェニルオキシフェニルである。
【0022】
さらなる具体例において、R2は、3−フルオロ−2−メチルフェニル、2−トリフルオロメチルオキシフェニル、2−クロロ−3−フルオロフェニル、2−エチルフェニルまたは2−フェニルオキシフェニルである。
さらなる具体例において、R2はハロピリジルである。
さらなる具体例において、R2は2−クロロ−3−ピリジルである。
【0023】
適当には、R1は、C4−8ヘテロサイクル(CHであり、ここに該ヘテロサイクリル基は、独立して、C1−3アルキル、C(O)OR4およびC(O)R5からなる群から選択される置換基により置換されていてもよく;
ここに、R4およびR5が、独立して、C1−3アルキルであり;nが0または1である;
あるいは
R1は、以下の環系(a−k):
【化3】

[式中、R3はHまたはC1−3アルキルである]
からなる群から選択される。
【0024】
一の具体例において、R1ヘテロサイクリル基はピロリジニルである。
一の具体例において、R1ヘテロサイクリル基は、アゼチジニル、ピペリジニルおよびピロリジニルからなる群から選択される。
【0025】
さらなる具体例において、R1は、ピロリジニルメチル、アゼチジニル、ピペリジニル、ピロリジニルおよびエチル−1−ピペリジニルカルボキシレートからなる群から選択される。
【0026】
さらなる具体例において、R1は、3−ピロリジニルメチル、3−アゼチジニル、4−ピペリジニル、3−ピペリジニル、3−ピロリジニルおよびエチル−1−ピペリジニルカルボキシレートからなる群から選択される。
適当には、nは0または1である。
【0027】
一の具体例において、nは0である。
さらなる具体例において、nは1である。
【0028】
一の具体例において、R1は、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、2−アザビシクロ[2.2.2]オクチル、および2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.2]オクチルからなる群から選択されるヘテロサイクリル基である。
【0029】
さらなる具体例において、R1は、3−エキソ−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルまたは3−エキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルである。
【0030】
適当な医薬上許容される塩は当業者によく知られており、無機および有機酸塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、フェニル酢酸およびマンデル酸の塩を含む。加えて、式(I)で示される化合物の医薬上許容される塩はまた、例えば、置換基がカルボキシ基を含む場合、医薬上許容されるカチオンと形成される。適当な医薬上許容されるカチオンは当業者によく知られており、アルカリ、アルカリ土類、アンモニウムおよび第4級アミンカチオンが含まれる。
【0031】
本発明の代表的な化合物は、限定するものではないが:
N−(4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−{[(3−エキソ)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]スルホニル}フェニル)−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3−ピロリジニルメチル)スルホニル]フェニル}−N’−{2−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}尿素;
N−[3−(3−アゼチニルスルホニル)−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル]−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3−ピロリジニルメチル)スルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−[3−(3−アゼチニルスルホニル)−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル]−N’−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)尿素;
N−[3−(3−アゼチニルスルホニル)−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3−ピロリジニルメチル)スルホニル]フェニル}尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−エチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−{2−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−エチルフェニル)尿素;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−エチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−{2−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−{2−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
4−{[6−クロロ−3−({[(3−フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−2−ヒドロキシフェニル]スルホニル}−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
4−({6−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[({[2−(フェニルオキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;
4−{[6−クロロ−3−({[(2−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−2−ヒドロキシフェニル]スルホニル}−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;および
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素
またはその医薬上許容される塩を含む。
適当な塩は塩酸塩である。
【0032】
一の具体例において、本発明の化合物は、限定するものではないが:
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
4−{[6−クロロ−3−({[(3−フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−2−ヒドロキシフェニル]スルホニル}−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
4−({6−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[({[2−(フェニルオキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;
4−{[6−クロロ−3−({[(2−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−2−ヒドロキシフェニル]スルホニル}−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;および
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素
またはその医薬上許容される塩を含む。
【0033】
さらなる具体例において、本発明の化合物は、限定するものではないが:
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;および
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素;
またはその医薬上許容される塩を含む。
【0034】
さらなる具体例において、本発明の化合物は、限定するものではないが:
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;および
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
またはその医薬上許容される塩を含む。
【0035】
製造方法
本発明の化合物は、工程:
A)式(II):
【化4】

で示されるスルフィドを式(III):
【化5】

で示されるスルホンに酸化すること;
B)スルホンを式(IV):
【化6】

で示されるアミノフェノールに加水分解すること;および
C)アミノフェノールをイソシアネートまたはイソシアネート前駆体に曝して、最終生成物を得ること;
を含む方法により合成することができる。
【0036】
本発明はまた、式(II):
【化7】

式(III):
【化8】

および式(IV):
【化9】

からなる群から選択される新規中間体に関する。
【0037】
式(I)で示される化合物は、下記スキーム1に説明する合成法を適用することにより得ることができる。これらのスキームに示される合成は、種々の異なる基を有する式(I)で示される化合物の製造に適用することができ、これらは、適当に保護された任意の置換基を用いて反応させることにより、本明細書に記載の反応との整合性が得られる。これらの場合、続いて脱保護して、一般に開示した性質の化合物を得ることができる。尿素核が確立すると、これらの式で示される化合物は、当該分野でよく知られた官能基の相互変換に関する標準的な方法を用いて調製することができる。
【0038】
【化10】

【0039】
R1が3級または芳香族アミン基である実施例において、式(I)で示される化合物はスキーム1に従って調製することができる。
【0040】
スルホニルクロライド1(WO01/68033A2(スキーム1、1化合物の調製に関する教示の範囲で出典明示により本明細書に組み入れる)に従って調製した)を、対応するチオール2に、DMF中トリフェニルホスフィンのような条件下で還元する。別法として、化合物2を、対応リチウムアニオン(WO01/68033A2(スキーム1、1化合物の調製に関する教示の範囲で出典明示により本明細書に組み入れる)を参照)を硫黄(S)でクエンチングすることにより調製することができる。ついで、2のアルキル化を、R1−LG(ここに、LGは、クロロ、ブロモ、ヨウドまたはスルホネートのような脱離基を示す)で、塩基の存在下で処理することにより行う。得られたスルフィド3を、スルホン4に、過酸化水素のような酸化剤に曝すことにより酸化した。ベンゾオキサゾール基を加水分解して、アミノフェノール5を得、ついで、イソシアネートまたは適当なイソシアネート前駆体に曝して、系内でイコシアネートに変換することができる。この反応により最終尿素6を得る。
【0041】
Boc基または同様の酸に不安定な保護基により保護されたR1が1級または2級アミンである場合、化合物はスキーム2のように調製することができる。スルホン形成および加水分解を上記のように行うが、後者はBoc基を除去するので、Boc無水物および水酸化ナトリウムのような適当な反応条件下で再導入して、化合物5aを得る。尿素形成の後、1,4−ジオキサン中4N塩酸のような酸性条件下でBoc基を除去して所望の生成物7を得る。最後に、得られたアミンをさらに当業者に公知の還元アミノ化に付して、2級または3級アミン8を得る。
【0042】
【化11】

スキーム2における中間体4a、5a、6a、7および8は新規中間体である。
【0043】
合成実施例
以下に実施例は本発明を説明する。これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではなく、むしろ当業者に本発明の化合物、組成物および方法に対するガイダンスを与えるためのものである。本発明の特定の実施例が記載されている場合、当業者は、種々の変更および修飾を、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行うことができることは明らかだろう。
【0044】
すべてのエーテルは、ジエチルエーテルに言及し;ブラインは飽和NaC水溶液を意味し、DCMはジクロロメタンを意味し、THFはテトラヒドロフランを意味し、EtOAcは酢酸エチルを意味し、HexおよびHxはヘキサンを意味し、IMSは工業用変性アルコールを意味し、TBMEはtert−ブチルメチルエーテルを意味し、DMFはジメチルホルムアミドを意味し、BOCおよびBocはtert−ブチルオキシカルボニルを意味する。特記しない限り、すべての温度は℃(摂氏)で表される。すべての反応は、特記しない限り、不活性雰囲気下室温にて行われる。
【0045】
H NMRスペクトルは、Jeol Delta2(300MHz)スペクトロメーターで記録した。化学シフトは、百万分率(ppm,δ単位)で示す。分裂パターンは見かけの多重度で記載し、s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、quint(クインテット)、m(マルチプレット)、br(ブロード)で表す。
【0046】
特記しない限り、「フラッシュ」および「カラムクロマトグラフィー」は、規定の溶媒系を用いるシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィーを意味する。
LC−MSデータは、Shimadzu LC システム(SCL−10A ControllerおよびデュアルUV検出器)を備えたPE Sciex Single Quadrupole LC/MS API−150、またはWaters2695セパレーションモジュールを備えたWatersマイクロマスZQのいずれかで得た。
【0047】
出発物質1:
N−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド:
3,4−ジクロロアニリン(150g)を1.0LのTBMEに溶解し、溶液を10℃に冷却した。水酸化ナトリウム(140.7gの30%水溶液)を、機械的に撹拌しながら加えた。塩化ピバロイル(125.9mL)を、内部温度を35℃以下に保ちながら滴下した。添加後、反応物の温度を30−35℃にさらに30分間維持した。ついで、反応混合物を室温に冷却し、ついで、0−5℃で1時間保持した。得られた沈殿物を濾過し、600mLの水/MeOH(90/10)、ついで、900mLの水で洗浄した。得られた固体を、減圧オーブンにて55℃で4日間乾燥した。収量:162g.H−NMR(DMSO−d)δ9.46(s,1H),8.04(d,J=2.4Hz,1H),7.65(dd,J=9.0.2.4Hz,1H),7.54(d,J=9.0Hz,1H),1.22(9H,s)
【0048】
出発物質2:
6−クロロ−2−(1,1−ジメチルエチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−7−スルホニルクロライド:
N−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド(121g)を720mLのTHF中に溶解し、溶液を−50℃に冷却した。ブチルリチウム(433mL、ヘキサン中2.5N)を、内部温度を−45℃と−35℃の間に保ちながら加え(最終温度:−35℃)。−25℃で40分間保持した。反応混合物をHPLCでチェックして、5−10%の出発物質が残っていることがわかった。さらに35mLのブチルリチウムを−30℃で加え、反応物を−30〜−25℃でさらに30分間保持した(HPLC:有意な変化は無かった)。反応混合物を−45℃に冷却し、SOを溶液に、飽和するまで通気した。ついで、反応混合物を−10〜0℃で45分間撹拌した。アルゴン(2ダブルバルーン容量)を溶液にバブリングし、ついで、反応混合物を−5℃に冷却した。塩化スルフリル(58.8mL)を、温度を22℃以下に保持しながら加えた。ついで、反応混合物を10−15℃に1時間保持した(HPLC:完了)。EtOAcを加え、混合物を濃縮して、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発した。粗物質が結晶化し、これを熱ヘキサンでトリチュレートした。収量:87.2g;H−NMR(DMSO−d)δ7.60(d,J=8.4Hz,1H),7.34(d,J=8.4Hz,1H),1.43(9H,s)
【0049】
中間体1:
【化12】

