N面GaN、InNおよびAlNならびにそれらの合金を用いた発光ダイオードおよびレーザダイオード
本発明は、LEDおよびLD波長を色のスペクトルの黄色および赤色部分に付勢する、現在従来的に利用可能なものよりもインジウムの組成がより優れた、InGaNの成長を可能にする。より高温でインジウムとともに成長する能力は、より高品質のAlInGaNにつながる。このことはまた、新規の分極を用いたバンド構造設計を可能にして、より効率的なデバイスを作製する。加えて、それは、デバイス性能を向上させる、伝導度が増加したp−GaN層の製造を可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への引用)
本出願は、以下の同時係属中の同一人に譲渡された米国特許出願の利益を、米国特許法第119条(e)の下に主張する。上記出願とは、
Nicholas A.Fichtenbaum,Umesh K.MishraおよびStacia Kellerによって、2006年11月15日に出願された米国仮特許出願第60/866,019号(名称“LIGHT EMITTING DIODE AND LASER DIODE USING N−FACE GaN, InN, and AlN AND THEIR ALLOYS”、代理人整理番号第30794.208−US−P1(2007−204−1))と、
Stacia Keller,Umesh K.MishraおよびNicholas A.Fichtenbaumによって、2006年11月15日に出願された米国仮特許出願第60/866,035号(名称“METHOD FOR HETEROEPITAXIAL GROWTH OF HIGH−QUALITY N−FACE GaN, InN, AND AlN AND THEIR ALLOYS BY METAL ORGANIC CHEMICAL VAPOR DEPOSITION”、代理人整理番号第30794.207−US−P1(2007−121−1))と
であり、これらの出願は本明細書において参照により援用される。
【0002】
本出願は、以下の同時係属中の同一人に譲渡された米国特許出願に関連し、上記出願とは、Siddharth Rajan,Chang Soo Suh,James S.SpeckおよびUmesh K.Mishraによって、2006年9月18日に出願された米国仮特許出願第11/523,286号(名称“N−POLAR ALUMINUM GALLIUM NITRIDE/GALLIUM NITRIDE ENHANCEMENT−MODE FIELD EFFECT TRANSISTOR”、代理人整番号第30794.148−US−U1(2006−107−2))であって、この仮出願は、Siddharth Rajan,Chang Soo Suh,James S.SpeckおよびUmesh K.Mishraによって、2005年9月16日に出願された米国仮特許出願第60/717,996号(名称“N−POLAR ALUMINUM GALLIUM NITRIDE/GALLIUM NITRIDE ENHANCEMENT−MODE FIELD EFFECT TRANSISTOR”、代理人整理番号第30794.148−US−P1(2006−107−1))に対する優先権を主張する、仮出願と、
Tadao Hashimoto,Hitoshi SatoおよびShuji Nakamuraによって、2007年6月20日に出願された米国特許出願第11/765,629号(名称“OPTO−ELECTRONIC AND ELECTRONIC DEVICES USING N−FACE GaN SUBSTRATE PREPARED WITH AMMONOTHERMAL GROWTH”、代理人整理番号第30794.184−US−U1(2006−666))であって、この特許出願は、Tadao Hashimoto,Hitoshi SatoおよびShuji Nakamuraによって、2006年6月21日に出願された米国仮特許出願第60/805,507号(名称“OPTO−ELECTRONIC AND ELECTRONIC DEVICES USING N−FACE GaN SUBSTRATE PREPARED WITH AMMONOTHERMAL GROWTH”、代理人整理番号第30794.184−US−U1(2006−666))に対する優先権を米国特許法第119条(e)の下に主張する、特許出願と、
Michael GrundmannおよびUmesh K.Mishraによって、2007年6月25日に出願された米国特許出願第11/768,105号(名称“POLARIZATION INDUCED TUNNEL JUNCTION”、代理人整理番号第30794.186−US−U1 (2007−668))であって、この特許出願は、Michael GrundmannおよびUmesh K.Mishraによって、2006年6月23日に出願された米国特許出願第60/815,944号(名称“POLARIZATION INDUCED TUNNEL JUNCTION”、代理人整理番号第30794.186−US−P1(2007−668))に対する優先権を米国特許法第119条(e)の下に主張する、特許出願と、
Nicholas A. Fichtenbaum, Umesh K. MishraおよびStacia Kellerによって、2007年9月14日に出願された米国特許出願第11/855,591号(名称“METHOD FOR HETEROEPITAXIAL GROWTH OF HIGH−QUALITY N−FACE GaN, InN, and AlN AND THEIR ALLOYS BY METAL ORGANIC CHEMICAL VAPOR DEPOSITION”、代理人整理番号第30794.207−US−U1 (2007−121−1))であって、該特許出願は、Nicholas A. Fichtenbaum, Umesh K. MishraおよびStacia Kellerによって、2006年11月15日に出願された米国仮特許出願第60/866,035号(名称 “METHOD FOR HETEROEPITAXIAL GROWTH OF HIGH−QUALITY N−FACE GaN, InN, and AlN AND THEIR ALLOYS BY METAL ORGANIC CHEMICAL VAPOR DEPOSITION”、代理人整理番号第30794.207−US−P1(2007−121−1))に対する優先権を特許法第119条(e)の下に主張する、特許出願と、
Umesh K. Mishra, Yi Pei, Siddharth RajanおよびMan Hoi Wongによって、2007年3月29日に出願された米国仮特許出願第60/908,904号(名称“N−FACE HIGH ELECTRON MOBILITY TRANSISTORS WITH LOW BUFFER LEAKAGE AND LOW PARASITIC CAPACITANCE”、代理人整理番号第30794.215−US−P1(2007−269−1)と、
Umesh K. Mishra, Lee S. McCarthy, Chang Soo SuhおよびSiddharth Rajanによって、2007年3月29日に出願された米国仮特許出願第60/908,917号(名称“METHOD TO FABRICATE III−N SEMICONDUCTOR DEVICES ON THE N−FACE OF LAYERS WHICH ARE GROWN IN THE III−FACE DIRECTION USING WAFER BONDING AND SUBSTRATE REMOVAL”、代理人整理番号30794.216−US−P1(2007−336−1)と、
Umesh K. Mishra, Michael Grundmann, Steven P. DenBaarsおよびShuji Nakamuraによって、2007年3月29日に出願された米国仮特許出願第60/908,919号(名称“DUAL SURFACE−ROUGHENED N−FACE HIGH−BRIGHTNESS LED”、代理人整理番号30794.217−US−P1(2007−279))と、
Umesh K. Mishra, Tomas PalaciosおよびMan Hoi Wongによって、2007年5月24日に出願された米国仮特許出願第60/940,052号(名称“POLARIZATION−INDUCED BARRIERS FOR N−FACE NITRIDE−BASED ELECTRONICS”、代理人整理番号第30794.228−US−P1(2006−648))と
であり、これらの出願は本明細書において参照により援用される。
【0003】
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、III族窒化物材料の成長に関し、より具体的には、窒素(N)面窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)、および窒化アルミニウム(AlN)、ならびにそれらの合金から作られる、発光ダイオード(LED)およびレーザダイオード(LD)に関する。
【背景技術】
【0004】
(関連技術の記載)
(注記:本出願は、明細書の全体を通して示されるような、多数の異なる出版物を参照する。これらの異なる出版物のリストは、下記の「参考文献」と題された項で見ることができる。これらの出版物のそれぞれは、参照することにより本明細書に援用される)。
【0005】
消費者アプリケーションおよびデバイスでのIII族窒化物材料の使用が広まりつつある。しかしながら、III族窒化物を用いた発光体に対する主な課題の1つは、高品質InGaNの成長である。デバイスに対するガリウム(Ga)面の使用は、InGaNを成長させることができる温度を限定し、それは作製することができるデバイスの種類を限定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
III族窒化物を使用する付加的なデバイスが当該分野で望まれることが分かる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の概要)
本発明は、N面III族窒化物材料を使用する、向上した特性を伴う発光ダイオード(LED)およびレーザダイオード(LD)を記載する。
【0008】
本発明による発光デバイスは、p型III族窒化物と、n型III族窒化物と、窒素面である上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿ったIII族窒化物活性領域成長と、を備え、自発分極がIII族窒化物活性領域の成長表面に向かうように、III族窒化物活性領域成長の第1の成長した層は、III族原子層であり、III族窒化物活性領域成長の最後の成長した層は、窒素層であり、III族窒化物活性領域成長は、発光であって、n型窒化物とp型窒化物との間である。
【0009】
そのようなデバイスは、さらに任意で、III族窒化物活性領域成長が、窒素面からであることと、III族窒化物活性領域成長が、III族窒化物層からであることと、III族窒化物活性領域が、誤配向の窒素化された基板上にあることと、III族窒化物活性領域成長が、n型窒化物からの成長であることと、n型窒化物が、N面であるn型窒化物の上部表面をもたらす、[000−1]方向に沿った成長であることと、p型窒化物が、III族窒化物活性領域のN面からの成長であることと、p型窒化物が、3×1020より大きいマグネシウムドーピングを有することと、活性領域が、インジウムを含有することと、III族窒化物活性領域成長が、ガリウム面である上部表面をもたらす、[0001]方向に沿った成長である活性領域よりも、多くのインジウムを含有することと、III族窒化物活性領域が、窒素(N)面窒化ガリウム(GaN)、N面窒化インジウム(InN)、およびN面窒化アルミニウム(AlN)、ならびにそれらの合金を備える群より選択される材料から作られることと、を包含する。
【0010】
本発明による発光デバイスを成長させるための方法は、窒素面(N面)であるIII族窒化物活性領域の上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿って発光III族窒化物活性領域を成長させるステップを含む。
【0011】
そのような方法は、さらに任意で、発光III族窒化物活性領域が、インジウムを含有し、より高温で成長させられ、[0001]方向に沿って成長させられる活性領域と比較して向上した表面品質を有することと、[000−1]方向に沿ってn型窒化物を成長させ、n型窒化物層のN面上で終端するステップと、n型窒化物層のN面上で発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域のN面上で[000−1]方向に沿ってp型窒化物層を成長させ、p型窒化物層のN面上で終端するステップと、誤配向の窒素化された基板上でn型N面GaN緩衝層を成長させるステップと、n型N面GaN緩衝層上で、発光III族窒化物活性領域であって、多重量子井戸領域を備える、発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaNキャップ層を成長させるステップと、p型N面GaNキャップ層に接触するように金属を塗布するステップと、上記のステップで得られる層をエッチングすることによって、1つ以上の発光ダイオードメサを形成するステップと、n型N面GaN緩衝層に接触するように第2の金属を塗布するステップと、を含む。