出発物質1,N−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド(WO01/68033A2(出発物質1の合成の教示の範囲で出典明示により本明細書に組み入れる)に従って調製し、また、上記も記載されている)を乾燥THF(400mL)中に溶解し、ついで、−75℃にアルゴン雰囲気下で冷却した。n−BuLi(160mL、ヘキサン中2.5M、5当量)を、温度を−60℃以下に保ちながら滴下した。すべてのn−BuLiを加えると、反応物を−5℃1.5時間撹拌し、ついで、−70℃で撹拌し、硫黄(「硫黄華」)(13g)を加え、ついで、−70℃〜室温で一晩撹拌した。反応混合物を−10℃で撹拌した後、溶液は黄色から褐色/橙色に変化した。反応混合物を0℃に冷却し、2NのHCl溶液(200mL)でクエンチし、10分間撹拌した。有機層を分離し、2NのNaOH溶液でpH12−13に塩基性化し、ついで、EtOAcで洗浄した。水層を、2MのHCl溶液で、約pH1に再び酸性化し、ジクロロメタン(2×)で抽出し、これを水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、1:5(EtOAc/Hex)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製した。収量:6g(30%、橙色油)。H−NMR(CDCl)δ7.39−7.30(m,2H),4.08(s,1H),1.50(9H,s)
【0050】
別法として、中間体1を以下の方法で調製した:
トリフェニルホスフィン(89g)をDCM(200ml)およびDMF(2.2ml)中に溶解した。溶液を氷/メタノール浴で−1℃に冷却した。これに、6−クロロ−2−(1,1−ジメチルエチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−7−スルホニルクロライド,出発物質2(WO01/68033A2(出発物質2の合成の教示の範囲で出典明示により本明細書に組み入れる)に従って調製し、また、上記も記載されている)(35g)のDCM(100ml)中溶液を、温度を15℃以下に保ちながら30分にわたって加えた。反応混合物を窒素雰囲気下18時間室温にて撹拌した。反応混合物を2N塩酸(200ml)を用いてクエンチした。相を分離し、有機相を減圧下で蒸発させた。残渣を2N水酸化ナトリウム(400ml)中に懸濁させ、3時間強く撹拌した。固体を濾過により除去し、水で洗浄した。合した濾液および洗浄液を、氷/水浴で冷却し、5N塩酸を用いて約pH1に酸性化した。これを、TBME(400ml)を用いて抽出した。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて、中間体1(22.85g)を褐色固体として得た。
【0051】
中間体2:(一般手順A)
【化13】

(R)−(+)−3−ヒドロキシピペリジン塩酸塩(1g)のDCM(20mL)中懸濁液に、EtN(3.04mL)、ついで、BOCO(1.75g)を0℃で加え、これを週末の間静置した。水(50mL)を加え、DCM(100mL)で抽出した。合した有機物を水(2×50mL)ついで、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮した。残渣を、カラムに付した(フラッシュ、010%MeOH/DCMの勾配で溶出)。収量:1.55g.H−NMR(CDCl)δ3.74−3.69(2H,m),3.56−3.48(1H,m),3.18−3.03(2H,m),1.92−1.83(1H,m),1.79−1.71(2H,m),1.55−1.45(1H,m),1.43(9H,s)
【0052】
中間体3:(一般手順B)
【化14】

中間体2(1g)のDCM(10mL)中溶液に、EtN(1.38mL)、ついで、MsCl(0.46mL)を0℃で滴下した。0℃で1時間撹拌した後、反応物を室温に加温し、水(10mL)でクエンチし、分離した。水層をDCM(2×20mL)で抽出した。合した有機物を水(40mL)で洗浄し、シリカのへらを加え、乾燥し(NaSO)および濃縮した。収量:1.4148g;H−NMR(CDCl)δ4.71(1H,brs),3.62(2H,brd),3.49−3.27(2H,m),3.04(3H,s),2.01−1.76(3H,m),1.79−1.71(2H,m),1.55−1.45(1H,m),1.45(9H,s)
【0053】
中間体4:(一般手順C)
【化15】

NaH(0.30g)のTHF(20mL)中懸濁液に、中間体1(出発物質1を用いる)(1.22g)を滴下した。1時間撹拌した後THF中の、中間体3(1.41g)を加え、反応物を80℃に加熱し、一晩静置した。反応混合物を室温に冷却し、ついで、NaHCO水溶液(50mL)でクエンチした。反応混合物をDCM(2×50mL)で抽出した。合した有機物を水(100mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮した。残渣をカラムに付した(フラッシュ、20%EtOAC/Hx、シリカ)。収量:946.9mg;H−NMR(CDCl)δ7.50(d,J=7.9Hz,1H),7.38(d,J=7.9Hz,1H),3.82(d,J=13.4Hz,1H),3.55−3.45(m,1H),3.00−2.80(m,2H)
【0054】
中間体5:(一般手順D)
【化16】

中間体4(946.9mg)のDCM(10mL)中溶液に、DCM(10mL)中のmCPBA(2.31g)を−10℃で加えた。反応物を−10℃で1時間撹拌し、ついで、室温に加温した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(50mL)でクエンチし、ついで、DCM(2×70mL)で抽出した。合した有機物を水(50mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮した。残渣を、カラムに付した(フラッシュ、30%EtOAc/Hx、シリカ)。収量353.6mg(35%、黄色油);MS(m/z,ES,M+H):457.08
【0055】
中間体6:(一般手順E)
【化17】

中間体5(353mg)のIMS(5mL)中溶液に、濃HCl(5mL)を加えた。ついで、反応物を80℃で加熱し、一晩静置した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮して、IMSを除去した。残渣を、飽和NaOH水溶液でpH12に塩基性化し、EtOAc(30mL)、BOCO(1当量、0.17g)を0℃で加え、一晩静置した。反応混合物を分離し、水層をEtOAc(2×30mL)で抽出した。合した有機物を乾燥し(NaSO)、濃縮した。残渣をカラムに付した(フラッシュ、10%−30%EA/Hx勾配で溶出)。収量:2つの生成物含有フラクションを単離した:58.0mgおよび180.9mg.MS(m/z,ES,M+H):291.01
【0056】
中間体7:(一般手順F)
【化18】

3−フルオロ−2−メチルアニリン(7.4g)をDCM(220mL)中に、アルゴン雰囲気下、室温にて溶解した。0℃に冷却した後、飽和NaHCO水溶液(220mL)、ついで、トリホスゲン(5.85g)を加えた。反応物を0℃で1時間撹拌した。反応物を0℃で1時間撹拌した。この後、生成物をDCM(2×50mL)で抽出した。有機フラクションを合し、MgSOで乾燥し、溶媒を減圧下で除去して、黄色油を得た。ヘキサンを加え、白色塩を沈殿させ、濾過した。ヘキサンを減圧下で除去して、黄色油を得たl(7.69g、86%)。H−NMR(CDCl)δ7.09(dd,1H),6.92−6.85(m,2H),2.24(s,3H)
【0057】
中間体8:(一般手順G)
【化19】

中間体6(60mg)のDCM(3mL)中溶液に中間体7(70mg)を加え、反応物を週末の間そのままにした。反応混合物を濃縮し、残渣をカラムに付した(フラッシュ、20%−30%EtOAc/Hxの勾配で溶出)。収量:56.2mg.MS(m/z,ES,M+H):542.01
【0058】
実施例1:N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素.(一般手順H)
【化20】

中間体8(56.2mg)および4NのHCl/ジオキサン(3mL)を室温にて一緒に撹拌し、一晩置いた。中間体6、5、4、3および2を上記のように調製した。中間体1を、実施例1の合成用の出発物質1を用いて調製した。反応混合物を濃縮し、残渣を最小限の量のMeOH中に溶解し、EtOを加えた。固体を砕き、濾過し、乾燥した。粗収量:28.4mg。粗生成物を最小限の量のMeOH中に溶解し、EtOを加えた。固体を砕き、溶媒をデカンテーションし、固体を乾燥させた。収量:18.8mg.MS(m/z,ES,M+H):441.98.NMR(MeOD)δ8.40(1H,d,Ar),7.46(1H,d,Ar),7.19−7.15(2H,m,Ar),6.85(1H,t,ArH),4.14(1H,dt,C),3.66(1H,dd,C),3.37(2H,d,C),3.04(1H,dt,C),2.19(3H,S,ArC),2.14−1.69(4H,m,2xC
【0059】
中間体9:
【化21】

DCM(40mL)中のトリホスゲン(7.7g)を、DCM(200mL)中の3−アミノ−2−クロロピリジン(10g)および飽和NaCHO水溶液(200mL)中に0℃で加えた。ついで、反応物を1時間撹拌した。ついで、生成物をDCM(2×50mL)で抽出し、NaSOで乾燥し、溶媒を減圧下で除去して、灰白色固体を得た。ヘキサンでトリチュレートし、ついで、固体を濾過し、溶媒を蒸発させて、生成物を無色油として得た。生成物をアルゴンでフラッシュし、冷蔵庫に置いた後、白色結晶性固体を得た(6g)。H−NMR(CDCl)δ8.22(brs,1H),7.45(d,1H),7.27−7.20(m,1H)
【0060】
中間体10:
【化22】

中間体6(60mg)のDCM(3mL)中溶液に、中間体9(71mg)を加え、反応物を週末の間置いた。反応混合物を濃縮し、残渣をカラムに付した(フラッシュ、20−30%EtOAc/Hx、シリカ)。収量:60.0mg.MS(m/z,ES,M+H):544.97
【0061】
実施例2.N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素
【化23】

中間体10(60mg)および4NのHCl/ジオキサン(3mL)を室温にて一緒に撹拌し、一晩置いた。中間体6、5、4、3および2を上記のように調製した。中間体1を、実施例2を合成するための出発物質1を用いて調製した。反応混合物を濃縮し、残渣を最小限の量のMeOHおよびEtOAcを加えた。固体を砕き、溶媒をデカンテーションし、固体を乾燥させた。収量:9.1mg;MS(m/z,ES,M+H):444.91.NMR(MeOD)δ8.57(1H,dd,Ar),8.45(1H,d,Ar),8.04(1H,dd,Ar),7.35(1H,dd,Ar),7.19(1H,d,Ar),4.17−4.09(1H,m,C),3.64(1H,dd,C),3.39−3.33(2H,m,C),3.05(1H,dt,C),2.15−1.74(4H,m,2xC
【0062】
中間体11:
【化24】

中間体6(60mg)のDCM(3mL)中の懸濁液に、2−クロロ−3−フルオロフェニルイソシアネート(79mg)を加え、反応物を週末の間置いた。反応混合物を濃縮し、残渣をカラムに付した(フラッシュ、0−30%EtOAc/Hxで溶出した)。収量:71.2mg;R:0.51(50%EA/Hx);MS(m/z、ES,M+H):561.95
【0063】
実施例3.N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素
【化25】

中間体11(71.2mg)および4NのHCl/ジオキサン(3mL)を室温にて一緒に撹拌し、一晩置いた。中間体6、5、4、3および2を上記のように調製した。中間体1を、実施例3を合成するための出発物質1を用いて調製した。反応混合物を濃縮し、残渣を最小限の量のMeOHに溶解し、EtOを加えた。固体を砕き、濾過し、乾燥した。収量:50.1mg(灰白色固体)。MS(m/z,ES,M+H):461.96.NMR(MeOD)δ8.42(1H,d,Ar),7.93(1H,d,Ar),7.26(1H,dt,Ar),7.18(1H,d,Ar),6.95(1H,dt,Ar),4.21−4.11(1H,m,C),3.66(1H,dd,C),3.39−3.31(2H,m,C),3.03(1H,dt,C),2.17−1.72(4H,m,2xC
【0064】
表1.中間体を一般手順A−Eに従って調製した。
【表1】

【0065】
中間体18:
【化26】

2バッチの2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−アミン(1gおよび3.58g)を、トリホスゲン(566mgおよび2.04mg)およびDCM(20mLおよび80mL)中の飽和NaHCO水溶液(20mLおよび80mL)で、中間体9に記載のようにで処理して、2つのバッチを合して、3.27gの所望の生成物を得た。H−NMR(CDCl)δ7.05(t,1H),6.90(d,1H),6.82(d,1H)
【0066】
中間体1を、すべての合成に関して出発物質1を用いて調製した。
表2.表1の中間体から実施例を調製した。
【表2】

【0067】
【表3】

【0068】
【表4】

【0069】
【表5】

【0070】
中間体19:
【化27】

N−Boc−ノルトロピノン(6.3g)をMeOH(150mL)中に溶解し、0℃に冷却した。NaBHを加え、反応混合物を0℃で2.5時間撹拌した。反応物を水でクエンチし、pH3に酸性化し、DCM(×3)で抽出した。合した有機層をNaSOで乾燥し、濃縮して、所望の生成物を得た(5.0g、79%、白色固体)。R:0.38(EtOAc/Hx:1/1)
【0071】
中間体20:
【化28】

中間体19を、中間体18および中間体1(出発物質1を用いる)から、一般手順B、C、DおよびEに従って調製した。全体の収量:29%、MS(m/z,ES,M+H):316.99。
【0072】
中間体21:
【化29】

100mLの丸底フラスコに、(R)−(−)−N−Boc−3−ピロリジノール(1.5g)をアルゴン雰囲気下で加えた。ついで、CBr(1.5g)、ついで乾燥THF(50mL)を加え、混合物を5℃に冷却した。ついで、PPhを5分にわたって加え、TLCにより進行を追った。固体を濾過により除去し、エーテルで洗浄した。濾液を濃縮し、1:3EtOAc:Hxで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。収量:2.3g(>100%、さらに精製することなく用いた)。H−NMR(CDCl)δ4.48(brs,1H),3.82−3.65(m,2H),3.62−3.46(m,2H),2.38−2−18(m,2H),1.46(s,9H)
【0073】
中間体22:(一般手順I)
【化30】

メチルエチルケトン(10mL)中の中間体1(1.0g)、中間体21(1.24g)およびKCO(0.49g)を、室温にて一晩撹拌した。中間体1を出発物質1を用いて調製した。反応物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をNaSOで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、1:4EtOAc:Hxで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。収量:0.60g(36%、褐色油);H−NMR(CDCl)δ7.53(d,J=8.3Hz,1H),7.39(d,J=8.3Hz,1H),4.15−4.05(m,1H),3.70−3.50(m,2H),3.50−3.27(m,2H),2.28−2.10(m,1H),1.90−1.77(m,1H),1.47(s,9H),1.44(s,9H)
【0074】
中間体23:
【化31】

中間体22(0.40g)をDCM(4mL)中−10℃で撹拌し、mCPBA(0.68g)を加えた。得られた混合物を−10℃で30分間撹拌した。反応物をNaHCO溶液でクエンチし、DCMで抽出し、水で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、1:3EtOAc:Hxで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。収量:0.30g(69%、白色固体);LCMS(m/z,M+H):443
【0075】
中間体24:(一般手順J)
【化32】

中間体23(0.30g)をTHF(2mL)中で撹拌し、ついで、濃HClを加え、80℃に一晩加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去し、残った混合物を50%NaOH水溶液で塩基性化した。混合物を0℃に冷却し、EtOAc、ついで、BOCO(0.155g)を加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、有機相を分離し、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中33−75%EtOAcの勾配で溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。0.25g(当量).LCMS(m/z,M+H−tBu):321.00
【0076】
中間体25:
【化33】

中間体25を中間体1(0.5g)およびN−Boc−4−ブロモピペリジン(0.59g)から、一般手順I、DおよびJに従って調製した。収量:0.50g(全体で58%)。中間体1を出発物質1を用いて調製した。
【0077】
実施例27.4−({6−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[({[2−(フェニルオキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)−1−ピペリジンカルボン酸エチル.(一般手順K)
【化34】

中間体25(0.25g)および2−フェノキシフェニルイソシアネート(0.175g)をDMF(3mL)中に溶解し、反応混合物を室温にて一晩撹拌した。過剰のDMFを蒸発させ、残った混合物をカラムに充填し、1:3EtOAc:Hxで溶出した。収量:400mg(当量、白色固体)MS(m/z,ES,M+H):574.17
【0078】
実施例28.N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素
【化35】

実施例27(0.20g)をCHCl(2mL)中、アルゴン雰囲気下室温にて撹拌した。ヨウドトリメチルシラン(0.21g)を加え、混合物を一晩還流した。反応が進行しなかったので、2バッチのクロロトリメチルシラン(0.037g pr.バッチ)およびNaI(0.051g pr.バッチ)を加え、反応物を75℃にさらに6時間加熱した。この後、MeOHを加え、混合物をさらに30分間撹拌し、溶媒を除去した。メタノール中アンモニアを加えた。混合物をDCMで抽出し、有機層を水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗生成物をDCM/エーテルで抽出し、ついで、メタノールで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。収量:10mg(6%、明褐色固体)MS(m/z,ES,M+H):502.06。
【0079】
中間体4〜6、8、10〜17、20、22〜25は新規中間体である。
表3.実施例を中間体20、24および25から調製した。
【表6】