【0012】
方法は、さらに任意で、n型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層を成長させるステップと、AlGaN緩衝および閉じ込め層上でn型N面GaN層を成長させるステップと、n型N面GaN層上で、発光III族窒化物活性領域であって、InGaN活性材料の多重量子井戸を備える、発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaN層を成長させるステップと、p型N面GaN層上でp型AlGaNクラッド層を成長させるステップと、p型AlGaNクラッド層に接触するように金属を塗布するステップと、レーザダイオードストライプ構造をエッチングし、反射鏡小面を上記のステップから得られる層に形成するステップと、n型N面GaN層に接触するように第2の金属を塗布するステップと、を含む。
【0013】
本発明によるIII族窒化膜は、窒素面である上部表面をもたらすIII族窒化物の成長を備える。
【0014】
そのような膜は、さらに任意で、自発分極がIII族窒化膜の成長表面に向かうように、成長の第1の成長した層が、III族原子層であり、成長の最後の成長した層が、窒素層であることと、成長が、基板の誤配向の窒素化された表面からであることと、III族窒化膜が、発光することと、を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
ここで、類似参照番号が全体を通して対応する部分を表す、図面を参照する。
【図1】図1は、(a)Ga面および(b)N面P−I−N構造に対する電荷プロファイルを図示する。
【図2】図2は、Ga面およびN面多重量子井戸LEDに対するバンド図を図示する。
【図3】図3は、典型的なLEDエピタキシャル構造を図示する。
【図4】図4は、典型的LDエピタキシャル構造を図示する。
【図5】図5は、LED成長構造およびバンド図を図示する。
【図6】図6は、図5のLEDを製造する際に使用される工程を図示する、工程図である。
【図7】図7は、本発明のある実施形態で使用される工程を図示する、工程図である。
【図8】図8は、本発明のある実施形態で使用される工程を図示する、工程図である。
【図9】図9は、C面SiC上でMBEによって成長させられたGaN膜のN面表面のAFM像である。
【図10a】図10(a)は、光学顕微鏡図を示す。
【図10b】図10(b)は、MOCVDで成長したGaN N面膜のAFM像を示す。
【図11】図11は、従来技術のN面III族窒化物の光学像を示す。
【図12】図12は、本発明のN面III族窒化物に対するAFM像およびフォトルミネセンスデータである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(発明の詳細な説明)
好適な実施形態の次の説明において、その一部を形成し、本発明を実践することができる、具体的実施形態が例証として示される、添付図面を参照する。他の実施形態を利用してもよく、本発明の範囲を逸脱しない限り、構造的変更を行ってもよいことを理解されたい。
【0017】
(概観)
本発明は、LEDおよびLD波長を色のスペクトルの黄色および赤色部分に付勢する、現在従来的に利用可能なものよりもインジウムの組成が優れた、InGaNの成長を可能にする。より高温でインジウムとともに成長する能力は、より高品質のAlInGaNにつながる。このことはまた、新規の分極を用いたバンド構造設計を可能にして、より効率的なデバイスを作製する。加えて、それは、デバイス性能を向上させる、伝導度が増加したp型GaN層の製造を可能にする。
【0018】
(技術的説明)
本発明は、向上した特性を伴う、高輝度LEDおよびLDの作製を可能にする。N面を用いたデバイスは、色のスペクトルの緑色、黄色、および赤色部分における高出力デバイスを作製するために現在必要とされている、より良好な品質の高インジウム組成InGaN合金の成長を可能にする。加えて、従来のGa面GaNには、反転という問題がある一方で、N面は、Mg(例えば、p型GaNを作製するために必要とされる、約3×1020のMg濃度)で高度にドープされると、そのような問題がない。高p型キャリア濃度が、窒化物を用いたデバイスにおける主な制限であるため、N面の使用は、デバイス性能を劇的に増加させる。
【0019】
III族窒化物のウルツ鉱型構造により、III族窒化物は、[0001]軸の周囲に配向される、広く自発的な圧電場を呈する。分極定数の違いにより、大きな固定分極電荷がヘテロ構造接触面において存在し、後に電場が形成される。これらの分極電荷および後の電場の方向は、エピタキシャル膜の成長方向([0001]または[000−1])に依存する。従来のGa面LEDおよびLDにおいて、量子井戸中の電場の大きさは正である一方で、N面において、電場は負である。Ga面について、この電場が、量子井戸を越えてキャリアを加速し、デバイスの効率を減少させる一方で、N面における反対の大きさの電場は、キャリアを減速し、量子井戸におけるそれらの捕捉を増加させ、したがって、デバイスの効率を増加させる。加えて、構造中の空乏領域、およびしたがって、ターンオン電圧は、構造の極性によって異なり、それは、単純なP−I−N構造については図1、またLEDについては図2で図示される。[000−1]方向に沿ったN面成長を達成するために、成長基板は、典型的には、h、i、k、lがミラー指数である、基板のミラー指数結晶面[h、i、k、l]に対する任意の方向で0.5〜10度の誤配向角を伴う成長表面と、成長表面上でN面III族窒化膜を成長させるステップとを有し、N面を有するIII族窒化膜は、誤配向角がない基板上で成長させられるN面III族窒化膜よりも平滑である。誤配向/微斜面の基板は、典型的には、中温(約1050℃)で窒素化される。
【0020】
サファイア基板の場合、窒素化は、成長のN面極性を設定する、サファイアの表面上のAlN核形成層(例えば、1つ以上の単分子層の厚さ)の形成につながる。窒素化は、サファイアの表面層をAlNに分解する。次いで、N面III族窒化物緩衝材またはテンプレートの成長は、基板を終端するAlN核形成層上で開始し得る。
【0021】
高温での窒素化された誤配向/微斜面の基板上のIII族窒化物の成長は、III族原子層が最初に蒸着され、窒素原子層が最後に蒸着されることを可能にし、III族窒化物層に対するN面を生じさせる。第1の成長したIII族窒化物層のN面上で成長させられる、以降の層もまた、N面となる。
【0022】
その上でIII族窒化物が成長させられる下層表面は、Ga原子が最初に結合することを可能にするために、N面である必要はなく、N原子よりもGa原子に(電気的または機械的のいずれかで、または両方)に誘引性があればよいだけである。Ga原子は、以前に成長した層の窒素化された基板/N面により良好に結合し、それがN面であるウルツ鉱結晶成長の最終面をもたらすため、N面は最後に成長させられる(または最後に形成される)。上記の考察は、Ga原子がIII族原子である場合も適用できる。さらに、N面またはGa面の画定は、通常、積層順序(すなわち、Gaの次にN、またはNの次にGa)よって画定されない。典型的には、N面は、材料の自発分極の方向に包含されるGa−N結合の原子配列によって、より良好に画定される。N面については、自発分極が表面に向かう一方で、Ga面における自発分極は、表面から逸れる。本明細書でN面が言及される時、それは、表面または上層にあるN原子のいずれかの方を指す自発分極を表し得る。
【0023】
III族窒化物は、リアクタに応じて、中/高成長温度(約1050℃、より典型的には、800〜1100℃の間)で蒸着される。さらなる詳細は、参照することにより本願に組み込まれる、2007年9月14日出願の「METHOD FOR HETEROEPITAXIAL GROWTH OF HIGH−QUALITY N−FACE GaN, InN, and AlN AND THEIR ALLOYS BY METAL ORGANIC CHEMICAL VAPOR DEPOSITION」と題された、米国特許出願第11/855,591号で見ることができる。
【0024】
図1(a)は、p型材料102、真性InGaN材料104、およびn型材料106の積層を備えるGa面材料から作られた、PIN構造100を示す概略図である。図1(a)はまた、PIN100構造の層102、104、106を横断する位置xの関数としての電荷密度pのグラフ108も示し、x=0は、p型材料の表面110に対応する。グラフ108はまた、p型材料102と真性InGaN材料104との間の接触面における分極(PTOT)が正であり、n型材料106と真性材料104との間の接触面におけるPTOTが負であることも示す。
【0025】
図1(b)は、p型材料114、真性InGaN材料116、およびn型材料118の積層を備えるN面材料から作られた、PIN構造112を示す概略図である。図1(a)はまた、PIN112構造の層114−118を横断する位置xの関数としての電荷密度pのグラフ120も示し、x=0は、p型材料の表面122に対応する。グラフ120はまた、p型材料114と真性材料116との間の接触面におけるPTOTが負であり、n型材料118と真性InGaN材料116との間の接触面におけるPTOTが正であることも示す。
【0026】
図2(a)は、p型材料204、活性領域(InGaN/GaN多重量子井戸を備える)206、およびn型材料208における伝導バンドエネルギー200(Ec)および価電子バンドエネルギー202(Ev)を示す、Ga面材料から作られた不偏(V=0)発光ダイオードのバンド図である。活性領域206中のバンドエネルギー200、202は、p型材料を伴う接触面210からn型材料を伴う接触面212に向かって増加し(正の傾斜)、活性領域中の電場が正であることを意味する。
【0027】
図2(b)は、p型材料218、活性領域220(InGaN/GaN多重量子井戸を備える)、およびn型材料222における伝導バンドエネルギー214(Ec)および価電子バンドエネルギー216(Ev)を示す、N面材料から作られた不偏(V=0)発光ダイオードのバンド図である。活性領域220中のバンドエネルギー214、216は、接触面224(p型材料を伴う)から接触面226(n型材料を伴う)に向かって減少し、活性領域220中の電場が負であることを意味する。
【0028】
図2(a)および2(b)はまた、接触面224、226における減少した空乏幅(およびその結果として、Ga面で成長したGaNと比べて減少した、N面で成長したGaNデバイスに対するターンオン電圧)も示す。減少した空乏幅は、あまり急でない(より低い)バンド傾斜のGa面で成長したGaN230と比べてより急(垂直)である、N面で成長したGaNに対するバンド228の傾斜によって証明される。
【0029】
III族窒化物系におけるGa面LEDおよびLDの生産は、企業、また大学によって広く報告されているが、N面LEDまたはLDの成長は、まだ報告されていない。過去に、有機金属化学気相成長法によるN面の成長は、結晶品質の面でGa面成長に有意に遅れを取り、それは、発光体の報告がないことの考えられる理由である。III族窒化物のN面成長は、分子線エピタキシー法(MBE)によって成功裏に達成されているが、しかしながら、材料の光学的品質はいまだに不良であり、すなわち、デバイスの効率は、Ga面デバイスの状態よりはるかに低い。現在、スペクトルの黄色および赤色部分におけるLEDの性能が不良である一方で、緑色で発光するレーザダイオードは達成されてない。
【0030】
(発光ダイオード)
本発明のLED側面は、下記によって実現される。
1)成長(図3に示される典型的構造):
a)基板302上のn型N面GaN緩衝層300の成長。
b)任意のAlGaN穴遮断層を追加することができる。
c)次いで、典型的には、活性領域が成長させられ、それはInGaN活性材料の多重量子井戸から成る。量子井戸は、InGaN304およびGaN305材料を備える。
d)次いで、任意のAlGaN電流遮断層を追加することができる。
e)p型N面GaNキャップ層306の成長。
【0031】
矢印308は、各層300−306の最終成長表面310がN面であり、各層300、304、および306の第1の成長表面312がGa面またはIII族原子面であるような、成長方向[000−1]を示す。したがって、III族窒化物活性領域成長、n型窒化物、およびp型窒化物の第1の成長した層は、III族原子層であり、III族窒化物活性領域、n型窒化物、またはp型窒化物成長の最後の成長した層は、窒素層である。Ga極[0001]成長(またはIII族面成長)において、表面310は、Ga面(またはIII族材料の面)であり、表面312は、N面である。当該分野で公知のように、III族窒化物材料の成長は、等しい数のIII族層および窒素層を伴う、III族原子および窒素原子の交互層を備える。したがって、例えば、GaN層は、同じ数の窒素層と交互になる、等しい数の1つ以上のGa層を備えるか、または再度、N面については表面に向かう自発分極、およびGa面については表面から逸れる自発分極を有する。
2)加工:
a)p型層306に接触するように適切な金属が塗布される。
b)LEDメサがエッチングによって形成される。
c)n型層300に接触するように適切な金属が蒸着される。
【0032】
(レーザダイオード(LD))
本発明のLD側面は、下記によって実現される。
1)成長(図4に示される典型的構造):
a)基板402上のn型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層400。