【0080】
【表7】

【0081】
【表8】

【0082】
治療方法
式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩は、ヒトまたは他の哺乳動物における、かかる哺乳動物の細胞、例えば、限定するものではないが、単球および/またはマクロファージ、またはI型受容体もしくはII型受容体とも称されるIL−8α受容体もしくはβ受容体に結合する他のケモカインによる過剰または未制御のIL−8サイトカイン産生により悪化するかまたは引き起こされる病態の予防または治療的処置用の医薬の製造において用いることができる。
【0083】
したがって、本発明は、ケモカインがIL−8αまたはβ受容体に結合するケモカイン介在疾患の治療方法であって、有効量の式(I)で示される化合物または医薬上許容される塩を投与することを含む方法を提供する。特に、ケモカインは、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78である。
【0084】
式(I)で示される化合物は、サイトカイン機能、特に、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78を阻害して、生理学的機能を正常なレベルまたは場合によっては正常下レベルに生物学的にダウンレギュレートして病態を改善するのに十分な量で投与される。例えば、本発明に関するIL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78の異常なレベルとは、(i)1ピコグラム/mL以上の遊離IL−8のレベル;(ii)正常な生理学的レベルより高いいずれかの細胞性IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78;または(iii)IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78を各々産生する細胞または組織における基底レベル以上のIL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78の存在である。
【0085】
過剰または非制御IL−8産生が、疾患の悪化および/または発生に関与している多くの病態がある。ケモカイン介在疾患は、乾癬、アトピー性皮膚炎、変形性感染症、関節リウマチ、喘息、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、卒中、敗血性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性菌敗血症、毒性ショック症候群、心臓性および腎性再潅流傷害、糸球体腎炎、血栓症、移植片対宿主反応、アルツハイマー病、同種移植拒絶反応、マラリア、再狭窄、血管形成、アテローム性動脈硬化症、骨粗鬆症、歯肉炎、ウイルス性疾患、例えば、ライノウイルスまたは望ましくない造血幹細胞放出を含む。
【0086】
これらの疾患は、主に、大量の好中球浸潤、T細胞浸潤または新生血管成長により特徴付けられ、好中球の炎症部位への走化性または内皮細胞の定方向増殖を引き起こすIL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78産生の増加に付随する。他の炎症性サイトカイン(IL−1、TNFおよびIL−6)とは対照的に、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78は、好中球走化性、限定するものではないがエラスターゼ放出を包含する酵素放出ならびにスーパーオキシド産生および活性化を促進する独特の性質を有する。IL−8I型またはII型受容体を介して作用するα−ケモカイン、特に、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78は、内皮細胞の定方向増殖を促進することにより腫瘍の新生血管形成を促進することができる。したがって、IL−8誘発性走化性または活性化の阻害は、好中球浸潤を直接的に減少させる。
【0087】
最近の証拠は、また、HIV感染症の治療におけるケモカインの役割を示している。Littleman et al., Nature 381, pp. 661 (1996)およびKoup et al., Nature 381, pp. 667 (1996)。
【0088】
また、最近の証拠は、アテローム性動脈硬化症の治療におけるIL−8阻害剤の使用を示している。第1の文献、Boisvert et al., J. Clin. Invest, 1998, 101:353-363は、骨髄移植を介して、幹細胞(および、したがって、単球/マクロファージ)上にIL−8受容体が存在しないことがLDL受容体欠損マウスにおいてアテローム性硬化性斑の進行を減少させることを証明している。さらなる支持文献には以下のものがある:Apostolopoulos, et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 1996, 16:1007-1012; Liu, et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol, 1997, 17:317-323; Rus, et al., Atherosclerosis. 1996, 127:263-271; Wang et al. ,J. Biol. Chem. 1996, 271:8837-8842; Yue, et al., Eur. J. Pharmacol. 1993, 240:81-84; Koch ,et al., Am. J. Pathol., 1993, 142:1423-1431; Lee, et al., Immunol. Lett., 1996, 53, 109-113;およびTerkeltaub et al., Arterioscler. Thromb., 1994, 14:47-53。
【0089】
また、本発明は、式(I)で示されるケモカイン受容体アンタゴニスト化合物による、CNS損傷の治療方法を提供する。かかる治療は、急性発症における、ならびにCNS損傷に罹患し易いと考えられる個体における損傷の予防を提供する。
【0090】
本明細書で定義されるCNS損傷は、手術によるような開放性もしくは穿通性頭部外傷、または頭部への損傷によるような非開放性頭部外傷の両方を含む。また、特に、脳領域の虚血性発作もまたこの定義に含まれる。
【0091】
虚血性卒中は、通常、血管の塞栓、血栓または局所性アテローム性閉鎖の結果として、特定の脳領域への不十分な血液供給により引き起こされる限局性神経障害であると定義できる。この領域における炎症性サイトカインの役割が明らかになってきており、本発明は、これらの損傷の有効な治療方法を提供する。これらのような急性損傷について利用可能な治療法は比較的少ない。
【0092】
TNF−αは、内皮白血球接着分子発現を含む炎症誘発作用を有するサイトカインである。白血球は虚血性脳病変へ浸潤し、したがって、TNFのレベルを阻害するかまたは減少させる化合物は、虚血性脳損傷の治療に有用である。Liu et al., Stroke, Vol. 25., No.7, pp. 1481-88 (1994)(出典明示により本明細書に組み入れる)を参照のこと。
【0093】
非開放性頭部損傷のモデルおよび5−LO/CO混合薬剤での処置は、Shohami et al., J. of Vaisc & Clinical Physiologyand Pharmacology, Vol.3, No.2, pp.99-107 (1992)において検討されている。浮腫形成を減少させる処置は、これらの治療される動物における機能的結果を改善することが見出された。
【0094】
式(I)で示される化合物を、例えば、好中球走化性および活性化の減少により証明されるような、IL−8αまたはβ受容体と結合するIL−8がこれらの受容体と結合するのを阻害するのに十分な量で投与する。式(I)で示される化合物がIL−8結合の阻害剤であるという知見は、本明細書において記載するインビトロ受容体結合検定における式(I)で示される化合物の効果に基づいている。式(I)で示される化合物はIL−8II型受容体の阻害剤であることが明らかにされた。
【0095】
本明細書において用いる場合、「IL−8により媒介される疾患または病態」なる用語は、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78が、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78その物を産生することにより、またはIL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2またはENA−78が限定するものではないがIL−1、IL−6またはTNFなどの別のモノカインを放出させることにより役割を果たす全ての病態を意味する。したがって、例えば、IL−1が主成分であり、その産生または作用がIL−8に応答して悪化または分泌される病態は、IL−8により媒介される病態であると考えられる。
【0096】
本明細書において用いる場合、「ケモカインにより媒介される疾患または病態」なる用語は、IL−8αまたはβ受容体と結合するケモカイン、例えば、限定するものではないがIL−8、GRO−α、GRO−β、GROγ、NAP−2またはENA−78などが役割を果たす全ての病態を意味する。これは、IL−8が、IL−8その物を産生することにより、またはIL−8が、限定するものではないがIL−1、IL−6またはTNF等の別のモノカインを放出させることにより役割を果たす病態を含む。したがって、例えば、IL−1が主成分であり、その産生または作用がIL−8に応答して悪化または分泌される病態は、IL−8により媒介される病態であると考えられる。
【0097】
本明細書において用いる場合、「サイトカイン」なる用語は、細胞の機能に影響を与え、免疫、炎症または造血応答における細胞間の相互作用を調節する分子である分泌ポリペプチドを意味する。サイトカインは、限定するものではないが、どの細胞が産生するかにかかわらず、モノカインおよびリンホカインを含む。例えば、モノカインは、一般に、単核細胞、例えば、マクロファージおよび/または単球により産生および分泌されるものをいう。しかしながら、ナチュラルキラー細胞、線維芽細胞、好塩基球、好中球、内皮細胞、脳星状細胞、骨髄ストローマ細胞、表皮性ケラチノサイトおよびB−リンパ球などの多くの他の細胞もまたモノカインを産生する。リンホカインは、一般に、リンパ球により産生されるものをいう。サイトカインの例としては、限定するものではないが、インターロイキン−1(IL−1)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−8(IL−8)、腫瘍壊死因子−アルファ(TNF−α)および腫瘍壊死因子ベータ(TNF−β)が挙げられる。
【0098】
本明細書において用いる場合、「ケモカイン」なる用語は、上記した「サイトカイン」なる用語と同様に、細胞の機能に影響を与え、免疫、炎症または造血応答における細胞間の相互作用を調節する分子である分泌ポリペプチドを意味する。ケモカインは主に細胞膜貫通を介して分泌され、特定の白血球、好中球、単球、マクロファージ、T−細胞、B−細胞、内皮細胞および平滑筋細胞の走化性および活性化を引き起こす。ケモカインの例としては、限定するものではないが、IL−8、GRO−α、GRO−β、GRO−γ、NAP−2、ENA−78、IP−10、MIP−1α、MIP−β、PF4、ならびにMCP1、2および3が挙げられる。
【0099】
式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を治療において用いるためには、通常、これを標準的な医薬手法に従って医薬組成物に処方する。したがって、また、本発明は、有効で非毒性である量の式(I)で示される化合物および医薬上許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物に関する。
【0100】
式(I)で示される化合物、その医薬上許容される塩およびこれを配合した医薬組成物は、好都合には、薬剤投与に慣用的に用いられる経路のいずれか、例えば、経口、局所、非経口または吸入によって投与される。式(I)で示される化合物は、それを慣用的な方法に従って標準的医薬担体と組み合わせることにより調製される慣用的な投与剤形で投与される。式(I)で示される化合物は、また、公知の第2の治療上活性な化合物と組合せて慣用的な投与形態で投与することができる。これらの方法は、成分を、所望の調製物に適するように混合し、造粒し、ついで、圧縮または溶解させることからなる。医薬上許容される担体または希釈剤の形態および特性は、組合せる有効成分の量、投与経路および他のよく知られている要因に依存すると考えられる。担体は、他の処方成分と適合し、レシピエントに有害でないという意味で「許容され」なければならない。
【0101】
用いられる医薬担体は、例えば、固体または液体のいずれでもよい。固体担体の例は、ラクトース、白土、シュークロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などである。液体担体の例は、シロップ、落花生油、オリーブ油、水などである。同様に、担体または希釈剤は、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンなどの当該分野で公知の遅延性物質を単独でまたはワックスと共に含んでもよい。
【0102】
広範囲に及ぶ医薬形態を用いることができる。したがって、固体担体を用いる場合、製剤は、錠剤にしたり、粉末またはペレット形態でハードゼラチンカプセル中に入れたり、トローチまたはロゼンジの形態にすることができる。固体担体の量は、広範囲に及ぶが、好ましくは、約25mg〜約1gである。液体担体を用いる場合、製剤は、シロップ、エマルジョン、ソフトゼラチンカプセル、滅菌注射液、例えば、アンプルまたは非水性液体懸濁液の形態にされる。
【0103】
式(I)で示される化合物は、局所的に、すなわち、非全身性投与により投与される。これは、式(I)で示される化合物の表皮へまたは口腔内への外用、およびかかる化合物の耳、目および鼻への滴下注入を含み、化合物が著しく血流に入らないようにする。これに対して、全身性投与は、経口、静脈内、腹腔内および筋肉内投与を意味する。
【0104】
局所投与に適した処方は、皮膚を通して炎症部位へ浸透するのに適した液体または半液体製剤、例えば、塗布剤、ローション、クリーム、軟膏またはペースト、および目、耳または鼻への投与に適した滴剤を含む。有効成分は、局所投与の場合、処方物の0.001%w/w〜10%w/w、例えば、1重量%〜2重量%を含む。しかしながら、それを処方物の10%w/wほども含んでもよいが、好ましくは、5%w/w未満、より好ましくは、0.1%〜1%w/w含む。
【0105】
本発明のローションは、皮膚または目への適用に適したものを含む。眼ローションは、所望により殺菌剤を含んでもよい無菌水溶液を含み、滴剤の調製法と類似の方法により調製される。皮膚へ適用するためのローションまたは塗布剤は、また、アルコールまたはアセトンなどの皮膚の乾燥を促進し、冷却する薬剤および/またはグリセロールなどの保湿剤またはヒマシ油もしくは落花生油などの油を含んでもよい。
【0106】
本発明のクリーム、軟膏またはペーストは、外用のための有効成分を含む半固体処方物である。これらは、有効成分を微粉末または粉末形態で、単独または水性または非水性流体中溶液または懸濁液の形態で、適当な機械を用いて、グリース状または非グリース状基剤と混練することにより調製される。基剤は、炭化水素、例えば、固型、軟または流動パラフィン、グリセロール、ミツロウ、金属石鹸;漿剤;扁桃油、トウモロコシ油、落花生油、ヒマシ油またはオリーブ油などの天然起源の油;羊毛脂もしくはその誘導体またはステアリン酸もしくはオレイン酸などの脂肪酸などをアルコール、例えば、プロピレングリコールまたはマクロゲルとともに含んでもよい。処方物は、いずれの適当な界面活性剤、例えば、アニオン、カチオンまたは非イオン性界面活性剤、例えば、ソルビタンエステルまたはそのポリオキシエチレン誘導体を配合してもよい。懸濁化剤、例えば、天然ガム、セルロース誘導体または無機物質、例えば、ケイ酸質シリカ(silicaceous silicas)および他の成分、例えばラノリンを含んでいてもよい。
【0107】
本発明の滴剤は、滅菌水性または油性溶液または懸濁液を含んでいてもよく、有効成分を殺菌剤および/または殺真菌剤および/または他の適当な保存剤の適当な水溶液に溶かし、好ましくは、界面活性剤を配合することにより調製される。ついで、得られた溶液を濾過により清澄化し、適当な容器に移し、ついで、これを密封し、オートクレーブ処理または98〜100℃に半時間維持することにより滅菌する。別法として、溶液を濾過滅菌し、無菌技法により容器に移す。滴剤に配合するのに適した殺菌剤および殺真菌剤の例は、硝酸フェニル水銀または酢酸フェニル水銀(0.002%)、塩化ベンザルコニウム(0.01%)および酢酸クロルヘキシジン(0.01%)である。油性溶液の調製に適した溶媒としては、グリセロール、希アルコールおよびプロピレングリコールが挙げられる。
【0108】
式(I)で示される化合物は、非経口的、すなわち、静脈内、筋肉内、皮下、鼻内、直腸内、膣内または腹腔内投与により投与される。皮下および筋肉内形態の非経口投与が一般に好ましい。かかる投与に適する投与剤形は慣用技術により調製される。式(I)で示される化合物は、また、吸入、すなわち、鼻内または経口吸入投与によっても投与することができる。エアゾール処方物または定量型吸入器などのかかる投与に適した投与形態は、慣用的な技術により調製される。
【0109】
式(I)で示される化合物に関して本明細書に記載したあらゆる使用法に関して、1日の経口投与量は、好ましくは、全体重1kgあたり約0.01〜約80mgである。1日の非経口投与量は、全体重1kgあたり約0.001〜約80mgである。1日の局所投与量は、好ましくは、0.1mg〜150mgであり、1日に1〜4回、好ましくは、2または3回投与する。1日の吸入量は、好ましくは、1日に約0.01mg/kg〜約1mg/kgである。式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩の最適量および個々の投与間隔は、治療する症状の性質および程度、投与の形態、経路および部位、ならびに治療する個々の患者により決定されること、およびこのような最適値は慣用技術により決定できることも当業者には理解できるであろう。また、最適な治療単位、すなわち、特定の日数の間、1日につき投与される式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩の投与回数は、慣用的な治療単位決定試験を用いて当業者により確認できることも、当業者には理解できるであろう。
【0110】
組み合わせ
本発明の化合物および医薬処方はまた、1種またはそれ以上の他の治療剤、例えば抗炎症剤、抗コリン剤(特に、M/M/M受容体アンタゴニスト)、β−アドレナリン受容体アゴニスト、抗感染症薬、例えば抗生物質、抗ウイルス剤、または抗ヒスタミン剤と組み合わせて用いることができる。かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または医薬上許容される誘導体と、例えば、抗炎症剤、例えばコルチコステロイドまたはNSAID、抗コリン剤、β−アドレナリン受容体アゴニスト、抗感染症薬、例えば、抗生物質または抗ウイルス剤、または抗ヒスタミン剤から選択される1種またはそれ以上の他の治療活性剤との組み合わせを提供する。本発明の一の具体例は、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体とβ−アドレナリン受容体アゴニスト、および/または抗コリン作用薬、および/またはPDE−4阻害剤、および/または抗ヒスタミン剤の組み合わせを包含する。
【0111】
当業者には、適宜、他の治療成分(複数でも可)を、治療成分の活性および/または安定性および/または物理的特性、例えば溶解度を最適化するために、例えば、アルカリ金属もしくはアミン塩として、または酸付加塩、またはプロドラッグまたはエステル、例えば、低級アルキルエステル、または溶媒和物、例えば水和物の形態で用いることができることは明らかだろう。また、適宜、治療成分を光学的に純粋な形態で用いることができることも明らかだろう。
【0112】
一の具体例において、本発明は、本発明の化合物とβ−アドレナリン受容体アゴニストの組み合わせを包含する。
【0113】
β−アドレナリン受容体アゴニストの例としては、サルメテロール(ラセミ体または単独のエナンチオマーであってもよい、例えばR−エナンチオマー)、サルブタモール(ラセミ体または単独のエナンチオマーであってもよい、例えばR−エナンチオマー)、フォルモテロール(ラセミ体または単独のジアステレオマーであってもよい、例えばR,R−ジアステレオマー)、サルメファモール、フェノテロール、カルモテロール、エタンテロール、ナミンテロール、クレンブテロール、ピルブテロール、フレルブテロール、レプロテロール、バンブテロール、インダカテロール、テルブタリンおよびその塩、例えば、サルメテロールのキシナホ酸(1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシレート)塩、サルブタモールの硫酸塩もしくは遊離塩基またはフォルモテロールのギ酸塩が挙げられる。一の具体例において、β−アドレナリン受容体アゴニストは、長期活性β−アドレナリン受容体アゴニスト、例えば12時間またはそれ以上の間有効な気管支拡張作用を与える化合物である。他のβ−アドレナリン受容体アゴニストは、WO2002/066422、WO2002/070490、WO2002/076933、WO2003/024439、WO2003/072539、WO2003/091204、WO2004/016578、WO2004/022547、WO2004/037807、WO2004/037773、WO2004/037768、WO2004/039762、WO2004/039766、WO2001/42193およびWO2003/042160に記載されているものを含む。
【0114】
さらに、β−アドレナリン受容体アゴニストの例としては:
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)
ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
3−(3−{[7−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}−アミノ)ヘプチル]オキシ}プロピル)ベンゼンスルホンアミド;
4−{(1R)−2−[(6−{2−[(2,6−ジクロロベンジル)オキシ]エトキシ}ヘキシル)アミノ]−1−ヒドロキシエチル}−2−(ヒドロキシメチル)フェノール;
4−{(1R)−2−[(6−{4−[3−(シクロペンチルスルホニル)フェニル]ブトキシ}ヘキシル)アミノ]−1−ヒドロキシエチル}−2−(ヒドロキシメチル)フェノール;
N−[2−ヒドロキシル−5−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−[[2−4−[[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ]フェニル]エチル]アミノ]エチル]フェニル]ホルムアミド;
N−2{2−[4−(3−フェニル−4−メトキシフェニル)アミノフェニル]エチル}−2−ヒドロキシ−2−(8−ヒドロキシ−2(1H)−キノリノン−5−イル)エチルアミン;および
5−[(R)−2−(2−{4−[4−(2−アミノ−2−メチル−プロポキシ)−フェニルアミノ]−フェニル}−エチルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン
が挙げられる。
【0115】
β−アドレナリン受容体アゴニストは、硫酸、塩酸、フマル酸、ヒドロキシナフトエ酸(例えば、1−または3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)、桂皮酸、置換桂皮酸、トリフェニル酢酸、スルファミン酸、スルファニル酸、ナフタレンアクリル酸、安息香酸、4−メトキシ安息香酸、2−または4−ヒドロキシ安息香酸、4−クロロ安息香酸および4−フェニル安息香酸から選択される医薬上許容される酸と形成した塩の形態であってもよい。
【0116】
適当な抗炎症剤は、コルチコステロイド類を含む。本発明の化合物と組み合わせて用いることができるコルチコステロイド類の例としては、抗炎症活性を有する、経口および吸入コルチコステロイド類およびこれらのプロドラッグが挙げられる。
【0117】
例としては、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−[(4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボニル)オキシ]−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル(フルチカゾンフロアート)、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)エステル、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−シアノメチルエステルおよび6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−(1−メチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、ベクロメタゾンエステル(例えば、17−プロピオン酸エステルまたは17,21−ジプロピオン酸エステル)、ブデソニド、フルニソリド、モメタゾンエステル(例えば、フロ酸モメタゾン)、トリアムシノロンアセトニド、ロフレポニド、シクレソニド(16α,17−[[(R)−シクロヘキシルメチレン]ビス(オキシ)]−11β,21−ジヒドロキシ−プレグナ−1,4−ジエン−3,20−ジオン)、プロピオン酸ブチキソコート、RPR−106541、およびST−126が挙げられる。一の具体例において、コルチコステロイドは、プロピオン酸フルチカゾン、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−[(4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボニル)オキシ]−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−シアノメチルエステルおよび6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−(1−メチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステルを含む。一の具体例において、コルチコステロイドは、6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステルである。
【0118】
また、コルチコステロイドの例としては、WO2002/088167、WO2002/100879、WO2002/12265、WO2002/12266、WO2005/005451、WO2005/005452、WO2006/072599およびWO2006/072600に記載のものが挙げられる。
【0119】
転写促進よりも転写抑制に選択性があるグルココルチコイド作用性を有し、組み合わせ療法に有用でありうる非ステロイド化合物は、以下の公開された特許出願および特許:WO2003/082827、WO1998/54159、WO2004/005229、WO2004/009017、WO2004/018429、WO2003/104195、WO2003/082787、WO2003/082280、WO2003/059899、WO2003/101932、WO2002/02565、WO2001/16128、WO2000/66590、WO2003/086294、WO2004/026248、WO2003/061651、WO2003/08277、WO2006/000401、WO2006/000398およびWO2006/015870に記載のものを含む。
【0120】
転写促進よりも転写抑制に選択性があるグルココルチコイド作用性を有し、組み合わせ療法に有用でありうる非ステロイド化合物は、以下の特許:WO2003/082827、WO1998/54159、WO2004/005229、WO2004/009017、WO2004/018429、WO2003/104195、WO2003/082787、WO2003/082280、WO2003/059899、WO2003/101932、WO2002/02565、WO2001/16128、WO2000/66590、WO2003/086294、WO2004/026248、WO2003/061651およびWO2003/08277に記載のものを含む。
【0121】
抗炎症剤の例としては、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)を含む。
【0122】