b)N型N面GaN層404。
c)InGaN活性材料の多重量子井戸を備える活性領域406。
d)P型N面GaN層408。
e)P型AlGaNクラッド層410。
2)加工:
a)p型層410に接触するように適切な金属が塗布される。
b)LDストライプ構造および反射鏡小面がエッチングされる。
c)n型層400に接触するように適切な金属が塗布される。
【0033】
現在、使用されている成長方法はMOCVDであるが、しかしながら、本発明は、例えば、MBE、HVPE、CBE等の他の成長方法とともに使用することもできる。
【0034】
(トンネル接合を伴うN面LED)
図5(a)は、トンネル接合を伴うN面LEDの成長構造の概略図を図示する。LEDは、SiをドープしたGaN層500、InGaN/GaN多重量子井戸活性領域502、MgをドープしたGaN層504、AlN層506、およびSiをドープしたGaN層508を備える。AlN層506は、GaN層504および508の間にトンネル接合を形成する。図5(a)中の矢印510は、N面表面の成長方向および配向を示し、したがって、各層500−508の最後の成長表面がN面表面512であることを示す。したがって、各層の第1の成長表面は、Ga表面(またはIII族原子表面)514である。従来のGa[0001]成長において、表面512は、Ga面であり、表面514は、N面である。
【0035】
図5(b)は、層500−508を通る深さの関数としての、図5(a)に示される構造のバンド図であり、深さ=0は、n型GaN層500の表面516である。具体的には、バンド図は、伝導バンドエネルギーEC518および価電子バンドエネルギーEV520を描画する。バンド図は、n型層500、508における約0のEC522を示し、LEDへの全てのn型接触を証明する。全てのn型接触は、エネルギーが図5(b)でも示される分極誘導性トンネル接合により、可能である。活性領域502とp型層504との間の接触面におけるバンドプロファイル524の大きな傾斜は、狭い空乏領域を証明する。最終的に、薄いp型層504における約0のEV526は、デバイスに対する低減した直列抵抗を証明する。
【0036】
図6(a)−(e)は、トンネル接合を伴うN面LEDを製造する方法を図示する。
図6(a)は、サファイア基板の表面を調製するステップ、例えば、パターン化サファイア表面(PSS)600を形成するドライエッチングによって、サファイア基板を事前にパターン化するステップを図示する。
図6(b)は、N面方向602に連続して層500−508を成長させるステップを図示する。
図6(c)は、反応性イオンエッチング(RIE)を使用してメサをエッチングするステップを図示する。
図6(d)は、Si GaN層508の上部表面604を粗面化するためにSiでドープしたGaN層508(LEDの基部)をウェットエッチングするステップを図示する。粗面化した表面604は、LEDからの光抽出を強化する。
図6(e)は、層508および500上にn型オーム接点606を形成するステップを図示する。
【0037】
(可能な修正)
N面GaNを成長させることができる限り、SiC、Si、スピネル、バルクGaN、ZnO等の、任意の適切な基板を使用することができる。
【0038】
活性材料としてInGaNを伴って記載されるエピタキシャル構造、また対応する閉じ込めおよび緩衝層は、所望の発光波長に応じて、GaN、AlGaN、またはAlInGaNを使用するように変更することができる。
【0039】
極性が依然としてN面である限り、構造は、最初にp型、続いて活性領域およびn型で成長させることができる。
【0040】
層の厚さおよび組成は、適切に変えることができる。
【0041】
LDは、上側に分布ブラッグ反射器(DBR)および下側に活性領域を追加して、面発光レーザ(VCSEL)を生成するように、適切に成長させることができる。
【0042】
LED構造は、光抽出を強化するように、DBR上で成長させることができる。
【0043】
ZnOメガコーンまたは表面粗面化等の光抽出方法をLEDに適用することができる。
【0044】
応力および貫通転位管理のために、他の非(Al,Ga,In)N層を挿入することができる。
【0045】
本開示の全体を通したGa面成長の考察は、[0001]方向に沿ったIII族原子成長にも該当する。
【0046】
本発明は、p型窒化物と、n型窒化物と、p型窒化物とn型窒化物との間の活性領域とを備える、発光デバイスを記載し、活性領域は、窒素面とともに終端する[000−1]結晶方向に沿った窒化物の成長である。p型層、n型層、および活性層は、III族窒化物(または、例えば(Al,In,Ga)Nを備える、III族窒化物合金)を用いた発光ダイオードまたはレーザダイオードでの使用に適した、当該分野で公知の任意の組成または構造を有してもよい。したがって、活性層は、量子井戸に限定されない。さらに、当該分野で公知のような付加的な層、例えば、電流波及層、接触層等もまた、含まれてもよい。
【0047】
(工程図)
図7は、本発明のある実施形態で使用される工程を図示する、工程図である。
【0048】
LEDについて、典型的な工程図は次のとおりである。
ボックス700は、基板上でn型N面GaN緩衝層を成長させるステップを図示する。
ボックス702は、活性領域であって、多重量子井戸領域を備える活性領域を成長させるステップを図示する。
ボックス704は、p型N面GaNキャップ層を成長させるステップを図示する。
ボックス706は、p型層に接触するように金属を塗布するステップを図示する。
ボックス708は、エッチングによってLEDメサを形成するステップを図示する。
ボックス710は、n型層に接触するように第2の金属を塗布するステップを図示する。
【0049】
レーザダイオードについて、(図8に示されるように)典型的な工程図は次のとおりである。
ボックス800は、基板上でN型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層を成長させるステップを図示する。
ボックス802は、N型N面GaN層を成長させるステップを図示する。
ボックス804は、InGaN活性材料の多重量子井戸を備える活性領域を成長させるステップを図示する。
ボックス806は、P型N面GaN層を成長させるステップを図示する。
ボックス808は、P型AlGaNクラッド層を成長させるステップを図示する。
ボックス810は、p型層に接触するように金属を塗布するステップを図示する。
ボックス812は、LDストライプ構造および反射鏡小面をエッチングするステップを図示する。
ボックス814は、n型層に接触するように第2の金属を塗布するステップを図示する。
【0050】
種々の層が、特定の層の所望の合金組成を制御するのに適切な温度で成長させられる。
【0051】
本発明はまた、III族窒化物N面膜の成長も可能にする。膜は、分子線エピタキシー法(MBE)および有機金属化学気相成長法(MOCVD)を含むが、それらに限定されない、種々の成長方法を使用して成長させることができる。図9は、C面SiC上でMBEによって成長させられたGaN膜のN面表面AFM像を示す。成長温度は、710〜720℃であり、2ステップ緩衝を使用して転位低減を達成し、ステップ1では、低〜中間型のGaフラックスによりSiC上でGaN成長を開始し、ステップ2では、Gaフラックスを増加させることによって形態を回復した。この方法は、約1010cm−2の貫通転位密度、および5ミクロン×5ミクロンの面積における最大で5nmの表面粗度を達成した。膜は、Ga面MBEで成長した膜に匹敵する、少なくとも140cm2/Vsの移動度を達成するように、少なくとも3×1018cm−3までSiでドープした。しかしながら、N面p型膜は、高(>1×1020)Mg濃度でドープされると、増加した表面安定性を有する。これらの膜は、基板、あるいは電子デバイス(トランジスタ)または光電子デバイス等のデバイスとして使用され得る。
【0052】
図10(a)は、光学顕微鏡図を示し、図10(b)は、最大で0.9nmのrms粗度を示す、MOCVDで成長したGaN N面膜のAFM像を示す。これらの厚さ1〜1.5ミクロンのGaN膜のXRD測定は、サファイアA方向に向かって2度の誤配向については、最大で110秒角のFWHM(002反射に沿って)および最大で900秒角のFWHM(201反射に沿って)、サファイアA方向に向かって4度の誤配向については、最大で300秒角のFWHM(002反射に沿って)および最大で450秒角のFWHM(201反射に沿って)を測定した。
【0053】
図11は、従来技術のN面成長の不良な表面形態を示す。例えば、MOCVDによる従来技術の成長は、GaNのヘテロエピタキシャルおよびホモエピタキシャル成長に観察される、六角ヒロック(ミクロンサイズの寸法を有する)の形成により、典型的に粗雑となっている。この不良な表面形態が、デバイスの適用を妨げてきた。
【0054】
図12(a)は、InGaN成長温度での平滑な表面を示す、RMS粗度が0.85nmである、本発明を使用して成長させられたInGaN/GaN多重量子井戸(MQW)のAFM像を示す。図12(b)は、本発明に従って、MOCVDによって成長させられた、5×(厚さ3nmのIn0.1Ga0.9N/厚さ8nmのGaN)を備える、MQWの300ケルビンフォトルミネセンス(PL)を示す。フォトルミネセンスは、385nmから475nmの範囲で強力である。
【0055】
本発明を使用して成長させられるN面III族窒化物は、増加した光学的品質および増加した構造または表面品質を有する。従来技術を使用して成長されるN面III族窒化物と比べて、増加した構造または表面品質(低減した表面粗度、より小さいXRD回折FWHM、低減した貫通転位によって特徴付けられる)である。増加した光学的品質は、従来技術の方法が十分な発光を達成していないが、本発明は、これらの領域中でより高い発光効率を有するという事実によって証明される。
【0056】
(利点および改良点)
III族窒化物を用いた発光体に対する主な課題の1つは、高品質InGaNの成長である。N面は、より良好な品質の材料、ならびに実現可能なより高いインジウム含有量の膜の作製を提供する、従来のGa面よりも高温でのInGaNの成長を可能にし、これで、インジウム含有膜は、InGaN材料中のインジウムの任意の濃度において、より安定している。例えば、MBEで成長したInNに対する成長温度は、N面成長については、Ga面成長と比べて約100℃高い。
【0057】
発光体の成長に対する別の課題は、p型ドーピングである。従来のGa面材料において、過剰なp型ドーピング(Mg)は、表面を所々でN面に反転させ、質の悪い膜を生じる。しかしながら、N面は、p型ドーピングと同様の最終結果を受けず、はるかに良好なデバイス性能を生成する、より高いレベルのp型ドーピングを可能にする。
III族窒化物を用いた発光体には、強い分極誘導性電場という問題がある。N面材料は、より低いターンオン電圧、また増加した量子効率を可能にする、従来のGa面とは反対方向の電場を提供する。
【0058】
N面のエッチング特性は、Ga面とは明らかに異なり、それは、表面粗度化およびメガコーン等の、LEDにおけるより良好な光抽出スキームを作製する際に有用となる。
【0059】
N面デバイスは、Ga(0001)方向に窒化物デバイスを成長させ、デバイスのN面を露出するように、基板を除去することによって得ることができる。しかしながら、この工程は、基板除去の追加ステップを伴うため、本発明よりも困難である(およびその結果として、より高価で時間がかかる)。
【0060】
N面デバイスが、本発明を使用して成長させられたか、またはGa極方向[0001]に成長させ、それに続いてN面を露出する基板除去を行うことによって成長させられたかを、特徴付けることが可能である。
a)本発明は、誤配向または誤切断基板上で発光デバイスを成長させる。誤切断は、誤切断基板上で成長させられる以降の層に現れる。誤配向は、緩衝層の上部で成長させられる層に移動され、その全ては、X線回折によって測定することができる。エピタキシャルに成長した層の平滑性の減少につながるため、[0001]Ga極方向に沿って成長させられるデバイスが、誤切断基板上で成長させられる可能性は少ない。
b)本発明を使用して成長させられるデバイスの活性領域は、典型的には、Ga極(0001)方向に成長させられる活性領域と比べて、より高い酸素濃度を有する。
c)p型層がN面窒化物層上にあるデバイスを達成するために、本発明は、n型層および活性層の前または後にp型層を成長させてもよい。しかしながら、従来の(0001)Ga極成長を使用して、n型層および活性層の前にp型層を成長させなければならないであろう。層が成長させられる順番はまた、種々の層の不純物濃度および構造品質を測定することによって、測定することもできる。p型層を最初に成長させると、欠陥を生成する高Mgドーピング濃度の使用のため、概して、上部の不良な材料につながる。
【0061】
(参考文献)
以下の参考文献は本明細書において参照により援用される。
【0062】
[1] Homo−epitaxial GaN growth on exact and misoriented single crystals:suppression of hillock formation:A.R.A.Zauner,J.L.Weyher,M.Plomp,V.Kirilyuk,I.Grzegory,W.J.P.van Enckevort,J.J.Schermer,P.R.HagemanおよびP.K.Larsen,J.Cryst.Growth 210(2000) 435−443.