NSAIDの例としては、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤(例えば、テオフィリン、PDE4阻害剤またはPDE3/PDE4混合阻害剤)、ロイコトリエンアンタゴニスト、ロイコトリエン合成の阻害剤(例えば、モンテルカスト(montelukast))、iNOS阻害剤、トリプターゼおよびエラスターゼ阻害剤、ベータ−2インテグリンアンタゴニストおよびアデノシン受容体アゴニストまたはアンタゴニスト(例えば、アデノシン2aアゴニスト)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、ケモカインアンタゴニスト、例えば、CCR3アンタゴニスト)またはサイトカイン合成の阻害剤または5−リポキシゲナーゼ阻害剤が挙げられる。一の具体例において、本発明は、経口投与用のiNOS(酸化窒素シンターゼ)阻害剤を含みうる。iNOS阻害剤の例としては、WO1993/13055、WO1998/30537、WO2002/50021、WO1995/34534およびWO1999/62875に記載されているものを含む。CCR3阻害剤の例としては、WO2002/26722に記載されているものを含む。
【0123】
一の具体例において、本発明は、例えば吸入に適した処方の場合において、式(I)で示される化合物のホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤と組み合わせた使用を提供する。本発明のこの態様において有用なPDE4阻害剤は、PDE4阻害剤として、例えばPDE4Bおよび/またはPDE4Dの阻害剤として作用することが知られている、または見出されたいずれの化合物であってもよい。
【0124】
PDE4阻害化合物は、cis−4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−diフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オンおよびcis−[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オール]を含む。また、cis−4−シアノ−4−[3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]シクロヘキサン−1−カルボン酸(シロミラストとしても知られている)およびその塩、エステル、プロドラッグまたは物理形態(1996年9月3日公開の米国特許第5,552,438号に記載されている)が挙げられる。
【0125】
他のPDE4阻害化合物は、AWD−12−281(N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−1−[4−フルオロフェニル)メチル]−5−ヒドロキシ−α−オキソ−1H−インドール−3−アセトアミド)(Elbion社)(Hofgen, N. et al. 15th EFMC Int Symp Med Chem (Sept 6-10, Edinburgh) 1998, Abst P.98;CASリファレンスNo.247584020−9);9−ベンジルアデニン誘導体(NCS−613で指定(INSERM));D−4418(Chiroscience社およびSchering−Plough社);ベンゾジアゼピンPDE4阻害剤(CI−1018として同定されている(PD−168787)、Pfizer社);ベンゾジオキソール誘導体(Kyowa Hakko、WO99/16766に開示されている;Kyowa Hakko社、K−34);V−11294A(Napp)(Landells, L. J. et al. Eur Resp J [Annu Cong Eur Resp Soc (Sept 19-23, Geneva) 1998] 1998, 12 (Suppl. 28) :Abst P2393);ロフルミラスト(3−(シクロプロピルメトキシ)−N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−4−(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド)(EP0706513B1を参照、Byk Gulden Lomberg,例えば、その実施例5を参照);フタルアジノン(WO1999/47505)(Byk−Gulden社);プマフェントリン,(−)−p−[(4aR*,10bS*)−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[c][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンズアミド(混合PDE3/PDE4阻害剤である)(Byk−Gulden社、現在Altana社により調製され、公開された);アロフィリン(Almirall−Prodesfarma開発);VM554/UM565(Vernalis社);またはT−440(Tanabe Seiyaku; Fuji, K. et al. J Pharmacol Exp Ther, 1998, 284 (1):162)およびT2585を含む。
【0126】
さらに、PDE4阻害化合物は、公開された国際特許出願WO2004/024728、WO2004/056823、WO2004/103998(例えば、ここに開示されている実施例399または544)、WO2005/058892、WO2005/090348、WO2005/090353、およびWO2005/090354(すべてGlaxo Group Limited)に記載されている。
【0127】
抗コリン剤の例としては、ムスカリン性受容体でアンタゴニストとして作用する化合物、特に、MまたはM受容体のアンタゴニスト、M/MまたはM/Mのデュアルアンタゴニスト、M/M/M受容体の受容体またはpan−アンタゴニストである化合物が挙げられる。吸入用投与様の代表的な化合物は、イプラトロピウム(例えば、臭化物として、CAS22254−24−6、Atroventとして販売されている)、オキシトロピウム(例えば、臭化物として、CAS30286−75−0)およびチオトロピウム(例えば、臭化物として、CAS136310−93−5、Spirivaとして販売されている)が挙げられる。また、レバトロペート(例えば、塩酸塩として、CAS262586−79−8)およびLAS−34273(WO2001/04118に開示されている)が挙げられる。経口投与用の代表的な化合物は、ピレンゼピン(CAS28797−61−7)、ダリフェナシン(CAS133099−04−4、またはCAS133099−07−7(臭化水素塩、Enablexとして販売されている))、オキシブチニン(CAS5633−20−5、Ditropanとして販売されている)、テロジリン(CAS15793−40−5)、トルテロジン(CAS124937−51−5、またはCAS124937−52−6(酒石酸塩)、Detrolとして販売されている)、オチロニウム(例えば、臭化物、CAS26095−59−0、Spasmomenとして販売されている)、トロスピウムクロライド(CAS10405−02−4)およびソリフェナシン(CAS242478−37−1、またはCAS242478−38−2(クエン酸塩として)、またYM−905、Vesicareとして販売されている))が挙げられる。
【0128】
さらに化合物は、WO2005/037280、WO2005/046586およびWO2005/104745に記載されている。本発明の組み合わせは、限定するものではないが:
(3−エンド)−3−(2,2−ジ−2−チエニルエテニル)−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;
(3−エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニルエチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロマイド;
4−[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]−1−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロマイド;および
(1R,5S)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニルエチル)−8−メチル−8−{2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル}−8−アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロマイド
を含む。
【0129】
他の抗コリン剤は、米国特許出願第60/487981号(出典明示により本明細書に組み入れる)に記載されている化合物を含む。
これらは、例えば:
(エンド)−3−(2−メトキシ−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピオニトリル;
(エンド)−8−メチル−3−(2,2,2−トリフェニル−エチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピオンアミド;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピオン酸;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンブロマイド;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロパン−1−オール;
N−ベンジル−3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピオンアミド;
(エンド)−3−(2−カルバモイル−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;
1−ベンジル−3−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−尿素;
1−エチル−3−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−尿素;
N−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−アセトアミド;
N−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−ベンズアミド;
3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−プロピオニトリル;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;
N−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−ベンゼンスルホンアミド;
[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−尿素;
N−[3−((エンド)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−2,2−ジフェニル−プロピル]−メタンスルホンアミド;および/または
(エンド)−3−{2,2−ジフェニル−3−[(1−フェニル−メタノイル)−アミノ]−プロピル}−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンブロマイド
を含む。
【0130】
さらに、化合物は:
(エンド)−3−(2−メトキシ−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンブロマイド;
(エンド)−3−(2−カルバモイル−2,2−ジフェニル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;
(エンド)−3−(2−シアノ−2,2−ジ−チオフェン−2−イル−エチル)−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンヨウダイド;および/または
(エンド)−3−{2,2−ジフェニル−3−[(1−フェニル−メタノイル)−アミノ]−プロピル}−8,8−ジメチル−8−アゾニア−ビシクロ[3.2.1]オクタンブロマイド
を含む。
【0131】
一の具体例において、本発明は、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩と、H1アンタゴニストを含む組み合わせを提供する。H1アンタゴニストの例としては、限定するものではないが、アメレキサノックス、アステミゾール、アザタジン、アゼラスチン、アクリバスチン、ブロムフェニラミン、セチリジン、レボセチリジン、エフレチリジン、クロルフェニラミン、クレマスチン、シクリジン、カレバスチン、シプロヘプタジン、カルビノキサミン、デスカルボエトキシロラタジン、ドキシラミン、ジメチンデン、エバスチン、エピナスチン、エフレチリジン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、ケトチフェン、ロラタジン、レボカバスチン、ミゾラスチン、メキタジン、ミアンセリン、ノベラスチン、メクリジン、ノルアステミゾール、オロパタジン、ピクマスト、ピリラミン、プロメタジン、テルフェナジン、トリペレナミン、テメラスチン、トリメプラジンおよびトリプロリジン、特にセチリジン、レボセチリジン、エフレチリジンおよびフェキソフェナジンが挙げられる。さらなる具体例において、本発明は、式(I)で示される化合物、またはその医薬上許容される塩と、H3アンタゴニスト(および/または逆アゴニスト)を含む組み合わせを提供する。H3アンタゴニストの例としては、例えば、WO2004/035556およびWO2006/045416に記載の化合物が挙げられる。本発明の化合物と組み合わせて用いることができる他のヒスタミン受容体アンタゴニストは、H4受容体のアンタゴニスト(および/または逆アゴニスト)、例えばJablonowski et al., J. Med. Chem. 46:3957-3960 (2003)に記載の化合物を含む。
【0132】
一の具体例において、本発明は、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩とCCR5受容体アンタゴニスト、例えば4,4−ジフルオロ−N−((1S)−3−{3−[3−メチル−5−(1−メチルエチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}−1−フェニルプロピル)シクロヘキサンカルボキサミド:
【化36】

を含む組み合わせを提供する。
【0133】
一の具体例において、本発明は、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩と、CXCR3受容体アンタゴニスト、例えばN−((1R)−1−{3−[4−(エチルオキシ)フェニル]−4−オキソ−3、4−ジヒドロピリド[2、3−d]ピリミジン−2−イル}エチル)−N−(3−ピリジニルメチル)−2−{4−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}アセトアミド:
【化37】

を含む組み合わせを提供する。
【0134】
かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物および/またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体と、PDE4阻害剤を含む組み合わせを提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物および/またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体と、β−アドレナリン受容体アゴニストを含む組み合わせを提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物および/またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体と、コルチコステロイドを含む組み合わせを提供する。
【0135】
かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物および/またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体と、非ステロイド性GRアゴニストを含む組み合わせを提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物および/またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体と、抗コリン作用薬を含む組み合わせを提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物および/またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体と、抗ヒスタミン剤を含む組み合わせを提供する。
【0136】
かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物および/またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体と、PDE4阻害剤およびβ−アドレナリン受容体アゴニストを含む組み合わせを提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、式(I)で示される化合物および/またはその医薬上許容される塩、溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体と、抗コリン作用薬およびPDE−4阻害剤を含む組み合わせを提供する。
【0137】
上に言及した組み合わせは、有利には、医薬処方の形態での使用用に提供されてもよく、かくして、上記組み合わせと医薬上許容される希釈剤または担体を含む医薬処方が本発明のさらなる態様を与える。
【0138】
かかる組み合わせの個々の化合物は、連続してまたは同時に、別個にまたは組み合わせ医薬処方で投与することができる。一の具体例において、個々の化合物は、組み合わせ医薬処方で同時に投与されるだろう。公知の治療剤の適当な投与量は、当業者に容易に明らかになるだろう。
【0139】
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、他の治療活性剤を含む医薬組成物を提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、PDE4阻害剤を含む医薬組成物を提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、β−アドレナリン受容体アゴニストを含む医薬組成物を提供する。
【0140】
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、コルチコステロイドを含む医薬組成物を提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、非ステロイド性GRアゴニストを含む医薬組成物を提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、抗コリン作用薬を含む医薬組成物を提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、抗ヒスタミン剤を含む医薬組成物を提供する。
【0141】
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、CXCR3受容体アンタゴニストを含む医薬組成物を提供する。
かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物と、CCR5受容体アンタゴニストを含む医薬組成物を提供する。
【0142】
単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない以下の生物学的実施例を引用して本発明を記載する。
【0143】
生物学的実施例
本発明の化合物のIL−8、およびGRO−αケモカイン阻害効果を、以下のインビボアッセイにより測定した。
【0144】
受容体結合アッセイ
125I]IL−8(ヒト組み換え)を、GE Healthcareから入手した(比活性2000Ci/mmol)。他のすべての薬品は分析グレードであった。高レベルの組み換えヒトCXCR1(IL−8α型)およびCXCR2(IL−8β型)受容体は、個々に、非付着性チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞においてすでに記載されているように発現させた(Holmes, et al., Science, 1991, 253, 1278)。膜をHaour, et al., J. Biol. Chem., 249 pp2195-2205 (1974)(膜調製に必要な範囲において出典明示により本明細書に組み入れる)に記載のプロトコルに従って調製した。ただし、ホモジナイゼーション緩衝液を40mMのTris−HCL(pH7.5),1mMのMgS0,0.5mMのEGTA(エチレン−グリコール−ビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’テトラ−酢酸),1mMのPMSF(α−トルエンスルホニルフルオライド),2.5mg/Lのロイペプチンおよび0.1mg/mlのアプロチニンに修飾した。細胞をホモジナイズし、2,000rpmで10分間遠心分離に付した。上清を100,000xgで1時間遠心分離に付した。上清を廃棄し、膜を−80℃で貯蔵した。膜蛋白質濃度を、BioRad試薬を用いて、標準としてウシ血清アルブミン(BSA)を用いる製造プロトコールで測定した。
【0145】
IL−8結合を、96ウェルプレートフォーマットでのコムギ胚芽凝集ビーズを用いるシンチレーション近接アッセイ(SPA)を用いて行った。膜CHO−CXCR1またはCHO−CXCR2を、結合緩衝液中で30分間4℃でビーズと予めインキュベートした。緩衝液は、1mMのMgSO、0.1mMのEDTAおよび25mMのNaClを含有する20mMのBis−トリスプロパン緩衝液(pH8.0)を含有した。化合物を、DMSOで最終的に20倍に希釈した(最終化合物濃度は、1nM〜30uMであり、最終DMSO濃度は5%)。アッセイを、96ウェルプレート(Optiplate96、Packard)で、室温にて、膜および0.04%のCHAPS(3−[(3−コルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート)、0.0025%のBSAおよび0.23nMの[125I]IL−8を含む0.1mlの結合緩衝液中で行った。プレートを1時間プラットホームで振盪させ、インキュベーションの終わりに、プレートを2,000rpmで5分間回転させ、トップコートカウンターで計数した。本明細書において、組み換えIL−8Rα、CXCR1またはI型受容体はまた、非許容性受容体と称され、組み換えIL−8Rβ、CXCR2またはII型受容体は、許容性受容体と称される。
【0146】
式(I)で示される代表的な化合物、実施例1〜38は、このアッセイにおいて、IC50レベル<30uMで正の阻害活性を示し、活性であると考えられる。
【0147】
走化性アッセイ
これらの化合物のインビトロ阻害特性を、好中球走化性アッセイで試験した。主要なヒトの好中球は、パーコール不連続勾配遠心分離法、デキストラン沈降および低張性溶解を用いる抹消全血から単離した。化学誘導物質IL−8(CXCL8)またはGRO−α(CXCL1)を、96マルチウェルチャンバー(ChemoTx System、Neuro Probe、Gaithersburg、MD)のボトムチャンバーに置いた。用いたアゴニスト濃度はEC80濃度であった。2つのチャンバーは、5umポリカーボネート膜で分離されている。本発明の化合物を試験する場合、これらは、フィルターの上部に置く前に、細胞と予めインキュベートした。走化性は加湿インキュベーター中37℃で5%COと45分間で進行することが認められた。インキュベーション期間の最後に、膜を除去し、ボトムチャンバー中の移行細胞を96ウェルプレートに移した。これらの細胞を発光細胞生存アッセイ(Celltiter−Glo、Promega、Madison、WI)を用いて測定した。個々の試料を多重に試験し、個々の化合物を少なくとも3回繰り返した。ポジティブ対照細胞は、化合物添加がない細胞であり、最大走化性応答を示す。ネガティブ対照(非刺激)は、ケモカインをボトムチャンバーに添加しない。ポジティブ対照とネガティブ細胞の違いは、細胞の走化性活性を意味する。
実施例1〜3をこのアッセイにて試験した。化合物は、IC50値が<5uMである場合活性と考えられる。
【0148】
CD11bヒト全血アッセイ
指定の化合物を、ヒト全血中の好中球でのインテグリンCD11bGROα−誘導発現を阻害する能力について試験した。
バタフライ針および0.2mLのナトリウムヘパリンを含む10mlシリンジを用いて採血した(9ml)。血液を、以下の工程5で氷にオクマで37℃に保った。化合物貯蔵溶液を12倍希釈し、最大最終濃度は120uMであった。ビヒクルでハーフログ連続希釈を行った。10マイクロリットルの化合物希釈液またはビヒクルを、約12×75ポリプロピレンチューブに加えた。チューブ当たり百マイクロリットルの全血を加え、10分間37℃水浴でインキュベートし、最初に(ゆっくり)撹拌し、5分で再び撹拌した。GROαストックを0.1%BSA−DPBSで「12×」濃度120nMに1:166.66希釈し、10ulのGROα希釈液または0.1%BSA−DPBSを適当なチューブに加え、最終GROα濃度を10nMにした。チューブを10分間37℃でインキュベートし、手でゆっくりと撹拌し、5分で再び撹拌した。ついで、試料を氷に置き、250ulの氷冷CellFix処理希釈液を加え、ついで、氷上で1分インキュベートした。適当な抗体を添加することによるGROαインキュベーションの間に、1.5mlエッペンドルフチューブを準備した。すべてのチューブに10ulのCD11b−FITCおよび5ulのCD16−PEを加えた:ただし、イソ型対照には、CD11bの代わりに10ulのIgG2a−FITCを加えた。個々のチューブからの50ulの固定血を適当なエッペンドルフチューブに加えた。ついで、試料を20分間4℃で暗所でインキュベートした。血液/抗体混合物を500ulの冷DPBSに加え、これを適当に標識化した12x75ポリスチレンチューブに加えた。得られた混合物を氷上で保持した。LDSストック(10ul)を加え、混合物を10分間4℃でインキュベートし、ついで、フロー分析した。試料を暗所に保持した。試料をフロー血球計算機に集めながらLDS添加をずらし、試料をLDS添加後約10〜20分間走らせた。
【0149】
培地流速を、フローコレクションに用い、FL3閾値を高くして、LDSシグナルを用いる分析から赤血球細胞を除外した。色調補正を、未標識試料および単色試料を用いて適切にセットして、PEに流出するLDSおよびFITCに流出するPEおよびPEに流出するFITCを差し引いた。BD LSR血球計算機に関しては、LDS=FL3、PE=FL2、FITC=FL1である。SSC対FSCによる顆粒球ゲートを満足し、FL2シグナルによりCD16ポジティブである最小限の2000−3000イベントを収集した。
【0150】
式(I)で示される代表的な化合物、実施例1−3、12、17、18、23および26は、このアッセイで<5uMのIC50値で正の阻害活性を示し、活性であると考えられる。上記のアッセイにより試験された実施例1−3、12、17、18、23および26の化合物は、上記アッセイにおいて、約2uM〜約0.5uMのIC50値を有していた。
【0151】
CXCR2およびGα16を安定に発現するCHO−K1細胞におけるカルシウム動員
CXCR2およびGα16を安定に発現するCHO−K1細胞を、インキュベーター中5%CO、37℃を維持して、DMEM/F12(HAM’s)1:1、w/10%のFCS(熱不活性化)、w/2mMのL−グルタミン、w/0.4mg/mlのG418中80%の密集度に成長させた。アッセイ前24時間で、細胞を収穫し、96ウェル・黒壁・透明底プレート(Packard View)のウェルあたり40,000細胞を加え、COインキュベーターに戻した。アッセイの日、化合物を、100%DMSOで、所望のアッセイ濃度に300X希釈した。成長培地を吸引し、100ulのロード培地(アール塩w/L−グルタミン、0.1%BSA、(Bovuminar Cohen Fraction V Seriologicals Corp.)、4uMのFluo−4−アセトキシメチルエステル蛍光指示染料(Fluo−4 AM、Molecular Probes)、および2.5mMのプロベネシドを含むEMEM)で置換し、COインキュベーター中37℃で1時間インキュベートした。ロード培地を吸引し、アール塩w/L−グルタミン、0.1%ゼラチン、および2.5mMプロベネシド含有100uLのEMEMで置換し、さらに10分間インキュベートした。DMSOで300X連続希釈した化合物(3ul)を、297マイクロリットルのKRH(120mMのNaCl、4.6mMのKCl、1.03mMのKHPO、25mMのNaHCO、1.0mMのCaCl、1.1mMのMgCl、11mMグルコース、20mMのHEPES(pH7.4))w/2.5mMプロベネシドおよび0.1%ゼラチン(化合物は3X)を含有する96ウェルプレートに移した。培地を吸引し、細胞をKRHw/2.5mMプロベネシド、w/0.1%ゼラチンで3回洗浄した。KRH(100ul)w/0.1%ゼラチンを含む2.5mMプロベネシドをウェルに加え、ついで、50ulのKRHw/2.5mMプロベネシドおよび0.1%ゼラチン中3X化合物をウェルに加え(化合物は1X)、COインキュベーター中で10分間インキュベートした。プレートを、(Sarau et al., 1999)に記載のような分析用のFLIPR(蛍光{けいこう}イメージングプレートリーダー、Molecular Devices、Sunnyvale CA)に置いた。1.0nMのIL−8により誘発される最大ヒトIL−8誘導Ca2+動員のパーセント(CXCR2に関するEC80濃度)を、個々の化合物の濃度に関して測定し、試験化合物の濃度としてIC50(1.0nMのIL−8により誘発される最大応答の50%を阻害する濃度)を計算した。実施例1〜38は、正の阻害活性をこのアッセイにおいて示し、IC50値は<10uMであり、活性であると考えられる。上記アッセイにより試験した化合物1〜38は、約6000nM〜約5nMのIC50を有する。
【0152】
本明細書にて引用した特許および特許出願を包含するがこれらに限定されない全ての刊行物は、個々の刊行物が十分に開示されているかの如く具体的かつ個別的に出典明示により本明細書の一部とすることが明示されているかのように出典明示により本明細書の一部とする。
【0153】
好ましい実施態様を包含する上記記載事項は本発明を十分に開示する。本明細書に具体的に開示した実施態様の変更および改良は特許請求の範囲の範囲内に含まれる。さらに推敲することなく、当業者は上記記載事項を用いて本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、本明細書における実施例は単に例示的であって、如何なる場合も本発明の範囲を制限するものではないと考えられる。排他的性質および優先権を主張する本発明の実施態様は特許請求の範囲に定義するとおりである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
Xは、ハロゲン、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、シアノ、CF、およびOCFからなる群から選択され;
R2は、C3−6シクロアルキル、フェニルおよびヘテロアリールからなる群から選択され、ここに、該フェニルまたはヘテロアリール基は、独立して、C1−3アルキル、ハロゲン、CF、OCF、フェニルオキシおよびベンジルオキシからなる群から選択される置換基により1または2回置換されていてもよく;あるいは
R2は、メチレンジオキシまたは(ジ−ハロ−置換)−メチレンジオキシにより置換されているフェニルであり;
R1はC4−8ヘテロサイクリル(CHであり、ここに、該ヘテロサイクリル基は、独立して、C1−3アルキル、C(O)OR4およびC(O)R5からなる群から選択される置換基により1または2回置換されていてもよく;
R4およびR5は、独立して、C1−3アルキルであり;
nは0または1であり;
あるいは
R1は、下記環系(a−k):
【化2】