[2] Homo−epitaxial GaN growth on the N−face of GaN single crystals:the influence of the misorientation on the surface morphology:A.R.A.Zauner,A.Aret,W.J.P.van Enckevort,J.L.Weyher,S.Porowski,J.J.Schermer,J.Cryst.Growth 240(2002) 14−21.
[3] A.P.Grzegorczykほか、Influence of sapphire annealing in trimethylgallium atmosphere on GaN epitaxy by MOCVD:J.Cryst.Growth 283(2005) 72−80.
[4] N−polarity GaN on sapphire substrates grown by MOCVD:T.Matsuoka,Y.Kobayashi,H.Takahata,T.Mitate,S Mizuno,A.Sasaki,M.Yoshimoto,T.OhnishiおよびM.Sumiya,phys.stat.sol.(b)243(2006) 1446−1450.
[5] The effect of substrate polarity on the growth of InN by RF−MBE: Naoiほか、J.Cryst.Growth 269(2004) 155−161.
[6] S.Kellerほか, Growth and Characterization of n−polar InGaN/GaN Multiquantum Wells. Applied Physics Letters 90, 191908 (2007).
[7] S.Kellerほか, Influence of the substrate misorientation on the properties of N−polar GaN films grown by metal organic chemical vapor deposition. Applied Physics Letters 102, 083546 (2007).
[8] N.A.Fichtenbaumほか, Electrical characterization of p−type N−polar and Ga−polar GaN grown by metalorganic chemical vapor deposition. Applied Physics Letters 91, 172105 (2007)。
【0063】
(結論)
これは、本発明の好適な実施形態の説明を結論付ける。本発明は、III族窒化膜、発光デバイス、ならびに発光デバイスおよびIII族窒化膜を作製するための方法を記載する。
【0064】
これらの技術、成長方法、およびデバイス構造は、太陽電池、光検出器、トランジスタ、およびIII族窒化物材料系を使用する他の電子デバイスに適用することもできる。
本発明による発光デバイスは、p型III族窒化物と、n型III族窒化物と、窒素面である上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿ったIII族窒化物活性領域成長とを備え、
自発分極がIII族窒化物活性領域の成長表面に向かうように、III族窒化物活性領域成長の第1の成長した層は、III族原子層であり、III族窒化物活性領域成長の最後の成長した層は、窒素層であり、
III族窒化物活性領域成長は、発光であって、n型窒化物とp型窒化物の間である。
【0065】
そのようなデバイスは、さらに任意で、III族窒化物活性領域成長が、窒素面からであることと、III族窒化物活性領域成長が、III族窒化物層からであることと、III族窒化物活性領域が、誤配向の窒素化された基板上にあることと、III族窒化物活性領域成長が、n型窒化物からの成長であることと、n型窒化物が、N面であるn型窒化物の上部表面をもたらす、[000−1]方向に沿った成長であることと、p型窒化物が、III族窒化物活性領域のN面からの成長であることと、p型窒化物が、3×1020より大きいマグネシウムドーピングを有することと、活性領域が、インジウムを含有することと、III族窒化物活性領域成長が、ガリウム面である上部表面をもたらす、[0001]方向に沿った成長である活性領域よりも、多くのインジウムを含有することと、III族窒化物活性領域が、窒素(N)面窒化ガリウム(GaN)、N面窒化インジウム(InN)、およびN面窒化アルミニウム(AlN)、ならびにそれらの合金を備える群より選択される材料から作られることと、を含む。
【0066】
本発明による発光デバイスを成長させるための方法は、窒素面(N面)であるIII族窒化物活性領域の上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿って発光III族窒化物活性領域を成長させるステップを含む。
【0067】
そのような方法は、さらに任意で、発光III族窒化物活性領域が、インジウムを含有し、より高温で成長させられ、[0001]方向に沿って成長させられる活性領域と比較して向上した表面品質を有することと、[000−1]方向に沿ってn型窒化物を成長させ、n型窒化物層のN面上で終端するステップと、n型窒化物層のN面上で発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域のN面上で[000−1]方向に沿ってp型窒化物層を成長させ、p型窒化物層のN面上で終端するステップと、誤配向の窒素化された基板上でn型N面GaN緩衝層を成長させるステップと、n型N面GaN緩衝層上で、発光III族窒化物活性領域であって、多重量子井戸領域を備える、発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaNキャップ層を成長させるステップと、p型N面GaNキャップ層に接触するように金属を塗布するステップと、上記のステップで得られる層をエッチングすることによって、1つ以上の発光ダイオードメサを形成するステップと、n型N面GaN緩衝層に接触するように第2の金属を塗布するステップと、を含む。
【0068】
方法は、さらに任意で、n型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層を成長させるステップと、AlGaN緩衝および閉じ込め層上でn型N面GaN層を成長させるステップと、n型N面GaN層上で、発光III族窒化物活性領域であって、InGaN活性材料の多重量子井戸を備える、発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaN層を成長させるステップと、p型N面GaN層上でp型AlGaNクラッド層を成長させるステップと、p型AlGaNクラッド層に接触するように金属を塗布するステップと、レーザダイオードストライプ構造をエッチングし、反射鏡小面を上記のステップから得られる層に形成するステップと、n型N面GaN層に接触するように第2の金属を塗布するステップと、を含む。
【0069】
本発明によるIII族窒化膜は、窒素面である上部表面をもたらすIII族窒化物の成長を備える。
【0070】
そのような膜は、さらに任意で、自発分極がIII族窒化膜の成長表面に向かうように、成長の第1の成長した層が、III族原子層であり、成長の最後の成長した層が、窒素層であることと、成長が、基板の誤配向の窒素化された表面からであることと、III族窒化膜が、発光することと、を含む。
【0071】
本発明の1つ以上の実施形態の前述の説明は、例証および説明の目的で提示されている。これは、包括的となること、または本発明を開示される正確な形態に限定することを目的としない。上記の教示を踏まえて、多くの修正および変化が可能である。本発明の範囲は、本発明を実施するための形態によってではなく、むしろ本明細書に添付の例示的請求項および本明細書に添付の例示的請求項の同等物の全範囲によって限定されることが意図される。
【図1(a)】
【図1(b)】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への引用)
本出願は、以下の同時係属中の同一人に譲渡された米国特許出願の利益を、米国特許法第119条(e)の下に主張する。上記出願とは、
Nicholas A.Fichtenbaum,Umesh K.MishraおよびStacia Kellerによって、2006年11月15日に出願された米国仮特許出願第60/866,019号(名称“LIGHT EMITTING DIODE AND LASER DIODE USING N−FACE GaN, InN, and AlN AND THEIR ALLOYS”、代理人整理番号第30794.208−US−P1(2007−204−1))と、
Stacia Keller,Umesh K.MishraおよびNicholas A.Fichtenbaumによって、2006年11月15日に出願された米国仮特許出願第60/866,035号(名称“METHOD FOR HETEROEPITAXIAL GROWTH OF HIGH−QUALITY N−FACE GaN, InN, AND AlN AND THEIR ALLOYS BY METAL ORGANIC CHEMICAL VAPOR DEPOSITION”、代理人整理番号第30794.207−US−P1(2007−121−1))と
であり、これらの出願は本明細書において参照により援用される。
【0002】
本出願は、以下の同時係属中の同一人に譲渡された米国特許出願に関連し、上記出願とは、Siddharth Rajan,Chang Soo Suh,James S.SpeckおよびUmesh K.Mishraによって、2006年9月18日に出願された米国仮特許出願第11/523,286号(名称“N−POLAR ALUMINUM GALLIUM NITRIDE/GALLIUM NITRIDE ENHANCEMENT−MODE FIELD EFFECT TRANSISTOR”、代理人整番号第30794.148−US−U1(2006−107−2))であって、この仮出願は、Siddharth Rajan,Chang Soo Suh,James S.SpeckおよびUmesh K.Mishraによって、2005年9月16日に出願された米国仮特許出願第60/717,996号(名称“N−POLAR ALUMINUM GALLIUM NITRIDE/GALLIUM NITRIDE ENHANCEMENT−MODE FIELD EFFECT TRANSISTOR”、代理人整理番号第30794.148−US−P1(2006−107−1))に対する優先権を主張する、仮出願と、
Tadao Hashimoto,Hitoshi SatoおよびShuji Nakamuraによって、2007年6月20日に出願された米国特許出願第11/765,629号(名称“OPTO−ELECTRONIC AND ELECTRONIC DEVICES USING N−FACE GaN SUBSTRATE PREPARED WITH AMMONOTHERMAL GROWTH”、代理人整理番号第30794.184−US−U1(2006−666))であって、この特許出願は、Tadao Hashimoto,Hitoshi SatoおよびShuji Nakamuraによって、2006年6月21日に出願された米国仮特許出願第60/805,507号(名称“OPTO−ELECTRONIC AND ELECTRONIC DEVICES USING N−FACE GaN SUBSTRATE PREPARED WITH AMMONOTHERMAL GROWTH”、代理人整理番号第30794.184−US−U1(2006−666))に対する優先権を米国特許法第119条(e)の下に主張する、特許出願と、
Michael GrundmannおよびUmesh K.Mishraによって、2007年6月25日に出願された米国特許出願第11/768,105号(名称“POLARIZATION INDUCED TUNNEL JUNCTION”、代理人整理番号第30794.186−US−U1 (2007−668))であって、この特許出願は、Michael GrundmannおよびUmesh K.Mishraによって、2006年6月23日に出願された米国特許出願第60/815,944号(名称“POLARIZATION INDUCED TUNNEL JUNCTION”、代理人整理番号第30794.186−US−P1(2007−668))に対する優先権を米国特許法第119条(e)の下に主張する、特許出願と、