(式中、R3はHまたはC1−3アルキルである)
から選択される]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項2】
Xがハロゲンである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
XがClである、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
R2が、独立して、C1−3アルキル、ハロゲン、OCFおよびフェニルオキシからなる群から選択される置換基により1または2回置換されていてもよい、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
R2が、3−フルオロ−2−メチルフェニル、2−トリフルオロメチルオキシフェニル、2−クロロ−3−フルオロフェニル、2−エチルフェニルまたは2−フェニルオキシフェニルからなる群から選択される、請求項4記載の化合物。
【請求項6】
R2が3−フルオロ−2−メチルフェニルまたは2−クロロ−3−フルオロフェニルである、請求項5記載の化合物。
【請求項7】
R2がハロゲンにより1回置換されていてもよいピリジルである、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
R2が2−クロロ−3−ピリジルである、請求項7記載の化合物。
【請求項9】
nが0であり、R1がヘテロサイクリルである、請求項1記載の化合物。
【請求項10】
R1が、アゼチジニル、ピペリジニル、およびピロリジニルからなる群から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項11】
nが1であり、R1がピロリジニルである、請求項1記載の化合物。
【請求項12】
R1が3−エキソ−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルまたは3−エキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルである、請求項1記載の化合物。
【請求項13】
N−(4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−{[(3−エキソ)−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]スルホニル}フェニル)−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3−ピロリジニルメチル)スルホニル]フェニル}−N’−{2−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}尿素;
N−[3−(3−アゼチニルスルホニル)−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル]−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3−ピロリジニルメチル)スルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−[3−(3−アゼチニルスルホニル)−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル]−N’−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)尿素;
N−[3−(3−アゼチニルスルホニル)−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3−ピロリジニルメチル)スルホニル]フェニル}尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−エチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−{2−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−エチルフェニル)尿素;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−エチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−{2−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−{2−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
4−{[6−クロロ−3−({[(3−フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−2−ヒドロキシフェニル]スルホニル}−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
4−({6−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[({[2−(フェニルオキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;
4−{[6−クロロ−3−({[(2−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−2−ヒドロキシフェニル]スルホニル}−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;および
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素;
からなる群から選択される請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項14】
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
4−{[6−クロロ−3−({[(3−フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−2−ヒドロキシフェニル]スルホニル}−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
4−({6−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[({[2−(フェニルオキシ)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェニル}スルホニル)−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}−N’−[2−(フェニルオキシ)フェニル]尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;
4−{[6−クロロ−3−({[(2−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]カルボニル}アミノ)−2−ヒドロキシフェニル]スルホニル}−1−ピペリジンカルボン酸エチル;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−3−ピロリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;および
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素;
からなる群から選択される請求項13記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項15】
N−{3−[(3−エキソ)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルスルホニル]−4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル}−N’−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]尿素;および
N−[4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−(3−ピペリジニルスルホニル)フェニル]−N’−(2,3−ジクロロフェニル)尿素;
からなる群から選択される、請求項14記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項16】
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)尿素;
N−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}−N’−(2−クロロ−3−ピリジニル)尿素;および
N−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−N’−{4−クロロ−2−ヒドロキシ−3−[(3S)−3−ピペリジニルスルホニル]フェニル}尿素;
からなる群から選択される、請求項15記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項17】
医薬上許容される塩が塩酸塩である、請求項13〜16いずれか1項記載の化合物。
【請求項18】
請求項1または13記載の化合物および医薬上許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項19】
活性治療剤として用いるための請求項1または13記載の化合物。
【請求項20】
哺乳動物における、ケモカインがIL−8αまたはβ受容体に結合するケモカイン介在疾患の治療において用いるための、請求項1または13記載の化合物。
【請求項21】
喘息、慢性閉塞性肺疾患、または成人呼吸窮迫症候群からなる群から選択される疾患の治療において用いるための、請求項1または13記載の化合物。
【請求項22】
ケモカイン介在疾患の治療において用いるための医薬の製造における請求項1または13記載の化合物の使用。
【請求項23】
疾患が喘息、慢性閉塞性肺疾患、または成人呼吸窮迫症候群からなる群から選択されるケモカイン介在疾患の治療において用いるための医薬の製造における、請求項1または13記載の化合物の使用。
【請求項24】
哺乳動物における、ケモカインがIL−8αまたはβ受容体に結合するケモカイン介在疾患の治療方法であって、該哺乳動物に、有効量の請求項1または13記載の化合物の使用を投与することを含む方法。
【請求項25】
哺乳動物が、乾癬、アトピー性皮膚炎、変形性関節症、関節リウマチ、喘息、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性結腸炎、卒中、敗血性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性菌敗血症、毒性ショック症候群、心臓および腎臓の再潅流傷害、糸球体腎炎、血栓症、移植片対宿主反応、アルツハイマー病、同種移植拒絶反応、マラリア、再狭窄、血管形成、アテローム性動脈硬化症、骨粗鬆症、歯肉炎、ライノウイルスのようなウイルス性疾患および望ましくない造血幹細胞放出からなる群から選択されるケモカイン介在疾患を患っている、請求項24記載の方法。
【請求項26】
哺乳動物が、喘息、慢性閉塞性肺疾患、または成人呼吸窮迫症候群を患っている請求項25記載の方法。
【請求項27】
哺乳動物が、慢性閉塞性肺疾患を患っている請求項26記載の方法。
【請求項28】
請求項1または13記載の化合物および1または2個のさらなる治療剤を含む医薬組み合わせ。
【請求項29】
さらなる治療剤がCXCR3受容体アンタゴニストまたはCCR5受容体アンタゴニストである、請求項28記載の組み合わせ。
【請求項30】
請求項1または13記載の化合物の製造方法であって:
A)式(II):
【化3】

で示されるスルフィドを式(III):
【化4】

で示されるスルホンに酸化すること;
B)スルホンを式(IV):
【化5】

で示されるアミノフェノールに加水分解すること;および
C)アミノフェノールをイソシアネートまたはイソシアネート前駆体に曝して、最終生成物を得ること;
を含む方法。
【請求項31】
式(II):
【化6】

式(III):
【化7】

および式(IV):
【化8】

からなる群から選択される中間体。
【請求項32】
除去され、ついで再導入される酸に不安定な保護基によりR1基を保護する、請求項30記載の化合物の製造方法。
【請求項33】
【化9】

[式中、Bocは酸に不安的な保護基である]
からなる群から選択される中間体。

【公表番号】特表2009−534421(P2009−534421A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506795(P2009−506795)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/067091
【国際公開番号】WO2007/124424
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(591002957)スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション (341)
【氏名又は名称原語表記】SMITHKLINE BEECHAM CORPORATION
【Fターム(参考)】