Nicholas A. Fichtenbaum, Umesh K. MishraおよびStacia Kellerによって、2007年9月14日に出願された米国特許出願第11/855,591号(名称“METHOD FOR HETEROEPITAXIAL GROWTH OF HIGH−QUALITY N−FACE GaN, InN, and AlN AND THEIR ALLOYS BY METAL ORGANIC CHEMICAL VAPOR DEPOSITION”、代理人整理番号第30794.207−US−U1 (2007−121−1))であって、該特許出願は、Nicholas A. Fichtenbaum, Umesh K. MishraおよびStacia Kellerによって、2006年11月15日に出願された米国仮特許出願第60/866,035号(名称 “METHOD FOR HETEROEPITAXIAL GROWTH OF HIGH−QUALITY N−FACE GaN, InN, and AlN AND THEIR ALLOYS BY METAL ORGANIC CHEMICAL VAPOR DEPOSITION”、代理人整理番号第30794.207−US−P1(2007−121−1))に対する優先権を特許法第119条(e)の下に主張する、特許出願と、
Umesh K. Mishra, Yi Pei, Siddharth RajanおよびMan Hoi Wongによって、2007年3月29日に出願された米国仮特許出願第60/908,904号(名称“N−FACE HIGH ELECTRON MOBILITY TRANSISTORS WITH LOW BUFFER LEAKAGE AND LOW PARASITIC CAPACITANCE”、代理人整理番号第30794.215−US−P1(2007−269−1)と、
Umesh K. Mishra, Lee S. McCarthy, Chang Soo SuhおよびSiddharth Rajanによって、2007年3月29日に出願された米国仮特許出願第60/908,917号(名称“METHOD TO FABRICATE III−N SEMICONDUCTOR DEVICES ON THE N−FACE OF LAYERS WHICH ARE GROWN IN THE III−FACE DIRECTION USING WAFER BONDING AND SUBSTRATE REMOVAL”、代理人整理番号30794.216−US−P1(2007−336−1)と、
Umesh K. Mishra, Michael Grundmann, Steven P. DenBaarsおよびShuji Nakamuraによって、2007年3月29日に出願された米国仮特許出願第60/908,919号(名称“DUAL SURFACE−ROUGHENED N−FACE HIGH−BRIGHTNESS LED”、代理人整理番号30794.217−US−P1(2007−279))と、
Umesh K. Mishra, Tomas PalaciosおよびMan Hoi Wongによって、2007年5月24日に出願された米国仮特許出願第60/940,052号(名称“POLARIZATION−INDUCED BARRIERS FOR N−FACE NITRIDE−BASED ELECTRONICS”、代理人整理番号第30794.228−US−P1(2006−648))と
であり、これらの出願は本明細書において参照により援用される。
【0003】
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、III族窒化物材料の成長に関し、より具体的には、窒素(N)面窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)、および窒化アルミニウム(AlN)、ならびにそれらの合金から作られる、発光ダイオード(LED)およびレーザダイオード(LD)に関する。
【背景技術】
【0004】
(関連技術の記載)
(注記:本出願は、明細書の全体を通して示されるような、多数の異なる出版物を参照する。これらの異なる出版物のリストは、下記の「参考文献」と題された項で見ることができる。これらの出版物のそれぞれは、参照することにより本明細書に援用される)。
【0005】
消費者アプリケーションおよびデバイスでのIII族窒化物材料の使用が広まりつつある。しかしながら、III族窒化物を用いた発光体に対する主な課題の1つは、高品質InGaNの成長である。デバイスに対するガリウム(Ga)面の使用は、InGaNを成長させることができる温度を限定し、それは作製することができるデバイスの種類を限定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
III族窒化物を使用する付加的なデバイスが当該分野で望まれることが分かる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の概要)
本発明は、N面III族窒化物材料を使用する、向上した特性を伴う発光ダイオード(LED)およびレーザダイオード(LD)を記載する。
【0008】
本発明による発光デバイスは、p型III族窒化物と、n型III族窒化物と、窒素面である上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿ったIII族窒化物活性領域成長と、を備え、自発分極がIII族窒化物活性領域の成長表面に向かうように、III族窒化物活性領域成長の第1の成長した層は、III族原子層であり、III族窒化物活性領域成長の最後の成長した層は、窒素層であり、III族窒化物活性領域成長は、発光であって、n型窒化物とp型窒化物との間である。
【0009】
そのようなデバイスは、さらに任意で、III族窒化物活性領域成長が、窒素面からであることと、III族窒化物活性領域成長が、III族窒化物層からであることと、III族窒化物活性領域が、誤配向の窒素化された基板上にあることと、III族窒化物活性領域成長が、n型窒化物からの成長であることと、n型窒化物が、N面であるn型窒化物の上部表面をもたらす、[000−1]方向に沿った成長であることと、p型窒化物が、III族窒化物活性領域のN面からの成長であることと、p型窒化物が、3×1020より大きいマグネシウムドーピングを有することと、活性領域が、インジウムを含有することと、III族窒化物活性領域成長が、ガリウム面である上部表面をもたらす、[0001]方向に沿った成長である活性領域よりも、多くのインジウムを含有することと、III族窒化物活性領域が、窒素(N)面窒化ガリウム(GaN)、N面窒化インジウム(InN)、およびN面窒化アルミニウム(AlN)、ならびにそれらの合金を備える群より選択される材料から作られることと、を包含する。
【0010】
本発明による発光デバイスを成長させるための方法は、窒素面(N面)であるIII族窒化物活性領域の上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿って発光III族窒化物活性領域を成長させるステップを含む。
【0011】
そのような方法は、さらに任意で、発光III族窒化物活性領域が、インジウムを含有し、より高温で成長させられ、[0001]方向に沿って成長させられる活性領域と比較して向上した表面品質を有することと、[000−1]方向に沿ってn型窒化物を成長させ、n型窒化物層のN面上で終端するステップと、n型窒化物層のN面上で発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域のN面上で[000−1]方向に沿ってp型窒化物層を成長させ、p型窒化物層のN面上で終端するステップと、誤配向の窒素化された基板上でn型N面GaN緩衝層を成長させるステップと、n型N面GaN緩衝層上で、発光III族窒化物活性領域であって、多重量子井戸領域を備える、発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaNキャップ層を成長させるステップと、p型N面GaNキャップ層に接触するように金属を塗布するステップと、上記のステップで得られる層をエッチングすることによって、1つ以上の発光ダイオードメサを形成するステップと、n型N面GaN緩衝層に接触するように第2の金属を塗布するステップと、を含む。
【0012】
方法は、さらに任意で、n型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層を成長させるステップと、AlGaN緩衝および閉じ込め層上でn型N面GaN層を成長させるステップと、n型N面GaN層上で、発光III族窒化物活性領域であって、InGaN活性材料の多重量子井戸を備える、発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaN層を成長させるステップと、p型N面GaN層上でp型AlGaNクラッド層を成長させるステップと、p型AlGaNクラッド層に接触するように金属を塗布するステップと、レーザダイオードストライプ構造をエッチングし、反射鏡小面を上記のステップから得られる層に形成するステップと、n型N面GaN層に接触するように第2の金属を塗布するステップと、を含む。
【0013】
本発明によるIII族窒化膜は、窒素面である上部表面をもたらすIII族窒化物の成長を備える。
【0014】
そのような膜は、さらに任意で、自発分極がIII族窒化膜の成長表面に向かうように、成長の第1の成長した層が、III族原子層であり、成長の最後の成長した層が、窒素層であることと、成長が、基板の誤配向の窒素化された表面からであることと、III族窒化膜が、発光することと、を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
ここで、類似参照番号が全体を通して対応する部分を表す、図面を参照する。
【図1】図1は、(a)Ga面および(b)N面P−I−N構造に対する電荷プロファイルを図示する。
【図2】図2は、Ga面およびN面多重量子井戸LEDに対するバンド図を図示する。
【図3】図3は、典型的なLEDエピタキシャル構造を図示する。
【図4】図4は、典型的LDエピタキシャル構造を図示する。
【図5】図5は、LED成長構造およびバンド図を図示する。
【図6】図6は、図5のLEDを製造する際に使用される工程を図示する、工程図である。
【図7】図7は、本発明のある実施形態で使用される工程を図示する、工程図である。
【図8】図8は、本発明のある実施形態で使用される工程を図示する、工程図である。
【図9】図9は、C面SiC上でMBEによって成長させられたGaN膜のN面表面のAFM像である。
【図10a】図10(a)は、光学顕微鏡図を示す。
【図10b】図10(b)は、MOCVDで成長したGaN N面膜のAFM像を示す。
【図11】図11は、従来技術のN面III族窒化物の光学像を示す。
【図12】図12は、本発明のN面III族窒化物に対するAFM像およびフォトルミネセンスデータである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(発明の詳細な説明)
好適な実施形態の次の説明において、その一部を形成し、本発明を実践することができる、具体的実施形態が例証として示される、添付図面を参照する。他の実施形態を利用してもよく、本発明の範囲を逸脱しない限り、構造的変更を行ってもよいことを理解されたい。
【0017】
(概観)
本発明は、LEDおよびLD波長を色のスペクトルの黄色および赤色部分に付勢する、現在従来的に利用可能なものよりもインジウムの組成が優れた、InGaNの成長を可能にする。より高温でインジウムとともに成長する能力は、より高品質のAlInGaNにつながる。このことはまた、新規の分極を用いたバンド構造設計を可能にして、より効率的なデバイスを作製する。加えて、それは、デバイス性能を向上させる、伝導度が増加したp型GaN層の製造を可能にする。
【0018】
(技術的説明)
本発明は、向上した特性を伴う、高輝度LEDおよびLDの作製を可能にする。N面を用いたデバイスは、色のスペクトルの緑色、黄色、および赤色部分における高出力デバイスを作製するために現在必要とされている、より良好な品質の高インジウム組成InGaN合金の成長を可能にする。加えて、従来のGa面GaNには、反転という問題がある一方で、N面は、Mg(例えば、p型GaNを作製するために必要とされる、約3×1020のMg濃度)で高度にドープされると、そのような問題がない。高p型キャリア濃度が、窒化物を用いたデバイスにおける主な制限であるため、N面の使用は、デバイス性能を劇的に増加させる。
【0019】
III族窒化物のウルツ鉱型構造により、III族窒化物は、[0001]軸の周囲に配向される、広く自発的な圧電場を呈する。分極定数の違いにより、大きな固定分極電荷がヘテロ構造接触面において存在し、後に電場が形成される。これらの分極電荷および後の電場の方向は、エピタキシャル膜の成長方向([0001]または[000−1])に依存する。従来のGa面LEDおよびLDにおいて、量子井戸中の電場の大きさは正である一方で、N面において、電場は負である。Ga面について、この電場が、量子井戸を越えてキャリアを加速し、デバイスの効率を減少させる一方で、N面における反対の大きさの電場は、キャリアを減速し、量子井戸におけるそれらの捕捉を増加させ、したがって、デバイスの効率を増加させる。加えて、構造中の空乏領域、およびしたがって、ターンオン電圧は、構造の極性によって異なり、それは、単純なP−I−N構造については図1、またLEDについては図2で図示される。[000−1]方向に沿ったN面成長を達成するために、成長基板は、典型的には、h、i、k、lがミラー指数である、基板のミラー指数結晶面[h、i、k、l]に対する任意の方向で0.5〜10度の誤配向角を伴う成長表面と、成長表面上でN面III族窒化膜を成長させるステップとを有し、N面を有するIII族窒化膜は、誤配向角がない基板上で成長させられるN面III族窒化膜よりも平滑である。誤配向/微斜面の基板は、典型的には、中温(約1050℃)で窒素化される。
【0020】
サファイア基板の場合、窒素化は、成長のN面極性を設定する、サファイアの表面上のAlN核形成層(例えば、1つ以上の単分子層の厚さ)の形成につながる。窒素化は、サファイアの表面層をAlNに分解する。次いで、N面III族窒化物緩衝材またはテンプレートの成長は、基板を終端するAlN核形成層上で開始し得る。
【0021】
高温での窒素化された誤配向/微斜面の基板上のIII族窒化物の成長は、III族原子層が最初に蒸着され、窒素原子層が最後に蒸着されることを可能にし、III族窒化物層に対するN面を生じさせる。第1の成長したIII族窒化物層のN面上で成長させられる、以降の層もまた、N面となる。
【0022】
その上でIII族窒化物が成長させられる下層表面は、Ga原子が最初に結合することを可能にするために、N面である必要はなく、N原子よりもGa原子に(電気的または機械的のいずれかで、または両方)に誘引性があればよいだけである。Ga原子は、以前に成長した層の窒素化された基板/N面により良好に結合し、それがN面であるウルツ鉱結晶成長の最終面をもたらすため、N面は最後に成長させられる(または最後に形成される)。上記の考察は、Ga原子がIII族原子である場合も適用できる。さらに、N面またはGa面の画定は、通常、積層順序(すなわち、Gaの次にN、またはNの次にGa)よって画定されない。典型的には、N面は、材料の自発分極の方向に包含されるGa−N結合の原子配列によって、より良好に画定される。N面については、自発分極が表面に向かう一方で、Ga面における自発分極は、表面から逸れる。本明細書でN面が言及される時、それは、表面または上層にあるN原子のいずれかの方を指す自発分極を表し得る。
【0023】
III族窒化物は、リアクタに応じて、中/高成長温度(約1050℃、より典型的には、800〜1100℃の間)で蒸着される。さらなる詳細は、参照することにより本願に組み込まれる、2007年9月14日出願の「METHOD FOR HETEROEPITAXIAL GROWTH OF HIGH−QUALITY N−FACE GaN, InN, and AlN AND THEIR ALLOYS BY METAL ORGANIC CHEMICAL VAPOR DEPOSITION」と題された、米国特許出願第11/855,591号で見ることができる。
【0024】
図1(a)は、p型材料102、真性InGaN材料104、およびn型材料106の積層を備えるGa面材料から作られた、PIN構造100を示す概略図である。図1(a)はまた、PIN100構造の層102、104、106を横断する位置xの関数としての電荷密度pのグラフ108も示し、x=0は、p型材料の表面110に対応する。グラフ108はまた、p型材料102と真性InGaN材料104との間の接触面における分極(PTOT)が正であり、n型材料106と真性材料104との間の接触面におけるPTOTが負であることも示す。
【0025】
図1(b)は、p型材料114、真性InGaN材料116、およびn型材料118の積層を備えるN面材料から作られた、PIN構造112を示す概略図である。図1(a)はまた、PIN112構造の層114−118を横断する位置xの関数としての電荷密度pのグラフ120も示し、x=0は、p型材料の表面122に対応する。グラフ120はまた、p型材料114と真性材料116との間の接触面におけるPTOTが負であり、n型材料118と真性InGaN材料116との間の接触面におけるPTOTが正であることも示す。
【0026】
図2(a)は、p型材料204、活性領域(InGaN/GaN多重量子井戸を備える)206、およびn型材料208における伝導バンドエネルギー200(Ec)および価電子バンドエネルギー202(Ev)を示す、Ga面材料から作られた不偏(V=0)発光ダイオードのバンド図である。活性領域206中のバンドエネルギー200、202は、p型材料を伴う接触面210からn型材料を伴う接触面212に向かって増加し(正の傾斜)、活性領域中の電場が正であることを意味する。
【0027】
図2(b)は、p型材料218、活性領域220(InGaN/GaN多重量子井戸を備える)、およびn型材料222における伝導バンドエネルギー214(Ec)および価電子バンドエネルギー216(Ev)を示す、N面材料から作られた不偏(V=0)発光ダイオードのバンド図である。活性領域220中のバンドエネルギー214、216は、接触面224(p型材料を伴う)から接触面226(n型材料を伴う)に向かって減少し、活性領域220中の電場が負であることを意味する。
【0028】
図2(a)および2(b)はまた、接触面224、226における減少した空乏幅(およびその結果として、Ga面で成長したGaNと比べて減少した、N面で成長したGaNデバイスに対するターンオン電圧)も示す。減少した空乏幅は、あまり急でない(より低い)バンド傾斜のGa面で成長したGaN230と比べてより急(垂直)である、N面で成長したGaNに対するバンド228の傾斜によって証明される。
【0029】
III族窒化物系におけるGa面LEDおよびLDの生産は、企業、また大学によって広く報告されているが、N面LEDまたはLDの成長は、まだ報告されていない。過去に、有機金属化学気相成長法によるN面の成長は、結晶品質の面でGa面成長に有意に遅れを取り、それは、発光体の報告がないことの考えられる理由である。III族窒化物のN面成長は、分子線エピタキシー法(MBE)によって成功裏に達成されているが、しかしながら、材料の光学的品質はいまだに不良であり、すなわち、デバイスの効率は、Ga面デバイスの状態よりはるかに低い。現在、スペクトルの黄色および赤色部分におけるLEDの性能が不良である一方で、緑色で発光するレーザダイオードは達成されてない。
【0030】
(発光ダイオード)
本発明のLED側面は、下記によって実現される。
1)成長(図3に示される典型的構造):
a)基板302上のn型N面GaN緩衝層300の成長。
b)任意のAlGaN穴遮断層を追加することができる。
c)次いで、典型的には、活性領域が成長させられ、それはInGaN活性材料の多重量子井戸から成る。量子井戸は、InGaN304およびGaN305材料を備える。
d)次いで、任意のAlGaN電流遮断層を追加することができる。
e)p型N面GaNキャップ層306の成長。
【0031】
矢印308は、各層300−306の最終成長表面310がN面であり、各層300、304、および306の第1の成長表面312がGa面またはIII族原子面であるような、成長方向[000−1]を示す。したがって、III族窒化物活性領域成長、n型窒化物、およびp型窒化物の第1の成長した層は、III族原子層であり、III族窒化物活性領域、n型窒化物、またはp型窒化物成長の最後の成長した層は、窒素層である。Ga極[0001]成長(またはIII族面成長)において、表面310は、Ga面(またはIII族材料の面)であり、表面312は、N面である。当該分野で公知のように、III族窒化物材料の成長は、等しい数のIII族層および窒素層を伴う、III族原子および窒素原子の交互層を備える。したがって、例えば、GaN層は、同じ数の窒素層と交互になる、等しい数の1つ以上のGa層を備えるか、または再度、N面については表面に向かう自発分極、およびGa面については表面から逸れる自発分極を有する。
2)加工:
a)p型層306に接触するように適切な金属が塗布される。
b)LEDメサがエッチングによって形成される。
c)n型層300に接触するように適切な金属が蒸着される。
【0032】
(レーザダイオード(LD))
本発明のLD側面は、下記によって実現される。
1)成長(図4に示される典型的構造):
a)基板402上のn型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層400。
b)N型N面GaN層404。
c)InGaN活性材料の多重量子井戸を備える活性領域406。
d)P型N面GaN層408。
e)P型AlGaNクラッド層410。
2)加工:
a)p型層410に接触するように適切な金属が塗布される。
b)LDストライプ構造および反射鏡小面がエッチングされる。
c)n型層400に接触するように適切な金属が塗布される。
【0033】
現在、使用されている成長方法はMOCVDであるが、しかしながら、本発明は、例えば、MBE、HVPE、CBE等の他の成長方法とともに使用することもできる。
【0034】
(トンネル接合を伴うN面LED)
図5(a)は、トンネル接合を伴うN面LEDの成長構造の概略図を図示する。LEDは、SiをドープしたGaN層500、InGaN/GaN多重量子井戸活性領域502、MgをドープしたGaN層504、AlN層506、およびSiをドープしたGaN層508を備える。AlN層506は、GaN層504および508の間にトンネル接合を形成する。図5(a)中の矢印510は、N面表面の成長方向および配向を示し、したがって、各層500−508の最後の成長表面がN面表面512であることを示す。したがって、各層の第1の成長表面は、Ga表面(またはIII族原子表面)514である。従来のGa[0001]成長において、表面512は、Ga面であり、表面514は、N面である。
【0035】
図5(b)は、層500−508を通る深さの関数としての、図5(a)に示される構造のバンド図であり、深さ=0は、n型GaN層500の表面516である。具体的には、バンド図は、伝導バンドエネルギーEC518および価電子バンドエネルギーEV520を描画する。バンド図は、n型層500、508における約0のEC522を示し、LEDへの全てのn型接触を証明する。全てのn型接触は、エネルギーが図5(b)でも示される分極誘導性トンネル接合により、可能である。活性領域502とp型層504との間の接触面におけるバンドプロファイル524の大きな傾斜は、狭い空乏領域を証明する。最終的に、薄いp型層504における約0のEV526は、デバイスに対する低減した直列抵抗を証明する。
【0036】
図6(a)−(e)は、トンネル接合を伴うN面LEDを製造する方法を図示する。
図6(a)は、サファイア基板の表面を調製するステップ、例えば、パターン化サファイア表面(PSS)600を形成するドライエッチングによって、サファイア基板を事前にパターン化するステップを図示する。
図6(b)は、N面方向602に連続して層500−508を成長させるステップを図示する。
図6(c)は、反応性イオンエッチング(RIE)を使用してメサをエッチングするステップを図示する。
図6(d)は、Si GaN層508の上部表面604を粗面化するためにSiでドープしたGaN層508(LEDの基部)をウェットエッチングするステップを図示する。粗面化した表面604は、LEDからの光抽出を強化する。
図6(e)は、層508および500上にn型オーム接点606を形成するステップを図示する。
【0037】
(可能な修正)
N面GaNを成長させることができる限り、SiC、Si、スピネル、バルクGaN、ZnO等の、任意の適切な基板を使用することができる。
【0038】
活性材料としてInGaNを伴って記載されるエピタキシャル構造、また対応する閉じ込めおよび緩衝層は、所望の発光波長に応じて、GaN、AlGaN、またはAlInGaNを使用するように変更することができる。
【0039】
極性が依然としてN面である限り、構造は、最初にp型、続いて活性領域およびn型で成長させることができる。
【0040】
層の厚さおよび組成は、適切に変えることができる。
【0041】
LDは、上側に分布ブラッグ反射器(DBR)および下側に活性領域を追加して、面発光レーザ(VCSEL)を生成するように、適切に成長させることができる。
【0042】
LED構造は、光抽出を強化するように、DBR上で成長させることができる。
【0043】
ZnOメガコーンまたは表面粗面化等の光抽出方法をLEDに適用することができる。
【0044】
応力および貫通転位管理のために、他の非(Al,Ga,In)N層を挿入することができる。
【0045】
本開示の全体を通したGa面成長の考察は、[0001]方向に沿ったIII族原子成長にも該当する。
【0046】
本発明は、p型窒化物と、n型窒化物と、p型窒化物とn型窒化物との間の活性領域とを備える、発光デバイスを記載し、活性領域は、窒素面とともに終端する[000−1]結晶方向に沿った窒化物の成長である。p型層、n型層、および活性層は、III族窒化物(または、例えば(Al,In,Ga)Nを備える、III族窒化物合金)を用いた発光ダイオードまたはレーザダイオードでの使用に適した、当該分野で公知の任意の組成または構造を有してもよい。したがって、活性層は、量子井戸に限定されない。さらに、当該分野で公知のような付加的な層、例えば、電流波及層、接触層等もまた、含まれてもよい。
【0047】
(工程図)
図7は、本発明のある実施形態で使用される工程を図示する、工程図である。
【0048】
LEDについて、典型的な工程図は次のとおりである。
ボックス700は、基板上でn型N面GaN緩衝層を成長させるステップを図示する。
ボックス702は、活性領域であって、多重量子井戸領域を備える活性領域を成長させるステップを図示する。
ボックス704は、p型N面GaNキャップ層を成長させるステップを図示する。
ボックス706は、p型層に接触するように金属を塗布するステップを図示する。
ボックス708は、エッチングによってLEDメサを形成するステップを図示する。
ボックス710は、n型層に接触するように第2の金属を塗布するステップを図示する。
【0049】
レーザダイオードについて、(図8に示されるように)典型的な工程図は次のとおりである。
ボックス800は、基板上でN型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層を成長させるステップを図示する。
ボックス802は、N型N面GaN層を成長させるステップを図示する。
ボックス804は、InGaN活性材料の多重量子井戸を備える活性領域を成長させるステップを図示する。
ボックス806は、P型N面GaN層を成長させるステップを図示する。
ボックス808は、P型AlGaNクラッド層を成長させるステップを図示する。
ボックス810は、p型層に接触するように金属を塗布するステップを図示する。
ボックス812は、LDストライプ構造および反射鏡小面をエッチングするステップを図示する。
ボックス814は、n型層に接触するように第2の金属を塗布するステップを図示する。
【0050】
種々の層が、特定の層の所望の合金組成を制御するのに適切な温度で成長させられる。
【0051】
本発明はまた、III族窒化物N面膜の成長も可能にする。膜は、分子線エピタキシー法(MBE)および有機金属化学気相成長法(MOCVD)を含むが、それらに限定されない、種々の成長方法を使用して成長させることができる。図9は、C面SiC上でMBEによって成長させられたGaN膜のN面表面AFM像を示す。成長温度は、710〜720℃であり、2ステップ緩衝を使用して転位低減を達成し、ステップ1では、低〜中間型のGaフラックスによりSiC上でGaN成長を開始し、ステップ2では、Gaフラックスを増加させることによって形態を回復した。この方法は、約1010cm−2の貫通転位密度、および5ミクロン×5ミクロンの面積における最大で5nmの表面粗度を達成した。膜は、Ga面MBEで成長した膜に匹敵する、少なくとも140cm2/Vsの移動度を達成するように、少なくとも3×1018cm−3までSiでドープした。しかしながら、N面p型膜は、高(>1×1020)Mg濃度でドープされると、増加した表面安定性を有する。これらの膜は、基板、あるいは電子デバイス(トランジスタ)または光電子デバイス等のデバイスとして使用され得る。
【0052】
図10(a)は、光学顕微鏡図を示し、図10(b)は、最大で0.9nmのrms粗度を示す、MOCVDで成長したGaN N面膜のAFM像を示す。これらの厚さ1〜1.5ミクロンのGaN膜のXRD測定は、サファイアA方向に向かって2度の誤配向については、最大で110秒角のFWHM(002反射に沿って)および最大で900秒角のFWHM(201反射に沿って)、サファイアA方向に向かって4度の誤配向については、最大で300秒角のFWHM(002反射に沿って)および最大で450秒角のFWHM(201反射に沿って)を測定した。
【0053】
図11は、従来技術のN面成長の不良な表面形態を示す。例えば、MOCVDによる従来技術の成長は、GaNのヘテロエピタキシャルおよびホモエピタキシャル成長に観察される、六角ヒロック(ミクロンサイズの寸法を有する)の形成により、典型的に粗雑となっている。この不良な表面形態が、デバイスの適用を妨げてきた。
【0054】
図12(a)は、InGaN成長温度での平滑な表面を示す、RMS粗度が0.85nmである、本発明を使用して成長させられたInGaN/GaN多重量子井戸(MQW)のAFM像を示す。図12(b)は、本発明に従って、MOCVDによって成長させられた、5×(厚さ3nmのIn0.1Ga0.9N/厚さ8nmのGaN)を備える、MQWの300ケルビンフォトルミネセンス(PL)を示す。フォトルミネセンスは、385nmから475nmの範囲で強力である。
【0055】
本発明を使用して成長させられるN面III族窒化物は、増加した光学的品質および増加した構造または表面品質を有する。従来技術を使用して成長されるN面III族窒化物と比べて、増加した構造または表面品質(低減した表面粗度、より小さいXRD回折FWHM、低減した貫通転位によって特徴付けられる)である。増加した光学的品質は、従来技術の方法が十分な発光を達成していないが、本発明は、これらの領域中でより高い発光効率を有するという事実によって証明される。
【0056】
(利点および改良点)
III族窒化物を用いた発光体に対する主な課題の1つは、高品質InGaNの成長である。N面は、より良好な品質の材料、ならびに実現可能なより高いインジウム含有量の膜の作製を提供する、従来のGa面よりも高温でのInGaNの成長を可能にし、これで、インジウム含有膜は、InGaN材料中のインジウムの任意の濃度において、より安定している。例えば、MBEで成長したInNに対する成長温度は、N面成長については、Ga面成長と比べて約100℃高い。
【0057】
発光体の成長に対する別の課題は、p型ドーピングである。従来のGa面材料において、過剰なp型ドーピング(Mg)は、表面を所々でN面に反転させ、質の悪い膜を生じる。しかしながら、N面は、p型ドーピングと同様の最終結果を受けず、はるかに良好なデバイス性能を生成する、より高いレベルのp型ドーピングを可能にする。
III族窒化物を用いた発光体には、強い分極誘導性電場という問題がある。N面材料は、より低いターンオン電圧、また増加した量子効率を可能にする、従来のGa面とは反対方向の電場を提供する。
【0058】
N面のエッチング特性は、Ga面とは明らかに異なり、それは、表面粗度化およびメガコーン等の、LEDにおけるより良好な光抽出スキームを作製する際に有用となる。
【0059】
N面デバイスは、Ga(0001)方向に窒化物デバイスを成長させ、デバイスのN面を露出するように、基板を除去することによって得ることができる。しかしながら、この工程は、基板除去の追加ステップを伴うため、本発明よりも困難である(およびその結果として、より高価で時間がかかる)。
【0060】
N面デバイスが、本発明を使用して成長させられたか、またはGa極方向[0001]に成長させ、それに続いてN面を露出する基板除去を行うことによって成長させられたかを、特徴付けることが可能である。
a)本発明は、誤配向または誤切断基板上で発光デバイスを成長させる。誤切断は、誤切断基板上で成長させられる以降の層に現れる。誤配向は、緩衝層の上部で成長させられる層に移動され、その全ては、X線回折によって測定することができる。エピタキシャルに成長した層の平滑性の減少につながるため、[0001]Ga極方向に沿って成長させられるデバイスが、誤切断基板上で成長させられる可能性は少ない。
b)本発明を使用して成長させられるデバイスの活性領域は、典型的には、Ga極(0001)方向に成長させられる活性領域と比べて、より高い酸素濃度を有する。
c)p型層がN面窒化物層上にあるデバイスを達成するために、本発明は、n型層および活性層の前または後にp型層を成長させてもよい。しかしながら、従来の(0001)Ga極成長を使用して、n型層および活性層の前にp型層を成長させなければならないであろう。層が成長させられる順番はまた、種々の層の不純物濃度および構造品質を測定することによって、測定することもできる。p型層を最初に成長させると、欠陥を生成する高Mgドーピング濃度の使用のため、概して、上部の不良な材料につながる。
【0061】
(参考文献)
以下の参考文献は本明細書において参照により援用される。
【0062】
[1] Homo−epitaxial GaN growth on exact and misoriented single crystals:suppression of hillock formation:A.R.A.Zauner,J.L.Weyher,M.Plomp,V.Kirilyuk,I.Grzegory,W.J.P.van Enckevort,J.J.Schermer,P.R.HagemanおよびP.K.Larsen,J.Cryst.Growth 210(2000) 435−443.
[2] Homo−epitaxial GaN growth on the N−face of GaN single crystals:the influence of the misorientation on the surface morphology:A.R.A.Zauner,A.Aret,W.J.P.van Enckevort,J.L.Weyher,S.Porowski,J.J.Schermer,J.Cryst.Growth 240(2002) 14−21.
[3] A.P.Grzegorczykほか、Influence of sapphire annealing in trimethylgallium atmosphere on GaN epitaxy by MOCVD:J.Cryst.Growth 283(2005) 72−80.
[4] N−polarity GaN on sapphire substrates grown by MOCVD:T.Matsuoka,Y.Kobayashi,H.Takahata,T.Mitate,S Mizuno,A.Sasaki,M.Yoshimoto,T.OhnishiおよびM.Sumiya,phys.stat.sol.(b)243(2006) 1446−1450.
[5] The effect of substrate polarity on the growth of InN by RF−MBE: Naoiほか、J.Cryst.Growth 269(2004) 155−161.
[6] S.Kellerほか, Growth and Characterization of n−polar InGaN/GaN Multiquantum Wells. Applied Physics Letters 90, 191908 (2007).
[7] S.Kellerほか, Influence of the substrate misorientation on the properties of N−polar GaN films grown by metal organic chemical vapor deposition. Applied Physics Letters 102, 083546 (2007).
[8] N.A.Fichtenbaumほか, Electrical characterization of p−type N−polar and Ga−polar GaN grown by metalorganic chemical vapor deposition. Applied Physics Letters 91, 172105 (2007)。
【0063】
(結論)
これは、本発明の好適な実施形態の説明を結論付ける。本発明は、III族窒化膜、発光デバイス、ならびに発光デバイスおよびIII族窒化膜を作製するための方法を記載する。
【0064】
これらの技術、成長方法、およびデバイス構造は、太陽電池、光検出器、トランジスタ、およびIII族窒化物材料系を使用する他の電子デバイスに適用することもできる。
本発明による発光デバイスは、p型III族窒化物と、n型III族窒化物と、窒素面である上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿ったIII族窒化物活性領域成長とを備え、
自発分極がIII族窒化物活性領域の成長表面に向かうように、III族窒化物活性領域成長の第1の成長した層は、III族原子層であり、III族窒化物活性領域成長の最後の成長した層は、窒素層であり、
III族窒化物活性領域成長は、発光であって、n型窒化物とp型窒化物の間である。
【0065】
そのようなデバイスは、さらに任意で、III族窒化物活性領域成長が、窒素面からであることと、III族窒化物活性領域成長が、III族窒化物層からであることと、III族窒化物活性領域が、誤配向の窒素化された基板上にあることと、III族窒化物活性領域成長が、n型窒化物からの成長であることと、n型窒化物が、N面であるn型窒化物の上部表面をもたらす、[000−1]方向に沿った成長であることと、p型窒化物が、III族窒化物活性領域のN面からの成長であることと、p型窒化物が、3×1020より大きいマグネシウムドーピングを有することと、活性領域が、インジウムを含有することと、III族窒化物活性領域成長が、ガリウム面である上部表面をもたらす、[0001]方向に沿った成長である活性領域よりも、多くのインジウムを含有することと、III族窒化物活性領域が、窒素(N)面窒化ガリウム(GaN)、N面窒化インジウム(InN)、およびN面窒化アルミニウム(AlN)、ならびにそれらの合金を備える群より選択される材料から作られることと、を含む。
【0066】
本発明による発光デバイスを成長させるための方法は、窒素面(N面)であるIII族窒化物活性領域の上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿って発光III族窒化物活性領域を成長させるステップを含む。
【0067】
そのような方法は、さらに任意で、発光III族窒化物活性領域が、インジウムを含有し、より高温で成長させられ、[0001]方向に沿って成長させられる活性領域と比較して向上した表面品質を有することと、[000−1]方向に沿ってn型窒化物を成長させ、n型窒化物層のN面上で終端するステップと、n型窒化物層のN面上で発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域のN面上で[000−1]方向に沿ってp型窒化物層を成長させ、p型窒化物層のN面上で終端するステップと、誤配向の窒素化された基板上でn型N面GaN緩衝層を成長させるステップと、n型N面GaN緩衝層上で、発光III族窒化物活性領域であって、多重量子井戸領域を備える、発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaNキャップ層を成長させるステップと、p型N面GaNキャップ層に接触するように金属を塗布するステップと、上記のステップで得られる層をエッチングすることによって、1つ以上の発光ダイオードメサを形成するステップと、n型N面GaN緩衝層に接触するように第2の金属を塗布するステップと、を含む。
【0068】
方法は、さらに任意で、n型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層を成長させるステップと、AlGaN緩衝および閉じ込め層上でn型N面GaN層を成長させるステップと、n型N面GaN層上で、発光III族窒化物活性領域であって、InGaN活性材料の多重量子井戸を備える、発光III族窒化物活性領域を成長させるステップと、発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaN層を成長させるステップと、p型N面GaN層上でp型AlGaNクラッド層を成長させるステップと、p型AlGaNクラッド層に接触するように金属を塗布するステップと、レーザダイオードストライプ構造をエッチングし、反射鏡小面を上記のステップから得られる層に形成するステップと、n型N面GaN層に接触するように第2の金属を塗布するステップと、を含む。
【0069】
本発明によるIII族窒化膜は、窒素面である上部表面をもたらすIII族窒化物の成長を備える。
【0070】
そのような膜は、さらに任意で、自発分極がIII族窒化膜の成長表面に向かうように、成長の第1の成長した層が、III族原子層であり、成長の最後の成長した層が、窒素層であることと、成長が、基板の誤配向の窒素化された表面からであることと、III族窒化膜が、発光することと、を含む。
【0071】
本発明の1つ以上の実施形態の前述の説明は、例証および説明の目的で提示されている。これは、包括的となること、または本発明を開示される正確な形態に限定することを目的としない。上記の教示を踏まえて、多くの修正および変化が可能である。本発明の範囲は、本発明を実施するための形態によってではなく、むしろ本明細書に添付の例示的請求項および本明細書に添付の例示的請求項の同等物の全範囲によって限定されることが意図される。
【図1(a)】
【図1(b)】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)p型III族窒化物と、
(b)n型III族窒化物と、
(c)窒素面である上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿ったIII族窒化物活性領域成長と
を備え、
(1)自発分極が該III族窒化物活性領域の成長表面に向かうように、該III族窒化物活性領域成長の第1の成長した層は、III族原子層であり、該III族窒化物活性領域成長の最後の成長した層は、窒素層であり、
(2)該III族窒化物活性領域成長は、発光であって、該n型窒化物と該p型窒化物との間にある、発光デバイス。
【請求項2】
前記III族窒化物活性領域成長は、窒素面からである、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項3】
前記III族窒化物活性領域成長は、III族窒化物層からである、請求項2に記載の発光デバイス。
【請求項4】
前記III族窒化物活性領域は、誤配向の窒素化された基板上にある、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項5】
前記III族窒化物活性領域成長は、前記n型窒化物からの成長である、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項6】
前記n型窒化物は、N面である該n型窒化物の上部表面をもたらす[000−1]方向に沿った成長である、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項7】
前記p型窒化物は、前記III族窒化物活性領域の前記N面からの成長である、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項8】
前記p型窒化物は、3×1020より大きいマグネシウムドーピングを有する、請求項7に記載の発光デバイス。
【請求項9】
前記活性領域は、インジウムを含有する、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項10】
前記III族窒化物活性領域成長は、ガリウム面である上部表面をもたらす、[0001]方向に沿った成長である活性領域よりも多くのインジウムを含有する、請求項9に記載の発光デバイス。
【請求項11】
前記III族窒化物活性領域は、窒素(N)面窒化ガリウム(GaN)、N面窒化インジウム(InN)およびN面窒化アルミニウム(AlN)ならびにそれらの合金を備える群より選択される材料から作られる、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項12】
窒素面(N面)であるIII族窒化物活性領域の上部表面をもたらす[000−1]結晶方向に沿って発光III族窒化物活性領域を成長させることを含む、発光デバイスを成長させるための方法。
【請求項13】
前記発光III族窒化物活性領域はインジウムを含有し、より高温で成長させられ、[0001]方向に沿って成長させられる活性領域と比較して向上した表面品質を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
(a)[000−1]方向に沿ってn型窒化物を成長させ、該n型窒化物層のN面上で終端することと、
(b)該n型窒化物層の該N面上で前記発光III族窒化物活性領域を成長させることと、
(c)該発光III族窒化物活性領域の該N面上で[000−1]方向に沿ってp型窒化物層を成長させ、該p型窒化物層のN面上で終端することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
(a)誤配向の窒素化された基板上でn型N面GaN緩衝層を成長させることと、
(b)該n型N面GaN緩衝層上で、前記発光III族窒化物活性領域を成長させることであって、該発光III族窒化物活性領域は、多重量子井戸領域を備える、ことと、
(c)該発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaNキャップ層を成長させることと、
(d)該p型N面GaNキャップ層に接触するように金属を塗布することと、
(e)ステップ(a)−(e)で得られる該層をエッチングすることによって、1つ以上の発光ダイオードメサを形成することと、
(f)該n型N面GaN緩衝層に接触するように第2の金属を塗布することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
(a)n型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層を成長させることと、
(b)該AlGaN緩衝および閉じ込め層上でn型N面GaN層を成長させることと、
(c)該n型N面GaN層上で、前記発光III族窒化物活性領域を成長させることであって、該発光III族窒化物活性領域は、InGaN活性材料の多重量子井戸を備える、ことと、
(d)該発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaN層を成長させることと、
(e)該p型N面GaN層上でp型AlGaNクラッド層を成長させることと、
(f)該p型AlGaNクラッド層に接触するように金属を塗布することと、
(g)レーザダイオードストライプ構造をエッチングし、反射鏡小面をステップ(a)−(g)から得られる該層に形成することと、
(h)該n型N面GaN層に接触するように第2の金属を塗布することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
窒素面である上部表面をもたらすIII族窒化物の成長を備える、III族窒化膜。
【請求項18】
自発分極がIII族窒化膜の成長表面に向かうように、前記成長の第1の成長した層は、III族原子層であり、該成長の最後の成長した層は、窒素層である、請求項17に記載のIII族窒化膜。
【請求項19】
前記成長は、基板の誤配向の窒素化された表面からである、請求項17に記載のIII族窒化膜。
【請求項20】
前記III族窒化膜は発光する、請求項17に記載のIII族窒化膜。
【請求項1】
(a)p型III族窒化物と、
(b)n型III族窒化物と、
(c)窒素面である上部表面をもたらす、[000−1]結晶方向に沿ったIII族窒化物活性領域成長と
を備え、
(1)自発分極が該III族窒化物活性領域の成長表面に向かうように、該III族窒化物活性領域成長の第1の成長した層は、III族原子層であり、該III族窒化物活性領域成長の最後の成長した層は、窒素層であり、
(2)該III族窒化物活性領域成長は、発光であって、該n型窒化物と該p型窒化物との間にある、発光デバイス。
【請求項2】
前記III族窒化物活性領域成長は、窒素面からである、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項3】
前記III族窒化物活性領域成長は、III族窒化物層からである、請求項2に記載の発光デバイス。
【請求項4】
前記III族窒化物活性領域は、誤配向の窒素化された基板上にある、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項5】
前記III族窒化物活性領域成長は、前記n型窒化物からの成長である、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項6】
前記n型窒化物は、N面である該n型窒化物の上部表面をもたらす[000−1]方向に沿った成長である、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項7】
前記p型窒化物は、前記III族窒化物活性領域の前記N面からの成長である、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項8】
前記p型窒化物は、3×1020より大きいマグネシウムドーピングを有する、請求項7に記載の発光デバイス。
【請求項9】
前記活性領域は、インジウムを含有する、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項10】
前記III族窒化物活性領域成長は、ガリウム面である上部表面をもたらす、[0001]方向に沿った成長である活性領域よりも多くのインジウムを含有する、請求項9に記載の発光デバイス。
【請求項11】
前記III族窒化物活性領域は、窒素(N)面窒化ガリウム(GaN)、N面窒化インジウム(InN)およびN面窒化アルミニウム(AlN)ならびにそれらの合金を備える群より選択される材料から作られる、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項12】
窒素面(N面)であるIII族窒化物活性領域の上部表面をもたらす[000−1]結晶方向に沿って発光III族窒化物活性領域を成長させることを含む、発光デバイスを成長させるための方法。
【請求項13】
前記発光III族窒化物活性領域はインジウムを含有し、より高温で成長させられ、[0001]方向に沿って成長させられる活性領域と比較して向上した表面品質を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
(a)[000−1]方向に沿ってn型窒化物を成長させ、該n型窒化物層のN面上で終端することと、
(b)該n型窒化物層の該N面上で前記発光III族窒化物活性領域を成長させることと、
(c)該発光III族窒化物活性領域の該N面上で[000−1]方向に沿ってp型窒化物層を成長させ、該p型窒化物層のN面上で終端することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
(a)誤配向の窒素化された基板上でn型N面GaN緩衝層を成長させることと、
(b)該n型N面GaN緩衝層上で、前記発光III族窒化物活性領域を成長させることであって、該発光III族窒化物活性領域は、多重量子井戸領域を備える、ことと、
(c)該発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaNキャップ層を成長させることと、
(d)該p型N面GaNキャップ層に接触するように金属を塗布することと、
(e)ステップ(a)−(e)で得られる該層をエッチングすることによって、1つ以上の発光ダイオードメサを形成することと、
(f)該n型N面GaN緩衝層に接触するように第2の金属を塗布することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
(a)n型N面AlGaN緩衝および閉じ込め層を成長させることと、
(b)該AlGaN緩衝および閉じ込め層上でn型N面GaN層を成長させることと、
(c)該n型N面GaN層上で、前記発光III族窒化物活性領域を成長させることであって、該発光III族窒化物活性領域は、InGaN活性材料の多重量子井戸を備える、ことと、
(d)該発光III族窒化物活性領域上でp型N面GaN層を成長させることと、
(e)該p型N面GaN層上でp型AlGaNクラッド層を成長させることと、
(f)該p型AlGaNクラッド層に接触するように金属を塗布することと、
(g)レーザダイオードストライプ構造をエッチングし、反射鏡小面をステップ(a)−(g)から得られる該層に形成することと、
(h)該n型N面GaN層に接触するように第2の金属を塗布することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
窒素面である上部表面をもたらすIII族窒化物の成長を備える、III族窒化膜。
【請求項18】
自発分極がIII族窒化膜の成長表面に向かうように、前記成長の第1の成長した層は、III族原子層であり、該成長の最後の成長した層は、窒素層である、請求項17に記載のIII族窒化膜。
【請求項19】
前記成長は、基板の誤配向の窒素化された表面からである、請求項17に記載のIII族窒化膜。
【請求項20】
前記III族窒化膜は発光する、請求項17に記載のIII族窒化膜。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10(a)】
【図10(b)】
【図11】
【図12】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10(a)】
【図10(b)】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2010−510655(P2010−510655A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537185(P2009−537185)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/023828
【国際公開番号】WO2008/060531
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(592130699)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア (364)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of The University of California
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/023828
【国際公開番号】WO2008/060531
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(592130699)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア (364)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of The University of California
【Fターム(参考)】
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